JP2014533332A - 地熱坑井用同軸熱交換器のケーシング及び該ケーシングの配向及び支持方法 - Google Patents
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Abstract
外側ケーシングを備える地熱坑井用熱交換器のケーシング支持体は、坑井周りの地盤によって支持されるよう配置されると共に、開口が延在するベース支持要素と、該ベース支持要素の上面において開口に連通する中央通路を有すると共に、ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素と、地熱坑井用熱交換器が備える外側ケーシング周りに取り付けられると共に、ケーシングを坑井で支持するために、配向ガイド要素に結合されるケーシング支持リングとを含み、この場合に外側ケーシングは、リング、通路及び開口を通って延在している。【選択図】図3
Description
本発明は、ケーシング支持体と、地熱エネルギーシステムにおける地熱坑井用同軸熱交換器のケーシングを配向及び支持するための方法に関する。本発明の方法は、地熱坑井用熱交換器と、地熱坑井用熱交換器の設置にも関する。
地熱エネルギーは、一世紀以上の間、発電及び直接加熱用に、世界中で様々な形で利用されてきた。一般的に、そのための設備は、高エンタルピー源の岩盤が、比較的地表近傍又は地表に位置する火山活動地帯、例えばアメリカ西部、アイスランド又はフィリピンに置かれてきた。あまり知られてはいないが重要性が高まっているものとして、ここ数十年における低エンタルピーの地熱資源の開発がある。このような地熱資源の開発には、例えば、低温タービン発電機や、加熱(暖房)、冷却(冷房)及び地熱エネルギー蓄積用の地中熱源ヒートポンプ(GSHP)が使用される。
地熱資源の開発に関連する基本原理には、地表下約10メートルの地層中に存在する安定した熱条件の利用がある。この安定性は、地球の質量と、地球の溶融核に起因する地熱流束によるものである。地球の溶融核は核崩壊によって持続的であるため、この熱流束は、実用的な用途に関して、再生可能であるだけでなく無限でもある。安定した条件下において、地層は、大量の地熱エネルギーを供給、吸収又は蓄積することができる。このことは、地中に挿入され、かつ作動流体を伝熱媒体として利用する地表のヒートポンプ(単動式又は可逆構成)に接続された管状熱交換器によって可能である。
従来技術においては、地中に設置され、かつヒートポンプ(HP)と組み合わせた1個以上の坑井用熱交換器(BHE)を設置することにより、低温の地熱エネルギーを抽出して建物を暖房することが既知である。この場合のシステムは、地中及び建物内部間における可逆的な冷却サイクルを利用する。従来技術においては、作動流体を閉鎖又は開放回路で利用することのできる種々の専門的な装置が既知である。このようなシステム及び方法は、包括的に「地中熱源ヒートポンプ(GSHP)」技術として従来既知である。
従来技術においては、「同軸」又は「同心」構成などとして知られている坑井用垂直熱交換器(BHE)の使用が既知である。この垂直熱交換器の基本形状は、チューブ・イン・チューブ構造であり、また、孔壁を補強かつ支持する円筒状の外側ケーシングと、該外側ケーシング内に設置されるより小径の整合管を備える。この場合に整合管は、その開放端が坑井底部の直上に位置するよう吊り下げられる。
必ずしもというわけではないが、内管は、外側ケーシング内の中心に位置させることにより、BHEにおける地熱流及び水圧流の最適化を容易にするのが理想である。この場合、構成に応じて、内管内を坑井底部に向けて流れ、内管及び外側ケーシング間の環状空間を逆流するか、又は環状空間から坑井底部に向けて流れ、内管内を逆流する水の循環によって、閉鎖ループが形成される。水圧条件が最適化されたものであれば、この場合の伝熱は、環状空間内の水流によって行われ、また、外側ケーシングにより、水及び地層間における有効接触面積がより大きくなることで効率が高まる。
現在までのところ、同軸構成は、GSHP業界で幅広く受け入れられるに至ってはいない。この理由には、より大きなコストと、U字管に比べて構成が複雑であるという認識が含まれる。歴史的に見て、同軸構成とした装置の使用は限定されており、もっぱら油、ガス及び水井戸の掘削請負業者によって行われている。これは、GSHP市場に関する意識の欠如、不適切な価格構造及びイノベーションの欠如によるものである。
その結果、GSHP業界の振興を目的とした同軸システムの研究・開発は、これまであまり行われていない。しかしながら、BHEの高効率化に向けた動きにより、大容量のGSHP設置の要件が満たされてきたことで、この状況は変化しつつある。そのため、同軸構成に特徴的な利点に関して注目が高まっている。この状況の変化は、地熱を大量に蓄熱するための多くの研究によっても部分的に促進されている。なぜなら、同軸構成は、上述したのと同様の理由により、蓄熱に関しても求められているからである。現在までのところ、一般的に、大規模設備における坑井用垂直熱交換器は、大規模なアレイ状に使用されている。この場合のアレイは、従来の水井戸掘削機器を使用して、一般的に50〜200メートルの深さに掘削され、かつU字管で仕上げた数十又は数百の坑井を含む。
