(0006)しかしながら、TLEDランプを組み込むことの大きな課題の1つは、蛍光ランプ用に設計された既存の取り付けられているEMバラストとのTLEDランプの互換性である。
(0007)従来のスイッチングモードドライバは、回路設計に注意が払われるとEMバラストの後で動作するが、2つのTLEDランプが直列である時に、非常に不十分な力率及び不安定な光の出力を引き起こすことが多い。特に、TLEDランプはスイッチングモード電源(SMPS)を用いて駆動されるが、従来のSMPSドライバは、並列補償型のEMバラスト(例えば、図1B及び図1D)の後で動作する際に不十分な力率を引き起こす。また、従来のSMPSドライバは、2つの直列接続されたランプ間における不安定な光の出力及び/又はフリッカを引き起こすので、直列で動作することができない。更に、アルミニウム管を使用した構造を有するTLEDランプの場合、商用電源(mains power)に関連して大きく取り上げられる安全性の問題がある。
(0008)従って、当該技術分野においては、蛍光ランプ用に設計された種々の取り付けられているEMバラストと互換性のある状態で既存の照明器具に組み込むことができるTLEDランプを提供する必要がある。補償型のEMバラストの構成を伴う照明器具に用いる際に高力率を保つことができるTLEDランプも必要である。2つの直列接続されたランプ間における不安定な光の出力及び/又は受け入れられないレベルのフリッカを伴うことなく他のTLEDランプと直列配置で接続され得るTLEDランプも必要である。更に、アルミニウム管を使用した構造において安全な動作を与えることができるTLEDランプを提供する必要がある。
(0009)この開示は、蛍光ランプ用に設計された種々の取り付けられている電磁(EM)バラストと互換性のある状態で既存の照明器具に組み込むことができる発光ダイオード(LED)管(TLED)ランプのための発明の方法及び装置に向けられている。例えば、幾つかの形態では、本明細書に開示されるTLEDランプは、補償型のEMバラストの構成を持つ照明器具に用いられる際に高力率を保つことができ、2つの直列接続されたランプ間における不安定な光の出力及び/又は受け入れられないレベルのフリッカを伴うことなく他のTLEDランプと直列配置で接続されることができ、アルミニウム管を使用した構造において安全な動作を与えることができる。
(0010)一般に、一観点では、装置は、発光ダイオード(LED)管(TLED)ランプを有しており、このTLEDランプは、蛍光灯照明器具に取り付けられる電気コネクタを有する少なくとも部分的に透明な管部と、上記管部の内部に与えられた1つ以上の発光ダイオードと、上記管部の内部に与えられ、上記電気コネクタに接続され、上記1つ以上の発光ダイオードに電力を供給する照明ドライバとを含んでいる。上記照明ドライバは、分流スイッチ回路及びスイッチングモード電源を有している。上記分流スイッチ回路は、上記電気コネクタに接続された整流器と、上記整流器の出力部に接続された分流切替えデバイスと、分流スイッチ回路の出力部に接続された出力キャパシタと、上記整流器の上記出力部に直列に接続されたダイオードと、上記出力キャパシタを通るバス電圧を検知する電圧センサと、上記整流器を通る整流電流を検知する電流センサと、検知された上記バス電圧及び整流電流に応じて上記分流切替えデバイスの切替え動作を制御するプロセッサとを有している。上記スイッチングモード電源は、バス電圧を受け取り、受け取りに応じて、上記1つ以上の発光ダイオードを駆動するためのランプ電流を供給し、更に、上記分流スイッチ回路と上記1つ以上の発光ダイオードとの間にガルバニック絶縁を与える。
(0011)一形態では、上記プロセッサは、上記整流器の入力部が、電磁(EM)バラストを伴わない状態で商用電源に接続された時を検出し、検出に応じて上記照明ドライバを作動しないようにするアルゴリズムを実行する。
(0012)この形態の1つのオプションの特徴によれば、上記整流器の入力部がEMバラストを伴わない状態で商用電源に接続された時を検出するアルゴリズムは、上記1つ以上の発光ダイオードを駆動するためのランプ電流の供給を停止することと、上記ランプ電流の供給が停止されている間に、(i)ピーク整流電流及び(ii)上記整流電流のゼロ交差と上記ピーク整流電流との時間遅延の少なくとも1つを決定することと、 比較結果を得るために(i)上記ピーク整流電流とピーク検出閾値との比較、及び(ii)上記時間遅延と時間遅延閾値との比較の少なくとも1つを実行することと、得られた比較結果に基づいて、上記整流器の入力部がEMバラストを伴わない状態で商用電源に接続された時を決定することとを含んでいる。
(0013)他の形態では、上記プロセッサは、上記整流器の入力部に接続された電磁(EM)バラストのタイプを検出し、検出されたEMバラストのタイプに従って上記バス電圧を調節するために上記分流切替えデバイスの切替え動作を制御するアルゴリズムを実行する。
(0014)この形態の1つのオプションの特徴によれば、上記検出されたEMバラストのタイプが容量性バラストであると、上記プロセッサは、上記整流電流のゼロ交差部においてオンにされるように分流スイッチを制御し、上記検出されたEMバラストのタイプが誘導性バラストであると、上記プロセッサは、上記整流電流のゼロ交差部においてオフにされるように分流スイッチを制御する。
