JP2014506891A - 心血管疾患(CVD)患者の食事管理のためのω3脂肪酸診断アッセイ - Google Patents

心血管疾患(CVD)患者の食事管理のためのω3脂肪酸診断アッセイ Download PDF

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Abstract

本発明は、血中エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)レベルが不足している、心血管疾患を有する心血管患者の食事管理のためのキットであって、EPA、DHA、およびドコサペンタエン酸(DPA)の血中レベルを確かめるための診断アッセイ、ならびにEPA:DHA重量比5.7〜6.3でEPA、DPA、およびDHAの組み合わせを含む約90%重量以上のω3脂肪酸を含有する薬学的グレードの処方医療用食品ω3脂肪酸製剤であって、EPA、DHA、およびDPAの総量が当該製剤全体の約82重量%でありかつ組成物のω3脂肪酸総含有量の約92%である、薬学的グレードの処方医療用食品ω3脂肪酸製剤を含む、キットを提供する。EPA+DHAは、当該製剤全体の約80%でありかつ当該組成物のω3脂肪酸総含有量の約89%である。当該製剤は、特定の量のアラキドン酸(AA)、ならびにステアリドン酸(SDA)およびα-リノレン酸(ALA)の1つまたは複数を含む18個の炭素原子を有するω3脂肪酸をさらに含有してもよい。当該キットは、その成分を使用するための説明書をさらに含んでもよい。

Description

関連出願の参照
本願は、2011年2月16日に出願された米国特許仮出願第61/457,270号の優先日の恩典を請求する。この内容はその全体が本明細書に組み入れられる。
発明の分野
本発明は、心血管疾患(CVD)患者、または血中ω3脂肪酸、具体的には、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、およびドコサペンタエン酸(DPA)レベルが不足していると見出されている任意の患者の食事管理に用いられる薬学的グレードの処方医療用食品製剤と、EPA、DPA、およびDHAの血中濃度を確かめるための診断アッセイを提供する。
発明の背景
U.S. 2005 Dietary Guidelines Advisory Committeeの知見によれば、米国人の70%はω3脂肪酸が不足している。さらなる研究から、CVD患者の84%超は、ω3脂肪酸、具体的には、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、およびドコサペンタエン酸(DPA)が不足していることが分かっている。
心血管疾患(CVD)は、全世界にわたる先進国における男性および女性の第一位の死因である。これらの早すぎる死は個人およびその家族にとってかなりの費用がかかり、国の医療制度にとって大きな負担である。心血管疾患のリスク因子はよく認識されており、平均より高い血清コレステロール、高濃度のLDL、LDL濃度に対して低濃度のHDL、平均より高い血清トリグリセリド、ならびに冠状動脈の閉塞を引き起こすプラークおよび線条を作り出す高レベルの脂質酸化生成物および炎症プロセスを含む。心血管疾患および脳卒中のさらなるリスク因子は高血圧である。これらのリスク因子の低減はCVDの罹患率およびその多くのコストを減らすのに有用である。
場合によっては、遺伝的素因がCVD発生率に寄与するが、質の悪い食事およびセデンタリー・ライフスタイルがCVDの発症および進行の危険性の上昇に寄与する主因である。このために、CVDの臨床管理は、運動を増やし、ω3脂肪酸に富むバランスのとれた食事を取り入れるように患者のライフスタイルを改善しようという試みを含むことが多い。非遵守のために、多くの場合、患者がライフスタイルの改善を守ることができないために、これらの取り組みだけでは、最適な患者へのケアは実現せず、他の治療介入または戦略を考慮しなければならない。
治療選択肢には、脂質調節薬、例えば、スタチン、またはアテローム性動脈硬化巣の増加に寄与し、心臓発作または脳卒中の危険性を高めると考えられている代謝成分である低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールおよび/もしくはトリグリセリド(TG)を下げるように働くフィブラートが含まれ得る。しかしながら、これらの治療選択肢の多くには、さらなる健康リスクが加わり得る、または身体の不快感の原因となり得る不要な副作用が伴う。
ω3脂肪酸は、魚のような海産物において見出され、現在は栄養補助食品としても入手可能な天然多価不飽和脂肪である。ω3脂肪酸は脂肪族鎖の中に複数の二重結合を含有する。ω3脂肪酸は、二重結合の数(>1)、位置、および立体配置に従って命名される。ω3脂肪酸の3つの主なタイプは、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、およびドコサヘキサエン酸(DHA)である。これらのω3多価不飽和脂肪酸は、いくつかのタイプの心血管疾患、例えば、心筋梗塞、不整脈、アテローム性動脈硬化症、および高血圧(Abeywardena and Head, 2001; Kris-Etherton et al., 2003)を防ぐことが示されている。(EPA)(C20:5n-3)および(DHA)(C22:6n-3)は、内皮依存性血管拡張を改善し、血小板活性化を阻止することによって様々な心血管障害の予防に寄与する主要な生物学的に活性のある多価不飽和脂肪酸であることは広く受け入れられている。魚油、EPA、およびDHAは内皮依存性の機構によって弛緩を誘導し、収縮を阻害することが示されている(Shimokawa et al., 1987; YanagisawaおよびLefer, 1987)。高含有率のω3多価不飽和脂肪酸、特に、EPAは、おそらく、トロンボキサンA2の発生低下により血小板凝集を阻害し、出血時間を延長した。先行研究から、タラ肝油精製ω3脂肪酸の栄養補助によって、単離されたブタ冠状動脈における内皮依存性弛緩が増強されることも分かっている(Shimokawa et al., 1988)。
先行技術
米国特許第8,071,646号および同第7,652,068号と米国特許出願公開第2011/0303573号は全てFeuersteinに対するものであり、心血管疾患、うつ病、および炎症性障害を同時に治療するための、84重量%超のEPAおよびDHAを含有しなければならないω3脂肪酸製剤を開示する。いずれの特許も公開された出願も、本明細書において開示された発明において示されるような薬学的製剤を開示しない。
Shibuyaへの米国特許第7,619,002号は、主要な心血管事象を予防するためのEPAおよびDHAの組み合わせに関する。
Horobinへの米国特許第5,562,913号は、喫煙者を治療するための脂肪酸の組み合わせを示す。
Albert et al.,「長鎖n-3脂肪酸の血中濃度と突然死のリスク(Blood Levels of Long Chain n-3 Fatty Acids And The Risk Of Sudden Death)」, N. Engl J Med, Vol. 346, No. 15, April 11, 2002, pp.1113-1118は、魚に見られるn-3脂肪酸が突然死のリスク低減と強く関連していることを示している。
EPA:DHA重量比5.7〜6.3でエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)の組み合わせを有し、約90重量%以上のω3脂肪酸を含有し、EPA、DHA、およびDPAの総量が製剤全体の約82重量%であり、かつ組成物のω3脂肪酸総含有量の約92%である、本明細書において開示された発明において示されるような薬学的製剤は、先行技術には開示されていない。EPA+DHAは、当該製剤全体の約80%でありかつ当該組成物のω3脂肪酸総含有量の約89%である。当該製剤と併せて提供される付随する診断アッセイは、先行技術には教示も示唆もされていない。
ω脂肪酸製剤の比、含有率、および純度を調整することによって、意味のある特定のパラメータセットが当業者にもたらされ、それによって、望ましい有用性または薬理学的作用を有する製剤が得られる可能性があることは、注目に値する。
本発明者らは、ω3脂肪酸調製物が内皮依存性弛緩を引き起こす能力が、EPAおよびDHAの含有量比ならびに全製剤に対する純度およびさらなる重要なω3脂肪酸(特にDPA)の存在に依存することを発見した。
