JP2014535071A - ポリウレタン系フォトポリマー処方物における硫黄含有連鎖移動剤 - Google Patents

ポリウレタン系フォトポリマー処方物における硫黄含有連鎖移動剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくともポリイソシアネート成分a)およびイソシアネート反応性成分b)を反応させることにより得られるマトリックスポリマーA)、書込モノマーB)、光開始剤C)および触媒D)および硫黄含有連鎖移動剤E)を含むフォトポリマー処方物に関する。本発明の対象はまた、本発明のフォトポリマーを含有するまたはその使用により得られるホログラフィック媒体、ホログラフィック媒体を製造するための本発明のフォトポリマー処方物の使用および本発明のフォトポリマー処方物を用いるホログラフィック媒体を製造するための方法である。

Description

本発明は、少なくともポリイソシアネート成分a)およびイソシアネート反応性成分b)を反応させることにより得られるマトリックスポリマーA)、書込モノマーB)、光開始剤C)および触媒D)を含んでなるフォトポリマー処方物に関する。本発明はさらに、本発明のフォトポリマーを含有するまたはその使用により得られるホログラフィック媒体、ホログラフィック媒体を製造するための本発明のフォトポリマー処方物の使用および本発明のフォトポリマー処方物を用いるホログラフィック媒体を製造するための方法に関する。
最初に言及された種類のフォトポリマー処方物は、WO2011/054797およびWO2011/067057から既知である。これらは、ホログラフィックメディアを製造するために用いられる。視覚により認識可能なホログラムは、ホログラフィックメディア中で露光される。これらは、ホログラフィック光学部材のために同様に使用することができる。可視ホログラムには、当業者に知られた以下の方法により記録することができる全てのホログラムが包含される。そのようなホログラムとしては、とりわけ、インライン型(ガーボル)ホログラム、二光束(off−axis)ホログラム、フルアパチャートランスファーホログラム、白色光透過型ホログラム(「レインボーホログラム」)、デニシュクホログラム、二光束反射ホログラム、エッジリットホログラムおよびホログラフィックステレオグラムが挙げられる。光学部材の例は、レンズ、鏡、偏向鏡、フィルター、分散ディスク、回折部材、光学ファイバー、導波管、投影ディスクおよびマスクである。
ホログラフィックメディアが、以下のホログラム露光および固定の後に高い透明性を有することは、言及された応用、特に透過ホログラムおよび光学部材の場合に重要な要件である。このことを確保するためには、とりわけ、ホログラフィックメディアを製造するために用いることができるポリウレタン系フォトポリマー処方物である。
必要な高い透明性は、例えばWO2003/102959およびWO2008/125229に記載のホログラフィックデータ貯蔵媒体のための処方物を用いる場合に得られる。けれども、ホログラフィックメディアは、これらのフォトポリマー処方物から(多重化された弱いホログラムを同一の体積または重複する体積において書き込むことにより)多重化されるので、フリーラジカル光化学(書込モノマーの重合)についての各露光工程において得られる変換の度合が低いだけである。一方、単一露光工程は、視覚的に認識可能なホログラムを製造するためだけでなくホログラフィック光学部材(HOE)のためにもまた有用なホログラフィックメディアにおいて完全な光化学的に完全に反応するのに十分である。その結果は、際立ってより大きい屈折率変調であり、これは、媒体においてより大きい質量移動および書込モノマーの重合の過程においてより高いモル質量の構築、すなわち、より大きいポリマーの構築により得られる。それにもかかわらず、より大きいポリマーは、可視光についてより大きい散乱部位となる。これは、ホログラムの部分上で低下した透明性、鮮明さおよびコントラストをもたらす。散乱放射もまた、ホログラフィック光学部材としての使用について問題である。したがって、高い屈折率変調および低い不定光散乱は、一度でおよび同時に実現することは困難である。
国際公開第2011/054797号パンフレット 国際公開第2011/067057号パンフレット 国際公開第2003/102959号パンフレット 国際公開第2008/125229号パンフレット
したがって、本発明が取り組む課題は、ホログラムを高い屈折率変調で露光することが可能であり、および減少した散乱を有するホログラフィックメディアを製造することが可能であるフォトポリマー処方物を開発することであった。
この課題は、硫黄含有連鎖移動剤E)を含む場合に、最初に言及した種類のフォトポリマー処方物に関して解決される。
図1は、ホログラフィック媒体試験機(HMT)のλ=633nm(He−Neレーザー)における配置を示す:M=鏡、S=シャッター、SF=空間フィルター、CL=コリメーターレンズ、λ/2=λ/2プレート、PBS=偏光感度ビームスプリッター、D=検出器、I=虹彩、α=−21.8度、β=41.8度は、試料の外側(媒体の外側)で測定したコヒーレントビームの入射角である。RD=回転ステージの基準方向。 図2は、角度離調ΔΩに対して実線として測定透過出力P(右手側y軸)、角度離調ΔΩに対して黒丸として測定回折効率η(左手側y軸)(検出器の有限寸法が可能とした範囲)および点線としてKogelnik理論への適合(左手側y軸)を示す。 媒体散乱試験機に包含される配置を図3に示す。
ここで、硫黄含有連鎖移動剤は、硫黄原子およびフリーラジカル形成で均一に開裂可能な共有結合を少なくとも有する任意の化合物である。
まさに、フォトポリマー処方物における硫黄含有連鎖移動剤の使用は、CN101320208およびUS4,917,977Aに原則として記載されている。しかしながら、これらの処方物はポリウレタンベース系ではなく、ここで露光されたメディアにおいて際立って低下した透明性であり、したがって、散乱における改善が添加剤を用いることにより得られなかった。さらに、これらのフォトポリマー処方物は、潜在的なイメージだけがメディアのホログラフィック露光において形成される特徴を共有する。したがって、ホログラムは、フリーラジカル光重合により完全に形成されず、熱活性化後処理工程においてのみ形成される。従って、先行技術において言及されたフォトポリマーは、本発明においてそれらと基本的に異なる。
本発明の好ましい実施態様では、硫黄含有連鎖移動剤E)は、以下の群:単官能性チオール、多官能性チオール、好ましくは第1級チオールまたは少なくとも2官能性第2級チオール、硫化物およびチオフェンから選択される1以上の化合物を含んでなる。硫黄含有連鎖移動剤E)が、以下の群:単官能性、2官能性および多官能性第1級チオールまたは少なくとも2官能性第2級チオール、好ましくは第1級チオ基を有する単官能性、2官能性および多官能性脂肪族チオール、より好ましくは8〜18個の炭素原子を有するn−アルキルチオールおよび1〜18個の炭素原子を有する単官能性および多官能性脂肪族アルコールのメルカプトエステルから選択された1以上の化合物を含む場合に同様に好ましい。
硫黄含有連鎖移動剤E)が、以下の群:nオクチルチオール、n−ヘキシルチオール、n−デシルチオール、n−ドデシルチオール、11,11−ジメチルドデカン−1−チオール、2−フェニルエチルメルカプタン、1,8−ジチオナフタレン、オクタン−1,8−ジチオール、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール、シクロオクタン−1,4−ジチオール、3−メトキシブチル3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシルチオグリコレート、2−エチルヘキシル3−メルカプトプロピオネート、チオグリコール酸イソオクチル、イソトリデシルチオグリコレート、グリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)、グリコールジメルカプトアセテート、ペンタエリトリトールテトラキス(メルカプトアセテート)、ペンタエリトリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチルイルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、2,2’−[エタン−1,2−ジイルビス(オキシ)]ジエタンチオール、2,2’−オキシジエタンチオール、2−チオナフトール、メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、メルカプトベンズイミダゾール、4メチルベンジルメルカプタン、2−メルカプトエチル硫化物、ビス(フェニルアセチル)二硫化物、ジベンジル二硫化物、ジ−tert−ブチル二硫化物、フェノチアジンおよびトリフェニルメタンチオールから選択される1以上の化合物を含む場合に極めて特に好ましい。
本発明の更なる実施態様では、フォトポリマー処方物は、0.01重量%〜1重量%、好ましくは0.1重量%〜0.5重量%の硫黄含有連鎖移動剤E)を含んでなる。
イソシアネート成分a)としては、1分子あたり平均2以上のNCO官能基を有する、それ自体当業者によく知られた任意の化合物またはその混合物であってよい。これらは、芳香族、芳香脂肪族、脂肪族または脂環式系であってよい。モノイソシアネートおよび/または不飽和含有ポリイソシアネートを少量用いることもできる。
適当な例は、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタン、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、異性体ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタンおよびこれらの任意の所望の異性体含有量を有する混合物、イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、異性体シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4’−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/またはトリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートである。また、ウレタン、ウレア、カルボジイミド、アシルウレア、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、オキサジアジントリオン、ウレットジオンおよび/またはイミノオキサジアジンジオン構造を有するモノマージ−またはトリイソシアネートの誘導体を使用することも可能である。
脂肪族および/または脂環式のジ−またはトリイソシアネートに基づくポリイソシアネートを用いることが好ましい。
成分a)のポリイソシアネートが、二量体化またはオリゴマー化された脂肪族および/または脂環式ジ−またはトリイソシアネートであることは特に好ましい。
HDI、1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタンまたはこれらの混合物に基づくイソシアヌレート、ウレットジオンおよび/またはイミノオキサジアジンジオンは極めて特に好ましい。
同様に、成分a)として有用なのは、ウレタン基、アロファネート基、ビウレット基および/またはアミド基を有するNCO官能性プレポリマーである。成分a)のプレポリマーは、モノマーイソシアネート、オリゴマーイソシアネートまたはポリイソシアネートa1)とイソシアネート反応性化合物a2)とを触媒と溶媒の存在下または不存在下で適当な化学量論において反応させることによる良く知られた従来法により得られる。
有用なポリイソシアネートa1)は、当業者に自体既知の全ての脂肪族、脂環式、芳香族または芳香脂肪族ジ−およびトリイソシアネートであり、これらがホスゲン化によりまたはホスゲン不含法により得られたかは重要ではない。さらに、よく知られた従来使用されるウレタン、ウレア、カルボジイミド、アシルウレア、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、オキサジアジントリオン、ウレットジオンまたはイミノオキサジアジンジオン構造を有するモノマージ−および/またはトリイソシアネートのより高い分子量の派生生成物を、それぞれ個々にまたは互いの任意の所望の混合物として用いることもできる。
成分a1)として有用な適当なモノマージ−またはトリイソシアネートの例は、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタン、イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート(TIN)、2,4−および/または2,6−トルエンジイソシアネートである。
プレポリマーを合成するためのイソシアネート反応性化合物a2)は、好ましくはOH官能性化合物である。これらは、成分b)について以下に記載のOH官能性化合物に類似する。
