JP2014520654A - ミクロ表面粗さを含む空気力学的コーティングを有するゴルフボール - Google Patents

ミクロ表面粗さを含む空気力学的コーティングを有するゴルフボール Download PDF

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Abstract

(a)構成仕様の第1の組を有するゴルフボールと、(b)外部表面を有するゴルフボールのコーティングと、(c)増大したミクロ表面粗さを有する外部表面とを含むゴルフボールを開示する。ミクロ表面粗さを増大させることは、構成仕様の同じ組を有するが増大したミクロ表面粗さを伴わないゴルフボールと比べてボールの空気力学的特性に影響を及ぼす。

Description

関連出願データ
この出願は、Derek FitchettおよびJohannes Anderlの名において2011年7月15日に出願された米国特許出願第13/184,254号に基づく優先権の利益を主張するとともに、Johannes Anderl、Nichloas Yontz、および、Derek A Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,919号、Nicholas Yontz、Johannes Andler、および、Derek A.Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,930号、Nichloas Yontz、Johannes Anderl、および、Derek A.Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,938号、Nicholas Yontz、Johannes Anderl、および、Derek A.Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,940号、Nicholas Yontz、Johannes Anderl、および、Derek A.Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,949号、Johannes Anderl、Nicholas Yontz、および、Derek A.Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,952号、Johannes Anderl、Nicholas Yontz、および、Derek A.Fitchettの名において2012年5月31日に出願された米国特許出願第13/484,958号に基づく優先権の利益を主張し、前述した出願は、それぞれ参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明の分野
本発明は全体としてゴルフボールに関する。本発明の特定の例示的局面は、ボールの空気力学的性能を改善する、ミクロ表面粗さを有するコーティングを有するゴルフボールに関する。
背景
ゴルフは、広範なプレーヤー − 性別が異なる、ならびに年齢および/または能力レベルが著しく異なるプレーヤーによって楽しまれている。ゴルフは、このような多様なプレーヤーの集まりが互いに直接試合をする場合でさえも、ゴルフ試合で一緒に競技することができ(例えばハンディをもらう採点法を用いて、一打目を打つ場所を変えて、チーム方式で、など)、なおもゴルフ大会または試合を楽しむことができるという点で、スポーツ界ではあまり類を見ないスポーツである。このような要因が、テレビのゴルフ番組(例えば、ゴルフトーナメント、ゴルフニュース、ゴルフの歴史、および/または他のゴルフ番組)の供給力の増大および少なくとも一部には著名なゴルフスーパースターの出現とあいまって、近年のゴルフの人気を高めている。
あらゆる能力レベルのゴルファーが、自身のパフォーマンスを改善し、自身のゴルフスコアを下げ、そうした次のパフォーマンス「レベル」に到達しようとする。あらゆる種類のゴルフ用品製造者がこのような要求に応えており、近年、産業界ではゴルフ用品の劇的な変化および改善が起こっている。例えば広範囲の様々なゴルフボールモデルが現在利用可能であり、ボールは、特定のスウィング速度および/またはその他のプレーヤーの特徴または好みを補完するように設計され、例えば、一部のボールは、さらに遠くまでおよび/または真っ直ぐ飛ぶように設計され;一部のボールは、より高くまたはより平坦な弾道を与えるように設計され;一部はよりスピン、コントール、および/または感触(特にグリーン付近における)を高めるように設計され;一部は、より速いまたはより遅いスウィング速度用に設計される、等が行われている。多くのスウィングおよび/または補助教材も市場で利用可能であり、ゴルフスコアを下げるのを助けることを約束している。
競技中にゴルフボールを動かす唯一の道具であるゴルフクラブも、近年、多くの技術的研究および進歩の対象となっている。例えば、市場では近年、パター設計、ゴルフクラブのヘッド設計、シャフト、およびグリップにおける劇的な変化および改善が見られる。さらに、ゴルフクラブの種々の構成要素および/または特徴ならびにゴルフボールの特徴が、特定のユーザーのスウィング特性または特徴により良く合うようにする試みにおいて、他の技術的進歩もなされている(例えば、クラブフィッティング技術、ボール打ち出し角度の測定技術、ボールスピン速度の測定技術、ボールフィッティング技術など)。
現代のゴルフボールは、一般に、ワンピース構成またはコアを取り囲む外側カバーを含む複数の層のいずれかを備える。典型的に、ペイントおよび/または他のコーティングの一つまたは複数の層がゴルフボールの外側表面に塗布される。例えば、ある典型的な設計において、ゴルフボールの外側表面は、少なくとも一つの透明または着色ベースコートプライマーがまず塗られ、続いて透明なコーティングまたはトップコートが少なくとも1回塗布される。透明コーティングは、カバー材料の保護(例えば耐摩耗性または耐久性の改善)、ボールの飛びの空気力学の改善、黄変の予防、および/またはボールの美観の改善などの様々な機能を果たし得る。
ある一般的なコーティングは、ゴルフボールの外部に塗布される溶剤系(solvent borne)2成分ポリウレタンを利用する。コーティングは、例えば圧縮空気または他の気体を用いてコーティング材料を送達およびスプレーすることにより塗布できる。ボールおよびスプレーノズルは、ボール表面の全体にわたって均一なコーティング層を設けるために互いに対して回転されてもよいし、またはそうでなければ互いに連接されてもよい。
平滑なボールに比べて空気力学を改善するためにディンプルがゴルフボールに加えられていた。ディンプルの変形は、そのサイズ、形状、深さおよびパターンに関して何年にもわたって導入されている。他の概念としては、ディンプル内に小さいディンプルまたは他の構造を含ませることにより、異なる空気力学的性能を与えている。しかし、このような小さいディンプル又は他の構造は、ボールの外側表面へのペイントまたはトップコートの塗布中に埋まることが多く、そのためボールの意図されたディンプル中ディンプル(dimple-in-dimple)空気力学的効果が失われるかまたは実質的に低減されてしまう。
産業界では、近年、ゴルフ用品に対する劇的な変化および改善が起こっているが、一部のプレーヤーは、自身のゴルフショット、特に自身のドライブまたはロングアイアンのショットの距離の増大、ならびに/または特にグリーン付近および/もしくは最初の打ち上げ時の自身のショットのスピンまたはコントロールの改善を探索し続けている。従って、当技術分野においてゴルフ技術にはさらなる前進の余地がある。
概要
以下に、本開示および本発明の種々の局面の基本的理解を提供するために、本開示の局面の一般的な概要を示す。この概要は、本発明の範囲を多少なりとも限定することを意図するものではなく、後に続くより詳細な説明のための全体的な概説および内容を提供するだけのものである。
本開示の局面は、ボールのミクロ表面粗さが増大されるような十分な量でボールの外部表面にずれを含むべくボールの外部表面を研磨によって粗面化することによりゴルフボールに増大したミクロ表面粗さを与えることに関する。研磨する方法は、ボールを研磨材に擦りつけること、ボールを研磨材に対して転動もしくはタンブリングさせること、および/または、ボールに研磨剤を吹き付けることを含む。研磨材としては、例えば、研磨粒子の緩凝集体(例えば、砂、粉砕鉱物など)、固定砥粒、研磨布紙(例えば、サンドペーパー)、軽石、鋭利な表面、および/または、切り込み線が入った表面を挙げることができる。
本開示の局面は、ボールの所定の領域のミクロ表面粗さを選択的に増大させることに関する。所定の領域は、ボールの外部表面領域全体の表面領域よりも小さくできる。所定の領域の例は、ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域を含むことができる。所定の領域は、ゴルフボールの外部表面上で対称パターンまたは非対称パターンの形態を成すことができる。
本開示の局面は、選択的なミクロ表面粗面化中にゴルフボールの外部表面を覆うために使用されるステンシルに関する。ステンシルは、選択的な粗面化のために所定の領域を露出したままにすることができ、かつ残りの領域が粗面化されないようにあるいは更なる粗面化に供されないように保護すべく残りの領域を覆うことができる。
本開示の局面は、異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて高度な特定の空気力学的特性を、そのような特性についてのピーク状態にしたがって、ボールが示すように、ミクロ表面粗さを最適化することに関する。ある局面のミクロ表面粗さは、異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて高度な空気力学的特性またはそのような特性についてのピーク状態に係る高度な空気力学的特性をボールが示すように最適化されるミクロ表面粗さを決定するべく変えることができる。
本明細書中で使用されるボールは、それらが、粗面化材料が構造に組み込まれるかまたはボールの外部表面のミクロ表面粗さを増大させるプロセスを利用する点を除いて、同じ構成仕様に合わせて形成されている場合(例えば、同じコアサイズおよび材料、同じ中間層サイズおよび材料、同じカバーサイズおよび材料、同じディンプルパターンなど)には、「同じボール構成」を有すると見なされる。また、本明細書中で使用される2つのディンプルは、それらが、異なるディンプル深さ、異なるディンプル直径、または、異なるディンプル半径を含むがこれらに限定されない、ディンプル外周形状またはディンプルプロファイル(断面)形状のうちの少なくとも1つにおいて互いに異なる場合には、異なるディンプル「タイプ」を成すと見なされる。2つのディンプルは、ディンプルを成形するための成形キャビティを形成するためのCADデータまたは他の「設計図」データまたは仕様が、ディンプルが同じサイズおよび形状を有するのに適していることを示す場合には、「同じタイプ」を成すと見なされる(コーティングまたはペイントなどの成形後処理は、所定のディンプルタイプ内においてディンプル間で寸法を僅かに変える場合があり、また、これらの成形後変化は、同じ「タイプ」のディンプルを異なる「タイプ」のディンプルへと変換しない)。
本発明の他の局面は、例えば、樹脂と粒子とを含むコーティングをゴルフボールの表面に塗布することによって、粗さ増大粒子をカバー部材に組み込むことによって、研磨によりボールの外部表面を粗面化することによって、ボールのミクロ表面粗さを増大させるための粒子を含むゴルフボールを形成するための方法に関する。
本発明およびその特定の利点は、添付の図面を考慮して以下の詳細な説明を参照することによってより完全に理解されよう。
ディンプルを有するゴルフボールを図示する。 コーティングを有する、図1に基づくゴルフボールの断面図を図示する。 コーティングを有する、図1に基づくゴルフボールの断面図を図示する。 カバー層および樹脂内に含有されている粒子を有する図1に基づくコーティングを有するゴルフボールの一部分の断面図を図示する。 カバー層および樹脂の表面に塗布された粒子を有する図1に基づくコーティングを有するゴルフボールの一部分の断面図を図示する。 湿潤土砂摩耗に関する試験結果を示す。 ウェッジ摩耗に関する試験結果を示す。 ドライバーを用いて打たれたゴルフボールのスピン結果を示す。 6番アイアンを用いて打たれたゴルフボールのスピン結果を示す。 ウェッジを用いて打たれたゴルフボールのスピン結果を示す。 表面粗さの測定値と「理想」表面からの実際の表面のずれとを説明する際に使用される線図である。 本発明に係るゴルフボールの様々なディンプルパラメータを説明する際に使用される線図である。 図11A〜図11Dは、(a)本発明の実施例に係る粗面化されたボール、および、(b)平滑な対照ボール、の様々なディンプルについてのマクロ表面粗さ特徴およびミクロ表面粗さ特徴を示すチャートである。 様々なレイノルズ数および/または他の打ち上げ条件での本発明の実施例に係る粗面化されたボールおよび平滑な対照ボールについての抗力係数に対する揚力係数の比率を示すグラフである。 「平均的な」プロのプレーヤーの条件を代表する条件下で打ち上げられた本発明の実施例に係る粗面化されたボールおよび平滑な対照ボールについての垂直軌道を示すグラフである。 「平均的な」プロのプレーヤーの条件を代表する条件下で打ち上げられた本発明の実施例に係る粗面化されたボールおよび平滑な対照ボールについての揚力係数対キャリー飛距離を示すグラフである。 特定の局面および測定データの特徴の考慮を可能にするために図13および図14のデータを単一のグラフ上で組み合わせている。 図16A〜図16Dは、本開示の実施例に係るゴルフボール粗面化システムの態様例を示す。 図17A〜図17Hは、本開示の実施例に係るゴルフボールの所定の領域へのミクロ表面粗さの選択的な適用の態様を示す。 図18A〜図18Iは、本開示の実施例に係るゴルフボールの所定の領域へのミクロ表面粗さの選択的な適用のためのステンシルの態様を示す。 本開示の実施例に係る対照ボールおよび粗面化ボールについてのミクロ表面粗さのレベルを示すグラフである。 異なる打ち上げ条件におけるポール位置およびシーム位置における、本開示の実施例に係る粗面化ボールについての全キャリー&ロール飛距離(ヤード)の、対照ボールと比べた違いを示すドライバーショットシミュレーションデータを含む表である。 様々なレイノルズ数および/または他の打ち上げ条件における本開示の実施例に係る粗面化ボールおよび平滑対照ボールについての抗力係数に対する揚力係数の比率を示すグラフである。 本開示の実施例に係る粗面化ボールおよび平滑対照ボールについての抗力係数に対する揚力係数の比率対キャリー飛距離を示すグラフである。 本開示の実施例に係る粗面化ボールおよび平滑対照ボールについての異なる打ち上げ条件を伴うポール位置でのボールに関するドライバーショットシミュレーションデータを含む表である。 図21Aの表に含まれているデータを示すチャートである。 図21Aの表に含まれているデータを示すチャートである。 図21Aの表に含まれているデータを示すチャートである。 様々なレイノルズ数および/または他の打ち上げ条件における本開示の実施例に係る粗面化ボールおよび平滑対照ボールについての抗力係数に対する揚力係数の比率を示すグラフである。 様々なレイノルズ数および/または他の打ち上げ条件における本開示の実施例に係る粗面化ボールおよび平滑対照ボールについての抗力係数に対する揚力係数の比率を示すグラフである。 ポール位置およびシーム位置のそれぞれにおける異なる打ち上げ条件における平滑対照ボールおよび粗面化ボールに関するドライバーショットシミュレーションデータを含む表である。 ポール位置およびシーム位置のそれぞれにおける異なる打ち上げ条件における平滑対照ボールおよび粗面化ボールに関するドライバーショットシミュレーションデータを含む表である。
読者は、これらの図面に示されている種々の部分が必ずしも一定縮尺でないことに注意する。
詳細な説明
種々の例示構造についての以下の説明において、その一部を形成しておりかつ種々のゴルフボール構造例が例示目的で示されている、添付の図面を参照する。部分および構造について他の特定の配置も利用でき、本発明の範囲から逸脱することなく構造上および機能上の変更も行えることを理解すべきである。幾つかの更に特定の例として、本発明の局面は、任意の所望の構成、任意の数のピース、任意の特定のディンプル構造、および/または、任意の所望のディンプルパターンを有するボールに関して実施されてもよい。
ゴルフボールおよび製造システムおよび製造法の概要
種々のゴルフボール構成が、特定の競技特徴を提供するように設計されている。これらの特徴は一般に、ゴルフボールの初速およびスピンの制御を含み、これを種々のタイプのプレーヤーに対して最適化することができる。例えば、あるプレーヤーは、グリーン付近においてゴルフボールの打ち上げ角度を最適化し、かつ/または制御し停止させるために、スピン速度の大きなボールを好むかまたは必要とする。他のプレーヤーは、距離を最大限に伸ばしかつ/または最初の打ち上げ時の過度の打ち上げを防止するためにスピン速度が小さく弾力性が大きいボールを好むかまたは必要とする。
一部の従来のツーピースソリッドボールのキャリー飛距離および/または「感触」は、典型的な単層コアおよび単層カバー層構成を改変して多層ボール、例えば二重カバー層、二重コア層、および/またはカバーとコアとの間に配置された1つもしくは複数の中間マントル層を有するボールを提供することによって、改善されている。スリーピースおよびフォーピースのソリッドボール(およびさらにはファイブピースボール)は、現在一般に見出され、市販されている。本開示の局面は、糸巻きボール、ソリッドボール、および/または多層ボールの構成を含む、あらゆる種類のボール構成に適用されうる。
図1は、その外部表面に形成された複数のディンプル18を含むゴルフボール10の一例を示す。図2および図2Aは、本開示に係るゴルフボール10の一実施例を示す。図示されているように、本実施例のゴルフボールは、コア12と、中間層14と、複数のディンプル18が形成されたカバー16と、ボール10のカバー16の外部表面を覆って塗布されたトップコート20とを有する。あるいは、ゴルフボール10は、コア12がゴルフボール10の構造(任意で、被覆コーティング層20を伴う)の全体を表わすとともに複数のディンプル18がコア12上に形成されるような、単なるワンピースゴルフボールであってもよい。ボール10は任意の他の望ましい構成(例えば、ツーピースソリッド構成、フォーピースソリッド構成、糸巻き構成など)を有してもよい。トップコート20の厚さは、一般に、カバー16または中間層14の厚さよりもかなり薄く、一例として、約5μm〜約25μmの範囲であってもよい。トップコート20は、ディンプル18の深さおよび体積への影響が最小限であることが好ましい。本開示に係るゴルフボール10は、コア12についての1つまたは複数のピース(例えば、「内側コア」、「外側コア」などとも呼ばれる)、1つまたは複数の中間層14(例えば、「マントル層」または「バリア層」などとも呼ばれる)、および、1つまたは複数のカバー層18(例えば、「内側カバー」、「外側カバー」などとも呼ばれる)を含んでもよい。
ゴルフボール10およびその様々な構成要素は、本開示から逸脱することなく、例えば、ゴルフボールの技術分野において従来から知られて使用されている材料を含む任意の所望の材料から形成されてもよい。幾つかの更に特定の実施例として、ゴルフボール10のカバー16は、アイオノマー材料、熱可塑性材料、エラストマー材料、ウレタン、TPU、バラタ(天然または合成)、ポリブタジエン材料、または、これらの組み合わせなどの任意の数の材料から形成されてもよい。以下で更に詳しく説明されるミクロ表面粗さ特徴は、本開示の少なくとも幾つかの実施例にしたがって、カバー層16に組み込まれてもよい。コーティング層20の塗布前に、随意的なプライマーまたはベースコートがゴルフボール10のカバー16の外部表面に塗布されてもよい。幾つかの更に特定の実施例として、カバー層16は、当該技術分野において従来から知られて使用されているようなSURLYN(登録商標)系のアイオノマー樹脂、熱可塑性ポリウレタン材料、および、熱硬化性ウレタン材料から形成されてもよい。
ゴルフボール10を覆ってコーティング20を形成するために様々なコーティング材料を使用してもよく、そのコーティング材料の非限定的な例としては、当該技術分野において従来から知られており使用されているようなコーティング層材料を含めて、熱可塑性材料、熱可塑性エラストマー(ポリウレタン、ポリエステル、アクリル、例えば最大で約15%の酸を含む酸度が低い熱可塑性アイオノマー、UV硬化系など)が挙げられる。コーティング層20は、ペイント層、透明コート層、または、他の所望の材料を構成してもよい。コーティング層20の厚さは一般に約5μm〜約25μmの範囲であり、幾つかの実施例では約10μm〜約15μmの範囲である。コーティング層20は、必要に応じて、流動添加剤、傷/スリップ(mar/slip)添加剤、接着促進剤、増粘剤、光沢低減剤、軟化剤、架橋添加剤、イソシアネート、または、強靭化もしくは引掻耐性を生じる他の添加剤、光学的光沢剤、UV吸収剤などの添加剤を含んでもよい。そのような添加剤の量は、通常は0〜約5重量%、しばしば0〜約1.5重量%の範囲である。また、以下で更に詳しく説明されるミクロ表面粗さ特徴は、本開示の少なくとも幾つかの実施例にしたがって、コーティング層20に組み込まれてもよい。
製造プロセスの例
本開示に係るゴルフボールは、一般に当該技術分野において知られており使用されているような従来の態様(以下で更に詳しく説明されるような、ミクロ表面粗さをボール構成に組み込む更なる特徴を除く)を含めて、本開示から逸脱しない任意の所望の態様で製造されてもよい。幾つかの方法例については以下で更に詳しく説明する。
ゴルフボール製造プロセスの1つの例における最初の工程として、例えば、圧縮成形、ホットプレス成形、射出成形などの成形工程、または、当該技術分野において知られており使用されている他の処理によってゴルフボール中心コアが形成される。そのようなコアは、ゴム材料、エラストマー樹脂材料(E.I.DuPont de Nemours and Companyによりその全てが製造されるHPF樹脂(例えば、HPF1000、HPF2000、HPF AD1027、HPF AD1035、HPF AD1040およびその混合物)を含む高度に中和された酸性ポリマー組成物など)、および、同様のものから形成されてもよい。コアは、ゴルフボールの技術分野において従来から知られており使用されている特性および添加剤を含む、任意の所望の物理特性(例えば、COR、密度、サイズ、直径、硬度など)および/または添加剤を有してもよい。