実際に、EPA:DHA比が約6:1である本発明の製剤は、ω3脂肪酸含有率が似ているのにもかかわらずEPA:DHA 1:1調製物より有意に大きな弛緩を誘導した。これらの知見はまた、EPAが、DHAより強力な内皮依存性血管弛緩性アゴニストである可能性が高いことを示唆している。優れた市販のω3調製物(Lovaza(登録商標))のEPA:DHA比が1.2:1であるので、2つの主なω3脂肪酸に、内皮依存性弛緩を引き起こす類似の生物学的活性がないという事実は重要である。従って、ω3調製物中のEPA:DHA比を最適化することによって、血管保護能力が向上した新たな製品が得られる可能性がある。
本発明は、CVDに関連したリスク因子を低減させるための経口投与単位剤形に組み込まれ得る新規の組成物を提供する。この組成物は、心臓発作に結びつけられてきた様々なリスク因子の治療において、特に、全血清コレステロールレベルの低減、高血圧の低減、HDL:LDL比の増加、トリグリセリドおよびホモシステインレベルの低減、ならびに脂質酸化およびプラーク形成の防止において有効なことが示されている。本発明は、CVDに関連したリスク因子を低減するための、経口投与製剤に組み込まれ得る新規の組成物、および新規の治療方法を提供する。高血圧の低下ならびに全脂質プロファイル、例えば、低密度リポタンパク質(LDL)、高密度リポタンパク質(HDL)、およびトリグリセリドの改善を含む、CVDおよび脳卒中のリスク因子の治療および/または予防のために、本発明の製剤の組成物を経口で使用することができる。理論に拘束されるものではないが、本発明者らは、組成物が心血管疾患の異なる部位および局面に作用することによって働くと考えている。本発明の組成物は、好ましくは、適量の活性成分を含有する単位剤形、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、および経口溶液または経口懸濁液の形でヒトおよび動物に投与するように示される。
本発明は治療方法も提供する。例えば、CVDの1つまたは複数のリスク因子を示し得るω3脂肪酸が不足している患者に、治療レベルのω3を実現するために治療上有効な量の本発明の製剤を投与し、これによって、CVDの1つまたは複数のリスク因子が軽減される。複数の態様において、本発明はまた、治療上有効な量の本発明の製剤を投与することによって患者に持続的血管拡張作用を提供するための方法であり、これによってインドメタシン非依存性持続的血管拡張作用が実現される。
ω3不足を調節するための治療方法を提供することによって、本発明の組成物を個体に送達することによって心臓の健康を改善するための、および心血管疾患に関連したリスク因子を低減するための本発明の使用が実現する。本発明の組成物の送達、例えば、経口投与による本発明の組成物の送達は、低密度リポタンパク質(LDL)の酸化の阻止、高密度リポタンパク質(HDL)の増加、および総コレステロールの低下に有用なことが示されている。本発明の組成物の送達はまたトリグリセリドの低下およびホモシステインの低下にも有用である。望ましくは、本発明の組成物は、1日に複数の錠剤(または他の適切な製剤)によって有効量が送達されるように処方される。適切には、これらの用量は食事と一緒に服用されてもよく、食物の中に混合されてもよく、空腹時に服用されてもよい。一般的に、2〜8週間、毎日用いられた後に改善が観察される。任意で、本発明の組成物は適切な形(例えば、チューズまたはバー)で毎日送達されてもよい。当業者によって他の適切な投与計画を容易に開発することができる。このような投与計画は本発明の限定ではない。本発明の組成物はまた、ヒトのCVD治療における使用に加えて、非ヒト動物、特に、哺乳動物の治療においても有用であり得る。例えば、これらの栄養補助食品は、動物の中でも特に、コンパニオンアニマル、例えば、イヌおよびネコ、ウシ、ウマ、ならびにブタに有用であり得る。
本発明により開示される特定の処方医療用食品製剤は、EPA、DHA全血中濃度が高い患者と比較して、血中EPAおよびDHAが不足しており、かつ突然死の危険性を有する心血管患者を特定するための血液診断検査と組み合わせて用いられる。次いで、高レベルの血中EPAおよびDHAの増加および維持のために、エイコサペンタエン酸エチルエステル(EPA)およびドコサヘキサエン酸エチルエステル(DHA)の血中濃度が低い心血管患者に一日量の処方医療用食品が与えられる。
その後に、心血管疾患(CVD)を有する心血管患者の食事管理の成功をモニタリングするために診断検査が用いられる。
本発明と共に使用するのに適した診断アッセイには、Omega Metrix Labから入手可能なOMEGA-3 INDEX、Nutrasource Diagnosticsから入手可能なOMEGA SCORE、IDEAL OMEGA 3 TEST KIT、およびFortifeye, Clearwater, FLから入手可能なHOLMAN OMEGA 3 HOME BLOOD TESTING KITが含まれるが、これらに限定されない。
CVD患者の食事管理は臨床医の監督下で行われる。
従って、本発明の主な目的は、ω3を必要とする患者におけるω3不足を治療するのに有効な組成物、治療の進行をモニタリングするのに有効な診断アッセイ、およびこれらを使用するための説明書の提供を含むキットを提供することによって、心血管疾患のリスク因子を低減することである。
本発明のさらなる目的は、1種類または複数種類の抗肥満薬物と、EPA:DHA重量比が5.7〜6.3のエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)の組み合わせを含む最低90重量%のω3脂肪酸を含有するω3脂肪酸製剤の混合物であって、EPA、DHA、およびDPAの総量が製剤全体の約82重量%を構成しかつ組成物のω3脂肪酸総含有量の約92%を構成する混合物との組み合わせを開示することである。EPA+DHAは、当該製剤全体の約80%でありかつ当該組成物のω3脂肪酸総含有量の約89%である。本発明の脂肪酸は、生物学的に活性なグリセリドの形態(例えば、トリグリセリド)、生物学的に活性なエステルの形態(例えば、エチルエステルの形態)、および生物学的に活性なリン脂質の形態、これらの誘導体、結合体、前駆体、ならびにその薬学的に許容される塩および混合物を含むと理解される。ω3製剤および抗肥満薬物の組み合わせは単一の単位剤形として提供されてもよく、別々のかつ別個の単位剤形として提供されてもよい。
ω3を必要とする患者のω3不足を調節する方法、およびそれを実施するためのシステムを提供することは、本発明のさらなる目的である。
持続的血管拡張作用を提供することができる新規のω3含有製剤を提供することは、本発明のなおさらなる目的である。
EPA/DHAの補給を必要とする患者を明らかにするための診断アッセイを教示することは、本発明のさらなる目的である。
本発明のこれらのおよび他の利点は、任意の添付の図面と組み合わせて以下の説明から明らかであろう。以下の説明では、例示および例の目的で本発明のある特定の態様が示される。本明細書に記載の任意の図面は本明細書の一部を構成し、本発明の例示的な態様を含み、その様々な目的および特徴を例示する。
VASCAZEN(商標)非盲検試験の試験デザインを示す。 6週目までの改善した全血EPA+DHA+DPAベースラインレベルのプロットである。 非盲検試験中のA群〜C群の正規分布曲線を示す。 内皮が存在する冠状動脈環および内皮が存在しない冠状動脈環の弛緩に対する、異なるEPA:DHA比の作用を示す。 EPA:DHA 6:1対照の弛緩作用に対するeNOS阻害剤およびEDHF阻害剤の作用を開示する。 SrcキナーゼおよびPI3-キナーゼの存在がEPA:DHA 6:1製品の弛緩作用にどのように影響を及ぼすかを開示する。 膜浸透性類似体によるEPA:DHA 6:1製品の弛緩作用の変化を示す。 Aktリン酸化およびeNOSリン酸化に対するEPA:DHA 6:1の作用を示す。 6時間、濃度0.4%のVascazenによる持続的なeNOS活性化および40μgのタンパク質を示すウエスタンブロットデータを示す。 全ω3の割合に対してEPA+DHAの合計の割合である純度と、内皮の存在下または非存在下における冠状動脈環の弛緩との関係を示す。 本EPA:DHA 6:1製剤の弛緩作用がインドメタシンの存在に対して非感受性であることを示す。 図11Aおよび図11Bは、本EPA:DHA 6:1製剤の弛緩作用のインドメタシン感受性を、医師の処方箋なしで買えるいくつかのω3製品と比較して示す。 EPA:DHA 6:1製剤の弛緩作用のインドメタシン感受性を、ある特定の添加物を含有する類似比の製剤と比較して示す。 本発明のEPA:DHA 6:1の比較血管弛緩作用をEPA:DHA 1:1、EPAのみ、およびDHAのみと比較して示す。 EPA:DHA 6:1が、ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3-キナーゼ)/プロテインキナーゼ(Akt)経路の酸化還元感受性活性化を介してNOの内皮形成を刺激する機構を示す。