プレポリマー製造のためのアミンの使用もまた可能である。例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ジアミノベンゼン、ジアミノビスフェニル、2官能性ポリアミン、例えばJeffamine(登録商標)、10000g/モルまでの数平均モル質量を有するアミン末端ポリマーおよびこれらの互いの任意の所望の混合物は適当である。
ビウレット基を含有するプレポリマーの調製のために、過剰のイソシアネートをアミンと反応させ、ビウレット基を形成する。上記タイプの全てのオリゴマーまたはポリマーの第1級または第2級2官能性アミンは、この場合、記載のジ−、トリ−およびポリイソシアネートとの反応についてアミンとして適当である。
好ましいプレポリマーは、脂肪族イソシアネート官能性化合物および200〜10000g/モルの数平均モル質量を有するオリゴマーまたはポリマーイソシアネート反応性化合物から得られたウレタン、アロファネートあるいはビウレットである。特に好ましいのは、500〜8500g/モルの数平均モル質量を有する脂肪族イソシアネート官能性化合物およびオリゴマーまたはポリマーポリオールまたはポリアミンから得られたウレタン、アロファネートまたはビウレットである。極めて特に好ましいのは、HDIまたはTMDIおよび1000〜8200g/モルの数平均モル質量を有する2官能性ポリエーテルポリオールから形成されたアロファネートである。
上記プレポリマーは好ましくは、1重量%未満、特に好ましくは0.5重量%未満、極めて特に好ましくは0.2重量%未満の遊離モノマーイソシアネートの残存含有量を有する。
記載のプレポリマーに加えて、ポリイソシアネート成分は、当然、比例してイソシアネート成分をさらに含有することができる。芳香族、芳香脂肪族、脂肪族および脂環式ジ−、トリ−またはポリイソシアネートはこの目的のために適している。そのようなジ−、トリ−またはポリイソシアネートの混合物を用いることも可能である。適当なジ−、トリ−またはポリイソシアネートの例は、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタン、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、異性体ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタンおよびこれらの任意の所望の異性体含有量を有する混合物、イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、異性体シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4’−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタン4,4’,4’’−トリイソシアネートまたはウレタン、ウレア、カルボジイミド、アシルウレア、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、オキサジアジントリオン、ウレットジオンまたはイミノオキサジアジン構造を有するこれらの誘導体およびこれらの混合物である。適当な方法により過剰のジイソシアネートが除去されたオリゴマー化および/または誘導体化ジイソシアネートに基づくポリイソシアネート、特にヘキサメチレンジイソシアネートは好ましい。HDIのオリゴマーイソシアヌレート、ウレットジオンおよびイミノオキサジアジンジオンおよびこれらの混合物は特に好ましい。
必要に応じて、ポリイソシアネート成分a)が、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と部分的に反応したイソシアネートを比例的に含有することも可能である。本発明では、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物として、α,β−不飽和カルボン酸誘導体、例えばアクリレート、メタクリレート、マレエート、フマレート、マレイミド、アクリルアミドおよびビニルエーテル、プロペニルエーテル、アリルエーテルおよびジシクロペンタジエニル単位を含有しおよび少なくとも1つのイソシアネートに対して反応性の基を有する化合物を好ましく使用し、これらは、少なくとも1つのイソシアネート反応性基を含有するアクリレートおよびメタクリレートが特に好ましい。適当なヒドロキシ官能性アクリレートまたはメタクリレートは、例えば以下のような化合物である:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリ(ε−カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレート、例えばTone(登録商標)M100(Dow、米国)、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル(メタ)アクリレート、多価アルコール、例えばトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、エトキシル化、プロポキシル化またはアルコキシル化されたトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールおよびこれらの工業用混合物のヒドロキシ官能性モノ−、ジ−またはテトラ(メタ)アクリレート。また、単独でのまたは上記モノマー化合物と組み合わせたアクリレート基および/またはメタクリレート基を含有するイソシアネート反応性オリゴマーまたはポリマー不飽和化合物は適当である。イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と部分的に反応させるイソシアネートの割合は、イソシアネート成分a)を基準に0〜99%、好ましくは0〜50%、特に好ましくは0〜25%、極めて特に好ましくは0〜15%である。
上述のポリイソシアネート成分a)が、完全にあるいは比例して、コーティング技術から当業者に既知のブロック剤と完全にあるいは部分的に反応させたイソシアネートを含有することもまた可能である。ブロック剤の例として以下のものが挙げられる:アルコール、ラクタム、オキシム、マロン酸エステル、アルキルアセトアセテート、トリアゾール、フェノール、イミダゾール、ピラゾールおよびアミン、例えばブタノンオキシム、ジイソプロピルアミン、1,2,4−トリアゾール、ジメチル−1,2,4−トリアゾール、イミダゾール、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセトンオキシム、3,5−ジメチルピラゾール、ε−カプロラクタム、N−tert−ブチルベンジルアミン、シクロペンタノンカルボキシエチルエステルまたはこれらのブロック剤の任意の所要の混合物。
ポリイソシアネート成分が、脂肪族ポリイソシアネートまたは脂肪族プレポリマー、好ましくは第1級NCO基を有する脂肪族ポリイソシアネートまたはプレポリマーであることが特に好ましい。
1分子当たり平均少なくとも1.5個のイソシアネート反応性基を有する全ての多官能性イソシアネート反応性化合物を、イソシアネート反応性成分b)として原理上用いることができる。
本発明では、イソシアネート反応性基は、好ましくはヒドロキシル基、アミノ基またはチオ基であり、ヒドロキシ化合物は特に好ましい。
適当な多官能性イソシアネート反応性化合物は、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよび/またはポリウレタンポリオールである。
適当なポリエステルポリオールは、例えば直鎖状ポリエステルジオールまたは分枝状ポリエステルポリオールであり、既知の方法により脂肪族、脂環式あるいは芳香族性ジ−またはポリカルボン酸またはその無水物と≧2のOH官能価を有する多価アルコールとから得られる。
このようなジ−またはポリカルボン酸または無水物の例は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、oフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸またはトリメリット酸および酸無水物、例えばoフタル酸無水物、トリメリット酸無水物またはコハク酸無水物または任意の互いの所望の混合物である。
適当なアルコールの例は、エタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよびテトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールまたはテトラプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4ジメチロールシクロヘキサン、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、トリメチロールプロパン、グリセロールまたは互いの任意の所望のこれらの混合物である。
ポリエステルポリオールは、天然原料、例えばヒマシ油等に基づき得る。ポリエステルポリオールが、ラクトンのホモ−またはコポリマーに基づくこともまた可能であり、好ましくは、ラクトンまたはラクトン混合物、例えばブチロラクトン、ε−カプロラクトンおよび/またはメチル−ε−カプロラクトン等と、ヒドロキシ官能性化合物、例えば上記の型の≧2のOH官能価を有する多価アルコール等とのさらなる反応により得られる。
このようなポリエステルポリオールは、好ましくは、400〜4000g/モル、特に好ましくは500〜2000g/モルの数平均モル質量を有する。そのOH官能価は、好ましくは1.5〜3.5、特に好ましくは1.8〜3.0である。
適当なポリカーボネートポリオールは、有機カーボネートあるいはホスゲンとジオールあるいはジオール混合物とを反応させることによってそれ自体既知の方法により得られる。
適当な有機カーボネートは炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸ジフェニルである。
適当なジオールまたは混合物は、ポリエステルセグメントにおいて記載の、≧2のOH官能価を有する多価アルコール、好ましくは1,4−ブタンジオール、1,6ヘキサンジオールおよび/または3−メチルペンタンジオールを含み、またはポリエステルポリオールは、ポリカーボネートポリオールへ変換することができる。
このようなポリカーボネートポリオールは、400〜4000g/モル、特に好ましくは500〜2000g/モルの数平均モル質量を好ましくは有する。これらのポリオールのOH官能価は、好ましくは1.8〜3.2、特に好ましくは1.9〜3.0である。
適当なポリエーテルポリオールは、環状エーテルとOH官能性あるいはNH官能性スターター分子との重付加物であり、前記重付加物は、任意にブロック構造を有する。
適当な環状エーテルは、例えばスチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブチレンオキシド、エピクロロヒドリンおよびこれらの任意の所要の混合物である。
用い得るスターターは、ポリエステルポリオールとの関係で記載した≧2のOH官能価および第1級または第2級アミンを有する多価アルコールおよびアミノアルコールである。
好ましいポリエーテルポリオールは、専らプロピレンオキシドに基づく上記の型のポリエーテルポリオールまたはプロピレンオキシドとさらなる1−アルキレンオキシドとに基づくランダムまたはブロックコポリマーであり、1−アルキレンオキシドの割合は80重量%を超えない。プロピレンオキシドホモポリマーおよびオキシエチレン、オキシプロピレンおよび/またはオキシブチレン単位を有するランダムまたはブロックコポリマーは特に好ましく、全オキシエチレン、オキシプロピレンおよび/またはオキシブチレン単位に基づくオキシプロピレン単位の割合は、少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも45重量%を占める。ここで、オキシプロピレンおよびオキシブチレンは、全てのそれぞれの直鎖状および分枝状C3−およびC4−異性体を含んでなる。
このようなポリエーテルポリオールは、好ましくは250〜10000g/モル、特に好ましくは500〜8500g/モル、極めて特に好ましくは600〜4500g/モルの数平均モル質量を有する。そのOH官能価は、好ましくは1.5〜4.0、特に好ましくは1.8〜3.1である。
好ましく用いる特別のポリエーテルポリオールは、Y(X−H)型のi=1〜10およびn=2〜8および1500g/モルを超える数平均分子量でのヒドロキシ官能性マルチブロックコポリマーを含んでなるイソシアネート反応性成分からなるポリエーテルポリオールであり、Xセグメントは、式I:
−CH2−CH(R)−O− (I)
〔式中、Rは、水素、置換されていてよい、またはヘテロ原子(例えばエーテル酸素等)により中断されていてよいアルキル基またはアリール基である〕
で示されるオキシアルキルエン単位の各場合に構成され、Yは、基礎となるスターターであり、セグメントXの割合は、セグメントXおよびYの全量を基準に少なくとも50重量%を占める。
