JP2014509331A - 共重合性界面活性剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、化学式(I):
Figure 2014509331

[式中、Rは飽和あるいは不飽和、直鎖あるいは分岐であってよい炭素原子数8〜18のアルキル基であり;Xはスルフェート基あるいはホスフェート基または水素であり;(AO)はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれたアルキレンオキシド単位であり;nは0〜50の数であり;およびmはゼロまたは1ないし30の数である]の化合物の、オレフィン的な不飽和モノマーの乳化重合における共重合性乳化剤としての使用に関する。

Description

本発明の技術分野

本発明はポリマー分野に属し、特定構造を備えたアリルエーテル、また乳化重合における乳化剤としてのその使用に、さらに有利な共重合性乳化剤である本発明のアリルエーテルを用いた乳化重合によるポリマーの製造方法に関する。
従来技術

乳化重合は、水中で低溶解度のオレフィン的な不飽和モノマーを乳化剤によって水中に乳化し、例えばペルオキソ二硫酸カリウムあるいはレドックス開始剤のような水溶性開始剤を使用して重合する特定の重合方法である。ここで、アニオン性および/または非イオン性界面活性剤は、それが乳化重合方法を、水溶液中のミセル構造によって確実なものとする点で重要な要素である。
共重合性乳化剤は、それが成長しているポリマー鎖に全部または部分的に取り込まれ、そのため例えば末端使用生成物中の遊離乳化剤分子の移行が減少することから、産業上で大きな需要がある。共重合性乳化剤は単量体と従来の乳化剤の中間の位置を占める。その反応性は、使用する単量体系に適合しなければならず、また、共重合性乳化剤は形成されるポリマーの性質に対して悪影響を有してはならない。同時に、それらは反応性基が存在する結果として、乳化(emulsificative)の性質を失ってはならない。この特別な性質の組み合わせのために、新規な共重合性乳化剤が産業界で大いに追求されている。
ドイツ公開明細書DE-A-10340081は、式HOOC-CH=CH-COO-(BO)z(PO)y(EO)xR1、[式中、R1は8〜24個の炭素原子を有するアルキル基またはアルキルフェノール基であり、BOはブチレンオキシド単位であり、POはプロピレンオキシド単位であり、EOはエチレンオキサイド単位であり、また数x、yおよびzは各々独立して0あるいは1から50までの数であって、但し、x、yおよびzの少なくとも1つは0以外であり、ここで、カルボキシル基は全てあるいは一部が中和形態で存在してよく、C=C二重結合はシスまたはトランス配置であってよい]の共重合性界面活性剤について記述する。
EP-A-1,825,908は、構造(A)

Figure 2014509331
[ここで、R1はC8-20ヒドロカルビル基であり、R2およびR3は各々水素あるいはメチル基であり、(AO)はC2-4アルキレンオキシド基であり、Xはイオン性親水基であり、nは0〜12であり、mは0〜100である]
の特定の化合物について記述する。これらの化合物(A)はある窒素化合物(B)と組み合わせて使用され、(A)と(B)を含んでなる特定の組成物は乳化重合における乳化剤として有用であるとされる。
ドイツ特許出願公開第10340081号明細書 欧州特許出願公開第1,825,908号公報
発明の記述

