JP2014513885A - 移動ネットワークのtcp性能を改善する方法及び装置 - Google Patents

移動ネットワークのtcp性能を改善する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、移動ネットワークのTCP性能を改善するための方法、装置及びコンピュータプログラム製品を提供する。本発明は、コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続のクオリティ尺度を中間ネットワークノードにおいて得、クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか中間ネットワークノードにおいて検出し、クオリティ尺度が所定の条件を満足しない場合には、コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続の凍結モードをトリガーする確認メッセージを中間ネットワークノードにより送信する、ことを含む。
ことを含む
【選択図】 図2

Description

本発明は、移動ネットワークのTCP性能の改善に関する。
無線アクセス技術は、システム容量を改善し、エンドユーザのデータレートを高め、そしてレイテンシーを下げるために完全パケットベースのフラットアーキテクチャー解決策に向かって進化している。フラットアーキテクチャー及び完全パケットベース技術とは、3GPP技術の競争力を更に高めるコスト効率の良い解決策である。第1の進化ステップは、インターネットであり、即ち3Gシステムから長期進化(LTE)への進化経路を合理化する高速パケットアクセス(I−HSPA)である。I−HSPAの目的は、並列の回路交換インフラストラクチャーを段階的に廃止して、パケット交換のみとして動作し、複雑さ及びコストを低減することである。高レートの完全パケットベースの無線アクセス解決策は、良く知られたパケットサービスをインターネットから移動環境へと移行できるようにし、移動ネットワークユーザがインターネットにより提供されるアプリケーションにアクセスできるようにする。これらアプリケーションの大半(例えば、ファイル転送、ウェブブラウジング、等)は、信頼性のあるデータ転送のためにトランスミッションコントロールプロトコル(TCP)を使用する。従って、システム性能の観点から、I−HSPA/LTEネットワークにおけるTCPベースのユーザプレーントラフィックの効率的な取り扱いが非常に重要である。
移動環境では、効率的なTCPオペレーションが要求されることで、多数の問題が生じる。というのは、元々、TCPは、ワイヤードネットワーク用に設計されたもので、混雑によりパケットロスが生じるからである。ビットエラーによりパケットロスとなる確率は、非常に低い。従って、パケットロスは、混雑の兆候として解釈され、これは、(再送信に加えて)フローレートを下げるTCPフローコントロールアクションをトリガーする。TCPソースは、その再送信時間切れ(RTO)タイマーが時間切れするとき、又は当該パケットより低いシーケンス番号に対して3重・2重確認(ACK)が受信されたとき、パケットが失われると考える。ワイヤレス環境では、パケットロスは、エアインターフェイスに生じるビットエラーにより頻繁に引き起こされる。
TCPソースは、ビットエラーにより生じるパケットロスと、混雑により生じるパケットロスとの間を区別できないので、ビットエラーの場合にも、混雑の場合のように、接続のレートを誤って減少させる。TCPが開発されそしてワイヤードリンクにわたって送信するように最適化されていることは、TCPベースのトラフィックがワイヤレスリンクを経て送信されるときに重大な問題となる。欠落データの再送信を経てエアインターフェイスエラーを取り扱うために、「自動リピート・リクエスト(ARQ)及びハイブリッドARQ(HARQ)」のようなUMTS及びLTE無線レイヤ特徴が導入された。これらの特徴は、全体的な性能を改善するが、TCPラウンドトリップ時間(RTT)も増加させる。ARQ及びHARQにより導入される改善に加えて、過渡的カバレージの問題の場合にはTCP性能低下が依然生じ、ハンドオーバーの場合にX2(LTE)又はIur(I−HSPA)を経てTCPセグメントを転送することによりTCP RTTが急激に増加し、ハンドオーバー及びネットワーク非対称性の場合に順番の狂ったデータ配送によってTCP再送信が引き起こされる(LTEでは、セルの縁付近にDLカバレージしかないことが起こる)。これらの場合には、データ転送の効率が限定され、TCPのRTOタイマーが時間切れし、TCPのスタートを低速化して、TCPソースに対する回復時間を長くする(回復時間とは、問題が生じる前に経験したスループットに到達するのに必要な時間である)。
本発明によれば、これらの環境においてTCPの性能低下を防止するための考えられる方法は、送信問題が検出され又は予想されるときにTCPソースを凍結し、そしてシステムが再び効率的に動作できるときにTCPのオペレーションを再開することである。これは、悪い無線チャンネル状態又はハンドオーバーにより生じるTCP低速スタートの確率を最小にすると共に、カバレージの問題又はハンドオーバーが終わった後に低速スタートを通して回復するのではなく同じ速度でTCPを続けられるようにする。この解決策は、高プライオリティ接続にサービスするニーズが過激な手段を要求するときコールドロップを経て又はスタービングを経て低プライオリティ接続を終了する有用な代替え策である。
しかしながら、送信問題が長時間続く場合には、最終的に幾つかのコールがドロップされねばならない。又、移動加入者の観点から、凍結された接続を、その接続を終了せずに(即ちウェブページのダウンロードを手動でキャンセルせずに)、長時間不定に許容すると仮定することは現実的でない。それでも、TCP凍結は、短時間の送信問題が加入者へエスカレートすることを防止する上で助けとなり、従って、本発明は、満足なクオリティの経験を維持する上で助けとなる。
本発明は、進化型ノードB(eNB)/I−HSPAベーストランシーバステーション(BTS)に付属するユーザがTCPを経てデータ接続(アップリンク又はダウンリンク)を得るようなLTE/I−HSPA無線アクセスネットワークに適用される。
更に、本発明は、BTSに付属するユーザがHSPAベアラを使用することによりTCPを経てデータ接続を得るようなワイドバンドコード分割多重化アクセス(WCDMA(登録商標))/HSPA無線アクセスネットワークにも適用される。
TCP性能に否定的に影響する無線アクセスネットワーク特有のファクタは、例えば、エアインターフェイスエラー、非対称性、過渡的カバレージの問題、例えば、カバレージホール、ハンドオーバー中の転送、及び過渡的エアインターフェイス混雑である。これらファクタの状況において、TCPソースは、そのデータレートを下げ、それに続いて比較的長い回復時間があり、その後、ソースは、適度なレートで送信することができる。
図1は、TCPフローの上に略述された考えられる問題の影響を示す。比較として、この図は、性能が低下する前の状態にフローが凍結され、次いで、低下状態が過ぎた後にその特定の状態からフローが続く場合に何が起こるかも示している。凍結がないと、TCPフローがその元のスループットに再び到達するまで長い回復時間があり、その間に甚だしい性能低下があって、アプリケーションのための実際上使用不能なデータレートを与える(TCP時間切れの場合には、スループットがゼロ又はその付近に低下し得る)。他方、フローを凍結する場合には、回復時間が著しく短くなり、それにより、TCPベースのアプリケーションの応答性を維持し、ひいては、全体的クオリティの経験が移動加入者に与えられる。
エアインターフェイスエラーによるPCT性能低下は、TCP固有の問題である。というのは、そのオペレーションが、送信媒体には実際上ビットエラーがないとの仮定に基づいているからである。これは、ワイヤードシステムの場合にも言えることであるが、送信異常によるパケットドロップの量が多いワイヤレスシステムの場合にはそうでない。TCPソースは、検出されたパケットドロップの理由に関する情報をもたず、即ち混雑によるパケットロスと送信エラーによるパケットロスとの間を区別することができない。
パケットドロップの理由に関わらず、TCPソースの反応は同じであり、即ち接続レートが下げられ、そして失われたと仮定されたパケットが再送信される。これは、送信ネットワーク混雑の場合には良好な解決策であるが、エアインターフェイスエラーの場合には効率的でない。というのは、ソースのスループットが不必要に下がり、全体的なシステム性能、及びユーザが経験するサービスのクオリティを低下させるからである。
eNB又はI−HSPA BTS(DL)又はUE(UL)に位置されたHARQ機能は、エアインターフェイスエラーの場合に欠落データを再送信する。問題が持続する場合には、データが首尾良く転送されるか又は最大量の許容再送信に到達するまで再送信が繰り返される。後者のケースでは、RNC、eNB又はI−HSPA BTS(DL)又はUE(UL)プロトコルに位置されたRLCのARQ機能が同様のメカニズムを経てエアインターフェイスエラーに気を付ける。重大なエアインターフェイス問題では、結局のところ、最大量の許容RLC再送信に到達し、データが破棄される。このメカニズムは、散発的なエアインターフェイスの問題を取り扱うには効率的であるが、依然、TCPの時間切れを引き起こすことがある。というのは、再送信がRTTを増加させて、結局は、TCP RTOタイマーの時間切れを招くからである。ソースのレートが急激に下がるときには、TCP時間切れに続いて、常に、低速スタートとなる。更に好都合な場合には、RTTが増加しても、データレートが若干低下するだけである。
散発的なエアインターフェイスの問題に加えて、無線状態が悪いためにパケットロスが生じる状況が依然ある。例えば、セルの縁にいるLTEユーザは、ネットワーク非対称的現象に悩まされ、即ちeNBの高い送信電力のため、ユーザは、ダウンリンク接続を得るが、アップリンク方向にデータを送信することができない。従って、ダウンリンクで受信されたデータは受信器により確認することができない。というのは、アップリンクにおいて確認が送信されないからである。これは、複数の連続的時間切れを引き起こす。不必要なスループットの低下に加えて、これは、複数の時間切れ及び指数関数的なTCPバックオフアルゴリズムのために、TCPソースがデータの再送信を試みる時点と時点との間に長いインターバル(>1分)が経過するという問題も引き起こす。従って、無線状態は、不成功な再送信の直後に回復し、そしてソースは、次の再送信が行われるまでそれが通知されないことになる。そのように、TCPフローは、不必要に長い時間中アイドル状態となる。セルのカバレージエリアにホールがあるときにも、同じ問題が生じる。
