JP2014534587A - 中性ビームの特徴付けのための診断方法および装置ならびにそれによるプロセス制御 - Google Patents

中性ビームの特徴付けのための診断方法および装置ならびにそれによるプロセス制御 Download PDF

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Abstract

粒子ビームを特徴付ける装置および方法は、粒子ビームを減圧筐体の中央領域で受け取り、筐体から熱的に分離されるビームストライクに対して受け取ったビームを衝突させ、衝突ビームによるビームストライクの温度範囲を測定し、受け取ったビームによる筐体内の圧力変化を測定し、測定された温度範囲と測定された圧力変化とを処理してビームの特徴を判定することを提供する。【選択図】図5

Description

本発明は概して、加速ガスクラスタイオンビーム(GCIB、加速されたガスクラスタイオンビーム)から得られる(解離させる、あるいは部分的に解離させることのできる)加速中性ビーム(加速された中性ビーム)を特徴付ける診断方法および装置に関する。また、本発明は、加速ガスクラスタイオンビームから得られる(解離させる、あるいは部分的に解離させることのできる)加速中性ビームの照射によるワークピース(workpiece、被加工物)処理のための線量測定を制御する方法および装置に関する。
イオンは、その電荷が電界および磁界による操作を容易にするために多数のプロセスで長い間採用されてきた。これにより、処理が非常に柔軟になる。しかしながら、用途によっては、どのイオン(GCIB中のガスクラスタイオンを含む)にも固有の電荷が処理表面に望ましくない作用を及ぼす場合がある。GCIBは、単独のまたは小さな複数電荷を有するガスクラスタイオンが従来のイオン(単独の原子、分子、または分子断片)に比べてずっと大きな質量流の移送と制御を可能にするという点で、従来のイオンビームを越える明確な利点を備える(クラスタは数百または数千の分子から成ることがある)。特に、絶縁性材料の場合、イオンを使用して処理される表面は蓄積電荷の急な放出、および材料の電界誘発ストレスのダメージの生成(これも蓄積電荷から生じる)から生じる電荷誘発損傷を受けることが多い。このような多くのケースでは、GCIBは質量当たりの電荷が比較的低いために有益であるが、場合によってはターゲット荷電問題を排除できないことがある。さらに、中〜高電流イオンビームは、長距離にわたり適切に合焦されたビームの移送を阻む傾向にある大きな空間電荷誘発脱焦を受けることがある。ここでも、従来のイオンビームに比べて質量当たりの電荷が低いために、GCIBは利点を有するが、空間電荷移送問題を完全に排除できていない。
中性分子または原子ビームの使用は表面処理用途や無空間電荷ビーム移送では有効であるが、エネルギーが通常原子または分子当たり約数ミリ電子ボルトであるために処理能力が限られるノズルジェットの場合を除き、中性分子または原子の強力なビームを生成するのは容易でも経済的でもないという事実から、別の需要または機会の例が生じる。多数の用途、たとえば清掃、エッチング、平滑化、蒸着、非晶質化を簡易化する、あるいは表面化学作用を生成するために表面または浅い表面下の結合を解くことが望ましい場合など、よりエネルギーの大きな中性粒子が有益または必要であろう。このような場合、粒子当たり約1eV〜最大数千eVからのエネルギーが有効である場合が多い。加速荷電GCIBをまず形成し、次にビームの少なくとも一部を中性化し、あるいは中性化の準備をし、荷電部分と未荷電部分とを分離することによって、上記の中性ビームを形成する方法および装置を本願で説明する。GCIB処理は多数の用途で首尾よく採用されてきたが、GCIBまたはその他の現状の方法および装置では十分に満たされていない新たなおよび既存の用途が存在し、そこでは加速中性ビームが優れた成果をもたらし得る。たとえば、良くある状況で、GCIBは、最初はやや粗い表面を原子レベルで劇的に平滑化できるが、最終的に達成可能な平滑化は所望の平滑化に達しないことが多く、状況によっては、GCIB処理が中程度に平滑な表面をさらに平滑化するのではなく粗くすることがある。
「クラスタサイズは残留ガスとの衝突後におけるガスクラスタイオンのエネルギーおよび速度分布に依存する」Toyoda、N.ら、Nucl.Instr.& Meth.in Phys.Research B 257(2007)、662頁〜665頁、
歴史的に見て、従来のイオンビームおよびGCIBがワークピース処理に利用される際、時間をかけて統合されたワークピースでビーム電流の測定を採用する処理線量測定法を使用し、処理面積のサイズを考慮に入れてイオン/cmの線量を判定することによって処理結果の反復性が達成されてきた。線量(イオン/cm)とビームエネルギーを制御することによって、ほとんどの処理で良好な反復性が達成される。所望の処理結果(ワークピース温度変移や処理中に発生するビーム方向の制限など)を達成するためにその他の要因を制御しなければならないことが多いが、大抵の場合、線量(イオン/cm)とビームエネルギーは反復可能な結果をもたらすために制御される主要な処理パラメータである。
中性ビームおよび解離中性ビームでは、ビーム粒子が荷電されていないことで、それらの束(flux)を現在の測定値によって判定することができないため、許容可能な処理結果が処理線量の精密な制御に依存するときは何らかの他の線量測定が必要とされる。
したがって、本発明の目的は、中性ビームおよび解離中性ビームを特徴付ける診断方法および装置を提供することである。
本発明の他の目的は、反復可能なワークピース処理をもたらすより精密な処理線量測定を可能にする程度にまで、中性ビームおよび解離中性ビームを特徴付ける診断方法および装置を提供することである。
発明の概要
本発明は、ワークピース処理制御用の改善された線量測定を可能にするように、中性ビームまたは解離中性ビームを特徴付けるために組み合わされたセンサとセンサによる測定値との組み合わせの使用に関する。
従来のエネルギーイオン、加速荷電原子または分子のビームは、半導体装置の接合を形成する、スパッタリングにより表面を変質させる、薄膜の特性を変更するために広く利用されている。従来のイオンと異なり、ガスクラスタイオンは、標準的な温度および圧力下ではガス状の(一般的には、たとえば酸素、窒素、またはアルゴンなどの不活性ガスだが、ガスクラスタイオンを生成する任意の凝縮性ガスが使用可能である)材料の多数の(標準的な分布は数百〜数千、平均値は数千)弱く結合した原子または分子のクラスタから形成され、各クラスタは一つまたはそれ以上の電荷を共有し、大きな電位差(約3kV〜約70kVまたはそれ以上)により共に加速されて高い総エネルギーを得る。ガスクラスタイオンの形成および加速後、それらの電荷状態は変更させることができる、あるいは変更する(さらには中性化する)結果、より小さなクラスタイオンまたはモノマーイオン、および/またはより小さな中性化クラスタおよび中性化モノマーに断片化される、あるいは断片化を誘発されることがあるが、大きな電位差を通じて加速されるために比較的高い速度およびエネルギーを維持する傾向があり、エネルギーは断片全体に分配される。
緩やかに結合されているガスクラスタイオン(または中性ガスクラスタ)は表面への衝撃で分解し、加速ガスクラスタイオンの総エネルギーは構成原子間で共有される。このエネルギー共有のため、クラスタ内の個々のモノマーは同様に加速された従来のイオンで見られる場合よりも(分解後)ずっとエネルギーが小さく、その結果、加速ガスクラスタの高い総エネルギーにもかかわらず原子はずっと浅くしか浸透しない。本願で使用されるように、「GCIB」および「ガスクラスタイオンビーム」という用語は、イオン化ビームおよびイオンだけでなく、粒子の一部がイオン化されていないビームも包含することを目的とする。「GCIB」と「ガスクラスタイオンビーム」という用語は、非クラスタ化イオンおよび/または中性粒子を含んでいる場合でも、ガスクラスタイオンを含むすべてのビームを包含することを目的とする。本願で使用されるように、「中性ビーム」という用語は、加速ガスクラスタイオンビームから得られる中性ガスクラスタおよび/または中性モノマーのビームを意味することを目的とし、加速はガスクラスタイオンビームの加速から生じる。本願で使用されるように、「解離中性ビーム」という用語は、加速ガスクラスタイオンビームから得られる加速中性モノマーで実質上構成され、加速がガスクラスタイオンの加速から生じるビームを意味することを目的とする。本願で使用されるように、「モノマー」という用語は単独の原子または単独の分子のいずれも等しく指す。「原子」、「分子」、「モノマー」という用語は互換可能に使用することができ、当該ガスの特徴となる適切なモノマー(クラスタの成分、クラスタイオンの成分、または原子または分子)すべてを指す。たとえば、アルゴンなどの一原子ガスを原子、分子、またはモノマーに関して言及することができ、それらの用語はそれぞれ単独の原子を意味する。同様に、窒素のような二原子ガスの場合、原子、分子、またはモノマーに関して言及することができ、それらの用語はそれぞれ二原子分子を意味する。さらに、COのような分子ガスを原子、分子、またはモノマーに関して言及することができ、それらの用語はそれぞれ3つの原子分子などを意味する。これらの決まりは、ガス状の一原子、二原子、または分子のいずれであるかに関係なくガスおよびガスクラスタまたはガスクラスタイオンを単純に概説する際に使用される。
加速ガスクラスタイオンが完全に分離されて中性化されると、結果として生じる中性モノマーは、加速した時点における最初のガスクラスタイオンを含んだモノマーの数Nで最初の加速ガスクラスタイオンの総エネルギーを割ったものにほぼ等しいエネルギーを有する。このように分離された中性モノマーは、ガスクラスタイオンの最初の加速エネルギーと加速時のガスクラスタのサイズとに応じて、約1eV〜数十、さらには数千eVものエネルギーを有する。このように分離された中性加速モノマーの処理効果は、ワークピースの所与の表面積に衝突するモノマーの数と、該モノマーに関連するエネルギーの両方に依存する。
ガスクラスタイオンビームは、公知の技術によりワークピースを照射する目的で生成および送信される。照射用のGCIBの経路に対象を保持し、対象を操作して対象の複数の部分を照射できるようにするための様々な種類のホルダが当分野において公知である。中性ビームと解離中性ビームを、本願に教示する方法によりワークピースを照射するために生成および送信することができる。
本発明は、様々な種類の表面および浅い表面の材料処理に採用することができ、多数の用途で従来のGCIB処理よりも優れた性能を発揮できる、加速ガスクラスタイオンビーム加速中性ガスクラスタおよび/または好ましくはモノマービームから得られる高ビーム純度方法およびシステムを採用することができる。これは、約1eV〜数千eVもの範囲のエネルギーを有する粒子を備えた、十分に集束および加速された強力な中性モノマービームを提供することができる。これは、強力な中性ビームを形成するために簡易で比較的安価な装置では非現実的であったエネルギー範囲である。
これらの加速中性ビームは、まず従来の加速GCIBを形成し、次に、ビームに不純物を導入しない方法および動作条件によって部分的にまたはほぼ全部を分離してから、ビームの残りの荷電部分を中性部分と分離することによって生成され、結果として生じる加速中性ビームがワークピース処理用に使用される。ガスクラスタイオンの分離の程度に応じて、生成される中性ビームは中性ガスモノマーとガスクラスタの混合物とすることができる、あるいは、すべてまたはほぼすべてが中性ガスモノマーから実質的に成ることができる。中性ビーム内の小サイズのクラスタの存在が用途によっては望ましくない作用を引き起こすことが知られているために、加速中性ビームは解離中性ビームであることが望ましい。
本発明の方法および装置によって生成することのできる中性ビームおよび解離中性ビームの利点は、GCIBを含む全イオン化ビームで一般的に生じるように、ビーム輸送電荷による電気絶縁性材料表面の荷電によって材料に損傷を与えずに、電気絶縁性材料を処理する際に使用できることである。たとえば、半導体やその他の電子処理用途では、イオンが酸化物や窒化物などの薄誘電体膜を損傷または破壊するような荷電の原因となることが多い。中性ビームおよび解離中性ビームの使用により、イオンビームが表面またはその他の荷電作用による望ましくない副作用を起こしうるその他の用途において、ポリマー、誘電体、および/またはその他の電気絶縁性または高抵抗性材料、被覆、膜を良好にビーム処理することができる。たとえば、(制限なく)抗腐食コーティング処理や有機膜の照射架橋および/またはポリマー化などである。別の例では、中性ビームの誘発するポリマーまたはその他の誘電材料の改質(たとえば、殺菌、平滑化、表面生体適合性の向上、付着の向上、および/または薬剤の溶出速度の制御)を通じて、上記材料を埋め込み用医療装置および/またはその他の医療/手術用途で使用することができる。他の例は、上記ビームがたとえば粗度、平滑性、親水性、生体適合性などの表面特徴を向上させるのに使用することができる、ガラス、ポリマー、およびセラミック生体培養実験機器および/または環境サンプリング表面の中性ビーム処理である。
