JP2014519036A - ゲムシタビンイムノアッセイ - Google Patents

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Abstract

本発明は、ゲムシタビン連結免疫原を使用することにより生成される、ゲムシタビン及び独特の抗体に由来する、新規なコンジュゲート及び免疫原を含み、これらは体液中のゲムシタビンの定量化及びモニタリングのためのイムノアッセイに有用である。

Description

本発明は、化学療法中の最適な薬物濃度を迅速に決定するために、ヒト生体試料におけるゲムシタビンの存在を決定又は定量化するためのイムノアッセイの分野に関する。
がんは、体の一部位の細胞が制御不能に増殖を始めるときに生じる共通の形質をすべてが共有する、一群の悪性腫瘍を記述するために使用される用語である。大多数のがんは腫瘍として形成するが、血液中に現れ、それらが増殖する他の組織を通して循環することもできる。がん悪性腫瘍は、最も一般的には、手術、化学療法、及び/又は放射線療法の併用で治療する。特定のがんを治療するために使用される治療の種類は、がん悪性腫瘍の種類及びがん悪性腫瘍が診断されるステージを含むいくつかの要因によって決まる。
ゲムシタビンは、膵臓がん;Poplinら、J Clin Oncol、27、23、3778〜85、2009、並びに非小細胞肺がん;Zinner,RGら、Int J Radiat Oncol Biol Phys、73、1、119〜27、2009;及びTreat,JAら、Ann Oncol、2009の治療に使用される、一般的な細胞毒性剤である。ゲムシタビンは、膵臓がんの補助的治療としても使用される(Saif,MW、JOP、10、4、373〜7、2009;Li,J及びMW Saif、JOP、10、4、361〜5、2009)。この化合物は、その用途は広いものの、肝障害及び腎障害に加えて骨髄抑制などの衰弱性の副作用を伴うとされている。体内のゲムシタビンレベルをモニタリングして投与量を調節することにより、これらの副作用がより良好にコントロールされ、患者において制限され得る。
ゲムシタビンは、以下の式の塩酸塩である。
Figure 2014519036
ゲムシタビンの投与量とその結果の治療効果に影響を及ぼす血清薬物濃度との間には、多くの場合、様々な関連性がある。これは女性及び高齢の患者に特にあてはまる。これらのグループは排出能が低く、その結果あらゆる投与量に対して高い血漿中濃度を示す。ゲムシタビン(I)は、体内でシチジンデアミナーゼ(CDA)によって、その薬学的に不活性な主要代謝物である、以下の式の、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン(dFdU)に代謝される。
Figure 2014519036
患者の血液、血漿、又は血清中における他のゲムシタビン代謝物は、多くても微量しか存在しない。イムノアッセイのための血液及び血漿試料などのヒト生体試料を調製する際に、テトラヒドロウリジン(THU)を使用することが必要である。患者試料を収集する際、ゲムシタビンが、式IIの化合物の不活性な代謝産物へとさらに代謝されるのを防ぐために、この保存剤はシチジンデアミナーゼ活性を阻害する働きがある。保存剤テトラヒドロウリジンは、以下の式を有する。
Figure 2014519036
ゲムシタビンの薬物動態の多様性については、個体内及び個体間で非常に幅広く変動し、以下を含む多くの要因によって強い影響を受ける。
− 臓器機能
− 遺伝的調節
− 病態
− 年齢
− サンプリングの時期
− 薬物投与方法
− 技法関連投与
このような多様性の結果として、以下に例示されるように(Hon,YY及びWE Evans、Clin Chem、44、2、388〜400、1998)、異なる個体間で同一薬物を同一量投与しても臨床成果が劇的に異なり得る。同量のゲムシタビン投与の効果は、個体の薬物代謝及び患者における最終的な血清薬物濃度に基づいて有意に変化する。治療薬物管理によって臨床医は、経口及び静脈内薬物投与の両方における患者間の差について識見をもち得る。治療薬物管理によって、薬物投与量を患者それぞれに個別配慮することが可能となり、好ましくない副作用は起こさずに、効果的ながん治療の機会が大いに高まり得る(Nieto,Y、Curr Drug Metab、2、1、53〜66、2001)。
さらに、ゲムシタビンの治療薬物管理は、化学療法の投与時に、実際的な所定投与量及び効果的な血清濃度レベルを達成することを確実にするための優秀な手段となり得る。血清濃度の多様性は、生理学的要因だけでなく、投与技術の違いにも起因し得ることがわかってきた(Caffo,O、S Fallani、E Marangon、S Nobili、MI Cassetta、V Murgia、F Sala、A Novelli、E Mini、M Zucchetti、及びE Galligioni、Cancer Chemother Pharmacol、2010)。
ゲムシタビンの通常の治療薬物管理のためには、一般的な研究用機器に適応可能な、単純な自動化検査ができることが必要であろう。これらの判断基準に最も適合する検査は、ラジオイムノアッセイ及び酵素免疫吸着アッセイなどのイムノアッセイである。しかし、これらのイムノアッセイに使用される対応する抗体は、薬学的に不活性なゲムシタビン代謝物及び式IIIの保存剤に対しては実質的ないかなる活性をも有さずに、ゲムシタビンに対して広い交差反応性を表示する必要がある。ゲムシタビン薬物濃度のモニタリングを効果的に行うために、この抗体は、活性化合物ゲムシタビンに最も特異的であり、薬学的に不活性な代謝物2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン(式IIの化合物)及び保存剤テトラヒドロウリジン(式IIIの化合物)に対して示される交差反応性が非常に低いか交差反応性を示さないことが必要である。
本発明によれば、薬学的に不活性なゲムシタビン主要代謝物2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジンに対しては実質的ないかなる交差反応性をも有さずに、ゲムシタビンに結合するために、ゲムシタビンに実質的に選択的に反応する、新規な種類の抗体が作製されている。さらに、これらの抗体は、患者試料を収集する際、収集された患者試料中のゲムシタビンを安定化するために必要な、ゲムシタビン保存剤テトラヒドロウリジンとは反応しない。選択的な反応性とは、これらの抗体が、薬学的に活性なゲムシタビン分子とのみ反応し、薬学的に不活性なゲムシタビン代謝物、最も重要且つ基礎的な遮断代謝物である2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及び保存剤テトラヒドロウリジンとは実質的には反応しない又は交差反応しないことを意味する。
反応性チオール又はアミノ官能基を有する免疫原性担体と、式
Figure 2014519036

(式中、Bは、−CH−又は
Figure 2014519036

であり、
Yは、有機スペーシング基であり、
Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することができる官能基であり、
pは、0又は1の整数である)
の5−置換ゲムシタビン化合物又はその塩とのコンジュゲートである免疫原を使用することにより、ゲムシタビンに特異的であり、薬学的に不活性な代謝物2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン並びにテトラヒドロウリジンとは実質的に反応しない又は結合しない抗体が作製されることを見出した。ゲムシタビンと実質的に選択的に反応し、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びテトラヒドロウリジンとは交差反応しないこれらの抗体を提供することによって、ゲムシタビンによる治療中の患者の体液試料中のゲムシタビンを特異的に検出しモニターすることができるイムノアッセイの作製が可能となる。また本発明には、前記イムノアッセイのための試薬及びキットが含まれる。
本発明によれば、ゲムシタビンと実質的に選択的に反応し、薬学的に不活性なゲムシタビン代謝物、特に2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及び保存剤テトラヒドロウリジンとは実質的に反応しない又は交差反応しない、新規な種類の抗体を提供する。免疫原のように、式IVの化合物又はその塩のこれらの誘導体の使用によって、本発明の新規な種類の抗体が提供されることが見出されている。これらの抗体の使用によって、血液、血漿、又は他の体液試料中のゲムシタビンを検出及び/又は定量化するための、試薬を含むイムノアッセイ及びこうしたイムノアッセイ用のキットが開発されている。このイムノアッセイの使用により、体液試料、好ましくは血液又は血漿試料中のゲムシタビンの存在及びその量を検出及び/又は定量化し得る。この様に、ゲムシタビン治療中の患者を療法の間中モニタリングすることができ、その治療は前記モニタリングに従って調節され得る。本発明によって、化学療法剤としてゲムシタビンを使用して治療中のがん患者におけるゲムシタビンの治療薬物管理が可能となる。
本発明のアッセイで使用される試薬は、反応性チオール基又はアミノ基を含有する担体と、式IVの化合物又はその塩とのコンジュゲートである。前述の担体は、反応性チオール基又はアミノ基を含有するポリアミン系ポリマーを含有することが好ましい。免疫原を調製する際、前述の担体は、反応性チオール基又はアミノ基を有するポリアミン系ポリマーを好ましくは含有する、免疫原性ポリマーである。イムノアッセイに使用するとき、これらのコンジュゲートは、本発明の抗体と結合するために試料中に存在するゲムシタビンの競合的結合パートナーである。したがって、抗体に結合するコンジュゲート試薬の量は、試料中のゲムシタビンの量に逆比例することになる。本発明によれば、本アッセイは、抗体に結合する又は結合しない前記コンジュゲートの量を検出し測定するための、従来のいかなる測定方法も利用する。前述の方法の使用によって、結合又は未結合コンジュゲートの量を決定することができる。一般に、試料中のゲムシタビン量は、試料中のゲムシタビンによって産生される結合又は未結合コンジュゲートの測定量を、検査試料の予想範囲に含まれる、既知の量のゲムシタビンを含有する試料から得られた標準曲線又は検量線から決定される結合又は未結合コンジュゲートの数値と関係づけることにより決定される。検量線を作成するこのような研究は、試料に使用される同一のイムノアッセイ法を使って決定される。
免疫原を含むコンジュゲートは、式IVの化合物又はその塩から調製される。免疫原を含む、反応性末端アミノ基又はチオール基を有する担体は、以下の式を有するリガンド部分に連結される。
Figure 2014519036

