JP2015000135A - 体腔内照明装置 - Google Patents

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森村  淳
魚森 謙也
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和麻 吉田
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和麻 吉田
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【課題】体外装置から体内装置に対して照明用の電力を非接触で伝送する構成において、体内装置の体腔内への挿入を容易としつつ伝送効率を向上させる体腔内照明装置を提供する。【解決手段】体内装置2に対して体外から非接触で給電可能な体外装置3を備えた体腔内照明装置において、体外装置は、給電用の磁界を発生する給電磁界発生部51と、体内装置に対する吸着用の磁界を発生する吸着磁界発生部53とを有し、体内装置は、棒状の受電側ハウジングと、給電用磁界を集中透過させる磁気回路を形成する体内磁路形成部材21と、この体内磁路形成部材に巻き付けられた受電側コイル22と、体内を照明する照明ユニット23と、吸着用の磁界によって体外装置に対する吸着力を発生する吸着部24とを有し、体内磁路形成部材は、受電側ハウジング内においてその長手方向の略全域に亘って延在する構成とする。【選択図】図5

Description

本発明は、腹腔等の体腔内を照明するための体腔内照明装置に関する。
近年、臍などを切開してできた小径(例えば10mm程度)の孔から腹腔鏡や手術器具を挿入して手術を行う単孔式内視鏡手術が急速に普及している。単孔式内視鏡手術は、従来の開腹手術に比べて患者の傷が小さく、術後の傷跡がほとんど残らないなどの利点がある。一方、単孔式内視鏡手術では、内視鏡および手術器具が1つの孔を介して挿入されるため、それら内視鏡および手術器具に対する医師の操作空間の狭さや、内視鏡および手術器具の相互の干渉などが問題となっている。
従来、腹腔鏡手術等に用いられる装置として、体外に配置され、患者の身体に沿って移動する第1の部材と、体内に配置され、画像を取得するカメラや照明のためのLEDが設けられた第2の部材とを備え、第2の部材が第1の部材と磁気的に連携することにより、第2の部材の体内での動きが第1の部材の動きに対応するものが知られている(特許文献1参照)。また、この従来の装置では、体外の第1の部材(電源)から指向性アンテナを介して体内の第2の部材のカメラやLEDに対してRF電力を供給可能であり、また、カメラが取得した画像は、体外に配置されたディスプレイ装置に対して無線で送信可能である。
特表2009−517123号公報
ところで、上記特許文献1に記載された従来技術では、電力や画像を非接触(無線)で伝送することにより、第2の部材の使用に供される専用の孔を身体に形成する必要がなくなるため、患者の外傷を減らせる可能性がある。
一方で、上記従来技術のように第1の部材から第2の部材に対してRF電力を伝送する方法では、伝送効率が極めて低く、伝送電力量も小さいという問題がある。しかしながら、上記従来技術では、伝送電力の大きさや伝送効率については全く考慮されていないため、第2の部材においてより大きな電力を必要とする(例えば、照明用のLEDを高出力化する)場合に対応できないという問題がある。さらに、他の周知技術を採用して伝送電力量を増大させようとした場合でも、体内に挿入される第2の部材には、形状やサイズ等についての制約が生じるため、給電側と受電側との磁気的な結合度合い(すなわち、伝送効率)を向上させることは難しい。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、体外装置から体内装置に対して照明用の電力を非接触で伝送する構成において、体内装置の体腔内への挿入を容易としつつ伝送効率を向上させることを可能とした体腔内照明装置を提供することを主目的とする。
本発明の体腔内照明装置は、体内に配置可能な体内装置と、当該体内装置に対して体外から非接触で給電可能な体外装置とを備えた体腔内照明装置であって、前記体外装置は、前記給電用の磁界を発生する給電磁界発生部と、前記体内装置を固定すべく、吸着用の磁界を発生する吸着磁界発生部とを有し、前記体内装置は、棒状の受電側ハウジングと、前記体内において前記給電用の磁界に関する磁気回路を形成可能な体内磁路形成部材と、前記体内磁路形成部材を通過する磁束に基づき電力を受電すべく、前記体内磁路形成部材に巻き付けられた受電側コイルと、前記受電した電力によって体内を照明する照明ユニットと、前記吸着用の磁界によって前記体外装置に対する吸着力を発生する吸着部とを有し、前記体内磁路形成部材は、前記受電側ハウジング内においてその長手方向の略全域に亘って延在することを特徴とする。
本発明によれば、体外装置から体内装置に対して照明用の電力を非接触で伝送する構成において、体内装置の体腔内への挿入を容易としつつ伝送効率を向上させることが可能となるという優れた効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る体腔内照明装置の斜視図 第1実施形態に係る体内装置の内部構造を示す(A)側面図及び(B)平面図 第1実施形態に係る体内装置に内蔵された照明装置の内部構造を示す模式図 第1実施形態に係る体外装置の内部構造を示す側面図 第1実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図 図2に示した体内装置の第1変形例を示す(A)側面図及び(B)平面図 図2に示した体内装置の第2変形例を示す(A)側面図及び(B)平面図 図3に示した照明ユニットの第1変形例を示す模式図 図3に示した照明ユニットの第2変形例を示す模式図 第2実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図 第3実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図 第4実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図 第5実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図 第6実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、体内に配置可能な体内装置と、当該体内装置に対して体外から非接触で給電可能な体外装置とを備えた体腔内照明装置であって、前記体外装置は、前記給電用の磁界を発生する給電磁界発生部と、前記体内装置を固定すべく、吸着用の磁界を発生する吸着磁界発生部とを有し、前記体内装置は、棒状の受電側ハウジングと、前記体内において前記給電用磁界を集中透過させる磁気回路を形成する体内磁路形成部材と、前記体内磁路形成部材を通過する磁束に基づき電力を受電すべく、前記体内磁路形成部材に巻き付けられた受電側コイルと、前記受電した電力によって体内を照明する照明ユニットと、前記吸着用の磁界によって前記体外装置に対する吸着力を発生する吸着部とを有し、前記体内磁路形成部材は、前記受電側ハウジング内においてその長手方向の略全域に亘って延在することを特徴とする。
