複数アンテナ技術は、広帯域符号分割多元接続/高速ダウンリンクパケットアクセス(WCDMA(登録商標)/HSPA)などのIEEE規格802.11nベースの無線ローカルエリアネットワークアクセスポイントおよびセルラシステム、ならびに3GPPロングタームエボリューション(LTE)など、多数の無線通信システムに採用されてきた。MIMOは、WiMAX仕様、ならびに、たとえばUTRAN(HSPA)のrelease7およびE−UTRAN(LTE)のrelease8において、3GPP仕様に導入されている。さらに高度なMIMOの拡張は現在、3GPP Release9および10について検討されている。しかし、HSPAについてダウンリンク(DL)MIMOのみがRelease7導入されており、HSPAについてアップリンク(UL)MIMOは導入されていない。アップリンクにおいては、高データレートサービスおよびより大きなカバレッジへの要求が急激に高まるのに伴って、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)についてのプリコーディングにより、マルチアンテナ送信方式をサポートするためにシグナリングの側面を研究する必要が生じている。
現在、DL−MIMOのみが3GPP規格において規定され、WCDMA−HSPAシステムで実装されている。HSPAの進化に伴って、ますます多くの適用例に、スループット向上およびカバレッジ拡大など、より優れたアップリンク性能が必要とされている。
本開示の実施形態によれば、WTRU送信パラメータを制御し、サポートされる拡張トランスポートフォーマットコンビネーション(E−TFC)のセットを算出し、送信ランクを判定し、E−TFC選択を判定し、およびトランスポートフォーマットを選択する、システムおよび方法が提供される。本明細書において開示されるシステムおよび方法の実施形態は、個別に、または任意の適切な組合せで使用されてもよい。
背景として、HSUPAは当初、シングルストリーム動作のために設計されていた。従来のHSUPAにおいて、無線受信/送信ユニット(WRTU)は、パラメータの数に基づいて、送信に使用するトランスポートブロックサイズ(TBS)を判定する。それらのパラメータは、ネットワークによって動的にシグナリングされるものもあり、半静的または静的なものもあり、また動的であってWRTUにしか認識されないものもある。3GPP仕様におけるプロシージャのセットは、正確なWRTUの動作および拡張個別チャネル(E−DCH)のTBS選択ルールを表す。E−TFC制約およびトランスポートフォーマット選択は、総称的に、送信するためのフォーマットおよび情報を選択するための全体的なWRTUの動作を表す。
これらのルールは、シングルストリーム動作のために設計されてきており、任意のTTIにおいて、WRTUはそのアンテナからデータストリームを送信するだけである。E−DCHにおいてマルチストリーム動作(本明細書において、デュアルストリームまたはUL−MIMOとも称される)をサポートするため、既存のルールを変更することが望ましい。高いレベルにおいて、解決すべき問題は、WRTUが、デュアルストリーム送信における各ストリームについてのデータの量、電力、およびトランスポートフォーマット/コードレートを判定するためのルールおよびプロシージャを設計することから成る。
多様なデュアルストリーム動作が考案されてもよく、たとえば、これらに限定されないが、同時に送信される1つまたは2つのコードワード、1つまたは2つのインナーループ電力制御(ILPC)、シングルまたはデュアルグラントなどを含むオプションの任意の組合せが考慮されてもよい。
各々の特定の種類に対して、どのように動作するかをWRTUが判定するために、プロシージャおよび方法のセットが必要となる。本開示は、部分的に、問題のさまざまな側面に対処するために任意の組合せで使用することができるシステム、方法、およびプロシージャを説明する。理解されているように、完全な解決策は、本明細書において説明されるシステム、方法、およびプロシージャの1つまたは組合せで構成されてもよい。
用語、E−DCHトランスポートフォーマットコンビネーション(E−TFC)およびE−DCHトランスポートフォーマットコンビネーションインデックスが、1対1のマッピングを有し、ならびに本明細書において同義的に使用されてもよいことに留意されたい。また、用語、シングルストリーム送信およびランク1送信は等価であり、ならびに本明細書において同義的に使用されてもよく、同様に、デュアルストリーム送信およびランク2送信という用語もまた等価であり、本明細書において同義的に使用されてもよいことに留意されたい。
デュアルストリーム送信のコンテキストにおいて、第1のストリーム、すなわちプライマリストリームは、ネットワークまたはサービングセルによって示される優先プリコーディング重みベクトルに関連付けられる。第2のまたはセカンダリストリームは、その他の潜在的な直交プリコーディング重みベクトルに関連付けられる。汎用性を失うことなく、本開示において、単に説明を簡明にするために、プライマリ重みベクトルに関連付けられているチャネル条件は、セカンダリ重みベクトルに関連付けられているチャネル条件よりも良好であることが仮定される。
WCDMAアップリンクまたはHSUPAのコンテキストにおいて、16QAM動作に言及するときは、これはまた、デュアルバイナリまたはデュアル4PAM送信、または高次変調(HOM:higher order modulation)に同等に言及してもよい。同様に、用語QPSKはまた、このコンテキストにおいて、デュアルバイナリ変調またはデュアルBPSKと等価であってもよい。
さらに、本明細書におけるE−DCHトランスポートフォーマットコンビネーション(E−TFC)への言及は、コンテキストに応じて、E−TFCインデックス(E−TFCI)と等価であってもよい。
1. WRTU送信パラメータを制御するための例示的な技術
一部の実施形態において、第2のストリームフォーマットは、プライマリストリームトランスポートフォーマットにリンクされてもよい。WRTU送信パラメータを制御する実施形態に準じて、WRTUは、第1のストリームが特定のトランスポートフォーマット(TF)または利用可能なトランスポートフォーマットのサブセットを使用しているときに限り、デュアルストリームを送信するように構成されてもよい。1つの例において、WRTUは、利用可能な最大トランスポートフォーマットと組み合わせて、すなわち拡散率2を有する2つのE−DPDCHコードと、拡散率4をもつE−DPDCHコードの組合せで(本明細書において、このTFは2SF2+2SF4と称される)、デュアルストリームを使用するように構成されてもよい。WRTUは、両方のストリーム上で同一の変調方式を常に使用するようにさらに構成されてもよい。加えて、およびオプションで、WRTUはまた、特定の変調方式のみによってデュアルストリーム動作を使用するように構成されてもよい。たとえば、デュアルストリーム動作は単に、QPSKまたは16QAM動作の組合せで使用されてもよい。
WRTUをこのルールのセットにより構成することによって、ダウンリンクパラメータのシグナリングが低減される場合がある。一実施形態において、WRTUが、特定のTF、変調、およびデュアルストリーム動作による電力オフセットを使用するように(静的に)構成されるときに、WRTUは、セカンダリストリーム上で送信するデータ量を確立するために、単一の動的パラメータ構成のみを必要とする。このパラメータは、たとえば、サポートされるビットの数(たとえば、トランスポートブロックサイズ(TBS))、セカンダリストリーム上で送信することができるデータ量を判定するために、WRTUによって使用することができる電力またはSIRオフセット、もしくはセカンダリストリーム上で送信することができるデータ量を判定するために、WRTUによって使用することができるコードレートを表してもよい。この追加のパラメータは、たとえば搬送される情報の意味を再解釈することによって既存のチャネル上で、または全く新たなチャネル上で、ネットワークにより動的にシグナリングされてもよい。
2. サポートされるE−TFCのセットを計算する例示的な技術
少なくとも1つのプロシージャにおいて、WRTUは、サポートされるE−TFCおよびブロックされるE−TFCのセットを計算してもよい。このことは、後続のTTIに対して、E−DCHについて利用可能な電力量を推定することによって実行されてもよい。次いで、電力比、またはさらに具体的には、いわゆる正規化残存電力マージン(NRPM:Normalized Remaining Power Margin)と称される、この量に基づいて、WRTUは、正規化電力に基づいて送信することができるかを各E−TFCIごとに計算してもよいが(たとえば、サポートされるE−TFCIのセットを判定する)、このことは、NRPMを各E−TFCIに必要な(正規化された)電力と比較することにより達成される。
WTRUは、基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットのセットに基づいて、各E−TFCIについて利得係数を計算してもよい。一実施形態において、WTRUは、シングルストリーム送信に対して基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの1つのセット(たとえば、基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの従来のセット)を使用し、およびデュアルストリーム送信に対して基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの別のセットを使用するように構成される。別の実施形態において、WTRUは、プライマリストリームに対して基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの1つのセットを使用し、およびセカンダリストリーム送信に対して基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの別のセットを使用するように構成される。さらに別の実施形態において、WTRUは、基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの3つのセットを使用するように構成されて、第1のセットはシングルストリーム送信に対して使用され、および別のセットはデュアルストリーム送信中にプライマリストリームに対して使用され、第3のセットはデュアルストリーム送信中にセカンダリストリームに対して使用される。どの方法を使用するかは、性能の利点(たとえば、リンクレベルシミュレーションにより)および関連するコスト(RRC信号負荷に関して)の分析によって判定されてもよい。この適用例における多くの例が(利得係数が推定されてもよい)、基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットの単一のセットに関して説明されるが、基準E−TFCIおよび関連する電力オフセットのさまざまなセットが使用されてもよいことを理解されたい。
正規化残存電力マージン計算のプロシージャは、式(1)を使用して、各E−TFCIのインデックスjについて正規化残存電力(NRPMj)が計算されてもよい。
NRPMj=(PMaxj−PDPCCH,target−PDPDCH−PH 式(1)
ここで、変数は以下のように定義される。
PMaxj:E−TFCjについての考えられる最大電力低減を考慮した、送信について利用可能な最大電力
PDPCCH,target:推定されるDPCCH電力ターゲット
PDPDCH:DPDCHの電力(DPDCH送信がMIMOまたは送信ダイバーシティ方式によって許容されない場合、この用語はこの実施形態または本明細書において説明される実施形態には存在しないことを理解されたい)
PHS−DPCCH:HS−DPCCHの電力
PE−DPCCH,j:E−TFCjについてのE−DPCCHの電力(すなわち、E−DPCCHの電力ブーストが考慮される)
各E−TFCjについてNRPMが計算されると、WRTUは、E−TFCIjがサポートされ(すなわち、WRTUがこれを送信する十分な電力を有する)、またはブロックされる(WRTUがこれを送信する十分な電力を有していない)かを判定してもよい。このことは、NRPMjをE−TFCjに対する必要な電力比(ネットワークによりWRTUにシグナリングされた基準電力オブセットテーブルを介して定義される)と比較することによって達成される。E−TFC制約が考慮されているターゲットE−DCH−TTIが、圧縮モードフレームに属していない場合、NRPMj≧Σ(βed,j/βc)2であれば、E−TFCjをサポートすることができ、それ以外の場合はサポートすることができない。E−TFC制約が考慮されているターゲットE−DCH TTIが、圧縮モードフレームに属している場合、NRPMj≧Σ(βed,C,j/βc、C)2であれば、E−TFCjをサポートすることができ、それ以外の場合はサポートすることができない。βed,j/βcおよびβed,C,j/βc、Cは量子化された振幅比である。本明細書において説明するさまざまな実施形態は非圧縮フレームに関するものであるが、本開示はそのように限定されないことに留意されたい。理解されているように、本明細書において説明するシステムおよび方法は、圧縮フレームに同等に適用することができる。したがって、βed,C,j/βc、Cは以下の説明では使用されないが、βed,j/βcに適用されるものはすべてβed,C,j/βc、Cにも適用されてもよい。
WRTUが、アップリンク送信に対してMIMOモードにおいて構成されるとき、WRTU送信電力およびNodeBにおいて経験される干渉を最小化するため、次のTTIに対してシングルストリームまたはデュアルストリーム送信のいずれが適切であるかを決定する順応性をWRTUに与えることが有利である。この特徴をサポートするための一手法において、次のTTIにおけるE−DCH送信は、シングルストリーム送信を仮定することによって1回、デュアルストリーム送信を仮定することによってもう1回、とE−TFC制約プロシージャを2回実行してもよい。MIMO動作をサポートするために追加の物理チャネルが必要とされる場合があるので、従来のE−TFC制約プロシージャは変更される必要があるが、これについては以下において対処される。要するに、アップリンクMIMO動作に対する1つの例示的なE−TFC制約プロシージャは、以下のとおりであってもよい。次の送信がランク1、すなわちシングルストリーム送信であるという仮定のもとに、ランク1送信に対するE−TFC制約プロシージャに関して、以下に説明されるE−TFC制約プロシージャを実行する。両方のストリームを同時に処理することに関して(たとえば、従属ストリームに対して)、以下に定義されるE−TFC制約プロシージャ、または次の送信がランク2、すなわちデュアルストリーム送信であるという仮定のもとに、サポートされるE−TFCのセットを各々独立して計算することに関して、以下に定義されるプロシージャを実行する。
WTRUがアップリンク送信に対するMIMOモードにおいて構成される別の方法では、WTRUは、プライマリストリームE−TFCIランク1/ランク2のしきい値(E−TFCIthre1および2)、またはプライマリストリームE−TFCIランク1/ランク2のしきい値のセット(各HARQオフセット1について1つ、すなわちE−TFCIthresh1および2、1)によって構成される。次いで、WTRUは、プライマリストリームのしきい値を下回るE−TFCIの場合に限り、ランク1送信に対してサポートされるE−TFCIのセットを計算し、しきい値を超える(またはしきい値と等しい)E−TFCIの場合に限り、ランク2送信に対してサポートされるE−TFCIのセットを計算する。この手法は、考慮される候補のE−TFCIのセットが低減されるので、E−TFC制約プロシージャの計算を低減することを可能にする。しきい値は、RRCシグナリングを介して構成されてもよく、または仕様において固定されてもよい。
1つの例において、WTRUは、セカンダリストリームに対する最小トランスポートブロックサイズに基づいてしきい値を判定する。たとえば、しきい値は、WTRUによって、デュアルストリーム送信をサポートする最小E−TFCIの組合せとして判定されてもよく、すなわち、セカンダリストリーム上でサポートされるTBが、セカンダリストリーム上で許容される最小TBよりも大きいかまたは等しい特定のセカンダリストリーム電力オフセットの最小E−TFCIの組合せである。オプションとして、WTRUは、最優先の空でない論理チャネルに関連付けられたHARQオフセットに基づいて、この計算を実行してもよい。以下において、サポートおよびブロックされるE−TFCのセットを計算する方法は、それぞれ、ランク1およびランク2送信について開示される。これらの方法(またはこれらの方法の一部)は、個別に使用されてもよく、または任意の適切な組合せで使用されてもよい。
DPCCH、または第1のDPCCH、DPCCH1に加えて、第2のパイロットチャネルがMIMO動作に対して必要とされてもよく、この追加の制御チャネルは、本明細書においてセカンダリDPCCH(S−DPCCH)、すなわちDPCCH2と称される。汎用性を失うことなく、本明細書において、DPCCH1は、健全な固有チャネル上で送信されるプライマリストリームに常に関連付けられ、またはプライマリプリコーディングの重みベクトルによりプリコーディングされることが仮定され、およびDPCCH2は、脆弱な固有チャネル上で送信されるセカンダリストリームに関連付けられ、またはセカンダリプリコーディングの重みベクトルによりプリコーディングされることが仮定される。
2.1 ランク1送信に対する例示的なE−TFC制約プロシージャ
一実施形態に準じて、NRPM計算が提供される。DPCCH2が存在するときのように、前述のNRPM計算は、たとえば以下のように、第2のDPCCHおよびDPCCH2ゲートサイクルの電力を考慮に入れてもよい。
第2のDPCCHに関して、E−TFC候補jについてNRPMは、以下の式(2)ように計算される。
ここで、DPCCH1は、HS−DPCCH、E−DPCCH、DPDCH、およびE−DPDCHとともにプリコーディングされるプライマリ、すなわち第1のDPCCHであり、DPCCH2は、セカンダリDPCCHである。
PDCCH2が常にDPCCH1とともに送信される場合、PDPCCH2は、PDPCCH1,targetおよび上位レイヤからシグナリングされた利得係数γに基づいて、推定されたDPCCH2送信電力である。たとえば、PDPCCH2=γ2*PDPCCH1,targetである。
考慮されているTTIに対するすべてのスロットにDPCCH2が存在しない場合、すなわちDPCCH2ゲートが使用可能である場合、PDPCCH2を計算するために以下の技術を使用することができる。たとえば、第1の技術において、推定されるDPCCH2送信電力PDPCCH2は、PDPCCH1,target、上位レイヤからシグナリングされた利得係数γ、および次に入来する送信に対するTTI内の不連続送信されないスロットNの数に基づいている。たとえば、PDPCCH2=(N/NTTI)*γ−2*PDPCCH1,targetであり、ここで2msのTTIについてNTTI=3であり、10msのTTIについてNTTI=15である。
第2の技術において、推定されるDPCCH2送信電力PDPCCH2は、PDPCCH1,target、上位レイヤからシグナリングされた利得係数γ、および送信され、もしくは不連続送信されないDPCCH2スロットNtxの数と1つの無線フレームのスロットNframeの数との間の比率として定義されるDPCCH2 DTXサイクルに基づいている。たとえば、Nframe=15によって、PDPCCH2=(Ntx/Nframe)*γ2*PDPCCH1,targetである。
第3の技術において、推定されるPDCCH2送信電力PDPCCH2は、PDPCCH1,target、および上位レイヤからシグナリングされた利得係数γに基づいている。たとえば、PDPCCH2=γ2*PDPCCH1,targetであり、ここで利得係数γはゲートが適用されていないときの利得係数と同一であってもよく、または異なってもよい。
第4の技術において、推定されるPDCCH2送信電力PDPCCH2は常に0である。
第5の技術において、推定されるPDCCH2送信電力は、PDPCCH1,target、および送信されたE−TFCIに基づいている。シングルストリーム送信についての1つの特定の例において、推定されるDPCCH送信電力は、プライマリストリームE−DPDCHのE−TFCに依存する。
電力がプリコーディングの前に測定された電力を示してもよいことに留意されたい。現在の送信がランク2送信である場合、現在のDPCCH1電力を推定した後、NRPMをおよびその他の物理チャネルの電力を計算するために使用される前に、DPCCH1電力は、上位レイヤからシグナリングされ、またはDLレイヤ1シグナリングから導出される係数によってスケーリング(scale)されてもよく、同様に、E−DPCCH電力は、ランク1送信をターゲットとする利得係数Δedpcch、およびスケーリングされたDPCCH1電力に基づいて評価される。
2.2 ランク2送信に対する例示的なE−TFC制約プロシージャ
2.2.1 ジョイント(両ストリーム同時処理)
2.2.1.1 デュアルトランスポートブロック
この例示の技術において、WRTUは、各々が1つのトランスポートブロックに対応する、両方のストリームを同時に考慮して、サポートされるE−TFCIのセットを計算してもよい。この技術に対する第1の例示のプロシージャにおいて、WRTUは、デュアルストリーム送信を仮定して構成され、または考慮されている各HARQオフセットについてのNRPMを計算してもよい。WRTUは、デュアルストリーム送信がサポートされる各E−TFCIの組合せについてNRPMi,jを計算してもよい。オプションで、WTRUは、NRPMの計算を、E−TFCIの許容される組合せのみに制限してもよく、次いで、WTRUは、許容されないE−TFCI組合せを、ブロックされたものと見なしてもよい。たとえば、WTRUがセカンダリストリーム上の最小E−TFCIにより構成されるときに、セカンダリストリーム上の構成された最小E−TFCI値よりも小さいE−TFCIとの組合せは、WTRUによって考慮されなくてもよく、およびブロックされたものと見なされてもよい。2つのE−DPCCHを想定すると(単一のE−DPCCHが構成される場合にも同様の概念が適用される)、E−TFCIiおよびE−TFCIjの組合せに対するNRPMは、式(3)により計算されてもよい。
NRPMi,j=(PMaxi,j−PDPCCH1,target−PDPCCH2−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPCCH,i−PE−DPCCH,j)/PDPCCHi,target 式(3)
ここで、上記で定義される用語に加えて、PMaxi,jは、E−TFCjおよびE−TFCiの組合せのデュアルストリーム送信に対する、考えられる最大電力低減を考慮する、送信に利用可能な最大電力である。PE−DPCCH,iは、E−TFCiに対するE−DPCCHの電力である(すなわち、E−DPCCHの電力ブーストが考慮される)。
単一のE−DPCCHを想定すると、E−TFCIiおよびE−TFCIjの組合せに対するNRPMは、式(4)のように計算されてもよい。
NRPMi,j=(PMaxi,j−PDPCCH1,target−PDPCCH2−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPCCH,i,j)/PDPCCHi,target 式(4)
ここで、上記で定義される用語に加えて、
PE−DPCCHi,jは、組合わされたE−TFCiおよびE−TFCjに対するE−DPCCHの電力である(すなわち、E−DPCCHの電力ブーストが考慮される)
NRPMi,j、PMaxi,j、およびPE−DPCCH,i,jの表記は2つの別個のE−TFCに言及するが、当該組合せを単一のエンティティと見なし、および各組合せkに対するNRPMをNRPMkと称することは、汎用性を失うことなく、提示する目的でさらに利便性が高い。そのような場合、E−TFC組合せkに対するNRPMの計算は、式(5)のように表されてもよい。
NRPMk=(PMaxk−PDPCCH1,target−PDPCCH2−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPCCH,k)/PDPCCHi,target, 式(5)
