JP2014534977A - 潤滑性コーティング - Google Patents
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Abstract
本発明は、イオノマーと、親水性ポリマーと、任意選択的に、界面活性剤、可塑剤および/または充填剤などの従来の賦形剤と、を含む潤滑性コーティングであって、イオノマーが適切な架橋剤を使用して架橋される、潤滑性コーティングに関する。本発明は、かかる潤滑性コーティングによって覆われた医薬品、これらの潤滑性コーティングを製造するための組成物およびこれらの潤滑性コーティングを医薬品に施す方法にも関する。
Description
本発明は、潤滑性コーティング、かかる潤滑性コーティングによって覆われた医薬品、医薬品をコーティングするための潤滑性コーティング組成物および方法に関する。
潤滑性コーティングは、例えば米国特許第7,547,474号明細書、国際公開第2009/135067号パンフレットおよび国際公開第2010/059530号パンフレットから知られている。
米国特許第7,547,474号明細書には、基質の表面に捕捉された親水性ポリマー(ポリアルキレングリコール、より詳しくはポリ(エチレンオキシド)など)と、架橋ポリマー(ポリ(メタ)アクリレートなど)と、を含む相互侵入高分子網目で形成された潤滑性コーティングが記載されている。この明細書には、記載のコーティングを塗布することによって潤滑性を高めるための客観的な証拠が欠けている。このコーティングの化学成分の多くは、医薬用途には望ましくない。さらに、そのコーティングの重合方法は、コーティングされる医薬物質との相互作用を起こし得る。
国際公開第2009/135067号パンフレットには、皮膜形成剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロースによって例示される親水性ポリマーである)と、無極性物質であるコーティング剤(Carnubaワックス、様々なステアリン酸塩、二酸化ケイ素またはタルクによって例示される)と、を含む潤滑性コーティングが開示されている。記載のコーティング剤は、コーティングを滑りやすくするのに必要な水の吸収を遅らせる、または妨げるであろう疎水性材料である。そういう理由で、コーティング配合物中の疎水性材料は望ましくない。これらのコーティングが十分に湿潤された場合には、より滑りやすくなるということも指摘されていない。
国際公開第2010/059530号パンフレットに従って、親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど)および植物または動物(セラックなど)に直接由来する天然産物から潤滑性コーティングを製造することができる。この特許公開にも、記載のコーティングを塗布することによって、潤滑性を高めるための客観的な証拠が欠けている。
上述のように、これらの従来の潤滑性コーティングは以下の欠点:(1)コーティングが疎水性材料を含有すること、(2)重合プロセスが、コーティングされる医薬物質と相互作用を起こす、かなりのリスクを有する化学プロセスであること、を有する。
本発明による潤滑性コーティングは、これらの欠点を解消することができる。
本発明による潤滑性コーティングは、イオノマーと親水性ポリマーの組み合わせを含み、そのイオノマーは、イオノマーを架橋することができる架橋剤を使用して架橋される。
本明細書で使用される、イオノマーとは、カルボン酸、第4級アンモニウム塩、アンモニウム塩、カルボン酸塩またはスルホン酸塩などのイオン化性またはイオン性官能基を有するポリマーを意味する。その例は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム塩、多糖、例えばアルギン酸、アルギン酸ナトリウム、κ−カラゲナン、λ−カラゲナン、ペクチン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ナトリウムヒアルロナート、アクリルアミドとアクリル酸またはメタクリル酸とのコポリマー、エチレンとアクリル酸またはメタクリル酸とのコポリマー、ホスフェートポリ(アクリルアミド−co−ジアルキルアンモニウムクロリド)またはポリ(メタクリルアミド−co−ジアルキルアンモニウムクロリド)である。
イオノマーの分子量(Mw)は、1000〜10,000,000ダルトン、好ましくは20,000〜2,000,000ダルトンであり得る。
