JP2015010387A - 躯体分離用パイプ材の設置方法およびそのパイプ材を使用する躯体分離方法と躯体解体方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、削岩機などを使用する従来の方法では、騒音や塵埃などによる公害問題が生じるため、近年、ワイヤーソーを使用し、ワイヤーソーのワイヤーを第1躯体部と第2躯体部との境目外周部にループ状に巻き付け、ワイヤーソーを駆動して切断、分離する方法が提案された(適切な特許文献等は見当たらない)。
ところが、現実の問題として、第1躯体部と第2躯体部との境目外周部に壁などの他物が存在することが多く、その場合には、ドリルなどを使用して壁などにワイヤー挿通用の孔を穿孔する作業が必要となる。更に、切断対象となる躯体部が地下にある場合には、その地下躯体部の裏側が地盤であることも多く、切断対象である地下躯体部の外周部にワイヤーをループ状に巻き付けることが非常に困難な作業となる。
その特徴構成は、前記躯体部は、逆打ち工法の実施過程で設置する地下梁であり、前記第1躯体部は、本設地下梁となる前記第2躯体部から土留め壁側に突出した仮設地下梁であり、前記パイプ材を設置してある前記第1躯体部と前記第2躯体部との境目は、本設地下構造物の外周面と面一に設定してあり、前記切断作業空間に前記ワイヤーソーを設置するとともに、前記パイプ材に前記ワイヤーを挿通させて、そのワイヤーを使用して前記躯体部を切断する点にある。
そして、ワイヤーを挿通させるパイプ材が、本設地下構造物の外周面と面一に設定した境目に設置してあるので、仮設地下梁を切断した状態では、その切断面が本設地下構造物の外周面と面一となる。したがって、例えば、仮設地下梁の一部が本設地下構造物の外周面から突出した状態で切断した場合のように、その突出部分を介して本設地下構造物に予期せぬ荷重が集中的に作用することが回避される。
その特徴構成は、前記躯体部は、一部を解体する既存構造物における梁であり、前記第1躯体部は、前記躯体部のうちの解体対象の解体梁であり、前記第2躯体部は、前記躯体部のうちの残置対象の残置梁であり、前記パイプ材を設置してある前記第1躯体部と前記第2躯体部との境目は、前記既存構造物の残置側外周面と面一に設定してあり、前記切断作業空間に前記ワイヤーソーを設置するとともに、前記パイプ材に前記ワイヤーを挿通させて、そのワイヤーを使用して前記第1躯体部を解体する点にある。
そして、ワイヤーを挿通させるパイプ材が、既存構造物の残置側外周面と面一に設定した境目に設置してあるので、解体梁を切断して解体した状態では、その切断面が既存構造物の残置側外周面と面一となる。したがって、既存構造物の外側表面は比較的美麗に維持され、例えば、その外側表面に化粧材を施工する場合にも、化粧材の施工を良好に行うことができる。
本発明の躯体分離用パイプ材の設置方法は、例えば、図1に示すように、既存の地下構造物の一部である既存壁1を土留め壁として残し、その既存壁1の内側に新たに地下構造物(本設地下構造物)2を新築する際などに実施される。
既存壁1を残して新たに地下構造物2を新築する場合、図示はしないが、既存壁1を土留め壁として残して既存の地下構造物を解体した後、その既存壁1の倒壊を防ぐため、既存壁1の内側に土壌などを投入して埋め戻し、例えば、形鋼からなる構真柱を打設して逆打ち工法により地下構造物2を構築することになる。
躯体部としての地下梁4は、第1躯体部としての仮設地下梁4aと第2躯体部としての本設地下梁4bとを一体的に備えて構築され、仮設地下梁4aは、最終的に切断されて本設地下梁4bから分離され、必要な場合には、後述するように解体される。
その間、既存壁1の倒壊を防ぐため、本設地下梁4bと既存壁1との間に仮設地下梁4aを設けることが不可欠となる。しかし、そのまま放置すると、仮設地下梁4aを介して本設地下梁4bに、更には、新築した地下構造物2に対し既存壁1から予期しない荷重が作用することになるため、最終的に、仮設地下梁4aと本設地下梁4bとを切断して分離する必要がある。
具体的には、地下2階B2部分の土壌を取り除いた後、補強壁6用の型枠を組んで、その型枠と既存壁1との間にコンクリートを打設して補強壁6を構築する。この補強壁6についても、既存壁1からの予期せぬ荷重の作用を回避するため、構築した補強壁6の表面(地下2階B2の内側表面)に絶縁用のポリスチレンフォーム、例えば、スタイロフォーム(ダウ化工(株)の商品名)からなる絶縁シート7を貼り、その絶縁シート7を貼った補強壁6を型枠の一部として、地下2階B2部分の柱3bおよび側壁(図示せず)を構築する。
パイプ材5は、その両端開口部5a、つまり、ワイヤーソーのワイヤーWの挿通用端部となる両端開口部5aが、ワイヤーソーを設置して切断作業を行う切断作業空間8側、図1に示す実施形態の場合には、地下1階B1側に位置する状態に設置する。
例えば、図2の(a)に示すように、補強壁6が仮設地下梁4aの上面と面一になるように構築する場合であれば、パイプ材5の両端開口部5aが補強壁6から上方の切断作業空間8へ突出するようにU字状に設置する。また、図2の(b)に示すように、補強壁6が仮設地下梁4aの下面と面一になる場合であれば、パイプ材5の両端開口部5aが補強壁6から上方の切断作業空間8へ突出するようにほぼ一直線状に設置するのである。
その場合、パイプ材5が、第1躯体部である仮設地下梁4aと第2躯体部である本設地下梁4bとの境目外周部に沿って、かつ、柱3a、3bや本設地下梁4bなどにより構成される本設地下構造物2の外周面と面一になるように設置されているので、ワイヤーソーによる切断面は、本設地下構造物2の外周面と面一となる。
