JP2014519346A - 臓器開創器 - Google Patents

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Abstract

本発明の医療器具は、一または複数のアンカーおよび長形部材を含む。有利なことに、長形部材はアンカーと結合され得る。長形部材およびアンカーは、腸間膜に作用する力を生むように構成されている。この力は、患者の腸を患者の腹腔の上部内に後退させるのに十分である。患者が僅かに傾斜した姿勢にあると、医療器具の自重によって腸間膜が上腹部内に引っ張られる。腸間膜には腸が結合されているため、この装置は腸も直接引っ張り上げる。この装置のいくつかの実施態様では、軽微な角度が不要となり得る。また、他の態様では、この装置が、腸間膜およびこれに結合した臓器を下腹部内に逆方向に後退させて上腹部への外科的アクセスを容易にし得る。

Description

(関連出願)
本願は、2011年3月28日に出願された米国仮特許出願第61/468272号(「腸開創器」)の優先権を主張するものであり、参照により、その全体が本願に援用される。
下腹部または骨盤領域で手術を行う外科医は、いくつかの困難と対峙する。開腹術または観血手術では、患者のへそに大きな切開部を作って腸にアクセスし、手術領域外かつ上腹部内に腸を安全に移動させるか、あるいは保護しなければならない。この大きな切開部は外傷性であり、失血および回復時間を増やし、合併症のリスクを高める。
加えて外科医は、下腹部または骨盤領域で手術を行うのに、急角度のトレンデレンブルグ体位を用いる必要がある。この体位は、いくつかの問題を呈するとともに、健康な患者にリスクを呈し、肥満患者、老年病患者、糖尿病患者、および心血管障害または呼吸障害のある患者のリスクを高めるものである。トレンデレンブルグ体位のとき、患者は足が頭の上に来る角度に傾斜して横たわる。その角度は一般に10〜30度で、場合によっては45度である。通常の姿勢範囲は、例えば、開腹術・観血手術であれば10〜15度、腹腔鏡手術の場合は10〜20度、ロボット手術の場合は15〜45度である。
係る傾斜では、重力によって腸に対して下方への力が生じるため、腸が上腹部に向かって落ち、これにより骨盤腔または下腹部34に空間ができる。図5および6は、患者の断面を示すとともに、平らに横たわる位置(図5)から急角度のトレンデレンブルグ体位(図6)に移行した場合の影響を示している。患者は手術を受けている間、この姿勢(位置)に置かれるのが一般的で、手術時間は数時間に及び得る。
より急角度のトレンデレンブルグ体位(または角度)も複数の問題を呈し得るとともに、健康な患者にリスクを呈し、肥満患者、老年病患者、糖尿病患者、および心血管障害または呼吸障害のある患者のリスクを高めるものである。患者は、臓器に対して掛かる逆方向の重力によって、呼吸障害、心血管障害、顔面浮腫、眼圧、または頭部の血流停滞を経験することがあり、最悪の場合には、肺水腫や動脈瘤を患ったり、脳卒中のリスクが高まったりすることさえある。また、血流の増加や鬱血によって頭部で麻酔が濃縮することがあり、それによって麻酔のリスクが高まる。
急角度のトレンデレンブルグ体位は、傾斜した手術台から患者が滑り落ちないようにバンドで縛られた下肢にも負担を与える。肥満患者にとっては、腓骨神経への圧迫や損傷に加えて腿や足の鬱血のリスクも高く、下垂足または麻痺に至る可能性がある。
急角度のトレンデレンブルグ体位は、手術の安全性も損なう。患者は外科的処置時に頭部の滑り落ちを経験し得る(すなわち、まず手術台の頭部から滑り落ちる)。頭部の滑り落ちにより、外科医は精密かつ正確に手術を行う能力が損なわれ、内臓を誤って損傷させるリクスが高まる。
最後に、急角度のトレンデレンブルグ体位は、上腹部に腸を維持できるだけの勾配がない場合があり、腸が手術中に下腹部または骨盤領域に滑り落ちることがある。これは、患者の麻酔が切れ始め、患者が呼吸をし始めたときに起こることが多く、珍しい事ではない。吸入は重力に対抗し、時折、腸を上腹部から骨盤領域または下腹部に押し戻す。腸の滑り落ちは、特に外科医が鋭利な手術道具、焼灼器およびレーザーを使用している際の手術ミスや外科的損傷のリスクを高める。
従って、患者の安全性を損なうことなく、手術時における腹部および骨盤領域へのアクセス性を高めることが望ましい。