外部ブロックXは、Y(X−H)の全モル質量の少なくとも50重量%、好ましくは66重量%を占め、式Iに従うモノマー単位からなる。Y(X−H)では、nは好ましくは2〜6の数、特に好ましくは2あるいは3、極めて特に好ましくは2である。Y(X−H)では、iは好ましくは1〜6の数、特に好ましくは1〜3、極めて特に好ましくは1である。
式Iでは、Rは、好ましくは水素、メチル基、ブチル基、ヘキシル基またはオクチル基、あるいはエーテル基を含有するアルキル基である。好ましいエーテル基を含有するアルキル基は、オキシアルキレン単位に基づくエーテル基を含有するアルキル基である。
マルチブロックコポリマーY(X−H)は、好ましくは1200g/モルを越え、特に好ましくは1950g/モルを越えるが、好ましくは12000g/モル以下、特に好ましくは8000g/モル以下の数平均分子量を有する。
ブロックX は、専ら同一のオキシアルキルエン繰り返し単位のホモポリマーであり得る。さらに、それらは、異なったオキシアルキルエン単位からランダムに、あるいはブロック構造において異なったオキシアルキルエン単位から順番にできていてもよい。
好ましくは、セグメントXは、専らプロピレンオキシドに基づくか、またはプロピレンオキシドと別の1−アルキレンオキシドとのランダムまたはブロック様混合物に基づき、別の1−アルキレンオキシドの割合は80重量%以下である。
特に好ましいセグメントXは、プロピレンオキシドホモポリマーおよびオキシエチレン単位および/またはオキシプロピレン単位を含有するランダムまたはブロックコポリマーであり、オキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位の全ての総量に基づくオキシプロピレン単位の割合は、少なくとも20重量%、特に好ましくは少なくとも40重量%である。
以下に記載する通り、ブロックXは、n倍−ヒドロキシル官能性または−アミノ官能性スターターブロックY(H)への上記アルキレンオキシドの開環重合により付加される。
Y(X−H)中に50重量%未満、好ましくは34重量%未満の量で存在する内側ブロックYは、ジヒドロキシ官能性および/またはより高いヒドロキシ官能性の、環式エーテルに基づくポリマー構造からなるか、またはジヒドロキシ官能性ポリカーボネート構成単位、ポリエステル構成単位、ポリ(メタ)アクリレート構成単位、エポキシ樹脂構成単位および/またはポリウレタン構成単位および/またはより高いヒドロキシ官能性を有する構成単位または対応するハイブリッドから構成される。
適当なポリエステルポリオールは、脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸またはポリカルボン酸またはそれらの無水物、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、o−フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸またはトリメリット酸、および無水o−フタル酸、無水トリメリット酸または無水コハク酸のような酸無水物などまたはそれらの所望の混合物と、多価アルコール、例えばエタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールおよびテトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールおよびテトラプロピレングリコール、1,3プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどまたはこれらの混合物とから、場合により高官能性ポリオール、例えばトリメチロールプロパンまたはグリセロールなどを付加的に使用して、既知の方法で調製できるような直鎖状ポリエステルジオールまたは分枝状ポリエステルポリオールである。もちろんポリエステルポリオールの調製に適当な多価アルコールはまた、脂環式および/または芳香族のジヒドロキシル化合物およびポリヒドロキシル化合物である。ポリエステルの調製のために、遊離ポリカルボン酸に代えて、対応するポリカルボン酸無水物、または低級アルコールとの対応するポリカルボン酸エステル、またはそれらの混合物を使用することもできる。
ポリエステルポリオールはまた、天然原料、例えばヒマシ油等に基づいてもよい。ポリエステルポリオールが、ラクトンのホモ−またはコポリマーに基づくこともまた可能であり、好ましくは、ラクトンまたはラクトン混合物、例えばブチロラクトン、ε−カプロラクトンおよび/またはメチル−ε−カプロラクトン等と、ヒドロキシ官能性化合物、例えば上記の型の好ましくは2のOH官能価を有する多価アルコール等とのさらなる反応により得られる。
このようなポリエステルポリオールは、好ましくは、200〜2000g/モル、特に好ましくは400〜1400g/モルの数平均モル質量を有する。
適当なポリカーボネートポリオールは、有機カーボネートあるいはホスゲンとジオールあるいはジオール混合物とを反応させることによってそれ自体既知の方法により得られる。
適当な有機カーボネートは炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸ジフェニルである。
適当なジオールまたは混合物は、ポリエステルポリオールに関してそれ自体記載の2のOH官能価を有する多価アルコール、好ましくは1,4−ブタンジオール、1,6ヘキサンジオールおよび/または3−メチルペンタンジオールを含んでなる。ポリエステルポリオールは、ポリカーボネートポリオールへ変換し得る。炭酸ジメチルまたは炭酸ジエチルは、ポリカーボネートポリオールを与えるために前記アルコールの反応中で特に好ましく用いる。
このようなポリカーボネートポリオールは、好ましくは400〜2000g/モル、特に好ましくは500〜1400g/モル、極めて特に好ましくは650〜1000g/モルの数平均モル質量を有する。
適当なポリエーテルポリオールは、環状エーテルとOH官能性あるいはNH官能性スターター分子との重付加物であり、この重付加物は、任意にブロック構造を有する。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、スチレンオキシドの重付加物、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、およびそれらの混合付加物およびグラフト生成物、および多価アルコールまたはその混合物の縮合により得られるポリエーテルポリオールおよび多価アルコール、アミンおよびアミノアルコールのアルコキシル化により得られたポリエーテルポリオールが挙げられる。
適当な環式エーテルのポリマーは、特にテトラヒドロフランのポリマーである。
スターターとしては、ポリエステルポリオール関してそれ自体記載の多価アルコール、および2〜8、好ましくは2〜6、特に好ましくは2〜3、極めて特に好ましくは2のOH官能価またはNH官能価を有する第1級または第2級アミンおよびアミノアルコールを用い得る。
このようなポリエーテルポリオールは、好ましくは200〜2000g/モル、特に好ましくは400〜1400g/モル、極めて特に好ましくは650〜1000g/モルの数平均モル質量を有する。
スターターのために使用するポリエーテルポリオールとしては、好ましくは、テトラヒドロフランのポリマーを用いる。
もちろん、内側ブロックYのために上記成分の混合物を使用することも可能である。
内側ブロックYに好ましい成分は、テトラヒドロフランのポリマー、脂肪族ポリカーボネートポリオールおよびポリエステルポリオール、および3100g/モル未満の数平均分子量を有するε−カプロラクトンのポリマーである。
内側ブロックYに特に好ましい成分は、テトラヒドロフランの2官能性ポリマー、2官能性脂肪族ポリカーボネートポリオールおよびポリエステルポリオール、および3100g/mol未満の数平均分子量を有するε−カプロラクトンのポリマーである。
極めて特に好ましくは、スターターセグメントYは、2官能性脂肪族ポリカーボネートポリオール、ポリ(ε−カプロラクトン)または500g/モル超〜2100g/モル未満の数平均分子量を有するテトラヒドロフランのポリマーに基づく。
好ましく使用される構造Y(X−H)のブロックコポリマーは、その50重量%超が上記ブロックXを含み、1200g/モル超の数平均全分子量を有する。
特に好ましいブロックコポリオールは、50重量%未満の脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリカーボネートポリオールまたはポリTHFからなり、および50重量%超の本発明に従う上記ブロックXからなり、1200g/モル超の数平均分子量を有する。特に好ましいブロックコポリマーは、50重量%未満が脂肪族ポリカーボネートポリオール、ポリ(ε−カプロラクトン)またはポリTHFからなり、50重量%超が本発明に従う上記ブロックXからなり、1200g/モル超の数平均分子量を有する。
極めて特に好ましいブロックコポリマーは、34重量%未満が脂肪族ポリカーボネートポリオール、ポリ(ε−カプロラクトン)またはポリTHFからなり、66重量%超が本発明に従う上記ブロックXからなり、1950g/モル超および9000g/モル未満の数平均分子量を有する。
上記ブロックコポリオールは、アルキレンオキシド付加方法によって調製される。
書込モノマーB)としては、化学線の作用下で重合によりエチレン性不飽和化合物と反応する基(放射線硬化性基)を有し、NCO基を有さない1種または2種以上の異なった化合物を用いる。書込モノマーは、好ましくはアクリレートおよび/またはメタクリレートである。ウレタンアクリレートおよびウレタン(メタ)アクリレートは、極めて特に好ましい。
別の好ましい実施態様では、書込モノマーB)は、少なくとも1種の単官能性および/または多官能性書込モノマーを含んでなり、特に、単官能性および多官能性アクリレート書込モノマーを含み得る。書込モノマーが少なくとも、単官能性および多官能性ウレタン(メタ)アクリレートを含むことは特に好ましい。
アクリレート書込モノマーは、とりわけ、一般式(II):
Figure 2014535071
〔式中、いずれの場合にも、nは、≧1およびn≦4であり、R、Rは互いに独立して、水素、直鎖状、分枝状、環状または複素環式非置換または必要に応じてヘテロ原子により置換された有機基である〕
で示される化合物であり得る。Rが、水素またはメチルであり、Rが直鎖状、分枝状、環状または複素環式非置換または必要に応じてヘテロ原子置換された有機基であることは特に好ましい。
更なる不飽和化合物、例えばα,β−不飽和カルボン酸誘導体、例えばアクリレート、メタクリレート、マレエート、フマレート、マレイミド、アクリルアミドおよびビニルエーテル、プロペニルエーテル、アリルエーテルおよびジシクロペンタジエニル含有化合物およびオレフィン不飽和化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなど、オレフィン、例えば1−オクテンおよび/または1−デセン、ビニルエステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、メタクリル酸、アクリル酸等を添加することも可能である。しかしながら、好ましいのは、アクリレートおよびメタクリレートである。
一般に、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルはそれぞれ、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。用いることができるアクリレートおよびメタクリレートの例は、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、p−クロロフェニルアクリレート、p−クロロフェニルメタクリレート、p−ブロモフェニルアクリレート、p−ブロモフェニルメタクリレート、2,4,6−トリクロロフェニルアクリレート、2,4,6−トリクロロフェニルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、2,4,6−トリブロモフェニルメタクリレート、ペンタクロロフェニルアクリレート、ペンタクロロフェニルメタクリレート、ペンタブロモフェニルアクリレート、ペンタブロモフェニルメタクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート、ペンタブロモベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシエトキシエチルアクリレート、フェノキシエトキシエチルメタクリレート、フェニルチオエチルアクリレート、フェニルチオエチルメタクリレート、2−ナフチルアクリレート、2−ナフチルメタクリレート、1,4−ビス(2−チオナフチル)−2−ブチルアクリレート、1,4−ビス(2−チオナフチル)−2−ブチルメタクリレート、プロパン−2,2−ジイルビス[(2,6−ジブロモ−4,1−フェニレン)オキシ(2−{[3,3,3−トリス(4−クロロフェニル)プロパノイル]オキシ}プロパン−3,1−ジイル)オキシエタン−2,1−ジイル]ジアクリレート、ビスフェノ−ルAジアクリレート、ビスフェノ−ルAジメタクリレート、テトラブロモビスフェノ−ルAジアクリレート、テトラブロモビスフェノ−ルAジメタクリレートおよびそれらのエトキシル化類似化合物、N−カルバゾリルアクリレートであるが、これらは、使用できるアクリレートおよびメタクリレートの選択肢にすぎない。
