JP2015027075A - 送信装置、受信装置および限定受信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】限定受信システムSは、受信装置2に予め複数の関連情報サブシステムプログラムPを記憶しておき、送信装置1が、限定受信方式ごとに関連情報サブシステムプログラムPを識別するプログラム識別を設定したマッピング情報を受信装置2に送信し、受信装置2が自身の限定受信方式に対応するプログラム識別で特定される関連情報サブシステムプログラムPを動作させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このように、異なる関連情報サブシステムを並列運用する手法として、現在のデジタル放送では、サイマルクリプト方式が採用されている。
このサイマルクリプト方式は、限定受信方式を特定する限定受信方式記述子を、プログラムマップテーブル(PMT:Program Map Table)や限定受信テーブル(CAT:Conditional Access Table)に複数並列に記載する手法である(特許文献1、非特許文献2参照)。
この場合、サイマルクリプト方式では、ECMを伝送するパケットを識別するためのパケット識別を含んだ限定受信方式記述子をPMTに限定受信方式ごとに複数記載し、そのPMTを予め受信装置に伝送しておく。そして、受信装置は、PMTに記載されている複数の限定受信方式記述子の中で、自身の限定受信方式に適合する限定受信方式記述子に記述されているパケット識別によって、放送ストリームから、対応するECMを抽出する。
この場合、サイマルクリプト方式では、EMMを伝送するパケットを識別するためのパケット識別を含んだ限定受信方式記述子をCATに限定受信方式ごとに複数記載し、そのCATを予め受信装置に伝送しておく。そして、受信装置は、CATに記載されている複数の限定受信方式記述子の中で、自身の限定受信方式に適合する限定受信方式記述子に記述されているパケット識別によって、放送ストリームから、対応するEMMを抽出する。
また、放送事業者からは、各社のビジネスモデルに応じて、関連情報サブシステムを選択し、有料放送や無料放送のサービスを切り替えたり、暗号に使用する鍵長やアルゴリズムを更新して安全性を高めたいという要望がある。
すなわち、送信装置は、コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、放送ストリームに多重化したスクランブルコンテンツを受信装置に限定受信させる送信装置において、第1の限定受信方式情報設定手段と、第2の限定受信方式情報設定手段と、マッピング情報設定手段と、を備える構成とした。
例えば、送信装置は、ある限定受信方式識別に対して、指定したプログラムのバージョンよりも新しいプログラムを起動する旨の規則を示すパラメータを第2テーブルに設定する。これによって、受信装置は、自身が記憶している複数の関連情報サブシステムプログラムの中で、自身の限定受信方式に対応する第2テーブルのマッピング情報に設定されたプログラム識別で示されるバージョンよりも新しいプログラムを選定して起動することができる。
これによって、受信装置は、限定受信方式で用いる受信装置共通の鍵情報および受信装置個別の鍵情報の所在を認識することができる。
そして、受信装置は、マッピング情報解析手段によって、放送ストリームに多重化された第2テーブルに設定されている、限定受信方式識別と、関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報から、プログラム識別およびパラメータを抽出する。
これによって、受信装置は、送信装置から指示された限定受信方式識別に対応する複数の関連情報サブシステムプログラムの中からパラメータで指定された規則に合致するプログラムを1つ選定して動作させることができる。
本発明によれば、1つの限定受信方式に対して複数の関連情報サブシステムプログラムを受信装置の限定受信制御手段に記憶しておき、送信装置から限定受信方式とそれに対応する関連情報サブシステムプログラムを指定されることで、受信装置は、指定された関連情報サブシステムプログラムに切り替えて鍵配送処理を実行することができる。
これによって、本発明は、放送事業者のビジネスモデルに応じて、例えば、セキュリティ強度や機能の異なる関連情報サブシステムプログラムを、送信装置から、適宜切り替えることができる。
[限定受信システムの概要]
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係る限定受信システムの概要について説明する。
