JP2014502157A - miRNAの発現を分析することによって大腸癌の転帰を予測するための方法 - Google Patents

miRNAの発現を分析することによって大腸癌の転帰を予測するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、癌の転帰を予測するための方法に関する。より特定すると、本発明は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターは、miR.609又はmiR.518c又はmiR.520f又はmiR.220a又はmiR.362又はmiR.29a又はmiR.660又はmiR.603又はmiR.558又はmiR.519b又はmiR.494又はmiR.130a又はmiR.639を含む。

Description

発明の分野:
本発明は、癌の転帰を予測するための方法に関する。
発明の背景:
癌は先進国において依然として深刻な公衆衛生上の問題である。従って、癌処置は、最も効果的であるためには、悪性腫瘍の早期検出及び処置又は除去を必要とするだけでなく、悪性腫瘍の重症度についての信頼できる評価及び癌再発の可能性の予測を必要とする。癌のステージは、どれだけ遠くに癌が広がったか、そして結果として癌の転帰がどうであるかを示す。処置はしばしば癌のステージに従って決定されるのでステージ分類は重要である。現在までに、癌は、一般的に、UICC−TNMシステムに従って分類されている。TNM(「腫瘍リンパ節転移(Tumor-Node-Metastasis)」)分類システムは、腫瘍にステージ及び転帰を割り付けるために、腫瘍のサイズ、所属リンパ節における腫瘍の有無、及び遠隔転移の有無を使用する。TNMシステムは、原発性部位において小さな腫瘍を有する患者が、より大きなサイズの腫瘍を有する患者よりも良好な予後を有するという観察から開発された。一般的に、原発性部位に限局された腫瘍を有する患者は、所属リンパ節の併発を有する患者よりも良好な予後を有し、また、他の臓器への疾病の遠位拡散を有する患者よりも良好である。従って、癌は、一般的に4つのステージに分類され得る。ステージIは、非常に局所的な癌であり、リンパ節における癌は全くない。ステージIIの癌は、リンパ節に広がっている。ステージIIIの癌は、癌が発症した部位の付近まで広がっている。ステージIVの癌は身体の別の部分まで広がっている。割り当てられたステージは、適切な療法の選択のための、及び予後予測目的のための基礎として使用される。
上の臨床分類は、有用ではあるが、不完全であり、そして癌の転帰の信頼性のある予後予測を可能としない。近年、研究は、結腸直腸癌における免疫細胞の密度及び配置は、UICC−TNM分類よりも優れそして独立した予後予測的価値を有していたことを示唆した(Science. 2006 Sep 29;313(5795):1960-4)。しかしながら、医師が患者における癌の転帰を予測するのを助ける他の信頼性ある方法が依然として必要である。
miRNAは、癌を診断及び癌の転帰を予測することを助けることが示唆されている。例えば、Cummins et al. (2006)は、大腸癌において差次的に発現されているmiRNA及び臨床転帰に関連するいくつかを記載している(Cummins et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 103 (10):3687-3692, 2006)。Michael et al. (2003)は、対応する正常組織と比較して結腸直腸腺癌においてダウンレギュレーションされているmiRNA、特にmiR.143及びmiR145を記載している(Michael et al, Mol. Cancer. Res., 1:882-891, 2003)。Bandres et al. (2006)は、対になった結腸直腸腫瘍と正常な隣接組織におけるmiRNAを記載し、そしてステージII及びステージIVの結腸直腸癌細胞におけるmiR.31の差次的発現を報告し(Bandres et al, Molec. Cancer, 5:29, 2006. Xi et al. (2006a, 2006b))、結腸直腸癌におけるいくつかのmiRNAの予後予測的価値を評価し、そしてmiR.200cのより高度な発現は、より短い生存時間に関連することを示した(Xi et al, BiomarkInsights, 2:113-121, 2006a. Xi et al, Clin Cancer Res., 12:2014-2024, 2006b)。Schetter et al., (2008)は、miR.21の高度な発現が、結腸直腸癌患者における低い生存率及び低い治療応答に関連していることを報告した(Schetter et al, JAMA, 299(4):425-436, 2008)。
しかしながら、UICC−TNM分類よりも優れそして独立した予後予測的価値を有することを可能とするmiRNAに基づいた方法は現在全くない。
発明の要約:
本発明は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターは、
− miR.609又は、
− miR.518c又は、
− miR.520f又は、
− miR.220a又は、
− miR.362又は、
− miR.29a又は、
− miR.660又は、
− miR.603又は、
− miR.558又は、
− miR.519b又は、
− miR.494又は、
− miR.130a又は、
− miR.639
を含む。
発明の詳細な説明:
77人のステージI/II/IIIの患者のコホートから、本発明者らは、患者における癌の転帰を予測するのに適切であり得る種々のmiRNAクラスターを決定した(表1から表17)。本発明者らは、前記の各クラスターに関するROC曲線を決定することによって、それらの大半が、癌の転帰の予測においてUICC−TNM分類よりも大きな感受性及び選択性を提供することを実証した。
従って、本発明は、患者から得られた試料における前記miRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関する。
「miRNA」という用語は、一般的には21から22ヌクレオチド長であるマイクロRNA分子を指すが、19から最大23のヌクレオチド長も報告されている。miRNAは、各々、より長いRNA前駆体分子(「miRNA前駆体」)からプロセシングされる。miRNA前駆体は、タンパク質をコードしない遺伝子から転写される。miRNA前駆体は、ステムループ又はフォールドバック(fold-back)様構造を形成することを可能とする2つの相補性領域を有し、前記構造は、ダイサーと呼ばれるリボヌクレアーゼIII様ヌクレアーゼ酵素によって動物において切断される。プロセシングされたmiRNAは、典型的には、ステムの一部である。プロセシングされたmiRNA(「成熟miRNA」とも呼ばれる)は、大きな複合体の一部となり、特定のターゲット遺伝子をダウンレギュレーションする。本発明に関する全てのmiRNAはそれ自体公知であり、そしてそれらの配列はデータベースhttp://microrna.sanger.ac.uk/sequences/から公共的に入手可能である。本発明のmiRNAを表Aに列挙する。
Figure 2014502157

Figure 2014502157
「miRNAクラスター」という用語は、表AのmiRNAからなる群より選択された少なくとも1つのmiRNAのセットを指す。従って、前記miRNAクラスターは、表Aの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17個のmiRNAを含み得る。
本明細書において使用する「患者」という用語は哺乳動物を示す。本発明の好ましい態様において、本発明による患者はヒトである。
本明細書において使用する「試料」という用語は、核酸材料を含む試料を指す。