エアインターフェイスのパケットロスは、TCP性能に否定的影響を及ぼす唯一の無線アクセス特有の問題ではない。LTE及びI−HSPAシステムは、無線プロトコルを伴う分散型アーキテクチャーを、ハンドオーバー決定を担当するeNB又はI−HSPA BTSにおいて終了させる。LTEでは、ハンドオーバー中に(LTEには、ハードハンドオーバーしかない)、ソースeNBがX2インターフェイスを経てターゲットeNBへDLパケットを転送する(又はSIベースハンドオーバーの場合には、転送がSIインターフェイスを経て行われ、通常、X2ベースのハンドオーバーに比して長い転送経路及び送信遅延を生じさせる)。UEデータは、UEがターゲットeNBに付属できるようになった後にターゲットeNBによりSIインターフェイスを経てSAE−GWへ送信される。付属が成功すると、SAE−GWの経路スイッチがトリガーされ、その結果、所与の時間に、ターゲットeNBが、(SAE−GWから)SIを経て及び(ソースeNBから)X2インターフェイスを経てUEへ向けられたパケットを受信することになる。
X2インターフェイスを経て転送されるパケットは、SIインターフェイスを経てターゲットeNBへ直接送信されるものとは異なるそしておそらくは長い経路を進行する。両インターフェイスには混雑が生じ得る。これらのメカニズム、即ちX2転送及び遅い経路スイッチングは、TCP性能の観点から2つの問題を引き起こし、即ち第1に、TCPソースは、急激な遅延増加のために低速スタートへ移行することがあり(転送パケットが長い経路を進行するので、RTTの急激な増加により、TCPソースのRTOタイマーが時間切れして低速スタートを引き起こす機会が生じ)、そして第2に、行先へのTCPパケットの順序ずれした配送のために不必要な再送信を生じることがある(ソースとターゲットeNBを接続しているX2インターフェイスの遅延が、SAE−GWとターゲットeNBを接続しているSIインターフェイスの遅延より大きいときには、経路スイッチの後にSIインターフェイスを経て送られるパケットが、X2インターフェイスを経て転送されたパケットが順序ずれ送信を生じさせる前に受信されて、紛らわしくもTCPソースへパケットロスを指示するACKを複製することがある)。後者の問題を回避するため、LTEシステムでは、特殊な「エンドマーカー」GTPパケットが導入された。SAE−GWは、経路スイッチの前に、エンドマーカーGTPパケットをソースeNBへ送信する。このパケットは、それ自身、ユーザデータは含んでおらず、その唯一の目的は、ソースeNBが、ユーザデータを含むGTPパケットをそれ以上転送しないことを明確に指示することである。
従って、ターゲットeNBは、X2インターフェイスを経てエンドマーカーが受信されるまで、SIインターフェイスを経て受信したパケットをUEへ送信しない。しかしながら、エンドマーカーパケットがトランスポートネットワークにおいて失われて、ターゲットeNBがユーザへトラフィックを送信するのを妨げることがある。これを回避するために、エンドマーカータイマーがターゲットeNBにおいて実施され、そのタイマーが時間切れする前にエンドマーカーパケットが受信されない場合には、ターゲットeNBが、SIインターフェイスを経て受信したパケットをとにかくユーザへ送信し始める。エンドマーカータイマーの設定が不適切であると、TCPソースがパケットロスを誤って検出する状況を招く。タイマーの設定値が高過ぎると、エンドマーカーパケットのロスが、SIインターフェイスを経て受信した新たなパケットを、例えば、長い時間インターバル、遅延させ、TCP RTOタイマーの時間切れをトリガーする。タイマーの設定値が低すぎる場合には、高いX2遅延のために、エンドマーカータイマーは、最後に転送されたパケットが受信される前に時間切れし、複製ACKをトリガーする順序ずれした配送を生じさせることになる。
I−HSPAシステムでは、ハンドオーバー中に、UL及びDLの両トラフィックが関連I−HSPA BTS間でIurインターフェイスを経て転送される。その場所で転送すると、トラフィックの経路が突然増加し、遅延を突然増加させてRTOタイマーが時間切れする可能性を生じさせ、TCPソースが低速スタートに入る。
上述したように、LTE及びI−HSPAの両システムでは、ハンドオーバー中の転送は、性能上の問題と、容量制限されたラストマイルリンクが搬送すべき付加的な負荷とを生じさせる。これらの問題に対する本発明の良好な解決策は、ハンドオーバーの始めにTCP接続を凍結し、そしてハンドオーバーが完了した後にそれらのオペレーションを再開することである。
ユーザの移動性のために、eNB又はWCDMA/HSPA/I−HSPA BTSによりサービスされるべきトラフィック需要は、時間と共に変化し続ける。従って、プライオリティの高いユーザにサービスするために、プライオリティの低いユーザのスループットを下げねばならないか、又はそれらのあるものを完全にドロップしなければならないときがある。増加したトラフィック需要がしばらく保たれるだけであっても(即ち、何人かのユーザがeNBを去るか又はそれらの接続を終了する)、プライオリティの低いTCP接続のスループットが著しく低下し、そして比較的長い回復時間の後に、それに影響される接続の元のスループットに到達する。他の場合には、高プライオリティトラフィックにサービスすることが問題であるときに、過渡的なエアインターフェイス混雑が生じ得る。これらの場合には、凍結再開メカニズムが良好なオペレーションを生じさせる。というのは、接続の短時間回復を許し、TCPの低速スタートを防止するからである。
移動ネットワークでは、エアインターフェイスは、TCP接続のE2E経路における唯一のワイヤレスリンクとはならない。というのは、BTSは、マイクロ波無線リンクを経てワイヤード移動バックホールにしばしば接続されるからである。マイクロ波リンクのビットエラー率(BER)は、LTE又はWCDMAエアインターフェイスの場合に使用されるものと同様のエラー検出及び修正メカニズムを使用して、ほとんどの動作時間におけるワイヤードリンクのBERと同様と考えられる。BERは、無線状態の望ましからぬ変化(例えば、フェージング、干渉、等)のために短い時間インターバル中に突然増加し、マイクロ波リンクの容量を減少させる。というのは、エアインターフェイスエラーが検出されたときには、より冗長なコード及び変調スキームが選択されるからである。これらの突然の変化は、TCP接続のスループットを著しく低下させる。マイクロ波リンクの容量変化に加えて、トランスポートリンク(特に、容量制限のあるラストマイルリンク)上の過渡的混雑がQoSの低下を引き起こす。
本発明は、エアインターフェイスカバレージの問題、過渡的エアインターフェイス又はトランスポート混雑が検出され又は予想されるとき、ハンドオーバーの決定がシステムによりなされるとき、又はサービスの権利レベルを確保するためにプライオリティの高いユーザをプライオリティの低いユーザより高くプライオリティ付けすることが要求されるときに、TCP接続を凍結する解決策を提案する。凍結されるべく選択されたTCPフローは、システムが安全オペレーションの可能性を確かめた後に再開することが許される。
ワイヤレスネットワークにおけるTCP性能の問題は、多数の論文に研究されている。ドキュメント[3]及び[2]は、ワイヤレス移動ネットワークのTCP性能を改善するための提案の概略を示す。
又、別のTCP凍結原理がドキュメント[1]に紹介されている。その論文の著者は、UEがハンドオーバーの発生を予想するときに、UEのTCP受信器がTCP ACKを0広告ウインドウサイズ(ゼロ・ウインドウ・アドバタイズメント−ZWA)で送信するようにさせることによりハンドオーバーの時間中にTCPソースを「凍結(freeze)」することを提案している。このZWAは、TCPソースが全ての再送信タイマーを凍結して、持続モードに入るように強制する。ハンドオーバーが終了すると、UEのTCP受信器は、3重のACKを肯定的ウインドウサイズで送信して、ソースが持続モードを去るようにし、持続モードオペレーション以前に使用された同じRTOタイマー値及び混雑ウインドウサイズを使用してセグメントの送信を続ける。
ドキュメント[1]で提案された解決策及び以下に述べる本発明による解決策は、両方とも、TCP凍結の原理を使用するが、それらの間にはZWAを送信する責任を負う機能の配置に関して大きな相違がある。というのは、ドキュメント[1]は、それをUEにおいて実施することを提案するが、本発明では、それを無線アクセスノードにおいて実施することが提案されるからである。UEに凍結機能をもたせる場合の欠点は、UEが移動ネットワークに関して限定された情報しか持たず、従って、ハンドオーバー及びネットワークカバレージホールを適切に予測できず、且つワイヤレストランスポートネットワークリンクの短期プライオリティ付け及び悪化無線状態により生じる問題を取り扱うことができないことである。
又、UEがアプリケーションプロトコルスタックのTCPレイヤとRRCレイヤとの間にクロスレイヤ機能を実施することも要求される。更に、この解決策は、移動ネットワークオペレータによって直接影響されることはない。
それ故、本発明により無線ネットワークノードにおいて実施されるTCP凍結メカニズムは、より広い範囲及びより正確な凍結トリガーを与えることができ、且つUEに対して透過的で、UE製造者に規格及び実施上の影響を及ぼさないので、UEにおいて実施されるものより有利である。
ドキュメント[6]は、移動ネットワークにおいてTCPが切り離されるのを防止するために単純な凍結(PETS)フレームワークを使用して持続TCPにおいてTCP凍結原理及び移動IPを結合する解決策を提案する。そのフレームワークは、ICMPメッセージを使用して、リンクの状態を監視しそしてリンクの故障を検出し、その際に、故障の期間中にZWAによりTCPフローが凍結される。従って、TCP接続の終了をPETSにより回避することができる。
しかしながら、この解決策は、本発明により解決される問題(悪いチャンネル状態における増加RTT及びパケットロスのための偽の時間切れ、等)に取り組むことができない。というのは、ICMPベースのリンク状態検出がその目的に適していないからである。又、本発明は、新たなICMPメッセージをそのオペレーションに対して定義することに依存するものではない。
TCP凍結原理と同様の解決策がドキュメント[4]により提案された解決策によって使用されている。この解決策では、BTSがワイヤレスリンクの不良状態について明確なフィードバックを、固定ネットワークに存在するTCPソースへ送信して、全ての時間切れタイマーをリセットする。この目的のために、ドキュメント[4]は、明確な不良状態通知(EBSN)ICMPメッセージを実施することを提案している。しかしながら、ドキュメント[4]によるEBSNメカニズムは、新たなICMPメッセージの実施を要求するが、本発明による解決策は、いかなる種類の新たなメッセージタイプの定義及び実施も要求しない。更に、EBSNは、拡張型TCP機能を要求し、これが、ドキュメント[4]に提案された解決策の有用性を制限している。本発明による解決策は、付加的なTCP機能を要求せず、そのオペレーションは、TCPレイヤに対して透過的である。
