JP2014511632A - デブロッキング・フィルタリング制御 - Google Patents

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Abstract

第1のフィルタ決定値がブロック(10)における画素(11、13、15、17)からなる第1のライン(12)の中の画素(11、13、15)の画素値に基づいて映像フレーム内の画素(11、13、15、17)からなるブロック(10)に対して計算される。第2のフィルタ決定値が映像フレーム内の近傍ブロック(20)における画素(21、23、25、27)からなる対応する第1のライン(22)の中の画素(21、23、25、27)の画素値に基づいてブロック(10)に対してさらに計算される。第1のフィルタ決定値は、ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなるライン(12)の中で、ブロック(10)と近傍ブロック(20)との間のブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき画素の個数を判定するために使用される。第2のフィルタ決定値は、近傍ブロック内の画素(21、23、25、27)からなる対応するライン(22)の中で、ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき画素の個数を判定するために使用される。
【選択図】図1

Description

本実施形態は、一般的には、フィルタリング制御に係わり、詳しくは、映像フレーム内のブロック境界を越えるデブロッキング・フィルタリングの制御に関する。
デブロッキング・フィルタは、ブロッキング・アーティファクトを減らすために映像符号化標準で使用される。ブロッキング・アーティファクトは、元の映像フレームが相対的に独立に処理されるブロックに分割されるので現れる。ブロッキング・アーティファクトは、例えば、様々なブロックのイントラ予測、量子化効果及び動き補償に起因して現れる可能性がある。デブロッキングの2つの特有の変形が後述される。
H.264のような最新式映像符号化では、予測及び残差再構成の後で、しかし、後続のフレームを符号化又は復号化するときに後で参照するための再構成物の記憶の前に、ループフィルタとも称されるデブロッキング・フィルタが存在する。デブロッキング・フィルタリングは、フィルタ決定、フィルタリング演算、クリッピング機能及び画素値の変更のようないくつかのステップで構成される。境界をフィルタ処理すべきか否かの決定は、いくつかの条件の評価に基づいて行われる。フィルタ決定は、マクロブロック(MB)タイプ、近傍ブロック間の動きベクトル(MV)差分、近傍ブロックが残差を符号化したか否か、及び、現在の及び/又は近傍ブロックの局所構造に依存する。
画素のフィルタリングの量は、とりわけ、ブロックボーダー又は境界に相対的なこの画素の位置、及び、残差符号化のため使用される量子化パラメータ(QP)値に依存する。
フィルタ決定は、3つの画素差分を閾値と比較することに基づいている。閾値は、量子化パラメータ(QP)に適応している。例えば、a、b、c及びdが現在のブロック内の画素からなる行の中の画素の画素値を表し、e、f、g及びhが近傍ブロック内の画素からなる対応する行の中の対応する画素の画素値を表すとすると、

abcd|efgh

からなる垂直ブロック境界を仮定する。以下の条件が満たされる場合、フィルタ決定は肯定的であり、例えば、thr1及びthr2がQPに基づいて適応しているとき、abs(d−e)<thr1、abs(c−d)<thr2、及びabs(e−f)<thr2である。
H.264には、2つのフィルタリングモードがある。標準フィルタリングと称される第1のフィルタリングモードでは、フィルタリングは、フィルタリングが現在値を変化させる際に用いるdelta値を使って記述され得る。ブロック境界に最も近接している画素に対するフィルタリングは、d’=d+delta及びe’=e−deltaであり、deltaは、QPにより制約される値に対する閾値±thr3にクリッピングされる。それによって、低QPのときより多くのフィルタリングが高QPに対して許容される。クリッピングは、thr3がフィルタ強度を制御するとき、delta_clipped=max(−thr3,min(thr3,delta))として記述され得る。より大きいthr3の値は、フィルタリングがより強いこと、即ち、より強い低域通過フィルタリング効果が発生することがあることを意味する。
フィルタ強度は、以下の2つの条件、例えば、abs(b−d)<thr2及びabs(e−g)<thr2のうちのいずれかが成立した場合にも増加させられる可能性がある。フィルタ強度は、デルタをあまりクリッピングしないことにより、例えば、より多くの変動を可能にさせることにより適応させられる。
強いフィルタリングと称される第2のフィルタリングモードは、以下の条件abs(d−e)<thr1/4が満たされるとき、イントラ・マクロブロック境界だけのため適用される。
H.264におけるデブロッキング・フィルタリングのより多くの情報のため、List他著、「Adaptive Deblocking Filter」、IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology、vol.13、no.7、2003年7月を参照する。
HEVC(高効率映像符号化)仕様案“Test Model under Considerration”、ITUT SG16 WP3ドキュメント、JCTVC−B205、第6.5章 ループ内フィルタプロセスでは、デブロッキング・フィルタは、H.264とは異なった働きをする。フィルタリングは、境界の側のブロックのうちの少なくとも1つがイントラであるか、若しくは、非零係数を有する場合、又は、ブロックの動きベクトル成分の間の差分が1整数画素以上である場合に実行される。例えば、i=0・・・7、j=0・・・3に対し、pjが現在のブロック内の行番号iの画素番号jの画素値を表し、qjが近傍ブロック内の行番号iの画素番号jの画素値を表すとすると、垂直ブロック境界が

p3p2p1p0|q0q1q2q3

であるブロックの間のボーダーをフィルタリングするとき、βがQPに依存するとして、以下の条件:

d=|p2−2×p1+p0|+|q2−2×q1+q0|+|p2−2×p1+p0|+|q2−2×q1+q0|<β

がさらに満たされるべきである。前述のHEVC仕様では、βの表が存在し、βはQPと共に増加する。
条件が満たされ、フィルタリングが現在のブロックと近傍ブロックとの間で行われる場合、弱フィルタリング及び強フィルタリングとそれぞれ称される2種類のフィルタリングのうちの一方が実行される。強フィルタリングと弱フィルタリングとの間の選択は、以下の条件に依存してライン毎に別個に行われる。各ラインi=0・・・7に対し、強フィルタリングは、t及びβがQPに依存し、>>が右シフト演算子を表すとすると、以下の全ての条件:

d<(β>>2)
(|p3−p0|+|q0−q3|)<(β>>3)
|p0−q0|<((5×t+1)>>1)

が真である場合に実行され、そうではない場合、弱フィルタリグが実行される。
弱フィルタリングは、上記条件に基づいて実行される。実際のフィルタリングは、オフセット(Δ)を計算し、このオフセットを元の画素値に加算し、合計を0〜255のレンジにあるフィルタ処理された出力画素値にクリッピングすることにより働く:

Δ=Clip(−t,t,(13×(q0−p0)+4×(q1−p1)−5×(q2−p2)+16)>>5))
p0=Clip0−255(p0+Δ)
q0=Clip0−255(q0−Δ)
p1=Clip0−255(p1+Δ/2)
q0=Clip0−255(q1−Δ/2)

ここで、クリップ関数Clip(A,B,x)は、x<Aであるならば、Clip(A,B,x)=Aであり、x>Bであるならば、Clip(A,B,x)=Bであり、A≦x≦Bであるならば、Clip(A,B,x)=xとして定義され、Clip0−255(x)は、Clip(0,255,x)として定義される。
強フィルタリングモードは、以下の演算のステップ:

p0=Clip0−255((p2+2×p1+2×p0+2×q0+q1+4)>>3)
q0=Clip0−255((p1+2×p0+2×q0+2×q1+q2+4)>>3)
p1=Clip0−255((p2+p1+p0+q0+2)>>2)
q1=Clip0−255((p0+q0+q1+q2+2)>>2)
p2=Clip0−255((2×p3+3×p2+p1+p0+q0+4)>>3)
q2=Clip0−255((p0+q0+q1+3×q2+2×q3+4)>>3)

