JP2015011508A - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 販売員が使用するパンフレットやカタログの最適な説明の流れを、予め作成するためには、人手がかかり、一部の販売員の経験に依存したパンフレットやカタログの説明の流れに依存するのはリスクがある。また、パンフレットやカタログ内のコンテンツの説明順以外の、コンテンツ間の関係を抽出できていなかった。【解決手段】 移動可能な複数のコンテンツを認識し、認識されたコンテンツの位置の履歴情報を取得し、位置の履歴情報からコンテンツ間の関係を判断することにより、その関係を使ってコンテンツの説明をスムーズにする情報処理装置を提供することができる。【選択図】 図5

Description

本発明は、コンテンツの利用履歴情報からコンテンツ間の関係を得る情報処理装置、方法及びプログラムに関する。
販売員が顧客にパンフレットやカタログなどを用いて商品を説明する場面において、販売員にパンフレットやカタログなどの説明の手順を教えて、販売員を支援するシステムがある。例えば、特許文献1では、商品ごとのパンフレットやカタログの説明の流れを、予めベテラン販売員が作成している。実際に他の販売員がその商品を説明するときには、予めベテラン販売員が作成したパンフレットやカタログの説明の流れをモニターなどに表示をすることで販売員を支援するシステムが提案されている。
特開2004−185146
しかし、事前に説明の流れを作成しておくことは人手がかかり、また、一人のベテラン販売員の経験に沿った説明の流れに依存するのはリスクがある。そこで、販売員のパンフレットやカタログの説明時のログを記録して、そこから自動的に、適切な説明の流れやノウハウを抽出することが望まれる。従来技術では、カメラやマイクなどを用いて、説明時の視線やジェスチャ、音声などを取得し、注目しているパンフレットやカタログ内のコンテンツの順序関係を抽出することは可能である。
しかし、コンテンツ間には順序関係以外も存在する。例えば、コンテンツを補足する関係や、コンテンツを比較する関係などがあるが、従来技術は順序関係しか抽出できない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、説明に使用するコンテンツ間の順序関係以外の関係を適切に抽出し、その関係を使ってコンテンツの説明をスムーズにする情報処理装置を提供することを目的とする。また、その方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、移動可能な複数のコンテンツを認識する認識手段と、前記認識された複数のコンテンツの位置の履歴情報を取得する取得手段と、前記位置の履歴情報に基づいてコンテンツ間の関係を判断する判断手段。
本発明によれば、コンテンツの位置の履歴情報からコンテンツ間の関係を得ることができる。
実施形態における情報処理装置の外観と構成の一例を示す 実施形態における商品説明の例を示す 実施形態における商品説明フローの例を示す 実施形態における商品説明の補足の例を示す 実施形態における関係性判定のフローチャートを示す 実施形態における電子コンテンツデータの表示の例を示す 実施形態における電子コンテンツデータの推薦の例を示す 実施形態における電子コンテンツデータの表示の別の例を示す 実施形態における商品説明フローの可視化の例を示す 実施形態における電子コンテンツデータ推薦のフローチャート 実施形態における電子コンテンツデータの推薦の別の例を示す 実施形態における電子コンテンツデータの表示履歴情報の例を示す
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態では、本発明を特定の状況に対応したアプリケーションの一機能として説明しているが、あくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
<第1の実施形態>
本実施形態では、作業台に置かれた対象物から情報を読み取り、認識した情報をデータとして利用する例を示す。このような情報処理装置を用いる一例として、商品のパンフレットなどを用いて販売員と顧客が対面で商談を行う窓口販売などが挙げられる。本実施形態では、保険代理店の販売員が各種保険パンフレットを用いて顧客に保険商品を販売する例で説明をする。以下、販売員、顧客をユーザとも呼ぶ。