必要に応じて、本開示の少なくとも幾つかの実施例に係るゴルフボール構成では、1つまたは複数の中間層14がコア12の上に形成されてもよい。そのような中間層14は、射出成形などの成形処理または積層処理によって形成されてもよい。中間層14は、存在するときには、アイオノマー樹脂(例えば、前述したSURLYN(登録商標)材料)、ポリウレタン、TPU、ゴム、および、同様のものなどの当該技術分野において従来から知られており使用されている材料を含む任意の所望の材料から形成されてもよい。中間層14は、当該技術分野において従来から知られており使用されている特性および添加剤を含む、任意の所望の物理特性(例えば、COR、密度、厚さ、硬度など)および/または添加剤を有してもよい。
ゴルフボール製造プロセスのこの例における次の工程は、ゴルフボール内部(例えば、コア12および任意の存在する中間層14)の周囲にカバー層16を形成することを伴う。カバー材料16は、アイオノマー樹脂(例えば、SURLYN(登録商標)材料)、熱可塑性ポリウレタン材料、熱硬化性ポリウレタン材料、ゴム材料などであってもよい。中心コアを含むコア12、および、任意で存在する中間層14は、一対のカバー金型半体の内部で複数の引き込み式ピンによって支持されてもよい。引き込み式ピンは、当業者に知られる従来の手段によって作動されてもよい。ボール内部を支持するピンと共に金型半体が閉じられた後、複数の射出ポートまたはゲート(例えばエッジゲートまたはサブゲート)を通じて、カバー材料が液体状態または流動状態で金型内に射出される。金型半体は、カバー層16におけるディンプル18の形成をもたらす構造を含む。本開示に係る幾つかの構造例において、カバー材料は、ミクロ表面粗さを増大させる材料(例えば、シリカまたは他の粗面化粒子)を担持するためのベース材料を形成してもよい。以下で更に詳しく説明するように、ミクロ表面粗さを増大させる材料は、カバー材料の全領域に含まれてもよく、またはカバー材料の別個の離散した標的領域に含まれてもよい。
引き込み式ピンは、所定量のカバー材料がボール内部をほぼ取り囲むように金型半体内へ射出された後に引き込まれてもよい。ボール内部と金型半体との間の同心性を維持しつつ、流動カバー材料をボール内部と金型半体との間のキャビティに流し込んでキャビティを実質的に満たすことができる。その後、カバー材料をボール内部の周りで固化させることができ、また、ゴルフボールが金型半体から取り出される。他の選択肢として、例えば当該技術分野において従来から知られており使用されているような注型成形処理によってゴルフボールカバー16が形成されてもよいが、必要に応じて、注型成形プロセスのために使用される材料中にミクロ表面粗さを増大させる材料が組み込まれてもよい。
次の工程として、必要に応じて、ペイントおよび/または1つもしくは複数の他のコーティング層20などの仕上げ材料がゴルフボールカバー16の表面に塗布されてもよい。他の仕上げ工程(前述したコーティング工程のうちの1つの前または後に行なわれてもよい)として、印刷がゴルフボールに適用されてもよい。本開示から逸脱することなく、パッド印刷およびインクジェット印刷などの印刷技術および/または当該技術分野において従来から知られており使用されている他の印刷技術を含む任意の所望のタイプの印刷技術が使用されてもよい。以下で更に詳しく説明するように、仕上げ材料(例えば、コーティング層20)は、ミクロ表面粗さ増大材料を担持するためのベース材料を形成してもよい。
本発明の局面に従う例示的なゴルフボールおよび方法の詳細な説明
本明細書で用いられる「ゴルフボール本体」という用語は、トップコートを塗布する前のゴルフボール(例えば、コア、1つまたは複数の中間層、およびディンプル含有カバー層を含むボール構造)を意味する。以下の考察に関して、「コーティング」という用語は、ゴルフボールに塗布されるトップコートまたは最終層を特定するために使用される場合が多いが、さらに以下で記載されるように、望ましければ、全体としてミクロ表面粗さを有する外側表面が依然としてもたらされるという条件で、必要に応じ別のコーティングを粗いコーティング材料または粗いカバー層の上に塗布してもよい。「ペイント」または「ペインティング」という用語は、本発明から逸脱することなく、しばしば「コーティング」または「コーティング」プロセスと同意語として使用され得る。
本明細書中で使用される用語「増大したミクロ表面粗さ」は、表面粗面化粒子を使用することによりあるいはボールの外部表面に対して増大されたミクロ表面粗さを与えるプロセスを使用することにより形成される、増大されたミクロ表面粗さを意味する。
前述したように、ゴルフボールに適用される用語「構成仕様」は、増大したミクロ表面粗さをボールに与えるために使用されるプロセスまたは材料以外のボールの構成を含む全ての構成仕様を意味する。同じ構成仕様を伴うボールは、同じコアサイズおよび材料、同じ中間層、サイズ、および、材料、同じカバーサイズおよび材料、同じディンプルパターン(位置およびサイズ)などを有する。同じ構成仕様を有するボールは、略同一であり得、あるいは、増大したミクロ表面粗さをボールに与えるために使用される材料を有しかつ/または増大したミクロ表面粗さをボールに与えるために使用されるプロセスに供されるという点でのみ異なる。例えば、第1および第2のボールは、第1のボールがそのコーティング中に表面粗面化粒子を有さずかつ第2のボールがそのコーティング中に表面粗面化粒子を有する場合であっても、同じ構成仕様を有することができる。同様に、例えば、第1および第2のボールは、第1のボールが第1のボールのための第1の度合いのミクロ表面粗さをもたらす第1の量の表面粗面化粒子をそのコーティング中に有しかつ第2のボールが第2のボールのための第2の度合いのミクロ表面粗さをもたらす第2の量の表面粗面化粒子をそのコーティング中に有する場合であっても、同じ構成仕様を有することができる。例えば、先の例では、第2のボールのミクロ表面粗さが第1のボールのミクロ表面粗さよりも大きくなることができ、その逆もまた同様である。
本明細書中で使用される用語「平滑ボール」は、ボールの外部表面に対して増大されたミクロ表面粗さを与えるのに十分な量の表面粗面化粒子を有さずかつ/またはボールの外部表面に対して増大されたミクロ表面粗さを与えるためのプロセスに供されなかったボールを意味する。
本発明のいくつかの局面は、カバー層上にトップコートまたは他のコーティングを有するゴルフボールに関し、ここでこのコーティングは、粒子を含有する樹脂、または粒子が上に塗布された樹脂を含む。粒子は、以下でより詳細に記載されるように、幾分粗い表面(例えば、ミクロ粗さを有する)を有するゴルフボールを提供する。
樹脂が粒子を含有する場合、樹脂がゴルフボール本体に塗布されて、コーティングを形成した後、少なくともいくつかの粒子は、樹脂の平均厚さを超えて突出してもよい。場合によっては、粒子の平均サイズが、樹脂の平均厚さを超えてもよい。図3に示されているように、全般的に粒子22は、樹脂20の薄い部分が依然として粒子を覆うように表面から突出する。そのため、ボールの表面は、図3に示されているように、幾分粗くなる。図3に示されたコーティング20の厚さおよび表面粗さは、本発明のこの局面の特徴をよりよく示すために誇張されている。
樹脂自体が、ゴルフボールカバー18に塗布される場合に粗い表面を提供するために必要な粒子を含有しない場合、樹脂を塗布した後かつ乾燥する前に、粒子を湿潤樹脂に塗布してもよい。粒子は樹脂に接着されてもよく、および/または樹脂中に少なくとも部分的に埋め込まれてもよいが、依然として樹脂表面から延びて幾分粗い表面を提供する。図4に示されているように、この例示的構造および方法において、粒子22は、樹脂20の表面に塗布される。この場合も先と同様、図4に示されているサイズは、本発明のこの局面の特徴をより良く示すのに役立つように誇張されている。
必要に応じて、図3および図4の特徴が単一のボール構造へと組み合わされてもよい。より具体的には、必要に応じて、図3のコーティングプロセス後、図4と関連して図示して前述したプロセスと同様のプロセスにおいて更なる粒子がコーティング20に接着されてもよい。(例えば、図4のような)コーティング後粒子接着の更なる工程が、ボールの特定の領域(例えば、所望の粗さよりも低い粗さが観察される領域)に選択的に適用されてもよいし、または、ボールの特定の所定の領域(例えば、ポール、シーム、初期コーティングプロセス中に保持デバイスにより覆われるかまたは「陰にされる」領域など)に適用されてもよい。これに加えてあるいはこれに代えて、本発明の少なくとも幾つかの実施例では、必要に応じて、前述したように、粗面化粒子22がカバー層16に含まれてもよい。そのような構成および方法において、コーティング20は、カバー16の粒子22間の領域を完全に平坦化するように厚く塗布されるべきでない(すなわち、十分なミクロ表面粗さが最終生成物に存在し続けるように)。
粒子22は、例えばゴルフボールのより長い飛行を可能にする、打ち上げを変える、等のために、飛びにおけるゴルフボールの空気力学的性能の微調整および/または改善を可能にする。粒子は、コーティングの仕上げをより粗くして、ミクロスケールで小さいディンプルとして作用し、これがボールの周りの空気流に乱流を増大させてゴルフボールの背部へとフロー分離をシフトさせ、結果として圧力抵抗を低減させると考えられている。また、望ましければ、ゴルフボールの耐久性は、例えばコーティング20の特性および/またはコーティング20に使用される材料に応じて、切断耐性および耐摩耗性の両方について改善されてもよい。
上記で与えられた本発明の種々の例示局面の包括的説明を踏まえて、本発明に従うゴルフボール構造の種々の特定例について以下でより詳細に説明する。
次の考察および添付の図面は、本発明の局面に従う種々の例示的なゴルフボールについて説明する。同じ参照番号が複数の図面に見られる場合、その参照番号は、全体を通して同じまたは類似の部品を指すために本明細書および図面にて一貫して使用される。
上記のように、図3および図4はそれぞれ、樹脂と、樹脂内に含有されている粒子または樹脂上に塗布された粒子および/もしくは埋め込まれた粒子とを含むトップコートまたは他のコーティングを含むゴルフボールに関する本発明の局面を示す。
粒子は、任意の形状を有することができ、規則的、不規則的、均一、不均一、またはこれらの組み合わせであってもよい。粒子は、球または立方体などの規則的形状を含む任意の多角形または他の幾何学的形状であってもよい。球は、丸い断面を有していてもよく、または細長いまたは楕円形の断面を与えるように平坦化されてもよい。立方体は、正方形または長方形の断面を有していてもよい。不規則形状は、不規則な表面、不規則な外周、突出、または延長によって規定されてもよい。粒子は、丸く、細長く、平滑で、粗くてもよく、またはかどを有していてもよい。異なる形状の粒子の組み合わせを使用してもよい。結晶のまたは規則的な粒子、例えばテトラポッドも使用できる。
粒子は、当技術分野において公知の任意の材料、例えば有機または無機材料、プラスチック、複合材料、セラミックス、および金属から製造されてもよい。好適な粒子は、シリカなどの非晶性粒子、および例えば酸化亜鉛、酸化鉄、または酸化チタンである金属酸化物などの結晶性粒子を含むが、これらに限定されない。さらなる例として、粒子は、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、およびシリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子を含んでもよい。
粒子は、ゴルフボールに所望のレベルのミクロ表面粗さをもたらし、ゴルフボールの所望の空気力学的品質を達成するとともに、任意で耐摩耗性を改善するように選択されてもよい。粒子は、任意の好適な硬度および耐久性を有するものであってよい。より軟質の粒子は、例えばスピンに影響を及ぼす傾向にある。
粒子の平均サイズは、粒子用に選択される材料などの様々な要因に依存し得る。粒径は概ね400nm〜40ミクロンの範囲であり、一部の例示的な構成においては概ね5〜20ミクロンの範囲である。一つの特定例において、粒径は8〜12ミクロンの範囲である。粒子は、ほぼ同じサイズであってもよいし、または任意で規定範囲内において異なるサイズであってもよい。粒子が(例えば図4のように)樹脂表面に塗布される場合、それらは概ね(例えば図3のように)コーティング内に含有される場合よりも小さい。
熱可塑性物質、例えばポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、例えば最大約15%の酸を含有する酸度の低い熱可塑性アイオノマーなどの熱可塑性エラストマー、およびUV硬化系を含む任意の好適な樹脂を使用してもよい。特定の例には、AKZO NOBEL 7000A103が含まれる。ゴルフボールの製造において従来から知られており使用されるタイプのペイントおよびトップコート(例えば、コーティング層20)は、本発明から逸脱することなく、粗面化粒子を含むようにベース樹脂として使用されてもよい。
追加の添加剤、例えば流動添加剤、傷/スリップ添加剤、接着促進剤、増粘剤、光沢低減剤、軟化剤、架橋添加剤、イソシアネート、または強靭化または引掻耐性を生じる他の剤、光学的光沢剤、黄変防止剤、UV吸収剤などが、任意で樹脂に組み入れられてもよい。このような添加剤の量は、通常0〜約5重量%、多くの場合0〜約1.5重量%の範囲である。
ゴルフボール本体への塗布前の樹脂の粘度は、2番Zahnカップによって測定した場合、概ね約16〜24秒であり得る。一般に樹脂は、コーティングをゴルフボール本体上に容易にスプレーするのに十分薄いが、ゴルフボール本体への塗布後に樹脂が実質的に流れないように十分厚い。
塗布された樹脂(乾燥後)の厚さは、典型的には、約8〜約50μm、一部の例では約10〜約15μmの範囲である。粒子が樹脂内に含有されている場合、樹脂の厚さは、少なくとも一部の粒子が樹脂から突出できるように粒径より小さくてもよい。
コーティングは複数の粒子を含有し、それらはコーティングの総重量に基づいて概ね0.1〜30重量%の粒子であり、いくつかの例では3〜10重量%である。
コーティングは、透明または不透明であってもよく、白色であってもよく、または濃淡もしくは色相もしくは他の着色顔料を有していてもよい。粒子は任意の色を有していてもよい。一般に、ゴルフボールの外側にコーティングの適用および粒子の塗布を行うと、それが十分な量であれば、従来のゴルフボールの多くがより明るいまたは輝いた仕上がりであるのに比べて、ボールに多少光沢のないまたはマットな仕上がりを与える。粒子は、例えば透明コートにて光の一部を拡散させる傾向がある。
本発明の一つの局面によれば、コーティングは、ゴルフボール本体の表面に樹脂を塗布して乾燥することによって形成される。樹脂を塗布する方法は限定されない。例えば、ポリウレタンなどの2成分硬化タイプの樹脂を、静電コーティング方法、またはスプレーガンを用いるスプレー方法によって、例えば水性ポリオール液をポリイソシアネートと混合した後に塗布してもよい。コーティングをスプレーガンで塗布する場合、水性ポリオール液およびポリイソシアネートは、少しずつ混合されてもよく、または水性ポリオール液およびポリイソシアネートは、それぞれのポンプによって供給され、スプレーガンの直前にあるストリームラインに位置するスタティックミキサを通して一定の割合で連続的に混合される。あるいは、水性ポリオール液およびポリイソシアネートは、それらの混合比を制御するためのデバイスを有するスプレーガンを用いてそれぞれエアスプレーされることができる。続いて、ゴルフボール本体の表面上の2成分硬化タイプのウレタン樹脂は乾燥される。
一つの局面において、コーティングは、樹脂(任意の添加剤を含む)およびその樹脂に混合された粒子を含む。コーティングは、上述されたようにゴルフボール本体に塗布される。ゴルフボール本体への塗布に先立って、粒子を別個の成分として樹脂に添加してもよく、または2成分コーティング組成物における成分の一つと予め混合してもよい。
別の局面において、樹脂層(任意の添加剤を含む)は、上述されたようにゴルフボール本体に塗布される。乾燥に先立って、粒子が、メディアブラスター、サンドブラスター、粉末コーティングデバイス、または他の好適なデバイスを用いて湿潤樹脂層の上部に塗布される。粒子は、樹脂層の表面に接着されてもよく、かつ/または樹脂層の表面に埋め込まれてもよい。
別の局面において、粒子の上部に非常に薄い樹脂層を塗布し、粒子を適切な位置に保持してもよい。一般にこの樹脂層は、最初に塗布されたものと同じ樹脂層で構成されるが、より薄い粘度を有し得る。この追加の薄い樹脂層を、必要によりまたは所望により、ボールの外部表面の粗さを微調整または多少低減するために提供してもよい。
ゴルフボールを次のコーティングを用いて調製し、次いで種々の特性について試験した。
発明#1 - 5〜10重量%の小さなシリカ粒子(500nm〜1μm)を有するポリウレタン透明コート。平滑な外観。
発明#2 - 5〜10重量%の大きなシリカ粒子(1μm〜5μm)を有するポリウレタン透明コート。粗くマットな外観。
比較 - シリカ粒子を添加していない標準的なポリウレタン透明コート。
湿潤土砂摩耗試験において、ボールを湿潤土砂中で8時間転がした。ボールを視覚的に比較した。低いスコアは、ボールに対する損傷が少ないことを示した。ボールは1〜5で格付けされ、1は最良であり、5は最低であった。発明サンプル#2が比較サンプルの湿潤土砂摩耗スコアに比べて低い(良好な)湿潤土砂摩耗スコアを有したことを示す図5を参照のこと。
ウェッジ摩耗試験において、ボールを標準的な56度のウェッジで打ち、スカッフィングの程度を視覚的に分析した。低いスコアは同様にボールに対する損傷が少ないことを示した。ボールは1〜5で格付けされ、1は最良であり、5は最低であった。発明サンプル#1が比較サンプルのウェッジ摩耗スコアに比べて低い(良好な)ウェッジ摩耗スコアを有したことを示す図6を参照のこと。
スピングラフ(図7〜9)は、本発明のコーティングが、ドライバーのスピンを増大させることなく、アイアンおよびウェッジのスピンオフを幾分増大できることを示す。これは、ドライバーからの距離を延ばしてコントロールをし易くし(より低いスピン)、グリーン付近でのコントロールをし易くする(より高いスピン)のに有利である。
空気力学的データ
本発明の実施例に係るゴルフボールは、以下で更に詳しく説明する様々な空気力学的試験に供された。
以下の評価において、様々なボールの「表面粗さ」(この明細書中では「Ra」とも呼ばれる)を評価した。表面粗さは、理想表面からのずれの相加平均と見なされてもよく、それは以下の式にしたがって計算されてもよい。
Figure 2014520654
式中、yは、特定の位置における「理想表面」からの表面のずれの高さを表し、また、「n」は、表面に関して行なわれた高さのずれ測定の数を表す。理想表面は、粗さまたは高さのずれを伴わない完全に滑らかな表面の位置、例えば、測定された領域にわたって平均的な表面位置として画定されてもよい。少なくともある場合には、理想表面は、ボールの表面の三次元表面走査(以下で更に詳しく説明する)から得られるおよび/またはボールカバーを形成する成形キャビティの表面を表すCADデータから少なくとも一部が得られる「最良適合」曲線によって画定されてもよい(随意的には、任意の成形後コーティングによって与えられる更なる厚さを考慮に入れる)。
高さのずれ測定は、本発明から逸脱することなく、任意の所望の数でおよび/またはボールのあちこちに任意の所望の間隔で行なわれてもよい。図10Aは、高さのずれおよび表面粗さを測定できる態様の一例を与える。この例では、理想的な滑らかな表面が示されている(例えば、図10Aに破線として示されている「完璧な」ボールまたは「完璧な」ディンプルの曲率に対応して、平坦であってもよく、または湾曲していてもよい)が、実際の表面(実線)は、山および谷を有するように示されている。理想表面位置に対する実際の表面位置の測定は、所望の表面領域(例えば、ボールの表面全体、ボールの表面における選択された位置、1つまたは複数のディンプル内またはその周囲、1つまたは複数のランドエリア上など)にわたって一定の距離を隔てて行なわれ、また、その測定された距離は、特定の位置で実際の表面が理想表面からずれる「y」方向の高さに対応する。その後、測定された実際の表面の全てにおけるこれらの高さのずれに関する絶対値の和が、行なわれた測定の総数で割られ、それにより、例えば前記式から示されるように、ボールに関する平均粗さ値(「Ra」)が与えられる。
表面の高さの変化(例えば、高さのずれ)の適切な測定は、既知の市販の三次元走査システム(例えば、Hirox OL-350IIレンズ、Hirox KH-1300顕微鏡(ニュージャージー州のリバーエッジにあるHirox-USA社から入手できる)、COMS Remote Controller CP-3R、Hirox KH-1300 Microscope Controller、COMS Position Controller CP-310、および、COMS CD-3R MMMB Amplifierを含むシステム)を使用して行なわれてもよい。そのようなシステムは、走査されている物体の三次元モデルを形成できる。
更に特定の例として、前述のような三次元走査システムは、単一のディンプルの領域にわたって約4900個の「画像」を撮るようにプログラミングされてもよい。より具体的には、単一のディンプルに関して、70個のサブ画像がディンプルの表面領域(画像の7×10行列)とその直ぐ周囲の領域とにわたって(例えば、25%のタイリングファクタ(画像の重なり)で)形成されてもよく、また、(表面の深さ方向の位置を特定するために)各サブ画像が70個の画像を垂直方向に含んでもよい。これらの画像(およびサブ画像)は、実際のディンプル表面の表示のコンピュータによる再構成を可能にする。
この明細書中で使用される別の用語は「ミクロ表面粗さ」と呼ばれる。「ミクロ表面粗さ」は、単に前述したRa値であるが、これは理想表面からの0.25mm以下のずれのみをカウントしている(しかし、本発明から逸脱することなく、他のカットオフ値が使用されてもよい)。このパラメータは、本明細書中では、Raxと称されてもよい。ここで、「x」は、「ミクロ」表面粗さを構成すると見なされるずれの所望の上限を表す。したがって、理想表面位置からの0.25mm以下のずれは、本明細書中では、Ra0.25と称されてもよく、理想表面からの0.3mm以下の高さのずれは、本明細書中では、Ra0.3と称されてもよく、以下同様である。また、この明細書中では、全ての表面粗さの和(例えば、上限またはカットオフ高さを伴わない、80mmのカットオフ高さを伴う、など)を「マクロ表面粗さ」と称する。したがって、「ミクロ表面粗さ」は、0.25mm以下(または、前述したように、他の所望の上限)の高さのずれによって与えられる、全表面粗さまたはマクロ表面粗さの一部と見なされてもよい。
