JP2014516559A - 植物栽培における虫媒受粉の成立促進による植物の生産性を向上させるための方法および手段 - Google Patents

植物栽培における虫媒受粉の成立促進による植物の生産性を向上させるための方法および手段 Download PDF

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Abstract

本発明は、温室(700,701,802)環境における虫(840)媒受粉植物(710,711)の栽培に関する。より具体的には、本発明は、トマト等の植物における虫媒受粉を促進するように設計された照明装置および照明方法に関する。本発明の最良の形態は、緑色植物の光合成相対吸収ピーク、栽培される植物の花の相対反射ピーク、および受粉に用いられる昆虫の視覚の相対感度ピークと合致する放射ピーク(401,402,403,410,510)を有するLED(101,102,103,104)照明装置の使用であると考えられる。本発明の照明装置および方法は、昆虫の致死率を減少させ、受粉効率、光合成成長を向上させ、それにより植物栽培の生産性を向上させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、温室環境における虫媒受粉植物の栽培に関する。より詳細には、本発明は、トマト等の植物の虫媒受粉を促進するように設計された照明装置および照明方法に関する。
一部の植物が虫媒受粉植物であることはよく知られており、この種類に属する農作植物のうち最も有名なものはトマトである。このような植物の生殖および果実生産は、自然条件で昆虫および風によって行われる受粉によって決まる。従来技術においては、温室環境で十分な受粉水準を確保するために、機械振動子および植物のホルモン処置が用いられてきた。これらの方法は、果実の品質低下の原因となる。受粉の失敗は、例えば果実の奇形を引き起こしうる。温室環境内への昆虫の導入は収穫量を増大させるが、温室ガス放電光がその熱により昆虫を死亡させる可能性が極めて高く、新たな昆虫を頻繁に導入する必要があることにより、非常に高価である。
また、昆虫の視覚が紫外線放射に対して非常に高感度であることも先行技術において知られており、これについては、例えば、参照により本明細書に援用する、Limits to salience of ultraviolet:lessons from colour vision in bees and birds,Kevan et alを参照されたい。また、ミツバチおよびマルハナバチがその視覚において運動視差を用いることも知られており、これについては、参照により本明細書に援用する、Lehrer M.1998,”Looking all around:honeybees use different cues in different eye regions”,Journal of Experimental Biology 201:3275−3292を参照されたい。昆虫が花畑の上を飛んでいるとき、背景よりも昆虫に近い花は、背景よりも速く動いているように見え、それにより、その花と背景との間に相対運動を生じる。自然の中では、通常は風により、花はほぼ常に動いており、それ故、昆虫が容易に花を見つけることができる。温室環境では通常は無風であり、昆虫が花を見つけるのが困難となる。
昆虫の視覚のUV特性は、先行技術、例えば、参照により本明細書に援用する国際公開第2009/040528号の記載に利用されている。この公報は、353ナノメートル(nm)、345〜375nm、315〜400nmの波長における発光ダイオード(LED)を用いた昆虫の光操作を示す。昆虫は、これらを罠に捕らえるために、光源に向かって光操作される。この装置は、客が昆虫によって煩わされないようにするために、飲食店環境において使用される。
図1Aは、先行技術による、緑色植物におけるクロロフィルa、クロロフィルb、フィトクロムPfr、フィトクロムPr、並びにベータ・カロテンの相対吸収スペクトルを示す。更なる詳細は、参照により本明細書に援用する、本発明者の国際公開第2011/033177号に記載されている。また、国際公開第2011/033177号は、植物における良好な光形態形成反応を有する放射スペクトルを生成するように設計されたLED照明アセンブリも開示しており、この光合成のための照明アセンブリから光を受け使用することが可能な場合、植物は所望の形状および大きさまで急速に成長する。
反射する光は花によって異なるという事実はよく知られている。図1Bは、先行技術による、“Flower colour as advertisement”,Chitka L.&Kevan,P.G.(2005),In Dafni,A.,Kevan P.G.,Husband,B.C.(eds),Practical Pollination Biology.Enviroquest Ltd.,Cambridge,ON,Canada,pp.157−196において測定された、異なる植物の花における相対反射スペクトルを示す。同文献も、参照により本明細書に援用する。測定された花は、ウラジロロウゲ、赤のナガミヒナゲシ、青のドッグ・バイオレット、青紫のカンパニュラ、および白のエゾヘビイチゴであった。
図1Cは、先行技術に係る