熱相互作用を回避するために、坑井間における最小間隔は維持しなければならないため、所要の地表面積は比較的大きくなることがある。このアプローチにおける全体的な掘削及び作動効率は、上述した理由により低い。
過去25年間に亘り、幾つものBHEの構成が知られている。閉鎖回路式のGSHP設備の多くでは、坑井用垂直熱交換器として2つの主要な実用的構成が利用されている。即ち、第1の構成は、いわゆるU字管(一般的には可撓性を有するプラスチック管のループ)であり、第2の構成は、同軸(チューブ・イン・チューブ)構成である。この同軸構成は、熱効率がより高いことが知られているが、設置時に重機が必要であるために、設置業者の多くにとっては実用性に劣るものである。ただし、産業プロジェクトにおいては、同軸構成の使用が優先され得る。BHEに使用されるこれら2つのタイプは、作動流体、一般的には不凍液を含有する水で満たされる。
BHEの設置に関しては、熱エネルギーを大規模な建物から収集したり大規模な建物に分配したりするために、地表コレクタシステムが設けられる。このような地表コレクタシステムは、地中における伝熱用に設けられた垂直管の全長に加えて、該垂直管の100%までの長さを有する管で構成される場合がある。この場合、地表における付加的な配管は、持続的な作動損失、例えば熱エネルギー損失及び圧力損失をもたらすものである。更に、このことにより、作動損失を補償するための付加的な電力が必要になるのみならず、大規模な地表コレクタシステムの建設やメンテナンス用のコスト増がもたらされる。この事実は、長きに亘って、大規模なGSHPの設置を限定する要因になっている。
図1及び図2は、従来既知である地熱坑井用同軸熱交換器(BHE)の設置システムにおける断面図を示す。図1は、設置時における組み立てを示し、図2は、設置後のBHE及びウェルヘッドを示す。図1では、坑井用垂直熱交換器の配向が傾いているのに対して、図2では、坑井用垂直熱交換器の配向が垂直である。一般的には、掘削作業の開始前に、1個以上のBHEが地中2及び地表面下方の検査チャンバ4内に所定の状態で設置される。チャンバ4は、コンクリートベース6及び該コンクリートベース6から上方に延在する側壁8を含む。この場合に側壁8は、コンクリート管の積層体を含むことができるし、図示のように、チャンバ4内に内側アクセスステップ24を有することができる。坑井用熱交換器は、選択された角度でコンクリートベース6を通るよう設置されている。
地熱坑井用同軸熱交換器(BHE)の設置に際しては、ベース6の穴10を通って延在し、かつベース6の所定位置にセメント固定されていない仮設表面ケーシング12を配置することが一般的である。これにより、不安定な表面岩層を分離しておくことができ、従ってその後の主坑井の掘削が可能になる。仮設ケーシング12は、コストを削減するために回収して再利用するか、又は回収に要する時間及び利用する長さに応じて、所定位置に残留しておくことができるよう構成されるものである。一般的には、仮設ケーシング12の長さは5〜30メートルであるが、より長く又はより短くしてもよい。地熱坑井用同軸熱交換器(BHE)14は、仮設ケーシング12を通って、坑井底部まで下方に延在している。
図2に示すように、主坑井部分が坑井底部まで掘削された後、仮設ケーシング12が除去され、坑井用同軸熱交換器14を包囲する常設ケーシング12が、既に掘削された坑井底部まで延在し、該底部に支持されている。
図2に示すように、設置後の各BHE14は、その上端部がウェルヘッド16に接続されている。この場合にウェルヘッド16は、地熱エネルギーシステムの熱交換器(図示せず)に接続された導管又は流体管路22に接続するための継手を有する。チャンバ4は、側壁8の上方におけるチャンバ4の上端部に配置された蓋20によって閉じられている。蓋20は、設置に際して、BHE18の長さに亘る下方への通過を可能にするための中央孔を有することができる。
外側常設ケーシング12を坑井底部に配置することは非効率的であるだけでなく、BHEの長さを不均一にする可能性がある。なぜなら、掘削作業が完了した後に、掘削流体中に浮遊している掘削屑及びその他の固形物によって坑井が充満するからである。このような長さのバラつきに対応するため、大幅に深い坑井が付加的に掘削され、また、ケーシングを坑井底部に着地させるために、多数のより短いケーシング12が使用される。これは、利用可能な坑井の深さが不確かだからである。
この既知の設置手順は、ケーシングを坑井内に着地させるために必要な時間による設置コストと、より短い外側ケーシングによるコストの増加をもたらすものである。また、この既知の設置手順は、可変長のBHEが設置され得るという結果を排除するものではなく、従って共通の地熱システム内における異なるBHEの長さは不均一である。更に、このことは、各BHE内の圧力損失が異なることにより、各BHE内における流体流の可変性をもたらす。各BHE内における流体流のバラつきは、BHEにおける能力を不均一にし、各BHEへの流れを個別に抑制することでしか排除されない。この事実は、設置時間及び機器の両方におけるコスト増をもたらす。
更に、ケーシング12を配置する深さが不均一であるということは、チャンバ4内における各ウェルヘッド16の高さが異なり得ることを意味する。これにより、坑井内の流体管路22への接続箇所が異なり、従って現場での調整が必要になる。