「マクロ表面粗さ」および「ミクロ表面粗さ」の両方を決定するために、表面粗さおよび/または「理想表面」からの実際の表面のずれを測定する任意の所望の態様が本発明から逸脱することなく使用されてもよいが、前述した三次元走査システムが後述する試験で使用された。
これらの実験において、滑らかな外側コーティングを有するゴルフボールモデルを、対照ボールとして使用した。このボールモデルは、熱可塑性ポリウレタンカバーを伴うスリーピース構成を有した。本発明のボールに関しては、ボールが粗い艶のない外観を有するようにボールに塗付したポリウレタン透明コート中にシリカ粒子を組み込んだことを除き(対照ボールは、付加的なシリカ粒子が加えられずにこの同じタイプのコーティングを有する)、同じボール構成、ディンプルパターン、および材料を使用した。
図10Bは、これらの用語がこの明細書中で使用される通りに特定のディンプル特性を説明するのに役立つ図を与える。図10Bは、コーティング前のディンプル18が形成されて成るゴルフボールカバー層16の一部の部分断面図を示す(明確さを高めるために、ボールの他の層およびコーティングを省いている)。図10Bの部分断面図は、(ボール表面上のディンプル18を真下に見たときに)円形の外周面エッジ形状を有するディンプル18の中心でとられる。図10Bに示されているように、この例のディンプル18の大部分は円弧断面形状を有する。したがって、ディンプル18は「ディンプル半径」を有すると言われる。この場合、このディンプル半径の中心Cは、ボール10の外側に位置する。
本発明の少なくとも幾つかの実施例に係るディンプル18は、カバー層16の表面16aとディンプル18の内側表面18aとの接合部において、鋭いまたは急激な角部を有してもよい。しかしながら、図10Bに示されているように、ディンプルエッジは、更に丸みを帯びて、例えばエッジ半径Reを有していることが多い。本発明の実施例にしたがってディンプル構成に任意の所望のエッジ半径が設けられてもよいが、エッジ半径Reは、幾つかの更に特定の実施例では0.1〜5mmの範囲内であり、また、幾つかの実施例では0.25〜3mmの範囲内であり、あるいは更には0.25〜1.5mmの範囲内である。そのようなディンプル18は、依然として、ディンプルの内側表面18aとカバー層の最外部表面16aとの間の移行を容易にするためにディンプル18の最縁部が異なる形状(例えば、丸みを帯びた角部またはエッジ)を有するときであっても球扇形状および円弧断面形状を有すると見なされてもよい。
図10Bに示されているタイプのディンプル18において、ディンプルは明確な切断始まりあるいはエッジを有さない。したがって、この明細書中で使用されるディンプル18のエッジ(または外周)は、ディンプル18の正反対の側の接線同士が平行となるポイントEを見つける(それにより、図10Bに「平坦キャップ」のラベルを付して示されている一点鎖線が与えられる)ことによって決定されてもよい。これらの接点は、実際には、ディンプルを覆うように「平坦キャップ」を置き、このキャップが載置されているボール表面上の位置を(例えば、ディンプルのCAD表示を使用して)見出すことによって見つけることができる。これらの接点Eはディンプル18のエッジEを画定し、また、円形の外周エッジを有するディンプルにおいて、対向する接点E間の距離は、この明細書中でその用語が使用されるようにディンプルの「直径」として画定される。他の外周形状(多角形、楕円形、卵形など)を有するディンプルにおいては、長さ、幅、長軸、短軸、長半径、短半径、弦長、対角長さなど、同様のディンプル寸法サイズが画定されてもよい。
この明細書中で使用されるディンプルの「深さ」は、図10Bに示されているように、ディンプルの最も深いポイントから「平坦キャップ」接線までのディンプルの寸法を意味する。円弧断面形状を有する球扇形ディンプルの場合、このディンプル「深さ」は、ディンプル18の幾何学的中心で、平坦キャップ線からディンプル18の中央におけるディンプルの内側表面18aまで測定される。
これらの試験では、対照ゴルフボール(「滑らかな」ポリウレタン透明コートを含む)を使用し、また、同様のボールであるが、粗い外側透明コート(シリカ粗面化粒子を含む)を伴うボール(前述した発明ボール#2)を使用した。重量が45.3559gおよび45.3883gの2つの対照ボールのそれぞれと、本発明にしたがって処理された重量が45.7568gおよび45.7448gの2つのボールのそれぞれとを使用した。重量測定のためにメトラー・トレドの重量計を使用した。粗面化されたボールは平滑ボールよりも平均して0.379g(0.8%)重かったが、この差は、(参照により全体が本明細書に組み入れられる米国特許第6,729,976号明細書におけるBissonnette等による推定モデルによって推定されるように)これらの2つのタイプのボールの相対軌道にごく僅かな影響しか与えないと考えられる。
ボールの表面粗さ(ミクロおよびマクロの両方)を決定するために、ボールの表面領域における任意の所望の大きさを測定してもよい。測定は、決定される粗さ値がボール全体に統計的に生じ得るように適切なサンプリングを行なうために、ボールのあちこちに分散している十分な面積にわたって行なわれることが好ましい。これらの実験においては、ボール上の各ディンプルタイプの複数のディンプル(ディンプル自体およびその周囲の領域の一部を含む)を測定するとともに、測定したディンプルのそれぞれについて2回または3回測定した。各ディンプルの複数の測定における表面粗さ測定値の平均を、そのディンプルに関する結果として使用した。この手順は、結果として全部で36個のディンプルについて測定を行い(前述したように、それぞれ2回または3回測定した)、また、測定位置はゴルフボール表面のあちこちに分散させた。
本発明に関する表面粗さ測定試験の幾つかの例においては、ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%において、任意でボール表面のあちこちに分散している少なくとも36個の別個の領域で粗さ測定を行い、また、この測定した表面粗さをボール全体の表面粗さと見なす。幾つかの測定技術においては、別個の領域が1つのディンプルに集中するかあるいは1つのディンプルを完全に含み、また、それぞれのサイズの少なくとも6つの異なるディンプルに関して測定が行なわれる(ただし、ボールがそれぞれのサイズの少なくとも6つのディンプルを有する場合であるが、そうでない場合には、そのサイズの全てのディンプルが測定される)。測定されるディンプルは、表面粗さの良好な全体の推定値を与えるために、ボールのあちこちに分散している(例えば、ボールの両側または両半球のディンプルである)べきである。ディンプルが成形された後でありかつコーティングが行なわれる前に、ディンプルが同じサイズおよび形状(例えば、同じ外周形状、輪郭形状、深さ、高さ、直径、直径と深さとの比率など)を有するのに適している場合には、それらは「同じサイズ」であると見なされる。ディンプルを成形するための成形キャビティを形成するためのCADデータまたは他の「設計図」データが、ディンプルが同じサイズおよび形状を有するのに適していることを示す場合には、ディンプルが「同じサイズ」を有すると見なされる。
前述した走査機器を使用して、対照ボールおよび本発明のボールのマクロ表面粗さおよびミクロ表面粗さを測定した。また、1つのディンプルサイズに関する測定結果を図11Aおよび図11Bに示す。図11Aに示されているように、マクロ表面粗さRaは、両方のボールに関してほぼ同じである(それぞれ約46〜47μmのRa80mmを有する)。これは理にかなっている。なぜなら、ボールの全表面粗さはディンプルの存在によって左右されるため、ボールのディンプルがマクロ表面粗さの主な一因を構成するからである(すなわち、ミクロ粒子に起因する全表面粗さへの寄与度は、それよりもかなり大きいディンプルに起因する全表面粗さへの寄与度に比べて小さい)。しかしながら、特に、図11Bに示されているように、2つのタイプのボール上のディンプルは、かなり異なるミクロ表面粗さ(この例では、Ra0.25mm)を有する。平滑な対照ボールの言及されたディンプルは約0.6μmのミクロ表面粗さを有したが、ボール表面を粗面化するためにシリカ粒子を含むボールの対応するディンプルは約1.9μmのミクロ表面粗さを有する。
また、別のディンプルタイプの対照ボールおよび本発明のボールのマクロ表面粗さおよびミクロ表面粗さを測定した。また、測定結果を図11Cおよび図11Dに示す。図11Cに示されているように、マクロ表面粗さRaは、両方のボールに関してほぼ同じである(それぞれ約45〜46μmのRa80mmを有する)。しかしながら、特に、図11Dに示されているように、2つのタイプのボール上のこれらのディンプルは、かなり異なるミクロ表面粗さ(この例では、Ra0.25mm)を有する。平滑な対照ボールの言及されたディンプルは約1.0μmのミクロ表面粗さを有したが、ボール表面を粗面化するためにシリカ粒子を含むボールの対応するディンプルは約1.96μmのミクロ表面粗さを有する。
以下の表は、対照「平滑コーティング」ボール上および本発明の「粗コーティング」ボール上の様々なディンプルタイプに関して測定された平均ミクロ表面粗さおよび平均マクロ表面粗さを提供する。
(表1)マクロ表面粗さおよびミクロ表面粗さの測定値
Figure 2014520654
このように、粗面化されたボールは、マクロ表面粗さを比較的一定に保持しつつ、最終的な粗面化コーティングを伴わない(例えば、シリカ粒子がポリウレタン透明コート中に設けられないかつ/またはシリカ粒子がポリウレタン透明コートに接着されない)同じボール構成に比べて1.75倍を上回るミクロ表面粗さ(Ra0.25mm)を有していた。測定されたディンプルの一部において、粗面化されたボールは、その平滑な比較相手ボールに比べて2倍を超えるおよび更には3倍を超えるミクロ表面粗さを有した。前述したように、本明細書中で使用されるボールは、それらが構造に組み込まれる粗面化材料を除いて同じ構成仕様に合わせて形成されている場合(例えば、同じコアサイズおよび材料、同じ中間層サイズおよび材料、同じカバーサイズおよび材料、同じディンプルパターン(位置およびサイズ)など)には、「同じボール構成」を有すると見なされる。
本発明の少なくとも幾つかの有利な態様(以下で更に詳しく説明する)は、最終的な粗面化コーティングを伴わない同じボール構成の少なくとも1.75倍のミクロ表面粗さ(Ra0.25mm)、および、幾つかの実施例では、少なくとも2倍のミクロ表面粗さ(Ra0.25mm)または更には少なくとも2.5倍または3倍の表面粗さ(Ra0.25mm)を有する粗面化されたボールについて実現されうる。ミクロ表面粗さは、それが比較されている2つのボールの表面に関して一貫して測定されかつ所望のミクロ表面粗さ限度以下の高さのずれを測定できる場合には、任意の所望の態様で測定されてもよい。また、ディンプルのミクロ表面粗さおよびマクロ表面粗さを測定するために前述した三次元走査プロセスが使用されてもよい。
前述したディンプル走査プロセスは、同じタイプのディンプル(例えば、前述した測定されたEディンプルを含む)に関して、粗面化された(本発明の)ボールが平滑な(対照)ボールに比べて(平均して)僅かに深いディンプルを有することを見出した(例えば、ディンプルタイプEに関してはそれぞれ約158μm対150μmであり、ディンプルタイプFに関してはそれぞれ約152μm対146μmである)。一般に、直径が共通のディンプル(他のファクタは等しい)においては、ディンプルを更に浅くする(および、ディンプルの直径と深さとの比率を増大させる)と、軌道が更に高くなる。これについては、参照によりその全体が本明細書に組み入れられるSpringer(ed.)Engineering of Sport 6,pp.143-148におけるT.Sajima等の「The Aerodynamic Influence of Dimple Design on Flying Golf Ball」を参照されたい。この「従来の知識」から、その幾らか深いディンプルに起因して、任意のボール軌道変化について言及される場合には、粗面化された(本発明の)ボールがその平滑な(ディンプルが浅い)比較相手の対照ボールに比べて低い軌道を有することが予期される。しかしながら、後述するITRデータに示されているように、本発明に係る粗面化されたボールは、実際には、その平滑な比較相手ボールよりも高い軌道を有していた。
米国ゴルフ協会(「USGA」)によってUSGAルールへの適合に関してゴルフボールを検査するために使用されるものに対応するインドアテストレンジ(「ITR」)を使用して、ゴルフボールの空気力学的性能を検査した。この機器およびUSGA検査手続きは、ゴルフボール技術において一般に知られて使用されており、そのため、これ以上の詳しい説明は省く。このシステムは、各ボールが打ち上げられるスピン比率(「S.R.」)およびレイノルズ数(「Re」)、ならびに、ボールの飛行中にボールが受ける抗力係数(「CD」)および揚力係数(「CL」)の無次元パラメータを測定および/または決定できる。典型的なプラクティスにしたがったこの実験のITR測定において、全てのボールタイプ(すなわち、平滑な対照ボール、および、この同じボールの改質された粗コーティングバージョン)の6つのボールがITRシステムを通じて打ち出され、また、各ボールは、「シーム方向」(すなわち、シームが垂直面と合わせられて打ち上げ方向に向けられる)および「ポール方向」(すなわち、シームが水平面と合わせられる)に打ち出された。また、ボールは、約72,000のレイノルズ数〜約220,000のレイノルズ数の範囲のレイノルズ数とスピン比率との異なる15個の組み合わせ(全部で180のITRショットおよびボールタイプごとの測定に関して)でITRシステムを通じて打ち上げられた。レイノルズ数とスピン比率との15個の設定は、従来のUSGA検査で使用される設定に対応する。
何らかのITR検査中のドライバーショットシミュレーションにおける打ち上げ条件、すなわち、初速度、開始角度、およびスピンは、典型的なプロゴルファーの打ち上げ条件(これらは、2009年のPGAツアーで測定された平均ドライバー打ち上げ条件である)を真似るために、それぞれ約266km/時(242ft/秒)、11.3°、および44.7回転/秒(2682RPM)に設定した。他の様々な打ち上げ条件も、例えば、前述したように、様々な異なるレイノルズ数およびスピン比率の条件で検査した。
図12は、ポール位置で打ち上げられた、平滑コーティング(対照)ボールおよび(本発明の)粗コーティングボールについての、ITR検査を使用して検査されたレイノルズ数の範囲にわたって測定された抗力係数に対する揚力係数の比率(CL/CD)を示すグラフである。特に、粗面化された(本発明の)ボールは、検査されたレイノルズ数範囲の全てまたはほぼ全てにわたって高いCL/CD比率を示した。CL/CD比率の差は、検査範囲の極限端で最も顕著である。例えば、図12に示されているように、約72,000のレイノルズ数では、平滑な対照ボールが約0.84のCL/CD比率を有し、一方、粗面化された(本発明の)ボールは約0.91のCL/CD比率(8%を超える高いCL/CD比率)を有した。また、約205,000のレイノルズ数では、平滑な対照ボールが約0.70のCL/CD比率を有し、一方、粗面化された(本発明の)ボールは約0.73のCL/CD比率(4%を超える高いCL/CD比率)を有した。
これらの2つのボールタイプ間の軌道(垂直)の違い(この場合、ボールはポール方向で打ち上げられた)が図13のグラフに示され、この図13は、ヤード法で測ったボールのキャリー飛距離に対するボール高さのプロットを示す。特に、粗面化された(本発明の)ボールの頂点は、平滑な(対照)ボールの頂点よりも約1.4ヤード(1.28m)高い。キャリー飛距離の全体の差は1.46ヤード(1.33m)であり、この場合、粗面化された(本発明の)ボールが長いキャリー飛距離を有する。以下の表は、これらの2つのタイプのボールのITR検査中に得られた幾つかの更なるデータを提供する。
(表2)ポール方向での検査ボールについてのドライバーショットシミュレーションデータ
Figure 2014520654
特に、本発明の実施例に係るボールは、より長いキャリー飛距離、より長い飛行時間、および、より高い頂点を有する。
図14は、図13において前述したドライバー打ち上げ条件下で検査された、飛行(ポール方向)全体にわたる2つのボールタイプに関する揚力係数(CL)のプロットを示し、また、図15は、軌道曲線(図13)および揚力係数データ(図14)の両方をキャリー飛距離に対してプロットした単一のグラフを示す。特に、これらの図は、ボールのほぼ全ての飛行軌道にわたって揚力係数の増大を示す。より具体的には、これらの図に示されているように、飛行の初期において(例えば、打ち上げ時および80ヤード内のキャリー飛距離で)、対照ボールよりも粗面化されたもの(本発明のボール)の方が高い揚力係数を有する。ゴルフボールがバックスピンで打ち上げられると、揚力は、ボールを空気中に潜り込ませて更に遠くに飛ばすのに役立つ。これは、揚力が、ボールを地面へ向けて下方へ引き戻す重力に抗するからである(したがって、少なくとも一部のプレーヤーにおいては、スピン状態に応じて、打ち上げ時の揚力係数が高い方が有利となり得る)。約100ヤード〜165ヤードのキャリー飛距離では、2つのボールタイプにおける揚力係数はほぼ同じである。しかしながら、ボールがそれらの頂点(例えば、約170ヤードのキャリー飛距離およびそれを超えるキャリー飛距離からの頂点)に達すると、揚力係数の劇的な差が示される。より具体的には、図14および図15に示されているように、粗面化された(本発明の)ボールは、飛行頂点を越えると、対照ボールについての揚力係数(約0.22に至るまで下がった)に比べて比較的高い揚力係数(0.26を上回るあるいは約0.26)を維持する。また、粗面化された(本発明の)ボールの揚力係数は、ボール降下中常に対照ボールのそれよりも高いままである。これは、軌道曲線の上側ピークを越えたCL曲線の垂直分離(すなわち、2つのボールの軌道ピークの領域に位置するラインPの右側)によって図15に示されている。ボール飛行の終わり(すなわち、ボールの頂点の後)で可能な限り高い揚力係数を維持することは、少なくとも一部のプレーヤーにとって望ましい。なぜなら、これが、降下中にボールを少しでも長く空気中に上げたままにしておく傾向があり、それにより、長いキャリー飛距離がもたらされるからである(例えば、頂点後に低い揚力係数を有するボールは、一層「空から落下する」ように見える飛行を成す傾向がある)。
特に、図14および図15は、粗面化された(本発明の)ボールについての揚力係数が、対照ボールについての揚力係数のピークまたは最大(CL最大)の位置(約173ヤードの位置)よりも長いキャリー飛距離(約200ヤード)で、そのピークまたは最大(CL最大)に達することも示す。したがって、この例において、粗面化されたボールは、(対照ボールに比べて)より長いボール飛行部分にわたって、揚力係数の増大および次第に増大する揚力係数を受けた。
以下の表は、本発明の実施例に係るゴルフボールおよびそれらの平滑コーティング比較相手ボールについてのポール方向およびシーム方向の両方に関する(前述したように測定された)幾つかの更なるITR検査結果およびデータを提供する。
(表3)ゴルフボールの様々なパラメータについてのITRデータ
Figure 2014520654
研磨によるミクロ表面粗面化
一態様によれば、ボールのミクロ表面粗さが増大されるようにボールの外部表面に十分な大きさのずれを含ませるべくボールの外部表面を研磨により粗面化することによって、ゴルフボールにミクロ表面粗さが与えられ得る。ボールを研磨する方法の例は、ボールを研磨材との接触により研磨に供す様々な方法を含むがこれらに限定されない。研磨方法は、ボールを研磨材に擦りつけること、ボールを研磨材に対して転動もしくはタンブリングさせること、および/または、ボールに研磨材を吹き付けることを含む。研磨材としては、例えば、研磨粒子の緩凝集体(例えば、砂、粉砕鉱物など)、固定砥粒、研磨布紙(例えば、サンドペーパー)、軽石、鋭利な表面、ワイヤ、あるいは、他の硬いブリッスルまたはブラシ、および/または、切り込み線が入った表面が挙げられる。
ボールに増大されたミクロ表面粗さを与えるための研磨によるゴルフボールの粗面化は、研磨材を有するゴルフボール粗面化機を使用して行なうことができる。図16Aおよび図16Bを参照すると、一態様では、ゴルフボール粗面化機は回転タンブラ30である。回転タンブラ30は、内面34および外面36を有するドラム32を含むことができる。内面34は内容積35を画定することができ、この内容積35の中には、例えば、少なくとも1つのゴルフボール10を収容できる。ドラム32を中心軸38を中心に回転させることができる。ドラム32は、例えば中心軸38に接続されているハンドル31を回転させることによってあるいはドラム32を回すことによって手動で回転させることができる。また、ドラム32は、例えば回転モータの使用によって自動で回転させることもできる。ドラム32の内面34および/または内容積35は、ゴルフボール10を研磨に供すための研磨材39を含むことができる。内面34は、例えば、サンドペーパー39などの研磨材が内面34にコーティングされることによって研磨材を含むことができる。内容積は、例えば、所定量の砂または所定量の砂および水などの所定量の研磨粒子の緩凝集体を内容積の中に収容することによって、研磨材を含むことができる。ボール10は、例えば、ボール10をドラム32内に配置してドラム32を回転させることによりボール10を研磨材39と接触させることによって、研磨に供すことができる。ドラム32をより速い速度で回転させると、ボール10を研磨材に対してはずませかつ転動させることにより、より大きな力で、研磨材に対してタンブリングさせることができ、それにより、多数の深さが増大したずれを少ない時間で外部表面にもたらすことができる。また、研磨材39との相互作用は、羽根または他の構造体を内面34に設けることによって高められてもよい。本明細書においてゴルフボールが研磨材と接触する文脈で使用される用語「転動させるまたは転動する」、「タンブリングさせるまたはタンブリングする」、および、「はずませるまたははずむ」は、同意語として使用される。
