JP2014528571A - 肝臓の生物学的数値を測定するための方法 - Google Patents

肝臓の生物学的数値を測定するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、肝臓における生物学的数値Vbを測定するための方法に関し、前記方法は、以下の工程:・a/2800cm−1から3000cm−1までの少なくとも第1の波数範囲を有する赤外線放射を、前記肝臓のサンプルの1つ以上の部分(pi)に適用する工程、・b/前記放射の強度を、それが1つ以上の部分piの各々を通過した後に検出し、そして検出された強度に関連したシグナルを発生させる工程、・c/発生したシグナルを処理して、平均値Vaを計算する工程、・d/前記の平均値Vaを標準と比較して、生物学的数値Vbを得る工程を含む。

Description

発明の分野
本発明は、肝臓の生物学的数値を測定するための方法に関する。
発明の背景
脂肪肝疾患は、アルコール依存症、薬物摂取、小腸バイパス手術又はメタボリック症候群などの幅広い臨床容態を包含し、そしてまた頻繁に慢性C型肝炎にも関連している。メタボリック症候群における肥満、インシュリン抵抗性、糖尿病、高トリグリセリド血症、動脈性高血圧に関連していることが知られる非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)はおそらく、西洋諸国における慢性肝疾患の最も一般的な原因であろう。脂肪肝疾患はまた、肝移植の潜在的な長期の合併症である。
NAFLDの臨床学的組織学的範囲は、非アルコール性脂肪肝(NAFL)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び脂肪性肝線維症を含む。臨床シリーズ、剖検、及び母集団の便宜的サンプルから得られた見積りは、西洋諸国の30%に上る個体がNAFLDを有し得ることを示唆する(Neuschwander-Tetri, 2003, Torres, 2008)。NASHに、母集団の5%〜7%が患っていると推定されている。NASHは、15%に上る患者において肝硬変へと進行し得、肝不全及び肝細胞癌へと進行する潜在的なリスクを有する。従って、NAFLDは現在、西洋諸国において肝硬変の主要な原因として認識されている。
一方、脂肪症は可逆性であり、そしてその単純型では無害であると現在考えられているが、単純性脂肪症を有する何人かの患者はNASHへと進行し得(Wong, 2010)、そして最も重要には、NASHを有する何人かの患者はまた、肝硬変の段階を迂回して肝細胞癌へと進行し得る。
脂肪症から脂肪性肝炎への発展に関与する機序は完全に解明されておらず、これにより個体レベルで疾患の予後を予測することは妨げられている。
NAFLDの公衆衛生上の大きな懸念にも関わらず、脂肪症の段階で留まっている患者から、NASH及び線維症へと進行するであろう患者を初期の段階で同定することは現在不可能である。
従って、特に脂肪症のレベルを同定し、そして脂肪症が脂肪性肝炎へと発展するかどうかを予測するための、脂肪肝疾患における診断マーカー及び予後予測マーカーが緊急に必要とされる。
脂肪症のレベルの定量はまた、肝移植(LT)における主要な問題でもある。
実際に、主に移植片の品質が悪いために、特に脂肪症の存在のために、移植片が主に機能しない、又は移植片が遅延して機能する、かなりの数の肝移植の症例が存在する。
脂肪症は、肝同種移植片の機能に影響を及ぼす最も重要な因子の1つである。脂肪症は肝移植後に数週間以内に退行し得るが、早期の機能回復及び再生能は、大抵はより重度な虚血再灌流障害のために、脂肪症同種移植片では有意に損なわれている。
移植片の脂肪症は、初期の移植片の機能不全の原因であるだけでなく、長期におよぶ移植片のより不良な進展の原因でもある。HCV肝硬変のために移植された患者では、移植片の生着率は、ドナー肝脂肪症に対して反比例し(脂肪症の非存在下ではOLTから3年後に72%に対して、中等度の脂肪症を有する場合では43%)、そしてHCVの再発は、中等度及び重度の脂肪症を有する肝臓のレシピエントにおいてはより頻繁でありより早期である。線維症の進展は、移植片の脂肪症が30%より高い場合にはより高くなる(Briceno, 2009)。問題は、移植片の品質をコントロールするための客観的で定量可能なマーカーが存在しないことである。ドナーからの肝臓に対して実施された唯一のコントロールは、凍結切片の検査に基づく。組織学的切片における脂肪症のレベルの評価は、観察者に強く依存し、そして再現性のあるものではない(El Badry, 2009)。
肝移植の主な限界は移植片の不足であるため、脂肪症の定量はさらに一層重要である。この状況により、移植チームは、基準の拡大されたドナーから辺縁の移植片を使用した。これらの拡大された基準の1つは、脂肪症の存在である。
中等度の脂肪症(30%〜60%)を有する移植片の使用は、依然として困難な問題である。この群においては、主に機能しないという発生率は15%に達し得、そして移植片の機能の遅延の割合は35%に近い。拡大された基準の組合せのために、脂肪症の程度についての肝生検による定量は、できる限り正確であるべきである。
また、移植片の不足により、死亡したばかりの心停止ドナーから得られた臓器が使用される。心停止ドナーからの肝移植は、特定の標準化された戦略を意味する。近年、肝摘出及び心停止ドナーから移植の具体的なプロトコールが、Agency of the Biomedicineによって再結成されたフランス人移植医師によって起草された。このプロトコールでは、重要な基準、すなわち特に20%未満の脂肪症を示す肝臓を選択することが推奨される生検の系統的で組織学的な検査が示唆された。この劇的な推奨は、通常の組織学的方法が、偏りのない脂肪症の評価を厳密に提供することができないことと対照的である。
実際に、今日、肝移植の前に移植片の品質を評価するために使用される通常の組織学的方法は単に定性的である。それらは、医師による脂肪封入物を含む肝細胞の組織切片の光学的評価に基づく。El Badry et al. (2009)は、この評価が、医師の解釈に非常に依存し、それ故に主観的であることを示した。
さらに、この定性的アプローチは、ミクロ脂肪症の場合には、液胞の極めて小さなサイズは医師による検出が困難であるために適していない。