本発明によって取り組まれた課題は、単独あるいは他の化合物と混合して、乳化重合用の共重合性乳化剤として有用な化合物を提供するという課題である。
これらは、乳化剤として乳化重合に使用されて、凝塊(コアギュラム)を最小限にする特別の効果を有するべきである。更に、これらの共重合性乳化剤は、水性で提供する際に流し込み可能/ポンプ送り可能であるべきである。
最後に、乳化重合における乳化剤としての使用によって、比較可能な非共重合性乳化剤を使用して得られたラテックスと比較して、それから得られたポリマーフィルムの耐水性および耐引っかき性に関する特性を改良したラテックスが提供されるべきである。
本発明は、まず、一般式(I):
Figure 2014509331
[式中、
・Rは飽和あるいは不飽和、直鎖あるいは分岐であってよい炭素原子数8〜18のアルキル基であり、
・Xはスルフェート基あるいはホスフェート基または水素であり、
・(AO)はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれたアルキレンオキシド単位であり、
・nは0〜50であり、および
・mはゼロまたは1ないし30である]
の化合物を提供する。
本発明は、更に、一般式(I):
Figure 2014509331
[式中、
・Rは飽和あるいは不飽和、直鎖あるいは分岐であってよい炭素原子数8〜18のアルキル基であり、
・Xはスルフェート基あるいはホスフェート基または水素であり、
・(AO)はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれたアルキレンオキシド単位であり、
・nは0〜50であり、および
・mはゼロまたは1ないし30である]
の化合物の、オレフィン的な不飽和モノマーの乳化重合における共重合性乳化剤としての使用を提供する。この乳化重合では、前記化合物(I)を個々に、または、各々と、あるいは互いに混合して、そしてまた、所望により、従来の乳化剤と組み合わせて使用することができる。
前述の式(I)中、構成単位(AO)はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれたアルキレンオキシド単位である。前述の式(I)に於いて、指数nおよびmは、構造上の構成要素(AO)nおよび(AO)mに関して、アルキレンオキシド構成要素の平均数を表わす。
前述の化合物(I)は、当業者に既知の任意の方法によって入手可能である。これは、典型的には、α‐オレフィンエポキシドと、エポキシドのオキシラン環を開環することによる、アリルアルコール上へのエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドの付加生成物とを反応させる形態をとる。所望であれば、開環中に形成されたOH基を、スルフェート基またはホスフェート基に変換することができ;このスルフェート基またはホスフェート基への変換は、所望であれば、アルコキシル化に先行させることができる。
アリルアルコール上へのエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドの付加生成物、当業者に知られることとなるように、アリルアルコールをアルコキシル化触媒の存在下でエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドと反応させることによって入手可能であり;これは、下記式スキームを使用して説明することができ、ここで、(AO)およびnは式(I)での意味と同様である。
Figure 2014509331
アルコキシル化は、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドを個々に使用し、各々と、あるいは互いに混合使用して行なうことができる。指数nは(統計的)平均である;そのため、CH2=CH-CH2-O-(AO)n-Hの場合、記述n = 1は1molのアリルアルコールが1molのアルキレンオキシドと反応していることを意味する一方、n = 2は1molのアリルアルコールが2molのアルキレンオキシドと反応していることを意味し、n = 6は1molのアリルアルコールが6molなどのアルキレンオキシドと反応していることを意味する、等々である。従って、指数nは、アリルアルコールおよび使用されたアルキレンオキシドのモル反応比率を表わす一方、アリルアルコールアルコキシレートは使用される触媒に応じてその同族体分布において異なり得る。
式(I)に於いて指数nは、上記のように、0から50までの数である。好ましくは、それは1〜30、とりわけ3〜10である。nはアルキレンオキシド単位(AO)nの数を示し、また、アルキレンオキシド単位はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれるため、これが、nが全(AO)nセグメント((AO)nによって表わされる全体を意味するものと理解すべきである)中に存在するすべてのエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシド単位の合計を示すことを意味するものと理解すべきであることに、明らかに注目し得る。全(AO)nセグメントは、もっぱらエチレンオキシド、プロピレンオキシドあるいはブチレンオキシド単位から構成することができるか、またはランダム分布として、あるいはブロックに於いて、これらの単位を混合形態で含むことができる。好ましくは、化合物(I)の全(AO)nセグメントは、もっぱらエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド単位から構成される。より好ましくは、化合物(I)の全(AO)nセグメントは、もっぱらエチレンオキシド単位から構成される。
式(I)に於いて指数mは、上記のように、ゼロまたは1から30までの数である。ある実施形態では、mは0である。別の実施形態では、mは1〜10、とりわけ3〜10である。mはアルキレンオキシド単位(AO)mの数を示し、また、アルキレンオキシド単位はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれるため、これが、mが全(AO)mセグメント((AO)mによって表わされる全体を意味するものと理解すべきである)中に存在するすべてのエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシド単位の合計を示すことを意味するものと理解すべきであることに、明らかに注目し得る。全(AO)mセグメントは、もっぱらエチレンオキシド、プロピレンオキシドあるいはブチレンオキシド単位から構成することができるか、またはランダム分布として、あるいはブロックに於いて、これらの単位を混合形態で含むことができる。好ましくは、化合物(I)の全(AO)mセグメントは、もっぱらエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド単位から構成される。より好ましくは、化合物(I)の全(AO)mセグメントは、もっぱらエチレンオキシド単位から構成される。
基Xはスルフェート基あるいはホスフェート基または水素である。
ある実施形態では、基Xは水素である。
ある実施形態では、基Xはスルフェート基またはホスフェート基である。化合物(I)におけるスルフェートおよび/またはホスフェート基Xは、部分的にあるいは全く中和された形態である。スルフェートまたはホスフェート基は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムあるいは水酸化マグネシウムのようなアルカリあるいはアルカリ土類金属水酸化物、あるいはアンモニアまたはエタノールアミンのようなアミンによって中和してよい。化合物(I)の塩形態は、良好な水溶性が顕著である。
式(I)の化合物は、例えば、アルコキシル化アリルアルコールとα‐オレフィンオキシドとを反応させ、所望であれば、得られた生成物(ここで、X = H)をスルフェート化あるいはホスフェート化することによって得られる。
本発明によって使用される化合物(I)は、それとは異なる他のオレフィン的に不飽和なモノマーと一緒に容易かつ完全に重合する一方で、泡を含まず均質なエマルジョンの形成を促進する。
Xがスルフェート基またはホスフェート基である化合物(I)は好適である。それらは、乳化重合において部分的にあるいは完全に中和された形態(スルフェート基またはホスフェート基の「塩形態」)で好ましく使用される。この部分的にあるいは完全に中和された形態は、化合物(I)を従来方法で、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムあるいは水酸化マグネシウムのようなアルカリあるいはアルカリ土類金属水酸化物、またはアンモニアあるいはエタノールアミンのようなアミンによって、部分的にあるいは完全に中和することにより容易に得られる。化合物(I)の塩形態は、良好な水溶性が顕著である。
本発明はさらに、前記上述の化合物(I)を共重合性乳化剤として使用する、オレフィン的な不飽和モノマーの乳化重合によってポリマーを調製する方法を提供する。
化合物(I)を特に塩形態で使用する本発明方法は、格別な剪断および電解質安定性、ならびに低いコアギュラム含有量を有するポリマーを与える。
本発明の1つの実施形態は、温度変動への安定性が同じくさらに顕著で、フィルム中への乳化剤の任意の識別可能な移行を生じさせないラテックスを提供する。
それが実質的に泡を含まず揮発性有機化合物の形成を確実に回避する点で、本発明の方法に一層の利点がある。ポリマー中へ乳化剤(I)を取り込みが実質的に定量的であるので、その使用は生分解性問題を示すこともない。オレフィン的に不飽和の化合物(I)は、さらに、単独重合する傾向を実質的に欠いている。
乳化重合における乳化剤としての化合物(I)の使用によって、比較可能な非共重合性乳化剤によって得られたそのようなラテックスと比較して、それから得られたポリマーフィルムの側の耐水性および耐引掻性に関する改良された特性を有するラテックスが提供されることを見出した。(I)以外の非イオン性あるいは陰イオン界面活性剤を化合物(I)と組み合わせて使用することもでき、同様に、特性の肯定的なプロファイルが示される。
本発明のラテックスは、例えばコーティング産業において使用することができる。本発明のラテックスを使用して得られるコーティングは、従来のコーティングより高い防蝕を有することが判明した。
特に、乳化剤として一般式(I)の化合物を使用して得られるラテックスは、従来の乳化剤によって得られたラテックスよりも改善された凍解安定性を有することが、さらに見出された。
モノマー