回転タンブラ30を使用することによりゴルフボールの外部表面にもたらされるずれの数および深さは、例えば、幾つかある変数の中で特に、ドラムの1分当たりの回転数、ボールがドラム内でタンブリングする時間、研磨材の物理特性、ゴルフボールの構成仕様、および、ドラム32の構成仕様に依存し得る。一態様において、回転タンブラには、少なくとも1つのタイプのゴルフボールに関するミクロ表面粗さと少なくとも1つの性能パラメータとの間における複数の相関関係が与えられる。少なくとも1つの性能パラメータは、例えば、本明細書中に開示されるゴルフボールの空気力学的特性、例えば、スピン、高さ、キャリー飛距離、揚力係数、抗力係数、および、抗力係数に対する揚力係数の比率を含むことができる。相関関係は、タンブラの1分当たりの回転数と、タンブリング時間と、少なくとも1つのタイプのゴルフボールにおいて結果的に得られるミクロ表面粗さと間の相関関係を更に含むことができる。相関関係は、他の変数、例えば本開示の全体にわたって記載される変数を含むことができる。これらの相関関係により、ユーザは、例えば、所望の性能パラメータ(例えば、キャリー飛距離の増大、ボールがそのようなパラメータを示すために必要なミクロ表面粗さの大きさ)を特定することができ、かつ、回転タンブラ30における何れの回転速度およびタンブリング時間がそのような大きさのミクロ表面粗さをボール10に与えることができるかを決定することができる。特定のタンブラおよびボール構成におけるそのような相関関係は、例えば実験により決定することができる。
図16Cを参照すると、一態様において、ゴルフボール粗面化機は、蓋41を有する容器40である。容器40は、内容積43を画定する本体42を有することができる。本体42に対する蓋41の固定は、容器40内の内容物を密封することができる。砂または砂と水との混合物を含む所定量の研磨粒子44の緩凝集体などの研磨材を容器40内に収容することができる。これに加えてあるいはこれに代えて、必要に応じて、容器40の1つまたは複数の壁および/またはカバー41の内部は、粗面化されてもよく、かつ/または、露出した研磨材を含んでもよい。研磨粒子44を用いてボール10を研磨するために、容器40を回転させるあるいは振り動かすことができる。複数の方法で容器40を回転させることができ、例えば中心軸周りに回転させる、水平軸周りに回転させる、あるいは、この両者で回転させることができる。前述した回転タンブラと同様に、ボール10のミクロ表面粗さを増大させるために容器40を使用することによりゴルフボール10の外部表面にもたらされるずれの大きさは、例えば、幾つかある変数の中で特に、1分当たりの回転数、ボールが容器内で研磨に供される時間、研磨材の物理特性、および、ゴルフボールの構成仕様に依存し得る。一態様において、容器40には、これらの変数と、本開示の全体にわたって記載される変数などの他の変数(例えば回転タンブラに関して先に特定された変数例)との間における複数の相関関係が与えられる。
図16Dを参照すると、一態様において、ゴルフボール粗面化機は、ゴルフボール10を研磨材に擦りつけるためのプランジャ50を利用する。プランジャ50は、第1端52と、この第1端とは反対側の遠位端54とを含むことができる。プランジャ50は、第1端52に隣接するハンドル51と、第1端52と遠位端54との間にあるゴルフボールホルダ53とを含むことができる。ホルダ53は、プランジャに形成された穴であってもよい。ホルダ53は、ボールがホルダ53内で回転できるようにゴルフボール10を受け入れて保持するべく寸法付けられ得る。プランジャ50は、研磨材56を収容するハウジング55を更に含むことができる。この例示的構造の研磨材は、研磨ブリッスル56であってもよい。研磨ブリッスルは、プランジャの遠位端54がハウジング50内に挿入されるときにホルダ53内に位置するゴルフボール10が研磨ブリッスル56と接触するようにハウジング55内に位置し得る。プランジャをハウジング内に挿入してプランジャをハウジングから引き出すことにより、ボール10を研磨ブリッスル56による研磨に供すことができ、それにより、ゴルフボール10の外部表面にずれを与えることができる。
前述したゴルフボール粗面化機の実施例と同様に、プランジャと研磨ブリッスルとを使用することによりゴルフボール10の外部表面にもたらされるずれの大きさは、例えば、幾つかある変数の中で特に、ボールがブリッスルに擦りつけられる回数、研磨材の物理特性、および、ゴルフボールの構成仕様に依存し得る。一態様において、プランジャには、これらの変数と、本開示の全体にわたって記載される変数などの他の変数(例えば回転タンブラおよび容器に関して先に特定された変数例)との間における複数の相関関係が与えられる。図16Dに示されているように略直線方向に配置されたブリッスルとボール10が接触する(および、ボールが略直線的に移動される)構造に加えて、特定のタイプのゴルフボール洗浄機構造の構造および配置と同様に、ブリッスルが円形経路に沿って配置されてもよく、また、ボールが回転動作によりこの円形経路にわたって移動してもよい。
一態様では、研磨によってずれを受けることに対する外部表面の感受性を高めるため、粗面化中に熱をゴルフボールに加えることができる。一態様では、ゴルフボール粗面化機と共に熱源を含めることができる。前述した相関関係は、ボールおよび/またはボールが内部に配置される研磨チャンバの加熱に関する情報を含んでもよい。
一態様において、家庭用乾燥機をゴルフボール粗面化機として使用できる。例えば、乾燥機のドラムの内面を研磨材で覆うことができる。そのような研磨材は、例えば、研磨材を含む第1の側と接着材料を含む第2の側とを有する研磨シートであってもよい。研磨シートは、ドラムの羽根の少なくとも一部またはドラムの羽根間の表面の少なくとも一部を覆うように寸法付けられ得る。家庭用乾燥機を使用してゴルフボールの外部表面にもたらされるずれの大きさは、例えば、幾つかある変数の中で特に、ドラムの1分当たりの回転数、ボールがドラム内でタンブリングする時間、研磨材の物理特性、ゴルフボールの構成仕様、および、乾燥サイクルの選択された温度に依存し得る。一態様では、これらの変数と、本開示の全体にわたって記載される変数などの他の変数(例えば回転タンブラに関して先に特定された変数例)との間における複数の相関関係を与えることができる。一態様では、少なくとも1つの性能パラメータと、少なくとも1つのタイプのゴルフボールについてのミクロ表面粗さと、研磨材が内部に設けられる家庭用乾燥機における設定との間で一組の相関関係を与えることができる。一態様では、前述した相関関係をインターネット上のウェブサイトで与えることができる。
一態様では、指示デバイスは、前述した相関関係のうちの1つまたは複数を含む。様々な態様における指示デバイスは、指示シート、相関関係を記憶しているメモリを備えるコンピュータデバイス(携帯型または据え置き型)、ウェブサイト、または、ウェブサイトにアクセスするようにユーザに指示する回転タンブラの部分である。
選択的ミクロ表面粗面化
一態様では、前述したように、増大されたミクロ表面粗さをボールの特定の所定の領域に選択的に適用できる。所定の領域は、ボールの外部表面領域全体の表面領域よりも小さくできる。所定の領域に含まれない表面領域を「残りの領域」と称することができ、それにより、「所定の領域」および「残りの領域」がボールの外部表面領域全体を構成する。所定の領域の例としては、ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域を挙げることができる。一態様において、ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域は、1つまたは複数のディンプルのエッジを含むことができる。所定の領域のミクロ表面粗さは、所定の領域のミクロ表面粗さが残りの領域のミクロ表面粗さよりも大きくなるように選択的に増大され得る。例えば、所定の領域は、残りの領域のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.20倍大きいミクロ表面粗さを有することができる。一態様において、所定の領域は、ゴルフボールの外部表面領域の7.5%〜50%にわたる。一態様において、所定の領域は、ゴルフボールの外部表面領域の50%〜75%にわたる。
図17A〜図17Hを参照すると、残りの領域のミクロ表面粗さよりも大きいミクロ表面粗さを有するゴルフボールの所定の領域の例が示されている。両側のポールが文字「P」を用いて特定され、シームラインが「SL」を用いて特定され、また、所定の領域が点状の陰影を用いて特定されている。図17Aおよび図17Bは、所定の領域がゴルフボールの両側の2つのポールの周囲であるゴルフボールの一例を示しており、この場合、各ポールの周囲の所定の領域がドームのパターンを成す。図17Cは、所定の領域がゴルフボールのシームラインの少なくとも一部にわたるゴルフボールの一例を示しており、この場合、所定の領域は、シームラインでボールを取り囲む連続的な帯のパターンを成す(しかしながら、必要に応じて、帯を不連続にすることができ、または、帯がその中に隙間を含むことができる)。図17Dは、所定の領域がゴルフボールのシームの一部にわたるゴルフボールの一例を示しており、この場合、所定の領域は、シームラインに対して垂直でありかつボールのポールの周囲にわたる位置でボールを取り囲む帯の形態を成す。図17Eは、所定の領域が両側の2つのポールにわたりかつゴルフボールのシームにわたるゴルフボールの一例を示しており、この場合、所定の領域は、ボールをシームラインで取り囲む第1の帯と、シームラインに対して垂直でありかつポールにわたる位置でボールを取り囲む第2の帯とから成るパターンを成す。図17Fは、所定の領域がゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたるゴルフボールの一例を示しており、この場合、所定の領域は、シームラインの一部にわたるドームのパターン(例えば、ドームがシームラインに中心付けられる)を成す。図17Gは、所定の領域が1つまたは複数のディンプルの内面の少なくとも一部にわたるゴルフボールの一例を示す。図17Hは、所定の領域がゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたるゴルフボールの一例を示す。1つの実施例では、ディンプル間のランド領域がディンプルのエッジを含むことができる。
一態様において、所定の領域は、ゴルフボールの外部表面上で対称パターンまたは非対称パターンの形態を成すことができる。本明細書においてミクロ表面粗さのパターンを説明する文脈で使用される「対称」は、ゴルフボールの両側で形状および相対位置において一致することを意味する。例えば、図17Aおよび図17Bを参照すると、図17Bが図17Aのボールの上面図および下面図の両方を示す場合、各ポールにわたるドームパターンは、パターンが同じ形状の領域にわたりかつゴルフボールの両側で同じ相対位置にあるという点において対称である。例えば、図17Fを参照すると、ドームパターンがボールの一方側にのみ含まれる場合、パターンは非対称である。
ミクロ表面粗さは、幾つかの方法にしたがってゴルフボールの所定の領域に選択的に適用され得る。一態様では、樹脂(任意の添加剤を伴う)と該樹脂内に混合されている表面粗面化粒子とを含むコーティングが、例えばゴルフボールカバー層上にコーティング材料を噴射することによって、ゴルフボール本体の所定の領域に選択的に塗布され得る。別の態様では、樹脂層(任意の添加剤を伴う)がゴルフボール本体に塗布され、また、乾燥前に、湿った樹脂層の上部の所定の領域に対して表面粗面化粒子を選択的に加えることができる。別の態様では、内部に混入された表面粗面化粒子を含むインクが、ゴルフボールの所定の領域、例えば、ロゴ、プレーヤーナンバー、サイドスタンプ、幾何学的パターン、または、他の証印に対して選択的に塗布され得る。表面粗面化粒子を含むインクは、ゴルフボールのカバー上にスタンプされ得る、あるいは、ゴルフボールのコーティングの上にスタンプされ得る。別の態様において、所定の領域は、例えば図16A〜図16Dと関連して前述したような機械的な研磨によって粗面化され得る(図17Hに示されるように、主にランド領域に選択的にミクロ表面粗さを配置できる)。一態様において、図17A〜図17Hに点状の陰影で示されている所定の領域は、残りの領域(点状に覆われていない領域)におけるミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを有する。一態様において、図17A〜図17Hに点状の陰影で示されている所定の領域は、同じボール構成を有するが増大されたミクロ表面粗さを伴わない比較ボール(平滑ボール)よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを有する。
一態様では、ステンシルを使用して、粗面化中にゴルフボールの外部表面の一部を覆うことができる。ステンシルは、選択的な粗面化のために所定の領域を露出させたままにできるとともに、残りの領域が粗面化されないようにあるいは更なる粗面化に供されないように保護するために残りの領域を覆うことができる。言い換えると、ステンシルは、ボールの露出された領域を粗面化できるようにしつつ、ボールにおけるミクロ表面粗面化の増大が望ましくない領域を「遮断」または「マスキング」することができる。
図18A〜図18Cを参照すると、ゴルフボールの外部表面上に対称ドームパターンで所定の領域を画定するためのステンシル60の一例が示されている。ステンシル60は、内部にボールを収容するように結合するときにステンシルを完成する上部61と下部62とを含むことができる。ステンシルは、ボール10上に被嵌され得る単一の弾性ピースから形成することもできる。ステンシル60は、ステンシルが所定の領域を粗面化に供させたままにするように所定領域を除くゴルフボールの外部表面を覆って、覆われた領域を粗面化から保護する。図18Cに示されている例において、ステンシルは、両側の2つのポールにわたる領域を対称ドームパターンで露出させたままにする。
図18Dおよび図18Eを参照すると、ゴルフボール10の外部表面上にボールを取り囲む帯のパターンで所定の領域を画定するためのステンシル70の一例が示されている。ステンシル70は、対称な態様でボール上に位置するときにボールを取り囲む帯のパターンを露出させたままにする上部71と下部72とを有することができる。図18Eに示されている例において、ステンシルは、ゴルフボールのシームにわたる領域を露出させたままにする。
図18Fおよび図18Gを参照すると、ゴルフボール10の外部表面上にディンプルのパターンで所定の領域を画定するためのステンシル80の一例が示されている。ステンシル80は上部81および下部82を有することができ、これらの上部および下部は、それらにおいて画定された、ボール10上のディンプル18のパターンに対応し得る穴を含む。図18Gに示されている例において、ステンシルは、ディンプル18にわたる領域を露出させたままにする。
一態様において、ステンシルの一例は、ディンプル18間のランドの少なくとも一部にわたる領域のパターンで、ゴルフボール10の外部表面上に所定の領域を画定できる。ステンシルは、ディンプル18間のランドの領域にわたる領域の形態で形成される開放領域を含む上部および下部を有することができる。ステンシルは、ディンプル18の領域を覆うためのカバーを含むことができる。ステンシルの開放領域およびカバーは、粗面化中に、ディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域を露出させたままにするとともに残りの領域を覆うように協働する。
最適化されたミクロ表面粗面化
一態様において、ある局面のミクロ表面粗さは、仕様の特定の組を有するボールが特定の高度な空気力学的特性を示すように最適化され得る。また、一態様において、ある局面のミクロ表面粗さは、異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて高度な特定の空気力学的特性を、そのような特性についてのピーク状態に関してボールが示すように最適化され得る。「空気力学的特性」および「性能パラメータ」という用語は、同意語として使用され、前述した空気力学的特性および性能パラメータ(例えば、スピン、高さ、キャリー飛距離、揚力係数、抗力係数、および、抗力係数に対する揚力係数の比率)を含む。例えば、ある局面のミクロ表面粗さは、同じボール構成を有するが異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて最も長いキャリー飛距離をボールが示すように最適化され得る。また、例えば、ある局面のミクロ表面粗さは、同じボール構成を有するが異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて増大された、その軌道全体にわたる揚力係数をボールが示すように最適化され得る。また、例えば、ある局面のミクロ表面粗さは、同じボール構成を有するが異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて増大された、降下中の頂点後抗力係数(頂点後抗力係数と称することもできる)をボールが示すように最適化され得る。
一態様において、ある局面のミクロ表面粗さは、異なる局面のミクロ表面粗さを有する比較ボールと比べて高度な空気力学的特性またはそのような特性についてのピーク状態に係る高度な空気力学的特性をボールが示すように最適化されたミクロ表面粗さを決定するために変えられる。樹脂と複数の表面粗面化粒子とを有するコーティングの塗布に係る様々な局面のミクロ表面粗さは、本明細書中に記載される局面を含みかつ、非限定的な例として、ボール構成仕様、コーティング組成、コーティング組成処方方法、コーティング塗布方法、コーティングデバイス、所定の領域に対するミクロ表面粗面化の選択的な適用、表面粗面化粒径、表面粗面化粒径の範囲、表面粗面化粒子材料、コーティング中の表面粗面化粒子濃度、ミクロ表面粗さのレベル、および、他の局面のミクロ表面粗さを含む。研磨材を用いてのボールの外部表面の粗面化に係る様々な局面のミクロ表面粗さは、本明細書中に記載される局面を含みかつ、非限定的な例として、ボール構成仕様、コーティング組成、コーティング組成処方方法、コーティング塗布方法、コーティングデバイス、ゴルフボール上の所定の領域の選択的な粗面化、ゴルフボール粗面化機、ゴルフボール粗面化機を使用する方法、研磨材のタイプ、ミクロ表面粗さのレベルなどを含む。
一態様において、ある局面のミクロ表面粗さは、異なるゴルフボール構成仕様にしたがって、異なる高度な空気力学的特性または異なる度合いの高度な空気力学的特性を示す。例えば、同じ局面の増大したミクロ表面粗さを有しかつ例えばディンプルパターンを除いて同じ構成仕様を有するゴルフボールは、異なる度合いの高度な空気力学的特性を示す場合がある。したがって、一態様では、異なる構成仕様の各ボールごとにミクロ表面粗さを最適化できる。一態様では、ディンプルパターンを除いて同じ構成仕様を有するボールに関してミクロ表面粗さを最適化できる。
性能パラメータの値の増大が高い性能パラメータを反映する態様において、最適化されたミクロ表面粗さを有するゴルフボールは、ピーク性能パラメータの少なくとも95%である性能パラメータを示す。ピーク性能パラメータは、例えば、増大したミクロ表面粗さを伴わない第1の比較ボール(平滑ボール);平滑ボールと同じタイプを成すが平滑ボールのミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;平滑ボールと同じタイプを成すが平滑ボールのミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;平滑ボールと同じタイプを成すが平滑ボールのミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボールが示す性能パラメータの値の最大増大から決定され得る。性能パラメータの値の減少が、高い性能パラメータを反映する態様において、ピーク性能パラメータは、例えば、前述した第1、第2、第3、および、第4の比較ボールが示す性能パラメータの値の最大減少から決定され得る。最適化された表面粗さを有するボールが、増大したミクロ表面粗さを伴わない同じタイプの比較ボール(平滑ボール)と比べて示す増大または減少のパーセンテージは、特定のボール構成仕様および/または特定の性能パラメータにしたがって変化し得る。同様に、最適化された表面粗さを有するボールが示すピーク性能のパーセンテージも、特定のボール構成仕様および/または特定の性能パラメータにしたがって変化し得る。
NIKE(登録商標)20XI-Xゴルフボールのミクロ表面粗面化についての例
本明細書中に開示されている様々な局面のミクロ表面粗さに関して、同じタイプのゴルフボールを用意した。前述したように、同じタイプのゴルフボールは、同じディンプルパターンを含めて同じボール構成を有する。ゴルフボールの空気力学的性能は、USGA規則への適合に関してゴルフボールを検査するためにUSGAが使用するインドアテストレンジに対応するインドアテストレンジ(「ITR」)を使用して検査した。
使用したゴルフボールのタイプは、NIKE(登録商標)20XI-X(「20XI」)であった。20XIは、樹脂コアを有するフォーピース構成のボールである。20XIは、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許出願第13/184,254号の局面にしたがって用意された360個のディンプルを有するディンプルパターンを含む。通常の市販されている20XIボールを対照ボールとして使用し、本実施例では「対照」と称した。
実施例および検査結果
研磨材を用いてボールの外部表面を粗面化する態様について、5つの20XIボールを用意した。2 2/3カップの砂と2 2/3カップの水とを伴うジャーの中に、ボールR、S、Q、およびTを配置し、1、2、3、および4時間のそれぞれにわたってタンブリングさせた。R、S、Q、およびTを用意するために使用した砂のタイプは、日本の藤岡にあるFuji Manufacturing Company Limitedから入手できるFujilundumaであった。砂と水とを伴うジャーの中にボールUを配置し、4時間にわたってタンブリングさせた。Uを用意するために使用した砂のタイプは、ジョージア州のアトランタにあるQUIKRETEのQUIK, All-Purpose Sand#1152であった。前述したように砂と水との混合物中でボールをタンブリングさせることにより行なう粗面化は、ディンプルの内面を著しく変えることなく主にディンプルのランドおよびエッジにずれを与えることが分かった。したがって、砂および水を混ぜ入れることにより粗面化されたボールのディンプルで取得される測定値に基づくミクロ表面粗さの値は、そのようなゴルフボールのディンプルのエッジおよびランドに与えられるミクロ表面粗さの度合いを反映しない場合がある。
