JP2014527831A - 疾患のシグネチャとしてのアイソタイププロファイルの検出 - Google Patents

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Abstract

本発明は、複数の別個の細胞集団を含有している生物学的試料中の免疫グロブリンアイソタイプの検出および定量化のための非侵襲的な技術を提供する。不均一な生物学的試料中の免疫グロブリンアイソタイププロファイルを検出および列挙するための方法が、配列決定テクノロジーを使用して実施される。

Description

関連出願
本願は、35U.S.C.§119(e)の下で2011年9月22日出願の米国仮出願第61/537,878号に基づく優先権の恩典を主張するものであり、その内容全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
発明の分野
本発明は、定量的核酸分析の分野に関する。より具体的には、本発明は、生物学的試料中に存在する免疫グロブリンアイソタイプの検出および定量化、ならびに疾患のシグネチャとしての特異的なアイソタイププロファイルの生成のための非侵襲的な技術を提供する。
背景
免疫系には、自然免疫系および適応免疫系が含まれる。自然免疫系には、外来病原体を認識するために一般的方法を利用する細胞および機構が含まれる。自然免疫に関与する細胞には、好中球、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、単球、好塩基球、好酸球、マスト細胞、および樹状細胞が含まれる。これらの細胞は、ファゴサイトーシスの作用および侵入してくる病原体を殺す多くの化学物質の放出を実行する。さらに、これらの細胞は、補体カスケードおよび炎症を含む自然免疫防御機構に関与している。最後に、これらの細胞のいくつかは、適応免疫系において役割を果たす抗原提示過程に参与する。
適応免疫系は、標的上の特異的な特性を攻撃するため進化した。特異的な標的に対する一回の応答の発生は、それの「記憶」を宿主に提供し、それがもう一度出現した場合に、より強力な応答を開始させる。一般的には、任意のタンパク質または多糖が、標的上の特異的なエピトープを認識する適応免疫応答細胞またはそれらの産物の何らかのサブセットのための標的として機能し得る。適応免疫応答は、体液性免疫応答および細胞性免疫応答という二つの型に分類され、B細胞およびT細胞が、それぞれ、これらの応答において特異的な役割を果たす。
自己免疫疾患は、自己標的に対する適応免疫系の何らかの要素の認識を含むため、診断および予後判定を援助するための適応免疫系の局面が調査されている。標準的な免疫学的技術を使用して、循環血中の自己抗体を探索することによって、体液性免疫系が調査されている。抗核、抗dsDNA、およびリウマトイド因子のような自己抗体が、数種の疾患について同定された。これらの抗体は、それ自体、病理学的ではない場合もあるし、それらが体内で認識する標的は、インビトロで試験されるものと必ずしも同一ではない;しかしながら、それらのレベルの測定は、診断を援助し、いくつかの例においては、予後判定および処置との何らかの関係を有する。
自己免疫疾患における適応免疫系を研究するもう一つの方法論は、適応免疫細胞の多様性の分析に基づく。適応免疫細胞の活性化は、それらのクローン増殖に至る。このクローン増殖の証拠は、一般的には、抗原認識領域をコードする核酸配列の一部の血中のRNAまたはDNAからの増幅によって得られる。例えば、(抗体重鎖と類似している)T細胞受容体のβ鎖の特異的なVセグメントを有する配列を増幅するためのPCRプライマーが、特異的なVセグメントに接続されたJセグメントまたはJセグメントおよびDセグメントを増幅するために使用される。多様な細胞集団が存在する時には、わずかに異なるサイズのアンプリコンの分布により断片が増幅されると予想されるが、クローン増殖によって、特異的なサイズが濃縮され、従って、ゲル上のバンドとして可視化されるよう、より強度となる。スペクトラタイピングと呼ばれる技術においては、これらのアンプリコンのいずれかがクローン増殖を示すか否かを査定するため、Vセグメントの各々がJセグメントおよびDセグメントと共に増幅される。
スペクトラタイピングアプローチの一つの問題は、多くの別個の配列が、同一の長さを有し、従って、区別不可能であり得る点である。従って、劇的なクローン増殖のみが、この技術によって識別され得る。自己免疫疾患および自己免疫疾患状態ならびに免疫系が中心的な役割を果たすその他の疾患を、診断し、その予後判定を援助する方法を、改善する必要が存在する。
免疫系の莫大な多様性は、潜在的に有用な細胞の無限の蓄えを提供するが、このレパートリーを予測的な目的のために使用しようとする研究者にとっては難題となる。抗原を標的とする単一の配列は、所定の個体における疾患過程に関与しかつ/または相関し得る莫大な数のうちの一つである。所定の個体における多くの細胞の中から、疾患過程に関与しているものを同定する方法は、ヒトの健康にとって極めて有益であろう。
概要
本発明は、免疫レパートリーをモニタリングし、免疫系をプロファイル決定する方法を提供する。免疫細胞の特定の集団(例えば、T細胞またはB細胞)、ならびに個々の細胞および/またはそのような細胞に由来する個々の核酸分子の空間的単離を特異的に必要とする、以前に記載された方法とは対照的に、本発明の方法は、細胞の不均一な集団、およびそれらに由来する核酸の不均一な混合物を使用して実施される。
一つの局面において、本発明は、対象から入手された複数の細胞型を含む生物学的試料から複数の核酸を単離し、複数の核酸の中の免疫グロブリンの定常領域に特異的な配列を検出し;それによって、免疫グロブリンアイソタイプを決定することによって、全血試料の免疫グロブリンアイソタイプを決定する方法を提供する。
本方法は、一般に、対象由来の複数の異なる細胞型を含む生物学的試料から核酸を入手する工程、生物学的試料から核酸を単離する工程、免疫グロブリンの1個または複数の領域に特異的な配列を検出する工程、および免疫グロブリンアイソタイププロファイルを生成するため、配列の異なるレベルを決定する工程を含む。
複数の異なる細胞型を有する生物学的試料には、血液、血液画分、唾液、痰、尿、精液、経膣(transvaginal)液、脳脊髄液、便、細胞、または組織生検材料が含まれるが、これらに限定されない。好ましい態様において、試料は全血であり、試料サイズは100μL未満である。
そのような生物学的試料から単離される核酸は、DNA(例えば、cDNA)またはRNAであり得る。ある種の態様において、単離される核酸は全RNAである。ある種の態様において、単離される核酸は、全RNAから生成されたcDNAである。いくつかの態様において、cDNAは、免疫グロブリンVDJ領域および/またはIg定常領域のような、免疫グロブリンの1個または複数の領域に特異的な複数のプライマーを使用して増幅される。
検出工程は、ハイブリッドキャプチャー技術または配列決定技術を使用して実施され得る。本発明の方法において有用な配列決定技術の例には、大規模並列配列決定、一分子配列決定、ツルー一分子配列決定(true single molecule sequencing)、およびピロシーケンシング等のようなシーケンシングバイシンセシス(sequencing-by-synthesis)テクノロジーが含まれるが、これらに限定されない。本発明の方法において有用である適当な配列決定プラットフォームには、Helicos Inc.によって提供されるHeliScope(商標)SequencerのようなTrue Single Molecule Sequencing(tSMS(商標))テクノロジー、Pacific Biosciencesによって提供されるPacBio RS系のようなSingle Molecule Real Time(SMRT(商標))テクノロジー、Illumina,Inc.によって提供されるHiSEQ(商標)系およびMiSEQ(商標)系のような大規模並列配列決定テクノロジー、Illumina,Inc.によって提供されるSolexa(商標)Sequencer、Life Technologies,Inc.によって提供されるSOLiD(商標)配列決定系、ならびにLife Technologies,Inc.によって提供されるIon Torrent系が含まれるが、これらに限定されない。
具体的な態様において、本発明は、末梢全血またはその画分に由来する核酸から直接、免疫グロブリンアイソタイプを配列決定するため、配列決定技術を使用して免疫系をプロファイル決定する方法を提供する。もう一つの具体的な態様において、免疫グロブリンアイソタイププロファイルは、末梢血単核細胞に由来する核酸からの直接配列決定によって入手される。本明細書において使用されるように、「末梢全血」という用語は、赤血球、白血球、血漿、または血小板のような要素が除去されていない血液をさし、「末梢血単核細胞」または「PBMC」という用語は、リンパ球、単球、およびマクロファージを含む、球状の核を有する血球の混合物をさす。
本発明の方法によって生成された免疫系のプロファイルは、疾患および障害の診断のため、そして疾患および障害の状態の診断のため、使用され得る。本発明の方法は、疾患および障害のモニタリング、ならびに疾患および障害の処置の査定において使用され得る。提供された発明の方法が適用され得る疾患および障害には、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症(MS)、関節リウマチ(RA)、および強直性脊椎炎を含む自己免疫疾患が含まれる。提供された発明の方法は、移植片拒絶および免疫老化の診断、モニタリング、および処置にも適用され得る。さらに、提供された発明の免疫プロファイル決定の方法は、癌および感染性疾患を含む、免疫系に関係するその他の疾患の診断、モニタリング、および処置のために使用され得る。