肝臓の脂肪症を定量的かつ客観的に評価する唯一の信頼できる方法は、移植片のサンプルから脂質を化学的に抽出し、そして質量分析計に連結させたガスクロマトグラフィーによって脂質の含量を定量することである(Rebouissou et al., 2007)。この方法は約2日間要するために長い。そのため、移植片へと進めるかどうかの外科医の決断を、肝移植片に由来する肝生検が組織学的検査のために病理学科に到着した時刻から最大15分以内に下さなければならない、肝移植の場合には不適切である。
発明の要約
今回、出願人は、赤外線放射の使用が、肝臓における生物学的数値の定量的及び客観的評価を可能としたことを発見した。この評価は、この肝臓の、特にその移植能の迅速かつ信頼性のある診断を可能とする。
より正確には、本発明者らは、特定の波数範囲での肝臓のサンプルの赤外線シグナルは、肝臓の組成の生物学的数値を定量的に与えることができ、これにより、肝臓に関する正確で定量的なデータが得られ、従って、臨床的に関連性のある迅速な診断がなされることを発見した。
それ故、本発明の主題は、肝臓における生物学的数値Vbを測定するための方法であり、前記方法は、以下の工程:
a/ 2800cm−1から3000cm−1までの少なくとも第1の波数範囲を有する赤外線放射を、前記肝臓のサンプルの1つ以上の部分pに適用する工程、
b/ 前記放射の強度を、それが1つ以上の部分pの各々を通過した後に検出し、そして検出された強度に関連したシグナルを発生させる工程、
c/ 発生したシグナルを処理して、平均値Vを、
− 1つ以上の部分pの各々について、第1の波数範囲に関連した第1の数値Vw1piを計算することによって、
又は
− 各々の部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させることによって、
− 第1の波数範囲の平均シグナルに関連した第1の平均値Vw1aを計算することによって、
及び平均値Vを計算することによって、
計算する工程、
d/ 前記の平均値Vを標準と比較して、生物学的数値Vbを得る工程
を含む。
本発明はまた、脂肪肝をin vitroにおいて診断するための方法に関し、前記方法は、以下の工程:
− 本発明の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
− 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
を含み、
ここで閾値を超える生物学的数値Vbは、脂肪肝を示す。
本発明はまた、肝臓の脂肪症のレベルを決定するための方法であって、以下の工程:
− 本発明の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
− 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
を含み、ここで:
− 第1の閾値と第2の閾値との間の生物学的数値Vbは、軽度の脂肪症を示し、
− 第2の閾値と第3の閾値との間の生物学的数値Vbは、中等度の脂肪症を示し、
− 第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、重度の脂肪症を示す、
方法に関する。
好ましくは、第1の閾値は第2の閾値より低く、そして第2の閾値は第3の閾値より低い。
本発明はまた、脂肪性肝線維症、肝細胞癌又は肝硬変を予後予測するための方法であって、以下の工程:
− 本発明の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
− 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
を含み、
第1の閾値を超える生物学的数値Vbは、脂肪性肝線維症を発症するリスクが高いことを示し、
第2の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝細胞癌を発症するリスクが高いことを示し、
第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝硬変を発症するリスクが高いことを示す、
方法に関する。
本発明はまた、肝臓が移植されるに適しているかどうかを決定するための方法であって、以下の工程:
− 本発明の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
− 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
を含み、
− 第1の閾値を下回る生物学的数値Vbは、肝臓が、機能しないというリスクが低く移植するに適切であることを示し、
− 第1の閾値と第2の閾値の間の生物学的数値Vbは、肝臓が、機能しないというリスクが中程度で移植するに適していることを示し、
− 第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝臓が移植に適していないことを示す、
方法に関する。
好ましくは、第1の閾値は、第2の閾値より低く、そして第2の閾値は第3の閾値より低いか又は等しい。
本発明はまた、サンプルの生物学的数値Vbを測定するための装置であって:
− サンプルを赤外線放射に供するための場所、
− 2800cm−1から3000cm−1の第1の特定の波数範囲及び1450cm−1から1710cm−1の第2の特定の波数範囲を有する赤外線放射のビームを提供するための赤外線放射源
− それがサンプルを通過した後に第1及び第2の特定の波数範囲の放射の強度を検出するための検出器、及び
− 検出された強度に関連したシグナルを発生させるための手段
を含む、サンプルの生物学的数値Vbを測定するための装置に関する。
発明の詳細な説明
本発明の方法
本発明は、肝臓における生物学的数値Vbを測定するための方法であって、以下の工程:
a/ 2800cm−1から3000cm−1までの少なくとも第1の波数範囲を有する赤外線放射を、前記肝臓のサンプルの1つ以上の部分pに適用する工程、
b/ 前記放射の強度を、それが1つ以上の部分pの各々を通過した後に検出し、そして検出された強度に関連したシグナルを発生させる工程、
c/ 発生したシグナルを処理して、平均値Vを、