図19は、ボールS、T、およびUに関するミクロ表面粗さ(Ra0.25mm)の測定値を含む。図19のボールについてのミクロ表面粗さの値は、各ボールの表面にわたって分散している様々なディンプルで取得された測定値から得られた。したがって、図19に示されているボールS、T、およびUのミクロ表面粗さの値は、各ボールのディンプルのエッジおよびランドに与えられたミクロ表面粗さの度合いを反映しない場合がある。
図20Aは、ポール位置およびシーム位置での異なる打ち上げ条件を伴う3つのドライバーショットシミュレーションにおける、ボールR、S、Q、T、およびUに関する、対照ボールと比較した全キャリー&ロール飛距離(ヤード)の差を示すITRデータを提供する。ボールRおよびSは、1つの打ち上げ条件を除く全てにおいてキャリー&ロール飛距離の増大を示した。ボールUは、全ての打ち上げ条件においてキャリー&ロール飛距離の増大を示した。
図20Bは、ポール位置での258ft/秒、11°、および33.3回転/秒の打ち上げ条件を伴うドライバーショット軌道シミュレーション下でボールが打ち上げられた場合において対照ボールおよびボールUに関してITR検査を使用してレイノルズ数の検査範囲にわたって測定された抗力係数に対する揚力係数の比率(CL/CD)を示すグラフである。特に、粗面化されたボールUは、検査範囲の頂点後段階と検査範囲の頂点前段階の一部とにわたって高いCL/CD比率を示した。この場合、頂点は約Re85kであった。
図20Cは、ポール位置での258ft/秒、11°、および、33.3回転/秒の打ち上げ条件を伴うドライバーショット軌道シミュレーション下でボールが打ち上げられた場合において対照ボールおよびボールUに関してキャリー飛距離(ヤード)にわたって測定されたCL/CD比率を示すグラフである。この場合も先と同様に、粗面化されたボールUは、検査範囲の頂点後段階と検査範囲の頂点前段階の一部とにわたって高いCL/CD比率を示した。この場合、頂点は約170ヤードであった。
実施例および検査結果
コーティングされたゴルフボールを形成するために樹脂と樹脂内に混合された複数の表面粗面化粒子とを有するコーティングをゴルフボール本体に塗布する様々な局面に関して5つの20XIボールを用意した。ボールVおよびWには、最大で5μmの粒径を伴う非晶質シリカ粒子を有する透明コート樹脂でコーティングした。ボールX、Y、およびZには、それぞれ最大で40μm、125μm、および、160μmの粒径を伴う結晶シリカ粒子を15重量%有する透明コート樹脂でコーティングした。図19は、ボールV〜Zにおけるミクロ表面粗さ(Ra0.25mm)の測定値を含む。図19のボールについてのミクロ表面粗さの値は、各ボールの表面にわたって分散している様々なディンプルで取得された測定値から得られた。
図21Aは、ポール位置での258ft/秒、9.7°、および、46回転/秒、ならびに、242ft/秒、11.3°、および、44.7回転/秒の打ち上げ条件を伴うドライバーショット軌道シミュレーション下でボールV、W、X、Y、およびZに関して測定された頂点前、頂点後、および、全平均のCL/CD比率を示す表である。図21B、図21Cおよび図21Dは、図21Aの表に示されているCL/CD比率を、ボールの対応するミクロ表面粗さ値に対してグラフ形態でプロットしている。図21Bのグラフは、全平均CL/CD比率とミクロ表面粗さ(Ra)との間の関係を示しており、図21Cのグラフは、頂点前CL/CD比率とRaとの間の関係を示しており、図21Dのグラフは、頂点後CL/CD比率とRaとの間の関係を示している。特に、ボールV、W、およびXは、対照ボールに対して全平均CL/CD比率の増大を示した。ボールVは、対照ボールよりも約2倍大きいミクロ表面粗さを有し、ボールWおよびXは、対照ボールよりも約3倍大きいミクロ表面粗さを有する。ボールVは、対照ボールよりも0.7%増大した全平均CL/CD比率の最大増大を示した。対照ボールよりも約4倍大きいミクロ表面粗さを有するボールYおよびZは、対照ボールに対して全平均CL/CD比率の減少を示した。したがって、対照ボールよりも0.7%大きいボールVにおける全平均CL/CD比率0.852が、検査された比較ボールについてのピーク値である。
図21Eは、ポール位置での258ft/秒、9.7°、および、46回転/秒の打ち上げ条件を伴うドライバーショット軌道シミュレーション下で打ち上げられたボールV、W、X、Y、およびZならびに対照ボールの、ITR検査によるレイノルズ数の範囲にわたるCL/CDを示すグラフである。図21Fは、図21Eに示されている検査結果のボールV、W、Xおよび対照ボールの頂点後段階を示すグラフである。
平均的なプロのプレーヤーのドライバーショット軌道中に生じるレイノルズ数の範囲は、通常、65〜220kの間である。レイノルズ数はボールの移動速度に比例し、したがって、最も高いレイノルズ数は、クラブ-ボールインパクト直後に生じる。軌道を頂点前段階と頂点後段階とに分けることができる。これらの2つの段階は、通常は、時間的に略等しい長さであるが、それらのレイノルズ数範囲はかなり異なる。
境界層における流体力学の複雑な性質に起因して、ゴルフボールの表面特性の僅かな変化が、他のレイノルズ数範囲(より高いかまたはより低い範囲)に大きな影響を与えることなく、特定のレイノルズ数範囲内で抗力係数および揚力係数などの空気力学的パラメータを著しく変える場合がある。これらの僅かな変化は、ミクロスケールで表面を適合させる(特定のRaのミクロ表面粗さを適用する)ことによって実現され得る。
ミクロ表面粗さの特定の変化が特定のレイノルズ数範囲内でのみ空気力学的パラメータを変えるように思われるため、少なくとも部分的には、他のレイノルズ数範囲の大きな変化を伴うことなく、特定の軌道区間内で空気力学的パラメータを最適化することができる。これは、キャリー飛距離、ロール距離、全キャリー飛距離にプラスの影響を及ぼし得る。また、軌道の性質が、高い頂点または低い頂点などの特定のゴルファーの特定の必要性に合わせられてもよい。他の可能性は、頂点でのキャリー飛距離を変えることである。異なる打ち上げ条件の影響も同様に考慮される必要があり、この影響は、特定のプレーヤーにおける軌道を個別化できる別の可能性となり得る。これらの考慮は、結果として、ドライバーショットに適用できるだけでなく、アイアンショットおよびウェッジショットにも適用できる。
図21Gおよび図21Hは、ポール位置(図21G)およびシーム位置(図21H)での242ft/秒、11.3°、および、44.7回転/秒の打ち上げ条件を伴うドライバーショット軌道シミュレーションにおけるボールV、W、X、Y、Zおよび対照ボールに関する更なるITR検査結果を示す表である。特に、ボールVは、ポール位置でのショット時に、対照ボールよりも頂点が0.1%増大、角度が0.7%増大、時間が0.4%増大し、ポール位置でのショット時に対照ボールよりもキャリー飛距離が0.3%増大、全ヤードが0.5%増大する最大の増大を示した。ボールYは、ポール位置およびシーム位置のそれぞれにおいて対照ボールのロール距離よりも19.9%のロール距離の増大および22.4%のロール距離の増大という最大の増大を示した。20XIボールに関する結果例に基づき、一態様では、20XIボールに関してドライバーショットのキャリー&ロール飛距離を増大させるためには、0.8〜1.8μmのミクロ表面粗さ値が有益である。また、20XIボールに関して全キャリー飛距離を増大させるためには、1.0〜1.5μmのミクロ表面粗さ値が有益である。
本発明のゴルフボール本体は、その構造が限定されず、異なる構成、材料、および、同様なものを有するボールを含む、ワンピースゴルフボール、ツーピースゴルフボール、少なくとも3つの層を備えるマルチピースゴルフボール、および巻芯ゴルフボールを含む。また、本発明は、少なくとも幾つかの非円形ディンプル(例えば、多角形ディンプル、非対称ディンプル、二重半径ディンプルなど)を有するパターンを含む任意のタイプのディンプルパターンに適用できる。本発明は、全てのタイプのゴルフボールに関して適用できる。
III.結論
本発明を、種々の例示的構造、特徴、要素、ならびに構造、特徴、および要素の組み合わせに関して、添付の図面および上記にて説明する。しかし、開示によって与えられる目的は、本発明に関連した種々の特徴および概念の例を提供することであり、本発明の範囲を限定するものではない。関連分野の当業者は、多数の変形および変更が、添付の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の範囲から逸脱することなく、上述の態様に対して行うことができることを認識するであろう。例えば、図と組み合わせて上記で説明した種々の特徴および概念は、個々におよび/または本発明から逸脱することなくいずれかの組み合わせまたはサブコンビネーションにて使用できる。
本発明の他の局面は、例えば、樹脂と粒子とを含むコーティングをゴルフボールの表面に塗布することによって、粗さ増大粒子をカバー部材に組み込むことによって、研磨によりボールの外部表面を粗面化することによって、ボールのミクロ表面粗さを増大させるための粒子を含むゴルフボールを形成するための方法に関する。
[本発明1001]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
該複数の表面粗面化粒子が、
(a)該第1の比較ボール;
(b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す抗力係数に対する揚力係数の全平均の最大値の少なくとも99.3%である、抗力係数に対する揚力係数の全平均を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数および抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
ゴルフボール。
[本発明1002]
前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1003]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1004]
前記表面粗面化粒子が、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、およびシリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子からなる群より選択される、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1005]
前記コーティングが8〜50ミクロンの平均厚さを有する、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1006]
前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1007]
前記コーティングが、前記ゴルフボールのゴルフボール本体の外側表面に塗布されている樹脂層と、該樹脂層の外部表面中に埋め込まれている前記複数の表面粗面化粒子とを含む、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1008]
前記ゴルフボールの前記外部表面の所定の領域が前記第1のミクロ表面粗さを有し、該外部表面の該所定の領域が該外部表面全体の表面領域よりも小さい、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1009]
前記所定の領域が、前記外部表面の少なくとも7.5%にわたる領域を構成する、本発明1008のゴルフボール。
[本発明1010]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1011]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面のあちこちに分散している少なくとも36個の異なるディンプルを取り囲む表面領域を含む、本発明1001のゴルフボール。
[本発明1012]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと、
を備えるゴルフボールであって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
該複数の表面粗面化粒子が、
(a)該第1の比較ボール;
(b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す初期打ち上げ点からのある位置における揚力係数の最大値の少なくとも95%である、初期打ち上げ点からの該位置における揚力係数を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて、初期打ち上げ点からの該位置で測定される、
ゴルフボール。
[本発明1013]
前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、本発明1012のゴルフボール。
[本発明1014]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1012のゴルフボール。
[本発明1015]
前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、本発明1012のゴルフボール。
[本発明1016]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1012のゴルフボール。
[本発明1017]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
該複数の表面粗面化粒子が、
(a)該第1の比較ボール;
(b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す頂点後平均抗力係数の最大値の少なくとも95%である頂点後平均抗力係数を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
ゴルフボール。
[本発明1018]
前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、本発明1017のゴルフボール。
[本発明1019]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1017のゴルフボール。
[本発明1020]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1017のゴルフボール。
[本発明1021]
ゴルフボールの外部表面に増大したミクロ表面粗さを与えるのに適している研磨材を有するゴルフボール粗面化機であって、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、ゴルフボール粗面化機;および
構成仕様の第1の組を有する少なくとも第1のゴルフボールについての、少なくとも1つの性能パラメータとミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む指示デバイス
を含む、キット。
[本発明1022]
前記少なくとも1つの性能パラメータが、スピン、高さ、および、キャリー飛距離のうちの少なくとも1つを含む、本発明1021のキット。
[本発明1023]
前記ゴルフボール粗面化機が、ドラムと、内容積を画定する内面と、外面とを有する回転タンブラを含み、該ドラムが該ドラムの中心軸周りで回転できる、本発明1021のキット。
[本発明1024]
前記回転タンブラの前記内面および前記内容積のうちの少なくとも一方が前記研磨材を含む、本発明1023のキット。
[本発明1025]
前記指示デバイスが、前記タンブラの1分当たりの回転数と、タンブリング時間と、少なくとも前記第1のゴルフボールについてのミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む、本発明1024のキット。
[本発明1026]
前記ゴルフボール粗面化機が、内容積を画定する本体と蓋とを有する容器を含み、前記研磨材が研磨粒子の緩凝集体を含み、該研磨材の該緩凝集体が該容器内に収容されている、本発明1021のキット。
[本発明1027]
前記指示デバイスが、前記容器の1分当たりの回転数と、回転時間と、少なくとも前記第1のゴルフボールについてのミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む、本発明1026のキット。
[本発明1028]
前記ゴルフボール粗面化機がプランジャを備え、該プランジャが、該プランジャの第1端に隣接するハンドル、および該第1端と該プランジャの遠位端との間にあるゴルフボールホルダを有し、
該ゴルフボール粗面化機が該研磨材を収容するハウジングを備え、該研磨材が研磨ブリッスルを含み、かつ、該プランジャの遠位端が該ハウジング内に挿入された場合に該ゴルフボールホルダ内に位置しているゴルフボールが該研磨ブリッスルと接触するように、該研磨ブリッスルが該ハウジング内に位置している、本発明1021のキット。
[本発明1029]
前記指示デバイスが、前記ボールが前記ブリッスルに擦りつけられる回数と、少なくとも前記第1のゴルフボールについてのミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む、本発明1028のキット。
[本発明1030]
熱源を更に含む、本発明1021のキット。
[本発明1031]
ステンシルを更に含むキットであって、該ステンシルが、前記ゴルフボールの前記外部表面の所定の領域に対応する、該ステンシル内に画定されている穴を含み、かつ該所定の領域を除く該ゴルフボールの該外部表面を覆うように適合しており、該外部表面の該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さい、本発明1021のキット。
[本発明1032]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、およびゴルフボールのシームにわたる領域のうちの少なくとも一方として、前記ステンシル内に画定される、本発明1031のキット。
[本発明1033]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および該ディンプルのうちの1つまたは複数にわたる領域のうちの少なくとも一方として、前記ステンシルに画定される、本発明1031のキット。
[本発明1034]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールの前記外部表面の1%〜75%にわたる、本発明1031のキット。
[本発明1035]
ゴルフボールの外部表面に増大したミクロ表面粗さを与えるのに適している研磨材を有するゴルフボール粗面化機;および
構成仕様の第1の組を有する少なくとも第1のゴルフボールについての少なくとも1つの性能パラメータとミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を記憶するメモリを備えるポータブルコンピュータデバイスを含む指示デバイス
を含むシステムであって、
該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
システム。
[本発明1036]
ゴルフボールの外部表面に増大したミクロ表面粗さを与えるのに適している研磨材を設ける工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程;および
構成仕様の第1の組を有する少なくとも第1のゴルフボールについての少なくとも1つの性能パラメータとミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を指示デバイスに与える工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程
を含む、方法。
[本発明1037]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1036の方法。
[本発明1038]
前記研磨材が、該研磨材を含む第1の側と接着剤を含む第2の側とを有する研磨シートであり、該シートが家庭用乾燥機内に設けられるのに適している、本発明1036の方法。
[本発明1039]
前記複数の相関関係が、少なくとも1つの性能パラメータと、少なくとも1つのタイプのゴルフボールについてのミクロ表面粗さと、内部に研磨材が設けられている家庭用乾燥機についての設定との間の相関関係を含む、本発明1038の方法。
[本発明1040]
ステンシルを設ける工程を更に含み、該ステンシルが、前記ゴルフボールの前記外部表面の所定の領域に対応する、該ステンシル内に画定されている穴を含み、かつ該所定の領域を除く該ゴルフボールの該外部表面を覆うように適合しており、該外部表面の該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さい、本発明1036の方法。
[本発明1041]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂を含みかつ外部表面を有する、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、
該所定の領域が、該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを有し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
ゴルフボール。
[本発明1042]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、前記ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、前記ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを含む、本発明1041のゴルフボール。
[本発明1043]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールの前記外部表面上で対称パターンの形態を成す、本発明1041のゴルフボール。
[本発明1044]
前記所定の領域が前記外部表面領域の7.5〜75%にわたる、本発明1041のゴルフボール。
[本発明1045]
前記コーティングが複数の表面粗面化粒子を含み、該表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均サイズを有し、該表面粗面化粒子が、前記コーティングされたゴルフボール本体の前記外部表面の前記所定の領域において、該所定の領域のミクロ表面粗さが該外部表面の前記残りの領域のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きくなるような十分な量で存在する、本発明1041のゴルフボール。