LTEネットワークにおけるハンドオーバー中の偽のTCP時間切れを回避するためにTCP凍結原理以外の解決策がドキュメント[5]によって使用されている。TCPソースを凍結するのではなく、著者により提案される2つの方法は、転送されるパケットの量を減少するという考え方をベースとしている。
本発明による解決策とは対照的に、両方の方法は、標準化されたハンドオーバーメッセージシーケンス(TS23.401、TS.36.413)の変更を要求する。というのは、経路のスイッチがターゲットeNBにおけるハンドオーバー確認メッセージの受信より早期に行われるからである。これらの解決策の付加的な欠点は、ハンドオーバーが確認される前に経路スイッチを実行することで、ハンドオーバー不成功の際にシステム状態に一貫性がなくなるというリスクが導入されることである。ハンドオーバー及び制限された無線状態の場合にはTCPトラフィックが停止されないので、これらの解決策では、混雑に関係のないパケットロスの影響を軽減することができない。
従来のドキュメントは、次の通りである。
[1]T. Goff, J. Moronski, D. S. Phatak, and V. Guptaの“Freeze−TCP: A true end-to-end TCP enhancement mechanism for mobile environments”、In proc. Of IEEE Infocom 2000, Tel-Aviv、第1537-1545ページ、2000年5月26−30日。
[2]H. Elaraag、“Improving TCP Performance over Mobile Networks”、ACM Computing Surveys、第34巻、第3号、2002年9月、第357−374ページ。
[3]Y. Tian, K. Xu, and N. Ansari、“TCP in Wireless Environments: Problems and Solutions”、IEEE Radio Communications、第43巻、第3号、2005年3月、第S27−S32ページ。
[4]B. Bakhsi, P. Khrisna, N. H. Vaidya, and D. K. Pradhan、“Improving of TCP over wireless networks”、In proc. of 17th International Conference on Distributed Computing Systems、1997年、第365−373号。
[5]D. Pacifico, M. Pacifico, C. Fischione, H. Hjalrmasson and K. H. Johansson、“Inproving TCP During the Intra LTE Handover”、In Proc. of IEEE Globecom 2009年、ホノルル、第1−8ページ、2009年11月30日−12月4日。
[6]C. So-In, R. Jain, G. Dommety、“PETS: Persistent TCP using Simple Freeze”、In proc. of First International Conference on Future Networks、中国北京、第97−102ページ、2009年10月14−17日。
本発明によれば、移動ネットワークのTCP性能を改良するための方法、装置及びコンピュータプログラム製品が提供される。
本発明の1つの態様によれば、
コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続のクオリティ尺度を中間ネットワークノードにおいて得、
クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか中間ネットワークノードにおいて検出し、
クオリティ尺度が所定の条件を満足しない場合には、コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続の凍結モードをトリガーする確認メッセージを中間ネットワークノードにより送信する、
ことを含む方法が提供される。
前記態様のもとで定義される本発明の更に別の改善によれば、
−コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続は、サーバーからユーザ装置へコンテンツをダウンロードするためのダウンリンクであり、そして確認メッセージは、コンテンツサーバーへ送信され、
−コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続は、ユーザ装置からサーバーへコンテンツをアップロードするためのアップリンクであり、そして確認メッセージは、ユーザ装置へ送信され、
−前記検出は、クオリティ尺度が今度の所定時間周期内に所定の条件を満足するかどうか、得られたクオリティ尺度に基づいて、中間ネットワークノードにおいて予想することを含み、
−前記方法は、更に、
接続が凍結された後に、クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか中間ネットワークノードにおいて検出し、
クオリティ尺度が所定の条件を満足する場合には、別の確認メッセージをコンテンツサーバー又はユーザ装置へ送信して、接続の凍結解除(defreeze)モードをトリガーする、
ことを含み、
−前記方法は、更に、所定の時間周期が経過した後に別の確認メッセージをコンテンツサーバー又はユーザ装置へ送信して、接続の凍結解除モードをトリガーすることを含み、
−クオリティ尺度は、無線チャンネルのクオリティ、セルの全負荷、エアインターフェイスカバレージ、過渡的なエアインターフェイス又はトランスポート混雑、又はハンドオーバー決定、或いは高プライオリティユーザのプライオリティ付けに関連し、
−前記接続は、送信コントロールプロトコルTCP接続であり、
−中間ネットワークノードは、無線アクセスノードである。
本発明の別の態様によれば、
コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続のクオリティ尺度を得るように構成された取得ユニットと、
クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか検出するように構成された検出ユニットと、
クオリティ尺度が所定の条件を満足しない場合には、コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続の凍結モードをトリガーする確認メッセージをコンポーズするように構成された凍結ユニットと、
確認メッセージを転送するように構成されたトランシーバと、
を備えた装置が提供される。
前記態様のもとで定義される本発明の更に別の改善によれば、
−コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続は、サーバーからユーザ装置へコンテンツをダウンロードするためのダウンリンクであり、そして確認メッセージは、コンテンツサーバーへ送信され、
−コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続は、ユーザ装置からサーバーへコンテンツをアップロードするためのアップリンクであり、そして確認メッセージは、ユーザ装置へ送信され、
−検出ユニットは、更に、クオリティ尺度が今度の所定時間周期内に所定の条件を満足するかどうか、得られたクオリティ尺度に基づいて、予想するように構成され、
−検出ユニットは、更に、接続が凍結された後に、クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか検出するように構成され、そしてクオリティ尺度が所定の条件を満足する場合には、凍結ユニットが、接続の凍結解除モードをトリガーする別の確認メッセージをコンポーズするように構成され、
−凍結ユニットは、更に、所定の時間周期が経過した後に、接続の凍結解除モードをトリガーする別の確認メッセージをコンポーズするように構成され、
−クオリティ尺度は、無線チャンネルのクオリティ、セルの全負荷、エアインターフェイスカバレージ、過渡的なエアインターフェイス又はトランスポート混雑、又はハンドオーバー決定、或いは高プライオリティユーザのプライオリティ付けに関連し、
−前記接続は、送信コントロールプロトコルTCP接続である。
本発明の別の態様によれば、コンピュータメモリにロードされたとき上述した方法のいずれかの段階を生じさせるコード手段を含むコンピュータプログラム製品が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、上述したコンピュータプログラム製品であって、ソフトウェアコード部分が記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を備えたコンピュータプログラム製品が提供される。
本発明の更に別の態様によれば、上述したコンピュータプログラム製品であって、処理装置の内部メモリにプログラムを直接ロードできるコンピュータプログラム製品が提供される。
前記態様のもとで定義される本発明の更に別の改善によれば、処理装置は、無線アクセスノードである。
本発明の実施形態の以上の説明及び以下の説明に関して、その説明及び図面に使用される「手段」及び「ユニット」という語は、同じ意味を有し、従って、交換可能であることに注意されたい。
これら及び他の目的、特徴、細部及び効果は、添付図面を参照した本発明の実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなろう。
本発明の一実施形態によるTCPフローの性能を示す図である。 本発明の一実施形態による凍結エージェントの動作を示す図である。 システムアーキテクチャーが本発明の一実施形態によるeNB/I−HSPABTS常駐凍結エージェントである場合を示す図である。 システムアーキテクチャーが本発明の一実施形態によるSAE−GW/GGSN常駐凍結エージェントである場合を示す図である。 システムアーキテクチャーが本発明の一実施形態によるRNC常駐凍結エージェントである場合を示す図である。 本発明の一実施形態による凍結エージェントのアーキテクチャーを示す。 本発明の一実施形態によるACK取り扱いエンティティの動作を示す。 本発明の一実施形態による検出/予想エンティティの動作を示す。 本発明の一実施形態による凍結エージェント間通信を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によるネットワーク非対称の場合のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施形態による中間ネットワークノードの一例を示す図である。
本発明の実施形態は、それら実施形態の一般的な例及び特定の例を参照して以下に詳細に述べる。しかしながら、この説明は、一例に過ぎず、ここに述べる実施形態は、本発明をそれに限定するものではないことを理解されたい。