加速中性ビームまたは解離中性ビームを本願に記載の方法および装置によって形成できる親GCIB(Parent GCIB、元のGCIB)はイオンを含んでいるため、従来のイオンビーム技術を用いて所望のエネルギーまで容易に加速され、容易に合焦される。その後の荷電イオンと中性粒子との解離および分離後、中性ビーム粒子は集束軌道を維持する傾向があり、良好な作用を保ち、長距離を移送させることができる。
ジェット内の中性ガスクラスタは、電子衝突によってイオン化されると、加熱および/または励起される。この結果、イオン化ガスクラスタからモノマーが気化し、加速後、ビームラインを下っていく。また、イオン化装置、アクセラレータ、ビームライン領域でのガスクラスタイオンと背景ガス分子との衝突もガスクラスタイオンを加熱および励起する結果、加速後にガスクラスタイオンからモノマーをさらに発生させる場合がある。これらのモノマー発生機構がGCIBを形成したものと同じガスの背景ガス分子(および/またはその他のガスクラスタ)と電子との衝撃および/または衝突で誘発されるとき、モノマー発生の際に生じる分離プロセスによって、ビームは汚染されない。
ビームを汚染せずにGCIB内のガスクラスタイオンを分離する(あるいはモノマーの発生を誘発する)ために採用可能な機構は他にもある。これらの機構のうちいくつかも、中性ガスクラスタビーム内の中性ガスクラスタを分離するのに採用することができる。一つの機構は、赤外線またはその他のレーザエネルギーを使用するクラスタ−イオンビームのレーザ照射である。レーザ照射GCIB内のガスクラスタイオンのレーザ誘発加熱はガスクラスタイオンを励起および/または加熱させ、ビームからさらにモノマーを発生させる。もう一つの機構は、放射熱エネルギーフォトンがビームのガスクラスタイオンに衝突するように加熱管にビームを通過させることである。管内の放射熱エネルギーによるガスクラスタイオン誘発加熱の結果、ガスクラスタイオンが励起および/または加熱されて、ビームからさらにモノマーを発生させる。別の機構では、GCIBの形成に使用されるソースガス(またはその他の非汚染ガス)と同一のガスまたは混合物のガスジェットにガスクラスタイオンビームを交差させることによって、ガスジェット内のガスのモノマーとイオンビーム内のガスクラスタとが衝突して、ビームのガスクラスタイオンを励起および/または加熱させ、励起されたガスクラスタイオンからさらにモノマーを発生させる。最初のイオン化中の電子衝突、および/またはビーム内の(他のクラスタイオン、またはGCIBを形成するのに使用されるのと同一のガスの背景ガス分子との)衝突、および/またはレーザまたは熱放射、および/またはGCIB分離および/または断片化を生じさせる非汚染ガスの横断ジェット衝突に完全に依存することによって、他の材料との衝突によるビーム汚染が回避される。
ノズルからの中性ガスクラスタジェットが、電子がクラスタをイオン化するように方向付けられるイオン化領域を移動していく間、クラスタは非イオン化状態を保つ、あるいは一つまたはそれ以上の電荷(入射電子によるクラスタからの電子の放射による)の荷電状態qを得ることができる。イオン化装置動作状態は、ガスクラスタが特定の荷電状態をとる可能性に影響し、イオン化装置の状態が強力であるほど、より高い荷電状態が達成される可能性が高くなる。高イオン化効率につながるさらに強力なイオン化装置状態は、より高い電子束および/またはより高い(限界内)電子エネルギーをもたらすことができる。いったんガスクラスタがイオン化されると、一般的には、イオン化装置から抽出され、ビームへと集束され、電界を下ることによって加速される。ガスクラスタイオンの加速量は加速電界の大きさを制御することによって容易に制御される。通常、一般的な市販のGCIB処理ツールは調節可能な加速電位VAcc、たとえば一般的に約1kV〜70kV(しかしこの範囲に限定されず、最大200kVまたはそれ以上のVAccが実現可能である)を有する電界によってガスクラスタイオンを加速させる。よって、単独に荷電されたガスクラスタイオンは、1〜70keV(より大きいVAccが使用される場合はそれ以上)の範囲のエネルギーを達成し、複数で荷電された(たとえば、制限なく、荷電状態q=3電子電荷)ガスクラスタイオンは3〜210keV(VAccがより大きい場合はそれ以上)のエネルギーを達成する。他のガスクラスタイオン荷電状態および加速電位の場合、クラスタ当たりの加速エネルギーはqVAcceVである。所与のイオン化効率を有する所与のイオン化装置から、ガスクラスタイオンはゼロ(未イオン化)からたとえば、6などのさらに高い値(またはイオン化装置効率がより高い場合はそれ以上)まで分布された荷電状態を有し、荷電状態分布の最も起こりやすい平均値もイオン化装置効率(電子束および/またはエネルギー)の上昇と共に増加する。イオン化装置効率が高い場合も、イオン化装置で形成されるガスクラスタイオンの数が増える。多くの場合、高効率でイオン化装置を動作する際にGCIB処理量が増大する結果、GCIB電流が増加する。このような動作のマイナス面は、中サイズのガスクラスタイオンで生じ得る複数の荷電状態がイオンによる孔および/または粗境界面の形成を引き起こし、これらの作用が処理の目的にとって逆効果に働く場合が多いことである。よって、多数のGCIB表面処理法では、イオン化装置動作パラメータの選択は単にビーム電流を最大化するよりも多くの考慮事項を含む傾向がある。プロセスによっては、「圧力セル」(米国特許第7,060,989号、Swensonらを参照)を採用して、高圧「圧力セル」内でのガス衝突によるビームエネルギーを穏やかにすることによって許容可能なビーム処理性能を得つつ、高イオン化効率でイオン化装置を動作させる。
本発明では、高効率でイオン化装置を動作させることのマイナス面が発生しない。事実、このような動作が好ましいことがある。イオン化装置が高効率で動作するとき、イオン化装置によって生成されるガスクラスタイオンは幅広い荷電状態をとりうる。この結果、イオン化装置とビーム加速電極間の抽出領域ならびに下流ビームにおいて幅広い速度のガスクラスタイオンが生じる。このため、ビーム内のガスクラスタイオン間の衝突頻度が増し、通常は最も大きなガスクラスタイオンが高割合で断片化する。このような断片化はビーム内のクラスタサイズを再分配させ、より小さなクラスタサイズの方に偏向させる。これらのクラスタ断片は新たなサイズ(N)に比例してエネルギーを保持するため、最初の非断片化ガスクラスタイオンの加速度をほぼ保持しつつエネルギーは小さくなる。衝突後の速度保持に伴うエネルギーの変化は実験で実証されている(たとえば、Toyoda、N.らの「クラスタサイズは残留ガスとの衝突後におけるガスクラスタイオンのエネルギーおよび速度分布に依存する」、Nucl.Instr.& Meth.in Phys.Research B 257(2007)、662〜665ページ(非特許文献1)で報告されている)。さらに、断片化はクラスタ断片内の電荷も再配分させる。一部の非荷電断片が生じやすく、複数の荷電ガスクラスタイオンがいくつかの荷電ガスクラスタイオンと場合によってはいくつかの未荷電断片とに断片化されることがある。発明者の理解するところでは、イオン化装置の集束場と抽出領域の設計は、小さなガスクラスタイオンおよびモノマーイオンの集束を推進し、ビーム抽出領域および下流ビームにおけるより大きなガスクラスタイオンとの衝突の可能性を高めることによってガスクラスタイオンの分離および/または断片化に貢献する。
本発明の一実施形態では、イオン化装置、加速領域、ビームラインの背景ガスの圧力は任意で、良好なGCIB送信のために通常利用されるより高圧を有するように構成することができる。この結果、ガスクラスタイオンから(最初のガスクラスタイオン化事象から生じる加熱および/または励起が招くよりも)さらにモノマーを発生させることができる。圧力は、ガスクラスタイオンが背景ガス分子との複数の衝突を受けなければならないイオン化装置とワークピース間の十分に短い平均自由行程および十分に長い飛行行程を有するように構成することができる。
N個のモノマーを含み、荷電状態qを有し、VAccボルトの電位低下を通じて加速された均一ガスクラスタイオンの場合、クラスタはモノマー当たり約qVAcc/NeVのエネルギーを有する。ただしNは加速時のクラスタイオン中のモノマーの数である。最も小さなガスクラスタイオンを除けば、イオンとクラスタソースガスと同一のガスの背景ガスモノマーとの衝突の結果、ガスクラスタイオンに約qVAcc/NeVが追加して蒸着される。このエネルギーは全ガスクラスタイオンエネルギー(qVAcc)と比べて比較的小さく、通常はクラスタを励起または加熱させ、クラスタからモノマーをさらに発生させる。このような大きなクラスタと背景ガスとの衝突は滅多にクラスタを断片化せず、クラスタを加熱および/または励起して、気化または類似の機構によってモノマーを発生させると考えられる。励起源から生じたモノマーかガスクラスタイオンからのモノマーかにかかわらず、発生したモノマーはほぼ同一の粒子当たりのエネルギーqVAcc/NeVを有し、モノマーが発生したガスクラスタイオンとほぼ同じ速度と軌道を保持する。このようなモノマーの発生がガスクラスタイオンから生じるとき、最初のイオン化事象、衝突、または放射加熱によるどの励起または加熱から生じたかにかかわらず、大きな残留ガスクラスタイオンと共に電荷が残る可能性が高い。よって、一連のモノマー発生後、大きなガスクラスタイオンは、場合によってはより小さな残留ガスクラスタイオンと共に移動するモノマー群(断片化も生じている場合は数個の場合もある)まで還元させることができる。最初のビーム軌道に沿った共に移動するモノマーはすべて最初のガスクラスタイオンとほぼ同じ速度を有し、それぞれが約qVAcc/NeVのエネルギーを有する。小さなガスクラスタイオンの場合、背景ガスモノマーとの衝突エネルギーは小さなガスクラスタを完全に激しく分離させる可能性が高く、このような場合、結果として生じるモノマーがビームと共に移動し続けるのか、あるいはビームから放射されるのかは不確実である。
GCIBがワークピースに到達する前に、ビーム中の残りの荷電粒子(ガスクラスタイオン、特に小中サイズのガスクラスタイオンといくらかの荷電モノマーだが、残りの任意の大きなガスクラスタイオンも含む)はビームの中性部分から分離されて、ワークピース処理用に中性ビームだけが残る。
典型的な動作時、処理目標に送達されたフル(荷電プラス中性)ビーム(全量ビーム、full beam)のパワーに対して中性ビーム成分のパワー部分は約5%〜95%の範囲であるため、本発明の分離方法および装置によって、フル加速荷電ビームのその運動エネルギーの部分を中性ビームであるターゲットに送達させることができる。
ガスクラスタイオンの分離とそれによる高中性モノマービームのエネルギーの生成は、1)より高い加速電圧で動作することによって推進される。このため、任意の所与のクラスタサイズでのqVAcc/Nが増大する。また、2)高イオン化装置効率で動作することによって推進される。これによりqを増大することによって任意の所与のクラスタサイズのqVAcc/Nが増大し、クラスタ間の荷電状態の差により、抽出領域におけるクラスタ−イオン衝突時のクラスタ−イオンが増大する。3)高イオン化装置、加速領域、またはビームライン圧力で動作する、あるいはビームを横断するガスジェット(ガス噴射)で、またはより長いビーム行程で動作することによって推進される。これらはすべて所与のサイズのガスクラスタイオンの場合の背景ガス衝突の可能性を高める。4)ガスクラスタイオンからのモノマーの発生を直接促進するレーザ照射またはビームの放射加熱で動作することによって推進される。5)より高いノズルガス流で動作することによって推進される。この結果、クラスタ化および場合によっては未クラスタ化ガス(クラスタとなっていないガス)のGCIB軌道への輸送が推進されて衝突が増し、モノマーをより発生させる。