(0015)この形態の他のオプションの特徴によれば、上記EMバラストのタイプを検出するアルゴリズムは、上記整流電流のゼロ交差部においてオフにされるように分流スイッチを制御し、上記整流電流の第1の平均値を測定することと、上記整流電流のゼロ交差に対するオフセット期間においてオフにされるように分流スイッチを制御し、上記整流電流の第2の平均値を測定することと、第1の平均電流を第2の平均電流と比較することと、上記第2の平均電流が上記第1の平均電流よりも小さい場合は、EMバラストのタイプが容量性バラストであることを決定し、上記第2の平均電流が上記第1の平均電流以上である場合は、EMバラストのタイプが誘導性バラストであることを決定することとを含んでいる。
(0016)一般に、他の観点では、デバイスは、照明ドライバの入力部がバラストを伴わない状態で商用電源に接続された時を検出し、検出に応じて前記照明ドライバを作動しないようにし、更に、照明ドライバの入力部がバラストに接続された時に前記照明ドライバの入力部に接続されたバラストのタイプを検出し、検出された前記バラストのタイプに従って分流スイッチ回路のバス電圧を調節する当該分流スイッチ回路と、分流スイッチ回路のバス電圧を受け取り、受け取りに応じて、1つ以上の発光ダイオードを駆動するためのランプ電流を供給するスイッチングモード電源とを含む照明ドライバを有している。
(0017)一般に、更に他の観点では、デバイスは、デバイスの入力部に接続された整流器と、上記整流器の出力部に接続された分流切替えデバイスと、上記分流スイッチ回路の出力部に接続された出力キャパシタ及び上記整流器の出力部に直列に接続されたダイオードと、上記出力キャパシタを通るバス電圧を検知する電圧センサと、上記整流器を通る整流電流を検知する電流センサと、検知された上記バス電圧及び整流電流に応じて上記分流切替えデバイスの切替え動作を制御し、更に、当該デバイスの入力部が電磁(EM)バラストを伴わない状態で商用電源に接続された時を検出するアルゴリズムを実行するプロセッサとを含んでいる。
(0018)本開示の目的のために本明細書において用いられる場合、「LED」という用語は、任意のエレクトロルミネセンスダイオード又は電気信号に応じて放射を生成することができる他のタイプのキャリア注入/接合型のシステムを含むことを理解されたい。従って、LEDという用語は、電流に応じて光を発する種々の半導体を使用した構造体、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンスストリップ等を含むが、これらに限定されない。特に、LEDという用語は、赤外線スペクトル、紫外線スペクトル及び(一般に、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)可視スペクトルの種々の部分の1つ又はそれ以上において放射を生成するように構成され得る(半導体及び有機発光ダイオードを含む)全てのタイプの発光ダイオードのことを意味する。
(0019)例えば、本質的に白色の光を生成するように構成されたLED(例えば、白色LED)の1つの実現は、本質的に白色の光を形成するために組み合わせて混合するエレクトロルミネセンスの異なるスペクトルをそれぞれ発する幾つかのダイを含んでいる。他の実現では、白色光LEDは、第1のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光材料に関連している。この実現の一例では、かなり短波長であり、狭帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスが蛍光材料を「ポンピング」し、該蛍光材料は、その結果として幾らかより広いスペクトルを持つより長い波長の放射を放つ。
(0020)LEDという用語は、LEDの物理的及び/又は電気的なパッケージのタイプを限定するものではないことも理解されたい。例えば、上述したように、LEDは、(例えば、個々に制御可能である又はそうではない)異なるスペクトルの放射をそれぞれ発するように構成された複数のダイを有する単一の発光デバイスを指す。また、LEDは、当該LED(例えば、幾つかのタイプの白色LED)の一体部分とみなされる蛍光体と関連し得る。一般に、LEDという用語は、パッケージ化されたLED、パッケージ化されていないLED、表面実装型LED、チップオンボード型LED、Tパッケージ実装型LED、放射パッケージ型LED、電力パッケージ型LED、何らかのタイプのケース(encasement)及び/又は光学素子(例えば、拡散レンズ)を含むLED等を指す。
(0021)「光源」という用語は、LEDを使用したソースを含むがこれに限定されない種々の放射源の任意の1つ以上のことを指すと理解されたい。或る光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外又は両方の組み合わせで電磁放射を生成するように構成され得る。従って、「光」及び「放射」という用語は、本明細書では区別なく用いられる。更に、光源は、一体化している構成要素として、1つ以上のフィルタ(例えば、カラーフィルタ)、レンズ又は他の光学部品を含んでいてもよい。また、光源は、指示、表示及び/又は照明を含むが、これらに限定されない種々の用途のために構成され得ることを理解されたい。「照明源」は、特に室内又は室外空間を効果的に照明するために十分な輝度を有する放射を生成するように構成された光源である。これに関連して、「十分な輝度」とは、周囲照明(すなわち、間接的に知覚され、例えば、全体として又は部分的に知覚される前に種々の介在する表面の1つ又はそれ以上から反射され得る光)を与えるために上記空間又は環境において生成される可視スペクトルでの十分な放射パワー(放射パワー又は「光束」については、全方向の光源からの合計の光出力を表すために「ルーメン」の単位が使用されることが多い。)を意味する。