により実行される。
HEVCによるデブロッキング・フィルタリング決定は、ある特定のブロックに対するブロック境界を越える不正確なデブロッキング・フィルタリングを引き起こす可能性がある。詳しくは、様々なレベルの局所構造を有する近傍ブロックは、HEVCでは、ブロックのうちの1つを過度にフィルタリングし、それによって、ブロック内の局所構造を抑制し、フィルタで取り除くことにより、不正確に取り扱われる可能性がある。
List他著、「Adaptive Deblocking Filter」、IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology、vol.13、no.7、2003年7月 HEVC(高効率映像符号化)仕様案"Test Model under Consideration"、ITU−T SG16 WP3ドキュメント、JCTVC−B205、第6.5章 ループ内フィルタプロセス
ブロック境界でブロッキング・アーティファクトを低減するために使用されることが可能であり、かつ、前述の欠点がない効率的なデブロッキング・フィルタリング制御の必要性がある。
効率的なデブロッキング・フィルタリング制御を提供することは、一般的な目的である。
ブロック境界を越えて非対称のフィルタリング決定を提供することは、特有の目的である。
実施形態の態様は、各画素がそれぞれの画素値を有する映像フレーム内の複数の画素からなるブロックに適用できるフィルタリング制御の方法に関係する。この方法は、p0がこのブロック内の画素からなる第1のラインの中で、映像フレーム内の複数の画素からなる近傍ブロックへのブロック境界に最も近接している画素の画素値を表し、p1が画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2が画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界に3番目に近接している画素の画素値を表すとすると、少なくとも|p2−2p1+p0|に基づいてブロックに対する第1のフィルタ決定値を計算するステップを備える。この方法は、q0が近傍ブロック内の画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に最も近接している近傍ブロック内の画素の画素値を表し、q1が画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に2番目に近接している近傍ブロックの画素の画素値を表し、q2が画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に3番目に近接している近傍ブロック内の画素の画素値を表すとすると、少なくとも|q2−2q1+q0|に基づいてブロックに対する第2のフィルタ決定値を計算するステップをさらに備える。第1のフィルタ決定値は、ブロック境界に対してフィルタ処理すべきブロック内の画素からなるラインの中の画素の個数を判定するために使用され、第2のフィルタ決定値は、ブロック境界に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック内の画素からなる対応するラインの中の画素の個数を判定するために同様に使用される。
実施形態の別の態様は、p0がこのブロック内の画素からなる第1のラインの中で、映像フレーム内の複数の画素からなる近傍ブロックへのブロック境界に最も近接している画素の画素値を表し、p1が画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2が画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界に3番目に近接している画素の画素値を表すとすると、少なくとも|p2−2p1+p0|に基づいて映像フレーム内の複数の画素からなるブロックに対する第1のフィルタ決定値を計算するように構成されている第1の決定値計算器を備えるフィルタリング制御装置を規定する。フィルタリング制御装置は、q0が近傍ブロック内の画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に最も近接している近傍ブロック内の画素の画素値を表し、q1が画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に2番目に近接している近傍ブロックの画素の画素値を表し、q2が画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に3番目に近接している近傍ブロック内の画素の画素値を表すとすると、少なくとも|q2−2q1+q0|に基づいてブロックに対する第2のフィルタ決定値を計算するように構成されている第2の決定値計算器をさらに備える。第1の画素判定器は、第1の決定値計算器により計算された第1のフィルタ決定値に基づいてブロック境界に対してフィルタ処理すべきブロック内の画素からなるラインの中の画素の個数を判定するように構成されている。フィルタリング制御装置は、第2の決定値計算器により計算された第2のフィルタ決定値に基づいてブロック境界に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック内の画素からなる対応するラインの中の画素の個数を判定するように構成されている第2の画素判定器をさらに備える。
実施形態のさらなる態様は、前述された通りのフィルタリング制御装置を備える符号化器と、前述された通りのフィルタリング制御装置を備える復号化器とに関係する。さらに別の態様は、映像フレームを記憶するように構成されているメモリと、映像フレームをメモリに記憶される符号化された映像フレームに符号化するため前述された通りのフィルタリング制御装置付きの符号化器とを備えるユーザ機器を規定する。さらなる態様は、符号化された映像フレームを記憶するように構成されているメモリと、符号化された映像フレームを復号化された映像フレームに復号化するため前述された通りのフィルタリング制御装置付きの復号化器とを備えるユーザ機器を規定する。ユーザ機器のメディアプレーヤーは、復号化された映像フレームをディスプレイに表示可能な映像データ表現にするように構成されている。
さらに別の態様は、各画素がそれぞれの画素値を有する映像フレーム内の複数の画素からなるブロックのフィルタリング制御のためのコンピュータプログラムに関係する。コンピュータプログラムは、コンピュータ上で動くとき、p0がこのブロック内の画素からなる第1のラインの中で、映像フレーム内の複数の画素からなる近傍ブロックへのブロック境界に最も近接している画素の画素値を表し、p1が画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2が画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界に3番目に近接している画素の画素値を表すとすると、コンピュータに、少なくとも|p2−2p1+p0|に基づいてブロックに対する第1のフィルタ決定値を計算させるコード手段を備える。コンピュータは、q0が近傍ブロック内の画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に最も近接している近傍ブロック内の画素の画素値を表し、q1が画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に2番目に近接している近傍ブロックの画素の画素値を表し、q2が画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界に3番目に近接している近傍ブロック内の画素の画素値を表すとすると、コンピュータに、少なくとも|q2−2q1+q0|に基づいてブロックに対する第2のフィルタ決定値を計算させるコード手段をさらに備える。コンピュータプログラムは、コンピュータに、第1のフィルタ決定値に基づいてブロック境界に対してフィルタ処理すべきブロック内の画素からなるラインの中の画素の個数を判定させ、第2のフィルタ決定値に基づいてブロック境界に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック内の画素からなる対応するラインの中の画素の個数を判定させるコード手段を備える。
実施形態は、ブロック境界の両側の構造に適応するようにデブロッキング・フィルタリングを制御する非対称のデブロッキング決定を実現する。この非対称の決定は、ブロック境界の一方側に適用されるフィルタリングの量がブロック境界のもう一方側に適用されるフィルタリングの量と異なる可能性があり、従って、局所構造へのさらなる適応を行うことを意味する。これは、客観的及び主観的な映像品質を改善する。
発明は、発明のさらなる目的及び利点と一緒に、添付図面と共に挙げられた以下の説明を参照することにより最もよく理解されることがある。
実施形態によるフィルタリング制御の方法のフローチャートである。 近傍ブロックとデブロッキング・フィルタリングがされ得るブロック境界との実施形態を示した図である。 近傍ブロックとデブロッキング・フィルタリングがされ得るブロック境界との実施形態を示した図である。 実施形態による図1における方法の付加的な選択可能なステップを示したフローチャートである。 図1における判定ステップの実施形態を示したフローチャートである。 別の実施形態による図1における方法の付加的な選択可能なステップを示したフローチャートである。 図1における方法の付加的な選択可能なステップと図1における判定ステップの実施形態を示したフローチャートである。 実施形態による図1における方法の付加的な選択可能なステップを示したフローチャートである。 フィルタリング制御装置の実施形態の概略ブロック図である。 フィルタリング制御装置の別の実施形態の概略ブロック図である。 フィルタリング制御装置のさらなる実施形態の概略ブロック図である。 フィルタリング制御装置のさらに別の実施形態の概略ブロック図である。 実施形態によるコンピュータ内でのフィルタリング制御装置のソフトウェア実装の概略ブロック図である。 実施形態による符号化器の概略ブロック図である。 実施形態による復号化器の概略ブロック図である。 実施形態によるユーザ機器の概略ブロック図である。 別の実施形態によるユーザ機器の概略ブロック図である。 実施形態によるネットワーク装置を備える通信ネットワークの一部分の概略図である。
図面全体を通じて、同じ符号が類似又は対応する要素に使用される。
実施形態は、一般に、映像フレーム内のブロック境界を越えるフィルタリング制御及びデブロッキング・フィルタリングの制御に関係する。実施形態のフィルタリング制御は、ブロック境界によって分離された画素からなるブロックに対して独立したフィルタリング決定を行うことによりブロック境界に関する非対称のデブロッキング決定を提供する。これは、デブロッキング・フィルタリングが様々なレベルの局所構造を有する近傍ブロックを取り扱うことが可能であり、それによって、特有のデブロッキング・フィルタリングを各ブロックでこの各ブロックの局所構造に基づいて適応させることを意味する。
技術的によく知られているように、映像フレームは、様々な利用可能なイントラ符号化モード及びインター符号化モードに応じて符号化及び復号化される画素からなる重なりのないブロックに分割される。一般に、映像フレームは、16×16画素からなる重なりのないマクロブロックに分割される。このようなマクロブロックは、次に、様々なサイズ、例えば、4×4又は8×8画素からなるより小規模なブロックに分割される可能性がある。しかし、実施形態によれば、4×8、8×4、8×16又は16×8のような矩形ブロックも考えられる。実施形態は、マクロブロック又はより一層大規模な画素からなるブロックを含む何らかのこのような画素からなるブロックに適用され得る。
新たに出現する高効率映像符号化(HEVC)標準では、符号化単位(CU)、予測単位(PU)及び変換単位(TU)が使用される。予測単位は、符号化単位の内部に定義され、イントラ又はインター予測モードを含む。変換単位は、符号化単位の内部に定義され、最大変換サイズは、32×32画素であり、最小サイズは、4×4画素である。CUサイズは、現在のところ、64×64画素(最大)から8×8画素(最小)まで変化している。このようにして、最大CUは、フレームの局所特性に依存する「粒度」を使ってより小さいCU群に分割され得る。即ち、最大CUは、様々なサイズのより小さいCU群に分割され得る。実施形態は、このような符号化単位と共に使用されることも可能であり、これらの符号化単位は、本書で使用されているように「画素からなるブロック」という表現により網羅されているとみなされる。
ブロック内の各画素は、それぞれの画素値を有する。映像フレームは、一般に、色値が画素に割り当てられ、色値は明確な色形式で表現されている。よく用いられる色形式のうちの1つは、画素毎に赤成分、緑成分及び青成分を使用するようなその他の形式が存在するが、画素毎に1つの輝度成分と2つの色成分とを使用する。
従来的に、輝度成分フィルタリング及び色差成分フィルタリングは、別々に行われ、可能であれば、様々なフィルタリング決定及び様々なデブロッキング・フィルタを利用する。しかし、輝度フィルタリング決定がH.264の場合と同様に色差フィルタリングで使用されることが可能である。実施形態は、輝度成分、色差成分、又は、輝度成分及び色差成分の両方のためフィルタリング制御に適用され得る。特有の実施形態では、実施形態は、輝度又は色差フィルタリングを制御するために適用される。輝度のような1つの成分に対するフィルタリング決定、又は、フィルタリング決定の一部分は、その結果、色差のようなその他の成分に対するフィルタリング決定を行うときに使用され得る。
デブロッキング・フィルタリングは、近傍ブロック間の境界、エッジ又はボーダーを越えて実施される。その結果として、このような境界は、映像フレーム内で横並びに存在する2つの近傍ブロック10、20の間の垂直境界1である可能性があり、図2Aを参照されたい。代替的に、境界は、映像フレーム内で一方のブロック10がもう一方のブロック20の上方に位置付けられている2つの近傍ブロック10、20の間の水平境界1であり、図2Bを参照されたい。特有の実施形態では、垂直境界は、最初に幾何学的順序で最も左の境界から始まり、右手側に向かって境界を進みながら、フィルタ処理される。次に、水平境界が幾何学的順序で上端の境界から始まり、下端に向かって進みながら、フィルタ処理される。実施形態は、しかし、この特有のフィルタリング順序に限定されることなく、実際には、どのような予め定められた順序にも適用され得る。特有の実施形態では、映像フレームのエッジにある境界は、好ましくは、フィルタ処理されず、その結果、デブロッキング・フィルタリングから除外される。
図1は、実施形態による映像フレーム内の複数の画素からなるブロックに適用可能であるフィルタリング制御の方法のフローチャートである。図1の方法は、一般に、ステップS1で始まり、ここで、p0がブロック10内の画素11、13、15、17からなる第1ラインの中で、映像フレーム内の複数の画素21、23、25、27からなる近傍ブロック20へのブロック境界1に最も近接している画素11の画素値を表し、p1が画素11、13、15、17からなる第1のライン12の中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素13の画素値を表し、p2が画素11、13、15、17からなる第1のライン12の中で、ブロック境界10に3番目に近接している画素15の画素値を表すとすると、第1のフィルタ決定値が少なくとも|p2−2p1+p0|に基づいて計算される。
ステップS2は、少なくとも|q2−2q1+q0|に基づいてブロックに対する第2のフィルタ決定値を同様に計算し、ここで、q0は、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22の中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素21の画素値を表し、q1は、画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22の中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素23の画素値を表し、q2は、画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22の中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素25の画素値を表す。
ブロック10内の画素11、13、15、17からなる第1のライン12と、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22とは、垂直境界1の上に広がる同じ画素からなる水平ライン、即ち、画素からなる行に属する、図2Aを参照されたい、又は、水平境界1の上に広がる同じ画素からなる垂直ライン、即ち、画素の列に属する、図2Bを参照されたい。それ故に、画素11、13、15、17からなる第1のライン12と、画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22とは、ブロック10と近傍ブロック20との間のブロック境界1に垂直である。さらに、ブロック10内の画素11、13、15、17からなる第1のライン12と、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22とは、同じライン番号を有する。例えば、ブロック10及び近傍ブロック20がそれぞれ、8本のような、行又は列番号i=0・・・N−1を有するN本の画素からなる行又は列を備える場合、画素11、13、15、17からなる第1のライン10は、ブロック10においてライン番号iを有し、画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン20は、近傍ブロック20において同様にライン番号iを有する。このようにして、ブロック内の画素11、13、15、17からなる第1のライン12と、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22とは、ブロック境界1に関して対向するラインである。
実施形態によれば、「画素からなるライン」及び「画素からなる対応するライン」は、図2Aのように垂直ブロック境界の場合には「画素からなる行」及び「画素からなる対応する行」を表し、図2Bのように水平ブロック境界の場合には「画素からなる列」及び「画素からなる対応する列」を表す。
画素11、13、15、17からなる第1のライン12及び画素21、23、25、27からなる対応するライン22は、それぞれブロック10及び近傍ブロック20内の所定のラインである可能性がある。このように、画素11、13、15、17からなる第1のライン12及び画素21、23、25、27からなる対応するライン22は、フィルタリング制御が適用される各ブロック境界1に関して所定の、かつ、固定のライン番号iを有する。代替的に、画素11、13、15、17からなる第1のライン12及び画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22は、それぞれ現在のライン及び現在の対応するラインを表す可能性があり、このことは本書でさらに説明される。
ステップS1における第1のフィルタ決定値の計算とステップS2における第2のフィルタ決定値の計算とは、どんな順序でも直列に実行されることが可能であり、即ち、ステップS1がステップS2に先行するか、若しくは、ステップS2がステップS1に先行し、又は、少なくとも部分的に並列する。これらの2つのステップS1、S2の結果は、かくして、ブロック10内の画素値に基づいて計算された第1の決定値及びブロック10に対してブロック境界1の反対側にある近傍ブロック20内の画素値に基づいて計算された第2のフィルタ決定値である。より好ましくは、第1の決定値の計算は、ブロック10内の画素値だけに基づいて、従って、近傍ブロック20内のいずれの画素値にも基づくことなく実行される。同様に、第2のフィルタ決定値は、好ましくは、近傍ブロック20内の画素値だけに基づいて、従って、ブロック10内のいずれの画素値にも基づくことなく実行される。
ステップS1において計算された第1のフィルタ決定値は、その後、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべきブロック10内の画素11、13、15、17のライン12の中の画素の個数を判定するためにステップS3において使用される。第2のフィルタ決定値は、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の画素の個数を判定するためにステップS4において同様に使用される。このようにして、別個のフィルタ決定値がブロック境界1の上に広がる画素の行若しくは列のどちらの側若しくはどちらの部分に対しても計算され、それぞれのフィルタ決定がそれぞれの側若しくは部分に対して計算された特有のフィルタ決定値に基づいてそれぞれの側若しくは部分に対して採用される。
これは、単一又は1組のフィルタ決定値が画素からなるライン及び画素からなる対応するラインに対して計算され、このフィルタ決定値又はフィルタ決定値の組がブロック境界の両側でフィルタ処理すべき画素の個数を決定するために使用される従来技術と比較されるべきである。このようにして、従来技術では、ブロック内のマッチングする画素からなるラインに対して行われた場合と同じ個数の画素が近傍ブロック内の画素からなる対応するラインに対して常にフィルタ処理される。
本実施形態は、その代わりに、ブロック10内の画素11、13、15、17のライン12に対する別個のフィルタ決定と、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22に対する別の様々なフィルタ決定とを行うことにより、非対称のフィルタリング制御及びデブロッキング・フィルタリングを可能にする。これは、特有の第1及び第2のフィルタ決定値に基づいて、デブロッキング・フィルタリング及び修正のため選択された画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の画素の個数と異なるか、又は、同数である画素11、13、15、17からなるライン12の中の画素の個数がデブロッキング・フィルタリング及び修正に対して選択され得ることを意味する。
一般に、本書では、pXは、ブロック10内のライン番号yを有する画素からなるラインの中のブロック境界1に相対的な画素番号Xの画素値を表す。同様に、qXは、近傍ブロック20内のライン番号yを有する画素からなる対応するラインの中のブロック境界1に相対的な画素番号Xの画素値を表す。
ステップS3及びS4は、どんな順序でも直列に、又は、少なくとも部分的に並列に実行されることが可能である。
第1の実施形態では、ステップS1及びS2は、ブロック10と近傍ブロック20との間の所与のブロック境界1に対して1回実行されることが可能であり、それによって、ブロック10内の画素11、13、15、17からなる全てのライン12、及び、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する全てのライン22にそれぞれ適用できる第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値を計算する。このようなアプローチでは、同じ第1の個数の画素が、好ましくは、ブロック境界1に関してブロック10内の画素11、13、15、17からなる各ライン12の中でフィルタ処理され、修正され、ここで、この第1の個数は、ステップS1において計算された第1のフィルタ決定値に基づいて判定される。同様に、同じ第2の個数の画素が、好ましくは、ブロック境界1に関して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる1つずつの対応するライン22の中でフィルタ処理され、修正され、ここで、この第2の個数は、ステップS2において計算された第2のフィルタ決定値に基づいて判定される。
代替的に、第2の実施形態では、第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値は、ブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12のサブセット及び近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の対応するサブセットに適用できる。例えば、フィルタ決定値のペアは、ブロック内の画素11、13、15、17からなる最初の4本のライン12と、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる最初の4本の対応するライン22とのため使用されることが可能であり、フィルタ決定値の別のペアは、ブロック内の画素11、13、15、17からなる残りの4本のライン12と、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる残りの4本の対応するライン22とのため使用される。
第3の実施形態では、ステップS1における計算は、ブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12毎に実行され、ステップS3における別個の判定が次に画素11、13、15、17からなるこのようなライン12毎に実行される。このような場合、ステップS2における計算は、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22毎に同様に実行され、ステップS4における別個の判定は、画素21、23、25、27からなるこのような対応するライン22毎に実行される。
このようにして、第3の実施形態では、ステップS3は、ステップS1において計算された第1のフィルタ決定値に基づいてブロック境界1に対してフィルタ処理すべきブロック10内の画素11、13、15、17からなる第1のライン12の中の画素の個数を決定するステップを備える。ステップS4は、ステップS2において計算された第2のフィルタ決定値に基づいてブロック境界1に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22の中の画素の個数を決定するステップを備える。
以下の部分は、どのようにして第3の実施形態がブロック境界1を横断するライン(行又は列)毎に別々に適用されるかを説明する。本例では、第1のフィルタ決定値は、
pi=|p2−2p1+p0
として定義され、第2のフィルタ決定値は、
qi=|q2−2q1+q0
として定義される。この方法は、その結果、以下を備える:

●ブロック境界を横断する各ラインiに対して、dpiを計算し、dqiを計算する。
●dpi<thr1である場合、
○現在のブロック10のラインiの標準フィルタリングを行う、例えば、ブロックボーダー又は境界からの2個の画素をフィルタ処理し、修正する。
●そうではない場合、即ち、dpi≧thr1である場合、
○現在のブロック10のラインiのブロックボーダー又は境界からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、現在のブロック10のラインi上の画素を全くフィルタ処理しない。
●dqi<thr2である場合、
○近傍ブロック20のラインiの標準フィルタリングを行い、例えば、ブロックボーダー又は境界1からの2個の画素をフィルタ処理し、修正する。
●そうではない場合、即ち、dqi≧thr2である場合、
○近傍ブロック20のラインiのブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、近傍ブロック20のラインi上の画素を全くフィルタ処理しない。
上記例により示されるように、図1における方法の第3の実施形態は、別個の第1及び第2のフィルタ決定値を計算し、その結果、ブロック境界1に対しては、ブロック10及び近傍ブロック20内の各行又は列に対してフィルタ処理すべき画素の個数の別個の決定を行うことが可能である。このように、第3の実施形態では、第1及び第2のフィルタ決定値は、ラインに固有のフィルタ決定値であり、即ち、ブロック10内の画素11、13、15、17からなる各ライン12に対して、及び、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する各ライン22に対して計算される。
第1の実施形態では、ブロックに固有のフィルタ決定値が使用される。かくして、このような場合、単一の第1のフィルタ決定値がブロック境界1についてはブロック10に対して計算され、特有のブロック境界1に関してブロック10内の画素11、13、15、17からなる全てのライン12に適用することが可能である。同様に、単一の第2のフィルタ決定値がブロック境界1については近傍ブロック20に対して計算され、特有のブロック境界1に関して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる全ての対応するライン22に適用することが可能である。
第1の実施形態の第1の例は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第1のフィルタ決定値を計算するステップを含み、ここで、p0は、画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している画素の画素値を表し、p1は、画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2は、画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素の画素値を表し、p0は、ブロック10内の画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している画素の画素値を表し、p1は、画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2は、画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素の画素値を表す。
第2のフィルタ決定値は、次に、好ましくは、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算され、ここで、q0は、画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q1は、画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素の画素値を表し、q2は、画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q0は、近傍ブロック20内の画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q1は、画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素の画素値を表し、q2は、画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表す。
第1のフィルタ決定値は、その結果、フィルタ処理すべき画素の個数を判定するときにブロック10内の画素11、13、15、17からなる全てのライン12のため使用され、第2のフィルタ決定値は、フィルタ処理すべき画素の個数を決定するときに近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる全ての対応するライン22のため使用される。
第1の実施形態のこの第1の例では、画素からなる第1のラインは、ラインi=2に対応し、対応する第1のラインは、対応するラインi=2に対応し、画素からなる第2のラインは、ラインi=5に対応し、第2の対応するラインは、対応するラインi=5に対応する。この場合、ブロック10は、好ましくは、8本のラインからなり、近傍ブロック20は、好ましくは、同様に、8本のラインからなり、即ち、i=0〜7である。
以下の部分は、第1の実施形態の実装例を示す。本実装例では、第1のフィルタ決定値は、d=|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として定義され、第2のフィルタ決定値は、d=|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として定義される。

