以下、本発明の好適な実施の形態を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明を実施できる唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、このような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できるということが当業者には理解される。
以下の諸実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮すればいい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明する動作の順序は変更してもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えられてもよい。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示す。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素については同一の図面符号を使用して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE、LTE−A(LTE−Advanced)システム及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によってサポートできる。すなわち、本発明の実施例のうち、本発明の技術的思想を明確にするために説明を省いた段階又は部分は、上記文書によってサポートできる。また、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書によって説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって実現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。明確性のため、以下ではIEEE 802.11システムを中心にして説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
図1は、本発明を適用することができるIEEE 802.11システムの例示的な構造を示す図である。
IEEE 802.11構造は、複数個の構成要素で構成することができ、これらの相互作用によって上位層に対してトランスペアレントなSTA移動性をサポートするWLANを提供することができる。基本サービスセット(Basic Service Set;BSS)は、IEEE 802.11 LANにおける基本的な構成ブロックに該当してもよい。図1では、2個のBSS(BSS1及びBSS2)が存在し、それぞれのBSSのメンバーとして2個のSTAが含まれる(STA1及びSTA2はBSS1に含まれて、STA3及びSTA4はBSS2に含まれる)例を示す。図1で、BSSを表す楕円は、当該BSSに含まれたSTAが通信を維持するカバレッジ領域を表すものと理解してもよい。この領域をBSA(Basic Service Area)と呼ぶことができる。STAがBSA外に移動すると、当該BSA内の他のSTAとは直接通信できなくなる。
IEEE 802.11 LANにおいて最も基本的なタイプのBSSは、独立したBSS(Independent BSS;IBSS)である。例えば、IBSSは、2個のSTAのみで構成された最小の形態を有することができる。また、最も単純な形態であるとともに、他の構成要素が省かれている図1のBSS(BSS1又はBSS2)が、IBSSの代表的な例示に該当するといえる。このような構成はSTAが直接通信できる場合に可能である。また、このような形態のLANは、あらかじめ計画して構成するものではなく、必要な場合に構成できるものであって、これをアドホック(ad−hoc)ネットワークと呼ぶこともできる。
STAがついたり切れたりすること、STAがBSS領域に入ったりBSS領域から出たりすることによって、BSSでのSTAのメンバーシップが動的に変更することがある。BSSのメンバーになるには、STAは同期化過程を用いてBSSにジョインすればよい。BSSベース構造の全てのサービスにアクセスするために、STAはBSSに関連付けられなければならない。このような関連付け(association)は、動的に設定されてよく、分配システムサービス(Distribution System Service;DSS)の利用を含むことができる。
図2は、本発明を適用することができるIEEE 802.11システムの他の例示的な構造を示す図である。図2は、図1の構造において、分配システム(Distribution System;DS)、分配システム媒体(Distribution System Medium;DSM)、アクセスポイント(Access Point;AP)などの構成要素が追加された形態である。
LANにおいて直接的なステーション−対−ステーションの距離はPHY性能によって制限されることがある。このような距離の限界で充分である場合もあるが、より遠い距離のステーション間の通信を必要とする場合もある。拡張されたカバレッジをサポートするために分配システム(DS)を構成することができる。
DSは、BSSが相互連結される構造を意味する。具体的に、図1のようにBSSが独立して存在する代わり、複数個のBSSで構成されたネットワークの拡張された形態の構成要素としてBSSが存在してもよい。
DSは、論理的な概念であり、分配システム媒体(DSM)の特性によって特定することができる。これに関し、IEEE 802.11標準では無線媒体(Wireless Medium;WM)と分配システム媒体(DSM)を論理的に区別している。それぞれの論理的媒体は、異なった目的のために用いられ、異なった構成要素によって用いられる。IEEE 802.11標準の定義では、これらの媒体を同一のものと制限することもなければ、異なるものと制限することもない。このように複数個の媒体が論理的に異なるという点で、IEEE 802.11 LAN構造(DS構造又は他のネットワーク構造)の柔軟性を説明することができる。すなわち、IEEE 802.11 LAN構造は様々に具現することができ、それぞれの具現例の物理的な特性に応じて独立して当該LAN構造を特定すればよい。
DSは、複数個のBSSのシームレス(seamless)統合を提供し、目的地へのアドレスを扱うのに必要な論理的サービスを提供することによって移動機器をサポートすることができる。
APは、関連付けられたSTAに対してWMを通じてDSへのアクセスを可能にし、且つSTA機能性を有する個体を意味する。APを介してBSS及びDS間のデータ移動を行うことができる。例えば、図2に示すSTA2及びSTA3は、STAの機能性を有しながら、関連付けられたSTA(STA1及びSTA4)がDSへアクセスできるようにする機能を担う。また、全てのAPは基本的にSTAに該当するため、全てのAPはアドレス可能な個体である。WM上での通信のためにAPによって用いられるアドレスとDSM上での通信のためにAPによって用いられるアドレスとが必ずしも同一である必要はない。
APに関連付けられたSTAのうちの一つから該APのSTAアドレスに送信されるデータは、常に非制御ポート(uncontrolled port)で受信し、IEEE 802.1Xポートアクセス個体によって処理することができる。また、制御ポート(controlled port)が認証されると、送信データ(又はフレーム)をDSに伝達することができる。
図3は、本発明を適用することができるIEEE 802.11システムの更に他の例示的な構造を示す図である。図3では、図2の構造に更に広いカバレッジを提供するための拡張されたサービスセット(Extended Service Set;ESS)を概念的に示している。
任意の(arbitrary)大きさ及び複雑度を有する無線ネットワークをDS及びBSSで構成することができる。IEEE 802.11システムでは、このような方式のネットワークをESSネットワークと呼ぶ。ESSは、一つのDSに接続されたBSSの集合に該当するといえる。しかし、ESSはDSを含まない。ESSネットワークは、LLC(Logical Link Control)層でIBSSネットワークとして見える点に特徴がある。ESSに含まれるSTAは互いに通信することができ、移動STAは、LLCにトランスペアレントに、あるBSSから他のBSSへ(同じESS内で)移動することができる。
IEEE 802.11では、図3におけるBSS同士の相対的な物理的位置について何ら仮定しておらず、次のような形態が全て可能である。BSS同士は部分的に重なってもよく、これは、連続したカバレッジを提供するために一般的に用いられる形態である。また、BSS同士は物理的に接続していなくてもよく、論理的にはBSS間の距離に制限はない。また、BSS同士は物理的に同一位置に置かれてもよく、これは、リダンダンシを提供するために用いることができる。また、一つ(又は一つ以上の)IBSS又はESSネットワークが一つ(又は一つ以上の)ESSネットワークとして同一の空間に物理的に存在してもよい。これは、ESSネットワークが存在する位置にアドホックネットワークが動作する場合、異なった機関(organizations)によって物理的に重なるIEEE 802.11ネットワークが構成される場合、又は同一位置で2つ以上の異なったアクセス及び保安政策が必要な場合などにおいてのESSネットワーク形態に該当するといえる。