本明細書において使用する「核酸」という用語は、核酸骨格の連結によって共に連結されることにより(例えばホスホジエステル結合)ポリヌクレオチドを形成する、窒素含有ヘテロ環塩基又は塩基類似体を有するヌクレオシド又はヌクレオシド類似体を含むポリマー化合物を意味する。慣用的なRNA及びDNAも、その類似体と同様に、「核酸」という用語に含まれる。核酸骨格は、1つのオリゴヌクレオチド内に、多種多様な連結、例えば1つ以上の糖−ホスホジエステル連結、ペプチド−核酸結合、ホスホロチオエート又はメチルホスホネート連結又はこのような連結の混合したものを含み得る。核酸中の糖部分はリボースもしくはデオキシリボースのいずれか、又は既知の置換を有する類似の化合物であり得る。従来の窒素含有塩基(A、G、C、T、U)、公知の塩基類似体(例えばイノシン)、プリン又はピリミジン塩基の誘導体及び「塩基脱落」残基(すなわち、1つ以上の骨格の位置において窒素を全く含まない塩基)が核酸という用語に含まれる。すなわち、核酸は、RNA及びDNAに見られる従来の糖、塩基及び連結のみを含んでいても、又は従来の成分及び置換体の両方(例えば、メトキシ骨格を介して連結された従来の塩基及び類似体、又はRNAもしくはDNA骨格を介して連結された従来の塩基及び1つ以上の塩基類似体)を含んでいてもよい。
典型的には、「試料」は、患者から得られた任意の組織試料を意味する。前記組織試料は、in vitroにおける評価の目的のために得られる。試料は、新鮮であっても、凍結されていても、固定(例えばホルマリン固定)されていても、又は包埋(例えばパラフィン包埋)されていてもよい。特定の態様において、試料は、患者の腫瘍試料において実施された生検から得られる。例えば結腸直腸癌を患う患者の腸において実施された内視鏡生検。
miR.609を基本としたmiRNAクラスター:
本発明の局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.609を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.520f、miR.558、miR.603、miR.220a、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.518c、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362からなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29aの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.609を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.558を基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.558を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.520f、miR.609、miR.603、miR.220a、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.518c、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362からなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.558を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.603を基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.603を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.520f、miR.609、miR.558、miR.220a、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.518c、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362からなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.603+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.603+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.603を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.518cを基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.518cを含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.520f、miR.609、miR.558、miR.220a、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362からなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.518cを含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.520fを基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.520fを含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.220a、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362からなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.520fの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.520f+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.376aの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.376aの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.520fを含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.362を基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.362を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.220a、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.362の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.362+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.362+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29a+miR.362+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.362+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.519b+miR.29a+miR.362+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.519b+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.362を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.220aを基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.220aを含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