●dを計算し、dを計算する。
●d<thr1である場合、
○現在のブロック10の標準フィルタリングを行う、例えば、ブロックボーダー又は境界からの2個の画素をフィルタ処理し、修正する。
●そうではない場合、即ち、d≧thr1である場合、
○ブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、画素を全くフィルタ処理しない。
●d<thr2である場合、
○近傍ブロック20の標準フィルタリングを行い、例えば、ブロックボーダー又は境界1からの2個の画素をフィルタ処理し、修正する。
●そうではない場合、即ち、d≧thr2である場合、
○ブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、画素を全くフィルタ処理しない。
第1の実施形態の第2の例では、第1のフィルタ決定値は、ラインi=2及びラインi=5の代わりにラインi=3及びラインi=4の中の画素値に基づいてブロックに固有のフィルタ決定値として計算される。近傍ブロック20内の対応するラインi=3及びi=4は、好ましくは、その結果、第2のフィルタ決定値を計算するため使用される。第1のフィルタ決定値は、その結果、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として計算される可能性があり、第2のフィルタ決定値は、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算され、ここで、p0は、画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している画素の画素値を表し、p1は、画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2は、画素からなる第1のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素の画素値を表し、p0は、ブロック10内の画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している画素の画素値を表し、p1は、画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2は、画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素の画素値を表し、q0は、画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q1は、画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素の画素値を表し、q2は、画素からなる対応する第1のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q0は、近傍ブロック20内の画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q1は、画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素の画素値を表し、q2は、画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表す。
第2の実施形態では、第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値は、画素からなる4本のライン及び画素からなる4本の対応するラインのグループに対して計算される。この第2の実施形態は、ブロック及び近傍ブロックがそれぞれ4×4画素のサイズを有する場合に適当である可能性がある。さらに、第2の実施形態は、8×8画素のような画素からなるより大きいブロックのため使用される可能性もある。後者の場合、フィルタ決定のペアは、最初の4本のライン画素及び画素からなる最初の4本の対応するラインに対して計算され、フィルタ決定の別のペアは、画素からなる残りの4本のライン及び画素からなる残りの4本の対応するラインに対して計算される。
第2の実施形態の第1の例は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第1のフィルタ決定値を計算し、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として第2のフィルタ決定値を計算する。この場合、画素からなるライン及び画素からなる対応するラインは、ライン番号i=0からライン番号i=3まで続く可能性がある。図2A及び2Bに示されるようにi=0〜7のような画素からなるより大規模なブロックに対し、第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値の第1のペアは、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|及び|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算される。フィルタ決定値のこの第1のペアは、画素からなる最初の4本のラインと画素からなる最初の4本の対応するライン、即ち、i=0〜3に適用可能である。第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値の第2のペアは、その結果、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|及び|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算される。フィルタ決定値の第2のペアは、その結果、画素からなる4本の最後のラインと画素からなる4本の最後の対応するライン、即ち、i=4〜7に適用可能である。
第2の実施形態の第2の例は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第1のフィルタ決定値を計算し、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として第2のフィルタ決定値を計算する。この場合、画素からなるライン及び画素からなる対応するラインは、ライン番号i=0からライン番号i=3まで続く可能性がある。図2A及び2Bに示されるようにi=0〜7のような画素からなるより大規模なブロックに対し、第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値の第1のペアは、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|及び|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算される。フィルタ決定値のこの第1のペアは、画素からなる最初の4本のラインと画素からなる最初の4本の対応するライン、即ち、i=0〜3に適用可能である。第1のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値の第2のペアは、その結果、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|及び|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算される。フィルタ決定値の第2のペアは、その結果、画素からなる4本の最後のラインと画素からなる4本の最後の対応するライン、即ち、i=4〜7に適用可能である。
第2の実施形態のこの概念は、第1のフィルタ決定値がブロック内の画素からなるラインのサブセットに存在する画素の画素値に基づいて計算され、第2のフィルタ決定値が近傍ブロック内の画素からなる対応するラインのサブセットに存在する画素の画素値に基づいて計算される場合に拡張され得る。このようにして、第2の実施形態のこの一般的概念では、第1のフィルタ決定値は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として計算される可能性があり、ここで、i、jは、区間0からN−1における異なるライン番号を表現し、Nは、ブロック及び近傍ブロック内の画素からなるラインの総数を表し、i≠jである。第2のフィルタ決定値は、その結果、好ましくは、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算される。この概念は、当然ながら、画素からなるライン又は画素からなる対応するラインのうちの3本以上を格納するサブセットを用いて拡張され得る。
第1又は第3の実施形態の関連例では、第1のフィルタ決定値は、
Figure 2014511632
として計算され、第2のフィルタ決定値は、
Figure 2014511632
として計算される。
Figure 2014511632
は、異なるラインに固有の重みを表現する。この概念は、画素からなる3本以上のラインと画素からなる2本以上の対応するラインとを用いる場合にさらに拡張され得る。特有の例では、ブロック又は近傍ブロックの中央により近接している画素からなるライン又は画素からなる対応するラインは、その結果、ブロック又は近傍ブロックのエッジのうちの1つにより近接しているライン若しくは画素、又は、画素からなる対応するラインと比べるとかなり大きい重みが割り当てられる可能性がある。
第4の実施形態では、ブロックに固有のフィルタ決定値及びラインに固有のフィルタ決定値の組み合わせがブロック内の画素からなるライン及び近傍ブロック内の画素からなる対応するラインに対してフィルタ処理すべき画素の個数を判定するために使用される。図3は、このような実施形態を概略的に示す。この方法は、第3のフィルタ決定値が|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として計算されるステップS10で始まり、ここで、p0は、ブロック10内の画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している画素の画素値を表し、p1は、画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2は、画素からなる第2のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素の画素値を表し、p0は、ブロック10内の画素からなる第3のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している画素の画素値を表し、p1は、画素からなる第3のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2は、画素からなる第3のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素の画素値を表す。画素からなる第2のラインは、好ましくは、ブロック10内のライン番号2に対応し、画素からなる第3のラインは、好ましくは、ブロック10内のライン番号5に対応する。図2A及び2Bを参照されたい。
次のステップS11は、第4のフィルタ決定値を|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算し、ここで、q0は、近傍ブロック20内の画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q1は、画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素の画素値を表し、q2は、画素からなる対応する第2のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q0は、近傍ブロック20内の画素からなる対応する第3のラインの中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表し、q1は、画素からなる対応する第3のラインの中で、ブロック境界20に2番目に近接している近傍ブロック20の画素の画素値を表し、q2は、画素からなる対応する第3のラインの中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素の画素値を表す。画素からなる第2の対応するラインは、好ましくは、近傍ブロック20内のライン番号2に対応し、画素からなる第3の対応するラインは、好ましくは、近傍ブロック20内のライン番号5に対応する。図2A及び2Bを参照されたい。
ステップS10及びS11は、どんな順序でも直列に、又は、少なくとも部分的に並列に実行されることが可能である。
次のステップS12は、ステップS10で計算された第3のフィルタ決定値を第3の閾値(T)と比較する。第3のフィルタ決定値が第3の閾値未満である場合、この方法は、図1のステップS1とその後にステップS3とに続く。従って、このような場合、それぞれのラインに固有の、又は、第1のフィルタ決定値は、ブロック10内のラインi毎に計算され、ここで、iは、好ましくは、0から7までである。この第1のフィルタ決定値は、その結果、図1のステップS1において|p2−2p1+p0|として計算される。図1のステップS3は、ステップS1において画素からなるラインiに対して計算された第1のフィルタ決定値に基づいてブロック境界1に対してフィルタ処理すべきブロック10内の画素からなるラインiの中の画素の個数を判定する。この手順は、ブロック10内の画素からなるライン毎に実行される。このようにして、図2A又は2Bに示されるようなブロック10を使って、ステップS1及びS3は、8回実行されることになる。この方法は、その後、図3のステップS13に続く。同様に、第3のフィルタ決定値がステップS12において第3の閾値未満ではない場合、この方法は、ステップS13に続く。
ステップS13は、ステップS11で計算された第4のフィルタ決定値を第4の閾値(T)と比較する。第4のフィルタ決定値が第4の閾値未満である場合、この方法は、図1のステップS2及びS4に続く。それぞれのラインに固有の、又は、第2のフィルタ決定値は、近傍ブロック20内の対応するラインi毎に図1のステップS2において|q2−2q1+q0|として計算される。図3のステップS4は、ステップS2において画素からなる対応するラインiに対して計算された第2のフィルタ決定値に基づいてブロック境界1に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック20内の画素からなる対応するラインiの中の画素の個数を判定する。この手順は、近傍ブロック20内の画素からなる対応するライン毎に実行される。この方法は、その後、終了する。同様に、第4のフィルタ決定値がステップS13において第4の閾値未満ではない場合、この方法は、終了する。
ステップS12、S1及びS3により形成されるループは、ステップS13、S2及びS4により形成されるループに対してどのような順序でも順次に、又は、少なくとも部分的に並列に実行され得る。
この第4の実施形態の例では、ブロックベースの非対称フィルタ決定とラインベースの非対称フィルタ決定との組み合わせが使用される。本例では、第3のフィルタ決定値は、d=|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として計算され、第4のフィルタ決定値は、d=|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として計算される。ラインに固有のフィルタ決定値、即ち、第1及び第2のフィルタ決定値は、ライン及び対応するライン番号iに対してそれぞれdpi=|p2−2p1+p0|及びdqi=|q2−2q1+q0|として計算される。

●dを計算し、dを計算する。
●d<thr1である場合、
○ラインi毎に
■ラインiに対するdpiを計算する。
■dpi<thr1である場合、
●現在のブロック10内のラインi、例えば、ブロックボーダー又は境界1からの2個の画素の標準フィルタリングを行う。
■そうではない場合、即ち、dpi≧thr1である場合、
●現在のブロック10のラインiのブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、現在のブロック10のラインi上の画素を全くフィルタ処理しない。
●そうではない場合、即ち、d≧thr1である場合、
○ブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、画素を全くフィルタ処理しない。
●d<thr2である場合、
○ラインi毎に
■ラインiに対するdqiを計算する。
■dqi<thr2である場合、
●近傍ブロック20内のラインi、例えば、ブロックボーダー又は境界1からの2個の画素の標準フィルタリングを実行する。
■そうではない場合、即ち、dqi≧thr2である場合、
●近傍ブロック20のラインiのブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、近傍ブロック20のラインi上の画素を全くフィルタ処理しない。
●そうではない場合、即ち、d≧thr2である場合、
○ブロックボーダー又は境界1からの第2の画素をフィルタ処理しない、又は、画素を全くフィルタ処理しない。
上記開示された例では、第3のフィルタ決定値及び第1のフィルタ決定値を比較するときに同じ閾値、即ち、thr1が使用され、そして、第4のフィルタ決定値及び第2のフィルタ決定値を比較するときに同じ閾値、即ち、thr2が使用されている。代替的なアプローチでは、第3の閾値は、第3のフィルタ決定値のため使用され、第1の閾値は、第1のフィルタ決定値のため使用され、第4の閾値は、第4のフィルタ決定値のため使用され、第2の閾値は、第2のフィルタ決定値のため使用される。特有の実施形態では、第3の閾値及び第4の閾値は等しく、第1の閾値及び第2の閾値は等しい。
図4は、図1の判定ステップS3及びS4の特有の実施形態を示すフローチャートである。この方法は、図1におけるステップS2から続く。次のステップS20は、図1のステップS1で計算された第1のフィルタ決定値(d)を第1の閾値(T)と比較する。第1のフィルタ決定値が第1の閾値未満である場合、この方法は、ステップS20からステップS21に続く。ステップS21は、ブロック境界1に対してブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定する。これらの2個の画素は、好ましくは、画素11、13、15、17からなるライン12の中で、ブロック境界1に最も近接している画素11、及び、ブロック境界1に2番目に近接している画素13である。しかし、第1のフィルタ決定値がステップS20において第1の閾値未満ではない場合、この方法は、その代わりにステップS22に続く。ステップS22の第1の実施形態は、ブロック境界1に対してブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中の1個の画素をフィルタ処理することを判定する。この画素11は、好ましくは、画素11、13、15、17からなるライン12の中でブロック境界1に最も近接している画素11である。ステップS22の第2の実施形態は、ブロック境界1に対してブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中の画素をフィルタ処理しないことを判定する。
ステップS23からS25は、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22に対する対応する判定を実行する。このようにして、ステップS23は、図1のステップS2で計算された第2のフィルタ決定値(d)を第2閾値(T)と比較する。第2のフィルタ決定値が第2の閾値未満である場合、この方法は、ステップS24に続く。ステップS24は、ブロック境界1に対して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定する。これらの2個の画素21、23は、好ましくは、画素21、23、25からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に最も近接している画素21、及び、ブロック境界1に2番目に近接している画素23である。第2のフィルタ決定値が第2の閾値未満ではない場合、この方法は、代わりにステップS23からステップS25に続く。ステップS25の第1の実施形態は、ブロック境界1に対して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で1個の画素をフィルタ処理することを判定する。この画素21は、好ましくは、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に最も近接している画素21である。ステップS25の第2の実施形態は、ブロック境界1に対して近傍ブロック内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の画素をフィルタ処理しないことを判定する。
ステップS20、S21及びS22は、ステップS23、S24及びS25より前に、より後に、又は、少なくとも部分的に並列に実行され得る。
この概念は、1個のフィルタ決定値当たり2個以上の閾値を使用することにより拡張され得る。例えば、d<Tである場合、2個の画素が画素11、13、15、17からなるライン12の中でフィルタ処理され、T≦d<T’である場合、1個の画素が画素11、13、15、17からなるライン12の中でフィルタ処理され、d≧T’である場合、画素11、13、15、17からなるライン12の中で画素はフィルタ処理されない。この場合、T<T’である。同様に、d<Tである場合、2個の画素が画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中でフィルタ処理され、T≦d<T’である場合、1個の画素が画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中でフィルタ処理され、d≧T’である場合、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で画素はフィルタ処理されない。この場合、T<T’である。
このように、一般的な態様では、第1又は第2のフィルタ決定値がゼロに接近するほど、より大きい第1又は第2のフィルタ決定値と比べると、画素からなるライン又は対応するラインの中のより多くの画素をフィルタリングし、そして、もしかすると修正することにより、より多くのフィルタリングが画素からなる特有のライン又は対応するラインに適用されるべきである。これは、ゼロ又は小さい第1又は第2のフィルタ決定値が全く又は殆ど構造を暗示することなく、むしろ、映像フレーム内にかなり均一なエリアを暗示することを意味する。同様に、大きい第1又は第2のフィルタ決定値は、一般に、映像フレーム内のエリア内の局所構造を反映し、この局所構造は、抑制される若しくはフィルタで取り除かれるべきではない。
本実施形態は、ブロックボーダーからの第2の画素のフィルタリングが従来技術のHEVC解決策と比べるとあまり頻繁に行われない可能性があるので、デブロッキング・フィルタリングとの関連において計算的複雑性を減少させる。
前述され、様々なフィルタ決定値を比較するために使用された閾値は、好ましくは、ブロック又は近傍ブロックに割り当てられた量子化パラメータ(QP)に依存する。図5は、このようなアプローチを概略的に示す。この方法は、ステップS30で開始し、ここで、第1のフィルタ決定値が比較される(図4のステップS20を参照)第1の閾値がブロック10に関連付けられた量子化パラメータに基づいて判定される。同様に、ステップS31は、近傍ブロック20に関連付けられた量子化パラメータ及び/又はブロック10に関連付けられた量子化パラメータに基づいて、第2のフィルタ決定値が比較される(図4のステップ23を参照)第2の閾値を決定する。
例えば、T及びTは、ブロック10又は近傍ブロック20のQP値から判定されるパラメータβに基づいて判定される。特有の実施形態では、パラメータβは、QP値に基づいて表から読み取られる。以下の表1を参照されたい。
Figure 2014511632
特定の実施形態では、T=T=β/6又はT=T=(β+β>>1)>>3である。実施形態の別の変形として、閾値は、別個の表から読み取られることが可能であり、即ち、T=function(QP)、T=function(QP)である。さらに、前述の第3及び第4の閾値は、好ましくは、ブロック及び近傍ブロックにそれぞれ関連付けられた量子化パラメータに基づいて判定される。
図6は、実施形態のフィルタリング制御がフィルタリングプロセスとの関連においてどのように使用され得るかを示すフローチャートである。この方法は、ステップS40で開始し、ここで、第1のオフセット又はデルタ値Δが
(9×(q0−p0)−3×(q1−p1))/16
に基づいて計算され、ここで、p0は、画素11、13、15、17からなるライン12の中で、ブロック境界1に最も近接している画素11の画素値を表し、p1は、画素11、13、15、17からなるライン12の中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素13の画素値を表し、q0は、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に最も近接している近傍ブロック20内の画素21の画素値を表し、q1は、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に2番目に近接している近傍ブロック20の画素23の画素値を表す。
この第1のオフセットは、第1のオフセットを画素値に加算することにより、即ち、p0’=p0+Δにより、画素11、13、15、17からなるライン12の中でブロック境界1に最も近接している画素11の画素値を修正するためにステップS41で使用される。ステップS41は、画素値から第1のオフセットを減算することにより、即ち、q0’=q0−Δにより、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中でブロック境界1に最も近接している画素21の画素値をさらに修正する。この方法は、次に、第1のフィルタ決定値(d)及び第2のフィルタ決定値(d)が計算される図1のステップS1及びS2に続く。次のステップS42は、第1のフィルタ決定値を第1の閾値(T)と比較する。このステップS42は、図4のステップS20に対応する。第1のフィルタ決定値が閾値未満である場合、この方法は、ステップS43に続く。
ステップS43は、
(p0+p2−2p1+2Δ)/4
に基づいて第2のオフセット又はデルタ値Δを計算し、ここで、p2は、画素11、13、15、17からなるライン12の中で、ブロック境界1に3番目に近接している画素15の画素値を表す。第2のオフセットは、その後、第2のオフセットを画素値に加算することにより、即ち、p1’=p1+Δにより、画素11、13、15、17からなるライン12の中でブロック境界1に2番目に近接している画素13の画素値を修正するためにステップS44で使用される。
この方法は、その後、ステップS45に続く。この方法は、第1のフィルタ決定値が第1の閾値未満ではない場合、図6においてステップS42からステップS45に同様に続く。
ステップS45は、第2のフィルタ決定値を第2の閾値(T)と比較する。このステップS45は、図4のステップS23に対応する。第2のフィルタ決定値が第2の閾値未満である場合、この方法は、ステップS46に続く。ステップS46は、
(q0+q2−2q1−2Δ)/4
に基づいて第3のオフセットΔを計算し、ここで、q2は、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に3番目に近接している近傍ブロック20内の画素25の画素値を表す。第3のオフセットは、第3のオフセットを画素値に加算することにより、即ち、q1’=q1+Δにより、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素23の画素値を修正するためにステップS47で使用される。
ステップS42、S43及びS44は、どんな順序でも直列に、又は、ステップS45、S46及びS47と少なくとも部分的に並列に実行されることが可能である。
上記において、第1、第2及び第3のオフセットは、画素値の特有の方程式に基づいて計算される。これは、第1のオフセットが
(9×(q0−p0)−3×(q1−p1))/16
の関数として計算され、第2のオフセットが
(p0+p2−2p1+2Δ)/4
の関数として計算され、第3のオフセットが
(q0+q2−2q1−2Δ)/4
の関数として計算されることを意味する。様々なこのような関数が考えられ、ステップS40、S43及びS46で使用され得る。このような関数は、従って、オフセットの計算がハードウェアで効率的に実行されるように定義されることが可能である。このような場合、除算を含まないこと、及び/又は、オフセットが整数値であるように関数を定義しないことが一般的に好ましい。実施形態では、(X+8)>>4がX/16の整数表現として使用され、ここで、>>は、右シフト演算を表す。このように、特定の実施形態では、ステップS40は、
(9×(q0−p0)−3×(q1−p1)+8)>>4
に基づくように、かつ、好ましくは、一致するように第1のオフセットを計算する。第2及び第3のオフセットの対応する整数表現は、
(((p0+p2+1)>>1)−p1+Δ)>>1
及び
(((q0+q2+1)>>1)−q1−Δ)>>1
とすることができる。
例として、デブロッキングの結果として修正された画素値は、以下のように計算される。本例では、第1のフィルタ決定値は、d=|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として定義され、第2のフィルタ決定値は、d=|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として定義される。