本発明の一実施形態によれば、無線アクセスノード(eNB、I−HSPA BTS、SAE−GW、RNC)に位置する機能であって、ユーザプレーン接続の状態(無線チャンネルクオリティ、トランスポート混雑、ハンドオーバー、等)、セルの全負荷、又は他の当該クオリティ尺度に従い、且つ通常のACKメッセージを使用して選択されたTCP接続を凍結する機能を導入するという点で、従来とは異なる解決策が提案され、即ち本発明の実施形態による解決策は、TCPソースを凍結するために専用ICMP又は他のコマンドの使用を要求するものではない。従って、ここに提案する機能は、TCPレイヤに対して透過的であり、TCPソース又は受信器側に必要とされる付加的な機能はない。
以下、凍結エージェント(FA)と称されるここに提案する機能の範囲は、所与のTCPフローが、無線カバレージの問題、トランスポート混雑又はハンドオーバーによる性能低下を経験するときを検出及び/又は予想し、そしてTCPフローを凍結して、性能低下を防止することである。TCPフローのデータ転送は、過渡的な無線カバレージの問題が終わった後に又は(ハンドオーバーの場合に)遅い経路スイッチングが遂行されたときに再開される。過渡中に、TCPデータパケットは、通常の動作に基づいてシステムにより転送される。更に、適切なQoSで高プライオリティ接続にサービスするのに低プライオリティ接続をドロップすることが要求されるか、又はプライオリティ付けが低プライオリティ接続に重大な性能低下をもたらすときに、FAが使用される。
本発明によれば、数秒以内に終わる過渡的な障害又はネットワークサービスの短時間の中断(LTEハンドオーバー中にサービス中eNBから切り離すときとターゲットeNBに首尾良く付属させるときとの間に費やされる時間のような)に反応することができる。これらの場合に、凍結メカニズムは、低いチャンネルクオリティに露出される接続が不充分なサービスレベルを経験し、システムによりドロップされ、又は悪いエンドユーザ経験のために加入者により終了されるときに現在状況とは対照的な改善されたQoSを与える。TCPが凍結した後に、その機能は、当該クオリティ尺度を監視し続け、凍結を終了してデータ転送を再開できる最適な時間を見出す。ハンドオーバーにおいて、この尺度は、(SAE−GWがダウンリンク経路スイッチに対する必要なベアラ変更を完了した後に)MMEによりターゲットeNBへ送られる経路スイッチ要求Ackメッセージであるか、又はターゲットeNBへの首尾良い付属である。凍結が、トランスポートクオリティの低下(遅延の増加及び/又はパケットのドロップ、スループットの低下、高い負荷、接続の問題、等)によりトリガーされるか、又はセル負荷の増加によりトリガーされると、この機能は、凍結解除に適した時間を検出するために当該尺度の収集及び評価を続ける。
同様に、LTEシステムにおける無線カバレージの問題のためにTCPフローが凍結された場合には、FAは、その問題が終わって接続を安全に再開できる時間を検出するための手段をもつ必要がある。UEの全てのフローが凍結されるのではない(例えば、VoIP又は他の非TCPベースのフローも存在する)場合には、eNBは、前記UEの非凍結フローに対応するCQIレポートから無線リンクのクオリティに関する情報を収集することができ、これは、凍結された接続を再開するに充分なほどクオリティが良好になったかどうか評価する可能性を与える。全てのフローが凍結された場合には、UEは、セル特有の参照記号の受信パワー(RSRP)を依然監視する。これらの参照記号は、全てのセルにおいて標準化リソースエレメントで送信され(即ち、それら記号の時間・周波数スケジュールが知られており)、従って、各UEは、eNBにより全くスケジュールされなくてもその無線リンクのクオリティの良好な推定値を得ることができる。UEは、通常のRSRPを受信することにより、その無線リンクが回復したことを検出した場合に、スケジューリング要求(SR)RRCメッセージをSRBOシグナリングベアラにおいて送信し、これは、ランダムアクセスチャンネル(RACH)へマップされ、UEが、eNBにより以前に発行されたスケジューリンググラントを得ることなく、eNBへ通知を送信できるようにする。eNBのRRMエンティティは、SRメッセージを受信し、そして回復に関してFAに通知し、UEのアイデンティティを指示する。
いずれにせよ、接続を凍結に保つ条件がもはや維持されないとの通知の失敗により接続が不当に長時間くっついて凍結されるのを回避するために接続が特定の時間中凍結された場合に接続を強制的に再開させるガードタイマーが実施される。このタイマーは、凍結の決定を生じた最初のトリガーに関わらず、接続ごとにスタートされねばならない。或いは又、このタイマーは、トリガーの形式に基づいて異なる値にセットされてもよい(即ち、ガードタイマーは、ハンドオーバーでトリガーされる凍結の方が、カバレージホールでトリガーされる凍結より低くセットされる。というのは、ハンドオーバーは、適度な時間制約でコントロールされる事象であるが、カバレージの不充分なエリアにUEがどれほど長く存在するか前もって分からないからである)。あるフローを凍結するためのトリガーが、前もって分かる特定の時間インターバル中に他のフローをプライオリティ付けする場合には、ガードタイマーは、この計画された時間インターバル(又はそれより高いビット)にセットすることができる。
上述したように、検出及び予想は、FAが当該無線ネットワーク測定値(例えば、RRC事象A3測定値)、トランスポートネットワーク管理情報(例えば、MWRリンク条件)、トラフィック管理情報(例えば、接続のQCI又はSPI)、及びハンドオーバー管理情報(例えば、HO決定)を収集することを要求する。これらの情報断片に基づいて、当該事象(性能低下を招く事象、例えば、ハンドオーバー、無線状態悪化、等)を検出し又は予想をすることができる。これらの事象は、以後、凍結トリガーと称される。
FAの観点から、接続は、凍結状態にあるか(FAが凍結トリガーを検出しそして適当なアクションを撮る場合)、又は通常の状態にある。FAは、各接続のための専用レジスタを有し、ノードを横断した最後のACKがそこにコピーされる。この動作は、接続に対して透過的である。というのは、通常の状態では、各TCP ACKがシステムによって受信され、FAレジスタにコピーされ、そして不変のまま転送されるからである。凍結トリガーが受信されると(例えば、ハンドオーバー事象により発生されて)、FAは、関連TCP接続を凍結状態にセットして、事象が存在する間にソースを持続モードへ強制することによる性能低下のおそれを回避する。接続に対して凍結状態をセットする際に、その機能は、TCP受信器に代わって、接続の記憶されたACKをゼロ広告ウインドウサイズ(ZWA)で再送信する(図2)。
ZWAを受信すると、TCPソースは、持続モードに入り、RTOタイマー及び混雑ウインドウサイズを凍結し、そして新たなデータの送信を停止する。その間、ZWAを受信する前にソースにより送信されたパケットに対する応答として受信器によって送信された更なるACKは、FAレジスタにコピーされ(レジスタのコンテンツは、新たなACKが検出された後に、記憶されたACKをその新たなものに置き換えることで更新され)、そして変更されたコンテンツと共に送信される(広告ウインドウがゼロにセットされて)。接続が凍結状態にある間に、FAは、凍結状態を維持すべきか終了すべきか決定するために当該尺度の監視を続ける。凍結状態をトリガーした状況がもはや存在しない場合には(即ち、カバレージの問題が終わるか又は遅い経路スイッチングが成功したときには)、それが凍結解除トリガーとみなされ、接続を通常状態へ移行させる。
通常状態へスイッチして戻ると、FAは、受信器に代わって、記憶されたTCP ACKを非ゼロ広告ウインドウサイズ(NZWA)で送信する。これは、TCPソースを持続モードから去らせて、新たなデータの送信をスタートさせる。ZWAの受信とNZWAの受信との間に費やされる時間中に持続モードにあるTCPソースは、考えられるパケットロス及び長い遅延によって影響されない。従って、それらのレートが不必要に低下せず、ひいては、凍結解除後の回復がより迅速になる。連続するACKがFAによってソースへ不変のまま転送される。ZWAを含むACKが失われた場合に、受信器は、受信したデータパケットに対する応答としてACKを送信し続ける。これらのACKは、FAにより捕獲され、そして変更されたコンテンツ(即ち、ゼロ広告ウインドウ)で送信され、最終的に、ソースを持続モードへ強制的に入れることができる。更に、FAは、ソースがデータ転送を再開したかどうか観察するためにデータパケットを監視しなければならない。トラフィックがない場合には、保護タイマーが終了した後に、NZWAを伴うACKが再送信される。
FAは、eNB/I−HSPA BTS/RNCの各々で又はその選択されたセットで実施され、及び/又はLTE/I−HSPA/WCDMAシステムのSAE−GW/GGSNの全部で又はその選択されたセットで実施され、そしてアップリンク及び/又はダウンリンクTCP接続を取り扱うことができる。機能が実施されるノードを横断するTCP接続の全部を機能が取り扱うか又はそのサブセットのみを取り扱うかは、オペレータの方針次第である。例えば、オペレータは、この特徴を特別なユーザのみに与える。FAを実施する(ターンオンする)ノードは、適切な動作に対して互いに通信しなければならない(例えば、eNB/I−HSPA BTSとFA機能との間のハンドオーバーの場合には、ZWAは、ソースeNB/I−HSPA BTSによって送信されるが、NZWAは、ターゲットeNB/I−HSPAによって送信されねばならない。しかしながら、ACKは、ソースeNB/I−HSPA BTSにより記憶され、即ち当該情報は、ターゲットeNB/I−HSPA BTSにおいて入手できねばならない)。改善型の凍結トリガー検出及び予想に対してFAを実施するノード間の通信も要求される。
凍結トリガーを生じると考えられる事象又は条件は、次のものを含むが、それに限定されない。
(1)指定されたフローの短期プライオリティ付け:プライオリティ付けされないTCP接続は、プライオリティ付けのインターバルに対して、そのパケットがドロップ/遅延され又は全接続がドロップされるのではなく、凍結される。
(2)ハンドオーバー:UEのハンドオーバーが予想され又は検出された場合に、それに属するTCP接続は、ハンドオーバーの終了まで、凍結される。
(3)不充分な無線カバレージ:不充分なアップリンク/ダウンリンク無線状態がUEについて検出され又は予想される場合には、無線状態が回復するまで、そのTCP接続が凍結される。
(4)マイクロ波リンク無線状態の悪化:マイクロ波リンクがBERの増加及び/又はリンク容量の低下に苦しむ間にBTSを通して延びるTCP接続の全部又は一部分が凍結される。
(5)トランスポートリンクの混雑:プライオリティが低過ぎる接続を強制的に凍結することにより負荷を一時的に下げることができる。
有効な実施は、LTE、I−HSPA又はWCDMA/HSPAシステム、SAE−GW、I−HSPA GW(GGSN)又はRNC及びeNB、I−HSPA BTS又はWCDMA BTSを経てデータコールを得るユーザで構成される。