式中、X’は、−CH−又は官能性連結基であり、Y、B、及びpは上述の通りである。
このリガンド部分は、ポリアミン系ポリマーを含有する担体上の一つ又は複数の活性チオール部位又はアミノ部位に連結し得る。これらの担体はポリマーを含有することが好ましく、反応性チオール基又はアミノ基を含有するポリアミン系ポリマーを含有することが最も好ましい。
定義
本明細書を通して、以下の定義が理解されよう。
用語ゲムシタビンは、ゲムシタビン並びに薬学的に許容できるゲムシタビンの塩を含む。
用語「免疫原」及び「免疫原性」は、生体の中で免疫応答を誘発し、作り出し、又は生み出すことのできる物質を意味する。
用語「コンジュゲート」は、二つの部分を互いに結合することによって形成される任意の物質を意味する。本発明による代表的なコンジュゲートは、式IVの化合物などの低分子と、担体又はポリアミン系ポリマー、特にタンパク質などの高分子とを互いに結合することにより形成されるものを含む。コンジュゲートにおいて、低分子は高分子の一つ又は複数の活性部位で結合し得る。用語コンジュゲートは、用語免疫原を含む。
「ハプテン」は、部分的又は不完全な抗原である。ハプテンは担体を有しない物質であり、抗体産生を刺激することはできないが、抗体と反応する、主として低分子量物質である。後者の場合、ハプテンが高分子量の免疫原性担体にカップリングし、このカップリングされた産物、すなわち免疫原をヒト又は動物対象に注射することにより形成される。本発明のハプテンはゲムシタビンである。
本明細書で使用される場合、「スペーシング基」又は「スペーサー」は、CH又は官能性連結基によって、ハプテン、担体、免疫原、標識、又はトレーサーなどの二つ以上の部分構造を連結する化学構造の部分を意味する。これらのスペーサー基は、本出願において以下に列挙されるであろう。スペーシング基の原子及びスペーシング基内の鎖の原子は、それら自体化学結合によって連結される。好ましいスペーサーには、直鎖状又は分枝鎖状、飽和状又は不飽和状炭素鎖がある。これらの炭素鎖はまた鎖内に又は鎖の端部に、一つ又は複数のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロ原子」は、酸素、窒素、及び硫黄からなる群より選択される炭素以外の原子を意味する。スペーシング基はまた、鎖の部分として、又は鎖の中の原子の一つを置換して、環状又は芳香族基を含み得る。
スペーシング基中の原子の数は、水素以外の原子を数えることにより決定される。スペーシング基内の鎖中の原子の数は、連結される部分構造間の最も短い経路に沿って、水素以外の原子を数えることにより決定される。官能性連結基は、標識又は担体又はポリアミン系ポリマーを有するハプテンのコンジュゲートを合成するために、ハプテン又はスペーシング基を活性化する、例えば、それらに利用可能な官能部位を提供するために使用できる。
本明細書で使用される用語として、「免疫原性担体」は免疫原性物質であり、一般にはタンパク質、又は反応性チオール基若しくはアミノ基を有するように修飾されたタンパク質であり、本ゲムシタビンの場合には、ハプテンと結合することができ、それによって、これらのハプテン誘導体が免疫反応を誘導し、これらのハプテンと特異的に結合することができる抗体の産生を誘発することを可能にする。免疫原性担体及び連結基は、本出願において以下に列挙されるであろう。免疫原性担体物質は、異質として認識されることにより宿主から免疫応答を誘発する、タンパク質、糖タンパク質、複合ポリアミノ多糖(polyamino−polysaccharide)、粒子、及び核酸を含む。ポリアミノ多糖類は、多糖類から、従来の既知のいかなる調製手段によって調製されてもよい。
また種々のタンパク質タイプには、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体が採用され得る。これらのタイプには、アルブミン、血清タンパク質、リポタンパク質などが含まれる。実例となるタンパク質は、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、卵白アルブミン、ウシサイログロブリン(BTG)などを含む。或いは、合成ポリ(アミノ酸)が利用され得る。或いは、これらのタンパク質は反応性チオール基を含有するように修飾することができる。
免疫原性担体はまた、単糖類の繰り返しの縮合によって組み立てられた高分子量ポリマーである、ポリアミノ多糖類を含み得る。多糖類の例は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、アラビアゴムなどの炭水化物ガム、寒天などである。多糖類はまた、ポリアミノ酸残基及び/又は脂質残基を含有し得る。
本免疫原性担体はまた、単独で又は上述のポリ(アミノ酸)若しくは多糖類の一つとコンジュゲートしたポリ(核酸)であり得る。
本免疫原性担体はまた、固体粒子を含み得る。本粒子は一般的に少なくとも約0.02ミクロン(μm)、約100μm以下であり、通常は直径が約0.05μmから10μmである。本粒子は、有機又は無機であり、膨潤性又は非膨潤性であり、多孔性又は非多孔性であり、最適には水に近似した密度を有し、一般的に約0.7から1.5g/mLであり、透明、部分的透明、又は不透明であり得る材料から構成され得る。本粒子は、赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖状球菌(Streptococcus)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、大腸菌(E.coli)、及びウイルスなどの非限定的な例を含む、細胞及び微生物などの生体物質であり得る。本粒子はまた、有機及び無機ポリマー、リポソーム、ラテックス、リン脂質小胞、又はリポタンパク質を含み得る。
「ポリ(アミノ酸)」又は「ポリペプチド」は、アミノ酸から形成されるポリアミドである。ポリ(アミノ酸)は一般に分子量が約2,000から、分子量の上限はないが、通常10,000,000未満であり、通常は約600,000ダルトン以下である。通常は、免疫原性担体又は酵素が関与するか否かによって範囲が異なる。
「ペプチド」は、アミド(ペプチド)結合によって二つ以上のアミノ酸の連結により形成されるあらゆる化合物であり、通常はα−アミノ酸のポリマーであり、ここで、それぞれのアミノ酸残基(NH末端を除く)のα−アミノ基が、直鎖の次の残基のα−カルボキシル基に連結される。用語ペプチド、ポリペプチド、及びポリ(アミノ酸)は、大きさに制限のないこの種の化合物を意味するとして本明細書において同義的に使用される。この種の最大のものはタンパク質と称される。これらのポリマーペプチドは、反応性NH末端基を末端SH基へ変換する従来の方法によって修飾することができる。
「標識」、「検出分子」、又は「トレーサー」は、検出シグナルを生じる又はそれを生じるために誘導され得るあらゆる分子である。標識は被検体、免疫原、抗体、又は、受容体若しくはリガンド、特にハプテンなどの受容体に結合し得る分子などのその他の分子にコンジュゲートし得る。標識の非限定的な例には、放射性同位体、酵素、酵素断片、酵素基質、酵素阻害剤、補酵素、触媒、蛍光体、色素、化学発光体、発光体、若しくは増感剤;非磁性粒子若しくは磁性粒子、固相担体、リポソーム、リガンド、又は受容体が含まれる。
用語「抗体」は、抗原に対する特異的なタンパク質結合パートナーを意味し、あらゆる物質又は物質の群であり、他の物質は除外して抗原に特異的な結合親和性を有する。総称としての抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び抗体断片を包含する。
用語「誘導体」は、一つ又は複数の化学反応により親化合物から作られる化合物又は分子を意味する。
用語「担体」は、固体粒子及び/又は上述したような免疫原ポリマーなどの重合体ポリマーを意味する。担体が固体粒子である場合、固体粒子は、式IVの化合物中の官能基Xに結合するための一つ又は複数の反応性部位を提供するために、ポリアミン系ポリマーに結合し、それで被覆され、又はそれに付着し得る。
用語「試薬キット」又は「検査キット」は、アッセイを実施する際に使用される物質の集まりを意味する。試薬は、その交差反応性及び安定性、並びに液体又は凍結乾燥形態によって、同一の又は別々の容器に入れて組み合わせて包装された形で提供することができる。キットで提供される試薬の量及び割合は、個々の使用に応じて最適な結果を提供するように選択することができる。本発明の特徴を実施する試薬キットは、ゲムシタビンに特異的な抗体を含む。本キットは、被検体のリガンド並びにキャリブレーション及びコントロール物質をさらに含み得る。本試薬は液体形態のまま、又は凍結乾燥状態であってもよい。
語句「キャリブレーション及びコントロール物質」は、既知量の測定される薬物を含有する、あらゆる標準又は基準物質を意味する。薬物濃度は、未知の検体について得られた結果と標準から得られた結果とを比較することによって算出される。これは検量線を作成することにより一般に行われる。
用語「生体試料」は、これに限定されるものではないが、生物又は以前生物だったもの由来のあらゆる量の物質を含む。このような生物は、これらに限定されるものではないが、ヒト、マウス、サル、ラット、ウサギ、ウマ、及びその他の動物を含む。このような物質は、これらに限定されるものではないが、血液、血清、血漿、尿、細胞、器官、組織、骨、骨髄、リンパ液、リンパ節、滑液組織、軟骨細胞、滑液マクロファージ、内皮細胞、及び皮膚を含む。
試薬及び免疫原
イムノアッセイを構築する際、ゲムシタビンのコンジュゲートは、抗体の結合部位で試料中のゲムシタビンと競合するように構築される。本発明のイムノアッセイにおいて、試薬は、式IVの化合物の5’置換ゲムシタビン誘導体と、前述の必須の特性を有する抗体とのコンジュゲートである。式IV−Bの化合物において、リンカースペーサー(linker spacer)はこの分子の−B−(Y)−X’部を構成する。コンジュゲート及び免疫原を調製する際の、これらのリンカーにおけるX’及びスペーサー−B−(Y)−X’は、従来のものである。イムノアッセイのためのコンジュゲート及び免疫原を調製するために利用される、従来のあらゆるスペーサー連結基は、式IV−Bの化合物において利用され得る。このような従来のリンカー及びスペーサーは、米国特許第5,501,987号及び米国特許第5,101,015号に開示される。
好ましいスペーサー基には、上述のスペーサー基が含まれる。特に好ましいスペーシング基は、1から10個の炭素原子を含有するアルキレンなどの基であり
Figure 2014519036