図4は、WLANシステムの例示的な構造を示す図である。図4では、DSを含む基盤構造BSSの一例が示されている。
図4の例示で、BSS1及びBSS2がESSを構成している。WLANシステムにおいてSTAはIEEE 802.11のMAC/PHY規定に従って動作する機器である。STAは、AP STA及び非−AP(non−AP) STAを含む。Non−AP STAは、ラップトップコンピュータ、移動電話機のように一般的に使用者が直接扱う機器に該当する。図4の例示で、STA1、STA3、STA4はnon−AP STAに該当し、STA2及びSTA5はAP STAに該当する。
以下の説明で、non−AP STAは、端末(terminal)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、使用者装置(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、移動端末(Mobile Terminal)、移動加入者局(Mobile Subscriber Station;MSS)などと呼ぶこともできる。また、APは、他の無線通信分野における基地局(Base Station;BS)、ノード−B(Node−B)、発展したノード−B(evolved Node−B;eNB)、基底送受信システム(Base Transceiver System;BTS)、フェムト基地局(Femto BS)などに対応する概念である。
(ホワイトスペースでの可用チャネル)
ホワイトスペースでSTAが動作するためには、免許機器(又は、優先的使用者)に対する保護技法を優先的に提供しなければならない。そのため、STAは、免許機器によって使用されておらず、非免許機器が使用できる可用チャネルを見つけ、該可用チャネル上で動作しなければならない。もし、STAが使用しているチャネルがそれ以上可用チャネルに該当しなくなると、チャネル使用を中断する。
STAがホワイトスペース(例えば、TVWS)でのチャネル(例えば、TVチャネル)可用性(availability)を把握するには、スペクトルセンシングを行ったり、GDBに接続してTVチャネルスケジュールを確認したりすればよい。GDB情報は、特定位置で免許機器の特定チャネルの使用スケジュール(すなわち、チャネル使用時間)などの情報を含むことができる。TVチャネルの可用性を把握しようとするSTAは、インターネットなどを介してGDBに接続し、自身の位置情報に基づくGDB情報を取得しなければならないが、これは、免許機器を保護するのに充分の時間単位で行わなければならない。
本文書では、説明の便宜上、GDBから受信する可用チャネル及び周波数に関する情報をホワイトスペースマップ(White Space Map;WSM)と呼ぶことができる。WSMは、STAがGDBから取得したチャネル及び周波数情報に基づき、TVWS帯域で非免許機器が使用できるチャネルに関する情報をマップの形態で作ったものである。WSMは、非免許機器が使用できる可用チャネルリスト又は周波数(available channel list or frequencies)に関する情報を含むことができる。可用チャネルリストに含まれたチャネルは、法的に保護されるべき信号(又は、使用者)が使用していないチャネルであり、非免許機器がGDBに接続した時点で非免許機器が使用可能なチャネルである。又は、非免許機器がGDBに接続した時点から特定時間以降からの使用可能チャネルに対する要請をした場合、当該時点から使用可能なチャネル及び周波数に関する情報を含むこともできる。他の実施例として、非免許機器がGDBに可用チャネルに対する要請をした場合、非免許機器が使用できないチャネルをシグナリングすることによって、使用可能チャネル及び周波数に関する情報を伝達することもできる。
現在FCC(Federal Communications Commission)のTVWSに対する規定(regulation)では、大きく、2種類の機器タイプを定義する。すなわち、小出力の個人が携帯できる個人用/携帯用機器(Personal/Portable Device)、及び固定した位置で動作する大出力の固定した機器(Fixed Device)が定義される。固定した機器(Fixed Device)は固定したSTAと呼ぶこともでき、個人用/携帯用(Personal/Portable)機器はP/P STAと呼ぶこともできる。固定したSTA及びP/P STAは両方ともWLANシステムにおいて一般的なSTA(すなわち、STAという用語は、AP及びnon−APを含む)に該当する。これら2種類の機器がそれぞれTVWSで動作する時、それぞれには異なった動作規則(operation rule)を適用することができる。固定した機器は、その位置が変わらない特定位置で信号を送/受信する。勿論、固定した機器も該当の位置で信号を伝送するためには、GDBに接続して可用チャネル情報を取得しなければならない。固定した機器は、GPSのような位置を確認できる装備が内蔵されていてもよく、又は設置者(installer)によってその位置を人間が直接入力することによってその位置情報をGDBに伝達してもよい。もちろん、位置を人間が直接入力する場合には、一度設置され、位置が入力されてからはその位置が変わらないということを前提とし、位置が変更される場合には、それに応じて位置も変更/登録しなければならない。固定した機器は、同種の他の固定した機器をサービスすることもでき、P/P機器をサービスすることもできる。固定した機器が可用チャネル情報をGDBから取得する際には、必ず自身の機器タイプを伝達し、自身が直接使用できる自身の可用チャネル情報を受け取らなければならない。同時に、P/P機器のためのサービスをするためには、P/P機器が使用できる可用チャネル情報をGDBから又はGDBに接続されているプロキシ(proxy)サーバーから更に受け取らなければならない。固定した機器とP/P機器が使用できるチャネル区間が異なり、それぞれの動作時に、最大許容送信電力と隣接チャネルに対する要求条件が異なるため、各機器タイプ別に可用チャネルリストが異なってくるからである。例えば、固定した機器は、54〜60MHz、76〜88MHz、174〜216MHz、470〜512MHz帯域の周波数区間に加え、512〜608MHz、614〜698MHz帯域の周波数区間でも信号伝送が許容される。一方、P/P機器は512〜608MHz、614〜698MHz帯域の周波数区間以外の周波数帯域のTVWS帯域では信号伝送が許容されない。固定した機器はP/P機器よりも高い電力で信号を伝送でき、実効等方放射電力(Effective Isotropic Radiated Power;EIRP)として最大4Wattの送信電力が許容される。
P/P機器は、特定されていない位置で信号を送/受信できる装備であり、その位置が可変するという点に特徴がある。大部分の場合、人間が携帯できる装備であって、その移動性が予測できない。可用周波数帯域は512〜608MHz、614〜698MHzの周波数区間であり、最大送信電力は100mW(EIRP)である。すなわち、P/P機器に対する許容送信電力は固定型機器に比べて制限される。
P/P機器は、自身の位置に対する識別能力(identification capability)、すなわち、地理的−位置決定能力(geo−location capability)及びインターネットアクセスを用いたGDBへの接続能力を有しているか否かによって、モードII機器(Mode II device)とモードl機器(Mode l device)の2種類に分類することができる。すなわち、モードII機器は、地理的−位置決定能力及びインターネットアクセス能力を有し、GDBに接続して自身の位置での可用チャネルに関する情報を取得した後、当該位置でTVWS上で動作することができる。また、モードII機器は、可用チャネル情報をGDBから取得した後、モードl機器に通信を始めるように命令できる信号(例えば、イネーブル(enable)信号)を伝送することによって、ネットワークを始めることができる。一方、モードl機器には地理的−位置決定能力やGDBアクセス能力が要求されず、GDBにアクセスして有効な可用チャネル情報を有しているモードII機器又は固定した機器による制御によって動作することが要求される。モードl機器は、モードII機器又は固定した機器から可用チャネル情報を取得でき、周期的に可用チャネルの有効性を確認しなければならない。また、モードl機器に対しては、当該機器の識別子(device ID)を確認し後、可用チャネルでの動作を許容することができる。ここで、モードII機器又は固定した機器は、イネーブリングSTAに該当し、モードl機器は、従属(dependent)STAに該当するといえる。イネーブリングSTAが従属STAに伝送するイネーブリング信号は、ビーコンフレームに該当すればよい。
モードII機器に該当するP/P機器は、他のP/P機器をサービスすることもでき、又は、固定した機器にサービスを提供することもできる。この場合、モードIIP/P機器は、固定した機器のための可用チャネル情報をGDBから取得し、固定した機器に伝達すればよい。