本発明の目的は、上述した従来既知の設置システムと、地熱坑井用同軸熱交換器におけるケーシング構造の問題を少なくとも部分的に克服することである。
本発明は、坑井内のケーシング支持体によって支持される地熱坑井用熱交換器を提供する。この場合にケーシング支持体は、地熱坑井用熱交換器の外側ケーシング周りに取り付けられ、ケーシング支持体から下方に向けて延在する坑井内で坑井用熱交換器を吊り下げ、更には、坑井用熱交換器の上端部における所定角度を坑井内で規定するものである。
また、本発明は、本発明に係る地熱坑井用熱交換器を複数個含むチャンバを提供する。この場合に各ケーシング支持体は、これら支持体から下方に向けてそれぞれの方位に延在する坑井用熱交換器を有する。
更に、本発明は、地熱坑井用熱交換器を設置するための方法を提供する。該方法は、
(a)地盤表面によって支持されると共に、坑井の所定掘削角を規定する第1ケーシング支持部を設けるステップと、
(b)坑井の上端部における所定角度を規定する第1ケーシング支持部を通るよう、坑井を掘削するステップと、
(c)坑井用熱交換器の上端部における所定角度を坑井内で規定する第1ケーシング支持部を起点として下方に向けて延在する坑井内で、第1ケーシング支持部から坑井用熱交換器を吊り下げるステップと、
を有する。
(a)地盤表面によって支持されると共に、坑井の所定掘削角を規定する第1ケーシング支持部を設けるステップと、
(b)坑井の上端部における所定角度を規定する第1ケーシング支持部を通るよう、坑井を掘削するステップと、
(c)坑井用熱交換器の上端部における所定角度を坑井内で規定する第1ケーシング支持部を起点として下方に向けて延在する坑井内で、第1ケーシング支持部から坑井用熱交換器を吊り下げるステップと、
を有する。
これに加えて、本発明は、外側ケーシングを備える地熱坑井用熱交換器のケーシング支持体を提供する。該ケーシング支持体は、坑井周りの地盤によって支持されるよう配置されると共に、開口が延在するベース支持要素と、ベース支持要素の上面において開口に連通する中央通路を有すると共に、ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素と、地熱坑井用熱交換器が備える外側ケーシング周りに取り付けられると共に、ケーシングを坑井で支持するために、配向ガイド要素に結合されるケーシング支持リングとを含み、この場合に外側ケーシングは、リング、通路及び開口を通って延在している。
また、本発明は、本発明に係るケーシング支持体を複数個含むチャンバを提供する。この場合に各ケーシング支持体は、これら支持体から下方に向けてそれぞれの方位に延在する坑井用熱交換器を有する。
更に、本発明は、外側ケーシングを備える地熱坑井用熱交換器のケーシング支持体を設置するための方法を提供する。該方法は、
(a)開口が延在すると共に、地盤によって支持されるベース支持要素と、開口に連通する中央通路を有すると共に、ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素とを設けるステップと、
(b)中央通路及び開口を通る穿孔を、配向ガイド要素に基づく所定の方位で掘削するステップと、
を有する。
(a)開口が延在すると共に、地盤によって支持されるベース支持要素と、開口に連通する中央通路を有すると共に、ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素とを設けるステップと、
(b)中央通路及び開口を通る穿孔を、配向ガイド要素に基づく所定の方位で掘削するステップと、
を有する。
本発明におけるこれら態様の好適な特徴は、添付の特許請求の範囲に規定したとおりである。
本発明の好適な実施形態は、地熱坑井用同軸熱交換器の外側ケーシングを上面、特にチャンバ表面で支持するために、低コストのモジュール式システムを提供することができる。地熱坑井用同軸熱交換器は、坑井の底部で支持されるというよりも、特にチャンバ低壁から吊り下げられ得るものである。
本発明の好適な実施形態により、坑井チャンバの底部を封止することもできる。
更に、本発明の好適な実施形態により、坑井の配向及び傾きを予め規定することができる。これにより、掘削作業時における調整に関連して、人的ミスの可能性を排除することが可能になる。
これに加えて、本発明における好適な実施形態のモジュール式システムにより、加工及び設置が容易になる。これは、一連かつ共通の部品を、様々な深さ及び/又は傾きを有する坑井に使用することができるからである。
本発明の好適な実施形態において、複数個のBHEが単一チャンバ内に任意で設置される場合に、複数個のBHEにおける上端部間の高さが単一の地熱システムで異なるという問題を解消すれば、各ウェルヘッド及び流体管路間の接続部は、標準化できるだけでなく現場で製造する必要がなくなるため、設置時間及び設置コストの削減が可能になる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて例示的に説明する。