この場合にも、躯体分離方法の場合と同様に、躯体部である地下梁4は、仮設地下梁4aと本設地下梁4bとの境目に沿って、本設地下構造物2の外周面と面一となるように切断される。しかし、この躯体解体方法では、切断した仮設地下梁4aをそのまま放置するのではなく、例えば、完全に撤去するか、または、細かく粉砕して補強壁6の一部として使用することになる。
したがって、この躯体解体方法では、躯体部である地下梁4が、一部を解体する既存建物における梁に相当し、第1躯体部である仮設地下梁4aが、躯体部4のうちの解体対象となる解体梁となり、また、第2躯体部である本設地下梁4bが、躯体部4のうちの残置対象となる残置梁となる。
(1)先の実施形態では、既存の地下構造物の一部である既存壁1をそのまま土留め壁として使用した例を示したが、本発明方法は、新たに土留め壁を構築する場合にも適用可能である。
また、躯体分離用パイプ材の設置方法と躯体分離方法では、1本の地下梁4において、切断箇所である仮設地下梁4aと本設地下梁4bとの境目外周部にパイプ材5を設置し、ワイヤーソーのワイヤーWを使用して地下梁4を切断した例を示したが、例えば、図3に示すように、複数本の地下梁4にわたってパイプ材5をU字状に設置し、最上段に位置する地下梁4の上に切断作業空間8を設定して、複数本の地下梁4をその仮設地下梁4aと本設地下梁4bとの境目に沿って分離することもできる。
この別実施形態の場合、床スラブ10や壁11の裏側に空間があるため、パイプ材5は床スラブ10や壁11を貫通する状態で一対ずつ設置することになる。そして、切断または解体の必要が生じたとき、切断作業空間8にワイヤーソーを設置し、一対ずつ設置したパイプ材5において、一方のパイプ材5の開口部5aからワイヤーWを挿入し、裏側の空間を通して、他のパイプ材5の開口部5aからワイヤーWを引き出して床スラブ10や壁11を切断するのである。
したがって、この別実施形態では、地上構造物9が躯体部に相当し、床スラブ10と壁11が第1躯体部に、柱12が第2躯体部に相当することになる。
この実施形態では、地下に構築する構造物が躯体部に相当し、一部の壁11と一部の梁13が第1躯体部に、残りの壁11と梁13が第2躯体部に相当することになる。
2 本設地下構造物
4 躯体部としての地下梁または既存構造物における梁
4a 第1躯体部としての仮設地下梁または解体梁
4b 第2躯体部としての本設地下梁または残置梁
5 パイプ材
5a パイプ材のワイヤー挿通用端部
8 切断作業空間
9 躯体部としての地上構造物
10 第1躯体部としての床スラブ
11 第1躯体部としての壁
12 第2躯体部としての柱
13 第1躯体部としての梁
W ワイヤーソー用のワイヤー
Claims (4)
- 第1躯体部と第2躯体部とを一体に形成した躯体部において、ワイヤーソー用のワイヤーを挿通自在なパイプ材を、前記第1躯体部と前記第2躯体部との境目外周部に沿う状態に、かつ、前記パイプ材のワイヤー挿通用端部が前記ワイヤーソーによる切断作業空間側に位置する状態に設置する躯体分離用パイプ材の設置方法。
- 請求項1に記載の躯体分離用パイプ材の設置方法によって設置した前記パイプ材を使用して前記ワイヤーソーで前記躯体部を切断する躯体分離方法であって、
前記躯体部は、逆打ち工法の実施過程で設置する地下梁であり、前記第1躯体部は、本設地下梁となる前記第2躯体部から土留め壁側に突出した仮設地下梁であり、前記パイプ材を設置してある前記第1躯体部と前記第2躯体部との境目は、本設地下構造物の外周面と面一に設定してあり、前記切断作業空間に前記ワイヤーソーを設置するとともに、前記パイプ材に前記ワイヤーを挿通させて、そのワイヤーを使用して前記躯体部を切断する躯体分離方法。 - 前記切断作業空間は、切断対象の前記地下梁のうち、最上段に位置する地下梁の上に設定する請求項2に記載の躯体分離方法。
- 請求項1に記載の躯体分離用パイプ材の設置方法によって設置した前記パイプ材を使用して前記ワイヤーソーで前記躯体部を切断し、切断した前記躯体部の一部を解体する躯体解体方法であって、
前記躯体部は、一部を解体する既存構造物における梁であり、前記第1躯体部は、前記躯体部のうちの解体対象の解体梁であり、前記第2躯体部は、前記躯体部のうちの残置対象の残置梁であり、前記パイプ材を設置してある前記第1躯体部と前記第2躯体部との境目は、前記既存構造物の残置側外周面と面一に設定してあり、前記切断作業空間に前記ワイヤーソーを設置するとともに、前記パイプ材に前記ワイヤーを挿通させて、そのワイヤーを使用して前記第1躯体部を解体する躯体解体方法。
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JPH01112247U (ja) * | 1988-01-22 | 1989-07-28 | ||
JPH0642198A (ja) * | 1992-07-24 | 1994-02-15 | Marushin Doro Kogyo:Kk | ワイヤソー工法 |
JPH08284437A (ja) * | 1995-04-19 | 1996-10-29 | Toda Constr Co Ltd | 山止め壁の解体方法 |
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2013
- 2013-06-28 JP JP2013136536A patent/JP6179020B2/ja active Active
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