本発明によって使用される、一般式(I)のオレフィン的不飽和エステルは、実質的には産業上重要な全ての、本質的に水不溶性のモノマー、好ましくは(メタ)アクリル酸化合物、スチレン化合物、ビニル化合物の乳化重合における乳化剤として有用である。
これらのモノマーの代表例はビニル芳香族化合物、例えば、スチレン、ジビニルベンゼンあるいはビニルトルエン、重合性のオレフィンおよびジオレフィン、例えばプロペン、ブタジエンあるいはイソプレン、アクリル酸またはメタクリル酸と1〜18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルコールとの、とりわけ1〜8個の炭素原子有するアルコールとのエステル、特に好ましくはそのメチルエステル、エチルエステルおよびブチルエステル、2〜12個の炭素原子を有する酸のビニルエステル、とりわけ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニル2-エチルヘキサノエートおよびビニルラウレート、1〜8個の炭素原子のアルキル基有するビニルアルキルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどである。
本発明では、アクリル酸またはメタクリル酸に加え又は加えず、アルキルアクリレート、スチレンアクリレート、VeoVa化合物またはその混合物からなる群から選択されるモノマーが、特に好適である。
本発明によって使用される、共重合性乳化剤(I)が存在する状態で、モノマーを単独重合することができ、あるいは上記リストで挙げられた化合物の他のものと共重合することができる。さらに、さらに本質的に部分的にあるいは完全に水溶性の本発明による化合物(I)以外のモノマーを50重量%まで含む共重合を行なうことは可能であり、その例は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレインおよび/またはフマル酸の1〜8個の炭素原子を有するハーフエステル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸および/またはイタコン酸である。
ある実施形態では、本発明の方法において使用されるモノマーは、スチレン/アクリル酸ブチル、酢酸ビニル/アクリル酸ブチルあるいはスチレン/ブタジエンの組み合わせである。
補助乳化剤