図1(a)は、本実施形態における情報処理装置100のハードウェア構成図である。同図において、CPU101は、CPU(Central Processing Unit)であり、各種処理のための演算や論理判断などを行い、システムバス108に接続された各構成要素を制御する。ROM(Read−Only Memory)102は、後述するフローチャートに示す各種処理手順を含むCPUによる制御のためのプログラムデータを格納する。RAM103(Random Access Memory)103は、データメモリであり、CPU101の上記プログラムのワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、上記制御プログラムのロード領域などを有する。記憶装置104はハードディスクや外部に接続された記憶装置などからなり、本実施形態に係る電子データなどの各種データやプログラムを記憶する。CPU101は、ROM102もしくは記憶装置104に記憶された処理ステップやプログラムを読み出して実行する。これらの処理ステップやプログラムは、ディスクデバイスを始めとする記憶媒体から読み出されたり、ネットワーク通信によって取得されたりして、ROM102もしくは記憶装置104に記憶されることができる。その際CPU101がコントローラとして機能する。本実施形態において、CPU101は、フローチャートに示された工程を実行することで、後述する情報処理装置100の各機能部として動作する。撮像装置105は、ユーザが操作を行う作業空間を撮像し、入力画像としてシステムに提供する。投影装置106は後述する作業台121に電子データやユーザインタフェース部品を含む映像を投影する。なお、本実施形態では、撮像装置105及び投影装置106は、情報処理装置100の内部に備えられているが、有線あるいは無線のインターフェースによって接続された外部装置でも良い。
図1(b)は、本実施形態における情報処理装置100の機能構成を表す図である。同図において、撮像部111は、カメラやビデオカメラ等の撮像装置105であって、作業台に置かれた対象物を上方から撮像する。また、本実施形態の撮像部111は、作業台の上面全体を撮像範囲に含む。
本実施形態では、後述する各機能部は、CPU101がROM102に格納された各プログラムをRAM103に展開し実行することでその機能を実現する。ただし、本実施形態は、これらの機能部をハードウェアで実現する情報処理装置によっても同様に実現可能である。
検出部112は、CPU、ROM、RAM(以下、CPU等)によって構成され、複数の対象物を検出し、対象物及び対象物に含まれる情報が存在する領域の、作業台上における位置を示す情報を取得する。ここで、対象物とはパンフレットやカタログなどの紙文書はもちろんのこと、ユーザの手や指先などである。また、対象物に含まれる情報とは、文字や画像など対象物の読み取り対象面に記載されている情報である。
認識部113は、CPU等から構成され、読み取りを行う対象物を決定し、撮像部111に撮像させた画像を読み取るとともに、読み取った対象物に含まれる情報を認識する。例えば、対象物が紙に印刷された文書である場合には、撮像部111によって、紙の大きさに合わせた範囲を高解像度で撮像した画像を、文書ファイルとして読み取るとともに、文書内容の文字認識を行う。
保持部114は、RAM103に相当する。情報処理装置100が対象物を読み取った情報や、ユーザの作業台における操作履歴情報、後述する生成部115により生成された電子コンテンツデータやその表示履歴情報、後述する解析部118により得られたコンテンツ間の関係などのデータを保持する。なお、コンテンツとは、文書などを構成する段落や図や予め指定した領域などの一要素を表すこととする。
制御部115は、CPU等から構成され、検出部112により検出されたユーザの手や指先の動きに応じて、後述する投影部118を通じてユーザに表示する内容を制御する。
生成部116は、CPU等から構成され、保持部114に保持されている蓄積データと、制御部による指令に基づいて、トリミングなどをして新たな電子コンテンツデータを生成して保持部114に保持する。また、生成された電子コンテンツデータは、投影部118によって読み取り台上に投影することができる。
投影部117は、投影装置106に相当し、制御部114によって作成された投影画像を、作業台上面、及び作業台上に置かれた対象物上に投影する。
解析部118は、CPU等から構成される。保持部114に記憶された情報処理装置100が対象物を読み取った情報や、ユーザの作業台における操作履歴情報、生成部115により生成された電子コンテンツデータやその表示履歴情報を用いて、電子コンテンツデータ間の関係を抽出する。電子コンテンツデータ間の関係とは、例えば順序関係や、比較関係、補足関係などである。詳しくは後述する。また、抽出した電子コンテンツデータ間の関係は保持部114に記憶しておく。
