JP2015022879A - 点灯装置 - Google Patents

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山下 浩司
Koji Yamashita
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Abstract

【課題】外部電源の異常時において周囲温度が高温になった場合でも発光素子の照度を低下しにくくした点灯装置を提供する。
【解決手段】点灯装置Aは、商用電源1が正常に供給される状態では商用電源1により蓄電池4を充電する充電回路3と、商用電源1の異常時に蓄電池4からの電源供給によりLED71を点灯させる点灯回路と、周囲温度が所定温度以下の第1温度領域では周囲温度が高くなるに従ってLED71に流れる電流が大きくなるように電気的特性が変化し、周囲温度が所定温度よりも高い第2温度領域では周囲温度に関わらずLED71に流れる電流が一定、又は周囲温度が高くなるに従ってLED71に流れる電流が小さくなるように電気的特性が変化する電流調整部とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、点灯装置に関するものである。
従来より、ハロゲンランプや蛍光ランプを光源とする非常用の照明装置が提供されているが、近年では代替光源としてLEDを利用するものも提供されている(例えば特許文献1参照)。また、LEDを点灯させる点灯装置としては、部品点数の削減や制御回路の簡素化などからIPD(Intelligent Power Device)やLED専用制御IC等を使用するのが一般的である。
特開2007−173061号公報
ところで、上述のIPDやIC部品は、高温雰囲気中では部品に内蔵された温度保護機能によって動作が停止したり、誤動作を引き起こすこともあり、その結果、LEDの照度が所望の照度より低下する場合があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、外部電源の異常時において周囲温度が高温になった場合でも発光素子の照度を低下しにくくした点灯装置を提供することにある。
本発明の点灯装置は、外部電源が正常に供給される状態では前記外部電源により非常用電源を充電する充電回路と、前記外部電源の異常時に前記非常用電源からの電源供給により発光素子を点灯させる点灯回路と、周囲温度が所定温度以下の第1温度領域では前記周囲温度が高くなるに従って前記発光素子に流れる電流が大きくなるように電気的特性が変化し、前記周囲温度が前記所定温度よりも高い第2温度領域では前記周囲温度に関わらず前記発光素子に流れる電流が一定、又は前記周囲温度が高くなるに従って前記発光素子に流れる電流が小さくなるように電気的特性が変化する電流調整部とを備えていることを特徴とする。
周囲温度が第1温度領域にある場合には、周囲温度が高くなるに従って発光素子に流れる電流が大きくなるので、外部電源の異常時において周囲温度が高温になった場合でも発光素子の照度を低下しにくくした点灯装置を提供することができるという効果がある。
本実施形態の点灯装置の一例を示す概略回路図である。 同上における周囲温度とLEDに流れる電流との関係を示すグラフである。
以下に、点灯装置の実施形態について図1及び図2を参照しながら説明する。この点灯装置Aは、例えば商用電源1の停電時において非常灯や誘導灯を点灯するために用いられ、以下の説明では非常灯を例に説明する。
図1は本実施形態の点灯装置Aの一例を示す概略回路図である。この点灯装置Aは、停電検出回路2と、充電回路3と、蓄電池4(非常用電源)と、限流素子5と、トランジスタ6と、感温素子8とを備え、商用電源1の停電時において蓄電池4からの電源供給により発光部7を点灯させる。
発光部7は、直列に接続された複数のLED(発光ダイオード)71を有し、トランジスタ6のオン/オフに応じて点灯/消灯が切り替えられる。ここに本実施形態では、LED71により発光素子が構成されているが、OLED(有機発光ダイオード)を発光素子としてもよく、本実施形態に限定されない。
停電検出回路2は、商用電源1(外部電源)が正常に供給されているか否かを判別し、商用電源1が正常に供給されていると判断した場合にはトランジスタ6に対してオフ信号を出力する。また、停電検出回路2は、例えば停電などにより商用電源1が正常に供給されていないと判断した場合にはトランジスタ6に対してオン信号を出力する。
充電回路3は、商用電源1と蓄電池4の間に接続され、商用電源1が正常に供給されている間は商用電源1により蓄電池4を充電する。
蓄電池4は、例えばニッケル水素電池からなり、商用電源1が正常に供給されている間は充電回路3によって充電され、商用電源1が停電になると蓄積した直流電力を発光部7に供給して発光部7を点灯させる。
限流素子5は、例えば負の温度係数を有し、周囲温度が高くなるに従って抵抗値が小さくなるNTCサーミスタからなり、蓄電池4、トランジスタ6及び発光部7とともに閉回路を形成し、発光部7に流れる電流の大きさを決定する。
感温素子8は、例えば正の温度係数を有し、周囲温度が高くなるに従って抵抗値が大きくなるPTCサーミスタからなり、トランジスタ6のベースと停電検出回路2の間に接続され、トランジスタ6に流れる電流(コレクタ電流)の大きさを決定する。
この点灯装置Aでは、商用電源1が正常に供給されない停電時(異常時)には、停電検出回路2が商用電源1の停電を検出し、トランジスタ6に対してオン信号を出力する。トランジスタ6は、上記オン信号によりベース電流が流れることでオンになり、蓄電池4を電源として、蓄電池4→限流素子5→発光部7→トランジスタ6→蓄電池4の電流ループが形成され、限流素子5により設定される電流値に応じた照度で発光部7が点灯する。ここに本実施形態では、停電検出回路2及びトランジスタ6により点灯回路が構成されている。