(式中、n及びoは0から6までの整数であり、mは1から6までの整数である)、とりわけ好ましいスペーシング基はアルキレンである。Yで表されるスペーシング基の前述の構造に関して、官能基Xは、本構造の右側の末端部すなわち(CH)m及び(CH)oが位置するところに連結される。
式IV−Bの化合物において、X’は−CH−又はポリマー担体のアミン又はチオール基にスペーサーを連結する官能基である。基X’は、担体として又は免疫原としても使用されるポリアミン系ポリマーのアミノ又はチオール基に結合することができる、式IVの化合物の末端官能基Xの結果物である。アミン又はチオール基と反応することのできるいかなる末端官能基も、式IVの化合物における官能基Xとして利用することができる。X内に含まれるこれらの末端官能基は、
Figure 2014519036

であることが好ましく、式中、Rは水素であるか又はそれが結合している酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、Rは酸素又は硫黄である。
Figure 2014519036

基は、イソシアネート又はイソチオシアネートであり得る。−ORによって形成される活性エステルは、N−ヒドロキシスクシンアミドなどのイミドエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、及びp−ニトロフェニルエステルを含む。しかしながら、アミン又はチオール基と反応することができるあらゆる活性エステルが使用できる。
カルボキシル基及び活性エステルは、従来の方法で担体又は免疫原性ポリマーにカップリングする。タンパク質などのポリアミン系ポリマーのアミン基は、アミド基を生成し、スペーサーを重合体免疫原又は担体に連結して本発明のコンジュゲートを形成する。
式IVの化合物のXが
Figure 2014519036

であるとき、これらの化合物は、重合体又は免疫原性担体の遊離アミノ基と反応することが好ましい。
一方、式IVの化合物のXが以下の式のマレイミド基であるとき、
Figure 2014519036

本化合物は、免疫原を含む重合体又はタンパク質担体に存在し得るチオール(又はSH)基と反応することが好ましい。Xがマレイミド基である場合、式IVの化合物は以下の構造を有する。
Figure 2014519036
好ましい実施形態によれば、式IV−Cのこれらの化合物は、アミノ基をチオール基に変換するように修飾されている重合体タンパク質に付着するように反応する。これは、重合体タンパク質担体の遊離アミノ基を以下の式の化合物と反応させることによって行うことができる。
Figure 2014519036

式中、R15はチオール保護基であり、
は上述の通りであり、
vは1から4までの整数である。
本反応は、水系溶媒中で式Vの化合物と担体を含有するタンパク質を混合することにより、水系溶媒中で実施される。本反応の温度及び圧力は決定的に重要ではなく、本反応は室温及び大気圧で実施することができる。10℃から25℃の温度が一般に好ましい。式IV−Cの化合物と反応する式Vの化合物において、従来のあらゆるチオール保護剤が利用できる。本チオール保護基は、好ましい保護基として2−ピリジルジチオ(2−pyridyldthio)が当該技術分野において周知である。本反応によって、チオール基SH−は、式IVの化合物を担体の残部に結合する担体の官能基となる。
チオール修飾担体と式IV−Cの化合物と反応する前に、次のステップにおいて、担体のチオール保護基が、担体と式Vの化合物を反応することにより形成される、結果として生じる反応生成物から従来の方法により取り除かれる。チオール保護基を取り除くためのあらゆる従来の方法が、本反応を実施するために利用できる。しかし、チオール保護基を取り除く方法を利用する際には、反応物が水系溶媒に可溶であり、担体に含有されるポリアミン系ポリマーを破壊する又は損なうことが決してないように注意が払われる必要がある。本保護基を取り除く好ましい方法は、得られた縮合産物を還元する薬品としてジチオスレイトールを使用することである。この還元は、高圧又は高温にすることなく還元剤を反応媒体に添加するだけで実施できる。この還元は室温及び常圧で実施できる。
上述の方法が、担体を含有するポリアミン系ポリマーの反応性末端アミノ基をチオール基に変換する一つの方法を提示すると同時に、この変換を実施するあらゆる従来の方法が利用できる。担体を含有するポリアミン系ポリマーの末端アミノ基をチオール基に変換する方法は当該技術分野において周知であり、本発明に従って採用することができる。
Xが担体によって運ばれる末端チオール基に結合することができる官能基である、式IVの化合物と反応する末端チオール基を有する担体を含有する重合体ポリアミンの反応は、従来の方法によって実施することができる。IV Cのマレイミドは、ポリアミン系ポリマー担体によって運ばれるチオール基と反応する。マレイミドの二重結合にチオールを付加するあらゆる周知の方法が、チオール架橋を介してコンジュゲートした式IVのコンジュゲートを製造する際に利用できる。
本発明の免疫原を含む、アミド結合を介して結合したコンジュゲートにおいて、ゲムシタビンハプテンを含有するカルボキシル基と、担体又は免疫原のアミノ基との間の化学結合が、当業者に既知の種々の方法を使用して得られる。(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、p−ニトロフェノールなどの)脱離基試薬とカルボキシ基を反応させることによって、式IVの化合物又はその薬学的に許容できる塩のゲムシタビンハプテンのカルボン酸部分を最初に活性化することにより、アミド結合を形成することが好ましいことが多い。ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミドなどの活性化試薬が使用できる。式IVの化合物又はその薬学的に許容できる塩のゲムシタビンハプテンのカルボキシル基の活性化体は、次にタンパク質担体を含有する緩衝液中で反応する。
式IVのゲムシタビン誘導体が、一級又は二級アミノ基並びにカルボキシル基を含有するアミノ結合コンジュゲートを調製する際、活性化及びカップリング反応の間にコンジュゲートがそれら自体と反応するのを防止するため、アミン保護基を使用することが必要である。一般的には、式IVのゲムシタビン誘導体のアミンが、対応するN−トリフルオロアセトアミド、N−tert−ブチルオキシカルボニルウレタン(N−t−BOCウレタン)、N−カルボベンジルオキシウレタン、又は同様の構造を形成することにより保護される。上述の通り、免疫原性ポリマー又は担体へのカップリング反応が一度行われると、免疫原又はコンジュゲートの構造をそうでなければ変えることのない試薬を用いて、アミン保護基を取り除くことができる。このような試薬及び方法は、当業者に既知であり、弱性又は強性の水性又は無水の酸、弱性又は強性の水性又は無水の塩基、水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物含有試薬、及び触媒水素化を含む。ハプテン及び担体を結合する種々の方法が、米国特許第3,996,344号及び米国特許第4,016,146号においても開示され、参照により本明細書に組み込まれる。
一方、式IVの化合物において、Xが末端イソシアネート又はチオイソシアネート基であるアミノコンジュゲートを調製する際、ポリアミン系ポリマーの遊離アミンと反応するとこれらの基は、式IV−Bのコンジュゲート又は免疫原を生成し、ここで、X’は、NH
Figure 2014519036