一方、GDBは、DTVやマイクロホンなどの優先的使用者のチャネル使用スケジュール及び保護範囲(protection contour)を考慮し、非免許機器が要請する位置での可用チャネル情報を計算して非免許機器に伝達すればよい。GDBで可用チャネル情報を計算する時に考慮するパラメータには、機器タイプ、動作しようとする位置、送信電力、及びスペクトルマスク(spectrum mask)などがある。FCC規定では機器タイプによって、隣接チャネルを使用できるか否かが決定される。例えば、DTVが30番チャネルで使用中の時、29番及び31番チャネルが空いていても、固定した機器は29番及び31番チャネルを使用できない反面、P/P機器はこれら両チャネルを使用することができる。これは、固定した機器の場合、送信電力が高いため、隣接チャネルへの干渉を誘発する可能性が高いからである。
以下では、説明の便宜上、ホワイトスペースの一例としてTVWSを挙げて本発明の例示について説明するが、本発明の範囲がこれに制限されるものではない。すなわち、本発明の範囲は、特定位置で使用可能なチャネルに関する情報を提供するDBによって制御される全てのホワイトスペースでの動作に適用される本発明の例示を含む。例えば、現時点ではホワイトスペースに該当しないが、将来、ホワイトスペースに該当すると期待される他の周波数帯域でも、GDBによって制御される非免許装備の動作が許容されると期待されており、これに適用される本発明の原理による例示も本発明の範囲に含まれるだろう。また、本発明では、説明の便宜上、現在最終規則が発表されたTVWSに関するFCC規則に基づいて本発明の原理について説明するが、本発明の範囲は、FCC規則に基づくホワイトスペース帯域上での動作に制限されるものではなく、他の規則に従うホワイトスペース帯域上での本発明の原理による例示をも含む。
(モードl機器の可用チャネル情報の取得)
以下では、ホワイトスペース帯域で動作するモードl機器がモードII機器又は固定した機器から可用チャネル情報を取得する過程の一例を説明する。
図5は、本発明の一例に係る例示的なリンク設定過程を説明するためのフローチャートである。
段階S510で、モードII機器又は固定した機器(以下、モードII機器/固定した機器という。)は、インターネットなどを介してGDBにアクセスし、現在自身の位置で使用可能なチャネルリスト(例えば、WSM)を取得できる。
段階S520で、モードII機器/固定した機器は、ビーコンを送信してBSSを構成できる。ビーコンフレームには可用チャネルリストに関する情報などを含めることができる。また、ビーコンフレームは周期的に送信することができる。
段階S530で、BSSに参加しようとするモードl機器は、TVWSに対するスキャニング過程を行うことができる。仮に、モードl機器が現在自身の位置で使用可能なチャネルリストを知っている場合には、使用可能なチャネルリスト上のチャネルに対してのみ受動的(passive)又は能動的(active)スキャニングを行えばよい。受動的スキャニングは、モードl機器がスキャニングチャネル上でモードII機器/固定した機器からのビーコン送信を聞く(listen)過程を意味する。能動的スキャニングは、モードl機器がスキャニングチャネル上でプローブ要請フレーム(probe request frame)を送信し、モードII機器/固定した機器からプローブ応答フレーム(probe response frame)を受信することを意味する。
ここで、モードl機器がBSSに参加するためには、モードII機器/固定した機器の制御下に動作しなければならない。そのため、モードl機器は、モードII機器/固定した機器とリンク設定を行わなければならない。
段階S540で、モードl機器は、スキャニング過程が完了した後、BSSに参加するために関連付け(association)過程を行うことができる。そのために、モードl機器は、関連付け要請フレームをモードII機器/固定した機器に送信することができる。
関連付け要請/応答過程が成功的に完了した後に、段階S550で、保安設定(security setup)過程を行う。保安設定は、例えば、EAPOL(Extensible Authentication Protocol over LAN)フレームを通じた4−ウェイハンドシェーキングを用いてプライベートキー設定(private key setup)をする過程を含むことができる。モードII機器/固定した機器とモードl機器間には保安設定が必ず行わなければならない。これは、モードII機器/固定した機器がモードl機器にWSMを伝達する時、完全性確認(integrity check)などが要求されるからである。
段階S560で、モードl機器は、保安設定が完了した後に、モードII機器/固定した機器にチャネル可用性(Channel Availability)要請フレーム(又は、チャネル可用性質疑(Channel Availability Query;CAQ)要請フレーム)を送信することで、使用可能なチャネルのリスト(例えば、WSM)を要請できる。モードII機器/固定した機器は、チャネル可用性応答フレーム(又は、CAQ応答フレーム)をモードl機器に送信することによって、可用チャネルリスト(例えば、WSM)を提供できる。モードl機器が可用チャネルリスト(例えば、WSM)を受信することで、モードII機器/固定した機器とのリンク設定過程を完了できる。リンク設定が完了すると、モードl機器はモードII機器/固定した機器とデータ、制御、管理フレームなどの相互送受信を始めることができる。
リンク設定後には、段階S570に示すように、モードl機器はモードII機器/固定した機器からCVS(Contact Verification Signal)を周期的に受信することができる。すなわち、モードl機器(すなわち、従属STA)がホワイトスペース帯域で動作するためには、必ずモードII機器/固定した機器(すなわち、イネーブリングSTA)の制御を受けなければならず、GDBアクセス能力がないモードl機器は、可用チャネル/周波数の有効性を確認するために、モードII機器/固定した機器から周期的に送信されるCVSを利用すればよい。CVSは、リンク設定状態を有効に維持する機能を担うことができる。CVSは、モードII機器/固定した機器が有しているWSMのマップIDを含むことができる。これによって、モードl機器は、現在有効であるチャネルを周期的に確認することができ、CVSのマップIDで指示されないWSMは有効でないものと決定すればよい。すなわち、モードl機器がCVSフレームを受信した場合、自身が有しているWSMのマップIDと比較し、両者が異なる場合は、CAQ要請フレームをモードII機器/固定した機器に送信し、新しい可用チャネルリスト(例えば、WSM)を要請すればよい。
(WSM(White Space Map))
図6(a)は、WSMフレームフォーマットの一例を示す図である。
図6(a)で、要素ID(Element ID)フィールドは、WSM情報要素であることを表す所定の値を有することができる。
図6(a)で、長さ(Length)フィールドは、後続するフィールドの長さに該当する値を有することができる。ホワイトスペース帯域での可用チャネルは可変するため、後述するチャネルマップ(Channel Map)フィールドの長さは、可用チャネルの個数が変わることによって可変することがある。したがって、長さフィールドの値は、チャネルマップフィールドのサイズが変化するに従って別々の値を有することがある。
図6(a)で、マップ識別子(Map ID)フィールドには、チャネルマップのアップデート(update)の有無、及びチャネルマップを通じて送信されるチャネルセットが可用チャネルリストの全体に該当するか又は一部に該当するかを知らせる情報を含むことができる。
図6(b)は、Map IDフィールドフォーマットの一例を示す図である。
図6(b)で、タイプ(Type)フィールドは1ビットのサイズを有する。タイプフィールドが第1値(例えば、1)を有する場合には、該当のチャネルマップが全体(full)チャネルリストであることを表し、第2値(例えば、0)を有する場合には、該当のチャネルマップが部分(partial)チャネルリストであることを表す。全体チャネルリストは、WSMを送信する時点に最も最近にDBから取得した可用チャネルリスト情報を全てチャネルマップフィールドに含めて送信するケースに該当する。部分チャネルリストは、WSMが送信されるフレーム(例えば、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、又はその他のWSM報知(announcement)のためのフレーム)のオーバーヘッドを減らすためのもので、可用チャネルリストを部分的に分割して一部分のみを送信するケースに該当する。
図6(b)で、マップバージョン(Map version)フィールドは、7ビットサイズと定義される。マップバージョンは、GDBから可用チャネルリストを新しく受け取る度に1ずつ増加することができる。例えば、イネーブリングSTAは、可用チャネルリストが変更/修正される度にWSMのMap IDフィールドのMapバージョンビットを1ずつ増加させ、新しいWSMを構成してそれを従属STAに送信することができる。すなわち、Map IDはWSMの識別子の役割を担う。正確には、Map IDフィールドのMapバージョンビットの値がWSMの識別子の役割を担うと表現できる。
図6(a)で、チャネルマップ(Channel Map)フィールドは、可用チャネルのリスト(又はチャネル番号)と該当のチャネルでの最大許容送信電力(又は、送信電力制限値)などを含むことができる。