− 1つ以上の部分pの各々について、第1の波数範囲に関連した第1の数値Vw1piを計算することによって、
又は
− 各々の部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させることによって、
− 第1の波数範囲の平均シグナルに関連した第1の平均値Vw1aを計算することによって、
及び平均値Vを計算することによって、
計算する工程
d/ 前記の平均値Vを標準と比較して、生物学的数値Vbを得る工程
を含む、方法に関する。
肝臓のサンプル
本発明の方法に使用される肝臓は、in vivoの肝臓又はex vivoの肝臓又は肝臓の一部であり得る。
肝臓は、動物から、特に哺乳動物から、例えば移植されるために取り出され得る。肝臓は好ましくはヒトの肝臓である。
サンプルは、肝臓の生検から提供され得る。
サンプルは、移植片の保存のための標準的な溶液中に、例えばウィスコンシン大学溶液中に保存され得る。
サンプルは好ましくは顕微鏡切片作製法によって調製することができる。
サンプルは固体サンプルであり、より好ましくは組織凍結切片であることが際立っている。
例えば、20〜100μm厚のフィルムが、サンプルを凍結することによって得られた肝臓の固体サンプルから調製される。
サンプルは、好ましくは1mm×1mmから5mm×5mm、より好ましくは3mm×3mmから5mm×5mm、最も好ましくは5mm×5mmのサイズ、及び2μm〜10μm、より好ましくは4μm〜6μmの厚さを有する。
サンプルは直ちに使用されても、又は使用まで保存されていてもよい。
好ましくは、赤外分光光度計に入れられる前に、サンプルを室温で数分間乾燥する。
方法は非破壊的である。従って、サンプルはさらなる染色、免疫標識、分光測定法又は質量分析に使用することができる。
さらに、サンプルは不均一であってもよい。
例えば、測定しようとする生物学的数値が脂質のレベルである場合、脂質はサンプル全体に均一に分布していなくてもよい。
さらに、一旦生検が実施されると、サンプルを室温で僅か数分で調製することができる。
赤外分光法及びデータ処理
サンプルを赤外分光光度計に入れる。
本発明の方法に使用され得る赤外分光光度計は、例えばBruker Optics, Perkin Elmer, Thermo Scientific, Varian-Agilentから市販されている任意の赤外分光光度計であり得る。
特に、赤外分光光度計はFTIR分光光度計であり得る。
本発明の方法を実施するためのサンプルは、通常ピクセルと呼ばれる1つ以上の部分に分けられる。
各部分は、赤外線放射が適用される領域に対応する。好ましい態様において、サンプルは同じサイズを有する部分に完全に分けられる。
各部分は、好ましくは20μm×20μmから1000μm×1000μm、より好ましくは50μm×50μmから500μm×500μm、最も好ましくは約50μm×50μmである。
部分の数及びサイズの選択は、所望の収集時間に依存する。
例えば、100μm×100μmの部分に分けられたサンプルは、50μm×50μmの部分へと分けられた同じサンプルよりも4倍速く分析されるだろう。
赤外線放射は第1の部分に適用される。
赤外線放射は、2800cm−1から3000cm−1までの第1の波数範囲を有する。
波数が言及されているが、等価な波長に言及してもよい。
例えば、2800〜3000cm−1及び1450〜1710cm−1の波数範囲は、それぞれ、3.57〜3.33μm及び6.89〜5.85μmの波長に対応する。
第1の部分を通過した後の放射の強度を検出し、そして検出された強度に関連したシグナルを発生させる。
例えば、シグナルは、波数に関する吸光度に対応するスペクトルであり得る。
第1の代替選択肢において、発生したシグナルを処理して平均値を計算する工程は、1つ以上の部分pの各々について、第1の波数範囲に関連した第1の数値Vw1piを計算する工程、及び平均値Vを計算する工程を含む。
その後、シグナルを処理して、第1部分についての第1の数値(Vw1pi)を計算する。1つの特定の振動バンドの積分強度は、サンプルを通るIRビームの正確な経路が知られている限り、プローブ種の量に比例する(Beer-Lamber law in J. D. J. Ingle and S. R. Crouch, Spectrochemical Analysis, Prentice Hall, New Jersey (1988))。
従って、各部分pについての第1の数値Vw1piの計算は、第1の波数範囲に対応するバンドの強度を積分し、これにより第1の波数範囲のスペクトルのピーク面積を決定することによって実施され得る。
強度及びピーク面積の測定は、基準に関連し得る。
サンプルの第1の部分に実施された工程は、サンプルの全ての他の部分に同じように繰り返され、これにより、各部分pについての1つの第1の数値Vw1piが計算される。
その後、サンプルの平均値Vを、全ての部分の第1の数値に基づいて計算し得る。
好ましくは、全ての部分は同じサイズを有する。
好ましくは、異常値に対応する第1の数値Vw1piは除外される(生検中の人為現象、血管、肝臓傷害)。
従って、残りの第1の数値Vw1piの平均値を計算する。
この第1の代替選択肢の1つの態様において、VはVw1piの平均、又は正規化された(異常値のVw1piが除外されている又はされていない)Vw1piの平均に等しくあり得る。
この平均値Vを標準と比較して、生物学的数値Vbを得る。
標準は、1つの数値、1セットの数値、標準曲線又は検量曲線であり得る。
好ましくは、標準は標準曲線又は検量曲線である。
例えば、生物学的数値Vbが脂質のレベルである場合、標準は、これらの対照サンプルの抽出分析及び定量分析(例えばガスクロマトグラフィー−質量分析を使用して)によって得られた脂質の濃度に関する対照サンプルの平均値Vaの標準曲線である。
第2の代替選択肢において、発生したシグナルを処理して平均値Vaを計算する工程は、以下の工程
− 各部分pについての発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させる工程、
− 第1の波数範囲の平均シグナルに関連した第1の平均値Vw1aを計算する工程、
及び
− 平均値Vを計算する工程
を含む。
各部分pについての発生したシグナルを相加して、全シグナルを出し、これを部分の数で割る。