●Δ=(9×(q0−p0)−3×(q1−p1))/16
●p’=p+Δ
●q’=q−Δ
●d<thrPである場合、
○Δ=(p0+p2−2p1+2Δ)/4
○p’=p+Δ
●d<thrQである場合、
○Δ=(q0+q2−2q1−2Δ)/4
○q’=q+Δ
プログラミング言語による上記例の計算の正確な式は、以下のテキストのように見える可能性がある。ここで、Clip3関数は、2個の最初の関数引数の間のレンジへの出力値のクリッピングである。

Int xCalcDP(Pel* piSrc, Int iOffset)

return abs(piSrc[−iOffset*3]−2*piSrc[−iOffiset*2]+piSrc[−iOffset]);


Int xCalcDQ(Pel* piSrc, Int iOffset)

return abs(piSrc[0]−2*piSrc[iOffset]+piSrc[iOffset*2]);


Int iDP=xCalcDP(piTmpSrc+iSrcstep*(iIdx*uiPelsInPart+iBlkIdx*DEBLOCK_SMALLEST_BLOCK+2), iOffset)+xCalcDP(piTmpSrc+iSrcStep*(iIdx*uiPelsInpart+iBlkIdx*DEBLOCK_SMALLEST_BLOCK+5), iOffset);

Int iDQ=xCalcDQ(piTmpSrc+iSrcstep*(iIdx*uiPelsInPart+iBlkIdx*DEBLOCK_SMALLEST_BLOCK+2), iOffset)+xCalcDQ(piTmpSrc+iSrcStep*(iIdx*uiPelsInpart+iBlkIdx*DEBLOCK_SMALLEST_BLOCK+5), iOffset);

Int iSideThreshold=iBeta/6;

Bool bFilterP=(iDP<iSideThreshold);
Bool bFilterQ=(iDQ<iSideThreshold);

delta=(9*(m4−m3)−3*(m5−m2)+8)>>4;

if (abs(delta)<iThrCut)

Int tc2=tc>>1;

delta=Clip3(−tc, tc, delta);
piSrc[−iOffset]=Clip((m3+delta));
piSrc[0]=Clip((m4−delta));

if (bFilterP)

Int delta1=Clip3(−tc2, tc2, ((((m1+m3+1)>>1)−m2+delta)>>1));
piSrc[−iOffset*2]=Clip((m2+delta1));

if (bFilterQ)


Int delta2=Clip3(−tc2, tc2, ((((m6+m4+1)>>1)−m5−delta)>>1));
piSrc[iOffset*2]=Clip((m5+delta2));


