JP2010020376A - 遠隔監視故障時通報代行システム - Google Patents

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Abstract

【課題】遠隔監視に関する故障が生じたときに、遠隔監視装置への通報を代行して、ビル設備の異常状態の存在の識別を可能とすることである。
【解決手段】遠隔監視故障時通報代行システム10は、停電時に緊急電力を供給できるバックアップ電源16と、エレベータのかご8の緊急ボタン14が押されたことを異常信号として公衆回線20を介して遠隔監視装置22に通報する異常発生通報装置18と、異常発生通報装置18が異常信号を通報できない場合に、これに代行して異常発生信号を出力するものとして建物4の屋上等に設けられる緊急用無線送受信装置34を用いて、緊急用無線ネットワーク24と地域行政防災ネットワーク28とを介して遠隔監視装置22に接続する。この異常発生信号は、保守技術者(FE)40の携帯型の異常発生信号受信装置42によっても受信することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は遠隔監視故障時通報代行システムに係り、特に、建物に設置されるビル設備が異常であることを検出して遠隔監視装置に公衆回線を用いて異常発生を通報する通信経路が故障したときにこれに代行して異常発生を知らせる遠隔監視故障時通報代行システムに関する。
建物には、エレベータ、エスカレータ、空調施設、電力供給施設、水供給施設、防火装置等の様々なビル設備が設けられる。これらのビル設備のメンテナンス等は、保守技術者がその建物に常駐する他に、これらのビル設備のそれぞれに異常検出装置を設け、公衆回線でビル設備保守管理会社等の遠隔監視装置に接続して監視を行い、必要に応じ保守技術者を現場に派遣するシステムが取られることがある。
例えば、特許文献1には、緊急出動支援システムとして、監視の対象となるビル情報等を記憶する第一の記憶装置、保守技術者の担当エリア、スキル等を記憶する第二の記憶装置、作業実施状況、保守技術者の作業スケジュール等を記憶する第三の記憶装置を参照し、緊急度ランク、保守技術者の作業モード等に基いて、出動指示を与える保守作業者の選定を行うことが開示されている。
ここで、公衆回線としては、公衆電話回線、公衆に開放された無線回線等が用いられるが、例えば、地震等の場合に、公衆回線が寸断されて、建物のビル設備から遠隔監視装置に異常信号が送信できないことが起こる。また、公衆回線が寸断されない場合でも、広域災害等では、公衆回線の輻輳が著しくなり、建物のビル設備から遠隔監視装置への接続に時間がかかる場合が多い。
このような場合に、例えば、エレベータが緊急停止したままでエレベータかごの中にユーザが孤立することが生じえるが、その異常状態を遠隔監視装置が検知できない。また、広域災害の場合に、ビル設備保守管理会社の保守技術者(Field Engineer:FE)が現場に急行して緊急巡回を行うことが行われるが、異常状態がどの建物のどのビル設備に生じているかが不明のため、異常状態のビル設備への到着に時間がかかり、例えば、エレベータかご内に孤立しているユーザの救助等に時間がかかることがある。
このような場合に対処するものとして、特許文献2には、携帯電話回線による遠隔保安防災監視方法として、都市ガスの整圧基地、事業所、監視センタとの間の防災時の交信を確保するため、各整圧基地、各事業所に子局携帯電話をそれぞれ設置し、監視センタにこれら子局と例えば同数の親局携帯電話を設置し、各整圧基地の地震感知装置から緊急自動発呼装置に信号が入ると、各子局が自動的に親局と接続を確保することが述べられている。これにより、通話集中の前の2〜3分の間に緊急情報の収集を済ませてしまうことができる、と述べられている。
また、特許文献3には、遠隔監視センタとして、地震発生時に緊急的対応を行う監視センタとそれ以外の他の対応を行う別の監視センタを設け、設備機器の故障の重要度を判定して、いずれかの監視センタに送信を行うことが開示されている。
また、特許文献4には、エレベータの管制運転情報収集装置として、各地域グループごとに、高ガル発報信号を送信するものと低ガル発報信号を送信するものとをそれぞれ1つずつ設け、これからの発報信号は公衆回線で他のものより優先して発報し、発報があるとその地域の全部のエレベータに技術者を派遣し、高ガル、低ガルのいずれも検出されない地域には運転状況を別のLANで交信することが開示されている。
また、本発明に関連する技術として、特許文献5には、無線指令音声情報の集中収集に関し、消防無線の音声指令をテキストデータに変換し、消防団員に自動メールで送信することが述べられている。
