JP2015005094A - 巡回計画策定システム、巡回計画策定方法、及びプログラム - Google Patents

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Kanako Nakayama
香奈子 中山
洋平 中井
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洋平 中井
達也 白川
Tatsuya Shirakawa
達也 白川
悠 池田
Yu Ikeda
悠 池田
利博 新田
Toshihiro Nitta
利博 新田
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Abstract

【課題】計画策定時間の短縮、巡回間隔の制約条件の考慮、巡回業務の負荷平準化、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現する。
【解決手段】巡回計画策定システムは、巡回管轄区分を集約キーとしてユニットを集約し、集約旧巡回計画情報を作成する(S21)。次に、集約旧巡回計画情報ごとに新巡回予定年月を算出し、新巡回予定年月と集約旧巡回予定年月の差分が所定の条件を満たす集約旧巡回計画情報に係る集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、総経路距離及び第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小化する(S24)。次に、旧巡回計画情報ごとに第1新巡回計画に従って巡回する場合の新巡回予定年月を算出し、新巡回予定年月と旧巡回予定年月の差分が所定の条件を満たす旧巡回計画情報に係る作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小化する(S31)。
【選択図】図3

Description

本発明は、機器点検の巡回計画を策定する巡回計画策定システム等に関するものである。特に、本発明は、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定システム等に関するものである。
従来から、ガス事業者等では、ガス機器等を使用している顧客宅を巡回し、定期的な保安点検を行っている。法令上、ガス事業者は、40ヶ月に1度以上、顧客が使用しているガス機器の安全点検を行うことが義務付けられている。そこで、ガス事業者では、例えば、36ヶ月で各事業所の管轄内を連続的に一巡するような巡回計画を策定している。
特許文献1では、水道料金等のメータ検針を行う検針日と料金請求日とが連動していることが多く、巡回スケジュールを生成する際に検針日の変更が生じると料金請求日も変更になる場合があり、消費者の利便性が低下するという課題が開示されている。そこで、特許文献1に開示されている巡回スケジュール生成装置は、巡回箇所を、隣接する巡回箇所の集合でありエリア内巡回作業時間を平均化させたエリアに分割し、エリアごとに巡回日変更量が最小となる巡回候補日をエリア内に共通の新たな巡回日として設定する。
特開2010−79650号公報
ところで、このような巡回業務では、日々の顧客の増減や巡回管轄区分の変更等の影響により、時間が経過するにつれて巡回経路の不連続や月々の巡回員の作業量の不均一といった問題が生じる。そこで、ユーザの不在対応の効率化や巡回業務の負荷平準化のためにも、定期的に巡回計画を見直して、新巡回計画に切り替える必要がある。
但し、(1)巡回間隔が短すぎることによって顧客満足度が低下しないように、前回巡回日から一定の間隔を空けること、かつ、(2)法定の巡回頻度を順守すること、という制約条件を満たしつつ、巡回業務の負荷を平準化する巡回計画の策定は、非常に困難であり、多大な時間を要していた。更に、巡回計画を策定した結果、制約条件を満たさなかった顧客宅が存在すると、追加の巡回業務(特別巡回業務)が発生してコストが増加するため、特別巡回業務の発生量も抑制する必要がある。
これに対して、特許文献1の主目的は、月次単位のメータ検針業務の巡回スケジュールを生成する際に巡回日の変更量を最小にすることであるため、巡回間隔の制約条件の考慮、巡回業務の負荷平準化、特別巡回業務の発生量の抑制といった課題を解決することはできない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、計画策定時間の短縮、巡回間隔の制約条件の考慮、巡回業務の負荷平準化、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現可能な巡回計画策定システム等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定システムであって、旧巡回予定時期、巡回管轄区分、及び代表住所が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、前記ユニットを主キーとして、前記ユニット内の作業量を含む旧巡回計画情報を記憶する記憶手段と、前記巡回管轄区分を集約キーとして前記ユニットを集約し、前記巡回管轄区分を主キーとして、集約旧巡回予定時期、集約代表住所、集約作業量、所属する前記ユニットを含む集約旧巡回計画情報を作成する集約手段と、全ての前記集約代表住所を巡回する総経路距離を算出し、前記集約旧巡回計画情報ごとに第1新巡回予定時期を算出し、前記第1新巡回予定時期と前記集約旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記集約旧巡回計画情報に係る前記集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、前記総経路距離及び前記第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成手段と、前記旧巡回計画情報ごとに前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の第2新巡回予定時期を算出し、前記第2新巡回予定時期と前記旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記旧巡回計画情報に係る前記作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、前記第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成手段と、を具備することを特徴とする巡回計画策定システムである。
