JP2015013730A - 昇降設備の保守管理システム及びそれに用いる保守端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数のエレベーターを遠隔で監視及び管理する保守サーバがダウンしても、効果的に保守員を上記保守サーバが管理する多数のエレベーターに派遣できるようにする。【解決手段】昇降設備の保守管理システム10は、複数台のエレベーターの各々を制御する複数台のエレベーターコントローラ1A〜1Cと、この複数台のエレベーターコントローラに専用回線または電話回線により接続され、遠隔に配置された管制センタ内に設けられた保守サーバ1Gとを有する。保守サーバに記録された保守データを前記保守サーバとの間の通信で入手可能な少なくとも1台の保守端末1H〜1Jを設け、複数のエレベーターコントローラのそれぞれに自己を保守・管理する保守端末の情報を記憶する記憶手段を設ける。また、保守サーバは定期的に各エレベーターの保守担当の保守端末の情報を更新する。【選択図】 図4
Description
本発明は、エレベーター等の昇降設備の保守管理システムに及びそれに用いる保守端末係り、特に管理センタが備えるサーバがダウンしたときに用いる昇降設備の保守管理システム及びそれに用いる保守端末に関する。
従来のエレベーターシステムについて保守管理する例が、特許文献1ないし3に記載されている。例えば特許文献1では、巡回中の保守員の位置を把握して、ビル設備に異常が発生した場合に復旧効率を向上させ、かつ保守員の安全を管理することが開示されている。この公報に記載のシステムでは、コンピュータに全ての管理ビルデータを格納し、保守員が巡回する時にはコンピュータ、GPS端末、無線通信設備を携行し、1個の設備の保守点検終了ごとにコンピュータにデータを書き込むようにしている。
また、特許文献2に記載のシステムではエレベーターの異常を検知した遠隔監視装置が管理システムに通報し、管理システムは異常の通報があったら部品の在庫の調査・手配と保守員の選定を実行し、異常通報があった部署に作業の指示と部品到着時間を伝達する。さらに特許文献3に記載のシステムでは、地震が発生したときに、監視センタが優先度を更新するとともに保守員の現在位置から各建物までの距離を調べ、保守員が復旧作業させるべきエレベーターを選択する。そして、選択したエレベーターの保守作業を保守員に監視センタが通知している。
ところで、東日本大地震のような大規模災害では、停電の発生とともに同時に多数の昇降機が停止し、その結果多数の人が昇降機に閉じ込められるという事態が発生する。それとともに、多数の昇降機を遠隔監視している管理センタの保守サーバも停電等によりダウンする恐れがある。保守サーバは一円の多数の昇降機を管理しているので、これがダウンすると緊急の復旧処理をする複数の保守員も、どの昇降機を優先的に復興すべきかが分からなくなり、全ての昇降機を復旧させるのに多大な時間を要する、それとともに、保守サーバが管理する範囲の全ての昇降機が復旧されたか否かの確認も困難になる。
上記特許文献1ないし3のいずれもが、異常発生時に複数の昇降機を管理及び監視する遠隔に配置された保守サーバがダウンして、被災した昇降機の情報が得られず、そのため保守員を派遣することの管理が困難になることに関しては、十分には考慮していない。特に大地震等、地域の昇降機が多数被災する場合には、緊急を要する昇降機から優先度を設けて乗客の救出等が必要となるが、管理データが得られないので保守員は手近なところに向かうしかなくなる。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、多数のエレベーターを遠隔で監視及び管理する保守サーバがダウンしても、効果的に保守員を上記保守サーバが管理する多数のエレベーターに派遣できるようにすることにある。また、保守サーバダウン時に保守サーバが監視及び管理する多数のエレベーターの中で、管理漏れをなくすることも目的とする。