この第1の発明に係る体腔内照明装置によれば、体外装置から体内装置に対して照明用の電力を非接触で伝送する構成において、給電用の磁界に関する磁気回路を体内において形成する体内磁路形成部材を、棒状の受電側ハウジング内の長手方向の略全域に亘って延在させる構成としたため、体内装置の体腔内への挿入を容易としつつ電力の伝送効率を向上させることが可能となる。
また、第2の発明では、上記第1の発明において、前記吸着部は、前記体内磁路形成部材の一部を構成することを特徴とする。
この第2の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内装置において 給電用の磁界に関する磁気回路を形成する体内磁路形成部材と体内装置を固定する(すなわち、体外装置に吸着する)ための吸着部とを共通化したため、体内装置をコンパクト化して体腔内への挿入をより容易とすることができる。
また、第3の発明では、上記第1または第2の発明において、前記給電磁界発生部は、前記体内磁路形成部材に対し、主として当該体内磁路形成部材における前記長手方向の両端部に磁束を供給することを特徴とする。
この第3の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内装置における磁気回路のサイズを大きく確保できるため、体内装置と体外装置との距離が大きくなった場合でも両者の良好な磁気結合を確保することが可能となり、その結果、体内装置の大型化を回避しつつ電力の伝送効率を向上させることができる。
また、第4の発明では、上記第3の発明において、前記給電磁界発生部は、前記体外において前記給電用の磁界に関する磁気回路を形成可能な体外磁路形成部材を有し、前記吸着力により前記体内装置が前記体外装置に対して固定された状態において、前記体外磁路形成部材の両端部に前記体内装置側への指向性をもたせたことを特徴とする。
この第4の発明に係る体腔内照明装置によれば、体外磁路形成部材の両端部から体内磁路形成部材に対して磁束が安定的に供給される(すなわち、漏れ磁束を抑制できる)ため、電力の伝送効率を向上させることが可能となる。
また、第5の発明では、上記第4の発明において、前記体外装置は、前記給電磁界発生部および前記吸着磁界発生部を収容する給電側ハウジングを更に有し、前記体外磁路形成部材の両端部は、前記給電側ハウジングから突出するように形成されたことを特徴とする。
この第5の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内装置と体外装置が身体組織等によって隔てられた状態においても、漏れ磁束を抑制するように体外磁路形成部材の両端部と体内磁路形成部材の両端部とを配置することができ、その結果、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。
また、第6の発明では、上記第5の発明において、前記体外磁路形成部材の両端部間の距離は、前記長手方向において前記体内磁路形成部材の両端部間の距離よりも大きく設定されたことを特徴とする。
この第6の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内装置と体外装置が比較的厚い身体組織等によって隔てられた状態においても、漏れ磁束を抑制するように体外磁路形成部材の両端部と体内磁路形成部材の両端部とを配置することができ、その結果、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。
また、第7の発明では、上記第3から第5の発明のいずれかにおいて、前記体内磁路形成部材の両端部は、前記体外装置側に向けて延在することを特徴とする。
この第7の発明に係る体腔内照明装置によれば、漏れ磁束を抑制するように体外磁路形成部材の両端部と体内磁路形成部材の両端部とを近づけて配置することができ、その結果、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。
また、第8の発明では、上記第1から第7の発明のいずれかにおいて、前記体内磁路形成部材は、前記受電側コイルが巻き付けられるコイル巻付部と、前記長手方向において前記コイル巻付部とは異なる位置に配置され、前記照明ユニットを収容する開口部とを有することを特徴とする。
この第8の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内装置に照明ユニットを設けた場合でも体内装置における磁気回路のサイズを大きく確保できるため、体内装置と体外装置との良好な磁気結合を確保することが可能となり、その結果、体内装置の大型化を回避しつつ電力の伝送効率を向上させることができる。
また、第9の発明では、上記第8の発明において、前記体内装置は、前記受電した電力を用いて前記体内を撮像する撮像ユニットを更に有し、当該撮像ユニットは、前記開口部に収容されたことを特徴とする。
この第9の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内を撮像可能な構成でありながら、体内装置の大型化を回避しつつ電力の伝送効率を向上させることができる。
また、第10の発明では、上記第1から第9の発明のいずれかにおいて、前記受電側ハウジングには、前記照明ユニットからの光を体内に照射する照明窓が設けられ、当該照明窓は、前記受電側ハウジング内において前記吸着部と相反する側に配置されたことを特徴とする。
この第10の発明に係る体腔内照明装置によれば、受電側ハウジングの内部スペースを効果的に利用することができるため、体外装置を安定的に固定した状態で体内を照明可能な構成でありながら、体内装置の大型化を回避しつつ体内装置の体腔内への挿入をより容易とすることが可能となる。