“Flower colour as advertisement”,Chitka L.&Kevan,P.G.(2005),In Dafni,A.,Kevan P.G.,Husband,B.C.(eds),Practical Pollination Biology.Enviroquest Ltd.,Cambridge,ON,Canada,pp.157−196において測定された、ミツバチ(セイヨウミツバチ)の昆虫眼の相対感度スペクトルを示す。このスペクトルは、昆虫の視覚の高感度帯と花の高反射帯にはかなりの程度の重なりが存在することを裏付ける。実際、参照により本明細書に援用する、Chittka L.&Menzel R.1992,”The evolutionary adaptation of flower colours and the insect pollinators’ colour vision”,Journal of Comparative Physiology A 171:171−181における180の花の反射スペクトルの分析は、反射ピークが花粉媒介昆虫の視覚の感度ピークと合致することを示した。
先行技術には、大きな不具合が存在する。上述のスペクトル観測は、害虫を補足するためのみに用いられてきた。同様に、先行技術における植物のための人工照明の手法は、国際公開第2011/033177号がおそらく最も先進的なものであるが、植物の生殖または果実生産ではなく、その光合成成長の促進にのみ取り組むものであった。冬の曇った天気、またはその他の理由により暗い場合、および/または空気に動きがない場合、温室内で花粉媒介昆虫が花を見つけるのは非常に困難である。それ故、温室環境において、自然過程と同等の、またはより質の高い自然受粉活動を実現することは、これらの先行技術に課された大きな課題である。
本発明の目的の1つは、上述の不具合を解決することにある。検討する本発明は、植物が所望の光合成成長を達成し、昆虫によってより頻繁に受粉されるように、効果的に植物に光を当てるためのシステムおよび方法を対象とする。
本発明の更なる目的は、温室環境における、花粉媒介昆虫に対して無害な照明装置を提供することにある。
本発明の一態様において、植物は、LEDを備え、栽培される花の反射率に合致する波長において強い放射ピークを有する照明装置により照らされる。これは、昆虫が花をよりよく見ることが可能であり、したがってより容易に花を発見することが可能であり、それが昆虫による受粉効率を増大させるという効果を有する。この態様の更なる改良は、花における高反射率、および/または昆虫の視覚における高感度を有するように放射ピークの波長を選択することにある。上述の高反射率および視覚における高感度が合致する場合に、最も高い効果が得られる。これは、昆虫の眼による花の可視性を最大限に増大させるため、受粉を促進する照明装置のための好適な放射波長である。
放射ピークとして一般に適する波長は、例えば、348nm、375nm、435nm、533nm、538nmであり、誤差範囲は±10nmである。本照明装置は、典型的には、LEDおよび/または量子ドットを用いて実現される。量子ドットとは、励起子が三次元空間全方位で閉じ込められている半導体である。
このピーク波長は、栽培される植物種、およびその植物の栽培に用いられる昆虫によって変化し得る。例えば、(B.terrestris dalmatinusおよびB.terrestris sassaricus)は、348nm、435nm、および533nm、並びに347nm、436nm、および538nmにおけるスペクトルピークを示したが、これについては、参照により本明細書に援用する、Skorupski P.,Doring T.F.&Chittka L.2007,”Photoreceptor spectral sensitivity in island and mainland populations of the bumblebee,Bombus terrestris”,Journal of Comparative Physiology A 193:485−494を参照されたい。B.impatiensは、347nm、424nm、および539nmにおいて光受容スペクトル感度ピークを有しており、これについては、参照により本明細書に援用する、Skorupski P.&Chittka L.2007,“Photoreceptor spectral sensitivity in the bumblebee,Bombus impatiens(Hymenoptera:Apidae)”,Plos ONE 5:1−5を参照されたい。上述のピークのいずれかまたは全てが、本発明の発光体のスペクトルピークの中心波長として用いられうる。
本発明の別の態様は、上述の発光装置を、植物の光合成成長を促進する照明装置と組み合わせる。この照明装置は、典型的には、青色放射、低波長の緑色および/または黄色放射においてピークを有すると共に、赤色および/または遠赤色放射においてピークを有する。これは、図1Aの吸収ピークとの合致により、光合成成長を最大化する。この放射も同様に、典型的にはLEDおよび/または量子ドットによって生成される。
本発明に係る栽培用照明装置は、この照明装置が、受粉する植物の花の反射率の増大に合致する波長で少なくとも1つのスペクトルピークを放射するように構成されることを特徴とする。
本発明に係る植物栽培方法は、受粉する植物が、この受粉する植物の花の反射率の増大に合致する波長において少なくとも1つのスペクトルピークを放射する照明装置によって照らされることを特徴とする。