上記目的を達成する本発明の特徴は、複数台のエレベーターの各々を制御する複数台のエレベーターコントローラと、この複数台のエレベーターコントローラに専用回線または電話回線により接続され、遠隔に配置された管制センタ内に設けられた保守サーバとを有する昇降設備の保守管理システムにおいて、前記保守サーバに記録された保守データを前記保守サーバとの間の通信で入手可能な少なくとも1台の保守端末を設け、前記複数のエレベーターコントローラのそれぞれに自己を保守・管理する前記保守端末の情報を記憶する記憶手段を設け、前記保守サーバは定期的に各エレベーターの保守担当の前記保守端末の情報を更新することにある。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、複数台のエレベーターの各々を制御する複数台のエレベーターコントローラが専用回線または電話回線により接続され、遠隔に配置された管制センタ内に設けられた保守サーバとの間で情報の送受信が可能な昇降設備の保守管理システムが備える保守端末において、前記保守端末との通信がダウンしたときに前記複数台のエレベーターコントローラの少なくとも1台と公衆回線を介して通信する通信手段を設け、この通信手段は通信可能な前記エレベーターコントローラから送信された乗客有無の情報に基づいて、今保守端末を携行する保守員の巡回データを作成することにある。
本発明によれば、保守サーバがダウンしたときに、各エレベーターに備えられたエレベーターコントローラが保守端末を携行する保守員との連絡を可能にし、しかもこの連絡により自動的に優先度が発生するので、効果的に保守サーバが管理する多数のエレベーターに保守員を派遣できる。また、保守サーバダウン時に保守サーバが監視及び管理する多数のエレベーターの中から管理漏れを防止できる。
以下、本発明に係るエレベーターの保守管理システムの一実施例を、図面に基づき説明する。図1は、エレベーターの保守管理システム10のブロック図であり、遠隔に配置したエレベーターの保守サーバ1Gが健全である場合を示す図である。
異なる建物または同一の建物内には、複数のエレベーター3A〜3C用の昇降路が設けられている。そして、各昇降路には、乗客が乗り込む乗りかご1D〜1Fと、これらの乗りかご1D〜1Fの昇降を制御するエレベーターコントローラ1A〜1Cが配設されている。各エレベーターコントローラ1A〜1Cは、専用回線または電話回線2A〜2Cにより、個別に管理センタ3Xが有する保守サーバ1Gに接続されている。
保守サーバ1Gは各エレベーターコントローラ1A〜1Cからは遠隔地に配置されており、図示を省略したが、多数のその他のエレベーターにも専用回線または電話回線等を介して接続されている。したがって、保守サーバ1Gには、ある地域全体のエレベーター3A、…が接続されており、各エレベーター3A、…での異常の発生または異常の発生の連絡を、常時監視および管理している。
一方、エレベーター3A、…を定期的に保守・点検するため及び異常発生時にエレベーター3A、…から乗客を救出し復旧させるために、保守員や保守員が乗車する移動車4A〜4Cが準備されている。保守員や保守員が乗車する移動車4A〜4Cには、保守端末1H〜1Jが携行または搭載されている。
保守端末1H〜1Jは、保守サーバ1Gとアナログ回線または無線2D〜2Fで接続されており、保守サーバ1Gからは巡回点検すべきまたは復旧すべきエレベーター3A、…の地図情報を含む位置情報やエレベーター3A、…の現在状態の情報が送信される。一方、保守端末1H〜1Jからは、現在位置もしくは最後に巡回したエレベーター3A、…の位置、これから向かうエレベーター3A、…の位置等の位置情報と、保守点検時のエレベーター3A、…の状況等が、定期的に保守サーバ1Gに無線を介して送信される。
ここで、各エレベーターコントローラ1A、…には、定期的にエレベーター3A、…の担当保守員または担当移動車4A〜4C、より正確には保守員または移動車に携行される担当保守端末1H〜1Jの情報が、保守サーバ1Gから送信される。担当者が3交代で変わる場合には、例えば、朝の8時、午後の4時、真夜中の12時に、全てのエレベーターコントローラ1A、…に、そのエレベーター3A、…の担当保守端末1H〜1Jに割り当てられたIDや電話番号、巡回情報を含む地図情報等が送信される。その際、近隣のエレベーター3A、…を担当する担当保守端末1H〜1JのIDも同時に送信することにより、万一何らかの理由で担当保守端末1H〜1Jを携行する保守員や移動車4A〜4Cが駆け付けられなくても、代わりの保守員や移動車4A〜4Cが対応できるようにしておく。これらの情報は、エレベーターコントローラ1A〜1Cが備える記憶手段に記憶され、保守サーバ1Gからの送信ごとに更新される。