[本発明1046]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1045のゴルフボール。
[本発明1047]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、
400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する表面粗面化粒子が、該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
方法。
[本発明1048]
前記所定の領域が前記外部表面の7.5〜75%にわたる、本発明1047の方法。
[本発明1049]
前記表面粗面化粒子が、前記所定の領域内のコーティングの総重量の1〜30%を構成する、本発明1047の方法。
[本発明1050]
前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、本発明1047の方法。
[本発明1051]
前記コーティングを塗布する工程が、
前記樹脂を樹脂層状態で前記ゴルフボール本体の前記外部表面に塗布する工程;および
複数の表面粗面化粒子を該樹脂層状態の該樹脂に接着させかつ/または該樹脂中に埋め込む工程
を更に含む、本発明1047の方法。
[本発明1052]
前記樹脂層の上にステンシルを適用する工程を更に含み、前記複数の表面粗面化粒子を該樹脂層に接着させかつ/または該樹脂層中に埋め込む工程中に該ステンシルが前記所定の領域を露出させたままとするように、該所定の領域を除く前記外部表面を該ステンシルが覆う、本発明1051の方法。
[本発明1053]
前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、本発明1052の方法。
[本発明1054]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールの前記外部表面上で対称パターンの形態を成す、本発明1053の方法。
[本発明1055]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含み、該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さい、工程;
該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面においてずれを含むように、該外部表面を粗面化する工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程
を含む、方法。
[本発明1056]
前記外部表面を粗面化する工程が、該外部表面を研磨材で研磨することによって行なわれる、本発明1055の方法。
[本発明1057]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1056の方法。
[本発明1058]
前記研磨が、前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1056の方法。
[本発明1059]
前記外部表面にステンシルを適用する工程を更に含み、該ステンシルが、前記粗面化する工程中に、前記所定の領域を露出させたままにしかつ覆われた領域を保護するように、該所定の領域を除く前記ゴルフボールの該外部表面を該ステンシルが覆う、本発明1056の方法。
[本発明1060]
前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、本発明1059の方法。
[本発明1061]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂を含みかつ外部表面を有する、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、該所定の領域が該ゴルフボールの該外部表面上で非対称パターンの形態を成し、
該所定の領域が、該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを有し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
ゴルフボール。
[本発明1062]
前記所定の領域が、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを含む、本発明1061のゴルフボール。
[本発明1063]
前記所定の領域が前記外部表面領域の7.5〜75%にわたる、本発明1061のゴルフボール。
[本発明1064]
前記コーティングが複数の表面粗面化粒子を含み、該表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均サイズを有し、該表面粗面化粒子が、前記コーティングされたゴルフボール本体の前記外部表面の前記所定の領域において、該所定の領域のミクロ表面粗さが該外部表面の前記残りの領域のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きくなるような十分な量で存在する、本発明1061のゴルフボール。
[本発明1065]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1064のゴルフボール。
[本発明1066]
前記表面粗面化粒子が、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、および、シリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子からなる群より選択される、本発明1064のゴルフボール。
[本発明1067]
前記コーティングが8〜50ミクロンの平均厚さを有する、本発明1061のゴルフボール。
[本発明1068]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、かつ該所定の領域が該ゴルフボールの該外部表面上で非対称パターンの形態を成し、
400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する表面粗面化粒子が、該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
方法。
[本発明1069]
前記所定の領域が前記外部表面の7.5〜75%にわたる、本発明1068の方法。
[本発明1070]
前記表面粗面化粒子が前記所定領域内の前記コーティングの総重量の1〜30%を構成する、本発明1068の方法。
[本発明1071]
前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、本発明1068の方法。
[本発明1072]
前記コーティングを塗布する工程が、
前記樹脂を樹脂層状態で前記ゴルフボール本体の前記外部表面に塗布する工程;および
複数の表面粗面化粒子を該樹脂層状態の該樹脂に接着させかつ/または該樹脂中に埋め込む工程
を更に含む、本発明1068の方法。
[本発明1073]
前記樹脂層の上にステンシルを適用する工程を更に含み、前記複数の表面粗面化粒子を該樹脂層に接着させかつ/または該樹脂層中に埋め込む工程中に該ステンシルが前記所定の領域を露出させたままとするように、該所定の領域を除く前記外部表面を該ステンシルが覆う、本発明1072の方法。
[本発明1074]
前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、本発明1073の方法。
[本発明1075]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含み、該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、かつ該所定の領域が該ゴルフボールの該外部表面上で非対称パターンの形態を成す、工程;
該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを含むように、該外部表面を粗面化する工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程
を含む、方法。
[本発明1076]
前記外部表面を粗面化する工程が、該外部表面を研磨材で研磨することによって行なわれる、本発明1075の方法。
[本発明1077]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1076の方法。
[本発明1078]
前記研磨が、前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1076の方法。
[本発明1079]
前記外部表面にステンシルを適用する工程を更に含み、該ステンシルが、前記粗面化する工程中に、前記所定の領域を露出させたままにしかつ覆われた領域を保護するように、該所定の領域を除く前記ゴルフボールの該外部表面を該ステンシルが覆う、本発明1076の方法。
[本発明1080]
前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、本発明1079の方法。
[本発明1081]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
該複数の表面粗面化粒子が、
(e)第1の比較ボール;
(f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示すキャリー飛距離の最大値の少なくとも99.5%であるキャリー飛距離を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー飛距離の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
ゴルフボール。
[本発明1082]
前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1083]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1084]
前記表面粗面化粒子が、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、および、シリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子からなる群より選択される、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1085]
前記コーティングが8〜50ミクロンの平均厚さを有する、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1086]
前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1087]
前記コーティングが、前記ゴルフボールのゴルフボール本体の外側表面に塗布されている樹脂層と、該樹脂層の外側表面中に埋め込まれている前記複数の表面粗面化粒子とを含む、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1088]
前記ゴルフボールの前記外部表面の前記所定の領域が前記第1のミクロ表面粗さを有し、かつ該外部表面の該所定の領域が該外部表面全体の表面領域よりも小さい、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1089]
前記所定の領域が、前記外部表面の少なくとも7.5%にわたる領域を構成する、本発明1088のゴルフボール。
[本発明1090]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1091]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の7.5%が、該ボールの表面のあちこちに分散している少なくとも36個の異なるディンプルを取り囲む表面領域を含む、本発明1081のゴルフボール。
[本発明1092]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂と複数の表面粗面化粒子とを含む、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
該複数の表面粗面化粒子が、
(e)該第1の比較ボール;
(f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す全キャリー&ロール飛距離の最大値の少なくとも99.5%である全キャリー&ロール飛距離を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー&ロール飛距離が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
ゴルフボール。
[本発明1093]
前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、本発明1092のゴルフボール。
[本発明1094]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1092のゴルフボール。
[本発明1095]
前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、本発明1092のゴルフボール。
[本発明1096]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1092のゴルフボール。
[本発明1097]
コアと、
該コアを包むカバーと、
該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
を備えるゴルフボールであって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
該複数の表面粗面化粒子が、
(e)該第1の比較ボール;
(f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す最高頂点の少なくとも96%である頂点を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ頂点の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
ゴルフボール。
[本発明1098]
前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、本発明1097のゴルフボール。
[本発明1099]
前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1097のゴルフボール。
[本発明1100]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1097のゴルフボール。
[本発明1101]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
該ゴルフボールが、
(a)該第1の比較ボール;
(b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す抗力係数に対する揚力係数の全平均の最大値の少なくとも99.3%である、抗力係数に対する揚力係数の全平均を示し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数および抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
方法。
[本発明1102]
前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、本発明1101の方法。
[本発明1103]
前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1102の方法。
[本発明1104]
前記コーティングを塗布する工程が、前記表面粗面化粒子が前記樹脂内に混合されたコーティングを塗布する工程を更に含む、本発明1102の方法。
[本発明1105]
前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、本発明1101の方法。
[本発明1106]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1105の方法。
[本発明1107]
前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1106の方法。
[本発明1108]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1101の方法。
[本発明1109]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
該ゴルフボールが、
(a)該第1の比較ボール;
(b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す初期打ち上げ点からのある位置における揚力係数の最大値の少なくとも95%である、初期打ち上げ点からの該位置における揚力係数を示し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて、初期打ち上げ点からの該位置で測定される、
方法。
[本発明1110]
前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、本発明1109の方法。
[本発明1111]
前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1110の方法。
[本発明1112]
前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、本発明1109の方法。
[本発明1113]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1112の方法。
[本発明1114]
前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1113の方法。
[本発明1115]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
該ゴルフボールが、
(a)該第1の比較ボール;
(b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す頂点後平均抗力係数の最大値の少なくとも95%である頂点後平均抗力係数を示し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
方法。
[本発明1116]
前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、本発明1115の方法。
[本発明1117]
前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1116の方法。
[本発明1118]
前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、本発明1115の方法。
[本発明1119]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1118の方法。
[本発明1120]
前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1119の方法。
[本発明1121]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
該ゴルフボールが、
(e)該第1の比較ボール;
(f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示すキャリー飛距離の最大値の少なくとも99.5%であるキャリー飛距離を示し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー飛距離の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
方法。
[本発明1122]
前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、本発明1121の方法。
[本発明1123]
前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1122の方法。
[本発明1124]
前記コーティングを塗布する工程が、前記表面粗面化粒子が前記樹脂内に混合されたコーティングを塗布することを更に含む、本発明1122の方法。
[本発明1125]
前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、本発明1121の方法。
[本発明1126]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1125の方法。
[本発明1127]
前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1126の方法。
[本発明1128]
前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、本発明1121の方法。
[本発明1129]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
該ゴルフボールが、
(e)該第1の比較ボール;
(f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す全キャリー&ロール飛距離の最大値の少なくとも99.5%である全キャリー&ロール飛距離を示し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー&ロール飛距離が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
方法。
[本発明1130]
前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、本発明1129の方法。
