JP2014504205A - 廃液処理用の炭素床電解槽及びそのプロセス - Google Patents

廃液処理用の炭素床電解槽及びそのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、電気化学的処理用の炭素床電解槽(CBE)ユニットを提供することに関する。更に詳細には、本発明は、例えば化学工業からの厄介な廃水の処理に関する。更に、前記CBEユニットは、非常に高濃度の化学的酸素要求量(COD)、ケルダール窒素(TKN)、生化学的酸素要求量(BOD)及び全溶存固形物量(TDS)を有する廃液の電解処理に有用であり、かつ廃液の生分解性の改良に有用である。更に詳細には、本発明は、炭素床が現場で連続的に再生される電気的酸化プロセスに関する。

Description

本発明は、電気化学的処理用の炭素床電解槽(CBE)ユニットを提供することに関する。更に詳細には、本発明は、例えば化学工業からの厄介な廃水の処理に関する。更に、前記CBEユニットは、非常に高濃度の化学的酸素要求量(COD)、ケルダール窒素(TKN)、生化学的酸素要求量(BOD)、全溶存固形物量(TDS)を有する廃液(liquid effluent)の電解処理に有用であり、かつ廃液の生分解性の改良に有用である。本発明は、特に、電気分解速度、従って廃液処理量に影響する効率的かつ有効な電気分解プロセスの強化方法に関する。更に詳細には、本発明は、炭素床が現場で連続的に再生される電気的酸化プロセスに関する。
工業廃水は、多くの有機又は無機種の汚染物質を含有する。廃液組成物の複雑さのため、望ましい廃液品質を得たり、1つ以上の中間プロセス段階の処理効率を改良するには、高度なプロセスの利用がしばしば要求される。多数の方法の中で、種々のタイプの廃水を処理する目的には電気化学的方法が好適であるとみなされてきた。直接又は間接電気化学的酸化により水相中の多数の有機不純物を効果的に除去できることが判明した。電気的酸化を施すと、主に非常に特異なアノード反応を引き起こして、例えばヒドロキシルラジカルなどの特定の酸化剤を分極電極(アノード)で生じ、これは、「直接」酸化と呼ばれる。ヒドロキシルフリーラジカルは、非常に強力な非特異性酸化種であり、これは大抵の有機分子のほかに、易酸化性無機分子及びイオンも攻撃する。ヒドロキシルラジカルは、水中に分散された二酸化チタン粒子の紫外線照射によるか又は過酸化水素と弱酸性溶液に溶解された鉄塩との反応(フェントン反応と称する)により製造できる。例えばCl/OClなどの酸化還元種も「間接」酸化と呼ばれる種類の酸化を引き起こすことができる。
異なるアノード材料からなる2極セルでの、汚染物質の電気的酸化は、極めてよく研究されたシステムであることが判明した。この種のセルでは、アノード板とカソード板は、相互に平行に特定の間隔(電極間間隔と呼ばれる)で配置され、廃液との接触を可能にし、かつ特定の期間電圧をかけて、汚染物質を除去する。この種の平行板デザインでは、アノード材料の安定性、悪い物質移動の他に、反応速度及びより長い反応時間もまた、最も重要である。安定かつ安価なアノードの欠如及び混合装置の必要性並びに付随するコスト上昇は、平行板配置におけるより大きな懸念である。そのようなリアクタでの物質移動の限界を克服する多数の方法の中で、粒状物質を含む電極の使用が公知である。これらの電極は、より高い表面積を有するので、これらを含むリアクタは、高い表面積対体積率を有することが予期され、従ってより高い反応速度を生じ得る。これらの電極は、文献では「3−D電極」と称される。最近になって、例えばバルク/ブロック電極などの3次元電極を使用するセルが処理効率を強化するために使用された。3次元電極リアクタは、高い表面積対体積率の故に、より高い処理効率を生みうる。しかしながら、3−D電極を使用する従来技術は、水溶液からの金属の析出により金属を回収するカソードプロセスを主に目的として開発された。これらの3−D電極が主として粒状物質、例えば、グラファイト、炭素及び種々の輪郭や形状の金属、を含んだので、プロセスの制約は、カソード環境により影響されると考えられる。特に高い印加電流下に、アノードプロセスを、高いエネルギー効率と汚染物質除去効率で駆動させるのに、同じ3−D電極は使用できない。種々のタイプの電気化学的リアクタでの廃水精製の反応速度論とメカニズムについての基礎的研究は、文献に見つけることができる。研究は、特定の化合物及び微生物汚染物質を除去又は分解するために、酸化剤、殺菌剤、金属水酸化物等を電気化学的に製造する電極、装置及び方法の開発に主にかかわる。
従来技術の調査は、特許及び非特許文献で行われた。以下の参照文献は、本発明の分野に関連するため、参照される。
米国特許第3793173号明細書(1974)には、中空多孔性炭素カソードでの酸素還元による過酸化水素の製造のための「活性炭カソードを用いる電気分解による廃水処理」が記載されている。過酸化水素は、処理される廃水中の有機汚染物質と反応する。有機汚染物質のより高い除去率を得るために、この系は、カソード領域への酸素の注入を必要とするか又は廃水中に溶けている酸素の高濃度を保持することが必要である。この技術ではカソード領域のみに、3次元機能がある。
米国特許第3919062号明細書(1975)には、「段階的多孔質床(graduated porous bed)区域のある電気化学系」が記載されており、これは、汚染のコントロール、電気化学的合成及び金属回収に役立つことが請求されている。この発明によれば、反応域は、例えば炭素ペレットなどの導電性粒子を含み、これは、一次電極間に配置され、かつ電解液は一次電極間の電圧勾配に平行な方向で流れる。リアクタは、種々の厚さを有する多孔質床の段階的区域を有する。その区域は、絶縁スペーサで区切られていた。しかしながら、希薄水溶液から金属イオンを除去するのに特に効果的に、大量の希薄電解質溶液を取り扱えるリアクタが請求されている。
米国特許第3915822号明細書(1975)には、「可変勾配を有する床区域のある電気化学系」が記載されており、これによれば、電気化学的反応域は、3つの一次電極及び反応域に含まれるばらばらの導電性粒子を使用して組み立てられた。この系は、反応域の隣接区域を横切る種々の電圧勾配を確立する。電解液は、区域を順次循環し、かつ金属回収のために同種の廃棄物処理を行うことができる。この種の床リアクタには、可変電圧勾配を有する区域を作るのに複数のDC源を要するという深刻な欠点がある。更に、高濃度の有機不純物を含有する廃水の処理にリアクタを使用することは、テストされなかった。
米国特許第4585539号明細書(1986)には、「電解リアクタ」が開示され、これによれば、リアクタは、密閉容積リアクタ(sealed volume reactor)であり、そこでは、2つの分離チャンバがカソードとアノードに連結されており、2つのチャンバは、電気絶縁細孔隔壁により分離され、そのうちの1つのチャンバは、導電性粒子材料(ステンレス鋼ボール)で充填されており、これは、チャンバ内で電極延長部として作用する。この装置を使用して、希薄溶液から金属不純物を回収することができる。しかしながら、チャンバを分離する絶縁隔壁(セラミック)の使用のため、この系は、より高い電圧の印加を要し、アノード領域へのステンレス鋼ボールの使用は、その分解を引き起こし得る。更にこの発明は、装置の有機汚染物質を分解する可能性を検討していない。
米国特許第5549812号明細書(1996)には、「電気分解により工業廃水を処理するプロセス及び装置」が記載されており、これによれば、沈殿及び沈降型凝集を起こしやすい汚染物質だけの処理のためにカスケード型の電極配置が設けられた。動作原理は主に「電解浮選」に基づく。この技術は、他の板平面をそこに固定できる1つの板上の肋材又はストリップにより輪郭付けられたAl又はFe電極板を使用する。これらの電極は分解を被り、金属イオンを凝集剤として放出し、これは、有機化合物を吸着し、場合によっては、引き続き、沈殿する。電極間間隔が狭い、そのような電極配置の主な目的は、肋材及び絶縁ガイドストリップを用いて流れを妨げることにより、液体を蛇行経路で流すのみならず、流速を増加させることでもある。更に、この技術は、パルスDC電流及びまた水のパルス流の適用を要する。
米国特許第5690806号明細書(1997)には、「希薄溶液から金属を回収するためのセル及び方法」が検討されており、これによれば、セルは、カソードとして、多孔質管状支持体中に挿入された多孔質炭素繊維物質を含む。これは、無孔外部ケーシングに入れられた管状アノードと共に機能し、廃水から有価金属を回収する。この場合もやはり、この発明は、希薄溶液からの金属の回収に関し、有機汚染物質の除去が目的ではない。多孔質管状支持体に詰められた炭素繊維物質を3−Dアノードとして使用する可能性は、この技術において予測されない。