(式中、Rは前述の通りである)であり、ポリアミン系担体又は免疫原性ポリペプチドのアミノ基と官能的に接続する。
Xがアルデヒド基である式IVの化合物のアミノコンジュゲートを調製する際、これらの化合物は、還元的アミノ化によるアミン結合を通して、ポリアミン系ポリペプチド又は担体のアミン基に連結し得る。還元的アミノ化のような、アミンでアルデヒドを縮合するあらゆる従来の方法が、この結合を形成するために使用できる。この場合、式IV−Bのリガンド部のX’は−CHである。
式IVの化合物及び本化合物由来の式IV−Bの化合物は、ゲムシタビン(式Iの化合物)から調製される。しかし、式Iの化合物から式IVの化合物を調製する際、式Iの化合物の4位のアミノ基及びその3’位のヒドロキシ基を選択的に保護することが必要であり、それは式
Figure 2014519036

(式中、R10は、加水分解性ヒドロキシ保護基であり、R11は、加水分解性アミノ保護基である)
の化合物を作製する際の5’位の遊離ヒドロキシ基に影響を与える。
式I−Cの化合物を調製する際、式Iの化合物の遊離ヒドロキシ基を加水分解性ヒドロキシ保護基に変換する反応が行われる。遊離ヒドロキシ基を加水分解性ヒドロキシ保護基に変換するあらゆる従来の方法が使用できる。この反応は、3’位のヒドロキシ基は保護されるが、5’位のヒドロキシ基は遊離したままにしておくように穏やかなアルカリ状態で起こることが必要である。式I−Cの化合物の3’位のヒドロキシ基は、5’位のヒドロキシ基よりもはるかに反応性が高い。したがって、水系溶媒で炭酸水素ナトリウムを使用するなどの穏やかなアルカリ水性状態では、5’位のヒドロキシ基には影響を与えずに、3’ ヒドロキシ基位置で保護基が供される。容易に加水分解できる、従来のあらゆるヒドロキシ保護基が利用できる。好ましいヒドロキシ保護基は、室温の穏やかなアルカリ水性状態で、三級ブトキシカルボネートと式Iの化合物を反応させることにより形成される三級ブトキシカルボニル基である。他のあらゆる従来のヒドロキシ保護基が利用できる。好ましいヒドロキシ保護基には、5’位のヒドロキシ基は遊離したままであるが、3’位にはエステルを形成するように穏やかなアルカリ状態で、式Iの化合物の3’ヒドロキシ基をアルカン酸と反応させることにより形成されるエステル基がある。3’ヒドロキシ基が保護された式Iの化合物は、35℃から70℃までという、高い温度を利用する他は、3’位のヒドロキシ基を保護するために使用された同一の反応によって式I−Cの化合物に変換できる。この様に、式I−Cの化合物は、式Iの化合物から形成される。
Bが−CH−である式IVの5’−置換化合物は、式
halo−CH−(Y)−X VIII−B
(式中、p、Y、及びXは前述の通りである)
のハロゲン化物とゲムシタビンの5’−ヒドロキシ基を反応させることにより形成される。
ゲムシタビンから式IVの化合物を形成する次のステップにおいて、ゲムシタビンの5’ヒドロキシ基位置と式VIII−Bの化合物を縮合するために、エステルを形成するためにアルコールを反応させるあらゆる従来の方法が利用できる。式VIII−Bの化合物のハロゲン化物を使用することは、アルコールと縮合することによるこのようなエステルを形成する際の、効率的な方法である。一方、式VIII−Bの化合物のYが官能基を含有する場合には、式II−Bの化合物を形成するこの反応を妨害する可能性があるが、これらの官能基は、前述の通り、この反応の後で取り除くことができる適切な保護基によって保護することができる。
Bが
Figure 2014519036

である、式IVの5’−置換化合物は、式
NH−CH−(Y)−X IX
(式中、X、Y、及びpは前述の通りである)
のアミノ化合物とゲムシタビンの5’−ヒドロキシ基を反応させることにより作製される。
ゲムシタビンの5’−ヒドロキシ基を、クロロホルメート基(chloroformatic group)
Figure 2014519036