また、第11の発明では、上記第1から第10の発明のいずれかにおいて、前記体外装置は、当該体外装置の外殻に接続され、前記体内磁路形成部材の長手方向に略平行な軸回りに当該給電側ハウジングを回動可能なように設けられた操作アームを更に有することを特徴とする。
この第11の発明に係る体腔内照明装置によれば、体外装置と体内装置との位置関係を操作アームによって容易に調整することができるため、体内装置と体外装置との良好な磁気結合(結合係数K)を確保しつつ体内における照明位置(照明光の出射方向)を変更することが可能となり、その結果、電力の伝送効率を向上させることができる。
また、第12の発明では、上記第1から第11の発明のいずれかにおいて、前記体外装置は、前記給電磁界発生部を収容する第1のハウジングとは別体に、前記吸着磁界発生部を収容する第2のハウジングを備えることを特徴とする。
この第12の発明に係る体腔内照明装置によれば、給電側と吸着側のそれぞれのハウジングを分離することにより、給電側のハウジングが大きくなった場合でも吸着側のハウジングは小さくすることができ、操作性を向上させることができる。
また、第13の発明では、前記照明ユニットは、照明範囲を調整可能にするための光学部材の駆動手段を備えたことを特徴とする。
この第13の発明に係る体腔内照明装置によれば、体内装置の吸着時における照明位置の調整とは別に、照明ユニット自体で照明範囲の調整をも行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明に用いる方向については、原則として図1中の方向の記載に従うものとする。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る体腔内照明装置の斜視図である。体腔内照明装置1は、照明対象の内部(ここでは、患者の体内)に配置可能な体内装置2と、この体内装置2に対して外部(ここでは、体外)から非接触で給電可能な体外装置3とを主として備え、例えば、内視鏡手術(特に、単孔式内視鏡手術)において腹腔等の体腔内を照明するための装置として好適である。
体内装置2は、後述する照明ユニット23(図2参照)を内蔵するとともに、この照明ユニット23の照明用の電力を受電する受電装置として機能する。体内装置2は、その外殻を形成する樹脂製の受電側ハウジング5を有している。受電側ハウジング5は、前後方向を長手方向とする棒状をなしている。受電側ハウジング5の前後に位置する前壁5aおよび後壁5b(図2参照)は、それらの間に位置する中間部と同様に曲面を含んだ形状を呈している。また、受電側ハウジング5の上側に位置する上壁5cは略矩形状の平坦な上面を有し、この上壁5cの左右端に連なると共に下方に突出するように湾曲した下壁5dは、円筒面の一部を切り欠かいた形状(ここでは、半円筒状)を有している。下壁5dの略中央に設けられた開口からは、LEDユニット42(図3参照)の光を透過する光学材料からなる照明窓6が露出している。
後述するように、受電側ハウジング5は前壁5aまたは後壁5b側から体内に挿入されるため、前後方向(体内への挿入方向)から見た受電側ハウジング5の形状は、体内への挿入し易さ(挿入に必要な孔径のサイズ)に影響する。したがって、前後方向から見た受電側ハウジング5の形状(特に、最大径)は、よりコンパクトにすることが好ましい。ここでは、その形状を略半円状としたが、これに限らず、例えば円形としてもよい。受電側ハウジング5を前後方向から見た場合に円形またはそれに近い形状とすることで、体内への挿入し易さを確保しつつ、磁気回路を形成するために必要な内部スペースを確保することができる。ただし、受電側ハウジング5に平坦な上面を形成する(前後方向から見た場合に円形を直線で切り欠いた形状とする)ことにより、体外装置3に対する固定が容易となるという利点がある。
体外装置3は、図示しない電源に接続され(あるいは図示しない内蔵バッテリを有し)、体内装置2に対して、磁気結合に基づく磁界共鳴型の電力伝送によって照明用の電力を供給するための給電装置として機能する。体外装置3は、その外殻を形成する略直方体状をなす樹脂製の給電側ハウジング11を有している。後述するように、体腔内照明装置1の使用時には、給電側ハウジング11の下壁11d(図4参照)は、体内に配置された体内装置2の上壁5cと表皮を含む身体組織(説明の便宜上、単に身体組織と記載)を介して対向するように配置される。
また、給電側ハウジング11の後壁11b(図4参照)には、使用者(ここでは、医師等)が体外装置3の配置を調整するための操作アーム12の前端部12aが接続されている。操作アーム12には自在継手13が設けられており、使用者は、図示を省略した操作アーム12の後端側を把持して操作アーム12を操作することにより、体外装置3を前後方向に略平行な軸周りに回動させることが可能であり、体内での照明位置を所望の位置に固定することができる。
図2は体内装置の内部構造を示す(A)側面図及び(B)平面図であり、図3は体内装置に内蔵された照明装置の内部構造を示す模式図である。図2および図3は、受電側ハウジング5の一部を切り欠いてその内部を示しており、また、図2(B)では、受電制御部25が省略されている。
図2(A)、(B)に示すように、体内装置2の受電側ハウジング5には、体内における給電用磁界を集中透過させる磁気回路を形成する体内磁路形成部材21と、体内磁路形成部材21の外周部に巻き付けられたソレノイドコイルからなる2つの受電側コイル22と、受電した電力によって体内を照明する照明ユニット23と、体外装置3に対する吸着力を発生する吸着部材(吸着部)24と、2つの受電側コイル22が接続された受電制御用の回路基板からなる受電制御部25とが収容されている。ここで、受電制御部25は、体内磁路形成部材21の下方における照明ユニット23の周囲の空きスペースに配置されているが、これに限らず、給電時の磁束の影響を受け難い任意のスペースに配置することができる。
体内磁路形成部材21は、フェライト、パーマロイ、センダスト、ケイ素鋼等の金属性材料で構成される比較的透磁率の大きい磁性体からなり、受電側ハウジング5内においてその長手方向(前後方向)の略全域に亘って延在する。この「略全域」の範囲は、体内磁路形成部材21の長手方向の最大幅が、受電側ハウジング5の長手方向における最大幅の約90%以上であることを目安とするが、体内装置2と体外装置3との磁気的な結合度合いをより高めるためには、体内磁路形成部材21の長手方向の最大幅を可能な限り大きく設定するとよい。体内磁路形成部材21は、互いに対称形状をなす左右の半割体21L、21Rを有している。各半割体21L、21Rは、その前後にそれぞれ位置する端部(両端部)32と、これら端部32の内側にそれぞれ位置するコイル巻付部33と、これら2つのコイル巻付部33の間に位置する収容枠部34とを有している。