本発明の実施態様は、医療器具を提供することによって先行技術の問題を解消するものである。医療器具は、例えば、患者の腹腔内の腸間膜または腸間膜に結合した臓器の位置決めを容易にするための臓器開創器(レトラクター)を含み得る。この臓器開創器はハーネスを含み得る。このハーネスは、ポートまたは切開部を通過するように構成された直径を備える長形本体を有し得る。この長形本体は、U字型、V字型、Y字型またはO字型のうち少なくとも一つの形状を成すように構成されており、これにより、前記U字型、V字型、Y字型またはO字型の凹状の部分が前記腸間膜の周囲および前記腸間膜に対向して延びることができる。このハーネスは更に、患者の臓器を腹腔の一部分に後退させるのに十分な力を前記腸間膜に対して生むように構成される。
この医療器具は、少なくとも一つのアンカーおよび長形部材も含み得る。この長形部材はアンカーに結合されている。この長形部材およびアンカーは、患者の腸を腹腔の一部分に後退させるのに十分な力を腸間膜に生むように構成される。
本発明のこれらの特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、以下の記載内容と添付の図面(本発明の好適な実施態様および代替の実施態様の両方を記載する)とを参照することにより、当業者にとってさらに明らかになるであろう。
図1は、20度以下のトレンデレンブルグ体位で患者の腸間膜16および腸を後退させる医療器具の断面側面図である。 図2は、図1の医療器具の前面図である。 図3は、肝臓32に載っている図1の医療器具の別の前面図である 図4は、傾斜の無い状態で仰臥した患者の腸および他の組織の前面図である。 図5は、傾斜の無い状態で仰臥した患者の腸および他の組織の断面側面図である。 図6は、急角度(45度)のトレンデレンブルグ体位における患者の腸および他の組織を示す断面側面図である。 図7は、長形部材14およびアンカー12を備える医療器具10の一例を示す。 図8は、アンカー12として機能する膨張性バルーン17、および吸気弁24を備える医療器具10の別の例を示す。 図9は、アンカー12として機能する膨張性バルーン17、吸気弁24、管26、およびルアー・ロック(luer lock)28を備える医療器具10の別の例を示す。 図10は、図9の医療器具の平面図である。 図11は、膨張性バルーン17に位置する吸気弁24を備える医療器具10の一例を示す。 図12は、長形部材14として機能するストラップ15およびアンカー12として機能する針13を備える医療器具10の別の例を示す。
本発明の実施形態について、以下さらに詳しく説明する。これらの実施形態は多くの異なる形態で実施することができる。また、本願に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、本願が法律的要件を満たすように提供されていると解するべきである。本出願明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、文脈中に別段明記されていない限り、複数形を含む。本願で使用される用語「備える(comprising)」およびその活用形は「含む/備える(including)」およびその活用形の同義語として使用され、非制限的な用語である。
図1〜3に示すとおり、本発明の医療器具10は、一または複数のアンカー12および長形部材14を含む。例えば、長形部材14の端部はアンカー12に結合され得る。長形部材14およびアンカー12は、腸間膜16に作用する力を生むように構成されている。この力は、患者の小腸18と大腸19(以下、両方とも「腸」と呼ぶ)の一部とを患者の上腹部20に後退させるのに十分である。患者が軽微なトレンデレンブルグ体位にあるときには、重力による医療器具10の自重によって腸間膜16が上腹部20内に引っ張られる。腸間膜16には腸が結合されているため、本器具は結合した腸も間接的に引き上げる。器具10のいくつかの実施形態では、軽微な角度(僅かな傾斜)が不要であり得る。
本願にて使用される用語「患者」は、動物および人間を含む。医療器具10は、例えば獣医においても使用され得る。
発明者は、図4に示すとおり、仰臥した位置だと腸が患者の腹腔全体を満たすことを観察した。このような見方をしたとき、腸は一つの塊として移動あるいは操作することが困難である。しかしながら、図2に示すとおり、発明者は、患者の腸間膜16が腸の塊を集める付加的なアタッチメントを提供することも観察した。腸間膜16は通常、腸を体壁に接合する組織のひだである。腸間膜16は、小腸を患者の後腹壁または後壁に繋留する。血管、神経およびリンパ管は、腸を供給するために腸間膜16を通して枝分かれする。腸間膜16は、S状結腸、虫垂、横行結腸ならびに上行結腸および下行結腸(以下「他の臓器」)も支持する。