ウレタンアクリレートは、少なくとも1つのアクリル酸エステル基を有し、さらに、少なくとも1つのウレタン結合を有する化合物を意味すると理解される。そのような化合物は、ヒドロキシ官能性アクリル酸エステルとイソシアネート官能性化合物との反応によって得られることが知られている。
このために使用できるイソシアネート官能性化合物の例は、芳香族、芳香脂肪族、脂肪族および脂環式のジイソシアネート、トリイソシアネートまたはポリイソシアネートである。そのようなジ−、トリ−またはポリイソシアネートの混合物を用いることも可能である。適当なジ−、トリ−またはポリイソシアネートの例は、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタン、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、異性体ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタンおよびこれらの任意の所望の異性体含有量を有する混合物、イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、異性体シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4’−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−メチルチオフェニルイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートおよびトリス(p−イソシアナトフェニル)チオホスフェートまたはウレタン、ウレア、カルボジイミド、アシルウレア、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、オキサジアジントリオン、ウレットジオンまたはイミノオキサジアジン構造を有するこれらの誘導体およびこれらの混合物である。芳香族または芳香脂肪族ジ−、トリ−またはポリイソシアネートが好ましい。
ウレタンアクリレートの製造のために適当なヒドロキシ官能性アクリレートまたはメタクリレートは、例えば以下のような化合物である:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリ(ε−カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレート、例えばTone(登録商標)M100(Dow、シュバルバッハ、独国)、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、多価アルコール、例えばトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、エトキシル化、プロポキシル化またはアルコキシル化されたトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールまたはこれらの工業用混合物のヒドロキシ官能性モノ−、ジ−またはテトラ(メタ)アクリレート。2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートおよびポリ(ε−カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレートが好ましい。また、単独でのまたは上記モノマー化合物と組み合わせたアクリレート基および/またはメタクリレート基を含有するイソシアネート反応性オリゴマーまたはポリマー不飽和化合物は適当である。ヒドロキシル基を含み、20〜300mgKOH/gのOH含量を有する自体既知のエポキシ(メタ)アクリレートまたはヒドロキシル基を含み、20〜300mgKOH/gのOH含量を有するポリウレタン(メタ)アクリレート、または20〜300mgKOH/gのOH含量を有するアクリル化ポリアクリレート、およびこれらの互いの混合物、およびヒドロキシル基を含む不飽和ポリエステルとの混合物、およびポリエステル(メタ)アクリレートとの混合物、またはヒドロキシル基を含む不飽和ポリエステルとポリエステル(メタ)アクリレートとの混合物も同様に用いることができる。
特に好ましいのは、トリス(p−イソシアナトフェニル)チオホスフェートおよびm−メチルチオフェニルイソシアネートと、アルコール官能性アクリレート、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとの反応から得られるウレタンアクリレートである。
使用する光開始剤C)は典型的には、化学線によって活性化することができ、対応する基の重合を引き起こすことができる化合物である。
光開始剤は、一分子(I型)開始剤と二分子(II型)開始剤とに分類することができる。これらの開始剤は、化学的性質にしたがってフリーラジカル重合型、アニオン重合型、カチオン型または混合重合型にさらに分類される。
フリーラジカル光重合のためのI型光開始剤(ノリッシュ型I)は、単分子結合開裂によって照射によりフリーラジカルを形成する。
I型光開始剤の例は、トリアジン、例えばトリス(トリクロロメチル)トリアジン、オキシム、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、α,α−ジアルコキシアセトフェノン、フェニルグリオキシル酸エステル、ビスイミダゾール、アロイルホスフィンオキシド、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、スルホニウム塩およびヨードニウム塩である。
フリーラジカル重合のためのII型光開始剤(ノリッシュ型II)は露光時に二分子反応し、光開始剤は励起状態で第二分子である共開始剤と反応し、電子または陽子移動または直接水素引き抜きによって重合誘起フリーラジカルを形成する。
II型光開始剤の例は、キノン、例えばカンファーキノン、芳香族ケト化合物、例えば第三級アミンと組み合わせたベンゾフェノン、アルキルベンゾフェノン、ハロゲン化ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、アントロン、メチル−p−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、チオキサントン、ケトクマリン、α−アミノアルキルフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、および第三級アミンと組み合わせたカチオン染料(例えばメチレンブルー)である。
I型およびII型光開始剤を紫外線および短波長可視領域について使用し、長波長可視領域については、主にII型光開始剤を使用する。
EP0223587Aに記載され、アルキルアリールホウ酸アンモニウムと1種以上の染料との混合物からなる光開始剤系もまた、フリーラジカル重合のためのII型光開始剤として有用である。適当なアンモニウムアルキルアリールボレートの例は、テトラブチルアンモニウムトリフェニルヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリフェニルブチルボレート、テトラブチルアンモニウムトリナフチルヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリス(4−tert−ブチル)フェニルブチルボレート、テトラブチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート、テトラメチルアンモニウムトリフェニルベンジルボレート、テトラ(n−ヘキシル)アンモニウム(sec−ブチル)トリフェニルボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムジペンチルジフェニルボレート、およびテトラブチルアンモニウムトリス(3−クロロ−4−メチルフェニル)ヘキシルボレート(Cunninghamら、RadTech’98 North America UV/EB Conference Proceedings、シカゴ、1998年4月19〜22日)である。
アニオン重合に使用する光開始剤は一般に、I型系であり、第一系列の遷移金属錯体から誘導される。クロム塩、例えばトランス−Cr(NH(NCS) (Kutalら,Macromolecules 1991年、第24巻、第6872頁)またはフェロセニル化合物(YamaguchiらMacromolecules 2000年、第33巻、第1152頁)はここに記載し得る。
アニオン重合の更なる選択は、光分解によってシアノアクリレートを重合することができる染料、例えばクリスタルバイオレットロイコニトリルまたはマラカイトグリーンロイコニトリルなどを使用することである(NeckersらMacromolecules 2000年、第33巻、第7761頁)。発色団が得られるポリマーに組み込まれるので、得られるポリマーは着色される。
カチオン重合に有用な光開始剤は、実質的に以下の3種類からなる:アリールジアゾニウム塩、オニウム塩(本発明では、とりわけ、ヨードニウム塩、スルホニウム塩およびセレノニウム塩)および有機金属化合物。水素供与体の存在下だけでなく不存在下でも露光すると、フェニルジアゾニウム塩は、重合を開始するカチオンを生じさせることができる。系全体の効率は、ジアゾニウム化合物へ用いられる対イオンの性質によって決定される。それほど反応性ではないが極めて高価なSbF 、AsF またはPF が好ましい。このような化合物は、通常、表面品質が露光後に放出される窒素により低下するため(ピンホール)、被覆薄膜における使用にあまり適していない(Liら、Polymeric Materials Science and Engineering、2001年、第84巻、第139頁)。
オニウム塩、特にスルホニウム塩およびヨードニウム塩は、非常に広く使用され、また、様々な形態で市販されている。このような化合物の光化学は、長い間、研究の対象であった。ヨードニウム塩は、励起により、まず、均一に分解され、従って水素の引抜きによって、最後にプロトンを放出し、次いで、カチオン重合が開始するカチオンへ遷移するフリーラジカルおよびフリーラジカルカチオンを生成する(Dektarら、J.Org.Chem.1990年、第55巻、第639頁;J.Org.Chem.、1991年、第56巻、第1838頁)。この機構により、フリーラジカル光重合のためにヨードニウム塩を用いることも可能にする。対イオンの選択は再びここで非常に重要である。好ましいのは、同様にSbF 、AsF またはPF である。他の点では、この構造分類において、芳香族系についての置換基の選択は完全に自由であり、適用なシントンの使用可能性により本質的に決定される。スルホニウム塩は、ノリッシュII型機構により分解する化合物である(Crivelloら、Macromolecules、2000年、第33巻、第825頁)。対イオンの選択は、スルホニウム塩において非常に重要であり、これは、実質的にポリマーの硬化速度に反映されるからである。極めて良い結果は、概してSbF 塩により得られる。
ヨードニウム塩およびスルホニウム塩の固有吸収は、<300nmであるため、このような化合物は、近UVまたは短波可視光での光重合のために適切に増感させるべきである。これは、より長い波長を吸収する芳香族化合物、例えばアントラセンおよび誘導体(Guら、Am.Chem.Soc.Polymer Preprints、2000、41(2)、1266)またはフェノチアジンおよび/またはその誘導体(Huaら、Macromolecules 2001年、第34巻、第2488〜2494頁)を用いることによって行なわれる。
これらの増感剤または光開始剤の混合物を使用することが有利な場合がある。使用する線源に応じて、当業者に既知の方法で、光開始剤のタイプおよび濃度を適合させなければならない。詳細は、例えばP.K.T.Oldring編、Chemistry&Technology of UV&EB Formulations For Coatings,Inks&Paints、第3巻、1991年、SITA Technology、London、第61〜328頁に記載されている。
好ましい光開始剤は、テトラブチルアンモニウムテトラヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリフェニルヘキシルボレート、テトラブチルアンモニウムトリフェニルブチルボレート、テトラブチルアンモニウムトリス(3−フルオロフェニル)ヘキシルボレート([191726−69−9]、CGI 7460、BASF SEからの生成物、バーゼル、スイス)およびテトラブチルアンモニウムトリス(3−クロロ−4−メチルフェニル)ヘキシルボレート([1147315−11−4]、CGI 909、BASF SEからの生成物、バーゼル、スイス)と例えばH.Berneth in Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Cationic Dyes、Wiley−VCH Verlag、2008年に記載のカチオン染料との混合物である。