端部32の上部は、図2(A)に示すように、受電側ハウジング5の上壁5cに近接(または当接)して配置されている。また、端部32の前部または後部は、図2(B)に示すように、受電側ハウジング5の前壁5aまたは後壁5bに近接(または当接)して配置されている。さらに、端部32の左右側部は、図2(B)に示すように、受電側ハウジング5の左壁5eまたは右壁5fに近接(または当接)して配置されている。このような端部32の構成により、体内磁路形成部材21の両端部は、体外装置3に向けて突出(延在)した形状を有している。また、体内磁路形成部材21は、略平坦な下面を有している。
コイル巻付部33では、その上下幅および左右幅が端部32よりも狭められており、これにより、受電側ハウジング5内における受電側コイル22の巻き付けスペースが確保されている。コイル巻付部33に巻き付けられた受電側コイル22の軸は略前後方向に延在する。それぞれの端部32およびコイル巻付部33の各部位は、半割体21L、21Rを密着して構成しているが、これに限らず、一体成形により各部位を構成するようにしても良い。
収容枠部34の上下方向幅は、コイル巻付部33と略同一の幅に設定されている。一方、収容枠部34は、互いに離間する側(右側または左側)に突出するように湾曲した形状を有している。これにより、収容枠部34の少なくとも一部は、それぞれ受電側ハウジング5の左壁5eまたは右壁5fに近接(または当接)し、左右の半割体21L、21Rにおける収容枠部34の間には照明ユニット23を収容する開口部35が形成されている。
このように、体内磁路形成部材21に形成された開口部35に照明ユニット23を収容する構成により、体内装置2に照明ユニット23を設けた場合でも体内装置2における体内磁路形成部材21のサイズを大きく確保できるため、体内装置2と体外装置3との良好な磁気結合(結合係数K)を確保することが可能となり、その結果、体内装置2の大型化を回避しつつ電力の伝送効率を向上させることができる。この場合、開口部35は、長手方向においてコイル巻付部33とは異なる位置に配置されているため、受電側コイル22によって照明が阻害されることはない。
なお、開口部35(すなわち、収容枠部34)の形状については、後述するように照明ユニット23を少なくとも収容可能な限りにおいて種々の形状が可能である。例えば、開口部35は、本実施形態のように上下方向に貫通する形状に限らず、下側(照明窓6側)に開口する凹部として形成されてもよい。
2つの受電側コイル22は、それぞれリッツ線から形成され、互いに直列に接続されると共に、受電制御部25に設けられた図示しない共振用コンデンサおよび整流回路等に接続されている。後述するように、体内磁路形成部材21から供給される磁束により、受電側コイル22に誘起された交流電流は、整流回路によって直流に変換され、照明ユニット23等の電力として利用される。体内装置2は、照明ユニット23等に利用される電力を蓄える充電池を備えた構成も可能である。
照明ユニット23は、図3に示すように、略直方体状をなす樹脂製のハウジング41を有する。ハウジング41内には、光源としてのLEDユニット42と、LEDユニット42から出射された光が通過するレンズ43と、レンズ43を駆動するための電動リニアアクチュエータからなるレンズ駆動装置44と、レンズ43からの光を反射するミラー45と、ミラー45を駆動する電動リニアアクチュエータからなるミラー駆動装置46とを主として備える。
LEDユニット42の光軸は前後方向に略平行に設定されており、LEDユニット42からの光は後方のレンズ43に向けて出射される。レンズ43は、レンズ駆動装置44のロッド48に接続されており、ロッド48の進退動作に伴って前後方向に移動することにより、照明範囲(照明画角)を調整する。ミラー45は、ミラー駆動装置46のロッド49に接続されており、ロッド49の進退動作に伴って支持軸50を中心に回動することにより、レンズ43からの光を照明窓6(すなわち、体内)に導く角度を調整し、体内への照明の前後方向の角度を調整する。なお、ロッド49には、ミラー45の回動に伴って弾性変形可能な部材が用いられる。
再び図2を参照すると、吸着部材24は、体内磁路形成部材21と同様に比較的透磁率の大きい磁性体からなり、体内磁路形成部材21の収容枠部34と照明ユニット23と上方において受電側ハウジング5の上壁5cに当接(または近接)して配置される。本実施形態では、吸着部材24が、体内磁路形成部材21とは別体として設けられているため、体内磁路形成部材21の磁気飽和による透磁率の低下(すなわち、伝送効率の低下)を抑制できるという利点がある。一方で、磁気飽和による悪影響が懸念されない場合には、吸着部材24と体内磁路形成部材21とを一体として形成する(すなわち、体内磁路形成部材21の一部を吸着部材24として機能させる)ことも可能である。これにより、体内装置2をよりコンパクト化することが可能となり、体内装置2の体内への挿入がより容易となるという利点がある。或いは、体内装置2の部品点数を減らして低コスト化できるという利点がある。
図4は体外装置の内部構造を示す側面図である。体外装置3の給電側ハウジング11には、体外において給電用の磁界に関する磁気回路を形成する体外磁路形成部材51と、体外磁路形成部材51の外周部に巻き付けられたソレノイドコイルからなる2つの給電側コイル52と、体内装置2の吸着用の磁界に関する磁気回路を形成する吸着磁路形成部材53と、吸着磁路形成部材53の外周部に巻き付けられたソレノイドコイルからなる吸着用コイル54と、患者の体内にある体内装置2を吸着したときの吸着圧力を測定する圧力センサ55と、各コイル52、54および圧力センサ55が接続された給電制御用の回路基板からなる給電制御部56とが収容されている。圧力センサ55の圧力検出部は給電側ハウジング11の下壁11dから露出している。
体外磁路形成部材51は、体内磁路形成部材21と略同一の左右幅を有すると共に、側面視においてU字状(或いは、C字状)に形成された比較的透磁率の大きい磁性体からなる。体外磁路形成部材51は、給電側ハウジング11の上壁11cの内面に沿って延在し、給電側コイル52が巻き付けられた中間部51aと、この中間部51aの前後端からそれぞれ前壁11aおよび後壁11bの内面に沿って略下方に向けて延出する前後の延出部51bとを有している。延出部51bの先端部は、体外磁路形成部材51の両端部51cをなし、給電側ハウジング11の下壁11dの前後部に形成された開口部から下方に突出している。なお、両端部51cは、必ずしも下壁11dから露出している必要はなく、下壁11dの内面に当接(または近接)して配置される構成も可能である。その場合、下壁11dの前後部をそれぞれ両端部51cの突出形状にしたがって下方に膨出させた形状とするとよい。