3回の異なる配列決定ランで入手された3つの試料(#1、#2、および#3)についてのアイソタイプ分布パターンを例示している円グラフを示す。
詳細な説明
本明細書に記載された方法および材料は、対象から入手された生物学的試料における免疫受容体遺伝子集団および免疫グロブリンアイソタイプ分布を分析するため、配列決定技術を適用する。免疫受容体遺伝子集団の配列決定は、疾患の診断およびモニタリングを援助するため、特異的かつ詳細な分子特徴決定および関心対象の配列を検出する高い感度を提供する。
マイクロチップアレイ(例えば、ImmunArray)または配列決定技術を利用して免疫レパートリーをプロファイル決定する方法は、記載されている。しかしながら、そのような配列に基づく方法は、免疫細胞の特定の集団(例えば、T細胞またはB細胞)の単離、ならびにコロニーを形成するための、個々の細胞および/またはそのような細胞に由来する個々の核酸分子への、そのような細胞の空間的単離を必要とする(例えば、US2010/0151471を参照のこと)。対照的に、本発明は、細胞の不均一な集団に由来する不均一な核酸混合物から直接、免疫グロブリンアイソタイプを配列決定するため、高感度のハイスループット配列決定テクノロジーを使用して、免疫グロブリンアイソタイプをプロファイル決定する方法を提供する。不均一な細胞集団およびそれに由来する不均一な核酸混合物の「ノイズ」または「バックグラウンド」の中での特異的な免疫グロブリンアイソタイプの検出および定量化は、本発明以前には達成されていない。具体的には、一滴の血液のような極めて小さい試料サイズから、アイソタイプを決定することができる。従って、本発明の方法は、非侵襲的であって、患者から血液を採取する訓練を受けたしゃ血者を必要としないという点で、従来の方法と異なる。さらに、従来の方法とは対照的に、本発明の方法は、血液の分画を必要としない。
本発明の方法は、一般に、対象から末梢全血試料を入手する工程、末梢全血試料またはその画分(例えば、末梢血単核細胞)からRNAを単離する工程、免疫グロブリンcDNA転写物を生成するため、標的特異的なプライマーを使用して、単離されたRNAを逆転写する工程、多重PCR技術を使用して、免疫グロブリンVDJ-Ig定常領域を増幅する工程、アンプリコンを配列決定する工程、および配列データを分析する工程を含む。データ分析は、各アイソタイプについてのIg定常領域配列を抽出する工程、および所定の試料についての全Igアイソタイプ配列の総数を比較する工程を含む。
末梢全血に由来する細胞(例えば、末梢血細胞または末梢血単核細胞)のサンプリングによる、健常なヒトおよび疾患を有するヒトの免疫レパートリーのモニタリングは、免疫グロブリンアイソタイプレベルでの疾患シグネチャを明らかにすることができる。末梢血に由来する増幅されたcDNAの配列決定により、存在する各アイソタイプの量を比較することによって、疾患を有する個体が健常な個体と異なるレベルを検出することが可能である。
対象
本発明の方法は、対象または個体に由来する生物学的試料を利用する。対象は、患者、例えば、自己免疫疾患、感染性疾患、もしくは癌を有する患者、または移植片レシピエントであり得る。対象は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物であり得る。対象は、任意の年齢(例えば、胎児、乳児、子供、または成人)の男性または女性の対象であり得る。
試料
提供された発明の方法において使用される試料には、例えば、胎児を囲む羊水、眼房水、胆汁、血液および血漿、耳垢(耳あか)、カウパー液または射精前液、乳糜、糜粥、女性精液、間質液、リンパ液、月経分泌物、母乳、粘液(鼻汁および啖を含む)、胸水、膿汁、唾液、皮脂(皮膚の油脂)、精液、血清、汗、涙、尿、腟潤滑液、嘔吐物、糞便、脳および脊髄を囲む脳脊髄液、骨関節を囲む滑液、細胞内液(細胞内部の液体)、ならびに硝子体液(眼球内の液体)を含む内部体液を含む、対象に由来する体液が含まれ得る。
一つの態様において、試料は、末梢全血試料のような血液試料またはその画分である。好ましくは、試料は、未分画の全血である。
血液試料は、約0.02mL、0.03mL、0.04mL、0.05mL、0.06mL、0.07mL、0.08mL、0.09mL、0.1mL、0.2mL、0.3mL、0.4mL、0.5mL、0.6mL、0.7mL、0.8mL、0.9mL、1.0mL、1.5mL、2.0mL、2.5mL、3.0mL、3.5mL、4.0mL、4.5mL、または5.0mLであり得る。好ましくは、試料は100ul以下である。最も好ましくは、試料サイズは50uL以下である。
ある種の態様において、試料は、脳脊髄液(CSF)(例えば、対象が多発性硬化症を有する時)、滑液(例えば、対象が関節リウマチを有する時)、または皮膚(もしくはその他の器官)の生検材料(例えば、対象が全身性ループスを有する時)である。
理論によって拘束されるものではないが、病理を反映する可能性が最も高い入手可能な体液/組織から、免疫グロブリンアイソタイプを同定し、その後、異なる体液、例えば、血液から、アイソタイプのレベルおよび特定の疾患のクローン形質シグネチャをモニタリングすることができる。
特定の疾患に関連したクローン形質シグネチャの同定を支援するため、疾患の非活動期および活動期の両方において、本発明の方法に従って、試料を分析することができる。
試料は、医療提供者、例えば、医師、医師助手、看護師、獣医、皮膚科医、リウマチ学者、歯科医、診療補助者、または外科医によって入手され得る。試料は研究技術者によって入手されてもよい。対象に由来する複数の試料が入手されてもよい。
試料は、生検材料、例えば、皮膚生検材料であり得る。生検材料は、例えば、脳、肝臓、肺、心臓、結腸、腎臓、または骨髄に由来し得る。当業者によって使用される任意の生検技術が、対象から試料を単離するために使用され得る。例えば、生検は、全身麻酔が使用される直視下生検であり得る。生検は、直視下生検より小さな切開がなされる閉鎖生検であり得る。生検は、組織の一部が除去されるコア生検または切開生検であり得る。生検は、病変部全体を除去する試みがなされる切除生検であり得る。生検は、組織または液体の試料が針によって除去される細針吸引生検であり得る。
試料は免疫細胞を含み得る。免疫細胞には、T細胞および/またはB細胞が含まれ得る。T細胞(Tリンパ球)には、例えば、T細胞受容体を発現する細胞が含まれる。T細胞には、ヘルパーT細胞(エフェクターT細胞またはTh細胞)、細胞傷害性T細胞(CTL)、記憶T細胞、および制御性T細胞が含まれる。試料は、いくつかの適用(例えば、関連するT細胞を定義するための較正試験)において一細胞を含んでいてもよいし、または、より一般に、少なくとも1,000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、少なくとも250,000個、少なくとも500,000個、少なくとも750,000個、もしくは少なくとも1,000,000個のT細胞を含んでいてもよい。
B細胞には、例えば、プラズマB細胞、記憶B細胞、B1細胞、B2細胞、辺縁帯B細胞、および濾胞性B細胞が含まれる。B細胞は、免疫グロブリン(抗体、B細胞受容体)を発現することができる。試料は、いくつかの適用(例えば、関連するB細胞を定義するための較正試験)において一細胞を含んでいてもよいし、または、より一般に、少なくとも1,000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、少なくとも250,000個、少なくとも500,000個、少なくとも750,000個、もしくは少なくとも1,000,000個のB細胞を含んでいてもよい。
試料は、核酸、例えば、DNA(例えば、ゲノムDNAもしくはミトコンドリアDNA)またはRNA(例えば、メッセンジャーRNAもしくはマイクロRNA)を含み得る。核酸は、細胞から分離されたDNAまたはRNAであり得る。提供された発明の方法において、分析され得る対象に由来するRNAまたはDNAの量には、例えば、いくつかの適用(例えば、較正試験)における一細胞もの少量から、6pg〜60ugのDNAおよびおよそ1pg〜10ugのRNAの範囲に換算される数千万細胞以上もの多量まで含まれる。
増幅反応
細胞のコレクションから関連する領域を増幅するため、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用することができる。標的核酸からRNAアンプリコンを作製するため、転写増幅法(Transcription Mediated Amplification)(TMA)を使用することができる。各細胞はそれ自体の独特の免疫グロブリンアイソタイプシグネチャを保持しているため、各細胞からの核酸を別々に(例えば、配列決定分析を介して)分析することができる。
いくつかの態様において、免疫グロブリン配列のVDJ-Ig定常領域が、多重PCRを使用して、不均一な核酸から増幅される。