本出願において、「合致」(coincidence)との語は、花から昆虫の眼へと入射する光子を最大化し、最終的にはその光子により昆虫の眼が生じる神経学的な視覚信号を最大化することを意図したスペクトルピークの位置調整として理解される。したがって、本発明によれば、ピークは必ずしも数学的に正確に一致する必要はなく、昆虫の眼における神経学的視覚信号を最大化するのに十分な程度合致すればよい。
上述の反射率および/または感度の増大は、UV(300〜400nm)から遠赤色(700〜800nm)の周波数帯における反射率および/または感度の最大値の90%、80%、70%、60%、50%、40%、または30%のレベルを超えることと解釈される。例えば、反射率および感度が共に最大値の70%レベルであるとすると、昆虫によって検出される結果的な視覚信号は0.7×0.7=0.49、すなわち、最大ピークの正確な一致が生じうる信号の約半分となるであろう。これは、昆虫による植物の受粉に対する著しい支援としてほとんど十分なレベルである。
本発明の植物照明装置および方法は、LEDおよび/または量子ドットに基づく設計が花粉媒介昆虫に対して無害であるという利点を有する。一般に、放電を利用する先行技術の照明装置は、昆虫を誘引するが、非常に高温となり、先行技術の当該照明装置の近くに引き付けられた多くの花粉媒介昆虫を死亡させる。本発明の更なる利点は、昆虫が花をより見つけやすくなるのに伴い受粉の効率が増大し、結果として植物の生殖がより促進され、多量かつ高品質な果実生産、および収穫高の増大をもたらすということである。より高い生存率および改善された視覚は、相乗的な追加の利点を有し、すなわち、昆虫は、様々な照明波長および照明条件で働くことを学習できることが知られている。しかしながら、昆虫が高温の照明器具により早い段階で殺されてしまう場合、学習が行われない。また、昆虫にとって致死的でない照明装置は、より訓練された昆虫が、以前よりも効率的に植物の受粉を行うことを可能にするという効果によって受粉を改善させる。また、本照明装置は、当該照明装置がない場合と比べて昆虫が自らの巣をより容易に見つけられるため、昆虫によりよい休息を与える。昆虫は学習することが可能であるため、照明条件に適応する機会が昆虫に与えられる場合、照明のピーク波長が最大感度ではないという照明条件においても非常に効率的に働くことができる可能性がある。
また、本発明のLEDは、現場における容易なスペクトル調整の機能により(例えば、UV LEDは、受粉事象の間のみ、すなわち植物の近くに花粉媒介昆虫が存在する場合にのみ作動させることが可能である)、HPSおよびHID(高輝度放電)を用いる従来手法に対する改善も与える。消灯時に、害虫などの有害な昆虫が植物を見つけ出すのをUV光が支援するということはない。この効果は、従来技術のHPSおよびHIDランプでは得ることができない。また、UV光の生成はより多くのエネルギーを消費するので、使用しないときにスペクトルをオフにすることは使用において有益である。
本発明の更なる利点は、本発明の照明装置は生殖および成長の両方を促進するため、この促進が、いずれか一方の照明を個別にまたは単独で使用して得られうるレベルを超える、収穫高における相乗的な改善を有するということである。更に、本発明は、自然光レベルの低さにより以前は果実生産のための使用が不可能であった極地、曇天条件、および冬期における果実生産が可能となるという利点を有する。
上述の利点を生じる実施形態に加えて、および参照して、本発明の最良の形態は、緑色植物の光合成相対吸収ピーク、並びに栽培される植物の花の相対反射ピークおよび受粉に用いられる昆虫の視覚の相対感度ピークと合致する放射ピークを有するLED照明装置の使用であると考えられる。
以降、本発明を、以下の添付図面による例示的な実施形態を参照しつつ、より詳細に説明する。
先行技術に係る、緑色植物におけるクロロフィルa、クロロフィルb、フィトクロムPfr、フィトクロムPr、並びにベータ・カロテンの相対吸収スペクトルを示す図である。 先行技術に係る“Flower colour as advertisement”,Chitka L.&Kevan, P.G.(2005),In Dafni,A.,Kevan P.G.,Husband,B.C.(eds.)Practical Pollination Biology.Enviroquest Ltd.,Cambridge,ON,Canada,pp.157−196において測定された、種々の植物の花の相対反射スペクトルを示す図である。 先行技術に係る“Flower colour as advertisement”,Chitka L.&Kevan,P.G.(2005),In Dafni,A.,Kevan P.G.,Husband,B.C.(eds.)Practical Pollination Biology,Enviroquest Ltd.,Cambridge,ON,Canada,pp.157−196において測定された、ミツバチ(セイヨウミツバチ)の昆虫眼の相対感度スペクトルを示す図である。 本発明に係る虫媒受粉促進方法の実施形態20を示すフローチャートである。 本発明に係る発光装置の実施形態30を示すブロック図である。 本発明に係る、波長アップコンバージョンを用いる発光装置の実施形態31を示すブロック図である。 本発明に係る、量子ドットを用いる発光装置の実施形態32を示すブロック図である。 本発明に係る、虫媒受粉を促進するために構成された発光装置の放射スペクトルの実施形態40を示す図である。 本発明に係る、虫媒受粉を促進するために構成された発光装置の放射スペクトルの実施形態50を示す図である。 本発明に係る、虫媒受粉を促進するために構成された発光装置の放射スペクトルの実施形態60を示す図である。 本発明に係る、温室環境におおいて虫媒受粉を促進するために構成された発光装置の実施形態70を示すブロック図である。 本発明に係る、都市部の地下室環境において虫媒受粉を促進するためおよび植物を栽培するために構成された発光装置の実施形態80を示すブロック図である。