.220a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.220a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.220aを含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.29aを基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.29aを含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.519b、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.220a、miR.494、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29aの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.29aを含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.519bを基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.519bを含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.29a、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.220a、miR.494、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.519b+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.519b+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.519b+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.519b+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.519b+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.519b+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.519b+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.519b+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.519b+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.519b+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.519b+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.519b+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.519b+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.519b+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.519bを含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.494を基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.494を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.29a、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.220a、miR.519b、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.494の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.376a+miR.494の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.376a+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.494を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.130aを基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.130aを含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.29a、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.639、miR.494、miR.338、miR.26a、miR.220a、miR.519b、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.520f+miR.130aの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.609+miR.130a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.130a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.130a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.130a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.130a+miR.29a+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.130a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.130a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518cの組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.130aを含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.639を基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.639を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.29a、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.130a、miR.494、miR.338、miR.26a、miR.220a、miR.519b、miR.603、miR.660、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.603+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.609+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.376a+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.376a+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.376a+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターはmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miR.660を基本としたmiRNAクラスター:
本発明のさらなる局面は、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記miRNAクラスターはmiR.660を含む。
本発明者らは実際に、前記miRNAが、癌の転帰の予測において、UICC−TNM分類よりも高い正確度を与えることを実証した(すなわち、前記miRNAは、TNMよりも大きな曲線下面積をもたらすROC曲線を与える)(表1参照)。
特定の態様において、miRNAクラスターはさらに、miR.29a、miR.518c、miR.609、miR.558、miR.362、miR.376a、miR.130a、miR.494、miR.338、miR.26a、miR.220a、miR.519b、miR.603、miR.639、miR.369−3p及びmiR.520fからなる群より選択された少なくとも1個のmiRNAを含む。
特定の態様において、miRNAクラスターは2個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表2に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは3個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表3に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.603+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは4個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表4に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは5個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表5に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは6個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表6に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは7個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表7に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは8個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表8に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは9個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表9に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは10個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表10に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.660の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは11個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表11に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは12個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表12に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは13個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表13に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは14個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表14に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは15個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.660を含む表15に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは16個のmiRNAの組合せからなる。例えば、前記miRNAクラスターは、miR.639を含む表16に記載された任意の組合せに従って選択され得る。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
特定の態様において、miRNAクラスターは17個のmiRNAの組合せからなる。特定の態様において、miRNAクラスターは、miR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる。
miRNAクラスターの発現レベルを測定するための技術
患者から得られた試料における本発明のmiRNAクラスターの発現レベルの測定は、多種多様な技術によって実施され得る。
例えば、試料(例えば患者から調製された細胞又は組織)中に含まれる核酸をまず標準的な方法に従って、例えば溶解酵素もしくは化学溶液を使用して抽出するか、又は製造業者の指示に従って核酸結合樹脂によって抽出する。その後、抽出されたmiRNAをハイブリダイゼーション(例えばノザンブロット分析)及び/又は増幅(例えばRT−PCR)によって検出する。好ましくは定量又は半定量RT−PCRが好ましい。リアルタイム定量又は半定量RT−PCRが特に有利である。他の増幅法としては、リガーゼ連鎖反応(LCR)、転写増幅法(TMA)、鎖置換増幅法(SDA)及び核酸配列ベース増幅法(NASBA)が挙げられる。
特定の態様において、決定は、試料をプローブ又はプライマーなどの選択試薬と接触させ、そしてこれにより試料中に元々存在するmiRNAの存在を検出又はその量を測定することを含む。接触は、プレート、マイクロタイターディッシュ、試験管、ウェル、ガラス、カラムなどの任意の適切な器具において行なわれ得る。特定の態様において、接触は、miRNAアレイなどの、試薬でコーティングされた基材上で実施される。基材は、ガラス、プラスチック、ナイロン、紙、金属、ポリマーなどを含む任意の適切な支持体などの固体又は半固体の基材であり得る。基材は、スライド、メンブラン、ビーズ、カラム、ゲルなどの種々の形状及びサイズであり得る。接触は、試薬と試料のmiRNAとの間でmiRNAハイブリッドなどの検出可能な複合体が形成されるに適した任意の条件下で行なわれ得る。
対象のmiRNAに対して配列相補性又は相同性を示す核酸は、本明細書において、ハイブリダイゼーションプローブ又は増幅プライマーとして有用性を見出す。このような核酸は同一である必要はないが、典型的には同等なサイズの相同領域に対して少なくとも約80%同一、より好ましくは85%同一、さらにより好ましくは90〜95%同一であると理解される。特定の態様において、ハイブリダイゼーションの検出のために、検出可能な標識などの適切な手段と組み合わせて核酸を使用することが有利である。蛍光リガンド、放射性リガンド、酵素リガンド又は他のリガンド(例えばアビジン/ビオチン)を含む、多種多様な適切な指示薬が、当技術分野において知られている。
プローブ及びプライマーは、それらがハイブリダイゼーションするmiRNAに対して「特異的」であり、すなわちそれらは好ましくは高ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下(最も高い融解温度Tm、例えば50%ホルムアミド、5×又は6×SCCに相当する。SCCは0.15M NaCl、0.015M クエン酸Naである)でハイブリダイゼーションする。