(0022)「照明ユニット」という用語は、本明細書では、同じタイプ又は異なるタイプの1つ以上の光源を含む装置について言及するために用いられる。或る照明ユニットは、光源、筐体/ハウジングの機構及び形状及び/又は電気的及び機械的接続の構成のための種々の取り付け機構のうちの任意の1つを有している。また、或る照明ユニットは、オプションで、光源の動作に関連する様々な他の構成要素(例えば、制御回路)と関係がある(例えば、それを含んでいる、それに結合されている及び/又はそれとともにパッケージされている。)。「LEDを使用した照明ユニット」は、単独の又は他のLEDを使用していない光源と組み合わせた上述したような1つ以上のLEDを使用した光源を含む照明ユニットのことを意味する。
(0023)「ランプ」という用語は、電力を受け取り、受け取った電力から放射(例えば、可視光)を生成するコネクタを含む照明ユニットを指すと解釈されたい。例は、白熱電球、蛍光電球、蛍光管、LED電球、LED管(TLED)ランプ等を含む電球及び管を含んでいる。
(0024)「照明器具」という用語は、本明細書では、特定のフォームファクタ、アセンブリ又はパッケージにおける1つ以上の照明ユニットの実現又は配置について言及するために用いられ、特に電力を供給する他の構成要素、例えば、電磁(EM)バラストと関係がある(例えば、それを含んでいる、それに結合されている及び/又はそれとともにパッケージされている。)。
(0025)「コントローラ」という用語は、本明細書では、1つ以上の光源の動作に関連する種々の装置を広く説明するために用いられる。コントローラは、本明細書において述べられる様々な機能を実行するために(例えば、専用ハードウェアを用いてのような)種々のやり方で実現され得る。「プロセッサ」は、本明細書において述べられる様々な機能を実行するソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムされ得る1つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを用いて又は用いないで実現され、また、幾つかの機能を実行するための専用ハードウェアと他の機能を実行するためのプロセッサとの組み合わせ(例えば、1つ又はそれ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連回路)としても実現され得る。本開示の種々の形態に使用され得るコントローラの構成要素の例は、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含んでいるが、これらに限定されない。
(0026)本明細書において用いられる場合、「ガルバニック絶縁」は、1つの区域から他の区域への電荷運搬粒子の移動を妨げる電気系統の機能的区域の絶縁の原理のことを指す。第1及び第2の区域が互いに直流的に絶縁されると、第1の区域から第2の区域に直接的に流れる電流は存在しない。エネルギー及び/又は情報は、他の手段、例えば、キャパシタンス、インダクション、電磁波、光学的、音響的又は機械的手段により依然として区域間でやり取りされ得る。
(0027)本明細書において用いられる場合、「光カプラ」は、結合部に入出力間の電気的絶縁を与えるために光波を使用することにより電気信号を伝達するように設計された電子デバイスであり、オプトアイソレータ、フォトカプラ又は光アイソレータと呼ばれることもある。
(0028)本明細書において用いられる場合、「電源(mains)」は、公共の電力網からの汎用交流(AC)電力供給装置のことを指し、家庭用電力(household power)、家庭用電気(household electricity)、家庭用電力(domestic power)、壁面コンセント(wall power)、ラインパワー(line power)、都市電力(city power)、ストリートパワー(street power)及び系統電力(grid power)と呼ばれることもある。
(0029)種々の実現において、プロセッサ又はコントローラは、1つ以上の記憶媒体(本明細書では総称的に「メモリ」と呼ばれ、例えば、RAM、PROM、EPROM及びEEPROMのような揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ等)に関連している。幾つかの実現では、上記記憶媒体は、1つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行される際に、本明細書において述べられる機能の少なくとも幾つかを実行する1つ以上のプログラムによりコード化される。種々の記憶媒体は、本明細書において説明される本発明の種々の観点を実現するために該記憶媒体に記憶された1つ以上のプログラムがプロセッサ又はコントローラにロードされ得るように移送可能であるか又はプロセッサ又はコントローラ内に固定されている。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語は、本明細書では、1つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用され得る任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)のことを指すように汎用的意味で用いられる。