いくつかの態様において、免疫グロブリン配列は、C領域にアニールする少なくとも1種のプライマーおよび1個または複数のVセグメントにアニールすることができる1種以上のプライマーを使用した多重反応において、不均一な核酸から増幅される。多重反応においてVセグメントにアニールするプライマーの数は、例えば、10〜60、20〜50、30〜50、40〜50、20〜40、30〜40、または35〜40であり得る。プライマーは、異なるVセグメントにアニールすることができる。IgH遺伝子については、Vセグメントにおける体細胞突然変異の可能性のため、各Vセグメントにアニールする複数種のプライマー、例えば、Vセグメント1個当たり1種、2種、3種、4種、または5種のプライマーを使用することができる。多重反応においてCセグメントにアニールするプライマーの数には、例えば、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15が含まれ得る。多重反応においてCセグメントにアニールするプライマーの数は、1〜10、2〜9、3〜8、4〜7、3〜8、または3〜6であり得る。
いくつかの態様において、増幅される領域には、完全クローン配列、または免疫グロブリンもしくはT細胞受容体遺伝子のV-Dジャンクション、D-Jジャンクション、免疫グロブリンもしくはT細胞受容体遺伝子の完全可変領域、抗原認識領域、もしくはCDR、例えば、相補性決定領域3(CDR3)を含む、クローン配列のサブセットが含まれる。
いくつかの態様において、免疫グロブリン配列は一次および二次の増幅工程を使用して増幅される。異なる増幅工程の各々は、異なるプライマーを含み得る。異なるプライマーは、免疫遺伝子配列に最初は存在しない配列を導入することができる。例えば、増幅手法は、増幅された免疫グロブリン配列の5'末端および/または3'末端へ1個または複数のタグを付加することができる。タグは、増幅されたDNAのその後の配列決定を容易にする配列であり得る。タグは、増幅された配列の固体支持体への結合を容易にする配列であり得る。タグは、増幅された免疫グロブリン配列の同定を容易にするバーコードまたは標識であり得る。
増幅のためのその他の方法は、V領域におけるプライマーを利用しなくてもよい。代わりに、Cセグメントからの特異的プライマーを使用し、一般的プライマーを反対側(5')に置くことができる。一般的プライマーは、鎖スイッチングのよく記載された方法を含む、異なる方法を通して、cDNA合成に追加され得る。同様に、一般的プライマーは、ライゲーションを含む、異なる方法を通して、cDNA作成の後に追加され得る。
本発明の方法において使用され得る核酸を増幅するその他の手段には、例えば、逆転写PCR、リアルタイムPCR、定量的リアルタイムPCR、デジタルPCR(dPCR)、デジタルエマルションPCR(dePCR)、クローンPCR、増幅断片長多型PCR(AFLP PCR)、対立遺伝子特異的PCR、アセンブリPCR、(選ばれた鎖のために大過剰のプライマーが使用される)非対称PCR、コロニーPCR、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)、ホットスタートPCR、インバースPCR(IPCR)、インサイチューPCR、ロングPCR(約5キロ塩基より大きいDNAの伸張)、多重PCR、(複数種のプライマー対を使用する)ネステッドPCR、一細胞PCR、タッチダウンPCR、ループ媒介等温(loop-mediated isothermal)PCR(LAMP)、および核酸配列ベース増幅(NASBA)が含まれる。その他の増幅スキームには、リガーゼ連鎖反応、分岐DNA増幅、ローリングサークル増幅、サークルトゥサークル(Circle to Circle)増幅、SPIA増幅、TACL(Target Amplification by Capture and Ligation)増幅、およびRACE増幅が含まれる。
試料中のRNAの情報は、当業者に周知の技術を使用して、逆転写を使用することによって、cDNAへ変換され得る(例えば、Sambrook,Fritsch and Maniatis,MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,2nd edition(1989)を参照のこと)。ポリAプライマー、ランダムプライマー、および/または遺伝子特異的プライマーが、逆転写反応において使用され得る。
提供された発明の方法において増幅のために使用され得るポリメラーゼには、例えば、Taqポリメラーゼ、AccuPrimeポリメラーゼ、またはPfuが含まれる。使用するポリメラーゼの選択は、忠実度または効率が好ましいか否かに基づくことができる。
ゲノムからのDNAの増幅(またはRNAの逆転写によるcDNAの形態での核酸の増幅)の後、アンプリコンは直接配列決定される。
配列決定
当業者に公知の核酸を配列決定するための任意の技術が、提供された発明の方法において使用され得る。DNA配列決定技術には、標識されたターミネーターまたはプライマーおよびスラブまたはキャピラリーにおけるゲル分離を使用した古典的なジデオキシ配列決定反応(サンガー法)、可逆的ターミネーターを有する標識されたヌクレオチドを使用したシーケンシングバイシンセシス、ピロシーケンシング、454配列決定、標識されたオリゴヌクレオチドプローブのライブラリーへの対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション、標識されたクローンのライブラリーへの対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーションと、それに続くライゲーションとを使用したシーケンシングバイシンセシス、重合工程中の標識されたヌクレオチドの取り込みのリアルタイムモニタリング、ならびにSOLiD配列決定が含まれる。
ある種の態様において、提供された発明の方法において使用される配列決定技術は、1ラン当たり少なくとも100リード、1ラン当たり少なくとも200リード、1ラン当たり少なくとも300リード、1ラン当たり少なくとも400リード、1ラン当たり少なくとも500リード、1ラン当たり少なくとも600リード、1ラン当たり少なくとも700リード、1ラン当たり少なくとも800リード、1ラン当たり少なくとも900リード、1ラン当たり少なくとも1000リード、1ラン当たり少なくとも5,000リード、1ラン当たり少なくとも10,000リード、1ラン当たり少なくとも50,000リード、1ラン当たり少なくとも100,000リード、1ラン当たり少なくとも500,000リード、1ラン当たり少なくとも1,000,000リード、1ラン当たり少なくとも2,000,000リード、1ラン当たり少なくとも3,000,000リード、1ラン当たり少なくとも4,000,000リード、1ラン当たり少なくとも5,000,000リード、1ラン当たり少なくとも6,000,000リード、1ラン当たり少なくとも7,000,000リード、1ラン当たり少なくとも8,000,000リード、1ラン当たり少なくとも9,000,000リード、または1ラン当たり少なくとも10,000,000リードを生成する。
いくつかの態様において、サンプリングされたB細胞1個当たりの配列決定リードの数は、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも2倍、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも3倍、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも5倍、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも6倍、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも7倍、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも8倍、サンプリングされたB細胞の数の少なくとも9倍、またはサンプリングされたB細胞の数の少なくとも10倍であるべきであるが、5×に限定されない(より少ないかまたはより多い数が十分である場合もある)。従って、1試料当たり約100万〜1000万リード。リード深度は、サンプリングされたB細胞の正確なカバーを可能にし、エラー補正を容易にし、ライブラリーの配列決定が飽和していることを確実にする。
ある種の態様において、提供された発明の方法において使用される配列決定技術は、1リード当たり約30bp、約40bp、約50bp、約60bp、約70bp、約80bp、約90bp、約100bp、約110、約120、1リード当たり約150bp、約200bp、約250bp、約300bp、約350bp、約400bp、約450bp、約500bp、約550bp、約600bp、約700bp、約800bp、約900bp、または約1000を生成することができる。例えば、提供された発明の方法において使用される配列決定技術は、1リード当たり少なくとも30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000を生成することができる。
True Single Molecule Sequensing