発明の詳細な説明
処方医療用食品製剤は、EPA:DHA重量比5.7〜6.3でエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)の組み合わせを有し、最低約90重量%のω3脂肪酸を含有する製剤を含む長鎖脂肪酸組成物であって、EPA、DHA、およびDPAの総量が製剤全体の約82重量%でありかつ組成物のω3脂肪酸総含有量の約92%である、長鎖脂肪酸組成物を提供する。EPA+DHAは、製剤全体の約80%でありかつ組成物のω3脂肪酸総含有量の約89%である。本発明の脂肪酸は、生物学的に活性なグリセリドの形態(例えば、トリグリセリド)、生物学的に活性なエステルの形態(例えば、エチルエステルの形態)、および生物学的に活性なリン脂質の形態、その誘導体、結合体、前駆体、ならびにその薬学的に許容される塩および混合物を含むことが理解される。
本発明の薬学的製剤は、一日量1〜4gmの前記製剤を提供する量で投与されると意図される。このような投与量レベルの薬学的製剤は、心血管疾患のリスク因子を治療または予防するのに有効であり、かつCVD患者において突然死を防ぐのに有効である。
単位形態がゲル剤または液体カプセル剤である本発明の薬学的製剤が提供され得る。
例示的な単位剤形には、約645〜約715mg/gmのEPA(例えば、約680mg/gmのEPA)、および約105〜115mg/gm(例えば、約110mg/gm)のDHAが含まれる。単位投与量は、約22〜約28mg/gmのDPA(例えば、約25mg/gmのDPA)を含んでもよい。単位用量は、最大約0.5重量%(例えば、約0.15重量%〜約0.25重量%、または約0.2重量%)の安定剤(例えば、トコフェロール)をさらに含んでもよい。有効な単位投与量は一般的に3gm〜4gmの薬学的製剤であり、これは、1つまたは複数の単位用量、例えば、1日あたり約3〜4個の1グラムカプセルに入れてCVD患者に毎日提供される。以下に示したように、1種類または複数種類の任意成分が製剤に含まれてもよい。このような成分は別々に添加されてもよく、製剤中のω3脂肪酸が得られる供給源の成分でもよい。
ある態様において、製剤は約30mg/gmのアラキドン酸(AA)をさらに含有してもよい。ある態様において、製剤は、最大約5%(例えば、約3%または約30mg/gm)のアラキドン酸(AA)をさらに含有してもよい。アスピリン-アセチル化COX-2はリポキシゲナーゼ(LOX)を介してω-6 AAを強力な抗炎症メディエーターであるリポキシン(LX)に変換できることも発見されている(Nature Chemical Biology, Vol.6, June 2010, Pp 401-402)。
製剤の一部の態様は、個々に、または合計で>2%(例えば、>3%)の18炭素ω3脂肪酸を含有する。例示的な18炭素原子ω3脂肪酸には、α-リノレン酸(ALA)およびステアリドン酸(SDA)が単独で、または組み合わされて含まれる。研究から、ALAなどの18炭素ω3の存在は抗炎症作用を誘発することが分かっている(Zhao et al, Am J Clin Nutr 2007;85:385-91)。組成物は、一日量あたり約400mgからなる特定の量のDHAを用いて処方される。
組成物は、さらに少ない量で、さらなる脂肪酸を含有してもよく、通常、約1%未満の各脂肪酸が存在する。例示的な態様では、いずれかのさらなる脂肪酸が、約0.3〜0.7%、または約5%含有される。これらのさらなる脂肪酸は、例えば、ω-6脂肪酸、例えば、ジホモ-γ-リノレン酸(DGLA;20:3、n6)、ドコサペンタエン酸(オスボンド酸;22:5、n6);ω-9脂肪酸、例えば、オレイン酸(18:1、n9)、および他の脂肪酸、例えば、7,10,13,15-ヘキサデカテトラエン酸(16:4、n1)、9,12,15,17-オクタデカテトラエン酸(18:4、n1)を含んでもよい。これより多い量で他の脂肪酸が存在してもよい。例えば、エイコサテトラエン酸(ETA;20:4、n3)が約2%、例えば、約1.5%までの量で存在してもよい。ヘンエイコサペンタエン酸(HPA;21:5、n3)が約3%まで、例えば、約2.3%の量で存在してもよい。これらのさらなる脂肪酸は別々に添加されてもよく、特定の方法を用いて特定の供給源から得られる製剤に存在してもよい。他のさらなる成分および脂肪酸はまた少量で、例えば、製剤の0〜0.25%で存在してもよい。
組成物は、一日量あたり約400mgを提供するDHA含有量を用いて処方される。
製剤を毎日投与することによって、CVD患者におけるトリグリセリド(TG)レベルを下げ、高密度リン脂質(HDL)レベルを上げることができる。
本発明の極めて強力なω3製剤は、ω3不足に関連する心血管リスクを緩和するためにPivotal Therapeutics, Inc.から商品名VASCAZEN(商標)で市販されている。VASCAZEN(商標)は、通常の食事改善では到達できないレベルまでEPAおよびDHAを提供することによってCVD患者のω3不足を食事によって管理するために処方されてきた。より具体的には、VASCAZEN(商標)製品は、それぞれ、5.7:1〜6.3:1の範囲内のエイコサペンタエン酸(EPA):ドコサヘキサエン酸(DHA)比で約90%以上のω3脂肪酸からなる点で本発明の例となる。この製剤は、カプセル1個につき約680mg/gのEPA、約110mg/gのDHA、および約25mg/gのDPAを含有する。それぞれのカプセルの総重量は約1000mgである。VASCAZEN(商標)の一日の投与計画は、一回の投与で、または一日を通して別々の投与で4個の錠剤/日が与えられることが一般に意図される。1000mg量を基準にすると、製剤は少なくとも約90%以上のω3脂肪酸を含有し、EPA+DHAの総量は約80%であり、EPA+DPA+DHAの総量は約82%である。複数の態様によっては、約30mg/gのアラキドン酸、ω-6脂肪酸、および/または>3%の18炭素ω3脂肪酸が含有されてもよい。
低密度脂質(LDL)、HDL、およびTGのレベルがモニタリングされる。
米国での研究およびDietary Guidelines Committeeによれば、米国人の70%はω3脂肪酸摂取が不足している。これは、典型的な「洋食」ではω3脂肪酸摂取が足りないからであり、それに比べて「洋食」は過剰な炎症誘発性ω6脂肪酸の摂取を含む。CVD患者において、この食事の傾向は特に危険な場合がある。他の心血管代謝リスク因子と一緒になって、ω3不足はこの疾患の慢性進行をさらに悪化させる。ますます増えている一連の証拠が、慢性的なω3不足に関連した心血管健康リスクを証明してきた。特に、EPA酸およびDHAの食事不足は、アラキドン酸(AA)の代謝によって作り出される炎症誘発性の下方圧力を可能にする。アラキドン酸(AA)は、典型的に、ほとんどの米国人の食事に非常に多く含まれる。全体的に見て、ω3脂肪酸の不足は炎症誘発状態の一因となり、炎症誘発状態が原因で生じる結果は、脂質異常症(高コレステロール、高トリグリセリド)、アテローム性動脈硬化巣の増加、高血圧、および心不整脈を発症する危険性の上昇を含む心血管健康への悪影響を含む。
慢性的なω3不足は、後で、命にかかわる心臓発作に罹患する危険性の増大につながる可能性がある。血中総脂肪酸の6.1%を超えるEPA、DHA、およびDPAの血中濃度の維持は2.1%〜4.3%のレベルと比較して80.0%低い突然心臓死の危険性に関連する。過剰なAAに関連する心血管リスクおよびこの代謝経路に及ぼす炎症誘発の影響を打ち消すためには、EPAおよびDHAの摂取を、食事変化のみでは到達できないレベルまで増やす必要があるだろう。従って、「ω3栄養の欠如」を埋めるためには、極めて強力なEPAおよびDHA製剤を用いた、さらなる補給が必要である。極めて強力なEPAおよびDHA製剤は、完全な臨床利益のために、高レベルのEPAならびにDHAを提供して、CVD患者の重要なリスク因子を取り除く。