図1〜3および図7を参照すると、長形部材14は、エラストロマー(例えばゴムまたはポリマー)チューブといった小径の生体適合性材料および比較的柔軟な材料から構成され得る。長形部材14は、腸を後退させる目的で使用される際に所定範囲の患者の大きさおよび年齢に適合するよう、約15cm〜50cmであり得る。長形部材14は、手術室において一揃えの大きさで供給され得る。例えば、15cm、30cmおよび50cmが提供されることがあり、外科医が現場で選択するようになっている。
図8を参照すると、長形部材14は、長形部材14の内腔と流体連通を成すように構成される吸気弁、ポートまたは開口部24を含み得る。例えば吸気弁24は、図9に示すとおり、ルアー・ロック28と組み合わせることができる。吸気弁24は、注射器などの流体ディスペンサーの先端を受け入れるように構成される。ルアー・ロック28は、注射器によって長形部材14の内腔内に注入された流体をロックするように構成される。吸気弁24は、長形部材14の中間部または中間位置に配置され得る。図9を参照すると、吸気弁24は、長形部材14の内腔と流体連通を成すように構成される管26にも接続され得る。管26と長形部材24との間の接続部はY字型を成し得る。
吸気弁24は、例えば、挿入可能でありながら、閉塞したり、あるいは流体損失に対して締め付けたりすることのできるダックビル(duck−bill)またはチューヒー・ボースト(tuohy borst)バルブであり得る。係る特性が丈夫あれば、図8に示すとおり、ルアー・ロック28は必要ない。吸気弁24は直径3mm〜8mmでよく、長形部材14に沿って予め設定した箇所に配置することができる。図8および図9の図示された実施形態では、吸気弁24が、左右対称の医療器具10を想定して腸間膜16および腸へと力を左右対称に印加するために中央に位置する。あるいは図11のように、吸気弁24が長形部材14またはアンカー12の任意の部分に沿った位置にあってもよい。
医療器具10内の流体は、法的要件を満たす生体適合性流体であり得る。例えば、水または生理的塩類溶液、デキストラン、マリソル(malithol)もしくは他の生理的塩類溶液よりも濃い流体であり得る。生体適合性流体は、漏れた際に副作用を保護するものである。この流体は、バルーンの重さ、膨張の速度、位置および分配を制御するために異なる流速を有するように変えても良い。更に、医療器具10の後退力を変えるために重さを変更または適応させる目的で、様々な流体のバリエーションが用いられ得る。以下に記載のとおり、流体はアンカー12のうち一または複数を膨張させることもできる。
長形部材14は、流体の注射によって厚みが増し膨張することができるように比較的膨張性のある壁を有し得る。例えば、長形部材14は、フォーリーカテーテル(Foley’s catheter)、Humi、またはV−CARE器具で使用されるいくつかの血管形成バルーンまたはバルーンと同様に(但しこれらよりも大きく)構成され、腸間膜16および結合した腸を後退させるために重さおよび位置を最適化する所望の形状に伸縮し得る。
長形部材14の壁の膨張性は、厚み、密度または材料成分の変更によって変えることができ、流体の重さをより近位または遠位に割り当てることができる。例えば、長形部材14の壁の厚さまたは密度は、(例えば食品医薬品局(Food and Drug Administration(FDA))で認可された低い密度を用いて)その端部付近で減少し得る。端部の密度が低いことにより、端部の弾力性が増し、端部における流体貯留が促されて、重量が増し、退行能力が高まる。こうして長形部材14の端部は、長形部材14の残り部分と一体的に形成された球状またはバルーンアンカー12となり得る。例えば、長形部材14の遠位端は、1〜10オンスの流体を保持できる程度に拡張することができる。子供の場合には、30mlの水で十分であり得る。より大きな大人の患者に対しては、より大きな重さが好ましい。ある角度で保持され流体を注入される長形部材14は、馬蹄に似ている。また、V字またはY字にも似得る。