カチオン染料の例は、アストラゾンオレンジG、ベーシックブルー3、ベーシックオレンジ22、ベーシックレッド13、ベーシックバイオレット7、メチレンブルー、ニューメチレンブルー、アズールA、ピリリウムI、サフラニンO、シアニン、ガロシアニン、ブリリアントグリーン、クリスタルバイオレット、エチルバイオレットおよびチオニンである。
本発明のフォトポリマー処方物が式FAnのカチオン染料を含有することは特に好ましい。
式Fで示されるカチオン染料は、好ましくは、以下のクラスである:アクリジン染料、キサンテン染料、チオキサンテン染料、フェナジン染料、フェノキサジン染料、フェノチアジン染料、トリ(ヘト)アリルメタン染料、特にジアミノ−およびトリアミノ(ヘト)アリルメタン染料、モノ−、ジ−およびトリメチンシアニン染料、ヘキシアニン染料、外部カチオン性メロシアニン染料、外部カチオン性ニュートロシアニン染料、ヌルメチン染料、特にナフトラクタム染料、ストレプトシアニン染料。このような染料は、例えばH.Berneth in Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Azine Dyes、Wiley−VCH Verlag、2008、H.Berneth in Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Methine Dyes and Pigments、Wiley−VCH Verlag、2008年、T.Gessner、U.Mayer in Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Triarylmethane and Diarylmethane Dyes、Wiley−VCH Verlag、2000に記載されている。
Anは、アニオンのことであると理解される。好ましいアニオンAnは、C−〜C25−アルカンスルホネート、好ましくはC13−〜C25−アルカンスルホネート、C−〜C18−パーフルオロアルカンスルホネート、アルキル鎖中に少なくとも3個の水素原子を有するC−〜C18−パーフルオロアルカンスルホネート、C−〜C25−アルカノアート、C−〜C25−アルケノアート、C−〜C25−アルキルスルフェート、好ましくはC13−〜C25−アルキルスルフェート、C−〜C25−アルケニルスルフェート、好ましくはC13−〜C25−アルケニルスルフェート、C−〜C18−パーフルオロアルキルスルフェート、アルキル鎖中に少なくとも3個の水素原子を有するC−〜C18−パーフルオロアルキルスルフェート、少なくとも4当量のエチレンオキシドおよび/または当量4のプロピレンオキシドに基づくポリエーテルスルフェート、ビス−C−〜C25−アルキルスルホスクシネート、C−〜C−シクロアルキルスルホスクシネート、C−〜C−アルケニルスルホスクシネートまたはC−〜C11−アラルキルスルホスクシネート、少なくとも8個のフッ素原子によって置換されたビス−C−〜C10−アルキルスルホスクシネート、C−〜C25−アルキルスルホアセテート、以下の群:ハロゲン、C−〜C25−アルキル、パーフルオロ−C−〜C−アルキルおよび/またはC−〜C12−アルコキシカルボニルからの少なくとも1つの部分により置換されたベンゼンスルホネート、必要に応じてニトロ−、シアノ−、ヒドロキシル−、C−〜C25−アルキル−、C−〜C12−アルコキシ−、−アミノ−、C−〜C12−アルコキシカルボニル−または塩素置換ナフタレン−またはビフェニルスルホネート、必要に応じてニトロ−、シアノ−、ヒドロキシル−、C−〜C25−アルキル−、C−〜C12−アルコキシ−、アミノ−、C−〜C12−アルコキシカルボニル−または塩素−置換ベンゼン−、ナフタレン−またはビフェニルジスルホネート、ジニトロ−、C−〜C25−アルキル−、C−〜C12−アルコキシカルボニル−、ベンゾイル−、クロロベンゾイル−またはトルオイル−置換ベンゾアート、ナフタレンジカルボン酸のアニオン、ジフェニルエーテルジスルホネート、スルホネート化またスルフェート化された、脂肪族C−〜C−アルコールまたはグルセロールの任意にモノ−またはポリ不飽和C−〜C25−脂肪酸エステル、ビス(スルホ−C−〜C−アルキル)イタコン酸エステル、C−〜C12−アルカンジカルボン酸エステル、ビス(スルホ−C−〜C−アルキル)イタコン酸エステル、(スルホ−C−〜C−アルキル)C−〜C18−アルカンカルボン酸エステル、(スルホ−C−〜C−アルキル)アクリル酸またはメタクリル酸エステル、必要に応じて12個までのハロゲン部分により置換されたトリスカテコールホスフェート、以下の群:テトラフェニルボレート、シアノトリフェニルボレート、テトラフェノキシボレート、C−〜C12−アルキルトリフェニルボレート、そのフェニルまたはフェノキシ部分はハロゲン、C−〜C−アルキルおよび/またはC−〜C−アルコキシ置換されていてよく、C−〜C12−アルキルトリナフチルボレート、テトラ−C−〜C20−アルコキシボレート、7,8−または7,9−ジカルバニドウンデカボレート(1−)または(2−)、これは任意にBおよび/またはC原子上に1または2個のC−〜C12−アルキルまたはフェニル基により置換され、ドデカヒドロジカルバドデカボレート(2−)またはB−C−〜C12−アルキル−C−フェニルドデカヒドロジカルバドデカボレート(1−)からのアニオンであり、ここで、例えばナフタレンジスルホネートのような多価アニオンにおけるAnは、このアニオンの1当量を表し、アルカン基およびアルキル基は、分枝状であってよく、および/またはハロゲン、シアノ、メトキシ、エトキシ、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル置換されていてよい。
特に好ましいアニオンは、sec−C11−〜C18−アルカンスルホネート、C13−〜C25−アルキルスルフェート、分枝状C−〜C25−アルキルスルフェート、任意に分枝したビス−C−〜C25−アルキルスルホスクシネート、sec−またはtert−C−〜C25−アルキルベンゼンスルホネート、スルホネート化またはスルフェート化された、脂肪族C−〜C−アルコールまたはグリセロールの任意にモノ不飽和またはポリ不飽和C−〜C25−脂肪酸エステル、ビス(スルホ−C−〜C−アルキル)C−〜C12−アルカンジカルボン酸エステル、(スルホ−C−〜C−アルキル)C−〜C18−アルカンカルボン酸エステル、12個までのハロゲン部分により置換されたトリスカテコールホスフェート、シアノトリフェニルボレート、テトラフェノキシボレート、ブチルトリフェニルボレートである。
また、染料のアニオンAnが、1〜30、好ましくは1〜12の範囲、より好ましくは1〜6.5の範囲のAClogPを有することは好ましい。AClogPは、J.Comput.Aid.Mol.Des.2005、19、453;Virtual Computational Chemistry Laboratory、http://www.vcclab.orgに記載の化合物である。
特に好ましいのは、水吸収≦5重量%を有する染料FAnである。
水吸収は、式(F−1):
W=(m/m−1)×100% (F−1)
〔式中、mは、水飽和後の染料の質量であり、およびmは、乾燥染料mの質量である。mは、例えば高温にて真空で、染料の特定の量を一定の質量へ乾燥することにより確認される。mは、空気中で規定湿度にて放置した染料の特定の量を一定重量とすることにより決定する。〕
により与えられる。
吸収スペクトルが400〜800nmのスペクトル範囲に少なくとも部分的に重なっている染料と、その染料と適合性である少なくとも1種の共開始剤との組み合わせを、光開始剤が含有することは特に極めて好ましい。
触媒D)は少なくとも、一般式(III)または(IV):
Sn(IV)L(III)
Sn(IV)R (IV)
〔式中、Rは、ヘテロ原子で、特に酸素で、鎖中においても任意に置換された1〜30個の炭素原子の直鎖状または分枝状アルキル部であり、および
Lは、互いに独立して、いずれの場合にも、C−R
(式中、それぞれ、Rは、鎖中においても、ヘテロ原子で、特に酸素で任意に置換された1〜30個の炭素原子の直鎖状または分枝状アルキル部、2〜30個の炭素原子のアルケニル部または任意の所望の置換または非置換のヘテロ原子を有するまたは有さない任意に多環式の芳香族環である)
を表す〕
で示される化合物を含み得る。
本発明では、Rが、1〜12個の炭素原子の直鎖状または分枝状アルキル部であり、より好ましくはメチル、エチル、プロピル、n−、i−、t−ブチル、n−オクチル基であり、より好ましくはn−、i−、t−ブチル基であり、および/またはRが、ヘテロ原子で、特に酸素で、鎖中でさえ必要に応じて置換された直鎖状または分枝状の1〜17個の炭素原子のアルキル部、または2〜17個の炭素原子のアルケニル部、より好ましくは直鎖状または分枝状の3〜13個の炭素原子のアルキル部またはアルケニル部、さらに好ましくは直鎖状または分枝状の5〜11個の炭素原子のアルキル部またはアルケニル部であることが特に好ましい。とりわけ、Lはいずれの場合にも同一である。
更なる適当な触媒は、例えば一般式(V)または(VI):
Bi(III)M (V)
Sn(II)M (VI)
〔式中、Mは、いずれの場合にもそれぞれ独立してC−R基(ここで、Rは、飽和または不飽和またはヘテロ原子置換C〜C19−アルキル部分またはC〜C19−アルケニル部分、特にC〜C11−アルキル部分、より好ましくはC〜C−アルキル部分、または場合により芳香的にまたは酸素でまたは窒素で任意の所望の形態で置換されるC〜C18−アルキル部分である)であり、式(V)および(VI)においてMは同じである必要はない〕
で示される化合物である。
ウレタン化触媒D)が、式(III)および/または(IV)で示される上記化合物の群から選択されることが特に好ましい。
更なる好ましい実施態様では、フォトポリマー処方物は、添加剤F)、より好ましくは添加剤としてウレタンを含有し、とりわけ、このウレタンは少なくとも1つのフッ素原子により置換されていてよい。
添加剤F)は、好ましくは一般式(VII):
Figure 2014535071
〔式中、mは、≧1およびm≦8であり、R、R、Rは互いに独立して、水素、非置換のまたは任意にヘテロ原子でも置換された直鎖状、分枝状、環状または複素環式部分であり、好ましくはR、R、Rの少なくとも1つは、少なくとも1つのフッ素原子で置換され、より好ましくは、Rは、少なくとも1つのフッ素原子を有する有機部である〕
を有し得る。Rが、非置換または必要に応じてヘテロ原子、例えばフッ素で置換された直鎖状、分枝状、環式または複素環式有機部分であることは特に好ましい。
本発明はまた、本発明のフォトポリマー処方物を含有する、または本発明のフォトポリマー処方物を用いて得られるホログラフィック媒体を提供する。
本発明によるホログラフィックメディアの好ましい実施態様は、フォトポリマー処方物のフィルムを含み得る。この場合、カバー層および/またはキャリア層を含み得るが、これらは必要に応じて少なくとも部分的にフィルムへそれぞれ結合している。
本発明のホログラフィックメディアは、従来法を用いてその中へと露光されたホログラムを有してもよい。
本発明は、ホログラフィック媒体を製造するための本発明のフォトポリマー処方物の使用を更に提供する。
従って、本発明はまた、
(I)本発明のフォトポリマー処方物を、全ての成分を混合することにより調製し、
(II)フォトポリマー処方物を、加工温度においてホログラフィック媒体のための所望の形態へ導入し、および
(III)ウレタン形成との加工温度を超える架橋温度で所望の形態で硬化させ、
ここで、加工温度が、特に≧15および≦40℃、好ましくは≧18および≦25℃であり、および架橋温度が≧60℃および≦100℃、好ましくは≧70℃および≦95℃、より好ましくは≧75℃および≦90℃であることが可能である
ホログラフィック媒体の製造方法を提供する。
フォトポリマー処方物が工程II)に於いてフィルムの形態にすることは好ましい。このために、フォトポリマー処方物は、例えば担体基材へ平坦に塗布することができ、この場合、例えば当業者に既知の装置、例えばブレードデバイス(ドクターブレード、ナイフ−オーバー−ブレード、コンマバー等)またはスロットダイを用いることができる。
用いる担体基材は、好ましくは、可視スペクトルの光に対して透明(400〜780nmの波長範囲において85%より大きい透過率)である物質または物質の集合の1つの層であってよい。しかしながら、他の不透明担体基材でさえ同様に用いることができる。