第1の発明によって、巡回間隔の制約条件を考慮しながら、計画策定時間の短縮、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現できる。
前記第2作成手段は、前記旧巡回計画情報を参照して前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の月別実作業量を算出し、月別目標作業量と前記月別実作業量の誤差総和を月別作業量誤差総和とし、前記第2目的関数は、前記月別作業量誤差総和を含むようにしても良い。
これによって、所望の月別目標作業量を満たすように新巡回計画を策定することができる。
また、各月の前記作業量の相対配分割合を示す月別作業量重み情報を入力する入力手段、を更に具備し、前記第1作成手段は、前記集約作業量及び前記月別作業量重み情報から前記第1新巡回予定時期を算出し、前記第2作成手段は、前記月別作業量重み情報から前記月別目標作業量を算出するようにしても良い。
これによって、月別作業量重みを均等割りにすれば、巡回業務の負荷平準化を図ることができる。また、月別作業量重みを調整することによって、月別に作業量を減らしたり、増やしたりすることもできる。
また、前記第1作成手段は、前記第1新巡回計画として、前記巡回管轄区分ごとの巡回順を作成し、前記第2作成手段は、前記第2新巡回計画として、前記ユニットごとの、巡回順、前記第2新巡回予定時期、及び特別巡回有無を作成するようにしても良い。
これによって、新巡回計画の妥当性を容易に判断することができる。
また、前記集約手段は、前記作業量が最大となる前記ユニットに係る前記旧巡回予定時期を前記集約旧巡回予定時期とし、前記作業量が最大となる前記ユニットに係る前記代表住所を前記集約代表住所とし、所属する全ての前記ユニットに係る前記作業量の合計を前記集約作業量とするようにしても良い。
これによって、第1作成手段の最適化処理で発生する誤差を抑えながら、最適化処理の対象データ数を削減することができる。
第2の発明は、コンピュータが、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定方法であって、前記コンピュータが、旧巡回予定時期、巡回管轄区分、及び代表住所が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、前記ユニットを主キーとして、前記ユニット内の作業量を含む旧巡回計画情報を記憶する記憶ステップと、前記巡回管轄区分を集約キーとして前記ユニットを集約し、前記巡回管轄区分を主キーとして、集約旧巡回予定時期、集約代表住所、集約作業量、所属する前記ユニットを含む集約旧巡回計画情報を作成する集約ステップと、全ての前記集約代表住所を巡回する総経路距離を算出し、前記集約旧巡回計画情報ごとに第1新巡回予定時期を算出し、前記第1新巡回予定時期と前記集約旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記集約旧巡回計画情報に係る前記集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、前記総経路距離及び前記第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成ステップと、前記旧巡回計画情報ごとに前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の第2新巡回予定時期を算出し、前記第2新巡回予定時期と前記旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記旧巡回計画情報に係る前記作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、前記第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成ステップと、を実行することを特徴とする巡回計画策定方法である。
第2の発明によって、巡回間隔の制約条件を考慮しながら、計画策定時間の短縮、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現できる。
第3の発明は、コンピュータを、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定システムとして機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、旧巡回予定時期、巡回管轄区分、及び代表住所が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、前記ユニットを主キーとして、前記ユニット内の作業量を含む旧巡回計画情報を記憶する記憶手段、前記巡回管轄区分を集約キーとして前記ユニットを集約し、前記巡回管轄区分を主キーとして、集約旧巡回予定時期、集約代表住所、集約作業量、所属する前記ユニットを含む集約旧巡回計画情報を作成する集約手段、全ての前記集約代表住所を巡回する総経路距離を算出し、前記集約旧巡回計画情報ごとに第1新巡回予定時期を算出し、前記第1新巡回予定時期と前記集約旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記集約旧巡回計画情報に係る前記集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、前記総経路距離及び前記第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成手段、前記旧巡回計画情報ごとに前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の第2新巡回予定時期を算出し、前記第2新巡回予定時期と前記旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記旧巡回計画情報に係る前記作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、前記第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成手段、として機能させるためのプログラムである。