図7は、図1における方法の付加的な選択可能なステップを示したフローチャートである。この方法は、図1におけるステップS2から続く。次のステップS50は、第1の決定値と第2の決定値との合計を閾値(T)と比較する。合計が閾値未満ではない場合、この方法は終了する。かくして、このような場合、フィルタリングは、特有のブロック境界1に関してブロック10及び近傍ブロック20に全く適用されない。ブロック10及び近傍ブロック20は、その結果、フィルタで取り除かれるべきではない多数の局所構造を備える。しかし、合計が閾値未満である場合、この方法は、図1におけるステップS3及びS4に続き、ここで、フィルタ処理すべき画素の個数の判定が第1のフィルタ決定値(ステップS3)又は第2のフィルタ決定値(ステップS4)に基づいて実行される。
本実施形態は、第1及び第2のフィルタ決定に対する値がブロック境界を少しでもフィルタ処理すべきか否かを決定するためさらに使用されるので、多くの追加的な計算を必要としないという利点を有する。
本書に開示された実施形態は、ブロック境界の両側で構造に適応するようにデブロッキング・フィルタリングを制御する非対称のデブロッキング決定を実現する。非対称の決定は、ブロック境界の一方側に適用されるフィルタリングの量がブロック境界のもう一方側に適用されるフィルタリングの量と異なることが可能であり、よって、局所構造へのさらなる適応を行うことを意味する。これは、客観的及び主観的な映像品質を改善する。
図8は、フィルタリング制御装置100の実施形態の概略ブロック図である。フィルタリング制御装置100は、少なくとも|p2−2p1+p0|に基づいて映像フレーム内のブロック10に対する第1のフィルタ決定値を計算するように構成されている第1の決定値計算器110を備える。フィルタリング制御装置100は、|q2−2q1+q0|に基づいてブロック10に対する第2の異なるフィルタ決定値を計算するように構成されている第2の決定値計算器120をさらに備える。
第1の画素判定器130又は第1の画素判定ユニット若しくはプロセッサは、第1の決定値計算器110により計算された第1のフィルタ決定値に基づいて、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべきブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中の画素の個数を判定するように構成されている。第2の画素判定器140又は第2の画素判定ユニット若しくはプロセッサは、第2の決定値計算器120により計算された第2のフィルタ決定値に基づいて、ブロック境界に対してフィルタ処理すべき映像フレームの近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の画素の個数を判定するためにフィルタリング制御装置100に設けられている。
実施形態では、第1の画素判定器130は、画素11、13、15、17からなる第1のライン12に対し第1の決定値計算器110により計算された第1のフィルタ決定値に基づいて、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべきブロック10内の画素11、13、15、17からなる第1のライン12の中の画素の個数を判定するように構成されている。第2の画素判定器140は、画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22に対し第2の決定値計算器120により計算された第2のフィルタ決定値に基づいて、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応する第1のライン22の中の画素の個数を同様に判定する。
別の実施形態では、第1の決定値計算器110は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第1のフィルタ決定値を計算するように構成され、第2の決定値計算器120は、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として第2のフィルタ決定値を計算するように構成されている。
さらに別の実施形態では、第1の決定値計算器110は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第1のペアの中の第1のフィルタ決定値を計算するように構成され、第2の決定値計算器120は、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として第1のペアの中の第2のフィルタ決定値を計算するように構成されている。第1のフィルタ決定値計算器110は、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第2のペアの中の第1のフィルタ決定値を計算するようにさらに構成され、第2のフィルタ決定値計算器120は、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として第2のペアの中の第2のフィルタ決定値を計算するようにさらに構成されている。
図9は、フィルタリング制御装置100の別の実施形態の概略ブロック図である。フィルタリング制御装置100は、本実施形態では、第1の決定値計算器110に加えて、第2の決定値計算器120と、第1の画素判定器130と、第2の画素判定器140と、第3の決定値計算器150とを備える。第3の決定値計算器150は、その結果、|p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0|として第3のフィルタ決定値を計算するように構成されている。第4の決定値計算器160は、さらにフィルタリング制御装置100内に実装され、|q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0|として第4のフィルタ決定値を計算するように構成されている。
本実施形態では、第1のフィルタ決定値計算器110は、第3の決定値計算器150により計算された第3のフィルタ決定値が第3の閾値未満である場合、第1のフィルタ決定値を計算するように構成されている。第3の決定値が第3の閾値未満である場合、第1の決定値計算器110は、|p2−2p1+p0|としてブロック10内の画素11、13、15、17からなる各ラインi 12に対する第1の閾値を計算する。第1の画素判定器130は、その後、第3のフィルタ決定値が第3の閾値未満であるか否かと、ブロック10内の画素11、13、15、17からなるラインi 12毎に、画素11、13、15、17からなるラインi 12に対し第1の決定値計算器110により計算された第1のフィルタ決定値に基づいて、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべきブロック10内の画素11、13、15、17からなるラインi 12の中の画素の個数とを判定する。
第2の決定値計算器120は、好ましくは、第4のフィルタ決定値と第4の閾値との間の比較に反応する。このように、第4の決定値計算器160により計算された第4のフィルタ決定値が第4の閾値未満である場合、第2の決定値計算器120は、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するラインi 22毎に|q2−2q1+q0|として第2のフィルタ決定値を計算する。第2の画素判定器240は、第4のフィルタ決定値が第4の閾値未満であるか否かと、近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するラインi 22毎に、画素21、23、25、27からなる対応するラインi 22に対し計算された第2のフィルタ決定値に基づいて、ブロック境界1に対してフィルタ処理すべき近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するラインi 22の中の画素の個数とを判定する。
図10は、フィルタリング制御装置100のさらなる実施形態の概略ブロック図である。図8に示された実施形態のユニット110〜140に加えて、フィルタリグ制御装置100は、第1の決定値計算器110により計算された第1のフィルタ決定値を第1の閾値と比較するように構成されている第1の比較器180を備える。第2の比較器182は、第2の決定値計算器120により計算された第2のフィルタ決定値を第2の閾値と比較するように同様に構成されている。
本実施形態では、第1の画素判定器130は、第1のフィルタ決定値が第1の比較器180により判定されるように第1の閾値未満である場合、ブロック境界1に対してブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定するように構成されている。しかし、第1のフィルタ決定値が第1の閾値未満ではない場合、第1の画素判定器130は、代わりに、ブロック境界1に対してブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中の1個の画素をフィルタ処理することを判定するように構成されている。代替的に、第1の画素判定器130は、代わりに、ブロック境界1に対してブロック10内の画素11、13、15、17からなるライン12の中で画素をフィルタ処理しないことを判定するように構成されている。
第2の画素判定器140は、第2のフィルタ決定値が第2の比較器182により判定されるように第2の閾値未満である場合、ブロック境界1に対して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定するように構成されている。しかし、第2のフィルタ決定値が第2の閾値未満ではない場合、第2の画素判定器140は、代わりに、ブロック境界1に対して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中の1個の画素をフィルタ処理することを判定するように構成されている。代替的に、第2の画素判定器140は、代わりに、ブロック境界1に対して近傍ブロック20内の画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で画素をフィルタ処理しないことを判定するように構成されている。
実施形態では、図10のフィルタリング制御装置100は、
(9×(q0−p0)−3×(q1−p1))/16
に基づいて第1のオフセットを計算するように構成されている第1のオフセット計算器181を備える。フィルタリング制御装置100の第1の画素修正器190は、第1のオフセットを画素11の画素値に加算することにより、画素11、13、15、17からなるライン12の中で、ブロック境界1に最も近接している画素11の画素値を修正するように構成されている。第2の画素値修正器192は、第1のオフセットを画素21の画素値から減算することにより、画素21、23、25、27からなる対応するライン12の中で、ブロック境界1に最も近接している画素21の画素値を修正するように構成されている。
第2のオフセット計算器183は、好ましくは、第1のフィルタ決定値が第1の比較器180により判定されるように第1の閾値未満である場合、第2のオフセットを計算するためにフィルタリング制御装置100に実装される。第2のオフセットは、このとき、
(p0+p2−2p1+2Δ)/4
に基づいて計算される。第3の画素修正器194は、第1のフィルタ決定値が第1の閾値未満である場合に作動される。このような場合、第3の画素修正器194は、第2のオフセットを画素13の画素値に加算することにより、画素11、13、15、17からなるライン12の中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素13の画素値を修正するように構成されている。
第3のオフセット計算器185は、第2のフィルタ決定値が第2の比較器182により判定されるように第2の閾値未満である場合、
(q0+q2−2q1−2Δ)/4
に基づいて第3のオフセットを計算するように構成されている。第2のフィルタ決定値が第2の閾値未満である場合、フィルタリング制御装置100の第4の画素修正器196は、第3のオフセットを画素23の画素値に加算することにより、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中で、ブロック境界1に2番目に近接している画素23の画素値を修正するように構成されている。
図9及び10に関連して前述されたフィルタリング制御装置100の実施形態は、フィルタ決定値をそれぞれの閾値と比較する。実施形態では、このような閾値は、特有のブロック境界1に対してフィルタリング制御装置100により計算される。フィルタリング制御装置100は、従って、好ましくは、ブロック10に関連付けられた量子化パラメータに基づいて、図10において第1の比較器180により使用される第1の閾値と、図9においてフィルタリング制御装置100により使用される第3の閾値とを判定するように構成されている閾値判定器170又は閾値判定プロセッサ若しくはユニットを備える。同様に、閾値判定器170は、同様に好ましくは、近傍ブロック20に関連付けられた量子化パラメータに基づいて、図10において第2の比較器182により使用される第2の閾値と、図9においてフィルタリング制御装置100により使用される第4の閾値とを判定する。