提供された発明の方法において使用され得る配列決定技術には、例えば、Helicos True Single Molecule Sequencing(tSMS)(Harris T.D.et al.(2008)Science 320:106-109)が含まれる。tSMS技術においては、DNA試料がおよそ100〜200ヌクレオチドの鎖へ切断され、ポリA配列が各DNA鎖の3'末端に付加される。各鎖が、蛍光標識されたアデノシンヌクレオチドの付加によって標識される。次いで、フローセル表面に固定化された数百万個のオリゴT捕獲部位を含有しているフローセルに、DNA鎖がハイブリダイズさせられる。鋳型は、約1億鋳型/cm2の密度であり得る。次いで、フローセルが装置、例えば、HeliScope(商標)シーケンサーへロードされ、レーザーがフローセルの表面を照射し、各鋳型の位置を明らかにする。CCDカメラが、フローセル表面上の鋳型の位置をマッピングすることができる。次いで、鋳型蛍光標識が切断され洗浄除去される。配列決定反応は、DNAポリメラーゼおよび蛍光標識されたヌクレオチドの導入によって開始する。オリゴT核酸がプライマーとして機能する。ポリメラーゼが、鋳型によって指図されるように、標識されたヌクレオチドをプライマーへ取り込む。ポリメラーゼおよび未取り込みのヌクレオチドが除去される。蛍光標識されたヌクレオチドの取り込みを指図した鋳型が、フローセル表面のイメージングによって検出される。イメージングの後、切断工程によって蛍光標識が除去され、所望のリード長が達成されるまで、他の蛍光標識されたヌクレオチドを用いて過程が繰り返される。各ヌクレオチド付加工程で配列情報が収集される。
454配列決定
提供された発明の方法において使用され得るDNA配列決定技術のもう一つの例は、454配列決定(Roche)(Margulies,M et al.2005,Nature,437,376-380)である。454配列決定は二工程を含む。第一工程において、DNAがおよそ300〜800塩基対の断片へ剪断され、断片が平滑末端化される。次いで、オリゴヌクレオチドアダプターが断片の末端にライゲートされる。アダプターは、断片の増幅および配列決定のためのプライマーとして機能する。断片は、例えば、5'ビオチンタグを含有しているアダプターBを使用して、DNA捕獲ビーズ、例えば、ストレプトアビジンによってコーティングされたビーズへ付着させられ得る。ビーズへ付着させられた断片は、油水エマルションの液滴内でPCR増幅される。その結果、各ビーズ上にクローン増幅されたDNA断片の複数コピーが得られる。第二工程において、ビーズはウェル(ピコリットルサイズ)に捕獲される。ピロシーケンシングが並列に各DNA断片に対して実施される。1個または複数のヌクレオチドの付加は、光シグナルを生成し、それが、配列決定装置内のCCDカメラによって記録される。シグナル強度は、取り込まれたヌクレオチドの数に比例する。
ピロシーケンシングは、ヌクレオチド付加時に放出されるピロリン酸(PPi)を利用する。PPiは、アデノシン5'ホスホスルフェートの存在下で、ATPスルフリラーゼによってATPへ変換される。ルシフェラーゼが、ルシフェリンをオキシルシフェリンに変換するためにATPを使用し、この反応が光を生成し、それが検出され分析される。
Genome Sequencer FLX(商標)
本発明の方法において使用され得るDNA配列決定技術のもう一つの例は、Genome Sequencer FLX系(Roche/454)である。Genome Sequences FLX系(例えば、GS FLX/FLX+、GS Junior)は、1ラン当たり100万を越える高品質のリードおよび400塩基のリード長を提供する。これらの系は、任意のサイズの全ゲノムおよびトランスクリプトームの新規配列決定、複雑な試料のメタゲノム特徴決定、または再配列決定研究に理想的に適している。
SOLiD(商標)配列決定
提供された発明の方法において使用され得るDNA配列決定技術のもう一つの例は、SOLiDテクノロジー(Life Technologies,Inc.)である。SOLiD配列決定においては、ゲノムDNAが断片へ剪断され、断片ライブラリーを生成するため、断片の5'末端および3'末端にアダプターが付着させられる。あるいは、断片の5'末端および3'末端へアダプターをライゲートし、断片を環状化し、内部アダプターを生成するため、環状化された断片を消化し、メイトペアライブラリーを生成するため、得られた断片の5'末端および3'末端へアダプターを付着させることによって、内部アダプターを導入することもできる。次に、ビーズ、プライマー、鋳型、およびPCR成分を含有しているマイクロリアクタにおいて、クローンビーズ集団が調製される。PCRの後、鋳型が変性させられ、伸張した鋳型を有するビーズを分離するため、ビーズが濃縮される。選択されたビーズ上の鋳型が、ガラススライドへの結合を可能にする3'修飾に供される。
特異的なフルオロフォアによって同定される中央の決定された塩基(または塩基対)を含む部分的にランダムなオリゴヌクレオチドの連続的なハイブリダイゼーションおよびライゲーションによって、配列が決定され得る。色が記録された後、ライゲートされたオリゴヌクレオチドが切断され除去され、次いで、過程が繰り返される。
Ion Torrent(商標)配列決定
提供された発明の方法において使用され得るDNA配列決定技術のもう一つの例は、IonTorrent系(Life Technologies,Inc.)である。Ion Torrentは、大規模に並列にこの生化学的過程を実施するため、ミクロ機械加工されたウェルの高密度アレイを使用する。各ウェルは、異なるDNA鋳型を保持する。ウェルの下に、イオン感受性レイヤーがあり、その下に、独自のイオンセンサーがある。ヌクレオチド、例えば、CがDNA鋳型に付加され、次いで、DNAの鎖へ取り込まれた場合、水素イオンが放出されるであろう。そのイオンからの電荷が、溶液のpHを変化させ、それが独自のイオンセンサーによって検出され得る。シーケンサーは、塩基をコールし、化学的情報を直接デジタル情報化する。次いで、Ion Personal Genome Machine(PGM(商標))シーケンサーは、連続的にヌクレオチドを次々にチップへ注入する。チップに注入される次のヌクレオチドが一致しない場合、電圧変化は記録されず、塩基はコールされないであろう。DNA鎖上に2個の同一の塩基が存在する場合、電圧は二倍になり、チップは、コールされた2個の同一塩基を記録するであろう。これは直接検出であり、スキャニング、カメラ、光を必要としないため、各ヌクレオチド取り込みは数秒で記録される。
HiSeq(商標)およびMiSeq(商標)配列決定
本発明の方法において使用され得る配列決定テクノロジーの付加的な例には、IlluminaInc.からのHiSEQ(商標)系(例えば、HiSEQ2000(商標)およびHiSEQ1OOO(商標))ならびにMiSEQ(商標)系が含まれる。HiSEQ(商標)系は、1平方cm当たり約1,000コピーの鋳型を各々含有している数百万のクラスタを有する高密度配列決定フローセルを作出するため、ランダムに断片化されたゲノムDNAの、平面状の光学的に透明な表面への付着、および固相増幅を使用した、数百万の断片の大規模並列配列決定に基づく。これらの鋳型が、四色DNAシーケンシングバイシンセシステクノロジーを使用して配列決定される。MiSEQ(商標)系は、Illuminaの可逆的ターミネーターに基づくシーケンシングバイシンセシス、TruSeqを使用する。
SOLEXA(商標)配列決定
本発明の方法において使用され得る配列決定テクノロジーのもう一つの例は、SOLEXA配列決定(Illumina)である。SOLEXA配列決定は、フォールドバックPCRおよびアンカードプライマーを使用した、固体表面上でのDNAの増幅に基づく。ゲノムDNAが断片化され、アダプターが断片の5'末端および3'末端へ付加される。フローセルチャンネルの表面に付着させられたDNA断片が伸張され、ブリッジ増幅される。断片は二本鎖になり、二本鎖分子が変性させられる。固相増幅とその後の変性とのサイクルを複数回繰り返すことによって、フローセルの各チャンネルにおいて、同一鋳型の一本鎖DNA分子のおよそ1,000コピーのクラスタが、数百万個、作出され得る。プライマー、DNAポリメラーゼ、および4種のフルオロフォアによって標識された可逆的ターミネーターを有するヌクレオチドが、連続的な配列決定を実施するために使用される。ヌクレオチド取り込みの後、レーザーがフルオロフォアを励起するために使用され、画像が捕獲され、最初の塩基の同一性が記録される。取り込まれた各塩基から3'ターミネーターおよびフルオロフォアが除去され、取り込み、検出、および同定の工程が繰り返される。
SMRT(商標)配列決定
提供された発明の方法において使用され得る配列決定テクノロジーのもう一つの例には、Pacific Biosciencesの一分子リアルタイム(SMRT(商標))テクノロジーが含まれる。SMRT(商標)においては、4種のDNA塩基が、各々、4種の異なる蛍光色素のうちの1種に付着させられる。これらの色素はリン酸基を介して連結される。1個のDNAポリメラーゼが、ゼロモード導波路(ZMW)の底に、一分子の鋳型一本鎖DNAと共に固定される。ZMWは、(マイクロ秒で)ZMWの内外に急速に拡散する蛍光ヌクレオチドのバックグラウンドに対する、DNAポリメラーゼによる一ヌクレオチドの取り込みの観察を可能にする制限構造である。成長中の鎖へヌクレオチドを取り込むのには数ミリ秒かかる。この間に、蛍光標識が励起され蛍光シグナルを生じ、蛍光タグが切断除去される。色素の対応する蛍光の検出は、どの塩基が取り込まれたかを示す。その過程が繰り返される。
ナノポア配列決定
提供された発明の方法において使用され得る配列決定技術のもう一つの例は、ナノポア配列決定(Soni G V and Meller A.(2007)Clin Chem 53:1996-2001)である。ナノポアは、直径1ナノメートル程度の小孔である。ナノポアを伝導液に浸し、そこへ電圧を適用することによって、ナノポアを通るイオンの電導によるわずかな電流がもたらされる。流れる電流の量は、ナノポアのサイズに対して感受性である。DNA分子がナノポアを通過する時、DNA分子上の各ヌクレオチドは、異なる程度でナノポアを塞ぐ。従って、DNA分子がナノポアを通過する際のナノポアを通る電流の変化が、DNA配列の読み取りを表す。