中性ビームの測定は、ガスクラスタイオンビームの場合簡便である電流測定によって実行することができない。一実施形態では中性ビームパワーセンサは、ワークピースに中性ビームを照射する際に線量測定を簡易化するために使用される。中性ビームセンサはビーム(または任意で、ビームの既知のサンプル)を捕捉する熱センサである。センサの温度上昇速度はセンサのエネルギービーム照射から生じるエネルギー束に関連する。熱測定は、センサで発生するエネルギーの熱再放射による誤差を最小限にとどめるために制限された範囲のセンサ温度下で行わねばならない。GCIBプロセスの場合、ビームパワー(ワット)はビーム電流(アンペア)×ビーム加速電圧VAccに等しい。GCIBがある期間(秒)ワークピースを照射すると、ワークピースが受け取るエネルギー(ジュール)はビームパワーと照射時間の積である。拡張領域を処理する際のこのようなビームの処理作用は、領域(たとえば、cm)全体に分散される。イオンビームの場合、照射イオン/cmに関して処理量を明示することが従来から好都合であった。その場合、イオンは加速時に平均荷電状態qを有し、各イオンがqVAcceV(eVは約1.6×10−19ジュール)のエネルギーを担持するようにVAccボルトの電位差を通じて加速されていることが公知である、あるいは推定される。よって、VAccによって加速されたイオン/cmで明示される平均荷電状態qの場合のイオンビームの線量は、ジュール/cmで表される容易に算出可能なエネルギー量に相当する。本発明で利用されるような加速GCIBから得られる加速中性ビームの場合、加速時のqの値とVAccの値は、(後で形成され分離される)ビームの荷電部分と未荷電部分の両方で同一である。GCIBの二つ(中性および荷電)部分のパワーは各ビーム部分の質量に比例して分割される。よって、本発明で採用されるような加速中性ビームの場合、等しい面積が等しい時間照射されるとき、中性ビームによって蓄積されるエネルギー量(ジュール/cm)は必然的にフルGCIBによって蓄積されるエネルギー量よりも小さい。熱センサを使用してフルGCIB Pのパワーと中性ビームPのパワー(一般的にはフルGCIBの約5%〜95%と考えられる)を測定することによって、中性ビーム処理線量測定で使用される相殺係数を算出することができる。PがPのとき、相殺係数kは1/aである。よって、ワークピースがGCIBから得られる中性ビームを用いて処理される場合、時間はDイオン/cmの量を達成するのに必要なフルGCIB(荷電部分と中性ビーム部分を含む)の処理時間よりもk倍長く設定され、その場合、中性ビームとフルGCIBの両方によってワークピースに蓄積されるエネルギー量は同一である(ただし、二つのビームの粒子サイズの差異による処理作用の量的差異が原因で、結果は異なるかもしれない)。本願で使用されるように、このようにして相殺される中性ビーム処理線量は、Dイオン/cmの量と等価のエネルギー/cmを有すると説明されることがある。イオン化装置またはガスジェットノズルのわずかな差のため、加速前のソースでのクラスタサイズ分布、およびイオン化ガスジェット(イオン化したガス噴射)の荷電状態分布は、設定間および処理ツール間で変動することがある。多くのプロセスにとって、上述の線量測定方法は適切な処理反復性を提供する。いくつかのその他のプロセスの場合、ハードウェアでのこのような変動は、望ましくない大きなプロセス変動と反復性の欠如をもたらす場合がある。このような場合、中性ビームまたは解離中性ビームのより完全な特徴付けが望まれる。
こうした場合、ビームのより複雑な特徴付けは、高度なプロセス反復性にとって必要な正確さを提供する。後述の実施形態では、中性ビームまたは解離中性ビームの完全な特徴付け用の診断方法および装置は、ビーム内の加速中性粒子束と加速中性粒子毎の平均エネルギーの両方の正確な測定値を提供する。解離中性ビームの場合、これは、加速中性モノマー束と、加速中性モノマー毎の平均エネルギーに相当する。親GCIB(parent GCIB)の荷電、非荷電、加速、非加速部分のその他各種特性はその方法によって判定され、中性ビームおよび解離中性ビームのワークピース処理用途におけるプロセス反復性を確保するために採用することができる。
図1は、GCIBを使用するワークピースの処理用のGCIB処理装置1100の要素を示す概略図である。 図2は、GCIBを使用してワークピース処理を行う別のGCIB処理装置1200の要素を示す概略図であり、イオンビームの走査とワークピースの操作が採用されている。 図3は、静電偏向板を使用して荷電ビームと非荷電ビームとを分離する、本発明の一実施形態に係る中性ビーム処理装置1300の概略図である。 図4は、中性ビーム測定用に熱センサを使用する、本発明の一実施形態に係る中性ビーム処理装置1400の概略図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る中性ビーム診断および測定用センサ装置1500の概略図である。 図6は、ビーム診断構成に示される中性ビーム診断および測定用に使用する本発明の一実施形態に係る中性ビーム処理装置1600の概略図である。 図7は、ワークピース処理構成に示される中性ビーム診断および測定用に使用する本発明の一実施形態に係る中性ビーム処理装置1680の概略図である。 図8Aは、本発明の方法の一部として生成される圧力トランスデューサの例示の較正曲線を示す図である。 図8Bは、本発明の方法の一部として生成される圧力トランスデューサの例示の較正曲線を示す図である。
以下の説明では、簡潔化のため、上述の図の要素符号が、後述の図で説明なく使用される場合がある。同様に、上述の図に関して説明した要素が、後述の図で要素符号または追加の説明なく使用される場合がある。このような場合、類似の符号を付した要素は類似の要素であり、上述の特徴および機能を有し、本図面に示される要素符号を付していない要素の説明は、上述の図面に示される類似の要素と同一の機能を有する類似の要素を指す。
図1はGCIB処理装置1100の概略構造を示す。低圧容器1102はノズルチャンバ1104、イオン化/加速チャンバ1106、処理チャンバ1108の3つの流体接続チャンバを有する。3つのチャンバは真空ポンプ1146a、1146b、1146cによってそれぞれ排気される。ガス保管シリンダ1111に保管される圧縮凝縮性ソースガス1112(たとえば、アルゴン)はガス測定バルブ1113および供給管1114を通って停滞チャンバ1116へと流れ込む。停滞チャンバ1116内の圧力(通常、数気圧)により、放射されたガスはノズル1110を介して略低圧の真空に放射され超音波ガスジェット1118を形成する。ジェット内の膨張から生じる冷却によって、ガスジェット1118の一部はそれぞれが数個から数千個の弱く結合した原子または分子から成るクラスタへと凝結する。ガススキマ開口1120は、クラスタジェットに凝結されなかったガス分子とクラスタジェットとを部分的に分離することによってガス流を下流チャンバへと制御するために採用される。下流チャンバ内の過剰な圧力は、ガスクラスタイオンの移送と、ビーム形成および送信のために採用され得る高電圧の管理とを阻害するために有害である。
適切な凝縮性ソースガス1112はアルゴンおよびその他の凝縮性希ガス、窒素、二酸化炭素、酸素、およびその他多くのガスおよび/またはガス混合物を含むが、それらに限定されない。超音波ガスジェット1118内のガスクラスタの形成後、ガスクラスタの少なくとも一部はイオン化装置1122でイオン化され、該装置は通常、一つまたはそれ以上の白熱フィラメント1124(またはその他の適切な電子源)からの熱放射により電子を生成して、電子を加速および方向付けてガスジェット1118内のガスクラスタと衝突させる電子衝撃イオン化装置である。電子とガスクラスタとの衝突によりガスクラスタの一部から電子が放射され、それらのクラスタを正イオン化させる。いくつかのクラスタは放射される二つ以上の電子を有し、複数でイオン化することができる。通常、加速後の電子数とそのエネルギーの制御は、起こり得るイオン化の数と、ガスクラスタの複数イオン化と単独イオン化との割合に影響を及ぼす。サプレッサ電極1142および接地電極1144はイオン化装置出口開口1126からクラスタイオンを抽出し、それらを所望のエネルギー(通常は数百V〜数十kVの加速電位)まで加速し集束させてGCIB1128を形成する。GCIB1128がイオン化装置出口開口1126とサプレッサ電極1142間を横断する領域を「抽出領域」と称する。ガスクラスタを含有する超音波ガスジェット1118の軸(ノズル1110で決定)はGCIB1128の軸1154と略同一である。フィラメント電源1136は、イオン化装置フィラメント1124を加熱するフィラメント電圧Vを供給する。アノード電源1134は、フィラメント1124から放射される熱電子を加速して、熱電子にクラスタ含有ガスジェット1118を照射させてクラスタイオンを生成するアノード電圧Vを供給する。抑制電源1138はサプレッサ電極1142にバイアスをかける抑制電圧V(数百〜数千ボルト)を供給する。アクセラレータ電源1140は、VAccに等しい総GCIB加速電位となるように、サプレッサ電極1142および接地電極1144に対してイオン化装置1122にバイアスをかける加速電圧VAccを供給する。サプレッサ電極1142はイオン化装置1122のイオン化装置出口開口1126からイオンを抽出し、不所望の電子が下流からイオン化装置1122に入るのを防止し、集束GCIB1128を形成する役割を果たす。
GCIB処理によって処理されるワークピース1160、(たとえば)医療装置、半導体材料、光学素子、または他のワークピースは、GCIB1128の経路に配置されるワークピースホルダ1162に保持される。ワークピースホルダは処理チャンバ1108に装着されているが、電気絶縁体1164によって電気的に絶縁されている。よって、ワークピース1160およびワークピースホルダ1162に衝突するGCIB1128は導線1168を通って線量プロセッサ1170へと流れる。ビームゲート1172は、軸1154に沿ったワークピース1160までのGCIB1128の送信を制御する。通常、ビームゲート1172は(たとえば)電気的、機械的、または電気機械的であるリンク機構1174によって制御される開放状態および閉鎖状態を有する。線量プロセッサ1170はビームゲート1172の開放/閉鎖状態を制御して、ワークピース1160およびワークピースホルダ1162が受け取るGCIBの線量を管理する。動作時、線量プロセッサ1170はビームゲート1172を開放させて、ワークピース1160にGCIBの照射を始める。通常、線量プロセッサ1170はワークピース1160とワークピースホルダ1162に到達するGCIB電流を統合して、積算GCIB照射線量を算出する。所定の線量で、線量プロセッサ1170はビームゲート1172を閉鎖して、所定の線量に達した時点で処理を終了する。
図2は、GCIBを使用するワークピース処理用の別のGCIB処理装置1200の要素を示す概略図であり、イオンビームの走査とワークピースの操作が採用されている。GCIB処理装置1200によって処理されるワークピース1160は、GCIB1128の経路に配置されるワークピースホルダ1202に保持される。ワークピース1160の均一処理を達成するため、ワークピースホルダ1202は均一の処理に必要とされるようにワークピース1160を操作すべく設計される。
非平面状、たとえば、球状またはカップ状、円形、不規則、またはその他の非平坦な構造を有するワークピース表面は、ビーム入射に対してある範囲内の角度で配向させて、ワークピース表面にとって最適のGCIB処理を達成することができる。処理の最適化と均一性のため、ワークピースホルダ1202は、処理対象の非平面上表面全体がGCIB1128と適切に整合して配向されるように完全に連接させることができる。より具体的には、処理されるワークピース1160が非平面状である場合、ワークピースホルダ1202は連接/回転機構1204によって回転運動1210で回転させ、連接運動1212で連接させることができる。連接/回転機構1204は縦軸1206(GCIB1128の軸1154と同軸である)を中心とした360度の装置回転と、軸1206と垂直な軸1208を中心とした十分な連接とを可能にし、ワークピース表面をビーム入射の所望の範囲内に維持する。
特定の状況下では、ワークピース1160のサイズに応じて、走査システムは、大きなワークピースに均一な照射を行うことが望ましい。GCIB処理には必要ない場合が多いが、直交した二対の静電走査板1130および1132が使用されて、拡張処理領域全体にラスタまたはその他の走査パターンを生成する。このようなビーム走査が実行されると、走査ジェネレータ1156はリード対1159を通じて対の走査板1132にX軸走査信号電圧を、リード対1158を通じて対の走査板1130にY軸走査信号電圧を供給する。一般的に、走査信号電圧は、GCIB1128をワークピース1160の表面全体を走査する走査GCIB1148に集束させる、異なる周波数の三角波である。走査ビーム画定開口1214は走査領域を画定する。走査ビーム画定開口1214は導電性であり、低圧容器1102の壁に電気的に接続され、支持部材1220によって支持される。ワークピースホルダ1202は可撓導線1222を介して、ワークピース1160およびワークピースホルダ1202を囲み、走査ビーム画定開口1214を流れる全電流を回収するファラデーカップ1216に電気的に接続される。ワークピースホルダ1202は連接/回転機構1204から電気的に隔離され、ファラデーカップ1216は絶縁体1218によって低圧容器1102から電気的に隔離され低圧容器1102上に搭載される。したがって、走査ビーム画定開口1214を通過する走査GCIB1148からの全電流はファラデーカップ1216に回収されて、導線1224を通って線量プロセッサ1170まで流れる。動作時、線量プロセッサ1170はビームゲート1172を開放して、ワークピース1160のGCIB照射を開始する。通常、線量プロセッサ1170はワークピース1160およびワークピースホルダ1202とファラデーカップ1216に到達するGCIB電流を統合し、単位面積当たりの積算GCIB照射線量を算出する。所定の線量で、線量プロセッサ1170はビームゲート1172を閉鎖して、所定線量が達成された時点で処理を終了する。所定線量の蓄積中、ワークピース1160は、所望の表面全体の処理を確保するように連接/回転機構1204によって操作することができる。