特開2000−348277号公報 特開平9−27870号公報 特開平8−194879号公報 特開2006−315793号公報 特開2006−74712号公報
従来技術によれば、特許文献2に示されるように多数の携帯電話を設け、特許文献3に示されるように2通りの遠隔監視装置を設け、特許文献4に示されるように発報の優先度を設けることができる。しかし、このように遠隔監視装置に対する接続に冗長度を持たせても、有線または無線の公衆回線を用いるときは、何かの事情で目的とする遠隔監視装置に情報が迅速に伝達されないことが生じえる。特許文献5には消防無線について記載があるが、その利用については触れていない。
本発明の目的は、公衆回線を利用する遠隔監視に関する故障が生じたときに、遠隔監視装置への通報を代行して、ビル設備の異常状態の存在の識別を可能とする遠隔監視故障時通報代行システムを提供することである。
本発明に係る遠隔監視故障時通報代行システムは、建物に設置されるビル設備に備えられ、そのビル設備が異常であることを検出して異常信号を出力する異常検知手段と、建物に備えられ、異常検知手段によって異常信号が出力されると、予め定められた遠隔監視装置に公衆回線を用いて異常発生を通報する異常発生通報装置と、異常発生通報装置が遠隔監視装置に通報不能状態であることを検出して通報不能状態信号を出力する通報不能検出手段と、地域行政防災ネットワークを介して、遠隔監視装置とその遠隔監視装置の管理の下に属する複数の建物との間に予め構築されている緊急用無線ネットワークと、建物に備えられ、異常検知手段によって異常信号が出力され、かつ、通報不能検出手段によって通報不能状態信号が出力されるときに、異常発生通報装置の通報に代わって、予め定めた周波数帯の無線信号を異常発生信号として、緊急用無線ネットワークと地域行政防災ネットワークとを介して、遠隔監視装置に出力する異常発生信号出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、携帯型の受信手段であって、異常発生信号出力手段が出力する異常発生信号を受信する異常発生信号受信手段を備え、異常発生信号出力手段は、遠隔監視装置からの受信通知を取得し、かつ、異常発生信号受信手段からの受信通知を取得するまで、予め定めた時間間隔で送信を継続することが好ましい。
また、本発明に係る遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、異常発生信号出力手段は、異常発生信号を出力した後、その出力を停止することができる停止手段を備えることが好ましい。
また、本発明に係る遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、停電時に異常発生信号発生装置の作動をバックアップするバックアップ電源を備えることが好ましい。
また、本発明に係る遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、ビル設備は、建物に設置されたエレベータであって、異常検知手段は、エレベータかご内においてユーザによって緊急ボタンが操作されたことを検知する手段であることが好ましい。
上記構成により、遠隔監視故障時通報代行システムは、地域行政防災ネットワークを介して、遠隔監視装置とその遠隔監視装置の管理の下に属する複数の建物との間に予め構築されている緊急用無線ネットワークを有する。そして、建物に設置されるビル設備が異常であることを検出されると、予め定められた遠隔監視装置に公衆回線を用いて異常発生を通報する。ここで異常発生通報装置が遠隔監視装置に通報不能状態であるときには、異常発生通報装置の通報に代わって、予め定められた周波数帯の無線信号を異常発生信号として、緊急用無線ネットワークと地域行政防災ネットワークとを介して、遠隔監視装置に出力する。このように、公衆回線が何らかの事情で利用できないときも、これに代行して異常発生信号を出力するので、異常状態の存在の識別が可能となる。
また、遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、異常発生信号出力手段が出力する異常発生信号を受信する携帯型の異常発生信号受信手段を備え、異常発生信号出力手段は、遠隔監視装置からの受信通知を取得し、かつ、異常発生信号受信手段からの受信通知を取得するまで、予め定めた時間間隔で送信を継続する。これにより、携帯型受信手段でも異常発生信号を受信できるので、異常状態の存在の識別の即応性が向上する。
また、遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、異常発生信号を出力した後、その出力を停止することができる停止手段を備えるので、例えば、異常処理が終了すれば、異常発生信号の出力を停止し、それに要する電力等を抑制することができる。