(0030)上述の概念及び以下により詳細に説明される更なる概念の全ての組み合わせは(このような概念が相互に矛盾しないならば、)、本明細書において開示される発明の主観的事項の一部であると考えられることを理解されたい。特に、この開示の最後に示される特許請求の範囲の主観的事項の全ての組み合わせは、本明細書において開示される発明の主観的事項の一部であると考えられる。また、参照することにより組み込まれるいずれの開示にも表れ得る本明細書において明示的に使用される用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一貫性がある意味を与えられることも理解されたい。
(0031)図面では、同様の参照符号は、概して種々の図の全体にわたって同じ部品を指している。また、図面は必ずしも正確な縮尺で描かれてはおらず、代わりに、通常は本発明の原理を示す際に強調されている。
(0047)一般に、本願発明者等は、補償型のバラストを構成する蛍光管ランプ用の既存の照明器具に組み込むことができ、高力率を保つことができ、2つの直列接続されたTLEDランプ間における不安定な光の出力及び/又は受け入れられないレベルのフリッカを伴うことなく他のTLEDと直列配置で接続されることができ、アルミニウム管を使用した構造において安全な動作を与えることができる発光ダイオード(LED)管(TLED)ランプを提供することが、有益であることを認識し理解した。
(0048)前述のことを考慮して、本発明の種々の実施形態及び実現は、バラストを伴わない状態で商用電源に接続された時を検出し、検出に応じて照明ドライバを作動しないようにし、更に、照明ドライバがバラストに接続された時に、バラストのタイプを検出し、検出されたバラストのタイプに応じて出力バス電圧を一定にする照明ドライバに向けられている。更に、スイッチングモード電源は、バス電圧を受け取り、受け取りに応じて、1つ以上の発光ダイオードを駆動するように電流を供給するように構成される。
(0049)図2は、蛍光管ランプの代わりに既存の照明器具に組み込むことができる発光ダイオード(LED)管(TLED)ランプ30の例示的な実施形態を示している。TLEDランプ30は、ほぼ円筒形の外郭部又は管部32と、それぞれがともに設けられたコネクタ35を有する2つの端部キャップ34とを含み、更に、照明ドライバ36及び1つ以上の発光ダイオード(LED)38を含んでいる。管部32は、可視光に対して少なくとも部分的に透明又は半透明である。幾つかの実施形態では、LEDランプ30は、1つの端部キャップ34及び/又はコネクタ35のみを有している。TLEDランプ30のコネクタ35は、電源12からの電力をTLED30に供給する電磁(EM)バラスト10にコネクタ20を介して接続されている。特に、照明ドライバ36が、電気的コネクタ35を介してバラスト10から電力を受け取り、1つ以上の発光ダイオード38に電力を供給する。EMバラスト10は、非補償型のバラスト、誘導性バラスト又は容量性バラストである。
(0050)幾つかの実施形態では、ほぼ円筒形の外郭部又は管部32の少なくとも一部は、金属製、例えば、アルミニウムであり、この場合、TLEDランプ30はアルミニウム管を使用した構造を有すると言える。他の実施の形態では、ほぼ円筒形の外郭部又は管部32は、ガラスから作られており、この場合、TLEDランプ30はガラス管を使用した構造を有すると言える。
(0051)図3は、EMバラスト10により電力を供給されるTLEDランプ30の1つの例示的な実施形態を示すブロック図である。図3に示されているように、TLEDランプ30は、照明ドライバ36及び1つ以上のLED38を含んでいる。照明ドライバ36は、二段トポロジー(dual stage topology)を有し、分流スイッチ回路310及びスイッチングモード電源(SMPS)320を含んでいる。EMバラスト10は、非補償型のバラスト、誘導性バラスト又は容量性バラストである。
(0052)有利なことに、幾つかの実施形態では、分流スイッチ回路310はEMバラスト10との互換性を与え、SMPSは電源分離を与える。
(0053)図1Aないし図1Fに示されている全てのEMバラストの構成の後でTLEDランプ30を動作させるには、知的バラストタイプ検出アルゴリズムがバラストの損失を最小にするために使用される。従って、幾つかの構成では、分流スイッチ回路310は、照明ドライバ36の入力部がバラスト10を伴わない状態で商用電源12に接続された時を検出し、検出に応じて照明ドライバ36を作動しないようにし、更に、照明ドライバ36の入力部がバラスト10に接続された時に、照明ドライバ36の入力部に接続されたバラスト10のタイプを検出し、検出されたバラスト10のタイプに従って分流スイッチ回路310のバス電圧(VBUS)を一定にする。これらの特徴は、以下により詳細に説明され、特に、図4、図6ないし図11、図12A及び図12Bを参照して説明される。EMバラスト10の短絡を防止するために、分流スイッチ回路310は、過電流保護回路を含んでいてもよい。