に最初に変換した後
ヒドロキシ基をクロロホルメート基に変換するあらゆる従来の方法が使用できる。クロロホルメートの形成後、クロロホルメートのハロゲン基を、式IXの化合物のアミン基と縮合する。この反応に先立って、ゲムシタビン及び/又は式IXの化合物の反応基は、従来の保護基を用いて前述の通り保護される。これまでにここで記載されたような従来の方法によって、このハロゲン化物縮合の後、これらの保護基を取り除くことができる。
式IV−Bの化合物は、末端アミノ基を含有するポリアミン又はポリペプチド担体とこれらの化合物を反応させることにより、免疫原及び/又は本発明のコンジュゲート試薬に変換することができる。抗原を生成するために使用されるポリアミン系又はポリペプチド担体が免疫学的に活性である限り、同様のポリペプチドが、本発明の免疫原の担体及び免疫原性ポリマー担体として利用できる。しかし、コンジュゲートを形成するためのこれらのポリマーは、免疫原として要求されるような免疫応答を生成する必要はない。本発明によれば、重合体担体に含有されるアミン又はチオール基に官能基を付着する従来の方法によって、式IV−Bの化合物のXによって提示される種々の官能基を、高分子材料にコンジュゲートすることができる。
式IVの化合物は、ここから調製される免疫原を含むコンジュゲート、試薬のいずれもとして、その塩の形で又は遊離塩基として、本発明のイムノアッセイに存在又は使用することができる。式IVの化合物及びここから調製される免疫原を含むコンジュゲートの遊離アミノ基は、酸と、好ましくは薬学的に許容できる酸と、容易に塩を形成する。式IVの化合物及びここから調製される免疫原を含むコンジュゲートのあらゆる酸性塩が本発明において使用できる。これらの塩は、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ジクロロ酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸などの無機酸及び有機酸の両方を含む。フマル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、コハク酸、硫酸、及びメタンスルホン酸が特に好ましい。
抗体
本発明はまた、前述の免疫原を利用することにより作製される、ゲムシタビンに対するモノクローナル抗体を含む新規な抗体に関する。本発明によれば、本発明によって作製されたこれらの抗体は、ゲムシタビンと選択的に反応し、薬学的に不活性な代謝物及びゲムシタビンのイムノアッセイを妨害する可能性のあるその他の化合物とは反応しないことが見出されてきた。これらのゲムシタビン代謝物で最も問題となるのは、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジンであり、最も問題となる保存剤はテトラヒドロウリジンである。これらの不活性な代謝物及びこの保存剤とは反応しない本発明の抗体の能力によって、これらの抗体はゲムシタビンのイムノアッセイを実現することにおいて特に役立つ。
本発明は、新規な抗体及びゲムシタビンに対するモノクローナル抗体に関する。本発明の抗血清は、本発明の免疫原で宿主動物を免疫化することによって簡便に作製することができる。適切な宿主動物は、例えば、マウス、ラット、ウサギ、モルモットなどのげっ歯類、又はヤギ、ヒツジ、ウマなどの高等哺乳動物を含む。初回投与量、採血、及び追加免疫は、動物に免疫反応を誘発する公認のプロトコールに従って行うことができ、例えば、好ましい実施形態では、マウスに、一個体あたり100μgの免疫原を腹腔内に初期投与して、一個体あたり50から100μgの間の免疫原を、6か月間にわたって一回又は複数回追加免疫した。定期的な採血によって、免疫化したマウスの血液試料からゲムシタビンに対する抗体が産生し続けることが、従来のイムノアッセイを利用することにより観察された。これらの方法は、望ましい活性をもった抗血清を産生する宿主をスクリーニングする簡便な方法を提供する。また抗体は、ゲムシタビンの薬学的に不活性な主要代謝物、特に、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びその保存剤であるテトラヒドロウリジンに対してスクリーニングされ、これらの化合物には実質的な結合を示さなかった。
前記スケジュールに続いて、細胞融合の4日前に始め、3日間連続して、100μgの免疫原をマウスに腹腔内投与又は静注するという方法に従ってBalb/cマウスを免疫化することによって、モノクローナル抗体が簡便に作製される。当該抗体技術分野の周知の他のプロトコールも同様に当然利用できる。本明細書で詳述される免疫化プロトコールの全体は、ゲムシタビンに対する抗体における血清抗体反応の最適なプロトコールを提供した。
宿主の脾臓、末梢血、リンパ節、又はその他の組織から得られたBリンパ球をモノクローナル抗体産生細胞として使用することができる。脾臓から得られたBリンパ球が最も好ましい。本発明の望ましいモノクローナル抗体を生成することができるハイブリドーマは、このようなBリンパ球と、ハイブリッド細胞に長期組織培養のための安定性を与える細胞系である不死化細胞系とを融合させることにより得られる。本発明の好ましい実施形態では、この不死化細胞が、骨髄腫細胞などの形質細胞腫細胞又はリンパ芽球細胞であり得る。ゲムシタビンモノクローナル抗体を産生するマウスハイブリドーマは、ゲムシタビン−タンパク質コンジュゲートに対して免疫化したマウス由来の脾臓細胞とマウス骨髄腫細胞との融合によって形成される。キメラヒト化モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ細胞由来の遺伝子を発現する抗体をクローニングし、マウスの可変領域のサブ配列をヒトの定常領域に結合するか又はドナーマウス若しくはラットイムノグロブリン由来の相補性決定領域(CDR)とヒトフレームワーク領域を結合する、当該技術分野で現在周知の組換えDNA方法を使用することにより作製することができる。親和性を高めた抗体を提供するマウスモノクローナル抗体のヒト化を実施するための改良法が、国際特許出願第WO92/11018号に示されている。
一次抗体構造の一部分のみを含む、一つ又は複数のイムノグロブリン活性を有するポリペプチド断片を作製することができる。これらのポリペプチド断片は、当該技術分野で周知の方法によって、完全な抗体をタンパク質分解切断することにより、又は、Fab断片若しくは(Fab’)断片を作製する部位特異的突然変異を使用して、抗体遺伝子を含有する発現ベクターの所望の位置に停止コドンを挿入することにより作製することができる。DNAリンカーでVL及びVH領域を結合することにより、一本鎖抗体を作製することができる(Hustonら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、85:5879〜5883(1988)及びBirdら、Science、242:423〜426(1988)を参照)。
本発明の抗体は、ゲムシタビン選択的であり、薬学的に不活性なゲムシタビン主要代謝物である2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びゲムシタビン保存薬であるテトラヒドロウリジンに対しては、実質的にいかなる反応性も有しない又は交差反応性を有しない。実質的な交差反応性を有しないとは、ゲムシタビンと、その薬学的に不活性な代謝物2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びその保存剤テトラヒドロウリジンとの反応性に基づいて、本発明の抗体の有する交差反応性が20%未満であることを意味する。これらの抗体の交差反応性は15%未満であることが好ましく、これらの抗体の交差反応性は多くても1%であることが特に好ましく、このパーセンテージはこれらの抗体とゲムシタビンとの反応性に基づいている。
イムノアッセイ
本発明によれば、IVの化合物又はその塩の免疫原から生成された抗体及びコンジュゲートを、患者試料中のゲムシタビンを決定するための試薬として利用することができる。この決定はイムノアッセイによって実施される。IVの化合物又はその塩から形成される試薬コンジュゲートが、本発明に従って生成した抗体の結合部位に試料中のゲムシタビンと競合する、あらゆるイムノアッセイが患者試料中のゲムシタビンの存在を決定するために利用できる。ゲムシタビンを含有する疑いのある試料中のゲムシタビンに対するこのようなアッセイを行う方法は、(a)水系溶媒試料(b)本発明に従って生成したゲムシタビンに対する抗体、及び(c)式IVの化合物又はその塩から形成されるコンジュゲートを組み合わせることを含む。試料中のゲムシタビン量は、試料と抗体の混合物に添加された既知量のコンジュゲートの、特異的抗体への結合の阻害を測定することにより決定することができる。未知の試料による、既知量のコンジュゲートとのこのような結合の阻害の結果は、既知のゲムシタビン標準溶液を利用することによって、同じアッセイで得られた結果と比較される。
抗体に結合する式IVの化合物又はその塩から形成されるコンジュゲートの量を測定するために種々の方法が利用できる。一つの方法は、コンジュゲートの抗体への結合が、蛍光体コンジュゲートの旋光度(rotation)の割合を減少させるところにある。液体混合物中の蛍光体コンジュゲートの旋光度の割合の減少量は、米国特許第4,269,511号及び米国特許第4,420,568号に開示されているような蛍光分極技術によって検出することができる。
一方、本抗体は、ナノ粒子で被覆又はそれに吸収させることができ、これらの粒子が式IVの化合物又はその塩から形成されるゲムシタビンコンジュゲートと反応すると、これらのナノ粒子は凝集体を形成する。しかし、抗体を被覆又は吸収したナノ粒子が、試料中のゲムシタビンと反応しても、これらのナノ粒子に結合した試料由来のゲムシタビンは、抗体ナノ粒子の凝集をもたらさない。凝集又は凝着量は、アッセイ混合物の吸光度によって測定することができる。
他方、これらのアッセイは、マイクロタイタープレートなどの固相担体又は固体粒子を含む他のあらゆる従来の固相担体に付着した、抗体又はゲムシタビンコンジュゲートのどちらによっても実行することができる。このような固体粒子に抗体及びタンパク質を付着することは、当該技術分野において周知である。このような付着を実行するために、あらゆる従来の方法が利用できる。多くの場合、測定を補助する目的で、抗体と結合する又は結合しない、式IVの化合物又はその塩から形成されるコンジュゲートの量を検出する際の補助として、放射性標識又は酵素標識などの標識を、抗体、コンジュゲート、又は固体粒子に付けることができる。他の適切な標識には、発色団、蛍光体などがある。
簡便性の観点から、本発明のアッセイの構成成分は、ゲムシタビンのアッセイに採用される所定量の新規な試薬を組み合わせて包装された形である、キットで提供することができる。これらの試薬は、本発明の抗体、並びに式IVの化合物又はその塩から形成されるコンジュゲートを含む。これらの必要な試薬に加えて、補助試薬などの添加剤、例えば、安定化剤、緩衝液などをこれらのキットに含めることができる。種々の試薬の相対量は、アッセイの感受性を実質的に最適化する試薬の溶液中の濃度を実現するように大きく異なり得る。試薬は、溶液中に、又は溶解状態で試薬溶液がアッセイを実施するのに適した濃度となるようにする賦形剤を含む、凍結乾燥されることが一般的な乾燥粉末として提供することができる。
実施例において、以下の略語は下記を表すものとして使用する。
EtOAc 酢酸エチル
NaCO 炭酸水素ナトリウム
BocO 二炭酸ジ−tert−ブチル
CDI 1,1’−カルボニルジイミダゾール
NaSO 硫酸ナトリウム
CHCl ジクロロメタン
THF テトラヒドロフラン
窒素ガス
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
DNSO ジメチルスルホキシド
s−NHS スルホ−N−ヒドロキシスクシンイミド
EDC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
KLH キーホールリンペットヘモシアニン
BSA ウシ血清アルブミン
PBS リン酸緩衝生理食塩水
NaCl 塩化ナトリウム
HRP 西洋ワサビペルオキシダーゼ
ANS 8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸
TMB 3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン
TRIS トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
di−HO 脱イオン水
リン酸緩衝液組成物は、以下を含有する水溶液を有する。
15.4mM 第二リン酸ナトリウム(NaHPO
4.6mM 第一リン酸ナトリウム(NaHPO
pH=7.2±0.10
実施例において、以下のスキーム1及びスキーム2は調製された特定の化合物を示し、化合物は実施例において数字によって参照される。スキームを以下に示す。
Figure 2014519036