2つの給電側コイル52は、それぞれリッツ線から形成され、互いに直列または並列に接続されると共に、給電制御部56に設けられた図示しない共振用コンデンサおよびスイッチング回路等に接続されている。
吸着磁路形成部材53は、体外磁路形成部材51と略同一の左右幅を有すると共に、側面視において体外磁路形成部材51と同様にU字状(或いは、C字状)に形成された比較的透磁率の大きい磁性体からなる。吸着磁路形成部材53は、略前後方向に沿って延在し、吸着用コイル54が巻き付けられた中間部53aと、この中間部51aの前後端からそれぞれ略下方に向けて延出する前後の延出部53bとを有している。延出部53bの先端部は、給電側ハウジング11の下壁11dの内面に当接(または近接)している。吸着磁路形成部材53のサイズは、体外磁路形成部材51における中間部51aおよび2つの延出部51bによって囲まれたスペースに収まるように設定されている。吸着磁路形成部材53は、給電側ハウジング11において前後方向における略中央に配置されている。
このような体腔内照明装置1における電力の伝送効率の大きさは、体内装置2のコイル22間に蓄えられるエネルギの指標Qと、コイル22、52間の結合係数kとの積であるk×Qが指標となる。指標Qは、給電に利用する周波数帯域が決まれば、コイル(共振回路と磁気回路)を設計した段階で概ね定まる。一方、結合係数kは、体内装置2と体外装置3との距離と磁気回路の形状や磁性体の特性に主として依存し、体腔内照明装置1の使用形態に応じて動的に変化し得る。
図5は体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図である。本実施形態では、体腔内照明装置1が内視鏡手術において使用される場合を示している。まず、使用者は、体内装置2を患者の体内に挿入する。体内装置2の体内への挿入は、例えば患者の臍を切開してできた孔を介して行うことができる。前後方向から見た体内装置2の最大外径は10mm程度であり、使用者は、鉗子等を用いて孔に対して体内装置2を前後方向に挿入することにより、大きな孔径を必要とせずに体内への挿入が可能となる。
体内に挿入された体内装置2は、図5に示すように、上壁5cを患者(人体)の身体組織62側に向ける一方、照明窓6を身体組織62の反対側(体内側)に向けて配置される。使用者は、体外装置3の下壁11dを、身体組織62を介して体内装置2の上壁5cに対向させるようにしながら、体外装置3を身体組織62の外面(皮膚)62aに当接させる。そこで、吸着用コイル54に対して通電がなされると、吸着磁路形成部材53は電磁石として機能し、吸着磁路形成部材53の両延出部53bには、吸着部材24を引きつける吸着力(磁力)が発生する。これにより、体内装置2が体外装置3に対して固定され、体外装置3と体内装置2とは、図5に示す配置で安定的に保持される。このとき、給電制御部56は、圧力センサ55の検出値に基づき吸着用コイル54に流す電流の大きさを制御することにより、磁力(すなわち、患者の身体組織を挟んで体内装置2を吸引する力)を適切な大きさに維持する。また、体外磁路形成部材51の両端部51cと体内磁路形成部材21の両端部32とは、互いに上下に対向するように位置する(すなわち、前後方向において略同じ位置にある)。
なお、体外装置3に対する体内装置2の固定は、上記構成に限定されず、少なくともそれらの一方に配置された磁石によって生じる吸着力を利用する構成であればよい。磁石としては、上述のように患者への圧迫力を制御できる電磁石を用いることが好ましいが、これに限らず永久磁石を用いてもよい。
次に、給電制御部56に設けられたスイッチング回路(図示せず)が、外部電源からの直流電圧に対して所定の周波数で給電動作を行うと、2つの給電側コイル52およびそれらに直列に接続された共振用コンデンサに高周波電圧が印加されて直列共振の状態となり、給電側コイル52の軸に平行な方向に交番磁界が発生する。これにより、受電側コイル22には、体外磁路形成部材51と体内磁路形成部材21とからなる磁気回路により、給電側コイル52との磁気的な結合に基づく電流が誘起される。これにより、体外装置3から体内装置2への電力伝送がなされ、供給された電力は、体外装置3における照明ユニット23等で利用される。
照明ユニット23では、図3について上述したように、ミラー45の回動によってその照明領域を前後方向に移動させることができる。また、使用者は、操作アーム12や体外装置3を操作することにより、体内装置2と体外装置3との相対的な位置関係を維持した状態で、給電側ハウジング11を前後方向に略平行な軸回りに(左右方向に)回動させることができる。このような構成により、体腔内照明装置1では、照明領域を2軸方向(前後方向および左右方向)に移動させることができる。
この図5に示した例では、体外装置3から体内装置2への磁束は、体内磁路形成部材21の両端部32を介して供給されるため、体内装置2における給電用の磁気回路の長手方向におけるサイズを効率的に確保(長く)することができ、その結果、体内装置2と体外装置3との距離(身体組織62の厚み)が大きくなった場合でも良好な磁気結合を確保して電力の伝送効率を低下させることなく使用することが可能となる。
また、体外磁路形成部材51の両端部51cは、体内装置2側へ指向性を持たせた構成であるため、体外磁路形成部材51の両端部51cから体内磁路形成部材21に対して磁束が安定的に供給され(すなわち、漏れ磁束が抑制され)、その結果、体外装置3から体内装置2への電力の伝送効率を向上させることが可能となる。同様に、体内磁路形成部材21の両端部32は、体外装置3側へ指向性を持たせた構成であるため、体内磁路形成部材21に対して磁束が安定的に供給される。さらに、体外磁路形成部材51の両端部51cは、給電側ハウジング11から突出するように形成されて、身体組織62における当接部位62bを凹ませるように体内装置2側に押圧するため、体内装置2と体外装置3が身体組織62によって隔てられた状態においてもその距離を短く保ち、体外磁路形成部材51の両端部51cから体内磁路形成部材21に対して磁束が安定的に供給されるという利点もある。
図6は、図2に示した体内装置の第1変形例を示す(A)側面図及び(B)平面図である。この体内装置の第1変形例では、以下で特に言及する事項を除いて上述の実施形態の場合と同様とする。