(0054)SMPS320は、バス電圧VBUSを受け取り、受け取りに応じて1つ以上の発光ダイオード38を駆動するようにランプ電流ILEDを供給する。幾つかの実施形態では、SMPSはフライバック回路を有している。
(0055)有利なことに、分流スイッチ回路310は、バス電圧VBUSが一定になるように制御される。幾つかの実施形態では、VBUSは約150Vであるように調節される。SMPS320(例えば、フライバックステージ)は、この定電圧VBUSを与えられ、1つ以上のLED38に電力を供給するために定出力電流モードで動作する。幾つかの実施形態では、SMPSは、1つ以上のLED38に約25Wを供給する。
(0056)図4は、非補償型のバラスト、誘導性バラスト又は容量性バラストである電磁(EM)バラスト10により電力を供給されるTLEDランプ400の1つの例示的な実施形態を示す詳細図である。TLEDランプ400は、図2及び図3のTLED30の一実施形態である。図4に示されているように、TLEDランプ400は、分流スイッチ回路410及びスイッチングモード電源(SMPS)420を有する照明ドライバと、1つ以上のLED38とを含んでいる。分流スイッチ回路410は図3の分流スイッチ回路310の一実施形態であり、SMPS420は図3のSMPS320の一実施形態である。
(0057)分流スイッチ回路410は、整流器411と、整流器411の出力部に接続された分流切替えデバイス412と、整流器411の出力部に直列に接続されたダイオード414及び出力キャパシタ413(出力キャパシタ413は、分流スイッチ回路410の出力部に接続されている。)と、分流切替えデバイス412を駆動するゲートドライバ415と、出力キャパシタ413間のバス電圧VBUSを検知する電圧センサ416と、整流器411を通る整流電流を検知する電流センサ417と、検知されたバス電圧VBUS及び整流電流に応じて分流切替えデバイス412の切り替え動作を制御するプロセッサ418と、プロセッサ418の制御の下でバラスト10及び/又はTLEDランプ400の照明ドライバを短絡、過電圧及び/又は過電流の状態から保護する保護回路419とを有している。プロセッサ418は、より多くの関連するメモリデバイスの1つを含み、プロセッサ418により実行される種々の演算のためのプログラミングコード(すなわち、ソフトウェア)を記憶する揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ)及び/又は不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)を含んでいる。
(0058)図5は、スイッチングモード電源(SMPS)420の1つの例示的な実施形態を示すブロック図である。SMPS420は、電磁干渉(EMI)バリア部510と、バス電圧VBUSとランプ電流ILEDとの間にガルバニック絶縁を与える絶縁変圧器520と、絶縁変圧器520の一次巻線と直列に存在するスイッチ530と、ランプ電流ILEDのデューティサイクルを制御するためにスイッチ530を制御するコントローラ540と、ランプ電流ILEDに基づいてコントローラ540にフィードバック信号を与える光カプラ550とを含んでいる。光カプラ550は、発光ダイオード38とコントローラ540との間にガルバニック絶縁を与える。
(0059)図5に示されているように、コントローラ540は、(図4にも示されている)SMPS420の動作を選択的に許可及び停止するイネーブル信号を分流スイッチ回路410のプロセッサ418から受け取る。この特徴は、以下に説明されるように、バラストのタイプの検出及び異常動作の状態の検出に関連して用いられる。
(0060)再び図4に戻ると、動作的には、プロセッサ418は、分流切替えデバイス412のタイミング制御を管理し、図11に関連して以下により詳細に説明されるように、例えば、デジタル比例積分(PI)タイプの補償ループによりバス電圧VBUSを調節する。特に、プロセッサ418は、ゲートドライバ415により分流切替えデバイス412に供給される切替え制御パルスの持続時間及び電流センサ417により検知されるような整流電流のゼロ交差に対する制御パルスの位置を制御する。有利なことに、プロセッサ418は、整流器411の入力部がバラスト10を伴わない状態で商用電源412に接続された時を検出し、検出に応じて分流スイッチ回路410及び/又はSMPS420を含む照明ドライバを作動しないようにするアルゴリズムを実行する。このようなアルゴリズムの例示的な実施形態は、図12A及び図12Bに関連して以下により詳細に説明される。また、有利なことに、プロセッサ418は、整流器411の入力部に接続されたEMバラスト10のタイプ(例えば、容量性バラスト又は誘導性バラスト)を検出し、検出されたEMバラスト10のタイプに従ってバス電圧VBUSを一定にするために分流切替えデバイス412の切替え動作を制御するアルゴリズムを実行する。このようなアルゴリズムの例示的な実施形態は、図6ないし図10に関連して以下により詳細に説明される。