凍結エージェント(FA)は、S1−U/Gn−Uインターフェイスを経てSAE−GW/GGSNに接続されるLTE eNB/I−HSPA BTSに付属されるか又はそこで実行されるソフトウェアコンポーネントであり、一方、隣接するeNB/I−HSPA BTSは、X2/Iurインターフェイスを経て接続される。FAは、当該無線ネットワーク測定値(例えば、RRC事象A3測定値)、トランスポートネットワーク管理情報(例えば、MWRリンク状態)、トランスポートネットワーク測定値(例えば、一方向遅延、RTT、パケットドロップ比、スループット、負荷)、トラフィック管理情報(例えば、接続のQCI、オペレータの方針、等)、及びハンドオーバー管理情報(例えば、HO決定)を収集する。この情報は、凍結トリガー又は凍結解除トリガーである事象を検出及び/又は予想するために使用される。検出のみ可能な事象は、カバレージホール、リンク停止、等である。これらの場合に、FAにより取られるアクションは反応的である。
ハンドオーバー、無線チャンネル悪化、混雑、等の他の事象は、検出及び/又は予想可能である。これらの場合には、FAにより取られるアクションが先見的であるが、前者の場合には、FAのアクションが反応的である。所与の事象の予想(ハンドオーバー、無線チャンネル悪化、混雑、等)及び/又は検出(即ち、カバレージホール、リンク停止、ハンドオーバー、無線チャンネル悪化、混雑、等)と並列に、FA管理エンティティは、TCPトラフィックを監視し、そしてeNB/I−HSPA BTSを通過する最新のACKをACKレジスタに記憶する。接続ごとに個別のレジスタが維持される。カバレージの問題を検出又は予想しそしてハンドオーバー、等を予想するために無線測定値が使用され、MWRリンクの過渡的な悪化を検出するためにトランスポートネットワーク管理情報が使用され、トランスポートネットワークの質低下を検出/予想するためにトランスポートネットワーク管理情報及び測定値が使用され(しかしながら、これは、トランスポートネットワーク状態又はトランスポートリンクの負荷に関する情報が顕著なレイテンシーを伴わずに入手でき、従って、過渡的な問題を効率的に検出してFAにより処理できる場合に限定され)、所与のユーザがハンドオーバー中であることを検出するためにハンドオーバー決定が使用されるが、ユーザの中で短期プライオリティ付けを遂行するためにトラフィック管理情報が要求され、これは、スケジューリングメカニズムによる長期契約グレードベースのプライオリティ付けの範囲外である。
関連する方針は、QCI(LTE)又はSPI(I−HSPA)システム巾ごとに定義され、そしてネットワーク管理データベース(NetAct)から各eNB/I−HSPA BTSへダウンロードされて、凍結アクションに関与できるようにする。更に、eNB/I−HSPA BTSレベルにおいてシステム巾の方針を局所的に無効化するためのオプションを設けることもできる。方針は、所与の接続に適用されるトリガーを含む。ハンドオーバー関連トリガーが特定のQCI/SPI又は所与の接続に対して構成される場合には、関連eNB/I−HSPA BTSのFAは、X2/Iurインターフェイスを経て当該情報を交換できねばならない。情報のフォーマットは、所有権のあるものでも、標準的なものでもよい(図3)。必要な情報を搬送するのに、新たなメッセージを定義することが要求されず、任意の情報エレメント(IE)として既存のものに追加することができる。例えば、LTEでは、X2−APリソース状態更新メッセージは、あるFAからピアFAへFA状態情報を周期的に報告するために任意のIEのプレースホルダーとして使用することができる。HOトリガーされる凍結の場合には、X2−AP SN状態転送メッセージ(標準的なHOシグナリングの一部分)は、最新のZWAをソースeNBからハンドオーバー中のUEのターゲットeNBへ標準的なHOシグナリングの一部分として転送するのに使用できる(UEの複数のフローが凍結を受ける場合には、全ての各フローのZWAが送信されねばならない)。
初期のハンドオーバー要求メッセージに対してSN状態転送が好ましい理由は、受け入れコントロールがUEにハンドオーバーを実行させない場合にはターゲットeNBによりそのメッセージを依然拒絶できるが、HOが許可された後にはSN状態転送メッセージがソースeNBからターゲットeNBへ送信されることである。メッセージ及び当該IEを含む手順は、以下に詳細に述べる。
所与の接続に対して、FAは、ユーザプロフィールによって許された凍結アクションに関連する特定のデータのみを監視する(トリガーを検出又は予想するために)。凍結トリガーが検出されると、FAは、接続のレジスタに記憶されたACKを再使用することによりZWAを送信する。凍結解除が検出されると、FAは、接続のレジスタに記憶されたACKを再使用することによりNZWAを送信する。両方の場合に、記憶されたACKの広告ウインドウフィールドだけが、再送信の前に変更される。有効な代替え策は、NZWA内の広告ウインドウサイズを、オリジナルACKに含まれたものより小さな値にセットすることである。このオプションは、そうしている間に受信器の状態が変化して、オリジナルACKで報告されたデータの量を取り扱いできなくなることが起きるので有用である。NZWAは、データの流れを再スタートさせ、パケットが受信器に到達すると、正しい広告ウインドウサイズで新たなACKをトリガーする。凍結状態の間に、新たなACKは、広告ウインドウをゼロにセットして転送される。
或いは又、FAは、SAE−GW/I−HSPA GW(GGSN)に付属された又はそこで実行されるソフトウェアコンポーネントである。この位置は、SAE−GW/I−HSPA BTSによりサービスされるeNB/I−HSPA BTSに接続されたユーザの各TCPベースのデータフローをFAが取り扱いできるようにする。或いは又、FAにより取り扱われるフローの数は、オペレータにより定義されるトラフィック管理方針に適合するものに制限される。しかしながら、TCP凍結をトリガーすることが許された事象に基づいて、FAは、全トラフィック混合も監視する。FAの中央位置は、ハンドオーバーの場合に完全コントロールされる可能性のような利益を与え、即ち別の無線アクセスノードで実行されるピアFAと通信する必要はない。次いで、無線カバレージの問題は、eNB/I−HSPA BTSから当該測定値が収集される場合だけFAにより取り扱うことができる。その中心位置であるために、潜在的に重大な性能低下を引き起こすか又は低プライオリティ接続の選択的破棄を要求する移動バックホール及びバックボーンにおける過渡的なトランスポートネットワーク問題は、容易に検出することができる(図4)。
WCDMA/UMTSシステムでは、FAは、RNCに付属された又はそこで実行されるソフトウェアコンポーネントである。RNCは、FAの唯一の実現可能な位置である。というのは、これは、無線レイヤ2のプロトコルが終了されるネットワークエレメントであり、従って、FAがTCPパケットに直接アクセスできるからである。FAの機能及び能力は、LTE/I−HSPAシステムの場合に説明したものと同様である。RNCのリロケーション中にHSDPA接続の性能を改善するためにFAが適用されるときには、その解決策が、当該RNC間で情報を交換するための能力を有していなければならない(図5)。
FAは、4つの主たるエンティティ、即ちフロー分類エンティティ、ACK取り扱いエンティティ、トリガー検出及び予想エンティティ、及び最後に、凍結管理エンティティ(図6)、で構成される。SAE−GW、SGSN又はRNCに位置するFAの場合にも同様のアーキテクチャーが使用される。新たな接続が確立されるとき、フロー分類エンティティは、利用可能なID(IMSI、EPCベアラID、RAB ID、PDPコンテキスト、等)に基づいてそれを識別し、そしてそれがTCPを使用してデータ転送を行うかチェックする。そうである場合には、凍結管理エンティティが、適用される方針をチェックする(MME、RRM及びNetActから受け取られるユーザプロフィール、QoSパラメータ及び構成に基づいて)。接続をFAにより管理すべき場合には、接続の状態が凍結管理エンティティにより通常へセットされる(この状態は、ローカルの意味しか持たず、即ちTCPソースは、それに気付かない)。ACK取り扱いエンティティは、接続のための専用ACKレジスタを生成し、そして最後のACKを接続のACKレジスタへコピー及び記憶し始める。
FAがターンオンされる(FAは、接続に対してアップリンク及びダウンリンク方向に別々にターンオンできる)TCP接続のACKは、ACK取り扱いエンティティによって取り扱われる(図7)。接続のどの方向に対して機能をターンオン/オフするか指定するのは、オペレータの方針次第である。しかしながら、これは、一貫した仕方で行われねばならず、例えば、FAがハンドオーバーについてアクチベートされる場合には、当該eNB/I−HSPA BTSの両方がFAをサポートしなければならない。ソースeNB/I−HSPA BTSは、FA機能をターンオンするが、ターゲットがそのようにしない場合には、凍結管理エンティティは、凍結トリガーが検出されたときにアクションをとってはならない(即ち、接続の状態を凍結にセットしてはならない)。第1のアクションとして、ACKをインターセプトすると、ACKは、接続のACKレジスタに記憶される(レジスタは、所与の接続に対して最新の、1つのACKのみを含む)。次いで、接続状態がチェックされる。状態が通常である場合には、ACKが戻され、即ち更なるアクションなしに転送される。状態が凍結である場合には、広告ウインドウをゼロにセットした状態で新たなACKが転送のために戻される。
凍結管理エンティティから関連コマンドが受信される場合に偽のACKを生成するために、記憶されたACKがコピーされる。コマンドが凍結であるときには、ACK取り扱いエンティティは、記憶されたACKのコンテンツを使用してZWAを伴う偽のACKを生成する。或いは又、記憶されたACKのコンテンツに基づいてZWAを一度に送信するのではなく、凍結コマンドを受信した際に待機タイマーをスタートさせることができる。待機タイマーが時間切れする前に新たなACKが受信された場合には、その新たなACKがZWAへ変換される。待機タイマーが時間切れするまでACKが受信されない場合には、最新の記憶されたACKが使用される。いずれにせよ、ACKのコンテンツは、広告ウインドウサイズ以外、変更されない。コマンドが凍結解除であるときには、ACK取り扱いエンティティは、記憶されたACKのコピーを生成して、それを送信する。適度な時間内に凍結解除トリガーが検出されない場合を取り扱うために凍結管理エンティティにおいてガードタイマーが実施される。このタイマーが時間切れすると、凍結管理エンティティは、ACKのオリジナルコンテンツを保持するか又は広告ウインドウを小さな値(これは、最大セグメントサイズに少なくとも等しくなければならず、さもなければ、取るに足らないウインドウシンドローム回避のためにTCPソースが新たなデータを送信することが許されない)にセットする指示と共に凍結解除コマンドを送信する。後者のオプションは、前者よりセキュアである。というのは、データのバーストを伴うシステムのオーバーランを一度に防止するからである。受信器における状況は、凍結中に変化し、従って、記憶されたACKに指定されたデータの量を収容できないことがあり、それ故、このオプションは、新たなデータパケットに対する応答として送信されるACKを経て、受信器が実際の広告ウインドウサイズを指定するようにさせる。或いは又、データ転送を再開するレートは、ソースにおいて高速再送信及び高速回復をトリガーする同じコンテンツの3重ACKを送信することにより下げることができる。高速回復中に、ソースのレートが下げられる(半分にされる)が、FAが適用されない場合の低速スタートより依然良好である。