アンカー12は、想定される位置と、医療器具10にとって望ましい重量とに依って、平ら、折り曲げられた状態、円状、あるいは楕円形状であり得るおもりを有し得る。このおもりは固形であるか、長形部材14の端部での予め形成された膨張性バルーン17の形状である。予め形成されたバルーンは、例えば1〜10オンスの流体を保持し得る。壁密度が低い領域と同様、このバルーン形状により、より多くの流体が長形部材14の遠位端にて貯留することができる。
医療器具10の外科的な実施態様は様々だが、流体膨張可能な長形部材14およびアンカー12は、小さな切開部を通して使用するのに非常に適している。例えば、外科医(あるいは他の医療従事者)は、骨盤または患者の腹部に切開部を形成することができる。腹腔鏡およびロボット手術において、この切開部はポートを受け入れることができる。本願で使用される用語「ポート」は、患者の身体にある少なくとも部分的に制限された開口部であって、手術によって形成されたか、自然構造的に存在するか、医療器具によって作成または促進されたもの(外科手術または内視鏡によるアクセスを可能にするために切開部を通して医療器具を挿入および配置できるようにするもの)を指す。例えば、へそにおける切開部は、腹腔鏡手術の場合で直径5〜15mmまたはそれ以上のポート、ロボット手術の場合で8〜12mmまたはそれ以上のポートを収容することができる。小開腹術の場合、外科医はポートを設けずに切開部を作り、医療器具10を挿入してもよい。
切開後、外科医はルアー・ロック28を除く長形部材14(両端が自由端である)を摺動させて切開部穴に入れる。ルアー・ロックが患者の外部に保持されるのに対し、エラストロマー長形部材14は患者のへその内部に置かれる。
挿入後、注射器が吸気弁24に取り付けられ、この注射器を通して長形部材14の内腔内に流体が注入される。流体が注入された後、ルアー・ロック28は自動的に閉塞する。ロックされた医療器具10はへそ内に落ちる。
腹腔鏡およびロボット手術では、外科医がその後、外科的ポートを切開部穴に配置し(外科的開口部を開いた状態に維持する)、腹腔鏡または他の器具を挿入する。あるいは、切開後に外科的ポートを直ぐに切開部穴に配置し、ポート穴を通して長形部材14を摺動させ、ルアー・ロックを患者の外部に保持し、ポート穴を流体注入用に保持してもよい。
患者の体内に医療器具10を挿入した後、外科医は、図1に示すとおり、重力によって腸が上腹部20内の所望の位置に後退するまで、患者をトレンデレンブルグ体位に置く。外科医は、ルアー・ロック28近くにある長形部材14の中間部を手術道具で把持する。長形部材14の中間部は腸間膜16上に配置される。重力によってアンカー12または長形部材の端部が腹部の上四分の一まで後退した後、アンカー12は、肝臓32の左右の葉の上、すなわち肝臓32と前腹壁の間、あるいは肝床(liver bed)の下(例えばモリソン窩または網嚢)のいずれかに配置される。外科医は肝臓32と後腹壁(後壁)もしくは胃36との間の空間にアンカーを配置してもよい。
その後、外科医は所望の位置で、この装置が腸間膜16および結合した腸をそれ以上後退させないところまで、トレンデレンブルグ角度を小さくする(体の後部または頭部の傾斜をなくす)。もしこの角度を小さくし過ぎた場合には、医療器具10が腸間膜を後退させられなくなったときに大きくすればよい。この角度は、患者の大きさ、ボディーマス指数および解剖学における格差(関連する臓器の位置および大きさ)に依る。一般に、細身の患者は角度が小さくてもよく、重い患者はより急な角度が必要となり得る。
アンカー12は、重力および/または摩擦力の組み合わせによって長形部材14の張力を保持し得る。長形部材14に沿って延在する重力の分力は、それ自体が、腸間膜によって生じる力を相殺するのに十分であり得る。摩擦力は器官・臓器とアンカー12との間に存在し得る。
医療器具10が適所に配置され、腸間膜16および関連する腸または他の臓器を配置および後退させた後、外科医は所望の手術を行う。
手術後、医療器具10は除去され得る。外科医は、例えば手術道具を使用してルアー・ロック28を把持し、切開部穴に向かって引いた後、この穴に通して引く。容易に除去するために、医療器具10は、手術中の患者の体内から切開部またはポートの外側へ延びている糸を備え得る。外科医は、糸を引いて医療器具10を切開部穴またはポートまで持ってきて除去する。