図3及び図4は、地熱エネルギーシステムにおける坑井用熱交換器の設置システムを本発明に係る第1及び第2実施形態に従って概略的に示す。図3及び図4は、設置時における組み立てを示す。図3の実施形態では、BHEは垂直に配向されているのに対して、図4の実施形態では、BHEは傾いて配向されている。各実施形態において、BHEは、掘削作業の開始前に、地中(図示せず)及び地表面下方の検査チャンバ内に所定の状態で設置されている。この場合にチャンバは、ベース支持要素30をプレートとして含む。ベース支持要素30は、基本的にはプレキャストコンクリートで構成される。また、ベース支持要素30は、該要素30を通って延在する開口36を有する。更に、ベース支持要素30は、坑井の傾きに関わらず標準寸法を有する。鉄筋コンクリート又は他の材料は、開口36を介して、15トンまでの吊り下げ重量を支持することができる。
側壁32は、ベース支持要素30から上方に延在している。この場合に側壁32は、コンクリート管の積層体を含むことができるし、図示のように、チャンバ内に内側アクセスステップを有することができる。更に、側壁32上には、アクセス開口35を有する蓋34が配置されている。これら蓋34、側壁32及びベース支持要素30は、図5で分解した状態で示す。
以下に説明するように、坑井用熱交換器は、選択された角度でベース支持要素30を通るよう設置される。
図6及び図7について説明すると、これらはそれぞれ、図3及び図4の実施形態に対応する。この場合、環状配向ガイド要素38,58がベース支持要素30の上面40に取り付けられている。
図1〜図10の実施形態において、配向ガイド要素38,58は、ベース支持要素30から独立しているが、該要素30に取り付けられている。基本的には、配向ガイド要素38,58は、ベース支持要素30の上面40に取り付けられるが、代替的な実施形態において、ベース支持要素30及び配向ガイド要素38は一体的とされる。即ちこの場合、ベース支持要素30及び配向ガイド要素38,58は、プレキャストコンクリートより成る単体として構成される。この場合に単体は、適切な配置及び傾きで、複数個の配向ガイドユニットを垂直方向に有することができる。このような一体的な構成とすれば、ベース支持要素30を検査チャンバの底部に配置又は取り付けたときに、一体的な配向ガイド要素38,58もベース支持要素30の上面40に配置又は取り付けられることになる。図11は、ベース支持要素130及び一体的な配向ガイド要素138,158より成るこのような単体構造を、例えばプレキャストコンクリートで構成されたものとして示す。図11に示す単体では、2個の一体的な配向ガイド要素が設けられているが、ガイド要素は、任意の個数及び配向又は配向の組み合わせで、ベース支持要素と一体的に構成することができる。
配向ガイド要素38,58は、開口36に連通する中央通路52,60を有する。配向ガイド要素38,58は更に、ベース支持要素30の下側支持面37,57に対して、選択された角度の上面39,59を有する。ベース支持要素30及び配向ガイド要素38,58には、相互に適合する噛合い要素48,50が設けられているため、配向ガイド要素38,58は、ベース支持要素30における開口36の長手方向軸線に対する所定の回転位置に配置される。基本的には、噛合い要素48,50は、雄性要素及び雌性要素を含む。これら噛合い要素48,50により、ベース支持要素30及び配向ガイド要素38,58間における確実な位置合わせが保証される。
配向ガイド要素38,58の上面39,59は、該要素38,58の下面41,61に対して平行であるか、又は一定の角度で傾いている。図3及び図6の実施形態において、配向ガイド要素38の上面及び下面は互いに平行であるのに対して、図4及び図7の実施形態において、配向ガイド要素58の上面及び下面は互いに対して鋭角で傾いている(この場合は15度)。基本的には、配向ガイド要素58の上面及び下面は、5〜45度の範囲で、相互に対して任意の角度で傾かせることができる。
基本的には、配向ガイド要素38,58は、プレキャストコンクリートで構成されると共に、坑井用に選択された標準勾配、例えば0,5,10又は15度の勾配を有する。鉄筋コンクリート又は他の材料は、開口36を介して、15トンまでの吊り下げ重量を支持することができる。
ケーシング支持リング54は、地熱坑井用熱交換器の外側ケーシング46における上端部44周りに取り付けられている。この場合にケーシング支持リング54は、ケーシング46を坑井内で支持するために、配向ガイド要素38,58に結合されている。外側ケーシング46は、リング54、通路52,60及び開口36を通って延在している。ケーシング支持リング54は、外側ケーシング46の上端部44における外側円筒面に係合する内側環状面を含む。基本的には、ケーシング支持リング54の内側環状面は、外側ケーシング46の上端部44における外側円筒面にねじ係合している。
図3及び図4の軸線B及びCに示すように、この組み立てにより、外側ケーシング46は、所望の垂直方向又は非垂直方向に配向される。なお、チャンバは垂直軸線Aを有する。
図10に詳細に示すように、図3及び図4の実施形態において、ケーシング支持リング54は、坑井用同軸熱交換器80の上端部72周りにおける内部要素68と、配向ガイド要素58上に取り付けられた外部着地ガイド62を含む。図10は、設置時における配置を示す。内部要素68は、その設置後に外部着地ガイド62内に取り付けられる。内部要素68及び着地ガイド62は、円錐状にテーパ付けされた相補的な外側及び内側取り付け面70,64を有することにより、内部要素68は、下方における着地ガイド62の通路66内に取り付けることができる。