更に、FAは、ソースがデータ転送を再開したかどうか観察するためにデータパケットを監視しなければならない。トラフィックがない場合には、保護タイマーが終了した後にNZWAを伴うACKが再送される。
トリガー検出/予想エンティティは、RRMから及びトランスポートネットワーク管理からデータを収集する。収集できるRRM測定値のリストは、信号対干渉及びノイズ比(SINR)測定値、HARQ故障レポート、スケジューリング遅延、エアインターフェイススループット、エアインターフェイス負荷測定値、HO決定及びA3測定値を含むが、これに限定されない(図8)。FAがeNB/I−HSPA BTSに位置する場合には、測定値が局所的に得られ、従って、ハードウェア又は他のプラットホーム特有の制約だけが、UEにより報告される測定値を除いて、測定レポートの粒度及び頻度を制限し、ここで、粒度は、対応する規格(LTEの場合には、RRC規格[36.331])により許された最大レポート周期性により制約される。SAE−GW/GGSN又はRNCに位置するFAは、エアインターフェイス状態については非常に僅かな情報しか収集できず、測定されたデータの粒度及び測定レポートの頻度は、トランスポートネットワークの容量及び予想/検出メカニズムのレイテンシーにより制限される。RRM測定値は、エアインターフェイスの質低下を検出又は予想し、そしてハンドオーバー決定を予想又は検出するのに使用することができる。エアインターフェイスの質低下は、規定のスレッシュホールドを経て検出することができ、即ちスレッシュホールドを越えた場合には、検出メカニズムが凍結又は凍結解除トリガーを送信する。
考えられる実施形態では、適応性の、単純化できない一次のマルコフ連鎖を使用することができ、ここでは、状態の数が予め構成され、状態は、E−DPDCHチャンネルクオリティインターバル、例えば、SINR又はブロックエラー率(BLER)インターバルを表わす。測定値が得られると、予想アルゴリズムは、状態移行確率を更新することによりチャンネルの適否の学習をスタートする。チャンネルの質低下又は改善は、予想スレッシュホールドを適用することにより予想することができる。このアルゴリズムは、誤った予想の場合にはそれ自身で修正することができる。ハンドオーバーは、HO管理と通信するか(eNB/I−HSPA BTSに位置するFA)、又は関連ハンドオーバーコマンドを受信する(SAE−GW/GGSNに位置するFA)ことにより、検出される一方、ハンドオーバーは、UEにより送信された無線測定値から予想することができる。或いは又、A3トリガーにより定義されたものより厳密なスレッシュホールドを使用することができる。低プライオリティ接続より上に高プライオリティ接続をプライオリティ付けするのにFAが使用されるときに、負荷情報、スケジューリング遅延及びスループットを使用することができる。
トランスポート関連測定値(遅延、インターフェイス利用、負荷、パケットドロップ、混雑レベル、等)は、ポイント対ポイントリンクの場合にはトランスポートインターフェイスから直接的に収集され、又はトランスポート管理エンティティから収集される(トランスポート測定値に対するトリガーの定義は、トランスポートリンクに対する直接的なインターフェイスの場合だけ実現可能であり、さもなければ、これらの測定値及びレポートは、決定における観点としてのみ使用されねばならない)。この解決策は、FAトリガーをセットすべきときに状況を検出するため、利用可能な測定方法(例えば、Iubを経て利用可能なフレームシーケンス番号及び遅延参照時間ベース測定値)、又は良く知られた技術(ネットワークエレメント間に送信される単一及び二重マークパケット、等)を使用しなければならない。検出/予想エンティティは、FAをターンオンさせたフローについてのみ測定値を収集する。
ネットワークオペレータは、任意のFA事象を定義することができるが、最も単純なものは、ハンドオーバー、無線状態の質低下、及びUEの短期プライオリティ付けである。検出/予想エンティティは、UEに対するFA事象を予想又は検出すると、凍結又は凍結解除トリガーを凍結管理エンティティへ送信し、これは、次いで、凍結事象ルールデータベースから行われるべき適切なアクションをルックアップする。このデータベースは、定義されたオペレータ方針、構成データ、及びユーザプロファイルに基づいて生成される。データベースは、凍結管理エンティティにより維持される。
テーブル1は、データベースの規範的レコードを示す。データベースは、RRC及びHO管理データに基づいて連続的に更新され、即ちIMSIは、BTSにおけるUEの接続/切断/ハンドオーバーに基づいてデータベースに追加/削除され、そしてRAB IDは、データRABのアクチベーション/デアクチベーションに基づき追加/削除される。FAがIMSI又はRAB IDについてイネーブルされない場合には、それがデータベースに含まれないか、又は適切なアクションが「ノー」アクションにセットされる。ある事象の場合にとられるべきアクションは、オペレータの方針に基づいてセットされる。例えば、特別なユーザのTCP接続は、ハンドオーバー及び無線カバレージ悪化の場合にはコールをドロップするのではなく凍結状態にセットされるが、短期プライオリティ付けによる凍結状態ではない。このように特別なユーザの接続を凍結することは、ユーザのための高いQoSに貢献する。同様に、低プライオリティの接続は、高プライオリティ接続のための余地を残すためにそれをドロップするのではなく凍結状態にセットされる。凍結メカニズムのこの適用は、高及び低の両プライオリティのユーザがアクションの一部分を行う上で助けとなり、即ち高プライオリティユーザは、低プライオリティユーザの帯域巾を取得することができる一方、低プライオリティユーザは、凍結周期が延長されない場合にデータ転送を再開する機会を依然有する(完全にドロップされるのではなく)。又、UEの異なるRAB IDに対して異なるアクションをセットすることもできる。

Figure 2014513885
テーブル1:凍結事象ルールデータベースの規範的レコード
凍結管理エンティティが、検出された[事象、IMSI]対についてデータベース内のレコードを見出さないか、又はそれに対応するエントリーが「ノーアクション」である場合には、そのエンティティがその事象を無視する。さもなければ、凍結/凍結解除コマンドをACK取り扱いエンティティへ発行する。
FAがハンドオーバーについてアクチベートされそしてFAがeNBに位置する場合には、ソース及びターゲットeNBにおけるFAは、適切な動作に要求されるデータを交換できねばならない。というのは、ソースeNBに常駐するFAによってZWA(1つ又は複数)が送信されねばならず、一方、ターゲットeNBに常駐するFAによってNZWA(1つ又は複数)が送信されねばならないからである(図9)。従って、要求された凍結アクションでUEのハンドオーバーを設定する間に、ソースeNBのFAは、ターゲットeNBのFAに、UEのフローに対してそれがFA機能をサポートするかどうか尋ねなければならない。関連情報の交換は、メッセージのための新たな任意のIE、即ち凍結要求IE、凍結イネーブルIE及びZWA IEを定義することにより、標準化されたハンドオーバーメッセージシーケンスを使用して、実施することができる。HO要求X2メッセージを送信するときに(ステップ1)、ソースeNBは、HO中のUEのどのフローが凍結アクションを要求するか指示するために任意の凍結要求IEを埋める(例えば、対応するフローIDを列挙することにより)。ターゲットeNBは、凍結要求IEのフローIDごとに、ターゲットeNBのFAがその特定のフローに対する凍結アクションをサポートするかどうか指示する任意の凍結イネーブルIEを挿入することにより、HO要求Ackメッセージにおいて要求に応答する(ステップ2)。これは、eNBが異なるFAオプションで構成されたときでもシステムの一貫した動作を保証するために要求される。
UEのHO決定がなされる(例えば、チャンネルクオリティが悪いために早期に凍結トリガーがあった)ときにUEの1つ以上のフローが何らかの理由で既に凍結されていた場合には、ソースeNBは、HO要求Ackメッセージを受信した後に対応フローのNZWA(1つ又は複数)を送信することにより、ターゲットeNBにより凍結がサポートされないUEの全ての凍結されたフローを凍結解除しなければならない(ステップ3)。既に凍結状態にあるフローに対してターゲットeNBが凍結をサポートする場合には、ソースeNBのFAは、ガードタイマーを停止し(HO中にガードタイマーの時間切れにより凍結解除を早目にトリガーするのを防止するために)、そしてステップ4を省略する(これらの既に凍結されたフローに対して送信する必要のある付加的なZWAはない)。
凍結されるべきフローのセット(即ち、まだ凍結されておらず、ソース及びターゲットの両eNBにより凍結アクションがサポートされるフロー)が鎮静化された後に、ソースeNBは、対応するZWAをそれらの各々へ送信することにより(ハンドオーバー中のUEの)それらフローを凍結する(ステップ4)。次いで、ソースeNBは、HOコマンドをUEへ送信して、UEがソースeNBから離れるようにする(ステップ5)。ULデータフローの場合には、ソースeNBは、UEがソースeNBから完全に離れる前にエアインターフェイス上の考えられる再送信を促進するために、UEへの(N)ZWA(1つ又は複数)の送信成功をHARQプロセスで確認するまで、HOコマンドメッセージをUEへ送信してはならない。
HOコマンドが送信された後に、ソースeNB(より正確には、ソースeNBに付属されるFAエンティティ)は、次のアクションを行う。即ち、ダウンリンクデータトラフィックの場合には、UEの凍結されたフローに対応するZWA(1つ又は複数)をSN状態転送メッセージのZWA IEへ挿入することにより、それらをターゲットeNBへ転送し(ステップ6);アップリンクデータフローの場合には、ZWAと共に行先から受信されたACKを通常のハンドオーバーデータ転送手順に基づいてターゲットeNBへ転送し(ステップ7);従って、SN状態転送メッセージを使用する必要はない。いずれの場合にも、NZWA(1つ又は複数)が生成されて、UEのTCPソースへ送信される(ULデータフロー)か、或いはコアネットワーク又はインターネットに位置するTCPソース(ファイルサーバー、ウェブサーバー、コンテンツサーバー)へ送信される(DLデータフロー)ときに、ターゲットeNBは、転送された最新のZWA(1つ又は複数)におけるTCPシーケンス番号を使用してフローを後で(ステップ9a又は9bにおいて)凍結解除することができる。