なお、デジタル放送の放送波Wは、地上デジタル放送、衛星放送、ケーブル放送等、無線、有線を問わない。また、このデジタル放送は、IPネットワーク等の通信回線を介して伝送する形態であっても構わない。
そして、受信装置2は、CATを解析し、指定された関連情報サブシステムプログラムPを選択して動作させる。
すなわち、受信装置2,2,…に共通の鍵情報である、スクランブル鍵を含んだ共通鍵情報(ECM:Entitlement Control Message)の位置情報(パケット識別等)は、限定受信方式を識別する限定受信方式識別ごとに、PMTに複数記載されて伝送される。
これによって、限定受信システムSは、放送事業者が、限定受信方式ごとの複数の関連情報サブシステムプログラムを受信装置2において切り替えて動作させることができる。
以下、限定受信システムSを構成する送信装置1および受信装置2について順次説明を行う。
まず、図2を参照(適宜図1参照)して、本発明の実施形態に係る送信装置1の構成について説明する。
送信装置1は、コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、限定受信方式を識別する限定受信方式識別に対応付けた受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、放送ストリームに多重化したスクランブルコンテンツを受信装置2に限定受信させるものである。また、送信装置1は、受信装置2に実装される関連情報サブシステムのプログラム(関連情報サブシステムプログラム)を切り替えて動作させるものである。
ここでは、送信装置1は、スクランブル手段10と、ECM生成手段11と、EMM生成手段12と、PMT生成手段13と、CAT生成手段14と、多重化手段15と、を備える。
なお、スクランブル鍵Ksは、数秒に1回程度更新され、ここでは、適宜外部から新たなスクランブル鍵Ksが入力されることで更新されるものとする。
なお、ワーク鍵Kwは、スクランブル鍵Ksに比べ、更新時間が長く、例えば、1ヶ月程度で更新される。ここでは、ワーク鍵Kwは、適宜外部から新たなワーク鍵Kwが入力されることで更新されるものとする。
ここでは、ECM生成手段11は、生成した共通鍵情報(ECM)を、多重化手段15に出力する。このとき、ECM生成手段11は、ECMをパケット化し、そのヘッダ領域に、後記するPMT生成手段13で設定された鍵情報の位置情報であるECMのパケット識別(ECM_PID)を設定しておく。
なお、マスタ鍵Kmは、予め個々の受信装置2に付与されている固有の鍵であって、予め図示を省略した記憶手段に記憶されているものとする。
ここでは、EMM生成手段12は、生成した個別鍵情報(EMM)を、多重化手段15に出力する。このとき、EMM生成手段12は、EMMをパケット化し、そのヘッダ領域に、後記するCAT生成手段14で設定された鍵情報の位置情報であるEMMのパケット識別(EMM_PID)を設定しておく。
また、ここでは、EMM生成手段12が、受信装置2個別のマスタ鍵でワーク鍵Kwを暗号化することとしたが、限定受信方式の管理単位を受信機メーカや受信機機種といったデバイス単位とする場合、当該単位で予め受信装置2に割り当てられたデバイス鍵でワーク鍵Kwを暗号化することとする。
ここでは、PMT生成手段13は、限定受信方式情報設定手段130を備える。
なお、このPMT生成手段13は、限定受信方式情報以外にも、例えば、ARIBのSTD−B10で規定されている放送番組を構成する種々の符号化信号を伝送するパケットの位置情報(PID)を設定することができるが、本発明においては直接関係がないため、図示とその説明を省略する。
ここで、「限定受信方式識別」は、限定受信方式ごとに予め割り当てられた識別子である。このPMTに設定された限定受信方式識別は、受信装置2において、PMTが受信装置2に実装された限定受信方式に対応するテーブル情報であるか否かを識別するために使用される。
また、「鍵情報の位置情報」は、共通鍵情報(ECM)を伝送するパケットを識別するパケット識別(PID)である。
この限定受信方式情報(限定受信方式識別、鍵情報の位置情報)は、外部から入力される。
図3(a)に示すように、PMT生成手段13は、PMTを他のテーブル情報と識別するためのテーブル識別等を含んだセクションヘッダと、各種の記述子を配置する記述子領域と、CRC(チェックサム)とで構成されるテーブル情報を生成する。
この記述子領域には、限定受信方式情報設定手段130によって、限定受信方式情報(限定受信方式記述子)が、1つ以上設定される。
図2に戻って、送信装置1の構成について説明を続ける。