米国特許第5702587号明細書(1997)には、「活性炭の化学的及び電気化学的再生」のための方法が開示され、その中に、用途別に、飽和後に活性炭を再生する装置及び活性炭の吸着能力を強化する方法が記載されている。この発明によれば、吸着された易酸化性有機物質を含む炭素カソードと、慣用の金属アノードとを有する電解セル中で、第一鉄イオンと電子との反応が、過酸化水素を発生させて、易酸化性物を酸化する。この方法は、電気的に発生した過酸化水素からのヒドロキシルラジカル形成を支援するために、遷移金属塩又は遷移金属イオンのキレートを使用し、かつ酸素の外部供給と高価なアノードを要する。この系は、低濃度のフェノールを含む蒸留水でテストされた、酸素拡散による速度制限のような特定の問題を抱え、断続的なpH調整を要し、60時間という長い動作時間を要し、かつ別個の操作、即ち吸着、脱着及び破壊、の多重サイクルを含む。
米国特許第5744028号明細書(1998)には、アノード、カソード及びアノードとカソードとの間に設けられた3次元炭素電極を含む電解槽を、給水装置に組み込んだ「水処理装置」が記載されている。この系は、微生物の除去に有用であるのかテストされ、その結果、水は殺菌される。しかしながら、この系は、殺菌効果を得るためには連続的に電力を供給する必要があるのが問題である。この系は、高濃度の有機化合物を処理せねばならない廃液処理系のために、容易くスケールを拡大できない。
米国特許第5770037号明細書(1998)には、アノード、カソード及びアノードとカソードとの間に設けられた3次元炭素電極を含む電解槽を、水の殺菌のために使用する「水処理法」が記載される。処理される水は、少なくとも10MΩ.cmの固有抵抗を有すべきであり、かつ電極間の間隔は、1.0mmより大ではないと記載される。しかしながら、3−D固定床タイプのリアクタは、廃液から汚染物質を除去することについてテストされなかった。更に、3−D炭素床のサイズも、非常に小さい電極間間隔のため限定されており、そのため処理済水のスループット容積が限定される。
米国特許第6298996号明細書(2001)では、「廃水流から汚染物質を電解除去するための3次元電極」が検討されている。この発明によれば、高表面積の帯電金属粒子が中空になったカソード領域でたえず動いており、この領域に、微量の重金属汚染物質を含有するジェット流が導入されると、重金属の帯電金属粒子への沈着が起こる。中空電極デザインは、物質移動限度を低下させ、幾何学的電流密度を増加させる一方で、アノード領域の帯電アノードとして金属粒子を使用することは、カソード領域におけるものと同様に、腐食及びアノード溶解の可能性のために著しく限定され、そのためそのような中空電極系を使用して、アノード反応は効果的に実施されない。それ故に、この特許に記載の装置を使用して有機汚染物質を酸化除去することはできない。
米国特許第6274028号明細書(2001)には、「電解による廃水処理方法及び装置」が開示され、化学的酸素要求量により評価されるように、廃水流を精製して汚染を減じるための方法及び装置が記載されており、その方法は、ステンレス鋼電極を組み込んだ電解酸化セル中での水溶性有機及び易酸化性無機物質の直接酸化を含み、かつ金属チップの導入によりアノードの安定性と寿命が強化される。系は、化学的酸素要求量が200〜2000ppmの範囲である廃水について有用であると請求されるが、ステンレス鋼アノード及び鉄チップの使用により、分離せねばならない汚泥とフロックを生じる。有機化合物の一部は汚泥及びフロックの表面に吸着されて除去されるので、これは、特別な廃棄法を必要とするその他の有害汚泥として処理すべきであろう。
国際公開第2004/079840号(2004)には、水処理及び環境浄化に有用な「3次元貫流電極(flow-through electrode)及び電気化学セル」が検討されている。3次元貫流電極は、効率的な電流供給メカニズムを有し、これは、導電体、例えばグラファイト、の棒がグラファイトフェルトのブロックに嵌めこまれている給電線を含む。この発明は、具体的にはグラファイトフェルトからなる3次元電極へ電流を供給する方法を目的とし、廃液の効率的な処理に必要な、より高い表面積対容積比を得ることは目指していない。
従来技術に伴う問題を克服するために、前記問題を回避又は最小にする、廃液の電解処理プロセスを強化する必要がある。その強化は、以下のような1つ以上の特徴:
i)貴金属酸化物安定化チタンアノードの代わりに比較的廉価なアノード材料、即ち高表面積粒状活性炭又は別の物、ii)密封同心円筒及び中空電極デザインの代わりに比較的簡単なデザイン、即ちタンク型リアクタ、iii)十分に長い流路を有する廃液の単チャンネル流、iv)アノードとカソードのうちの1つだけが3−Dタイプである代わりに、両方が3−Dタイプであること、v)アノードとカソードとの間に如何なる絶縁プラスチック又はセラミックバリアもなく、空間的に隔離されているだけであり、反応域の接触及び電解抵抗が適切であること、vi)高い有機濃度廃液からの汚染物質の高い除去率、vii)より低い電力消費、viii)廃液処理、例えば化学的沈殿、清澄化凝降、生物的酸化等、における慣用のユニットプロセスに比べてより小さいリアクタ設置面積、を有するのが望ましい。前記従来技術のいずれも、高濃度の有機物質を酸化するか又は現実の廃水中に存在する多種多様の化学物質を非特異的に酸化して、廃液品質の全般的な改良に至ることはできない。更に、大濃度のいくつかの非特異的汚染物質を含み、非常に高濃度の、化学的酸素要求量(COD)、生化学的酸素要求量(BOD)、ケルダール窒素(TKN)及び全溶存固形物量(TDS)を有する化学工業廃水などの実際の廃水の処理のための電気化学的方法、特に電気的酸化の可能性は、研究されなかった。
本発明の主目的は、例えば化学工業、パルプ及び製紙、織物,皮革、製薬、電気メッキユニット操作等からの廃水の電気化学的処理に有用な炭素床電解槽を提供することである。
本発明の更にもう1つの目的は、タンク型リアクタに3−D炭素床の形状で改良を加えることである。導電性グレードの高表面積粒状活性炭からなる炭素床は、一次カーボン板アノード及び一次ステンレス鋼カソードへの電力供給により生み出された電場中にあり、これは3−D電極として作用し、即ち、炭素床電解槽中で、炭素アノード周りの炭素床はアノード反応域を画成し、ステンレス鋼カソード周囲の炭素床はカソード反応域を画成する。
本発明の他の目的は、炭素床電解槽中の複数の電極を使用して、幾つかのそのような反応域を、同タンクリアクタ中にカスケード構成で形成することにより、改良を組み込むことである。
本発明の更にもう1つの目的は、炭素床電解槽への流入時間から、流出時間までの間に、有機汚染物質分子が、リアクタ中で現場形成試薬と反応するより大きな機会を保証する廃液の単チャンネル流により改良を組み込むことである。
本発明の更にもう1つの目的は、非常に高濃度の全有機炭素、ケルダール窒素、全溶存固形物量、硫酸塩、生化学酸素要求量及び重金属を有する廃液の電解処理のために、炭素床電解槽を使用することである。
本発明の更にもう1つの目的は、慣用の処理スキーム中に新規ユニットプロセスとして提案された炭素床電解槽を挿入するか又は慣用の処理スキームを前処理ユニットの形状でインターセプトし、次いで下流生物学的処理の効率を改良し、望ましい全般的処理効率を達成することである。
本発明の更にもう1つの目的は、炭素床電解槽を単体で又は複数で或いは直列か又は並列で使用して、所望の程度の廃液処理を達成することである。
従って、本発明は、その片側に一連の炭素アノード板(2)が固定され、その反対側に一連のステンレス鋼カソード板(3)が固定されているリアクタ(1)と、対応するバスバー(5)及び(6)と別々に外部で接続される前記電極(2)及び(3)へ直流を供給する整流器(13)とを含む、廃液処理用炭素床電解槽(CBE)ユニットを提供し、その際、前記アノード電極及びカソード電極幅は前記リアクタの幅より短くされ、カソード−アノード−カソード−アノードタイプの交互配列で相互に平行に離間されて、液体を単チャンネル経路で流し、高表面積粒状活性体(GAC)(4)は、前記電極の各対間のスペースに供給されて、各コンパートメント中に吸着用の充填炭素床及び粒子電極を形成し、前記リアクタは、廃液を運びいれる注入口(7)及び廃液を収容する緩衝室(8)を有し、この廃液は、前記緩衝室内側の別の注入バルブ(9)及び排出バルブ(10)を通り、前記リアクタから処理済み廃液を運び出す単チャンネル流路をとり、また前記リアクタは、使用済み炭素を都合よく除く、長い覆い付き防漏性開口(11)を、底部に長さ方向で備え、前記リアクタを保護するために、亜鉛メッキ鉄(GI)製溶接構造物(12)が設けられている。
