JP2014527939A - 車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレード - Google Patents

Abstract

本発明は、ワイパーゴム（１６）を呈するワイパーブレード本体（１５）により車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレード（１０）に関し、ワイパーブレード本体は、ワイパーブレードアダプタ（１１）を介してワイパームと接続可能であり、ワイパーゴム（１６）は、その２つの長手方向側部のそれぞれにバネストリップ（１７，１８）用の受け溝（１９，２０）を呈し、前記バネストリップは、受け溝（１９，２０）から突出しており、２つのバネストリップ（１７，１８）は、いずれの場合も、少なくとも１つの保持要素（３０）によって、規定の平行距離だけ互いに離間してワイパーブレードアダプタ（１１）内に配置されている。本発明によれば、２つのバネストリップ（１７，１８）は、ワイパーブレードアダプタ（１１）においてＵ字状の保持要素（３０）に支えられ、保持要素（３０）の横足（３７，３８）は、それらの上側および下側にてバネストリップ（１７，１８）を直接取り囲み、保持要素（３０）は、ワイパーブレードアダプタ（１１）の断面がＵ字状のマウント（２９）に支えられるものとする。

Description

本発明は、請求項１の前提部に記載の車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレードに関する。

この種のワイパーブレードは、独国特許出願第ＤＥ １０ ２００８ ０４２８３９ Ａ１号により知られている。既知のワイパーブレードの場合、ワイパーゴムの２つの長手方向側部にバネストリップが配置され、バネストリップは、ワイパーゴムを補強して車両フロントガラスに対するワイパーゴムの均一な接触圧を生じさせる役割を果たす。２つのバネストリップは、互いに長手方向に距離をあけて配置された開口を呈しており、実際のワイパーブレードアダプタに接続された基本要素のピン状の突起が、この開口と係合し、基本要素は、さらにストリップ状の足を呈し、これらの足は、バネストリップの下側に向けて曲がることができ、これにより基本要素内にバネストリップを固定する。基本要素は、一方で、既に述べたように、ワイパーブレードアダプタに接続され、ワイパーブレードアダプタは、ワイパーブレードをワイパームに固定するために用いられる。保持要素として機能する基本要素の延長部を介して、基本要素に対してバネストリップが位置決めされることは、２つのバネストリップの間の、それらの長手方向に垂直の空間を、互いに調整可能として、バネストリップから前記ワイパーゴムを取り外してワイパーゴムを交換できることを意味し、これは、ワイパーゴムの受け溝の溝底にバネストリップが接触圧を加えないからである。

示された技術現状から開始して、本発明により解決される課題は、請求項１の前提部に記載のフロントガラスを清掃するためのワイパーブレードを開発することであり、これは、バネストリップを固定するように比較的複雑に設計されている、技術現状において用いられる基本要素が、構造的に簡素な要素に置き換えられ、かつ、全体的なワイパーブレードアダプタを、比較的簡素かつ費用的に有効に製造できるようになされる。この問題は、本発明によれば、請求項１の特徴を有する車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレードによって解決され、２つのバネストリップは、ワイパーブレードアダプタにおいて断面がＵ字状の保持要素に支えられ、保持要素の横足は、それらの上側および下側にてバネストリップを直接取り囲むこと、および、保持要素は、ワイパーブレードアダプタの断面がＵ字状のマウントに支えられることを、このワイパーブレードは特徴とする。

車両フロントガラスを清掃するための本発明に係るワイパーブレードの好適な実施形態は、従属請求項に規定されている。特許請求の範囲、明細書および／または図面に開示される少なくとも２つの特徴の全ての組み合わせは、本発明の枠組みに含まれる。

保持要素の数を、可能な限り少なく保つために、１つの保持要素のみが、各バネストリップに割り当てられるものとすることが特に好ましい。

特に、ワイパーブレードアダプタにおけるバネストリップの良好な案内および固定は、ワイパーブレードアダプタ内のＵ字状のマウントの長さに対応する長さを、保持要素が有する場合に達成される。さらに、ワイパーブレードアダプタ内のＵ字状のマウントは、これにより、特に容易に作成することができる。

ワイパーブレードアダプタに保持要素を固定するために、保持要素の横足の少なくとも１つは、少なくとも１つの変形部により、フォーム取付様式およびクランプ取付様式でワイパーブレードアダプタの凹部と係合し、これにより、保持要素をワイパーブレードアダプタに対して固定または位置決めすることが、好適な実施形態において提案される。