本明細書で使用される、親水性ポリマーとは、水に溶解するポリマーを意味する。親水性ポリマーは、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオキサゾリン、ポリペプチド、または多糖からなる群から選択され得る。その例は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルカプロラクタム、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(PVA)、ゼラチン、寒天、キトサン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびデンプンである。親水性ポリマーの分子量(Mw)は、1000〜10,000,000ダルトン、好ましくは20,000〜2,000,000ダルトンであり得る。
本明細書で使用される、架橋剤とは、本発明に従って使用されるイオノマーを、イオン相互作用を介して架橋する能力を有する試剤である。例は、可溶性Ca2+塩(例えば、アルギン酸ナトリウムを架橋することができる)、可溶性K+塩(κ−カラゲナンを架橋することができる)、例えば負に荷電したイオノマーを架橋することができるポリカチオン性化合物、例えば正に荷電したイオノマーを架橋することができるポリアニオン性化合物、酸性官能基を有するポリマーを架橋することができるポリアミン化合物、アミン官能基を有するポリマーを架橋することができるポリカルボン酸化合物である。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、イオノマーを10〜80重量%、親水性ポリマーを20〜90重量%含む。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、架橋剤を0.1〜10重量%含む。
特定の実施形態において、イオノマーはアルジネートであり得る。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、イオノマーとしてアルジネート、およびイオノマーを架橋することができる架橋剤としてカルシウム塩、好ましくはCaCl2を含む。
更なる特定の実施形態において、親水性ポリマーはPVPであり得る。
更なる特定の実施形態において、アルジネートおよびPVPは、約1:2の重量比でコーティングに存在し得る。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、一成分として界面活性剤をさらに含む。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、界面活性剤を0.1〜5重量%含む。
本明細書で使用される、界面活性剤とは、親水性または水溶性を高める官能基に結合された、疎水性部分、通常アルキル長鎖で構成される水溶性表面活性剤を意味する。界面活性剤は、分子の親水性部分に存在する電荷(水溶液中での解離後)に従って:イオン性界面活性剤、例えばアニオンまたはカチオン界面活性剤、および非イオン界面活性剤に分類することができる。イオン性界面活性剤の例としては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、コール酸ナトリウム、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム塩、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、ラウリルジメチルアミンオキシド(LDAO)、N−ラウロイルサルコシンナトリウム塩およびデオキシコール酸ナトリウム(DOC)が挙げられる。非イオン界面活性剤の例としては、TRITON(商標)BG−10界面活性剤およびTRITON CG−110界面活性剤およびTween(例えば、Tween20およびTween80)などのアルキルポリグルコシド、TERGITOL(商標)TMNシリーズなどの分岐状第二級アルコールエトキシレート、TERGITOL Lシリーズ、およびTERGITOL XD、XH、およびXJ界面活性剤などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー、TERGITOL NPシリーズなどのノニルフェノールエトキシレート、TRITON Xシリーズなどのオクチルフェノールエトキシレート、TERGITOL 15−Sシリーズなどの第二級アルコールエトキシレート、およびTRITON CA界面活性剤、TRITON N−57界面活性剤、TRITON X−207などの特殊なアルコキシレートが挙げられる。これらの界面活性剤の混合物も使用することもできる。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、一成分として可塑剤をさらに含む。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、乾燥コーティングの全重量に対して可塑剤を約0.01〜約50重量%、好ましくは約1〜約5.0重量%含む。
