JP2014507580A - 掘削孔注入システム - Google Patents

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Abstract

水平掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための装置が提供される。本装置は、同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブを有する1つ以上の蒸気パップを含む。外側スリーブには、1組以上のノズルが配置される。外側スリーブの1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆う目的で、外側スリーブ内での摺動内側スリーブの移動を実行する手段が用意される。また、水平掘削孔から地下層へ注入流体を供給するための方法が提供される。最初に、外側スリーブおよび摺動内側スリーブと、外側スリーブに配置された1組以上のノズルとを有する1つ以上の蒸気パップが、水平坑井内に導入される。次に、摺動内側スリーブが、外側スリーブの1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うために、外側スリーブの内部で移動される。最後に、注入流体が、蒸気パップのノズルを通じて層に注入される。
【選択図】図1

Description

本発明は、注入装置、および、ダウンホール掘削孔からの炭化水素の現場生産のための方法に関する。
重油および瀝青の貯留層は、世界中に分布しているが、このような地下層からの抽出は、しばしば困難であり、効率面および費用面での有効性に関して多くの課題を突きつけている。水平掘削孔への蒸気または流体の注入は、石油、重油、または瀝青を含有する未固結の貯留層および地下層からの増進採鉱および増進採収のための知られた方法である。一般に、重油および瀝青の層に注入された蒸気は、原位置における重油および瀝青の高い粘度を低減し、この結果、層からの流動性を高めるのを助ける。SAGD法(Steam Assisted Gravity Drain)、CSS法(cyclic steam stimulation)、および蒸気圧入法は、石油増進採収技術として使用されている一般的な採収方法である。しかしながら、水平掘削孔への蒸気注入は、常に、均等で選択的な方法で分配することができるわけではない。いくつかの好ましい分配として、均等な流出分配、特定の位置への注入分配、および非対称な分配が挙げられる。現在の技術は、開口面積が約1%である、開口面積の小さいスロッテッドライナを通じた蒸気注入、および、単一または二重の内部配管ストリングの運搬を含む。これらの方法は、半径方向の抵抗を蒸気の流れに付与し、水平掘削孔に沿った蒸気の軸方向の分配を促し、層の全体にわたる均等な分配を促進するために、一般に、サンドコントロールスクリーンまたはサンドコントロールライナと共に使用される。しかしながら、この技術に関する1つの問題は、注入/生産ライナの開口面積が、多くの場合に過度に大きく、その結果、十分な半径方向の抵抗を蒸気の流れに与えることができないことである。これにより、層への蒸気分配が不均一となる。
注入/生産ライナの開口面積は、一般に、サンドが注入/生産ライナの上方の貯留層の孔隙を直接的または間接的に塞ぐことがないよう制御および防止を行うための手段を提供するために設計されている。また、それは、原位置における石油採収の生産段階中に、サンドが注入/生産ライナの断面に侵入し、これを塞ぐことがないよう防止するために機能する。したがって、サンドコントロールのための開口面積(一般に3%であるが、1.5%〜5%の範囲内であってもよい)は、均等な蒸気分配にとって望ましい必要な開口面積(一般に<0.05%であるが、0.001%〜1%の範囲内であってもよい)よりもかなり大きい。
単一配管移送式の蒸気注入システムは、掘削孔の踵部の直近に配置される傾向にあり、掘削孔の踵部の直近の蒸気チャンバが大きくなり、かつ爪先部には、非常にわずかな蒸気しか分配されない、分配が不十分な蒸気チャンバを形成する。
二重配管移送式の蒸気注入システムでは、一方の配管が、蒸気を踵部の近くまで移送し、第2の配管が、水平坑井の爪先部のより近くまで蒸気を移送する。これにより、単一配管式のシステムに見られるような、踵部にのみ大きな蒸気チャンバが形成される問題は軽減される。しかしながら、その代りに、二重配管式のシステムは、1つは踵部の直近に、もう1つは水平掘削孔の爪先部の直近に、2つの大きな蒸気チャンバを形成する。
したがって、掘削孔の全長にわたって蒸気または他の注入流体を均等に分配する装置および方法であって、必要に応じた蒸気分配が目標とされ得る装置および方法が必要とされている。