従って、本発明は、空間的に離された構成で支持体又は支持体材料上に配置された複数のmiRNA分子に対して完全に又はほぼ相補的又は同一である核酸分子(プローブ)のマクロアレイ又はマイクロアレイである、miRNAアレイ又はmiRNAプローブアレイの調製及び使用に関する。マクロアレイは典型的にはニトロセルロース又はナイロンのシートであり、この上にプローブがスポットされている。マイクロアレイは核酸プローブをより高密度に配置し、10,000個までの核酸分子を典型的には1〜4平方センチメートルの領域に装着させることができる。マイクロアレイは、核酸分子(例えば遺伝子、オリゴヌクレオチドなど)を基材上にスポットすることによって、又は基材上でin situでオリゴヌクレオチド配列を製作することによって製作され得る。スポットされた又は製作された核酸分子は、1平方センチメートルあたり約30個まで、又はそれ以上、例えば1平方センチメートルあたり約100個又はさらには1000個までの非同一核酸分子という高密度マトリックスパターンで適用され得る。マイクロアレイは、典型的には、フィルターアレイのニトロセルロースをベースとした材料とは対照的に、固相支持体としてコーティングされたガラスを使用する。miRNAに相補的な核酸試料の順序付けられたアレイを有することによって、各試料の位置を追跡し、そして元来の試料と関連づけることができる。複数の明確に異なる核酸プローブが固相支持体の表面と安定に結合している多種多様な異なるアレイ器具は当業者には公知である。アレイ用の有用な基材としては、ナイロン、ガラス、金属、プラスチック、ラテックス及びシリコンが挙げられる。このようなアレイは、プローブの平均長、プローブの配列又は種類、プローブとアレイ表面との間の結合の性質、例えば共有結合又は非共有結合などを含む、多くの点において異なり得る。
アレイすなわちmiRNAプローブセットを調製し、そして/又は試料中のmiRNAもしくはmiRNAプローブを標識した後、ターゲット核酸の個体群をハイブリダイゼーション条件下でアレイすなわちプローブと接触させ、このような条件は、所望であれば、特定のアッセイを実施する観点から最適の特異性レベルを与えるように調整され得る。適切なハイブリダイゼーション条件は当業者には周知であり、そしてSambrook et al. (2001)において概説されている。多くの態様において特に関心が高いのは、ハイブリダイゼーション中のストリンジェントな条件の使用である。ストリンジェントな条件は当業者には公知である。
あるいは、miRNA定量法は、逆転写(RT)のためのステムループプライマー、次いでリアルタイムTaqMan(登録商標)プローブを使用することによって実施され得る。典型的には、前記方法は、ステムループプライマーをmiRNAターゲットにアニーリングさせ、そして逆転写酵素の存在下で伸長させる第1工程を含む。その後、miRNA特異的フォワードプライマー、TaqMan(登録商標)プローブ及びリバースプライマーをPCR反応のために使用する。miRNAの定量は、測定されたCT値に基づいて推定される。
多くのmiRNA定量アッセイが、Qiagen (S. A. Courtaboeuf, France)又はApplied Biosystems (Foster City, USA)から市販されている。
miRNAの発現レベルは、絶対発現レベル又は正規化された発現レベルとして表現され得る。典型的には、発現レベルは、その発現を、例えば構成的に発現されているハウスキーピングmRNAなどの患者の癌の転帰を決定する上で関連性のないmRNAの発現と比較することによって、miRNAの絶対発現レベルを修正することによって正規化される。正規化のための適切なmRNAとしては、ハウスキーピングmRNA、例えばU6、U24、U48及びS18が挙げられる。この正規化は、ある試料(例えば患者の試料)と別の試料の、又は異なる起源に由来する試料間の発現レベルの比較を可能とする。
リファレンスレベル
本発明を、患者における癌の転帰を予測するために使用することができると特に考えられる。
それ故、本発明の方法はさらに、患者の試料において決定されたあるmiRNAクラスター(前記したような)の発現レベルを、前記miRNAクラスターのリファレンス発現レベルと比較することからなる工程を含み、前記発現レベル間の差異は、患者における癌の転帰を示す。
典型的には、本発明によるリファレンス発現レベルは、転帰を用いて修正される。従って、リファレンス発現レベルは、転帰を示す組織における前記miRNAクラスターの発現レベルからなり得る。従って、リファレンスレベルは、a)異なる転帰を有する癌患者からの腫瘍組織試料の収集物からなる群より選択された少なくとも1つの腫瘍組織試料の収集物を準備する工程、b)工程a)で準備した腫瘍組織試料の収集物に含まれる各腫瘍組織試料について、前記miRNAクラスターの発現レベルを決定する工程を含む方法を実施することによって予め決定され得る。
典型的には、また、あるmiRNAクラスターについて決定された発現レベルをスコアとして表現し得る。典型的には、前記スコアは、i)クラスターの全遺伝子について試料中のその発現レベルを決定する工程、ii)全miRNAに対して、miRNAが良好な予後に関連している場合には正の係数(例えば+1)を、miRNAが悪い予後に関連している場合には負の係数(例えば−1)を割り当てる工程、及びiii)あるmiRNAの発現レベルに、工程ii)で割り当てられた係数を乗じる工程、及びiv)前記スコアを得るために工程iii)で決定された全ての数値を合計する工程によって得ることができる。典型的には、+1の係数は、良好な予後に関連したmiRNA、すなわちmiR.609、miR.519b、miR.520f、miR.558、miR.603及びmiR.220aに割り当てられ、そして−1の係数は、悪い予後に関連した遺伝子、すなわちmiR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.518c、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362に割り当てられる。好ましくは、発現レベルは、前記したような正規化された発現レベルとして表現される。
前記スコアの利点は、リファレンスレベル(これは「カットオフ値」として表現され得る)との比較工程をより容易にすることである。例えば、リファレンス(「カットオフ」)値は、特定の癌の転帰を示す組織試料における対象のmiRNAクラスターについて計算されたスコアを示す。カットオフ値は、また、
a)リファレンス値を決定しようとするmiRNAクラスターを選択する工程;
b)癌患者から腫瘍組織試料の収集物を準備する工程;
c)工程b)で準備した各腫瘍試料について、対応する癌患者についての実際の臨床転帰に関連した情報を準備する工程;
d)工程a)で得られた前記miRNAクラスターに対して一連の任意値を与える工程;
e)工程b)で準備した収集物に含まれる各腫瘍組織試料について、工程a)で準備した前記miRNAクラスターのスコアを計算する工程;
f)工程c)で与えられた1つの特定の任意値に対して、前記の腫瘍試料を2つの群にそれぞれ分類する工程:
(i)第1群は、前記の連続値に含まれる前記の任意値よりも低い前記miRNAクラスターに対するスコアを示す腫瘍試料を含み;
(ii)第2群は、前記の連続値に含まれる前記の任意値よりも高い前記miRNAクラスターに対するスコアを示す腫瘍試料を含み;
それによって前記の特定の値に対して2つの群の腫瘍試料が得られ、各群の腫瘍試料は別々に列挙される;
g)(i)工程e)で得られた前記miRNAクラスターのスコアと、(ii)患者(これから工程f)で定義された第1群及び第2群に含まれる腫瘍試料が得られる)の実際の臨床転帰との間の統計学的有意性を計算する工程;
h)工程d)で与えられた全ての任意値が試験されるまで工程f)及びg)を反復する工程;
i)前記リファレンス値(「カットオフ」値)を、最も高い統計学的有意性(最も有意)が工程g)で計算された任意値からなるとして設定する工程