坑井表面ケーシング42は、坑井用熱交換器の外側ケーシング46における上端部を坑井内で包囲すると共に、ケーシング支持リング54、特にケーシング支持リング54の外部着地ガイド62に取り付けられている。基本的には、坑井表面ケーシング42は、着地ガイド62から下方に延在するフランジ75の内側環状面にねじ固定されている。
外側ケーシング46を備える地熱坑井用熱交換器のケーシング支持体を取り付ける方法においては、開口36が延在するベース支持要素30を先に設けることにより、地盤表面、好適には地中チャンバによって支持させる。環状配向ガイド要素38,58は、開口36に連通する中央通路52,60を有すると共に、ベース支持要素30の上面に取り付ける。配向ガイド要素38,58は更に、ベース支持要素30の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する。また、ケーシング支持リング54を取り付けて、配向ガイド要素38,58に結合させる。更に、坑井表面ケーシング42は、ケーシング支持リング54に取り付けることにより、坑井の上端部を包囲する。これに加えて、中央通路52,60及び開口36を通る坑井を、配向ガイド要素38,58に基づく所定の方位で掘削する。この掘削後、坑井用熱交換器を坑井内に取り付け、また、ケーシング支持リング54を地熱坑井用熱交換器の外側ケーシング46周りに取り付けることにより、外側ケーシング46を坑井内で支持する。この場合に外側ケーシングは、リング54、通路52,60及び開口36を通って延在する。
図10に詳細を示す図3及び図4の実施形態において、表面ケーシング42がその取り付け後に回収されない場合には、ケーシング支持リング54が表面ケーシング42の上部に取り付けられる。この表面ケーシング42とは、その全長に亘る掘削管のことであり、掘削及びグラウト作業時に配置されていることで、加工のために、掘削流体及び掘削屑を表面や地表まで搬送する機能を有する。
坑井用同軸熱交換器80の上端部72は、内部要素68を外部着地ガイド62内に移動して取り付けるために、基本的には50cmの長さとした付加的な短ケーシング継手を有することができる。この場合、ウェルヘッド60は、この短ケーシング継手に取り付けられる。
内部要素68により、外側ケーシング46ストリングの重量が外部着地ガイド62に伝達されるため、その重量が配向ガイド要素38,58を介してベース支持要素30、即ちBHEの外側ケーシング46における最終的な耐荷支持部に伝達される。
図8及び図9は、それぞれ、図3及び図4の実施形態を改変した代替的な実施形態を示す。これら代替的な実施形態において、坑井表面ケーシング42は、設置時にのみ所定位置に暫定的に配置し、設置後に除去することができる。図示の代替的な実施形態において、ケーシング支持リング54は、例えばねじ結合によって、坑井用熱交換器の外側ケーシング46における上端部44に直接に取り付けられる着地ガイド62を含む。これら実施形態において、表面ケーシング42は回収すべきものである。ケーシング支持リング54は、外側ケーシング46に直接に取り付けられている。この場合にケーシング支持リング54は、坑井表面ケーシング42を暫定的に支持するための第1環状ねじ部と、外側ケーシング46に適合する第2環状ねじ部を含む。ケーシング支持リング54は更に、配向ガイド要素38,58上に着座し、外側ケーシング46の重量が配向ガイド要素38,58を介してベース支持要素30、即ちBHEの外側ケーシング46における最終的な耐荷支持部に伝達される。
坑井用熱交換器は、下方に向けて100メートル以上の深さに延在し、任意に100〜200メートルの深さに延在させることができる。この設置後、ウェルヘッド60が、坑井用熱交換器の上端部に取り付けられると共に、地熱システムの流体管路56に接続される。各ケーシング支持体は、これら支持体から下方に向けてそれぞれの方位に延在する坑井用熱交換器を有する。複数個の熱交換器を備える地熱システムにおいて、少なくとも幾つかの坑井用熱交換器46の配向は異なっている。この場合、各配向は、対応する配向ガイド要素38,58に関連して選択された方位に基づくものである。複数個のBHEが共通の検査チャンバ内に所定の状態で設置される場合、各BHEの配向は異ならせることができる。複数の坑井を単一のチャンバ内で利用すれば、坑井に所要の地表面積が縮小される。
本発明の実施形態に係る配向ガイド要素38,58及びケーシング支持リング54を取り付ける際には、配向ガイド要素38,58及びベース支持要素30間における接触面と、ケーシング支持リング54及び配向ガイド要素38,58間における接触面は、シール剤を使用して封止される。これにより、坑井内から上昇してくる表層水がチャンバ内に浸入することができず、従ってウェルヘッド及び関連する接続部、並びに流体管路が腐食から確実に保護される。
本発明の様々な実施形態に対する他の改変は、当業者にとって自明のことである。
Claims (69)
- ケーシング支持体によって坑井内で支持される地熱坑井用熱交換器であって、前記ケーシング支持体は、前記地熱坑井用熱交換器の外側ケーシング周りに取り付けられ、前記ケーシング支持体から下方に向けて延在する坑井内で前記坑井用熱交換器を吊り下げ、更に、前記坑井用熱交換器の上端部における所定角度を坑井内で規定している熱交換器。