一部の実施形態は、従属請求項において説明される。
図2は、本発明の方法をフローチャートとして示す図である。ステップ200において、放射ピークが選択される。この放射ピークは、受粉し、栽培される植物の花の反射ピークと合致する波長を有する。複数の例示的な顕花植物の反射率曲線が、図1Bに示される。更に、このスペクトルピークは、昆虫の視界の光受容感度の増大と合致する波長で放射される。例示的な感度曲線が、図1Cに示される。本発明によれば、これらのスペクトルピークは、お約、誤差範囲±10nmにおける348nm、375nm、435nm、538nmという波長のいずれかにおいて生じる。もちろん、このピーク波長は、栽培される植物種およびその植物の栽培に用いられる昆虫に応じて変化し、本発明によれば、花粉媒介昆虫と花の組み合わせの各々に対して1以上の特定の放射ピークを選択する。
図1Bおよび図1Cから、スペクトルの最大値の最も大きな合致は、昆虫の視覚の感度の最大値に極めて近いところで生じることが推測できる。
本発明の一部の実施形態において、好適には、前記反射率および/または感度の増大は、UVから遠赤色までの周波数帯における反射率および/または感度の最大値の1/√2を超える。一部の実施形態では、合致する波長において、前記反射率および/または感度は、UV(300〜400nm)から遠赤色(700〜800nm)の周波数帯における反射率および/または感度の最大値の90%、80%、70%、60%、50%、40%、または30%のレベルを超える。
本照明装置は、典型的には、少なくとも1つのLEDおよび/または量子ドットを備えるように構成されるか、または全体が複数のLEDおよび/または量子ドットからなる。この設計上の選択が、上述の花の反射率および昆虫眼の感度のスペクトルピークの合致ための放射ピークの最適化に必要とされるより自由なスペクトル設計を可能とする。更に、この放射技術は、これらの照明装置が花粉媒介昆虫にとって致命的なレベルまでの高温になることがないという追加的な効果を有する。
本照明装置および本方法は、典型的には、虫媒受粉植物が栽培される温室および/または室内環境において用いられるが、屋外においても用いられることが可能である。ステップ210において、発光が温室内の花へと向けられる。ステップ220において、花粉媒介昆虫が温室内に放たれる。典型的には、これらの昆虫はミツバチおよび/またはマルハナバチである。
ステップ230では、昆虫の視覚の感度が高い波長において、多くの光子が花に反射される。これが、ステップ240において、昆虫が極めて容易に花を観察し、したがって可能な限り効率的に受粉目標を発見する環境を作り出す。
昆虫による受粉目標の観察可能性の増大は、受粉の促進をもたらし、それにより、ステップ250において、栽培される農作物の収穫高が大幅に増大する。本方法は、好適には、光合成成長を最適化する照明装置および方法と組み合わせて用いられる。好適には、方法20と組み合わせて用いられる照明装置は、600〜700nmの波長帯にピークを有し、少なくとも50nm以上の半値全幅を示すように構成された第1のスペクトル特性と、最大値50nmの半値全幅を有し、440〜500nmの範囲でピーク波長を示すように構成された第2のスペクトル特性と、を有する少なくとも1つの発光ダイオード(LED)を備える栽培用照明具である。
更に、本発明の一部の実施形態においては、500〜600nmの波長における放射の少なくとも一部または全てが、最小化および/または除去され、並びに/あるいは400〜500nmの周波数帯の強度未満および600〜700nmの周波数帯の強度未満に減少される。図1Aが示すとおり、この周波数帯における光合成吸収量は非常に少ない。同様に、一部の実施形態において、この放射スペクトルは、出願人により植物におけるバイオマス成長を促進するという驚くべき効果が観測された、遠赤色放射(700〜800nm)を含む。
本発明によれば、この放射は、電力用LEDおよび/または量子ドットにより、並びに/あるいは光学的アップコンバージョンにより実現可能である。光学的アップコンバージョンにおいては、短波長放射は吸収され、その後、より長い波長で光学的に再放射される。本発明の波長アップコンバージョンを実現するために、量子ドットおよび/またはリンを用いることが可能である。特に好適な一実施形態において、遠赤色放射(700〜800nm)は、例えば、ユウロピウム−セリウムを共ドープしたBaSrZnS蛍光体、および/またはセリウムをドープした硫化酸化ランタノイドによって生成される。これらの種類の蛍光体および硫化物は、650〜700nmの波長域で放射ピーク最大値を有し、また、幅のある(50〜200nm)半値全幅を示し、したがって、より高い波長、すなわち700nmの波長帯以上の放射も生成する。
一実施形態において、600〜800nmの周波数における放射の全てまたは一部は、LEDチップ放射パワーの全波長または部分波長アップコンバージョンを用いて生成される。
また更に、本発明によれば、実施形態20は、実施形態30,31,32,40,50,60,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