本発明の別の態様では、CBEユニットを使用して廃液を処理するプロセスを提供し、このプロセスは、以下のステップ、すなわち、
(a)公知の凝固/綿状沈殿プロセスもしくは精密ろ過もしくはフィルタープレス法又はこれらの組み合わせにより、懸濁固体物を原廃液から除去するステップと、
(b)供給廃液1m当たり2.0〜4.0kgのNaClを添加して、間接電気的酸化プロセスを誘発するステップと、
(c)高濃度の有機及び無機汚染物質を有する、懸濁固体物不含原廃液を、電極及び炭素床が液中に没するまで、炭素床電解槽に供給するステップと、
(d)ユニットの注入口と排出口を閉じて、バッチモード動作を開始させるステップ、
(e)ステップ(c)の廃液を炭素床に1〜2時間接触させておくステップと、
(f)ステップ(c)〜(e)を繰り返して、飽和吸着を達成するステップと、但し、飽和吸着は、ステップ(c)〜(e)を4〜6回繰り返して達成され、必要な合計時間は8〜10時間の範囲である、
(g)整流器のスイッチを入れて、6.0〜7.0V、200〜250Aに設定し、注入バルブと排出バルブを閉め、先ずバッチモードで、電気分解を確実に行うステップと、
(h)電気分解の結果として電極表面からガスが発生するのを目視で観測し、電流を調整して、電気分解速度を増加させるステップと、
(i)注入バルブから離れた、電解槽の最後の区域からサンプルを収集し、汚染パラメーター、特に化学的酸素要求量(COD)、ケルダール窒素(TKN)及び生化学的酸素要求量(BOD)、の減少についてテストサンプルを評価するステップと、
(j)60〜70%を上回るCOD除去が達成されるまでバッチモードで電解槽を動作させるステップと、
(k)注入バルブと排出バルブを開け、廃液が電解槽内で反応する最少滞留時間を与える固定流量で、電解槽に供給することにより、リアクタをバッチモードから連続モードに切り替えるステップと、
(l)前処理された廃液を指定の供給量で連続的に供給して電解槽を動作させ、リアクタ性能を評価するために所望のパラメーターについて定期的にモニターするステップと、
(m)生物学的処理ユニットで更に処理して所望の処理済み廃液を得るために、処理済み廃液を排出するステップと
を含む。
[表の簡単な説明]
表1:化学工業からの原廃液の主要な物理化学的特性。
表2:CBE(バッチモード)での化学工業廃液の電気化学的酸化によるCODの減 少。
表3:バッチモード−チャンバ方式でのCBE性能の検査。
表4:CBEでの化学工業廃液の電気化学的酸化(垂直流モード、バッチ操作)。
表5:CBE(バッチモード)での化学工業廃液の電気化学的酸化の間のCOD及びTKNの減少。
表6:CBE(連続)での化学工業廃液の電気的酸化。
表7:CBE(連続)での凝固廃液サンプルの電気化学的酸化。
表8:凝固及び電気的酸化後の処理済み廃液の主要な物理化学的特性。
図1Aは、本発明によるCBEの概略図を示す。図1Bは、本発明によるCBEの側断面図を示す。図1Cは、本発明によるCBEの単チャンネル流の斜視図を示す。 3−D炭素床形状のCBEの斜視図を示す。 リアクタの垂直断面の斜視図を示す。 化学的酸素要求量(COD)の除去に関して、CBEユニットの機能を図解する。 化学的酸素要求量(COD)の除去に関して、CBEの効率を略図で示す。 CBEユニット(7)と(8)の対を直列で含む略図を示す。
[添付図面の詳細な記述]
図1A:本発明による改良の詳細を組み込むCBEの図を示す。CBEは、電極(2、3)、炭素床(4)、電極バスバー(5、6)、注入口(7)、バッファチャンバ(8)、バッファチャンバ内の注入口(9)、排出口(10)、リアクタ(1)底部の閉鎖開口(11)を備えるリアクタ(1)と、GIフレーム(12)と、整流器(13)とから構成される。
図1B:図1Aと同様に改良の詳細を組み込むCBEの側断面図を示す。リアクタ(1)は、図1のCBEに記載されるように、電極(2)、漏れ止めファスナー(14)、電極バスバー(5)、炭素床(4)、注入口(7)、バッファチャンバ(8)、バッファチャンバ内の注入口(9)、排出口(10)、及び必要な場合に使用済み炭素を取り出すためのリアクタ(1)底部の閉鎖開口(11)を備える。
図1C:そのCBEへの流入時間から、流出時間までの間に、有機汚染物質分子が、リアクタ中で現場生成される試薬と反応する、より大きな機会を保証する廃液単チャンネル流に関する改良を斜視図で示す。電極:アノード(2)及びカソード(3)の、リアクタ中に垂直な交互配列を図示する概略図であり、図1Aに示されるようにアノード(2)板及びカソード(3)板は、リアクタ幅より短い(w<W)という事実のせいで、供給廃液はリアクタ(1)に注入口(7)を通って進入し、1反応域(15)から次の反応域(16)に流れ、排出口(10)から出てくるまでこれが続く。これは、その経路がカーブした矢印(17)で示される、供給廃液の単チャンネル流として、図1のCBEのように記載できる。
図2:開放タンクリアクタ中の3−D炭素床の形状の電解槽における改良を示す斜視図である。これは、分極したアノード(2)とカソード(3)の間に生じた均一な電場(4)下に炭素粒子がどのように分極するかを図解するために描かれた、1対の電極を表すリアクタ部分と考えられ、図1のCBEで使用される電力供給装置(13)に電気的に結合された、電極対及びその間に充填された炭素床である。電気力線は、電極の外縁に合流し、環状矢印(5)で表される。アノード(2)近辺の炭素粒子は、「粒子アノード」(6)として振舞い、カソード(3)周囲の炭素粒子は「粒子カソード」(7)として作用することを見て取ることができる。線(8)は、一次電極から等距離にある仮想境界を描き、線に沿った粒子は正負の電場を受けるので、中性である。
図3:廃液を垂直に流せるような電極配置にされている、リアクタの垂直断面斜視図を示す。SSカソード(2)は、リアクタ底部に固定され、アノード(3)は、2〜4インチの距離で底部から垂直に移動させて、アノード底部とリアクタ底部(4)の間に間隙を残す。或いは、アノードが、リアクタ底部に固定され、SSカソードは、リアクタ底部から2〜4インチのオフセット距離で垂直に持ち上げられていてもよい。この電極配置の故に、リアクタに注入口(1)を通って進入する廃液は、垂直に上方へと流れ、次いで、この図に矢印で示されるように、そのコースを、カソード上で変えて下方へ流れる。このシーケンスを、液が排出口(5)から出るまで、リアクタの全ての区域で繰り返す。
図4:3つの異なる実験条件下、即ち、図1Aにおける炭素床(6)を用いない電解、電解を用いない炭素床(図1Aにおいて整流器(13)に接続せず)及び炭素床と電解両方の使用、での化学的酸素要求量(COD)の除去について、CBEユニットの機能を図解する。この図は、図1Aに示される本発明による炭素床への通電の相乗効果を示す。
図5:図5(A)に示される化学的酸素要求量(COD)の除去及びまた図5(B)に示される生化学的酸素要求量(BOD)とCODの比率の増加に関して、図1に示されるCEBの効率を略図で表し、これは、本発明によるCEBを使用して処理済み廃液の生分解性が改良されたことを示す。
図6:一組のCBEユニット(7)及び(8)を直列で、包括的な廃液処理スキームに含む概略図を表す。この図によれば、高CODの廃液を均等化槽(1)内に収集し、次いで、投薬タンク(3)から指定用量の凝集剤及び凝集助剤が添加されるフラッシュミキサーユニット(2)を通過させる。(2)からの処理済み廃液は、浄化凝集沈殿装置(clariflocculator)(4)へと流入し、続いて砂ろ過器(6)に流入する。(4)の底部からの汚泥は汚泥乾燥床(5)に送られる。次いで懸濁固体物不含廃液は、CBE段階I(7)に進入した後、段階II(8)に進む。次いで、CBE段階II(8)からの廃液は、他の利用できる低いCOD流(9と10)と混合され、その後、最終放出前に、生物学的処理ユニット(11)、即ち活性汚泥プロセス(延長曝気処理)、に入る。
[本発明の詳細な記述]
本発明は、種々の変更及び代替形態が可能であるが、その特定の態様は、実施例及びグラフにより示され、以下に詳細に記述されよう。しかしながら、本発明は、開示される特定の形態に限定される意図はなく、本発明は、むしろ、添付クレームにより限定される本発明の精神及び範囲内に含まれる全ての変更、等価物及び代替物をカバーできると理解されるべきである。