推薦部119は、CPU等から構成され、制御部115の指示により、電子コンテンツデータ間の関係を用いて、ユーザへ電子コンテンツデータの推薦情報を生成し、投影部117を通してユーザへ表示する。
ここで図1(c)は、本実施形態における情報処理装置100の外観の一例を示す図である。本実施形態では、作業台121に対し、撮像装置105は上部に設置され、作業台121に置かれた紙などの物理データ122を俯瞰撮像し、上に向いた読み取り対象面を読み取り、情報を認識する。
また、投影装置106は、作業台121の上面あるいは物理データ122上に、ユーザインタフェースを構成する画像や情報処理装置100が生成した電子データ123等を含む投影画像を投影する。
本実施形態では、撮像装置105と投影装置106は同一の筐体で構成される。ただし、撮像装置105の設置位置と撮像画角、および投影装置106の位置と投影画角の情報を情報処理装置が予め把握していれば、それぞれ別の場所に設置されてもよい。また、本実施形態では、投影装置106が読み取り台の上面に投影を行うことによって、ユーザに対してデータの推薦を行うが、これに限らず、一般的なディスプレイなどの表示装置を構成し、そちらにデータの推薦情報を表示するようにしても良い。
[電子コンテンツデータの関係の取得]
以下では、本実施形態を実現する環境の一例として、保険代理店で販売員と顧客が対面し、保険パンフレットを用いて販売員が顧客に保険商品の説明をする例で説明をする。
まず、図2を用いて基本的な本実施形態での動作例を説明する。図2(a)は情報処理装置100の作業台121上に保険商品のパンフレット201が置かれた状態を表している。向かって手前側に顧客がおり、奥側に販売員がいるものとする。
販売員は保険商品の説明をするために、図2(b)のように説明したい電子データのコンテンツ(部分領域)を指示する。指示を与える方法は、例えば、説明したいコンテンツの領域を指先で囲うようになぞっても良いし、領域の対角線をなぞったり、領域の対角点を明示的に知らせたりするようにしても良い。または、システムが各領域を投影装置106により明示的に囲う表示をし、ユーザが表示された領域の中で説明したいコンテンツの領域を指先でタッチするなどして知らせるようにしても良い。文書を領域に分割する方法は、事前に人手で形式段落やタグなどで領域の情報を与えた電子データを用意しておき利用しても良いし、保険商品のパンフレット201を読み取った際に、文書イメージから領域を抽出する技術などを用いて自動的に領域を判別してもよい。
ユーザに指示されたコンテンツの領域は、生成部116により切り出される。そして、切り出した新たな電子コンテンツデータが生成される。生成された電子コンテンツデータは制御部115により図2(c)の203のように顧客側に向かって大きく表示される。表示された電子コンテンツデータ203は、指先でタッチすることで大きさを変えたり、表示位置を変えたりすることが可能な移動可能な電子コンテンツデータである。また、同時に複数の電子コンテンツデータを表示することも可能である。
表示された電子コンテンツデータは、電子コンテンツデータのID番号、表示した位置の座標値、表示サイズ値、時刻などと共に販売員のID番号や顧客のID番号の情報と対応付けて保持部114に記録する。記録のタイミングは、表示の変更を検知して、表示の変更の開始と終了の区間を一定のサンプリング時間でサンプリングすればよい。記録された電子コンテンツデータの表示履歴情報の例を図12に示す。例えば図12の表示履歴情報から分かることは、コンテンツID 100を表示し、1分22秒後に非表示にした後に、コンテンツID 200を表示し、その2分39秒後にコンテンツID 300を並べて表示し、さらに3分6秒後にどちらも非表示にしたことである。
このような表示方法の利点は、顧客に商品を説明する上で必要な情報だけを、自由な順序で、場合によっては表示する大きさも変えながら、顧客一人一人に合わせた柔軟な説明が可能になることである。
続いて、電子コンテンツデータ間の関係を抽出する方法について説明する。本情報処理装置100を用いて保険商品の説明を行っていくと、販売員と顧客の間で行われた電子コンテンツデータ単位での表示履歴情報が保持部114に蓄積されていく。この電子コンテンツデータ単位での表示履歴情報には、時間情報だけではなく、表示位置やサイズが含まれている。これらを利用することにより、従来のように単純に電子コンテンツデータ間の表示順序関係を抽出するだけではなく、電子コンテンツデータ間の様々な関係を抽出することができるようになる。