また、遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、停電時に異常発生信号発生装置の作動をバックアップするバックアップ電源を備えるので、停電時、特に暗闇となっている状況の下でも、異常状態の存在の識別が容易となる。
また、遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、ビル設備は、建物に設置されたエレベータであって、異常検知手段は、エレベータかご内においてユーザによって緊急ボタンが操作されたことを検知する手段である。これによって、エレベータかごの中にユーザが孤立している状態であることの識別が容易にでき、孤立するユーザの救助を迅速に行うことが容易になる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、ビル設備としてエレベータを説明するが、これ以外のビル設備であってもよい。例えば、エスカレータ、空調施設、電力供給施設、水供給施設、防火装置等であってもよい。また、異常信号として、地震発生で緊急停止したエレベータかご内においてユーザによって緊急ボタンが操作されたことを検知する信号を説明するが、地震発生のときでなくても構わない。また、ビル設備がエレベータの場合であっても、これ以外の異常を検出する信号であってもよい。例えば、エレベータの運行異常を検出する信号であってもよい。また、ビル設備がエレベータ以外の場合には、勿論、そのビル設備に対応する異常検出信号であってよい。また、地震計、風速計、雨量計、漏電検出計等の検出する信号を第1次的な異常信号とすることもできる。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、遠隔監視故障時通報代行システム10の構成を示す図である。図1では、地震が発生して大地2が揺れ、これによって建物4が揺れて、地震計12がこれを感知して建物4のエレベータを緊急停止させ、昇降路6内にエレベータのかご8が停止したままとなり、エレベータのかご8の中のユーザによって、かご内の緊急ボタン14が押された状況を想定して、遠隔監視故障時通報代行システム10の様子が示されている。
遠隔監視故障時通報代行システム10は、停電時でも各要素が作動するように緊急電力を供給できるバックアップ電源16と、図1の場合には、エレベータのかご8の緊急ボタン14が押されたことを検知してこれを異常信号が検出されたとして、公衆回線20を介して遠隔監視装置22に通報する異常発生通報装置18と、異常発生通報装置18が異常信号を送信できない場合に、これに代行して異常発生信号を出力するものとして、建物4の屋上等に設けられる異常発生信号手段である緊急用無線送受信装置34と、地域行政防災ネットワーク28を介して、遠隔監視装置22とその遠隔監視装置22の管理の下に属する複数の建物4との間に予め構築されている緊急用無線ネットワーク24と、これらの各要素の動作を全体として制御する制御装置50を含んで構成される。
また、図1には、遠隔監視故障時通報代行システム10を構成するものとして、異常発生信号を認識して異常発生現場に急行するビル設備保守管理会社の保守技術者(FE)40と、保守技術者(FE)40が携行する携帯型受信装置である異常発生信号受信装置42が示されている。
図2は、制御装置50を中心として、遠隔監視故障時通報代行システム10をブロック図で示したものである。
地震計12は、建物4の揺れを検知する加速度計で、ビル設備の運転に危険等がある場合に、これらのビル設備の運転を自動的に緊急停止させる緊急停止信号を出力する機能を有する。地震計12は、建物4の揺れを検出するのに適した場所に設置され、図1の例では、エレベータの昇降路6の中に設けられている。
緊急ボタン14は、かご8内の異常を外部に知らせるために、上記のようにエレベータのかご8の中に設けられ、ユーザによって操作されるボタンである。緊急ボタン14が押されると、制御装置50によってその検出信号が異常信号として扱われ、異常信号は、異常発生通報装置18、公衆回線20を介し、その建物4のエレベータの保守を担当するビル設備保守管理会社の遠隔監視装置22に伝送される。
公衆回線20は、有線電話回線であるが、これ以外に、公衆に開放されている無線回線、例えば、携帯電話回線であってもよい。