本明細書の記述を利用できる当業者には容易に明白であろう詳細な開示が不明瞭にならないように、本発明の態様を理解するのに関係するこれらの具体的詳細を示すためだけに、実施例が言及されるべきであると出願人は述べたい。
用語「含む」、「含んでいる」又はこれらの他のいずれの変形も、列挙の構成要素を含むプロセス、触媒組成物が、これらの要素しか含まないのではなく、明確に列挙されていないか又はこのようなプロセスに固有の他の要素を含んでもよいような、非排他的な包含を網羅することを意図する。言い換えると、「・・・を含む(comprise … a)」が前に書かれている系又はプロセス中の1つ以上の要素は、より多くの制約を受けることなく、系又はプロセスにおいて、他の要素又は追加の要素が更に存在することを排除しない。
本発明の態様の以下の詳細な記述において、本明細書の一部を構成する添付図面及びグラフが参照され、そのなかに、本発明を実施できる特定の態様が例として示される。この態様は十分詳細に記述されるので、当業者は本発明を実施できる。かつ他の態様を利用でき、さらに本発明の範囲から逸脱せずに変更をすることができると理解される。従って、以下の記述は、限定的意味にとるべきではなく、本発明の範囲は添付クレームによってのみ限定される。
従って、廃液処理用炭素床電解槽(CBE)ユニットは、その片側に一連の炭素アノード板(2)が固定され、その反対側に一連のステンレス鋼カソード板(3)が固定されているリアクタ(1)と、対応するバスバー(5)及び(6)と別々に外部で接続される前記電極(2)及び(3)へ直流を供給する整流器(13)とを含み、その際、アノード電極幅及びカソード電極幅はリアクタの幅より短くされ、カソード−アノード−カソード−アノードタイプの交互配列で相互に平行に離間されて、液体を単チャンネル経路で流し、高表面積粒状活性体(GAC)(4)は、前記電極の各対間のスペースに供給され、これは、各コンパートメント中に吸着用の充填炭素床及び粒子電極を形成し、前記リアクタは、廃液を運び入れる注入口(7)と、廃液を収容する緩衝室とを有し、この廃液は、前記緩衝室内側の別の注入バルブ(9)及び排出バルブ(10)を通り、前記リアクタから処理済み廃液を運び出す単チャンネル流路をとり、また前記リアクタは、使用済み炭素を都合よく除く、長い覆い付き防漏性開口(11)を、底部に長さ方向で備え、前記リアクタを保護するために、亜鉛メッキ鉄(GI)製溶接構造物(12)が設けられている。
本発明の更にもう1つの態様では、粒状活性炭(GAC)床は、外部で再生されずに、連続的に現場再生され、かつ炭素の長期の使用を可能にする。
本発明の更にもう1つの態様では、CBEユニットは、化学的酸素要求量(COD)、生化学的酸素要求量(BOD)、ケルダール窒素(TKN)、無機成分を含むアンモニアを効果的に減じる。
本発明の更にもう1つの態様では、電力消費量に比例して変化する印加電流は、電極表面積、カソード−アノード分離距離、粒状活性炭(GAC)粒子の導電率、廃液の導電率及び汚染パラメーターの初期及び目標濃度に応じて調整される。
本発明の更にもう1つの態様では、リアクタ(1)は、強化セメントコンクリート(RCC)、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン又はこれらの組み合わせから製造される。当業者は、リアクタを製造するその他の材料を選択することができる。
本発明の更にもう1つの態様では、バスバー(5)及び(6)は、高電導材料、例えばアルミニウム、銅又はその組み合わせから成っている。当業者は、その他の導電性材料を選択することができる。
本発明の更にもう1つの態様では、全てのアノード板は、リアクタの片側に特定の間隔で、好ましくは芯芯寸法(center-to-center distance)で、0.25〜0.35mの範囲で固定され、かつ全てのカソード板は、リアクタの反対側に好ましくはカソード間の芯芯寸法で、0.25〜0.35mで固定されて、廃液の単チャンネル流路が、そのリアクタに入る時間からリアクタを出る時間までの間に、有機汚染物質分子がリアクタ中の供給線(feeder)及び炭素床電極で製造される酸化剤と反応する一層大きな機会を確保できるようにする。
本発明の更にもう1つの態様では、交互の電極配置で、全てのカソードを、リアクタ底部に固定し、他方アノードを2〜4インチの範囲のオフセット距離で持ち上げるか又はその逆の場合に、処理済み廃液が出口から流出するまで、区域から次の区域へと廃液が垂直モードで流れる単チャンネル流を可能にする。
本発明の更にもう1つの態様では、電極の高さはプラスチックリアクタの高さを25〜35%下回る範囲であるように調節され、そうして稼働中に形成され得る浮きカス又は泡を保持できて、廃液の氾濫及び漏出を回避するフリーボードを確保する。
本発明の更にもう1つの態様では、供給廃液が適切に懸濁固体物不含ではなく、炭素床中の空所が懸濁固体物で塞がれる時に起こり得る背圧に起因して、リアクタを通る液体の自由流に支障をきたす場合に、リアクタ中の余分の液体を保持するために、リアクタの高さの1/4〜1/3に、フリーボードが設けられる。
本発明の更にもう1つの態様では、粒状活性炭(GAC)の粒径は、リアクタの幾何学的容量の少なくとも60〜80%であり、好ましい粒径範囲は、2〜10mmの範囲にあり、表面積はできるだけ大きく、好ましくは少なくとも500m/gである。
本発明の更にもう1つの態様では、粒状活性炭(GAC)床は、可排水孔容積(drainable pore volume)に等しい有効排出液容積を提供し、これは、リアクタ容積の約25〜30%である。
本発明の更にもう1つの態様では、炭素をリアクタから出すために、リアクタ底部に、その長さ方向で、長い覆付き防漏性開口の形状の設備を備える。
本発明の更にもう1つの態様では、生物学的機能性(functional biological)処理プラントにより更に高度の処理効率を提供するために、任意の機能的廃液処理スキームに含まれる場合、ユニットは複数で組み立てられ、直列で、所望のより高度の処理をするか、又は並列でより大きな体積流量の処理をする。
本発明の更にもう1つの態様では、CBEユニットを使用して廃液を処理するプロセスを提供し、このプロセスは、以下のステップ:
(a)公知の凝固/綿状沈殿プロセス、精密ろ過もしくはフィルタープレス法又はこれらの組み合わせにより、懸濁固体物を原廃液から除去するステップ、
(b)供給廃液1m当たり2.0〜4.0kgのNaClを添加して、間接電気的酸化プロセスを誘発するステップ、
(c)高濃度の有機及び無機汚染物質を有する、懸濁固体物不含原廃液を、電極及び炭素床が液中に没するまで、炭素床電解槽に供給するステップ、
(d)ユニットの注入口と排出口を閉じて、バッチモード動作を開始させるステップ、
(e)ステップ(c)の廃液を炭素床に1〜2時間接触させておくステップ、
(f)ステップ(c)〜(e)を繰り返して、飽和吸着を達成するステップ、但し、飽和吸着は、ステップ(c)〜(e)を4〜6回繰り返して達成され、必要な合計時間は8〜10時間の範囲である、
(g)整流器のスイッチを入れて、6.0〜7.0V、200〜250Aに設定し、注入バルブと排出バルブを閉め、先ずバッチモードで、電気分解を確実に行うステップ、
(h)電気分解の結果として電極表面からガスが発生するのを目視で観測し、電流を調整して、電気分解速度を増加させるステップ、
(i)注入バルブから離れた、電解槽の最後の区域からサンプルを収集し、汚染パラメーター、特に化学的酸素要求量(COD)、ケルダール窒素(TKN)及び生化学的酸素要求量(BOD)、の減少についてテストサンプルを評価するステップ、
(j)60〜70%を上回るCOD除去が達成されるまでバッチモードで電解槽を動作させるステップ、
(k)注入バルブと排出バルブを開け、廃液が電解槽内で反応する最少滞留時間を与える固定流量で、電解槽に供給することにより、リアクタをバッチモードから連続モードに切り替えるステップ、
(l)前処理された廃液を指定の供給量で連続的に供給して電解槽を動作させ、リアクタ性能を評価するために所望のパラメーターについて定期的にモニターするステップ、
(m)生物学的処理ユニットで更に処理して、所望の処理済み廃液を得るために、処理済み廃液を排出するステップ
を含む。
本発明の更にもう1つの態様では、凝固−綿状沈殿、精密ろ過、傾斜管沈降装置もしくはフィルタープレス法又はこれらの組み合わせからの公知プロセスの何れかにより、供給廃液は前処理されて、懸濁固体物が実質的に最終値<50mg/lまで除去され、同時にCODも、好ましくは>10%除去される。
本発明の更にもう1つの態様では、廃液の効果的な処理のために、有効な水理学的滞留時間は、電解槽への廃液の供給量を調整することにより、1〜4時間の範囲が示されている。