チャネルマップにおけるチャネル番号は、TVチャネル番号を基準にして構成することができる。しかし、これに制限されるものではなく、規制ドメイン(regulatory domain)のデータベースが提供する(例えば、各国の規定に従う)単位のチャネル番号を利用することもできる。すなわち、TVWS帯域のデータベースが提供する可用チャネルリストを構成する最小の基本単位がTVチャネルの帯域幅に該当する場合、Channel Mapの基本単位をTVチャネル帯域幅とすることができる。例えば、米国と韓国のTVチャネル帯域幅は6MHzであり、ヨーロッパの場合は8MHzと定義されている。TVチャネル帯域幅が7MHzと定義された国もある。
図7は、チャネルマップフィールドフォーマットの一例を示す図である。
図7(a)及び図7(b)の例示で、機器タイプ(Device Type)フィールドは、WSMを送信する機器がAPか、AP以外のSTAか、又は固定した機器かなどを表すことができる。
図7(a)及び図7(b)の例示で、チャネル番号(Channel Number)フィールドは、可用チャネルに該当するチャネル番号(例えば、TVチャネル番号)を表し、チャネルXでの最大送信電力レベル(Maximum Transmission Power Levelon Channel X)フィールドは、チャネルXで許容される最大送信電力の制限値を表す。
図7(a)及び図7(b)の例示で、有効時間(Validity Time)フィールドは、可用チャネルを持続して使用できる期間を表す。
図7(a)は、チャネル番号及び最大送信電力レベルの2個のフィールドで構成されたタプル(tuple)が反復され、最後に有効時間フィールドが含まれる例示を示している。図7(a)の場合は、チャネルリストに含まれるチャネルの全部に適用される有効時間を共通に設定することができる。
図7(b)は、チャネル番号、最大送信電力及び有効時間の3個のフィールドで構成されたタプルが反復される例示を示している。図7(b)の場合は、それぞれのチャネルに適用される有効時間を個別に設定することができる。
図8は、チャネルマップフィールドフォーマットの他の例を示す図である。
図8で、開始チャネル番号(Starting Channel Number)フィールドは、可用チャネルの開始位置に該当するチャネルの番号を含むことができる。チャネル個数(Number of Channel)のフィールドは、上記開始位置から何個のチャネルが含まれるかを表すことができる。チャネルビットマップ(Channel Bitmap)フィールドは、上記開始位置及びチャネル個数によって決定される長さのビットマップを含むことができ、該ビットマップにおいて特定値(例えば、1)で表現されるチャネルが可用チャネルであることを表す形態を有することができる。次に、有効時間フィールドは、図7(a)で説明した通り、各可用チャネルに共通に適用される有効時間を表すことができる。図8のようにビットマップを利用するチャネルマップの例示は、図7のようなタプル反復によるチャネルマップ形態に比べて、オーバーヘッドを低減できる場合に使用することができる。
図9は、チャネルマップフィールドフォーマットのさらに他の例を示す図である。
図9の例示では、データベースから可用チャネルに関する情報をTVチャネル単位で知らせるのではなく周波数単位で知らせる方案を示す。すなわち、可用チャネル情報が実際に免許使用者によって使用されない空いている周波数(すなわち、非免許機器が使用できる周波数)を直接表す方式に該当する。
図9(a)及び図9(b)の例示で、開始周波数(Start Frequency)フィールドは、可用周波数区間の開始位置を表し、終了周波数(Stop Frequency)フィールドは、可用周波数区間が終わる位置を表す。最大許容送信電力(Maximum Allowed Transmission Power)フィールドは、該当の周波数区間で許容される最大送信電力制限値を表す。
免許使用者の周波数使用特性によって、非免許機器に対する可用周波数帯域は連続的に存在するよりは、不連続的(non−contiguous)に存在する可能性が高い。そのため、一つの周波数区間で可用チャネル情報を表すことは困難であり、よって、複数個の周波数区間を表すことができるよう、開始周波数フィールド、終了周波数フィールド及び最大許容電力フィールドを含むタプルを反復すればよい。
図9(a)の例示は、可用周波数区間が複数個存在する場合に、開始周波数、終了周波数、最大許容電力及び有効時間の4個のフィールドで構成されたタプルが反復される形態を有する。この場合、それぞれの周波数区間に対する有効時間を個別に設定することができる。
図9(b)の例示は、可用周波数区間が複数個存在する場合に、開始周波数、終了周波数及び最大許容電力の3個のフィールドで構成されたタプルが反復される形態を有する。この場合、全ての周波数区間に適用される有効時間を共通に設定することができる。
図10のチャネルマップフィールドフォーマットの更に他の例を示す図である。
図10の例示は、図9の例示と同様、TVチャネル番号ではなく周波数帯域で可用チャネル情報を表す方式に該当する。
図10(a)及び図10(b)の例示で、中心周波数(Center Frequency)フィールドは、可用周波数区間の中心周波数位置を表す。チャネル帯域幅(Channel Bandwidth)フィールドは、中心周波数を基準とする帯域幅の大きさを表す。このような中心周波数及びチャネル帯域幅によって一つの周波数区間を特定できる。例えば、690MHzを基準にして低い周波数側に10MHz及び高い周波数側に10MHz帯域の周波数が使用可能となる場合、これに関するシグナリングは、center frequency=690MHz、Channel Bandwidth=20MHzと構成することができる。最大許容送信電力(Maximum Allowed Transmission Power)フィールドは、該当の周波数区間で許容される最大送信電力制限値を表す。
図10(a)の例示では、可用周波数区間が複数個存在する場合に、中心周波数、チャネル帯域幅、最大許容電力及び有効時間の4個のフィールドで構成されたタプルが反復される形態を有する。この場合、それぞれの周波数区間に対する有効時間を個別に設定することができる。
図10(b)の例示では、可用周波数区間が複数個存在する場合に、中心周波数、チャネル帯域幅及び最大許容電力の3個のフィールドで構成されたタプルが反復される形態を有する。この場合、全ての周波数区間に適用される有効時間を共通に設定することができる。
(CVS(Contact Verification Signal))
図11は、CVSフレームフォーマットの一例を示す図である。
図11で、要素ID(Element ID)フィールドは、CVS情報要素であることを表す所定の値を有することができる。長さ(Length)フィールドは、後続するフィールドの長さに該当する値を有することができる。CVSフレームの場合、後続するMap IDフィールドの長さが常に1であるから、長さフィールドを1に設定することができる。
図11のCVSフレームの例示的なフォーマットで示すように、イネーブリングSTAから送信されるCVSは、イネーブリングSTAが有しているWSMのMap IDを含むことができる。Map IDフィールドの具体的な構成は、図6(b)で説明した事項と同一であり、重複説明は省略する。
周期的にCVSを受信する従属STAは、現在有効なチャネルを確認することができ、CVSのMap IDで指示されないWSMは有効でないものと決定できる。すなわち、従属STAがCVSフレームを受信した場合、自身が有しているWSMのMap IDと比較し、互いに異なる場合に、CAQ要請フレームをイネーブリングSTAに送信し、アップデートされたWSMを要請及び受信することができる。従属STAが保有しているWSMのMap IDとCVSに含まれたMap IDとが同一である場合には、WSMのアップデートがないと見なし、自身の保有しているWSMを有効なものと判断できる。
ここで、WSMがアップデートされたか否かを判断するために用いる情報は、Map IDフィールドのMap Versionビット値に該当し、CVS関連動作においてMap IDフィールドのTypeビット値は無視してもよい。すなわち、従属STAは、Map Versionが変更された場合にWSMのアップデートがあると判断できる。
(CAQ(Channel Availability Query))
図12(a)は、CAQ要請フレームの例示的なフォーマットを示し、図12(b)は、CAQ応答フレームの例示的なフォーマットを示している。
図12(a)及び図12(b)で、カテゴリー(Category)フィールドは、当該フレームの属する分類を表す。本例示で、カテゴリーフィールドは、CAQ要請/応答の属するパブリックアクション(Public Action)フレームを表す値に設定することができる。パブリックアクション(Public Action)フィールドは、当該フレームがどの動作に関連しているかを表す機能を担う。本例示で、パブリックアクションフィールドは、CAQ要請/応答フレームに対する特定値に設定することができる。長さ(Length)フィールドは、後続するフィールドの長さに該当する値を有することができる。
図12(a)で、CAQ要請フレームは、要請するSTAの機器クラス(Device Class)、機器識別情報(Device Identification Information)などを含むことができ、機器位置(Device Location)に関する情報を選択的(optional)に含むことができる。