を含む方法を実施することによって予め決定され得る。
上で開示されているように、前記方法は、悪い転帰予後と良好な転帰予後とを識別することを可能とする単一の「カットオフ」値の設定を可能とする。実践的には、非常に統計学的に有意な値(例えば低いP値)が、一般的に、1つの任意の値だけではなく、一連の連続的な任意の値として得られる。従って、上の「カットオフ」値を決定する方法の1つの代替的な態様において、最小の統計学的な有意値(最小の有意性閾値、例えば最大のP値の閾値)を任意に設定し、そして工程g)で計算された統計学的有意値がより高い(より有意、例えばより低いP値)任意の値の範囲を保持し、これによって数値の範囲が提供される。前記の数値の範囲は、本発明による「カットオフ」値からなる。「カットオフ」値のこの特定の態様によると、miRNAクラスターについて得られたスコアを、前記の「カットオフ」値の限界を定めた数値の範囲と比較することによって、悪い又は良好な臨床転帰予後を決定することができる。特定の態様において、考えられるmiRNAクラスターに対しての一連の数値からなるカットオフ値は、最も高い統計学的に有意な値が見られる(例えば一般的に最小のP値が見られる)数値に中心を置いた一連の数値からなる。典型的には、前記したようなカットオフ値は、良好な予後を有する患者と、悪い予後を有する患者との間の再現性がありかつ正確な識別を可能とするに十分なサイズを有する患者のコホートから決定される。
特定の態様において、前記したようなカットオフ値は表に報告され得、よって医師は、患者について得られたスコアを前記数値と比較することができ、そして前記患者についての癌の転帰を容易に決定することができる。
癌:
本発明の方法は、副腎皮質癌、肛門癌、胆管癌(例えば周辺癌、遠位胆管癌、肝内胆管癌)、膀胱癌、骨癌(例えば骨芽細胞腫、骨軟骨腫、血管腫、軟骨粘液線維腫、骨肉腫、軟骨肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、骨巨細胞腫、脊索腫、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳癌及び中枢神経系癌(例えば髄膜腫、星状細胞腫、乏突起神経膠腫、上衣腫、神経膠腫、髄芽腫、神経節膠腫、シュワン腫、胚細胞腫、頭蓋咽頭腫)、乳癌(例えば腺管上皮内癌、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、非浸潤性小葉癌、女性化乳房)、キャッスルマン病(例えば巨大リンパ節過形成、血管ろ胞性リンパ節過形成)、子宮頸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌(例えば子宮内膜腺癌、アデノカントーマ(adenocanthoma)、漿液性乳頭状腺癌、明細胞)、食道癌、膀胱癌(粘液性腺癌、小細胞癌)、消化管カルチノイド腫瘍(例えば絨毛癌、破壊性絨毛腺腫)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、腎臓癌(例えば腎細胞癌)、咽頭癌及び下咽頭癌、肝臓癌(例えば血管腫、肝腺腫、限局性結節性過形成、肝細胞癌)、肺癌(例えば小細胞肺癌、非小細胞肺癌)、中皮腫、形質細胞腫、鼻腔癌及び副鼻腔癌(例えば感覚神経芽腫、正中線肉芽腫)、上咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔癌及び中咽頭癌、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、下垂体癌、前立腺癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫(例えば胎児性横紋筋肉腫、胞巣状横紋筋肉腫、多形成横紋筋肉腫)、唾液腺癌、皮膚癌(例えば黒色腫、非黒色腫皮膚癌)、胃癌、精巣癌(例えば精上皮癌、非精巣上皮腫、胚細胞癌)、胸腺癌、甲状腺癌(例えばろ胞状癌、未分化癌、低分化癌、甲状腺髄様癌、甲状腺リンパ腫)、膣癌、外陰癌、及び子宮癌(例えば子宮平滑筋肉腫)からなる群より選択された任意のタイプの癌について実施され得る。特定の態様において、癌は結腸直腸癌である。
特定の態様において、癌は、TNM分類によって決定されるようなステージI、II、III又はIVであるが、本発明は、前記癌がTNM分類によってステージI、II又はIIIと分類された場合に癌の転帰を予測するのに的確に有用である。
本発明の方法を、患者の処置(例えば薬物化合物)をモニタリングするために適用することができる。例えば、本発明によるmiRNAクラスター(本明細書において後で記載するような)の発現レベルに影響を及ぼす薬剤の有効性を、抗癌処置を受けている患者の処置中にモニタリングすることができる。
上の工程a)の定義において言及した「抗癌処置」は、放射線療法、化学療法及び手術、例えば腫瘍の外科的切除を含む、腫瘍組織試料を収集する前に癌患者の受けた任意のタイプの癌療法に関する。
従って、本発明は、癌を患う患者の処置をモニタリングするための方法に関し、前記方法は、
i)本発明の方法を実施することによって、前記処置の前に前記癌の転帰を予測する工程、
ii)本発明の方法を実施することによって、前記処置の後に前記癌の転帰を予測する工程、
iii)そして、工程i)で予測された転帰を、工程ii)で予測された転帰と比較する工程
を含み、前記転帰間の差は処置の効力を示す。
本発明は、また、患者における癌の転帰を予測するための方法に関し、前記方法は、従来の臨床病理学的癌ステージ分類法とは独立的に使用され得、前記方法は、本発明によるmiRNAクラスターの発現レベルを決定する工程を含む。
キット:
本発明のさらなる目的は、本発明の方法を実施するためのキットに関し、前記キットは、患者から得られた試料における本発明のmiRNAクラスターの発現レベルを測定するための手段を含む。キットは、前記したようなプローブ、プライマー、マクロアレイ又はマイクロアレイを含み得る。
例えば、キットは、通常DNAからなり、そして予め標識されていてもよい、同義の1セットのmiRNAプローブを含み得る。あるいは、プローブは標識されていなくてもよく、そして標識のための成分が、キット中の別々の容器に含まれていてもよい。キットはさらに、ハイブリダイゼーション試薬、又は、特定のハイブリダイゼーションプロトコールに必要とされる他の適切にパッケージングされた試薬及び材料(固相マトリックス(適用可能である場合)及び標準物質を含む)を含み得る。
あるいは、本発明のキットは、予め標識されていても、又は親和性精製部分もしくは付着部分を含んでいてもよい、増幅プライマー(例えばステムループプライマー)を含み得る。キットはさらに、増幅試薬、及びまた、特定の増幅プロトコールに必要とされる他の適切にパッケージングされた試薬及び材料を含み得る。
特定の態様において、本発明のキットは、患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定するための手段を含み、前記miRNAクラスターは、miR.609、又はmiR.558、又はmiR.603、又はmiR.518c、又はmiR.520f、又はmiR.362、又はmiR.220a、又はmiR.29a、又はmiR.519b、又はmiR.494、又はmiR.130a、又はmiR.639、又はmiR.660を含む。
特定の態様において、本発明のキットは、miR.609、又はmiR.558、又はmiR.603、又はmiR.518c、又はmiR.520f、又はmiR.362、又はmiR.220a、又はmiR.29a、又はmiR.519b、又はmiR.494、又はmiR.130a、又はmiR.639、又はmiR.660を含む表2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に記載された任意の組合せによって示されるmiRNAの発現レベルを決定するための手段を含む。
本発明はさらに、以下の図面及び実施例によって説明される。しかしながら、これらの実施例及び図面は、いずれにしても、本発明の範囲を制限すると捉えるべきではない。