水平掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための装置を教示する。本装置は、水平掘削孔の内部に取り外し可能に配置される1つ以上の蒸気パップ(steam pup)を含む。蒸気パップは、同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブを備える。1組以上のノズルが、蒸気パップの外側スリーブに配置されており、該1組以上のノズルを通じて、注入流体が層に注入される。外側スリーブ内での摺動内側スリーブの移動を実行する手段が用意される。外側スリーブ内での摺動内側スリーブの移動は、外側スリーブの1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うように機能し、これにより、地下層への注入流体の流れを制御する。
さらに、水平掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための方法が提供される。本方法は、同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブを備える1つ以上の蒸気パップを水平坑井内に導入することを含む。1組以上のノズルが、外側スリーブに配置されている。次に、摺動内側スリーブが、外側スリーブの1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うために、外側スリーブの内部で移動され、これにより、地下層への注入流体の流れを制御する。最後に、水平坑井を通じて蒸気パップに注入流体を供給することによって、注入流体が、ノズルを通じて層へ注入される。
最後に、掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための、または、地下層から掘削孔への流体を生産するための方法が提供される。本方法は、第1の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器(polished bore receptacle)ならびに第2の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器を掘削孔の踵部の位置に導入することを含み、この場合、磨きボア容器は、中間ケーシングと接続され、適切な場所にセメントで固定される。第1の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器は、注入/生産ライナと接続される。次に、1つ以上の蒸気パップが、第2の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器と接続される。この場合、蒸気パップは、同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブと、外側スリーブに配置された1組以上のノズルとを備える。外側スリーブ内での摺動内側スリーブの移動は、地下層への流体の流れまたは地下層からの流体の流れを制御する目的で、外側スリーブの1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うために実行される。最後に、地下層への注入流体または地下層からの生産流体は、蒸気パップによりノズルを通じて処理される。
次に、本発明について、以下の図面を参照しながらより詳細に説明する。
蒸気パップ装置の一例の断面図である。 設定ツールの一例が取り付けられた蒸気パップ装置の一例の断面図である。 設定ツールの一例の斜視図である。 蒸気パップ装置の断面図であり、開位置にある傾斜ノズルの一例を示している。 蒸気パップ装置の断面図であり、閉位置にある傾斜ノズルの一例を示している。 本発明の方法の一実施形態を示すフローチャートである。 流れ制御シールと磨きボア容器ジョイントと共に使用されている、本発明の第1の実施形態を示す概略図である。 流れ制御シールと磨きボア容器ジョイントと共に使用されている、本発明の第2の実施形態を示す概略図である。
本発明は、坑井へ蒸気または他の注入流体を制御して注入するために、および、さらには層から坑井への流れを生産するために、水平掘削孔内に取り外し可能に挿入される1つ以上の蒸気パップに関する。本明細書の全体にわたって水平掘削孔について好んで言及しているが、本発明は、垂直掘削孔および傾斜掘削孔にも同様に有用であり、これらの用途も本発明に含まれることが理解されるべきである。本発明の装置は、蒸気パップとして言及されているが、本装置が、蒸気および任意の他の周知の注入流体の注入のために、および、さらには層から掘削孔への流体の生産のために使用することが可能であることが、当業者によって同様に理解される。
具体的には、本装置は、坑井への蒸気または他の注入流体の流れ、および、坑井からの生産流を管理するという役目を果たす。蒸気パップは、蒸気パップを坑井から取り除かなくても、地上から設定し、操作することができるように設計されている。蒸気パップは、2つ以上の流体流れ設定を有することが好ましい。一方の設定では、流れ領域が閉鎖され、掘削孔への流れまたは掘削孔からの流れが止められる。他方の設定では、掘削孔への/からの最大限の流れまでの流量の範囲が提供される。各蒸気パップについて、個々に操作または設定を行うことができることがさらに好ましく、これにより、操作者は、すべての蒸気パップを同じ流量に設定すること、または、特定の蒸気パップからの流れを選択的に止め、この結果、坑井の特定の区間を隔離すること、のいずれかを行うことができるようになる。