図3Aは、本照明装置がLED101,102,103,104のみを用いてチップ100上に実現される実施形態を示す。当然、本発明に従い、様々な波長およびFWHM(半値全幅)の任意の数のLEDを用いることが可能である。また、本発明に従い、1以上の波長アップコンバータを用いることも可能である。
好適には、少なくとも1つのLED101,102,103,104は、いくつかの実施形態において前述のように、高い光合成吸収、花の高反射率、および/または昆虫の視界の高感度と合致する波長でピークを有する放射スペクトルを生成する。
また更に、本発明によれば、実施形態30は、実施形態20,31,32,40,50,60,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
更に、本発明者および本出願人の欧州特許第11158698.8号の発光装置設計のいずれかを、実施形態30と組み合わせることが可能である。この文献は、参照により本明細書に援用する。
図3Bは、少なくとも1つのLEDと少なくとも1つの量子ドットとが組み合わされて用いられる実施形態を示す。この例においては、LED発光体101および量子ドット110,120,130,140,150,160が存在する。
このLEDは、通常、電力によってのみ駆動可能である。この量子ドットは、発光を作り出すために電力によって駆動可能であるが、一部の実施形態において、全てまたは一部の量子ドットは、吸収された光学的放射の波長アップコンバータとしても用いられることが可能である。異なるドット径は異なる放射スペクトルを暗示するため、好適には、一部の実施形態において、いくつかの量子ドットは大きさが異なる。
好適には、いくつかの実施形態において前述のように、少なくとも1つのLED101および少なくとも1つの量子ドット110,120,130,140,150,160は、高い光合成吸収、花の高反射率、および/または昆虫の視覚の高感度と合致する波長でピークを生成する放射スペクトルを生成する。
一部の実施形態において、量子ドット110,120,130,140,150,160の全てまたは一部は、典型的には、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、ヒ化インジウム、リン化インジウム、および/または硫セレン化カドミウムのいずれかの合金から作製される。本発明の特に例示的な一実施形態において、平均粒径が6.6nmであり、約±0.5nmの粒径分布を有するCdSe−ZnS(コアシェル)量子ドットナノ粒子を、二成分形シリコーン封入樹脂と混合させた。混合比は、シリコーン樹脂中のナノ粒子が0.2wt%であった。樹脂を含むナノ粒子は、プラスチックリード付チップキャリア(PLCC)空洞内のInGaN発光ダイオードからなるPLCC内への封入材として適用した。発光ダイオードは、450nmの波長帯においてエレクトロルミネセンス放射を有するように決定した。
ナノ粒子を含む封入材物質を有する、InGaNを含むPLCCは、3.2Vの順方向電圧および350mAの順方向電流を有する直流電圧の電源に接続した。一部の実施形態において、このLEDは、より高い、またはより低い電流を有し、例えば、450mAのLEDは、本出願人による他の代替の設計の1つにおいて現在実装されている。装置の光学的放射スペクトルは、1つは450nmの波長帯において、もう1つは660nmの波長帯において2つの放射ピークを与えるように特徴付けた。660nmの波長帯における放射ピークの半値全幅は、約60nmを超えることが観測された。450nmと660nmとのピークの強度比は、0.5:1であった。以上の実験は、本出願人によって実施された。上述の複数の量子ドットを、上述のように、一部を異なるサイズで製造することは、本発明に合致する。本発明によれば、これらの1つまたは複数の量子ドットは、電源からの電流/電圧によって、もしくは光学的励起によって、または光学的励起と電源からの電流/電圧の両方によって駆動しうる。
また更に、本発明によれば、実施形態31は、実施形態20,30,32,40,50,60,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
更に、本発明者および本出願人の欧州特許第11158648.3号の発光装置設計のいずれかを、実施形態31と組み合わせることが可能である。この文献は、参照により本明細書に援用する。
図3Cは、量子ドットのみを特徴とする発光チップの実施形態を示す。好適には、いくつかの実施形態において前述のように、この量子ドットは、高い光合成成長、花の高反射率、および/または昆虫の視覚の高感度と合致する波長でピークを生成する放射スペクトルを生成する粒径分布を有する。
また更に、本発明によれば、実施形態32は、実施形態20,30,31,40,50,60,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
更に、本発明者および本出願人の欧州特許第11158693.9号の発光装置設計のいずれかを、実施形態32と組み合わせることが可能である。この文献は、参照により本明細書に援用する。
本発明の一部の実施形態において、実施形態30,31,32のいずれを用いて、広範なUV成分を生成することができることに留意されたい。
図4は、本発明の方法および照明装置によって生成可能な例示的スペクトル図40を示す。グレーの細線で示すスペクトル特性410は、消費ワット当たりの光合成吸収を最大化するように配置され、典型的には、この特性は、波長アップコンバージョン蛍光体および/または量子ドットを伴う青色LEDによって生成される。他の実施形態において、この特性は、2つのLEDおよび/または量子ドットによって生成される。