好ましくは、異常値に対応するpについての発生したシグナルを除外する(生検中の人為現象、血管、肝臓傷害)。
その後、平均シグナルを処理して、第1の波数範囲の平均シグナルに関連した平均値Vw1aを計算する。
平均シグナルの処理は、部分pの1つのシグナルについて実行されたのと同じ方法で実施される。
従って、平均シグナルについて、第1の波数範囲に対応するバンドの強度は、これにより、第1の波数範囲のスペクトルのピークの面積を決定する。
その後、サンプルの平均値Vを、第1の波数範囲Vw1aの平均値に基づいて計算し得る。
この代替選択肢は、計算の数を減らし、そして生物学的数値をより速く測定することを可能とする。
本発明の実施の好ましい条件において、赤外線放射は、1450cm−1〜1710cm−1の第2の波数範囲をさらに有する。
これらの好ましい条件において、発生したシグナルを処理して平均値Vを計算する工程は、さらに、以下の工程:
− 1つ以上の部分pの各々について、第1の選択肢における第2の波数範囲に関連した第2の数値Vw2piを計算する工程、
又は
− 各部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを出す工程、
− 第2の選択肢において、第2の波数範囲の平均シグナルに関連した第2の平均値Vw2aを計算する工程
を含む。
平均値VはVw1/Vw2の平均比である。
第1の代替選択肢における第2の数値Vw2piの計算は、第1の波数範囲の第1の数値Vw1piのために実施したのと同じ方法で第2の波数範囲において実施される。
従って、各部分pについての第2の数値Vw2piの計算は、第2の波数範囲に対応するバンドの強度を積分し、これにより第2の波数範囲のスペクトルのピーク面積を決定することによって実施され得る。
その後、これらの好ましい条件において、Vw1/Vw2の平均比を計算する。
1つの態様において、Vw1/Vw2の平均比は、サンプルの各部分pについて計算された個々のVw1pi/Vw2piの比の算術平均である。
あるいは、別の態様において、平均比は、第1の平均値(サンプルの各部分pについての個々のVw1piの算術平均)を第2の平均値(サンプルの個々のVw2piの算術平均)で割ることによって計算される。
第2の代替選択肢において、第2の平均値Vw2aの計算は、第1の波数範囲の第1の平均値Vw1aについて実行されたのと同じ方法で第2の波数範囲において実施される。
その後、これらの好ましい条件において、Vw1/Vw2の平均比が計算される。この第2の代替選択肢において、Vw1/Vw2の平均比はVw1a/Vw2a比である。
1つの態様において、第2の波数範囲は1450〜1575cm−1である。この波数範囲はアミドIIに関連する。
別の態様において、第2の波数範囲は1660cm−1〜1710cm−1である。この波数範囲はアミドIに関連する。
別の態様において、第2の波数範囲は、1660cm−1から1710cm−1と共に、1450cm−1から1575cm−1である。1つの態様において、生物学的数値Vbは脂質のレベルであり、そして好ましくはトリグリセリドのレベルである。
実際に、この理論によって固めたくはないが、2800cm−1から3000cm−1の波数範囲は、化学官能基−CH3及び−CH2に割り当てられ、これは脂質の長炭素鎖の寄与に主に関連する。
従って、この波数でのサンプルの分析は、サンプルの脂質レベル、特にトリグリセリドのレベルの測定を可能とする。
本発明者らは、この波数範囲は、脂質レベル、特にトリグリセリドレベルの測定に特に関連していることを示した。実際に、本発明者らは、この波数範囲での赤外線分析に基づいて計算されたサンプルの平均値は、脂質の抽出及びクロマトグラフィーアッセイによって測定されたこのサンプルの脂質レベルと、実験章で証明された非常に良好な相関係数で直接的に相関していることを示した。
さらに、本発明の方法は、高い塩分を有するサンプルの使用を可能とする。
肝疾患の診断又は予後
本発明による方法は非常に価値ある品質を有する。
それらは、脂質レベル、より特定するとトリグリセリドレベルなどの肝臓の生物学的数値Vbの評価を可能とする。
それ故、それらは、特に数多くの肝疾患を診断又は予後予測するために使用され得る。
特に、本発明の方法は、脂肪肝をin vitroで診断するために使用され得る。
この目的を達成するために、肝臓の生物学的数値Vb、好ましくは脂質レベルは、本発明に従って測定され、そしてそれは閾値と比較される。
閾値より高い生物学的数値Vbは、脂肪肝を示す。脂肪肝は、好ましくは、脂肪症の肝臓、例えばNASHを有する肝臓、脂肪性肝線維症を有する肝臓、肝細胞癌及び肝硬変を有する肝臓である。
本発明の方法はまた、肝臓の脂肪症のレベルを決定するために使用され得る。
この目的を達成するために、肝臓の生物学的数値Vb、好ましくは脂質のレベルは、本発明に従って測定され、そしてそれを標準と比較する。
標準は、脂肪症の肝臓の生検から測定された脂質の濃度、特にトリグリセリドの濃度であり得る。
標準はまた、肝移植片の生検から測定された脂質の濃度、特にトリグリセリドの濃度であり得る。
それから、生物学的数値Vb、好ましくは脂質のレベルを、いくつかの閾値と比較し、そして第1の閾値と第2の閾値との間の生物学的数値Vbは軽度の脂肪症を示し、第2の閾値と第3の閾値との間の生物学的数値Vbは中等度の脂肪症を示し、第3の閾値を上回る生物学的数値Vbは重度の脂肪症を示す。
本発明による方法の別の使用は、脂肪性肝線維症、肝細胞癌又は肝硬変を予後予測するためである。
この目的を達成するために、肝臓の生物学的数値Vb、好ましくは脂質のレベルは、本発明に従って測定され、そしてそれを閾値と比較する。
第1の閾値を超える生物学的数値Vbは、脂肪性肝線維症を発症するリスクが高いことを示す。
第2の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝細胞癌を発症するリスクが高いことを示す。
第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝硬変を発症するリスクが高いことを示す。
本発明による方法はまた、肝臓が移植するに適しているかどうかを決定するために使用され得る。