この様に構成したエレベーター3A、…の保守管理システム10の通常運転時には、管理センタ3Xに設けられた保守サーバ1Gがこの保守サーバ1Gに専用回線または電話回線等2A〜2Cを介して接続された多数のエレベーター3A、…を監視する。それとともに、保守員や移動車4A〜4Cが、定期的に巡回点検サービスを実行し、逐次担当エレベーター3A、…の状況を保守サーバ1Gに送信する。
このとき、保守サーバ1Gが管理する多数のエレベーター3A、…のうちの1台または複数台に異常が生じた場合には、当該エレベーター3Aのエレベーターコントローラ1Aは保守サーバ1Gに保守員または移動車の派遣を要請する。保守サーバ1Gは、定期的に更新される担当表から保守員4Aを選定し、保守員4Aを要請されたエレベーターに派遣する。
エレベーターの異常の規模が小さい場合には、従来から上記のような対応で復旧処置をしている。これに対し、大規模災害が発生し、保守サーバ1Gがダウンした場合には、保守サーバ1Gを介した通信が切断するので、この様な対応は期待できない。そこで、保守サーバ1Gを介さない保守管理システムを採用する。この例を、図2ないし図4を用いて説明する。
図2は、図1と同様の図であり、大規模地震等が発生して保守サーバ1Gの電源が遮断され、保守サーバ1Gがダウンしたときの状態を示す図である。図3は、この時の動作シークエンスを説明するフローチャートであり、図4はエレベーター3A〜3Cと保守サーバ1Gと保守端末1H〜1Jの通信状況を示す図である。なお、この実施例では簡単のために3個のエレベーター3A〜3Cを保守サーバ1Gが保守・管理する場合について説明する。
管理下にあるエレベーター3A〜3Cの少なくともいずれかに異常が発生すると、保守サーバ1Gは保守端末1H〜1Jに、異常の発生を通知する。そして、乗りかご1Dに設置した荷重センサの出力やカメラの出力から判断した乗りかご1Dに乗車している乗客の情報等を保守端末1H〜1Jに、保守員4Aの巡回情報等をエレベーターコントローラ1Aにそれぞれデータ通信する。
しかしながら、保守サーバ1Gがダウンしているので、エレベーターコントローラ1Aは保守サーバ1Gと通信できない。所定時間経過してもエレベーターコントローラ1Aが保守サーバ1Gに通信できない場合、または保守サーバ1Gの応答がない場合には、エレベーターコントローラ1Aは保守サーバ1Gを介した通信をあきらめ、直接保守員や移動車4A〜4Cとの通信に切り替える。そのため、これまで使用した専用回線や電話回線に代え、公衆回線を使用する。
このとき、エレベーターコントローラ1Aは、自己が有する記憶手段に記憶された担当保守員表のデータまたは最後に直接受信した保守員4A〜4Cの位置情報に基づいて、最適な保守端末1H〜1Jを選定する。例えば図2においては、エレベーターコントローラ1Aの最も近くに保守端末1Hがいるので、保守端末1Hに公衆回線5Aを介して乗りかご1D内の乗客情報を送信する。乗客情報は、乗りかご1Dに設けたカメラや荷重センサの出力から判断した、乗りかご1A内の乗客の有無である。エレベーターコントローラ1Aから乗りかご1D内の乗客情報を受信した保守端末1Hは、エレベーターコントローラ1Aに公衆回線5Aを介して巡回情報等を返信する。
大規模災害のために、複数台のエレベーター3A、3Bに異常が発生したときには、エレベーター3Aについては上記対応がなされる。エレベーター3Bについては、以下のような対応がなされる。エレベーターコントローラ1Bと保守端末1H〜1Jとの間での、保守サーバ1Gを経由した通信は不可能である。このときエレベーターコントローラ1Bは通信をLTE等の公衆回線に切り替え、エレベーターコントローラ1Bに記憶された担当保守端末1Hの情報または最後に直接受信した保守員の持つ保守端末1Hの位置データから適切な保守端末を選定する。図2の例では、自己の記憶装置に記憶した担当保守端末表や保守端末の巡回表を参照して、エレベーターコントローラ1Bから現時点で最も近くに居ると推定した保守端末1Hを選定する。