黒の太線で示すスペクトル特性401,402,403は、昆虫に対して植物の花を照らすために設計され、昆虫に対して花を最大限に観測可能なものとする。これらの特性は、典型的には、電流によって駆動するLEDおよび/または量子ドットによって生成される。一部の実施形態において、スペクトル特性401,402,403を生成するために、バンドパスフィルターなどのフィルターをLEDおよび/または量子ドットと共に用いることが可能である。
少なくとも1つのスペクトル特性401,402,403は、背景から花を際立たせるのに十分な相対強度レベルを有する。好適な一実施形態において、この相対強度レベルは、スペクトル特性のそれぞれの周波数帯において、スペクトル特性401,402,403によって強度が二倍になるものである。別の好適な実施形態においては、この相対強度レベルは、スペクトル特性のそれぞれの周波数帯において、スペクトル特性401,402,403によって強度が十倍以上に増大し、したがって、対数増幅を与えるものである。
また更に、本発明によれば、実施形態40は、実施形態20,30,31,32,50,60,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
図5は、図4と似ているが、植物成長を促進する光合成スペクトル特性510が、対応する図4の実施形態40における光合成スペクトル特性410よりも赤色寄りであるという点で異なる。本発明によれば、受粉促進スペクトル特性401,402,403の相対強度は任意のレベルであってよい。
また更に、本発明によれば、実施形態50は、実施形態20,30,31,32,40,60,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
図6は、本出願人によって温室内で検証された光合成スペクトル特性610を有する実施形態60を示す。このスペクトル特性は、限られた自然光の条件において特に成功を収めた。実施形態60において、この光合成スペクトル特性は、受粉促進スペクトル特性402および403によって補完される。
また更に、本発明によれば、実施形態60は、実施形態20,30,31,32,40,50,70,および/または80のいずれと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
図7は、温室環境における、本発明の照明装置の異なる使用の形態を示す。実施形態70において、少なくとも1つの植物が温室の床面に置かれ、本照明装置が1以上の植物711に光を当てる。典型的には、温室701は透明な壁を有し、したがって、この壁740を通して現れる日光730は、壁材のフィルター効果を差し引いた太陽のスペクトルと類似しているであろう。本発明によれば、前述のように、高い光合成成長、花の項反射率、および/または昆虫の視界の高感度と合致する波長においてピークを含むスペクトル750は、補完的な自然の太陽光の存在中でも依然としてこれらのピークが含まれるように最適化される。
また更に、本発明によれば、実施形態70は、実施形態20,30,31,32,40,50,70,71,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
実施形態71においては、スペースの節約のため、開閉される栽培室内の棚に植物が配置される。当然、照明装置720が天井に取り付けられる場合、本発明の照明装置は、全てまたは一部の植物をまとめて照らすために用いられることが可能であり、あるいは、小型の本発明の照明装置を棚または栽培室内に取り付けて、より局所的に昆虫に向けて植物を照らすことも可能である。
また更に、本発明によれば、実施形態71は、実施形態20,30,31,32,40,50,60,70,および/または80のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
図8は、大都市の超高層ビルに適した本発明の使用の実施形態を示す。欧州または米国の多くの都市の不動産価格が示すように、街路の騒音から離れており、かつより多くの自然光を得られることから、人々は、通常、都市環境ではより高層階に住むことを好む。この環境において、超高層ビルの低層フロアは、その内部に少なくとも1つの植物811を置くことにより、現地食糧生産のために活用され、この場合、少なくとも1つの植物を照らすために、少なくとも1つの本発明の照明装置822,823が用いられる。この少なくとも1つの植物811は虫媒受粉植物であり、昆虫を引き付け、少なくとも1つの植物811の花を昆虫に対してより効果的に示す照明装置822,823によって放射されるスペクトル特性により、昆虫840がこの低層階内および植物811に誘引される。これが、高効率の受粉と、スペースの価値がきわめて高い消費者の近所における単位面積当たりの高い収穫レベルとを与える。
また更に、本発明によれば、実施形態80は、実施形態20,30,31,32,40,50,60,70,および/または71のいずれかと容易に置換および/または組み合わせが可能であることに留意されたい。