本明細書で使用される、可塑剤とは、コーティングの可撓性を高めることができる試剤を意味する。前記可塑剤は、親水性コーティング配合物中に、乾燥コーティングの全重量に対して約0.01〜約50重量%、好ましくは約1〜約5.0重量%の濃度で含有され得る。適切な可塑剤は、好ましくは200℃を超える気圧での沸点、およびコーティング中での均一な溶解かつ/分散を維持する傾向を有する、高沸点化合物である。適切な可塑剤の例は、一価および多価アルコールおよびポリエーテル、例えばデカノール、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールかつ/またはプロピレングリコールおよび/または脂肪酸とのコポリマーである。可塑剤の混合物を使用することもできる。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、一成分として充填剤をさらに含む。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、イオノマーおよび親水性ポリマーの重量の0.1から10倍までの量で充填剤を含む。
本明細書で使用される、充填剤とは、コーティング配合物の溶媒に不溶性であり、かつコーティング作業中の錠剤の粘着を防ぎ、コーティングの完全性を高める試剤を意味する。充填剤の適切な例は、タルク、炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムである。これらの充填剤の混合物も使用することができる。粒径は約50〜300メッシュであり得る。
更なる実施形態において、本発明による潤滑性コーティングは、一成分として、粘着防止剤(タルクなど)、顔料(染料、アルミニウムブラックまたは酸化第二鉄)および/または不透明剤(酸化チタンなど)を含む。
国際公開第02098393号パンフレットには、アルギン酸ナトリウムとPVP−VA−コポリマーとの混合物でコーティングされた錠剤が開示されている。しかしながら、アルジネートは架橋されていない。
国際公開第10059530号パンフレットには、親水性ポリマーと、植物または動物に直接由来する天然産物と、を含む潤滑性コーティングを有する医薬品が開示されている。記載の天然産物の例は、カラゲナンなど、天然の多糖として定義されるガムである。アルギン酸ナトリウムは特に言及されておらず、さらに、可能性のある、天然産物の架橋も言及されていない。
国際公開第0132150号パンフレットには、微結晶性セルロース、カラゲナンおよびいわゆる強化ポリマーおよび/または可塑剤を含むコーティング組成物が開示されている。この特許公開に従って、強化ポリマーとして、ヒドロキシエチルセルロース、HPMC、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロースおよびポリビニルピロリドン(PVP)を使用してもよい。この特許公開による適切な可塑剤としては、ポリエチレングリコール、有利には高分子量ポリエチレングリコール、トリアセチン、セバシン酸ジブチル、プロピレングリコール、ソルビトール、グリセリン、およびクエン酸トリエチルが挙げられる。しかしながら、この明細書には、コーティングにおけるカラゲナンの架橋の可能性は言及されていない。
米国特許第6274162号明細書に、薬剤、食品、製菓形態、農業種物等に用いられる乾燥フィルムコーティングであって、ゼラチンおよび/またはヒドロキシエチルセルロース、および以下の成分:第2皮膜形成剤、可塑剤、滑剤(glidant)、懸濁助剤、着色剤および香味剤のうちの少なくとも1つを含むコーティングが開示されている。第2皮膜形成剤の一例として、アルギン酸ナトリウム(ならびにグリコールアルジネート)が挙げられる。グリコールアルジネートは、懸濁助剤としても言及される。しかしながら、コーティングにおける、可能性のあるアルジネートの架橋について、この明細書では言及されていない。
本発明による架橋コーティングは、医薬品のコーティングとして優れた安定性、優れた潤滑性、このようにコーティングされた医薬品における医薬物質との相互作用が少なく、医薬品がわずかな水で摂取される、または水なしで摂取された場合でさえ、上手に飲み込むことができる特徴を医薬品に与えるという利点を有する。