ここでは、CAT生成手段14は、限定受信方式情報設定手段140と、マッピング情報設定手段141と、を備える。
なお、このCAT生成手段14は、限定受信方式情報、マッピング情報以外にも、例えば、ARIBのSTD−B10で規定されている限定受信放送の種々の関連情報を伝送するパケットの位置情報(PID)を設定することができるが、本発明においては直接関係がないため、図示とその説明を省略する。
ここで、「限定受信方式識別」は、限定受信方式情報設定手段130で設定される限定受信方式識別と同様、限定受信方式ごとに予め割り当てられた識別子である。このCATに設定された限定受信方式識別は、受信装置2において、CATが受信装置2に実装された限定受信方式に対応するテーブル情報であるか否かを識別するために使用される。
この限定受信方式情報(限定受信方式識別、鍵情報の位置情報)は、外部から入力される。
また、「プログラム識別」は、受信装置2に予め複数記憶された関連情報サブシステムプログラムを識別するための情報である。なお、プログラム識別には、プログラムそのものの識別(例えば、CAT、RMPごとに固有の値)と、プログラムのバージョンを特定する情報とから構成されている。
また、パラメータは、複数の関連情報サブシステムプログラムの中から1つを選定する際の規則を示すものである。
すなわち、ロード指示情報は、指定したプログラム識別を基準として、受信装置2で動作させる関連情報サブシステムプログラムをパラメータで指定する。このパラメータは、例えば、指定したプログラム識別よりもバージョンが新しいものがあれば、それを動作させたり、指定したプログラム識別で特定されるバーションに限定して動作させたり、等の規則を示す。
このマッピング情報(限定受信方式識別、プログラム識別、ロード指示情報、ロードセキュリティ情報)は、外部から入力される。
図4(a)に示すように、CAT生成手段14は、CATを他のテーブル情報と識別するためのテーブル識別等を含んだセクションヘッダと、各種の記述子を配置する記述子領域と、CRC(チェックサム)とで構成されるテーブル情報を生成する。
この記述子領域には、限定受信方式情報設定手段140によって、限定受信方式情報(限定受信方式記述子)が、限定受信方式に対応して1つ以上設定される。
ここで、パラメータの値が“0”であれば、指定したプログラム識別を無視してプログラム(関連情報サブシステムプログラム)を起動する旨の指示を意味する。また、パラメータの値が“1”であれば、指定したプログラム識別以降、すなわち、プログラム識別で示されるバージョンと同じか、それよりも新しいプログラムを起動する旨の指示を意味する。また、パラメータの値が“2”であれば、指定したプログラム識別よりの前、すなわち、プログラム識別で示されるバージョンよりも古いプログラムを起動する旨の指示を意味する。また、パラメータの値が“3”であれば、指定したプログラム識別に限定、すなわち、プログラム識別で示されるバージョンのプログラムで起動する旨の指示を意味する。もちろん、このパラメータの値は、これらの値に限定されるものではない。
なお、限定受信方式情報設定手段140における限定受信方式情報の設定と、マッピング情報設定手段141におけるマッピング情報の設定とは、同時に行う必要はない。
また、前記した共通鍵情報や個別鍵情報についても、ECMやEMMのデータ形式とする必要はなく、IPプロトコルのセッション記述プロトコル形式、MMTで規定される制御メッセージ形式としても構わない。
図2に戻って、送信装置1の構成について説明を続ける。
この多重化手段15は、多重化した放送ストリーム(例えば、MPEG2 TS)を、図示を省略した送信変調装置を介して、放送波Wとして、受信装置2に送信する。
次に、図5を参照(適宜図1参照)して、本発明の実施形態に係る受信装置2の構成について説明する。
受信装置2は、コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、限定受信方式を識別する限定受信方式識別に対応付けた受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、送信装置1で放送ストリームに多重化されたスクランブルコンテンツを限定受信するものである。
ここでは、受信装置2は、選局・復調手段20と、多重分離手段21と、PMT解析手段22と、CAT解析手段23と、鍵情報取得手段24と、プログラム選定手段25と、限定受信制御手段26と、デスクランブル手段27と、を備える。