(0061)図6は、分流スイッチ回路410の1つの例示的な実施形態を示す模式図である。図6の実施形態では、電圧センサ416は、抵抗器のインピーダンスが分流切替えデバイス412の切替え周波数におけるキャパシタC2のインピーダンスよりも非常に大きい抵抗分圧器を有している。図6の実施形態においてもまた、電流センサ417はサンプリング抵抗器RSを有している。
(0062)図6には、例えば、SMPS420における電力変圧器の補助巻線から得られる低電圧供給部610も示されている。低電圧供給部610は、ゲートドライバ415及びプロセッサ418に電圧を供給する。
(0063)図6に示されているように、プロセッサ418は、演算増幅器(オペアンプ)620と、ゼロ交差検出器630と、マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ640と、アナログデジタル変換器(ADC)650とを含んでいる。ゼロ交差検出器630は、比較器を含んでいる。分流スイッチ回路410は、ローパスフィルタ(LPF)660及び負温度補償(NTC)センサ670も含んでいる。
(0064)
動作的には、電圧センサ416は、バス電圧VBUSを検知し、検知された電圧VSENSEをプロセッサ418に供給する。また、電流センサ417は、測定された整流電流をオペアンプ620に供給する。オペアンプ620からの増幅された整流電流は、ゼロ交差の検出のためにゼロ交差検出器630に供給され、LPF660にも供給される。ゼロ交差検出器630は、整流電流がいつゼロ交差を経験したかを検出する。LPF660は、整流電流を平均し、平均化された整流電流IAVGをADC650の入力部に供給して、当該平均化された整流電流IAVGをデジタル値に変換する。
(0065)図7A、図7Bないし図12A、図12Bに関連して以下により詳細に説明されるように、プロセッサ418は、バス電圧VBUSを調節し、TLEDランプ400が接続されるバラスト10のタイプを検出し、TLEDランプ400がバラストを伴わない状態で電源12に接続された時を検出する種々のアルゴリズムを実行するために、検知されたバス電圧VBUS、整流電流及び平均化された整流電流IAVGを用いる。
(0066)図7Aは、第1の動作モードで動作する際に分流スイッチ回路410により使用される種々の信号間の関係を示している。特に、図7Aは、分流スイッチ回路410が立ち上がりエッジ(LE)制御モードで動作する際の整流電流とゲートドライバ415を介してプロセッサ418により分流切替えデバイス412に供給される切替え制御パルスとの関係を示している。図7Aに見られるように、LE制御モードが使用される際、分流切替えデバイス412は、整流電流のゼロ交差部においてオフにされるようにプロセッサ418により制御される。整流電流の各期間における分流切替えデバイス412の「オフ」時間の持続は、バス電圧VBUSのレベルを決定する。従って、例えば比例積分(PI)ループによりオフ時間を調節することによって、プロセッサ418はバス電圧VBUSを調節することができる。
(0067)図7Bは、第2の動作モードで動作する際に分流スイッチ回路410により使用される種々の信号間の関係を示している。特に、図7Bは、分流スイッチ回路410が立ち下がりエッジ(TE)制御モードで動作する際の整流電流とゲートドライバ415を介してプロセッサ418により分流切替えデバイス412に供給される切替え制御パルスとの関係を示している。図7Bに見られるように、TE制御モードが使用される際、整流電流のゼロ交差部においてオンにされるように分流切替えデバイス412はプロセッサ418により制御される。
(0068)TLEDランプが容量性バラストに接続され、LE制御モードで動作すると、EMバラストの損失が大きく、従って、或るバラストを用いて動作する際、過熱の危険を引き起こす。一方、容量性バラストに接続されたTLEDがTE制御モードで動作する場合、上記損失は大きく低減する。
(0069)有利なことに、EMバラスト10の損失を最小にするために、TLEDランプ400は、容量性バラストに接続される時に立ち下がりエッジ(TE)制御を使用し、誘導性バラストに接続される時は立ち上がりエッジ(LE)制御を使用する。
(0070)従って、TLEDランプ400、特に分流スイッチ回路410及び更に具体的にはプロセッサ418は、適切な制御モードが適用されるようにTLEDランプ400が容量性バラストに接続されているのか誘導性バラストに接続されているのかを決定するバラストタイプ検出アルゴリズムを使用する。
(0071)図8A及び図8Bは、2つの異なるタイプの電磁バラストに接続されるTLEDランプ及び関連する照明ドライバの例示的な実施形態についての平均整流電流対切替え制御パルスのタイミングを表している。特に、図8Aは、TLEDランプ及び関連する照明ドライバが容量性バラストに接続された場合を示し、図8Bは、TLEDランプ及び関連する照明ドライバが誘導性バラストに接続された場合を示している。
(0072)図8A及び図8Bは、切替え制御パルスが商用電源の1期間の半分シフトした際の平均整流電流の変化を表している。図8A及び図8Bの例では、電源の周波数は50Hzであり、これは、0.5ms刻みでプロットされる10msの全体のシフトをもたらす。図8Aから分かるように、容量性バラストの場合、平均整流電流IAVGはTE制御ポイントにおいて動作する時に最小であり、図8Bから分かるように、誘導性バラストの場合、平均整流電流IAVGはLE制御ポイントにおいて動作する時に最小である。