ここで、上記で定義される用語に加えて、PMaxkは、E−TFCのk番目の組合せについてのデュアルストリーム送信に対する考えられる最大電力低減を考慮する、送信に利用可能な最大電力であり、PE−DPCCHkは、E−TFCのk番目の組合せについてのE−DPCCHの電力である(すなわち、潜在的ブーストを含む合計E−DPCCHの電力が考慮される)。
2つのストリーム動作についてNRPMを計算する際、第2のDPCCH電力の値が、シングルストリーム動作についてNRPMを計算するために使用される値とは異なっていてもよいことに留意されたい。このことは、たとえば、シングルストリームが送信されるとき、ひいては最良のプリコーディングの重みを判定するためにNodeBによって第2のDPCCHのみが使用されるときに、送信電力の低減を可能にする場合がある。
WTRUが、送信されないチャネルの電力を考慮しない(たとえば、DPDCHが構成されない場合、NRPMの計算でPDPDCHは0であるべきである)ことも理解されたい。E−TFCの組合せに対するNRPMの計算において、WTRUが、すべての必要とされるチャネルおよび電力ブースト(該当する場合)を考慮に入れて、E−TFCの組合せに対する電力を推定することを理解されたい。
現在の送信がランク1送信である場合、PDPCCHi,targetを取得した後、NRPMおよびその他の物理チャネルの電力を計算するために適用される前に、PDPCCHi,targetは、上位レイヤからシグナリングされ、またはDLレイヤ1シグナリングから導出される係数によりスケーリングされてもよく、同様に、E−DPCCH電力は、ランク2送信をターゲットとする利得係数ΔedpcchおよびスケーリングされたPDPCCHi,targetに基づいて評価される。
組合せがサポートされるかどうかは、各E−TFC毎に判定されてもよい。このことは、たとえば、以前のステップで計算されたNRPMを、考慮されているE−TFCの特定の組合せに必要な相対電力と比較することによって達成されてもよい。E−TFC制約が、考慮されているターゲットE−DCH−TTIが圧縮モードフレームに属していない場合、式(6)
NRPMi,j≧Σ(βed,j/βc)2+Σ(βed,i/βc)2 式(6)
である場合は、E−TFCjおよびE−TFCiの組合せをサポートすることができ、それ以外の場合はサポートすることができず、ここで、βed,i/βcは第2のストリームに対する量子化された振幅比である(この量を計算するための技術の追加の詳細は以下に示される)。
デュアルストリーム送信が構成されるときに、NRPM計算およびE−TFC制約プロシージャの複雑さを軽減するため、可能なE−TFCの組合せの数が減少されてもよい。このことは、たとえば、トランスポートフォーマットコンビネーションに制約を課すことによって達成されてもよい。減少されたE−TFCの組合せのセットの1つの例において、プライマリストリームE−TFCのセットは、2SF2+2SF4のトランスポートフォーマットが必要とされるE−TFCに限定される。セカンダリストリームE−TFCのセットは、たとえばRRCシグナリングを介して構成することができる、最小値およびオプションとして最大値にさらに限定されてもよい。別の例において、各E−TFCの組合せにおいて、第1のストリームE−TFCIおよび第2のストリームE−TFCIによって示される2つのTBSの比率は、特定の範囲内であるべきである。
別の例において、ランク2送信、すなわちデュアルストリーム送信に対するE−TFCの組合せは、プライマリストリームのTBSおよび/またはトランスポートフォーマットがすべてのランク2のE−TFCの組合せに対して最大値に固定されるようになっている。WTRUは、ランク2のE−TFCの組合せが、事前構成されたトランスポートフォーマットおよび/または変調(たとえば、2SF2+2SF4および16QAMまたは64QAM)を有するように限定されるように、さらに構成されてもよい。表1は、デュアルストリーム送信に対して、最大TBSがプライマリストリームに使用される、例示のE−TFCの組合せを示し、プライマリストリームに対するこの最大TBSが、プライマリストリームに対する最大許容値よりも小さくてもよいことに留意されたい。この緩和は、一部のストリーム間干渉を許容する場合がある。1つの特定の例示の構成において、両ストリームに対するTBSの合計は常に、E−TFCIの組合せインデックスに対して減少しない。最大値は、RRCシグナリングによって構成されてもよく、または仕様において固定されてもよい。セカンダリストリームのTBSがゼロでないE−TFCIの組合せは、デュアルストリーム(またはランク2)送信をサポートするものと考えられる。シングルストリームエントリは、異なるテーブルから構成されてもよく、または既存のE−TFCテーブルから構成されてもよい。
別の例において、WTRUは、1つまたは複数のE−TFCテーブルによって構成されてもよい(たとえば、1つはプライマリストリームに対して、別の1つはセカンダリストリームに対して)。E−TFCIの組合せインデックスは、事前構成されたテーブルにおけるプライマリストリームおよびセカンダリストリームのE−TFCIを示す。テーブルの値は、RRCシグナリングによって構成されてもよい。1つの例において、WTRUは、E−TFCIの組合せテーブルにおける値を定義するパラメータのセットにより構成されてもよい。表2は、いくつかの構成可能な値によってパラメータ化される、E−TFCI組合せインデックステーブルの例を示す。
ここで、以下のパラメータが定義される。
PS_E−TFCImax:プライマリストリームの最大E−TFCI値
PS_E−TFCIDS:デュアルストリーム送信に対するプライマリストリームのE−TFCI値
SS_E−TFCIDS:セカンダリストリームに対する最小TBに対応するE−TFCI
MAX_E−TFCI:最大許容E−TFCIの組合せインデックス(たとえば、7ビットシグナリングに対して127)。この値は、仕様において固定される。
この手法により、テーブルは、3つのパラメータのみによってパラメータ化されてもよい。1つの例において、PS_E−TFCImax=PS_E−TFCIDSであるので、WTRUは、E−TFCIの組合せテーブルに追加する2つのパラメータのみによって構成されてもよい。
WTRUは、E−TFC制約およびE−TFC選択の両方の目的で、E−TFCI組合せテーブルを使用するように構成されてもよい。WTRUは、デュアルストリームまたはランク2送信をサポートする少なくとも1つのE−TFCIの組合せが、次の送信でサポートされるときに限り、デュアルストリーム送信を適用することができる。
E−TFC制約プロシージャは、E−TFCのどのセットがプライマリおよびセカンダリストリームに対してサポートされるか、またはどのE−TFCの組合せがE−TFC選択プロシージャに対してサポートされるのかをレポートしてもよい。E−TFC制約プロシージャはまた、ストリームごとに潜在的に独立している、次のTTIに対してサポートされる、最大数のビットの番号をレポートしてもよい。デュアルストリーム送信の場合、E−TFC制約プロシージャは、サポートされる各E−TFCの組合せに関連付けられたTBSを合計することによって、考慮されているTTIにおいてサポートされるビットの集約数をレポートしてもよい。このことは、最大サポートペイロードとして使用されてもよい。
特に高次変調(たとえば、16QAMまたは64QAM))の存在において、送信するための合計ビット数に関して必要な送信電力の非線形特性により、同一の合計ビット数に対して、MIMOよりもシングルストリーム送信を使用することのほうがWTRUにとってより電力効率が高くなる場合があり、同様に、同一の合計ビット数に対して、デュアルストリームよりもシングルストリームを使用することのほうがWTRUにとってより電力効率が高くなる場合もある。そのような場合、WTRUは、電力効率が低いほうのE−TFCまたはE−TFCの組合せを破棄してもよい。さらに具体的には、E−TFC制約プロシージャが、所与のサポートされるデュアルストリームE−TFCの組合せが、サポートされるシングルストリームE−TFCよりも、同様のビット総計数をもたらすことを示す場合、WTRUは、送信に対して最大電力量を必要とするE−TFCまたはE−TFCの組合せを破棄してもよい。WTRUは、ビットの数が等しい、または2つのE−TFCの組合せの差が、たとえば構成されたしきい値を下回るなど、小さい場合に、2つのE−TFCの組合せが、同様のビットの総計数をもたらすことを判定してもよい。
2.2.1.2 シングルトランスポートブロック
この構成をサポートするため、ランク2送信に対する新たなE−TFCセットがあってもよく、すなわち、新たなE−TFCセットは、ランク1送信に対するE−TFCセットのサブセットであってもよく、またはランク1送信に対するE−TFCセットに加えて、追加のE−TFCが、より大きいトランスポートブロックサイズに対応するために含まれる。このことは、ランク2送信の新たなE−TFCセットのサイズが、ランク1送信のE−TFCセットのサイズと同程度であるのでデュアルストリーム送信が構成されるときに、NRPM計算およびE−TFC制約プロシージャの複雑さを大幅に軽減する上で役立つ場合がある。この技術の例示のプロシージャとして、WRTUは最初に、E−TFC候補jに対するNRPMを、NRPMj=(PMaxj−PDPDCH−PDPCCH1,target−PDPCCH2−PHS−DPCCH−PE−DPCCHj)/PDPCCH1,targetとして計算してもよい。
NRPMj≧Σ(βed,j/βc)2である場合、E−TFCjをサポートすることができ、それ以外の場合E−TFCjはサポートすることができない。
この例示の技術により、WRTUは、サポートされるE−TFCの2つのセットを計算してもよい。サポートされるE−TFCの1つのセットはランク1送信に対応し、および第2のセットはランク2送信に対応する。2つのセットは、同一または異なるE−TFCテーブルを使用して導出されてもよく、特に、ランク2送信に対するE−TFCテーブルは、ランク1送信に対するE−TFCテーブルよりも大きいE−TFC値を含んでもよい。さらに、WRTUは、1つのセットはシングルストリーム(ランク1)に対して、および別の1つのセットはデュアルストリーム(ランク2)に対してというように、基準電力オフセットテーブルの2つのセット(電力オフセット、E−TFCIのペア)により構成されてもよい。2つのテーブルは、共通のE−TFCI値を有してもよい。オプションとして、ランク2送信に対する追加の電力オフセットが構成されてもよい。この追加の電力オフセットは、ランク2送信に対して使用するために結果として得られる電力を計算するため、WRTUによって既存の基準電力オフセットに加えて適用される。
ランク1およびランク2送信に対して同一のE−TFCがサポートされる場合、WRTUは、いずれの送信モードを使用するかを決定しなければならない場合がある。そのような場合、WRTUはまた、サポートされる各E−TFCに、効率の測度を関連付けてもよい。次いで、WRTUは、所与のE−TFCにとって最も効率的な送信モード(ランク1またはランク2)を使用する。このことは、たとえば、各E−TFCに対して、ランク1およびランク2の両方セットから、考慮されているE−TFCに必要な合計電力オフセットを計算することによって達成されてもよく、たとえば、WRTUは、ランク1およびランク2送信に共通な各E−TFCについてΣ(βed,j/βc)2を計算し、次いで各E−TFCに対して、2つの送信モードのいずれが最も少ないエネルギー量を必要とするか(この例において、より低いΣ(βed,j/βc)2値をもつ送信モードに対応する)を判定する。この計算が、電力オフセットテーブル構成を受信すると、1つまたは複数のHARQオフセットに対して、または1つまたは複数のHARQオフセットに対するTTIごとに、両方の送信モードを1回使用して実行することができる各E−TFCに対して、WRTUによって実行されてもよいことに留意されたい。
2.2.2 個別に(ストリーム単位ベースで)
さまざまな実施形態において、サポートされるE−TFCのセットは、各ストリームに対して独立して計算されてもよい。高いレベルにおいて、WRTUは、2つのストリーム間の電力をどのように分割するかを判定してもよく、次いでサポート/ブロックされるE−TFCのセットを、各ストリームに対して独立して計算する。オプションで、E−TFC選択、トランスポートフォーマット選択、およびチャネルコーディングはまた、場合によっては従来のプロシージャを使用して独立して実行されてもよい。
2.2.2.1 サービンググラントに基づく電力分割
この例示的な方法において、WRTUは、各ストリームに対し1つ、2つの独立したサービンググラントを想定して、各ストリームに対しサポートされるE−TFCIのセットを計算してもよい。2つのストリームが単一の最大WRTU送信電力を共有するので、E−TFC選択および制約を適用する前に、2つのキャリア間の電力事前割り当てプロシージャが最初に実行されてもよい。そして、E−TFCI制約プロシージャは、各ストリームに対して事前割り当てされる電力に基づいて、各ストリームに従ってもよい。デュアルキャリア(DC)HSUPAへのスケジューリングにおける類似性により、DC−HSUPAのE−TFC制約プロシージャは再利用されてもよい。例示のステップは以下のとおりである。
ステップ1における、電力事前割り当てプロシージャ:送信のために各ストリームにどのくらいの電力量が割り当てられるかを決定するため、WRTUは、スケジューリングされていない送信に対して、電力、Pnon−SGをプライマリストリームに事前割り当てする。2つのストリーム上でスケジューリングされたE−DCH送信に許容される最大残余電力は、式(7)により判定されてもよい。
Premaining,s=max(PMax−PDPCCH1,target,−PDPCCH2,target PHS−DPCCH−Pnon−SG,0) 式(7)
ここで、Pnon−SGは、WRTUが、利用可能なスケジューリングされていないデータを、利用可能なスケジューリングされていないグラントに送信するために必要な電力であり、PDPCCH1,target,およびPDPCCH2,targetは、現在のWRTU DPCCH電力の推定を表す。
2つの新たな送信または2つの再送信が、同一のTTIにおける各ストリーム上に1つ存在するときに、各ストリーム上のE−DCH送信に許容される最大残余電力は、以下の2つの例示のステップにおいて計算されてもよい。ストリームi、Piに割り当てられる電力は、式(8)に従って計算されてもよい。
ここで、SGiは、ストリームiに対するサービンググラントである。
プライマリストリームについては、E−DCH送信に許容される最大残余電力は、プライマリストリームに割り当てられる電力Pnon−SGおよび電力Piの合計である。セカンダリストリームについては、E−DCH送信に許容される最大残余電力は、このストリームの電力Piである。すなわち、
Pallocated,1=P1+Pnon−SG
Pallocated,2=P2
同一のTTIにおける1つのストリーム上に1つの新たな送信が存在し、および他のストリーム上に1つの再送信が存在するときに、再送信が必要なストリームに割り当てられる電力Pallocated,x、および再送信が必要ではないストリームに割り当てられる電力Pallocated,yは、以下の式(9)により与えられる。
Pallocated,y=PMaX−PHS−DPCCH−ΣiPDPCCHi,target−PE−DPCCH,x−PE−DPDCH,x
Pallocated,x=PE−DPCCH,x+PE−DPDCH,x 式(9)
ステップ2において、ストリームiについてE−TFC選択に利用可能な、推定されるNRPMは、E−TFC候補jに対する以下の式(10)に基づいている。
NRPMi,j=(Pallocated,i−PE−DPCCH,j,i)/PDPCCHi,target 式(10)
ここで、PE−DPCCHj,iは、ストリームiのE−TFCIjに対する推定されるE−DPCCH送信電力を表す。
ステップ3において、各ストリームについて、従来の手法を使用してサポートされるかが、各E−TFCに対して判定されてもよい。
1つの実施形態において、デュアルストリーム送信について、スケジューリングされていない送信に対する電力は、第1のストリームに対してのみ事前割り当てされない。そのような方法において、スケジューリングされていないデータは、ストリームのいずれか上で送信されてもよいので、スケジューリングされていないデータに対する電力事前割り当ては、必要ないこともある。そのような方法において、残余電力は、以下の式(11)に従って判定されてもよい。
Premaining,s=max(PMax−PDPCCH1,target,−PDPCCH2,target PHS−DPCCH,0) 式(11)
上記説明したようにグラント比率に従って電力を分割した後、プライマリストリームについて、E−DCH送信に許容される最大残余電力は、プライマリストリームに割り当てられる電力Piに対応する。セカンダリストリームについては、E−DCH送信に許容される最大残余電力は、このストリームの電力Piである。すなわち、以下のとおりである。
Pallocated,1=P1
Pallocated,2=P2
次いで、これらは、以下の式(12)に従って、候補のE−TFCIjについて各ストリームiに対してNRPMi,jを判定するために使用される。
NRPMi,j=(Pallocated,i−PE−DPCCH,j,i)/PDPCCHi,target
または
NRPMi,j=(Pallocated,i−PE−DPCCH,j,i)/PDPCCH1,target 式(12)
この方法の別の実施形態において、2つのストリーム間のグラントは独立していない。1つの例において、WRTUは、グローバルおよび動的なサービンググラントを受信する。WRTUはさらに、グローバルグラントから各ストリームに対するグラントを取得するために使用される、グラントオフセットによって構成される。たとえば、簡潔にするために、上記の概念を使用して、グローバルグラントをSGtot、グラントオフセットをγ2と定義すると、ストリーム1および2に対するサービンググラントはそれぞれ、式(13)および式(14)により計算されてもよい。
SG1=γ2SGtot 式(13)
SG2=(1−γ2)SGtot 式(14)
WRTUは、SG1およびSG2のそれらの値を使用して、上記で説明した電力分割アルゴリズムを適用してもよい。WRTUは、RRCシグナリングを介して、または別のダウンリンク信号(たとえば、構成された特殊E−RNTI値をもつE−AGCHまたは同様のチャネル)を介して、グラントオフセットγ2値を受信してもよい。あるいは、グラントオフセットの値は、仕様で固定されてもよい。
2.2.2.2 PMax分割に基づく電力分割
この例示の方法において、WRTUは、PMaxの電力分割に基づいて、各ストリームに対して独立して、サポートされるE−TFCIのセットを計算する。ストリームi=1,2のNRPMは、式(15)のように表されてもよい。
NRPMi,j=(PMaxi,j−PDPCCH,i,target−PDPDCH,i−PHS−DPCCH,i−PE−DPCCH,i,j)/PDPCCH,i,target, 式(15)
ここで、NRPMi,jは、ストリームiおよびE−TFCIjに対する正規化残余電力であり、PMaxi,jは、ストリームiに許容される最大電力であって、場合によってはE−TFCjに対する最大電力低減(MPR)を考慮に入れる場合もある。PDPCCH,i,targetは、ストリームiに対する推定されたDPCCH電力ターゲットであり、PDPDCH,iは、ストリームiに対するDPDCHの電力(オプションで第2のストリームに対してNull)であり、PHS−DPCCH,iは、ストリームiに対するHS−DPCCHの電力(オプションで第2のストリームに対してNull)であり、PE−DPCCH,i,jは、ストリームiおよびE−TFCIjに対するE−DPCCHの電力(オプションで第2のストリームに対してNull)である。
各ストリームについてNRPMが計算されると、WRTUは、サポートされるか否かを判定するために、NRPMが各E−TFCに必要な正規化電力と比較される従来の手法を使用して、サポートされおよびブロックされるE−TFCのセットを計算してもよく、たとえば、ストリームi上のE−TFCIjは、以下の式(16)が成立する場合、サポートされる。
NRPMi,j≧Σ(βed,j/βc)2 式(16)
それ以外の場合、ブロックされる。
各ストリームに対する最大電力を判定するため、WRTUは、以下の2つの手法の1つまたは複数を、個別に、または任意の組合せで使用してもよい。
第1の手法において、WRTUは、2つのストリーム間の電力分割を示す明示的な信号をNodeBから受信する。信号は、TTIごと、またはそれ以下の頻度で送信されてもよく、その場合WRTUは、E−TFC制約を実行するときに最後にシグナリングされた値を使用してもよい。たとえば、この信号は、2つのストリーム間、または同様にPMax1とPMax2との間の相対電力を示すルックアップテーブルについてのインデックスにより構成されてもよく、PMax1(i=1,2)は、必ずしもMPRを考慮に入れないストリームiの最大許容電力を示す。最大WRTU送信機電力(ここではPMax)(RRCシグナリングを介してシグナリングされてもよく、またはWRTU電力クラスから取得されてもよい)により許容される合計最大、ならびにシグナリングされたインデックスおよび電力比テーブルから得られるこの電力比、Γ=PMax2/PMax1、を使用することにより、WRTUは、たとえば式(17)および式(18)のように、i=1,2についてPMaxiを計算してもよい。
PMax1=PMax/(1+Γ) 式(17)
PMax2/PMax/(1+1/Γ) 式(18)
あるいは、および制御チャネルには必然的となる割り当て電力不足を回避するため、WRTUは、制御チャネルに対して電力を事前割り当てし、および電力分割を適用してもよい。これは、以下のように(たとえば、電力が両ストリームで事前割り当てされると仮定して)達成され、WRTUはストリーム1への制御チャネルに必要な電力を事前割り当てし、低減PMaxを以下の式(19)のように計算する。
PMaxreduced=PMax−Ppre,1−Ppre,2 式(19)
ここで、Ppre,1は、ストリームi,i=1,2に事前割り当てされる電力である。次いで、電力はΓに従って分割され、PMax1およびPMax2は以下の式(20)および式(21)ように得られてもよい。
PMax1=PMaxreduced/(1+Γ)+Ppre,1 式(20)
PMax2=PMaxreduced/(1+1/Γ)+Ppre,2 式(21)
第1のストリームに事前割り当てされる電力は、DPCCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、および場合によってはDPDCHを送信するために必要な電力を含んでもよい。同様に、第2のストリームに事前割り当てされる電力は、第2のDPCCH、および場合によっては第2のE−DPCCHを送信するために必要な電力を含んでもよい。
別の方法において、PMaxreducedは、以下の式(22)に従って判定されてもよい。
PMaxreduced=max(PMax−PDPCCH1,target−PDPCCH2,target PHS−DPCCH,0) 式(22)
次いで、UEは、各ストリームについてPmax,allocated,i(i=1,2)を判定してもよい。
PMax,allocated1=PMaxreduced/(1+Γ)
PMax,allocated2=PMaxreduced/(1+1/Γ)
PMax,allocated,iが判定されると、UEは、E−TFC候補jについて以下の式(23)に基づいて各ストリームIのNRPM計算を実行してもよい。
NRPMi,j=(PMaxallocated,i−PE−DPCCH,i,j)/PDPCCHi,target 式(23)
代替的な実施形態において、PDCCH1,targetのみが、両ストリームに対するNRPM計算に使用されてもよい。これは、上記で説明されるその他の実施形態に適用可能であってもよい。NRPM計算の1つの例が以下の式(24)に示される。
NRPMi,j=(PMaxallocated,i−PE−DPCCH,i,j)/PDPCCH1,target 式(24)
WRTUは、Γの値を、たとえばシグナリングされたインデックスを実際の電力比に関連付けるテーブルから、判定してもよい。表3は、Γの例示の値がdB単位で示される、PMax2とPMax1との電力比についての例示のルックアップテーブルを示す。