化学感応性電界効果トランジスタアレイ配列決定
提供された発明の方法において使用され得る配列決定技術のもう一つの例は、(例えば、米国特許出願公開第20090026082号に記載されたような)DNAを配列決定するための化学感応性電界効果トランジスタ(chemFET)アレイの使用を含む。技術の一例において、DNA分子を反応チャンバに置き、鋳型分子をポリメラーゼと結合した配列決定プライマーにハイブリダイズさせることができる。配列決定プライマーの3'末端における新しい核酸鎖への1個または複数の三リン酸の取り込みが、chemFETによって、電流の変化によって検出され得る。アレイは複数個のchemFETセンサーを有することができる。もう一つの例において、単一の核酸をビーズに付着させ、核酸をビーズ上で増幅させ、個々のビーズを、chemFETセンサーを各々有するchemFETアレイ上の個々の反応チャンバに移し、核酸を配列決定することができる。
電子顕微鏡を用いた配列決定
提供された発明の方法において使用され得る配列決定技術のもう一つの例は、電子顕微鏡の使用を含む(Moudrianakis E.N.and Beer M.Proc Natl Acad Sci USA.1965 March;53:564-71)。技術の一例において、個々のDNA分子が、電子顕微鏡を使用して区別可能な金属標識を使用して標識される。次いで、これらの分子が平面上に広げられ、配列を測定するために電子顕微鏡を使用してイメージングされる。
本明細書に記載された配列決定技術のうちの任意のものを、本発明の方法において使用することができる。
デジタル計数および分析
配列決定は、不均一な生物学的試料における複数の免疫グロブリンアイソタイプの存在の検出および定量化を可能にする。配列データ分析は、各アイソタイプについてのIg定常領域配列を抽出する工程、および所定の試料について全Igアイソタイプ配列の総数を比較する工程を含む。ハイスループット分析は、ALLPATHS(短いリードから高品質アセンブリを生成することができる全ゲノムショットガンアセンブラ)、Arachne(主に、クローニングされた末端の配列決定によって入手された順方向および逆方向の対において、全ゲノムショットガンリードからゲノム配列を組み立てるためのツール)、BACCardl(ゲノムフィニッシングおよびゲノム間比較を支援するゲノムアセンブリのバリデーションのためのグラフィカルツール)、CCRaVAT&QuTie(大規模ケースコントロールおよび量的形質関連研究において稀なバリアントの分析を可能にする)、CNV-seq(ハイスループット配列決定を使用して、コピー数変動を検出する方法)、Elvira(小さいゲノム(例えば、ウイルス)のハイスループットアセンブリのためのツール/手法のセット)、Glimmer(微生物DNA、特に、細菌、古細菌、およびウイルスのゲノムにおいて遺伝子を見出すための系)、gnumap(次世代配列決定機から入手された配列データを正確にマッピングするために設計されたプログラム)、Goseq(選択バイアスを補正する、RNA-seqデータに対して遺伝子オントロジーおよびその他のカテゴリに基づく試験を実施するためのRライブラリー)、ICAtools(中〜大規模配列決定プロジェクトのために有用なプログラムのセット)、LOCAS(第二世代配列決定テクノロジーの短いリードを組み立てるためのプログラム)、Maq(短いリードの参照配列へのマッピングによってアセンブリを構築する)、MEME(モチーフに基づく配列分析ツール)、NGSView(グラフィカルインターフェースを通して、デスクトップコンピュータ上で同時に数百万の配列の可視化および操作を可能にする)、OSLay(フィニッシングされていないアセンブリの最適シンテニーレイアウト)、Perm(周期的スペースを有する完全感度シードによる短い配列決定リードのための効率的なマッピング)、Projector(ギャップ閉鎖目的の自動コンティグマッピング)、Qpalma(Illumina、Solexa、または454のような配列決定プラットフォームによって作製されたスプライシングされたリードを整列化することを目標としたアライメントツール)、RazerS(感度調節による高速リードマッピング)、SHARCGS(ゲノム配列決定のためのロバストコンティグ伸張に基づくショートリードアセンブラ;25〜40塩基長インプット断片の新規アセンブリおよび深い配列カバレッジのために設計されたDNAアセンブリプログラム)、Tablet(次世代配列アセンブリ可視化)、ならびにVelvet(極めて短いリードのための配列アセンブラ)のような1種以上のバイオインフォマティクスツールを使用して達成され得る。
本発明の方法および使用
本明細書に開示された方法は、疾患または障害を発症するリスクがある対象、疾患または障害を有すると既に診断されていてもよいしまたは診断されていなくてもよい対象、ならびに疾患または障害のための処置および/または治療を受けている対象で使用される。本発明の方法は、疾患または障害を有している対象のための処置計画をモニタリングするかまたは選択するため、そして疾患または障害についてのリスクファクターを示す対象のような、疾患または障害を有すると以前に診断されていない対象をスクリーニングするためにも使用され得る。好ましくは、本発明の方法は、疾患または障害について無症候性の対象を同定しかつ/または診断するために使用される。「無症候性」とは、伝統的な症候を示さないことを意味する。
本発明の方法は、伝統的なリスクファクターのみに基づき疾患または障害を発症するリスクが既により高い対象を同定しかつ/または診断するためにも使用され得る。
疾患または障害を有する対象は、対象に由来する試料のアイソタイププロファイルを決定し、次いで、量を参照値と比較することによって、同定され得る。次いで、参照値と比較された、対象の試料のアイソタイププロファイルの改変が同定される。
参照値は、以下に限定されないが、同一の疾患もしくは障害を有する対象、同一のもしくは類似の年齢範囲を有する対象、同一のもしくは類似の民族の対象、疾患もしくは障害の家族歴を有する対象のような集団研究に由来する数もしくは値に関していてもよいし、または疾患もしくは障害のための処置を受けている対象の出発試料に関していてもよい。そのような参照値は、数学的アルゴリズムから入手された集団の統計分析および/またはリスク予測データ、ならびに疾患または障害の計算されたインデックスに由来してもよい。アルゴリズムならびに統計的分類および構造的分類のその他の方法を使用して、参照アイソタイププロファイルインデックスを構築し使用することもできる。
本発明の一つの態様において、参照プロファイルは、疾患または障害を発症するリスクがないかまたは低い一人以上の対象に由来する対照試料のアイソタイププロファイルである。本発明のもう一つの態様において、参照プロファイルは、疾患または障害について無症候性でありかつ/または伝統的なリスクファクターを欠いている一人以上の対象に由来する対照試料のアイソタイププロファイルである。さらなる態様において、そのような対象は、疾患または障害の継続的な不存在(無病生存率または無再発生存率)を立証するため、そのような試験の後、診断的に適切な期間、モニタリングされかつ/または定期的に再試験される(「縦断的研究」)。そのような期間は、参照値の決定のための最初の試験日から1年、2年、2〜5年、5年、5〜10年、10年、または10年以上であり得る。さらに、適切に保存された歴史的な対象の試料のアイソタイププロファイルの後ろ向きの測定を、これらの参照値を確立するために使用し、それによって、必要とされる研究時間を短縮することもできる。
参照プロファイルには、疾患または障害のための処置および/または治療の結果として疾患または障害のリスクファクターの改善を示す対象に由来するアイソタイププロファイルも含まれ得る。参照プロファイルには、公知の侵襲的もしくは非侵襲的な技術によって確認された疾患を有するか、または疾患もしくは障害を発症するリスクが高い対象、または疾患もしくは障害に罹患している対象に由来するアイソタイププロファイルも含まれ得る。
もう一つの態様において、参照値はインデックス値または基線値である。インデックス値または基線値は、疾患を有しない正常対象に由来する複合試料である。基線値には、処置または治療の結果としてリスクファクターの改善を示した対象に由来する試料のアイソタイププロファイルも含まれ得る。この態様において、対象由来の試料との比較を行うため、対照試料の量が同様に計算され、インデックス値と比較される。
疾患もしくは障害の進行または疾患もしくは障害の処置計画の有効性は、経時的に対象から入手された試料のアイソタイププロファイルを検出し、検出されたアイソタイププロファイルの量を比較することによってモニタリングされ得る。例えば、対象が処置を受ける前に、第一の試料を入手し、対象の処置後または処置中に、1個または複数のその後の試料を入手することができる。アイソタイププロファイルが参照値に対して経時的に変化する場合、疾患または障害は進行性である(あるいは、処置は進行を防止しない)と見なされ、アイソタイププロファイルが経時的に一定のままである場合(参照集団に対して、または本明細書において使用されるような「一定」)、疾患または障害は進行性でない。「一定」という用語は、本発明に関して使用されるように、参照値に対する経時的な変化を含むものと解釈される。