本発明の一部の実施形態において、1以上のスペクトルピークが、340〜440nmの周波数帯における放射のために構成される。上述の任意の実施形態において、概して様々な表面における光の反射率が高いことで、より広い有用性を提供する広範なUVスペクトルを提供することも本発明に合致することに留意されたい。本発明によれば、この広範なUV成分は、1以上、または全てのスペクトルピークと置換するために、またはこれらを補完するために用いられうる。量子ドットLEDを用いることで、UV波長における広範なエレクトロルミネセンス・スペクトルを生成することが可能である。上述の実施形態の全てにおいて、光合成照明スペクトル成分、および受粉促進スペクトル成分が個別に制御される、すなわち、必要に応じて一方または両方をオンまたはオフにしうる、という特性を提供することが可能である。また、これら2つの成分の相対放射強度を調整するための手段を提供することも本発明に合致する。
ここまで、上述の実施形態を参照して本発明を説明し、複数の商業的および工業的な利点を示した。本発明の方法および構成は、LEDおよび/または量子ドットに基づく設計が花粉媒介昆虫にとって無害であることにより、昆虫の致死率を低下させることを可能とする。一般に、放電を利用する先行技術の照明装置は昆虫を誘引するが、非常に高温となり、先行技術の当該照明装置の近くに引き付けられた多くの花粉媒介昆虫を死亡させる。本発明の更なる利点は、昆虫が花をより見つけやすくなるのに伴い受粉の効率が増大し、結果として植物の生殖がより促進され、収穫高の増大をもたらすことである。
より高い生存率および改善された視界は、相乗的な追加の利点を有し、すなわち、昆虫は、様々な照明条件および照明波長で働くことを学習できることが知られている。しかしながら、昆虫が高温の照明器具により早い段階で殺されてしまう場合、学習が行われない。また、昆虫にとって致死的でない照明装置は、より訓練された昆虫が、以前よりも効率的に植物の受粉を行うことを可能にするという効果によって受粉を改善させる。また、本照明装置は、当該照明装置がない場合と比べて昆虫が自らの巣をより容易に見つけられるため、昆虫によりよい休息を与える。昆虫は学習することが可能であるため、照明条件に適応する機会が昆虫に与えられる場合、照明のピーク波長が最大感度ではないという照明条件においても非常に効率的に働くことができる可能性がある。
また、本発明のLEDは、現場における容易なスペクトル調整の機能により(例えば、UV LEDは、受粉事象の間のみ、すなわち植物の近くに花粉媒介昆虫が存在する場合にのみ作動させることが可能である)、HPSおよびHIDを用いる従来手法に対する改善も与える。消灯時に、害虫などの有害な昆虫が植物を見つけ出すのをUV光が支援するということはない。この効果は、従来技術のHPSおよびHIDランプでは得ることができない。また、UV光の生成はより多くのエネルギーを消費するので、使用しないときにスペクトルをオフにすることは有益である。
本発明の更なる利点は、本発明の照明装置が、果実生産、植物の生殖、および/または植物の成長のいずれかまたは全てを促進するということにある。この促進は、いずれか一方の照明手法を個別にまたは単独で使用して得られうるレベルを超え、また個別の効果の合計をも超える、収穫高における相乗的な改善を有する。緑色植物のよりよい成長は、より大きく高品質な果実のための基盤を提供し、果実のよりよい成長は、次世代の温室植物における成功の見込みを増大させ、よりよい植物の生殖は、より多くの果実を生産し、より多くの果実は、光合成による丈夫な植物の成長によってより強固に支持される。これらの相乗的な改善により、本発明は飢えという地球規模の問題を軽減する。
ここまで、上述の実施形態を参照して本発明を説明した。しかしながら、本発明がこれらの実施形態に限定されるということはなく、本発明の思想、および以下の特許請求の範囲の趣旨および範囲内における可能な全ての実施形態を含むことは明白である。
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Claims (20)

  1. 栽培用照明装置であって、前記照明装置が、受粉する植物(710,711)の花の反射率の増大に合致する波長において少なくとも1つのスペクトルピーク(401,402,403)を放射するように構成され、前記照明装置が、昆虫(840)の視覚の光受容感度の増大に合致する波長において少なくとも1つのスペクトルピーク(401,402,403)を放射するように構成されることを特徴とする、栽培用照明装置。
  2. 前記反射率および/または感度の増大が、UV(300〜400nm)から遠赤色(700〜800nm)の周波数帯における前記反射率および/または感度の最大値の90%、80%、70%、60%、50%、40%、または30%のレベルを超えることと解釈されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記照明装置が、虫媒受粉植物(710,711)の栽培用に構成された温室(700,701,802)内に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記照明装置が、少なくとも1つのLED(101,102,103,104)および/または量子ドット(110,120,130,140,150,160)を用いて構成されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  5. 少なくとも1つの放射ピークが、誤差範囲±10nmで348nm、424nm、435nm、533nm、538nmのうちのいずれかの波長で生じるように構成され、前記照明装置が、広範なUV連続体成分を生成する広範かつフラットなスペクトルピークを放射するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  6. 前記照明装置が、