各ストリームに対する最大電力を判定するための第2の手法において、WRTUは、瞬間DPCCH電力比に基づいて、PMax2とPMax1との間の電力分割を計算してもよい。たとえば、2つの電力制御ループを使用するときは、WRTUは、式(25)におけるようにPMax2とPMax1との間の比を計算してもよい。
Γ=PDPCCH2,target/PDPCCH1,target 式(25)
このようにして、より多くの電力が、最良の条件を有するストリームに割り当てられるようになる。
各ストリームに対する最大電力を判定するための第3の手法において、WRTUは、構成済みまたは事前定義済みの分割係数γに基づいて、電力分割を計算してもよい。各ストリームに対する最大電力は、以下の式(26)および式(27)などの、電力分割係数に従って判定されてもよい。
PMax1=γPMax 式(26)
PMax2=(1−γ)PMax 式(27)
次いで、Pmax,iは、各候補E−TFCIjについて各ストリームに対してNRPM(NRPMi,j)を判定するために、上記で説明したNRPM式への入力として使用されてもよい。この手法の一部として、最大電力分割は、代替として、以下の式(28)に従って、電力が制御チャネルに割り当てられた後に実行されてもよい。
PMaxreduced=PMax−Ppre,1−Ppre,2 式(28)
ここで、Ppre,1は、ストリームi,i=1,2に事前割り当てされる電力である。次いで、電力はΓに従って分割され、PMax1およびPMax2は以下の式(29)および式(30)ように得られてもよい。
PMax1=γPMaxreduced+Ppre,1 式(29)
PMax2=(1−γ)PMaxreduced+Ppre,2 式(30)
第1のストリームに事前割り当てされる電力は、DPCCH、HS−DPCCH、E−DPCCH、および場合によってはDPDCHを送信するために必要な電力を含んでもよい。同様に、第2のストリームに事前割り当てされる電力は、第2のDPCCH、および場合によっては第2のE−DPCCHを送信するために必要な電力を含んでもよい。
別の方法において、PMaxreducedは、以下の式(31)に従って判定されてもよい。
PMaxreduced=max(PMax−PDPCCH1,target,−PDPCCH2,target PHS−DPCCH,0) 式(31)
次いで、UEは、各ストリームについてPmax,allocated,i(i=1,2)を判定してもよい。
PMax,allocated1=γPMaxreduced
PMax,allocated2=(1−γ)PMaxreduced
PMax,allocated,iが判定されると、UEは、E−TFC候補jについて以下の式(32)または式(33)に基づいて、各ストリームIに対してNRPM計算を実行してもよい。
NRPMi,j=(PMaxallocated,i−PE−DPCCH,i,j)/PDPCCHi,target 式(32)
NRPMi,j=(PMaxallocated,i−PE−DPCCH,j,i)/PDPCCH1,target 式(33)
次いで、各NRPMに基づいて、UEは、各ストリームについてサポートされるE−TFCIのセットを判定してもよい。
2.2.3 プライマリストリームE−TFCに基づいたNRPMレベルでの分割
この例示の方法において、WRTUは、合計NRPMの分割に基づいて、プライマリストリームに対するサポートされるE−TFCIのセットを計算してもよい。WRTUは、NRPM分割係数γNRPMによって構成され、このコンテキストにおいて、プライマリストリームに割り当てられるNRPMの一部はγNRPMであり、セカンダリストリームに割り当てられるNRPMの一部は(1−γNRPM)である。
説明を簡潔にするために、ここでは、γNRPM=0.5と仮定され、それによってこの場合は、NRPMの半分が各ストリームに割り当てられる。さらに、提示を簡略にするために、セカンダリストリーム上にDPDCHまたはHS−DPCCHが存在せず、およびS−DPCCHは独立して電力制御されないと仮定される。
さらに、各ストリーム上のE−DPCCHの電力およびPMaxバックオフが、プライマリストリーム上で使用されるE−TFCによって判定されること(オプションで、デュアルストリーム送信が存在すること)を仮定して、合計NRPMは式(34)のように表されてもよい。
NRPMtot,j=(PMaxj−PDPCCH,target−PS−DPDCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPCCH,j−PS−E−DPCCH,j)/PDPCCH,target 式(34)
ここで、NRPMtot,jは、プライマリストリーム上のE−TFCIjの合計正規化残余電力であり、PMaxjは、許容される最大電力であって、場合によってはプライマリストリームのE−TFCjの最大電力低減(MPR)を考慮に入れる可能性もあり、PDPCCH,targetは、推定されるDPCCH電力ターゲットであり、PS−DPCCH,targetは、推定されるS−DPCCH電力ターゲットであり(DPCCH電力ターゲットに関してオフセットに基づいてもよく、またE−TFC/E−TFCの組合せに依存する可能性のある一部の電力ブーストを含んでもよく、この場合インデックスjにも依存する)、PDPDCHは、DPDCHの電力であり、PHS−DPCCHは、HS−DPCCHの電力であり、PE−DPCCH,jは、プライマリストリーム上のE−TFCIjのE−DPCCHの電力であり、PS−E−DPCCH,jは、プライマリストリーム上のE−TFCIjに対するセカンダリストリームE−DPCCH(S−DPCCH)の電力である。セカンダリストリームに送信が行なわれないと仮定して、プライマリストリームのNRPMを計算するために、この項はNullであってもよいことを理解されたい。
WRTUは、式(35)に従って、各E−TFCjに対してプライマリストリームのNRPMを計算してもよい。
NRPMi,j=γNRPM×NRPMtot,j 式(35)
次いで、WRTUは、以下の式(36)の関係が成立する場合、E−TFCjがサポートされる従来の手段を使用して、プライマリストリームに対する各E−TFCの状態を判定する。
NRPM1,j≦Σ(βed,j/βc)2 式(36)
それ以外の場合は、ブロックされる従来の手段を使用して、プライマリストリームに対する各E−TFCの状態を判定する。
オプションで、WRTUはまた、セカンダリストリームに対する各E−TFCの状態を計算してもよい。1つの手法において、WRTUは、セカンダリストリームに対するNRPMの残余部分を使用して、セカンダリストリームに対する各E−TFCの状態を計算してもよい。WRTUは最初に、式(37)のようにセカンダリストリームに対するNRPMを計算する。
NRPM2,j=(1−γNRPM)×NRPMtot,j 式(37)
次いで、WRTUは、場合によっては調整された利得係数(β’ed,j)を使用して、以下の式(38)の関係が成立する場合、E−TFCjがサポートされる従来の手段を使用して、セカンダリストリームに対する各E−TFCの状態を判定する。
NRPM2,j≧Σ(β’ed,j/βc)2 式(38)
それ以外の場合、ブロックされるという従来の手段を使用して、セカンダリストリームに対する各E−TFCの状態を判定する。調整された利得係数(β’ed,j)は、従来の基準利得係数、およびセカンダリストリーム品質のNodeBインジケーションから導出された(たとえば、別個のE−AGCHまたは類似するチャネル上でシグナリングされた)オフセットから導出されてもよい。セカンダリストリームに対する調整された利得係数を計算する方法は、後段においてさらに詳細に説明される。
(β’ed,j)はまた、WTRUがNRPM、およびセカンダリストリームに対してサポートされるE−TFCIのセットを判定する、上記のその他の実施形態にも適用可能であることに留意されたい。
2.2.3.1 例示的な再送信のケース(プライマリストリーム上で)
プライマリストリーム上でHARQ再送信がある場合、WRTUは、セカンダリストリームに対してサポートされるE−TFC、およびブロックされるE−TFCのセットを判定するように構成されてもよい。セカンダリE−DPDCHの電力が、プライマリE−DPDCHの電力と同一であるという制約の下、E−TFC制約プロシージャは、その特定の場合において、セカンダリE−DPDCHを、プライマリE−DPDCHと同一の電力で送信するために十分な電力が使用可能であることを保証する必要がある。次いで、制約プロシージャは、NRPM、HARQオフセット、およびセカンダリストリーム品質差(すなわち、セクション3.1で定義されているΔMIMO)に基づいて、サポートされるE−TFCを判定してもよい。
再送信するE−DPDCHおよび関連するE−DPCCHの電力を、それぞれPE−DPDCHおよびPE−DPCCHと称するものとする。WRTUは、たとえば、式(39)を使用して、セカンダリストリームに使用可能な残余電力を計算することにより、(プライマリストリームと同一の電力で)セカンダリストリームを送信するための十分な電力を有するかどうかを判定する(デュアルストリーム送信を仮定し、および潜在的なブーストを伴うすべての制御チャネルを考慮に入れて、PMax上の適切なバックオフにより)。
Prem−secondary=PMax−PDPCCH,target−PS−DPCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPDCH−PE−DPCCH−PS−E−DPCCH 式(39)
Prem−secondary≧PS−E−DPDCHであり、セカンダリストリームの電力がPS−E−DPDCH=PE−DPDCHである場合、WRTUは、セカンダリE−DPDCHを送信するのに十分な電力を有し、それ以外の場合、十分な電力はなく、WRTUはデュアルストリームで送信しない。PE−DPCCHは、再送信が行なわれているストリームにおけるE−DPCCHの電力である。PS−E−DPCCHは、対応するPS−E−DPDCHにより、候補E−TFCIに対するS−E−DPCCHの電力に対応してもよい。
別の例において、WRTUはまた、式(40)により、セカンダリストリームに対するNRPMを計算してもよい。
NRPM2=(PMax−PDPCCH,target−PS−DPCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPDCH−PE−DPCCH−PS−E−DPCCH)/PDPCCH,target 式(40)
ここでもPMaxが潜在的なバックオフを考慮し、および制御チャネルもまたデュアルストリーム送信に関連する潜在的なブーストを考慮することが仮定される。この例において簡潔にするため、バックオフおよびブーストは、候補E−TFCとは独立しているが、概念はそのケースにも適応してもよい。次いで、WRTUは、第2のストリームで送信することができるかどうかを判定する。
NRPM2≧PE−DPDCH/PDPCCH,targetである場合、WRTUは、セカンダリE−DPDCHを送信するのに十分な電力を有し、それ以外の場合、十分な電力はなく、WRTUはデュアルストリームで送信しない。
WRTUが、デュアルストリームで送信するのに十分な電力を有する場合、WRTUは、第2のストリームに対してサポートされるE−TFCのセットを計算してもよい。このことは、各候補E−TFCに対する必要な電力オフセットが比較される基準点として、プライマリストリームの正規化電力を使用することによって達成されてもよい。さらに具体的には、E−TFC候補jの各々について、式(41)、
PE−DPDCH/PDPCCH,target≧Σ(β’ed,j/βc)2 式(41)
である場合、セカンダリストリーム上でE−TFCjはサポートされ、それ以外の場合は、ブロックされる。調整された利得係数(β’ed,j)は、従来の基準利得係数、および場合によってはセカンダリストリーム品質のNodeBインジケーションから導出された(たとえば、別個のE−AGCHまたは同様のチャネル上でシグナリングされた)オフセットから導出されてもよい。セカンダリストリームに対して調整された利得係数を計算する例示の方法は、後段においてさらに詳細に説明される。
代替的な例において、このことは、各候補E−TFCIjについてのセカンダリストリームに対するNRPMを計算することによって実行されてもよい。
NRPM2,j=(PMax−PDPCCH,target−PS−DPCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PE−DPCCH−PE−DPCCH−PS−E−DPCCH,j)/PDPCCH,target
式(42)
各E−TFC候補jについて、NRPM2,j≧Σ(β’ed,j/βc)2である場合、セカンダリストリーム上でE−TFCjはサポートされ、それ以外の場合は、ブロックされる。サポートされるE−TFCIが見出されない場合、UEは、シングルストリーム再送信のみを送信する。
2.2.3.2 例示的な再送信のケース(セカンダリストリーム上で)
セカンダリストリーム上でHARQ再送信があるケースの第1のオプションにおいて、WRTUは、プライマリストリーム上で再送信を実行するように構成されてもよい。次いで、セカンダリストリーム上での再送信のケースは、事実上、プライマリストリーム上の再送信のケースとなり、上記で説明されるプライマリストリームのHARQ再送信のケースにおける、セカンダリストリームに対するサポートされるE−TFCのセットを計算する方法が使用されてもよい。
代替的なオプションにおいて、再送信はセカンダリストリーム上で実行され、およびE−TFC制約はプライマリストリームに対してサポートされるE−TFCのセットを計算するために実行される。各ストリーム上のE−DPDCH間で電力が等しいという状況の下、WRTUは、上記で説明されている手法と同様の手法を適用するが、今回はセカンダリストリーム再送信による手法である。
WRTUは、セカンダリストリームを送信するのに十分な電力を有するかどうかを判定してもよい(再送信するセカンダリストリームと同一の電力で)。このことは、たとえば、プライマリストリームに使用可能な残余電力を計算することにより、達成されてもよい(デュアルストリーム送信を仮定し、潜在的なブーストを伴うすべての制御チャネルを考慮に入れて、PMaxの適切なバックオフにより)。
Prem−primary=PMax−PDPCCH,target−PS−DPCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PS−E−DPDCH−PE−DPCCH−PS−E−DPCCH 式(43)
Prem−primary≧PE−DPDCHであり、セカンダリストリームの電力がPE−DPDCH=PS−E−DPDCHである場合、WRTUは、プライマリE−DPDCHを送信するのに十分な電力を有し、それ以外の場合、十分な電力はなく、WRTUはデュアルストリームによって送信しない。
別の例において、WRTUはまた、以下の式(44)のように、プライマリストリームのNRPMを計算してもよい。
NRPM1=(PMax−PDPCCH,target−PS−DPCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PS−E−DPDCH−PE−DPCCH−PS−E−DPCCH)/PDPCCH,target 式(44)
ここでもPMaxが潜在的なバックオフを考慮し、制御チャネルもまたデュアルストリーム送信に関連する潜在的なブーストを考慮することが仮定される。この例において簡潔にするため、バックオフおよびブーストは、候補E−TFCとは独立しているが、概念はそのケースにも適応してもよい。次いで、WRTUは、第2のストリーム上で送信することができるかを判定する。
NRPMi≧PS−E−DPDCH/PDPCCH,targetである場合、WRTUは、セカンダリストリームE−DPDCHと同一の電力でプライマリE−DPDCHを送信するのに十分な電力を有し、それ以外の場合、十分な電力はなく、WRTUはデュアルストリームで送信しない。
代替として、NRPM1,jは、以下の式(45)のように判定される。
NRPM1,j=(PMax−PDPCCH,target−PS−DPCCH,target−PDPDCH−PHS−DPCCH−PSE−DPDCH−PS−E−DPCCH−PE−DPCCH,j)/PDPCCH,target 式(45)
次いで、UEは、セカンダリストリームにおいて再送信されるべきE−TFCIと組み合わせてサポートされるE−TFCIIを判定する(たとえば、NRPM1,j≧Σ(βed,j/βc)2である場合、プライマリストリームでE−TFCjはサポートされ、それ以外の場合は、ブロックされる)。サポートされるE−TFCIが見出されない場合、UEは、両ストリームで送信する十分な電力を有していないと判定する。
WRTUが、デュアルストリームにより送信するのに十分な電力を有していない場合、WRTUは、1つのオプションにおいて、セカンダリストリーム上での再送信を実行してもよい。1つの代替のオプションにおいて、WRTUは、(事実上HARQストリーム関連を変更して)プライマリストリーム上での再送信を実行してもよい。
WRTUが、デュアルストリームで送信するのに十分な電力を有する場合、WRTUは、プライマリストリームについてサポートされるE−TFCのセットを計算してもよい。このことは、各候補E−TFCに対して必要な電力オフセットが比較される基準点として、セカンダリストリームの正規化電力を使用することによって達成されてもよい。さらに具体的には、各E−TFC候補jの各々について、式(46)、
PS−E−DPDCH/PDPCCH,target≧Σ(βed,j/βc)2 式(46)
である場合、セカンダリストリーム上でE-TFCjはサポートされ、それ以外の場合は、ブロックされる。利得係数(βed,j)は、従来の方法を使用して計算されてもよい。
3. セカンダリストリームの利得係数を計算する例示的な方法
3.1 ストリームの均等な電力に基づく例示的な方法
ここで、両ストリーム上でのE−DPDCHが、等しい電力量を使用して送信されることが仮定される。さらに、DPCCHが基準電力レベルであると仮定して、この手法は、両ストリームが同一の利得係数を使用することを意味する(同一のトランスポートフォーマットが両ストリームに使用されると仮定して)。
セカンダリストリームは通常、チャネルのより弱い固有モード上で送信されるので、プライマリストリームよりも低い品質を有する。品質の差を調整するため、WRTUは、プライマリストリームに関して、相対品質差を示す信号をNodeBから受信してもよい。この品質差をdB単位でΔMIMOと表すものとする(たとえば、プライマリストリームとセカンダリストリームとの間のSNR差は、ΔMIMO=SNRprimary−SNRsecondary(dB)である)。この定義を使用すると、一般にΔMIMOは正となり、0dBは2つのストリーム間の同様の品質を示す。大きなΔMIMOは、弱いセカンダリストリームSNRを示す。
3.1.1 セカンダリストリームに対する利得係数を計算する例示的な方法
E−DPDCH電力外挿公式が適切に構成されるとき、セカンダリストリームに対するE−TFCの調整された利得係数は、以下のように計算されてもよい。
セカンダリストリームのi番目のE−TFCについて、一時利得係数β’ed,i,harqは、以下の式(47)のように計算される。
同様に、E−DPDCH電力内挿公式が構成されるとき、βed,ref,1およびβed,ref,2は、それぞれ、プライマリおよびセカンダリ基準E−TFCの基準利得係数を示すものとする。Le,ref,1およびLe,ref,2は、それぞれ、プライマリおよびセカンダリ基準E−TFCに使用されるE−DPDCHの数を示すものとする。Le,iは、i番目のE−TFCに使用されるE−DPDCHの数を示すものとする。SF2が使用される場合、Le,ref、1、Le,ref、2、およびLe,iは、SF4を仮定する物理チャネルの等価数である。Ke,ref,1およびKe,ref,2は、それぞれ、プライマリおよびセカンダリ基準E−TFCのトランスポートブロックサイズを示すものとする。Ke,iは、i番目のE−TFCのトランスポートブロックサイズを示すものとし、E−TFCIとE−DCHトランスポートブロックサイズとの間のマッピングが理解されよう。i番目のE−TFCについて、セカンダリストリームに対する一時変数β’ed,i,harqは、以下の式(48)のように計算される。
以下の式(49)の場合、例外としてβ’ed,i,harqは0に設定される。
E−DPDCH電力外挿および内挿のいずれのケースについても、ΔMIMOが無限大(∞)に設定されると、セカンダリストリームはデータを搬送しなくてもよく、およびWRTUは対応する利得係数を計算する必要はなくなる。
3.1.2 セカンダリストリームに対するペイロードを計算する例示的な方法
プライマリストリームについて判定された電力または利得係数に基づいて、セカンダリストリームに対するビット数または最大ペイロードを取得するために、WRTUは、以下の計算を実行してもよい。今回、セカンダリストリームが搬送することができる最大ビット数は、以下のように計算されてもよい。
プライマリストリームからの電力比は、ネットワークによってシグナリングされたセカンダリストリーム電力オフセットΔMIMOを使用して、基準E−TFC(E−TFCref,m)に対応するビット数から計算される、セカンダリストリーム上での次の送信に対して1ビットの精度でスケジューリングされたデータのビットの最大数を判定するために使用されてもよく、およびE−DPDCHの電力外挿公式が構成される場合、
最高値は以下の値より小さいかまたは等しい。このビットの最大数は、Ke,ref,nビットよりも小さいものとする、ただし、Ke,ref,nはセカンダリストリームの任意のより大きいn番目の基準E−TFC(E−TFCref,n)に対応するものとし、m=1の場合を除き、E−TFCref,mのKe,ref,mよりも大きいかまたはこれと等しいものとする。それ以外の場合、E−DPDCH電力内挿公式が構成される場合、
Ke,ref,m+1が、最高基準E−TFC(E−TFCref,M)のビット数に対応する場合を除き、この最大ビット数はKe,ref,m+1ビットよりも小さいものとし、またm=1の場合を除き、この最大ビット数はE−TFCref,mのKe,ref,mよりも大きいかまたはこれと等しいものとする。
上記のKe,ref,mおよびLe,ref,mは、非特許文献1において与えられる。Aed,mは、E−TFCref,mに割り当てられている量子化振幅比を示し、参照により本明細書に組み込まれる非特許文献2において定義されている。Po,stream1は、プライマリストリームに対する電力オフセットである。
例示の方法において、プライマリストリームに対する電力オフセットPo,stream1は、結果として得られる量子化利得係数によって表すことができ、以下の式(52)ように表されてもよい。
ここで、Le,stream1はプライマリストリーム上で使用される物理チャネルの数であり(SF2が使用される場合、Le,stream1はSF4を仮定するチャネルの等価数である)、Aed,stream1はプライマリストリーム上で使用される量子化振幅比である。
別の例示の方法において、プライマリストリームに対する電力オフセットは、量子化されていない値に基づいて計算されてもよい。
あるいは、許容されるビットの数を判定するために、プライマリストリームの電力オフセットを使用するのではなく、WTRUは、セカンダリストリームに割り当てられるサービンググラントの比率を使用してもよい。たとえば、1つのグローバルサービンググラントが保持されてもよく、および分割係数γに従って両ストリームにわたり分割されてもよい。このケースでは、SG1=γSGtotおよびSG2=(1−)γSGtotである。次いで、WTRUは、電力外挿公式が使用される場合、
または、電力内挿公式が使用される場合、
グラントに従って、セカンダリストリーム上で送信を許容されるビットの数を判定するために、セカンダリストリームに割り当てられたサービンググラント値を使用してもよい。ここで、基準KおよびL値は、セカンダリストリームに対する基準値または第1のストリームの基準値に対応してもよい。プライマリストリームのビット数は、SG1および非MIMO動作におけるプライマリストリーム基準値に従って判定されてもよい。