さらに、対象から入手された試料のアイソタイププロファイルを検出し、対象由来の試料を試験化合物へ曝露することによって、特定の対象への投与のために適当な治療剤または予防剤を同定することができる。従って、対象から入手され、参照値と比較された試料のアイソタイププロファイルに基づき、疾患もしくは障害を有する対象、または疾患もしくは障害を発症するリスクがある対象において使用するための処置または治療計画を選択することができる。疾患または障害の発病を遅延させるかまたは進行を遅くするため、対象において使用するために、どの処置または治療計画が最も有効であるかを決定するためには、2種以上の処置または治療計画を並列に評価することができる。
本発明は、対象由来の試料のアイソタイププロファイルを決定し、参照試料のアイソタイププロファイルを比較し、参照試料と比較された対象の試料のアイソタイププロファイルの改変を同定することによって、疾患または障害によるアイソタイププロファイルの変化についてスクリーニングする方法をさらに提供する。
参照試料、例えば、対照試料が、疾患もしくは障害を有していない対象に由来する場合、または参照試料が、疾患もしくは障害への急速な進行の高い可能性を有する人に関する値を反映する場合、試験試料および参照試料のアイソタイププロファイルの類似性は、処置が有効であることを示す。しかしながら、試験試料および参照試料のアイソタイププロファイルの違いは、より不都合な臨床的転帰または予後を示す。
本明細書に開示されたリスクファクターの査定は、標準的な臨床プロトコルを使用して達成され得る。効力は、疾患または障害を診断するか、同定するか、または処置するための任意の公知の方法に関連して決定され得る。
一人以上の対象に由来する試料のアイソタイププロファイルを決定し;アイソタイププロファイルが、疾患または障害を発症するリスクが低い一人以上の対象において測定された基線値へ戻るまで、1種以上の薬物によって一人以上の対象を処置することによって、疾患または障害を有する一人以上の対象を処置する方法も、本発明によって提供される。
第一の期間に、対象に由来する第一の試料のアイソタイププロファイルを決定し、第二の期間に、対象に由来する第二の試料のアイソタイププロファイルを決定し、第一の期間および第二の期間に検出されたアイソタイププロファイルを比較することによって、対象における疾患または障害を発症するリスクの変化を評価する方法も、本発明によって提供される。
「正常アイソタイププロファイル」とは、疾患または障害に罹患していない対象に典型的に見出されるプロファイルを意味する。そのような正常対照レベルおよびカットオフ点は、アイソタイププロファイルが、単独で使用されるか、それとも疾患または障害のその他の臨床的指標と、あるインデックスへと組み合わせる公式において使用されるかに基づき、変動し得る。あるいは、正常対照レベルは、臨床的に適切な期間に疾患または障害を発症しなかった以前に試験された対象からのアイソタイププロファイルのデータベースであり得る。
本発明は、疾患状態への転換のリスクの連続測定またはカテゴリ測定をし、それによって、疾患状態を有するリスクがあると定義された対象のカテゴリのリスクスペクトルを診断し定義するために使用され得る。カテゴリシナリオにおいて、本発明の方法は、正常対象コホートと疾患対象コホートとを判別するために使用され得る。他の態様において、本発明は、疾患イベントを有するリスクがある者、疾患イベントへのより急速な進行を有する者(あるいは疾患イベントまでのより短い推定期間を有する者)、より遅く進行する(もしくは疾患イベントまでのより長い期間を有する)者を判別するため、または疾患を有する者を正常と判別するために使用され得る。
疾患または障害を有するリスクがある対象の同定は、対象の疾患状態への転換を遅延させるか、低下させるか、または防止するための様々な治療的介入または処置計画の選択および開始を可能にする。アイソタイププロファイルは、疾患の処置の経過をモニタリングすることを可能にする。この方法において、生物学的試料は、処置計画、例えば、薬物処置を受けている対象から提供され得る。所望により、生物学的試料は、処置の前、途中、または後の様々な時点で対象から入手される。
本発明は、多数の環境において患者または対象の集団をスクリーニングするためにも使用され得る。例えば、健康維持機構、公衆衛生機関、または学校健康プログラムが、上記のような介入を必要とする者を同定するため、または疫学的データの収集のため、対象の群をスクリーニングすることができる。保険会社(例えば、健康、生命、または就業不能)は、保証範囲もしくは料金を決定する過程において申込者をスクリーニングするか、または可能な介入について既存のクライアントをスクリーニングすることができる。そのような集団スクリーニングにおいて収集されたデータは、特に、癌または転移性イベントのような状態への臨床的進行と結び付いた時、例えば、健康維持機構、公衆衛生プログラム、および保険会社の業務において有益であろう。そのようなデータのアレイまたはコレクションは、機械読み取り可能媒体に保存され、改善された医療サービス、対費用効果の高い医療、改善された保険業務等を提供するため、多数の健康関連データ管理系において使用され得る。例えば、米国特許出願第2002/0038227号;米国特許出願第US2004/0122296号;米国特許出願第US2004/0122297号;および米国特許第5,018,067号を参照のこと。そのような系は、本明細書にさらに詳述されるように、内部データ保存場所から直接、または一つ以上のデータ保存サイトから遠隔的に、データにアクセスすることができる。
機械読み取り可能保存媒体には、データを使用するための命令によってプログラムされた機械を使用した時、経時的なまたは薬物治療に対する応答における転移性疾患リスクファクターに関する対象情報のような(これらに限定されない)多様な目的のために使用され得る、機械読み取り可能データまたはデータアレイによって符号化されたデータ保存材料が含まれ得る。本発明のバイオマーカーの有効量の測定および/またはその結果得られるそれらのバイオマーカーからのリスクの評価は、とりわけ、プロセッサー、データ保存システム(揮発性および不揮発性の記憶要素および/または保存要素を含む)、少なくとも1個の入力デバイス、ならびに少なくとも1個の出力デバイスを含む、プログラム可能なコンピュータで実行されるコンピュータプログラムにおいて実装され得る。上記の機能を実行し、出力情報を生成するため、プログラム符号が入力データへ適用され得る。出力情報は、当技術分野において公知の方法に従い、1個または複数の出力デバイスへ適用され得る。コンピュータは、例えば、従来設計のパソコン、マイクロコンピュータ、またはワークステーションであり得る。
各プログラムは、コンピュータシステムと通信するため、高レベルの手続型言語またはオブジェクト指向プログラミング言語で実装され得る。しかしながら、所望により、プログラムはアセンブリ言語または機械語で実装されてもよい。言語はコンパイル言語またはインタープリタ言語であり得る。そのような各コンピュータプログラムは、保存媒体または保存デバイスが、本明細書に記載された手法を実行するためにコンピュータによって読み取られる時、コンピュータを構成し操作するため、汎用または専用のプログラム可能コンピュータによって読み取り可能な保存媒体または保存デバイス(例えば、ROMまたは磁気ディスクまたは本開示の他の場所で定義されるその他のもの)に保存され得る。本発明の健康関連データ管理系も、コンピュータプログラムによって構成されたコンピュータによって読み取り可能な保存媒体として実装されると考えられ得、そのように構成された保存媒体は、本明細書に記載された様々な機能を実行するため、特定の予定された様式でコンピュータを作動させる。
アイソタイププロファイルが決定され、参照値、例えば、疾患状態が既知である対照の対象もしくは集団、またはインデックス値、または基線値と比較される。参照試料またはインデックス値または基線値は、処置へ曝露された一人以上の対象から得られるかもしくは由来してもよいし、または疾患もしくは障害を発症するリスクが低い一人以上の対象から得られるかもしくは由来してもよいし、または処置への曝露の結果として改善を示した対象から得られるかもしくは由来してもよい。あるいは、参照試料またはインデックス値または基線値は、処置へ曝露されていない一人以上の対象から得られるかまたは由来してもよい。例えば、処置の進行をモニタリングするため、疾患または障害のための初期の処置、および疾患または障害のためのその後の処置を受けた対象から、試料を収集することができる。参照値には、リスク予測アルゴリズムに由来する値または本明細書に開示されたもののような集団研究から計算されたインデックスも含まれ得る。
アイソタイププロファイルは、疾患もしくは障害を有していないか、または疾患もしくは障害を有するリスクがなく、疾患または障害を発症しないと予想される対象の「参照アイソタイププロファイル」を生成するために使用され得る。本明細書に開示された決定要素(DETERMINANT)は、癌を有するかまたは疾患もしくは障害のリスクがある対象から得られた「対象アイソタイププロファイル」を生成するためにも使用され得る。対象アイソタイププロファイルは、疾患または障害を発症するリスクがある対象を診断するかまたは同定するため、疾患の進行および疾患の進行の速度をモニタリングするため、そして処置モダリティの有効性をモニタリングするため、参照アイソタイププロファイルと比較され得る。本発明の参照アイソタイププロファイルおよび対象アイソタイププロファイルは、とりわけ、VCRによって読み取り可能なもののようなアナログテープ、CD-ROM、DVD-ROM、USBフラッシュメディアのような(これらに限定されない)、機械読み取り可能媒体に含有され得る。そのような機械読み取り可能媒体は、非限定的に、臨床的パラメータおよび伝統的な実験的リスクファクターの測定のような付加的な試験結果も含有することができる。代替的にまたは付加的に、機械読み取り可能媒体は、病歴および関連する家族歴のような対象情報も含むことができる。機械読み取り可能媒体は、本明細書に記載されたもののようなその他の疾患リスクアルゴリズムおよび計算されたインデックスに関する情報も含有することができる。