イントラサイトHOのための任意の最適化として、前記X2メッセージに情報エレメントを挿入することによりFA間でデータを交換することは省略される。というのは、HOには1つのeNBしか含まれず、凍結及び凍結解除の両アクションがこのeNBにおける同じFAによって取り扱われるからである。
ダウンリンクデータトラフィックの場合、FAにより送られるZWA(1つ又は複数)がTCPソースに到達するのにある程度の時間がかかるので、TCPソースは、凍結トリガーが検出される前に受信器により送信された確認に対する応答として付加的なパケットを受信器へ平均時間で(即ち、UEのフローを凍結するためFAがZWA(1つ又は複数)を既に送信した後に)依然送信することができる(図2も参照)。HOコマンドがUEへ送られる前にこれらのデータパケットが到達する場合には、UEのTCP受信器がそれらパケットのためのACKを依然送信する。これらの付加的なACKは、ソースeNBのFAによりインターセプトされ、ZWAへ変換され、そしてTCPソースへ転送される。又、これらの付加的なZWAは、その後のSN状態転送メッセージに埋め込まれたZWAIEとして、X2インターフェイスを経てターゲットeNBのFAへ搬送されねばならない。これは、ターゲットeNBのFAが、最新の確認されたシーケンス番号をもつNZWAを経て凍結解除を実行し(ステップ9a又は9b)、解決策の性能を改善できるようにする。
アップリンクデータトラフィックの場合には、コアネットワーク又はインターネットに位置する受信器は、ZWAを受信する前にソース(UE)により送られたデータパケットに対する応答としてACKを依然送信する。それらACKは、ステップ8aにおいてUEの付属が成功した後に、又はステップ8bにおいて経路スイッチ要求Ackを受信した後に、TCPソースを凍結解除するのに使用される。後者のケースでは、ソースeNBから受信されたZWAを伴うACKは、経路スイッチ要求Ackが受信されるまで、ターゲットeNBによりエアを経てUEへ不変のまま転送される。凍結解除の後に、ZWAと共にソースeNBから受信されたACKは、ターゲットeNBによりNZWAと共にUEへ転送される。
ターゲットeNBが凍結解除トリガーに遭遇するとき(例えば、ステップ8aにおけるUE付属成功、又はステップ8bにおける経路スイッチ要求Ackの受信)、ターゲットeNBは、NZWAを送信することによってUEのフローを凍結解除する(ステップ9a又は9b)。又、NZWAは、HO決定の時間に既に凍結されていたフローにも送られ、即ちHOの完了は、他の全てのトリガーに対する最終的な凍結解除トリガーとして働く。
ソースeNBのFAからターゲットeNBのFAへデータを転送するのに使用される任意の情報エレメント(凍結要求IE、凍結イネーブルIE、ZWA IE)は、マルチベンダー環境においてeNB間での凍結アクションの相互運用性を与えるために標準化されねばならない。この標準化は、これらのIEに気付かないレガシーeNBがそれらを受信時に無視すべき(応答も送信しないしエラー手順もトリガーしない)形態で行うことができる。凍結アクションをサポートするeNBは、凍結関連IEに対する応答の欠如を否定指示として処理しなければならず、即ちターゲットeNBにおいて凍結が全くイネーブルされなかったかのように処理し、そしてそれに応じて動作しなければならない(既に凍結されたフローに対してNZWAを送信することにより凍結をキャンセルし、ZWA IEを送信しない)。
凍結メカニズムの実施をLTEに焦点を当てて説明したが、この実施は、I−HSPA又はWCDMA/HSPAシステムについても同様に実現することができる。HOでトリガーされる凍結の場合を特定例として詳細に述べた。他のトリガー(チャンネル質低下、短期プライオリティ付け、等)による凍結メカニズムの動作は、ネットワークノード間の通信を要求せず、このケースから容易に派生させることができる。
TCP送信者がUEである(即ち、UEの観点からTCPトラフィックがアップリンクである)場合には、FAの動作は、上述したものと全く同じであり、ZWA及びNZWAだけがUEへ送信される(図2に基づく)。アップリンクTCPトラフィックでUEのHOがある場合には、ソースeNBのFAが、ダウンリンクTCPトラフィックでのUEの場合と同様に働く。UEの場合を若干容易にする唯一の相違は、ソースeNBが、X2を経てのその後のSN状態転送メッセージにおいて付加的なZWA(1つ又は複数)をターゲットeNBへ転送しなくてもよいことである。というのは、これらのパケットは、標準的なX2ハンドオーバートラフィック転送の一部分としてターゲットeNBへいずれ転送されるからである。最後のZWAをSN状態転送メッセージにおいてターゲットeNBへ送信すること(ステップ6)は、もちろん、好都合である。
ここに提案するFA機能の性能は、ユーザがファイル転送プロトコル(FTP)でファイルダウンロードを実行する場合のシミュレーションで評価された。LTEハンドオーバーによりトリガーされた凍結の結果は、ネットワーク非対称の場合に(即ち、UEがダウンリンクには充分なカバレージを有するが、アップリンクには有していないとき)TCP性能が凍結で効率的に改善できることを示している。凍結機能の性能を評価するのに使用された尺度は、ハンドオーバーコマンドが送信された直後に1024kバイトのデータをダウンロードするのに必要な時間である。2つの異なるトラフィック設定がシミュレーションされ、異なる数のユーザと共にケース1及びケース2で表され、各ユーザは、シミュレーション中に1つのアクティブなFTP接続を有する。ケース1及びケース2には各々50人及び20人のFTPユーザがおり、その全員が凍結メカニズムを受け、更に、このFTPユーザに対して、凍結メカニズムを受けない200人のVoIPユーザ及び90人のHTTPユーザがいた。これらのユーザは、7つのeNB間に均一に分散され(eNB当たり1セル)、そしてランダム中間点移動モデルに従って3km/hの速度で移動した。ケース1及びケース2の両方において、HOブレーク時間(即ち、URがソースeNBから離れるときと、ターゲットeNBに付帯するときとの間の時間)について3つの時間インターバル(30、60及び100ms)がシミュレーションされた。図10は、複数の時間切れにより生じる長いアイドル時間を排除することで、FA機能が、1024kバイトのデータをダウンロードするのに必要な時間を著しく短縮することを示す。利得は、ケース1で約50s、そしてケース2で10sより大きく、この時間での利得は、ユーザのQoEを著しく増加し、そしてユーザが不満足なサービスのために別の移動ネットワークオペレータへスイッチングするのを防止するのに充分なものである。
図11は、本発明の一実施形態による中間ネットワークノードの一例を示す図である。図11によれば、本発明の一実施形態により、上述したように、凍結エージェントとしてみなすことができるか又は凍結エージェントを備えた中間ネットワークノード110は、トランシーバ111を備えている。このトランシーバは、UE、コンテンツサーバー又は他のベースステーション、等と通信することができ、即ちメッセージを送信及び受信することができる。トランシーバ111は、更に、例えば、FTPサーバーのようなコンテンツサーバーと、ユーザ装置との間の接続のクオリティ尺度を得るようにされる。凍結エージェント110は、更に、クオリティ尺度が所定の条件を満足するか又は今度の時間周期内に所定の条件を満足するかどうか検出し及び/又は予想する検出/予想ユニット112を備えている。この検出/予想ユニット112は、クオリティ尺度が所定の条件を満足しない場合に、例えば、コンテンツサーバーとユーザ装置との間のTCP接続である接続を凍結するためのトリガーとして確認メッセージをコンポーズすることのできる凍結ユニット113に接続される。確認メッセージは、トランシーバ111を経てコンテンツサーバーへ送信される。更に、検出/予想ユニット112は、接続が凍結された後に、クオリティ尺度が所定の条件を再び満足するかどうか検出する。所定の条件を満足することが検出された場合には、凍結ユニット113は、トランシーバ111を経て接続の凍結解除モードをトリガーする別の確認メッセージを送信することでTCP接続を再開させる。
凍結エージェントは、更に、タイマー(図示せず)を備え、タイマーが時間切れしたときに、凍結ユニットは、トランシーバ111を経てTCP接続を再開させる。
コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続は、サーバーからユーザ装置へコンテンツをダウンロードするためのダウンリンクであるか、又はユーザ装置からサーバーへコンテンツをアップロードするためのアップリンクであることに注意されたい。更に、ユーザ装置と別のリモートノードとの接続もあり、例えば、e−メールアタッチメントのようなコンテンツをユーザ装置からリモートノードへアップロードすることができる。
凍結エージェントの以上の規範的な説明において、本発明の原理を理解する上で関連のあるユニットだけが、機能ブロックを使用して説明された。凍結エージェントは、更に、その各々の動作に必要な更に別のユニットを含む。しかしながら、それらユニットの説明は、本明細書では省略される。装置の機能的ブロックの配列は、本発明を限定すると解釈されるものではなく、機能は、1つのブロックで遂行されてもよいし、サブブロックへと更に分割されてもよい。
上述した本発明によれば、エアインターフェイスカバレージの問題、過渡的エアインターフェイス又はトランスポート混雑が検出され又は予想されるとき、ハンドオーバーの決定がシステムによりなされるとき、又はサービスの権利レベルを保証するためにプライオリティの高いユーザをプライオリティの低いユーザより高くプライオリティ付けすることが要求されるときに、TCP接続を凍結する解決策が提案される。凍結されるべく選択されたTCPフローは、システムが安全オペレーションの可能性を確かめた後に再開することが許される。本発明は、無線アクセスノード(eNB、I−HSPA BTS、SAE−GW、RNC)に位置する機能であって、ユーザプレーン接続の状態(無線チャンネルクオリティ、トランスポート混雑、ハンドオーバー、等)、セルの全負荷、又は他の当該クオリティ尺度に従い、且つ通常のACKメッセージを使用して選択されたTCP接続を凍結する機能を提供するもので、即ちこの解決策は、TCPソースを凍結するために専用のICMP又は他のコマンドの使用を要求するものではない。
前記説明では次のような省略形が使用される。

Figure 2014513885
上述した本発明の目的上、次のことに注意されたい。