ここでは、多重分離手段21は、放送ストリームに多重化されて伝送されてくるプログラムマップテーブル(PMT)を分離して、PMT解析手段22に出力する。また、多重分離手段21は、放送ストリームに多重化されて伝送されてくる限定受信テーブル(CAT)を分離して、CAT解析手段23に出力する。
さらに、多重分離手段21は、放送ストリームに多重化されて伝送されてくる放送番組であるスクランブルコンテンツ(映像、音声等)SCを分離して、デスクランブル手段27に出力する。
なお、このPMT解析手段22は、限定受信方式情報以外にも、例えば、ARIBのSTD−B10で規定されている放送番組を構成する種々の符号化信号を伝送するパケットの位置情報(PID)を解析して抽出することができるが、本発明においては直接関係がないため、図示とその説明を省略する。
ここでは、限定受信方式情報解析手段220は、限定受信制御手段26の限定受信方式識別通知手段261から、当該受信装置2の限定受信方式を識別する識別子である限定受信方式識別を取得し、その限定受信方式識別に対応する限定受信方式情報をPMTから抽出する。
そして、限定受信方式情報解析手段220は、抽出した限定受信方式情報のうち、共通鍵情報の位置情報(ECM_PID)を鍵情報取得手段24に出力する。
なお、このCAT解析手段23は、限定受信方式情報、マッピング情報以外にも、例えば、ARIBのSTD−B10で規定されている限定受信放送の種々の関連情報を伝送するパケットの位置情報(PID)を解析して抽出することができるが、本発明においては直接関係がないため、図示とその説明を省略する。
ここでは、限定受信方式情報解析手段230は、限定受信制御手段26の限定受信方式識別通知手段261から、当該受信装置2の限定受信方式を識別する識別子である限定受信方式識別を取得し、その限定受信方式識別に対応する限定受信方式情報をCATから抽出する。
そして、限定受信方式情報解析手段230は、抽出した限定受信方式情報のうち、個別鍵情報の位置情報(EMM_PID)を鍵情報取得手段24に出力する。
ここでは、マッピング情報解析手段231は、限定受信制御手段26から、当該受信装置2の限定受信方式を識別する識別子である限定受信方式識別を取得し、その限定受信方式識別に対応するプログラム識別(ロード指示情報、ロードセキュリティ情報)をCATから抽出する。
そして、マッピング情報解析手段231は、抽出したプログラム識別(ロード指示情報、ロードセキュリティ情報)をプログラム選定手段25に出力する。
また、鍵情報取得手段24は、多重分離手段21で分離された複数のEMMから、限定受信方式情報解析手段230で抽出された個別鍵情報の位置情報(EMM_PID)と同じパケット識別のパケットを抽出することで、限定受信方式識別(CA_System_ID)に対応したEMMを取得する。
この鍵情報取得手段24は、取得したECMおよびEMMを限定受信制御手段26に出力する。
ここでは、プログラム選定手段25は、プログラム識別取得手段250と、ロード指示判定手段251と、ロード指示手段252と、を備える。
これによって、プログラム選定手段25は、限定受信制御手段26に予め記憶されている関連情報サブシステムプログラムを認識することができる。
このプログラム識別取得手段250は、取得したプログラム識別のリストをロード指示判定手段251に出力する。
そして、ロード指示判定手段251は、規則に適合するプログラム識別を1つ決定し、ロード指示手段252に、当該プログラム識別を出力する。なお、規則に適合するプログラム識別が複数存在する場合、ロード指示判定手段251は、最新のバージョンのプログラム識別をロード指示手段252に出力することとする。
なお、このとき、ロード指示手段252は、ロードの対象となるプログラム識別とともに、CAT解析手段23で抽出されたロードセキュリティ情報(図4(c)参照)を、限定受信制御手段26に出力する。
なお、この限定受信制御手段26は、鍵情報を用いてスクランブル鍵を生成する関連情報サブシステムプログラムを実装した耐タンパ性を有するモジュールである。
なお、プログラム識別は、関連情報サブシステムプログラムPとは別のデータで、関連情報サブシステムプログラムPと対応付けたものであってもよいし、関連情報サブシステムプログラムPの内部(例えば、先頭の所定バイト数)に埋め込まれた情報であってもよい。
これによって、関連情報サブシステムプログラムPは、鍵情報(ECM,EMM)から、スクランブル鍵Ksを生成することができる。
図5に戻って、受信装置2の構成について説明を続ける。
なお、ここでは、ロード手段264は、選定されたプログラム識別に対応する関連情報サブシステムプログラムPが改竄されていない場合のみ、ワークメモリ267に展開することとする。