(0073)図8A及び図8Bから、正規のLE切替えポイントにおいて平均整流電流IAVGを測定し、その後、(ノイズ、電源電圧のばらつき等に関して適切なマージンを与えるために)切替え制御パルスのタイミングが正規のLE切替えポイントに対して約2msシフトした際の平均整流電流IAVG−SHIFTEDを測定し、IAVGをIAVG−SHIFTEDと比較することにより、バラストが容量性バラストであるか誘導性バラストであるかを検出することが可能である。具体的には、切替え制御パルスのタイミングが正規のLE切替えポイントに対してシフトした際の平均整流電流IAVG−SHIFTEDが正規のLE切替えポイントにおける平均整流電流IAVGよりも小さい場合、応答は図8Aに従い、当該バラストは容量性バラストであると結論付けられ得る。逆に、シフトした平均整流電流IAVG−SHIFTEDが平均整流電流IAVGよりも大きい場合には、応答は図8Bに従い、当該バラストは誘導性バラストであると結論付けられ得る。
(0074)図9A及び図9Bは、TLEDランプ及び関連する照明ドライバに接続されたバラストのタイプを検出する方法の2つの実施形態を示している。図9Aでは、切替え制御パルスのタイミングは、正規のLE切替えポイントに対して切替え制御パルスを遅延させることによりシフトしている。図9Bでは、切替え制御パルスのタイミングは、正規のLE切替えポイントに対して切替え制御パルスを前進させることによりシフトしている。
(0075)図10は、TLEDランプ及び関連する照明ドライバに接続されたバラストのタイプを検出する方法1000の一実施形態の流れ図である。1つの特定の例として、図4のTLEDランプ400に関連して方法1000が説明される。
(0076)この方法は、ステップ1010で始まる。ステップ1020では、TLEDランプ400は立ち上がりエッジ(LE)制御で動作する。より具体的には、プロセッサ418は、ゲートドライバ415により分流切替えデバイス412に与えられる切替え制御パルスのLE制御でバス電圧VBUSを調節する。方法1000がLE制御で始まることは、過度のバラストの損失を伴うことのない誘導性及び容量性の両方のバラストについての安全な制御方法であるので有益である一方で、立ち下がりエッジ(TE)制御は誘導性バラストに関して許容できない損失をもたらし、従って、過熱の危険性を与える。
(0077)ステップ1030では、プロセッサ418は、ランプの電力が安定するまで或る期間バス電圧VBUSを調節し、測定された平均整流電流IAVGを記録する。
(0078)その後、ステップ1040において、プロセッサ418は、所定の時間シフト、例えば、2msだけ切替え制御パルスをシフトさせる。上記時間シフトは、平均整流電流がLE切替えポイントとシフトした切替えポイントとの間に大きな差を有する一方で、同じ時間に、シフトしたパルスの動作についての過度な損失を招かないように選択される。
(0079)ステップ1050では、プロセッサ418が、再度、ランプの電力が安定するまで、或る期間バス電圧VBUSを調節し、測定された平均整流電流IAVG−SHIFTEDを記録する。
(0080)ステップ1060では、プロセッサ418が、正規のLE切替えポイントにおける平均整流電流IAVGを、切替え制御パルスのタイミングが正規のLE切替えポイントに対してシフトされた時の平均整流電流IAVG−SHIFTEDと比較する。
(0081)シフトした平均整流電流IAVG−SHIFTEDが平均整流電流IAVGよりも小さい場合、プロセッサ418は、バラストが容量性バラストであることを決定し、TE制御で分流スイッチ回路410及びTLEDランプ400を動作させる。そうでなければ、プロセッサ418は、バラストが誘導性バラストであることを決定し、LE制御で分流スイッチ回路410及びTLEDランプ400を動作させる。結果として、TLEDランプ400は、種々の器具の回路に対して最小のEMバラストの損失で自動的に動作する。
(0082)図11は、分流スイッチ回路のためにバス電圧を設定するためのフィードバックループ1100の動作を示す機能ブロック図である。特に、図11は、比例積分(PI)ループの動作を示している。フィードバックループ1100は、加算器1110、利得ブロック(PI補償器)1120、変調器1130、パルスシフタ1140、分流スイッチ1150及びフィードバック利得ブロック1160を含んでいる。
(0083)上述したように、TLEDランプ400は、タイプが分かっていないバラストを有する既存の照明器具に組み込むように構成される。しかしながら、TLEDランプ400が誤用され、いかなるEMバラストも伴わない状態で商用電源12に直接接続されることが生じ得る。このケースでは、有利なことに、プロセッサ418が、整流器411、従ってTLEDランプ400の入力部が電磁(EM)バラストを伴わない状態で商用電源12に接続された時を検出し、検出に応じて照明ドライバを作動しないようにするアルゴリズムを実行する。