更なる態様において、本発明は、これらの潤滑性コーティングが、それから得ることができるコーティング組成物に関する。
一実施形態において、このコーティング組成物は、イオノマーと、親水性ポリマーと、イオノマーを架橋することができる架橋剤と、適切な溶媒との組み合わせを含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、イオノマーを0.1〜10重量%、親水性ポリマーを0.1〜20重量%、溶媒を75〜99.5重量%含む。
特定の実施形態において、イオノマーはアルジネートであり得る。
更なる特定の実施形態において、親水性ポリマーはPVPであり得る。
更なる特定の実施形態において、アルジネートおよびPVPは、約1:2の重量比でコーティングにおいて存在し得る。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、一成分として界面活性剤をさらに含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、界面活性剤を0.0001〜1重量%含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、一成分として可塑剤をさらに含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、可塑剤を0.01〜5重量%含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、一成分として充填剤をさらに含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、充填剤を0.5〜25重量%含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、架橋剤を0.01〜1重量%含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、イオノマーの混合物、または所定のイオノマーの異なる分子量バージョンの混合物を含む。
更なる実施形態において、本発明によるコーティング組成物は、親水性ポリマーの混合物、または所定の親水性ポリマーの異なる分子量バージョンの混合物を含む。
更なる態様において、本発明は、実質的に本明細書に記載のように、その外部表面が潤滑性コーティングによって覆われている医薬品を含む被覆医薬品に関する。
本明細書で使用される、医薬品とは、例えば丸剤、錠剤、カプセル剤形態の製剤化された固形医薬組成物を意味する。
この医薬品にはさらに、医薬品を保護するための、または胃の中で医薬品が溶解するのを防ぐための層など、または活性成分の放出を広げる層など、機能性コーティング層が提供され得る。
更なる態様において、本発明は、イオノマー(イオノマーは適切な架橋剤で架橋される)と、親水性ポリマーと、任意選択的に界面活性剤、可塑剤、充填剤、粘着防止剤、顔料および/または不透明剤からなる群から選択される少なくとも1種類の成分と、の組み合わせを含むコーティングを有する被覆医薬品に関する。
更なる態様において、本発明は、医薬品をコーティングする方法であって、本発明によるコーティング組成物が医薬品に塗布される方法に関する。
錠剤上のポリマーのフィルムコーティングは、例えば、パンコーティングを用いて達成することができる。
パンコーティングでは、水平面に対してある角度(例えば約45度)に位置する多孔ステンレス鋼コーティングパン内で一定の速度にて錠剤を転動させる。ポリマーおよび他の成分を精製水または他の適切な溶媒に溶解かつ/または懸濁する。圧縮空気に取り付けられたノズルを通じてポンプを使用して、コーティング懸濁液を噴霧し得る。コーターを通して熱風を吹き込み、それと同時に液体が乾燥し、錠剤上に乾燥フィルムが形成され得る。所定の量の噴霧懸濁液が噴霧された後、錠剤を熱風でさらに乾燥させて、錠剤の微量の水が除去され得る。
コーティングの均一性および精度は、充填サイズ(load size)、空気流、空気温度、および懸濁液の噴霧速度、噴霧化空気圧力、および錠剤の増量を維持することによって制御することができる。
更なる態様において、本発明は、医薬品の外部表面に最初に、イオノマーと、親水性ポリマーと、任意に界面活性剤、可塑剤および充填剤からなる群の1つまたは複数のメンバーと、を含む潤滑性コーティング組成が塗布され、この後に、イオノマーを架橋することができる架橋剤を含む水性組成物が塗布される、医薬品をコーティングする方法に関する。