変形部の特に好適な実施形態においては、保持要素の横足の少なくとも１つの変形部は、凹部の方向に曲げられるものとする。これにより、シート鋼から保持要素を設計する際に、保持要素を、ワイパーブレードアダプタとスナップ嵌合させるようにすることが、特に可能となる。

さらに、特に好ましくは、保持要素内のバネストリップの固定のために、保持要素の横足の少なくとも１つは、少なくとも１つの変形部により、フォーム取付様式またはクランプ取付様式でバネストリップのさらなる凹部と係合し、これにより、バネストリップを保持要素に対して固定または位置決めするものとする。

保持要素に対するバネストリップの、およびワイパーブレードアダプタに対する保持要素の両方の、特に強固な固定を促進するために、さらに好ましくは、各保持要素に、２つの変形部が設けられ、これらは、保持要素の長手方向に互いに離間して配置されているものとする。

ワイパーブレードアダプタおよびバネストリップにおける凹部は、それぞれ開口として凹部が形成されている場合、製造面に関して特に製造が容易である。

保持要素を、ワイパーブレードアダプタのマウントに挿入する際に、組み立て力を比較的低く保つために、凹部は、バネストリップの長手方向延長部を横断する１つの方向に、互いに対して交互に配列するように配置されることがさらに提案される。この結果、変形部は、ワイパーブレードアダプタの凹部内へと交互に移動し、これはさらに、接触により決定することができ、よって制御された組み立てプロセスを可能にする。

さらに特に好適な実施形態において、ワイパーブレードアダプタは、金属の鋳造部品または押出しプラスチック成型部品として設計されており、保持要素は、ワイパーブレードアダプタと比べてより硬い材料から成るものとする。

本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、以下の好適な例示的実施形態の説明から、および図面の助けによって明らかとなる。

本発明に係る車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレードを通した断面を示す図。 図１のＩＩ−ＩＩ面を示す図。

同じ構成要素または同じ機能を有する構成要素は、図面において、同じ参照番号が与えられる。

図１において、本発明に係る車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレード１０は、断面で示されている。ワイパーブレード１０は、フロントガラスワイパーシステムの不図示のワイパームに対して交換可能に固定することができる。このために、金属鋳造部品またはプラスチック射出成型部品のいずれかとして設計されている、ワイパーブレードアダプタ１１が用いられる。ワイパームに対するワイパーブレード１０またはワイパーブレードアダプタ１１の固定は、それ自体は既知のやり方で、ワイパーブレードアダプタ１１に横方向に配置された２つの軸受ピン１２，１３を介して、例示でありよって非限定として達成され、ここで、軸受ピン１２，１３は、同時に、ワイパームに対するワイパーブレード１０の旋回取り付けに用いられる。

ワイパーブレードアダプタ１１に加えて、ワイパーブレード１０は、細長い形状のワイパーブレード本体１５を備える。ワイパーブレード本体１５は、基本的に、図１の投射面に垂直の面にて延びるストリップ状のワイパーゴム１６と、ワイパーゴム１６の長手方向側部に配置され、ワイパーゴム１６と相互作用する２つのバネストリップ１７，１８とを備える。シート鋼で作られた型押し部品として形成されたバネストリップ１７，１８は、ストリップ状の設計であり、断面がＵ字状のワイパーゴム１６の長手方向に形成された受け溝１９，２０内にその一部が突出する。バネストリップ１７，１８を用いて、第一に、対称軸２１に垂直な面においてワイパーゴム１６が補強され、第二に、可能な限り車両のフロントガラスに対するワイパーゴム１６の均一な接触圧が発生されるものであり、フロントガラスは、図示されないが、通常は湾曲した設計であり、このためにバネストリップ１７，１８は、通常、わずかに湾曲した設計である。ワイパーブレード本体１５（不図示）の、すなわち、ワイパーゴム１６およびそのバネストリップ１７，１８の２つの反対側の端部に、端部キャップが設けられており、端部キャップは、ワイパーブレード本体１５に装着およびワイパーブレード本体１５から取り外すことができる。押出し成型により製造されたワイパーゴム１６は、車両フロントガラスに面する側にワイパーリップ２３を有し、ワイパーリップ２３は、傾斜リンク２４を介して断面Ｈ状のワイパーゴム１６の底部２５に接続される。