図3は、本発明の実施形態に係る中性ビーム処理のために採用可能な典型例としての中性ビーム処理装置1300の概略図である。該装置は、GCIBの荷電部分と非荷電部分とを分離する静電偏向板を使用する。ビームラインチャンバ1107はイオン化装置、アクセラレータ領域、ワークピース処理領域を封入する。ビームラインチャンバ1107は高導電性を有するため、圧力は全体を通じてほぼ一定である。真空ポンプ1146bはビームラインチャンバ1107を排気する。ガスは、ガスジェット1118によって運ばれるクラスタ化ガスおよび非クラスタ化ガスの形状で、およびガススキマ開口1120を通じて漏れる追加の未クラスタガスの形状でビームラインチャンバ1107に流れ込む。圧力センサ1330は、ビームラインチャンバ1107から電気ケーブル1332を介して圧力センサコントローラ1334に圧力データを送信し、そこでビームラインチャンバ1107内の圧力が測定および表示される。ビームラインチャンバ1107内の圧力は、ビームラインチャンバ1107へのガス流と真空ポンプ1146bのポンピング速度とのバランスに依存する。ガススキマ開口1120の径、ノズル1110を通るソースガス1112流、真空ポンプ1146bのポンピング速度を選択することによって、ビームラインチャンバ1107内の圧力は設計とノズル流とによって決定される圧力Pに釣り合う。接地電極1144からワークピースホルダ1162へのビーム飛行行程はたとえば100cmである。設計および調節によって、Pは約6×10−5トル(8×10−3パスカル)とすることができる。よって、圧力とビーム路長の積は約6×10−3トル−cm(0.8パスカル−cm)であり、ビームのガス目標厚は平方センチメートル当たり約1.94×1014のガス分子であり、これはGCIB1128でガスクラスタイオンを分離するのに有効であると考えられる。VAccはたとえば30kVとすることができ、GCIB1128はその電位で加速される。一対の偏向板(1302および1304)がGCIB1128の軸1154を中心にして配置される。偏向板電源1306は導線1308を介して正の偏向電圧Vを偏向板1302に供給する。偏向板1304は導線1312によって、電流センサ/ディスプレイ1310を通じて電気的に接地させることができる。偏向板電源1306は手動で制御可能である。Vは、ゼロ電圧からGCIB1128のイオン化部分1316を偏向板1304上に完全に偏向させるのに十分な電圧(たとえば数千ボルト)まで調節することができる。GCIB1128のイオン化部分1316が偏向板1304で偏向すると、結果として生じる電流Iは導線1312と表示用の電流センサ/ディスプレイ1310とを流れる。Vがゼロのとき、GCIB1128は偏向されずにワークピース1160およびワークピースホルダ1162へと移動する。GCIBビーム電流Iはワークピース1160およびワークピースホルダ1162上で回収され、導線1168および電流センサ/ディスプレイ1320を通って流れ接地する。Iが電流センサ/ディスプレイ1320に示される。ビームゲート1172はビームゲートコントローラ1336によってリンク機構1338を介して制御される。ビームゲートコントローラ1336は手動で、あるいは電気的または機械的に所定値によって時間を調整され、所定のインターバルでビームゲート1172を開放させることができる。使用時、Vはゼロに設定され、ワークピースホルダに衝突するビーム電流Iが測定される。所与のGCIBプロセス法での過去の経験に基づき、所与のプロセスでの最初の照射時間は、測定された電流Iに基づき決定される。Vは、すべての測定ビーム電流がIからIに移るまで増加され、IはVの増加と共に増加しない。この時点で、最初のGCIB1128のエネルギー分離成分を備える中性ビーム1314がワークピースホルダ1162を照射する。その後、ビームゲート1172は閉鎖されて、ワークピース1160が従来のワークピース装填手段(図示せず)によってワークピースホルダ1162に配置される。ビームゲート1172は所定の最初の放射期間、開放される。照射インターバル後、ワークピースを調査し、測定されたGCIBビーム電流Iに基づき中性ビーム処理時間を較正するように処理時間を必要に応じて調節することができる。このような較正プロセス後、追加のワークピースは較正被爆期間を用いて処理することができる。
中性ビーム1314は、加速GCIB1128の最初のエネルギーの反復可能部分を含む。最初のGCIB1128の残りのイオン化部分1316は中性ビーム1314から除去され、接地偏向板1304によって回収される。中性ビーム1314から除去されるイオン化部分1316はモノマーイオンと中サイズのガスクラスタイオンを含むガスクラスタイオンとを含むことができる。イオン化プロセス中のクラスタ加熱、ビーム間衝突、背景ガス衝突、その他の原因(すべてがクラスタの侵食を招く)によるモノマー気化機構のため、中性ビームはほぼ中性モノマーから成り、分離された荷電粒子は大半がクラスタイオンである。発明者は、中性ビームの再イオン化と結果として生じるイオンの電荷質量比の測定とを含む適切な測定によってこのことを確認した。
図4は、本発明の実施形態で採用され得るような、たとえば中性ビームの生成の際に使用される中性ビーム処理装置1400の概略図である。該装置は、中性ビームの測定用に熱センサを使用する。熱センサ1402は低伝熱性アタッチメント1404を介して、旋回軸1412に装着された回転支持アーム1410に装着される。アクチュエータ1408は可逆性回転運動1416を介して、熱センサ1402が中性ビーム1314またはGCIB1128を捕捉する位置と熱センサ1402がビームを捕捉しない停止位置1414との間で熱センサ1402を移動させる。熱センサ1402が停止位置(1414で示す)にあるとき、GCIB1128または中性ビーム1314はワークピース1160および/またはワークピースホルダ1162の照射用の経路1406に沿ったままである。熱センサコントローラ1420は熱センサ1402の配置を制御し、熱センサ1402によって生成される信号の処理を実行する。熱センサ1402は電気ケーブル1418を通じて熱センサコントローラ1420と連通する。熱センサコントローラ1420は電気ケーブル1428を通じて線量測定コントローラ1432と連通する。ビーム電流測定装置1424は、GCIB1128がワークピース1160および/またはワークピースホルダ1162に衝突したときに導線1168に流れるビーム電流Iを測定する。ビーム電流測定装置1424は電気ケーブル1426を介して線量測定コントローラ1432にビーム電流測定信号を伝達する。線量測定コントローラ1432はリンク機構1434を介して送信される制御信号に従い、ビームゲート1172の開放および閉鎖状態の設定を制御する。線量測定コントローラ1432は電気ケーブル1442を介して偏向板電源1440を制御し、ゼロ電圧とGCIB1128のイオン化部分1316を偏向板1304に完全に偏向させるのに十分な正電圧との間で偏向電圧Vを制御することができる。GCIB1128のイオン化部分1316が偏向板1304に衝突すると、結果として生じる電流Iが電流センサ1422によって測定され、電気ケーブル1430を介して線量測定コントローラ1432に伝達される。動作時、線量測定コントローラ1432は熱センサ1402を停止位置1414に設定し、ビームゲート1172を開放し、フルGCIB1128がワークピースホルダ1162および/またはワークピース1160に衝突するようにVをゼロに設定する。線量測定コントローラ1432はビーム電流測定装置1424から送信されるビーム電流Iを記録する。次に、線量測定コントローラ1432は、熱センサコントローラ1420から中継されるコマンドに従いGCIB1128を捕捉するように熱センサ1402を停止位置1414から移動させる。熱センサコントローラ1420はセンサの熱容量と、温度が所定の測定温度(たとえば、70゜C)に上昇したときの熱センサ1402の測定した温度上昇速度とに基づき算出されるGCIB1128のビームエネルギー束を測定し、算出したビームエネルギー束を線量測定コントローラ1432に伝達し、線量測定コントローラ1432は熱センサ1402によって測定されたビームエネルギー束とビーム電流測定装置1424によって測定された対応するビーム電流の較正を算出する。次に、線量測定コントローラ1432は熱センサ1402を停止位置1414に停止させることによって熱センサを冷却させ、GCIB1128のイオン化部分による電流Iがすべて偏向板1304に伝達されるまで、正Vを偏向板1302に印加するよう命じる。電流センサ1422は対応するIを測定し、それを線量測定コントローラ1432に伝える。また、線量測定コントローラは熱センサ1402を停止位置1414から移動させて、熱センサコントローラ1420を介して中継されるコマンドに従い中性ビーム1314を捕捉する。熱センサコントローラ1420は予め決定された較正係数と温度が所定の測定温度まで上昇したときの熱センサ1402の温度上昇速度とを用いて中性ビーム1314のビームエネルギー束を測定し、中性ビームエネルギー束を線量測定コントローラ1432に伝達する。線量測定コントローラ1432は熱センサ1402で、中性ビーム1314エネルギー束の熱測定値とフルGCIB1128エネルギー束の熱測定値の比である中性ビーム部分を算出する。通常動作時、約5%〜約95%の中性ビーム部分が達成される。処理開始前に、線量測定コントローラ1432は電流Iも測定し、IとIの最初の値間の電流比を決定する。処理中、最初のI/I比を掛ける瞬間I測定をIの連続測定の代わりに使用して、線量測定コントローラ1432による処理の制御中に線量測定のために使用することができる。よって、線量測定コントローラ1432は、あたかもフルGCIB1128の実際のビーム電流測定が利用可能であるかのように、ワークピース処理中のビーム変動を相殺することができる。線量測定コントローラは中性ビーム部分を使用して、特定のビームプロセスの所望の処理時間を計算する。このプロセス中、処理時間は、プロセス中のビーム変動の修正のために較正測定値Iに基づき調節することができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る中性ビーム診断測定のセンサ装置1500の概略図である。センサ装置1500は複数のセンサを有し、イオンビームまたは中性ビームのいずれかの特徴を測定するために使用することができる。使用時、センサ装置はビーム1514の軸1154と位置合わせされる。ビーム1514はたとえば、GCIB、中性ビーム、または解離中性ビームとすることができる。センサ装置1500の本体は、内部1504と入口開口1536とを有するファラデーカップ1502である。ビーム1514は入口開口1536を通ってファラデーカップ1502に入り、受け座1516に入射する。金属受け座1516は電導性および伝熱性を有し、熱容量を有する。受け座1516は、1つまたはそれ以上の電導性および伝熱性支持部1518aおよび1518bによってセンサ装置1500の本体を形成するファラデーカップ1502に電気的および熱的に接続される(たとえば、限定ではなく、2つが図示されており、参照符号1518aおよび1518bは1つまたはそれ以上の支持部を表すものと解釈される)。支持部1518aおよび1518bは金属製であり、低い電気抵抗と中程度の熱抵抗(1つまたはそれ以上の支持部全部との並列接続を参照)を有するように設計され、受け座1516を機械的に支持する役割も果たす。1つまたはそれ以上の支持部1518aおよび1518bと比較して、受け座1516とファラデーカップ1502はいずれも非常に高い伝熱性を有する。好ましくは、支持部1518aおよび1518bを装着するファラデーカップ1502の部分は、狭い温度変化で熱を吸収できるように熱的に強固である。ファラデーカップ1502の外部は大気に露出させることができるため、大気による冷却の恩恵を受ける。任意で、図示しないが、ファラデーカップ1502は動的に冷却する、あるいは固定温度、たとえば、25℃で温度を維持するように温度調節することができる。入口開口1536に入るビーム1514は受け座1516に入射する。ビーム1514がイオン(GCIB)を備える場合、ビーム電流Iは受け座1516とファラデーカップ1502によって回収され、導線1512を通って外部ビーム電流測定システムに伝送することができる。ビーム1514が中性ビームまたは解離中性ビームである場合、ゼロビーム電流Iが収集される。よって、センサ装置1500のファラデーカップ機能は中性ビームまたは解離中性ビーム測定および特徴付けには必要とされず、ビーム電流Iを測定する導線1512とその関連装置は必要ない。本明細書での説明は同じ装置がイオンを含むビームを測定できることが所望されることを想定しており、センサ装置1500の(任意の)ファラデーカップ機能とビーム電流測定機能について記載している。ビーム1514の運動エネルギーは受け座1516で分散され、熱に変換されて受け座1516の温度を上昇させる。高温の受け座からの熱は1つまたはそれ以上の支持部1518a、1518bを通ってセンサ装置1500のファラデーカップ1502本体まで流れ、支持部1518aおよび1518b全体の温度低下を招く。