- 請求項1に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記ケーシング支持体は、前記坑井用熱交換器の全重量を坑井内で吊り下げる熱交換器。
- 請求項1又は2に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記ケーシング支持体は、前記外側ケーシングの上端部における外側円筒面に係合する内側環状面を含んでいる熱交換器。
- 請求項3に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記ケーシング支持体の前記内側環状面は、前記外側ケーシングの上端部における前記外側円筒面にねじ係合している熱交換器。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記ケーシング支持体は、前記地熱坑井用熱交換器の上端部周りに取り付けられた内部要素と、チャンバ内に配置された配向ガイド要素に取り付けられた外部着地ガイドを含み、この場合に前記内部要素は、前記外部着地ガイドに取り付けられている熱交換器。
- 請求項5に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記内部要素及び前記着地ガイドは、円錐状にテーパ付けされた相補的な外側及び内側取り付け面を有することにより、前記内部要素は、下方における前記着地ガイド内に取り付けることができる熱交換器、
- 請求項1〜6の何れか一項に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記坑井用熱交換器の上端部を坑井内で包囲すると共に、前記ケーシング支持体に取り付けられた坑井表面ケーシングを更に備えている熱交換器。
- 請求項5に従属する請求項7に記載の地熱坑井用熱交換器であって、前記坑井表面ケーシングは、前記着地ガイドの内側環状面にねじ固定されている熱交換器。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載の地熱坑井用熱交換器であって、該坑井用熱交換器は、下方に向けて100メートル以上の深さに延在している熱交換器。
- 請求項1〜9の何れか一項に記載の地熱坑井用熱交換器を複数個含むチャンバであって、各ケーシング支持体は、該ケーシング支持体から下方に向けてそれぞれの方位に延在する前記坑井用熱交換器を有しているチャンバ。
- 請求項5に従属する請求項10に記載のチャンバであって、少なくとも幾つかの前記坑井用熱交換器の配向は異なっており、この場合に各配向は、対応する配向ガイド要素に関連して選択された方位に基づいているチャンバ。
- 地熱坑井用熱交換器を設置するための方法であって、該方法は、
(a)地盤表面によって支持されると共に、坑井の所定掘削角を規定する第1ケーシング支持部を設けるステップと、
(b)坑井の上端部における所定角度を規定する前記第1ケーシング支持部を通るよう、坑井を掘削するステップと、
(c)前記坑井用熱交換器の上端部における所定角度を坑井内で規定する前記第1ケーシング支持部を起点として下方に向けて延在する坑井内で、前記第1ケーシング支持部から前記坑井用熱交換器を吊り下げるステップと、
を有する方法。 - 請求項12の方法であって、前記ステップ(b)及び前記ステップ(c)の間に、
(d)第2ケーシング支持部を、前記地熱坑井用熱交換器の外側ケーシング周りに取り付けるステップと、
(e)前記第1及び第2ケーシング支持部を互いに結合することにより、前記坑井用熱交換器に取り付けたケーシング支持体を構成すると共に、前記坑井用熱交換器を坑井内で吊り下げるステップと、
を更に有する方法。 - 請求項13に記載の方法であって、前記ケーシング支持体により、前記坑井用熱交換器の全重量を坑井内で吊り下げる方法。
- 請求項13又は14に記載の方法であって、前記第2ケーシング支持部は、前記坑井用熱交換器の外側ケーシングを支持し、該外側ケーシングは、前記ケーシング支持体を通って延在し、更に、前記第2ケーシング支持部は、前記外側ケーシングの上端部における外側円筒面に係合する内側環状面を含む方法。
- 請求項15に記載の方法であって、前記第2ケーシング支持部の前記内側環状面は、前記外側ケーシングの上端部における前記外側円筒面にねじ係合させる方法。
- 請求項15又は16に記載の方法であって、前記第2ケーシング支持部は、前記地熱坑井用熱交換器の上端部周りに取り付けた内部要素と、前記第1ケーシング支持部に取り付けた外部着地要素を含み、この場合に前記内部要素は、前記外部着地要素に取り付ける方法。
- 請求項17に記載の方法であって、前記内部要素及び前記着地ガイドは、円錐状にテーパ付けされた相補的な外側及び内側取り付け面を有することにより、前記内部要素を、下方における前記着地ガイド内に取り付ける方法。
- 請求項12〜18の何れか一項に記載の方法であって、ケーシング支持体に取り付けられた坑井表面ケーシングにより、前記坑井用熱交換器の上端部を坑井内で包囲するステップを更に有する方法。
- 請求項17に従属する請求項19に記載の方法であって、前記坑井表面ケーシングは、前記着地ガイドの内側環状面にねじ固定する方法。
- 請求項12〜20の何れか一項に記載の方法であって、該坑井用熱交換器は、下方に向けて100メートル以上の深さに延在させる方法。