ワイパーブレードアダプタ１１は、ワイパーブレード本体１５に面する側に、ワイパーブレード本体１５の方向に開いた凹部２７を形成する。ワイパーブレード本体１５は、少なくとも、その２つのバネストリップ１７，１８および底部２５が、凹部２７に収容される。対称軸２１に対して対称に、ワイパーブレードアダプタ１１は、２つの横方向に配置された固定アーム２８をさらに呈し、図１では、固定アーム２８は１つのみ確認できる。ワイパーブレード本体１５のバネストリップ１７，１８と並んで、２つの固定アーム２８は、マウント２９を呈し、マウントは、断面がＵ字状であり、図１の投射面に垂直の固定アーム２８の全長にわたって延びる。マウント２９を用いて、バネストリップ１７，１８が（直接）支えられる。このために、本発明によれば、対応するバネストリップ１７，１８用のマウント２９のそれぞれに、同様に断面がＵ字状である保持要素３０を配置できるものとしている。

保持要素３０は、好ましくは、型押し屈曲部品として形成され、金属、特にシートメタルで作られている。このことで必須なのは、保持要素３０の材料が、好ましくは、ワイパーブレードアダプタ１１の材料よりも高い硬度を呈することである。保持要素３０が、固定アーム２８の長さに対応する長さを呈することが、特に図２から分かる。

バネストリップ１７，１８の上側および下側には、固定アーム２８のそれぞれに、開口３１，３２の形態のマウントが形成されている。図１から分かるように、２つの開口３１，３２は、対称軸２１に対して、互いにずらして配置され、特に図２から分かるように、固定アーム２８は、固定アーム２８の長手方向に互いに離間された２つの開口３１，３２を呈する。開口３１，３２は、好ましくは、長方形の断面を有する。

開口３１，３２と並んで、保持要素３０には、変形部３４，３５が形成されており、これらは、固定アーム２８のマウント２９における位置的に正確な保持要素３０の固定に用いられる。この場合、バネストリップ１７の下側に配置された一方の変形部３４は、固定アーム２８またはその開口３１のみと相互作用し、一方、バネストリップ１７の上側に配置された他方の変形部３５は、固定アーム２８の開口３２、および、バネストリップ１７に開口３６として形成された凹部の両方と相互作用するものであり、それを通して、バネストリップ１７，１８は、いずれの場合も保持要素３０に対して固定されている。２つの変形部３４，３５は、好ましくは、変形部３４，３５の対応領域が保持要素３０の横足３７，３８と整列するそれらの元の面から（機械的に）曲げられて出るようにして、固定アーム２８内にて予め、すなわちバネストリップ１７，１８の組み立て前または保持要素３０の組み立て前に形成されている。ここで極めて重要なのは、変形部３４，３５は、それらの曲げられて出た位置から、弾性的にそらすことができることである。

ワイパーブレード１０の組み立ては、様々な方法で行うことが可能であり、以下に述べる可能な組み立て方法は単なる例示であり、よってどのような限定力も持たない。２つの保持要素３０を、最初に、対応する固定アーム２８またはそのマウント２９に挿入し、ここで、変形部３４，３５は、固定アーム２８内で開口３１，３２と係合し、これにより、固定アーム２８内で、保持要素３０を固定かつ位置決めする。それぞれのバネストリップ１７，１８は、次いで、それに割り当てられた保持要素３０に挿入することができ、ここで、変形部３５は、それぞれのバネストリップ１７，１８の開口３６と係合し、よって、保持要素３０およびワイパーブレードアダプタ１１に対してバネストリップ１７，１８を固定かつ位置決めする。

ここで重要なことは、ワイパーブレードアダプタ１１における、バネストリップ１７，１８の位置または位置決めを、受け溝１９，２０に面するバネストリップ１７，１８の端面３９が基本的にどのような接触圧も無く受け溝１９，２０の溝底４０に当接するように、または、端面３９および溝底４０の間に図１では不図示の特定の間隔が形成されるようにすることである。ワイパーゴム１６を交換するために、これにより、端面上のワイパーブレード本体１５の対応する端部キャップがひとたび取り外されると、バネストリップ１７，１８から（傷んだ）ワイパーゴム１６を取り外し、次いで、バネストリップ１７，１８の間に再び新たなワイパーゴム１６を通すかまたは挿入することが可能である。この場合、バネストリップ１７，１８は、ワイパーブレードアダプタ１１上に残る。