この目的を達成するために、提供されたサンプルは肝移植片のサンプルであり、そして肝臓の生物学的数値Vb、好ましくは脂質のレベルは、本発明に従って測定され、そしてそれを閾値と比較する。
第1の閾値を下回る生物学的数値Vbは、肝臓が、機能しないというリスクが低く移植するに適切であることを示す。
第1の閾値と第2の閾値の間の生物学的数値Vbは、肝臓が、機能しないというリスクが中程度で移植するに適していることを示す。
第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝臓が移植に適していないことを示す。
60%を上回る脂肪症レベルを有する肝臓は、移植するのに適していない。
30%〜60%の脂肪症レベルを有する肝臓は、移植するのに適しているが、機能しないというリスクを提示する。
30%を下回る脂肪症レベルを有する肝臓は、移植に適し、そして機能しないというリスクが低い。
これらの種々の適用のために、本発明の方法は、組織学的方法又は定性分光測定法などの定性法と合わせて、より完全な診断又は予後予測を提供することができる。
本発明による生物学的数値Vbの評価は、定量的で客観的であり、そして医師の解釈に依存しない。本発明の方法は迅速である。それは生物学的数値Vbを測定するのに15分間未満しかかからず、それに対し化合物の抽出及びクロマトグラフィーによる分析による生物学的数値Vbの測定には2日間かかり得る。
肝臓が移植するに適しているかどうかを決定する迅速性は重要である。実際に、ドナーからの肝移植片は僅か15時間しか利用できない。この期間には、輸送及び調製の時間も含まれる。それ故、肝臓を移植する決断は、非常に迅速に行わなければならない。それは病院においてさえ実行するのが容易であり、そして高価ではない。従来のIR分光測定器を使用することもできる。
前記方法は、移植片を調製するための条件、特に保存液の塩分濃度に適合している。
本発明の方法は非常に感度が高い。
この方法の感度は、約10−4M又は10−12gの分子である。
本発明による方法の波数範囲では、僅かな分散しかなく、これは近赤外線分光測定法のような他の波数範囲とは対照的である。
さらに、多くの化学官能基の組合せも全くない。
本発明者らは、脂肪症のレベルは、脂肪症のレベルが高い又は低いかどうか、本発明の方法に従って測定された生物学的数値Vbとよく相関していることを示した。
ミクロ脂肪症における液胞のサイズが小さいために、ミクロ脂肪症は、組織学的方法を用いては悪いと診断されないことが多い。
本発明の方法は定量的方法であるため、結果は液胞のサイズに依存しない。
従って、前記方法は、大きな液胞を示すマクロ脂肪症の場合、並びに、ミクロ脂肪症の場合によく適応している。
さらに、1450cm−1〜1710cm−1の波数範囲は、タンパク質中のアミド、特にペプチド結合の振動に対応するアミドI及びアミドIIのエネルギードメインに割り当てられ、そして結果として、タンパク質のレベルに関連している。
本発明者らは、脂質に関連した第1の数値/タンパク質の関連した第2の数値の比の計算により、強度が正規化され、従って、サンプル厚の局所的ばらつきに関連したばらつきが回避されることを示した。
本発明の装置
本発明者らはさらに、上のプロセスを実施するための新たな装置を設計した。
それ故、本発明はまた、サンプルの生物学的数値Vbを測定するための装置に関し、これは
− サンプルを赤外線放射に供するための場所、
− 1450cm−1〜3000cm−1の波数範囲を有する赤外線放射のビームを提供するための赤外線源、
− それがサンプルを通過した後、2800cm−1から3000cm−1の第1の特定の波数範囲及び1450cm−1から1710cm−1の第2の特定の波数範囲の放射の強度を検出するための検出器、及び
− 検出された強度に関連したシグナルを発生させるための手段
を含む。
サンプルを赤外線放射に供するための場所は、固体サンプルに適している。
1つの態様において、サンプルを赤外線放射に供するための場所はさらに、サンプルに放射が行なわれる領域を調整するためのマスクを含む。
この態様において、好ましくは、1回のみの放射がマスクされていない領域に与えられるので、対象の2つの周波数領域について1回のみ収集される。
あるいは、赤外線は、第1の特定の波数範囲及び第2の特定の波数範囲に制限される。
1つの態様において、特定の第2の波数範囲は1450cm−1から1575cm−1である。
別の態様において、第2の波数範囲は1660cm−1から1710cm−1である。
別の態様において、第2の波数範囲は、1660cm−1から1710cm−1と共に、1450cm−1から1575cm−1である。
赤外線を特定の波数範囲に限定することは、バンドバスフィルタにより行なうことができる。
検出器は、例えば、マルチチャネル検出器、液体窒素で冷却された検出器又は室温検出器であり得る。
本発明の装置はさらに、干渉計を含み得る。
本発明による装置は、特定の制限された波数だけを使用し、全ての赤外線波数範囲を使用しない。従って、より生産が容易になり、より安価である。
干渉計を使用する場合、生産がより容易であり、より安価である、小さな干渉計が必要とされるだけである。
本発明を実施するために好ましい条件下では、本発明による装置はさらに:
w1/Vw2比を標準と比較して、生物学的数値Vbを得るための、
− 標準、及び
− 発生したシグナルを処理して計算するためのプロセッサ:
− 特定の第1の波数範囲を使用することによって得られた第1の数値Vw1
− 特定の第2の波数範囲を使用することによって得られた第2の数値Vw2、及び
− Vw1/Vw2
を含む。
好ましい態様において、本発明の装置は、巨視的分析に適している。
通常のIR装置は巨視的分析に適している。この目的のために、これらの装置を顕微鏡に連結させて、対象の特定の領域を標的化する。一般的に、この領域は形態学的基準に応答する。これらの装置は、サンプル全体を分析せず、微視的な部分のみを分析する。
本発明者らは、驚くべきことに、本発明の方法のお陰で、サンプルの分析を巨視的レベルで実施し得、そしてサンプルの生物学的数値を定量的に測定することを可能とするのがこの巨視的分析であることを発見した。
この態様において、本発明の装置は顕微鏡に連結していない。
専用の反射セットアップを任意の市販のフーリエ変換分光光度計に挿入する。