更なる態様において、本発明は、イオノマーと、親水性ポリマーと、イオノマーを架橋することができる架橋剤と、任意に界面活性剤、可塑剤および充填剤からなる群の1つまたは複数のメンバーと、を含む潤滑性コーティング組成物が、医薬品の外部表面に塗布される、医薬品をコーティングする方法に関する。
[B.製造方法]
微結晶性セルロースおよびステアリン酸マグネシウムをバッチ単位で分配した。V形ブレンダーにおいて両方の成分を5分間ブレンドした。回転錠剤プレスを使用して、錠剤を圧縮した。平均錠剤重量は、570〜630mgの範囲で維持された。錠剤の平均硬さは9〜13kpの範囲で維持された。コーティング中の錠剤の破損を防ぐために、破砕性を1%未満に維持した。
微結晶性セルロースおよびステアリン酸マグネシウムをバッチ単位で分配した。V形ブレンダーにおいて両方の成分を5分間ブレンドした。回転錠剤プレスを使用して、錠剤を圧縮した。平均錠剤重量は、570〜630mgの範囲で維持された。錠剤の平均硬さは9〜13kpの範囲で維持された。コーティング中の錠剤の破損を防ぐために、破砕性を1%未満に維持した。
[B.コーティング懸濁液の調製]
ミキサーを備えた適切なタンクに、精製水(割り当て分1)を添加した。次いで、アルギン酸ナトリウムをゆっくりと精製水に添加し、溶液が透明になるまで混合した。次いで、同じ溶液にグリセロールを添加し、続いてTween80を添加した。溶液が均一かつ透明になるまで、混合を続けた。その後、PVP K90を溶液にゆっくりと添加し、得られた溶液が透明になるまで混合した。タルクを溶液に添加した。溶液中にタルクを確実に十分に懸濁するために、タルクの添加後に少なくとも10分間混合を続けた。
ミキサーを備えた適切なタンクに、精製水(割り当て分1)を添加した。次いで、アルギン酸ナトリウムをゆっくりと精製水に添加し、溶液が透明になるまで混合した。次いで、同じ溶液にグリセロールを添加し、続いてTween80を添加した。溶液が均一かつ透明になるまで、混合を続けた。その後、PVP K90を溶液にゆっくりと添加し、得られた溶液が透明になるまで混合した。タルクを溶液に添加した。溶液中にタルクを確実に十分に懸濁するために、タルクの添加後に少なくとも10分間混合を続けた。
[C.コーティングプロセス]
12インチ多孔コーティングパン内に錠剤を入れた。錠剤ベッドを約40℃の排気温度で温めた。排気温度が約40℃に達したら、速度約3.5g/分で噴霧を開始した。入口空気流(CFM)、排気温度(℃)、入口温度(℃)、パン速度(rpm)および噴霧化空気圧(psi)などの他のパラメーターも、必要に応じて調節した。約5%の増量が達成されるまで、コーティングプロセスを続けた。
12インチ多孔コーティングパン内に錠剤を入れた。錠剤ベッドを約40℃の排気温度で温めた。排気温度が約40℃に達したら、速度約3.5g/分で噴霧を開始した。入口空気流(CFM)、排気温度(℃)、入口温度(℃)、パン速度(rpm)および噴霧化空気圧(psi)などの他のパラメーターも、必要に応じて調節した。約5%の増量が達成されるまで、コーティングプロセスを続けた。
[D.コーティング後の溶液の調製]
他の適切な容器に、精製水(割り当て分2)を添加した。その精製水に、塩化カルシウム二水和物を添加し、塩化カルシウム二水和物が完全に溶解するまで、混合した。
他の適切な容器に、精製水(割り当て分2)を添加した。その精製水に、塩化カルシウム二水和物を添加し、塩化カルシウム二水和物が完全に溶解するまで、混合した。
[E.コーティング後のプロセス]
錠剤上でアルギン酸ナトリウムの1%、5%または10%飽和度(モル)が達成されるまで、塩化カルシウム二水和物0.5%(w/v)溶液を適用した。噴霧されるべきコーティング後溶液の量は、計算を行うことによって決定され、必要とされる溶液の量はそれに応じて消費された。
錠剤上でアルギン酸ナトリウムの1%、5%または10%飽和度(モル)が達成されるまで、塩化カルシウム二水和物0.5%(w/v)溶液を適用した。噴霧されるべきコーティング後溶液の量は、計算を行うことによって決定され、必要とされる溶液の量はそれに応じて消費された。
コーティング懸濁液の製造およびコーティングプロセスは、実施例1に記載のものとほぼ同じであった。懸濁液の組成および飽和度(10%および25%)にわずかな変更が加えられた。
[実施例3 潤滑性またはスリップ性の試験]
[A.実験]
以下の試験セットアップを用いて、スレッド試験(sled−test)に従って、錠剤の潤滑性またはスリップ性を測定した。
[A.実験]
以下の試験セットアップを用いて、スレッド試験(sled−test)に従って、錠剤の潤滑性またはスリップ性を測定した。