定義
「精度」とは、測定されたまたは計算された量(試験報告値)の実際の(または真の)値との一致度をさす。臨床的精度は、真の転帰(真陽性(TP)または真陰性(TN))と誤分類された転帰(偽陽性(FP)または偽陰性(FN))との割合に関し、尺度の中でもとりわけ、感度、特異度、陽性的中率(PPV)もしくは陰性的中率(NPV)として、または尤度、オッズ比として言及され得る。
「基線プロファイルデータセット」とは、数学的規範(mathematically normative)目的のために使用される、所望の生物学的条件の下での生物学的試料(または試料の集団もしくはセット)の評価に起因する遺伝子発現パネル(Precision Profile(商標))の構成要素に関連した値のセットである。所望の生物学的条件は、例えば、薬剤への曝露の前、または未処置の疾患の存在下、または疾患の非存在下での対象(もしくは対象の集団もしくはセット)の条件であり得る。代替的にまたは付加的に、所望の生物学的条件は、対象または対象の集団もしくはセットの健康であってもよい。代替的にまたは付加的に、所望の生物学的条件は、年齢群、性別、民族性、地理的位置、栄養歴、医学的状態、臨床的指標、薬物治療、身体活動、体重、および環境曝露のうちの少なくとも一つに基づき選択された対象の集団またはセットに関連したものであってもよい。
「FN」とは、疾患状態試験について、疾患対象を疾患なしまたは正常として不正確に分類することを意味する偽陰性である。
「FP」とは、疾患状態試験について、正常対象を疾患ありとして不正確に分類することを意味する偽陽性である。
「公式」、「アルゴリズム」、または「モデル」とは、1個または複数の連続入力またはカテゴリ入力(本明細書において「パラメータ」と呼ばれる)を受け取り、時に「インデックス」または「インデックス値」とも呼ばれる出力値を計算する、数学的方程式、アルゴリズム、分析、もしくはプログラムの過程、統計技術、または比較である。「公式」の非限定的な例には、参照値または参照プロファイルとの比較、合計、比率、および係数または指数のような回帰演算子、値の変換および標準化(非限定的に、性別、年齢、または民族性のような臨床的パラメータに基づく標準化スキームを含む)、ルールおよびガイドライン、統計的分類モデル、ならびに歴史的集団において訓練されたニューラルネットワークが含まれる。パネルおよび組み合わせの構築において、特に重要であるのは、構造的および構文的な統計分類アルゴリズム、ならびに、非限定的に、とりわけ、相互相関、主成分分析(PCA)、因子回転、ロジスティック回帰分析(LogReg)、コルモゴロフ・スミルノフ検定(KS)、線形判別分析(LDA)、固有遺伝子(Eigengene)線形判別分析(ELDA)、サポートベクターマシン(SVM)、ランダムフォレスト(RF)、再帰分割木(Recursive Partitioning Tree)(RPART)、ならびにその他の関連決定木分類技術(とりわけ、CART、LART、LARTree、FlexTree)、重心収縮(Shrunken Centroids)(SC)、StepAIC、K平均法、Kth最近傍法、ブースティング、決定木、ニューラルネットワーク、ベイジアンネットワーク、サポートベクターマシン、および隠れマルコフモデルのような確立されている技術を含む、パターン認識特性を利用したリスクインデックス構築の方法である。当業者に周知のコックスモデル、ワイブルモデル、カプラン・マイヤーモデル、およびグリーンウッドモデルを含む、その他の技術が、生存分析および無再発期間(time to event)ハザード分析において使用され得る。これらの技術の多くは、変数増加法、変数減少法、または変数増減法のような遺伝子発現パネル(Precision Profile(商標))選択技術の構成要素、所定のサイズの全ての可能性のあるパネルの完全列挙、遺伝学的アルゴリズム、ボーティング・アンド・コミッティー(voting and committee)法と組み合わせられて有用であるか、または、その技術自体にバイオマーカー選択方法論を含み得る。これらは、付加的なバイオマーカーとモデル改善との間のトレードオフを定量化し、かつ過剰適合(overfit)の最小化を援助するため、赤池情報量規準(AIC)またはベイズ情報量規準(BIC)のような情報量規準と結び付けられ得る。得られた予測モデルは、他の臨床研究においてバリデートされてもよいし、またはブートストラップ、リーブ・ワン・アウト(Leave-One-Out)(LOO)、および10フォールド(10-Fold)クロスバリデーション(10フォールドCV)のような技術を使用して、それらが最初に訓練された研究の中でクロスバリデートされてもよい。様々な工程において、当技術分野において公知の技術に従って、値の並び替えによって、偽発見率(FDR)を推定することができる。
「インデックス」とは、より複雑な量的情報の分析の単純化または開示または通知を援助するために開発された算術的または数学的に導出される数的特徴である。疾患または集団のインデックスは、共通の生物学的条件を有する複数の対象または試料への特別なアルゴリズムの適用によって決定され得る。
「陰性的中率」または「NPV」は、TN/(TN+FN)によって計算されるか、または全ての陰性試験結果のうちの真陰性画分である。それは、疾患の有病率および試験される予定の集団の事前確率によっても本質的に影響を受ける。
例えば、試験、例えば、臨床的診断試験の特異度、感度、陽性的中率、および陰性的中率について記述している、O'Marcaigh AS,Jacobson RM,"Estimating the Predictive Value of a Diagnostic Test,How to Prevent Misleading or Confusing Results,"Clin.Ped.1993,32(8):485-491を参照のこと。しばしば、連続的な診断テスト測定を使用した二項疾患状態分類アプローチについて、感度および特異度は、Pepe et al.,"Limitations of the Odds Ratio in Gauging the Performance of a Diagnostic,Prognostic,or Screening Marker,"Am.J.Epidemiol 2004,159(9):882-890による受信者動作特性(ROC)曲線によって要約され、単一の値のみによる試験(またはアッセイ)カット点の全範囲における試験、アッセイ、または方法の感度および特異度の提示を可能にする指標である曲線下面積(AUC)またはc統計量によって要約される。例えば、Shultz,"Clinical Interpretation Of Laboratory Procedures,"chapter 14 in Teitz,Fundamentals of Clinical Chemistry,Burtis and Ashwood(eds.),4th edition 1996,W.B.Saunders Company,pages 192-199;およびZweig et al.,"ROC Curve Analysis:An Example Showing the Relationships Among Serum Lipid and Apolipoprotein Concentrations in Identifying Subjects with Coronary Artery Disease,"Clin.Chem.,1992,38(8):1425-1428も参照のこと。尤度関数、BIC、オッズ比、情報理論、予測値、較正(適合度を含む)、および再分類測定を使用した代替的なアプローチは、Cook,"Use and Misuse of the Receiver Operating Characteristic Curve in Risk Prediction,"Circulation 2007,115:928-935によって要約されている。
「陽性的中率」または「PPV」は、TP/(TP+FP)によって計算されるか、または全陽性試験結果のうちの真陽性画分である。それは、疾患の有病率および試験される予定の集団の事前確率によって本質的に影響を受ける。
「リスク」とは、本発明に関して、イベントが特定の期間に起こるであろう確率に関し、対象の「絶対」リスクまたは「相対」リスクを意味し得る。絶対リスクは、適切な時間コホートでの測定後の実際の観察に関して測定されてもよいし、または適切な期間にわたり追跡された統計的に妥当な歴史的コホートから開発されたインデックス値に関して測定されてもよい。相対リスクとは、(三分位、四分位、五分位、もしくは十分位等のような)集団区分間で、より低リスクコホートの絶対リスク、または臨床的リスクファクターが査定される方法によって変動し得る平均集団リスクのいずれかと比較された、対象の絶対リスクの比率をさす。所定の試験結果についての陽性イベントと陰性イベントとの割合であるオッズ比も、無変換に対して一般的に使用される(オッズは、公式p/(1-p)[式中、pはイベントが起こる確率であり、(1-p)はイベントが起こらない確率である]に従う)。