好ましい担体基材のための物質または物質の集合は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸セルロース、水和セルロース、硝酸セルロース、シクロオレフィンポリマー、ポリスチレン、ポリエポキシド、ポリスルホン、三酢酸セルロース(CTA)、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラールまたはポリジシクロペンタジエンまたはその混合物をベースとするものである。これらは、とりわけ、PC、PETおよびCTAに基づく。材料の集合体は、箔ラミネートあるいは共押出物であってよい。材料の好ましい集合体は、スキームA/B、A/B/AあるいはA/B/Cの1つによって構成される二重および三重の箔である。特に好ましいのは、PC/PET、PET/PC/PETおよびPC/TPU(TPU=熱可塑性ポリウレタン)である。
前述の担体基材の代わりとして、平面ガラス板を、例えばホログラフィックリソグラフィーのために特に大きい面積について正確に露光をイメージしながら使用することができる(IEEE Transactions on Electron Devices、1978年、ED−25(10)、第1193〜1200頁、ISSN:0018−9383)。
担体基材の物質または物質の集合体は、片側または両側が、非粘着性、静電気防止性、撥水性または親水性処理されていてよい。フォトポリマーに面する側では、記載の改質は、フォトポリマーを担体基材から破壊されることなく除去することを可能にするために働く。フォトポリマーから離れた担体基材の側の改質は、本発明の媒体が、例えば、ロールラミネーターでの加工処理、特にロールツーロール法において特定の機械的要件を満たすことを確実にするために働く。
担体基材は、片側または両側に被覆物を有し得る。
本発明はまた、本発明の方法によって得られるホログラフィック媒体を提供する。
本発明は、担体基材、その上に本発明のフォトポリマー処方物のフィルム、任意にまた担体基材から離れたフィルム側上のカバー層を含む層構築物を更に提供する。
層構築物は、とりわけ、フィルムを汚れおよび環境的影響から保護し得るためにフィルム上に1以上のカバー層を含み得る。ポリマー箔または箔ラミネート系は、このために用いることができるが、クリアコートラッカーも用いることができる。
カバー層は、好ましくは、担体基材に用いる材料と同様の箔材料であり、その厚みは、典型的には5〜200μm、好ましくは8〜125μm、特に好ましくは20〜50μmである。
好ましいのは、極めて平滑な表面を有するカバー層である。本発明では、その決定的基準は、DIN EN ISO 4288「Geometrical Product Specification(GPS)−Surface Texture」、試験条件R3zフロントおよびバックに従って決定される粗さである。好ましい粗さは、2μm以下、好ましくは0.5μm以下の範囲である。
用いるカバー層は、好ましくは厚みが20〜60μmのPEまたはPETフィルムである。厚みが40μmのポリエチレン箔を用いることは特に好ましい。
同様に、層構造が更なるカバー層を保護層として担体基材上に含むことが可能である。
本発明はまた、ホログラム、特にインライン型ホログラム、二光束(off−axis)ホログラム、フルアパチャートランスファーホログラム、白色光透過型ホログラム、デニシュクホログラム、二光束反射ホログラムまたはエッジリットホログラムおよびホログラフィックステレオグラムを製造するための本発明のホログラフィック媒体の使用を提供する。
本発明のホログラフィックメディアは、可視および近紫外線領域(300〜800nm)全体において、光学用途のための適切な露光操作によりホログラムへ加工することができる。可視ホログラムは、当業者に知られた方法により記録することができる全てのホログラムを含む。そのようなホログラムとしては、とりわけ、インライン型(ガーボル)ホログラム、二光束(off−axis)ホログラム、フルアパチャートランスファーホログラム、白色光透過型ホログラム(「レインボーホログラム」)、デニシュクホログラム、二光束反射ホログラム、エッジリットホログラムおよびホログラフィックステレオグラムが挙げられる。反射ホログラム、デニシュクホログラムおよび透過型ホログラムが好ましい。
本発明の媒体を用いて得られるホログラムの可能性のある光学機能は、光学部材、例えばレンズ、鏡、偏向鏡、フィルター、分散ディスク、回折部材、光学ファイバー、導波管、投影ディスクおよび/またはマスク等の光学機能に対応し得る。しばしば、これらの光学部材は、ホログラムをどのように露光したかおよびホログラムの寸法に応じて、周波数選択性を示す。
また、本発明のホログラフィック媒体を用いてホログラフィックイメージまたは表示を、例えば個人の肖像画、セキュリティ書類におけるバイオメトリック表示、または一般に広告、セキュリティタグ、商標保護、商標ブランド表示、ラベル、デザイン部材、装飾、説明、コレクションカード、イメージ等、およびデジタルデータを、とりわけ上記の生成物と組み合わせて表示することができるイメージのために製造することができる。ホログラフィック画像は、3次元イメージの印象を有し得るだけでなく、照射される角度および光源(可動光源を含む)等に応じて、連続画像、短編映画または多くの異なった物体を示すこともできる。このような種々の設計可能性に起因して、ホログラム、特に体積ホログラムは、上記応用のための魅力的な技術的解決法である。
本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
用いた材料:
イソシアネート成分1は、Bayer MaterialScience AG(レーバークーゼン、独国)からの市販生成物(Desmodur(登録商標) N 3900)であり、ヘキサンジイソシアネートに基づくポリイソシアネート、イミノオキサジアジンジオンの割合少なくとも30%、NCO含量:23.5%である。
イソシアネート成分2は、Bayer MaterialScience AG(レーバークーゼン、独国)からの実験生成物(Desmodur(登録商標) E VP XP 2747)であり、ヘキサンジイソシアネートに基づく高NCO含有脂肪族プレポリマー、NCO含量:17%である。
ポリオール1〜3は、Bayer MaterialScience AG(レーバークーゼン、独国)からの実験生成物であり、その製法は、以下に記載する。
書込モノマー1は、下記の通り調製された、Bayer MaterialScience AG(レーバークーゼン、独国)からの実験生成物である。
書込モノマー2は、下記の通り調製された、Bayer MaterialScience AG(レーバークーゼン、独国)からの実験生成物である。
添加剤1は、下記の通り調製された、Bayer MaterialScience AG(レーバークーゼン、独国)からの実験生成物である。
連鎖移動剤2は、3−メトキシブチル3−メルカプトプロピオネートであり、ABCR GmbH & Co. KG(カールスルーヘ、独国)から得られた。
連鎖移動剤3はペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)であり、Showa Denko K.K.(川崎、日本)からKarenz MT PE−1の名称で得られた。
連鎖移動剤4は、ペンタエリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)であり、Bruno Bock Chemische Fabrik GmbH&Co.KG(マルシャハト、独国)から得られた。
連鎖移動剤5は、n−ドデシルチオールであり、Chempur Feinchemikalien und Forschungsbedarf GmbH(カールスルーヘ、独国)から得られた。
光開始剤1: N−エチルピロリドン(NEP)中の溶液としてニューメチレンブルー0.10%とCGI 909(BASF SE、バーゼル、スイスからの生成物)1.0%、NEP割合3.5%。パーセンテージは媒体の全処方物を基準とする。
光開始剤2: N−エチルピロリドン(NEP)中の溶液としてニューメチレンブルー0.10%とCGI 909(BASF SE、バーゼル、スイスからの生成物)1.0%、NEP割合3.5%。パーセンテージは媒体の全処方物を基準とする。
光開始剤3: N−エチルピロリドン(NEP)中の溶液として、ニューメチレンブルー(ドデシルベンゼンスルホネートとの塩交換)0.20%、サフラニンO(ドデシルベンゼンスルホネートとの塩交換)0.10%およびアストラゾンオレンジG(ドデシルベンゼンスルホネートとの塩交換)0.10%とCGI 909(BASF SE、バーゼル、スイスからの生成物)1.5%、NEP割合3.5%。パーセンテージは媒体の全処方物を基準とする。
触媒1: Fomrez(登録商標)UL28 0.5%、ウレタン化触媒、ジメチルビス[(1−オキソネオデジル)オキシ]スタンナン、Momentive Performance Chemicals(ウィルトン、CT、アメリカ)からの市販生成物(N−エチルピロリドン中で10%として使用)。
Byk(登録商標)310(BYK−Chemie GmbH(ベーゼル)からのシリコーン系表面添加剤、キシレン中25%溶液)0.3%。
基材1: ポリエチレンテレフタレート箔、36μm、型Hostaphan(登録商標) RNK(三菱化学、独国)。
基材2: Makrofol DE 1−1 CC 125μm(Bayer MaterialScience AG、レーバークーゼン、独国)。
DMC触媒: EP700949Aに記載の方法により得られるヘキサシアノコバルト酸亜鉛(III)に基づく複金属シアン化物触媒。
Irganox1076は、オクタデシル3,5−ジ−(tert)−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート(CAS2082−79−3)である。
測定の方法
OH価
記載のOH価は、DIN 53240−2に従って決定した。
NCO価
記載のNCO値(イソシアネート含有量)は、DIN EN ISO 11909に従って決定した。
粘度
成分または混合物の粘度を測定するために、該成分または混合物は、特記のない限り、20℃にて、レオメーターのコーン−プレート測定(Anton Paar Physicaからの型MCR51)に適用した。
測定は、以下の条件下で行った:
・測定体:コーンCP25、d=25mm、角度=1度
・コーンおよびプレート間の測定ギャップ:0.047 mm
・測定時間:10秒
・250 1/秒のせん断速度における粘度の決定
反射モードでの2ビーム干渉によるホログラフィックメディアのホログラフィック特性DEおよびΔnの測定
ホログラフィックフィルムのホログラフィック性能を測定するために、保護箔がはがされ、ホログラフィックフィルムを、フォトポリマー側で適当な長さの1mm厚ガラス板上へ僅かな圧力下でゴムロールを適用することにより積層する。その後、このガラスおよびフォトポリマー箔のサンドイッチを用いてホログラフィック性能パラメーターDEおよびΔnを決定することができる。
He−Neレーザーのビーム(発光波長633nm)を、コリメーションレンズ(CL)と共に空間フィルタ(SF)により平行均一ビームへ変換した。信号および参照ビームの最終横断面を、虹彩絞り(I)によって固定した。虹彩絞り開口部の直径は0.4cmである。偏光依存性ビームスプリッター(PBS)が、レーザービームを2つの可干渉性(コヒーレント)の同一偏光ビームに分割する。λ/2プレートによって、参照ビームの出力を0.5mWに調節し、信号ビームの出力を0.65mWに調節した。これらの出力を、試料を除去して半導体検出器(D)で決定した。参照ビームの入射の角度(α)は−21.8度であり、信号ビームの入射の角度(β)は41.8度である。角度は、試料からビーム方向に垂直に計測する。従って、図1によれば、αは負号を有し、βは正号を有する。試料(媒体)の位置において、2つの重なりビームの干渉場は、試料に入射した2つのビームの角2等分線に垂直である明暗ストリップの格子(反射ホログラム)を作った。媒体中のストリップ間隔Λ(格子周期とも称される)は〜225nmであった(媒体の屈折率は〜1.504であると仮定される)。
図1は、ホログラフィック試験構造を示し、メディアの回折効率(DE)を試験した。
ホログラムは次の方法でメディアに書き込んだ:
・暴露時間tの間、両シャッター(S)を開いた。
・次いで、シャッター(S)を閉じて、メディアのなお未重合の書込モノマーを5分間拡散させた。
次いで書込ホログラムを以下のようにして読み取った。信号ビームのシャッターは閉じたままであった。参照ビームのシャッターを開いた。参照ビームの虹彩絞りを、<1mmの直径にまで閉じた。これにより、媒体の回転の全角度(Ω)に対して、ビームが、常に完全に、予め記録したホログラム中に存在することを確保した。次いで、ターンテーブルは、コンピューター制御下でΩmin〜Ωmaxの角度範囲を角度のステップ幅0.05度で変換した。Ωは、試料からターンテーブルの参照方向へ垂直に計測する。ターンテーブルの参照方向は、ホログラムの書込中に、参照ビームおよび信号ビームの入射の角度が等しい大きさ、すなわちα=−31.8度およびβ=31.8度である場合に生じる。この場合Ωrecordingは0度である。従って、α=−21.8度およびβ=41.8度について、Ωrecordingは、10度である。以下の式:
Figure 2014535071
は、ホログラムの記録(「書込」)の間、干渉場について概して当てはまる。
θは、媒体の外側での実験室系において半角であり、以下は、ホログラムの記録の間に当てはまる:
Figure 2014535071
この場合、従って、θは、−31.8度である。到達した回転のそれぞれの角Ωにおいて、ゼロ次数において透過したビームの出力を、対応する検出器Dによって測定し、第1次数において回折したビームの出力を、検出器Dによって測定した。回折効率は、到達した各角度Ωにおいて、以下の商として得られた:
Figure 2014535071
は、回折ビーム検出器の出力であり、Pは、透過ビーム検出器の出力である。
上記の方法により、ブラッグ(Bragg)曲線(これは、回折効率ηを、記録ホログラムの回転角Ωの関数として記載する)を測定し、コンピューターに保存した。さらに、ゼロ次数において透過した強度をも回転角Ωに対してプロットし、コンピューターに保存した。
ホログラムの最大回折効率(DE=ηmax)、即ちピーク値を、Ωreconstructionにおいて決定した。この目的のために、回折ビームの検出器の位置を、最大値を決定するために、必要に応じて変更した。
ここで、フォトポリマー層の厚みdおよび回折率コントラストΔnを、結合波理論(参照:H.Kogelnik、The Bell System Technical Journal、第48巻、1969年11月、第9号、第2909〜2947頁)により、測定ブラッグ曲線および透過強度の角度変動から決定した。注目すべきは、光重合の結果生じる厚み収縮に起因して、ホログラムのストリップ空間Λ’およびストリップ(傾き)の方向性が、参照パターンのストリップ空間Λおよびその方向性から外れることである。従って、最大回折効率が得られる角度α’またはターンテーブルΩreconstructionの対応角もまたαまたは対応するΩrecordingから外れる。その結果、ブラッグ条件は変化する。この変化は、評価法において考慮する。評価を以下に記載する:
記録ホログラムに関連するが、干渉パターンに関連しない全ての幾何学量を、波線量として表す。
Kogelnikに従えば、以下は、反射ホログラムのブラッグ曲線η(Ω)について当てはまる:
Figure 2014535071
と、
Figure 2014535071
Figure 2014535071
Figure 2014535071
ホログラム(「reconstruction」)を読み取る際、条件は上記と同様である:
Figure 2014535071
ブラッグ条件において、「位相の散逸」DPは0である。従って、以下の式:
Figure 2014535071
が当てはまる。
未知の角度β’は、ホログラムの読み取りの間の干渉場のブラッグ条件とホログラムの読み取りの間のブラッグ条件との比較から、厚み収縮のみが起こると仮定して決定することができる。この場合、以下の式:
Figure 2014535071
が当てはまる。
νは、格子厚さであり、ξは、離調パラメーターであり、ψ’は、書き込まれた屈折率格子の方向性(傾き)である。α’およびβ’は、ホログラムの記録の間の干渉場の角度αおよびβに対応するが、媒体中で測定されたものであり、ホログラムの格子へ(厚み収縮後に)適用可能である。nは、フォトポリマーの平均屈折率であり、1.504にて設定した。λは、真空におけるレーザー光の波長である。
この場合、ξについての最大回折効率(DE=ηmax)=0である:
Figure 2014535071
図2に示すように、回折効率、理論的ブラッグ曲線および透過強度の測定値を、回転の中心角:
Figure 2014535071
(角度離調とも称する)に対してプロットした。
DEがわかっているので、Kogelnikに従う理論的ブラッグ曲線の形状は、フォトポリマー層の厚みd’のみによって決定される。Δnを、与えられた厚みd’に対してDEより補正して、DEの測定および理論が常に一致するようにした。理論的ブラッグ曲線の最初の第2極小値の角度位置が、透過強度の最初の第2極大値の角度位置に一致するまで、さらに、理論的ブラッグ曲線と透過強度についての半最大値での全幅(FWHM)が一致するまで、d’を調節した。
反射ホログラムがΩスキャンによる再現時に回転する方向、しかし回折光のための検出器は、限定された角度範囲のみ検出することができるので、広範なホログラム(小さいd’)のブラッグ曲線は、Ωスキャンで完全に登録されておらず、適切な検出器位置での中心領域のみである。従って、ブラッグ曲線を補完する透過強度の形状を、さらに層厚みd’を調節するために用いる。
図2は、角度離調ΔΩに対する、結合波理論に従うブラッグ曲線η(波線)、測定回折効率(黒丸)、および透過出力(黒線)のプロットを示す。
1つの処方物のために、この手順は、入射レーザービームの平均エネルギー用量が、ホログラムDEの記録の間に飽和となる時間にて決定するために異なった暴露時間tの間、異なった媒体上で数回繰り返した。この平均エネルギー用量Eは、角度αおよびβで調整した2部分ビームの出力(P=0.50mWでの参照ビームおよびP=0.63mWでの信号ビーム)、暴露時間tおよび虹彩絞りの直径(0.4cm)から、以下のようにして得られる:
Figure 2014535071
これら部分ビームの出力を、同じ出力密度が、使用した角度αおよびβで媒体において得られるように適合させた。
フォトポリマーフィルム中のフォトポリマー層の厚みの測定
市販の白色光干渉計、例えばIngenieursbuero Fuchs製FTM−Lite NIR膜厚測定器を用いて物理的層厚さを測定した。
層厚みの測定は基本的に、薄層における干渉現象に基づいた。異なった光学濃度の2つの界面で反射した光波は重なり始める。反射成分ビームの歪みのない重ね合わせは、白色連続放射器(例えばハロゲンランプ)スペクトルの周期的な増光および減光をもたらした。この重ね合わせは、当業者に干渉と称されている。干渉スペクトルを測定し、数学的に評価した。
媒体散乱試験機を用いる散乱の測定
MSTは、光源として平行レーザー光線(利用可能波長657nmおよび405nm、657nmについてビーム径2R=0.32mmおよび405nmについて2.19mm)、サンプルホルダ、およびロックイン増幅器につながれたフォトダイオードから成る検知装置から成る。検知装置は、エリア象限を一掃することができるスイングアームに取り付けられる。媒体散乱試験機に包含される配置を図3に示す。
実験室座標系中の散乱角φは、スイングアームを使用する0度と90度の間で変えることができる。試料は、左から来るレーザー光線および散乱面への試料の表面上での垂線の投影が角度αinc=50度を形成するように配向される。試料は、実験室系において垂直方向から角度ψ=8度によってさらに傾けられる。この角度ψは図3に描かれていない。赤いレーザー光線(657nm)の線形偏光方向は、実験室系でのZ軸と平行である(S分極)。青色レーザーについては、分極の線形方向はx、y−面(P−分極)と平行である。検出器により組込まれる空間角度ΩScは、以下:
Figure 2014535071
により与えられる。
Dは、フォトダイオードの前のアイルス絞りの直径である。また、rは、この絞りと試料の間の距離である。dは、試料の厚み(ここでは、活性ホログラフィックフォトポリマーの厚み)である。双方向散乱分布関数BSDFは角度依存散乱の直接の評価および表現のために定義される:
Figure 2014535071
Scは、空間角度要素ΩSc中で入射され、ロックイン増幅器で、フォトダイオードで測定される出力である。Pincは、試料上の入射レーザー出力であり、および1/cos(θ)は、実験室系における入射光線によって定義された散乱体積の断面を修正し、これは散乱角φの関数と見なす。BSDFは1/sradで記録され、試料の散乱出力の指標である。BSDFを決定するために、試料は、最初にHoenleからのUVランプ(光源:MHランプUV−400H、露光量5J/cm)下で均質的に光重合した。この目的のために、ホログラフィックフィルム試料上の保護箔を剥がし、ホログラフィックフィルムを、フォトポリマー側で適当な長さおよび幅の1mm厚ガラス板で、光圧下でゴムロールを使用して積層した。その後、ガラスおよびフォトポリマー箔のこのサンドイッチはUV露光後にBSDFを決定するために使用することができる。クーポン試料を、UV露光およびその後のBSDF決定のために調製したままの状態で用いた。均一なUV露光により高い不定濃度変動および高い分子量を形成する試料は、高いBSDFを示す。
測定の角度走査モードは、10度〜90度の角度範囲φにわたる点において角度増加量当たりのBSDFを測定する。実際決定されるものは50度と90度の間でのBSDF平均である。
測定のマップモードは、散乱角度φ=70度でBSDFを測定し、0.5mmのステップ増加により2.5×2.5mmの範囲にわたりビームをスキャンする。
物質の調製
ポリオール1の調製:
1Lフラスコに、まず、0.18gのオクタン酸スズ、374.8gのε−カプロラクトン、および374.8gの二官能性ポリテトラヒドロフランポリエーテルポリオール(当量500g/モルOH)を導入し、120℃に加熱し、固形分(不揮発性成分の割合)が99.5重量%以上になるまでこの温度で保った。次いで、冷却して生成物をワックス状固体として得た。
ポリオール2の調製:
2475gの2官能性ポリテトラヒドロフランポリエーテルポリオール(当量325g/モルOH)を、反応器へ投入し、452.6mgのDMC触媒を投入した。次いで温度を105℃まで約70rpmにて撹拌しながら昇温した。真空引きおよび窒素導入を3回実施することによって、空気を窒素で排出し、撹拌を300rpmへ設定した。Nを下から混合物中へ0.1barの圧力で57分間流通させた後、0.5barの窒素圧を確立し、100gのエチレンオキシド(EO)および150gのプロピレンオキシド(PO)を同時に導入して(圧力は2.07barに上昇する)重合を開始させた。10分後、圧力は0.68barに低下し、更に5.116kgのEOおよび7.558kgのPOを混合物として、2.34barで1時間53分にわたって導入した。PO添加の完了から31分後、真空を、完全に脱気するために残圧2.16barで適用した。7.5gのIrganox 1076を添加することにより生成物を安定化させて、粘性(1636mPas)液体を得た(OH価:27.1mgKOH/g)。
ポリオール3の調製:
2465gの2官能性ポリテトラヒドロフランポリエーテルポリオール(当量325g/モルOH)を、反応器へ投入し、450.5mgの衝突触媒を投入した。次いで温度を105℃まで約70rpmにて撹拌しながら昇温した。真空引きおよび窒素導入を3回実施することによって、空気を窒素で排出し、撹拌を300rpmへ設定した。Nを下から混合物中へ0.1barの流れにて72分間通過させた後、0.3barのN圧を確立し、242gのプロピレンオキシド(PO)を、一斉に導入して(圧力は2.03barに上昇する)重合を開始させた。8分後、圧力は0.5barに低下し、更に12.538kgのPOを、2.34barで2時間11分にわたって導入した。PO添加の完了から17分後、真空を、完全に脱気するために残圧1.29barの残存圧力にて適用した。7.5gのIrganox 1076を添加することにより生成物を安定化させて、無色粘性(1165mPas)液体を得た(OH価:27.8mgKOH/g)。
書込モノマー1(トリアクリル酸リンチオイルトリス(オキシ−4,1−フェニレンイミノカルボニル−オキシエチレン−2,1−ジイル))の調製:
500m丸底フラスコ中に、まず、0.1gの2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、0.05gのジブチル錫ジラウレート(Desmorapid(登録商標) Z、Bayer MaterialScience AG、レーバークーゼン、ドイツ)および213.07gの酢酸エチル中のトリス(p−イソシアナトフェニル)チオホスフェートの27%溶液(Desmodur(登録商標) RFE、Bayer MaterialScience AG、レーバークーゼン、ドイツからの生成物)を投入し、60℃へ加熱した。その後、42.37gの2−ヒドロキシエチルアクリレートを滴下し、混合物をイソシアネート含有量が0.1%未満に低下するまで更に60℃において維持した。次いで冷却し、酢酸エチルを減圧下で完全に除去して生成物を部分結晶性固体として得た。
書込モノマー2(2−({[3−メチルスルファニル)フェニル]カルバモイル}オキシ)エチルプロプ−2−エノエート)の調製:
まず、0.02gの2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、0.01gのDesmorapid(登録商標)Z、11.7gの3−(メチルチオ)フェニルイソシアネートを100ml容丸底フラスコに投入し、60℃へ加熱した。続いて、8.2gの2−ヒドロキシエチルアクリレートを滴下し、混合物は、イソシアネート含有量が0.1%未満に低下するまで60℃にて更に保持した。