第3の発明に係るプログラムを、汎用コンピュータにインストールすることによって、第1の発明に係るシステムを得て、第2の発明に係る方法を実行することができる。
本発明により、計画策定時間の短縮、巡回間隔の制約条件の考慮、巡回業務の負荷平準化、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現可能な巡回計画策定システム等を提供することができる。
巡回計画策定システム1の概要を示す図 端末2(サーバ3)のハードウエア構成図 巡回計画策定処理の流れを示すフローチャート 旧巡回計画情報20の例を示す図 住所間距離情報30の例を示す図 集約旧巡回計画情報40の例を示す図 入力情報の例を示す図 第1新巡回計画情報の例を示す図 第2新巡回計画情報の例を示す図 実施例の旧巡回経路を示す図 実施例の新巡回経路を示す図 実施例の各月作業量の比較を示す図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下では、顧客が使用しているガス機器の定期的な安全点検を例に挙げて説明する。但し、本発明の適用範囲はガス機器の点検業務に限らない。本発明は、前述した課題がある巡回業務に対して適用すれば、同様の効果を奏する。尚、以下では、点検業務の対象となる顧客を「巡回先」と称する。
図1は、巡回計画策定システム1の概要を示す図である。巡回計画策定システム1は、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定するシステムである。図1に示すように、巡回計画策定システム1は、例えば、端末2とサーバ3がネットワーク6を介して接続されている。ネットワーク6は、例えば、インターネット又はLAN(Local Area Network)等である。端末2は、例えば、PC(Personal
Computer、以下「コンピュータ」)や携帯端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等)等、ネットワーク6に接続し、データ通信(HTTP通信、TCP/IP通信など)が可能であれば、どのような機器でも良い。サーバ3も、端末2と同様に、ネットワーク6に接続し、データ通信が可能であれば良いが、望ましくは高性能なサーバ用コンピュータが良い。
端末2には、本発明の一形態である巡回計画策定プログラム4がインストールされている。また、サーバ3には、本発明の実施形態において利用される各種のデータを記憶するデータベース(以下「DB」)5が構築されている。本発明の実施形態では、端末2が、巡回計画策定プログラム4に従って各種の手段として機能する。端末2は、必要に応じて、データの要求命令をサーバ3に送信する。サーバ3は、データの要求に対してDB5を検索し、要求されたデータを端末2に送信する。
尚、巡回計画策定システム1の構成は、図1に示す例に限らない。例えば、巡回計画策定システム1は、端末2のみで構成されても良い。つまり、端末2が、DB5を備えるようにしても良い。
また、巡回計画策定プログラム4は、サーバ3にインストールされていても良い。つまり、サーバ3が、巡回計画策定プログラム4に従って各種の手段として機能するようにしても良い。この場合、端末2は、ユーザとのインタフェースの役割を果たす。つまり、端末2は、ユーザから入力されるデータをサーバ3に送信し、サーバ3から受信するデータを出力(表示や印刷など)する。
また、DB5に代えて、単なるファイルとしてデータを記憶しても良い。また、DB5に記憶されているデータは、外部のサーバから取得するようにしても良い。
図2は、端末2(サーバ3)を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
端末2(サーバ3)を実現するコンピュータは、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク6間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク6を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワーク6は、有線、無線を問わない。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部16は、液晶パネル、有機EL等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。尚、入力部15及び表示部16は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
周辺機器I/F(インタフェース)部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USB等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図3は、巡回計画策定処理の流れを示すフローチャートである。本発明の実施形態では、新巡回計画を作成するため、2段階の最適化処理を実行する。1段階目の最適化処理(=後述する「第1新巡回計画作成処理」)では、現実の巡回単位(=後述する「ユニット」単位)を集約する前処理を実行し、巡回経路のみを決定する。2段階目の最適化処理(=後述する「第2新巡回計画作成処理」)では、1段階目の最適化処理によって決定される巡回経路に基づき、現実の巡回単位で詳細な巡回計画を決定する。これは、現実の巡回単位による最適化処理を1度に実現しようとすると、問題が大規模かつ複雑になるため、処理時間が長くなるからである。