Figure 2014519036
(例1)
5’−O−N−カルボニル(ゲムシタビン)−6’−アミノカプロエート[7]の調製(スキーム1)
化合物[1](1.2g、4.0mmol)及びBocO(0.88g、4.0mmol)をジオキサン(60mL)中で撹拌し、NaCO(2.12g、20.0mmol)水溶液(15mL)を添加した。この反応混合物を25℃で48時間撹拌すると、混合物中に[2]を得た。水(40mL)を反応混合物に添加し、産物[2]をEtOAcで抽出した。EtOAcの有機相を塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させて白色固体を得、次に10%CHCl/ヘキサンで粉砕して化合物[2]を得た(1.26g、87%)。
化合物[2](1.25g、3.44mmol)及びBocO(7.52g、34.40mmol)をジオキサン(100mL)中で混合し、37℃で48時間加熱して[3]を得た。この溶媒を蒸発させて白色固体を得、この白色固体を10%CHCl/ヘキサンで粉砕して化合物[3]を得た(1.30g、82%)。
化合物[3](1.30g、2.80mmol)及び1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.52g、3.20mmol)をTHF(20mL)中で混合し、50℃で6時間加熱した。この溶媒を蒸発させ、その残渣をEtOAcに溶解した後、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、その後この溶媒を蒸発させて化合物[4]を白色固体として得た(1.60g、100%)。
化合物[4](1.50g、2.69mmol)及び化合物[5](0.60g、3.23mmol)をTHF(20mL)中で混合し、50℃で24時間加熱した。この反応混合物をEtOAcで希釈し、連続して水及び塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、その後蒸発させて白色固体を得た。この物質を10から50%のEtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、化合物[6]を得た(1.40g、77%)。
化合物[6](1.40g、2.07mmol)を無水CHCl(15mL)に溶解し、その後、TFA(15mL)をN下0℃の撹拌溶液に添加した。撹拌を0℃で3時間継続し、その後15℃で1時間行った。この溶媒を減圧下で取り除き、その結果の残渣を水に溶解し、その後凍結乾燥して化合物[7]を白色粉末として単離した(1.04g、94%)。
(例2)
5’−O−N−カルボニル−(ゲムシタビン)−6’−メチルカルバモイル安息香酸[12]の調製(スキーム2)
化合物[4](0.60g、1.08mmol)及び化合物[10](0.38g、1.19mmol)をTHF(20mL)中で混合し、還流下で24時間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、連続して水及び塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、その後蒸発させて白色固体を得た。この物質を10から90%のEtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、化合物[11]を得た(0.47g、54%)。
化合物[11](0.47g、0.58mmol)を無水CHCl(10mL)に溶解し、その後、TFA(10mL)をN下0℃で添加した。撹拌を0℃で3時間継続し、その後15℃で1時間行った。この溶媒を減圧下で取り除き、その結果の残渣を水に溶解し、その後凍結乾燥して化合物[12]を灰白色粉末として単離した(0.33g、85%)。
(例3)
s−NHS活性化薬物誘導体を対応する酸[7]及び[12]から調製する一般的方法
例3a及び例3bにおいて、ゲムシタビン酸誘導体[7]及び[12]は、EDC及びs−NHSで活性化され、タンパク質への最終コンジュゲーションとしてのゲムシタビンのs−NHS活性化エステル[8]及び[13]を生成した(例4及び例5)。
(例3a)
s−NHS活性化エステル5’−O−N−カルボニル(ゲムシタビン)−6’−アミノカプロエート[8]の調製
例1、スキーム1の化合物[7](101.3mg)を、s−NHS(121.7mg)及びEDC(107.1mg)を添加した10mLのDMSOに溶解した。反応混合物を窒素雰囲気下の周囲温度で20時間撹拌し、化合物[8]を生成した。この反応混合物を例4及び例5aにおいて直接使用した。
(例3b)
s−NHS活性化エステル5’−O−N−カルボニル−(ゲムシタビン)−6’−メチルカルバモイル安息香酸[13]の調製
例2、スキーム2の化合物[12](22.7mg)を、2.2mLのDMSOに溶解し、s−NHS(19.2mg)及びEDC(21.9mg)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下の周囲温度で20時間撹拌し、化合物[13]を生成した。この反応混合物を例5bにおいて直接使用した。
(例4)
ゲムシタビン−KLHコンジュゲート[9]の調製
KLHのタンパク質溶液は、15mLのリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に300mgのKLHを溶解することにより調製し、その後に例3aで調製した化合物[8]4.74mLを添加した。KLH及び化合物[8]の反応混合物を室温で20時間撹拌しておくと、ゲムシタビンKLHコンジュゲート[9]が生成した。次に、このゲムシタビンKLHコンジュゲート[9]を、30%DMSOを含むリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に対する透析により室温で精製した。その後、DMSOの割合を、20%、10%、そして0%と段階的に減少させた。最終の透析は、4℃のリン酸緩衝液に対して行った。ゲムシタビンKLHコンジュゲート[9]は、紫外可視分光法によって特徴付けた。本コンジュゲートを、最終濃度が2mg/mLとなるようにリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に希釈した。
(例5a)
活性化ハプテン、ゲムシタビン[8]を有するBSAコンジュゲート[9]の調製
BSAのタンパク質溶液は、最終濃度が50mg/mLとなるようにリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に1gのBSAを溶解して調製した。このタンパク質溶液に、例3aで調製した0.83mLのs−NHS活性化ゲムシタビン誘導体[8]を添加した。BSAのタンパク質溶液に添加されるs−NHS活性化ゲムシタビン誘導体[8]の量は、ゲムシタビンの誘導体[8]とBSAを1:1モル比として算出した。BSAと活性化ゲムシタビン誘導体[8]の混合物を室温で18時間撹拌しておくと、活性化ゲムシタビンエステル[8]とBSAのコンジュゲートが生成した。次に、このコンジュゲートを、20%DMSOを含むリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に対する透析により室温で精製した。その後、DMSOの割合を、10%、0%と段階的に減少させた。最終の透析は、4℃のリン酸緩衝液に対して行った。精製したゲムシタビン[9]−BSAコンジュゲートは、UV/VIS分光法によって特徴付けた。
(例5b)
活性化ハプテンゲムシタビン−[13]を有するBSAコンジュゲート[9]の調製
BSAのタンパク質溶液は、最終濃度が50mg/mLとなるようにリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に1gのBSAを溶解して調製した。10.0mLのBSAのタンパク質溶液に、氷上で撹拌しながら、例3bで調製した0.620mLのs−NHS活性化ゲムシタビン誘導体[13]を添加した。BSAのタンパク質溶液に添加されるs−NHS活性化ゲムシタビン誘導体[13]の量は、ゲムシタビンの誘導体[13]とBSAを1:1モル比として算出した。BSAと活性化ゲムシタビン誘導体[13]の混合物を室温で18時間撹拌しておくと、活性化ゲムシタビンエステル[13]とBSAのコンジュゲートが生成した。次に、このコンジュゲートを、15%DMSOを含むリン酸緩衝液(50mM、pH7.5)に対する透析により室温で精製した。その後、DMSOの割合を、10%、5%、そして0%と段階的に減少させた。最終の透析は、4℃のリン酸緩衝液に対して行った。精製したゲムシタビン−BSAコンジュゲート[14]は、UV/VIS分光法によって特徴付けた。
(例6)
ゲムシタビン−KLH[9]に対するポリクローナル抗体の調製
例4で調製したゲムシタビン−KLH免疫原[9]を完全フロイントアジュバント(Complete Freund’s adjuvant)に乳化して、雌BALB/cマウス10匹に一個体あたり100μgを腹腔内投与して免疫化した。本マウスは、不完全フロイントアジュバント(Incomplete Freund’s Adjuvant)に乳化した同じ免疫原を一個体あたり100μg用いて、最初の注入から4週後に一度追加免疫した。追加免疫より20日後に、それぞれのマウスから、ポリクローナル抗体を含有するものとして眼窩採血によって検査採血した。ゲムシタビン抗体を含有する、これらの検査採血から得た抗血清を例8及び例9で評価した。
(例7a)
ゲムシタビン−BSAコンジュゲート[9]を用いたマイクロタイタープレート増感法