[本発明1131]
前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1130の方法。
[本発明1132]
前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、本発明1129の方法。
[本発明1133]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1132の方法。
[本発明1134]
前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1133の方法。
[本発明1135]
コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
を含む方法であって、
該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
該ゴルフボールが、
(e)該第1の比較ボール;
(f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
(g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
(h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
が示す最高頂点の少なくとも96%である頂点を示し、
ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ頂点の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
方法。
[本発明1136]
前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、本発明1135の方法。
[本発明1137]
前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、本発明1136の方法。
[本発明1138]
前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、本発明1135の方法。
[本発明1139]
前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、本発明1138の方法。
[本発明1140]
前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、本発明1139の方法。

Claims (140)

  1. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    該複数の表面粗面化粒子が、
    (a)該第1の比較ボール;
    (b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す抗力係数に対する揚力係数の全平均の最大値の少なくとも99.3%である、抗力係数に対する揚力係数の全平均を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数および抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
    ゴルフボール。
  2. 前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、請求項1記載のゴルフボール。
  3. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項1記載のゴルフボール。
  4. 前記表面粗面化粒子が、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、およびシリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子からなる群より選択される、請求項1記載のゴルフボール。
  5. 前記コーティングが8〜50ミクロンの平均厚さを有する、請求項1記載のゴルフボール。
  6. 前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、請求項1記載のゴルフボール。
  7. 前記コーティングが、前記ゴルフボールのゴルフボール本体の外側表面に塗布されている樹脂層と、該樹脂層の外部表面中に埋め込まれている前記複数の表面粗面化粒子とを含む、請求項1記載のゴルフボール。
  8. 前記ゴルフボールの前記外部表面の所定の領域が前記第1のミクロ表面粗さを有し、該外部表面の該所定の領域が該外部表面全体の表面領域よりも小さい、請求項1記載のゴルフボール。
  9. 前記所定の領域が、前記外部表面の少なくとも7.5%にわたる領域を構成する、請求項8記載のゴルフボール。
  10. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項1記載のゴルフボール。
  11. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面のあちこちに分散している少なくとも36個の異なるディンプルを取り囲む表面領域を含む、請求項1記載のゴルフボール。
  12. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと、
    を備えるゴルフボールであって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    該複数の表面粗面化粒子が、
    (a)該第1の比較ボール;
    (b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す初期打ち上げ点からのある位置における揚力係数の最大値の少なくとも95%である、初期打ち上げ点からの該位置における揚力係数を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて、初期打ち上げ点からの該位置で測定される、
    ゴルフボール。
  13. 前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、請求項12記載のゴルフボール。
  14. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項12記載のゴルフボール。
  15. 前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、請求項12記載のゴルフボール。
  16. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項12記載のゴルフボール。
  17. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    該複数の表面粗面化粒子が、
    (a)該第1の比較ボール;
    (b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す頂点後平均抗力係数の最大値の少なくとも95%である頂点後平均抗力係数を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
    ゴルフボール。
  18. 前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、請求項17記載のゴルフボール。
  19. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項17記載のゴルフボール。
  20. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項17記載のゴルフボール。
  21. ゴルフボールの外部表面に増大したミクロ表面粗さを与えるのに適している研磨材を有するゴルフボール粗面化機であって、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、ゴルフボール粗面化機;および
    構成仕様の第1の組を有する少なくとも第1のゴルフボールについての、少なくとも1つの性能パラメータとミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む指示デバイス
    を含む、キット。
  22. 前記少なくとも1つの性能パラメータが、スピン、高さ、および、キャリー飛距離のうちの少なくとも1つを含む、請求項21記載のキット。
  23. 前記ゴルフボール粗面化機が、ドラムと、内容積を画定する内面と、外面とを有する回転タンブラを含み、該ドラムが該ドラムの中心軸周りで回転できる、請求項21記載のキット。
  24. 前記回転タンブラの前記内面および前記内容積のうちの少なくとも一方が前記研磨材を含む、請求項23記載のキット。
  25. 前記指示デバイスが、前記タンブラの1分当たりの回転数と、タンブリング時間と、少なくとも前記第1のゴルフボールについてのミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む、請求項24記載のキット。
  26. 前記ゴルフボール粗面化機が、内容積を画定する本体と蓋とを有する容器を含み、前記研磨材が研磨粒子の緩凝集体を含み、該研磨材の該緩凝集体が該容器内に収容されている、請求項21記載のキット。
  27. 前記指示デバイスが、前記容器の1分当たりの回転数と、回転時間と、少なくとも前記第1のゴルフボールについてのミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む、請求項26記載のキット。
  28. 前記ゴルフボール粗面化機がプランジャを備え、該プランジャが、該プランジャの第1端に隣接するハンドル、および該第1端と該プランジャの遠位端との間にあるゴルフボールホルダを有し、
    該ゴルフボール粗面化機が該研磨材を収容するハウジングを備え、該研磨材が研磨ブリッスルを含み、かつ、該プランジャの遠位端が該ハウジング内に挿入された場合に該ゴルフボールホルダ内に位置しているゴルフボールが該研磨ブリッスルと接触するように、該研磨ブリッスルが該ハウジング内に位置している、請求項21記載のキット。
  29. 前記指示デバイスが、前記ボールが前記ブリッスルに擦りつけられる回数と、少なくとも前記第1のゴルフボールについてのミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を含む、請求項28記載のキット。
  30. 熱源を更に含む、請求項21記載のキット。
  31. ステンシルを更に含むキットであって、該ステンシルが、前記ゴルフボールの前記外部表面の所定の領域に対応する、該ステンシル内に画定されている穴を含み、かつ該所定の領域を除く該ゴルフボールの該外部表面を覆うように適合しており、該外部表面の該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さい、請求項21記載のキット。
  32. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、およびゴルフボールのシームにわたる領域のうちの少なくとも一方として、前記ステンシル内に画定される、請求項31記載のキット。
  33. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および該ディンプルのうちの1つまたは複数にわたる領域のうちの少なくとも一方として、前記ステンシルに画定される、請求項31記載のキット。
  34. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールの前記外部表面の1%〜75%にわたる、請求項31記載のキット。
  35. ゴルフボールの外部表面に増大したミクロ表面粗さを与えるのに適している研磨材を有するゴルフボール粗面化機;および
    構成仕様の第1の組を有する少なくとも第1のゴルフボールについての少なくとも1つの性能パラメータとミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を記憶するメモリを備えるポータブルコンピュータデバイスを含む指示デバイス
    を含むシステムであって、
    該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
    システム。
  36. ゴルフボールの外部表面に増大したミクロ表面粗さを与えるのに適している研磨材を設ける工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程;および
    構成仕様の第1の組を有する少なくとも第1のゴルフボールについての少なくとも1つの性能パラメータとミクロ表面粗さとの間における複数の相関関係を指示デバイスに与える工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程
    を含む、方法。
  37. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項36記載の方法。
  38. 前記研磨材が、該研磨材を含む第1の側と接着剤を含む第2の側とを有する研磨シートであり、該シートが家庭用乾燥機内に設けられるのに適している、請求項36記載の方法。
  39. 前記複数の相関関係が、少なくとも1つの性能パラメータと、少なくとも1つのタイプのゴルフボールについてのミクロ表面粗さと、内部に研磨材が設けられている家庭用乾燥機についての設定との間の相関関係を含む、請求項38記載の方法。
  40. ステンシルを設ける工程を更に含み、該ステンシルが、前記ゴルフボールの前記外部表面の所定の領域に対応する、該ステンシル内に画定されている穴を含み、かつ該所定の領域を除く該ゴルフボールの該外部表面を覆うように適合しており、該外部表面の該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さい、請求項36記載の方法。
  41. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂を含みかつ外部表面を有する、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、
    該所定の領域が、該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを有し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
    ゴルフボール。
  42. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、前記ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、前記ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを含む、請求項41記載のゴルフボール。
  43. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールの前記外部表面上で対称パターンの形態を成す、請求項41記載のゴルフボール。
  44. 前記所定の領域が前記外部表面領域の7.5〜75%にわたる、請求項41記載のゴルフボール。
  45. 前記コーティングが複数の表面粗面化粒子を含み、該表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均サイズを有し、該表面粗面化粒子が、前記コーティングされたゴルフボール本体の前記外部表面の前記所定の領域において、該所定の領域のミクロ表面粗さが該外部表面の前記残りの領域のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きくなるような十分な量で存在する、請求項41記載のゴルフボール。
  46. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項45記載のゴルフボール。
  47. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
    外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、
    400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する表面粗面化粒子が、該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
    方法。
  48. 前記所定の領域が前記外部表面の7.5〜75%にわたる、請求項47記載の方法。
  49. 前記表面粗面化粒子が、前記所定の領域内のコーティングの総重量の1〜30%を構成する、請求項47記載の方法。
  50. 前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、請求項47記載の方法。
  51. 前記コーティングを塗布する工程が、
    前記樹脂を樹脂層状態で前記ゴルフボール本体の前記外部表面に塗布する工程;および
    複数の表面粗面化粒子を該樹脂層状態の該樹脂に接着させかつ/または該樹脂中に埋め込む工程
    を更に含む、請求項47記載の方法。
  52. 前記樹脂層の上にステンシルを適用する工程を更に含み、前記複数の表面粗面化粒子を該樹脂層に接着させかつ/または該樹脂層中に埋め込む工程中に該ステンシルが前記所定の領域を露出させたままとするように、該所定の領域を除く前記外部表面を該ステンシルが覆う、請求項51記載の方法。
  53. 前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、請求項52記載の方法。
  54. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールの前記外部表面上で対称パターンの形態を成す、請求項53記載の方法。
  55. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
    外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含み、該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さい、工程;
    該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面においてずれを含むように、該外部表面を粗面化する工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程
    を含む、方法。
  56. 前記外部表面を粗面化する工程が、該外部表面を研磨材で研磨することによって行なわれる、請求項55記載の方法。
  57. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項56記載の方法。
  58. 前記研磨が、前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項56記載の方法。
  59. 前記外部表面にステンシルを適用する工程を更に含み、該ステンシルが、前記粗面化する工程中に、前記所定の領域を露出させたままにしかつ覆われた領域を保護するように、該所定の領域を除く前記ゴルフボールの該外部表面を該ステンシルが覆う、請求項56記載の方法。
  60. 前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、請求項59記載の方法。
  61. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂を含みかつ外部表面を有する、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、該所定の領域が該ゴルフボールの該外部表面上で非対称パターンの形態を成し、
    該所定の領域が、該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを有し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
    ゴルフボール。
  62. 前記所定の領域が、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを含む、請求項61記載のゴルフボール。
  63. 前記所定の領域が前記外部表面領域の7.5〜75%にわたる、請求項61記載のゴルフボール。
  64. 前記コーティングが複数の表面粗面化粒子を含み、該表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均サイズを有し、該表面粗面化粒子が、前記コーティングされたゴルフボール本体の前記外部表面の前記所定の領域において、該所定の領域のミクロ表面粗さが該外部表面の前記残りの領域のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きくなるような十分な量で存在する、請求項61記載のゴルフボール。
  65. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項64記載のゴルフボール。
  66. 前記表面粗面化粒子が、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、および、シリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子からなる群より選択される、請求項64記載のゴルフボール。
  67. 前記コーティングが8〜50ミクロンの平均厚さを有する、請求項61記載のゴルフボール。
  68. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
    外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、かつ該所定の領域が該ゴルフボールの該外部表面上で非対称パターンの形態を成し、