蒸気について最も多く言及しているが、本装置および本方法が、任意の適切な注入流体を地下層に注入する手段を提供していることが理解されるべきである。多くのこのような注入流体は、当該技術分野では知られており、蒸気、水、ヴァーゾル(varsol)、ディーゼル(diesel)、および溶剤を含む。したがって、本発明はありとあらゆるこのような周知の流体を含むことが理解されるべきである。
本発明は、適切なサンドコントロールと関連付けられた、掘削孔に沿った均等な蒸気分配を実現することによって、対象の層への蒸気の供給および分配を改善するのを助ける。本回収可能システムは、SAGD法、蒸気圧入法、CSS法、または他の蒸気による採収工程、および/または溶剤などの他の流体の注入と組み合わせた蒸気注入との関連において使用することができる。本発明の目的のためには、原位置における石油の粘度を低減させるか、蒸気供給を改善するか、または、貯留層の有益な採収特性を高めるのを助ける任意の化学物質または生化学物質を含む溶剤が考えられる。本発明は、注入に対する軸方向の掘削孔抵抗と半径方向の層抵抗とを関係付けることによって、層に対して垂直な蒸気供給を均等化する手段をさらに提供する。
本システムでは、掘削孔の長手方向の全体にわたる流体注入のための所望の開口面積を決定する際に、流体特性が考慮される。流体特性と掘削孔の特徴および層の特性とを関係付けることによって、ノズルのサイズおよび注入のための開口面積に相当する開放ノズルの数が、水平掘削孔に沿った均等な蒸気分配を可能にするために、指定されてもよい。さらに好ましくは、本システムはまた、注入および生産の過程で変動する流体特性に対応するように設計されてもよい。これにより、広範囲の用途に本システムを使用することが可能となる。
図1を参照すると、本蒸気パップ2は、外側スリーブ4および摺動内側スリーブ6を備える。外側スリーブ4および摺動内側スリーブ6は、ダウンホールツールおよび傾斜掘ツールで一般的に使用されている高速度鋼(HSS:high speed steel)および他の硬化鋼などの硬化材料から作製されることが好ましい。
蒸気パップは、当該産業で使用されている標準的な配管のサイズから標準的で一般的な周知のケーシングのサイズに至るまで、様々なサイズで製造されてもよい。より詳細には、蒸気パップの直径は、1インチ〜11と4分の3インチの範囲内であってもよい。また、蒸気パップの長さは、用途に応じて変更され、1mの最小長から13.5mの最大長までの範囲内であってもよい。
外側スリーブ4は、上部ボックス接続部および下部ピン接続部(図示せず)からなり、蒸気パップ2と共に延在する所望のケーシングと結合される。外側スリーブ4は、1つ以上のノズル孔8を少なくとも2列備える。外側スリーブ4の内径部は、摺動内側スリーブ6の運動を制限し、摺動内側スリーブ6が外側スリーブ4の外へ完全に摺動することを防止する少なくとも1つの保持リング10を備えることが好ましい。また、外側スリーブ4は、多数の所望の位置のうちの1つに摺動内側スリーブ6を配置するための1つ以上のロッキングリング12を備える。
摺動内側スリーブ6は、外側スリーブ4の内径部に摺動可能に嵌合するマンドレルの形態をとっている。摺動内側スリーブ6は、摺動内側スリーブ6の外径部と外側スリーブ4の内径部との間の岩屑(debris)の流れを最小限に抑え防止するために、一連のOリング14を備える。摺動内側スリーブ6の外径部は、多数の様々な、ノズル開口8の設定に対応する多数の様々な位置に摺動内側スリーブを配置するためのロッキングリング12が嵌合される2つ以上の加工溝16を備える。摺動内側スリーブ6の内径部は、1つ以上のピン18をさらに含む。
設定ツール20が、図2では蒸気パップ2を伴う好ましい構成で示されており、図3ではそれ自体がより詳細に示されている。これらの図を参照すると、設定ツール20は、ワーキングストリング接続部(working string connection)に対応する上部ボックス連結部(図示せず)と、下部開放孔端22とを備えている。設定ツール20の外径部は、設定ツール20の長手方向に延設され、摺動内側スリーブ6のピン18に対応する1つ以上の溝またはスライド24を備える。設定ツール20の外径部は、スライド24とピン18とが揃っている場合にのみ、摺動内側スリーブ6内に摺動可能に受け入れられる。スライド24がピン18と揃っていない場合は、設定ツール20の開放孔端22が、ピン18に当接し、ピン18を押しやる。
あるいは、蒸気パップ2の外側スリーブ4内での摺動内側スリーブ6の移動は、地上から油圧により遠隔制御されてもよく、この場合、設定ツール20は必要とされない。
ノズル8は、図1および図2に示されているように、蒸気パップ2の軸線に対して垂直に配置されてもよいし、あるいは、ノズル8は、図4および図5に示されているように斜めに配置されてもよい。あらゆる角度が、ノズルには可能であり、本発明に含まれる。