ここでは、改竄検出手段265は、ロード手段264から、起動対象となる関連情報サブシステムプログラムのプログラム識別とロードセキュリティ情報とを入力し、そのプログラム識別で指定された関連情報サブシステムプログラムに対して、ハッシュ関数(SHA256等)によってハッシュ値を演算する。なお、このハッシュ関数は、送信側と同じハッシュ関数、すなわち、マッピング情報(CAロード記述子)に付加されるハッシュ値を生成したものと同じ関数である。
このロードセキュリティ情報に参照情報が記述されている場合、必ずしも改竄検出手段265でハッシュ値を取得する必要はなく、例えば、ロード指示判定手段251において、ロードの対象となるプログラム識別が決定された段階で、ハッシュ値を取得することとしてもよい。また、ロードセキュリティ情報にハッシュ値の参照情報が1つだけ記述されているのであれば、マッピング情報解析手段231において、ハッシュ値を取得することとしてもよい。
ここでは、ロード手段264によって、ワークメモリ267に関連情報サブシステムプログラムが展開された後、図示を省略したCPUによって、当該プログラムが実行されることで、限定受信制御手段26において、関連情報サブシステムが動作する。
次に、限定受信システムSの動作について説明する。ここでは、図7を用いて、本発明の特徴となる関連情報サブシステムの切り替え動作について説明し、図8を用いて、関連情報サブシステムによる限定受信動作について説明する。
最初に、図7を参照(構成については、適宜図1,図2,図5参照)して、限定受信システムSにおける関連情報サブシステムの切り替え動作について説明する。
具体的には、マッピング情報設定手段141が、外部から、限定受信方式ごとに予め割り当てられた「限定受信方式識別(CA_System_ID)」と、当該限定受信方式に対応して起動させたい関連情報サブシステムプログラムの識別子である「プログラム識別(CA_prog_ID)」と、関連情報サブシステムプログラムを選定する際の規則を示す「ロード指示情報」と、関連情報サブシステムプログラムに関するセキュリティ情報である「ロードセキュリティ情報」と、を入力し、CATに設定する(図4参照)。
なお、改竄検出手段265は、ロードセキュリティ情報に、ハッシュ値の参照情報が記述されている場合、通信手段(不図示)を介して、参照情報で特定されるサーバ(不図示)から、ハッシュ値を取得することとする。
これによって、限定受信システムSは、限定受信方式識別ごとに、セキュリティ強度や機能の異なる関連情報サブシステムプログラムを柔軟に指定することができ、放送事業者のビジネスモデルに応じて、きめ細かく関連情報サブシステムプログラムを切り替えることができる。
次に、図8を参照(構成については、適宜図1,図2,図5,図6参照)して、限定受信システムSにおける関連情報サブシステムによる限定受信動作について説明する。
具体的には、限定受信方式情報設定手段140が、外部から、限定受信方式ごとに予め割り当てられた「限定受信方式識別(CA_System_ID)」と、当該限定受信方式に対応して、個別鍵情報(EMM)を伝送するパケット識別等を示す「鍵情報の位置情報(EMM_PID)」と、を入力し、CATに設定する(図4参照)。
そして、送信装置1は、多重化手段15によって、ステップS20で生成されたCATを、放送ストリームに多重化する(ステップS21)。
具体的には、限定受信方式情報設定手段130が、外部から、限定受信方式ごとに予め割り当てられた「限定受信方式識別(CA_System_ID)」と、当該限定受信方式に対応して、共通鍵情報(ECM)を伝送するパケット識別等を示す「鍵情報の位置情報(ECM_PID)」と、を入力し、PMTに設定する(図3参照)。
そして、送信装置1は、多重化手段15によって、ステップS22で生成されたPMTを、放送ストリームに多重化する(ステップS23)。
そして、送信装置1は、多重化手段15によって、ステップS24で生成されたEMMを、放送ストリームに多重化する(ステップS25)。
そして、送信装置1は、多重化手段15によって、ステップS26で生成されたECMを、放送ストリームに多重化する(ステップS27)。
そして、送信装置1は、多重化手段15によって、ステップS28で生成されたスクランブルコンテンツSCを、放送ストリームに多重化する(ステップS29)。
なお、ここでは、説明を簡単にするために、CAT、PMT、EMM、ECMおよびコンテンツを、順次放送ストリームに多重化する流れで動作を説明した。しかし、これらの情報は、厳密には、個別のタイミングで放送ストリームに多重化される。
すなわち、受信装置2は、放送ストリームにCATが多重化されている場合、多重分離手段21によって、放送ストリームから当該CATを分離する(ステップS30)。