さらに、装置は、100μm×100μmから1mm×1mm、より好ましくは500μm×500μmから1mm×1mm、最も好ましくは1mm×1mmのサイズを有するマクロビームと呼ばれるビームを含み得る。
マクロビームは、必要な開口部によって制限され得る。
サンプル操作はより簡単となり、そして顕微鏡モードでの数分間ではなく数秒間しかかからないようになるだろう。サンプルは、サンプルホールダーである金属でコーティングされたスライドガラス上に沈着させる必要がある。
シグナルの全ての処理は装置によって実施されるので、あらゆる資格のない個人による操作は容易である。
装置はまた、プロセッサによって計算された数値及び標準値などの記憶装置を含み得る。
従って、装置は、サンプルの一部分についての第1の数値及び第2の数値を記憶し得、その後、プロセッサはこれらの数値を使用して、平均値を計算し得る。
本発明は以下の図面及び実施例によってさらに説明されるだろう。
図1は、種々のサンプルの脂肪症及び脂質含量の組織学的推定を示す。HES後の染色された組織切片において推定された脂肪症を、トリグリセリド(TG)濃度の関数としてプロットした。A)大滴性脂肪症。B)大滴性及び小滴性脂肪症。 図1は、種々のサンプルの脂肪症及び脂質含量の組織学的推定を示す。HES後の染色された組織切片において推定された脂肪症を、トリグリセリド(TG)濃度の関数としてプロットした。A)大滴性脂肪症。B)大滴性及び小滴性脂肪症。 図2は、[(2800〜3100)/(1485〜1595)]によるIRスペクトルを示す。 図3は、種々のサンプルについてTGの濃度の関数としてプロットされたIRスペクトルから計算された脂質/タンパク質の比を示す。得られた曲線は標準として使用され得る。 図4は、「平均率」(AR)法と「平均スペクトル」(AS)法との間の比較を示す。
実施例
材料及び方法
患者及び肝臓サンプル
肝臓標本を、Centre de Ressources Biologiques Paris-Sud, Paris-Sud XI University, Franceから入手した。組織サンプルは、27個の肝臓摘出標本の非腫瘍部分から得られた。全ての患者について、1日のアルコール消費量は、男性については30gより少なく、女性については20gより少なかった。B型肝炎ウイルス(HBV)又はC型肝炎ウイルス(HCV)による感染、遺伝性ヘモクロマトーシス、自己免疫肝疾患、ウィルソン病は除外された。通常の病理学的な評価のために、組織をホルマリンで固定し、そして腫瘍から遠い非腫瘍性の肝臓の1つの標本を、液体窒素中で直ちに瞬間凍結させ、そして使用するまで−80℃で保存した。
6人の患者については、肝臓は組織学的に正常であった。21人の他の患者については、顕微鏡分析により、肝細胞の風船化も実質炎症も類洞周囲肝線維症もマロリー・ヒアリンも全く伴うことのない、軽度の大滴性及び小滴性脂肪症が判明した。
赤外線分光法による評価のために、生検を液体窒素中で直ちに凍結させ、そして−80℃で保存した。
脂質のプロファイリング
リピドミクス分析を、プラットフォームMetaToul at IFR150 (Toulouse, France)で実施した。肝臓生検(5〜10mg)を2mlのメタノール/5mM EGTA(2:1v/v)中でFAST−PREP(登録商標)(MP Biochemicals)を用いてホモジナイズした。0.5mgに相当する組織を蒸発させ、乾燥ペレットを0.25mlのNaOH(0.1M)中に一晩かけて溶解し、そしてタンパク質をBio−Radアッセイで測定した。
トリグリセリド(TG)アッセイを、Rebouissou et al., 2007に記載の通りに実施した。簡潔に言えば、1mgに相当する組織に対応する脂質を、内部標準として15μgのグリセリルトリヘプタデカノエートの存在下、ジクロロメタン/メタノール/水(2.5:2.5:2.1、v/v/v)(Bligh及びDyer, 1959)中でBligh及びDyerに従って抽出した。ジクロロメタン相を蒸発して乾燥させ、そして20μlの酢酸エチルに溶解した。1μlの脂質抽出物を、ガス液体クロマトグラフィーによって、FOCUS Thermo Electronシステムで、ゼブロン−1Phenomenex(登録商標)に取り付けたシリカキャピラリーカラム(5m×0.32mmの内径、0.5μmのフィルム厚)(Barrans et al., 1994)を使用して分析した。オーブン温度は、1分あたり5℃の割合で200℃〜350℃までにプログラミングされ、そしてキャリアガスは水素であった(0.5バール)。インジェクター及び検出器はそれぞれ315℃及び345℃であった。
組織切片
連続切片は1〜5mmであり、そしてCM3050−Sクライオスタット(Leica Microsystemes SAS, France)を用いて−20℃で4〜6μmの厚さに切断し、そして即時の組織学的制御のためにスライドガラス上に、そしてFTIR顕微分光法のためにmirrlR金コートスライドガラス(Tientascience, Indianapolis, IN)上に交互に沈着させた。
組織学的検査のための切片を、ヘマトキシリンエオシンサフラン(HES)を用いて染色した。FTIR顕微分光法のための切片を、室温で数分間乾燥させた。
FTIR顕微分光法及びデータ処理
赤外顕微分光法をIN10MX顕微鏡(ThermoFisher scientific)で実施した。
全てのスペクトルを、50μm×50μmの開口部を使用して超高速モードによって収集した。
スペクトルを、1ピクセルあたり1スペクトルで、16cm−1の解像度で4000〜800cm−1の中赤外域で収集した。
IRスペクトル及び化学画像のデータ分析を、OMNICソフトウェア(登録商標)(ThermoFisher scientific)を使用して実施した。
結果
実施例1
肝脂肪症の組織学的推定は、脂質含量とあまり相関していない。