医療器具10を除去するために切開部穴まで持ってくると、ルアー・ロック28が、切開部穴の外部に突出するまで穴から更に引き出される。この時点では、長形部材14がまだ腹腔内にある。腹腔鏡手術またはロボット手術では、外科医が切開部穴の頂部に配置されたポートを同時に除去し得る。そして必要または所望であれば、他の各種ポート、スコープおよび器具が除去される。
注射器が吸気弁26内に挿入され、この注射器を用いて、長形部材14およびアンカー12(流体で満たされている場合)が収縮される(萎まされる)。(加えて、または代替的に、医療器具10は、灌水装置を用いて患者の腹部内で膨張および収縮され得る)。そして、収縮された医療器具10は切開部穴から完全に除去される。外科医は切開部穴を縫合または閉塞させる。
医療器具10は他の態様も有し得る。例えば長形部材14は、腸間膜16および腸(または他の臓器)に対し、これらを上腹部20内に後退させられるだけの力を及ぼせる長さである限り、他の構成を有し得る。図12に示すとおり、長形部材14は、ストラップ、ベルト、ハーネス、またはメッシュ15を備えることができ、腸間膜16の遠位端に巻き付くように構成される。長形部材14は、遠位の腸間膜16にその頂部を備えるU字型、V字型、またはY字型を有し得るか、そのような形状に構成され得る。あるいは二重に巻かれてO字型を形成するか、いくつかの中間形状を有し得る。これらの形状は腸間膜の一部の周囲に延びるように構成され、グリップ力を強化して、ルーズな腸または他の臓器を制御する。
長形部材14は、ポリマーまたは織物から構成されるコードや線など、断面が詰まった材料であり得る。他の材料は、プラスチック、金属、布、織物、合成繊維、ナイロンまたはゴムを含む。腸間膜16の一部を巻く、ストラップ、ベルト、ハーネス、メッシュ15または他の長形部材14は、アンカー12と同一または異なる材料であり得る。例えば、アンカー14は、プラスチック、金属、布、合成繊維、ナイロン、ゴム、重みを付したボール、人体に適合する被覆された流体、被覆された材料、またはFDAによって人体での使用が承認されている任意の材料を含み得る。アンカー12はまた、おもり、または重みを付したバルーンを含み得る。アンカー12は、クリップまたは金属の塊(またはゴム−鉄マトリクスもしくは鉄ボールといった他の感磁性材料)も含むことができ、所望の後退レベルを維持するために、この金属に掛かる磁力を生む対応磁石が患者の腹部の皮膚の上に載置される。
アンカー12は、前腹壁の内層(小帯や腹膜など)に取り付けられるか、あるいは内層を貫通するクリップ、フック、またはクランプなど、長形部材14とは異なる材料であってもよい。アンカー12は、適切なトラクションを提供するために前腹壁を貫通する針13を備えていてもよい。図12に示すとおり、針13はねじ11に取り付けることができる。その結果、針13は、前腹壁を貫通すると切断され、ねじを残す。このねじはその後、患者の皮膚または別の表面上で調整、拘束、テープ留め、または締め付けされ、所望の後退力(リトラクション)を維持する。
上記のように、長形部材14はいくらかの重量を含むか、いくらかの重量を医療器具10に掛ける。長形部材14は、例えば、一連の重みの付いたボール、被覆された材料、人体に適合可能な流体シース(例えば水を充填した円筒状バルーン)を含み得る。一般に好ましいのはFDA材料である。この長形部材は、医療器具10の重さの相当部分を含む場合、重みの付いたボール、被覆された材料、または流体を保持するための一または複数の容器を画定し得る。この容器は長形部材14の本体内に画成される。長形部材14は、例えば、流体または他のおもり(例えば重みを付けられたボール)を保持するためにその両端部の間に延在する長形の内腔を画定するシース(覆い)であり得る。他の変形例では、医療器具10が長形部材14に沿って均一に重み付けされ得る。
医療器具10は、上腹部の手術をはじめとする他の用途を有し得る。特に、外科医は横行結腸および/または腹膜の網に長形部材14を配置し、下腹部または骨盤領域にアンカー12を配置してもよく、それによって、腸間膜および結合した臓器を下腹部または骨盤領域内に後退させ、上腹部への視覚的かつ空間的アクセスを確保する。また、医療器具10をこれとは逆の方法で適用することにより、外科医は上腹部の臓器(肝臓、胃および胆嚢等)を手術することができる。