そして、受信装置2は、PMT解析手段22の限定受信方式情報解析手段220によって、ステップS32で分離されたPMTに設定されている1以上の限定受信方式情報から、当該受信装置2に予め設定されている限定受信方式識別(CA_System_ID)に対応する受信装置共通の鍵情報の位置情報(ECM位置情報〔ECM_PID〕)を抽出する(ステップS33)。
そして、受信装置2は、デスクランブル手段27によって、ステップS38で分離したスクランブルコンテンツSCを、ステップS37で抽出したスクランブル鍵Ksでデスクランブル(復号)する(ステップS39)。
本実施形態では、図4に示したように、CATに設定するマッピング情報のロード指示情報にパラメータを設定し(図4(d)参照)、指定したプログラム識別を基準として、受信装置2において起動させる関連情報サブシステムプログラムを選定することとした。
すなわち、送信装置1において、CAT生成手段14のマッピング情報設定手段141で、ロード指示情報の設定を省略することとしてもよい。
その場合、受信装置2において、プログラム選定手段25から、ロード指示判定手段251を構成から省いてもよい。また、その場合、プログラム識別取得手段250は、指定されたプログラム識別をロード指示手段252に出力することとする。
しかし、耐タンパモジュールである限定受信制御手段26の安全性が高ければ、改竄検出の処理を省略して簡易に限定受信システムSを構成しても構わない。
また、受信装置2の限定受信制御手段26において、改竄検出手段265を構成から省き、ロード手段264が、プログラム選定手段25で選定されたプログラム識別に対応する関連情報サブシステムプログラムPを改竄検出することなく、プログラム記憶手段262から読み出して、ワークメモリ267に展開し、当該プログラムを起動させることとすればよい。
1 送信装置
10 スクランブル手段
11 ECM生成手段(共通鍵情報生成手段)
12 EMM生成手段(個別鍵情報生成手段)
13 PMT生成手段
130 限定受信方式情報設定手段(第1の限定受信方式情報設定手段)
14 CAT生成手段
140 限定受信方式情報設定手段(第2の限定受信方式情報設定手段)
141 マッピング情報設定手段
15 多重化手段
2 受信装置
20 選局・復調手段
21 多重分離手段
22 PMT解析手段
220 限定受信方式情報解析手段(第1の限定受信方式情報解析手段)
23 CAT解析手段
230 限定受信方式情報解析手段(第2の限定受信方式情報解析手段)
231 マッピング情報解析手段
24 鍵情報取得手段
25 プログラム選定手段
250 プログラム識別取得手段
251 ロード指示判定手段
252 ロード指示手段
26 限定受信制御手段
260 限定受信方式識別記憶手段
261 限定受信方式識別通知手段
262 プログラム記憶手段
263 プログラム識別通知手段
264 ロード手段
265 改竄検出手段
266 鍵記憶手段
267 ワークメモリ
27 デスクランブル手段
P 関連情報サブシステムプログラム
30 EMM処理手段(個別鍵情報処理手段)
31 ECM処理手段(共通鍵情報処理手段)
Claims (6)
- コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、放送ストリームに多重化したスクランブルコンテンツを受信装置に限定受信させる送信装置において、
前記限定受信方式を識別する限定受信方式識別と、前記受信装置共通の鍵情報の位置情報と、を含んだ限定受信方式情報を前記放送ストリームに多重化される第1テーブルに設定する第1の限定受信方式情報設定手段と、
前記限定受信方式識別と、前記受信装置個別の鍵情報の位置情報と、を含んだ限定受信方式情報を前記放送ストリームに多重化される第2テーブルに設定する第2の限定受信方式情報設定手段と、
前記限定受信方式識別と、前記受信装置に予め複数記憶された当該限定受信方式識別で特定される限定受信方式における前記スクランブル鍵の鍵配送処理を実行するプログラムである関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報を前記第2テーブルに設定するマッピング情報設定手段と、
を備えることを特徴とする送信装置。 - コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、送信装置で放送ストリームに多重化されたスクランブルコンテンツを限定受信する受信装置において、