通常は熱電対またはサーモパイルである(だが、サーミスタやRTDなどの別の種類のセンサでもよい)温度センサ1520は、電気絶縁性接着層1522によって受け座1516から熱的に接続されるが、電気的には絶縁される。通常は熱電対である(だが、サーミスタ、サーモパイル、またはRTDなどの別の種類のセンサでもよい)もう一方の温度センサ1530は電気絶縁性接着層1532によってセンサ装置1500のファラデーカップ1502本体に熱的に接続されるが、電気的には絶縁される。例示の1構成では、温度センサ1520は熱電対またはサーモパイルの高温接点であり、温度センサ1530は同じ熱電対またはサーモパイルの低温接点である。支持部1518と比較して無視できる程度の伝熱性を有する電気ケーブル1524は、電気絶縁性貫通接続素子1526を通じて温度センサ1520および1530を外部ケーブル1528に接続し、2つの温度センサからの温度情報を外部測定システムに伝える。温度センサ1520および温度センサ1530によって測定される平衡温度差は、エネルギービーム1514の入射により受け座1516で散乱されるパワーの尺度である。受け座1516の熱容量および熱抵抗(1つまたはそれ以上の支持部1518aおよび1518b全部の並列接続を参照)は、ビーム1514が受け座1516で運動エネルギーを放散するときに生じる温度遷移の時定数(通常、所望に応じて設計により数分の1秒〜数秒で選択される時定数)を判定する。ビーム1514は質量をファラデーカップ1502の内部1504に伝える。ビーム1514内のガスクラスタまたはガスクラスタイオンはすべて、受け座1516への入射時に完全に解離され、ビーム1514に存在し得るモノマーと共にファラデーカップ1502の内部1504に開放されて、ファラデーカップ1502の内部1504の圧力を上昇させる。圧力トランスデューサ1506はファラデーカップ1502の内部1504と流体連結しており、そこで電気絶縁性フランジ1508に装着される。圧力トランスデューサ1506はファラデーカップ1502の内部1504の圧力を測定する。ファラデーカップ1502の内部1504の圧力は、ビーム1514によるファラデーカップ1502への質量流の尺度である。動作中、センサ装置1500は、真空条件下でファラデーカップ1502の内部1504と協働する。センサ装置1500のビームパワー測定機能は、真空条件下にセンサ装置1500を配置し、公知のビームパワーの赤外レーザビーム(またはその他の較正放射電源)を受け座に向ける(加速ビームによるパワー放散を促す)ことによって較正することができる。
図6は、ビーム診断構成に示される中性ビーム診断および測定用のセンサ装置1500を使用する本発明の一実施形態に係る中性ビーム処理装置1600の概略図である。センサ装置1500はビーム1514の軸1154と同軸に配置される。センサ装置は、ビーム1514をセンサ装置1500に透過させる開口部で、電気絶縁フランジ1656を有する低圧容器1102のビームラインチャンバ1107に装着される。加速GCIB1128が生成される。一対の静電偏向板1602は軸1154を中心に配置される。偏向電源1636は制御可能な偏向電圧Vを提供する。導線1638は偏向板1602間に偏向電圧Vを印加する。Vがゼロのとき、下流ビーム1514はGCIB1128である。Vが十分に大きい場合(ビームエネルギーと偏向板の形状に依存するが,通常は数kV)、GCIB1128のイオン化部分1604が偏向され、ビーム1514は中性ビームである。ビームダンプ1606は、偏向板1602によって偏向されるときにビームのイオン化部分1604を受け取るように配置される。ビームダンプ1606はビーム1514を通過させる開口1608を有する。Vがゼロであるとき、開口1608はGCIBであるビーム1514を透過させる。Vが十分に大きい場合、イオン化部分1604はビームダンプ1606に衝突し、開口1608は中性ビームを透過させる。ビーム1514は中性ビームであるとき、加速成分と非加速成分の両方を含む。ガスジェット1118の一部は通常、イオン化されずにイオン化装置1122を透過するため、イオン化装置出口開口1126とサプレッサ電極1142との間の抽出領域において加速されない。ガスジェットのこのような非加速部分は、超音速であるガスジェット速度で移動するモノマーおよびガスクラスタを含むことができる。通常、非加速モノマーおよび/またはクラスタはモノマー毎に約数ミリ電子ボルトのエネルギーしか有さないため、ワークピースに衝突する際に実質的な表面処理を通常行わない。しかしながら、これらの粒子はビーム1514に沿ったセンサ装置1500への質量輸送に参加する。中性ビームのこれらの低エネルギー(非加速)成分はワークピース処理にはさほど関与しないため、加速中性ビームの線量測定算出から省くべきである。
コントローラ1616は汎用コントローラ(マイクロプロセッサベースのコントローラなど)であってもよく、ビーム測定システムを較正し、ワークピース処理中に線量測定を制御し、ビーム診断情報をユーザ/オペレータに報告するために使用される。
圧力トランスデューサ1610は、ビーム1514から軸外の位置でビームラインチャンバ1107内に配置される。導線1512はビーム電流Iをビーム電流測定装置1612に伝送し、そこでIを測定し、電気ケーブル1618を介して測定値をコントローラ1616に送信する。電気ケーブル1528は、1つまたはそれ以上の支持部1518aおよび1518b全体を通じた温度差を測定する温度測定装置1614に温度測定情報を送信し、電気ケーブル1620を介して温度差測定値をコントローラ1616に送信する。圧力センサ1506はセンサ装置1500の内部圧力を測定して、圧力測定情報を電気ケーブル1510を介してコントローラ1616に送信する。圧力トランスデューサ1610はビームラインチャンバ1107内の圧力を測定し、電気ケーブル1644を介してコントローラ1616に送る。ガス保管シリンダ1111に保管される加圧凝縮性ソースガス1112(たとえばアルゴン)はガス測定遮断弁1640および供給筒1114を通って停滞チャンバ1116に流れ込み、ノズル1116から排出されてガスジェット1118を形成する。2方向ガス測定遮断弁1646はソースガス1112を供給筒1650または供給筒1660のいずれかに接続する。2方向ガス測定遮断弁1646は、ガス流を遮断する、あるいは供給筒1650または供給筒1660のいずれかに送られる制御可能な流量にガス流を調節することができる。供給筒1650は、較正のために計量されたソースガス1112の制御可能な流をセンサ装置1500の内部に送るノズル1652を有する。供給筒1660は、測定されるソースガス1112の制御可能な流をビームラインチャンバ1107に方向付けるノズル1662を有する。2方向ガス測定遮断弁1646はケーブル1648を介してコントローラ1616から制御信号を受信し、ソースガス流の制御可能な流をセンサ装置1500またはビームラインチャンバ1107のいずれかに計量する、あるいは流を完全に遮断する。
ワークピースマニュピレータ1622は、ワークピース1160を保持するワークピースホルダ1624を制御する。ワークピース1160は、従来のワークピース積み出し/積み下ろし(図示せず)によってワークピースホルダ1624(または処理ワークピースと交換される未処理ワークピース)上に配置する、あるいはワークピースホルダ1624から取り外すことができる。ワークピースマニュピレータ1622は線形運動1626で、ワークピースホルダ1624およびワークピース1160を機械的に拡張または後退させることができる。これにより、ワークピース1160をビーム1514内に配置する、あるいはビーム1514から後退させることによって、ワークピース1160のビーム処理を開始または停止することができる。ビーム診断を実行する際に適切であるように、ワークピースホルダは後退位置1654、ワークピースはビーム1514外にあることが示されている。ワークピースマニュピレータ1622は任意で、図6の紙面および/または運動1626に直交する面に出入りする追加の運動軸1628を有する。運動1626と1628の組み合わせは、走査が広面積ワークピースの均一処理にとって望まれるときに、ビーム1514によるワークピースの走査を簡易化する。コントローラ1616は電気ケーブル1632を介して制御信号をワークピースマニュピレータ1622に送信し、ビーム1514に対するワークピースの拡張および後退を制御し、任意で、処望により、ビーム1514によるワークピース1160の走査を制御する。所望のコントローラ1616が電気接続制御バス1634を介して制御信号を偏向電源1636に送信して偏向電圧Vを調節しイオン化部分1604のビーム1514外への偏向を制御する。コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号を抑制電源1138に送信し、抑制電圧Vをオン/オフする。コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号をアクセラレータ電源1140に送信し、加速電圧VAccをオン/オフする。コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号を偏向電源1636に送信し、偏向電圧Vを調節し、イオン化部分1604のビーム1514外への偏向を制御する。コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号をフィラメント電源1136に送信し、フィラメント電圧Vを調節する、またはオン/オフをする。コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号をアノード電源1134に送信し、アノード電圧Vを調節またはオン/オフする。コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号をガス測定遮断弁1640に送信し、ソースガス1112の停滞チャンバ1116への流を制御または遮断して、ガスジェット1118の情報を開始または終了させる。表示装置1656は電気ケーブル1658を介してコントローラ1616によって制御され、ビーム診断情報をユーザ/オペレータに対して表示する。
使用時、システムは上述したようにビームパワー測定値を較正することによって較正され、パワー感度(ケルビン/mW)はk(たとえば、0.05ケルビン/mW)として記録される。
ビーム質量輸送測定値は、ビーム生成なしで通常の動作真空下にビームラインチャンバを置くことによって較正される(ガス測定弁1113は閉鎖)。ガス弁1640が開放される。コントローラ1616は、供給筒1650およびノズル1652を介してソースガス(通常アルゴン)をセンサ装置1500に導入するように質量流コントローラ1646に命じる。ある範囲の流の場合、たとえば、0〜1標準立方センチメートル/分(stdcm/min)(sccmとも言う)の場合、線形圧力測定曲線が測定され、線形曲線 の傾斜がk(たとえば、1.2×10−3トル/sccm)として決定され記録される(なお、1パスカルm/秒は約592.2sccmであり、1トル/sccmは約7.892秒/mである)。コントローラ1616は質量流コントローラ1646にゼロ流を命じる。
図7は、上述し、中性ビームワークピース処理構成に示される上述の中性ビーム処理装置1600の概略1680を示す。コントローラ1616はガス測定遮断弁1640、アノード電源1134、フィラメント電源1136、アクセラレータ電源1140、抑制電源1138に、通信制御バス1634を介して送信される制御信号を通じてビームパラメータ(適切な所望の処理として予め決定されたビーム電流および加速電圧など)に従いGCIB1128の形成条件を確定するように命じる。また、コントローラ1616は電気接続制御バス1634を介して制御信号を偏向電源1636に送信し、偏向電圧Vを調節して、ビーム1514が中性ビームとなるようにGCIB1128のイオン化部分1604をビーム1514外に偏向させる。コントローラ1616は電気ケーブル1632を介して制御信号をワークピースマニュピレータ1622に送信し、ワークピースホルダ1624を拡張位置1682に移動させることによって未処理ワークピース1160をビーム1514に移動させる。所望に応じ、ワークピースマニュピレータ1622は、ビーム1514でワークピース1160を走査し、ワークピース1160がビーム1514の直径よりも大きいときワークピース1160の均一処理を可能にするようにコントローラ1616で制御することができる。過去のビームの特徴付け測定中に判定されたビームの特徴付け情報(本願で後述−下記の算出CおよびCを参照)を用いて、コントローラ1616はビーム1514によるワークピース1160の露光(走査または未走査)に必要な総時間を判定して、中性ビーム処理の予め選択された所望の線量(ワークピース表面でのcm当たりの加速中性分子の総線量)を達成する。ワークピース1160での予め選択された所望の線量の達成時、コントローラ1616はワークピースマニュピレータ1622に、ワークピース1160をビーム1514から外してワークピース1160の処理を終了させるように命じる。従来のワークピース積み出し/積み下ろし手段(図示せず)は処理装置から処理済みワークピース1160を取り外して追加処理のために他の未処理ワークピースと交換することができる。