医療器具10および関連する外科的処置は、多くの利点を有し得る。開腹術・観血手術では、この装置によって外科医は小さな開口部を設ければよくなるため、外傷および失血が避けられる。そして全ての手術様式(開腹、腹腔鏡、およびロボット)で、外科医は患者を急勾配のトレンデレンブルグ体位に置くことなく、膀胱44、直腸42、子宮および他の骨盤内臓器へとスムーズにアクセスして骨盤腔または下腹部34での手術ができるようになる。例えば、装置10によって患者の傾斜を20度未満にすることができ、場合によっては0度にすることもできる。これは、患者を急勾配のトレンデレンブルグ体位に置く必要があることの多いロボット骨盤の手術において特に有益である。
急勾配のトレンデレンブルグ体位を避ける利点は、患者が通気する際に呼吸系に掛かる負担を低減することを含む。また、心臓血管系への影響も少なくなる。最適または通常の血流が頭部に流れるため、顔面浮腫が減り、診断未確定の動脈瘤のリスクと、それに関連する麻酔のリスクとが下がる。そして下肢に掛かる負担も減るため、下垂足や麻痺を招く腓骨神経の圧迫や損傷のリスクが下がる。頭部が滑り落ちることがないので手術の安全性が向上する。急勾配のトレンデレンブルグ体位を避けることにより、糖尿病や高血圧、あるいは肥満を伴う患者の危険因子も減少する。
この装置は他の利点も提供する。この装置により、外科医は大動脈および総腸骨38を明瞭に見えるようになり、手術中に骨盤腔34および腹部の主要血管を誤って損傷することがなくなる。また、尿管および伴行静脈にも視覚的に明瞭にアクセスできるようになる。この視覚的なアクセスは癌組織を除去する際に特に重要である。図2および図3に示すとおり、この装置は、虫垂を検査する必要がある場合(例えば虫垂炎の場合)に腸および盲腸40も後退させて、虫垂41に外科的および視覚的にアクセスしやすくする。
以上、本システム、装置および方法の態様をいくつか説明してきた。ただし、本願開示内容の精神および範囲から逸脱しない限り、様々な変形・変更がなされ得ることが理解されよう。従って、他の態様も添付の特許請求の範囲内にある。
10 医療器具
11 糸
12 アンカー
13 針
14 長形部材
15 ストラップ
16 腸間膜
17 膨張性バルーン
18 小腸
19 大腸
20 上腹部
26 管
24 吸気弁
28 ルアー・ロック
32 肝臓
34 骨盤腔または下腹部
36 胃
38 大動脈および総腸骨
40 盲腸
41 虫垂
42 直腸
44 膀胱

Claims (63)

  1. 患者の腹腔内の腸間膜または腸間膜に結合した臓器の位置決めを容易にするための臓器開創器であって、
    ポートまたは切開部を通過するように構成された直径を備える長形本体を有するハーネスを備え、
    前記長形本体が、U字型、V字型、Y字型またはO字型のうち少なくとも一つの形状を成すように構成され、これにより前記U字型、V字型またはY字型の凹状の部分が前記腸間膜の周囲および前記腸間膜に対向して延びることができ、
    前記ハーネスが、前記患者の臓器を腹腔の一部分に後退させるのに十分な力を前記腸間膜に対して生むように構成される、臓器開創器。
  2. 第1のアンカーおよび第2のアンカーを更に備え、前記第1のアンカーが前記長形本体の第1の自由端に取り付けられており、第2のアンカーが前記第1の自由端に対向する前記長形本体の第2の自由端に取り付けられている、請求項1に記載の臓器開創器。
  3. 前記アンカーがおもりまたは膨張性バルーンである、請求項1に記載の臓器開創器。
  4. 前記アンカーが、前記患者の前記腹壁の内層に取り付けられるように構成された複数のファスナー、フック、クリップ、またはクランプのうちの一つである、請求項1に記載の臓器開創器。
  5. 前記アンカーが、前記腹壁を貫通するように構成された針である、請求項1に記載の臓器開創器。
  6. 前記アンカーが、前記患者の胸部または腹部に配置される対応磁石に対する感磁性を有する、請求項1に記載の臓器開創器。
  7. 患者の腹腔内の腸間膜または腸間膜に結合された臓器の位置決めを容易にする医療器具であって、
    少なくとも一つのアンカーと、
    前記アンカーに結合された長形部材と、
    を備え、前記長形部材およびアンカーが、前記患者の前記腸を腹腔の一部分に後退させるのに十分な力を前記腸間膜に対して生むように構成された、医療器具。
  8. 前記アンカーが、円形ループを作るように前記長形部材の自由端を接続するように構成された第1のファスナーを含む、請求項7に記載の医療器具。