様々な関係を抽出することが出来れば、説明の流れを可視化した際に、より表現が豊かで分かりやすくなったり、説明の際に電子コンテンツデータを推薦する精度を向上させたりすることができる。これらの電子コンテンツデータ間の関係の利用方法については後述する。
まず電子コンテンツデータ間の表示順序関係を抽出する方法について述べる。これは従来技術である系列パターンマイニングの手法を電子コンテンツデータの表示履歴に適用し、頻出する系列パターンを抽出すればよい。系列パターンマイニングとは、系列データから頻出する部分系列を抽出する技術であり、PrefixSpanやSPADEなどの手法で実現できる。抽出した系列パターンは、ある保険商品を説明する際に、販売員が良く行っている電子コンテンツデータの表示フローと考えられる。例えば図3のように、ある保険商品のパンフレット301を説明する際には、電子コンテンツデータ302→電子コンテンツデータ303→電子コンテンツデータ304の順に表示されることが多いという具合である。これはその保険商品を説明するためのノウハウとして再利用されることが望ましい。また、1つの保険商品に1つの表示フローだけが抽出されるわけではなく、複数の表示フローが抽出される。顧客の属性情報と合わせて分析することで、例えば、保険商品について事前の知識がまったくない人向けに良く行われていた表示フローや、保険の乗り換えを検討している人向けに良く行われていた表示フローなどが抽出できる。
次に、表示順序関係以外の電子コンテンツデータ間の関係の抽出について説明する。例えばこのような関係として、補足関係が考えられる。具体的には、図4で表すように、ある保険商品のパンフレット401の電子コンテンツデータ402を販売員が説明しているときに、顧客からの質問が入り、それに答える為に新たに電子コンテンツデータ403を加えて表示した場合である。電子コンテンツデータ403は402を補足する関係と考えられる。
本実施形態では補足関係以外にも、同等関係、比較関係などが考えられる。同等関係とは、説明をする際に必ずセットで用いるような関係を表す。例えば、単純に、パンフレットの中でページを跨って同じ内容のコンテンツが分割されているときや、後から内容が加わり、それが別の紙として提供されている場合などがこれに当てはまる。その場合は、1つの内容を説明するために複数の電子コンテンツデータを表示することになり、これらの電子コンテンツデータ間には同等の関係を与えることができる。
また、比較関係とは、他社商品と特徴や価格などを比較するような関係を表す。例えば、ある保険商品についてその特徴を説明しているときに他社の保険商品パンフレットを持ちだして、それぞれの保険商品の特徴を表す電子コンテンツデータを並べて表示しているときには、それらの間に比較の関係を与えることができる。
図5のフローチャートを用いて、電子コンテンツデータ間の補足関係、同等関係、比較関係の抽出方法を具体的に説明する。なお、このフローチャートは、複数回以上同時に所定の位置範囲内に表示されたことがある電子コンテンツデータの組とその表示履歴情報が入力となり、この2つの電子コンテンツデータ間の関係を示す値が出力となる。
まず、ステップS501では、2つの電子コンテンツデータのソースが同じかどうかで分岐をする。電子コンテンツデータのソースとは、その電子コンテンツデータを生成したパンフレットなどである。図8(a)のように2つの電子コンテンツデータが同じパンフレットから生成されている場合(ステップS501でYES)には、処理はステップS504に進む。これは、少なくとも比較関係ではないと判断した結果である。一方、図8(b)のように2つの電子コンテンツデータが同じパンフレットから生成されていない場合(ステップS501でNO)には、処理はステップS502に進む。
ステップS502では、図6(a)のように2つの電子コンテンツデータを並べた状態で一定時間以上経過しているケースが多いかどうかで判断をする。複数の商品を比較している際には、販売員による説明の後にも、しばらく顧客が見比べたり、考えたりなどの時間が発生する可能性が高い。そこで、2つの電子コンテンツデータを並べた状態で一定時間以上経過している確率が高い場合(ステップS502でYES)には、それらの電子コンテンツデータ間には比較関係があると出力する。一方、2つの電子コンテンツデータを並べた状態で一定時間以上経過している確率が低い場合(ステップS502でNO)には、ステップS503に進む。ここで言う確率は、例えば、5回同時に表示されたことのある電子コンテンツデータの組があり、この電子コンテンツデータの組については、常に同時に表示されているとする。4回、電子コンテンツデータの組を並べた状態で一定時間以上経過している場合、4/5(80%)の確率と算出される。予め定められた閾値(例えば60%)よりも高い確率なので、この電子コンテンツデータの組は、比較関係があると判断される。図5の各ステップの判断では、確率を用いても良いし、回数の情報を用いても良い。