センサ装置1500は図6および図7で例示のために低圧容器1102の外部に装着されるように示されているが、当業者にとっては、センサ装置1500はビームラインチャンバ1107の内部に完全にまたは部分的に交互に配置できることは明白である。センサ装置をビームの特徴付けのためにビーム1514内へ移動させる、あるいは処理実行のためにビーム外に移動させるように、適切な機構および制御装置を配置することによって、センサ装置をワークピースホルダ1624の上流に配置することも可能である。ビームラインチャンバ1107の内部に完全にまたは部分的に配置される場合、それに合わせてノズル1652の位置を適切に変更することが必要であり、センサ装置1500の過熱を防止して真空環境下での適切な動作を確保するように、支持部1518aおよび1518bを装着するファラデーカップ1502の部分を適切に冷却する、あるいは温度調節することも必要となることもある。
図5および図6に示す装置は、中性ビームまたは解離中性ビームおよび(任意で、ファラデーカップでビーム電流Iを測定することによって)そこから得られるGCIBの広範な特徴付けを可能とする。以下の方法によると、最初に特定のシステム定数が決定され、次にそれぞれの具体的なビーム設定に関連する変数が決定される。測定されたシステム定数および設定特定変数から、広範なビームの特徴付けは、ほかの目的の間では、ワークピースの中性ビームまたは解離中性ビーム処理中の線量測定のために算出し利用することができる。受け座1516、1つまたはそれ以上の支持部1518aおよび1518b、たとえば、ファラデーカップ1502の本体、温度センサ1520および1530、温度測定装置1614、コントローラ1616はまとめて、それらの電気的相互接続とともに、受け座1516への熱作用を通じてビーム1514のパワーを測定する「ビームパワーメータ」を構成する。ビームパワーメータの感度はケルビン/mW単位でkとして表される。ただし、受け座1516に放散されるビームパワーはmWで表され、結果として生じる温度センサ1520および1530での測定温度間の平衡温度差はケルビンで表される。ビーム1514によりセンサ装置1500に輸送されるガスに対するトル/sccm単位の圧力トランスデューサ1506の感度はkで表され、ただし、輸送されるガス(分離ビームまたはノズル1652を通じて導入される較正ガス源)の量はsccmで表され、圧力トランスデューサ1506によって測定される圧力はトル単位で表される(なお、1トル/sccmは約7.892秒/mであり、1パスカルは約0.007501トルであり、1パスカルm/秒は約592.2sccmである)。ガスジェット1118によるビームラインチャンバ1107へのガス流とセンサ装置1500内の背景ガスの圧力に対する圧力トランスデューサ1506の感度はトル/sccm単位でkとして表される。ただしノズル1110を通じて供給されるガス(または、ノズル1662を通じて導入される較正ガス源)の量はsccmで表され、圧力トランスデューサ1506によって測定される圧力はトル単位で表される(なお、1トル/sccmは約7.892秒/メートルであり、1パスカルは約0.007501トルであり、1パスカルm/秒は約592.2sccmである)。ガスジェット1118によるビームラインチャンバ1107へのガス流とビームライン1107内の背景ガスの圧力に対する圧力トランスデューサ1610の感度はトル/sccm単位でkとして表される。ただしノズル1110を通じて供給されるガス(または、ノズル1662を通じて導入される較正ガス源)の量はsccmで表され、圧力トランスデューサ1610によって測定される圧力はトル単位で表される(なお、1トル/sccmは約7.892秒/mであり、1パスカルは約0.007501トルであり、1パスカルm/秒は約592.2sccmである)。
ビームパワーメータの感度kは、センサ装置1500を真空条件下に置き、公知のビームパワー(またはその他の較正放射電源)の赤外レーザビームを受け座に向ける(加速ビームによるパワー放散を促す)ことによって測定することができる。たとえば、100ミリワットのビームパワーレベル(レーザパワーメータを用いて較正)で1.06マイクロメートルの波長で動作するイッテルビウムファイバレーザが便利である。このように較正されるとき、受け座1516の入射パワーと2つの温度センサ1520および1530間の温度差(平衡または略平衡で、たとえば、ビームパワーメータで約5熱時定数後)との関係は公知であり、受け座1516での入射ビームパワーを測定するのに使用することができる。支持部1518aおよび1518bの例示の構成では、感度kはたとえば約0.5ケルビン/mWである。
ビーム1514によってセンサ装置1500に輸送されるガスに対する圧力トランスデューサ1506の感度は、トル/sccm単位でビームによるガス輸送の制御されたシミュレーションによって測定される(なお、1トル/sccmは約7.892秒/mである)。ガスジェット1118は、ガス測定遮断弁1640を閉鎖することによってオフにされる。次に、コントローラ1616は2方向ガス測定遮断弁1646を制御して、ノズル1652を通ってセンサ装置1500の内部1504に直接流れ込む制御された一連の流に、ビームによるセンサ装置1500へのガス輸送を促進させる。たとえば、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6sccmのガス流(または、通常採用されるビーム強度に対して起こるであろう典型的なビームのガス輸送に対応するその他の一連の値)をセンサ装置に導入し、圧力トランスデューサ1506の対応する圧力読取り値を記録することができる(なお、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6sccmのガス流は、約3.378×10−4、5.067×10−4、6.756×10−4、8.445×10−4、1.013×10−3パスカルm/秒にそれぞれ対応する)。図8Aは、このような一連の測定値から得ることのできる圧力トランスデューサ1506の例示の較正曲線1700を示す。測定の結果、k、たとえば約1.2×10−3トル/sccm(9.470×10−3秒/m)に等しい傾斜1704を有する基本的に直線的な曲線1702が生じる。コントローラ1616は測定を実行および記憶し、直線状曲線1702を測定データに適合させ、傾斜1704を抽出し、それをビーム1514によりセンサ装置1500に輸送されるガス(またはノズル1652を通じて注入される較正ガス流)に対する圧力トランスデューサ1506の較正感度kとしてトル/sccmで記憶する(なお、1トル/sccmは約7.892秒/mである)。
ビーム1514がセンサ装置1500に入射していないときにガスジェット1118のためにビームラインチャンバ1107へのガス流から生じるセンサ装置1500内の背景ガスの圧力に対する圧力トランスデューサ1506の感度はkで表される(トル/sccm単位で、ただし1トル/sccmは約7.892秒/mである)。較正ガス流はノズル1662を通ってビームラインチャンバ1107に導入され、圧力トランスデューサ1506によって測定される圧力はトル単位で表される(なお、1パスカルは約0.007501トルである)。この較正のために、コントローラ1616は、ガス測定遮断弁1640を閉鎖することによってガスジェット1118を遮断する。次に、コントローラ1616は2方向ガス測定遮断弁1646を制御して、ノズル1662を通ってビームラインチャンバ1107に直接流れ込む制御された一連の流に、ガスジェット1118によるビームラインチャンバ1107へのガス輸送を促進させる。たとえば、1、1.5、2、2.5、3sccmのガス流(または、システムの典型的な動作中、ガスジェット1118および結果として生じるビームによるビームラインチャンバ1107への典型的なガス流に対応するその他の一連の値)を、コントローラ1616の制御下でビームラインチャンバ1107に導入することができる(なお、1、1.5、2、2.5、3sccmのガス流は約1.689×10−3、2.534×10−3、3.378×10−3、4.223×10−3、5.067×10−3パスカルm/秒にそれぞれ対応する)。圧力センサ1506での対応する圧力はコントローラ1616によって測定および記録される。図8Bはいくつかの例示の較正曲線1710を示す。上側直線状曲線1712は、たとえば、ノズル1662を通る流を用いてシミュレーションされ、圧力トランスデューサ1506で測定されるような、ガスジェット1118からの流れによる背景ガスの圧力の曲線を表す。直線状曲線1712は、このような一連の測定値から生じ得る例示の曲線を表す。その結果、kに等しい傾斜1714を有する基本的に直線的な曲線1712が生じる。コントローラ1616は測定を実行し保存して、直線状曲線1712を測定データに適合させ、傾斜1714を抽出し、トル/sccm(なお、1トル/sccmは約7.892秒/mである)単位でそれをガスジェット1118(またはノズル1662により注入される較正ガス流)によりビームラインチャンバ1107に輸送されるガスに対する圧力トランスデューサ1506の較正感度kとして保存する。
ガスジェット1118のためビームラインチャンバ1107へのガス流から生じるビームラインチャンバ1107内の背景ガスの圧力に対する圧力トランスデューサ1610の感度はkとして表される(トル/sccm単位で、ただし1トル/sccmは約7.892秒/mである)。較正ガス流はノズル1662を通ってビームラインチャンバ1107に導入され、圧力トランスデューサ1610によって測定される圧力はトル単位で表される。この較正のため、コントローラ1616はガス測定遮断弁1640を閉鎖することによってガスジェット1118を遮断する。次に、コントローラ1616は2方向ガス測定遮断弁1646を制御して、ノズル1662を通ってビームラインチャンバ1107に直接流れ込む一連の流に、ガスジェット1118によるビームラインチャンバ1107へのガス輸送を促す。たとえば、1、2、3、4、5sccmのガス流(または、システムの典型的な動作中、ガスジェット1118および結果として生じるビームによるビームラインチャンバ1107への典型的なガス流に対応するその他の一連の値)をコントローラ1616の制御下でビームラインチャンバ1107に導入することができる(なお、1、2、3、4、5sccmのガス流は約1.689×10−3、3.378×10−3、5.067×10−3、6.756×10−3、8.445×10−3パスカルm/秒にそれぞれ対応する)。圧力センサ1610での対応する圧力はコントローラ1616によって測定および記録される。図8Bはいくつかの例示の較正曲線1710を示す。下側の直線状曲線1722は、このような一連の測定値から生じ得る例示の曲線を表す。その結果、kに等しい傾斜1724を有する基本的に直線的な曲線1722が生じる。コントローラ1616は測定を実行および記憶し、直線状曲線1722を測定データに適合させ、傾斜1724を抽出し、それをガスジェット1118(またはノズル1662によって注入される較正ガス流)によってビームラインチャンバ1107に輸送されるガスに対する圧力トランスデューサ1610の較正感度kとしてトル/sccm単位で保存する(なお、1トル/sccmは約7.892秒/mである)。
発明者らは、k、k、kが原点(ゼロ流でゼロ圧)を正確に通過しない直線状曲線1702、1712、1722から生じ得るわずかな誤差を有することがあるのを理解している。このことは、チャンバ内の基準真空が十分に低くないときに起こり得る。実際上、基準真空が10−7トル(1.333×10−5パスカル)以下の場合、k、k、kの誤差は非常に小さく取るに足りない程度であると通常はみなされる。基準真空圧がそれより高い、あるいは極めて高い精密度が要求される場合、不完全な基準真空条件を補償するため、当業者にとって公知な従来の方法に従いk、k、kを補正することができる。
システム定数k、k、k、kの較正測定値は相互に無関係であり、任意の順序で実行することができる。測定後、定数は表示装置1656への表示またはビームの特徴付けおよび/またはプロセス制御用の以降の使用のためにコントローラ1616によって保存される。システム定数k、k、k、kは、部品の経年変化により長期的ずれを呈示する、あるいはシステム部品の交換または調節の結果として変動する場合がある定数である。よって、定期的にまたはシステム保全または部品交換後にそれらの定数を再測定することが推奨される。
システム定数に加えて、他の定数および変換がビームの特徴付けに必要な計算において使用される。それらは(近似値で示される)アボガドロ数Nである。
=6.022×1023原子/モル(または分子/モル)=k
モル体積V
=2.24×10標準cm/モル=k
なお、1パスカルmは約9.869標準cmである。
電荷e
e=1.602×10−19クーロン=k