VASCAZEN(商標)の安全性および効力を分析する非盲検試験では、143人の患者の全血ω3脂肪酸レベルを検査し、2週間または6週間の経過観察にわたって、約2800mg/日のEPAおよび約480mg/日のDHAを提供するように本発明の製剤を患者に投与した。主要評価項目は血中EPA+DHA+DPAの総量の変化であった。レベル(Omega-Score(商標))は2週間または6週間にわたる血中総脂肪酸レベルのパーセントとして表した。
正規化されたベースラインOmega-Score(商標)は3.4%(N=143)であった。2週間および6週間の治療群において、本発明の製剤は、各群において測定されたベースラインレベルと比較して、Omega-Score(商標)レベルを、それぞれ、52.8%(N=63、p=<0.0001)および120.6%(N=31、p=<0.0001)増大させた。介入して6週間後に、最大かつ安定したレベルを7.5%の平均スコアで維持した。本発明の製剤は一般的に忍容性が高く、試験参加者のごく一部において軽微な有害事象しか報告されなかった。(表4を参照されたい)。
方法:
6週間の非盲検試験をカナダにある一カ所の施設において実施した。対象は、臨床試験プロトコールに記載の全ての組み入れ基準および除外基準を満たせば試験の資格があった。試験登録前に、全ての資格のある対象からインフォームドコンセントが得られ、A群に登録した(図1)。63人の対象に、1日あたり4個のVASCAZEN(商標)カプセル(B群)、1日あたり経口用量2720mgのEPAおよび440mgのDHAを投与した。治療して2週間後に、全血ω3血中濃度を評価し、継続治療のために31人の対象をC群に登録した。経過観察Omega-Score(商標)評価のために4週目および6週目にC群対象から全血試料を得た。
主要評価項目は、B群については2週間、C群については6週間にわたる血中総脂肪酸レベルのパーセントとして表したOmega-Score(商標)値の変化であった。A群のベースラインOmega-Score(商標)値は、VASCAZEN(商標)介入前の0週目での平均パーセントとして計算した。B群およびC群のOmega-Score(商標)平均は、指定された時点で適宜評価した。
この試験は、安定した医学的状態にある15歳超の男性および女性からなった。除外基準には、心室性不整脈、既知の出血もしくは凝固障害、肝臓疾患もしくは腎臓疾患、自己免疫障害もしくは免疫系の低下、発作障害もしくは抗痙攣薬の服用の病歴、魚アレルギー、または植込み型除細動器のある対象が含まれた。病歴および現行の薬物療法も記録に残された。
全血中の血中総脂肪酸の検査分析は、College of American Pathologists' Laboratory Accreditation Programによって認証された中央検査室(University Health Network Laboratory, Toronto, Ontario)によって行われた。分析は、脂肪酸をメチルエステルに誘導体化し、その後に、ガスクロマトグラフィー-質量分析(GC-MS分析)(Agilent Technologies 6890Nシリーズガスクロマトグラフ, 5975C検出器, Mississauga, Ontario)を実施することによって行われた。メタノールおよびクロロホルムの混合物を用いて200μLの全血試料から脂肪酸を抽出した。次いで、脂肪酸を、メタノールに溶解した10%(w/v)BCl3を用いて90℃で25分間インキュベートすることによってメチル化し、脂肪酸メチルエステル(FAME)を形成した。冷却後、FAMEを水/ヘキサン混合物で抽出し、GC-MS分析のために1uLのn-ヘキサン抽出物を注入した。
試料サイズを適宜調整した。試験集団における血中Omega-Score(商標)レベルの平均ベースラインレベルを少なくとも3.0%と、血中Omega-Score(商標)レベルの変化の標準偏差を1.8%と仮定すると、最小試料サイズが63人の試験対象の場合、2週間の試験介入後の血中Omega-Score(商標)レベルがベースラインを基準にして少なくとも25.0%増加していることをα=0.05の有意水準で検出するための最小検出力は90.2%となるだろう。最小試料サイズがVASCAZEN(商標)を6週間服用する30人の対象の場合、6週間の試験介入後の血中Omega-Score(商標)レベルがベースラインを基準にして少なくとも40.0%増加していることをα=0.05の有意水準で検出するための最小検出力は94.2%となるだろう。安全性集団は、1日あたり4個のカプセルの用量で最低2週間および最大6週間、VASCAZEN(商標)を服用した患者群と定義された。登録した試験対象の一部に対して治療効力の一次分析を行った。ベースラインおよび2週間の試験治療後において、登録した試験対象について血液測定を行った。各試験対象について、2週間の期間にわたる血中Omega-Score(商標)レベルの変化(ベースラインからのパーセント変化として表した)を計算した。ピアソン・ダゴスティーノ(Pearson-D'Agostino)検定を用いて、2週間にわたる血中Omega-Score(商標)レベルの変化の分布の正規性を検定した。2週間の期間にわたる血中Omega-Score(商標)レベルの変化を検定するために、対応t検定を行った。
登録した試験対象の一部に対して治療効力の二次分析を行った。登録した試験対象の血中Omega-Score(商標)レベルを、ベースラインならびにベースライン後の2週間、4週間、および6週間の時点において測定した。6週間の期間にわたる任意の時点ペア間の血中Omega-Score(商標)レベルの変化を試験するために、対象をブロックとして用いて分散分析(ANOVA)を行った。血中EPA+DHA+DPAレベルの平均に関して、どの時点ペアが(もしあれば)有意に異なるかを確かめるために、α=0.05のファミリーワイド(family-wide)有意水準で多重比較を行った。血中EPA+DHA+DPAレベルの平均が6週間の期間にわたって、この試験対象の一部において直線的に増加するという仮説を検定するために線形対比を行った。
結果:
各試験群のベースライン特徴を表1に概説した。全ての群にわたって、年齢デモグラフィックスは同等であり、試験参加者の大半は中年であった。主に男性(74.1%)からなるA群では、全群(N=143)の平均年齢は50.9歳であり、男性(52.1)と女性(46.9)とで類似の年齢分布が観察された。2週間治療群であるB群(N=63、74.2%が男性)の平均年齢は53.7歳であり、男性(55.8)および女性(47.9)の平均年齢は同等であった。最後に、C群(N=31、87%が男性)における試験対象の平均年齢は55.0歳であった(男性、54.0;女性、61.5)。ベースラインOmega-Score(商標)値を測定し、男性および女性を含む3群全てが、スコアが3.3%〜3.8%という同等のω3不足(Omega-Scoreが6.1%未満と定義される)(N Engl J Med, Vol.346, No.15, April 11, 2002, Pp.1113-1118)を有することが見出された。
(表1)ベースライン特徴*:
Figure 2014506891
Omega-Score(商標)は、生データの正規分布から平均+/-SD(N=対象数)として計算した。C群(女性)には、正規分布曲線にフィットするのに十分な数が無かった。この群の生データの平均ベースラインスコアは2.98%であった。
主要評価項目の結果を図2および表2に示し、図3、表3において計算した/正規分布にフィットさせた。全血ω3血中濃度のベースラインレベルから、大きな試験群(N=143)におけるω3不足(A群)が明らかになった。この群では、対象の平均スコアは4.4%(正規分布曲線フィットでは3.4%)であり、84.5%の個体がカットオフスコア6.1%より低いスコアを有し、心血管疾患リスク四分位にあることを示している。VASCAZEN(商標)介入を2週間受けた試験参加者(B群)のスコアは有意に改善し(P<0.0001)(図2、表2)、平均値は3.6%から5.5%へと改善し(図3、表3)、スコアは52.8%増加した。2週間の介入にわたって、「危険性(リスク)を有する」とみなされた試験参加者は80.6%から46.8%へと減少した(表3)。6週間のVASCAZEN(商標)介入にわたって、C群対象の平均スコアは改善し(P<0.0001)(図2、表2)、平均値はベースラインから6週目まで3.4%から7.5%へと改善した(図3、表3)。これはEPA+DHA+DPA Omega-Score(商標)値の全血中濃度の120.6%の増加に相当する。6週間のVASCAZEN(商標)介入後において、参加者の13.2%が高リスク(Omega-Score(商標)が<6.1%)のままであった、表3。