ステップS503では、図6(b)のように2つの電子コンテンツデータの位置を頻繁に入れ替えるケースが多いかどうかで判断をする。例えば、2つの商品のパンフレットを比較するとき、人は自分が見易い位置に交互に移動させながら見比べる動作をすることが多い。同様のことが電子コンテンツデータでも行われると考えられる。そこで、2つの電子コンテンツデータの位置を頻繁に入れ替える確率が高い場合(ステップS503でYES)には、それらの電子コンテンツデータ間には比較関係を示す値を出力する。一方、2つの電子コンテンツデータの位置を頻繁に入れ替える確率が低い場合(ステップS503でNO)には、ステップS504に進む。
ステップS504では、2つの電子コンテンツデータが高い確率で共起、つまり、同時に表示されているかどうかで判断を行う。2つの電子コンテンツデータの共起確率が高い場合(ステップS504でYES)には、それらの電子コンテンツデータ間には同等関係を示す値を出力する。一方、2つの電子コンテンツデータの共起確率が低い場合(ステップS504でNO)には、それらの電子コンテンツデータ間には補足関係を示す値を出力する。
以上、図5のフローチャートを用いて電子コンテンツデータ間の関係の判定方法を説明した。なお、ここで説明した判定方法は一例であり、データの表示順序だけではなく、データの表示位置や移動の軌跡、データの生成元の情報などを用いてデータ間の関係性を抽出する。図5のフローチャートの判定方法の例では、データの生成元の情報も用いたが、これが利用できない場合は、ステップS501を省略すればよい。
また、データ間の関係性を抽出するのに利用できる他のコンテンツの操作例として、電子コンテンツデータの表示サイズの変更がある。例えば、2つの電子コンテンツデータを順に大きくしたり、小さくしたりしているときは、それぞれを見比べていると見なし、比較関係を示す値を出力することが可能である。さらに、複数の電子コンテンツデータを並べて表示サイズを変えていた場合、比較関係だけでなく、その表示サイズの大きさから顧客の興味の順序を付けることも可能である。大きく表示してコンテンツを比較しているので、そのコンテンツ間の比較関係を重要であると判断する。
さらに、電子コンテンツデータとして抽出されていない場合でも、複数のパンフレットを並べた位置関係や、ユーザの指先の動きなどからコンテンツ間の関係を得ることは可能である。例えば、2つのパンフレットを並べて、料金などのコンテンツを比較する際には、それらの物理的な距離が近くなるように配置し、指先で指し示しながら説明をしたりする。このような特徴的な動作(操作)を検出することで、文書中のコンテンツ間の関係を出力することができる。また、特徴的なユーザの動作(操作)は電子コンテンツデータ間の関係抽出においても、もちろん有効である。例えば、電子コンテンツデータ間で、繰り返し指し示す動作(操作)を行った場合には、比較関係と考えられる。
また、ユーザが手書きなどして任意に生成したデータも、認識部113で認識し、電子コンテンツデータと見なすことが出来、他の電子コンテンツデータとの関係を同様に抽出することが可能である。
[電子コンテンツデータの推薦]
続いて、抽出した電子コンテンツデータ間の関係を用いて、保険商品の説明業務を効率化する方法について説明する。保険商品の説明業務の中で蓄積された電子コンテンツデータの表示履歴情報から抽出された電子コンテンツデータ間の関係は、保険商品の説明のノウハウと考えられる。このノウハウを可視化して業務改善に役立てたり、販売員に電子コンテンツデータの推薦という形で情報提供することで保険商品の説明業務の効率化が図れる。
まず、可視化の例について図9を用いて説明する。図9(a)は、保険商品のパンフレットXを説明する際の、電子コンテンツデータ間の関係を可視化した例である。パンフレットA,C,Dと共に示している。
破線片方向矢印901、902は補足の関係を表し、例えば、Contents bを説明する際にContents eを補足説明に用いることが分かる。破線両方向矢印903、904は比較の関係を表し、例えば、Contents dを説明する際に、他社の保険商品パンフレットCのContents gを比較に用いることが分かる。コンテンツ間の関係に応じて表示形態を変えている。また、矢印の太さは利用された頻度の多さを表し、902や903は良く利用される情報であることが分かる。