次いで、冷却して生成物を淡黄色液体として得た。
添加剤1(ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル)2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイル)ビスカルバメート)の調製:
2000mL丸底フラスコ中に、まず、0.02gのDesmorapid(登録商標)Zおよび3.6gの2,4,4−トリメチルヘキサン1,6−ジイソシアネートを投入し、70℃へ加熱した。次いで11.39gの2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタン−1−オールを滴下し、混合物をイソシアネート含有量が0.1%未満に低下するまで70℃において更に維持した。
次いで冷却して生成物を無色油として得た。
ガラスクーポンとしてメディアを製造する一般法:
ホログラフィックメディアを製造するために、書込モノマーB)、安定化剤(それは成分Bに於いて既にあらかじめ溶解されてもよい)、および必要に応じて助剤および混合剤を、任意に60℃にて、用いたポリオール〔イソシアネート反応性成分b)〕中に溶解し、その時点にて、Whitehouse Scientific Ltd(ウェーバートン、チェスター、CH3 7PB、英国)からの寸法が10μmのガラスビーズを添加して強く撹拌した。その後、暗所に於いて、あるいは適当な照明の下で、光開始剤C)を計量し、次いで再び1分間混合した。必要に応じて、混合物を、10分以内に60℃へ乾燥キャビネットに於いて加熱した。その後、イソシアネート成分a1)を添加した後、再び1分間混合した。その後、触媒D)の溶液を添加し、再び1分間混合した。得られた混合物を、30秒以下の間、<1ミリバールにて撹拌下で脱気し、次いで50×75mmの硝子板上に塗布し、それぞれを別の硝子板で覆った。その処方物は、15kgの重さの下で一晩硬化させた。フォトポリマー層の厚みdは、使用されるガラス玉の10μm直径から起因した。異なった出発粘度を有する異なった処方物およびマトリックスの部分についての異なった硬化速度が、フォトポリマー層のための同一の層厚みdを必ずしももたらすとは限らなかったので、dは書込ホログラムの特性からの各サンプルのために別々に確認した。
この方法にしたがって比較例V1〜V3および本発明の実施例1〜5のメディアを製造した。
Figure 2014535071
本発明のフォトポリマー処方物からのメディアおよび比較例V1の処方物からのメディアの比較(すなわち、本発明の実施例4vs比較例2および本発明の実施例5vs比較例3)は、本発明のフォトポリマー処方物を用いて製造されたメディアは、露光の際に低下した散乱を示す。
フィルム試料:
フォトポリマー処方物の組成物に加えて、用いた基材もまた、ホログラフィックメディアにおける散乱についての影響を有する。したがって、例示したメディアは、いずれも同一基材箔上で比較した。
比較例4:
331.5gのポリオール1を、150.0gの書込モノマー1、150.00gの書込モノマー2および250.0gの添加剤1、次いで1.00gの触媒1および3.0gのByk(登録商標)310および最後に53.1gの光開始剤3と暗所にて徐々に混合し、透明溶液を得た。次いで61.4gのイソシアネート成分1を30℃にて混合した。その後、得られた液体物質を、基材1へ適用し、4.5分間80℃にて乾燥させた。乾燥層厚み:18.5μm。Δn(max.)(633nm)=0.0331。
比較例5:
6.6gのポリオール1を、3.25gの書込モノマー1、3.25gの書込モノマー2および4.5gの添加剤1、次いで0.060gの触媒1および0.060gのByk(登録商標)310および最後に1.026gの光開始剤3と暗所にて徐々に混合し、透明溶液を得た。次いで1.248gのイソシアネート成分1を30℃にて混合した。その後、得られた液体物質を、基材2へ適用し、10.3分間80℃にて乾燥させた。乾燥層厚み:16.5μm。Δn(max.)(633 nm)=0.0263。
本発明の実施例6:
6.6gのポリオール1を、3.0gの書込モノマー1、3.0gの書込モノマー2、5.0gの添加剤1、および0.02gの添加剤6、次いで0.020gの触媒1および0.060gのByk(登録商標)310および最後に1.06gの光開始剤3と暗所にて徐々に混合し、透明溶液を得た。次いで1.265gのイソシアネート成分1を30℃にて混合した。その後、得られた液体物質を、基材1へ適用し、7.7分間80℃にて乾燥させた。乾燥層厚み:17μm。Δn(max.)(633 nm)=0.0325。
本発明の実施例7:
6.5gのポリオール1を、3.25gの書込モノマー1、3.25gの書込モノマー2、4.5gの添加剤1、および0.1gの添加剤6、次いで0.060gの触媒1および0.060gのByk(登録商標)310および最後に1.026gの光開始剤3と暗所にて徐々に混合し、透明溶液を得た。次いで1.232gのイソシアネート成分1を30℃にて混合した。その後、得られた液体物質を、基材2へ適用し、10.3分間80℃にて乾燥させた。乾燥層厚み:18.5μm。Δn(max.)(633nm)=0.0303。
Figure 2014535071
本発明のフォトポリマー処方物6および7からのメディアと比較例V4およびV5の処方物からのメディアとの比較は、本発明のフォトポリマー処方物を用いて製造されたメディアはそれぞれ、用いた基材に応じて露光後に減少した散乱を有することを示す。

Claims (15)

  1. 少なくともポリイソシアネート成分a)およびイソシアネート反応性成分b)を反応させることにより得られるマトリックスポリマーA)、書込モノマーB)、光開始剤C)および触媒D)を少なくとも含み、硫黄含有連鎖移動剤E)を含むことを特徴とするフォトポリマー処方物。
  2. 硫黄含有連鎖移動剤E)は、以下の群:単官能性チオール、多官能性チオール、好ましくは第1級チオールまたは少なくとも2官能性第2級チオール、硫化物およびチオフェンから選択される1以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のフォトポリマー処方物。
  3. 硫黄含有連鎖移動剤E)が、以下の群:単官能性、2官能性および多官能性第1級チオールまたは少なくとも2官能性第2級チオール、好ましくは第1級チオ基を有する単官能性、2官能性および多官能性脂肪族チオール、より好ましくは8〜18個の炭素原子を有するn−アルキルチオールおよび1〜18個の炭素原子を有する単官能性および多官能性脂肪族アルコールのメルカプトエステルから選択された1以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のフォトポリマー処方物。
  4. 硫黄含有連鎖移動剤E)が、以下の群:n−オクチルチオール、n−ヘキシルチオール、n−デシルチオール、n−ドデシルチオール、11,11−ジメチルドデカン−1−チオール、2−フェニルエチルメルカプタン、1,8−ジチオナフタレン、オクタン−1,8−ジチオール、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール、シクロオクタン−1,4−ジチオール、3−メトキシブチル3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシルチオグリコレート、2−エチルヘキシル3−メルカプトプロピオネート、チオグリコール酸イソオクチル、イソトリデシルチオグリコレート、グリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)、グリコールジメルカプトアセテート、ペンタエリトリトールテトラキス(メルカプトアセテート)、ペンタエリトリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチルイルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、2,2’−[エタン−1,2−ジイルビス(オキシ)]ジエタンチオール、2,2’−オキシジエタンチオール、2−チオナフトール、メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、メルカプトベンズイミダゾール、4−メチルベンジルメルカプタン、2−メルカプトエチル硫化物、ビス(フェニルアセチル)二硫化物、ジベンジル二硫化物、ジ−tert−ブチル二硫化物、フェノチアジンおよびトリフェニルメタンチオールから選択される1以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のフォトポリマー処方物。
  5. フォトポリマー処方物は、0.01重量%〜1重量%、好ましくは0.1重量%〜0.5重量%の硫黄含有連鎖移動剤E)を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のフォトポリマー処方物。
  6. 書込モノマーB)は、単官能性および/または多官能性アクリレート、より好ましくは単官能性および/または多官能性ウレタン(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のフォトポリマー処方物。
  7. 触媒D)は、一般式:
    Sn(IV)LおよびLSn(IV)R
    〔式中、
    は、ヘテロ原子で、特に酸素で、鎖中においても任意に置換された1〜30個の炭素原子の直鎖状または分枝状アルキル部であり、および
    Lは、互いに独立して、いずれの場合にも、C−R
    (式中、それぞれ、Rは、鎖中においても、ヘテロ原子で、特に酸素で任意に置換された1〜30個の炭素原子の直鎖状または分枝状アルキル部、2〜30個の炭素原子のアルケニル部または任意の所望の置換または非置換のヘテロ原子を有するまたは有さない任意に多環式の芳香族環である)
    を表す〕
    で示される化合物を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のフォトポリマー処方物。
  8. フォトポリマー処方物は、添加剤F)、より好ましくは添加剤F)としてウレタンをさらに含有し、該ウレタンは、とりわけ少なくとも1つのフッ素原子により置換されていてよいことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のフォトポリマー処方物。
  9. 添加剤F)は、一般式(VII):
    Figure 2014535071
    〔式中、mは、≧1およびm≦8であり、R、R、Rは互いに独立して、水素、非置換のまたは任意にヘテロ原子でも置換された直鎖状、分枝状、環式または複素環式有機部分であり、好ましくはR、R、Rの少なくとも1つは、少なくともフッ素原子で置換され、より好ましくは、Rは、少なくとも1つのフッ素原子を有する有機部であり、
    が、非置換または必要に応じてヘテロ原子、例えばフッ素等でも置換された直鎖状、分枝状、環式または複素環式有機部分であることは特に好ましい〕
    で示される化合物を少なくとも含むことを特徴とする、請求項8に記載のフォトポリマー処方物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のフォトポリマー処方物を含有する、または請求項1〜9のいずれかに記載のフォトポリマー処方物を用いて得られるホログラフィックメディア。
  11. 前記ホログラフィックメディアは、フィルムをフォトポリマー処方物中に含むことを特徴とする、請求項10に記載のホログラフィックメディア。
  12. 前記ホログラフィックメディアは、少なくとも部分的にフィルムへ必要に応じてそれぞれ結合しているカバー層および/またはキャリア層を含むことを特徴とする、請求項10に記載のホログラフィックメディア。
  13. ホログラムがホログラフィックメディア中に露光されていることを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載のホログラフィックメディア。
  14. ホログラフィックメディアを製造するための、請求項1〜9のいずれかに記載のフォトポリマー処方物の使用。
  15. ホログラフィックメディアの製造方法であって、
    (I)請求項1〜9のいずれかに記載のフォトポリマー処方物を、全ての成分を混合することにより製造し、
    (II)フォトポリマー処方物を、加工温度においてホログラフィック媒体のための所望の形態中へ導入し、および
    (III)ウレタン形成との加工温度を超える架橋温度で所望の形態で硬化させ、
    ここで、加工温度が、特に≧15および≦40℃、好ましくは≧18および≦25℃であり、および架橋温度が≧60℃および≦100℃、好ましくは≧70℃および≦95℃、より好ましくは≧75℃および≦90℃であることが可能である、方法。
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