本発明のなお別の態様では、廃液の電気的酸化処理に有用な、炭素床電解槽(CBE)ユニット及びそのプロセスは、本明細書中に実施例を参照して記載されるように、汚染物質を分解し、廃液の生分解性を実質的に増加させる。
工業廃液は、種々の有機及び無機化合物を含有する。そのうちの多数の有機化合物は微生物毒性を及ぼし、従って容易に生分解され得ない。これらの化合物の化学構造は、種々の官能基、アゾ(−N=N−)、カルボニル(=C=O)、炭素−炭素(=C=C=)、炭素−窒素(>C=NH、−CH=N−)、ニトロソ(−NO、N−OH)、ニトロ(−NO又は=NO−OH)及び硫黄(>C=S及び他の炭素−硫黄基)を有するベンゼン、ナフタレン又はアントラセン環を含む芳香族部分を含有する錯体であってよい。本発明は、選択廃水サンプル中に浸漬された2つの好適な電極間に電圧を印加して生成された一次酸化剤を使用して、容易く化学構造を変更又は破壊できるという事実に基づく。系中に現場形成された酸化剤を含む反応ステップを繰り返すことで、系は、種々の有機分子の変形及び分解をもたらす。本発明は、開放タンク型リアクタ中の一次電極間に充填された導電性グレードの活性炭粒子の分極に関係する。その際、一次炭素板アノードと一次ステンレス鋼カソードに電力供給することにより生じた電場中で、炭素粒子が分極し、「粒子電極」として機能し、それ故に、全炭素床が3−D電極として機能し、即ち、炭素アノード周囲の炭素床はアノード反応域を画成し、SSカソード周囲の炭素床はカソード反応域を画成する。本発明は、いくつかの他の汚染物質、即ち、全有機炭素、全ケルダール窒素、全溶存固形物、硫酸塩、生化学的酸素要求量、及び重金属、の除去を含む、有機汚染物質のより大きく、より迅速な無機化(mineralize)を達成するために、炭素床上への有機汚染物質の吸着と酸化剤を生じる電気分解法とを組み合わせることに関し、これは廃液品質の全体的な改良をもたらす。
本発明は、明細書中に記載のCBEを使用して、例えば化学工業、製紙、織物、皮革、製薬、電気メッキ等からの廃液中の高濃度の有機汚染物質の処理を可能にする新規アイディアの導入にも関する。
本発明は、複合廃液用の炭素床電解槽及び電解(前)処理プロセスに関係している。CBEは、1チャンバ内の炭素吸着再生プロセスを提供し、かつ炭素の外部再生を必要とせずに炭素の長期使用を可能にする。
CBEの概略図は、図1に示され、リアクタの種々の部材は以下のパラグラフで説明される。
図1は、本発明による炭素床電解槽の概略平面図を示す。タンク型リアクタ(1)の構造材料(MOC)は強化セメントコンクリート(RCC)、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン(PP)等であってよい。RCCは、大容積の現場処理用途のために使用される大型リアクタのためのMOCとして好ましい。他方、FRP及びPPは、モジュラータイプの可搬型リアクタタンクにとり好ましい。密閉又は溶接技術への適性を考えると、PPがさらに好ましい。金属は、腐食しやすく、かつ電解槽ユニットの現状況で起こり得る電気ショックのリスクも有するので、金属シートを、リアクタの製造に使用すべきではない。本発明のように、炭素板アノードの使用が不可欠である。アノード(2)材料は、導電性炭素又はグラファイトでなくてはいけない。炭素板アノードを金属製アノードと交換すると、金属製アノードのアノード溶解が生じる。これは、本発明のような電解槽の機能を損なう多量の汚泥を生じる。カソード材料は、鋳鉄、ステンレス鋼(SS304、316等)などの低価格金属から選択することができる。リアクタ中の電極数は、制作すべきリアクタの大きさによる。アノード及びカソードプレートの両方は、リアクタ幅より幅が短く(w<W)、全てのカソードは、防漏性PVDFファスナーを使用して、特定の距離でタンクリアクタの片側に固定される。このことにより、リアクタ中の液体は水平に流される。アルミニウム又は銅ストリップは、電気接続用バスバー(6)材料として使用できるが、Cuは、Alより導電性であり、かつ化学的環境下の損傷に対しAlより脆弱ではないので、Alより銅が好ましい。金属性ファスナーは、電極をバスバーに電気的にショートさせ、かつバスバーはダメージを被り得るほかに、電気ショックのリスクがあるので、金属製ファスナーを使用すべきではない。同様に、リアクタ中の電極の交互配置、例えばカソード−アノード−カソード−アノードなど、に従って、全てのアノードをリアクタの反対側に、アノードバスバー(5)を使用して固定する。すべての電極をリアクタ中に垂直にかつ相互に平行に配置し、かつリアクタ本体の側壁内側に固定されたPPチャンネルに滑り込ませる。この配置は、電極を単にチャンネルに容易く滑り込ませ、かつ必要に応じて、それらを損傷又は破壊せずに1つ以上の電極を容易に交換できるという進歩性を構成する。或いは、全てのカソードを、リアクタ底部に固定すると同時に、アノードを適切なオフセット距離で持ち上げるか又はその逆の場合に、1つの区域から次の区域へと液体を垂直に流すことを可能にする。進歩性において、前記電極配置から、リアクタに入る時間からリアクタを出る時間までの間、有機汚染物質分子がリアクタ中で反応するための、より大きな機会を確保できる廃液単チャンネル流が可能となる。アノードと整流器陽極は、アノードバスバーにより確実に電気接続され、同様に全てのカソードはカソードバスバーにより整流器陰極と電気接続される。バスバーは両方とも、各種の全ての電極をリアクタの両側に接続するのに十分な長さで、0.003m厚さの銅ストリップである。もう1つの方法として、Alストリップも使用できる。別の進歩性においては、各電極対間のスペースに、粒状活性炭(4)が充填される。各コンパートメントの炭素床は、電極対と同数の反応域を提供する。粒径0.002〜0.01m、表面積約500m/g以上を有する粒状活性炭を、アノードとカソード対の間のスペースに充填できる。炭素床の高さは、ほぼ電極の高さに保持されるので、電極全部が適切に炭素床中に位置付けられ、電極の存在はリアクタ上から殆ど見ることはできない。
本発明によれば、炭素床の使用が不可欠である。炭素床無しでは、この系は、本発明による装置と比べて、非常に低い反応率、より長い水理学的滞留時間を生じ、かつ多数のリアクタユニットを使用することとなる。金属ボール、スクラップ、やすり屑、粉末、破片の使用は、深刻なアノード溶解を被るので、炭素粒子の代用にしてはならない。廃液の注入口(7)側に、リアクタ容積の約1/10の緩衝室(バッファチャンバ)(8)を、前沈殿チャンバとして設け、懸濁固体物の濃度に関して供給液が適切な品質であるか調査することができ、供給液が悪い品質の場合は、注入口(7)を閉じることができる。バッファチャンバ内部に別の注入バルブ(9)があり、ここを通って供給液が、炭素床部分により画成される主反応域に入る。考案された単チャンネル流路に従い、炭素床の区域を流過した後、処理済み廃液は排出口(10)を抜けてリアクタから出る。使用済み炭素の最終的交換の場合に備えて、リアクタから炭素を出してしまう設備(11)は、リアクタ底部に設けられる。これは、長い、蓋付の防漏性開口からなり、リアクタ底の長さ方向にあるので、すべての区域から炭素を容易に出してしまえる。タンク型リアクタ全体が、GI溶接構造(12)で保護されており、これは、リアクタ本体を外部から支持し、大量のGAC及び廃液を保持するプラスチックリアクタ本体のいかなる偶発的開放も防ぐ。それぞれのバスバーを整流器(13)の適切な極に結合させる、即ちアノードバスバーは、陽極に、カソードバスバーは陰極に結合させることにより、リアクタの電源が入る。バスバーと整流器をつなぐ電気的接続/電線の電力定格は、これらを通る高電流に耐えるものでなくてはいけない。
CBEユニットを使用する廃液処理プロセスは、以下のステップ:
a)公知の凝固/綿状沈殿プロセス、精密ろ過、又はフィルタープレス法により、懸濁固体物を原廃液から除去するステップ、
b)供給廃液に所定量の食塩を添加して、間接電気的酸化プロセスを誘発するステップ、
c)高濃度の有機及び無機汚染物質を有する、懸濁固体物不含原廃液を、電極及び炭素床が液中に没するまで、CBEに供給するステップ、
d)最初にCBEの注入口と排出口を閉じて、バッチモード動作を開始させるステップ、
e)廃液を炭素床に、しばらく接触させておくステップ(通常約1時間かかる)、
f)飽和吸着が達成されるまで、ステップ(d)と(e)を繰り返すステップ、但し、これは、約4〜6回の繰り返しであり、必要な合計時間は約8〜10時間であってよい、
g)整流器のスイッチを入れて、適切な電圧と電流に設定し、注入バルブと排出バルブを閉め、先ずバッチモードで、電気分解を確実に行うステップ、