  9. 前記長形部材が、前記患者の前記腸間膜の一部の上に延び、かつ別の臓器にまで延びるのに十分な長さを有する、請求項7に記載の医療器具。
  10. 前記力が、前記装置と前記患者との間で摩擦によって少なくとも部分的に生じる請求項7に記載の医療器具。
  11. 前記少なくとも一つのアンカーが少なくとも一つのおもりを含む、請求項7に記載の医療器具。
  12. 前記力が、前記おもりに作用した重力によって少なくとも部分的にさらに生じる、請求項11に記載の医療器具。
  13. 前記おもりが第1のおもりおよび第2のおもりを含み、前記第1のおもりが前記長形部材の第1の端部に結合され、前記第2のおもりが前記長形部材の第2の端部に結合される、請求項11に記載の医療器具。
  14. 前記おもりが前記患者の臓器に載るように構成される、請求項11に記載の医療器具。
  15. 前記臓器が一または複数の肝臓部分であり、前記おもりが前記肝臓部分に隣接して挿入されるように構成される、請求項14に記載の医療器具。
  16. 前記おもりが、流体で満たされるように構成されたバルーンである、請求項11に記載の医療器具。
  17. 前記第1のおよび第2のおもりが、流体で満たされるように構成されたバルーンである、請求項13に記載の医療器具。
  18. ポートから延び出し、前記バルーンと流体連通を成す管を更に備える、請求項17に記載の医療器具。
  19. 前記管が前記バルーンから等距離である、請求項18に記載の医療器具。
  20. 前記おもりの少なくとも一部が前記長形部材に沿って分配される、請求項11に記載の医療器具。
  21. 前記おもりが、第1のおよび第2のおもりを更に含み、前記第1のおもりが前記長形部材の第1の端部に結合され、第2のおもりが前記長形部材の第2の端部に結合される、請求項20に記載の医療器具。
  22. 前記アンカーが、第1の感磁性おもりと、対応する第1の磁石とを含み、前記第1の磁石が、前記第1の感磁性材料に対して引力を及ぼすように腹壁の外面に配置されるように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  23. 前記アンカーが、少なくとも2つの感磁性おもりを含み、前記おもりの1つが前記長形部材の第1の端部に結合され、他方のおもりが前記長形部材の第2の端部に結合され、少なくとも一つの対応する磁石が、前記感磁性のおもりに対して引力を及ぼすように腹壁の外面に配置されるように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  24. 前記アンカーが、前記患者の腹壁に取り付けられるように構成された少なくとも一つの第1のファスナーを備える、請求項7に記載の医療器具。
  25. 前記アンカーが、円形ループを作るために前記長形部材の自由端を接続するように構成された第2のファスナーを備える、請求項24に記載の医療器具。
  26. 前記アンカーが少なくとも2つのファスナーを備え、前記ファスナーの一方が前記長形部材の第1の端部に結合され、前記ファスナーの他方が前記長形部材の第2の端部に結合された、請求項7に記載の医療器具。
  27. 前記患者の腹壁に取り付けられた前記ファスナーの取付具が、前記患者の腸間膜の一部分の周囲に延びるU字型またはV字型を形成する、請求項26に記載の医療器具。
  28. 前記ファスナーのそれぞれが、クリップ、クランプまたはフックのうち少なくとも一つを含む、請求項24に記載の医療器具。
  29. 前記ファスナーのそれぞれが、前記患者の腹壁を通して延びるように構成された少なくとも一つの穴開け部材を含む、請求項24に記載の医療器具。
  30. 前記装置が、前記患者が45度未満のトレンデレンブルグ体位に置かれたときに前記腸間膜を後退させるように構成された、請求項7に記載の医療器具。
  31. 前記装置が、前記患者が20度未満のトレンデレンブルグ体位に置かれたときに前記腸間膜を後退させるように構成された、請求項7に記載の医療器具。
  32. 前記装置がポートを通して挿入するように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  33. 前記ポートが腹腔鏡用ポートである、請求項32に記載の医療器具。
  34. 前記ポートがロボット外科用ポートである、請求項32に記載の医療器具。