図12(a)で、機器クラスフィールドは、CAQを要請するSTAが、固定した機器か、P/P機器(具体的には、モードII機器又はモードl機器)か、又は自身がどの機器のための可用チャネル情報を取得しようとするかを表す情報を含むことができる。CAQを要請するSTAがデータベースに直接又は間接にアクセスして可用チャネルリストを取得しようとする時、機器のタイプによって可用チャネルリストが異なってくるため、機器クラスの情報が必要である。例えば、最大4Wの送信電力が許容される固定した機器は、最大許容電力が100mWに限定されるP/P機器に比べて、より大きい干渉を隣接チャネルに誘発する点などから、機器タイプによって異なる可用チャネルを設定すればよい。
図12(a)で、機器識別情報フィールドは、CAQを要請するSTAに対して規制ドメイン(regulatory domain)によって定義される識別情報を含むことができる。例えば、米国では、FCCから割り当てるFCC識別子、メーカーが割り当てるシリアル番号(Serial Number)などを用いることができる。
図12(a)で、機器位置フィールドは、CAQ要請するSTAの現在位置、又は移動しようとする位置に関する情報を含むことができる。位置情報は、緯度、経度、高度に関する情報を含むことができ、選択的に方位角に関する情報を含むこともできる。
上のように要請STA(例えば、従属STA)から送信するCAQ要請フレームに含まれた情報に基づき、応答STA(例えば、イネーブリングSTA)は、要請STAが使用できるチャネル情報を決定し、それを要請STAにCAQ応答フレームで知らせることができる。
図12(b)で、CAQ応答フレームのWSM IE(WSM Information Element)フィールドは、要請STAに関する可用チャネル情報を含むことができる。WSM IE(又は、WSMに含まれるチャネルマップ)についての具体的な構成は、図6乃至図10の例示に従えばよい。
(改善されたCAQ関連動作)
本発明で提案する改善されたCAQ動作について説明するに先立ち、イネーブルメント有効性タイマー(enablement validity timer)による従属STAの動作について説明する。このタイマーは、CVS間隔(interval)であるT時間区間に動作するように設定することができ、例えば、T=60と定義できる。このタイマーの動作中は、従属STAがイネーブルされた状態であり、タイマーが満了すると、従属STAはデ−イネーブル(de−enabled)された状態又はアン−イネーブル(un−enabled)された状態であると定義できる。
図13は、CVSのMap IDが、STAの保有しているMap IDに比べて変更されていない場合の動作を説明するための図である。
イネーブリングSTAは周期的にCVSフレームを従属STAに送信することができる。図13では、CVS送信周期がtCVSである場合を示す。すなわち、イネーブリングSTAは、t0でCVSフレームを送信した後に、tCVSでCVSフレームを送信することができる。
従属STAは、CVSフレームを受信すると、確認応答(ACK)をイネーブリングSTAにフィードバックすることができる。図13では、従属STAがCVSフレームを受信し、それを処理して受信成功の有無を確認し、確認応答情報を生成及び送信するのに所定の時間がかかる例を示している。
CVSを受信した従属STAは、CVSフレームに含まれたMap ID情報を確認し、自身の保有しているMap ID(又は、直前のCVSフレームから受信したMap ID)の値と比較することができる。比較の結果、両Map IDが同一であると、現在保有しているWSMが有効であると仮定(assume)し、引き続き現在チャネルを使用すればよい。
ここで、従属STAは、WSM有効時間関連タイマーを動作させてもよく、当該タイマーが満了すると、チャネルを使用できず、アン−イネーブルされた状態(un−enabled state)に切り替わる。すなわち、このタイマーの動作中にのみ、自身が有している可用チャネルを有効なものと判断すればよい。
従属STAは、イネーブリングSTAからWSMを受信したりCVSフレームを受信したりする場合に、上記タイマーを更新(又は再起動)させることができる。WSMを受信する場合、WSMに含まれた有効時間の値を足してタイマーを更新することができる。CVSフレームを受信する場合、該CVSフレームに含まれたMap IDが自身の保有しているMap IDと同一であるとき、タイマーをCVS間隔(interval)を足して更新することができる。
図13の例示で、t0の時点に1番目のCVSフレームを受信した従属STAは、CVS間隔(すなわち、T)の間にタイマーを動作させることができる。このT長さのタイマーが満了する前に、tCVS時点で2番目のCVSフレームを受信した従属STAは、tCVSからTの間にタイマーを動作させることができる。すなわち、従属STAは、タイマーがtCVS+T時点で満了すると見なして動作することができる。仮に、従属STAが2番目のCVSフレームを受信できなかった場合は、タイマーがt1の時点(すなわち、t0+T)の時点で満了すると見なし、それ以降にはチャネルを使用できず、アン−イネーブルされた状態に切り替わる。
図14は、CVSのMap IDが、従属STAの保有しているMap IDに比べて変更される場合の動作を説明するための図である。
図14の例示で、従属STAが2番目のCVSフレームをtCVS時点で受信した場合に、2番目のCVSフレームに含まれたMap IDの値が従属STAの保有しているMap ID(例えば、1番目のCVSフレームで受信したMap ID)の値と異なる場合を仮定する。この場合、従属STAは、自身が現在使用しているチャネルがそれ以上有効でないことがわかり、新しい可用チャネル情報を取得するための動作を行わなければならない。すなわち、従属STAは、2番目のCVSフレームに対するACKをフィードバックすると共に、イネーブリングSTAにCAQ要請フレームを通じて新しいWSMを要請することができる。CAQ要請フレームを受信したイネーブリングSTAは、CAQ応答フレームを通じて従属STAに新しいWSMを提供することができる。図14の例示で、tCAQの時点で新しいWSMを受信した従属STAは、WSMに含まれた有効時間情報に基づいてタイマーを更新することができる。例えば、従属STAは、tCAQ+TWSMの時点でタイマーが満了すると見なして動作すればよい。
ここで、従属STAがCVSフレームで受信したMap IDが自身の保有しているMap IDと異なる場合、CAQ要請/応答フレームの交換を通じて新しいWSMを取得する過程が、既存のタイマー満了時点(すなわち、図14の例示においてt1)以前に完了してこそ、イネーブリング状態を維持しつつ新しいWSMに基づいてホワイトスペースでの動作を続けることができる。言い換えると、図14の例示で、t1以前に新しいWSMを取得できないと、従属STAはt1時点以降にはアン−イネーブルされた状態に切り替えなければならない。
例えば、図14で、t1以前にCAQ要請フレームをイネーブリングSTAに送信したが、CAQ応答フレームをt1以降に受信する場合には、t1時点以降からCAQ応答フレーム受信時点までの時間区間において、従属STAの保有しているWSMが有効であると仮定することができない。又は、図14で、従属STAがtCVS時点にCVSフレームを受信した時点からt1時点までの時間区間が、CAQ要請フレームを生成及び送信するには足りない場合、t1時点以降からCAQ要請フレームを送信してCAQ応答フレームを受信する時点までの時間区間において、従属STAの保有しているWSMが有効であると仮定することができない。したがって、上の例示で、t1時点以降には従属STAがアン−イネーブルされた状態に切り替わるべきであるにかからわず、一方では従属STAがCAQ要請/応答動作を行うようになるため、従属STA動作に不明確さが発生することになる。
そこで、本発明では、従属STAがCVSフレームを受信した場合、WSM有効時間タイマーが満了するまでの残っている時間がCAQ要請/応答動作に充分であるか否かに基づいてCAQ動作を行うことを提案する。
図15は、本発明の一例に係る従属STAのイネーブルメント有効性タイマーに関連した動作を説明するためのフローチャートである。
段階S110で、従属STAは、CVSフレームを受信することができる。図13及び図14の例示と同様、CVS受信時点をtCVS時点とする。段階S120で、従属STAは、CVSフレームに対するACKフレームを生成及び送信することができる。段階S130で、従属STAは、受信したCVSフレームに含まれたMap IDが自身の保有しているMap IDと同一であるか否かを判定できる。Map IDの比較は、具体的に、Map Version値の比較によって行うことができる。
段階S130の判定の結果、Map Versionが同一であると、段階S131に進んでイネーブルメント有効性タイマーを更新することができる。すなわち、該タイマーの満了時点は、tCVS+T時点と更新することができる。これによって、段階S180のように、従属STAは、イネーブルされた状態を維持することができる。
段階S130の判定の結果、Map Versionが互いに異なると、段階S132に進む。段階S132で、従属STAは、タイマーの残余時間区間の長さ(すなわち、T−tCVS区間の長さ)が、CAQ要請/応答にかかる時間区間の長さよりも小さいか否かを判定できる。