図11は、フィルタリング制御装置100のさらに別の実施形態の概略ブロック図である。図8に示された実施形態のユニット110〜140に加えて、フィルタリング制御装置100は、本実施形態では、第1のフィルタ決定値と第2のフィルタ決定値との合計を閾値と比較するように構成されている第3の比較器184を備える。この合計が閾値以上である場合、フィルタリングは、特有のブロック境界1に関してブロック10及び近傍ブロック20に適用されるべきではないので、第1及び第2の画素判定器130、140は、フィルタ処理すべき画素の個数を少しも判定しないであろう。しかし、合計が閾値未満である場合、第1及び第2の画素判定器130、140は、それぞれ第1又は第2のフィルタ決定値に基づいてフィルタ処理すべき画素の個数を判定するために作動される。
図8〜11において前述され、開示されたフィルタリング制御装置100の実施形態は、組み合わされる可能性がある。例えば、図9の第3の値計算器150及び第4の値計算器160は、図10又は11に開示された実施形態のいずれかで実装され得る。同様に、図11の第3の比較器184は、図9又は10に開示された実施形態のいずれかで実装され得る。
図8〜11に関連して開示されたそれぞれのユニット110〜196は、フィルタリング制御装置100において物理的に別個のユニット110〜196として開示されているが、全ては、ASIC(特定用途向け集積回路)のような専用回路でもよく、ユニット110〜196の一部又は全部が汎用プロセッサの上で動くコンピュータ・プログラム・モジュールとして実装されるフィルタリング制御装置100の代替的な実施形態が考えられる。このような実施形態は、図12に開示される。
図12は、DSP(デジタル信号プロセッサ)又はCPU(中央処理ユニット)のような処理ユニット72を有するコンピュータ70の実施形態を概略的に示す。処理ユニット72は、本書に記載された方法の様々なステップを実行する単一のユニット又は複数のユニットである可能性がある。コンピュータ70は、記録若しくは生成された映像フレーム又は符号化された映像フレームを受け取り、符号化された映像フレーム又は復号化された映像データを出力する入力/出力(I/O)ユニット71をさらに備える。I/Oユニット71は、図12では単一のユニットとして示されているが、同様に、別個の入力ユニット及び別個の出力ユニットの形式である可能性がある。
さらに、コンピュータ70は、例えば、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル・リード・オンリー・メモリ)、フラッシュメモリ、又はディスクドライブのような不揮発性メモリの形をした少なくとも1つのコンピュータ・プログラム・プロダクト73を備える。コンピュータ・プログラム・プロダクト73は、処理ユニット72のようなコンピュータ70により動かされた又は実行されたとき、コンピュータ70に図1に関連して前述された方法のステップを実行させるコード手段を備えるコンピュータプログラム74を備える。従って、実施形態では、コンピュータプログラム74におけるコード手段は、ブロックに対する第1のフィルタ決定値を計算する第1の決定値計算(DVC)モジュール310と、ブロックに対する第2のフィルタ決定値を計算する第2の画素値計算モジュール320と、画素11、13、15、17からなるライン12の中でフィルタ処理すべき画素の個数を判定する第1の画素判定(PD)モジュール330と、画素21、23、25、27からなる対応するライン22の中でフィルタ処理すべき画素の個数を判定する第2の画素判定モジュール340と、を備える。これらのモジュール310〜340は、処理ユニット72上で動くとき、図1のフローチャートのステップを原則的に実行する。このようにして、様々なモジュール310〜340が処理ユニット72上で動かされるとき、これらは、図8〜11の対応するユニット110〜140に対応する。
コンピュータプログラム74は、図9から11における対応するユニット150〜196の動作を実行するために、第3の決定値計算モジュール、第4の決定値計算モジュール、閾値判定モジュール、第1の比較モジュール、第2の比較モジュール、第3の比較モジュール、第1のオフセット計算モジュール、第2のオフセット計算モジュール、第3のオフセット計算モジュール、第1の画素修正モジュール、第2の画素修正モジューと、第3の画素修正モジュール、及び/又は、第4の画素修正モジュールをさらに備えることがある。
図12のコンピュータ70は、ユーザ機器である、又は、ユーザ機器内に存在する可能性がある。このような場合、ユーザ機器は、映像データを表示するディスプレイをさらに備える、又は、ディスプレイに接続されていることがある。
図8〜11のフィルタリング制御装置は、好ましくは、映像符号化で使用される。これは、機能し、その結果、好ましくは、映像符号化器及び映像復号化器の両方に実装される。映像復号化器は、好ましくは、ハードウェアで実施される可能性があるが、ソフトウェアで実装される可能性もある。同じことが映像符号化器についても成り立つ。
図13は、実施形態による映像シーケンスの映像フレーム内の画素からなるブロックを符号化する符号化器40の概略ブロック図である。
画素からなる現在のブロックは、同じフレーム又は前のフレーム内の既に供給された画素からなるブロックから、動き推定器50により動き推定を実行することにより予測される。動き推定の結果は、インター予測の場合、参照ブロックに関連付けられた動き又は変位ベクトルである。動きベクトルは、画素からなるブロックのインター予測を出力する動き補償器50により利用される。
イントラ予測器49は、画素からなる現在のブロックのイントラ予測を計算する。動き推定器/補償器50、及び、イントラ予測器49からの出力は、画素からなる現在のブロックに対するイントラ予測又はインター予測のいずれかを選択する選択器51に入力される。選択器51からの出力は、画素からなる現在のブロックの画素値をさらに受け取る加算器41の形式である誤差計算器に入力される。加算器41は、画素からなるブロックとこれの予測との間の画素値の差分として残差誤差を計算し、出力する。
誤差は、離散コサイン変換などにより、変換器42において変換され、量子化器43により量子化され、エントロピー符号化器などによる符号化器44における符号化が後に続けられる。インター符号化では、同様に推定された動きベクトルが画素からなる現在のブロックの符号化表現を生成する符号化器44に送り込まれる。
画素からなる現在のブロックに対する変換され、量子化された残差誤差は、元の残差誤差を取り出すために、逆量子化器45及び逆変換器46にさらに供給される。この誤差は、画素からなる次のブロックの予測及び符号化に使用され得る画素からなる参照ブロックを作成するために、動き補償器50から出力されたブロック予測に、又は、イントラ予測49に加算器47によって加算される。この新しい参照ブロックは、ブロッキング・アーティファクトを減らすため参照ブロックに適用される何らかのデブロッキング・フィルタリングを制御するために実施形態によるフィルタリング制御装置100により最初に処理される。処理された新しい参照ブロックが、次に、フレームバッファ48に一時的に記憶され、新しい参照ブロックは、このフレームバッファでイントラ予測器49及び動き推定器/補償器50から利用可能である。
図14は、実施形態によるフィルタリング制御装置100を備える復号化器60の対応する概略ブロック図である。復号化器60は、変換され、量子化された残差誤差の組を取得するために画素からなるブロックの符号化表現を復号化するエントロピー復号化器のような復号化器61を備える。これらの残差誤差は、残差誤差の組を取得するために、逆量子化器62において逆量子化され、逆変換器63により逆変換される。
これらの残差誤差は、加算器64において、画素からなる参照ブロックの画素値に加算される。参照ブロックは、インター予測が実行されるか、又は、イントラ予測が実行されるかに依存して動き推定器/補償器67又はイントラ予測器66により判定される。選択器68が、それによって、加算器64と動き推定器/補償器67及びイントラ予測器66とに相互接続されている。加算器64から出力された、結果として得られる復号化された画素からなるブロックは、ブロッキング・アーティファクトを減らすため適用される何らかのデブロッキング・フィルタを制御するために実施形態によるフィルタリング制御装置100に入力される。フィルタ処理された画素からなるブロックは、復号化器60から出力され、さらに好ましくは一時的にフレームバッファ65に供給され、復号化されるべき後続の画素からなるブロックに対する画素からなる参照ブロックとして使用され得る。フレームバッファ65は、それによって、記憶された画素からなるブロックが動き推定器/補償器67で利用可能にするために動き推定器/補償器67に接続されている。
加算器64からの出力は、好ましくは、フィルタ処理されていない画素からなる参照ブロックとして使用されるようにイントラ予測器66にも入力される。
図13及び14に開示された実施形態では、フィルタリング制御装置100は、いわゆるループ内フィルタリングの形式でデブロッキング・フィルタリングを制御する。復号化器60での代替的な実装では、フィルタリング制御装置100は、いわゆる処理後フィルタリングを実行するように配置構成されている。このような場合、フィルタリング制御装置100は、加算器64、フレームバッファ65、イントラ予測器66、動き推定器/補償器67、及び選択器68によって形成されるループの外側で出力フレームを操作する。デブロッキング無しのフィルタリング及びフィルタリング制御が、その結果、典型的に符号化器で行われる。
図15は、フィルタリグ制御装置付きの復号化器60を収容するユーザ機器又はメディア端末80の概略ブロック図である。ユーザ機器80は、符号化された映像フレームの符号化された映像ストリームを操作し、それによって、映像フレームを復号化し、映像データを利用できるようにするメディア復号化機能を有するどんな装置でもよい。このような装置の非限定的な例は、携帯電話機及びその他の携帯型メディアプレーヤー、タブレット、デスクトップ、ノートブック、パーソナル・ビデオ・レコーダ、マルチメディアプレーヤー、映像ストリーミングサーバ、セット・トップ・ボックス、TV、コンピュータ、復号化器、ゲームコンソールなどを含む。ユーザ機器80は、符号化された映像フレームを記憶するように構成されているメモリ84を備える。これらの符号化された映像フレームは、ユーザ機器80自体により生成されている可能性がある。代替的に、符号化された映像フレームは、その他の装置により生成され、ユーザ機器80に無線送信又は有線送信される。ユーザ機器80は、その結果、データ転送を実現するためにトランシーバ(送信機及び受信機)又は入出力ポート82を備える。
符号化された映像フレームは、メモリ84から、図14に示された復号化器のような復号化器60に運ばれる。復号化器60は、実施形態によるフィルタリング制御装置100を備える。復号化器60は、その結果、符号化された映像フレームを復号化された映像フレームに復号化する。復号化された映像フレームは、復号化された映像フレームをユーザ機器80の、又は、ユーザ機器80に接続されているディスプレイ又はスクリーン88に表示可能な映像データ表現にするように構成されているメディアプレーヤー86に供給される。
図15において、ユーザ機器80は、復号化器60及びメディアプレーヤー86を共に備え、復号化器60がメディアプレーヤー86の一部として実装されているように示されている。しかし、これは、ユーザ機器80についての実装実施例の単なる例示であり、非限定的な例として捉えられるべきである。さらに、復号化器60及びメディアプレーヤー86が2つの物理的に分離した装置に設けられ、本書で使用されるようなユーザ機器80の範囲に含まれる分散型実装が考えられる。ディスプレイ88は、実際のデータ処理が行われるユーザ機器80に接続されている別個の装置として同様に設けられる可能性がある。
図16は、図13の符号化器のような、実施形態によるフィルタリング制御装置を備える符号化器を供えるユーザ機器80の別の実施形態を示す。符号化器40は、その結果、I/Oユニット82により受信された、及び/又は、ユーザ機器80自体により生成された映像フレームを符号化するために構成されている。後者の場合、ユーザ機器80は、好ましくは、例えば、(ビデオ)カメラの形をしている、又は、(ビデオ)カメラに接続されているメディアエンジン又はレコーダを備える。ユーザ機器80は、場合によっては、復号化器及び実施形態によるフィルタリング制御装置付きのメディアプレーヤー86のようなメディアプレーヤー86と、ディスプレイ88とをさらに備えることがある。
図17に示されるように、図13及び14に示されるような符号化器40及び/又は復号化器60は、送信ユニット34と受信ユーザ機器36との間の通信ネットワーク32内のネットワークノードである、又は、ネットワークノードに属しているネットワーク装置30で実装されることがある。このようなネットワーク装置30は、例えば、受信ユーザ機器36が送信ユニット34により送信された映像符号化標準ではなく別の映像符号化標準の能力だけをもつか、又は、別の映像符号化標準を優先することが確立されている場合、1つの映像符号化標準による映像を別の映像符号化標準に変換する装置でもよい。ネットワーク装置30は、無線ベースネットワークのような通信ネットワーク32内の無線基地局、Node−B、又はいずれかのその他のネットワークノードの形をしていること、又は、含まれていることが可能である。
前述の実施形態は、本発明のいくつかの例示として理解されるべきである。種々の変形、組み合わせ及び変更が本発明の範囲から逸脱することなく実施形態に対してなされてもよいことが当業者により理解されるであろう。詳しくは、様々な実施形態における様々な部分的解決策は、技術的に可能である場合、その他の構成に組み合わされることが可能である。しかし、本発明の範囲は、請求項により定められる。