スレッドは、錠剤を位置付けるための、それぞれの角にくぼみを有するポリカーボネートプレートからなった。くぼみの寸法は、錠剤が正確にフィットし、スレッドが錠剤上に載るように錠剤が突き出るように構成される。スレッドの寸法は(長さ)×(幅)×(高さ)=100×100×8mmであった。スレッドの重量は100グラムである。
ガラスプレートを覆うのに十分な水を有する水浴をガラスプレートに供給した。水浴は滑車を備える。水浴の寸法は(長さ)×(幅)×(高さ)=250×150×8mmである。高さ2mmを有する正確にフィットするガラスプレートを水浴の底に位置付けた。
錠剤を有するスレッドを濡れたガラスプレート上に位置付け、滑車を介して釣糸でHarland FTS 5000摩擦試験機のロードセルに連結した。そのラインがスレッド上のコネクターと滑車上との間で水平に配向するように滑車を位置付ける。ラインは滑車とロードセルとの間で垂直に配向する。スレッドの上部に、150グラムのおもりが位置付けられる。
摩擦測定は、摩擦が記録される間、速度1cm/秒で12cmの距離の間、ガラスプレート上にタブレットを載せたスレッドを引くFTSを活性化することによって開始される。8cmの距離にわたる平均摩擦が記録される。平均で5回の実験を行った。
[B.結果]
表3の摩擦試験の結果から、この特許出願に記載の本発明のコーティングで達成することができる摩擦減少の有意な向上が示されている。
表3の摩擦試験の結果から、この特許出願に記載の本発明のコーティングで達成することができる摩擦減少の有意な向上が示されている。
プラシーボ錠剤は180グラムの高い摩擦値を有し、被覆錠剤はすべて、有意に低い摩擦値を有した。
コーティング組成物の調製、コーティングプロセス、コーティング後溶液の調製およびコーティング後プロセスは、表6に示される組成物を使用して、実施例1に記載のものと同様であった。
被覆錠剤と未被覆錠剤の両方で促進安定性(40C/相対湿度75%)を2ヶ月にわたって行った。両方の錠剤で行った分析試験から、コーティングの存在は、ラベルクレーム(label claim)500mgのメトホルミン塩酸塩錠剤について、USPモノグラフで定義されるように測定されたメトホルミン錠剤の限界品質特性のいずれにも影響を及ぼさなかったことが示された。
本発明によるメトホルミン錠剤の潤滑性は、未被覆錠剤と比較して大幅に向上した。
Claims (12)
- イオノマーと、親水性ポリマーと、を含む潤滑性コーティングであって、前記イオノマーが、前記イオノマーを架橋することができる架橋剤を使用して架橋される、潤滑性コーティング。
- 一成分として界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の潤滑性コーティング。
- 一成分として可塑剤をさらに含む、請求項1に記載の潤滑性コーティング。
- 一成分として充填剤をさらに含む、請求項1に記載の潤滑性コーティング。
- 前記イオノマーがアルジネートである、請求項1から4のいずれか一項に記載の潤滑性コーティング。
- 前記イオノマーを架橋する前記架橋剤がカルシウム塩である、請求項5に記載の潤滑性コーティング。
- 前記親水性ポリマーがPVPである、請求項1から6のいずれか一項に記載の潤滑性コーティング。
- アルジネートとPVPが約1:2の重量比で存在する、請求項6および7に記載の潤滑性コーティング。
- 請求項1から8のいずれかに記載の潤滑性コーティングの成分、ならびに水性溶媒を含む、潤滑性コーティング組成物。
- 請求項1から8のいずれかに記載の潤滑性コーティングによってその外部表面が覆われている、医薬品を含む被覆医薬品。
- 医薬品をコーティングするプロセスであって、最初に前記医薬品の外部表面に、イオノマーと、親水性ポリマーと、任意選択的に、界面活性剤、可塑剤および充填剤からなる群の1つまたは複数のメンバーと、を含む潤滑性コーティング組成物を塗布し、その後、前記イオノマーを架橋することができる架橋剤を含む水性組成物を塗布する、プロセス。
- 医薬品をコーティングするプロセスであって、前記医薬品の外部表面に、イオノマーと、親水性ポリマーと、前記イオノマーを架橋することができる架橋剤と、任意選択的に、界面活性剤、可塑剤および充填剤からなる群の1つまたは複数のメンバーと、を含む潤滑性コーティング組成物を塗布する、プロセス。
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
EP11188598 | 2011-11-10 | ||
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