さらに、本発明によって使用されるべき化合物(I)および(II)を、既知の非イオン性および/またはアニオン性補助乳化剤と組み合わせて使用することも可能である。これにより、例えばせん断力、温度効果および電解質に関して増強された安定性の分散体を得ることができる。使用する全モノマーに基づいて、0.5重量%〜5重量%、好ましくは1重量%〜3重量%の量で、補助乳化剤を添加する。補助乳化剤は、重合開始時に乳化剤と一緒に最初に充填してよく、あるいは重合の間に添加してもよい。さらなる態様では、補助乳化剤を使用するか共同使用してプレエマルションを調製し、重合の過程で加える。本発明のアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルを使用して得られた分散体を、後安定化用補助乳化剤と混合することも可能である。
本発明によって使用されるべき化合物(I)は、保護コロイドと一緒に使用することもできる。この種の保護コロイドの代表例は、完全にあるいは部分的に加水分解された酢酸ビニルのホモポリマーおよび/またはコポリマー、例えば部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、あるいは酢酸ビニルとビニルエーテルの完全に加水分解されたコポリマーである。好適なコポリマーは、ポリビニルエーテルのエーテル部分に1〜4個の炭素原子を有する。さらに、保護コロイドは多糖類に由来してよい。とりわけ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースあるいはセルロース混合エーテルなどのセルロースエーテルは適当である。ポリアクリルアミド、およびそのアクリル酸、アクリロニトリルあるいはアクリル酸エステルとのコポリマーも適当である。ナフタリンスルホン酸、ホルムアルデヒドあるいは他の水溶性ホルムアルデヒド樹脂、特にユリアホルムアルデヒド樹脂の縮合生成物を使用することは同様に可能である。最後に、カゼイン、ゼラチン、アラビアゴム、ならびに天然の澱粉および澱粉の置換誘導体、例えばヒドロキシエチル澱粉は、適当な保護コロイドである。
乳化重合