別の例示の方法において、WTRUは、プライマリストリーム上のビット数、およびビット数を単位とする今回NodeBによってシグナリングされたオフセットに基づいて、セカンダリストリーム上のビット数を計算してもよい。たとえば、Ke、1をプライマリE−DPDCHストリームに対して計算されたビット数とし、KMIMOを(たとえば物理チャネル上でインデックスを介して)NodeBによってシグナリングされたオフセットとすると、WTRUはセカンダリE−DPDCHストリームのビット数(Ke、2)を、Ke、2=Ke、1−KMIMOのように計算してもよい。WTRUは、たとえば、本明細書において説明される手法の1つに基づいて、プライマリストリームのビット数を計算してもよい。
3.1.3 セカンダリストリーム電力オフセットに基づいてランク1対ランク2の送信を判定するためのしきい値を計算する例示的な方法
WTRUは、しきい値を判定するように構成されてもよく、そのしきい値を下回る場合、ランク1送信を使用して送信し、しきい値を超える場合、ランク2送信を使用して送信してもよい。WTRUは、セカンダリストリーム電力オフセット、またはプライマリストリームに関してセカンダリストリームの相対品質を示す類似するインジケーションをNodeBから受信するように構成されてもよい。
WTRUは、たとえば次のTTIで送信され得る最高優先度の空でない論理チャネルを判定することにより、次のTTEに対するHARQオフセットを判定してもよい。次いで、WTRUは、セカンダリストリーム上の最小許容トランスポートブロックサイズ(E−TFCIMIN,2S)をサポートする、プライマリストリームE−TFCIを計算してもよい。次いで、WTRUは、そのしきい値E−TFCIMIN,2Sを下回るE−TFCIのシングルストリーム送信を適用してもよい。
より具体的には、WTRUは、E−TFCIMIN,2Sをサポートするために必要な利得係数を判定してもよい。このことは、上記の式(47)または(48)を使用して実行されてもよく、ここで、ΔMIMOはセカンダリストリーム電力オフセットである。プライマリストリームおよびセカンダリストリーム上の両E−DPDCHに対する送信電力が同一であるという仮定のもと、WTRUは、プライマリストリームに対して対応する利得係数が、セカンダリストリームに対して計算された利得係数と(一部の量子化まで)同一であると判定してもよい。次いで、WRTUは、たとえば、ΔMIMOの項を除いた式(50)および式(51)と同様の、従来の式を使用することにより、プライマリストリームの利得係数に関連するE−TFCIを判定する。次いで、WTRUは、この値E−TFCIを、しきい値、E−TFCIMIN,2Sとして使用してもよい。
理解されているように、上記のプロシージャはまた、電力レベルおよびビット数(たとえば、有限TBS値)の量子化の実施形態に適用されてもよい。
4. WRTUが送信ランクを判定するための例示的な方法
一実施形態において、NodeBは、各ストリームに対して1つ、2つのグラントをWRTUに明示的にシグナリングしてもよい。セカンダリストリームに関連するグラントは、ランクを制御してもよい。0グラントは、ランク1送信を示してもよい。非ゼログラントは、ランク2送信を示してもよい。
NodeBが2つの異なるダウンリンク物理チャネル上で2つのグラントをシグナリングする場合、WRTUは、グラントを搬送する両方の物理チャネルの存在のブラインド(blind)検出に基づいて、送信ランクを判定してもよい。たとえば、グラントを搬送する両方の物理チャネルがWRTUによって検出される場合、WRTUは、それがランク2送信であると判定する。そのような物理チャネルが1つだけ検出される場合、WRTUは、それがランク1送信であると判定する。
あるいは、WRTUは、所与の送信ランクにより半静的に構成されてもよい。たとえば、このことは、HS−SCCH順序またはE−AGCHシグナリング(または同様のチャネル)を介して行なわれてもよい。WRTUは、新たな信号が受信されるまで、そのランク構成を保持してもよい。
WRTUは、ランクインジケーション(1または2)を最大ランクインジケーションとして使用するように構成されてもよく、すなわち、WRTUは、ランク2によって構成されるときに、ランク1送信も使用してもよい(たとえば、そのバッファ内に少ないデータ量をもつ場合)。あるいは、WRTUは、ランクインジケーション(1または2)を絶対ランクインジケーションとして使用するように構成されてもよく、すなわち、WRTUは、ランク2で構成されるときに、ランク2送信のみを使用してもよい(ランク1送信についても同様である)。
たとえばWRTUが、電力およびバッファ状態などのその使用可能なリソースの正確な認識を有するように、NodeBが保持しない瞬時情報を保有することができるので、絶対ランク制御がすべての事例において適切とは限らないことに留意されたい。したがって、WRTUが、送信するストリームの数(ランク)を決定してもよい。たとえば、ランク2により送信することが許容されるときである(最大ランク制御)。
最大ランク2送信に対して構成されるときに、WRTUは、ランク1送信を仮定するE−TFC制約を実行した後に取得された最大サポートペイロード、ランク2送信を仮定するE−TFC制約を実行した後に取得された(両ストリームにわたり集約された)最大サポートペイロード、プライマリストリーム送信に対するサービンググラント、セカンダリストリーム送信に対するサービンググラント、UPH、ダウンリンク測定、および/またはバッファ情報、などの入力の1つまたは複数を、個別に、または任意の組合せで使用して、実際の送信ランク(または送信するストリームの数)を判定してもよい。以下において、WTRUが送信に対するそのランクを判定することができる基準を説明する。それらの基準は、任意の順序または組合せで使用されてもよい。
1つの例において、(すべてのレイヤまたはストリームにわたり総計された)ランク2送信に対する最大サポートペイロードが、ランク1送信に対する最大サポートペイロードよりも少ない場合は、WRTUは、次の送信がランク1送信であると判定してもよい。
別の例において、特定のしきい値に対してプライマリストリームのSGがセカンダリストリームのSGよりも大きい場合、WRTUは、次の送信がランク1送信であると判定してもよい。
別の例において、合計サービンググラントがしきい値を下回る場合、WRTUは、次の送信がランク1送信であると判定してもよい。
別の例において、WRTUは、シングルストリーム送信が、たとえば構成された時間量で、そのバッファを空にするのに十分であるかどうかを判定してもよい(WTRU電力ヘッドルームおよびサービンググラントに従って)。1つの特定の例において、この時間は、単一のTTIに相当する。WRTUが、その構成された時間中に現在のヘッドルームおよびサービンググラントによるシングルストリーム送信を使用して、そのバッファを空にすることができると推定する場合、WRTUはシングルストリーム送信を仮定してE−TFC選択を実行する。それ以外の場合、WRTUは、デュアルストリーム送信を仮定してE−TFC選択を実行する。
別の例において、WTRUは、セルにおけるその位置を示す測度、およびオプションでネットワークによって構成されたしきい値に基づいて最大ランクを判定する。さらに具体的には、WTRUは、測度をしきい値と比較することにより、使用されるべき送信ランク(または最大送信ランク)を判定してもよい。1つの特定の例において、WTRUは、UPHを測度として使用するように構成される。たとえば、WTRUは、UPHが構成されているしきい値よりも高いと判定する場合、ランク2送信(または最大ランク2送信)を使用し、それ以外の場合、WTRUはランク1送信を使用する。その他の例において、WTRUはまた、パスロス(Pathloss)、CPICH RSCP、CPICH Ec/No、または任意の他の関連する測度などの、その他の(既存の)測度を使用してもよい。
別の例において、WTRUは、非サービングNodeBからランクダウンインジケーションを受信するように構成されてもよい。たとえば、非サービングNodeBからランクダウンインジケーションを受信すると、UEは、その最大ランクをランク1動作(基本的にシングルストリームで動作する)に下げてもよい。このランクダウンインジケーションは、たとえば既存の物理チャネルまたは新しい物理チャネル上で搬送されてもよい。
別の例において、WTRUは、サービンググラントの値および構成されたしきい値に基づいて、ランクを判定するように構成されてもよい。1つの特定の例において、WTRUは、サービンググラントが構成された値を下回るときに、ランク1送信を使用するように構成される。
別の例において、WTRUは、現在のサービンググラントに関連するビット数が、構成された最小ランク2送信に関連する集約されたビット数よりも少ない場合に、ランク1送信を使用するように構成される。
別の例において、WTRUは、そのバッファにおけるデータに基づいて、ランク2送信を使用するように構成される。使用可能なデータの量は、たとえば、バッファにおける合計データに基づいて、またはそのHARQプロセスにおける最高優先度の空でない論理チャネル(またはMAC−dフロー)により多重化することができる合計データに基づいて、WTRUによって判定されてもよい。次いで、WTRUは、次の送信に使用可能なデータの量をしきい値と比較し、およびその比較の結果に基づいてランク1またはランク2送信のいずれを使用するかを判定する。しきい値は、たとえばネットワークによってシグナリングされた、絶対しきい値であってもよい。このしきい値はまた、HARQプロファイルに依存してもよく、たとえば、WTRUは構成された各HARQプロファイルに対して1つのしきい値により構成されてもよい。あるいは、WTRUは、既知のHARQオフセットおよび事前に定義されたしきい値基準点(たとえば、ビット数およびHARQオフセットペア)に基づいて構成された各HARQプロファイルに対して、しきい値を判定してもよい。別の例において、しきい値は、最小のサポートされるE−TFC組合せまたはデュアルストリーム動作に対する両ストリームにわたるビットの合計として、各HARQプロファイルについて計算されてもよい。1つのオプションにおいて、WTRUは、現在のMIMOオフセット(すなわち、NodeBによってシグナリングされるセカンダリストリームの品質)を考慮に入れて、最小のサポートされるE−TFC組合せに対する集約されたビット数を計算する。別の例において、WTRUは、デュアルストリーム送信をサポートする最小E−TFC組合せに対するプライマリストリームの2倍のビット数としてしきい値を計算する。
別の例において、WTRUは、その正規化残余電力がそれを許容する場合に限り(たとえば、E−TFC制約プロシージャに従って)、ランク2送信を使用するように構成される。より具体的には、WTRUは、サポートされるランク2送信を必要とする少なくとも1つのサポートされるE−TFCまたはE−TFC組合せがある場合に限り、ランク2送信を使用する。
別の例において、WTRUは、サービンググラントに基づいて、ランク2送信を使用するように構成される。さらに具体的には、WTRUは、そのサービンググラントがランク2送信を可能にする十分な大きさがあるかどうかを判定する。1つの例において、WTRUは、サービンググラントが構成されたしきい値を超える場合に限り、ランク2送信を使用するように構成される。1つのオプションにおいて、WTRUは、構成された各HARQプロファイルに対して1つのしきい値により構成されてもよく、および空でないバッファを有する最高優先度の論理チャネルのHARQプロファイルに関連するしきい値を適用してもよい。別のオプションにおいて、WTRUは、基準しきい値および関連するHARQプロファイルまたはHARQオフセットに基づいて、構成された各HARQプロファイルに対してしきい値を判定する。
各ストリームに対するサービンググラントを判定する1つの例において、WTRUは、グローバルグラントおよびグラントオフセット(たとえば、上記の式(14)および(15)により説明される)、または電力分割係数に基づいて、ランク2送信の各ストリームに対するサービンググラントを計算してもよい。1つの特定の例において、WTRUは、サービンググラント(またはグローバルグラント)を2つに分割することにより、各ストリームに対するサービンググラントを判定する。
別の例において、WTRUは、各ストリームに対するサービンググラント、およびオプションでセカンダリストリーム電力オフセットに従って送信することができるビット数を判定する。WTRUは、最高優先度の空でない論理チャネルに関連するHARQオフセットを使用して、この計算を実行してもよい。1つの例において、WTRUは、サービンググラントおよびセカンダリストリーム電力オフセットに従って送信することができる合計ビット数を、構成されたしきい値と比較するように構成されてもよく、サービンググラントおよびオプションでセカンダリストリーム電力オフセットに従って送信することができるビット数がしきい値を超える場合、WTRUはランク2送信を使用し、それ以外の場合、WTRUはランク1送信を使用する。あるいは、WTRUは、1つのストリームのみの全サービンググラントを使用して送信することができる合計ビット数を判定し、およびそれをしきい値と比較する。合計ビット数がしきい値を下回る場合、WTRUはシングルランク送信を仮定して実行する。合計ビット数がしきい値を超える場合、WTRUはランク2送信を考慮してもよい。1つの例において、しきい値は、デュアルストリーム送信に対するプライマリストリーム上の最小許容E−TFCの2倍のビット数に対応してもよい(たとえば、ランク2により組み合わせ、および送信することができる最小E−TFCI)。
別の例において、WTRUは、サービンググラント、およびオプションでセカンダリ電力オフセットに従ってセカンダリストリーム上で送信することができるビット数に基づいて、ランク2送信を使用するように構成されてもよい。WTRUは、たとえば最高優先度の空でない論理チャネルに関連するHARQオフセットを使用して、セカンダリストリーム上で送信することができるビット数を計算してもよい。WTRUは、サービンググラントおよびセカンダリ電力オフセットに従ってセカンダリストリーム上で送信することができる合計ビット数をしきい値と比較するように構成されてもよく、計算されたビットの数がしきい値を超える場合、WTRUはランク2送信を使用し、それ以外の場合、WTRUはランク1送信を使用する。1つの例において、WTRUは、たとえばRRCシグナリングを介して、固定のしきい値で構成される。別の例において、WTRUは、サービンググラントおよびセカンダリ電力オフセットに従ってセカンダリストリーム上で送信することができるビット数が、セカンダリストリームに対する最小構成トランスポートブロックサイズを超える場合、ランク2送信を使用するように構成されてもよく、それ以外の場合、WTRUはランク1送信を使用する。
ランク判定は、たとえば、E−TFC制約またはE−TFC選択の前にTTIごとに、WTRUによって実行されてもよい。この手法は、E−TFC制約/選択アルゴリズムの複雑さを大幅に軽減することができる。
1つの実用的な例において、WTRUは、ランク2送信に十分な電力を有すること(たとえば、上記の実施形態の1つに従って)、およびランク2送信に十分な大きさのサービンググラントを有すること(たとえば、上記の実施形態の1つに従って)、およびランク2送信に十分なデータを有すること(たとえば、上記の実施形態の1つに従って)をWTRUが判定するときに、ランク2送信を使用するように構成される。それらの基準の1つまたは複数が満たされない場合、WTRUは、ランク1送信を使用するように構成されてもよい。この基準に従ってWTRUがランク2送信を使用することを判定する場合、デュアルストリーム(ランク2)送信式に従って、E−TFC選択およびE−TFC再選択を実行してもよい。
4.1 WRTUが望ましいランクを判定する例示的な技術
1つの例において、WRTUは、高位送信ランクをさらに有効に使用することができるかどうかをネットワークに示すように構成されてもよい。インジケーションは、たとえば、E−DCH制御チャネルの単一ビット、すなわちE−DPCCHまたはS−E−DPCCHの新たなフィールド上で実行されてもよい。あるいは、このインジケーションはまた、たとえば新たなフィールドにおけるSIにおいて実行されてもよい。
WRTUは、1つまたは複数のルールに従って、望ましいランクインジケータビット(DRI:rank indicator bit)を設定してもよい。1つの例において、1)WRTUがランク1のみを使用して、構成された時間量におけるその現在のグラントおよび送信電力によりそのデータバッファを空にすることができないと判定するときに、WRTUはDRIを0に設定する、2)その現在のグラントおよび電力ヘッドルームがランク2送信を許容する場合に限り、WRTUはDRIを0に設定する、および/または3)バッファの制限がない(すなわち、そのサービンググラントに従って許容される最大レートにおいて送信している)場合に、WRTUはDRIを0に設定する、というルールの1つまたは組合せを使用して、DRIビットを設定するように構成されてもよい。
1つの例において、WRTUは、上記の基準がすべて満たされる場合にのみ、DRIを0に設定してもよい。それ以外の場合、DRIは1に設定される。
別の例において、WTRUは、シングルストリーム動作に対するリクエストをネットワークに送信するように構成されてもよい。このリクエストは、たとえば、MACヘッダの新たなフィールド上で、またはSI(たとえば、L2メッセージ)上で行なわれてもよく、あるいはこのリクエストはまた、物理チャネル上で行なわれてもよい。WTRUは、最大ランク2送信により動作するようにすでに構成されており、およびシングルストリームモードにおいて動作するべきである判定するときに(たとえば、上記の条件の1つを使用して)、シングルストリームまたはランク1において動作するリクエストを送信するように構成されてもよい。WTRUはまた、ランク1動作に対して構成されており、デュアルストリームモードで動作すべきであると判定するときに(たとえば、上記の条件の1つを使用して)、デュアルルストリームまたはランク2動作において動作するリクエストを送信するように構成されてもよい。
代替的な例において、ランク優先をネットワークに示すために、第2のストリームにおいてハッピービット(happy bit)が使用されてもよい。たとえば、プライマリストリームのE−DPCCHにおける「ハッピービット」は、既存のルールに従って設定され、両ストリーム上の合計電力および両ストリーム上の合計グラントが「ハッピービット」評価において考慮される。セカンダリストリームは、ランク1送信またはランク2を使用することを選択するかどうかをネットワークに示すために使用される。さらに具体的には、1つの例において、ハッピービットは、UEがランク2により構成され、およびWTRUがランク2を使用して送信する十分な使用可能電力を有することを判定する場合(たとえば、NRPMに従って、サポートされるE−TFCIのセットに従ってUEがランク2送信をサポートすることをUEが判定する)、「ハッピー」に設定されてもよい。ハッピービットは、UEがたとえ、ランク2を使用して送信する十分なグラントを有していないが、送信する電力を有している場合であっても、「ハッピー」に設定されてもよい。UEが、オプションで一定期間にわたり、ランク2で送信する電力を有していない場合、ビットは「アンハッピー(unhappy)」に設定される。
別の例において、ハッピービットは、UEが、ランク2送信を送信し、および現在の送信よりも高位のE−TFCIにより送信するために、使用可能なさらに多くの電力を有し、ならびにそのグラントすべてを使い尽くした場合、「ハッピー」に設定さる。オプションで、使用可能なデータはまた、ハッピービット設定の判定に使用されてもよい。現在の送信後の残りのデータ量が、上記の条件に加えてしきい値を超える場合、UEは、第2のE−DPCCHのハッピービットを「アンハッピー」に設定してもよく、それ以外の場合、ビットは「ハッピー」に設定される。
5. E−TFC選択に対する例示的な方法
5.1 シングルトランスポートブロック
MACレイヤが、物理レイヤ(PHY)によって使用されるストリームの数にかかわりなくシングルトランスポートブロックを生成するように構成されている場合、E−TFC選択プロシージャが使用されてもよい。1つの手法において、サポートされるE−TFCの各組合せに対する最大サポートペイロードは、2つのストリームが送信される場合は、2つのストリーム上で、または単一のストリームが送信される場合は、1つのストリーム上で、集約される最大ビット数として計算されてもよい。
5.2 デュアルトランスポートブロック
本開示の実施形態に従って、E−TFC選択に対するルールは以下の事項を含んでもよい。
非スケジューリング送信は、プライマリストリーム上でのみ送信されるように制限されてもよい。非スケジューリンググラントは、RRCシグナリングを介してWTRUにおいて事前構成されてもよく、NodeBが非サービンググラントを考慮してリソースを確保する必要があることに留意されたい。非スケジューリング送信をプライマリストリームに制限することは、NodeBの実施態様を簡略にし、および無線リソース使用状況を改善することができる。実際、非スケジューリング送信はスケジューリングされたグラントを必要としないので、NodeBは、潜在的な非スケジューリング送信までのノイズ上昇の一部を確保する必要がある。非スケジューリング送信をプライマリストリームに制限することにより、NodeBは、プライマリストリームにはリソースを確保することだけが必要となる。加えて、セカンダリストリームのほうが弱いことがあるので、非スケジューリング送信にはプライマリストリームを使用することがより効率的となる場合がある(通常遅延の影響をより受けやすい、たとえばVoIP)。したがって、プライマリストリーム上でのみ非スケジューリング送信を制限することが有利である場合がある。非スケジューリングデータを、2つのストリームのいずれか上で送信することができる場合、電力は非スケジューリング送信に事前割り当てされる必要はない。
WRTU送信電力およびUL干渉を最小にするため、バッファ占有により判定されるWRTUの実際のペイロードが、いずれもランク2送信の前提に基づいて評価される最大サポートペイロードおよび合計グラントペイロードの最小限よりも小さくなると、WRTUは最初に、その実際のペイロードを、いずれもランク1送信の前提に基づいて評価される最大サポートペイロードおよび合計グラントペイロードの最小限と比較することにより、それがランク1送信で送信されうるかどうかを照合してもよい。確認できない場合、ランク2送信が使用される。
1つの例において、実際のペイロードは、空でない最高優先度キュー内のデータにより(多重化リストに従って)多重化することができるバッファ内の合計データ量を計算することによって、WRTUにより判定されてもよい。最大サポートペイロードおよび合計グラントペイロードは、空でない最高優先度キューのHARQオフセットを使用することにより取得または計算されてもよい。
別の例において、上記で説明したように判定された実際のペイロードは、しきい値(たとえば、ランク2送信を検討するための最小ペイロード)と比較される。ペイロードがこのしきい値を下回る場合、UEは、シングルランクの送信を仮定してE−TFC選択および制約の実行を進める。それ以外の場合、UEは、ランク2送信を検討してもよい。ランク2送信はさらに、グラントおよび電力に依存してもよい。
6. 最大サポートペイロードを決定する例示的な方法(たとえば、グラントに基づいて)
E−TFC選択プロシージャの一部として、WRTUは、次の送信中にWRTUによって送信することができる最大MAC PDUである最大サポートペイロードを計算してもよい。最大サポートペイロード(MSP)は、最高優先度の空でないMACフローの使用可能な電力および電力オフセットに基づいて、WRTUが送信することができる最大ビット数である。合計グラントペイロードは、所与のスケジューリングされたグラント、および電力オフセット、およびスケジューリングされていないグラントによって送信することができる最大データ量である。スケジューリング情報(SI)が送信される必要がある場合、合計グラントペイロードは、SIに関連するビット数も含む。残りの使用可能なペイロードまたは許容されるペイロードは、最大サポートペイロードと合計グラントペイロードとの間の最小値によって判定される(たとえば、最小(最大サポートペイロード,合計グラントペイロード)。
WRTUの構成およびストリームの数に応じて、WRTUは、異なる方法で残りの使用可能なペイロードを計算してもよい。残りの使用可能なペイロードを計算する以下の手法は、構成に基づいてWRTUにより実行されてもよい。
6.1 シングルストリーム送信