図3に示すように、端末2の制御部11は、巡回計画策定処理に必要なデータをサーバ3のDB5に登録する(S1)。具体的には、端末2の制御部11は、図4に示す旧巡回計画情報20、図5に示す住所間距離情報30をDB5に登録するため、サーバ3にデータを送信する。サーバ3の制御部11は、受信するデータをDB5に記憶する。尚、端末2によるデータ送信に代えて、サーバ3に直接データを入力しても良い。
図4は、旧巡回計画情報20の例を示す図である。図4に示すように、旧巡回計画情報20は、ユニット番号21、検針号22、旧巡回予定年月23、代表住所24、作業量25等の項目を含む。本発明の実施形態では、検針号22、旧巡回予定年月23、及び代表住所24が同一の巡回先の集合を「ユニット」と定義する。ユニットは、現実の巡回単位であり、巡回業務に作業員を割り当てる際の基準となる。旧巡回計画情報20は、ユニット番号21を主キーとし、ユニットの属性情報(=検針号22、旧巡回予定年月23、代表住所24)と作業量25を保持するDB5上のテーブルである。
ユニット番号21は、ユニットを一意に識別する番号である。検針号22は、毎月ガス料金を請求するためのメータ検診業務における巡回管轄区分である。一つの検針号22内には、例えば、数百世帯が含まれる。尚、原則として、巡回計画は、検針号22が同一の巡回先について同一の年月に巡回するものとして策定する。但し、新規顧客発生時にはその時点で巡回を実施するため、同一巡回管轄区分の既存顧客と巡回年月のずれが生じる。結果としてこのような日々の顧客の増減等によって巡回路の不連続や月々の巡回作業量の不均一といった課題が生じる。
旧巡回予定年月23は、旧巡回計画における次回の巡回予定年月である。一般的には、前回の巡回年月から36ヶ月後となるように設定されている。代表住所24は、検針号22に属する代表的な住所である。作業量25は、機器の保安点検に要するユニット内の延べ作業時間である。尚、全ユニットの作業量25の合計は同一事業所かつ同時期においては一定である。
図5は、住所間距離情報30の例を示す図である。図5に示すように、住所間距離情報30は、第1代表住所31、第2代表住所32、距離33等の項目を含む。住所間距離情報30は、実際の道路ネットワークから計算される第1代表住所31と第2代表住所32の距離33を保持するDB5上のテーブルである。
住所間距離情報30には、旧巡回計画情報20の代表住所24に関する全ての組合せの住所間距離が登録されているものとする。従って、巡回先の巡回順序が決まれば、端末2の制御部11は、住所間距離情報30を参照することによって、全巡回先を巡回する際の総経路距離を算出することができる。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、第1新巡回計画作成処理を行う(S2)。第1新巡回計画作成処理では、ユニットを集約する前処理を実行し、総経路距離が短く、かつ特別巡回発生量が少なくなるような新巡回経路を決定する。ここで、特別巡回発生量とは、巡回間隔の制約条件を満たさなかった顧客宅に対して発生する追加の巡回業務の量のことである。巡回間隔の制約条件とは、(1)巡回間隔が短すぎることによって顧客満足度が低下しないように、前回巡回日から一定の間隔を空けること、かつ、(2)法定の巡回頻度を順守すること、である。
第1新巡回計画作成処理の詳細について説明する。最初に、端末2の制御部11は、旧巡回計画情報20を参照し、検針号を集約キーとしてユニットを集約し、図6に示す集約旧巡回計画情報40を作成する(S21)。
図6は、集約旧巡回計画情報40の例を示す図である。図6に示すように、集約旧巡回計画情報40は、検針号41、集約旧巡回予定年月42、集約代表住所43、集約作業量44、所属するユニット45等の項目を含む。集約旧巡回計画情報40は、S21による集約結果を保持するDB5上のテーブルである。
端末2の制御部11は、旧巡回計画情報20を参照し、以下のデータ加工処理を行う。
・集約旧巡回予定年月42=作業量25が最大となるユニット番号21に係る旧巡回予定年月23
・集約代表住所43=作業量25が最大となるユニット番号21に係る代表住所24
・集約作業量44=所属する全てのユニット番号21に係る作業量25の合計
・所属するユニット45=所属する全てのユニット番号21
上記のデータ加工処理は、旧巡回計画情報20と集約旧巡回計画情報40を有するDB5がリレーショナルデータベースであれば、SQL文によって容易に実現できる。また、上記のように集約することによって、後述するS24における最適化処理で発生する誤差を抑えながら、最適化処理の対象データ数を削減することができる。
例えば、図4に示す旧巡回計画情報20において、検針号22が「180」の3つのデータを集約する例について考える。作業量25が最大となるユニット番号21は「3」であるから、集約旧巡回予定年月42は「201403」、集約代表住所43は「○区●丁目1−2」となり、作業量25の合計は「183+33+4800=5016」となる。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、月別作業量重みの入力(S22)と新巡回開始年月の入力(S23)を行う。端末2の制御部11は、例えば、月別作業量重みと新巡回開始年月の入力画面を表示部16に表示し、ユーザにデータの入力を促す。ユーザが入力部15を介してデータを入力すると、端末2の制御部11は、データを記憶部12に記憶するか、或いはサーバ3に送信する。サーバ3は、受信するデータをDB5に記憶する。
図7は、入力情報の例を示す図である。図7(a)に示すように、月別作業量重み情報51は、各月の相対配分割合を示す作業量重みを保持する。後述するS24の最適化処理では、端末2の制御部11は、この作業量重みに比例する作業量を各月に配分するように最適化を行う。