1つの実施形態では、モノマーの合計に基づいて0.1重量%から25重量%の量で、乳化重合において乳化剤(I)を用いる。
化合物(I)を使用して当該方法の第1工程に於いて典型的に調製される水性分散体は、実際には、水あるいは水と水溶性有機溶媒の混合物中に15重量%から75重量%の重合モノマー(乾燥残渣)を含む。20重量%から60重量%の範囲の乾燥残渣が好適である;しかしながら、15重量%未満の乾燥残渣を有する水性分散体を、特別な用途のために得ることもできる。乳化重合の前述方法はまた、通例の重合助剤をさらに利用してよく、とりわけ開始剤、例えば、過硫酸カリウムあるいは過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物化合物または過酸化水素;有機過酸化物化合物あるいは有機アゾ化合物が挙げられ、これらを乳化重合に使用することができる。開始剤は、通例の量、すなわち0.05重量%から2重量%、好ましくは0.1重量%から0.5重量%で用いられる。適当な助剤にはさらに緩衝物質、例えば重炭酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムまたは酢酸ナトリウムが含まれ、それぞれ2重量%までの量で使用することができる。ホルムアルデヒドスルホキシレートなどの促進剤も使用することができる。さらに、乳化重合において用いられる通例の分子量調節剤を使用することが可能であり、例えば、ブテノールあるいは、そうでなければ有機チオ化合物、例えばメルカプトエタノール、チオグリコール酸、オクチルメルカプタンあるいはtert-ドデシルメルカプタンが挙げられる。重合工程を行なうためには、乳化重合に於いて典型的に使用される様々な方法が可能であり、例えば、すべての反応物質の完全な初期充填、モノマー供給あるいはエマルジョン供給が挙げられる。一般に、この目的のために重合媒体の温度を50〜100℃、とりわけ40〜90℃の範囲に維持する。pHは3と9の間の範囲に維持することが有利だが、本発明の化合物はより低いpH値での乳化重合をも許容する。乳化重合方法の前述の可能なバージョンは、撹拌機および測温装置を装備した冷却可能で加熱可能な容器中、例えば撹拌加圧タンク中で有利に実施される。コイル管反応器または所謂ループ反応器を使用することは同様に可能である。重合が終了した後、ポリマー分散体を冷却し、スクリーニング手段によって反応器から抜き出すことが有利である。反応生成物を固形生成物として分離すべき場合、ポリマー分散体を沈澱させ、あるいは、スプレー乾燥させることが有利である。しかし、好ましくは、重合されたままの分散体をペイント、接着剤、紙コーティングスリップ、あるいは他の被覆材用の結合剤として直接使用する。本発明によって使用されることになっている、化合物(I)を使用する乳化重合方法のためのさらなる条件は、自由に選択でき、あるいは当業者によって従来方式で特別の要件に適合させることができる。

Claims (7)

  1. 化学式(I):
    Figure 2014509331
    [式中、
    ・Rは飽和あるいは不飽和、直鎖あるいは分岐であってよい炭素原子数8〜18のアルキル基であり、
    ・Xはスルフェート基あるいはホスフェート基または水素であり、
    ・(AO)はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれたアルキレンオキシド単位であり、
    ・nは0〜50であり、および
    ・mはゼロまたは1ないし30である]
    の化合物。
  2. 化学式(I):
    Figure 2014509331
    [式中、
    ・Rは飽和あるいは不飽和、直鎖あるいは分岐であってよい炭素原子数8〜18のアルキル基であり、
    ・Xはスルフェート基あるいはホスフェート基または水素であり、
    ・(AO)はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドから成る群から選ばれたアルキレンオキシド単位であり、
    ・nは0〜50であり、および
    ・mはゼロまたは1ないし30である]
    の化合物の、オレフィン的な不飽和モノマーの乳化重合における共重合性乳化剤としての使用。
  3. Xはスルフェート基またはホスフェート基である、請求項2に記載の使用。
  4. スルフェート基またはホスフェート基は部分的あるいは全体的に中和された形態である、請求項3に記載の使用。
  5. アルコキシル化度nは1〜30である、請求項2〜4のいずれかに記載の使用。
  6. アルコキシル化度nは3〜10であり、(AO)はエチレンオキシド単位である、請求項2〜4のいずれかに記載の使用。
  7. オレフィン的な不飽和モノマーの乳化重合によるポリマーの製造方法であって、請求項1に記載の前記化合物(I)を共重合性乳化剤として用いることを含む方法。
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