シングルストリーム送信に対する残りの使用可能なペイロードを計算する際に、WRTUは、従来の方法を使用してもよく、ビットの最大数がグラントおよびオプションでSIに対応する最小ビット数(たとえば、合計グラントペイロード)、ならびに考慮中のHARQプロファイルの電力オフセットに対する最大のサポートされるE−TFCのビット数(たとえば、最大サポートペイロード)に基づいて判定される。
6.2 ストリーム間の均等な電力を仮定するデュアルストリーム送信
このコンテキストにおいて、WRTUが残りの使用可能なペイロードを計算することを必要とする多くの考えられる状況がある。
第1の状況において、WRTUは、デュアルストリームにより送信するように構成されてもよく、HARQプロセスは空であり、およびHARQエンティティは送信に2つの(新しい)ストリームを要求する。そのような場合、WRTUは、第1のストリームに対する残りの使用可能なペイロードを以下のように計算することができる。
6.2.1 第1のストリーム
WRTUは、次の送信のHARQプロファイルおよび対応する電力オフセットを判定する。WRTUが、上記で説明した方法のいずれかに従って、対応する電力オフセットに対するプライマリストリームについての最大にサポートされるE−TFCを判定する(たとえば、最大サポートペイロード)。次いで、WRTUは、グラントに従って、プライマリストリーム上でサポートすることができる最大ペイロードを判定する。デュアルストリーム送信が仮定されているので、WRTUは、合計サービンググラントを事前構成された比率によってスケーリングする。この比率は、仕様においてあらかじめ決定されてもよい(たとえば、0.5)。この比率はまた、(セクション2.2.3で定義されるように)γNRPMと同一であってもよい。WRTUは、MACプロトコル仕様の適切な公式に従って(すなわち、式(50)および式(51)におけるものと同一の式を使用して、ただしΔMIMO=0dB、およびPo,stream1の代わりにスケーリングされたServing_Grantで)ビット数を計算する。この値は、使用可能なグラントペイロードに対応する。ついで、WTRUは、許容されるMAC−dフローのスケジューリングされていないグラントを合計することにより、使用可能なスケジューリングされていないペイロードを判定してもよい。次いで、「合計グラントペイロード」は、SIが送信される場合、使用可能なグラントペイロード、および使用可能なスケジューリングされていないペイロード、およびSIの合計である。次いで、WRTUは、「合計グラントペイロード」に従って、残りの使用可能なペイロードを、最小限の最大E−TFCおよび最大ビット数として計算する。この例において、スケジューリングされていないデータは、プライマリストリーム上で送信されることに留意されたい。
6.2.2 第2のストリーム
第2のストリームの場合、WRTUは、プライマリストリーム上で計算されたE−DPDCHの電力オフセット(E−TFC選択を介してWRTUがプライマリストリームに対するE−TFCを選択した後)、およびNodeBによってシグナリングされたΔMIMOを使用して、グラントおよびMIMOチャネル条件に従ってセカンダリストリームによりサポートされる最大ビット数を計算してもよい(たとえば、セカンダリストリームに対して使用可能なグラントが付与されたペイロード)。初めからWTRUはデュアルストリーム送信を仮定しており、およびセカンダリストリームはプライマリストリームと同一の電力で送信されるので、この場合、WRTUが所与のトランスポートブロックに対して十分な電力を有するかどうかを確認する必要はない。しかし、セカンダリチャネル条件は、プライマリチャネル条件よりも劣っている場合もある。したがって、WRTUは、以下の事項に基づいて残りの使用可能なペイロードを計算する。最初に、WTRUは、基準利得係数およびプライマリストリームに対して選択されたE−TFCによって判定されたプライマリストリーム送信の電力オフセットに基づいて、セカンダリストリーム送信の電力オフセットを判定する。次いで、WRTUは、構成に応じて式(50)および(51)を使用して、NodeBによってシグナリングされたセカンダリストリーム電力オフセット(ΔMIMO)を使用して、残りの使用可能なペイロードであるセカンダリストリームで送信することができる最大ビット数を計算する。
この例においてスケジューリングされていないデータはプライマリストリームにあるので、合計グラントペイロードは、SIがセカンダリストリームで送信される場合、使用可能なグラント付与されたペイロードにスケジュール情報ビットを加えたものと等しい。加えて、この例において、UEは、セカンダリストリームに対してサポートされるE−TFCを判定する必要はない。
第2のストリームに対するこのプロシージャはまた、WRTUがデュアルストリーム送信のために構成され、再送信が進行中である場合にも適用されてもよい。その場合、新たな送信は第2のストリームにマッピングされてもよく、およびWRTUはこのプロシージャを使用して、セカンダリストリームについてのみMSPを計算する(これは再送信中であるので、プライマリストリームについてMSPを計算する必要はない)
WRTUが、2つのストリーム上で単一のトランスポートブロックを送信するように構成される場合、送信することができるビットの数は、合算された第1および第2のストリームの合計ビット数に対応する。
あるいは、別の例において、WTRUは、事前構成された比率によりセカンダリストリームグラントを判定することにより、セカンダリストリームに対してグラント付与されたビット数を判定してもよい(たとえば、(1−γ)SGtot)。次いで、UEは、SG2およびネットワークによってシグナリングされたMIMOオフセット(または新たな基準E−TFCI)を使用して、セカンダリストリームの使用可能なグラント付与されたペイロードを判定してもよい。WTRUは、セカンダリストリームに対するE−TFC制約および使用可能な電力に基づいて、セカンダリストリームに対する「最大サポートペイロード」を判定する。このことは、プライマリストリームと同一の電力を使用するが、セカンダリストリームに対するMIMOオフセットおよび/または場合によっては新たなHARQ電力オフセットを考慮した後の、サポートされるペイロードに対応してもよい。あるいは、「最大サポートペイロード」は、電力が両ストリームに従って分割された後、E−TFC制約に従って判定された値に対応してもよい。上記の両方の例について、セカンダリストリームのビットの数を判定するときに、UEは、新たなより高い優先度のMAC−dフロー(たとえば、最高優先度MAC−dフローの場合)がプライマリストリーム上でそのバッファを空にしたことを判定してもよく、またはセカンダリストリーム上で送信されることが許容されない(たとえばスケジューリングされていない送信のために)。新たなより高い優先度MAC−dフローに従って、UEは、送信することができるビット数を判定するために式で使用する新たなHARQプロファイル電力オフセットを判定してもよい。
両方の例について、残りの使用可能なペイロードを決定した後、E−TFC選択は、プライマリストリーム上で送信されるべきTBを、「残りの使用可能なペイロード」の最大限まで満たす。論理チャネルまたはMAC−dフローの優先度に従って、UEは、バッファ内の使用可能なデータの最小限、使用可能なグラント付与されたペイロード(MAC−dフローがスケジュール外のフローである場合、そのMAC−dフローに対するスケジューリングされていないグラントまで)、および「残りの使用可能なペイロード」まで、TBをデータで満たす。次いで、UEは、第1のストリームに対する残りの使用可能なペイロードに従って、TBにまだ使用可能なスペースがある場合、次の最高優先度MAC−dフローに進み、以下同様である。プライマリストリームが満たされると、UEは、第2のストリームに移動する。この時点において、上記で説明したように、新たな最高優先度MAC−dフローが判定され、したがって新たなHARQプロファイル(電力オフセット)が、第2のストリームで送信されうるビット数を判定するためにE−TFC選択/制約への入力として使用される。あるいは、プライマリストリームの場合と同一のHARQ電力オフセットが使用される。判定された使用可能な残りのペイロードに基づいて、WTRUはセカンダリストリームを満たす。
両ストリーム上で使用される電力が同等でなければならない場合、およびセカンダリストリーム上でトランスポートブロックを満たすのに十分なデータがない場合、WTRUは、MAC PDUをパディングする、または残りのデータを送信するためにより小さいトランスポートブロックを使用してもよい。
スケジューリングされていない送信をプライマリおよびセカンダリストリームの両方の上で送信することができる例において、UEは、「第1のストリーム上で使用可能なグラント付与されたペイロード」、「第1のストリーム上での最大サポートペイロード」、および「使用可能なスケジューリングされていないグラント付与されたペイロード」を判定してもよい。次いで、UEは、残りの使用可能なペイロードに従って、第1のストリームのTBを満たしてもよい。次いで、第2のストリームを満たすときに、WTRUは、最高優先度のMAC−dフローを判定し、およびこのHARQプロファイルに基づいて、使用する新たな電力オフセットを判定してもよい。オプションで、プライマリストリームと同一のものが使用されてもよい。電力オフセット、MIMOオフセット、第2のストリーム上で許容されるグラント、および電力に基づいて、UEは、「第2のストリーム上の使用可能なグラント付与されたペイロード」、「第2のストリーム上の最大サポートペイロード」、および「使用可能なスケジューリングされていないグラント付与されたペイロード」を判定してもよい。第2のストリームは、第1のストリームがデータで満たされた後の残りのデータに対応することがあるので、「使用可能なスケジューリングされていないグラント付与された」ペイロードは、再度判定されてもよい(たとえば、「使用可能なスケジューリングされていないフランと付与されたペイロード」からプライマリストリーム上ですでに送信されたスケジューリングされていないデータを減算する)。オプションで、「使用可能なスケジューリングされていないグラント付与されたペイロード」は、新たに判定された最高優先度MAC−dフローに従って、第2のストリーム上で多重化することができる新たなMAC−dフローを考慮してもよい。次いで、UEは、判定された「残りの使用可能なペイロード」およびMAC−dフローの優先度およびスケジューリングされた/スケジューリングされていないグラントに従って、第2のトランスポートブロックを満たしてもよい。
7. トランスポートフォーマット選択および送信のための例示的な方法
デュアルストリーム動作のための例示のトランスポートフォーマット選択の方法が、本明細書において説明される。E−DCHのレガシートランスポートフォーマット選択アルゴリズムは、複数のパラメータに基づいて特定のコードワードに対して効率的なトランスポートフォーマットを選択しようと試みる。例示のアルゴリズムが、本明細書の以下において示される。
適用することができるパンクチャリングの最大量は以下のとおりである。
− 1−PLnon−max 変調方式またはコードチャネルの数がWRTU能力およびUTRANにより課される制約によって許容される最大値を下回る場合
− 1−PLmod_switch 変調方式がBPSKであり、E−DPDCHコードチャネルの数が4と等しく、4PAMの使用がWRTU能力およびUTRANにより課される制約によって許容される場合
− 1−PLmax 変調方式およびコードチャネルの数がWRTU能力およびUTRANにより課される制約によって許容される最大値と等しい場合
すべての可能な拡散係数および変調方式について1つのE−DPDCHのTTIあたりの使用可能なビット数は、N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、N2、M4、およびM2によって示される、ただし、インデックスは拡散係数を示す。NはBPSK変調を表し、Mは4PAM変調を表す。
次いで、すべてのPhCH、Ne,data上のE−DCHタイプのCCTrCHに使用可能なビットの取りうる数は、{N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、2×N4、2×N2、2×N2+2×N4、2×M2+2×M4}である。
SET0は、WRTUの能力の一部として、UTRANにより許容され、WRTUによってサポートされるNe,data値のセットを示す。SET0は、{N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、2×N4、2×N2、2×N2+2×N4、2×M2+2×M4}のサブセットであってもよい。
トランスポートフォーマットjとのレートマッチング前のTTIにおける合計ビット数はNe,jである。トランスポートフォーマットjでのTTIごとのE−DCH送信に使用可能な合計ビット数Ne,data,jは以下のアルゴリズムを実行することにより判定され、ここで、Ne,data=2×N2+2×N4または2×M2+2×M4がUTRANによって許容され、WRTUによってサポートされる場合を除き、PLnon−maxは上位レイヤからシグナリングされ、PLmod_switchは0.468と等しく、PLmaxは0.44と等しいが、この場合はPLmaxは0.33と等しい。
SET1={Ne,data−Ne,jが非負となるようなSET0内のNe,data}
If SET1が空ではなく、SET1の最小要素が1つのE−DPDCHのみを必要とする
then
Ne.data、j=minSET1
Else
SET2={Ne.data−PLnon−max×Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe.data}
IF SET2が空ではない then
SET2を昇順にソートする
Ne.data=minSET2
While Ne.dataがSET2の最大ではなく、Ne.dataの後続が1つのE−DPDCHのみを必要とする
Ne.data=SET2におけるNe.dataの後続
End while
If Ne.dataが2×M2+2×M4と等しく、Ne.data/([2×]Ne.j)≧PLmod_switch
Ne.data=2×N2+2×N4
End if
If Ne.dataが2×N2+2×N4と等しく、Ne.data/Ne.j<PLmod_switch
Ne.data=maxSET0
End if
Ne.data,j=Ne.data
Else
Ne.data,j−PLmax×Ne.jが非負であるならば、Ne.data,j=maxSET0
End if
End if
E−DCH TTI長さが10msである間、初期送信が圧縮フレームで生じる場合、または再送信が圧縮フレームで生じる場合、または初期送信が圧縮された非圧縮フレームで再送信が生じる場合、上記のアルゴリズムに使用されるN256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、およびN2によって示されるすべての可能な拡散係数について1つのE−DPDCHのTTIあたりの使用可能なビット数は、k×N256、k×N128、k×N64、k×N32、k×N16、k×N8、k×N4、およびk×N2によって置き換えられる。パラメータkはntxl/l5と等しく、ntxlは4.5.1で定義される。
上記の大括弧における(強調表示された)2の乗法因子は、意図される動作を反映するので仕様に関して追加されることに留意されたい。
E−DCHに対するレガシートランスポート選択アルゴリズムは、シングルストリーム動作しかサポートしないので、デュアルストリーム動作をサポートする新たな方法が必要とされる。
7.1 単一コードワード
ある実施形態において、WRTUは、2つのストリームで送信するときに、単一のトランスポートフォーマットを使用してもよい。ある例において、WRTUは、第1のストリームが2SF2+2SF4で送信することができ、第2のストリームもまた2SF2+2SF4フォーマットで送信されるときに限り(オプションで16QAM動作)、デュアルストリームを使用する。単一コードワードの場合、WRTUは、情報シンボルを適切に物理チャネルにマッピングする必要がある。第2のストリームに対する適正な受信を保証するため、WRTUは、第2のストリームの適切なコードレートを判定する必要がある。
7.1.1 ストリーム間のSNR差に対するシグナリングされた値の使用
ある実施形態において、ネットワークは、最初に、2つのストリーム間の固有のSNR比またはビット数比をWRTUに通知してもよい。たとえば、NodeBは、セカンダリストリームとプライマリストリームとの間の情報の相対量を示すインデックスを、動的ベースでWRTUにシグナリングしてもよい。以下の表4は、インデックスが2つのストリーム間のSNR差、およびストリーム2とストリーム1との間のビットの比を指し示す例を示す。表内の最後のエントリは、第2のストリームが使用されるべきではないことをNodeBがWRTUに示す事例に対応することに留意されたい。
ある実施形態において、WRTUは、第1のストリームと第2のストリームとの間のSNRの差を補うために反復を適用してもよい。このことは、たとえば、以下のように達成されてもよい。E−TFC選択後、WRTUは、CRCを適用し、および従来の3GPPターボコーダ−(E−DCH用)を使用してトランスポートブロックを符号化してもよい。次いで、WRTUは、(たとえば、Error!Reference source not foundを使用して)ネットワークによってシグナリングされたビット数の比(α)を適用することにより、送信に使用可能な合計シンボル数を計算してもよい。簡略にするため、表記は、2SF2+2SF4トランスポートフォーマットに使用可能なビットの数が、それぞれQPSKの場合は2×N2+2×N4、16QAMの場合は2×M2+2×M4として使用される。次いで、比αを適用したときの送信に使用可能な合計ビット数は、それぞれQPSKおよび16QAMについて以下の式(55)および(56)ように表されてもよい。
および
ここで、
はXを最も近い整数に切り捨てすることを示す。あるいは、WRTUは、代わりに以下の関係を使用してもよい。
および
次いで、WRTUは、前述のNdataによる従来のレートマッチングアルゴリズムを適用してもよい。レートマッチング後、WRTUは、適切なビット数を第1のストリームにマッピングし(たとえば、2×N2+2×N4または2×M2+2×M4)、適切なビット数を第2のストリームにマッピングしてもよい(たとえば、
または
)。オプションで、WRTUは、隣接するビットが必ずしも同一のストリームにマッピングされなくてもよいように、ビットをスクランブルしてもよい。次いで、WRTUは、すべての送信されたシンボルが情報ビットにマッピングされるように、比に従って反復を第2のストリームに適用してもよい。これは、Nビットごとに反復することによって達成されてもよく、ここでNは比αの逆数から導出される。たとえば、α=1/2であるときに、第2のストリーム上の物理チャネルにマッピングされるときに、1ビット毎に反復される。オプションとして、RSNにリンクされる可能性のあるオフセットは、再送信の間に同一のビットだけが反復されないように、反復方式における開始点に適用されてもよい。このことは、反復の信頼性を高めることができる。
7.1.2 開ループの手法
ある実施形態において、WRTUは、第2のストリームに単一の電力制御ループ(レガシー電力制御ループ)を使用し、他の制御ループは使用しない、デュアルストリーム動作のために構成される。したがって、単一のコードワードは、2つのレイヤまたはストリーム間でインターリーブされる。トランスポートフォーマット選択は、所与のコードワードのサイズに対して、使用するチャネル化コードの数である実際の送信フォーマット、各々の拡散係数、変調、2つのストリームまたはレイヤが使用されるかを判定する。
MIMO動作の場合、追加のフォーマットが使用可能になる。このセクションにおいて、デュアルストリーム送信を使用するときを仮定すると、同一のトランスポートフォーマットが各ストリームで使用される。オープンループMIMO動作のコンテキストにおいて、WRTUが各ストリームの品質に関する情報を有していないので、この前提が関連する。しかし、以下の解決策は、開ループMIMO動作のコンテキストにおいて説明されるが、閉ループMIMOにも適用可能であることに留意されたい。
デュアルストリームに対するすべての取りうる拡散係数および変調方式についての1つのE−DPDCHのTTIあたりの使用可能なビットの数は、DN256、DN128、DN64、DN32、DN16、DN8、DN4、DN2、DM4、およびDM2によって示され、ここで、インデックスは拡散係数を示す。NはBPSK変調を表し、Mは4PAM変調を表す。したがって、j=256、128、...2のすべての値について、DNj=2×Nj、および同様にDNj=2×Mjが成立する。
以下の表5は、シングルストリームおよびデュアルストリームの両方に対する各トランスポートフォーマットについてのビット数を表にする。ほとんどの場合、デュアルストリームを使用して搬送することができるビット数が、1つ上のエントリのシングルストリームの場合のビットの数の2倍になることに気づくであろう。シングルストリーム動作に対する4チャネル化コードの場合は、若干異なっており、下記のデュアルストリームエントリが実際にはより多くのビット数をサポートする(11520ビットに対して15360ビット)ことに気づくであろう。
実際のチャネルにおいて、通常、たとえばストリーム間干渉および理想でない受信機が原因で、デュアルストリーム送信に関連する性能(または効率)ペナルティがある。同様に、チャネル歪みに加えて、信号の振幅を確実に検出する必要のある受信機が原因となって、高次変調(たとえば、4PAM)に至る性能コストがある。したがって、同一のトランスポートブロックサイズに対して、トランスポートフォーマット選択は、構成およびコードレートに応じて、16QAM動作を介するデュアルストリーム動作を選択することが好ましい場合がある。本明細書において説明されるトランスポートフォーマット選択アルゴリズムは、ネットワーク構成のパラメータによって駆動される、そのような決定の手段を提供することができる。
ある実施形態において、WRTUは、ランク2送信および/または16QAMをいつ使用するかを判定するパンクチャリングリミットにより構成されてもよい。便宜上、この新たなパンクチャリングリミットは、PLMIMOと称される。以下のセクションは、TF選択にこの手法を使用する例を説明する。
7.1.2.1 デュアルストリームのみ、すなわちHOMよりも好ましいデュアルストリーム
この手法の第1の例において、デュアルストリーム動作は、エネルギー効率の観点からHOMよりも好ましい。この選好は、たとえば、異なる受信機アーキテクチャをサポートする性能評価に起因する、または一部の設計の側面を簡略化する要望に起因するなどであってもよい。
説明を簡潔にするため、および汎用性を失うことなく、WRTUが16QAM動作に対して構成されておらず、トランスポートフォーマット2×DN2、および2×DN2+2×DN4がサポートされることが最初に仮定される(WRTUおよびUTRANの両方によって)。デュアルストリーム動作によりもたらされる追加の性能ペナルティを理由に、本明細書における概念は、同一のビット量に対してデュアルストリーム送信よりもさらに積極的なパンクチャリングにとって有利となる。上記で説明されるアルゴリズムの例を使用すると、WRTUがデュアルストリームを使用する最小のトランスポートフォーマットを選択する場合、新しいパンクチャリングリミットPLMIMOは、シングルストリーム送信が代わりに使用されるべきであるかどうかについての最終的な判定を行なうために(より高いパンクチャリングによって)使用される。概念は、図1の例示のフローチャートによって、HOMサポートのない場合に対するMIMO TF選択に対する高いレベルで説明される。図1のアルゴリズムは、トランスポートフォーマット選択アルゴリズムの関連する部分のみを示しており、既存のアルゴリズム内に挿入されるものであることが理解されよう。
さまざまな実施形態が(ここでも同様に、HOMサポートがなく、2×DN2が最小のデュアルストリーム送信のサポートされるフォーマットであると仮定し)、以下の例を使用して、既存のTF選択アルゴリズムにおいて実装されてもよい(ここで、下線部テキストは新たなものであり、PLMIMOは望ましいデータレート制限に対応するように定義されていると仮定され、SET0は以下のエントリを含み、SET0は{N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、2×N4、2×N2、2×N2+2×N4、2×DN2、2×DN2+2×DN4}のサブセットであってもよい)。