図2は、点灯装置Aにおける周囲温度T1とLED71に流れる電流I1との関係を示すグラフである。ここに、素子が破壊されないLED71のジャンクション温度からLED71に流れる電流I1の最大値I11が求められ、この最大値I11とLED71に流れる電流I1の変化を示す実線bとの交点Bが第1温度領域a1と第2温度領域a2の分岐点となる。そして、このときの周囲温度T1が所定温度T11となる。
周囲温度T1が所定温度T11以下の第1温度領域a1では、周囲温度T1が高くなるに従って限流素子5の抵抗値が小さくなり、それに伴ってLED71に流れる電流I1は大きくなる(図2中の実線b参照)。その結果、LED71が高温時に光束が低下する特性を有しているものの、LED71に流れる電流I1が大きくなることから、LED71の光束の低下を抑制することができる。特に、高温時において所定の床面照度が得られるように限流素子5の温度係数を設定した場合には、停電時において十分な照度を確保することができる。
周囲温度T1が所定温度T11よりも高い第2温度領域a2では、周囲温度T1が高くなるに従って感温素子8の抵抗値が大きくなり、それに伴ってトランジスタ6のベース電流は小さくなる。ここに、トランジスタ6のベース電流をIb、コレクタ電流をIc、電流増幅率をhfeとすると、コレクタ電流Icは、Ic=Ib×hfeで表される。そのため、トランジスタ6のベース電流Ibが小さくなると、それに伴ってコレクタ電流Icも小さくなる。
つまり、図2中の実線cに示すように、周囲温度T1が高くなるに従ってLED71に流れる電流I1も小さくなるため、素子の発熱量を低く抑えることができる。その結果、LED71に流れる電流I1をI11以下に制限でき、周囲温度T1が高くなった場合でもLED71のジャンクション温度(接合部温度)を素子の限界温度(素子が破壊する温度)以下にすることができる。ここに本実施形態では、限流素子5及び感温素子8により電流調整部が構成されている。
ところで、周囲温度T1が所定温度T11よりも高い第2温度領域a2においても限流素子5の抵抗値は減少し続けているが、図2中の実線cに示すように、LED71に流れる電流I1が小さくなるように限流素子5及び感温素子8の特性が設定されている。
上述のように、周囲温度T1が第1温度領域a1にある場合には、周囲温度T1が高くなるに従ってLED71に流れる電流が大きくなる。そのため、火災などによって商用電源1が停電し且つ周囲温度T1が高くなった場合でも、LED71の照度を低下しにくくした点灯装置Aを提供することができる。
なお本実施形態では、周囲温度T1が第2温度領域a2にある場合には、図2中の実線cに示すように、周囲温度T1が高くなるに従ってLED71に流れる電流I1が小さくなるようにしたが、図2中の実線dに示すように、周囲温度T1に関わらず一定値I11としてもよい。この場合も同様に、LED71のジャンクション温度を素子の限界温度以下にすることができる。
また、上述の点灯装置Aは一例であって、図1で説明した回路に限定されるものではなく、図2に示すような温度特性を有するものであれば他のものでもよい。さらに本実施形態では、限流素子5としてNTCサーミスタを用い、感温素子8としてPTCサーミスタを用いたが、サーミスタ単体ではなく、サーミスタと固定抵抗を組み合わせたり、複数種類のサーミスタを組み合わせてもよく、本実施形態に限定されない。
また本実施形態では、非常用電源として蓄電池4を例に説明したが、非常用電源は蓄電池4に限定されるものではなく、商用電源1の停電時において発光部7に直流電力を供給できるものであれば他のものでもよい。さらに本実施形態では、電流調整部の電気的特性として抵抗値を例に説明したが、周囲温度に応じてLED71に流れる電流を調整できるものであれば他のものでもよい。
点灯装置Aは、充電回路3と、点灯回路(停電検出回路2及びトランジスタ6)と、電流調整部(限流素子5及び感温素子8)とを備える。充電回路3は、商用電源1が正常に供給される状態では商用電源1により蓄電池4を充電する。前記点灯回路は、商用電源1の異常時に蓄電池4からの電源供給によりLED71を点灯させる。前記電流調整部は、周囲温度T1が所定温度T11以下の第1温度領域a1では周囲温度T1が高くなるに従ってLED71に流れる電流I1が大きくなるように電気的特性が変化する。また、前記電流調整部は、周囲温度T1が所定温度T11よりも高い第2温度領域a2では周囲温度T1に関わらずLED71に流れる電流I1が一定、又は周囲温度T1が高くなるに従ってLED71に流れる電流I1が小さくなるように電気的特性が変化する。
1 商用電源(外部電源)
3 充電回路
4 蓄電池(非常用電源)
71 LED(発光素子)
A 点灯装置

Claims (1)

  1. 外部電源が正常に供給される状態では前記外部電源により非常用電源を充電する充電回路と、
    前記外部電源の異常時に前記非常用電源からの電源供給により発光素子を点灯させる点灯回路と、
    周囲温度が所定温度以下の第1温度領域では前記周囲温度が高くなるに従って前記発光素子に流れる電流が大きくなるように電気的特性が変化し、前記周囲温度が前記所定温度よりも高い第2温度領域では前記周囲温度に関わらず前記発光素子に流れる電流が一定、又は前記周囲温度が高くなるに従って前記発光素子に流れる電流が小さくなるように電気的特性が変化する電流調整部とを備えていることを特徴とする点灯装置。
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