図4および図5を参照すると、組を成すノズルは、蒸気パップ2の軸線に対して60°の角度に設定されることが好ましい。組を成すノズル8のそれぞれの方向は互い違いになっているか、または、組を成すノズルのそれぞれの方向は、ランダムに様々であり得ることがより好ましい。これにより、層への蒸気の均等な分配が促進される。また、方向に角度を付けることによって、蒸気移動中の90°の方向転換によってしばしば発生する摩擦損失が低減される。また、方向に角度を付けることは、高速の蒸気または他の注入流体によって発生する、ノズル8の周囲の摩耗を低減するためにも好ましい。ノズル8は、図に示されているように外側スリーブ4を加工して設けられてもよい。随意に、ノズル8はまた、外側スリーブ4に取り付けられる別個のユニットの一部であってもよい。好ましい実施形態では、掘削孔の踵部に使用される蒸気パップ2のノズル8は、水平掘削孔に沿って蒸気に選択的な半径方向の流れ抵抗を与えるために踵部の位置における蒸気特性を考慮して、特別に設計されることが好ましい。
ノズル8の構成およびノズル8を開閉することができる選択的な方法は、蒸気が水平掘削孔に沿って均等に分配されることを可能にする。ノズルの幾何学的形状は、様々であってもよく、円形、先細形状、円錐形、楕円形、正方形、矩形、またはスロット形状を含み得ることがさらに好ましい。様々なノズルの幾何学的形状によって、蒸気注入段階中の高温高圧の状況下での潜在的な熱負荷およびノズルの塑性変形にノズルを適応させるための弾性かつ可撓性の手段が提供される。また、この幾何学的形状は、流れ抵抗、圧力、および流量の制御を行うために、随意に選択されてもよい。
図4および図5を見ると、蒸気パップ2のノズル8の出口の位置からは、注入流体は、段階状の傾斜部28を辿って進む。硬化ブラストプレート(hardened blast plate)30は、蒸気パップ2が存在する注入/生産ライナ(図示せず)を摩耗から保護するために、ノズル8の上方に配置されている。
ノズルの幾何学的形状および蒸気パップのサイズは、多くの様々な蒸気注入の圧力または速度に合わせて設計されてもよい。例えば、蒸気は、貯留層の破壊圧力を下回る圧力で、貯留層の破壊圧力で、または貯留層の破壊圧力を上回る圧力で、注入されてもよい。また、蒸気は、音速未満/臨界未満または音速/臨界の流動様式で注入されてもよい。
蒸気パップ2は、層と接するより大きな注入/生産ライナ内に配置され、かつ随意にこれにねじ付けられるか、または、他の方法でこれに接続される回収可能システムであることが好ましい。蒸気パップ2は、端部が閉鎖されたシステムまたは端部が開口されたシステムであり得る。一連の蒸気パップは、蒸気パップストリングを形成するために、複数のブランクケーシングによって、互いに接合され得ることがさらに好ましい。これにより、掘削孔の全長に沿った注入および生産の変動が可能となり、さらには、特定の長さの掘削孔が選択的に隔離される。このようにして、本システムは、水圧入の工程、蒸気隔離領域の形成、または、排水用途に使用することができる。
蒸気パップ2アセンブリは、単一坑井の構成の場合、注入段階後も注入/生産ライナの内部に保持され、原位置における流体を生産するために生産段階で使用されてもよい。この場合、生産流体は、ノズル8を通じて蒸気パップ2に向かって反対方向に流れる。生産の際、ブラストプレート30は、生産流体が蒸気パップ2に進入するときに、生産流体の抵抗を低減するように機能する。
本発明と共に使用されるサンドコントロールスクリーン/サンドコントロールライナは、当該技術分野で知られている任意のタイプのサンドスクリーンであってもよく、ワイヤラップ(wire−wrap)、スロテッドライナ、メッシュライト(meshrite)(商標)、または他のサンドコントロールスクリーンを含むが、これらに限定されない。注入/生産ライナは、貯留層の部分だけではなく、貯留層の全長と接し、この結果、水平掘削孔内のパイプのブランク長さがなくなることが好ましい。これにより、望ましいことに、流体を生産するための低い圧力降下、より良好な半径方向の流入、より良好な貯留層全体との接触、より良好なサンドコントロール、および水平掘削孔に沿ったより良好な蒸気分配が可能となる。
蒸気パップ2の外径よりも大きいが、層と接する注入/生産ライナの内径にぴったりと適合するほどに小さな1つ以上のパッカを接続することによって、注入/生産ライナ内に蒸気パップ2を配置し、好ましくは、注入/生産ライナ内で蒸気パップ2を中心に位置合わせする手段が提供されることが好ましい。パッカは、蒸気パップ2および所定量のケーシングと共に延在し、一連の蒸気パップ2を隔離するために使用される。
パッカは、必要に応じた粉砕および採収ための空間を確保し、一部の圧力制御および蒸気分配制御を可能にするように設計されている。パッカは、層および注入/生産ライナおよび蒸気パップ2の間の環状空間を閉鎖することによって注入流体の圧力制御および流体分配の制御を維持するために、踵部の位置ならびに水平掘削孔の長さの3分の1および3分の2の位置で、または、選択的に掘削孔に沿った他の位置で、注入/生産ライナの内部に設置され得ることが好ましい。あるいは、パッカが使用されない場合、本発明者らは、原位置における高粘度の石油が、必要な圧力制御および流体分配制御をもたらし得ると推定する。