    a)600〜700nmの波長帯にピークを有しピークを有し、少なくとも50nm以上の半値全幅を示すように構成された第1のスペクトル特性と、
    b)最大値50nmの半値全幅を有し、440〜500nmの範囲でピーク波長を示すように構成された第2のスペクトル特性(410,510,610)と、
    を有する少なくとも1つの発光ダイオード(LED)(101,102,103,104)を備える栽培用照明具であることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  7. 500〜600nmの波長における放射の少なくとも一部または全てが、最小化および/または除去されるように、並びに/あるいは400〜500nmの周波数帯の強度未満および600〜700nmの周波数帯の強度未満に減少されるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  8. 前記放射スペクトル(40,50,60)が、遠赤色放射(700〜800nm)を含むように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  9. 600〜800nmの波長帯における放射の全てまたは一部が、前記LED(101,102,103,104)のチップ放射パワーの全波長または部分波長アップコンバージョンを用いて生成されるように構成されることを特徴とする、請求項4に記載の照明装置。
  10. 少なくとも1つの前記スペクトルピークが、前記照明装置における他のスペクトル成分の放射に影響を与えることなく発生または消滅するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の照明装置。
  11. 受粉する植物(710,711)が、前記植物の花の反射率の増大と合致する波長において少なくとも1つのスペクトルピーク(401,402,403)を放射する照明装置を用いて照らされ、前記照明装置が、昆虫の視覚の光受容感度の増大と合致する波長において少なくとも1つのスペクトルピーク(401,402,403)を放射するように構成されることを特徴とする、植物栽培方法。
  12. 前記反射率および/または感度の増大が、UV(300〜400nm)から遠赤色(700〜800nm)の周波数帯における前記反射率および/または感度の最大値の90%、80%、70%、60%、50%、40%、または30%のレベルを超えることと解釈されることを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  13. 前記照明装置が、虫媒受粉植物(710,711)が栽培される温室(700,701,702)内で用いられることを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  14. 前記照明装置が、少なくとも1つのLED(101,102,103,104)および/または量子ドット(110,120,130,140,150,160)を備えることを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  15. 少なくとも1つの放射ピークが、誤差範囲±10nmで348nm、424nm、435nm、533nm、538nmのうちのいずれかの波長で生じ、および/または、前記照明装置が、広範なUV連続体成分を生成する広範かつフラットなスペクトルピークを放射することを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  16. 前記照明装置が、
    c)600〜700nmの波長帯にピークを有し、少なくとも50nm以上の半値全幅を示す第1のスペクトル特性と、
    d)最大値50nmの半値全幅を有し、440〜500nmの範囲でピーク波長を示す第2のスペクトル特性(410,510,610)と、
    を有する少なくとも1つの発光ダイオード(LED)(101,102,103,104)を備える栽培用照明具であることを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  17. 500〜600nmの波長における放射の少なくとも一部または全てが、最小化および/または除去され、並びに/あるいは400〜500nmの周波数帯の強度未満および600〜700nmの周波数帯の強度未満に減少されることを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  18. 前記放射スペクトル(40,50,60)が、遠赤色放射(700〜800nm)を含むことを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
  19. 600〜800nmの波長帯における放射の全てまたは一部が、前記LED(101,102,103,104)のチップ放射パワーの全波長または部分波長アップコンバージョンを用いて生成されることを特徴とする、請求項14に記載の植物栽培方法。
  20. 少なくとも1つの前記スペクトルピークが、前記照明装置における他のスペクトル成分の放射に影響を与えることなく発生または消滅するように構成されることを特徴とする、請求項11に記載の植物栽培方法。
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