h)電気分解の結果として電極表面からガスが発生するのを目視で観測し、電流を調整して、必要に応じて、電気分解速度を増加させるステップ、
i)注入バルブから離れた、CBEの最後の区域からサンプルを収集し、汚染パラメーター、特にCOD、BOD、TKN等、の減少についてテストサンプルを評価するステップ、
j)60〜70%を上回る満足できるCOD除去が達成されるまでバッチモードでCBEを動作させるステップ、
k)注入バルブと排出バルブを開け、廃液がCBE内で反応する最少滞留時間を与える固定流量で、CBEに供給することにより、リアクタをバッチモードから連続モードに切り替えるステップ、
l)前処理された廃液を指定の供給量で連続的に供給してCBEを動作させ、リアクタ性能を評価するために、所望のパラメーターについて定期的にモニターするステップ、
m)処理済み廃液を生物学的処理ユニットで更に処理するために排出するステップ
を含む。
(本発明に含まれる進歩性)
1.CBEは、2つの機能:
i)種々の酸化剤(ヒドロキシル、オキシクロリドラジカル等)を生じる、アノードでの水及び他のアニオン(例えばCl)の電気化学的酸化と、
ii)種々の有機化合物の活性炭への吸着と
の統合に基づく。電解槽の電極への電流供給は、炭素粒子の分極を促し、これは、次いで、「粒子」電極として機能する。この理由で、吸着された有機化合物は電場の影響下に酸化される。このようにして炭素表面再生が現場で起こり、電極へ電圧を印加し続けると、吸着と電気的再生の両方のプロセスが同時に起こって、廃液処理効率が改良される。
2.サイズの選択及びリアクタ中の電極の特定の配置、例えばカソード−アノード−カソード−アノード等、により、リアクタに入る時間からリアクタを出る時間までの間に、リアクタ中の有機汚染物質分子が反応する更に大きな機会を保証し、かつ真直ぐで短い流路を排除する単チャンネル流路で、廃液を流すことができ、このチャンネル流路無しでは、装置は非常に悪い処理効率をもたらす。
3.炭素板アノードとステンレス鋼カソードとの間のスペース中に高表面積活性炭粒子床を使用。この炭素床は、一次炭素板アノードと一次ステンレス鋼カソードへの電力供給により生じた電場中で、より高い表面積対容積比を有する3−D電極として機能し、かつ同様の目的のために開発された通例の平行板配置に基づくリアクタより機能が優れている。炭素床を用いないと、本発明による装置と比べて、この系は、非常に低い反応率、より長い水理学的滞留時間を生じ、かつ多数のリアクタユニットを使用することとなる。
4.複数の電極を使用して、同一のタンクリアクタ中にカスケード形状のそのような幾つかの反応域の製造。同様の目的のために開発された通例の平行板配置に基づくリアクタを用いると、本来なら深刻な限界である、大容積廃液の処理を、これは可能にする。
5.高濃度の扱いにくい廃液のために、廃液に生分解を誘発するCBE処理の提供。
以下の実施例は、本発明の例示として提供され、従って、本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。更に、本明細書中に記載されるCBE及びCBE処理プロセスは、原則として、特に廃液が有機汚染物質とクロリドを一緒に著しい量で含有するならば、他のタイプの好適な廃水にまで及んでもよいと理解すべきである。
以下に記載の実施例全ては、本発明により制作され、長さ1.83m、幅0.915m、高さ0.915mのリアクタサイズ、及びタンク容積約1.53mを有するCBEユニットに関連する。炭素アノード(厚さ0.0254m、幾何学的面積0.52m)及びステンレス鋼(SS)カソード(厚さ0.002m、幾何学的面積0.52m)をそれぞれ5本使用した。電極高さは、リアクタ高さより約25%低く選ぶので、動作の間の漏出を回避するのに充分なフリーボードがあり、浮き滓/泡が形成されるならば、これらを保持する余裕がある。2つのアノード板又はカソード板間の芯芯寸法での距離は、0.25mの範囲にあってよいが、内部抵抗を減じ、それにより電圧要件を減じるので、より短い距離が好ましい。リアクタ高さの1/4のフリーボードは、リアクタを抜ける液体の自由流がなにか妨害される場合にそなえて、リアクタ中に余分の液体を収容するために設けられる。設計定格0〜25V、電流出力最大500Aの整流器を使用して、リアクタに必要な電力を供給する。粒径0.01m及び500m/gを有する粒状活性炭を、アノードとカソードの対の間のスペースに充填する。必要なGAC量は、約650kgであり、炭素床容積は、約1.02mであった。炭素床容積は、リアクタの幾何学的容量の80%の範囲であってよい。これは、リアクタ容積の30%に等しい可排水孔容積を提供する。このリアクタは、約0.4mと測定された可排水孔容積(有効容積)を有する。これは、バッチモードで処理され得る廃液の容積に等しい。例として、廃液流が、単チャンネル流路をたどって垂直方向に流れる場合、CBE中の電極配置は、処理への適用性をチェックするために、変更される。図3に記載される、この代替の配置では、全てのカソードはリアクタ底部に固定され、他方アノードは適切なオフセット距離で持ち上げられているか又は逆の場合もあり、そうして単チャンネル流路をたどって1つの区域から次の区域へと液体を垂直に流す。
[例1]
本例では、炭素床と電気分解の組み合わせが果たす役割を、特定の制御条件下、即ち、図1の炭素床(6)を用いない電解、電解を用いない炭素床(整流器(12)からの電力供給は中断)、でCOD除去を比較して説明する。化学工業から分離された廃液を炭素床電解槽に満たし、電解槽からの電気接続を整流器につなぎ、整流器にスイッチを入れ、244Aを印加した。観察される電圧は、6.8Vであった。アノード及びカソードでの電解反応の開始は、ガスの発生により肉目で見ることができた。リアクタは、30分ごとに排出口からサンプリングして断続的に6時間動作させた。観察されたCODの減少は図4に示す。炭素床無しの電解は10%未満のCOD減少に終わることが判明した。更に、CODは最初、炭素床上への吸着により、迅速に減少し、印加電場不在下に炭素床は徐々に吸着有機物で飽和される。対照的に、炭素床電解槽の進歩性により、炭素床及び電解を組み合わせると、初期CODに対してCODの70%除去が維持される。データは、CBE中の接触時間4時間の間に、初期CODに対してCODの70%が除去されることを示す。
[例2 化学工業から分離された原廃液の物理化学的特性−希薄廃液の電気化学的酸化]
種々の化学薬品を製造する化学工業群から分離された原廃液は、CBE中のバッチモードでの処理が考慮される。分離された原廃液の物理化学的特性は、表1に示す。廃液は、高濃度のCOD、TKN及びTDSを多数の他の汚染物質と共に有する。BOD:COD比により定義される生分解性指数は低く、廃液の悪い生分解性を示す。
最初に、2回希釈した廃液を、処理のために検討し、初期COD濃度15660mg/lで別に用意し、CBE中の処理をバッチモードにより施した。CODの吸着除去の理由で、炭素床は、最初に、有機化合物の飽和吸着に達するようにされた。廃液1m当たり2.0kgのNaClを、間接電気的酸化を開始するためのソースとして添加する。廃液をバッファチャンバを経由してCBEユニットに供給し、しばらくすると、リアクタの排出口からほぼ無色の廃液が出てきた。数回の充填−反応−取り出しサイクル後に、炭素床は吸着飽和に達した。この定常状態吸着段階で、排出口と注入口の廃液品質は、殆ど同等である。注入ポンプのスイッチを切り、注入バルブと排出バルブを閉めることにより、最初にリアクタをバッチモードで動作させた。
CBEからの電気的接続を整流器につなぎ、整流器にスイッチを入れ、244Aを印加した。観察される電圧は、6.8Vであった。アノード及びカソードでの電解反応の開始は、ガスの発生により肉眼で見ることができた。CBEは、30分ごとに排出口からサンプリングして断続的に4時間動作させた。観察されたCODの減少は表2に示す。データは、CBE中の接触時間4時間の間に、初期CODに対して約70%のCODが除去されたことを示す。
[例3 CBEの性能に関するチャンバによる検査]
例2に記載のものと同様のバッチ実験で、COD除去を異なるアノード−カソードチャンバで、異なる時間間隔でモニターして、全てのチャンバでCOD除去が均一であるか、表3で評価した。最初のチャンバを除き、全てのアノード−カソードチャンバからのCOD除去は同等であることが判明した。注入口にすぐ隣接する最初のチャンバは、より高いCOD値を示した。全てのチャンバで、COD除去が同等のパーセントであることは、CBE中の炭素床が「粒子」電極系として均一に機能することを裏付けた。