保守端末1Hに乗りかご1E内の乗客情報を、公衆回線5Bを用いて送信する。乗客情報は乗りかご1Eに設けた荷重センサやカメラの出力である。このとき、保守端末1Hはすでにエレベーターコントローラ1Aと通信しており、エレベーターコントローラ1Bと保守端末1Hとは通信できない。
そこでエレベーターコントローラ1Bは、自己の記憶装置に記憶された担当保守端末1H〜1Jの表や保守端末1H〜1Jの巡回表を参照して、現時点の保守端末1H〜1Jの位置を推定し、最適な保守端末を選定する。図2の例ではエレベーターコントローラ1Bから最も近いと推定したのが保守端末1Hであり、この保守端末1Hの次に近いと推定したのが保守端末1Iであるから、保守端末1Iを選定する。エレベーターコントローラ1Bは、公衆回線5Dを用いて保守端末1Iに乗りかご1E内の乗客情報を送信する。エレベーターコントローラ1Bから乗りかご1E内の乗客情報を受信した保守端末1Iは、公衆回線5Dによりエレベーターコントローラ1Bに巡回情報等を返信する。
さらにエレベーター3Cも被災した場合には、エレベーターコントローラ1Cと保守端末1H〜1Jとの間での、保守サーバ1Gを経由した通信は不可能である。このときエレベーターコントローラ1Cは通信を公衆回線に切り替え、エレベーターコントローラ1Cに記憶された担当保守端末1Hの情報または最後に直接受信した保守員の持つ保守端末1Hの位置データから適切な保守端末を選定する。図2の例では、エレベーターコントローラ1Cの担当保守端末である保守端末1Hを選定する。
保守端末1Hに乗りかご1F内の乗客情報を、公衆回線5Cを用いて送信する。乗客情報は乗りかご1Fに設けた荷重センサやカメラの出力である。このとき、保守端末1Hはすでにエレベーターコントローラ1Aと通信しており、エレベーターコントローラ1Cと保守端末1Hとは通信できない。エレベーターコントローラ1Cの記憶手段に記憶された保守端末の担当表の情報を参照する。そして、保守端末1Hに次いで現時点でエレベーター3Cの近くにいると推定した保守端末1Iに、エレベーターコントローラ1Cは公衆回線5Eを介して乗りかご1Fの情報を送信する。
すでに保守端末1Iもエレベーターコントローラ1Bと通信中なので、エレベーターコントローラ1Cは保守端末1Iと通信できない。この場合、保守端末の担当表を参照すると、空いている保守端末は保守端末1Jだけである。しかしながら、現時点の保守端末1Jの推定位置はエレベーター3Cからあまりに遠く、復旧までに時間がかかり過ぎる恐れがある。そこで、エレベーターコントローラ1Cは、通信をWi−Fi等に切り替えてマルチキャスト5Qし、保守端末が近付くのを待つ。なお、上記異常発生時の保守管理サービスにおいては、保守端末1H〜1J間で相互にLTE等を用いた通信5F〜5Hが、適宜のタイミングで実行されている。
上記構成のエレベーターの保守管理システム10についての、動作を図3のフローチャートを用いて説明する。災害等により保守サーバ1Gに接続されたエレベーター3A、…のいずれかに異常が発生すると(ステップS100)、各エレベーター3A、…のコントローラ1A、…は自発的に異常を検知し、保守サーバ1Gに乗りかご1D、…の異常を送信する(ステップS110)。その際、例えば乗りかご内1D、…内の画像データや乗りかご1D、…に設けた荷重データ等から、乗りかご1D内の乗客の有無の情報を送信する。
このとき、エレベーターコントローラ1A、…から保守サーバ1Gへ正常に通信されたか否か(ステップS120)により対応が分かれる。正常に通信された場合には、エレベーターコントローラ1A、…からの送信を受け、保守サーバ1Gは保守端末1H〜1Jから受信した保守員の位置データ等とエレベーターコントローラ1A、…から受信した各エレベーター3A、…の乗客の有無情報とを解析する。そして、エレベーター3A、…の異常の状態や近隣の保守員情報等を、各エレベーターコントローラ1A、…に返信する。