2つのクラスターのDFS KM曲線。良好な転帰を有するクラスター1及びクラスター2が混合されている。ハザード比(HR)は10.1であり、一致指数(CI)は70.2であり、そしてブライアスコア(BS)は0.23である。 ユークリッド距離を使用してクラスター化された、77人の患者のΔCtqPCRデータのための最終的に選択された17個のmiRNAについてのピアソン相関マトリックス。 経過観察0ヶ月目における17個全てのmiRNAに適合させたCoxモデルの二分化線形予測因子に基づいたDFS KM曲線。全体にわたるハザード比(HR)は5.12(ログランクP値<0.001)であり、そしてブライアスコア(BS)は0.205である。 最終的に選択された17個のmiRNA、miR609及びUICCのROC曲線。
実施例:
材料及び方法
患者及びデータ:1996年から2004年の間にLaennec-HEGP病院で腫瘍の原発巣切除を受けた結腸直腸癌(CRC)患者の記録が、概説されそして以前に記載された(Galon et al. 2006)。十分なRNAの品質及び量を有する、1996年から2004年までのLaennec-HEGP病院から入手可能なUICC−TNMステージI〜IIIの患者からの全ての凍結腫瘍試料(n=77)を選択した。分析したRNA試料は77人の異なる患者からのものであった。これらの患者を、miRNA発現実験(Taqman qPCR)のために使用した。コホートの観察時間は、診断から最後の接触(死亡又は最後の経過観察)までの間隔であった。データを、再発しなかった患者に対する最後の経過観察時、又は死亡時に検閲した。進行/死亡又は最後の経過観察までの最小値:最大値は、それぞれ、(0:136)カ月であった。不完全なデータ記録を有する8人の患者を分析から除外した。再発までの時間又は無病までの時間は、再発患者については手術日から確認された腫瘍再発日までの間隔、そして無病の患者については手術日から最後の経過観察日までの間隔として定義された。
病理組織学的所見及び臨床所見を、UICC−TNMステージ分類システムに従ってスコアリングした。経過観察データを前向きに収集し、そしてアップデートした。確実なWebベースのデータベースであるTME.db(腫瘍微小環境データベース(Tumor MicroEnvironment Database))をJava-2 Enterprise-Edition (J2EE)を使用して3層アークテクチャ上に構築し、臨床データ及びハイスループット技術からのデータを統合した。倫理的、法的及び社会的に関連のあることがらは、倫理審査委員会によって承認された。
統計学的分析:全てのサインは、UICC−TNMステージI〜IIIのCRC患者コホートからの69人の患者(8人の患者を数値欠落のために除外した)及び全部で17個の選択された最終miRに基づいて構築された。各miRNAの組合せの予測能力は、Harrelの一致指数(c−指数)及び時間依存性c−指数(Cτ指数)(R risksetROCパッケージ)によって評価され、そして受信者動作曲線下面積(AUC)(それぞれ、c−指数(Harrell FE et al. 1996)及びiAUC(Heagerty PJ et al., 2005))に対応する。1〜16個のmiRの各々の可能なモデルの組合せの長さについての要約表を作成し、そして最も高いCτ指数によって選別した。さらに、各表は、coxモデルにおいて依然として有意であったmiRNAの数、及び最も高い能力を有するもの(最も大きなCτ指数)(RrisksetROC及びHmiscパッケージ)と、特定数のmiRNAの全てのモデルの能力を比較したP値(U統計量、Pencina MJ et al., 2008)を示す。
ROC(t)下の時間依存性面積(iAUC):イベントの発生は時間依存性であるので、時間依存性ROC曲線は、従来のものよりも適切である(Heagerty PJ et al., 2005)。Heagerty PJ et al.は、時間tによって累積イベント発生についてのROC曲線を計算することによって、診断時/手術時t=0で推定されたリスクスコアの識別能を要約することを提案した。ROC曲線ROC(t)から、経時的な曲線下の積分された面積(iAUC)を計算することができる。時間tにおけるiAUCがより大きくなればなるほど、時間tにおけるイベントまでの時間(TTE)の予測可能性、並びに、TTEの平均予測可能性はより良好となる。
一致指数(c−指数):一致指数(c−指数)は、一対の無作為に選択された同等な患者について、より高いリスク予測を有する患者が、より低いリスクの患者よりも前にイベントを経験するという確率を計算する。c−指数は、AUC(t)(iAUC)の一般化であり、そして時間に対する能力の漸進的変化を示すことができない(Harrell FE et al., 1996)。c−指数がより大きくなればなるほど、イベントまでの時間(TTE)の予測可能性はより良好となる。
結果
関連miRNAの選択:365個のマイクロRNA(miRNA)のための77人のステージI/II/III患者のコホートにおいて、本発明者らは、二分化のための最小P値アプローチを使用して、各々の単一のマーカーのログランク有意性を決定した。得られたP値を、Altman et al. (Altman, D. G., Lausen, B., Sauerbrei, W. & Schumacher, M. Dangers of using "optimal" cutpoints in the evaluation of prognostic factors. J Natl Cancer Inst, 1994;86:829-35.)を使用して修正し、そしてさらに交差検定した。最小P値による二分化を用いて得られたハザード比を、Hollaender et al. (Hollaender N, Sauerbrei W, Schumacher M. Confidence intervals for the effect of a prognostic factor after selection of an 'optimal' cutpoint. Stat Med, 2004;23(11):1701-13.)を使用して修正した。miRNAの最終選択は、交差検定のP値の中央値に基づいた。本発明者らは、最終miRNAサインから、ログランク有意であったが、発現していないmiRNAを除去した(決定された数値のいずれも、ΔCt>32より大きくはなかった)。本発明者らは最終的に17個のマーカーに落ち着き、6個は、高度に発現されている場合に良好な転帰を示し、そして11個は高度に発現されている場合に悪い転帰を示す(表B参照)。全ての分析を、Rのサバイバルパッケージ(survival package)を使用して実施した。
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6個のmiRNAが、高度に発現された場合に良好な転帰(HR<1)を示す:miR.609、miR.519b、miR.520f、miR.558、miR.603及びmiR.220a。
11個のmiRNAが、高度に発現された場合に悪い転帰(HR>1)を示す:miR.376a、miR.639、miR.130a、miR.338、miR.26a、miR.29a、miR.494、miR.518c、miR.660、miR.369−3p及びmiR.362。
77人の患者(ステージI〜III)にクラスター化した17個の最終的に選択されたサインmiRNAのqPCRデータのクラスター:クラスター化前に各miRNAのΔCtqPCRデータに平均の中心化を行ない、そしてその標準偏差によって割った。miRNAに、距離の測定として完全連結アルゴリズム及びピアソン相関を使用して階層的クラスタリングを行なった。良好な転帰を有する2個(クラスター1〜2)及び悪い転帰を有する1個(クラスター3)の3個の主要な患者のクラスターを定義した(図1)。
無病生存期間(DFS)についてのCox回帰モデルを使用した時間依存性ROC曲線及びiAUC(時間依存性予測正確度):ステージI/II、ステージI/II/III及びステージIIIの患者のコホートにおいて17個の最終的に選択されたマイクロRNA(miRNA)並びにクラスター化データのバージョン1及びバージョン2を使用して、本発明者らは、時間依存性予測正確度を決定した(ROC曲線下の積分された面積、iAUC)(Heagerty PJ, Zheng Y. Survival model predictive accuracy and ROC curves. Biometrics, 2005, Mar;61(1):92-105.)。