1クーロン=1アンペア秒=6.242×1018e=k
ミリジュール、10−3ジュール
10−3ジュール=1mW−秒=6.242×1015eV=k

1秒=1/60分=k
、原子−分/scc−秒、ただし、scc=標準cm、なお、1パスカルmは約9.869標準cmである。
=k1×k6/k2=4.48×1017
図6および図7に記載され示されるような中性ビーム処理システムを動作させる際、通常、ガスジェット1118の一部がイオン化されずにイオン化装置1122を通過する。この非イオン化部分はクラスタとモノマーの両方を備えることができるが、抽出領域で加速されず、センサ装置1500全体を移動するビーム1514の一部として存在し続け、圧力トランスデューサ1506によって感知される内部1504の圧力上昇に寄与する。圧力トランスデューサ1506によって感知されるこの絶対にイオン化されないガス(本願では「デッドガス」と称する)は加速されていないため、非常にゆっくりと不十分なエネルギー(モノマー当たり数ミリeV)で移動し、ワークピースの中性ビーム処理に大きく寄与する。したがって、中性ビーム処理線量測定においては別個に説明され、本発明のビームの特徴付け方法の一部として別個に測定することができる。ビームラインチャンバ1107の背景ガスと、圧力トランスデューサ1506でのガスジェットからのデッドガスの寄与は以下のようにして測定される。
コントローラ1616は、センサ装置1500の入口開口1536で障害がなくなるように、ワークピースホルダ1624を後退位置1654まで移動させる。コントローラ1616は2方向ガス測定遮断弁1646を閉鎖し、ガス測定遮断弁1640を開放し、弁1640を通る流を、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された流量に設定する。コントローラ1616はVAccおよびV両方の値をゼロに設定するため、ビーム加速は発生しない。コントローラ1616はVおよびV両方の値を、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用されるのと同じイオン化装置条件および効率で、イオン化装置1122がイオン化装置1122を通過する中性ジェット1118をイオン化するように、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された動作値に設定する。結果として生じるGCIBはイオン化部分と非イオン化部分を備えるが、いずれの部分も抽出領域で加速されない。ビーム速度(ガスジェット速度)は非常に低速であるため、GCIB内の空間電荷作用の結果、イオン化部分のビームが膨らみビーム外のすべてのイオンをはじき飛ばして、ビーム1514は軸1154に沿ってセンサ装置1500へと低速で移動する中性ビームとなる。すべてのイオンがビーム1514から除去されたことは、ビーム電流Iをファラデーカップ1502でゼロと測定することによって確認することができる。もしくは、コントローラは、Vを残りのイオン化部分1604をビーム1514外に偏向させる小さな値に設定することができる。この条件下で(条件A)、以下の測定値はコントローラ1616によって取得および保存される。すなわち、
、トル(なお、1パスカルは約0.007501トルである)で測定される圧力トランスデューサ1506での圧力
、トル(なお、1パスカルは約0.007501トルである)で測定される圧力トランスデューサ1610での圧力
追加の測定値は以下のような条件で取得される。コントローラ1616は、センサ装置1500の入口開口1536に障害がなくなるように、ワークピースホルダ1624を後退位置1654に移動させる。コントローラ1616は2方向ガス測定遮断弁1646を閉鎖し、ガス測定遮断弁1640を開放し、弁1640を通る流を、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された流量に設定する。コントローラ1616はVAccおよびV両方の値を、中性ビーム動作中にビーム生成のためのGCIB加速に使用される予め選択された電位に設定する。コントローラ1616はVおよびV両方の値を、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用されるのと同じイオン化装置条件および効率で、イオン化装置1122がイオン化装置1122を通過する中性ジェット1118をイオン化するように、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された動作値に設定する。結果として生じるGCIB1128は加速GCIBである。コントローラ1616は、ビーム1514がセンサ装置1500内へ移動するGCIBであるようにVをゼロに設定する。この条件下で(条件B)、以下の測定値がコントローラ1616によって取得および保存される。すなわち、
、トル(なお、1パスカルは約0.007501トルである)で測定される圧力トランスデューサ1506での圧力
、アンペアで測定され、ファラデーカップ1502によって収集されるビーム電流Iこの測定値は、ビームがイオンを含まない限り必要ではなく、ビーム内のイオンのサイズ対荷電率を特徴付けるために所望される。
、ケルビンで測定される温度センサ1520および温度センサ1530間の温度差の平衡または略平衡温度測定値
追加の測定値は以下の条件で取得される。コントローラ1616は、センサ装置1500の入口開口1536で障害がなくなるように、ワークピースホルダ1624を後退位置1654に移動させる。コントローラ1616は2方向ガス測定遮断弁1646を閉鎖し、ガス測定遮断弁1640を開放し、弁1640を通る流を、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された流量に設定する。コントローラ1616は、VAccおよびV両方の値を中性ビーム動作中にビーム生成のためにGCIBの加速に使用される予め選択された電位に設定する。コントローラ1616はVおよびV両方の値を、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用されるのと同じイオン化装置条件および効率で、イオン化装置1122がイオン化装置1122を通過する中性ジェット1118をイオン化するように、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された動作値に設定する。結果として生じるGCIB1128は加速GCIBである。コントローラ1616はVを、ビーム1514がセンサ装置1500内へ移動する中性ビームであり、イオン化部分1604がビームダンプ1606と衝突するように、中性ビーム動作中にビーム生成のために使用される予め選択された動作値に設定する。この条件下で(条件C)、以下の測定値はコントローラ1616によって取得および記憶される。すなわち、
、トル(なお、1パスカルは約0.007501トルである)で測定される、圧力トランスデューサ1506での圧力
、ケルビンで測定される、温度センサ1520と温度センサ1530間の温度差の平衡または略平衡温度測定。
システム定数k、k、k、kおよび測定値M、M、M、M、M、M、Mを使用して、ビーム1516の広範な特徴付けは以下のように算出することができる。
=背景ガス(原子/秒)
=[(MF×k)/(k×k)]×[(N×k6)/k2
=[(MF×k)/(k×k)]×k7
=ビーム内のデッドガス流(原子/秒)=k7×M/k−C
=フルビーム質量輸送(原子/秒)=k7×M/k
ただし、「フルビーム」は、V=0のビーム1514を意味し、デッドガスを含むあらゆるクラスタ、あらゆるモノマー、あらゆるイオン化クラスタ、あらゆるイオン化モノマーを含む。
=フルビーム質量輸送の加速部分(原子/秒)=C−(C+C);
=加速中性質量流(原子/秒)=k×M/k−(C+C)、または;
は以下を用いて同一の結果を有するように算出することができる。

=加速中性質量流(原子/秒)=k×(M−M)/k
=荷電種質量流(原子/秒)=C−C
=荷電種平均サイズ対荷電率(原子/q)=M/(M×k);

ただし、qは元素正電荷−eを表す。なお、この計算はビーム電流測定値に依存するが、ビームがイオンを含む場合にのみ意味を有するために中性ビームおよび解離中性ビームを必要としない。
S=中性ビーム内の原子当たりのエネルギー(eV)=(M×k)/(k×C);
=荷電種の原子当たりのエネルギー(eV)=[(M−M)×k]/(k×C);
=フルビームの加速部分の原子当たりのエネルギー(eV)
=(MI×k)/(k×C);
=荷電種の電荷当たりの総エネルギー(keV)=CR×CT/1000;
なお、Cの算出はビーム電流測定値に依存するが、ビームがイオンを含む場合にのみ意味を有するために中性ビームおよび解離中性ビームにとっては不要である。
上記計算式では、C、C、...C、「原子」という用語は本願で定義される意味で使用され、原子が解離しているか、クラスタであるかに関係しない。
特定の状況下では、広範なビームの特徴付けは不要である。たとえば、ワークピースでの中性ビーム処理の線量測定を制御する際、線量測定を成功させるのに知っておくべきビームの特徴は、中性ビームの加速中性質量流Cと中性ビーム内の原子当たりのエネルギーCS、だけであることが多い。このような場合、ビームの特徴付けの簡易方法を使用することができる。システム定数kおよびkと測定値M、M、Μを使用して、ビーム1516の簡易特徴付けは以下のようにして算出することができる。
=加速中性質量流(原子/秒)=[k×(M−M)]/k
=中性ビーム内の原子当たりのエネルギー(eV)=(M×k)/(k×C);
本開示で使用される測定値および式は、多くの測定値および式で従来の米国基準単位(たとえば、トル、sccmなど)を使用する。同じ測定値および式は、直接変換によって国際単位系(SI)で表すことができる。そのように変換される場合、定数の数値と測定値は測定単位が異なれば異なるために、式の実体ではなく形式が異なって現れる場合がある。本発明の測定と方法は、本明細書に特定されるSI等価単位を採用することで、米国基準単位でもSI基準単位でも等しく実行することができる。
要約すると、本発明の一実施形態は、ビームを特徴付けるセンサ装置であって、中央領域周囲の筐体であって、特徴付けのため減圧チャンバからビームを中央領域に通すように構成された開口を有する筐体と、ビームを受け取りビームからのエネルギーを吸収するように中央領域内に配置され、上記筐体から少なくとも部分的に熱的に分離されるビームストライク(beam strike)と、受け取ったビームによる衝突によって誘発される温度変化を測定する温度センサと、中央領域と流体連結しており、開口を通じて入射するビームによって生じる筐体内の圧力変化を測定する第1の圧力センサと、測定された温度変化と前記測定された圧力変化とを処理してビームの特徴を判定する処理システムと、を備えるセンサ装置を提供する。
ビームは加速ガスクラスタイオンビームから得ることができ、ガスクラスタおよび/またはガスクラスタイオンを含んでおり、ビームストライクは前記ガスクラスタおよび/またはガスクラスタイオンを分離させるように適用することができる。該装置は、ビームによって筐体の中央領域に輸送されるガスに対する第1の圧力センサの感度kを較正する較正手段と、ビームパワーに対する温度センサの感度kを較正する較正手段をさらに備えることができ、処理システムはビームの特徴を判定する際にkとkとを使用する。該装置は、減圧チャンバの背景ガスの圧力に対する第1の圧力センサの感度kを較正する較正手段をさらに備えることができ、処理システムはビームの特徴を判定する際にkを使用する。該装置は、減圧チャンバの圧力を測定するように適用される第2の圧力センサと、減圧チャンバの背景ガスの圧力の変化に関する第2の圧力センサの感度kを較正する較正手段とをさらに備えることができ、処理システムはビームの特徴を判定する際にkを使用する。
ビームは中性ビームまたは解離中性ビームとすることができ、処理システムが、ビーム内のデッドガス流Cと、フルビーム質量輸送Cと、フルビーム質量輸送の加速部分COと、加速質量中性流Cと、中性ビームの原子当たりのエネルギーCと、フルビームの加速部分の原子当たりのエネルギーCと、から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定することができる。
温度センサは、ビームストライクと筐体の温度をそれぞれ測定するために配置される第1および第2の温度センサを含むことができる。筐体は、イオンビーム電荷を収集し、ビーム電流を測定するファラデーカップとして機能するように適用することができる。処理システムはビーム電流測定値を使用してビームの特徴を判定するように適用することができる。ビームが加速ガスクラスタイオンビームから得られ、イオンを含んでおり、処理システムが、フルビーム質量輸送Cと、荷電種質量流Cと、荷電種平均サイズ対荷電率Cと、荷電種の原子当たりのエネルギーCと、荷電種の電荷当たりの総エネルギーCとから成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定することができる。