緊急用無線ネットワーク24は、地域行政防災ネットワーク28を介して、遠隔監視装置22とその遠隔監視装置22の管理の下に属する複数の建物4との間に、公衆回線20とは別に、予め構築されている専用の無線ネットワークである。この緊急用無線ネットワーク24を介しての交信は、予め定められた周波数帯の無線信号を用いて行われる。かかる緊急用無線ネットワーク24は、地域行政防災ネットワーク28の管理基準等に従って、遠隔監視装置22を保有するビル設備保守管理会社が専用として構築したものを用いることができる。予め定められた周波数帯の無線信号は、地域行政防災ネットワーク28の管理基準に適合するものであることが必要である。
地域行政防災ネットワーク28としては、全国的規模の瞬時警報システム等に用いられる広汎で容量の大きなネットワーク等があげられる。
遠隔監視装置22は、各ビル設備からの各種状態信号を取得して、各ビル設備の状態を監視する装置で、上記のように、そのビル設備の保守を担当するビル設備保守管理会社に設けられる。もっとも、大規模なビルのように、その建物4の中にそのビル設備保守管理会社の事務所がある場合等においては、その建物4の中に遠隔監視装置22が設けられるものとしてもよい。
遠隔監視装置22は、通常時に公衆回線20を介して建物4の異常発生通報装置18と常時交信するための公衆回線通信制御手段と、緊急時に緊急用無線ネットワーク24と地域行政防災ネットワーク28とを介し建物4の異常発生通報装置18と交信するための遠隔監視無線送受信装置26を備える。
遠隔監視装置22に伝送される各ビル設備からの各種状態信号には、ビル設備が設けられる建物4の識別情報、ビル設備の識別情報が含まれる。異常信号がエレベータのかご8からの緊急ボタン14が押されたことを検出する信号の場合には、建物4を識別する建物番号、エレベータのかご8を識別するエレベータ号機番号、緊急ボタン14が押されたことを示す信号識別番号等が含まれる。
異常発生通報装置18は、各種ビル設備と遠隔監視装置22との間に設けられ、各種ビル設備から予め設定された異常信号が出力されると、これを取得して、遠隔監視装置22に公衆回線20を介して異常発生を自動的に通報する機能を有する自動発報装置である。
緊急用無線送受信装置34は、制御装置50の制御の下で異常発生信号を出力する機能を有する異常発生信号出力手段である。ここでは、緊急用無線ネットワーク24と地域行政防災ネットワーク28とを介して遠隔監視装置22と交信するために、予め定められた周波数帯の無線信号を用いて異常発生信号が出力される。無線信号としては、上記のように、各ビル設備からの各種状態信号を含むことができる。これらの各種状態信号は、予め定められている周波数帯の範囲の中で適当な信号技術を用いて作成することができる。かかる緊急用無線送受信装置34としては、アンテナと、予め定められた周波数帯で予め定められた無線出力強度範囲内で無線信号を送受信できる無線送受信回路を含んで構成することができる。
緊急用無線送受信装置34は、異常発生信号の出力を開始した後、遠隔監視装置22からの受信通知を取得した後も、引き続き、予め定めた時間間隔で送信を継続する。予め定めた時間間隔としては、例えば、5秒間隔、1分間隔等、適当に設定することができる。
緊急用無線送受信装置34は、緊急用無線ネットワーク24と地域行政防災ネットワーク28とを介して遠隔監視装置22と交信するためのものであるので、遠隔監視装置22から受信通知を受けて、異常発生信号が遠隔監視装置22に到達して初めてその使命を果たしたことになる。したがって、遠隔監視装置22から受信通知を取得するまで、異常発生信号の送信を継続する必要がある。また、遠隔監視装置22から受信通知を受けても異常発生信号の送信を継続することが好ましい。このようにすることで、保守技術者(FE)40の携帯型の異常発生信号受信装置42によっても異常発生信号を直接受信できるので、異常状態への対応の即応性を向上させることができる。
異常発生信号受信装置42は、図1で説明したように、保守技術者(FE)40が携行する携帯型の異常発生信号受信手段である。この異常発生信号受信装置42は、緊急用無線送受信装置34から送信される異常発生信号を受信できる受信回路と、受信した情報を表示データに変換する信号処理回路と、変換された表示データを表示するディスプレイ等を含んで構成される。かかる異常発生信号受信装置42としては、保守技術者(FE)40にとって扱いやすく特化した仕様の無線受信器、あるいは、特化した仕様を盛り込んだ携帯電話を用いることができる。
上記のように、緊急用無線送受信装置34から送信される無線信号には各ビル設備の各種状態信号を含むので、ディスプレイには、その情報が表示される。図1の例では、建物番号、エレベータ号機番号、緊急ボタン14が押されたことを示す信号識別番号等が表示される。これによって、保守技術者(FE)40は、エレベータのかご内にユーザが閉じ込められていることを知り、また、ユーザが閉じ込められているエレベータのかご8が、どの建物のどのエレベータ号機かを直ちに認識することができる。