- 請求項12〜21の何れか一項に記載の方法であって、前記ケーシング支持体を複数個設置し、該ケーシング支持体のそれぞれは、下方に向けてそれぞれの方位に延在する前記坑井用熱交換器を有する方法。
- 請求項15に従属する請求項22に記載の方法であって、少なくとも幾つかの前記坑井用熱交換器の配向は異なっており、この場合に各配向は、対応する前記ケーシング支持体に関連して選択された方位に基づく方法。
- 請求項22又は23に記載の方法であって、前記坑井用熱交換器の上端部は、前記ケーシング支持体の上方における所定高さに設置し、また、ウェルヘッドを前記坑井用熱交換器の上端部に取り付けるステップを更に有する方法。
- 外側ケーシングを備える地熱坑井用熱交換器のケーシング支持体であって、
・坑井周りの地盤によって支持されるよう配置されると共に、開口が延在するベース支持要素と、
・前記ベース支持要素の上面において前記開口に連通する中央通路を有すると共に、前記ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素と、
・前記地熱坑井用熱交換器が備える前記外側ケーシング周りに取り付けられると共に、前記ケーシングを坑井内で支持するために、前記配向ガイド要素に結合されるケーシング支持リングと、
を含み、この場合に前記外側ケーシングは、前記リング、前記通路及び前記開口を通って延在しているケーシング支持体。 - 請求項25に記載のケーシング支持体であって、前記ベース支持要素及び前記配向ガイド要素は、一体的に構成されているケーシング支持体。
- 請求項26に記載のケーシング支持体であって、前記ベース支持要素及び前記配向ガイド要素は、プレキャストコンクリートで構成されているケーシング支持体。
- 請求項25〜27の何れか一項に記載のケーシング支持体であって、前記配向ガイド要素は、前記ベース支持要素における前記開口の長手方向軸線に対する所定の回転位置に配置されているケーシング支持体。
- 請求項25〜28の何れか一項に記載のケーシング支持体であって、前記配向ガイド要素の上面は、前記ベース支持要素の下面に対して一定の角度で傾いているケーシング支持体。
- 請求項29に記載のケーシング支持体であって、角度が5〜45度であるケーシング支持体。
- 請求項25に記載のケーシング支持体であって、前記環状配向ガイド要素は、前記ベース支持要素の上面に取り付けられるよう構成されているケーシング支持体。
- 請求項31に記載のケーシング支持体であって、前記ベース支持要素は、プレートを含んでいるケーシング支持体。
- 請求項32に記載のケーシング支持体であって、前記ベース支持要素は、プレキャストコンクリートで構成されているケーシング支持体。
- 請求項31〜33の何れか一項に記載のケーシング支持体であって、前記ベース支持要素及び前記配向ガイド要素には、相互に適合する噛合い要素が設けられるため、前記配向ガイド要素は、前記ベース支持要素における前記開口の長手方向軸線に対する所定の回転位置に配置されているケーシング支持体。
- 請求項34に記載のケーシング支持体であって、前記噛合い要素は、雄性要素及び雌性要素を含んでいるケーシング支持体。
- 請求項31〜35の何れか一項に記載のケーシング支持体であって、前記配向ガイド要素の上面は、該配向ガイド要素の下面に対して平行であるか、又は一定の角度で傾いているケーシング支持体。
- 請求項36に記載のケーシング支持体であって、前記配向ガイド要素の上面及び下面は、相互に対して5〜45度の角度で傾いているケーシング支持体。
- 請求項25〜37に記載のケーシング支持体であって、前記ケーシング支持リングは、前記外側ケーシングの上端部における外側円筒面に係合する内側環状面を含んでいるケーシング支持体。
- 請求項38に記載のケーシング支持体であって、前記ケーシング支持リングの前記内側環状面は、前記外側ケーシングの上端部における前記外側円筒面にねじ係合しているケーシング支持体。
- 請求項38又は39に記載のケーシング支持体であって、該ケーシング支持体は、地熱坑井用熱交換器の上端部周りに取り付けられた内部要素と、配向ガイド要素に取り付けられた外部着地ガイドを含み、この場合に前記内部要素は、前記外部着地要素に取り付けられているケーシング支持体。
- 請求項40に記載のケーシング支持体であって、前記内部要素及び前記着地ガイドは、円錐状にテーパ付けされた相補的な外側及び内側取り付け面を有することにより、前記内部要素は、下方における前記着地ガイド内に取り付けることができるケーシング支持体。
- 請求項25〜41の何れか一項に記載のケーシング支持体であって、該ケーシング支持体は、前記坑井用熱交換器の上端部を坑井内で包囲すると共に、前記ケーシング支持リングに取り付けられた坑井表面ケーシングを更に含んでいるケーシング支持体。
- 請求項40に従属する請求項42に記載のケーシング支持体であって、前記坑井表面ケーシングは、前記着地ガイドの内側環状面にねじ固定されているケーシング支持体。
- 請求項25〜43の何れか一項に記載のケーシング支持体であって、前記坑井用熱交換器は、下方に向けて100メートル以上の深さに延在しているケーシング支持体。
- 請求項25〜44の何れか一項に記載のケーシング支持体を複数個含んでいるチャンバであって、前記ケーシング支持体のそれぞれは、下方に向けてそれぞれの方位に延在する前記坑井用熱交換器を有しているチャンバ。