(表2)
Figure 2014506891
表2.主要評価項目:2週間または6週間の介入にわたる血中総脂肪酸レベルのパーセントとして表された血中EPA+DHA+DPAレベルの総量の変化
(表3)
Figure 2014506891
表3.主要評価項目:2週間または6週間の介入にわたる血中総脂肪酸レベルのパーセントとして表され、正規分布として示された血中EPA+DHA+DPAレベルの総量の変化
2.1%〜4.3%というリスク四分位(スコア)範囲の個体と比較して、>6.1%(理想)スコアを有する患者は突然心停止による死亡の可能性が80%低かった。この試験において、84.5%の試験参加者(その多くは心血管健康問題があり、スタチンおよび/または血圧薬物療法を受けている)のスコアは6.1%未満であり、大きな有害事象リスクにさらされおり、特に、既知の脂質異常症、2型糖尿病、および/または高血圧のある患者では大きな有害事象リスクにさらされていることが、試験集団の平均ベースライン値から分かった。VASCAZEN(商標)介入の6週間後に、前のベースラインスコアが6.1%未満であったC群参加者の71.3%は、この閾値を超えるレベルまでスコアを高めることができた。
(表4)
Figure 2014506891
*治療して2週間後に軽微な挫傷が現れ、3日以内に消失した。対象は、有害事象なく、さらに4週間、VASCAZEN(商標)の服用を続けた。
B群の試験参加者スコアは3.6%から5.5%へと有意に52.8%増加した(P<0.0001)。長期のVASCAZEN(商標)介入によって、C群個体のスコアは6週間にわたって有意に改善し(P<0.0001、ANOVA)、B群個体と類似の改善が2週間以内にあった。4週間後に、VASCAZEN(商標)により平均スコアは3.4%から7.9%へと有意に増加した(P<0.0001)。これは132.4%の改善に相当する。これによって、集団全体の平均スコアは十分に>6.1%という低リスク四分位の範囲内になった。実際に、4週間後に、このベンチマークレベル未満に残っていたのは試験参加者の15%しかなく、このレベルは、6週間のVASCAZEN(商標)介入試験群において維持されている。VASCAZEN(商標)は一般的に忍容性が高く、ω3多価不飽和脂肪酸エチルエステルに典型的な軽微な有害事象の発生率が低い。この試験は、男性および女性の両方で大多数の人々(84%)に慢性的なω3不足が蔓延していることを強調した。
CVD患者におけるω3不足が原因で生じた結果の記録は十分に残っている。非常に多くの研究がEPAおよびDHAの不足を関連づけている。多くの研究および現行の治療アプローチは、CVDに付随する症状を治療するための治療剤としてω3を分類してきた。残念なことに、ω3脂肪酸療法に関する一般的な思考の筋道は最適な結果につながらない。EPAおよびDHAは治療剤と考えてはならず、理想的には、健康的なバランスのとれた食事の一部として規則正しく摂取しなければならない必須栄養素と考えるべきである。CVD患者のω3不足は不必要なリスクを加える。このリスクは適切なω3補給によって回避することができる。本発明は、VASCAZEN(商標)介入によって例示されるように、多くのCVD患者が食物のみでは毎日の食事に取り入れにくい、バランスのとれた必須レベルのEPAおよびDHAを提供する。典型的な洋食では、平均的な米国人は、臨床上有益なレベルのEPAおよびDHAに到達し維持するのに必要なω3脂肪酸の1/15しか魚から摂取しない。本発明が提供することができる一日量を提供するように、この必須栄養素の十分な量を摂取するためには、1日に複数回の食事で魚を毎日食べなければならないだろう。このことは、ほとんどの人々にとっては非現実的である。
本試験から、本発明を用いて介入して4週間以内にEPA+DHA+DPAを>6.1%のレベルに維持することができ、約2720mgのEPAおよび440mgのDHAを供給する1日あたり4個のカプセルの用量で患者の85%超はこれらのレベルを実現できることが証明された。これらの知見は、CVD患者において(Omega-Score(商標)評価を介して)日常的に測定され、臨床的に有益なEPA+DHA+DPA血中濃度を維持するための本発明のω3脂肪酸サプリメントの使用を裏付ける。
持続的血管拡張作用:
ω3不足患者集団へのω3補給に関して前記で概説された利益に加えて、本発明の製剤は、6時間以上続く血管拡張作用として定義された、持続可能なeNOS血管拡張作用を提供することが示されている。この持続可能なeNOS血管拡張作用は、従来では、処方薬ω3サプリメントを用いてもOTCグレードのω3サプリメントを用いても達成できなかった。
心血管疾患の治療および予防に関連して、この血管拡張作用を理解するために、まず最初に、血管の内皮裏打ちを介した血管拡張機構を理解することが必要である。
以下の議論のために、以下の略語リストを頼りにする。
略語リスト
略語 意味
[Ca2+]i 細胞内遊離カルシウム濃度
APA アパミン
CaM カルモジュリン
CaMK-2 カルモジュリンキナーゼ-2
cAMP サイクリックアデノシン3':5'一リン酸
cGMP サイクリックグアノシン3':5'一リン酸
EDHF 内皮由来過分極因子
eNOS 内皮NO合成酵素
ET-1 エンドセリン-1
H2O2 過酸化水素
IKCa カルシウム依存性中間コンダクタンスカリウムチャンネル
Indo インドメタシン
L-NA N-ω-ニトロ-L-アルギニン
MnTMPyP Mn(III)テトラキス(1-メチル-4-ピリジル)ポルフィリン
NO 一酸化窒素
O2°- スーパーオキシドアニオン
PEG-カタラーゼ ポリエチレングリコール-カタラーゼ
PGI2 プロスタサイクリンI2
PI3-K ホスホイノシチド-3キナーゼ
PKC プロテインキナーゼC
PP2 4-アミノ-5-(4-クロロフェニル)-7-(t-ブチル)ピラゾロ[3,4]
ピリミジン
ROS 活性酸素種
sGC 可溶性グアニリルシクラーゼ
SKCa Ca2+依存性小コンダクタンスカリウムチャンネル
SOD コンダクタンススーパーオキシドジスムターゼ
TRAM34 1-[(2-クロロフェニル)ジフェニルメチル]-1H-ピラゾール
TXA2 トロンボキサンA2
U46619 9,11-ジデオキシ-9-プロスタグランジンF2メタノエポキシ
内皮は、全ての血管の管腔表面を裏打ちする内皮細胞単層からなる。内皮細胞は血管ホメオスタシスの調節において重要な機能を果たす。内皮細胞は、血液と、下に横たわる血栓形成性動脈壁との接触を調節する。内皮細胞は、いくつかの短寿命の強力な内皮由来血管作用因子、例えば、一酸化窒素(NO)および内皮由来過分極因子(EDHF)を放出することによって非常に多くの生理学的刺激、例えば、循環ホルモンおよびずれ応力に応答する。これらの2つの因子は血管緊張の制御において大きな役割を果たす(Busse et al., 2002; Michel and Feron, 1997)。さらに、内皮細胞はまた、一部の血管の弛緩を引き起こすプロスタノイドであるプロスタサイクリン(PGI2)を生成することもできる。
内皮由来一酸化窒素(NO):
NOは、内皮一酸化窒素合成酵素(eNOS)によってL-アルギニンから産生される。NOは正常な血管生物学および病理生理学において重要な役割を果たす。NOは、可溶性グアニリルシクラーゼを活性化してサイクリックグアノシン3'-5'一リン酸(cGMP)を形成することによって血管平滑筋の弛緩を誘導する。血管緊張の調節および血小板凝集の阻害に加えて、NOは、血管平滑筋細胞の増殖、単球接着(Dimmeler et al., 1997; Hermann et al., 1997; Tsao et al., 1996)、および細胞死を含む、アテローム発生に関与する多くの重要な工程も阻害する。受容体依存性アゴニストおよび受容体非依存性アゴニストによって、遊離Ca細胞内濃度([Ca2+]i)が上昇し、Ca2+/カルモジュリン(CaM)複合体とeNOSが結合してeNOSが活性化される結果として、eNOSを活性化することができる(Fleming et al., 2001)。実際に、Ca2+を細胞外空間から除去することによって、ならびにCaMアンタゴニストによって、アゴニスト誘導性のNO形成およびその後の血管弛緩はいずれも消失する。eNOSはまた、内皮細胞において翻訳後レベルでは、主に、タンパク質/タンパク質相互作用、ならびにSer116、Thr497、Ser635、およびSer1179での多部位リン酸化によって調節される(ウシ配列の残基番号は、ヒト配列のSer114、Thr495、Ser633、およびSer1177に相当する)(Bauer et al., 2003; Boo et al., 2002; Dimmeler et al., 1997)。