図9(b)は、従来技術により電子コンテンツデータ間の順序関係だけを抽出して可視化した一例である。それぞれの電子コンテンツデータを表示する順番を理解することは出来るが、どういう意図で表示しているかは理解できない。例えば、この可視化された説明フローを見て販売員が説明を行う際には、次のような問題がある。Contents bの説明を終えた後に、Contents eを表示したが、すでにContents bについては顧客が十分に理解できていれば、補足関係にあったContents eは表示する必要がない。しかし、Contents bの次にContents eを表示するフローになっているので、Contents eの表示が必要だと認識する恐れがある。。また、他社の保険商品に興味がない顧客であれば、他社の比較情報を出す必要がなかったが、Contents dの説明の次にContents gを説明するフローになっているので、Contents eの表示が必要だと認識する恐れがある。どういう意図でその電子コンテンツデータを表示するのかが示されていれば、販売員の判断で不必要なContentsの表示と説明をスキップすることが可能である。
次に、保険商品説明時の電子コンテンツデータの推薦の例を図10のフローチャートと、図7、図11を用いて説明する。まず、販売員が顧客の情報をシステムに入力することで処理を開始する。ステップS1001では、図7(a)のようにその顧客に説明するのにお薦めの保険商品のパンフレット701を電子データとして作業台121に表示する。
ステップS1002では、販売員が選択した保険商品のパンフレット701に対して、図7(b)のように、その保険商品を説明する上での、お薦めの電子コンテンツデータフロー702、703を表示する。お薦めの電子コンテンツフローは、事前に抽出した電子コンテンツデータの頻出する系列パターンを用いればよい。電子コンテンツデータフローは、説明に使用する順序情報に従って電子コンテンツデータが並んでいる。電子コンテンツデータフローには、コンテンツのサムネイルが表示されている。
ステップS1003では、販売員が選択したお薦めの電子コンテンツデータフロー702を、図7(c)のように、コンテンツを選択可能なコンテンツ選択UI 704として表示する。また、電子コンテンツデータフロー702の先頭のコンテンツ706を顧客に向けて拡大して表示する。コンテンツ選択UI 704の中では現在説明中の電子コンテンツデータが強調表示705される。
ステップS1004は、販売員が説明の終了を入力するまで以下のS1005〜S1010までを繰り返し行う処理を表す。
ステップS1005では、コンテンツ選択UIへの入力があった場合(ステップS1005でYES)には、ステップS1006に進む。一方、コンテンツ選択UIへの入力がない場合(ステップS1005でNO)には、ステップS1009に進む。
ステップS1006では、図7(d)のように、コンテンツ選択UIにより販売員が選択した電子コンテンツデータ707を、顧客に向けて拡大表示708する。その際には、それまで表示していたコンテンツは除去する。
コンテンツ選択UIについて補足する。コンテンツ選択UIにおいてのコンテンツの選択は、任意のコンテンツを選択することが可能である。例えば、図7(e)は、電子コンテンツデータフローの中の3番目のコンテンツ709を選択し、拡大表示710して販売員が説明をしている状況である。矢印711や712のようにフローを進めたり戻したりできるUIを表示することで、任意のコンテンツを選択可能とする。コンテンツ選択UIでは、現在選択中のコンテンツが強調され常に表示範囲の中央付近にくるようにし、それの前後1つ以上のコンテンツを同時に表示するとよい。
また、販売員が顧客の都合などにより説明時間を短縮したい要望にこたえるために、重要度の低いコンテンツをスキップ可能なコンテンツとして明示して表示するとよい。明示方法としては、例えば大きさを小さくしたり、透明度を高くしたり、重要度を数値として表示したりなど表示形態を変えればよい。重要度は、説明に使用された頻度や時間などから単純に求めればよい。
ステップS1007では、ステップS1006で表示した電子コンテンツデータに対して関連する電子コンテンツデータ(関係コンテンツデータ)があった場合(ステップS1007でYES)には、ステップS1008に進む。一方、関連する電子コンテンツデータ(関係コンテンツデータ)がない場合(ステップS1007でNO)には、ステップS1009に進む。