また、図7(b)に示すように、新巡回開始年月52は、新巡回計画の巡回開始年月を保持する。後述するS24の最適化処理では、端末2の制御部11は、この年月から3年間で全ての巡回先を一巡するような巡回経路を策定する。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、第1目的関数を最小化する巡回経路Cycleを探索する(S24)。第1目的関数は、検針号間の総経路距離(空間的な距離)と、特別巡回発生量(時間的な距離)の複合的な関数である。具体的には、第1目的関数は、例えば、次式によって定義される。尚、混合パラメータαは予め定義されているものとする。
<総経路距離L(Cycle)の算出>
巡回経路Cycleのデータは、検針号の巡回順のリストである。端末2の制御部11は、住所間距離情報30を参照し、ある巡回経路Cycleにおける検針号間の距離を合計し、総経路距離L(Cycle)を算出する。
<特別巡回発生量P(Cycle)の算出>
まず、端末2の制御部11は、ある巡回経路Cycleにおけるnヶ月目に巡回する検針号の新巡回予定年月を、n−1ヶ月目までに巡回する検針号に係る作業量の合計と、月別作業量重み情報51に設定される値から算出する。具体的には、端末2の制御部11は、所定の算出条件に基づいて、nヶ月目の作業見込み量を算出する。所定の算出条件は、nヶ月目の作業見込み量が月別作業量重み情報51の対応月の作業量重みに比例すること、及び作業見込み量の総和が全検針号の作業量総和に一致することである。次に、端末2の制御部11は、巡回経路Cycleの順に加算される累積作業見込み量が、nヶ月目の作業見込み量を超える直前の検針号までをnヶ月目に巡回するものとして、nヶ月目に巡回する検針号の新巡回予定年月を決定する。端末2の制御部11は、このような処理を全ての検針号の新巡回予定年月が決定されるまで繰り返す。
次に、端末2の制御部11は、各検針号に対して、算出された新巡回予定年月と、集約旧巡回計画情報40の集約旧巡回予定年月42の差分を算出し、以下の所定の条件を満たす場合、特別巡回が発生する検針号であると決定する。
(所定の条件)差分が4ヶ月以上12ヶ月以内、又は差分が40ヶ月以上
そして、端末2の制御部11は、特別巡回が発生する検針号について、集約旧巡回計画情報40の集約作業量44を合計し、特別巡回発生量P(Cycle)を算出する。
<所定の条件の意義>
ここで、所定の条件の意義について説明する。法令上、40ヶ月に1度以上の点検が義務付けられているため、差分が40ヶ月以上の場合、40ヶ月を経過する前(上記で算出された新巡回予定年月よりも前)に特別巡回業務として巡回する必要がある。そこで、差分が40ヶ月以上の場合、特別巡回業務が発生するとみなす。
また、巡回間隔が短すぎると顧客満足度が低下してしまう恐れがあるため、差分が12ヶ月以内の場合、12ヶ月を経過した後(上記で算出された新巡回予定年月よりも後)に特別巡回業務として巡回する必要がある。但し、差分が3ヶ月以内の場合、上記で算出された新巡回予定年月における新巡回を1回スキップして次々回(=新巡回の次)に巡回するか、旧巡回をスキップして上記で算出された新巡回予定年月に巡回することによって、13ヶ月以上39ヶ月以内に巡回したことになる。そこで、差分が3ヶ月以内の場合、特別巡回業務が発生するとみなさない。これらを合わせると、差分が4ヶ月以上12ヶ月以内の場合、特別巡回業務が発生するとみなす。
<最適化アルゴリズム>
端末2の制御部11は、例えば、グリーディ法によって初期解(初期巡回経路Cycle)を生成する。また、端末2の制御部11は、例えば、TSP(Traveling Salesman Problem:巡回セールスマン問題)の局所探索的な解法によって、第1目的関数がより小さくなるように解の改良を繰り返す。局所探索的な解法の例としては、例えば、Or-opt-n法(近傍探索ヒューリスティックであり、巡回経路中の長さnのサブパス(n個のノードの並び)を切り外し、別の位置へ向きを変えずに挿入することを繰り返す方法)が挙げられる。尚、本発明の実施の形態は、これらの例に限定するものではなく、他の公知の手法を用いても良い。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、S24の最適化処理の結果として、第1新巡回計画を出力する(S25)。第1新巡回計画は、例えば、図8に示す第1新巡回計画情報によって示される計画である。
図8は、第1新巡回計画情報の例を示す図である。図8(a)に示すように、第1新巡回計画要約情報60は、目的関数値61、巡回経路長62、特別巡回発生割合63等の項目を含む。目的関数値61は、最小化された第1目的関数の値である。巡回経路長62は、第1目的関数を最小化する総経路距離L(Cycle)の値である。特別巡回発生割合63は、第1目的関数を最小化する特別巡回発生量P(Cycle)の、全検針号の作業量総和に対する割合である。
また、図8(b)に示すように、第1新巡回計画詳細情報70は、第1目的関数を最小化する巡回経路Cycle(=検針号の巡回順のリスト)である。第1新巡回計画詳細情報70は、後述する第2新巡回計画作成処理の入力値として用いられる。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、第2新巡回計画作成処理を行う(S3)。第2新巡回計画作成処理では、第1新巡回計画作成処理によって決定された巡回経路Cycleに基づいて、ユニット単位の新巡回計画を策定する。第2新巡回計画作成処理では、ユニット単位の正確な作業量と正確な特別巡回発生量を算出するため、検針号単位の集約データ(集約旧巡回計画情報40)ではなく、ユニット単位の詳細データ(旧巡回計画情報20)を用いる。
第2巡回計画策定処理の詳細について説明する。最初に、端末2の制御部11は、第2目的関数を最小化するユニット単位の新巡回予定年月を探索する(S31)。第2目的関数は、月別作業量誤差総和と特別巡回発生量の複合的な関数である。具体的には、第2目的関数は、例えば、次式によって定義される。尚、混合パラメータβは予め定義されているものとする。
<月別作業量誤差総和E(Cycle)の算出>