[例4 区域から区域へ液体が垂直に流れるCBEでのCOD除去]
本例は、図3に記載されるように、区域から区域へと廃液が垂直に流れるのを促す電極の交互配置を有するCBEの適用性を説明する。化学工業群から分離された初期COD濃度21300mg/lの廃水を、区域から区域へ液体が垂直に流れるCBEでバッチモードにより処理した。CBEからの電気接続を整流器につなぎ、整流器にスイッチを入れ、約600Aを印加した。観察された電圧は、6.0Vであった。リアクタは、2時間毎に出口からサンプリングして断続的に8時間動作させた。観察されたCODの減少は表4に提示する。データは、接触時間8時間の間に、CODの約52%が除去され得ることを示す。
[例5 CBE中での処理期間における廃液からのCOD及びケルダール窒素(TKN)の同時除去]
化学工業群から分離された初期COD濃度16500mg/lの廃水をCBE中でバッチモードにより処理した。CBEからの電気接続を整流器につなぎ、整流器にスイッチを入れ、約244Aを印加した。観察された電圧は、6.4Vであった。リアクタは、30分毎に排出口からサンプリングして断続的に4時間動作させた。観察されたCODとTKNの減少は表5に提示する。データは、CBE中の接触4時間の間に、初期COD及びTKN濃度に対してCODの約61%及びTKNの50%が除去され得ることを示す。
[例6 CBEユニットの連続動作モードでの実演]
CBEは、水理学的滞留時間(HRT)2時間で、申し分のない性能を提供する。より短い滞留時間は、より低い汚染物質除去効率及びより低い電力消費量を示す。より高いHRTは、より大きな汚染物質除去を意味するが、電力消費量はより大である。
本例では、CBEは、245A、6.8Vで、流量0.20m/時間の連続モードで動作させた。この流量は、HRT約2時間をもたらす。COD及びTKN除去データは表6に提示する。2時間の間、COD除去効率は57.9%であり、他方TKNも、33・8%減少した。COD減少は、複合廃液の多数の新しい床容量(fresh bed volume)に渡り同等である。流量を半分の0.10m/時間にし、水理学的滞留時間が4時間となる場合、COD除去効率は70%であり、TKN42%も除去された。流量を0.36m/時間に増加させ、水理学的滞留時間が1時間となる場合、COD除去効率は48%であり、TKN28%も、2時間の間に除去された。ずっと高い流量(0.54m/時間、HRTは40分)では、COD減少は、200A(7.2V)で少なかった(23.8%)。
印加電流の変化に関するCBE性能も評価した。COD除去効率は245Aで60.0%(HRT1時間)、400Aで50.0%(HRT1時間)及び100Aで39.0%(HRT1時間)であった。従って、245Aの印加で、最適のCOD除去が得られる。しかしながら、HRTを保持すると(例えば2時間、0.20m/時間)、より良好なTKN除去をもたらす。供給液中のCODの初期濃度がCBE性能に影響すると予期できる。これらの実験で、COD除去のパーセントは、30.0%(200A、HRT2時間、初期COD=5500mg/l)、60.0%(245A、HRT2時間、初期COD=16500mg/l)及び48%(245A、HRT2時間、初期COD=25000mg/l)である。CBEユニットは、より高い初期COD濃度、例えば25000mg/l、も許容できる。
[例7 凝固前処理後のCBEでの廃液の電気的酸化]
一般に、廃液は、好ましくは懸濁固体物不含であるか又はCBEへの供給前にこれを実質的に減じるべきである。懸濁固体物濃度を減じるために、種々の選択肢、即ち凝固/綿状沈殿、管凝固(tube coagulation)、精密ろ過及びフィルタープレスプロセス、がある。本例では、初期COD31200mg/lを有する原廃液を、先ずFeCl凝固剤で処理し、次いでこのプロセスからの上澄みに電気的酸化をCBE中で施した。原廃液1立方メートルを採取し、石灰(0.5g石灰/lを20l)、40%FeCl(5l)及び500mlの高分子電解質(0.2%)を用いて、機械撹拌下に凝固処理を実行した。凝固処理は、初期CODを16%減じ、他方懸濁固体物濃度は、2200mg/lから50mg/lまで減じられた。この前処理済み廃液は、電流:200A、電圧:6.2V、NaCl:2kg/m、HRT:1時間、流量:0.36m/時間で、更に処理するためにCBEに供給した。電気化学的酸化により、CODは、11355mg/lまで削減され、これは、表7に示される4時間で50.0%の除去効率になり、同時にTKNも1時間で36.6%減じられた。凝固及び凝固+電気的酸化処理からの廃液の種々のパラメーターの詳細な解析は、表8で比較される。その結果が示唆するように、原廃液中のその濃度に対して全体で78%のCODが除去され、かつ30%のTKNが除去された。COD及びTKN除去は、41.8%のBOD減少も伴うと同時に、BOD/COD比は、0.24から0.63まで増加した。このデータは、化学工業廃液のCBEでの電気的酸化が、その生分解性の著しい増加をもたらすことを示唆する。
[例8 CBE性能の安定化]
CBEの性能を電気的酸化された廃液のCOD除去%及びBOD/COD比に関して、最適条件下での処理済み床容量の関数としてモニターした(200A、HRT2時間、図5)。COD減少に関するCBEの性能安定化は、図5Aに表され、リアクタ中で処理された廃液の床容量数が考慮される。COD除去のパーセントは、処理済み床容量数30に渡り調査され、平均して62%である。処理済み廃液のBOD/COD比も増加し、図5Bに表されるように、平均値0.56でかなり安定化された。
[例9 大規模廃液処理プラント中の前処理ユニットプロセスとしてのCBE]
本例は、複合廃液の容積を400m/dと考える大規模処理選択肢で、2段階で連続して動作されるCBEの有用性を説明する。図6に示される、凝固+電気的酸化(段階I)+電気的酸化(段階II)+生物的酸化の概略図により、処理選択肢を説明する。物理化学的処理後かつ生物的酸化の前にCBEユニット2個を組み込むことで、指定条件(HRT2時間、200A)下に、CODの70%減少が保証される。電気的酸化された廃液のBOD/COD比(0.56)は、供給廃液の0.22に比べて著しく高く、廃液は生物的酸化を受けやすくなっている。
約200m/dの下水及び従来の機能的CETPで目下処理された1500m/dの低COD流(2000mg/l)は、生物的酸化プロセスに組み込まれた更なる処理のために、電気的酸化された廃液を希釈するのに利用できる。電気的酸化された廃液は、識別された低COD流で希釈されることが予期されるので、生物的酸化プロセスで、より高いCOD削減を達成できよう。電気的酸化された廃液、低COD流及び家庭下水の組み合わせ処理を考慮して、化学工業からの扱いにくい廃液のCODの80%除去が達成できる。
開示された発明の利点は、このようにして、コストがかからず実用的で簡易な方法により得られる。好ましい態様及び例形態が示されかつ記載されるが、種々の更なる変更および追加の設定は当業者には明らかであると理解すべきである。本明細書中に開示される、特定の実施態様及び形態は、本発明の好ましい性質及び発明を実施する最良の様式を説明することを意図とし、発明の範囲を限定すると解釈すべきでない。
本発明による廃液処理用炭素床電解槽の主な利点は、以下のとおりである。
1)CBEの好ましい使用は、扱いにくい廃液中の有機汚染物質の分解及び生分解の誘発への使用である。
2)CBEは、高濃度の有機化合物を有する廃液に適用できる。
3)CBEは、工業廃液中の有機汚染物質の濃度を制御するのに好適である。
4)CBE中の分極電極表面で、廃液中の有機汚染物質の電気的酸化反応が直ちに始まる。
5)CBEに、平行平板電極に加えて、高表面積活性炭も使用すると、有機汚染物質のより大きな吸着を可能にするので、プロセスの強化をもたらす。
6)本装置において、CBE中で現場生成される酸化剤は強力であり、飽和及び不飽和のC−C、C−S、C−N、C−X(X=ハロゲン)及びC−O結合を有する複合有機化合物を分子断片に破壊する。
7)CBE電気的酸化プロセスは、有機汚染物質の一部を、その無機副産物、即ちCO、SO 2−、NO3−等、に無機化する。他の使用としては、電気化学的合成、金属回収並びに廃液のための前及び後処理がある。
8)CBE電気的酸化プロセスは、有機炭素及び窒素の除去を同時にもたらし、処理済み廃液の生分解を潜在的に強化する。
9)CBEは、モジュールであり、かつ直列又は並列で複数使用でき、かつより高い処理効率を達成するために、何らかの機能的処理スキームに含めることができる。