脂肪症の顕著な特徴は、肝細胞内で小胞の形成をもたらすトリアシルグリセロール(TAG)の細胞内蓄積である。それ故、脂肪症の推定は、H&E染色後の組織切片における、脂肪症細胞の数及び脂肪症の小胞のサイズの組織学的検査に基づく。この推定は、脂肪症のレベルを示すと考えられる。しかしながら、脂肪症の組織学的推定と実際の脂質含量との間の相関は研究されていない。脂質含有物は、0〜90%の水準の種々のレベルの大滴性及び小滴性脂肪症を示す27個のヒト肝生検から抽出された。トリグリセリド(TG)は、質量分析計に連結されたガスクロマトグラフィー(GC−MS)を使用してリピドミクス分析によって定量された。脂肪症の比率は、TGの濃度の関数としてプロットされた(図1)。研究は、最初に、大滴性脂肪症に焦点を当てた。脂肪症の組織学的推定と、各患者について隣接生検で得られたTG濃度との間に重要な相違が観察された。例えば、5%などの低脂肪症が、25〜658nmol/mgの水準の非常に幅広い脂質含量に相当すると観察された。また、300〜400nmol/kgなどの所与の濃度のTGについては、脂肪症の推定において巨大なばらつきが観察された。実際に、この範囲のTG濃度ではマクロ脂肪症は5%から40%であると推定された。興味深いことに、5%のマクロ脂肪症を有する最も高い脂質含量を示す患者もまた、75%の高いレベルのミクロ脂肪症を示すと観察され、このことは、ミクロ脂肪症は、劇的に脂質含量に寄与し得ることを実証する。従って、研究はさらに、マクロ及びミクロ脂肪症を合わせた脂肪症の完全な推定に焦点を当てた。また、脂肪症の組織学的推定とTG濃度との間に重要な相違が観察された。
結果を以下の表1に示す。
これらの観察は、脂肪症の組織学的推定は、脂質含量とあまり相関していないことを実証する。
赤外分光法による脂質含量の定量的評価
組織切片の脂質含量に直接的に対処できるかは、赤外顕微分光法を使用して調査された。従って、赤外顕微分光法の収集は、種々のレベルの脂肪症を示すヒト肝生検からの組織切片で実施された。連続組織切片を、凍結生検を使用して実施した。HES染色のために使用した組織切片もあり、分光測定実験のために使用した組織切片もあった。IRスペクトルの収集は、50μm×50μmの開口部サイズを使用して1秒間の収集時間を要して実現した。マルチアレイ検出器の使用は、単一の検出器を使用するよりも16倍速い作業を可能とした。この機器構成により、全組織切片を非常に短時間に調べられる。組織切片のサイズは1〜5mmの水準であった。従って、10000個以下のスペクトルに対応する1mmから5mmの走査は、常に、10分未満で実施された。
−CH3及び−CH2(3000〜2800cm−1)、オレフィン(C=C、3000〜3060cm−1)及びエステルシグナル(C=O、1740cm−1)の相対強度などの大きな変化が脂質周波数領域に観察され、これは脂肪症のレベルと共に有意に増加したが、それぞれ1650及び1540cm−1に中央に置かれたアミドI及びアミドIIバンドによって特徴づけられたタンパク質に対応するバンドは類似していた(図2)。
タンパク質に関連した脂質の量はさらに、大きな肝臓切片マップの各IRスペクトルについて脂質/タンパク質の比[(2800〜3100)/(1485〜1595cm−1)]を計算することによって調査された。この計算により、あらゆる1つのピクセルに対する強度が正規化され、従って、組織切片の厚さの局所的変動に関連したばらつきが回避される。脂質/タンパク質の平均比はさらに、分析した全てのピクセルの平均から得られた。FTIR分光法によって測定された組織サンプル内の脂質含量間の関連を計算し、そして脂質抽出及び定量後に得られたTGの相対量と比較した。各サンプルについての平均値を、リピドミクス分析から得られたTG値の関数としてプロットした。
結果を以下の表1に示す。
脂質/タンパク質の比の間の線形性に顕著な傾向があり、相関係数r2=0.92である(図3)。観察された線形性は、IR分光法が、脂肪症に関する診断のための効率的な診断ツールとなる大きな見込みを有する。
実施例2
2つの態様の比較
本発明に従って脂質含量を測定するための方法の2つの態様を比較した。
最初の態様は、上の実施例に記載された方法である。この方法では、各ピクセルについての脂質/タンパク質の比を計算する。ピクセルは50μm×50μmである。それ故、500μm×500μmの切片を分析するために、100個のピクセルを使用し、そして100個の脂質/タンパク質の比を計算する。その後、脂質/タンパク質の平均比をさらに、分析した全てのピクセルの平均から得る。この方法は、以下において「平均比」(AR)法と呼ばれる。
第2の方法において、100個のピクセルの平均スペクトルを計算する。脂質/タンパク質の比を、平均スペクトルに基づいて計算する。
この方法は、以下において「平均スペクトル」(AS)法と呼ばれる。
実施例1で分析した患者間の19人の脂肪症患者を分析した。
研究は、組織切片上の4つの独立した領域を選択することによって各患者について個々に実施した。
患者は、そのトリグリセリド(TG)レベルに依存して3つの群に分類された。
類似の生物学的数値が、態様を使用して得られる(図4参照)。それ故、装置は、500μm×500μmのピクセルで組織切片を分析することができ、IRスペクトルの迅速な収集及び脂質含量の測定が可能となる。
参考文献
本出願全体を通して、種々の参考文献が、本発明が属する技術分野の最新技術を記載する。これらの参考文献の開示は、本開示への参照により本明細書に組み入れられる。

Claims (15)

  1. 肝臓における生物学的数値Vbを測定するための方法であって、以下の工程:
    a/ 2800cm−1から3000cm−1までの少なくとも第1の波数範囲を有する赤外線放射を、前記肝臓のサンプルの1つ以上の部分pに適用する工程、
    b/ 前記放射の強度を、それが1つ以上の部分pの各々を通過した後に検出し、そして検出された強度に関連したシグナルを発生させる工程、
    c/ 発生したシグナルを処理して、平均値Vを、
    − 1つ以上の部分pの各々について、第1の波数範囲に関連した第1の数値Vw1piを計算することによって、
    又は
    − 各々の部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させることによって、
    − 第1の波数範囲の平均シグナルに関連した第1の平均値Vw1aを計算することによって、
    及び平均値Vを計算することによって、
    計算する工程、
    d/ 前記の平均値Vを標準と比較して、生物学的数値Vbを得る工程
    を含む、方法。
  2. 発生したシグナルを処理して平均値を計算する工程が、