端末2の制御部11は、所定の算出条件に基づいて、月別作業量重み情報51に設定される値から、月別目標作業量を算出する。所定の算出条件は、各月の月別目標作業量が月別作業量重み情報51の対応月の作業量重みに比例すること、及び月別目標作業量の総和が全検針号の作業量総和に一致することである。次に、端末2の制御部11は、旧巡回計画情報20を参照して、第1新巡回計画詳細情報70に従ってユニット単位に巡回する場合の月別実作業量を算出する。次に、端末2の制御部11は、月別目標作業量と月別実作業量の誤差を、各月の月別作業量重み情報51の作業量重みによってスケーリングし、各月作業量誤差として算出する。そして、端末2の制御部11は、全ての月について各月作業量誤差を合計し、月別作業量誤差総和E(Cycle)を算出する。
<特別巡回発生量Q(Cycle)の算出>
端末2の制御部11は、第1巡回計画策定処理における特別巡回発生量Q(Cycle)の算出と同様に、特別巡回発生量Q(Cycle)を算出する。異なる点は、第1巡回計画策定処理では検針号単位(集約旧巡回計画情報40ごと)に算出するが、第2巡回計画策定処理ではユニット単位(旧巡回計画情報20ごと)に算出することである。
<最適化アルゴリズム>
端末2の制御部11は、例えば、第1新巡回計画詳細情報70の巡回順にユニット単位で加算される累積作業量と、nヶ月目の各月目標作業量を比較していき、両者の差が最小となるユニットまでをnヶ月目に巡回するものとして、初期解(初期新巡回予定年月)を生成する。また、端末2の制御部11は、例えば、局所探索法によって解の改良を繰り返す。局所探索法の例としては、例えば、nヶ月目の右端又は左端のユニットに係る新巡回予定年月を1つ過去の年月又は1つ未来の年月にずらし、第2目的関数の値がより小さくなっていれば解を更新し、解の更新が行われなくなるまで処理を続ける、といった探索アルゴリズムが挙げられる。尚、本発明の実施の形態は、これらの例に限定するものではなく、他の公知の手法を用いても良い。
図3の説明に戻る。次に、端末2の制御部11は、S31の最適化処理の結果として、第2新巡回計画を出力する(S32)。第2新巡回計画は、例えば、図9に示す第2新巡回計画情報によって示される計画である。
図9は、第2新巡回計画情報の例を示す図である。図9(a)に示すように、第2新巡回計画要約情報80は、総作業量誤差割合81、月別作業量誤差割合82、特別巡回発生割合83、巡回経路長84等の項目を含む。総作業量誤差割合81は、第2目的関数を最小化する月別作業量誤差総和E(Cycle)の値である。月別作業量誤差割合82は、作業量誤差の月別の値である。特別巡回発生割合83は、第2目的関数を最小化する特別巡回発生量Q(Cycle)の、全検針号の作業量総和に対する割合である。巡回経路長84は、総経路距離L(Cycle)の値である。
図8(a)の第1新巡回計画要約情報60と、図9(a)の第2新巡回計画要約情報80を比較すると、巡回経路長62と巡回経路長84は同一の値である。これは、第2巡回計画策定処理では、検針号単位の巡回経路Cycleの変更を行わないからである。また、第2巡回計画策定処理後の特別巡回発生割合83は、第1巡回計画策定処理後の特別巡回発生割合63と異なる値である。これは、第1巡回計画策定処理では概算の値を算出し、第2巡回計画策定処理では正確な値を算出しているからである。
また、図9(b)に示すように、第2新巡回計画詳細情報90は、ユニット番号91、検針号92、新巡回年月93、直前巡回(予定)年月94、特別巡回期間開始95、特別巡回期間終了96、作業量97等の項目を含む。直前巡回(予定)年月94は、旧巡回計画情報20の旧巡回予定年月23の値である。特別巡回期間開始95及び特別巡回期間終了96は、特別巡回が発生するユニットに対して、特別巡回を一度実施しなければならない期間(=直前及び直後との巡回間隔が13ヶ月以上39ヶ月以内)の開始年月と終了年月を示している。
図9(b)を参照すると、ユニット番号91が「242」、「243」、「229」、「230」の4つのデータは、特別巡回が発生していないことが分かる。一方、ユニット番号91が「228」のデータは、特別巡回が発生していることが分かる。
ユニット番号91が「228」のデータは、直前巡回(予定)年月94が「201402」、新巡回年月93が「201408」であるから、差分が6ヶ月である。従って、特別巡回が発生するとみなされる。そして、特別巡回を一度実施しなければならない期間は、直前の巡回済の巡回年月の「201102」(不図示)から13ヶ月後の「201203」から、新巡回年月93の「201408」よりも13ヶ月前の「201307」までとなる。(このケースでは、当初予定されていた直前巡回(予定)年月「201402」はスキップして巡回を実施しない。)
<本発明の実施の形態に係る効果>
以上の通り、巡回計画策定システム1は、少なくとも、以下の各手段から構成される。
・旧巡回予定年月23(旧巡回予定時期)、検針号22(巡回管轄区分)、及び代表住所24が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、ユニットを主キーとして、ユニット内の作業量25を含む旧巡回計画情報20を記憶する記憶手段
・検針号を集約キーとしてユニットを集約し、検針号を主キーとして、集約旧巡回予定年月42(集約旧巡回予定時期)、集約代表住所43、集約作業量44、所属するユニット45を含む集約旧巡回計画情報40を作成する集約手段
・全ての集約代表住所43を巡回する総経路距離L(Cycle)を算出し、集約旧巡回計画情報40ごとに新巡回予定年月(第1新巡回予定時期)を算出し、新巡回予定年月と集約旧巡回予定年月42の差分が所定の条件を満たす集約旧巡回計画情報40に係る集約作業量の合計を第1特別巡回発生量P(Cycle)とし、総経路距離L(Cycle)及び第1特別巡回発生量P(Cycle)を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成手段
・旧巡回計画情報20ごとに第1新巡回計画に従って巡回する場合の新巡回予定年月(第2新巡回予定時期)を算出し、新巡回予定年月と旧巡回予定年月23の差分が所定の条件を満たす旧巡回計画情報20に係る作業量25の合計を第2特別巡回発生量Q(Cycle)とし、第2特別巡回発生量Q(Cycle)を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成手段