実際に、eNOSは、正および負のタンパク質モジュレーター、例えば、カベオリン(Cav-1)および熱ショックタンパク質90との相互作用によって調節されることが示されてきた(Garcia-Cardena et al., 1998; Ju et al., 1997; Pritchard et al., 2001)。基礎状態では、eNOSの大半はカベオリン-1に結合しているようにみられ、その酵素活性は小胞中で抑制されている(Michel et al., 1997)。eNOSのこの緊張性阻害は、Ca2+動員アゴニストに応答してカベオリン-1をCa2+/CaMで置換することによって解放することができる(Ju et al., 1997)。これらのモジュレーターに加えて、eNOSにある重要な調節部位のリン酸化は、いくつかの生理学的刺激に応答した酵素活性の調節において重要な役割を果たす(Ju et al., 1997)。eNOS Ser1179のリン酸化は酵素活性の増大と関連することが示されている(Gallis et al., 1999; McCabe et al., 2000)。eNOS-Ser1179のリン酸化はPI3-キナーゼ依存性機構によって調節される(Gallis et al., 1999)。PI3-キナーゼの主要な調節標的の1つであるAktは、eNOS Ser1179を直接リン酸化し、血管内皮増殖因子(VEGF)、スフィンゴシン-1-ホスフェート、およびエストロゲンに応答して酵素を活性化することが示されている(Dimmeler et al., 1997; Fulton et al., 1999)。しかしながら、eNOS-Ser1179はまた、AMP活性化プロテインキナーゼ(Busse et al., 2002)、プロテインキナーゼA(PKA)、およびプロテインキナーゼG(PKG)によってもリン酸化することができる。インタクトな細胞において、正確にどのプロテインキナーゼがeNOS-Ser1179をリン酸化するかは、内皮細胞および刺激のタイプに依存するようにみえる。例えば、ずれ応力は、Aktが関与することなくPI3-キナーゼ依存的かつPKA依存的にeNOS Ser1179をリン酸化するのに対して、EGFは、PI3-キナーゼ依存的かつAkt依存的にeNOS Ser1179をリン酸化する(Boo et al., 2002)。さらに、虚血再灌流障害はPKA経路を活性化して、eNOS Ser1179およびSer635をリン酸化する(Li et al., 2010)。さらに、ずれ応力(Butt et al., 2000)、低酸素、低密度リポタンパク質(LDL)(Chen et al., 2008; Chen et al., 1999)、および酸化脂肪酸(Corson et al., 1996)を含む、いくつかの因子によって、eNOS発現レベルを調節することができる。
内皮由来過分極因子(EDHF):
内皮依存性血管弛緩はまた、一部の血管においてNOおよびPGI2合成の阻害後に観察されており、内皮由来過分極因子(EDHF)に起因するとされている。EDHFは、血管平滑筋の過分極によって血管を弛緩する。この作用は電位作動型Ca2+チャンネルを閉じて、細胞内遊離Ca2+レベルを下げ、その後に、血管平滑筋を弛緩する。カリウム(K+)チャンネルが、EDHFによって誘導される過分極の基礎をなし、中間コンダクタンスCa2+活性化K+ (IKCa)チャンネルおよび小コンダクタンスCa2+活性化K+ (SKCaチャンネル)を伴う。心血管リスク因子の存在を含む、いくつかの疾患状態では、内皮は機能変化および構造変化を経て、保護的な役割を失い、アテローム硬化促進性(proatherosclerotic)(Vanhoutte,1989)になる。正常内皮機能の喪失は内皮機能不全と呼ばれ、eNOSによるNO発生の低下、および/または活性酸素種(ROS)、特に、スーパーオキシドアニオンによるNO破壊の増加の後のNOバイオアベイラビリティ不全を特徴とする(Vanhoutte, 1989)。
本発明者らによる先行研究から、コンコードブドウジュース(Anselm et al., 2007)および赤色ワインポリフェノール(Ndiaye et al., 2005)などの天然産物は、eNOS Ser1177の酸化還元感受性Ser/PI3-キナーゼ/Akt経路依存性リン酸化を引き起こすことによってNOの内皮形成を活性化することが分かっている。
魚油ω3はEPAおよびDHAの豊富な供給源である。ω3脂肪酸は、内皮におけるNOの形成を刺激することによって、ラット大動脈環および冠状動脈環において内皮依存性血管弛緩をインビトロで引き起こすことが示されている(Engler et al., 2000; Omura et al., 2001)。しかしながら、eNOS活性化につながるシグナル伝達経路はまだ十分に研究されていない。さらに、eNOS活性化のためのEPA:DHAの最適比に関して現在入手可能な情報はほとんどない。従って、単離された血管および培養内皮細胞における魚油誘導性eNOS活性化を特徴付けるために、以下の実験を行った。
最初の実験は、ω3脂肪酸(EPA、DHA、および異なる比のEPA:DHA)がブタ冠状動脈環において内皮依存性弛緩を引き起こす能力を確かめ、それによって、内皮依存性弛緩におけるNOおよびEDHFの役割を特徴付け、関与するシグナル伝達経路を特定するために設計した。
追加実験は、ω3脂肪酸(EPA、DHA、および異なる比のEPA:DHA)が内皮培養細胞においてeNOSの活性化を引き起こす能力を確かめるために、ならびに基礎をなすシグナル伝達を確かめるために設計した。
前記の確認を行うために、本発明者らは、血管反応性を分類する実験を設計した。最初に、新鮮なブタ心臓から採取した左回旋冠状動脈から脂肪および付着している組織を取り除き、環を2〜3mmの長さに切断した。血管内腔に挿入された1丁のペンチを使ってこすることによって、内皮のない環を機械的に入手した。内皮のある環または内皮のない環を、95% O2および5% CO2の混合物で酸素を注入したKrebs重炭酸塩溶液(組成、mM: NaCl 118.0、KCl 4.7、CaCl2 2.5、 MgSO4 1.2、NaHCO3 23.0; KH2PO4 1.2、およびグルコース 11.0、 pH7.4、37℃)を含有するオーガンバスの中で浮遊させた。環を5gの基本張力で90分間、平衡状態に保った後に、血管平滑筋の反応性を検証するために、KCl(80mM)を用いて収縮させた。30分の洗浄期間後に、内皮完全性を検証した。環をU46619(1〜60nM、トロンボキサンA2類似体)を用いて最大収縮の80%まで収縮させ、機能する内皮の存在をチェックするために、収縮のプラトーでブラジキニン(0.3μM)を添加した。繰り返し洗浄し、ベースラインに戻した後に、環を、U46619を用いて再収縮させた後に、冠状動脈環の弛緩を誘導する能力を試験するために漸増範囲のω3脂肪酸(0.001%〜0.4% v/v)を適用した。安定化段階の間に(U46619による収縮の30分前)、内皮依存性弛緩につながるシグナル伝達経路を特徴付けるために、以下の異なる薬理学的ツールをKrebs重炭酸塩溶液に加えた:
a.インドメタシン(10μM):血管作用性プロスタノイド(特に、プロスタサイクリン)の形成を阻止するシクロオキシゲナーゼ(COX)阻害剤、
b.Nω-ニトロ-L-アルギニン(L-NA,300μM):NO成分に打ち勝つ、NO合成酵素(NOS)競合阻害剤、ならびに
c.TRAM34(100nM)およびアパミン(100nM):それぞれ、EDHF成分に打ち勝つ、Ca2+活性化カリウムチャンネル(IKCaおよびSKCa)の阻害剤。
ブタ冠状動脈内皮細胞を採取し、カルシウムを含まないリン酸緩衝食塩水溶液(PBS)で洗って残留血液を除去した。コラゲナーゼ(I型, Worthington, 1mg/ml, 37℃で14分)を用いて内皮細胞を単離し、15% v/vウシ胎仔血清、2mMグルタミン、100U/mLペニシリン、100U/mLストレプトマイシン、および250mg/mlファンギゾン(Sigma, St Louis, MO)を添加した培地MCDB131(Invitrogen)、5% CO2中で37℃で培養した。第1継代に使用したコンフルエント内皮細胞を用いて全ての実験を行った。異なる物質による処理の5時間前に、内皮細胞を、0.1% v/vウシ胎仔血清を含むMCDB131に曝露した。