前記放送ストリームに多重化された第1テーブルに設定されている、前記限定受信方式を識別する限定受信方式識別と、受信装置共通の鍵情報の位置情報と、を含んだ限定受信方式情報から、前記受信装置共通の鍵情報の位置情報を抽出する第1の限定受信方式情報解析手段と、
前記放送ストリームに多重化された第2テーブルに設定されている、前記限定受信方式識別と、受信装置個別の鍵情報の位置情報と、を含んだ限定受信方式情報から、当該受信装置個別の鍵情報の位置情報を抽出する第2の限定受信方式情報解析手段と、
前記第1および第2の限定受信方式情報解析手段で抽出された位置情報に基づいて、前記受信装置共通の鍵情報および前記受信装置個別の鍵情報を取得する鍵情報取得手段と、
前記限定受信方式における前記スクランブル鍵の鍵配送処理を実行するプログラムである関連情報サブシステムプログラムをプログラム記憶手段に複数記憶し、起動を指示された関連情報サブシステムプログラムによって、前記鍵情報取得手段で取得した鍵情報により、前記スクランブル鍵を生成する限定受信制御手段と、
前記放送ストリームに多重化された第2テーブルに設定されている、前記限定受信方式識別と、前記関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報から、前記プログラム識別および前記パラメータを抽出するマッピング情報解析手段と、
このマッピング情報解析手段で抽出されたプログラム識別およびパラメータにより、前記限定受信制御手段に記憶されている関連情報サブシステムプログラムの1つを選定し、前記限定受信制御手段に対して、当該プログラムの起動を指示するプログラム選定手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、送信装置から受信装置に放送ストリームに多重化したスクランブルコンテンツを限定受信させる限定受信システムにおいて、
前記送信装置は、
前記限定受信方式を識別する限定受信方式識別と、前記受信装置共通の鍵情報の位置情報と、を含んだ限定受信方式情報を前記放送ストリームに多重化される第1テーブルに設定する第1の限定受信方式情報設定手段と、
前記限定受信方式識別と、前記受信装置個別の鍵情報の位置情報と、を含んだ限定受信方式情報を前記放送ストリームに多重化される第2テーブルに設定する第2の限定受信方式情報設定手段と、
前記限定受信方式識別と、前記受信装置に予め複数記憶された当該限定受信方式識別で特定される限定受信方式における前記スクランブル鍵の鍵配送処理を実行するプログラムである関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報を前記第2テーブルに設定するマッピング情報設定手段と、を備え、
前記受信装置は、
前記放送ストリームに多重化された前記第1テーブルに設定されている限定受信方式情報から、前記受信装置共通の鍵情報の位置情報を抽出する第1の限定受信方式情報解析手段と、
前記放送ストリームに多重化された前記第2テーブルに設定されている限定受信方式情報から、当該受信装置個別の鍵情報の位置情報を抽出する第2の限定受信方式情報解析手段と、
前記第1および第2の限定受信方式情報解析手段で抽出された位置情報に基づいて、前記受信装置共通の鍵情報および前記受信装置個別の鍵情報を取得する鍵情報取得手段と、
前記関連情報サブシステムプログラムをプログラム記憶手段に複数記憶し、起動を指示された関連情報サブシステムプログラムによって、前記鍵情報取得手段で取得した鍵情報により、前記スクランブル鍵を生成する限定受信制御手段と、
前記放送ストリームに多重化された前記第2テーブルに設定されているマッピング情報から、前記プログラム識別および前記パラメータを抽出するマッピング情報解析手段と、
このマッピング情報解析手段で抽出されたプログラム識別およびパラメータにより、前記限定受信制御手段に記憶されている関連情報サブシステムプログラムの1つを選定し、前記限定受信制御手段に対して当該プログラムの起動を指示するプログラム選定手段と、
を備えることを特徴とする限定受信システム。 - コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、限定受信方式を識別する限定受信方式識別に対応付けた受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、放送ストリームに多重化したスクランブルコンテンツを受信装置に限定受信させる送信装置において、