図6に示すように、体内装置2の第1変形例では、図2に示した2つの受電側コイル22のうち前側の受電側コイル(コイル巻付部も同様)が省略されると共に、収容枠部34が前側(受電側コイルが省略された領域)に延長されている。これにより、収容枠部34の間に形成される開口部35も前側に拡張され、開口部35に収容される照明ユニット23のハウジング41も前後方向に大型化することが可能となっている。この照明ユニット23の大型化により、照明窓6も前後方向に拡張可能となり、その結果、照明領域を前後方向に拡大できる。なお、受電側コイルの省略により、吸着部材24を前側に延長する構成も可能である。その場合、体外装置3に対して吸着可能な領域が増大し、体内装置2の体外装置3(吸着磁路形成部材53)に対する位置ずれの許容量が増大することとなる。
図7は、図2に示した体内装置の第2変形例を示す(A)側面図及び(B)平面図である。この体内装置の第2変形例では、以下で特に言及する事項を除いて上述の実施形態(第1変形例を含む)の場合と同様とする。
図7に示すように、体内装置2の第2変形例では、上述の第1変形例の場合と同様に、開口部35が前側に拡張されている。一方で、照明ユニット23のハウジング41は、図2に示した場合と略同一の大きさを有しており、開口部35における照明ユニット23の後方には新たに撮像ユニット65が収容されている。撮像ユニット65では、撮像方向が照明方向と略同一の方向(ハウジング41における下壁側)となるように設定されており、体内において照明された部位の画像を取得可能である。また、撮像ユニット65は、取得した画像を体外のディスプレイ装置や画像処理装置等(図示せず)に対して無線で送信可能である。このように、撮像ユニット65を照明ユニット23と共に開口部35内に配置することにより、受電側ハウジング5内のスペースを効果的に利用することができるため、体内を撮像可能な構成でありながら、体内装置2の大型化を回避しつつ電力の伝送効率を向上させることができる。
図8は、図3に示した照明ユニットの第1変形例を示す模式図である。この照明ユニットの第1変形例では、以下で特に言及する事項を除いて上述の実施形態の場合と同様とする。
図8に示すように、照明ユニット23の第1変形例では、下方に向けて光を出射するLEDユニット42が前後方向(LEDユニット42の光軸と略直交する方向)に複数配置(ここでは、4個)されている。そして、光の射出方向は各LED毎に変化させるよう構成することも可能である。また、それら複数のLEDユニット42の光を出射可能なように、照明窓6が前後方向に拡大されている。これにより、図3に示したようなレンズ駆動装置44やミラー駆動装置46を必要とすることなく、照明領域を拡大し、同時に明るくできるという利点がある。
図9は、図3に示した照明ユニットの第2変形例を示す模式図である。この照明ユニットの第2変形例では、以下で特に言及する事項を除いて上述の実施形態(第1変形例を含む)の場合と同様とする。
図9に示すように、照明ユニット23の第2変形例では、図3に示した照明ユニット23におけるLEDユニット42等の構成要素の組がハウジング41内に前後対称に2つ配置されている(図9では、各組の構成要素に対してFとBの符号を付してある。)。この照明ユニット23では、左右のLEDユニット42L、42Rについて、図3に示したLEDユニット42と同様の照明領域をそれぞれ確保することができるため、簡易な構成により照明領域を拡大できるという利点がある。なお、第2変形例では、ハウジング41の前後方向長さが拡大されるため、照明ユニット23は、図6に示したような拡張された開口部35に収容される。
このように、本発明の第1実施形態に係る体腔内照明装置1によれば、体外装置3から体内装置2に対して照明用の電力伝送を行う構成において、体内で磁気回路を形成する体内磁路形成部材21を、棒状の受電側ハウジング5内の長手方向における略全域に延在させる構成としたため、挿入方向から見た受電側ハウジング5のサイズを小さくした場合でも結合係数kを増大させることができ、その結果、体内装置2の体腔内への挿入を容易としつつ電力の伝送効率を向上させることが可能となる。
(第2実施形態)
図10は本発明の第2実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図である。図10では、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号が付されている。また、第2実施形態では、以下で特に言及する事項を除いて上述の第1実施形態の場合と同様とする。
第2実施形態の体腔内照明装置1は、上述の第1実施形態と比べて身体組織62がより厚い場合に好適な構成を有している。第2実施形態では、体内装置2に対する体外装置3の前後方向のサイズが、第1実施形態の場合と比べて拡大されており、これにより、体外磁路形成部材51の両端部51cは、前後方向において体内磁路形成部材21の両端部32の外側(前側または後側)に位置する。換言すれば、体外磁路形成部材51の両端部51c間の距離は、前後方向において体内磁路形成部材21の両端部32間の距離よりも大きく設定されている。
このような構成において、体外磁路形成部材51の両端部51cが身体組織62に押し当てられると、図10に示すように、身体組織62の当接部位62bが湾曲し、その両端部51cと体内磁路形成部材21の両端部32との上下方向(身体組織62の厚み方向)の距離が縮小する。これにより、身体組織62の厚みの増大に起因する漏れ磁束の発生(結合係数Kの低下)が抑制され、体外磁路形成部材51の両端部51cから体内磁路形成部材21の両端部32に対して磁束が安定的に供給され、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。
(第3実施形態)
図11は本発明の第3実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図である。図11では、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号が付されている。また、第3実施形態では、以下で特に言及する事項を除いて少なくとも上述の第1または第2実施形態の場合と同様とする。