ゲムシタビン濃度を測定するELISA法は、タンパク質結合を最適化した、1プレートあたり96ウエル含むポリスチレンマイクロタイタープレート(Nunc MaxiSorp F8 Immunomodules)で実施した。各ウエルは、0.05Mの炭酸ナトリウム、pH9.6中10μg/mLのゲムシタビン−BSAコンジュゲート[9]を300μL添加して、室温で3時間インキュベートすることによって、(例5aのように調製された)ゲムシタビン−BSAコンジュゲート[9]で被覆した。ウエルを0.05Mの炭酸ナトリウム、pH9.6で洗浄し、その後、375μLの5%ショ糖、0.2%カゼイン酸ナトリウム溶液で、30分間、室温でブロックした。被覆後溶液を取り除いた後、プレートを37℃で一晩乾燥した。
(例7b)
ゲムシタビン−BSAコンジュゲート[14]を用いたマイクロタイタープレート増感法
ゲムシタビン濃度を測定するELISA法は、タンパク質結合を最適化した、1プレートあたり96ウエル含むポリスチレンマイクロタイタープレート(Nunc MaxiSorp F8 Immunomodules)で実施した。各ウエルは、0.05Mの炭酸ナトリウム、pH9.6中10μg/mLのゲムシタビン−BSAコンジュゲート[14]を300μL添加して、室温で3時間インキュベートすることによって、(例5bのように調製された)ゲムシタビン−BSAコンジュゲート[14]で被覆した。ウエルを0.05Mの炭酸ナトリウム、pH9.6で洗浄し、その後、375μLの5%ショ糖、0.2%カゼインナトリウム溶液で、30分間、室温でブロックした。被覆後溶液を取り除いた後、プレートを37℃で一晩乾燥した。
(例8)
抗体スクリーニング法−力価
本方法は、例9のような置換における、検査抗体の希釈度を見出すことである。例7a及び例7bで調製されたゲムシタビン−BSAコンジュゲートで感作されたマイクロタイタープレートを用いて、(例6で作製された)ゲムシタビン抗体をスクリーニングするELISA法を実施した。この抗体スクリーニングアッセイは、0.1%BSA及び0.01%チメロサール含有リン酸緩衝生理食塩水中で、ポリクローナルゲムシタビン抗体を含有する(例6のような)検査採血由来のマウス血清を、1:10、1:100、1:1000、及び1:10,000(容積/容積)にまで希釈して実施した。(例7a及び例7bで調製された)ゲムシタビン−BSA感作ウエルの各ウエルに、0.1%BSA及び0.01%チメロサール含有リン酸緩衝生理食塩水50μLと、50μLの希釈抗体を添加し、振とうしながら室温で10分間インキュベートした。このインキュベート中に、抗体が、ウエルに受動的に吸収されたゲムシタビン−BSAコンジュゲート(例7a及び例7b)に結合する。本プレートのウエルを、0.02MのTRIS、0.9%のNaCl、0.5%のTween−80、及び0.001%のチメロサール、pH7.8で3回洗浄して未結合の抗体を取り除いた。ウエル中のゲムシタビン−BSAコンジュゲートに結合しているゲムシタビン抗体の量を検出するため、マウスイムノグロブリンと特異的に結合し、且つ、基質、本例中ではTMB、とインキュベートすると着色産物を生成することができる、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサール含有PBS中で特定の活性(約1/3000)にまで希釈した100μLのヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲート(Jackson Immunoresearch)を、各ウエルに添加した。振とうしながら室温で10分間インキュベートし、その間にヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートはウエル中のゲムシタビン抗体に結合するが、その後、本プレートを再度3回洗浄して未結合のヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートを取り除いた。ウエル中の測定可能な色を発現させるため、洗浄した後、100μLのTMB(TMB基質、BioFx)、HRPに対する基質を添加して、室温で10分間振とうしながら発色させた。発色のためのインキュベーションに続いて、650nmの吸光度を測定した(Molecular Devices Plate Reader)。ウエル中の抗体量は測定した吸光度に比例し、希釈度(力価)として示され、吸光度1.5という結果となった。測定した抗体の抗体希釈度(x軸)と650nmの吸光度(y軸)をグラフ化し、吸光度1.5での力価を内挿することによって力価を決定した。吸光度1.5を示す力価によって、例9で記述される間接競合型マイクロタイタープレートアッセイで使用される抗体の濃度(希釈度)を決定した。
(例9)
ゲムシタビンに対する抗体のIC50及び交差反応性を決定する、間接競合型マイクロタイタープレートイムノアッセイ法
IC50値及び交差反応性を決定するELISA法を、例7a及び例7bで記述したゲムシタビン−BSAコンジュゲートで感作されたマイクロタイタープレートを用いて実施した。被検体を以下の通り希釈した。ゲムシタビンは、ゲムシタビン[9]−BSAマイクロタイタープレート及びゲムシタビン[14]−BSAマイクロタイタープレートに対して、0.1から500ng/mLまでの濃度範囲にわたって、0.1%BSA及び0.01%チメロサール含有リン酸緩衝生理食塩水中に希釈した。2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びテトラヒドロウリジンは、ゲムシタビン[9]−BSAマイクロタイタープレート及びゲムシタビン[14]−BSAマイクロタイタープレートに対して、0.02から0.1μg/mLまでの濃度範囲にわたって、0.1%BSA及び0.01%チメロサール含有リン酸緩衝生理食塩水中に希釈した。それぞれのアッセイは、50μLの被検体溶液を、50μLの、例4の免疫原を用いて例6において作製されたポリクローナル抗体から選択された抗体の一つとインキュベートすることにより実施した。本アッセイはすべて、各ウエルにおける抗体の濃度を、例8で決定した力価まで希釈することにより実施した。(室温で振とうしながら)10分間のインキュベーションの間に、(例7a及び例7bで作製した)ウエル中のゲムシタビン−BSAコンジュゲートに対して結合する抗体と溶液中の被検体とに競合がおこる。インキュベーションの後、本プレートのウエルを、0.02MのTRIS、0.9%のNaCl、0.5%のTween−80、及び0.001%のチメロサール、pH7.8で3回洗浄して、未結合のあらゆる物質を取り除いた。(例7a及び例7bで作製した)ウエル中のゲムシタビン−BSAコンジュゲートに結合しているゲムシタビン抗体の量を検出するため、マウスイムノグロブリンと特異的に結合し、且つ、基質、本例中ではTMB、とインキュベートすると着色産物を生成することができる、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサール含有PBS中で、あらかじめ設定された特定の活性(約1/3000)にまで希釈した100μLのヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲート(Jackson Immunoresearch)を、各ウエルに添加した。振とうしながら室温で10分間インキュベートし、その間にヤギ抗マウス抗体−HRP酵素コンジュゲートはウエル中のゲムシタビン抗体に結合するが、その後、本プレートを再度3回洗浄して未結合の二次コンジュゲートを取り除いた。ウエル中の測定可能な色を発現させるため、洗浄した後、100μLのTMB(TMB基質、BioFx)、HRPに対する基質を添加し、室温で振とうしながら10分間インキュベーションして発色させた。発色のためのインキュベーションに続いて、50μLの停止溶液(di−HO中の1.5%フッ化ナトリウム)を各ウエルに添加して発色を止め、20秒間振とうした後、650nmの吸光度を測定した(Molecular Devices Plate Reader)。ウエル中の抗体量は、測定した吸光度に比例し、試料中のゲムシタビン量に逆比例した。ゲムシタビン及び2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジンのIC50値は、ウエル中の被検体濃度に対して作図したウエル中の吸光度を用いた容量反応曲線を作成して決定した。被検体を含有するウエル中の着色の吸光度を、被検体を含まない場合と比較して標準曲線を作成した。所与の被検体におけるIC50値とは、被検体を含有しないウエルの50%の吸光度を示すために必要な被検体濃度と定義した。交差反応性は、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジンのIC50値に対するゲムシタビンのIC50の比として算出し、パーセントで表した。この方法を用いてモノクローナル抗体のライブラリーをスクリーニングした後、モノクローナル抗体を選択した。選択したこれらの抗体を、そのプレートとウエル番号によって、5H8−24、12A5−24、2F12−24、14G3−15、13B12−10、16D6−p−10、及び10G1−11のように分類した。これらの抗体を用いて測定すると、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン(dFdU)に対するゲムシタビンについての、これらの抗体の交差反応性パーセントは0.1〜0.8%であり、3,4,5,6−テトラヒドロウリジン(THU)に対するゲムシタビンについての、これらの抗体の交差反応性パーセントは0.0058〜0.028%であった。ゲムシタビンモノクローナル抗体における結果を、以下の表I及び表IIに示す。
Figure 2014519036