−おそらくソフトウェアコード部分として実施されそして(デバイス、装置及び/又はそのモジュールの例として、或いは装置及び/又はそのモジュールを含むエンティティの例として)無線アクセスノード又はユーザ装置にプロセッサを使用して実行される方法ステップは、ソフトウェアコード独立であり、そして方法ステップにより定義された機能が保存される限り、既知の又は将来開発されるプログラミング言語を使用して指定することができる。
−一般的に、方法ステップは、実施形態及び具現化される機能に関するその変形形態の考え方を変えることなくソフトウェアとして又はハードウェアにより具現化するのに適している。
−方法ステップ、及び/又は上述した装置又はそのモジュールにおいておそらくハードウェアコンポーネントとして具現化されるデバイス、ユニット又は手段(例えば、上述した実施形態により装置の機能を実行するデバイス)は、ハードウェア独立であり、そして既知の又は将来開発されるハードウェア技術、或いはそれらの混成、例えば、MOS(金属酸化物半導体)、CMOS(相補的MOS)、BiMOS(バイポーラMOS)、BiCMOS(バイポーラCMOS)、ECL(エミッタ結合ロジック)、TTL(トランジスタ・トランジスタロジック)、等、を使用して、又、例えば、ASIC(特定用途向けIC(集積回路))コンポーネント、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)コンポーネント、CPLD(コンプレックスプログラマブルロジックデバイス)コンポーネント、又はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)コンポーネントを使用して具現化することができる。
−デバイス、ユニット又は手段(例えば、上述した装置及びユーザ装置、又はそれらの各ユニット/手段のいずれか)は、個々のデバイス、ユニット又は手段として具現化できるが、デバイス、ユニット又は手段の機能が保存される限り、それらがシステム全体にわたり分散形態で具現化されることを除外するものではない。
−装置は、半導体チップ、チップセット、或いはそのようなチップ又はチップセットを含む(ハードウェア)モジュールにより表されるが、これは、装置又はモジュールの機能が、ハードウェアで具現化されるのではなく、プロセッサで実行するための/実行される実行可能なソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品のような(ソフトウェア)モジュールのソフトウェアとして具現化される可能性を除外するものではない。
−デバイスは、例えば、互いに機能的に協働するか、又は互いに機能的に独立しているが同じデバイスハウジング内にあるかに関わらず、装置として又は2つ以上の装置のアッセンブリとしてみなされる。
一般的に、上述した態様に基づく各機能的ブロック又は要素は、各部分のここに述べる機能を遂行するようにされるだけであれば、各々、ハードウェア及び/又はソフトウェアの既知の手段により具現化できることに注意されたい。上述した方法ステップは、個々の機能的ブロックにおいて又は個々のデバイスにより実現でき、或いは1つ以上の方法ステップは、単一の機能的ブロックにおいて又は単一のデバイスにより実現できる。
一般的に、方法ステップは、本発明の考え方を変えることなくソフトウェアとして又はハードウェアにより具現化するのに適している。デバイス及び手段は、個々のデバイスとして具現化できるが、これは、デバイスの機能が保存される限り、システム全体にわたり分散形態でそれらが具現化されることを除外するものではない。そのような原理及び同様の原理は、当業者に明らかであると考えられる。
本説明の意味におけるソフトウェアは、コード手段又は部分より成るソフトウェアコード、或いは各機能を遂行するためのコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品、並びに各データ構造又はコード手段/部分が記憶されたコンピュータ読み取り可能な(記憶)媒体のような有形の媒体において実施されるか、又は潜在的に処理中に信号又はチップにおいて実施されるソフトウェア(或いはコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品)を含む。
上述した実施形態、並びに一般的及び特定の例は、例示の目的で与えられたもので、本発明をそれに限定するものではないことに注意されたい。むしろ、特許請求の範囲内に包含される全ての修正や変更が網羅されることが意図される。
110:中間ネットワークノード
111:トランシーバ
112:検出/予想ユニット
113:凍結ユニット

Claims (21)

  1. コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続のクオリティ尺度を中間ネットワークノードにおいて得、
    前記クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか中間ネットワークノードにおいて検出し、
    前記クオリティ尺度が所定の条件を満足しない場合には、コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続の凍結モードをトリガーする確認メッセージを中間ネットワークノードにより送信する、
    ことを含む方法。
  2. コンテンツサーバーとユーザ装置との間の前記接続は、サーバーからユーザ装置へコンテンツをダウンロードするためのダウンリンクであり、そして前記確認メッセージは、コンテンツサーバーへ送信される、請求項1に記載の方法。
  3. コンテンツサーバーとユーザ装置との間の前記接続は、ユーザ装置からサーバーへコンテンツをアップロードするためのアップリンクであり、そして前記確認メッセージは、ユーザ装置へ送信される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記検出は、前記クオリティ尺度が今度の所定時間周期内に所定の条件を満足するかどうか、得られたクオリティ尺度に基づいて、中間ネットワークノードにおいて予想することを含む、請求項1から3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記接続が凍結された後に、前記クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか中間ネットワークノードにおいて検出し、
    前記クオリティ尺度が所定の条件を満足する場合には、別の確認メッセージをコンテンツサーバー又はユーザ装置へ送信して、前記接続の凍結解除モードをトリガーする、
    ことを更に含む、請求項1から4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 所定の時間周期が経過した後に別の確認メッセージをコンテンツサーバー又はユーザ装置へ送信して、前記接続の凍結解除モードをトリガーすることを更に含む、請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 前記クオリティ尺度は、無線チャンネルのクオリティ、セルの全負荷、エアインターフェイスカバレージ、過渡的なエアインターフェイス又はトランスポート混雑、又はハンドオーバー決定、或いは高プライオリティユーザのプライオリティ付けに関連している、請求項1から6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 前記接続は、送信コントロールプロトコルTCP接続である、請求項1から7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 前記中間ネットワークノードは、無線アクセスノードである、請求項1から8のいずれか1つに記載の方法。
  10. コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続のクオリティ尺度を得るように構成された取得ユニットと、
    前記クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか検出するように構成された検出ユニットと、
    前記クオリティ尺度が所定の条件を満足しない場合には、コンテンツサーバーとユーザ装置との間の接続の凍結モードをトリガーする確認メッセージをコンポーズするように構成された凍結ユニットと、
    前記確認メッセージを転送するように構成されたトランシーバと、
    を備えた装置。
  11. コンテンツサーバーとユーザ装置との間の前記接続は、サーバーからユーザ装置へコンテンツをダウンロードするためのダウンリンクであり、そして前記確認メッセージは、コンテンツサーバーへ送信される、請求項10に記載の装置。
  12. コンテンツサーバーとユーザ装置との間の前記接続は、ユーザ装置からサーバーへコンテンツをアップロードするためのアップリンクであり、そして前記確認メッセージは、ユーザ装置へ送信される、請求項10に記載の装置。
  13. 前記検出ユニットは、更に、前記クオリティ尺度が今度の所定時間周期内に所定の条件を満足するかどうか、得られたクオリティ尺度に基づいて、予想するように構成される、請求項10から12のいずれか1つに記載の装置。
  14. 前記検出ユニットは、更に、前記接続が凍結された後に、前記クオリティ尺度が所定の条件を満足するかどうか検出するように構成され、そして
    前記クオリティ尺度が所定の条件を満足する場合に、前記凍結ユニットは、前記接続の凍結解除モードをトリガーする別の確認メッセージをコンポーズするように構成される、請求項10から13のいずれか1つに記載の装置。
  15. 前記凍結ユニットは、更に、所定の時間周期が経過した後に、前記接続の凍結解除モードをトリガーする別の確認メッセージをコンポーズするように構成され、請求項10から14のいずれか1つに記載の装置。
  16. 前記クオリティ尺度は、無線チャンネルのクオリティ、セルの全負荷、エアインターフェイスカバレージ、過渡的なエアインターフェイス又はトランスポート混雑、又はハンドオーバー決定、或いは高プライオリティユーザのプライオリティ付けに関連している、請求項10から15のいずれか1つに記載の装置。
  17. 前記接続は、送信コントロールプロトコルTCP接続である、請求項10から16のいずれか1つに記載の装置。
  18. 処理装置のためのプログラムを備え、そのプログラムが処理装置で実行されるとき請求項1から9のいずれか1項の段階を遂行するためのソフトウェアコード部分を含む、コンピュータプログラム製品。
  19. 前記ソフトウェアコード部分が記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を備えた、請求項18に記載のコンピュータプログラム製品。
  20. 前記処理装置の内部メモリに前記プログラムを直接ロードできる、請求項18に記載のコンピュータプログラム製品。
  21. 前記処理装置は、無線アクセスノードである、請求項18又は20に記載のコンピュータプログラム製品。
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