処理後、内皮細胞をPBSで2回リンスし、抽出緩衝液(組成、mM:Tris/HCl 20、pH7.5(QBiogene)、NaCl 150、Na3VO4 1、Na4P2O7 10、NaF 20、オカダ酸0.01(Sigma)、プロテアーゼ阻害剤(Complete、Roche)、および1% TritonX-100)を用いて溶出した。25μgの総タンパク質を、100Vで2時間、SDS-ポリアクリルアミド(Sigma、8%)にて分離した。分離したタンパク質を、100V、2時間の電気泳動によって、ポリビニリデンフルオリド膜(Amersham)に転写した。膜を、TBS-T(0.1% Tween20(Sigma)を含有するTris緩衝生理食塩溶液(Biorad))に溶解した3%ウシ血清アルブミンを含有するブロッキング緩衝液で1時間ブロックした。タンパク質を検出するため、膜を、各一次抗体(p-eNOS Ser1177、p-eNOS Thr495、およびp-Akt Ser473(1:1000希釈)、β-チューブリン(1:5000希釈、Cell Signaling Technology))を含有するTBS-T中で、4℃で一晩インキュベートした。洗浄期間の後に、膜を、西洋ワサビペルオキシダーゼに結合した二次抗体(p-eNOS、p-Aktについては抗ウサギ、βチューブリンについては抗マウス(Cell Signaling Technology, 1:5000希釈))と室温で1時間インキュベートした。分離したタンパク質の分子量を確かめるため、染色済のタンパク質マーカー(Invitrogen)を使用した。化学ルミネセンス(Amersham)を用いて免疫反応性バンドを検出した。
全ての結果を平均±平均の標準誤差(SEM)として示した。nは、試験した異なる冠状動脈の数を示す。統計解析は、スチューデントt検定または分散分析(ANOVA)検定の後にボンフェローニポストホック検定を用いて行った。<0.05のP値を統計的に有意とみなした。
結果:
ω3脂肪酸調製物であるEPA:DHA 1:1は、内皮を含む冠状動脈環の弛緩を濃度依存的に誘導したのに対して、U46619を用いて収縮させた、内皮を含まない冠状動脈環はごくわずかにしか弛緩しなかった(図4)。EPA:DHA 1:1に対する弛緩は、0.01% v/vを超える量で観察され、0.4% v/vでは約75%に達した(図4)。さらに、ω3脂肪酸調製物であるEPA:DHA 6:1も内皮依存性弛緩を誘導した。これは、EPA:DHA 1:1によって誘導される内皮依存性弛緩よりも強力であった(図4)。EPA:DHA 6:1に対する弛緩は0.01% v/vで開始し、0.4% v/vでは約98%に達した(図4)。これらの知見から、ω3脂肪酸調製物であるEPA:DHA 6:1は、冠状動脈環の内皮依存性弛緩を誘導するのにEPA:DHA 1:1調製物より効果的であることが分かる。この後、ω3脂肪酸調製物であるEPA:DHA 6:1を用いて後の全ての実験を行った。
ω3脂肪酸調製物であるEPA:DHA 6:1はNOおよびEDHFの両方が関与する内皮依存性弛緩を誘導することを確かめた。
先行する研究から、EPAおよびDHAは、主に、内皮依存性の、かつNOおよびEDHFの形成の阻害剤に対して感受性の機構によって冠状動脈環の弛緩を誘導することが分かっている(Omura et al., 2001)。従って、EPA:DHA比が約6:1である本発明のω3脂肪酸製剤(本明細書ではEPA:DHA 6:1と呼ばれる)によって誘導される内皮依存性弛緩にNOおよびEDHFが関与するかどうかを確かめる試験を行った。EPA:DHA 6:1に対する内皮依存性弛緩は、EDHF成分阻害剤であるTRAM34およびアパミン(それぞれ、中間コンダクタンスCa2+依存性カリウムチャンネルIKCaおよび小コンダクタンスCa2+依存性カリウムチャンネルSKCaの阻害剤、図5)による影響を有意に受けなかった。対照的に、弛緩は、L-NA(eNOSの競合阻害剤)によって部分的であるが、統計的に有意な量で阻害された。このことからNOが関与していることが分かる(図5)。さらに、L-NA+TRAM34およびアパミンの組み合わせによって、EPA:DHA 6:1に対する内皮依存性弛緩が無くなった(図5)。まとめると、これらの知見から、EPA:DHA 6:1は、主にNOによって、より少ない程度でEDHFによっても媒介される内皮依存性弛緩を誘導することが分かる。
いくつかの研究から、ブドウに由来するポリフェノールに応答したNOによって媒介される弛緩には酸化還元感受性Src/PI3-キナーゼ/Akt経路が関与することが示されている(Anselm et al., 2007; Ndiaye et al., 2005)。従って、この経路が、EPA:DHA 6:1に対するNO媒介性弛緩に関与するかどうかを確かめることが決定された。NO成分を選択的に試験するために、全ての実験を、EDHF成分阻害剤(アパミン+TRAM34)の存在下かつ血管作用性プロスタノイドの形成の阻害剤(インドメタシン)の存在下で行った。EPA:DHA 6:1によって誘導される弛緩は、PP2(Srcキナーゼ阻害剤、図6)およびワートマニン(PI3-キナーゼ阻害剤、図6)によって有意に低下した。さらに、EPA:DHA 6:1に対する弛緩は、膜浸透性のSOD類似体であるMnTMPyPおよびカタラーゼ(PEG-カタラーゼ)によって、ならびに天然のSODおよびカタラーゼによって、統計的に有意な量で右側にシフトした(図7)。まとめると、これらの知見から、SrcキナーゼおよびPI3-キナーゼは、酸化還元感受性機構を介して、eNOSに対するEPA:DHA 6:1の刺激シグナルを媒介することが示唆される。
EPA:DHA 6:1がPI3-キナーゼ/Akt経路を活性化してeNOSを活性化できるという直接の証拠を得るために、冠状動脈の培養内皮細胞をEPA:DHA 6:1に6時間まで曝露し、ウエスタンブロットを用いて、リン酸化したAktおよびeNOSのレベルを確かめた。データから、EPA:DHA 6:1は、AktおよびeNOSのリン酸化レベルを15分から上昇させ、この作用は6時間まで続くことが分かる(図8Aおよび図8B)。全eNOS発現のレベルはEPA:DHA 6:1処理による影響を受けないままであった(図8A)。さらに、AktおよびeNOSのリン酸化に対するEPA:DHA 6:1の刺激作用は、MnTMPyP、PEG-カタラーゼによって、ならびに天然のSODおよびカタラーゼによって阻害された(図8A)。従って、これらのデータは、EPA:DHA 6:1が酸化還元感受性機構を介してeNOSを活性化するという直接の証拠を提供する。
(表5)カプセル内容物の比較 VASCAZEN(商標)対ドイツω3 OTCブランド
Figure 2014506891
%で表したω3は、EE(エチルエステル)としての総脂肪酸に対する%で表した総ω3を示す。
次に、図9〜12を見ると、これらの図は、最大弛緩応答の提供における、それぞれ製剤中の添加物の純度および存在の両方の重要性を説明するのに役立つ。この考察のために、ω3純度を、カプセル1個あたりのEPA+DHA総量のパーセントとして定義した。弛緩作用決定因子としてのインドメタシンの使用は以下の説明に基づく。一部の血管では、プロスタサイクリンなどの血管弛緩性プロスタノイドが内皮由来血管弛緩因子として特定されている。これらの血管弛緩性プロスタノイドは、シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)によってアラキドン酸代謝から産生される。インドメタシンはCOX-1阻害剤であり、従って、血管弛緩性プロスタノイドの形成を阻止する。内皮依存性弛緩の大きさは製剤の純度(図9)およびEPA:DHA比(図4)に依存する。さらに、EPA:DHA 6:1製剤は、EPA:DHA 6:1製剤のω3純度(前記で定義)が75.1%であるのに比べてω3純度が22.2%であるOTCω3製品TETESEPT(商標)と類似した内皮依存性弛緩を引き起こし、試験した他のOTCω3(ABTEILACHSOL(商標)1300、DOPPELHERZ(登録商標)、SCHAEBENS(商標)、およびOPTISANA(商標))よりかなり効果があった(図11A)。VASCAZEN(商標)(EPA:DHA 6:1の一例)によって誘導される内皮依存性弛緩は10μMのインドメタシンによる影響を受けなかった。対照的に、EPA:DHA 6:1の弛緩に類似したTETESEPT(商標)によって誘導された弛緩はインドメタシンによって有意に低下した(図11AおよびB)。