巡回計画策定システム1が上記の各手段から構成されることによって、巡回間隔の制約条件の考慮を考慮しながら、計画策定時間の短縮、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現できる。
本発明の実施の形態において、「年月」は、1ヶ月という幅を持つ期間であるところ、これを任意の幅(例えば、1時間、1日、1四半期、1半期、1年等)を持つ期間に代えても同様の効果を奏する。また、本発明の実施の形態において、「検針号」は、毎月ガス料金を請求するためのメータ検診業務における巡回管轄区分であるところ、これを任意の巡回管轄区分に代えても同様の効果を奏する。
また、第2作成手段が、旧巡回計画情報20を参照して第1新巡回計画に従って巡回する場合の月別実作業量を算出し、月別目標作業量と月別実作業量の誤差総和を月別作業量誤差総和とし、第2目的関数は、月別作業量誤差総和を含むことによって、所望の月別目標作業量を満たすように新巡回計画を策定することができる。
また、巡回計画策定システム1は、各月の作業量の相対配分割合を示す月別作業量重み情報51を入力する入力手段、を更に具備し、第1作成手段が、集約作業量44及び月別作業量重み情報51から集約旧巡回計画情報40ごとの新巡回予定年月を算出し、第2作成手段が、月別作業量重み情報51から月別目標作業量を算出することによって、月別作業量重みを均等割りにすれば、巡回業務の負荷平準化を図ることができる。また、月別作業量重みを調整することによって、月別に作業量を減らしたり、増やしたりすることもできる。
また、第1作成手段が、第1新巡回計画として、巡回区分ごとの巡回順を作成し、第2作成手段が、第2新巡回計画として、ユニットごとの、巡回順、新巡回予定年月、及び特別巡回有無を作成することによって、新巡回計画の妥当性を容易に判断することができる。
また、集約手段が、作業量25が最大となるユニットに係る旧巡回予定年月23を集約旧巡回予定年月42とし、作業量25が最大となるユニットに係る代表住所24を集約代表住所43とし、所属する全てのユニットに係る作業量25の合計を集約作業量44とすることによって、第1作成手段の最適化処理で発生する誤差を抑えながら、最適化処理の対象データ数を削減することができる。
本発明の実施形態に係る巡回計画策定システム1によって、図10〜図12に示す実施例を行った。使用したデータの数は、検針号単位で「1076」、ユニット単位で「2144」だった。
図10は、実施例の旧巡回経路を示す図である。図中の「○」は検針号を示し、検針号同士を結ぶ線は循環経路を示す(経路探索は実際の道路ネットワークを参照しているが、本図では簡略化のため検針号間は直線で結んでいる)。旧巡回経路は手作業で作成した。特別巡回発生割合の目標値は35%以下だった。また、各月の作業量の配分目標は、均等割りだった。また、計画策定に要した時間は、数ヶ月だった。
図10に示す旧巡回経路は、総経路距離が835.2km、最大区間距離が4.1kmだった。巡回計画策定システム1は、図10に示す旧巡回経路に係る旧巡回計画に基づいて、新巡回計画を策定した。また、月別作業量重み情報51の各月の作業量重みは、均等割り、すなわち全て同じ値とした。
図11は、実施例の新巡回経路を示す図である。図11に示す新巡回経路は、総経路距離が219.8km、最大区間距離が1.5kmだった。また、特別巡回発生割合は17%だった。また、計画策定に要した時間(住所間距離情報30の整備等を含む。)は、2日間だった。
図12は、実施例の各月作業量の比較を示す図である。旧巡回経路では、目標とする均等割りを達成できず、各月の作業量が不均一の配分となっていることが分かる。一方、新巡回経路では、ほぼ均等割りを達成できており、各月の作業量が均一の配分となっていることが分かる。
以上の通り、本実施例では、巡回間隔の制約条件を考慮しながら、計画策定時間の短縮、巡回業務の負荷平準化、及び特別巡回業務の発生量の抑制を実現できた。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る巡回計画策定システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………巡回計画策定システム
2………端末
3………サーバ
4………巡回計画策定システム
5………データベース(DB)
6………ネットワーク
20………旧巡回計画情報
30………住所間距離情報
40………集約旧巡回計画情報
51………月別作業量重み情報
52………新巡回開始年月
60………第1新巡回計画要約情報
70………第1新巡回計画詳細情報
80………第2新巡回計画要約情報
90………第2新巡回計画詳細情報

Claims (7)

  1. 旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定システムであって、
    旧巡回予定時期、巡回管轄区分、及び代表住所が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、前記ユニットを主キーとして、前記ユニット内の作業量を含む旧巡回計画情報を記憶する記憶手段と、
    前記巡回管轄区分を集約キーとして前記ユニットを集約し、前記巡回管轄区分を主キーとして、集約旧巡回予定時期、集約代表住所、集約作業量、所属する前記ユニットを含む集約旧巡回計画情報を作成する集約手段と、
    全ての前記集約代表住所を巡回する総経路距離を算出し、前記集約旧巡回計画情報ごとに第1新巡回予定時期を算出し、前記第1新巡回予定時期と前記集約旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記集約旧巡回計画情報に係る前記集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、前記総経路距離及び前記第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成手段と、