(0084)図12A及び図12Bは、TLEDランプの1つの例示的な実施形態(例えば、TLEDランプ400)がEMバラスト(図12A)及びEMバラストを伴わずに商用電源12(図12B)にそれぞれ接続される際の整流電流信号を示している。整流器411がEMバラストを伴わない状態で商用電源12に接続される際の非常に低い電源インピーダンスのために、整流電流は、図12Bに示されているように図12Aと比較して非常に高いピークを有している。また、図12Bに示されているように、整流器411がEMバラストを伴うことなく商用電源12に接続されるとき、整流電流のゼロ交差部が時間的に整流電流のピークのより近くに位置する。ピーク整流電流及び/又は整流電流のゼロ交差とピーク整流電流との時間遅延を監視することにより、商用電源12への直接的な接続によるTLEDランプ400の誤用が検出され得る。有利なことに、バラストが存在しないことが検出されると、照明ドライバは、TLED400を保護するために作動しないようにされる。有利なことに、整流器411の入力部がバラストを伴わない状態で商用電源12に接続されているか否かを検出する間、SMPS420は作動しないようにされる。
(0085)図13は、電磁(EM)バラスト10により電力を供給されるTLEDランプ1300の他の例示的な実施形態を示す詳細図である。TLEDランプ1300は、非絶縁SMPS1320を使用することを除き、TLEDランプ400と同じである。TLEDランプ1300は、照明ドライバにおいて商用電源の分離を必要としないガラス管を使用した構造を有している。このケースでは、LEDのストリング電圧が分流スイッチ回路410の最適な出力電圧と適合しないと、SMPSドライバ1330は、バス電圧VBUSをLEDのストリング電圧に適合するように変換する。非絶縁SMPS1320を使用することの利点は、より低いコスト及び絶縁の必要性が取り除かれることにより達せられるより小さいサイズである。
(0086)ガラス管を使用した構造が使用され、ドライバにおける電源分離が必要ではない更に他の実施形態では、SMPSドライバは完全に省くことができ、分流スイッチのステージは、バス電圧ではなくLEDの電流を調整することができる。
(0087)分流スイッチ回路を含む上述したような照明ドライバを有するTLEDランプの場合、1つのEMバラストと直列に2つのTLEDを接続することが可能である。従って、図14は、EMバラスト100と直列に接続された2つのTLED30−1及び30−2を示している。
(0088)本明細書において幾つかの発明の実施形態が説明及び図示されたが、当業者であれば、本明細書において述べられた機能を実行する及び/又は結果及び/又は利点の1つ以上を得るための種々の他の手段及び/又は構成を容易に構想するであろう。また、このような変形例及び/又は変更例のそれぞれは、本明細書において述べられた発明の実施形態の範囲内にあると見なされる。より一般的には、当業者であれば、本明細書において述べられた全てのパラメータ、寸法、材料及び構成は例示的であるように意図されており、本発明の教示が使用される具体的な用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、日常の実験のみを用いて、本明細書において述べられた具体的な発明の実施の形態の多くの均等物を認識する又は確認することができるであろう。従って、上記実施の形態は単に例として与えられており、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内において、発明の実施の形態は、具体的に説明され、特許請求の範囲に記載されたやり方以外のやり方で実施され得ることを理解されたい。この開示の発明の実施の形態は、本明細書において述べられた個々の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に向けられている。また、このような特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が互いに矛盾しないのであれば、2つ又はそれ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の任意の組み合わせは、この開示の発明の範囲内に含まれる。
(0089)本明細書において定義され、使用される全ての定義は、辞書を超える定義、参照することにより組み込まれる文書内の定義及び/又は定義された用語の通常の意味を支配すると理解されたい。
(0090)明細書及び特許請求の範囲において本願で用いられる不定冠詞「a」及び「an」は、反対のことを明確に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されたい。
(0091)反対のことを明確に示されない限り、1つよりも多いステップ又は動作を含む本願の特許請求の範囲のいかなる方法においても、当該方法のステップ又は動作の順序は、必ずしも該方法のステップ又は動作が列挙されている順序に限定されるものではないことも理解されたい。
(0092)特許請求の範囲において、括弧内の任意の参照符号又は他の文字は、単に便宜的なものであり、決して特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
(0093)特許請求の範囲及び上記明細書において、「有する」、「含む(including)」、「担持する」、「持つ」、「含む(containing)」、「伴う」、「保持する」、「によって構成される」等のような全ての移行句は、非制限的である、すなわち、含むが限定されるものではないことを意味すると理解されるべきである。「から成る」及び「から本質的に成る」という移行句のみが、それぞれ、排他的又は半排他的な移行句である。