全てのサインが安定な時間依存性ROC曲線を示し、そしてどのサインもcox比例ハザード仮説を侵害しない。
ROC曲線及びAUC曲線は、それぞれのmiRNA又はmiRNA組合せに対して適合させたCox回帰モデルの線形予測因子に基づいて描かれ、miRNAデータはモデルに二分化されずに入力された。iAUCプロットにおける各円は、患者のイベント(再発)を示す(図3)。ROC曲線及びAUC曲線は、マーカーがハザード仮説を侵害している場合にはLocalCox法に基づいて計算されたが、さもなければCox法を使用した。分析は、Rのサバイバルパッケージ及びrisksetROCパッケージを使用して実施された。全ての組合せマーカーに対する全てのAUCの特徴を、表1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15及び16に記載する。最善の組合せを表17に記載する。
77人の患者(ステージI〜III)にクラスター化した17個の最終的に選択されたサインmiRNAのqPCRデータについての相関マトリックスクラスター:相関マトリックスクラスターは2つの主要なクラスターを示す(図2)。良好な転帰を有する6個のmiRを有する相関の高いクラスター及び悪い転帰のmiRNAを有する相関の高いクラスター。そうしたmiRNAの逆発現を示す2つのクラスター間で負の相関が見られる。miRNA間の高い相関パターンは、そうしたmiRNA間の重複の可能性を示す。例えばmiR.29a及びmiR130aは、miR.26a及びmiR.338と同様に非常に類似した相関パターンを有し、これはそれらの1つによって置換できる可能性を示唆する。他の例を以下の表に記載する:
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miRNAのいくつかは重複性であり、そして共通の生物学的機能を共有し得、これによりそれらは互いに置換可能となる。これはmiRNAのいくつかが発現されていないか又は技術的理由のために測定できない場合に利点がある。
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参考文献:
本出願全体を通して、種々の参考文献が、本発明が属する当技術分野の最新技術を記載する。これらの参考文献の開示は、本開示への参照によって本明細書に組み入れられる。
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Claims (18)

  1. 患者から得られた試料におけるmiRNAクラスターの発現レベルを決定することからなる工程を含む、前記患者における癌の転帰を予測するための方法であって、前記miRNAクラスターは、
    − miR.609又は、
    − miR.518c又は、
    − miR.520f又は、
    − miR.220a又は、
    − miR.362又は、
    − miR.29a又は、
    − miR.660又は、
    − miR.603又は、
    − miR.558又は、
    − miR.519b又は、
    − miR.494又は、
    − miR.130a又は、
    − miR.639
    を含む、前記方法。
  2. 前記miRNAクラスターがmiR.603+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  3. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  4. 前記miRNAクラスターがmiR.609+miR.29a+miR.376a.+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  5. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.29a+miR.376a.+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  6. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.376a.+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  7. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.220a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a.+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  8. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a.+miR.518cの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  9. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.603+miR.220a+miR.26a+miR.29a+miR.369.3p+miR.376a.+miR.518c+miR.660の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  10. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a.+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  11. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.220a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a.+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  12. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a.+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  13. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a.+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  14. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a.+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  15. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a.+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  16. 前記miRNAクラスターがmiR.558+miR.609+miR.603+miR.520f+miR.220a+miR.519b+miR.130a+miR.26a+miR.29a+miR.362+miR.369.3p+miR.376a+miR.494+miR.518c+miR.639+miR.660+miR.338の組合せからなる、請求項1記載の方法。
  17. 患者の試料において決定された前記miRNAクラスターの発現レベルを、前記miRNAクラスターのリファレンス発現レベルと比較することからなる工程をさらに含む、請求項1〜16のいずれか記載の方法。
  18. 前記癌が結腸直腸癌である、請求項1〜7のいずれか記載の方法。
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