  35. 前記ポートが5〜15mm以上である、請求項32に記載の医療器具。
  36. 前記ポートが8〜12mm以上である、請求項32に記載の医療器具。
  37. 前記ポートが前記患者のへそまたは腹部で画成される、請求項32に記載の医療器具。
  38. 前記長形部材が前記患者の腸間膜および前記腸の少なくとも一部の外面の周囲に延びるように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  39. 前記装置が、前記患者の骨盤領域での手術を容易にする位置に前記腸を保持するように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  40. 前記患者のへその下での手術を容易にする位置に前記腸を保持するように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  41. 前記長形部材が、第1の端部と第2の端部との間に亘り幾何剛性を有する、請求項7に記載の医療器具。
  42. 前記長形部材が、前記患者の腸間膜に隣接し、かつ前記患者の腸間膜の周囲に延びるように凹形状を形成するように構成される、請求項7に記載の医療器具。
  43. 前記長形部材がチューブ、ネット、メッシュ、ストラップ、ベルトまたはハーネスのうち少なくとも一つを含む、請求項7に記載の医療器具。
  44. 前記長形部材がプラスチック、金属、布、合成繊維、ナイロンまたはゴムのうち少なくとも一つを含む、請求項7に記載の医療器具。
  45. 前記長形部材が少なくとも一つの容器を画定する、請求項7に記載の医療器具。
  46. 前記長形部材によって画定された前記容器が少なくとも一つのおもりを保持する、請求項45に記載の医療器具。
  47. 前記容器が前記長形部材に沿って延び、前記おもりが前記長形部材の全長に沿って均一に分配される、請求項46に記載の医療器具。
  48. 前記長形部材が長形シースであり、前記容器が前記長形シースの両端部間に延在する、請求項45に記載の医療器具。
  49. 前記おもりが前記容器内の流体である、請求項45に記載の医療器具。
  50. 前記おもりが、前記長形部材の全長に沿って延在する複数の容器内に配置された複数の重みを付けられたボールを含む、請求項45に記載の医療器具。
  51. 前記おもりが丸い輪郭を有する、請求項11に記載の医療器具。
  52. 前記長形部材が可撓性である、請求項7に記載の医療器具。
  53. 前記重力が前記腸間膜によって前記装置に対して生じた力に対抗する分力を有する、請求項12に記載の医療器具。
  54. 糸が前記医療器具10に取り付けられている、請求項7に記載の医療器具。
  55. 糸が、ポートまたは切開部を通して除去されるように構成される、請求項54に記載の医療器具。
  56. 糸が、回復を容易にするために前記長形部材に取り付けられている、請求項7に記載の医療器具。
  57. 糸が、回収を容易にするために前記アンカーに取り付けられている、請求項7に記載の医療器具。
  58. 前記長形部材がルアー・ロックおよび吸気弁を含む、請求項16に記載の医療器具。
  59. 前記長形部材がルアー・ロックおよび吸気弁を含む、請求項49に記載の医療器具。
  60. 腸を含む、患者の腸間膜に結合した臓器を位置決めするための方法であって、
    前記患者の腹壁にアクセス用開口部を形成することと、
    前記アクセス用開口部を通して前記患者の腹腔内に長形部材を挿入することと、
    前記患者の腸間膜に沿って前記長形部材を延ばすことと、
    前記長形部材の第1および第2の端部を前記腹腔内に延ばすことと、
    前記患者の小腸を前記腹腔の上部内に後退させるために前記長形部材および腸間膜に張力を印加することと、
    前記腹腔の上部で前記腸間膜および腸を保持するために前記長形部材の第1の端部および第2の端部をアンカーで固定することと、
    を含む方法。
  61. 腹腔で処置を行うことを更に含む、請求項60に記載の方法。
  62. 下部が前記患者のへそから下である、請求項60に記載の方法。
  63. アンカーで固定することが、前記腹腔の上部で前記長形部材の端部に結合されたおもりを位置決めすることを含む、請求項60に記載の方法。

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