- 請求項45に記載のチャンバであって、少なくとも幾つかの前記坑井用熱交換器の配向は異なっており、この場合に各配向は、対応する配向ガイド要素に関連して選択された方位に基づいているチャンバ。
- 外側ケーシングを備える地熱坑井用熱交換器のケーシング支持体を設置するための方法であって、該方法は、
(a)地盤によって支持されると共に、開口が延在するベース支持要素と、前記開口に連通する中央通路を有すると共に、前記ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素とを設けるステップと、
(b)前記中央通路及び前記開口を通る穿孔を、前記配向ガイド要素に基づく所定の方位で掘削するステップと、
を有する方法。 - 請求項47に記載の方法であって、前記ベース支持要素及び前記配向ガイド要素は、一体的に構成する方法。
- 請求項48に記載の方法であって、前記ベース支持要素及び前記配向ガイド要素は、プレキャストコンクリートで構成する方法。
- 請求項47〜49の何れか一項に記載の方法であって、前記配向ガイド要素は、前記ベース支持要素における前記開口の長手方向軸線に対する所定の回転位置に配置する方法。
- 請求項47〜50の何れか一項に記載の方法であって、前記配向ガイド要素の上面は、前記ベース支持要素の下面に対して一定の角度で傾かせる方法。
- 請求項51に記載の方法であって、角度を5〜45度とする方法。
- 請求項47に記載の方法であって、該方法は、
(a)地盤によって支持されると共に、前記開口が延在する前記ベース支持要素を設けるステップと、
(b)前記開口に連通する中央通路を有すると共に、前記ベース支持要素の下側支持面に対して、選択された角度の上面を有する環状配向要素を取り付けるステップと、
(c)前記中央通路及び前記開口を通る穿孔を、前記配向ガイド要素に基づく所定の方位で掘削するステップと、
を有する方法。 - 請求項53に記載の方法であって、前記ベース支持要素は、プレートを含む方法。
- 請求項54に記載の方法であって、前記ベース支持要素は、プレキャストコンクリートで構成する方法
- 請求項53〜55の何れか一項に記載の方法であって、前記ベース支持要素及び前記配向ガイド要素には、相互に適合する噛合い要素が設けられるため、前記配向ガイド要素は、前記ベース支持要素における前記開口の長手方向軸線に対する所定の回転位置に配置する方法。
- 請求項56に記載の方法であって、前記噛合い要素は、雄性要素及び雌性要素を含む方法。
- 請求項53〜57の何れか一項に記載の方法であって、前記配向ガイド要素の上面は、該配向ガイド要素の下面に対して平行であるか、又は一定の角度で傾かせる方法。
- 請求項58に記載の方法であって、前記配向ガイド要素の上面及び下面は、相互に対して5〜45度の角度で傾かせる方法。
- 請求項47〜59の何れか一項に記載の方法であって、前記地熱坑井用熱交換器が備える前記外側ケーシング周りにケーシング支持リングを取り付け、該ケーシング支持リングを前記配向ガイド要素に結合させることにより、前記ケーシングを坑井内で支持するステップを更に有し、この場合に前記外側ケーシングは、前記リング、前記通路及び前記開口を通って延在し、また、前記ケーシング支持リングは、前記外側ケーシングの上端部における外側円筒面に係合する内側環状面を含む方法。
- 請求項60に記載の方法であって、前記ケーシング支持リングの前記内側環状面は、前記外側ケーシングの上端部における前記外側円筒面にねじ係合させる方法。
- 請求項60又は61に記載の方法であって、前記ケーシング支持リングは、地熱坑井用熱交換器の上端部周りに取り付けた内部要素と、配向ガイド要素に取り付けた外部着地ガイドを含み、この場合に前記内部要素は、前記外部着地要素に取り付ける方法。
- 請求項62に記載の方法であって、前記内部要素及び前記着地ガイドは、円錐状にテーパ付けされた相補的な外側及び内側取り付け面を有することにより、前記内部要素を、下方における前記着地ガイド内に取り付ける方法。
- 請求項60〜64の何れか一項に記載の方法であって、ケーシング支持リングに取り付けられた坑井表面ケーシングにより、前記坑井用熱交換器の上端部を坑井内で包囲するステップを更に有する方法。
- 請求項62に従属する請求項64に記載の方法であって、前記坑井面ケーシングは、前記着地ガイドの内側環状面にねじ固定する方法。
- 請求項60〜65の何れか一項に記載の方法であって、前記坑井用熱交換器は、下方に向けて100メートル以上の深さに延在させる方法。
- 請求項60〜66の何れか一項に記載の方法であって、前記ケーシング支持体を複数個設置し、該ケーシング支持体のそれぞれは、下方に向けてそれぞれの方位に延在する前記坑井用熱交換器を有する方法。
- 請求項67に記載の方法であって、少なくとも幾つかの前記坑井用熱交換器の配向は異なっており、この場合に各配向は、対応する配向ガイド要素に関連して選択された方位に基づく方法。
- 請求項67又は68に記載の方法であって、前記坑井用熱交換器の上端部は、ベース支持要素の上方における所定高さに設置し、また、ウェルヘッドを前記坑井用熱交換器の上端部に取り付けるステップを更に含む方法。
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