図1で示されているバックアップ電源16は、遠隔監視故障時通報代行システム10を構成する要素で建物4に設けられるものに、停電時に緊急電力を供給する機能を有する緊急電源(Urgent Power Supply:UPS)である。例えば、緊急用無線送受信装置34に緊急電力を供給する機能を有する。かかるバックアップ電源16としては、停電時に自動的に通常電源と切り換わることができる適当な発電装置、蓄電装置等を用いることができる。
図2の制御装置50は、上記のように、遠隔監視故障時通報代行システム10を構成する各要素の動作を全体として制御する機能を有する。かかる制御装置50としては、適当な制御回路、またはコンピュータを用いることができる。制御装置50は、切替制御部52と出力制御部54を含んで構成される。
切替制御部52は、異常発生通報装置18が異常信号を通報できないときに、異常信号発生手段である緊急用無線送受信装置34によって異常発生信号を出力するように切り換える機能を有する。切替制御部52は、建物4に設置されるビル設備が異常であることを検出して異常信号を出力する異常検知モジュール56と、異常発生通報装置18が遠隔監視装置22に通報不能状態であることを検出して通報不能状態信号を出力する通報不能検出モジュール58と、異常信号が出力され、かつ、通報不能状態信号が出力されるときに、異常発生通報装置18の通報に代わって、緊急用無線送受信装置34から異常発生信号を出力する異常発生信号出力モジュール60を含んで構成される。
出力制御部54は、異常信号発生手段である緊急用無線送受信装置34の動作を制御する機能を有する。出力制御部54は、緊急用無線送受信装置34の動作を制御するために、遠隔監視装置22からの受信通知と、設定によってはさらに、異常発生信号受信装置42からの受信通知を取得する受信通知取得モジュール66と、保守技術者(FE)40による異常処理が終了したときに出力停止スイッチ38の操作を検出して異常信号発生手段の出力を停止する出力停止処理モジュール68を含んで構成される。出力停止スイッチ38としては、例えば、保守技術者(FE)40の手動操作によって緊急用無線送受信装置34の作動を止めるスイッチを用いることができる。
これらの機能はソフトウェアによって実現でき、具体的には、遠隔監視故障時通報代行処理プログラムを実行することで実現できる。これらの機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
上記構成の作用、特に制御装置50の各機能について、図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。図3のフローチャートは、建物4のビル設備から異常信号が出力され、さらに異常発生通報装置18に関連する故障が生じたときに、異常状態を処理する手順を示すフローチャートである。図3の手順は、制御装置50の機能によって実行される手順の他に、異常発生信号を認識した保守技術者(FE)40によって行われる手順も含まれる。図3では、制御装置50によって実行される手順を実線枠で示し、保守技術者(FE)40によって行われる手順を破線枠で示してある。実線枠で示される各手順は、遠隔監視故障時通報代行処理プログラムの各処理手順に対応する。
図3において、通常状態(S10)から異常検出(S12)が行われると、S14以下の手順が行われる。異常検出の工程は、制御装置50の異常検知モジュール56の機能によって実行される。具体的には、エレベータのかご8に設けられる緊急ボタン14がユーザによって操作されたことを検出して、異常信号が出力される。
異常信号が出力されると異常発生通報を発報する通報指令が出される(S14)。具体的には、異常信号が出力されたことを取得し、異常発生通報装置18に対し、公衆回線20を経由して異常発生を遠隔監視装置22に通報する指示が伝送される。
そして、通報が不能であるか否かが判断される(S16)。この工程は、制御装置50の通報不能検出モジュール58の機能によって実行される。通報が不能であるとは、異常発生通報装置18そのものに故障がある場合、公衆回線20が寸断されて通報がそこで断絶する場合、遠隔監視装置22に故障がある場合の他に、公衆回線20が輻輳して、異常発生の通報が予め定めた時間内に遠隔監視装置22に到達しない場合等が含まれる。通報が不能であるか否かは、遠隔監視装置22に対して、通報受信のときには受信通知を送信することを要求するものとし、予め定めた時間内に受信通知が戻ってこないときに、通報が不能であると判断するものとできる。予め定めた時間としては、例えば5秒等を設定することができる。