作動時、設定ツール20は、好ましくは、このような用途で一般的に使用されている2 7/8”ワークストリングを用いて、坑井内に延在される。設定ツール20は、ピン18に対する設定ツール20の開放孔端22の当接に対応した移動の停止によって示される、蒸気パップ2の真上の位置に延在する。設定ツール20のスライド24が摺動内側スリーブ6のピン18に偶然揃ってしまったまれな場合には、設定ツール20は、摺動内側スリーブ6に当接せず、その代りに、蒸気パップ2を通り過ぎる。このような場合、ストリングは、蒸気パップ2より上の位置に引き上げられて、スライド24とピン18とがずれるように回転され、次に、再び降下されてもよい。
蒸気パップ2を所望のノズル設定位置に配置するために、力または重量が、設定ツール20に加えられる。重量がロッキングリング12からの抵抗を超えると、摺動内側スリーブ6は、ロッキングリング12が隣のロッキングリング溝16を受け止めるか、または、摺動内側スリーブ6が下流の保持リング10に当接するまで摺動する。
あるいは、設定ツール20はまた、蒸気パップ2を所望のノズル設定に設定するために引っ張られてもよい。この場合、設定ツール20は、最初、摺動内側スリーブ6内を後方に向かって通過しなければならない。ワークストリングは、スライド24がピン18と揃うまで回転され、次に、設定ツール20は、摺動内側スリーブ6内を降下される。設定ツール20は、スライド24をずらすために再び回転され、ワークストリングは、抵抗が感じられる(このことは、設定ツール20がピン18に当接したことを示している)まで引き上げられる。次に、ワークストリングは、ロッキングリング12からの抵抗を上回るまで、および、ロッキングリング12が新しいロッキングリング溝16を受け止めるまで、または、摺動内側スリーブ6が上流の保持リング10に当接するまで、引き上げられる。
別の実施形態では、本発明はまた、例えばSAGD法の場合に、注入/生産ライナがない状態で作動されてもよい。このような場合、パッカは必要とされず、二重流れ制御ハンガは必要ではなく、単一流れ制御ハンガのみが必要とされる。SAGD法では、一般に、「準備」段階または「流通」段階がある。この段階では、注入井と生産井との間に位置する瀝青または重油の貯留層を、流動性、蒸気チャンバの成長、生産、および流体制御のために加熱することが必要とされる。この準備段階は、一般に、対を成すSAGD坑井を完全に機能させる完全な注入−生産段階中のものよりも、大幅に少ない量および低い圧力の蒸気注入が必要とされる。これらの場合、第1の蒸気パップシステムは、準備段階のために均等かつ最適な蒸気分配を行い、その後、第1の蒸気パップシステムが、随意に回収されて、第2の蒸気パップシステムが完全な注入段階のために高圧の蒸気を供給するために挿入されてもよいし、または、第1のシステムが、随意に適切な場所に保持されて、摺動内側スリーブ6が、最初の蒸気パップシステムを取り除くことなく、ノズル8を通じた完全な注入を可能にするために調整されてもよいように設計され得ることが好ましい。
蒸気パップ2の流れ設定は、上位設定としての開放された全流設定(本明細書では位置「A」と呼ぶ)、中位設定としての流れ遮断設定(本明細書では位置「B」と呼ぶ)、および下位設定としての別の部分的な開放流設定(本明細書では位置「C」と呼ぶ)を実現するように、加工されることが好ましい。上位および下位の設定(位置「A」および「C」)の双方に関する開口面積の大きさは、圧力、性質、温度、および損失を含む流体特性に基づいて予め定められている。パッカを含む完全な蒸気パップストリングは、坑井から取り除かれ、必要に応じて再設計されてもよい。
水平掘削孔に沿って蒸気の均等な分配を行うことによって、貯留層全体が、選択的に蒸気と接触し、より多くの石油生産、蒸気−石油のより低い比率、および層へのより効率的なエネルギーの伝達が実現される。
好ましい実施形態では、本発明は、貯留層の破壊圧力より高いまたは低い注入圧力で流体注入を行うように設計されてもよいし、または、本発明はまた、臨界未満または臨界の流動様式に対応してもよい。
別の実施形態では、蒸気パップ2は、掘削孔の注入/生産ライナに取り付けられなくてもよい。このような場合、対を成す流れ制御ハンガおよび磨きボア容器(PBR)を有することが好ましい。対を成す流れ制御ハンガおよび磨きボア容器は、互いに取り付けられ、中間ケーシングの位置で一方が他方の上になるように配置される。磨きボア容器は、中間ケーシングと接続され、適切な場所にセメントで固定される。次に、このシステムは、漏れ率を最小限に抑え、踵部の位置で注入される蒸気の圧力損失(踵部の位置で流れ制御ハンガを通過する迂回路を形成する傾向がある高圧の蒸気によって発生する場合がある)を制御するために、水平掘削孔の踵部の位置に設置される。掘削孔から最も遠くに配置される第1の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器は、注入/生産ライナに接続され、これにより、漏出に対するシールが設けられ、踵部の位置における圧力が維持される。第2の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器は、蒸気パップに接続され、該蒸気パップの上方に配置されるが、必ずしも、第1の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器に接続される必要はない。これらにより、同様の圧力および漏出シールが設けられる。