仮に、残余時間がCAQ要請/応答にかかる時間よりも小さいと、段階S140に進み、従属STAはCAQ要請フレーム送信を取り消せばよい。これによって、従属STAは、段階S160でアン−イネーブルされた状態に切り替わる。
仮に、残余時間がCAQ要請/応答にかかる時間よりも大きいと、段階S150に進めばよい。段階S150で、従属STAはCAQ要請フレームを送信し、段階S151で、CAQ応答フレームを受信することができる。
段階S152で、タイマーが満了したか否かを再度判定してもよいが、これは、上記段階S132で従属STAの残余時間とCAQ要請/応答にかかる時間の予想が不正確な場合にSTA動作の誤りを防止するための段階である。もし、上記段階S132での従属STAの予測が正確であると仮定する場合には、この段階S152を省略してもよい。
段階S152でタイマーが満了しなかったと判断されると、段階S170に進んでタイマーを更新することができる。すなわち、CAQ応答フレームを受信した時点がtCAQである場合、タイマーの満了時点は、tCAQ+T時点と更新することができる。これによって、段階S180で、従属STAはイネーブルされた状態を維持できる。
一方、段階S152の判定の結果、従属STAがCAQ応答フレームを受信したが、タイマーが満了した場合には、段階S140に進んで全ての送信を取り消し、段階S180でアン−イネーブルされた状態に切り替わればよい。
前述したように、本発明によれば、従属STAがCVSフレームを受信し、当該CVSフレームに含まれたMap ID(具体的には、Map Version)が変更された場合に、無条件にCAQ要請/応答動作を行うのではなく、タイマーの残余時間がCAQ要請/応答を行うのに充分である場合にのみCAQ要請/応答を行うことができる。これによって、従属STA動作の不明瞭性を除去し、無線リソースの不必要な使用を防止し、特に、TVWSでの従属STAの干渉誘発を防止することが可能になる。
(改善されたWSMアップデート動作)
あるSTAがTVWSで正しく動作するには、可用チャネルに関する情報を知る必要がある。例えば、TVWSでの可用チャネルは時間及びSTAの位置によって変化することがあるが、可用チャネルの情報をあらかじめ知っていないSTAは、TVWSにおいて使用不可能なチャネルでもAPをスキャニングすることがあり、この場合、APの探索に長時間がかかることがある。又は、TVWSで可用チャネルが全くないにもかかわらず、STAがスキャニングを行う場合も発生する。
また、TVWSで動作する機器の場合、TVWS帯域のみで動作する通信モジュールを装着する可能性は高くない。例えば、市場の要求に応じて、TVWS帯域及びその他の帯域(例えば、2.4GHz、5GHz、900MHz、60GHz、セルラー帯域の少なくとも一つ)をサポートする通信モジュールを装着した機器、すなわち、複数帯域(multi−band)モード機器が作製及び使用される可能性が高い。TVWS動作の観点では、TVWS帯域をイン−バンド(in−band)と称し、その他の帯域をアウト−バンド(out−band)と称することができる。
このような複数帯域モード機器は、安定してチャネルを確保できるアウト−バンド(例えば、2.4GHz)で動作するが、TVWSで可用チャネルが存在するところでイン−バンドで動作することができる。このとき、TVWSで可用チャネルが存在する場合には、アウト−バンドで動作するAPがTVWSでの可用チャネル情報をSTAに提供することができる。アウト−バンド上で取得したTVWS可用チャネル情報を用いて、STAはTVWS(すなわち、イン−バンド)動作モードに切り替わり、TVWSでスキャニング動作などを行うことができる。
イン−バンドでのTVWS可用チャネル情報(すなわち、WSM)は、それを受信するSTAでのWSM維持又はアップデートに用いることができる。一方、アウト−バンドでのTVWS可用チャネル情報(すなわち、WSM)は、WSM維持又はアップデートの用途に用いるよりは、TVWSでのWSMに関する単純情報提供の目的、すなわち、インフォマティブ(informative)用途に用いなければならない。したがって、一般用途のWSMと、インフォマティブ用途のWSMとを区別することが要求される。
本発明では、一般的なWSMとインフォマティブ用途のWSMとを区別する方案を提案する。本発明では、WSM情報要素に含まれたりCVSフレームに含まれるMap IDを用いて、WSMが一般用途であるか又はインフォマティブ用途であるかを区別する方法を提案する。ここで、一般用途は、CVS受信によってWSMを維持したりCAQ要請/応答の送受信を行う動作と関連したり、イネーブルメント有効性タイマーの更新と関連したり、TVWSでの従属STAのイネーブルメント状態(すなわち、イネーブルされた状態、アン−イネーブルされた状態など)に影響を及ぼす(affect)ことに該当する。一方、インフォマティブ用途は、従属STAのイネーブルメント状態に影響を及ぼさず、単なる情報伝達目的にWSMを用いることに該当する。
また、本発明によれば、WSMをインフォマティブ用途にイン−バンド及び/又はアウト−バンドでブロードキャスト又はユニキャストすることができる。
本発明の具体的な例示として、Map IDにおいて特定の一つの値をインフォマティブ用途を指示(indicate)するものと定義することができる。特に、Map IDのMap Version値によって従属STAがWSMのアップデート有無を決定するから、Map Versionの特定値をインフォマティブ用途を指示するものと定義する場合に、従属STAは、一般用途とインフォマティブ用途を区別可能になる。Map Versionフィールドは7ビット長を有するため、総128個の状態を表現でき、そのうち、最後のビット状態(又は、当該フィールドが有する最後の値)をインフォマティブ用途に定義することができる。仮に、Map Versionフィールドが0乃至127の値を有する場合には、Map Version=127がインフォマティブ用途であることを指示することができる。仮に、Map Versionフィールドが1乃至128の値を有する場合には、Map IDVersion=128がインフォマティブ用途であることを指示することができる。又は、Map Versionが127又は128である場合がインフォマティブ用途を指示するものと定義することもできる。
そのため、Map Version値が127又は128である場合は、そのWSMが単に関連情報を知らせる役割にのみ用いられることを指示するだけであり、当該WSMを従属STAが受信してもそのWSMでチャネルを使用する権限を得たものではない。すなわち、127(又は128)に設定されたMap Version値は、従属STAのイネーブルメント状態の変更を誘発することも、WSMのアップデートを誘発することもない。これに対し、Map Version値が127又は128でない場合は、これを受信した従属STAは、当該WSMによって決定されるチャネルを使用できる権限を得る。
また、Map Version値が127及び128である両方の場合ともインフォマティブWSMを指示する用途に用いるが、その値が127であれば部分チャネルリストに該当し、128であれば全体チャネルリストに該当するものと更に定義することができる。又は、全体又は部分チャネルリストの指示は既存と同様、Map IDのTypeフィールドによって決定し、Map Version値が127(又は128)である場合をインフォマティブ用途を指示するものと定義してもよい。
一方、CVSフレームを通じてMap ID情報(特に、Map Version)を従属STAが受信してもよい。ここで、CVSフレームはWSM情報要素を含まず、単にMap ID情報のみを含むため、WSM情報提供の用途に使用されることがない。したがって、Map Version値が127(又は128)である場合は、何ら動作も行わないか、又はエラーと処理すればよい。この場合、Map IDフィールドのTypeビット値は無視してよい。
Map Version値を決定する既存の方式によれば、イネーブリングSTAがアップデートされたWSMを送信する度にWSM情報要素のMap IDフィールドのMap Versionビットの値を1ずつ増加させ、モジューロ(modulo)128の演算によってその値を決定する。ここで、モジューロ128演算は、128で除算した余りの値を取る演算を意味し、演算結果として0乃至127を有することができる。
本発明によれば、Map Versionの特定値(例えば、127)は、インフォマティブ用途を指示するものと定義されるため、当該値以外の値から一般用途のMap Version値を決定しなければならない。したがって、一般用途のMap Version値は、モジューロ127演算によって決定する。この場合、Map Version値が126である状態でアップデートされたWSMが送信される場合、該アップデートされたWSMのMap Version値は0に設定することができる。一方、前述した本発明の他の例示で、Map Version値が1乃至128を有し、127又は128をインフォマティブ用途に使用する場合には、一般用途のMap Version値はモジューロ126演算によって決定することができる(ここで、一般的なモジューロ126演算の結果は0乃至125の値を有するが、本例示ではMap Versionの範囲が1乃至128である場合であるから、一般的なモジューロ126演算の結果に1を足して1乃至126の値を有すると定義できる)。この場合、Map Version値が126である状態でアップデートされたWSMが送信される場合、当該アップデートされたWSMのMap Version値は1に設定することができる。