さらに保守サーバ1Gは、各保守端末1H〜1Jから受信した保守員の位置データ等と各エレベーターコントローラ1A、…から受信した各エレベーター3A、…の乗客情報等をもとに保守員の最適な巡回ルートを作成する(ステップS130)。その後保守サーバ1Gは、各保守端末1H〜1Jに作成した巡回データを送信して(ステップS140)、異常が発生したエレベーター3A、…の復旧を進める。ここで、巡回データには、各エレベーター3A、…まで行けるか、行けないかの別と、行ける場合にそこまでに要する予定時間、かご閉じ込めが発生した場合の優先度等が含まれる。
各エレベーターコントローラ1A、…が保守サーバ1Gに乗客の情報を送信して所定時間経過しても、保守サーバ1Gから返信がないときは、各エレベーターコントローラ1A、…は保守サーバ1Gがダウンしたと判断する。そこで、各エレベーターコントローラ1A、…は保守サーバ1Gがダウンする直前の保守員位置データまたは記憶されている保守端末の担当表から、最も近い保守端末を推定する。エレベーターコントローラ1A〜1Cは、いずれも最も近い保守端末として保守端末1Hを選定する。通信を公衆回線に切り替え(ステップS150)、エレベーターコントローラ1A〜1Cは、保守端末1Hに乗りかご1D〜1F内の乗客情報を自発的に送信する。
保守端末1Hは、エレベーターコントローラ1A、1Bとの通信が可能(ステップS160)であったので、乗りかご1D、1Eの乗客情報を受信し、最適な巡回ルートを自動作成する(ステップS170)。保守端末1Hは巡回マップを作成したので、エレベーターコントローラ1A、1Bに巡回情報等を返信する(ステップS180)。
ステップS150において、各エレベーターコントローラ1A〜1Cが通信を公衆回線に切り替え、最も近くにいると推定した保守端末1Hに乗客情報を送信したが、所定時間経過しても保守端末1Hから応答がなかった場合(ステップS160)には、接続を試みた保守端末1Hの次に近い保守端末があるか否かを探す(ステップS190)。次に近い保守端末Iを探し当てたら、データ送信する。所定時間経過する前に応答があれば(ステップS200)、ステップS170に進み、巡回データの作成と送信を実行する。
2番目に近いと推定した保守端末とも通信が不可能であれば(ステップS200)、ステップS190に戻り、さらに他の保守端末を探す。この手順を繰り返した後、エレベーターコントローラ1Cを復帰させる保守端末が見つからなければ(ステップS190)、通信をWi−Fi等に切り替え(ステップS210)、マルチキャストする(ステップS220)。保守端末1H〜1JのいずれかがWi−Fi等のマルチキャスト通信を受信可能な範囲に入れば(ステップS230)、保守員はかごドアを開けずに乗りかご1F内の情報を得ることができる。
以上の手順を踏むことにより、保守サーバ1Gがダウンしても効率良く保守端末を巡回させて、エレベーターを早期に復旧させることが可能になる。また、エレベーターの点検漏れも防止できる。
エレベーターに異常が発生した時の動作のタイムチャートを、図4に示す。図4(a)は、保守サーバ1Gに接続されたエレベーター3A、…のいずれかに異常が発生したものの、保守サーバ1Gが健全状態(51)で、エレベーターコントローラ1A〜1Cと保守サーバ1Gの通信が確保されている場合である。乗客有無データ31と保守員データ41とが保守サーバ1Gに送信される。保守サーバ1Gからは、保守員位置データ32とエレベーターデータ42が送信される。保守サーバが近隣の保守員を選定し(61)、保守端末1H〜1Jは現地へ駆けつける(62)。
図4(b)は、保守サーバ1Gがダウンした(52)ときで、乗客有無データ33や保守員位置データ44が送信されても、返信なし(34、45)の状態となる。エレベーター3A〜3Cは公衆回線に切り替える(63)。保守端末1H〜1Jは、直接エレベーター3A〜3Cからの乗客有無データ71を公衆回線で受信(64)できるようにする。そして、巡回データ72を作成し(65)、巡回データ72をエレベーター3A〜3Cへ送信する。保守端末1H〜1Jは、現地へ駆けつける(62)。
図4(c)は、保守サーバ1Gがダウンした(52)ときで、乗客有無データ33や保守員位置データ44が送信されても、返信なし(34、45)の状態であり、これは図4(b)の場合と同じである。さらに、エレベーター3Cから直接保守端末1H〜1Jへ送信する経路もダウン(73)している点で、図4(b)と相違している。