通報が不能であるとは判断されないときは、正常に遠隔監視装置22が異常発生の通報を受信する(S40)。この場合には、遠隔監視装置22が異常発生の通報に含まれる情報を分析し、必要に応じ保守技術者(FE)40に異常発生の現場に急行する指示を発行する。異常発生の通報には、ビル設備の各種状態信号を含む。ここでは、異常発生が生じた建物番号、エレベータ号機番号、緊急ボタン14が押されたことを示す信号識別番号等が、異常発生の通報に含まれる情報である。これらの情報に基づく保守技術者(FE)40に対する現場急行指令を自動的に行うものとできる。
例えば、予め保守技術者(FE)40の担当分野のデータ、時間帯と所在位置との関係データ等をデータベースに逐次記憶させておき、異常発生の通報に含まれる情報との照合を予め定めた手順で実行する。これによって、異常発生の現場に急行できる保守技術者(FE)40の特定を行い、保守技術者(FE)40の携行する携帯電話等を介して、異常発生の現場に関する情報を自動的に送信するものとできる。そこで保守技術者(FE)40は異常発生の現場に急行する。現場到着(S30)の後の手順については後述する。
S16において通報が不能であると判断されると、公衆回線20を介した遠隔監視装置22への通報のリダイアルを続けることとし、さらに、異常発生信号出力への切替が行われる(S18)。そして、異常発生信号が出力される(S20)。この工程は、制御装置50の異常発生信号出力モジュール60の機能によって実行される。具体的には、異常発生信号出力手段である緊急用無線送受信装置34に対し、予め定めた内容の異常発生信号を出力する指令が与えられる。
緊急用無線送受信装置34は、予め定められた周波数帯の無線信号で、緊急用無線ネットワーク24と地域行政防災ネットワーク28とを介して遠隔監視装置22と交信する。そして、遠隔監視装置22が受信したか否かを判断する(S22)。この判断は、公衆回線20を介しての通報不能に関する判断と同様の内容とすることができる。すなわち、遠隔監視装置22に対して、異常発生信号受信のときには受信通知を送信することを要求するものとし、予め定めた時間内に受信通知が戻ってきたときに、遠隔監視装置22が異常発生信号を受信したと判断するものとできる。予め定めた時間としては、例えば5秒等を設定することができる。
遠隔監視装置22が異常発生信号を受信したときは、上記のS40に関連して説明したものと同様の処理が行われる。
そして、遠隔監視装置22からの受信通知を取得した後も、緊急用無線送受信装置34は、さらに異常発生信号の出力を継続する(S24)。この継続は、保守技術者(FE)40の異常状態に対する迅速な対応を支援するためのものである。これによって、巡回等で現場近くにいる保守作業者(FE)40は、建物4の屋上等に設けられる緊急用無線送受信装置34からの情報を異常発生信号受信装置42によって受信してそのディスプレイ上で視認することによって、異常発生の現場を容易に検知することができる(S28)。
これによって、保守作業者(FE)40は異常発生の現場、上記の例では、ユーザが閉じ込められているエレベータのかご8のところに迅速に到着することができる(S30)。
S16において通報が不能であると判断されずに遠隔監視装置22が異常発生の通報を受信し、あるいは、S22において遠隔監視装置22が緊急用無線ネットワーク24と地域行政防災ネットワーク28とを介して異常発生信号を受信(S40)し、これによって保守作業者(FE)40に現場急行の指令が発行されたときも、このS30の工程の状態となる。
そして、保守技術者(FE)40は、異常回復処理を行う(S32)。上記の場合、エレベータのかご8からユーザを救助する。そして、一連の異常回復処理を済ませると、終了処理を行う(S34)。上記の例では、エレベータに異常が発生していないか等の点検確認を行って正常のときに保守作業の終了処理を行う。そして、図2で説明した出力停止スイッチ38を操作して、異常発生信号出力手段の出力停止を行う(S36)。この工程は、制御装置50の出力停止処理モジュール68の機能によって実行される。場合によっては、S32の異常回復処理が完了した直後にS36を行うものとしてもよく、S30の現場到着と共にS36を行うものとしてもよい。
なお、緊急用無線送受信装置34が、異常発生信号受信装置42からの受信通知を取得したときは異常発生信号の送信を停止する設定としてもよい。この手順は、制御装置50の受信通知取得モジュール66の機能によって実行される。このような設定を行って、保守作業者(FE)40が異常発生の現場に到着する前に既に異常発生信号の出力が停止しているときは、緊急用無線送受信装置34に対するS36の工程を省略することができる。
そして、異常発生通報装置18の通報リダイアルを停止する(S38)。これによって、異常発生信号が出力され、かつ異常発生通報装置18による通報が不能のときの異常状態の処理が終了する。