    − 1つ以上の部分pの各々について、第1の波数範囲に関連した第1の数値Vw1piを計算する工程、及び
    − 平均値Vを計算する工程
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 発生したシグナルを処理して平均値を計算する工程が、
    − 各々の部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させる工程、
    − 第1の波数範囲の平均シグナルに関連した第1の平均値Vw1aを計算する工程、
    及び平均値Vを計算する工程
    を含む、請求項1記載の方法。
  4. − 赤外線放射が、1450cm−1から1710cm−1までの第2の波数範囲をさらに有し、そして
    − 発生したシグナルを処理して平均値Vを計算する工程がさらに、
    − 1つ以上の部分pの各々について、第2の波数範囲に関連した第2の数値Vw2piを計算する工程、
    又は
    − 各部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させる工程、
    − 第2の波数範囲の平均シグナルに関連した第2の平均値Vw2aを計算する工程
    を含み、
    そして平均値Vは、Vw1/Vw2の平均比である、
    請求項1〜3のいずれか記載の方法。
  5. 発生したシグナルを処理して平均値Vを計算する工程が、
    − 1つ以上の部分pの各々について、第2の波数範囲に関連した第2の数値Vw2piを計算する工程
    を含む、請求項4記載の方法。
  6. 発生したシグナルを処理して平均値Vを計算する工程が、
    − 各部分pについて発生したシグナルの平均を計算して、平均シグナルを発生させる工程、
    − 第2の波数範囲の平均シグナルに関連した第2の平均値Vw2aを計算する工程
    を含む、請求項4記載の方法。
  7. 第2の波数範囲が1450cm−1から1575cm−1である、請求項1〜6のいずれか記載の方法。
  8. 第2の波数範囲が1660cm−1から1710cm−1である、請求項1〜6のいずれか記載の方法。
  9. 脂肪肝をin vitroにおいて診断するための方法であって、以下の工程:
    − 請求項1〜8のいずれか記載の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
    − 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
    を含み、ここで閾値を超える生物学的数値Vbは脂肪肝を示す、
    方法。
  10. 肝臓の脂肪症のレベルを決定するための方法であって、以下の工程:
    − 請求項1〜8のいずれか記載の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
    − 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
    を含み、ここで:
    − 第1の閾値と第2の閾値の間の生物学的数値Vbは、軽度の脂肪症を示し、
    − 第2の閾値と第3の閾値の間の生物学的数値Vbは、中等度の脂肪症を示し、
    − 第3の閾値を超える生物学的数値Vbは重度の脂肪症を示す、
    方法。
  11. 脂肪性肝線維症、肝細胞癌又は肝硬変を予後予測するための方法であって、以下の工程: − 請求項1〜8のいずれか記載の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
    − 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
    を含み、ここで:
    第1の閾値を超える生物学的数値Vbは、脂肪性肝線維症を発症するリスクが高いことを示し、
    第2の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝細胞癌を発症するリスクが高いことを示し、
    第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝硬変を発症するリスクが高いことを示す、
    方法。
  12. 肝臓が移植されるに適しているかどうかを決定するための方法であって、以下の工程:
    − 請求項1〜8のいずれか記載の方法に従って生物学的数値Vbを測定する工程、及び
    − 生物学的数値Vbを閾値と比較する工程
    を含み、ここで:
    − 第1の閾値を下回る生物学的数値Vbは、肝臓が、機能しないというリスクが低く移植するに適切であることを示し、
    − 第1の閾値と第2の閾値の間の生物学的数値Vbは、肝臓が、機能しないというリスクが中程度で移植するに適していることを示し、
    − 第3の閾値を超える生物学的数値Vbは、肝臓が移植に適していないことを示す、
    方法。
  13. 生物学的数値Vbが脂質のレベルである、請求項1〜12のいずれか記載の方法。
  14. サンプルの生物学的数値Vbを測定するための装置であって:
    − サンプルを赤外線放射に供するための場所、
    − 1450cm−1から3000cm−1の波数範囲を有する赤外線放射のビームを提供するための赤外線放射源、
    − 2800cm−1から3000cm−1の第1の特定の波数範囲及び1450cm−1から1710cm−1の第2の特定の波数範囲の前記放射の強度を、それがサンプルを通過した後に検出するための検出器、及び
    − 検出された強度に関連したシグナルを発生させるための手段
    を含む、装置。
  15. w1/VW2比を標準と比較して、生物学的数値Vbを得るための、
    − 標準、及び
    − 発生したシグナルを処理して
    − 特定の第1の波数範囲を使用することによって得られた第1の数値Vw1
    − 特定の第2の波数範囲を使用することによって得られた第2の数値Vw2、及び
    − Vw1/Vw2
    を計算するためのプロセッサ
    をさらに含む、請求項14記載の装置。
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