エレベーター3Cは、送信をWi−Fi等に切り替え(66)、マルチキャストする(67)。一方、保守端末1Jは、現地周辺まで駆けつけ(68)、Wi−Fiの発生源を探索するため受信可能エリア69に接近する。受信できたら乗客有無データ74を得て、現地へ駆けつける(62)。
以上説明したように、本実施例によれば、通信を公衆回線に切り替えて、保守サーバダウン直前の保守員位置データをもとに、エレベーター側から近隣にいる保守端末に画像データや荷重データなどエレベーターの情報が分かるデータを送信している。さらに、公衆回線にも接続できなければ、エレベーターコントローラ自身が通信をWi−Fi等の短距離通信に切り替えて、マルチキャストする。このとき保守端末はWi−Fi等の短距離通信を受信可能な範囲に迫ることで、かごドアを開けなくてもかご内の情報を、エレベーター復旧対策の前に予め得ることができる。
1A〜1C…エレベーターコントローラ、1D〜1C…エレベーターかご、1G…保守サーバ、1H〜1J…保守端末、2A〜2F…通常時の通信システム(専用回線や電話回線)、3A〜3C…エレベーター、3X…管理センタ、4A…移動体、4B…保守員、4C…移動体、5A〜5G…異常時の通信システム(公衆回線)、5Q…マルチキャスト、10…保守管理システム、31〜34…エレベーター−保守サーバ間通信、41〜45…保守サーバ−保守端末間通信、51、52…保守サーバステータス、61…保守サーバ動作、62…保守端末動作、63…エレベーター動作、64、65…保守端末動作、66、67…エレベーター動作、68、69…保守端末動作、71〜74…エレベーター−保守端末間通信。
Claims (4)
- 複数台のエレベーターの各々を制御する複数台のエレベーターコントローラと、この複数台のエレベーターコントローラに専用回線または電話回線により接続され、遠隔に配置された管制センタ内に設けられた保守サーバとを有する昇降設備の保守管理システムにおいて、
前記保守サーバに記録された保守データを前記保守サーバとの間の通信で入手可能な少なくとも1台の保守端末を設け、前記複数のエレベーターコントローラのそれぞれに自己を保守・管理する前記保守端末の情報を記憶する記憶手段を設け、前記保守サーバは定期的に各エレベーターの保守担当の前記保守端末の情報を更新することを特徴とする昇降設備の保守管理システム。 - 前記複数のエレベーターコントローラのそれぞれに、前記保守サーバとの通信が正常か否かを判断する判断手段と、前記判断手段が前記保守サーバと正常に通信できないと判断したときに、前記エレベーターコントローラと前記保守端末との公衆回線による通信に切り替える手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の昇降設備の保守管理システム。
- 前記エレベーターコントローラに、前記保守サーバが定期的に更新する自己の担当の前記保守端末情報または自己を最後に保守・点検した前記保守端末の情報に基づいて、前記判断手段が前記保守サーバと正常に通信できないと判断したときに、当該保守端末に公衆回線により送信する送信手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の昇降設備の保守管理システム。
- 複数台のエレベーターの各々を制御する複数台のエレベーターコントローラが専用回線または電話回線により接続され、遠隔に配置された管制センタ内に設けられた保守サーバとの間で情報の送受信が可能な昇降設備の保守管理システムが備える保守端末において、
前記保守端末との通信がダウンしたときに前記複数台のエレベーターコントローラの少なくとも1台と公衆回線を介して通信する通信手段を設け、この通信手段は通信可能な前記エレベーターコントローラから送信された乗客有無の情報に基づいて、今保守端末を携行する保守員の巡回データを作成することを特徴とする昇降設備の保守管理システムが備える保守端末。
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