    400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する表面粗面化粒子が、該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、
    方法。
  69. 前記所定の領域が前記外部表面の7.5〜75%にわたる、請求項68記載の方法。
  70. 前記表面粗面化粒子が前記所定領域内の前記コーティングの総重量の1〜30%を構成する、請求項68記載の方法。
  71. 前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、請求項68記載の方法。
  72. 前記コーティングを塗布する工程が、
    前記樹脂を樹脂層状態で前記ゴルフボール本体の前記外部表面に塗布する工程;および
    複数の表面粗面化粒子を該樹脂層状態の該樹脂に接着させかつ/または該樹脂中に埋め込む工程
    を更に含む、請求項68記載の方法。
  73. 前記樹脂層の上にステンシルを適用する工程を更に含み、前記複数の表面粗面化粒子を該樹脂層に接着させかつ/または該樹脂層中に埋め込む工程中に該ステンシルが前記所定の領域を露出させたままとするように、該所定の領域を除く前記外部表面を該ステンシルが覆う、請求項72記載の方法。
  74. 前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、請求項73記載の方法。
  75. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;
    外部表面を有するゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含み、該外部表面が所定の領域と残りの領域とを有し、該所定の領域が、該外部表面全体の表面領域よりも小さく、かつ該所定の領域が該ゴルフボールの該外部表面上で非対称パターンの形態を成す、工程;
    該所定の領域が該残りの領域よりも少なくとも1.2倍大きいミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを含むように、該外部表面を粗面化する工程であって、該ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含む、工程
    を含む、方法。
  76. 前記外部表面を粗面化する工程が、該外部表面を研磨材で研磨することによって行なわれる、請求項75記載の方法。
  77. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項76記載の方法。
  78. 前記研磨が、前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項76記載の方法。
  79. 前記外部表面にステンシルを適用する工程を更に含み、該ステンシルが、前記粗面化する工程中に、前記所定の領域を露出させたままにしかつ覆われた領域を保護するように、該所定の領域を除く前記ゴルフボールの該外部表面を該ステンシルが覆う、請求項76記載の方法。
  80. 前記ステンシルが、前記ゴルフボールの両側の2つのポールのうちの少なくとも一方にわたる領域、該ゴルフボールのシームの少なくとも一部にわたる領域、該ゴルフボールのディンプル間のランドの少なくとも一部にわたる領域、および、該ディンプルのうちの1つまたは複数の少なくとも一部にわたる領域、のうちの少なくとも1つを露出させたままにする、請求項79記載の方法。
  81. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    該複数の表面粗面化粒子が、
    (e)第1の比較ボール;
    (f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示すキャリー飛距離の最大値の少なくとも99.5%であるキャリー飛距離を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー飛距離の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
    ゴルフボール。
  82. 前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、請求項81記載のゴルフボール。
  83. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項81記載のゴルフボール。
  84. 前記表面粗面化粒子が、ヒュームドシリカ、非晶性シリカ、コロイド状シリカ、アルミナ、コロイド状アルミナ、酸化チタン、酸化セシウム、酸化イットリウム、コロイド状イットリア、ジルコニア、コロイド状ジルコニア、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビニルエステル、エポキシ材料、フェノール類、アミノプラスト、ポリウレタン、および、シリカまたは炭酸塩でコーティングされた炭化ケイ素または窒化アルミニウムの複合粒子からなる群より選択される、請求項81記載のゴルフボール。
  85. 前記コーティングが8〜50ミクロンの平均厚さを有する、請求項81記載のゴルフボール。
  86. 前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、請求項81記載のゴルフボール。
  87. 前記コーティングが、前記ゴルフボールのゴルフボール本体の外側表面に塗布されている樹脂層と、該樹脂層の外側表面中に埋め込まれている前記複数の表面粗面化粒子とを含む、請求項81記載のゴルフボール。
  88. 前記ゴルフボールの前記外部表面の前記所定の領域が前記第1のミクロ表面粗さを有し、かつ該外部表面の該所定の領域が該外部表面全体の表面領域よりも小さい、請求項81記載のゴルフボール。
  89. 前記所定の領域が、前記外部表面の少なくとも7.5%にわたる領域を構成する、請求項88記載のゴルフボール。
  90. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項81記載のゴルフボール。
  91. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の7.5%が、該ボールの表面のあちこちに分散している少なくとも36個の異なるディンプルを取り囲む表面領域を含む、請求項81記載のゴルフボール。
  92. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂と複数の表面粗面化粒子とを含む、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    該複数の表面粗面化粒子が、
    (e)該第1の比較ボール;
    (f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す全キャリー&ロール飛距離の最大値の少なくとも99.5%である全キャリー&ロール飛距離を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー&ロール飛距離が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
    ゴルフボール。
  93. 前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、請求項92記載のゴルフボール。
  94. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項92記載のゴルフボール。
  95. 前記コーティングが、前記樹脂中に含有されている前記表面粗面化粒子を含む、請求項92記載のゴルフボール。
  96. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項92記載のゴルフボール。
  97. コアと、
    該コアを包むカバーと、
    該カバーを包むコーティングであって、樹脂および複数の表面粗面化粒子を含む、コーティングと
    を備えるゴルフボールであって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該複数の表面粗面化粒子が、該構成仕様の第1の組を有するが該表面粗面化粒子を含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを該ゴルフボールの外部表面が有するような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    該複数の表面粗面化粒子が、
    (e)該第1の比較ボール;
    (f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す最高頂点の少なくとも96%である頂点を該ゴルフボールが示すような十分な量で、該コーティング中に存在し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ頂点の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
    ゴルフボール。
  98. 前記表面粗面化粒子が400nm〜160ミクロンの平均粒径を有する、請求項97記載のゴルフボール。
  99. 前記表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項97記載のゴルフボール。
  100. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項97記載のゴルフボール。
  101. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
    ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
    該ゴルフボールが、
    (a)該第1の比較ボール;
    (b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す抗力係数に対する揚力係数の全平均の最大値の少なくとも99.3%である、抗力係数に対する揚力係数の全平均を示し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数および抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
    方法。
  102. 前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、請求項101記載の方法。
  103. 前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項102記載の方法。
  104. 前記コーティングを塗布する工程が、前記表面粗面化粒子が前記樹脂内に混合されたコーティングを塗布する工程を更に含む、請求項102記載の方法。
  105. 前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、請求項101記載の方法。
  106. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項105記載の方法。
  107. 前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項106記載の方法。
  108. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項101記載の方法。
  109. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
    ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
    該ゴルフボールが、
    (a)該第1の比較ボール;
    (b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す初期打ち上げ点からのある位置における揚力係数の最大値の少なくとも95%である、初期打ち上げ点からの該位置における揚力係数を示し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ揚力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて、初期打ち上げ点からの該位置で測定される、
    方法。
  110. 前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、請求項109記載の方法。
  111. 前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項110記載の方法。
  112. 前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、請求項109記載の方法。
  113. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項112記載の方法。
  114. 前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項113記載の方法。
  115. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
    ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
    該ゴルフボールが、
    (a)該第1の比較ボール;
    (b)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (c)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (d)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す頂点後平均抗力係数の最大値の少なくとも95%である頂点後平均抗力係数を示し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ抗力係数の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、258ft/秒の初期打ち上げ速度、9.7°の初期打ち上げ角度、および、46回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
    方法。
  116. 前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、請求項115記載の方法。
  117. 前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項116記載の方法。
  118. 前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、請求項115記載の方法。
  119. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項118記載の方法。
  120. 前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項119記載の方法。
  121. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
    ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
    該ゴルフボールが、
    (e)該第1の比較ボール;
    (f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示すキャリー飛距離の最大値の少なくとも99.5%であるキャリー飛距離を示し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー飛距離の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
    方法。
  122. 前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、請求項121記載の方法。
  123. 前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項122記載の方法。
  124. 前記コーティングを塗布する工程が、前記表面粗面化粒子が前記樹脂内に混合されたコーティングを塗布することを更に含む、請求項122記載の方法。
  125. 前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、請求項121記載の方法。
  126. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項125記載の方法。
  127. 前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項126記載の方法。
  128. 前記第1のミクロ表面粗さが、前記ボールの表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる領域の平均ミクロ表面粗さを構成し、該表面領域全体の少なくとも7.5%にわたる該領域が、該ボールの表面上の少なくとも36箇所の別個の位置にわたって分散している、請求項121記載の方法。
  129. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
    ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
    該ゴルフボールが、
    (e)該第1の比較ボール;
    (f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す全キャリー&ロール飛距離の最大値の少なくとも99.5%である全キャリー&ロール飛距離を示し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつキャリー&ロール飛距離が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをシーム方向に打ち上げて測定される、
    方法。
  130. 前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、請求項129記載の方法。
  131. 前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項130記載の方法。
  132. 前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、請求項129記載の方法。
  133. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項132記載の方法。
  134. 前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項133記載の方法。
  135. コアと該コアを包むカバーとを有するゴルフボール本体を用意する工程;および
    ゴルフボールを形成するために、該カバーを包むコーティングを塗布する工程であって、該コーティングが樹脂を含む、工程
    を含む方法であって、
    該ゴルフボールが構成仕様の第1の組を有し、
    該コーティングが、該構成仕様の第1の組を有するが増大したミクロ表面粗さを含まない第1の比較ボールの外部表面のミクロ表面粗さよりも少なくとも1.2倍大きい第1のミクロ表面粗さを示す外部表面を有し、
    該ゴルフボールが、
    (e)該第1の比較ボール;
    (f)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約2.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第2の比較ボール;
    (g)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約3.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第3の比較ボール;および
    (h)該構成仕様の第1の組を有しかつ該第1の比較ボールの該ミクロ表面粗さよりも約4.0倍大きいミクロ表面粗さを有する第4の比較ボール
    が示す最高頂点の少なくとも96%である頂点を示し、
    ここで、ミクロ表面粗さが理想表面からの0.25mm以下のずれを含み、かつ頂点の測定値が、標準的なUSGAのインドアテストレンジ検査プロトコルを使用して、242ft/秒の初期打ち上げ速度、11.3°の初期打ち上げ角度、および、44.7回転/秒の初期打ち上げスピンでボールをポール方向に打ち上げて測定される、
    方法。
  136. 前記コーティングが、400nm〜160ミクロンの平均サイズを有する複数の表面粗面化粒子を含み、かつ該表面粗面化粒子が、前記ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該ゴルフボールの前記外部表面に隣接して存在する、請求項135記載の方法。
  137. 前記複数の表面粗面化粒子が前記コーティングの総重量の1〜30重量%を構成する、請求項136記載の方法。
  138. 前記ゴルフボールの前記外部表面が、該ゴルフボールが前記第1のミクロ表面粗さを示すような十分な量で該外部表面にずれを与えるように研磨材を用いて該外部表面を研磨することによって、粗面化に供される、請求項135記載の方法。
  139. 前記研磨材が、研磨粒子の緩凝集体、固定砥粒、研磨布紙、軽石、鋭利な表面、および、切り込み線が入った表面のうちの少なくとも1つである、請求項138記載の方法。
  140. 前記研磨が、前記ゴルフボールの前記外部表面を研磨材に擦りつけること、該ゴルフボールの該外部表面を研磨材に対して転動させること、および、該外部表面に研磨材を吹き付けることのうちの少なくとも1つによって行なわれる、請求項139記載の方法。
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