さらに好ましい実施形態では、本発明はまた、蒸気パップまたは蒸気パップストリングを中心に位置合わせするためのパッカを使用することなく、作動されてもよい。図7および図8に示されているこの実施形態では、1対以上の磨きボア容器(PBR)ジョイント26および流れ制御(FC:flow control)シール28が、パッカの代わりに蒸気パップを隔離するために使用されている。例えば、1対以上のPBRジョイント26は、PBRジョイント26間に延在する1つ以上のスロッテッドライナ30と共に坑井を降下される。使用されるスロッテッドライナ30の数は、層の特徴、掘削孔の長さ、および費用についての考慮などの要因に基づいて決定される。場合によっては、スロッテッドライナ30は、均等な間隔の隔離領域を可能にするために、ストリングにおけるPBRジョイント26のそれぞれの間に延在してもよい。他の場合では、わずかに2〜3個のスロッテッドライナ30のみが必要とされる場合もある。本明細書ではスロッテッドライナという用語が使用されているが、任意のタイプのサンドコントロールスクリーンが、本発明の範囲を逸脱することなく、これらの目的のために使用され得ることが、当業者によって十分に理解される。
蒸気ライナが、1つ以上のブランクケーシングによって、すべてがFCシール28間に配置される1つ以上の蒸気パップ2と接続されてもよい。固定スロッテッドライナストリングのPBRジョイント26間の距離は、蒸気ライナストリングのFCシール28間の距離と一致するように設定される。FCシール28は、ポジティブメモリシール(positive memory seal)によって、PBRジョイント26に嵌合されてもよい。しかしながら、大幅な蒸気損失を発生させることなく、0.001”〜0.002”の嵌合公差を設けることも可能である。より好ましくは、増大するより小さな内径のPBRジョイント26およびFCシール28が、掘削孔の表面から底まで、スロッテッドライナストリング内に組み込まれてもよい。これにより、掘削孔を降下されるすべてのPBRジョイント26およびFCシール28のための間隔が許容される。掘削孔の底に到達すると、FCシール28のそれぞれが、対応するPBRジョイント26に接触するようになり、封止が完成される。このようにして、蒸気分配および蒸気圧力が、掘削孔の長手方向に沿って均等化され、維持され、蒸気の迂回路の発生がより少なくなる。
パッカを使用しないことによって、蒸気による過度の高い圧力またはパッカの劣化(結果的に、故障したパッカを粉砕し、回収することを必要とする)を伴うシールパッカの可能性を回避することが可能である。さらに、PBRジョイントを使用して、層の領域を隔離することは、同じ目的のためにパッカと配管との組合せを使用した場合のようには、望ましくない掘削孔直径の制限をもたらさない。制限された掘削孔直径は、摩擦損失を発生させ、蒸気分配を妨げ、圧送要件を増加させ、ダウンホールに使用することのできるツールの種類を制限し得る。好ましいPBR/FCシールシステムは、隔離を必要とする掘削孔の領域がある場合に、隔離領域が、流体を生産せず、掘削孔の他の領域からシールされるように2つのFCシール間の蒸気パップがたんに閉鎖されるという点で、パッカを伴う構成と同様の方法で機能する。
以下の実施例は、特許請求の範囲によってのみ規定される本発明の範囲を限定することなく、本発明の実施形態をさらに例示するという役割のみを果たす。
実施例1
坑井は、600mの深さに、構築部分として知られる中間ケーシングを有し、坑井の全深さは1500mである。生産領域のペイゾーン(pay zone)(すなわち、水平部分)の長さは900mである。蒸気注入のために、3つの異なる群の蒸気パップが、3つのパッカと共に使用される。1200mの深さに設定された第1のパッカは、1200mの深さから1500mの深さまでの第1の蒸気パップのノズルの4分の3を隔離する。900mの深さに設定された第2のパッカは、900mの深さから1200mの位置にある第1のパッカまでの第2の蒸気パップのノズルの2分の1を隔離する。第3のパッカは、600mに、すなわち、中間ケーシングの底に設定され、600mの深さと900mの位置にある第2のパッカとの間の第3の蒸気パップのノズルの4分の1を隔離する。
所定量のケーシングが、パッカ間の必要な長さを得るために蒸気パップと共に延在する。隔離されたパッカ間の蒸気パップの様々なノズル設定を使用することによって、操作者は、蒸気または他の注入流体を層に均等に供給することができる。
生産サイクルが必要とされるとき、坑井は同じノズルを用いて生産されてもよいし、または、蒸気パップは、生産のためにより大きな開口面積に設定されてもよい。隔離領域の1つが、水またはサンドなどの望ましくない生産物を生産している場合、関連する蒸気パップは、下位流れ設定に設定されてもよいし、または、完全に閉鎖されてもよい。
前述の説明では、本発明の特定の実施形態を用いて、本発明について説明したが、本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、これについて様々な修正および変更を行うことができることは明らかである。