SET1={Ne,data−Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe,data}
If SET1が空ではなく、およびSET1の最小要素が1つのE−DPDCHのみを必要とする
then
Ne.data、j=minSET1
else
SET2={Ne.data−PLnon−max×Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe.data}
IF SET2が空ではない then
SET2を昇順にソートする
Ne.data=minSET2
While Ne.dataがSET2の最大ではなく、Ne.dataの後続が1つのE−DPDCHのみを必要とする
Ne.data=SET2におけるNe.dataの後続
End while
If Ne.dataが2×DN2と等しく、Ne.data/(2×Ne.j)≧PLMIMO
Ne.data=2×N2+2×N4
End if
If Ne.dataが2×N2+2×N4と等しく、Ne.data/Ne.j<PLMIMO
Ne.data=maxSET0
End if
Ne.data,j=Ne.data
Else
Ne.data,j−PLmax×Ne.jが非負であるならば、Ne.data,j=maxSET0
End if
End if
同様に、最小のサポートされるデュアルストリームフォーマットが2×DN2+2×DN4で構成される場合、すなわちSET0が{N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、2×N4、2×N2、2×N2+2×N4、2×DN2、2×DN2+2×DN4}のサブセットであってもよい場合、上記のアルゴリズムは以下のように変更されてもよい。
SET1={Ne,data−Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe,data}
If SET1が空ではなく、SET1の最小要素が1つのE−DPDCHのみを必要とする
then
Ne.data、j=minSET1
else
SET2={Ne.data−PLnon−max×Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe.data}
IF SET2が空ではない then
SET2を昇順にソートする
Ne.data=minSET2
While Ne.dataがSET2の最大ではなく、Ne.dataの後続が1つのE−DPDCHのみを必要とする間
Ne.data=SET2内のNe.dataの後続
End while
If Ne.dataが2×DN2+2×DN4と等しく、Ne.data/(2×Ne.j)≧PLMIMOである
Ne.data=2×N2+2×N4
End if
If Ne.dataが2×N2+2×N4と等しく、Ne.data/Ne.j<PLMIMOである
Ne.data=maxSET0
End if
Ne.data,j=Ne.data
Else
Ne.data,j−PLmax×Ne.jが非負であるならば、Ne.data,j=maxSET0
End if
End if
同様に、このアルゴリズムは、WRTUが16QAMまたはHOM動作もサポートする事例に拡大されてもよい。提示の都合上、ただし汎用性を失うことなく、アルゴリズムは、デュアルストリーム動作に許容される唯一のフォーマットが2×DN2+2×DN4の事例(すなわち、各々4つのチャネル化コードをもつ2つのストリーム)で構成されることを仮定して提示される。
この場合、WRTUには、考慮すべきさらに別のコードレート制限があり、それはデュアルストリーム動作からデュアルストリーム動作+16QAMに切り替えを可能にするコードレート制限である。ここで概念は、高次変調を使用するときに性能ペナルティがあるという点において上記の概念と類似し、これはデュアルストリーム動作に進むことにより課せられる性能ペナルティよりも大きいことがある。この性能ペナルティは、受信機の実施態様、受信アンテナの数、それらの相対的な配置、チャネル認識などによって異なる場合がある。
図2は、HOMまたは16QAMがサポートされる場合についてのTF選択の例示のフローチャートの形式で概念を示す。図2のアルゴリズムは、トランスポートフォーマット選択アルゴリズムの関連する部分のみを示しており、既存のアルゴリズム内に挿入されるものであることが理解されよう。
さまざまな実施形態は、汎用性を失うことなく、以下の例を使用して既存のTF選択アルゴリズム内で実施されてもよい。
PLMIMOは、WRTUがデュアルストリーム動作を使用するかどうかを判定するデータレート制限に対応する。
PLMIMO−HOMは、WRTUが、デュアルストリーム動作の使用にHOMを伴うかどうかを判定するデータレート制限に対応する。
SET0は以下のエントリを含み、SET0は、{N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、2×N4、2×N2、2×N2+2×N4、2×DN2+2×DN4、2×DM2+2×DM4}のサブセットであってもよい。
PLMIMOおよびPLMIMO−HOMは、仕様で固定されてもよく、またはたとえばRRCシグナリングを介してネットワークにより構成されてもよい。この構成において、ここでは同一のデータレートに対してHOMなしのデュアルストリーム動作よりも効率が低い送信方式であると仮定されるので、シングルストリーム16QAM動作の使用は許容されないことに留意されたい。アルゴリズムは、上記示したものと同様の方法で実装されてもよい。
同様の実施形態はまた、64QAM動作に適用されてもよく、そのような場合、WTRUはパンクチャリング制限の複数のセットによって構成されてもよい。WTRUは、構成される各高次変調に対し(16QAMおよび64QAMに)、パンクチャリング制限のしきい値の1つのセットによって構成されてもよい。
7.1.2.2 デュアルストリーム送信以外のHOMの使用
この手法の別の例において、デュアルストリーム送信以外のHOM変調動作が使用されてもよい。この場合も同様に、この決定は、たとえば、異なる受信機アーキテクチャをサポートする性能評価に起因する場合があり、または一部の設計の側面を簡略化する要望に起因する場合がある。1
この場合のデュアルストリーム送信を使用する決定についても、データレートの考慮により導出されてもよい。16QAM動作から16QAM動作と組合せたデュアルストリームへと進むことに関連する追加の性能ペナルティを考慮するため、WRTUは、パンクチャリング制限(たとえば、PLMIMO_HOM)に基づいて、いつデュアルストリームを使用するかを判定してもよい。さまざまな実施形態は、汎用性を失うことなく、以下の例を使用して既存のTF選択アルゴリズムにおいて実装されてもよい。
PLMIMO−HOMは、WRTUが、HOMによって、もしくはHOMなしでデュアルストリーム動作を使用するかを決定する、データレート制限に対応する。また、SET0は以下のエントリを含み、SET0は、{N256、N128、N64、N32、N16、N8、N4、2×N4、2×N2、2×N2+2×N4、2×M2+2×M4、2×DM2+2×DM4}のサブセットとすることができる。PLMIMO−HOMは、仕様で固定されてもよく、またはたとえばRRCシグナリングを介してネットワークにより構成されてもよい。
さまざまな非限定的な実施形態にしたがったフローチャートが図3に示される。図は、トランスポートフォーマット選択アルゴリズムの関連する部分のみを示しており、既存のアルゴリズム内に挿入されるものであることが理解されよう。
このことは、たとえば、以下のアルゴリズムで説明されるように達成されてもよい。
SET1={Ne,data−Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe,data}
If SET1が空ではなく、SET1の最小要素が単に1つのE−DPDCHを必要とする
then
Ne.data、j=minSET1
else
SET2={Ne.data−PLnon−max×Ne,jが非負となるようなSET0におけるNe.data}
IF SET2が空ではない then
SET2を昇順にソートする
Ne.data=minSET2
While Ne.dataがSET2の最大ではなく、Ne.dataの後続が1つのE−DPDCHのみを必要とする間
Ne.data=SET2におけるNe.dataの後続
End while
If Ne.dataが2×DM2+2×DM4と等しく、Ne.data/([2×]Ne.j)≧PLMIMO−HOM
Ne.data=2×M2+2×M4
End if
If Ne.dataが2×M2+2×M4と等しく、Ne.data/Ne.j<PLMIMO−HOM
Ne.data=maxSET0
End if
If Ne.dataが2×M2+2×M4と等しく、Ne.data/([2×]Ne.j)≧PLmod_switch
Ne.data=2×N2+2×N4
End if
If Ne.dataが2×N2+2×N4と等しく、Ne.data/Ne.j<PLmod_switch
Ne.data=2×M2+2×M4
End if
Ne.data,j=Ne.data
Else
Ne.data,j−PLmax×Ne.jが非負であるならば、Ne.data,j=maxSET0
End if
End if
同様の実施形態はまた、64QAM動作に適用されてもよく、そのような場合、WTRUはパンクチャリング制限の複数のセットによって構成されてもよい。WTRUは、構成される各高次変調に対して(16QAMおよび64QAMに)、パンクチャリング制限のしきい値の1つのセットによって構成されてもよい。
8. 例示的な完了E−TFC制約/E−TFC選択プロシージャの例
上記で説明した方法の一部を使用するE−TFC制約/選択の例示的なプロシージャがいくつか、以下の特定のコンテキストにおいて説明される。
8.1 例1:第2のストリーム、2TBに対する単一グラント、電力オフセット
この例において、WRTUが、第2のストリームに対する追加の電力オフセットまたはトランスポートブロックサイズオフセットとともにネットワークから単一のサービンググラントを受信することが仮定される。最大2つのトランスポートブロックが、おそらくは最大2の別個のHARQプロセス上で送信されていると仮定される。
このシナリオにおいて、スケジューリングされていない送信に電力事前割り当てがないこと、セカンダリストリームのE−DPDCHの電力がプライマリストリームのE−DPDCHの電力と同一であること、およびデュアルストリームが適用される場合に、両ストリームが同一のトランスポートフォーマット(たとえば、両ストリームが2SF2+2SF4)を使用することがさらに仮定される。
しかし、説明した実施態様および例はまた、電力事前割り当てが実行される場合にも適用可能であってもよいことに留意されたい。電力事前割り当てが実行される場合、WTRUは、デュアルストリームが適用される場合のスケジューリングされていない送信に必要な電力の2倍を事前割り当てしてもよい。これは、スケジューリングされていない送信がデュアルストリームを使用して送信されることを保証する。あるいは、1つの電力事前割り当てのみが実行され、スケジューリングされていない送信に電力割り当てされる電力は、ストリームのいずれか上で使用されてもよい。電力事前割り当ては、最初に、第1のストリーム上で使用されるように試行されてもよいが、優先度に従ってプライマリストリームがすべてのスケジューリングされていないデータが送信されることを許容しない場合、スケジューリングされていない送信に事前割り当てされた電力の残りは、セカンダリストリーム上で使用されてもよい。あるいは、WTRUが2つのストリームのいずれか上で送信することができる場合、スケジューリングされていない送信には電力事前割り当てが行なわれない。シングルストリーム送信が使用されることをWTRUが判定する場合、WTRUは従来の手法(すなわち、電力事前割り当てを行なわない)を使用してもよい。
このシナリオに対するこの例示のプロシージャにおいて、WRTUは、以下のステップに従う(任意の順序または組合せで)。WRTUは、シングルストリーム送信を仮定して、またデュアルストリーム送信も仮定して、プライマリストリームに対してサポートされるE−TFCのセットを計算する。これは、たとえば、上記で説明した方法を使用して実行されてもよい。WRTUは、次のE−DCH送信で行なわれるHARQ再送信数を判定する。2つ未満の再送信が行なわれる場合、WRTUは、次のE−DCH送信において使用するストリーム数を判定する。これは、上記で説明される方法を使用して実行されてもよい。WTRUが、シングルストリーム送信が使用されるべきであると判定する場合、WRTUは、シングルストリーム送信を仮定して、計算されたサポートされるE−TFCのセットを使用して、プライマリストリームに対して実行することができる従来のE−TFC選択プロシージャの残りの部分を実行し、次いでWRTUは、単一のPDUを作成して、それを、シングルストリームを介して送信するために物理レイヤに搬送する。それ以外の場合、WRTUは、デュアルストリーム送信が使用されるべきであると判定する。2つのストリームがHARQエントリにより必要とされる場合(たとえば、進行中の再送信がない)、またはWRTUが2つのストリームを送信するように構成される場合、WRTUは、E−TFC選択プロシージャを適切に実行する、ただし残りの使用可能なペイロードは、上記で説明した方法に従って計算される。E−TFC選択プロシージャが第1のストリームについて完了した後、WRTUは、(たとえば、WRTUの構成に応じて、E−DPDCH電力内挿または外挿を適用することにより)第1のストリームで使用される電力を判定する。WRTUは、上記で説明したように第2のストリームについて残りの使用可能なペイロードを判定する。次いで、WRTUは、第2のストリームについてE−TFC選択を完了する。それ以外の場合、追加のストリームがHARQエンティティにより必要とされる場合(すなわち、プライマリストリームに進行中の送信があるか、HARQエンティティがセカンダリストリームにデータを要求するか、またはWRTUが2つのストリームを送信するように構成される)、WRTUは、第1のストリームで使用される電力を判定して、(たとえば同一の電力で)セカンダリストリームを送信するのに十分なヘッドルームを有するかどうかを判定する。WRTUが、セカンダリストリームを送信するのに十分な電力を有すると判定する場合、WRTUは、たとえば、上記で説明したセカンダリストリームのプロシージャに基づいて、第2のストリームの残りの使用可能なペイロードを判定する。次いで、WRTUは、第2のストリームについてE−TFC選択を実行する。WRTU MACレイヤは、物理レイヤに送信されるべきPDUを搬送し、WRTUは、選択されたTFにPDUをマッピングするために適切な物理チャネル処理を適用する。WRTUは、両方のストリーム上で同一のトランスポートフォーマット使用するように構成されてもよい。そのような場合、WRTU物理レイヤは、既存のレートマッチング(パンクチャリングまたは反復を含む)を両方のストリームに独立して適用してもよい。
現在のHARQプロセスが、たとえば、構成の制約に起因して、または行なわれているHARQ再送信に起因して、デュアルストリーム送信を許容しない場合、WRTUは、シングルストリームの場合にサポートされるE−TFCおよびブロックされるE−TFCのセットのみを計算してもよいことに留意されたい。
このシナリオの例において、WRTUは、ジョイントHARQプロセスによって構成されてもよく、再送信および新たな送信は常に両方のトランスポートブロックに対して同時に発生する。この手法は、ACK/NACKの2つの別個のセットの送信に関連するシグナリングオーバーヘッドを低減することを可能にする。したがって、この構成において、WRTUは、ACK/NACKの信号の単一のセットを監視する。WRTUは、ACKを受信すると、該当するTTIに関連するすべてのTBがNodeBによって正しく受信されたと仮定する。逆に、WRTUは、NACKを受信すると、該当するTTIに関連するすべてのTBを再送信する。
加えて、WRTUがストリーム再マッピングを実行するように構成される場合(すなわち、セカンダリストリームのみが再送信しているとき、WRTUはセカンダリストリームをプライマリストリームに再マッピングする)、WRTUは、送信に必要な電力の量を再計算してもよい(たとえば、HARQプロファイルおよびトランスポートブロックサイズに従った既存のルールを使用して)。
8.2 例2:第2のストリーム、1TBに対する単一グラント、電力オフセット
この例において、WRTUが、第2のストリームに対する追加の電力オフセットインジケーションとともにネットワークから単一のグラントを受信することが仮定されるが、今回は、単一のHARQプロセスが使用される(したがって、単一のTBはデュアルストリーム動作中であっても送信される)。WRTUは、第2のストリームに対する電力オフセットインジケーションに基づいて、セカンダリストリーム上でデータレートを適合してもよい。
このシナリオに対するこの例示のプロシージャにおいて、WRTUは、以下のプロシージャに従ってもよい(任意の順序または組合せで)。WRTUは、シングルストリーム送信を仮定して、またデュアルストリーム送信も仮定して、プライマリストリームに対してサポートされるE−TFCのセットを計算する。これは、たとえば、上記で説明した方法を使用して実行されてもよい。HARQ再送信が行なわれない場合、WRTUは、次のE−DCH送信において使用するストリーム数を判定する。これは、上記で説明した方法を使用して実行されてもよい。WTRUが、シングルストリーム送信が使用されるべきであると判定する場合、WRTUは、シングルストリーム送信を仮定して計算された、サポートされるE−TFCのセットを使用してプライマリストリームに対して実行することができる、E−TFC選択プロシージャの残りの部分を実行する。次いで、WRTUは、単一のPDUを作成して、それを、シングルストリームを介して送信するために物理レイヤに搬送する。それ以外の場合、WRTUはデュアルストリーム送信が使用されるべきであると判定すると、WRTUはE−TFC選択プロシージャを実行してもよく、最大サポートペイロードは単一のトランスポートブロックの場合を仮定して、上記で説明した方法に従って計算される。WRTU MACレイヤは、物理レイヤに送信されるべきPDUを搬送してもよく、WRTUは、選択されたTFにPDUをマッピングするために適切な物理チャネル処理を適用する。WRTUは、両方のストリーム上で同一のトランスポートフォーマットを使用するように構成されてもよい。あるいは、WRTUは、各ストリームに対してトランスポートフォーマットを独立して判定する。WRTU物理レイヤは、既存のレートマッチング(パンクチャリングまたは反復を含む)を、両方のストリームに独立して適用してもよい。ストリームの各々にマッピングされるビット数を判定するため、WRTUは、以下の2つの手法の1つ(または組合せ)を使用してもよい。WTRUは、各ストリームに対するTBSの割合に基づいて、各ストリーム上で送信されるべき符号化ビット数を判定してもよい。あるいは、WRTUは、送信されるべき符号化ビット数を判定してもよい。
8.3 例3:デュアルグラント
この例において、WTRUは、ストリームごとに1つ、2つのサービンググラントにより構成される。したがって、WTRUは、デュアルストリーム動作により構成されるときに、2つのHARQプロセス上で最大2つのTBを同時に送信する。このことは、DC−HSUPAと同様に動作することができる。制約のため、電力は、グラントに従って分割されてもよい(たとえば、DC−HSUPAのように)。または、電力は、要求される送信の数には関わらず、常に分割されてもよい。ただし、多大な電力が第2のストリームに割り当てられるケースは回避されるべきである(たとえば、第1のストリームが再送信している)は回避されるべきである。一部の実施形態において、事前割り当て技術が使用されてもよい。選択は、従来的なものであってもよい(DC−HSUPA)。バッファ内のデータは、従来のように満たされてもよい。物理チャネルマッピングは独立して実行されてもよく、それにより任意のTF組合せが可能になる。
第2の電力オフセットから「グラント」を導出することが可能であり、上記の例1および例3は同様のものになる。
この手法が、2つのストリームに対して同等の電力が仮定される、現在のシミュレーション方法にあまり即していないことに留意されたい。
8.4 例4:開ループ動作
このシナリオにおいて、WRTUは、デュアルストリーム開ループ動作において動作するように構成される。WRTUは、第2のストリームの品質に関してネットワークから追加の情報を受信しない。一方、WTRUは、NodeBによる動的または半静的ランクインジケーションを受信してもよい。WRTUがデュアルストリームまたはランク2送信のために構成されるときに、WRTUは、以下のプロシージャに従ってもよい。WRTUは、任意の適切な手法に基づいて、サポートされるE−TFCのセットを判定してもよい。たとえば、WRTUは、ランク2送信のために構成されるときに、異なるE−TFCIおよび電力オフセット参照テーブルを使用するように構成されてもよい。WRTUは、従来の手法を使用してE−TFC選択を実行し、MACレイヤがPDUを物理レイヤに搬送する。WRTUは、従来の手法を使用してチャネルコーディングを適用する。物理チャネルセグメント化、インターリーブ、および物理チャネルマッピングに加えて、WRTUはまた、物理レイヤマッピングおよびオプションでレイヤパーミュテイション(permutation)も適用する。
9. 単一の電力制御ループをサポートするための例示的な送信機構造
高速電力制御は、HSUPAなどの干渉が制限されたシステムにとって重要である。シングルストリーム送信のみをサポートする既存のHSUPAシステムにおいて、1つの電力制御ループがある。デュアルストリーム送信をサポートするMIMO HSUPAの場合、シグナリングオーバーヘッドを抑えるために、単一の電力制御ループを有することが望ましい。
9.1 シングルTB物理レイヤチャネル処理
これは、第1の方法として、高レベルで閉ループモード単一E−DCHトランスポートブロック送信に対する例示的なHSUPA送信機構造を説明する図4に示されるように、変調シンボルが2つのストリーム上で分割される1つのE−DCHトランスポートブロックのみを送信することにより達成されてもよい。
高いレベルで、WRTUは最初に、既存のチャネルコーダを使用してTBを符号化し、トランスポートフォーマットを選択し、およびレートマッチングを適用する。トランスポートブロックのストリームまたはレイヤへのマッピング処理は、多数のさまざまな方法で実行されてもよい。
レイヤマッピングの第1の手法において、処理はE−DCHの物理チャネルセグメント化の一部として実行される。WRTUは、すべてのレイヤにわたるE−DPDCHの合計数を判定し、および従来の物理チャネルセグメンテーションプロシージャにおいて「P」に対してこの値を使用する。
開ループMIMOの手法において、WRTUは、デュアルストリーム送信が使用されるときに、各レイヤに対して同数のE−DPDCHを適用する(かつ各レイヤ上で同一のトランスポートフォーマットを使用する)ように構成されてもよい。
オプションで、WRTUは、HARQ再送信の間のレイヤを交互に入れ替える。
9.2 デュアルTB物理層チャネル処理
別の手法は、2つのE−DCHトランスポートブロックを、各ストリーム上で1つ送信することである。1つの電力制御ループのみにするため、2つのストリームに認識されるチャネル品質は同一である必要がある。汎用性を失うことなく、以下において、1つのTTIにわたり、各トランスポートブロックに対し、1つのチャネライゼーションコードのみが必要となり、トランスポートブロック毎に単一コードであることが仮定される。
を第1のトランスポートブロックに含まれるMコードワード変調シンボルとして示す。同様に、
は、第2のトランスポートブロックに含まれるMコードワード変調シンボルとして定義されてもよい。さらに、プリコーディング行列は、以下のように定義されてもよい。
2つのトランスポートブロックの変調シンボルと2つの物理アンテナにおけるシンボルレベル信号との間のマッピング(プリコーディングはマッピングの一部である)を説明する図5に示されるように、
および