第3実施形態の体腔内照明装置1は、上述の第2実施形態と比べて身体組織62がさらに厚い場合に好適な構成を有している。第3実施形態では、体内装置2に対する体外装置3の前後方向のサイズが、第2実施形態の場合と比べて更に拡大されている。これにより、上述の第2実施形態と比べて、体外磁路形成部材51の両端部51cは、前後方向において体内磁路形成部材21の両端部32のより外側(より前側または後側)に位置する。また、吸着磁路形成部材53は、体外磁路形成部材51の中間部51aの中央部から所定のギャップGを介して下壁11dまで下方に延在している。さらに、2つの圧力センサ55が体外磁路形成部材51の前後に配置されている。
このような構成において、体外磁路形成部材51の両端部51cが身体組織62に押し当てられ、さらに吸着磁路形成部材53、吸着用コイル54からの吸引磁界により体内装置2がしっかりと吸引されると、図11に示すように、身体組織62の当接部位62bが大きく湾曲し、その両端部51cと体内磁路形成部材21の両端部32との上下方向の距離が第2実施形態の体腔内照明装置1を用いる場合と比べて更に縮小する。これにより、身体組織62の厚みの増大に起因する漏れ磁束の発生が抑制され、体外磁路形成部材51の両端部51cから体内磁路形成部材21の両端部32に対して磁束が安定的に供給され、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。ギャップGは吸引磁界により磁気回路が飽和しないように適宜設ける。
(第4実施形態)
図12は本発明の第4実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図である。図12では、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号が付されている。また、第4実施形態では、以下で特に言及する事項を除いて少なくとも上述の第1から第3実施形態のいずれかの場合と同様とする。
第4実施形態の体腔内照明装置1は、上述の第3実施形態と比べて身体組織62がさらに厚い場合に好適な構成を有している。第4実施形態では、体内装置2に対する体外装置3の前後方向のサイズが、第3実施形態の場合と比べて更に拡大されており、これにより、上述の第3実施形態と比べて、体外磁路形成部材51の両端部51cは、前後方向において体内磁路形成部材21の両端部32の更に外側(前側または後側)に位置する。体外磁路形成部材51の両端部51cは互いに内側に湾曲している。また、給電側ハウジング11は、体外磁路形成部材51の外形に概ね沿うように略U字状(またはC字状)に形成されており、吸着磁路形成部材53および吸着用コイル54は、給電側ハウジング11(第1のハウジング)とは別体に設けられた樹脂製のハウジング71(第2のハウジング)内に収容されている。ハウジング71の後壁には、上述の操作アーム12と同様の操作アーム72が接続されている。
このような構成において、U字状をなす給電側ハウジング11の下端部(体外磁路形成部材51の両端部51cが位置する部位)が身体組織62に押し付けられ、吸着磁路形成部材53、吸着用コイル54からの磁界で体内装置2が吸引されると、図12に示すように、身体組織62の当接部位62bが体内側に大きく変位し、その両端部51cと体内磁路形成部材21の両端部32との上下方向(湾曲しない身体組織62の厚み方向)の距離が第3実施形態の場合に比べて更に縮小する。この場合、体外磁路形成部材51の両端部51cは、体内磁路形成部材21の両端部32の位置と上下方向において略同じ位置にある。これにより、身体組織62の厚みの増大に起因する漏れ磁束の発生が抑制され、体外磁路形成部材51の両端部51cから体内磁路形成部材21の両端部32に対して磁束が安定的に供給され、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。給電側と吸着側のそれぞれのハウジングを分離することにより、給電側ハウジング11が大きくなった場合でも吸着側のハウジング71は小さくすることができ、左右方向の照明操作を阻害することなく、容易に操作が可能である。
(第5実施形態)
図13は本発明の第5実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図である。図13では、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号が付されている。また、第5実施形態では、以下で特に言及する事項を除いて少なくとも上述の第1から第4実施形態のいずれかの場合と同様とする。
第5実施形態の体腔内照明装置1は、身体組織62の厚さの影響を受け難い構成を有している。第5実施形態では、体外装置3は、給電側ハウジング11や体外磁路形成部材51を有しておらず、給電側コイル52は、患者の身体Hの周囲(ここでは、腹部の回り)に配置されている。また、ハウジング71内に収容された吸着磁路形成部材53および吸着用コイル54は、患者の身体Hと共に給電側コイル52の内側に位置する。給電側と受電側の結合度が大きく低下しない範囲であれば吸着磁路形成部材53の位置(つまり体内装置2の位置)の変動は大きな課題にはならない。装置全体は大きくなるが、体内装置2の位置的な自由度は増加する。
このような構成では、給電側コイル52に通電がなされると、体内磁路形成部材21に対して磁束が安定的に供給され、身体組織62の厚さに拘わらず電力の安定な伝送を行うことが可能となる。
(第6実施形態)
図14は本発明の第6実施形態に係る体腔内照明装置の使用状態の一例を示す模式図である。図14では、上述の第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号が付されている。また、第6実施形態では、以下で特に言及する事項を除いて少なくとも上述の第1から第5実施形態のいずれかの場合と同様とする。
第6実施形態の体腔内照明装置1では、給電側ハウジング11の下壁11dに体内装置2を収容可能なサイズの略直方体状をなす凹部75が形成されている。吸着磁路形成部材53の延出部53bは、凹部75の上面を形成する壁に設けられた開口から凹部75内に突出する。体腔内照明装置1の使用時には、体内装置2は、吸引磁界により吸引され体外装置3との間に身体組織(図示せず)を挟み込んだ状態で凹部75内に収容される。また、このとき、体内装置2の前後端部(すなわち、ここでは図示しない体内磁路形成部材21の両端部32)の上下方向における位置は、体外磁路形成部材51の両端部51cの位置と略一致する。