Figure 2014519036
これらの表からわかるように、本発明の抗体は、活性型のゲムシタビンに対しては実質的に選択的に反応するが、不活性な代謝物2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及び3,4,5,6−テトラヒドロウリジンに対しては最小限の交差反応性しか示さない。

Claims (40)

  1. 試料中のゲムシタビンを検出するイムノアッセイであって、
    a)試料と、
    b)ゲムシタビンと選択的に反応するが、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びテトラヒドロウリジンとは実質的に交差反応しない抗体と、
    c)反応性チオール基又はアミノ基のいずれかを有する担体と、式
    Figure 2014519036

    (式中、Bは、−CH−又は
    Figure 2014519036

    であり、
    Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することができる官能基であり、
    pは、0又は1の整数である)
    の化合物又はその塩とのコンジュゲートと
    の混合物を用意し、
    前記試料中のゲムシタビン及び前記混合物中の前記コンジュゲートを前記抗体と結合させ、その後、前記試料中のゲムシタビンの存在を決定することができるように、前記抗体と結合する又は結合しない前記混合物中の前記コンジュゲートの量を測定することを含む、上記イムノアッセイ。
  2. 前記試料がヒト試料である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗体が、式
    Figure 2014519036

    (式中、p、X、Y、及びBは前述の通りである)
    の化合物又はその塩
    (式中、p、X、Y、及びAは前述の通りである)
    にコンジュゲートした、反応性チオール基又はアミノ基を有する免疫原性担体を含む免疫原から生成される、請求項2に記載のイムノアッセイ。
  4. 前記担体がチオール基を含有し、免疫原性ポリマーに連結する化合物のXが前記チオールと反応することができる官能基である、請求項3に記載のイムノアッセイ。
  5. Xが
    Figure 2014519036

    である、請求項4に記載のイムノアッセイ。
  6. Yが低級アルキレンである、請求項5に記載のイムノアッセイ。
  7. 前記免疫原性担体が、前記官能基として
    Figure 2014519036

    (式中、vは1から6までの整数である)
    を含有する、請求項6に記載のイムノアッセイ。
  8. 前記抗体が固相担体に付着している、請求項2に記載のイムノアッセイ。
  9. 前記固相担体がマイクロタイタープレートである、請求項8に記載のイムノアッセイ。
  10. 前記固相担体がナノ粒子である、請求項9に記載のイムノアッセイ。
  11. ゲムシタビンに選択的に結合し、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びテトラヒドロウリジンに実質的に交差反応性を有しない抗体。
  12. ゲムシタビンと前記抗体の反応性に基づいて、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びテトラヒドロウリジンに関する交差反応性が20%未満である、請求項11に記載の抗体。
  13. 前記交差反応性が10%未満である、請求項12に記載の抗体。
  14. マウス、ヒツジ、ウサギ、又はラット由来である、請求項11に記載の抗体。
  15. モノクローナル抗体である、請求項14に記載の抗体。

  16. Figure 2014519036

    (式中、Bは、−CH−又は
    Figure 2014519036

    であり、
    Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することができる官能基であり、
    pは、0又は1の整数である)
    の化合物又はその塩からなる群から選択される化合物にコンジュゲートした、反応性アミノ基又はチオール基ポリマーを有する免疫原性担体に由来する、請求項11に記載の抗体。
  17. 前記担体がチオール基を含有し、免疫原性ポリマーにコンジュゲートした化合物のXが前記チオールと反応することができる官能基である、請求項16に記載の抗体。
  18. 前記化合物のXが
    Figure 2014519036

    である、請求項17に記載の抗体。
  19. 前記化合物のYが低級アルキレンである、請求項18に記載の抗体。
  20. 前記免疫原性担体が、官能基として
    Figure 2014519036

    (式中、vは1から6までの整数である)
    を含有する、請求項19に記載の抗体。
  21. 前記抗体が、マウス、ヒツジ、ウサギ、又はラット由来である、請求項20に記載の抗体。

  22. Figure 2014519036

    (式中、Bは、−CH−又は
    Figure 2014519036

    であり、
    Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することができる官能基であり、
    pは、0又は1の整数であり、
    Xは、チオール基又はアミノ基に結合することができる官能基であり、
    Bは、−CH−又はである)
    の化合物又はその塩。
  23. pが0である、請求項22に記載の化合物。
  24. Xが
    Figure 2014519036

    (式中、Rは、水素であるか又はそれが結合している酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、Rは酸素又は硫黄である)
    である、請求項21に記載の化合物。
  25. Xが
    Figure 2014519036

    であり、Rが水素である、請求項24に記載の化合物。
  26. Xが
    Figure 2014519036

    であり、ORが反応性エステルを形成する、請求項24に記載の化合物。
  27. 形成される前記エステルが低級アルキルエステル、イミドエステル、又はアミドエステルである、請求項26に記載の化合物。
  28. pが1である、請求項22に記載の化合物。
  29. Xが
    Figure 2014519036

    (式中、Rは、水素であるか又はそれが結合している酸素原子と一緒になって反応性エステルを形成し、Rは酸素又は硫黄である)
    である、請求項28に記載の化合物。
  30. Yが、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン、
    Figure 2014519036

    (式中、n及びoは0から6の整数であり、mは1から6の整数である)、
    である、請求項28に記載の化合物。
  31. チオール基又はアミン基を有する担体と、式
    Figure 2014519036

    (式中、Bは、−CH−又は
    Figure 2014519036

    であり、
    Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することができる官能基であり、
    pは、0又は1の整数である)
    の化合物又はその塩とのコンジュゲート。
  32. pが0である、請求項31に記載のコンジュゲート。
  33. pが1である、請求項32に記載のコンジュゲート。
  34. Yが、1から10個の炭素原子を含有するアルキレン、
    Figure 2014519036

    (式中、n及びoは0から6の整数であり、mは1から6の整数である)、
    である、請求項33に記載のコンジュゲート。
  35. 前記担体が、
    Figure 2014519036

    (式中、Rは酸素又は硫黄である)
    によって連結された、一つ又は複数のアミノ基を含有する免疫原性重合体ポリマーを含有する、請求項34に記載のコンジュゲート。
  36. 別々の容器に試薬を備える、患者試料中のゲムシタビンの存在を決定するキットであって、前記試薬の一つが、官能性アミノ基又はチオール基を含有する担体と、式
    Figure 2014519036

    (式中、Bは、−CH2−又は
    Figure 2014519036

    であり、
    Yは、有機スペーシング基であり、
    Xは、前記アミノ基又はチオール基を介して前記担体に結合することができる官能基であり、
    pは、0又は1の整数である)
    の化合物又はその塩からなる群から選択される化合物とのコンジュゲートであり、
    第二の容器は、ゲムシタビンと実質的に選択的に反応し、2’,2’−ジフルオロ−2’−デオキシウリジン及びテトラヒドロウリジンに対して実質的に交差反応しない抗体を含む、上記キット。
  37. 前記コンジュゲートが、前記第一の容器に所定量存在する、請求項36に記載のキット。
  38. 前記試料中のゲムシタビンの量を決定するために使用される、請求項37に記載のキット。
  39. 前記担体が、反応性末端官能性チオール基を有し、Xが前記チオール基に結合することができる末端官能基である、請求項38に記載のキット。
  40. Xが、
    Figure 2014519036

    である、請求項39に記載のキット。
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