SCHAEBENS(商標)およびOPTISANA(商標)によって誘導された内皮依存性弛緩は著しく低下し、ABTEI(登録商標)およびDOPPELHERZ(登録商標)に対する弛緩はわずかに低下した(図11AおよびB)。さらに、このデータから、OTCω3のインドメタシン感受性弛緩はEPAおよびDHAにもその相対濃度比にも起因するものでもなく、ビタミンE(α-トコフェロール)などの添加物の存在に起因する可能性が最も高いことが分かる。表5を参照されたい。実際に、EPA:DHA 6:1のビタミンE含有率は0.2%であるのに対して、OTCω3製剤のビタミンE含有率は0.85〜1.1%である(表5)。さらに、ビタミンE相加効果の重要性は、TETESEPT(商標)のビタミンE含有率がEPA:DHA 6:1製剤の5倍超だという事実によって示唆される。従って、TETESEPT(商標)に対しては誘導されるがEPA:DHA 6:1に対しては誘導されないインドメタシンの選択的阻害作用は、カプセル1個あたり5倍超のビタミンE含有率によって説明がつく可能性が最も高い。ビタミンEは内皮依存性弛緩を引き起こすが、それはインドメタシンによって阻害されることが示されている(Wu et al., J Nutr. 135: 1847-1853, 2005)。ω3純度および添加物はいずれも、ω3製品を用いて観察された内皮依存性弛緩に寄与する。これは、EPA:DHA 6:1製剤によって誘導された弛緩と、METAGENICS(商標)EPA-DHA 6:1製剤の弛緩を比較することによってさらに例示される。実際に、後者は、前者と比較してインドメタシンによって著しく阻害される(図12)。従って、インドメタシンの存在下では、ω3製品の存在下で観察される弛緩ははっきりとω3純度に依存する。これらの実験は、本発明の新規のEPA:DHA 6:1製品の独特の比およびω3純度によって実現した持続的な(6時間超の)血管拡張作用を強調する。EPAのみもしくはDHAのみ、EPA:DHA 1:1、または外因性不純物を含有する6:1製品と比較した場合、本発明における6:1比と外因性不純物の非存在との組み合わせがインドメタシン非依存性血管拡張作用につながる(図4、9、11、12、および13を参照されたい)。
これらの知見から、ω3脂肪酸調製物は強力な内皮依存性血管拡張剤であり、この作用は、カプセル内のEPAおよびDHAの比およびω3純度に依存することが分かる。さらに、これらは、図14に例示されるように、eNOSリン酸化レベルの変化につながる酸化還元感受性PI3-キナーゼ/Akt経路を介してω3脂肪酸がeNOSを活性化することを示唆している。
本明細書において言及された全ての特許および刊行物は、本発明が属する当業者の水準を示す。全ての特許および刊行物は、それぞれ個々の刊行物が参照として組み入れられるように詳細かつ個々に示されるのと同じ程度に参照により本明細書に組み入れられる。
本発明のある特定の形態が例示されたが、本明細書において説明され、示された、この特定の形態または配置に限定されないことが理解されるはずである。本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を加えることができ、本発明は、本明細書において示され、説明されたもの、および本明細書に記載の任意の図面/図に限定されるとみなされないことが当業者に明らかであろう。
当業者であれば、目的を実施し、言及された目標および利点ならびに本来備わっている目標および利点を得るために本発明がうまく適合されることを容易に認めるであろう。本明細書に記載の態様、方法、手順、および技法は、本発明における好ましい態様を代表するものであり、例示であることが意図され、範囲を限定するものであると意図されない。この中の変更および他の使用は当業者の心に浮かび、本発明の精神の中に包含され、添付の特許請求の範囲によって定義される。本発明は特定の好ましい態様に関して説明されたが、請求された本発明を、このような特定の態様に過度に限定してはならないことが理解されるはずである。実際に、当業者に明らかな本発明を実施するための説明された態様の様々な変更は、以下の特許請求の範囲の中にあることが意図される。

Claims (18)

  1. 心血管疾患(CVD)のリスク因子の治療または予防、および心血管疾患患者における突然死の防止のためのキットであって、
    エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、およびドコサペンタエン酸(DPA)を含むω3脂肪酸を含有する薬学的グレードの製剤であって、EPA:DHAの重量比が5.7:1〜6.3:1の範囲内であり、該製剤が約90重量%以上のω3脂肪酸を含有し、かつEPA、DHA、およびDPAが該製剤の内容物の約82重量%を構成する、薬学的グレードの製剤;
    患者血液中のEPA、DHA、およびDPAのレベルを確かめるための診断アッセイ;ならびに
    該製剤および該診断アッセイを使用するための説明書
    を含む、キット。
  2. 約25mg/gのDPAを含む、請求項1記載の製剤。
  3. 約30mg/gのアラキドン酸(AA)を含む、請求項1記載の製剤。
  4. 約30mg/gの、18個の炭素原子を有する1種類または複数種類のω3脂肪酸を含む、請求項1記載の製剤。
  5. 前記18個の炭素原子を有する1種類または複数種類のω3脂肪酸が、α-リノレン酸(ALA)、ステアリドン酸(SDA)、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項5記載の製剤。
  6. ω3脂肪酸が、エチルエステルの形態およびその薬学的に許容される塩の形態である、請求項1記載の製剤。
  7. ω3脂肪酸が、トリグリセリドの形態およびその薬学的に許容される塩の形態である、請求項1記載の製剤。
  8. ω3脂肪酸が、リン脂質の形態およびその薬学的に許容される塩の形態である、請求項1記載の製剤。
  9. 約645〜約715mg/gmのEPA、約105〜約115mg/gmのDHA、および約22〜約28mg/gmのDPAを含む単位剤形である、請求項1記載の製剤。
  10. 少なくとも680mgのEPA、少なくとも110mgのDHA、および少なくとも25mgのDPAを含む単位剤形である、請求項1記載の製剤。
  11. 単位剤形が約30mgのAAをさらに含む、請求項9記載の製剤。
  12. 単位剤形が、約30mg/gの、18個の炭素原子を有するω3脂肪酸をさらに含む、請求項9記載の製剤。
  13. 前記18個の炭素原子を有する1種類または複数種類のω3脂肪酸が、α-リノレン酸(ALA)、ステアリドン酸(SDA)、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項11記載の製剤。
  14. 安定剤をさらに含む、請求項9記載の製剤。
  15. 安定剤が約0.2%の量のトコフェロールである、請求項14記載の製剤。
  16. 単位剤形が、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、および経口溶液または経口懸濁液を含んでもよい、請求項9記載の製剤。
  17. 単位剤形がゲル剤または液体カプセル剤である、請求項16記載の製剤。
  18. 心血管疾患(CVD)のリスク因子の治療または予防、および心血管疾患患者における突然死の防止のためのキットであって、
    エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、およびドコサペンタエン酸(DPA)を含むω3脂肪酸を含有する薬学的グレードの製剤であって、EPA:DHAの重量比が5.7:1〜6.3:1の範囲内であり、該製剤が約90重量%以上のω3脂肪酸を含有し、EPA、DHA、およびDPAが該製剤の内容物の約82重量%を構成し、該製剤が約25mg/gのDPA、約30mg/gのアラキドン酸(AA)、および約30mg/gの、18個の炭素原子を有する1種類または複数種類のω3脂肪酸を含有し、該18個の炭素原子を有するω3脂肪酸が、α-リノレン酸(ALA)、ステアリドン酸(SDA)、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、薬学的グレードの製剤;
    患者血液中のEPA、DHA、およびDPAのレベルを確かめるための診断アッセイ;ならびに
    該製剤および該診断アッセイを使用するための説明書
    を含む、キット。
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