Claims (22)

  1. 各画素(11、13、15、17)がそれぞれの画素値を有する映像フレーム内の複数の画素(11、13、15、17)からなるブロック(10)に適用できるフィルタリング制御の方法であって、
    p0が前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる第1のライン(12)の中で、前記映像フレーム内の複数の画素(21、23、25、27)からなる近傍ブロック(20)へのブロック境界(1)に最も近接している画素(11)の画素値を表し、p1が画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素(13)の画素値を表し、p2が画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中で、前記ブロック境界(10)に3番目に近接している画素(15)の画素値を表すとすると、少なくとも
    |p2−2p1+p0
    に基づいて前記ブロック(10)に対する第1のフィルタ決定値を計算するステップ(S1)と、
    q0が前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(21)の画素値を表し、q1が画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素(23)の画素値を表し、q2が画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(25)の画素値を表すとすると、少なくとも
    |q2−2q1+q0
    に基づいて前記ブロック(20)に対する第2のフィルタ決定値を計算するステップ(S2)と、
    前記第1のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなるライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)と、
    前記第2のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)と、
    を備える方法。
  2. フィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)は、前記第1のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)を備え、
    フィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)は、前記第2のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)を備える、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のフィルタ決定値を計算するステップ(S1)は、p0が画素からなる前記第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記画素の前記画素値を表し、p1が画素からなる前記第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記画素の前記画素値を表し、p2が画素からなる前記第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記画素の前記画素値を表し、p0が前記ブロック(10)内の画素からなる第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している画素の画素値を表し、p1が画素からなる前記第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2が画素からなる前記第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している画素の画素値を表すとすると、
    |p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0
    として前記第1のフィルタ決定値を計算するステップ(S1)を備え、
    前記第2のフィルタ決定値を計算するステップ(S2)は、q0が画素からなる前記対応する第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素の前記画素値を表し、q1が画素からなる前記対応する第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の前記画素の前記画素値を表し、q2が画素からなる前記対応する第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素の前記画素値を表し、q0が前記近傍ブロック(20)内の画素からなる対応する第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素の画素値を表し、q1が画素からなる前記対応する第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素の画素値を表し、q2が画素からなる前記対応する第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素の画素値を表すとすると、
    |q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0
    として前記第2のフィルタ決定値を計算するステップ(S2)を備える、
    請求項1に記載の方法。
  4. フィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)は、
    前記第1のフィルタ決定値を第1の閾値と比較するステップ(S20)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定するステップ(S21)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の1個の画素をフィルタ処理することを判定するステップ(S22)と、
    を備え、
    フィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)は、
    前記第2のフィルタ決定値を第2閾値と比較するステップ(S23)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定するステップ(S24)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で1個の画素をフィルタ処理することを判定するステップ(S25)と、
    を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. フィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)は、
    前記第1のフィルタ決定値を第1の閾値と比較するステップ(S20)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定するステップ(S21)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素をフィルタ処理しないことを判定するステップ(S22)と、
    を備え、
    フィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)は、
    前記第2のフィルタ決定値を第2閾値と比較するステップ(S23)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定するステップ(S24)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素をフィルタ処理しないことを決定するステップ(S25)と、
    を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ブロック(10)に関連付けられた量子化パラメータに基づいて前記第1の閾値を判定するステップ(S30)と、
    前記近傍ブロック(20)に関連付けられた前記量子化パラメータに基づいて前記第2の閾値を判定するステップ(S31)と、
    をさらに備える、請求項3から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. p0が画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している画素(11)の画素値を表し、p1が画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素(13)の画素値を表し、q0が画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(21)の画素値を表し、q1が画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素(23)の画素値を表すとすると、
    (9×(q0−p0)−3×(q1−p1))/16
    に基づいて第1のオフセットΔを計算するステップ(S40)と、
    前記第1のオフセットを画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記画素(11)の前記画素値に加算することにより、画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記画素(11)の前記画素値を修正するステップ(S41)と、
    前記第1のオフセットを画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(21)の前記画素値から減算することにより、画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(21)の前記画素値を修正するステップ(S41)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の閾値未満である場合、p2が画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している画素(15)の画素値を表すとすると、
    (p0+p2−2p1+2Δ)/4
    に基づいて第2のオフセットを計算するステップ(S43)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の閾値未満である場合、前記第2のオフセットを画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記画素(13)の前記画素値に加算することにより、画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記画素(13)の前記画素値を修正するステップ(S44)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の閾値未満である場合、q2が画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(25)の画素値を表すとすると、
    (q0+q2−2q1−2Δ)/4
    に基づいて第3のオフセットを計算するステップ(S46)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の閾値未満である場合、前記第3のオフセットを画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(23)の前記画素値に加算することにより、画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(23)の前記画素値を修正するステップ(S47)と、
    をさらに備える、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第1のフィルタ決定値と前記第2のフィルタ決定値との合計を閾値と比較するステップ(S50)をさらに備え、
    前記第1のフィルタ決定値と前記第2のフィルタ決定値との合計が前記閾値未満である場合、フィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)は、前記第1のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するステップ(S3)を備え、
    前記第1のフィルタ決定値と前記第2のフィルタ決定値との合計が前記閾値未満である場合、フィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)は、前記第2のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するステップ(S4)を備える、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. p0が映像フレーム内の複数の画素(11、13、15、17)からなるブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる第1のライン(12)の中で、前記映像フレーム内の複数の画素(21、23、25、27)からなる近傍ブロック(20)へのブロック境界(1)に最も近接している画素(11)の画素値を表し、p1が画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素(13)の画素値を表し、p2が画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中で、前記ブロック境界(10)に3番目に近接している画素(15)の画素値を表すとすると、少なくとも
    |p2−2p1+p0
    に基づいて前記ブロック(10)に対する第1のフィルタ決定値を計算するように構成されている第1の決定値計算器(110)と、
    q0が前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(21)の画素値を表し、q1が画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素(23)の画素値を表し、q2が画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(25)の画素値を表すとすると、少なくとも
    |q2−2q1+q0
    に基づいて前記ブロック(10)に対する第2のフィルタ決定値を計算するように構成されている第2の決定値計算器(120)と、
    前記第1の決定値計算器(110)により計算された前記第1のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなるライン(12)の中の画素の個数を判定するように構成されている第1の画素判定器(130)と、
    前記第2の決定値計算器(120)により計算された前記第2のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するように構成されている第2の画素判定器(140)と、
    を備えるフィルタリング制御装置(100)。
  10. 前記第1の画素判定器(130)は、前記第1の決定値計算器(110)により計算された前記第1のフィルタ決定値に基づいて、前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するように構成され、
    前記第2の画素判定器(140)は、前記第2の決定値計算器(120)により計算された前記第2のフィルタ決定値に基づいて、前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するように構成されている、
    請求項9に記載の装置。
  11. 前記第1の決定値計算器(110)は、p0が画素からなる前記第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記画素の前記画素値を表し、p1が画素からなる前記第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記画素の前記画素値を表し、p2が画素からなる前記第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記画素の前記画素値を表し、p0が前記ブロック(10)内の画素からなる第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している画素の画素値を表し、p1が画素からなる前記第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素の画素値を表し、p2が画素からなる前記第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している画素の画素値を表すとすると、
    |p2−2p1+p0|+|p2−2p1+p0
    として前記第1のフィルタ決定値を計算するように構成され、
    前記第2の決定値計算器(120)は、q0が画素からなる前記対応する第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素の前記画素値を表し、q1が画素からなる前記対応する第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の前記画素の前記画素値を表し、q2が画素からなる前記対応する第1のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素の前記画素値を表し、q0が前記近傍ブロック(20)内の画素からなる対応する第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素の画素値を表し、q1が画素からなる前記対応する第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素の画素値を表し、q2が画素からなる前記対応する第2のラインの中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素の画素値を表すとすると、
    |q2−2q1+q0|+|q2−2q1+q0
    として前記第2のフィルタ決定値を計算するように構成されている、
    請求項9に記載の装置。
  12. 前記第1の決定値計算器(110)により計算された前記第1のフィルタ決定値を第1の閾値と比較するように構成されている第1の比較器(180)と、
    前記第2の決定値計算器(120)により計算された前記第2のフィルタ決定値を第2の閾値と比較するように構成されている第2の比較器(182)と、
    をさらに備え、
    前記第1の画素判定器(130)は、i)前記第1のフィルタ決定値が前記第1の比較器(180)により判定されるように前記第1の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定し、ii)前記第1のフィルタ決定値が前記第1の比較器(180)により判定されるように前記第1の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の1個の画素をフィルタ処理することを判定するように構成され、
    前記第2の画素判定器(140)は、i)前記第2のフィルタ決定値が前記第2の比較器(182)により判定されるように前記第2の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定し、ii)前記第2のフィルタ決定値が前記第2の比較器(182)により判定されるように前記第2の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の1個の画素をフィルタ処理することを判定するように構成されている、
    請求項9から11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記第1の決定値計算器(110)により計算された前記第1のフィルタ決定値を第1の閾値と比較するように構成されている第1の比較器(180)と、
    前記第2の決定値計算器(120)により計算された前記第2のフィルタ決定値を第2の閾値と比較するように構成されている第2の比較器(182)と、
    をさらに備え、
    前記第1の画素判定器(130)は、i)前記第1のフィルタ決定値が前記第1の比較器(180)により判定されるように前記第1の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定し、ii)前記第1のフィルタ決定値が前記第1の比較器(180)により判定されるように前記第1の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素をフィルタ処理しないことを判定するように構成され、
    前記第2の画素判定器(140)は、i)前記第2のフィルタ決定値が前記第2の比較器(182)により判定されるように前記第2の閾値未満である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の2個の画素をフィルタ処理することを判定し、ii)前記第2のフィルタ決定値が前記第2の比較器(182)により判定されるように前記第2の閾値以上である場合、前記ブロック境界(1)に対して前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素をフィルタ処理しないことを判定するように構成されている、
    請求項9から11のいずれか一項に記載の装置。
  14. i)ブロック(10)に関連付けられた量子化パラメータに基づいて前記第1の閾値を判定し、ii)前記近傍ブロック(20)に関連付けられた量子化パラメータに基づいて前記第2の閾値を判定するように構成されている閾値判定器(170)をさらに備える、請求項11から13のいずれか一項に記載の装置。
  15. p0が画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している画素(11)の画素値を表し、p1が画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素(13)の画素値を表し、q0が画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(21)の画素値を表し、q1が画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素(23)の画素値を表すとすると、
    (9×(q0−p0)−3×(q1−p1))/16
    に基づいて第1のオフセットΔを計算するように構成されている第1のオフセット計算器(181)と、
    前記第1のオフセット計算器(181)により計算された前記第1のオフセットを画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記画素(11)の前記画素値に加算することにより、画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記画素(11)の前記画素値を修正するように構成されている第1の画素修正器(190)と、
    前記第1のオフセット計算器(181)により計算された前記第1のオフセットを画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(21)の前記画素値から減算することにより、画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(21)の前記画素値を修正するように構成されている第2の画素修正器(192)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の比較器(180)により判定されるように前記第1の閾値未満である場合、p2が画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している画素(15)の画素値を表すとすると、
    (p0+p2−2p1+2Δ)/4
    に基づいて第2のオフセットを計算するように構成されている第2のオフセット計算器(183)と、
    前記第1のフィルタ決定値が前記第1の比較器(180)により判定されるように前記第1の閾値未満である場合、前記第2のオフセット計算器(183)により計算された前記第2のオフセットを画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記画素(13)の前記画素値に加算することにより、画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中で前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記画素(13)の前記画素値を修正するように構成されている第3の画素修正器(194)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の比較器(182)により判定されるように前記第2の閾値未満である場合、q2が画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(25)の画素値を表すとすると、
    (q0+q2−2q1−2Δ)/4
    に基づいて第3のオフセットを計算するように構成されている第3のオフセット計算器(185)と、
    前記第2のフィルタ決定値が前記第2の比較器(182)により判定されるように前記第2の閾値未満である場合、前記第3のオフセット計算器(185)により計算された前記第3のオフセットを画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(23)の前記画素値に加算することにより、画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中で前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の前記画素(23)の前記画素値を修正するように構成されている第4の画素修正器(196)と、
    をさらに備える,請求項11から14のいずれか一項に記載の装置。
  16. 前記第1のフィルタ決定値と前記第2のフィルタ決定値との合計を閾値と比較するように構成されている第3の比較器(184)をさらに備え、
    前記第1の画素判定器(130)は、前記第1のフィルタ決定値と前記第2のフィルタ決定値との合計が前記第3の比較器(184)により判定されるように前記閾値未満である場合、前記第1の決定値計算器(110)により計算された前記第1のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる前記ライン(12)の中の画素の個数を判定するように構成され、
    前記第2の画素判定器(140)は、前記第1のフィルタ決定値と前記第2のフィルタ決定値との合計が前記第3の比較器(184)により判定されるように前記閾値未満である場合、前記第2の決定値計算器(120)により計算された前記第2のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる前記対応するライン(22)の中の画素の個数を判定するように構成されている、
    請求項9から15のいずれか一項に記載の装置。
  17. 請求項9から16のいずれかに記載のフィルタリング制御装置(100)を備える符号化器(40)。
  18. 映像フレームを記憶するように構成されているメモリ(84)と、
    前記映像フレームを符号化された映像フレームに符号化するように構成されている請求項17に記載の符号化器(40)と、
    を備え、前記メモリ(84)は前記符号化された映像フレームを記憶するようにさらに構成されている、ユーザ機器(80)。
  19. 請求項9から16のいずれか一項に記載のフィルタリング制御装置(100)を備える復号化器(60)。
  20. 符号化された映像フレームを記憶するように構成されているメモリ(84)と、
    前記符号化された映像フレームを復号化された映像フレームに復号化するように構成されている請求項19に記載の復号化器(60)と、
    前記復号化された映像フレームをディスプレイ(88)に表示可能な映像データ表現にするように構成されているメディアプレーヤー(86)と、
    を備えるユーザ機器(80)。
  21. 各画素(11、13、15、17)がそれぞれの画素値を有する映像フレーム内の複数の画素(11、13、15、17)からなるブロック(10)のフィルタリング制御のためのコンピュータプログラム(74)であって、コンピュータプログラムは、コンピュータ(70)上で動くとき、前記コンピュータ(70)に、
    p0が前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなる第1のライン(12)の中で、前記映像フレーム内の複数の画素(21、23、25、27)からなる近傍ブロック(20)へのブロック境界(1)に最も近接している画素(11)の画素値を表し、p1が画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している画素(13)の画素値を表し、p2が画素(11、13、15、17)からなる前記第1のライン(12)の中で、前記ブロック境界(10)に3番目に近接している画素(13)の画素値を表すとすると、少なくとも
    |p2−2p1+p0
    に基づいて前記ブロック(10)に対する第1のフィルタ決定値を計算させ、
    q0が前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に最も近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(21)の画素値を表し、q1が画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に2番目に近接している前記近傍ブロック(20)の画素(23)の画素値を表し、q2が画素(21、23、25、27)からなる前記対応する第1のライン(22)の中で、前記ブロック境界(1)に3番目に近接している前記近傍ブロック(20)内の画素(23)の画素値を表すとすると、少なくとも
    |q2−2q1+q0
    に基づいて前記ブロックに対する第2のフィルタ決定値を計算させ、
    前記第1のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記ブロック(10)内の画素(11、13、15、17)からなるライン(12)の中の画素の個数を判定させ、
    前記第2のフィルタ決定値に基づいて前記ブロック境界(1)に対してフィルタ処理すべき前記近傍ブロック(20)内の画素(21、23、25、27)からなる対応するライン(22)の中の画素の個数を判定させるコード手段を備える、コンピュータプログラム(74)。
  22. コンピュータ読み取り可能なコード手段と前記コンピュータ読み取り可能な手段に記憶された請求項21に記載のコンピュータプログラム(74)とを備えるコンピュータ・プログラム・プロダクト(73)。
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