これまで説明したワイパーブレード１０は、本発明の基礎となる基本的概念から逸脱することなしに、複数の方法により変形または修正してもよい。これは、バネストリップ１７，１８が少なくとも実質的には力が加わらないやり方でそれらの前面３９でワイパーゴム１６の溝底４０に当接するようにして、ワイパーブレードアダプタ１１内でバネストリップ１７，１８を位置決めまたは固定することを伴い、その結果、ワイパーゴム１６は、ワイパーブレード１０から容易に取り外す、または挿入することができる。

１０ ワイパーブレード
１１ ワイパーブレードアダプタ
１２，１３ 軸受ピン
１５ ワイパーブレード本体
１６ ワイパーゴム
１７，１８ バネストリップ
１９，２０ 受け溝
２１ 対称軸
２３ ワイパーリップ
２４ 傾斜リンク
２５ 底部
２７ 凹部
２８ 固定アーム
２９ マウント
３０ 保持要素
３１，３２ 開口
３４，３５ 変形部
３６ 開口
３７，３８ 横足
３９ 前面
４０ 溝底

Claims (10)

1. ワイパーゴム（１６）を有するワイパーブレード本体（１５）により車両フロントガラスを清掃するためのワイパーブレード（１０）であって、
   前記ワイパーブレード本体は、ワイパーブレードアダプタ（１１）を介してワイパームと接続することが可能であり、
   前記ワイパーゴム（１６）は、その２つの長手方向側部にバネストリップ（１７，１８）用の受け溝（１９，２０）をそれぞれ有し、前記バネストリップは、前記受け溝（１９，２０）から横方向に突出しており、
   前記２つのバネストリップ（１７，１８）は、少なくとも１つの保持要素（３０）のそれぞれによって、規定の平行距離だけ互いに離間してワイパーブレードアダプタ（１１）内に配置されており、
   前記２つのバネストリップ（１７，１８）は、前記ワイパーブレードアダプタ（１１）において断面がＵ字状の保持要素（３０）に支えられ、前記保持要素（３０）の横足（３７，３８）は、それらの上側および下側にて前記バネストリップ（１７，１８）を直接取り囲み、
   前記保持要素（３０）は、前記ワイパーブレードアダプタ（１１）の断面がＵ字状のマウント（２９）に支えられることを特徴とするワイパーブレード。
2. １つの保持要素（３０）は、各バネストリップ（１７，１８）と関連付けられている、ことを特徴とする請求項１に記載のワイパーブレード。
3. 前記保持要素（３０）は、前記ワイパーブレードアダプタ（１１）内のＵ字状のマウント（２９）の長さに対応する長さを有することを特徴とする請求項１または２に記載のワイパーブレード。
4. 前記保持要素（３０）の横足（３７，３８）の少なくとも１つは、少なくとも１つの変形部（３４，３５）により、フォーム取付様式またはクランプ取付様式で前記ワイパーブレードアダプタ（１１）の凹部（３１，３２）と係合し、これにより、前記保持要素（３０）を前記ワイパーブレードアダプタ（１１）に固定することを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のワイパーブレード。
5. 前記保持要素（３０）の横足（３７，３８）の少なくとも１つの変形部（３４，３５）は、前記凹部（３１，３２）の方向に曲げられることを特徴とする請求項４に記載のワイパーブレード。
6. 前記保持要素（３０）の横足（３８）の少なくとも１つは、少なくとも１つの変形部（３５）により、フォーム取付様式またはクランプ取付様式で前記バネストリップ（１７，１８）の追加の凹部（３６）と係合し、これにより、前記バネストリップ（１７，１８）を前記保持要素（３０）に固定することを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載のワイパーブレード。
7. 各保持要素（３０）に、それぞれ２つの変形部（３４，３５）が設けられ、これらは、前記保持要素（３０）の長手方向に互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項４乃至６のいずれかに記載のワイパーブレード。
8. 前記凹部（３１，３２，３６）は、前記ワイパーブレードアダプタ（１１）内および前記バネストリップ（１７，１８）内に、開口として構成されていることを特徴とする請求項４乃至７のいずれかに記載のワイパーブレード。
9. 前記凹部（３１，３２）は、前記バネストリップ（１７，１８）の長手方向延長部を横断する方向に、互いに対して交互に配列するように配置されていることを特徴とする請求項８に記載のワイパーブレード。
10. 前記ワイパーブレードアダプタ（１１）は、金属の鋳造部品またはプラスチックの射出成型部品として構成されており、
    前記保持要素（３０）は、前記ワイパーブレードアダプタ（１１）と比べてより硬い材料、特にシート鋼から成ることを特徴とする請求項１乃至９のいずれかに記載のワイパーブレード。

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