ステップS1008では、図11(a)のように販売員に向けて関連コンテンツUI 1101を表示する。関連コンテンツUI 1101では、表示中の電子コンテンツデータに対して関連する電子コンテンツデータ(関係コンテンツデータ)があれば、関係性を明示して電子コンテンツデータを販売員側に表示する。この関連情報は、図5のフローチャートを用いて抽出した電子コンテンツデータ間の関係を用いれば良い。電子コンテンツデータには複数の関連する電子コンテンツデータ(関係コンテンツデータ)が有りえるので、関係性ごとにグルーピングして表示すれば良い。例えば、関係性を明示してグループの中の代表電子コンテンツデータだけを表示して、図11(c)のように、関係性が選択1101されたときに図11(d)のように、グループ内の電子コンテンツデータを展開して表示1105するなどが考えられる。販売員はこの関連する電子コンテンツデータ(関係コンテンツデータ)とその関係性を参照、利用することで、顧客の反応や説明の状況に合わせて臨機応変に説明をすることが可能になる。
ステップS1009では、関連コンテンツUIからの入力があった場合(ステップS1009でYES)には、ステップS1010に進む。一方、関連コンテンツUIからの入力がない場合(ステップS1009でNO)には、ステップS1004へ進む。
ステップS1010では、図11(b)のように販売員が選択した関連する電子コンテンツデータ(関係コンテンツデータ)1102を、現在説明中の電子コンテンツデータに追加して、選択された電子コンテンツデータ1103を表示する。表示位置などは、過去の電子コンテンツデータの表示履歴情報から最も頻度が高い配置にすればよい。
以上を、販売員が説明終了の入力をするまで繰り返す。
なお、販売員への電子コンテンツデータの推薦情報を作業台の上に表示する例で説明したが、これに限らない。販売員の専用モニターやタブレットなどを用意し、それらに表示しても良い。
このようにして、抽出した電子コンテンツデータ間の関係を用いて的確な情報推薦をおこなうことで、保険商品の説明業務を効率化することができる。
また、販売員と顧客の間で説明に用いた電子コンテンツデータを、その顧客向けに最適にレイアウトしたオリジナルのパンフレットとして作成し、印刷して持ち帰ってもらうことも可能である。最適なレイアウトとは、説明の流れだけでなく、補足や比較などの関係が分かりやすく明示されていることが望ましい。
以上、保険代理店で販売員と顧客が対面し、保険パンフレットを用いて販売員が顧客に保険商品の説明をする例で本実施形態を実現する環境の一例を説明した。その他、自動車販売店や旅行販売店など販売員と顧客が対面で商談する場面で広く利用可能である。もちろん、会議システムなどで使われる電子ボードや、PC、タブレットなど、電子コンテンツデータが存在し、電子コンテンツデータの配置を自由に変更できるようなシステムで幅広く利用が可能である。
<その他の実施形態>
以上、実施形態を詳述したが、本発明は上述の実施形態に限定されるのではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更が可能である。各実施形態を組み合わせても良い。
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (21)

  1. 移動可能な複数のコンテンツを認識する認識手段と、
    前記認識された複数のコンテンツの位置の履歴情報を取得する取得手段と、
    前記位置の履歴情報に基づいてコンテンツ間の関係を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記複数のコンテンツは、ユーザの操作により移動することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記認識手段は、さらに、前記複数のコンテンツデータを使用するユーザの該コンテンツデータに対する操作を認識し、
    前記判断手段は、前記位置の履歴情報と前記操作とに基づいてコンテンツ間の関係を判断することを特徴とする請求項1または2何れかに記載の情報処理装置。
  4. 前記取得手段は、前記複数のコンテンツの位置を一定の時間ごとに取得することを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の情報処理装置。
  5. 前記取得手段は、前記複数のコンテンツの表示サイズを更に取得し、
    前記判断手段は、前記取得された表示サイズが大きい場合、コンテンツ間の関係を重要であると判断する特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の情報処理装置。
  6. 前記取得手段により前記コンテンツの位置を取得した時刻と該位置とを対応付けて保持する保持手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の情報処理装置。