    前記旧巡回計画情報ごとに前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の第2新巡回予定時期を算出し、前記第2新巡回予定時期と前記旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記旧巡回計画情報に係る前記作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、前記第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成手段と、
    を具備することを特徴とする巡回計画策定システム。
  2. 前記第2作成手段は、前記旧巡回計画情報を参照して前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の月別実作業量を算出し、月別目標作業量と前記月別実作業量の誤差総和を月別作業量誤差総和とし、
    前記第2目的関数は、前記月別作業量誤差総和を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の巡回計画策定システム。
  3. 各月の前記作業量の相対配分割合を示す月別作業量重み情報を入力する入力手段、
    を更に具備し、
    前記第1作成手段は、前記集約作業量及び前記月別作業量重み情報から前記第1新巡回予定時期を算出し、
    前記第2作成手段は、前記月別作業量重み情報から前記月別目標作業量を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の巡回計画策定システム。
  4. 前記第1作成手段は、前記第1新巡回計画として、前記巡回管轄区分ごとの巡回順を作成し、
    前記第2作成手段は、前記第2新巡回計画として、前記ユニットごとの、巡回順、前記第2新巡回予定時期、及び特別巡回有無を作成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の巡回計画策定システム。
  5. 前記集約手段は、前記作業量が最大となる前記ユニットに係る前記旧巡回予定時期を前記集約旧巡回予定時期とし、前記作業量が最大となる前記ユニットに係る前記代表住所を前記集約代表住所とし、所属する全ての前記ユニットに係る前記作業量の合計を前記集約作業量とする
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の巡回計画策定システム。
  6. コンピュータが、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定方法であって、
    前記コンピュータが、
    旧巡回予定時期、巡回管轄区分、及び代表住所が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、前記ユニットを主キーとして、前記ユニット内の作業量を含む旧巡回計画情報を記憶する記憶ステップと、
    前記巡回管轄区分を集約キーとして前記ユニットを集約し、前記巡回管轄区分を主キーとして、集約旧巡回予定時期、集約代表住所、集約作業量、所属する前記ユニットを含む集約旧巡回計画情報を作成する集約ステップと、
    全ての前記集約代表住所を巡回する総経路距離を算出し、前記集約旧巡回計画情報ごとに第1新巡回予定時期を算出し、前記第1新巡回予定時期と前記集約旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記集約旧巡回計画情報に係る前記集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、前記総経路距離及び前記第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成ステップと、
    前記旧巡回計画情報ごとに前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の第2新巡回予定時期を算出し、前記第2新巡回予定時期と前記旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記旧巡回計画情報に係る前記作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、前記第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成ステップと、
    を実行することを特徴とする巡回計画策定方法。
  7. コンピュータを、旧巡回計画に基づいて新巡回計画を策定する巡回計画策定システムとして機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    旧巡回予定時期、巡回管轄区分、及び代表住所が同一の巡回先の集合をユニットと定義し、前記ユニットを主キーとして、前記ユニット内の作業量を含む旧巡回計画情報を記憶する記憶手段、
    前記巡回管轄区分を集約キーとして前記ユニットを集約し、前記巡回管轄区分を主キーとして、集約旧巡回予定時期、集約代表住所、集約作業量、所属する前記ユニットを含む集約旧巡回計画情報を作成する集約手段、
    全ての前記集約代表住所を巡回する総経路距離を算出し、前記集約旧巡回計画情報ごとに第1新巡回予定時期を算出し、前記第1新巡回予定時期と前記集約旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記集約旧巡回計画情報に係る前記集約作業量の合計を第1特別巡回発生量とし、前記総経路距離及び前記第1特別巡回発生量を含む第1目的関数を最小とする第1新巡回計画を作成する第1作成手段、
    前記旧巡回計画情報ごとに前記第1新巡回計画に従って巡回する場合の第2新巡回予定時期を算出し、前記第2新巡回予定時期と前記旧巡回予定時期の差分が所定の条件を満たす前記旧巡回計画情報に係る前記作業量の合計を第2特別巡回発生量とし、前記第2特別巡回発生量を含む第2目的関数を最小とする第2新巡回計画を作成する第2作成手段、
    として機能させるためのプログラム。
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