はそれぞれ物理アンテナ1および2におけるシンボルレベル出力である。2つのトランスポートブロックの変調シンボルと2つの物理アンテナにおけるシンボルレベル信号との間のマッピング(プリコーディングはマッピングの一部である)。2つのトランスポートブロックが、MIMO無線チャネルを通過した後の同一の物理レイヤチャネル品質を経験させるために、2つの物理アンテナにおける出力とシンボル時間kおよびk+1におけるコードワード変調シンボルとの間をマッピングするように、以下のアルゴリズムがシンボルレベルにおいて使用されてもよい。
および
プリコーディング行列Wがシンボル時間kおよびk+1において変化しないと仮定されることに留意されたい。
マッピングは、開示されるマッピングアルゴリズムの第1の実施態様を説明する図6に示されるように、2つのストリームが等価の品質を有するように、シンボルレベルで2つのストリームにわたりプリコーディングの重みを変更することによって達成されてもよい。さらに具体的には、2つの異なるプリコーディング行列W(k)およびW(k+1)が、シンボル時間kおよびシンボル時間k+1において、それぞれ、2つの独立したトランスポートブロックに適用される。W(k)およびW(k+1)は、以下の式(59)に関係し、
W(k+1)=W(k)×P 式(59)
ここで、Pは順列行列
である。
図7は、この実施態様を閉ループモードデュアルストリーム送信についてのHSUPA送信機構造に適用する方法を示す。特に、図7は、閉ループモードデュアルE−DCHトランスポートブロック送信(シングルコード、マッピングアルゴリズムの実施態様1)に対する例示的なHSUPA送信機構造を示す。拡散およびスクランブル動作が、マッピングアルゴリズムで定義されるシンボルレベルシグナリングマッピング関係に影響を及ぼさない、トランスポートブロック処理ブロック(TrBlk処理)に移動されてもよいことに留意されたい。現在のTTIまたはスロットにおける送信に対するプリコーディング行列W(k)およびW(k+1)は、ダウンリンクからシグナリングされたチャネル状態情報に基づいて、次のTTIまたはスロットにおける送信に対する異なるプリコーディング行列のペア
および
に切り替わってもよい。
たとえば、図8に示されるように、2つまたは複数のチャネライゼーションコードが各トランスポートブロックに必要である場合、E−DPDCH1およびS−E−DPDCH1がチャネライゼーションコードSF2を共有し、E−DPDCH2およびS−E−DPDCH2が異なるチャネライゼーションコードSF4を共有するものとすると、マッピングアルゴリズムは、1回目はE−DPDCH1およびS−E−DPDCH1上で送信された変調シンボルに、もう1回はE−DPDCH2およびS−E−DPDCH2上で送信された変調シンボルに適用される、と2回適用される。図8は、デュアルE−DCHトランスポートブロック送信についての例示的なHSUPA送信機構造を示す(マルチコード、マッピングアルゴリズムの実施態様1)。
開示されるマッピングアルゴリズムはまた、シンボルレベルで2つのストリームにわたるプリコーディング重みを変更することなく、2つのトランスポートブロックの変調シンボルをマッピングすることにより実装されてもよい。コードワードまたはトランスポートブロックシンボルマッピングは、例示のマッピングアルゴリズムの実施態様2を説明する図9に示される。
定義
および
は、図9のシンボルマッピングブロックの出力におけるM個の変調シンボルである。シンボルマッピングブロックは、シンボル時間インデックスkにおける行列P(k)により数学的にさらに説明されてもよく、
それぞれE−DPDCHおよびS−E−DPDCH上で送信される2つのデータストリームまたはコードワードにわたるシンボルパーミュテーションは、以下の式(60)に従って実行されてもよい。
図10は、この実施態様を、閉ループモードデュアルストリーム送信についてのHSUPA送信機構造に適用する方法を示す。図10は、閉ループモードデュアルE−DCHトランスポートブロック送信(シングルコード、マッピングアルゴリズムの実施態様2)の例示的なHSUPA送信機構造を示す。
例示的な動作環境
図11Aは、1つまたは複数の開示される実施形態を実装することができる例示的な通信システム100を示す図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを、複数の無線ユーザに提供する多元接続システムであってもよい。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通じて、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にする。たとえば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)などの、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を採用してもよい。
図11Aにおいて示されるように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102cおよび102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、ならびにその他のネットワーク112を含んでもよいが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を考慮していることが理解されるであろう。WTRU102a、102b、102cおよび102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。一例として、WTRU102a、102b、102cおよび102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよく、ユーザ機器(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサーおよび家庭用電化製品などを含んでもよい。
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含んでもよい。基地局114aおよび114bの各々は、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にする、WTRU102a、102b、102cおよび102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェイスをとるように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。一例として、基地局114aおよび114bは、基地局装置(BTS)、NodeB、eNodeB、ホームNodeB、ホームeNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)および無線ルータなどであってもよい。基地局114aおよび114bの各々は、単一の要素として示されるが、基地局114aおよび114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含んでもよいことを理解されたい。
基地局114aはRAN104の一部であってもよく、RAN104はまた、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、リレーノードなどの、その他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含んでもよい。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と称されることもある特定の地理的領域内の無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。セルは、セルセクタにさらに分割されてもよい。たとえば、基地局114aに関連付けられているセルは、3つのセクタに分割されてもよい。したがって、1つの実施形態において、基地局114aは、3つの送受信機、すなわちセルのセクタごとに1つの送受信機を含んでもよい。別の実施形態において、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を採用してもよく、したがって、セルの各セクタに対して複数の送受信機を使用してもよい。
基地局114aおよび114bは、エアインターフェイス116上で、WTRU102a、102b、102cおよび102dのうちの1つまたは複数と通信してもよく、エアインターフェイス116は(たとえば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光線など)任意の適切な無線通信リンクであってもよい。エアインターフェイス116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
さらに具体的には、前述したように、通信システム100は、多元接続システムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を採用してもよい。たとえば、RAN104における基地局114aならびにWTRU102a、102bおよび102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインターフェイス116を確立することができるユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装してもよい。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または拡張HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含んでもよい。
別の実施形態において、基地局114aならびにWTRU102a、102bおよび102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTE−Advanded(LTE−A)を使用してエアインターフェイス116を確立することができる発展型UMTS地上波無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実装してもよい。
別の実施形態において、基地局114aならびにWTRU102a、102bおよび102cは、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA200 EV−DO、Interim Standard 2000(IS−2000)、Interim Standard 95(IS−95)、Interim Standard 856(IS−856)、Global System for Mobile communications(GSM;登録商標)、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実装してもよい。
図11Aの基地局114aは、たとえば、無線ルータ、ホームNodeB、ホームeNodeB、またはアクセスポイントであってもよく、事業所、家庭、車両、キャンパスなどの、局在的な領域において無線接続を容易にするための任意の適切なRATを使用してもよい。1つの実施形態において、基地局114bならびにWTRU102cおよび102dは、IEEE802.11などの無線技術を実装して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立してもよい。別の実施形態において、基地局114bならびにWTRU102cおよび102dは、IEEE802.15などの無線技術を実装して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立してもよい。さらに別の実施形態において、基地局114bならびにWTRU102cおよび102dは、セルラーベースのRAT(WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を使用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立してもよい。図11Aにおいて示されるように、基地局114bは、インターネット110に直接接続してもよい。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要がない場合もある。
RAN104は、コアネットワーク106と通信してもよく、コアネットワーク106は音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)サービスを、WTRU102a、102b、102cおよび102dのうちの1つまたは複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであってもよい。たとえば、コアネットワーク106は、コール制御、課金サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイドコール、インターネット接続、ビデオ配信などを提供してもよく、および/またはユーザ認証のような高水準のセキュリティを実行してもよい。図11Aにおいて示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106が、RAN104と同一のRATまたは異なるRATを採用するその他のRANと直接または間接的に通信してもよいことが理解されよう。たとえば、E−UTRA無線技術を使用することができるRAN104に接続されていることに加えて、コアネットワーク106はまた、GSM無線技術を採用する別のRAN(図示せず)と通信してもよい。
コアネットワーク106はまた、PSTN108、インターネット110、および/またはその他のネットワーク112にアクセスするためのWTRU102a、102b、102cおよび102dのゲートウェイとしての役割を果たしてもよい。PSTN108は、従来のアナログ電話回線サービス(POTS)を提供する回線交換電話ネットワークを含んでもよい。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートの送信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)などの、共通の通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークのグローバルシステムを含んでもよい。ネットワーク112は、その他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される有線または無線の通信ネットワークを含んでもよい。たとえば、ネットワーク112は、RAN104と同一のRATまたは異なるRATを採用することができる1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含んでもよい。
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102cおよび102dの一部または全部は、マルチモード機能を含んでもよく、すなわち、WTRU102a、102b、102cおよび102dは、さまざまな無線リンク上でさまざまな無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含んでもよい。たとえば、図11Aに示されるWTRU102cは、セルラーベースの無線技術を採用することができる基地局114aと通信し、およびIEEE802無線技術を採用することができる基地局114bと通信するように構成されてもよい。
図11Bは、例示のWTRU102を示すシステム図である。図11Bにおいて示されるように、WTRU102は、プロセッサ118、送受信機120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、着脱不能メモリ130、着脱可能メモリ132、電源134、全地球測位システム(GPS)チップセット136、およびその他の周辺機器138を含んでもよい。WTRU102が、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含んでもよく、引き続き実施形態に整合することが理解されよう。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特殊用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意のタイプの集積回路(IC)、状態機械などであってもよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実行してもよい。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合することができる送受信機120に結合されてもよい。図11Bはプロセッサ118および送受信機120を別個のコンポーネントとして示すが、プロセッサ118および送受信機120が電子パッケージまたはチップに統合されてもよいことが理解されよう。
送信/受信要素122は、エアインターフェイス116上で基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成されてもよい。たとえば、1つの実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。別の実施形態において、送信/受信要素122は、たとえば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/ディテクタであってもよい。さらに別の実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号および光信号を送信および受信するように構成されてもよい。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組合せを送信および/または受信するように構成されてもよいことが理解されよう。
加えて、図11Bにおいて、送信/受信要素122は単一の要素として示されるが、WTRU102は任意の数の送信/受信要素122を含んでもよい。さらに具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用してもよい。したがって、1つの実施形態において、WTRU102は、エアインターフェイス116上で無線信号を送信および受信するために2つまたはそれ以上の送信/受信要素122(たとえば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信されるべき信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されてもよい。前述のように、WTRU102は、マルチモード機能を有してもよい。したがって、送受信機120は、WTRU102が、たとえばUTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介して通信できるようにするための複数の送受信機を含んでもよい。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニット、または有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されてもよく、これらの機器からユーザ入力データを受信してもよい。プロセッサ118はまた、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力してもよい。加えて、プロセッサ118は、着脱不能メモリ130および/または着脱可能メモリ132などの、任意のタイプの適切なメモリから情報にアクセスしてもよく、適切なメモリにデータを格納してもよい。着脱不能メモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、または任意のタイプのメモリストレージデバイスを含んでもよい。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリなどを含んでもよい。その他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバ上、またはホームコンピュータ(図示せず)上などの、WTRU102に物理的に位置していないメモリから情報にアクセスし、そのようなメモリにデータを格納してもよい。
プロセッサ118は、電源134から電力を受信してもよく、WTRU102におけるその他のコンポーネントへの電力の配電および/または制御を行なうように構成されてもよい。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであってもよい。たとえば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(たとえば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含んでもよい。
プロセッサ118はまた、GPSチップセット136に結合されてもよく、GPSチップセット136は、WTRU102の現在の場所に関するロケーション情報(たとえば、緯度および経度)を提供するように構成されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその情報の代わりに、WTRU102は、基地局(たとえば、基地局114a、114b)からエアインターフェイス116上でロケーション情報を受信し、および/または2つ以上の近隣の基地局から受信されている信号のタイミングに基づいてその場所を判定してもよい。WTRU102が、任意の適切なロケーション判定の方法を使用してロケーション情報を取得してもよく、引き続き実施形態に整合することが理解されよう。
プロセッサ118は、その他の周辺機器138にさらに結合されてもよく、周辺機器138は、追加の特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続を提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含んでもよい。たとえば、周辺機器138は、加速度計、e−compass、衛星送受信機、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、振動デバイス、テレビ送受信機、ハンドフリーヘッドセット、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、デジタル音楽プレイヤー、メディアプレイヤー、テレビゲームプレイヤーモジュール、インターネットブラウザなどを含んでもよい。
図11Cは、1つの実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106を示すシステム図である。前述のように、RAN104は、UTRA無線技術を採用して、エアインターフェイス116上でWTRU102a、102bおよび102cと通信してもよい。RAN104はまた、コアネットワーク106と通信してもよい。図11Cに示されるように、RAN104は、NodeB140a、140bおよび140cを含んでもよく、これらのNodeBはエアインターフェイス116上でWTRU102a、102bおよび102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含んでもよい。NodeB140a、140bおよび140cの各々は、RAN104における特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよい。RAN104はまた、RNC142aおよび142bを含んでもよい。WTRU102が、任意の数のNode−BおよびRNCを含んでもよく、引き続き実施形態に整合することが理解されよう。
図11Cに示すように、NodeB140aおよび140bは、RNC142aと通信してもよい。加えて、NodeB140cは、RNC142bと通信してもよい。NodeB140a、140bおよび140cは、Iubインターフェイスを介してそれぞれRNC142aおよび142bと通信してもよい。RNC142aおよび142bは、Iurインターフェイスを介して相互に通信してもよい。RNC142aおよび142bの各々は、それぞれ接続されているNodeB140a、140bおよび140cを制御するように構成されてもよい。加えて、RNC142aおよび142bの各々は、外部ループ電力制御、負荷制御、アドミッション制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバー制御、マクロダイバーシティ、セキュリティ機能、データ暗号化などの、その他の機能を実行またはサポートするように構成されてもよい。