  7. 前記判断手段は、前記保持手段を参照して、2つのコンテンツが所定の位置範囲に並べられていたかに基づいてコンテンツ間の関係を判断することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
  8. 前記判断手段は、前記保持手段を参照して、2つのコンテンツの位置を所定回数以上入れ替えたかに基づいてコンテンツ間の関係を判断することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
  9. 前記判断手段は、前記保持手段を参照して、2つのコンテンツが所定の位置範囲に並べられている時間が一定時間を超えるかに基づいてコンテンツ間の関係を判断することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
  10. 前記複数のコンテンツは、画像の領域を切り出して生成されており、
    前記判断手段は、前記複数のコンテンツの生成元の画像に基づいてコンテンツ間の関係を判断することを特徴とする請求項7乃至9何れかに記載の情報処理装置。
  11. 移動可能な複数のコンテンツを認識する認識工程と、
    前記複数のコンテンツの位置の履歴情報を取得する取得工程と、
    前記位置の履歴情報からコンテンツ間の関係を判断する判断工程と、
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  12. コンピュータを、
    移動可能な複数のコンテンツを認識する認識手段と、
    前記複数のコンテンツの位置の履歴情報を取得する取得手段と、
    前記位置の履歴情報からコンテンツ間の関係を判断する判断手段と、
    として機能させるためのプログラム。
  13. 順序情報を持つ複数のコンテンツのサムネイルを、前記順序情報に基づいて表示する表示手段と、
    前記サムネイルを選択する選択手段と、
    前記選択されたサムネイルと対応付けられたコンテンツに関係する関係コンテンツを判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  14. 前記表示手段は、前記コンテンツの重要度に基づいてサムネイルの表示形態を変えて表示することを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
  15. 前記表示手段は、前記選択手段で選択されたサムネイルに対応付けられたコンテンツと、前記関係コンテンツとを表示することを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
  16. 前記表示手段は、前記サムネイルに対応付けられたコンテンツと前記関係コンテンツとの関係に基づいて、前記関係コンテンツの表示形態を変えて表示することを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
  17. 前記表示手段は、前記選択されたサムネイルを強調表示することを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
  18. 前記表示手段は、前記選択されたサムネイルを複数のサムネイルの表示範囲の中央付近に表示することを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
  19. 前記表示手段は、前記サムネイルに対応付けられたコンテンツと前記関係コンテンツとの関係の強さに基づいて、前記関係コンテンツの表示形態を変えて表示することを特徴とする請求項13記載の情報処理装置。
  20. 順序情報を持つ複数のコンテンツのサムネイルを、前記順序情報に基づいて表示手段に表示する工程と、
    前記サムネイルを選択する選択工程と、
    前記選択されたサムネイルと対応付いているコンテンツに関係する関係コンテンツを判断する判断工程と、
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  21. コンピュータを、
    順序情報を持つ複数のコンテンツのサムネイルを、前記順序情報に基づいて表示する表示手段と、
    前記サムネイルを選択する選択手段と、
    前記選択されたサムネイルと対応付いているコンテンツに関係する関係コンテンツを判断する判断手段と、
    として機能させるためのプログラム。
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