「リスク評価」または「リスクの評価」には、本発明に関して、イベントもしくは疾患状態が起こる確率、オッズ、もしくは尤度、および/またはイベントの発生もしくはある疾患状態からもう一つの状態への転換、即ち、正常状態から癌への転換、癌寛解から癌への転換、もしくは原発性癌発生から癌転移発生への転換の発生率の予測を行うことが包含される。リスク評価には、絶対的な、または以前に測定された集団に対して相対的な、将来の臨床的パラメータ、伝統的な実験的リスクファクター値、または癌結果のその他のインデックスの予測も含まれ得る。そのような異なる使用は、遺伝子発現パネル(Precision Profile(商標))の組み合わせおよび個別のパネル、数学的アルゴリズム、および/またはカットオフ点を必要とし得るが、それぞれの意図された使用のための精度および性能の同一の前述の測定を受ける。
「感度」は、TP/(TP+FN)により計算されるか、または疾患対象のうちの真陽性画分である。
「特異度」は、TN/(TN+FP)により計算されるか、または非疾患対象もしくは正常対象のうちの真陰性画分である。
「統計的に有意」とは、改変が、(「偽陽性」であり得る)偶然起こると予想され得るものより大きいことを意味する。統計的有意性は、当技術分野において公知の任意の方法によって決定され得る。一般的に使用されている有意性の尺度には、所定のデータ点が全く偶然の結果であったと仮定して、そのデータ点と少なくとも同等に極端な結果を入手する確率を示す、p値が含まれる。結果は、しばしば、0.05以下のp値で高度に有意であると見なされ、0.10以下のp値で統計的に有意であると見なされる。そのようなp値は、実施された研究の力に有意に依存する。
「TN」とは、疾患状態試験について、非疾患または正常対象を正確に分類することを意味する真陰性である。
「TP」とは、疾患状態試験について、疾患対象を正確に分類することを意味する真陽性である。
本発明を説明文書によって説明したが、本発明が多様な態様において実施され得ること、上記説明および下記実施例が、例示的なものであって、以下の特許請求の範囲を限定するものではないことを、当業者は認識するであろう。
実施された実験および達成された結果を含む以下の実施例は、例示のために提供されるに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されてはならない。
実施例1:増幅されたcDNAの配列決定によって入手されたアイソタイプ結果
本発明は、正常患者およびインフルエンザワクチンを受容した患者に関する研究においてアイソタイプ分布データを比較した時、本発明者らが注目したアイソタイプ分布パターンに、一部分、基づく。初期データ(示されない)は、インフルエンザワクチン前に患者から単離されたナイーブB細胞についてはIgMが比較的多量であることを示した。ワクチン後、プラズマB細胞は、IgGが最も豊富なアイソタイプであることを示した。
この観察に基づき、正常患者およびSLEに罹患した患者におけるアイソタイプ分布パターンを分析するため、以下の研究を設計した。
方法:簡単に説明すると、PBMCを単離し、液体窒素下でDMSOにおいて保管した。試料を急速に解凍し、リン酸緩衝生理食塩水で迅速に洗浄した後、全RNAを抽出した。全RNAを、免疫グロブリンcDNA転写物を生成するため、標的特異的なプライマーを使用して逆転写した。多重PCRを免疫グロブリンVDJ-Ig定常領域を増幅するために使用した。アンプリコンを配列決定用に準備し、454配列決定(Roche)を使用して配列決定した。データ分析は、各アイソタイプについてIg定常領域配列を抽出すること、および所定の試料について全Igアイソタイプ配列の総数と比較することを含んでいた。
標準患者対SLE患者のアイソタイプ分布データにおいて、細胞分取は行われなかったが、結果は、正常患者についてはIgMが優勢であることを示した(系が免疫モニタリングモードにあるため、ナイーブB細胞が優勢である)。SLE患者については、やはり細胞分取は行われなかったが、結果は、IgGが優勢であることを示し、このことから、活性型プラズマB細胞のレベルがより高いことが示された。結果は図1に示される(正常試料(#1)においてはナイーブB細胞に典型的なIgMが優勢であった。SLEを有する患者から採取された試料#2および#3においては、環境ストレスに応答しているプラズマB細胞に典型的なIgGが優勢であった)。ランおよび疾患型での平均値が、右側の図に提供される。この結果は、例えば、多くのB細胞がIgGを産生するためにプラズマB細胞へ転換されるのが観察されるであろうフレア中にSLE試料が採取されたことと一致していた。
IgMとIgGとの比率は、個体が監視モードにあるか、それとも免疫応答を開始しているかを示す。SLE患者についてのシグナルは、正常な対象と比較して、IgGアイソタイプおよびIgAアイソタイプの増加を示し、IgMアイソタイプおよびIgDアイソタイプは減少していた。これらのPBMCから観察されたIgMのレベルは、健常成人について文献に報告された60%と一致していた(下記参照を参照のこと)。
参照による組み入れ
特許、特許出願、特許公開、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツのような他の文書が、この開示の至る所で、言及され引用された。そのような文書は、全て、参照によって事実上その全体が本明細書に組み入れられる。
等価物
本発明は、その本旨または本質的特徴を逸脱することなく、他の具体的な形態で具現され得る。従って、上記態様は、本明細書に記載された本発明を限定するものではなく、あらゆる点で例示的であると見なされるべきである。従って、本発明の範囲は、上記説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示され、従って、特許請求の範囲の意味および等価性の範囲に含まれる変化は、全て、そこに内含されるものとする。

Claims (27)

  1. 全血試料の免疫グロブリンアイソタイプを決定する方法であって、
    (a)対象から入手された複数の細胞型を含む生物学的試料から複数の核酸を単離する工程、
    (b)複数の核酸の中の免疫グロブリンの定常領域に特異的な配列を検出し、それによって、免疫グロブリンアイソタイプを決定する工程
    を含む、方法。
  2. 核酸がRNAである、請求項1記載の方法。
  3. 工程(b)の前にRNAからcDNAを入手する工程をさらに含む、請求項2記載の方法。
  4. 全血試料サイズが100ul以下である、請求項1記載の方法。
  5. 対象の生物学的状態を示す免疫グロブリンアイソタイププロファイルを決定する方法であって、
    (a)対象から入手された複数の細胞型を含む生物学的試料から複数の核酸を単離する工程、
    (b)複数の核酸の中の免疫グロブリンの1個または複数の領域に特異的な配列を検出する工程;および
    (c)免疫グロブリンアイソタイプのプロファイルを生成するため、異なる配列のレベルを比較する工程
    を含む、方法。
  6. 生物学的試料が、血液、血液画分、唾液、痰、尿、精液、経膣(transvaginal)液、脳脊髄液、便、細胞、または組織生検材料からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  7. 生物学的試料が血液またはその画分である、請求項6記載の方法。
  8. 血液が末梢全血である、請求項7記載の方法。
  9. 全血試料サイズが100ul以下である、請求項8記載の方法。
  10. 血液画分が末梢血単核細胞を含む、請求項6記載の方法。
  11. 核酸がDNAである、請求項5記載の方法。
  12. DNAがcDNAである、請求項11記載の方法。
  13. 核酸がRNAである、請求項5記載の方法。
  14. 工程(b)の前にRNAからcDNAを入手する工程をさらに含む、請求項13記載の方法。
  15. 検出工程がハイブリッドキャプチャーを使用して実施される、請求項5記載の方法。
  16. 検出工程が配列決定テクノロジーを使用して実施される、請求項5記載の方法。
  17. 配列決定テクノロジーがシーケンシングバイシンセシス(sequencing-by-synthesis)テクノロジーである、請求項16記載の方法。
  18. シーケンシングバイシンセシステクノロジーが一分子配列決定である、請求項17記載の方法。
  19. シーケンシングバイシンセシステクノロジーが大規模並列配列決定である、請求項16記載の方法。
  20. 1個または複数の免疫グロブリン領域が免疫グロブリンVDJ領域を含む、請求項5記載の方法。
  21. 1個または複数の免疫グロブリン領域がIg定常領域を含む、請求項5記載の方法。
  22. 免疫グロブリンアイソタイププロファイルが正常な健常状態を示す、請求項5記載の方法。
  23. 免疫グロブリンアイソタイププロファイルが疾患状態を示す、請求項5記載の方法。
  24. 疾患状態が、自己免疫疾患、癌、および感染性疾患からなる群より選択される、請求項23記載の方法。
  25. 自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症(MS)、関節リウマチ(RA)、および強直性脊椎炎からなる群より選択される、請求項24記載の方法。
  26. 自己免疫疾患が全身性エリテマトーデス(SLE)である、請求項25記載の方法。
  27. 免疫グロブリンアイソタイププロファイルが移植片拒絶または免疫老化を示す、請求項5記載の方法。
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