前記限定受信方式を識別する限定受信方式識別と、前記受信装置に予め複数記憶された当該限定受信方式識別で特定される限定受信方式における前記スクランブル鍵の鍵配送処理を実行するプログラムである関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報を、前記放送ストリームに多重化される第2テーブルに設定するマッピング情報設定手段を備えることを特徴とする送信装置。 - コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、限定受信方式を識別する限定受信方式識別に対応付けた受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、送信装置で放送ストリームに多重化されたスクランブルコンテンツを限定受信する受信装置において、
前記スクランブル鍵の鍵配送処理を実行するプログラムである関連情報サブシステムプログラムをプログラム記憶手段に複数記憶し、起動を指示された関連情報サブシステムプログラムによって、前記スクランブル鍵の関連情報である受信装置共通の鍵情報および受信装置個別の鍵情報により、前記スクランブル鍵を生成する限定受信制御手段と、
前記放送ストリームに多重化された第2テーブルに設定されている、前記限定受信方式を識別する限定受信方式識別と、前記関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報から、前記プログラム識別および前記パラメータを抽出するマッピング情報解析手段と、
このマッピング情報解析手段で抽出されたプログラム識別およびパラメータにより、前記限定受信制御手段に記憶されている関連情報サブシステムプログラムの1つを選定し、前記限定受信制御手段に対して、当該プログラムの起動を指示するプログラム選定手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - コンテンツをスクランブルするスクランブル鍵の関連情報として、限定受信方式を識別する限定受信方式識別に対応付けた受信装置共通の鍵情報と受信装置個別の鍵情報とを用いる限定受信方式により、送信装置から受信装置に放送ストリームに多重化したスクランブルコンテンツを限定受信させる限定受信システムにおいて、
前記送信装置は、
前記限定受信方式を識別する限定受信方式識別と、前記受信装置に予め複数記憶された当該限定受信方式識別で特定される限定受信方式における前記スクランブル鍵の鍵配送処理を実行するプログラムである関連情報サブシステムプログラムを識別する当該プログラムのバージョンを含んだプログラム識別と、当該プログラム識別で示されるバージョンを基準として複数の前記関連情報サブシステムプログラムの中で起動するプログラムを選定する規則を示すパラメータと、を含んだマッピング情報を、前記放送ストリームに多重化される第2テーブルに設定するマッピング情報設定手段を備え、
前記受信装置は、
前記関連情報サブシステムプログラムをプログラム記憶手段に複数記憶し、起動を指示された関連情報サブシステムプログラムによって、前記スクランブル鍵の関連情報である受信装置共通の鍵情報および受信装置個別の鍵情報により、前記スクランブル鍵を生成する限定受信制御手段と、
前記放送ストリームに多重化された前記第2テーブルに設定されているマッピング情報から、前記プログラム識別および前記パラメータを抽出するマッピング情報解析手段と、
このマッピング情報解析手段で抽出されたプログラム識別およびパラメータにより、前記限定受信制御手段に記憶されている関連情報サブシステムプログラムの1つを選定し、前記限定受信制御手段に対して当該プログラムの起動を指示するプログラム選定手段と、
を備えることを特徴とする限定受信システム。
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JP2013070247A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | デジタル放送送信装置、デジタル放送受信装置およびデジタル放送システム |
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Non-Patent Citations (1)
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電波産業会(ARIB): "デジタル放送に使用する番組配列情報", ARIB STD−B10, vol. 5.1版, JPN7017004117, 25 September 2012 (2012-09-25), JP, pages 115−119,195−196 * |
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