Claims (27)

  1. 掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための、または、地下層から掘削孔への流体を生産するための装置であって、
    (a)前記掘削孔の内部に取り外し可能に配置される1つ以上の蒸気パップであって、該1つ以上の蒸気パップのそれぞれが、同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブを備える1つ以上の蒸気パップと、
    (b)前記蒸気パップの前記外側スリーブに配置された1組以上のノズルであって、該1組以上のノズルを通じて、前記注入流体が前記地下層へ移送されるか、または、生産流体が前記地下層から移送される1組以上のノズルと、
    (c)前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行する手段と
    を備え、
    前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動が、前記外側スリーブの前記1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うにように機能し、これにより、前記地下層への流体の流れまたは前記地下層からの流体の流れを制御する装置。
  2. 前記1つ以上の蒸気パップが、複数のブランクケーシングによって接合されて、蒸気パップストリングを形成している、請求項1に記載の装置。
  3. 前記1つ以上の蒸気パップが、前記地下層と接する注入/生産ライナと取り外し可能に接続されている、請求項1に記載の装置。
  4. 前記注入/生産ライナが、ワイヤラップ、スロッテッドライナ、およびメッシュライトからなる群から選択される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記注入/生産ライナが、前記地下層の全長と接している、請求項3に記載の装置。
  6. 前記注入/生産ライナ内に前記蒸気パップを配置し中心に位置合わせするための1つ以上のパッカをさらに備え、該1つ以上のパッカが、前記蒸気パップの外径よりも大きく、かつ、前記注入/生産ライナの内径にしっかりと嵌合する程度の小さなサイズに形成されている、請求項3に記載の装置。
  7. 前記1つ以上のパッカが、踵部の位置、前記掘削孔の長さの3分の1および3分の2の位置で前記注入/生産ライナの内部に設置され、前記地下層および前記注入/生産ライナおよび前記1つ以上の蒸気パップの間の環状空間を閉鎖する、請求項6に記載の装置。
  8. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの運動を制限し、前記外側スリーブを通じた前記摺動内側スリーブの損害を防止するために、前記外側スリーブの内面に配置された少なくとも1つの保持リングをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  9. 前記外側スリーブの内面が、前記外側スリーブ内で前記摺動内側スリーブを位置合わせするために、前記摺動内側リングの外面に配置された対応するロッキングリング溝に嵌合する1つ以上のロッキングリングをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  10. 前記摺動内側スリーブの外面が、前記摺動内側スリーブの外径と前記外側スリーブの内径との間の岩屑の流れを最小限に抑え、防止するために、一連のOリングをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  11. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行する前記手段が、設定ツールを備え、該設定ツールが、当該装置の前記摺動内側スリーブ内に挿入されて、該摺動内側スリーブと接続され、これにより、前記外側スリーブ内で前記摺動内側スリーブを移動させるようになっている、請求項1に記載の装置。
  12. 前記設定ツールの外径が、前記設定ツールの長手方向に延設された1つ以上の溝を備え、該1つ以上の溝が、前記摺動内側スリーブに配置された1つ以上のピンと対応しており、これにより、前記1つ以上の溝が前記1つ以上のピンと揃った場合は、前記摺動内側スリーブの内部での前記設定ツールの移動が可能となり、前記1つ以上の溝が前記1つ以上のピンと揃わない場合は、前記摺動内側スリーブに対して前記設定ツールが当接するようになっている、請求項11に記載の装置。
  13. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行する前記手段が、遠隔操作式の油圧アクチュエータを備える、請求項1に記載の装置。
  14. 前記1組以上のノズルが、前記外側スリーブの軸線に対して1°〜90°の方向に設定されている、請求項1に記載の装置。
  15. 前記1組以上のノズルの前記方向が、前記外側スリーブの軸線に対して60°である、請求項14に記載の装置。
  16. 1組のノズルの各ノズルの方向が、互い違いになっている、請求項14に記載の装置。