ビームは中性ビームまたは解離中性ビームとすることができる。該装置は、減圧チャンバと、ガスクラスタイオンビーム発生器と、ガスクラスタイオンビームを加速する手段と、加速ガスクラスタイオンビームを、軌道を有する中性ビームに変換する手段と、測定および特徴付けのためビームを中央領域に入射するため、筐体の開口を軌道に配置する手段と、ワークピースを軌道に導入するワークピース保持手段と、をさらに備えることができ、処理手段は判定されたビームの特徴を使用してワークピースの中性ビーム処理を制御する。
本発明の別の実施形態は、減圧筐体の中央領域で粒子ビームを受け取ることと、筐体から熱的に分離されるビームストライクに対して受け取ったビームを衝突させることと、衝突ビームによるビームストライクの温度変化を測定することと、ビームを受け取ることによる筐体内の圧力変化を測定することと、測定された温度変化と測定された圧力変化とを処理してビームの特徴を判定することと、を備える粒子ビームの特徴付け方法を提供する。
該方法は、ビームを受け取り、衝突ビームのビームパワーのビームストライクの温度センサの感度kを較正することによって、ガス圧力変化に対する筐体用の圧力センサの感度kを較正するステップをさらに備え、処理システムのステップがkおよびkを使用してビームの特徴を判定することができる。
該方法は、減圧筐体内の圧力を測定するステップと、減圧チャンバ内の測定された圧力を使用して処理ステップでビームの特徴を判定するステップとをさらに備えることができる。該方法は、減圧筐体内の圧力センサの感度Kを較正するステップと、感度Kを使用して処理ステップでビームの特徴を判定するステップとをさらに備えることができる。
ビームは中性ビームまたは解離中性ビームとすることができ、処理ステップが、ビーム内のデッドガス流Cと、フルビーム質量輸送Cと、フルビーム質量輸送の加速部分Cと、加速質量中性流Cと、中性ビームの原子当たりのエネルギーCSと、フルビームの加速部分の原子当たりのエネルギーCと、から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定することができる。
該方法は、ビームを受け取り衝突することにより筐体とビームストライク内の電流を測定することをさらに備え、処理ステップが測定電流を処理してビームの特徴を判定することを含むことができる。ビームが加速ガスクラスタイオンビームから得られ、イオンを含んでおり、処理システムが、フルビーム質量輸送Cと、荷電種質量流Cと、荷電種平均サイズ対荷電率Cと、荷電種の原子当たりのエネルギーCと、荷電種の電荷当たりの総エネルギーCと、から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定することができる。
本発明のさらに別の実施形態は、減圧チャンバ内の軌道を有するビームの1つまたはそれ以上の特徴の判定方法であって、中央領域と特徴付けのために中央領域にビームを入射させるために減圧チャンバに接続される開口とを有する筐体を設けるステップと、中央領域内に配置され、入射ビームを受け取りビームからのエネルギーを吸収し、前記筐体から少なくとも部分的に熱的に分離されるビームストライクを設けるステップと、受け取ったビームの衝突によって誘発される温度変化を測定してビームパワー測定信号を提供する温度センサを設けるステップと、中央領域と流体連結しており、開口を通じて入射するビームによって生じる筐体内の圧力変化を測定してビームガス輸送測定信号を提供する第1の圧力センサを設けるステップと、ビームパワー測定信号とビームガス輸送測定信号とを処理してビームの特徴を判定する処理手段を設けるステップと、を備える方法を提供する。
該方法は、少なくとも1つの判定されたビームの特徴を用いてプロセスを制御する制御システムを設けることをさらに備えることができる。該方法は、ガスクラスタイオンビームを生成する装置を減圧チャンバに設けることをさらに備えることができる。該方法は、ガスクラスタイオンビームを完全に中性化させ、減圧チャンバ内の素子をさらに備えることができる。該方法は、ガスクラスタイオンビームを解離させる素子を減圧チャンバに設けることをさらに備えることができる。
本発明は各種実施形態に関して説明したが、当業者によって、本発明は上記開示および添付の特許請求の範囲の精神と範囲に含まれる幅広い追加のおよびその他の実施形態を可能にすると理解される。

Claims (24)

  1. ビームを特徴付けるセンサ装置であって、
    中央領域周囲の筐体であって、特徴付けのために減圧チャンバからビームを前記中央領域に通すように構成された開口を有する筐体と、
    ビームを受け取りビームからのエネルギーを吸収するように前記中央領域内に配置され、前記筐体から少なくとも部分的に熱的に分離されるビームストライクと、
    前記受け取ったビームによる衝突によって誘発される温度変化を測定する温度センサと、
    前記中央領域と流体連結しており、前記開口を通じて入射するビームによって生じる前記筐体内の圧力変化を測定する第1の圧力センサと、
    前記測定された温度変化と前記測定された圧力変化とを処理してビームの特徴を判定する処理システムと、
    を備えるセンサ装置。
  2. 前記ビームが加速されたガスクラスタイオンビームから得られており、ガスクラスタおよび/またはガスクラスタイオンを含んでおり、さらに前記ビームストライクが前記ガスクラスタおよび/またはガスクラスタイオンを解離させるように適用される請求項1に記載のセンサ装置。
  3. 前記ビームによって前記筐体の前記中央領域に輸送されるガスに対する前記第1の圧力センサの感度kを較正する較正手段と、
    ビームパワーに対する前記温度センサの感度kを較正する較正手段と、
    をさらに備えており、前記処理システムがビームの特徴判定にkおよびkを使用する請求項1に記載のセンサ装置。
  4. 前記減圧チャンバ内の背景ガスの圧力に対する前記第1の圧力センサの感度kを較正する較正手段をさらに備えており、
    前記処理システムがkを使用してビームの特徴を判定する請求項3に記載のセンサ装置。
  5. 前記減圧チャンバ内の圧力を測定するように適用される第2の圧力センサと、
    前記減圧チャンバ内の背景ガスの圧力の変化に対する前記第2の圧力センサの感度kを較正する較正手段と、
    をさらに備え、
    前記処理システムがkを使用してビームの特徴を判定する請求項3に記載のセンサ装置。
  6. 前記ビームが中性ビームまたは解離中性ビームであり、前記処理システムが、
    ビーム内のデッドガス流Cと、
    フルビーム質量輸送Cと、
    フルビーム質量輸送の加速部分Cと、
    加速質量中性流Cと、
    中性ビームの原子当たりのエネルギーCと、
    フルビームの加速部分の原子当たりのエネルギーCと、
    から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定する請求項1に記載のセンサ装置。
  7. 前記温度センサが、前記ビームストライクと前記筐体の温度をそれぞれ測定するために配置される第1および第2の温度センサを含む請求項1に記載のセンサ装置。
  8. 前記筐体が、イオンビームの電荷を収集しビーム電流を測定するファラデーカップとして機能するように適用されており、さらに前記処理システムが前記ビームの電流測定値を使用してビームの特徴を判定するように適用される請求項1に記載のセンサ装置。
  9. 前記ビームが加速されたガスクラスタイオンビームから得られており、イオンを含んでおり、前記処理システムが、
    フルビーム質量輸送Cと、
    荷電種質量流Cと、
    荷電種平均サイズ対荷電率Cと、
    前記荷電種の原子当たりのエネルギーCと、
    前記荷電種の電荷当たりの総エネルギーCと、
    から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定する請求項8に記載のセンサ装置。
  10. 前記ビームが中性ビームである請求項1に記載のセンサ装置。
  11. 前記ビームが解離中性ビームである請求項10に記載のセンサ装置。
  12. 減圧チャンバと、
    ガスクラスタイオンビーム発生器と、
    前記ガスクラスタイオンビームを加速する手段と、
    加速された前記ガスクラスタイオンビームを、軌道を有する中性ビームに変換する手段と、
    測定および特徴付けのためにビームを前記中央領域に入射させるため、前記筐体内の開口を軌道に配置する手段と、
    ワークピースを前記軌道に導入するワークピース保持手段と、
    をさらに備えており、
    前記処理手段が判定されたビームの特徴を使用して前記ワークピースの中性ビーム処理を制御する請求項1に記載のセンサ装置。
  13. 粒子ビームを特徴付ける方法であって、
    減圧筐体の中央領域で粒子ビームを受け取るステップと、
    前記筐体から熱的に分離されるビームストライクに対して受け取ったビームを衝突させるステップと、
    前記衝突ビームによる前記ビームストライクの温度変化を測定するステップと、
    ビームを受け取ることによる前記筐体の圧力変化を測定するステップと、
    前記測定された温度変化と前記測定された圧力変化とを処理してビームの特徴を判定するステップと、
    を備える方法。
  14. 前記ビームの受取りによって発生するガスの圧力変化に対する前記筐体用の圧力センサの感度kを較正するステップと、
    前記衝突ビームのビームパワーに対するビームストライクの温度センサの感度kを較正するステップと、
    をさらに備え、
    処理システムのステップがビームの特徴の判定にkおよびkを使用する請求項13に記載の方法。
  15. 減圧筐体内の圧力を測定するステップと、前記減圧チャンバ内の測定された圧力を使用して前記処理ステップでビームの特徴を判定するステップと、をさらに備える請求項13に記載の方法。
  16. 前記減圧筐体内の圧力センサの感度Kを較正するステップと、感度Kを使用して処理ステップでビームの特徴を判定するステップと、をさらに備える請求項15に記載の方法。
  17. ビームが中性ビームまたは解離中性ビームであり、前記処理ステップが、
    ビーム内のデッドガス流Cと、
    フルビーム質量輸送Cと、
    フルビーム質量輸送の加速部分Cと、
    加速質量中性流Cと、
    中性ビームの原子当たりのエネルギーCと、
    フルビームの加速部分の原子当たりのエネルギーCと、
    から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定する請求項13に記載のセンサ装置。
  18. ビームを受け取って衝突することによる前記筐体および前記ビームストライク内の電流を測定するステップをさらに備えており、前記処理ステップが前記測定された電流を処理してビームの特徴を判定することを含む請求項13に記載の方法。
  19. 前記ビームが加速されたガスクラスタイオンビームから得られ、イオンを含んでおり、前記処理システムが、
    フルビーム質量輸送Cと、
    荷電種質量流Cと、
    荷電種平均サイズ対荷電率Cと、
    前記荷電種の原子当たりのエネルギーC
    前記荷電種の電荷当たりの総エネルギーCと、
    から成る群から選択される1つまたはそれ以上のビームの特徴を判定する請求項18に記載のセンサ装置。
  20. 減圧チャンバ内の軌道を有するビームの1つまたはそれ以上の特徴の判定方法であって、
    中央領域と、特徴付けのために前記中央領域にビームを入射させるために前記減圧チャンバに接続される開口とを有する筐体を設けるステップと、
    前記中央領域内に配置され、入射ビームを受け取りビームからのエネルギーを吸収し、前記筐体から少なくとも部分的に熱的に分離されるビームストライクを設けるステップと、
    受け取ったビームの衝突によって誘発される温度変化を測定してビームパワー測定信号を提供する温度センサを設けるステップと、
    前記中央領域と流体連結しており、前記開口を通じて入射するビームによって生じる前記筐体内の圧力変化を測定してビームガス輸送測定信号を提供する第1の圧力センサを設けるステップと、
    前記ビームパワー測定信号と前記ビームガス輸送測定信号とを処理してビームの特徴を判定する処理手段を設けるステップと、
    を備える方法。
  21. 少なくとも1つの判定されたビームの特徴を用いてプロセスを制御する制御システムを設けるステップをさらに備える請求項20に記載の方法。
  22. ガスクラスタイオンビームを生成する装置を前記減圧チャンバ内に設けるステップをさらに備える請求項20に記載の方法。
  23. 前記ガスクラスタイオンビームを完全に中性化させる素子を前記減圧チャンバ内に設けるステップをさらに備える請求項22に記載の方法。
  24. 前記ガスクラスタイオンビームを解離させる素子を前記減圧チャンバ内に設けるステップをさらに備える請求項22に記載の方法。
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