本発明に係る実施の形態における遠隔監視故障時通報代行システムの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、制御装置を中心とした遠隔監視故障時通報代行システムのブロック図である。 本発明に係る実施の形態において、建物のビル設備から異常信号が出力され、さらに異常発生通報装置に関連する故障が生じたときに、異常状態を処理する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
2 大地、4 建物、6 昇降路、8 エレベータのかご、10 遠隔監視故障時通報代行システム、12 地震計、14 緊急ボタン、16 バックアップ電源、18 異常発生通報装置、20 公衆回線、22 遠隔監視装置、24 緊急用無線ネットワーク、26 遠隔監視無線送受信装置、28 地域行政防災ネットワーク、34 緊急用無線送受信装置、38 出力停止スイッチ、40 保守技術者(FE)、42 異常発生信号受信装置、50 制御装置、52 切替制御部、54 出力制御部、56 異常検知モジュール、58 通報不能検出モジュール、60 異常発生信号出力モジュール、66 受信通知取得モジュール、68 出力停止処理モジュール。

Claims (5)

  1. 建物に設置されるビル設備に備えられ、そのビル設備が異常であることを検出して異常信号を出力する異常検知手段と、
    建物に備えられ、異常検知手段によって異常信号が出力されると、予め定められた遠隔監視装置に公衆回線を用いて異常発生を通報する異常発生通報装置と、
    異常発生通報装置が遠隔監視装置に通報不能状態であることを検出して通報不能状態信号を出力する通報不能検出手段と、
    地域行政防災ネットワークを介して、遠隔監視装置とその遠隔監視装置の管理の下に属する複数の建物との間に予め構築されている緊急用無線ネットワークと、
    建物に備えられ、異常検知手段によって異常信号が出力され、かつ、通報不能検出手段によって通報不能状態信号が出力されるときに、異常発生通報装置の通報に代わって、予め定めた周波数帯の無線信号を異常発生信号として、緊急用無線ネットワークと地域行政防災ネットワークとを介して、遠隔監視装置に出力する異常発生信号出力手段と、
    を備えることを特徴とする遠隔監視故障時通報代行システム。
  2. 請求項1に記載の遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、
    携帯型の受信手段であって、異常発生信号出力手段が出力する異常発生信号を受信する異常発生信号受信手段を備え、
    異常発生信号出力手段は、遠隔監視装置からの受信通知を取得し、かつ、異常発生信号受信手段からの受信通知を取得するまで、予め定めた時間間隔で送信を継続することを特徴とする遠隔監視故障時通報代行システム。
  3. 請求項1に記載の遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、
    異常発生信号出力手段は、異常発生信号を出力した後、その出力を停止することができる停止手段を備えることを特徴とする遠隔監視故障時通報代行システム。
  4. 請求項1に記載の遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、
    停電時に異常発生信号発生装置の作動をバックアップするバックアップ電源を備えることを特徴とする遠隔監視故障時通報代行システム。
  5. 請求項1に記載の遠隔監視故障時通報代行システムにおいて、
    ビル設備は、建物に設置されたエレベータであって、
    異常検知手段は、エレベータかご内においてユーザによって緊急ボタンが操作されたことを検知する手段であることを特徴とする遠隔監視故障時通報代行システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012191350A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Hitachi Building Systems Co Ltd 画像記録装置の故障監視装置
WO2018148971A1 (zh) * 2017-02-20 2018-08-23 深圳企管加企业服务有限公司 一种应用于城市的电梯报警系统及方法
CN113120718A (zh) * 2021-05-13 2021-07-16 江苏稳哒哒智慧电梯服务有限公司 一种基于无线监控的电梯运维管理系统

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