  17. 前記1組以上のノズルが、前記外側スリーブを加工して設けられている、請求項14に記載の装置。
  18. 前記1組以上のノズルが、前記外側スリーブに取り付けられる別個のユニットの一部として形成されている、請求項14に記載の装置。
  19. 前記1組以上のノズルの断面の幾何学的形状が、円形、先細形状、円錐形、楕円形、正方形、および矩形からなる群から選択される、請求項14に記載の装置。
  20. 掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための、または、前記地下層から前記掘削孔への流体を生産するための方法であって、
    (d)同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブと、前記外側スリーブに配置された1組以上のノズルとを備える1つ以上の蒸気パップを、前記掘削孔に導入するステップと、
    (e)前記地下層への流体の流れまたは前記地下層からの流体の流れを制御する目的で、前記外側スリーブの前記1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うために、前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行するステップと、
    (f)前記蒸気パップ用いて、前記注入流体または生産流体を前記ノズルを通じて前記地下層へ移送し前記地下層から移送するステップと
    を含む方法。
  21. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行する前記ステップが、前記外側スリーブ内に設定ツールを挿入し、該設定ツールを前記摺動内側スリーブと接続し、これにより、前記外側スリーブ内で前記摺動内側スリーブを移動させることを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動が、前記設定ツールが前記摺動内側スリーブに当接するまで、前記外側スリーブ内に前記設定ツールを挿入し、前記外側スリーブ内で前記摺動内側スリーブを移動させるために、前記摺動内側スリーブに対して前記設定ツールを押しやることを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動が、前記外側スリーブ内に前記設定ツールを挿入して、前記摺動内側スリーブを通過させ、前記外側スリーブ内で前記摺動内側スリーブを移動させるために、前記設定ツールを引っ張って前記摺動内側スリーブを後退させることを含む、請求項21に記載の方法。
  24. 前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行する前記ステップが、遠隔地から油圧による移動を実行することを含む、請求項20に記載の方法。
  25. 当該方法が、SAGD法に使用され、当該方法が、流体注入の前に流通段階をさらに含み、該流通段階において、前記摺動内側スリーブが、前記摺動外側スリーブの前記1組以上のノズルの半分以上を覆うように設定され、これにより、流動性および蒸気チャンバの成長を高める目的で、前記地下層の生産流体を加熱するために低圧の蒸気が供給され、その後で、より高い圧力の蒸気の注入段階および生産段階が続けられる、請求項20に記載の方法。
  26. 当該方法が、前記地下層の破壊圧力を上回る注入圧力で前記地下層へ流体注入を行うために使用される、請求項20に記載の方法。
  27. 掘削孔から地下層へ注入流体を供給し分配するための、または、前記地下層から前記掘削孔への流体を生産するための方法であって、
    (a)前記掘削孔の踵部の位置に第1の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器ならびに第2の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器を導入するステップであって、前記磨きボア容器が、中間ケーシングと接続され、適切な場所にセメントで固定されるステップと、
    (b)前記第1の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器と注入/生産ライナとを接続するステップと、
    (c)1つ以上の蒸気パップと前記第2の対の流れ制御ハンガおよび磨きボア容器とを接続するステップであって、前記蒸気パップが、同心関係にある外側スリーブおよび摺動内側スリーブと、前記外側スリーブに配置された1組以上のノズルとを備えるステップと、
    (d)前記地下層への流体の流れまたは前記地下層からの流体の流れを制御する目的で、前記外側スリーブの前記1組以上のノズルを少なくとも部分的に覆うために、前記外側スリーブ内での前記摺動内側スリーブの移動を実行するステップと、
    (e)前記蒸気パップを用いて、前記地下層への注入流体または前記地下層からの生産流体を前記ノズルを通じて処理するステップと
    を含む方法。
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