このような第6実施形態の構成によれば、使用時に体内装置2が凹部75に収容されることにより、体内装置2と体外装置3との相対的な位置関係が安定的に維持される。また、このような体外磁路形成部材51と体内磁路形成部材21との配置により漏れ磁束を低減することが可能となり、その結果、体内磁路形成部材21の両端部32に対して磁束が安定的に供給され、電力の伝送効率をより向上させることが可能となる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、実施形態に示した体外装置と体内装置との間で伝送される電力は、照明ユニットに限らず、体内装置において電力を使用する任意の装置(例えば、図7に示した第2変形例における撮像ユニット)で用いることが可能である。なお、上記実施形態に示した本発明に係る体腔内照明装置の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
本発明に係る内視鏡および内視鏡システムは、体外装置から体内装置に対して照明用の電力を非接触で伝送する構成において、体内装置の体腔内への挿入を容易としつつ伝送効率を向上させることを可能とし、腹腔等の体腔内を明るく照明するための体腔内照明装置などとして有用である。合わせて2次元方向に照明の方向を容易に変化させることができ、手術の遂行に有用である。そして画期的なことには、単孔型内視鏡手術においても照明の数を任意に増加させることが可能であり、さらに術者の器具との干渉も皆無になる。同時に体腔内を様々な手術器具の影が発生しないように照明をすることが可能となり、術者の手術能力を最大限に発揮させることが出来、単孔型内視鏡手術に大変有用なシステムである。
1 体腔内照明装置
2 体内装置
3 体外装置
5 受電側ハウジング
6 照明窓
11 給電側ハウジング
12 操作アーム
21 体内磁路形成部材
22 受電側コイル
23 照明ユニット
24 吸着部材(吸着部)
25 受電制御部
32 端部(両端部)
33 コイル巻付部
34 収容枠部
35 開口部
42 LEDユニット
51 体外磁路形成部材(給電磁界発生部)
51c 両端部
52 給電側コイル
53 吸着磁路形成部材(吸着磁界発生部)
54 吸着用コイル
55 圧力センサ
56 給電制御部
62 身体組織
65 撮像ユニット
72 操作アーム
75 凹部
G ギャップ

Claims (13)

  1. 体内に配置可能な体内装置と、当該体内装置に対して体外から非接触で給電可能な体外装置とを備えた体腔内照明装置であって、
    前記体外装置は、
    前記給電用の磁界を発生する給電磁界発生部と、
    前記体内装置を固定すべく、吸着用の磁界を発生する吸着磁界発生部と
    を有し、
    前記体内装置は、
    棒状の受電側ハウジングと、
    前記体内において前記給電用磁界を集中透過させる磁気回路を形成する体内磁路形成部材と、
    前記体内磁路形成部材を通過する磁束に基づき電力を受電すべく、前記体内磁路形成部材に巻き付けられた受電側コイルと、
    前記受電した電力によって体内を照明する照明ユニットと、
    前記吸着用の磁界によって前記体外装置に対する吸着力を発生する吸着部と
    を有し、
    前記体内磁路形成部材は、前記受電側ハウジング内においてその長手方向の略全域に亘って延在することを特徴とする体腔内照明装置。
  2. 前記吸着部は、前記体内磁路形成部材の一部を構成することを特徴とする請求項1に記載の体腔内照明装置。
  3. 前記給電磁界発生部は、前記体内磁路形成部材に対し、主として当該体内磁路形成部材における前記長手方向の両端部に磁束を供給することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の体腔内照明装置。
  4. 前記給電磁界発生部は、前記体外において前記給電用の磁界に関する磁気回路を形成可能な体外磁路形成部材を有し、
    前記吸着力により前記体内装置が前記体外装置に対して固定された状態において、前記体外磁路形成部材の両端部に前記体内装置側への指向性を持たせたことを特徴とする請求項3に記載の体腔内照明装置。
  5. 前記体外装置は、前記給電磁界発生部および前記吸着磁界発生部を収容する給電側ハウジングを更に有し、
    前記体外磁路形成部材の両端部は、前記給電側ハウジングから突出するように形成されたことを特徴とする請求項4に記載の体腔内照明装置。
  6. 前記体外磁路形成部材の両端部間の距離は、前記長手方向において前記体内磁路形成部材の両端部間の距離よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項5に記載の体腔内照明装置。
  7. 前記体内磁路形成部材の両端部は、前記体外装置側への指向性を持たせたことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の体腔内照明装置。
  8. 前記体内磁路形成部材は、前記受電側コイルが巻き付けられるコイル巻付部と、前記長手方向において前記コイル巻付部とは異なる位置に配置され、前記照明ユニットを収容する開口部とを有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の体腔内照明装置。
  9. 前記体内装置は、前記受電した電力を用いて前記体内を撮像する撮像ユニットを更に有し、当該撮像ユニットは、前記開口部に収容されたことを特徴とする請求項8に記載の体腔内照明装置。
  10. 前記受電側ハウジングには、前記照明ユニットからの光を体内に照射する照明窓が設けられ、当該照明窓は、前記受電側ハウジング内において前記吸着部と相反する側に配置されたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の体腔内照明装置。
  11. 前記体外装置は、当該体外装置の外殻に接続され、かつ前記体内磁路形成部材の長手方向に略平行な軸回りに前記給電側ハウジングを回動させると共に、所望の位置への固定を可能にする操作アームを更に有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の体腔内照明装置。
  12. 前記体外装置は、前記給電磁界発生部を収容する第1のハウジングとは別体に、前記吸着磁界発生部を収容する第2のハウジングを備えることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の体腔内照明装置。
  13. 前記照明ユニットは、照明範囲を調整可能にするための光学部材の駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の体腔内照明装置。
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