図16は、イネーブリングSTAのMap ID情報設定に関する本発明の一例を説明するための図である。
段階S210で、イネーブリングSTAはWSM情報を更新することができる。更新されたWSMは、GDBなどからの可用チャネル情報に基づいて生成することができる。
段階S220で、イネーブリングSTAはWSMを一般用途として送信するか、又はインフォマティブ用途として送信するかを決定できる。仮に、インフォマティブ用途のWSMを送信する場合には、段階S230で、Map ID(具体的には、Map Version)の値を127(又は128)に設定し、段階S270で、127(又は128)のMap Version値を有するWSMを従属STAに送信すればよい。これによって、従属STAは、当該WSMがインフォマティブ用途であることがわかる。
段階S220で一般用途のWSMを送信すると決定した場合は、段階S240で、Map ID(具体的には、Map Version)の値を1だけ増加させることができる。段階S250では、上記段階S240で増加されたMap ID値が126を超えるか否かを判定できる。Map ID値が126を超えない場合には段階S270に進み、Map ID値が126を超える場合には、段階S260で、増加されたMap ID値から126を引くことによってMap ID値を設定すればよい。これは、前述したモジューロ126演算に該当する。仮に、インフォマティブ用途のMap Version値が一つの値(例えば、127)のみ設定される場合には、Map Version値が127以上である場合に1を引く方式でモジューロ127演算を行えばよい。
段階S250又は段階S260の結果によって、段階S270で更新されたMap Version値を有するWSMを従属STAに送信することができる。これによって、従属STAは、Map Version値が127(又は128)でないとともに、自身の保有しているMap Version値と異なることから、受信したWSMが一般用途であり、且つアップデートされたWSMであることがわかる。
図17は、従属STAのWSM受信に関する本発明の一例を説明するための図である。
段階S310で、従属STAは、イネーブリングSTAからWSM情報を受信することができる。WSM情報にはMap IDフィールド及びWSMが含まれる。
段階S320で、従属STAは、受信したMap IDフィールド(特に、Map Versionフィールド)の値がインフォマティブ用途を指示するか否かを判定できる。例えば、Map Version値が127である場合はインフォマティブ用途であることを指示でき、その他の場合は一般用途であることを指示できる。
従属STAは、Map Version値がインフォマティブ用途を指示する場合、当該WSMがイネーブルメント状態に影響を及ぼさないことがわかる。これによって、段階S330で従属STAは単純にインフォマティブ用途としてWSM情報を保存することができる。保存されたWSM情報は、状況によって、従属STAのスキャニング対象チャネル決定などに用いることができる。
一方、段階S320で、受信したMap IDフィールド(特に、Map Versionフィールド)の値がインフォマティブ用途でないと判定されると、従属STAは段階S340に進む。段階S340で、従属STAは、受信したMap IDの値が自身の保有しているMap ID値と同一であるか否かを判定できる。仮に、Map ID(特に、Map Version)値が同一であると、段階S350に進んでイネーブルメント状態を維持し、以前のWSMによって決定された可用チャネルをそのまま用いればよい。仮に、Map ID(特に、Map Version)値が互いに異なると、段階S360に進んでタイマーを新しく更新し、段階S370では、上記受信したWSM情報(すなわち、更新されたWSM情報)を保存することができる。
図18は、従属STAのCVS受信に関する本発明の一例を説明するための図である。
段階S410で、従属STAは、イネーブリングSTAからCVSを受信することができる。CVSフレームにはMap IDフィールドが含まれる。
段階S420で、従属STAは、受信したMap IDフィールド(特に、Map Versionフィールド)の値がインフォマティブ用途を指示するか否かを判定できる。例えば、Map Version値が127である場合はインフォマティブ用途であることを指示でき、その他の場合は一般用途であることを指示できる。
ここで、CVSフレームは、現在有効なWSMのMap IDを知らせるフレームであって、WSM情報は含まない。そのため、CVSにはインフォマティブ用途のMap IDが含まれないことが適切である。したがって、従属STAは、CVSフレーム内のMap ID(特に、Map Version)値がインフォマティブ用途を指示することを確認する場合、別途の動作を行わなければよい。具体的な例示として、段階S430で、従属STAは、インフォマティブ用途のMap IDを含むCVSフレームはエラーとして処理できる。
一方、段階S420で、受信したMap IDフィールド(特に、Map Versionフィールド)の値がインフォマティブ用途でない(すなわち、一般用途である)と判定されると、従属STAは、段階S440に進む。段階S440で、従属STAは、受信したMap IDの値が自身の保有しているMap ID値と同一であるか否か判定できる。仮にMap ID(特に、Map Version)値が同一であると、自身の保有しているWSM情報がCVS間隔の間に有効であるということが確認されたものであるから、段階S450に進んでタイマーを更新し、現在チャネル使用を維持すればよい。
段階S440で、Map ID(特に、Map Version)値が互いに異なると判定されると、段階S460に進んでCAQ要請フレームをイネーブリングSTAに送信し、段階S470でCAQ応答フレームをイネーブリングSTAから受信することによって、更新されたWSMを取得することができる。ここで、段階S460及びS470は、図15で例示した通り、タイマーの残余時間がCAQ要請/応答動作に充分である場合にのみ行ってもよい。
以上の本発明の実施例で説明した通り、本発明では、特定Map ID値(例えば、Map Version=127)を、WSMがインフォマティブ用途であることを指示するものと定義することができる。インフォマティブ用途として指示されるWSMを受信した従属STAは、当該WSMが指示するTVWSでの可用チャネル情報を用いてTVWS帯域でのスキャニングなどの動作を行うことができるが、自身の保有しているWSMをアップデートはしない。インフォマティブ用途として指示されるMap Version情報を含んでいるCVSを受信した従属STAは、自身の保有しているWSMをアップデートするためのCAQ要請/応答動作を行うこともなく、現在有効な可用チャネルを指示するもの(すなわち、CVS用途)と解釈することもない(すなわち、タイマーもを更新せず、有効なMap ID(すなわち、一般用途のMap ID)を含む新しいCVSを待機すればよい)。
また、イン−バンドで動作する従属STAやアウト−バンドで動作する従属STAがインフォマティブ用途として指示されるWSMを受信した場合には、前述したように、当該WSMを保存し、後でスキャニングなどの用途に使用できるという点は同一である。一方、イン−バンドで動作する従属STAは、一般用途のWSM(例えば、127以外のMap Version値を有するWSM)を受信する場合、WSM維持/アップデートなどの動作を行うことができるが、アウト−バンドで動作する従属STAは、インフォマティブ用途として指示されるWSMのみを受信するだけでも動作することができる。すなわち、アウト−バンドで動作する従属STAは、TVWS(すなわち、イン−バンド)でのWSMアップデートなどが要求されず、後でTVWSで動作するためにスキャニングなどを行うための基本的な情報として、上記インフォマティブ用途のWSMを保存するだけで充分である。