10)CBE電気的酸化プロセスが、電極表面に吸着された有機化合物の酸化を引き起こすか又は電極表面に製造された酸化剤が、廃液全体に拡散し、有機化合物を攻撃することができる。
11)CBEの優れた特徴は、炭素床の現場再生である。吸着された有機化合物は、粒子電極表面を含む電極表面周囲の強力な酸化環境に連続的に晒されるので、動作条件下に炭素床が再生される。そのため、リアクタ中の炭素床は、より長期の有用性を示し、交換をめったに必要としない。
12)CBEでの、電気的酸化プロセス、アノード/カソードの消耗速度は非常に緩慢であり、従って頻繁に交換する必要がない。
13)CBEプロセスは、有害な試薬を利用せず、汚泥の生成がほとんど無視できる程度である。
14)CBEによる電気エネルギー消費量は、供給COD濃度及び処理済み廃液の目標COD濃度に依存する。プロセスは、供給電流を所望の値に調整することにより制御できる。
15)CBEプロセスは、室温及び大気圧下で行われるので、環境に優しく、操作が安全である。
16)CBEプロセスは、扱いにくい廃液の処理に関して、普及している熱処理、即ち焼却及び蒸発、に比べて費用効率が高い。

Claims (17)

  1. その片側に一連の炭素アノード板(2)が固定され、その反対側に一連のステンレス鋼カソード板(3)が固定されているリアクタ(1)と、対応するバスバー(5)及び(6)と別々に外部で接続される前記電極(2)及び(3)へ直流を供給する整流器(13)とを含む、廃液処理用炭素床電解槽(CBE)ユニットであって、その際、前記アノード電極及びカソード電極幅は前記リアクタの幅より短くされ、カソード−アノード−カソード−アノード型の交互配列で相互に平行に離間されて、液体を単チャンネル経路で流し、高表面積粒状活性体(GAC)(4)は、前記電極の各対間のスペースに供給されて、各コンパートメント中に吸着用の充填炭素床及び粒子電極を形成し、前記リアクタは、廃液を運び入れるための注入口(7)と、廃液を収容する緩衝室(8)とを有し、この廃液は、前記緩衝室内側の別の注入バルブ(9)及び排出バルブ(10)を通り、前記リアクタから処理済み廃液を運び出す単チャンネル流路をとり、また前記リアクタは、使用済み炭素を都合よく除く、長い覆い付き防漏性開口(11)を、底部に長さ方向で備え、前記リアクタを保護するために、亜鉛メッキ鉄(GI)製溶接構造物(12)が設けられているCBEユニット。
  2. 粒状活性炭(GAC)床が、外部で再生されることなく連続的に現場で再生され、かつ炭素の長期の使用を可能にする請求項1に記載のCBEユニット。
  3. 化学的酸素要求量(COD)、生化学的酸素要求量(BOD)、ケルダール窒素(TKN)、アンモニア、無機を含む成分を効果的に減じるものである請求項1に記載のCBEユニット。
  4. 電力消費量に比例して変化する印加電流は、電極表面積、カソード−アノード分離距離、粒状活性炭(GAC)粒子の導電率、廃液の導電率並びに汚染パラメーターの初期及び目標濃度に応じて調整される請求項1に記載のCBEユニット。
  5. リアクタ(1)は、強化セメントコンクリート(RCC)、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン又はこれらの組み合わせから作られたものである請求項1に記載のCBEユニット。
  6. バスバー(5)及び(6)が、高電導材料、例えばアルミニウム、銅又はその組み合わせから構成されている請求項1に記載のCBEユニット。
  7. 全てのアノード板は、リアクタの片側に特定の間隔で、好ましくは芯芯寸法で0.25〜0.35mの範囲で固定され、かつ全てのカソード板は、リアクタの反対側に好ましくはカソード間の芯芯寸法で0.25〜0.35mで固定されて、廃液の単チャンネル流路が、そのリアクタに入る時間からリアクタを出る時間までの間に、有機汚染物質分子がリアクタ中の供給線及び炭素床電極で製造される酸化剤と反応する更に大きな機会を確保できるようにする請求項1に記載のCBEユニット。
  8. 全カソードはリアクタ底部に固定され、他方、全アノードは2〜4インチの範囲のオフセット距離で持ち上げられるか、又は交互の電極配置においてその逆の場合もあり、これによって、処理済みの廃液が排出口から流出するまで、一区域から次の区域へと廃液が垂直モードで流れる単チャンネル流を達成する請求項1に記載のCBEユニット。
  9. 電極の高さはリアクタの高さを25〜35%下回る範囲であるように調節され、これによって、動作時に発生し得る浮きカス又は泡を保持できて、廃液の氾濫及び漏出を回避するフリーボードを形成する請求項1に記載のCBEユニット。
  10. 供給廃液が不適切なほどに懸濁固体物を含んでおり、且つ炭素床中の空所が懸濁固体物で塞がれる時に起こり得る背圧に起因して、リアクタを通る液体の自由流に何らかの支障をきたす場合に、リアクタ中に余分の液体を収容するために、リアクタの高さの1/4〜1/3にフリーボードが設けられている請求項9に記載のCBEユニット。
  11. 粒状活性炭(GAC)の粒径がリアクタの幾何学的容量の少なくとも60〜80%であり、好ましい粒径範囲が2〜10mmの範囲にあり、その表面積はできるだけ大きく、好ましくは少なくとも500m/gである請求項1に記載のCBEユニット。
  12. 粒状活性炭(GAC)床が可排水孔容積に等しい有効廃液容積を提供し、これは、リアクタ容積の約25〜30%である請求項1に記載のCBEユニット。
  13. 生物機能的処理プラントにより更に高度の処理効率を提供するために、任意の機能的廃液処理スキームに含まれる場合、ユニットは、複数で組み立てられ、直列で、所望のより高度の処理をするか、又は並列でより大きな容積流量を処理する請求項1に記載のCBEユニット。
  14. 請求項1に記載のCBEユニットを使用して廃液を処理するプロセスであって、
    a.公知の凝固/綿状沈殿プロセスもしくは精密ろ過もしくはフィルタープレス法又はこれらの組み合わせにより、懸濁固体物を原廃液から除去するステップと、
    b.供給廃液1m当たり2.0〜4.0kgのNaClを添加して、間接電気的酸化プロセスを誘発するステップと、
    c.高濃度の有機及び無機汚染物質を有する、懸濁固体物不含原廃液を、電極及び炭素床が液中に没するまで、炭素床電解槽に供給するステップと、
    d.ユニットの注入口と排出口を閉じて、バッチモード動作を開始させるステップと、
    e.ステップ(c)の廃液を炭素床に1〜2時間接触させておくステップと、
    f.ステップ(c)〜(e)を繰り返して、飽和吸着を達成するステップと、
    g.整流器のスイッチを入れて、6.0〜7.0V、200〜250Aに設定し、注入バルブと排出バルブを閉め、先ずバッチモードで、電気分解を確実に行うステップと、
    h.電気分解の結果として電極表面からガスが発生するのを目視で観測し、電流を調整して、電気分解速度を増加させるステップと、
    i.注入バルブから離れた、電解槽の最後の区域からサンプルを収集し、汚染パラメーター、特に化学的酸素要求量(COD)、ケルダール窒素(TKN)及び生化学的酸素要求量(BOD)、の減少についてテストサンプルを評価するステップと、
    j.60〜70%を上回るCOD除去が達成されるまでバッチモードで電解槽を動作させるステップと、
    k.注入バルブと排出バルブを開け、廃液が電解槽内で反応する最少滞留時間を与える固定流量で、電解槽に供給することにより、リアクタをバッチモードから連続モードに切り替えるステップと、
    l.前処理された廃液を指定の供給量で連続的に供給して電解槽を動作させ、リアクタ性能を評価するために所望のパラメーターについて定期的にモニターするステップと、
    m.生物学的処理ユニットで更に処理して、所望の処理済み廃液を得るために、処理済み廃液を排出するステップと
    を含むプロセス。
  15. ステップ(f)で、ステップ(c)〜(e)を4〜6回繰り返して飽和吸着が達成され、必要な合計時間は8〜10時間の範囲にある請求項14に記載のCBEプロセス。
  16. 凝固−綿状沈殿、精密ろ過、傾斜管沈澱池、フィルタープレス操作又はこれらの組み合わせからの公知プロセスの何れかにより、供給廃液は前処理されて、懸濁固体物が実質的に最終値<50mg/lまで除去され、同時にCODも、好ましくは>10%除去される請求項14に記載のCBEプロセス。
  17. 廃液の効果的な処理のために、有効な水理学的滞留時間が、電解槽への廃液の供給量を調整することにより、1〜4時間の範囲で示される請求項14に記載のCBEプロセス。
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