図11Cに示されるコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(MGW)144、移動交換局(MSC)146、サービス提供GPRSサポートノード(SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含んでもよい。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として示されているが、それらの要素のうちのいずれかがコアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運用されてもよいことが理解されよう。
RAN104におけるRNC142aは、コアネットワーク106におけるMSC146にIuCSインターフェイスを介して接続されてもよい。MSC146は、MGW144に接続されてもよい。MSC146およびMGW144は、PSTN108のような回線交換ネットワークへのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供して、WTRU102a、102bおよび102cと従来の地上通信線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
RAN104におけるRNC142aはまた、IuPSインターフェイスを介してコアネットワーク106におけるSGSN148に接続されてもよい。SGSN148は、GGSN150に接続されてもよい。SGSN148およびGGSN150は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供して、WTRU102a、102bおよび102cとIP対応のデバイスとの間の通信を容易にすることができる。
前述のように、コアネットワーク106はまた、ネットワーク112に接続されてもよく、ネットワーク112は、その他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線または無線ネットワークを含んでもよい。
図11Dは、1つの実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106を示すシステム図である。前述のように、RAN104は、E−UTRA無線技術を採用して、エアインターフェイス116を介してWTRU102a、102bおよび102cと通信してもよい。RAN104はまた、コアネットワーク106と通信してもよい。
RAN104はeNodeB140a、140bおよび140cを含んでもよく、引き続き実施形態に整合しながら、RAN104は任意の数のeNodeBを含んでもよいことが理解されよう。eNodeB140a、140bおよび140cの各々は、エアインターフェイス116を介してWTRU102a、102bおよび102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含んでもよい。1つの実施形態において、eNodeB140a、140bおよび140cはMIMO技術を実装してもよい。したがって、たとえば、eNodeB140aは、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信してもよく、およびWTRU102aから無線信号を受信してもよい。
eNodeB140a、140bおよび140cの各々は、特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、ならびに無線リソース管理決定、ハンドオーバー決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されてもよい。図11Dに示すように、eNodeB140a、140bおよび140cは、X2インターフェイスを介して相互に通信してもよい。
図11Dに示されるコアネットワーク106は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)142、サービングゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含んでもよい。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として示されているが、それらの要素のうちのいずれかがコアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運用されてもよいことが理解されよう。
MME142は、S1インターフェイスを介してRAN104におけるeNodeB142a、142bおよび142cの各々に接続されてもよく、ならびに制御ノードとしての役割を果たしてもよい。たとえば、MME142は、WTRU102a、102bおよび102cのユーザを認証すること、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102bおよび102cの初期接続中に特定のサービングゲートウェイを選択することなどの役割を果たしてもよい。MME142はまた、RAN104と、GSMまたはWCDMAのような他の無線技術を採用するその他のRAN(図示せず)とを切り替えるための制御プレーン機能を提供してもよい。
サービングゲートウェイ144は、S1インターフェイスを介してRAN104におけるeNodeB140a、140bおよび140cの各々に接続されてもよい。サービングゲートウェイ144は一般に、ユーザデータパケットを、WTRU102a、102bおよび102cの間でルーティングおよび転送してもよい。サービングゲートウェイ144はまた、eNodeB間ハンドオーバー中にユーザプレーンをアンカリングすること、ダウンリンクデータがWTRU102a、102bおよび102cに使用可能な場合にページングをトリガーすること、ならびにWTRU102a、102bおよび102cのコンテキストを管理および格納することなどのその他の機能を実行してもよい。
サービングゲートウェイ144はまた、PDNゲートウェイ146に接続されてもよく、PDNゲートウェイ146は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102bおよび102cに提供して、WTRU102a、102bおよび102cとIP対応のデバイスとの間の通信を容易にすることができる。
コアネットワーク106は、その他のネットワークとの通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク106は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供して、WTRU102a、102bおよび102cと従来の地上通信線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインターフェイスとしての役割を果たす、IPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含んでもよく、またはIPゲートウェイと通信してもよい。加えて、コアネットワーク106は、その他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線または無線ネットワークを含むことができるネットワーク112へのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供してもよい。
図11Eは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106を示すシステム図である。RAN104は、IEEE802.16無線技術を採用して、エアインターフェイス116を介してWTRU102a、102bおよび102cと通信することができるアクセスサービスネットワーク(ASN)であってもよい。後段でさらに説明されるように、WTRU102a、102b、102c、RAN104、およびコアネットワーク106のさまざまな機能エンティティの間の通信リンクは、参照点として定義されてもよい。
図11Eに示されるように、RAN104は、基地局140a、140b、140c、およびASNゲートウェイ142を含んでもよく、引き続き実施形態に整合しながら、RAN104は任意の数の基地局およびASNゲートウェイを含んでもよいことが理解されよう。基地局140a、140bおよび140cの各々は、RAN104における特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、各エアインターフェイス116を介してWTRU102a、102bおよび102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含んでもよい。1つの実施形態において、基地局140a、140bおよび140cは、MIMO技術を実装してもよい。したがって、たとえば、基地局140aは、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、およびWTRU102aから無線信号を受信してもよい。基地局140a、140bおよび140cはまた、ハンドオフのトリガー、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、サービス品質(QoS)ポリシー実施などの、モビリティ管理機能を提供してもよい。ASNゲートウェイ142は、トラフィック集約点としての役割を果たしてもよく、ページング、加入者プロファイルのキャッシュ、コアネットワーク106のルーティングなどに関与してもよい。
WTRU102a、102bおよび102cとRAN104との間のエアインターフェイス116は、IEEE802.16仕様を実装するR1参照点として定義されてもよい。加えて、WTRU102a、102bおよび102cの各々は、コアネットワーク106との論理インターフェイス(図示せず)を確立してもよい。WTRU102a、102bおよび102cとコアネットワーク106との間の論理インターフェイスは、R2参照点として定義されてもよく、R2参照点は、認証、許可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用されてもよい。
基地局140a、140bおよび140cの各々の間の通信リンクは、WTRUハンドオーバーおよび基地局間のデータの転送を容易にするためのプロトコルを含む、R8参照点として定義されてもよい。基地局140a、140bおよび140cとASNゲートウェイ215との間の通信リンクは、R6参照点として定義されてもよい。R6参照点は、WTRU102a、102bおよび102cの各々に関連付けられているモビリティイベントに基づいてモビリティ管理を容易にするためのプロトコルを含んでもよい。
図11Eに示すように、RAN104は、コアネットワーク106に接続されてもよい。RAN104とコアネットワーク106との間の通信リンクは、たとえば、データ転送およびモビリティ管理機能を容易にするためのプロトコルを含む、R3参照点として定義されてもよい。コアネットワーク106は、モバイルIPホームエージェント(MIP−HA)144、認証・許可・アカウンティング(AAA)サーバ146、およびゲートウェイ148を含んでもよい。前述の要素の各々は、コアネットワーク106の一部として示されているが、それらの要素のうちのいずれかがコアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運用されてもよいことが理解されよう。
MIP−HAは、IPアドレス管理に関与してもよく、ならびにWTRU102a、102bおよび102cがさまざまなASNおよび/またはさまざまなコアネットワークの間でローミングすることを可能にする。MIP−HA144は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供して、WTRU102a、102bおよび102cとIP対応のデバイスとの間の通信を容易にすることができる。AAAサーバ146は、ユーザ認証およびユーザサービスのサポートに関与してもよい。ゲートウェイ148は、その他のネットワークとの相互接続を容易にすることができる。たとえば、ゲートウェイ148は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供して、WTRU102a、102bおよび102cと従来の地上通信線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。加えて、ゲートウェイ148は、その他のサービスプロバイダによって所有および/または運用される他の有線または無線ネットワークを含むことができるネットワーク112へのアクセスを、WTRU102a、102bおよび102cに提供してもよい。
図11Eには示されていないが、RAN104はその他のASNに接続されてもよく、およびコアネットワーク106がその他のコアネットワークに接続されてもよいことが理解されるであろう。RAN104とその他のASNとの間の通信リンクは、R4参照点として定義されてもよく、R4参照点は、RAN104とその他のASNとの間のWTRU102a、102bおよび102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含んでもよい。コアネットワーク106とその他のコアネットワークとの間の通信リンクは、R5参照として定義されてもよく、R5参照は、ホームコアネットワークと移動先コアネットワークとの間の相互接続を容易にするためのプロトコルを含んでもよい。
実施形態
送信ランクを決定するための方法であって、無線受信/送信ユニット(WRTU)により、異なるダウンリンク物理チャネルにおいて2つの許可信号を検出するステップと、WRTUにより、検出に基づいて送信ランクを決定するステップとを含むことを特徴とする方法。
2つの許可信号はセカンダリストリームに関連付けられている許可を含み、セカンダリストリームは送信ランクを制御することを特徴とする前述の実施形態に記載の方法。
ゼロ許可信号が受信される場合、送信ランクがランク1送信であると決定するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
ゼロ許可信号が受信される場合、送信ランクがランク2送信であると決定するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
送信ランクを決定するステップは送信ランクを1つまたは複数の入力に基づかせるステップを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
入力は、最大サポートペイロード、プライマリストリーム送信のサービス提供許可の指示、および第2のストリーム送信のサービス提供許可の指示を含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
WRTUにより、望ましいランクインジケータビット(DRI)を設定するステップと、WRTUにより、DRIを送信するステップとを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
送信ランクを決定するための方法であって、無線受信/送信ユニット(WRTU)により、高位送信ランクを要求することを決定するステップと、WRTUにより、決定に基づいて高位送信ランクの要求を伝達するステップとを含むことを特徴とする方法。
WRTUにより、制御チャネルに望ましいランクインジケータビット(DRI)を設定するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態に記載の方法。
高位送信ランクの要求を伝達するステップは、WRTUにより、DRIを送信するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
無線受信/送信ユニット(WRTU)送信パラメータを制御するための方法であって、第1のストリームが所定のトランスポートフォーマット(TF)またはTFのサブセットをいつ使用しているかを決定するようにWRTUを構成するステップと、第1のストリームが所定のTFまたはTFのサブセットを使用しているときにデュアルストリームを送信するようにWRTUを構成するステップとを含むことを特徴とする方法。
正規化残存電力マージンに基づいて第1のストリームおよび第2のストリームを分割するようにWRTUを構成するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態に記載の方法。
第1のストリームの第1の利得係数および第2のストリームの第2の利得係数を決定するようにWRTUを構成するステップを備え、デュアルストリームを送信するようにWRTUを構成するステップは、決定された第1および第2の利得係数に基づいてWRTUを構成するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
第2のストリームのペイロードを計算するようにWRTUを構成するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
無線受信/送信ユニット(WRTU)送信パラメータを制御するための方法であって、第1のストリームが所定のトランスポートフォーマット(TF)またはTFのサブセットを使用しているかどうかを、WRTUにより、決定するステップと、第1のストリームが所定のTFまたはTFのサブセットを使用しているときにデュアルストリームを送信するステップとを含むことを特徴とする方法。
デュアルストリームで送信しているとき、正規化残存電力マージンに基づいて第1のストリームおよび第2のストリームを、WRTUにより、分割するステップを含むことを特徴とする前述の実施形態に記載の方法。
第1のストリームの第1の利得係数および第2のストリームの第2の利得係数を、WRTUにより、決定するステップを備え、デュアルストリームを送信するステップは、決定された第1および第2の利得係数に基づくことを特徴とする前述の実施形態の1つまたは複数に記載の方法。
無線受信/送信ユニット(WRTU)送信パラメータを制御するための方法であって、第1のストリームが所定の変調方式をいつ使用している決定するようにWRTUを構成するステップと、第1のストリームが所定の変調方式を使用しているときにデュアルストリームを送信するようにWRTUを構成するステップとを含むことを特徴とする方法。
無線受信/送信ユニット(WRTU)送信パラメータを制御するための方法であって、第1のストリームが所定の変調方式をいつ使用しているかどうかを、WRTUにより、決定するステップと、第1のストリームが所定の変調方式を使用しているときにデュアルストリームを送信するステップとを含むことを特徴とする方法。
トランスポートフォーマット選択および送信のための方法であって、無線受信/送信ユニット(WRTU)により使用される第1のストリームと第2のストリームとの間の信号対雑音比(SNR)の差の指示をWRTUによって受信するステップと、SNRの差に応答して、所定の比に従って反復技術を第2のストリームに適用するステップとを含むことを特徴とする方法。
特徴および要素は特定の組合せで上記説明したが、各々の特徴または要素は、単独で使用されてもよく、または他の特徴および要素の任意の組合せで使用されてもよいことを、当業者であれば理解するであろう。加えて、本明細書において説明した方法は、コンピュータまたはプロセッサにより実行するために、コンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実装されてもよい。不揮発性コンピュータ可読記憶媒体の例は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、磁気光学媒体、CD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体を含むが、これらに限定されない。ソフトウェアと関連するプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用する無線周波数送受信機を実装するために使用されてもよい。
さらに、上記で説明した実施形態において、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、およびプロセッサを含むその他のデバイスが言及される。それらのデバイスは、少なくとも1つの中央演算処理装置(「CPU」)およびメモリを含んでもよい。コンピュータプログラミングの技術分野の当業者の手法に従い、動作および操作または命令の記号表現への参照は、さまざまなCPUおよびメモリによって実行されてもよい。そのような振舞いおよび動作または命令は、「実行される」、「コンピュータにより実行される」、または「CPUにより実行される」ものと称されてもよい。
当業者であれば、動作および記号表現された動作または命令がCPUによる電気信号の操作を含むことを理解するであろう。電気システムは、結果として電気信号の変換または減少を生じうるデータビット、およびCPUの動作ならびに信号のその他の処理を再構成または変更するための、メモリシステムにおけるメモリ位置のデータビットの保持を表す。データビットが保持されるメモリ位置は、データビットに対応するか、またはデータビットを代表する特定の電気的、磁気的、光学的、または有機的特性を有する物理的ロケーションである。
データビットはまた、磁気ディスク、光ディスク、およびCPUによって読取り可能なその他の揮発性(たとえば、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、または不揮発性(たとえばリードオンリーメモリ(「ROM」))大容量ストレージシステムを含むコンピュータ可読媒体に保持されてもよい。コンピュータ可読媒体は、協働するかまたは相互接続されたコンピュータ可読媒体を含んでもよく、コンピュータ可読媒体は処理システムに排他的に存在するか、もしくは処理システムにローカルまたはリモートであってもよい複数の相互接続された処理システム間に分散される。例示的な実施形態が前述のメモリに限定されないこと、ならびにその他のプラットフォームおよびメモリが説明される方法をサポートしてもよいことを理解されたい。
本願の説明に使用されているいかなる要素、行為、または指示も、明示的に記述されない限り、決定的または不可欠であると解釈されるべきではない。また、本明細書に使用されているように、冠詞「a」は1つまたは複数の項目を含むことが意図されている。1つの項目のみが意図される場合、「1つ(one)」または類似する表現が使用される。さらに、本明細書において使用される、複数の項目および/または項目の複数のカテゴリのリスト表示が後に続く「any of(任意の)」という用語は、単独の、もしくはその他の項目および/または項目のその他のカテゴリとの組合せでの、項目および/または項目のカテゴリの「any of(任意の)」、「any combination of(任意の組合せ)」、「any multiple of(任意の複数の)」、および/または「any combination of multiples of(複数の任意の組合せ)」を含むことが意図される。さらに、本明細書において使用される、「set(セット)」という用語は、ゼロを含む任意の数の項目を含むことが意図される。さらに、本明細書において使用される、「number(数)」という用語は、ゼロを含む任意の数を含むことが意図される。
さらに、特許請求の範囲は、その主旨の記述がない限り、説明されている順序または要素に限定されるものと解釈されるべきではない。加えて、任意の特許請求の範囲における「means(手段)」という用語は、米国特許法112条(6)を行使することが意図され、「means」という語を伴わない特許請求の範囲はそのような意図を持たない。
本明細書におけるシステムおよび方法はUWBマルチバンド通信システムに関して説明されてきたが、システムがマイクロプロセッサ/汎用コンピュータ(図示せず)上のソフトウェアで実装されてもよいことが検討される。特定の実施形態において、さまざまなコンポーネントの機能の1つまたは複数は、汎用コンピュータを制御するソフトウェアにおいて実装されてもよい。