また、インフォマティブ用途のWSM情報を受信及び保存した従属STAは、当該WSM情報を用いてTVWSでのスキャニングを行うことができる。図5で説明した通り、従属STAがTVWS帯域でイネーブリングSTAをスキャニングして特定イネーブリングSTAのビーコンを受信した場合に、関連付け(association)/認証(authentication)要請フレームを当該イネーブリングSTAに送信することができる。ここで、従属STAは、関連付け/認証要請フレームの送信電力を、保存しておいたインフォマティブ用途のWSM情報に含まれた最大送信電力情報を用いて設定することができる。一般に、非免許帯域(又はISM(Industrial Scientific and Medical)無線帯域)で使用できる最大送信電力は規定(regulation)によってそれぞれの周波数帯域ごとに定められており、これは静的な(static)値であり、該当の帯域で動作する機器は全て規定によって定義された電力制限を知っていると仮定することができる。しかし、TVWS帯域では使用可能なチャネルの隣接チャネルに免許使用者が存在するか否かが時間/位置によって変更することがあるため、同一の周波数帯域(又は同一のチャネル)に対しても時間/位置によって最大送信電力が異なるように設定されることがある。したがって、TVWSでは可用チャネルに対する最大送信電力が明示的にシグナリングされないと、TVWSに初めて進入するSTAにとってはある程度の送信電力で上記の関連付け/認証要請フレームを送信しなければならないのかわからない。そのため、インフォマティブWSM情報を保存しているSTAは、インフォマティブ用途のWSMに含まれた最大送信電力情報を用いて初期(initial)送信電力を決定すればよい。これに加え、STAはTVWS帯域の可用チャネルでの送信電力を決定するとき、受信したビーコンフレームに含まれているローカル電力制限(local power constraint)を更に考慮することもできる。例えば、ビーコンフレームのローカル電力制限だけの送信電力を引くことができる。又は、WSM情報の最大許容送信電力とビーコンフレームのローカル電力制限情報のうち、相対的に低い送信電力制限を越えないように送信電力を設定してもよい。
図19(a)は、WSM情報の一例を示し、図19(b)は、それによるTVWS可用チャネルでの最大送信電力の例示を示す図である。
例えば、あるSTAがインフォマティブ用途のWSM情報を受信した場合、該WSM情報のチャネルマップは、図19(a)のように設定されることがある。例えば、TVチャネル41番では最大40mW、TVチャネル42番では最大100mW、TVチャネル43番では最大40mWの送信電力が許容されることがある。
図19(b)では、TVチャネル40番乃至45番を例示的に示しており、それぞれのTVチャネルは6MHz帯域幅を有すると仮定する。従属STAが、図19(b)で5MHz−A又は5MHz−Cで表示される帯域で初期要請フレームを送信する場合に、図19(a)のチャネルマップ情報での定義に従って最大送信電力は40mWに制限される。一方、従属STAが、図19(b)で5MHz−Bで表示される帯域で初期要請フレームを送信する場合には、図19(a)のチャネルマップ情報での定義に従って送信電力は100mWまで許容される。
また、従属STAが受信したイネーブリングSTAのビーコンフレームなどを通じて図19(b)の10MHz−Dのような帯域(すなわち、TVチャネル41及び42にわたる帯域幅)を使用する場合を仮定する。このとき、42番チャネルでの最大送信電力は100mWであるが、41番チャネルでの最大送信電力は40mであるため、従属STAが100MHz−Dのような帯域で関連付け/認証要請のような初期要請フレームを送信するとき、最大送信電力を、より低い電力制限(すなわち、41番チャネルの送信電力制限である40mW)から、40mWを超えるものに設定できない。したがって、従属STAは、TVWS帯域での送信電力を決定するとき、自身の保有しているWSM情報(例えば、インフォマティブ用途のWSM情報)を用いて、自身が占める帯域幅に含まれた可用チャネルのうち、最も低い最大許容送信電力を有するチャネルの送信電力制限に合わせてTVWS帯域での送信を行えばよい。
上述した本発明の様々な例示によれば、従属STAがイネーブリング過程に関連することなく(又は、イネーブルメント状態に影響を及ぼすことなく)WSM情報を活用できる方案が提供される。これに用いられるWSM情報をインフォマティブWSM情報ということができ、これを区別するために、上記の本発明の提案のように、特定Map Version値(例えば、127)を用いることができる。
TVWSは、帯域幅が非常に広いとともにチャネルの数が多いため、従属STAが適切な情報無しでスキャニング動作を行ってTVWS可用チャネル情報を探そうとする場合、当該動作にごく長時間がかかることがある。しかし、本発明に係るインフォマティブ用途のWSM情報を用いる場合は、例えば、TVWS帯域以外の帯域(すなわち、アウト−バンド)で動作するSTAがTVWS帯域でのWSM情報を取得できるため、TVWS帯域で動作しようとする時、TVWS可用チャネルを探すのにかかる時間が大幅に低減可能となる。本発明が提案される前の従来技術ではインフォマティブ用途のWSM情報が定義されていないため、このような有利な効果を達成できないが、本発明では、インフォマティブ用途のWSM情報を定義し、それを他の用途のWSM情報と区別する指示子を定義することによって、従属STAのTVWSでのより効率的な動作をサポートすることが可能である。
また、TVWS帯域は、隣接しているチャネルでのTVBD(TV Band Device)の有無によって従属STA又はイネーブリングSTAの最大送信電力が時間によって変わることとなる。従属STAは、本発明で提案するインフォマティブ用途のWSM情報から、可用チャネルに関する情報に加え、隣接チャネルがTVBDによって使用されるか否かもわかる。したがって、従属STAは、自身の送信電力をTVWS環境に合わせて自分で調整することができる。本発明が提案される前の従来技術では、従属STAがスキャニングを行うとき、該当の周波数帯域で許容される送信電力を知らず、受動的なスキャニング動作しか許容されなかったが、本発明では、インフォマティブ用途のWSMから、従属STAが該当の周波数帯域での送信電力を確認できるため、能動的なスキャニング動作も行うことが可能になり、受動的スキャニングの場合に比べてチャネルスキャニングにかかる時間を低減させることができる。
以上の本発明の諸実施例で説明した事項は独立的に適用されるようにしてもよく、2つ以上が同時に適用されるようにしてもよい。
図20は、本発明の一実施例に係る無線装置の構成を示すブロック図である。
第1のSTA 10は、プロセッサ11、メモリー12、送受信器13を含むことができる。第2のSTA 20はプロセッサ21、メモリー22、送受信器23を含むことができる。送受信器13,23は、無線信号を送信/受信することができ、例えば、IEEE 802システムに基づく物理層を具現することができる。プロセッサ11,21は、送受信器13,21に接続し、IEEE 802システムに基づく物理層及び/又はMAC層を具現することができる。プロセッサ11,21は、上述した本発明の諸実施例に係る動作を行うように構成することができる。また、上述した本発明の諸実施例に係る第1のSTA及び第2のSTAの動作を具現するモジュールはメモリー12,22に保存され、プロセッサ11,21によって実行されるようにすることができる。メモリー12,22は、プロセッサ11,21の内部に含まれてもよく、又はプロセッサ11,21の外部に設けられ、プロセッサ11,21に公知の手段によって接続されてもよい。
本発明の一例に係る第1のSTA10装置は、第2のSTA20にWSM情報を送信するように構成することができる。第1のSTA10のプロセッサ11は、WSM情報がインフォマティブ(informative)用途である場合に、該WSM情報に含まれるMap Versionビットの値を所定の値(例えば、127)に設定するように構成することができる。第1のSTA 10のプロセッサ11は、当該所定の値のマップバージョンビットを含むWSM情報を送受信器13を介して第2のSTA20に送信するように構成することができる。
本発明の一例に係る第2のSTA 20は、第1のSTA 10からWSM情報を受信するように構成することができる。第2のSTA 20のプロセッサ21は、Map Versionビットを含むWSM情報を、第1のSTA 10から送受信器23を介して受信するように構成することができる。第2のSTA 20のプロセッサ21は、マップバージョンビットの値が所定の値(例えば、127)に該当するか否かを決定するように構成することができる。第2のSTA20のプロセッサ21は、マップバージョンビットの値が上記所定の値に該当する場合、受信したWSM情報をインフォマティブ(informative)用途としてメモリー22に保存するように構成することができる。
このような第1のSTA 10及び第2のSTA 20装置の具体的な構成は、上述した本発明の諸実施例で説明した事項が独立的に適用されたり、又は2つ以上が同時に適用されるように具現すればよく、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
上述した本発明の実施例は様々な手段を用いて具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリーユニットに保存され、プロセッサによって駆動されてよい。メモリーユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
上述したような本発明の好適な実施の形態に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。上記では本発明の好適な実施の形態を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練された当業者にとっては、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明の様々な修正及び変更が可能であるということが理解されるであろう。したがって、本発明は、ここに開示された実施の形態に制限しようとするものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴などと一致する最広の範囲を与えようとするものである。