JP2014239190A - 太陽電池素子及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池素子及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】短絡電流を高めるとともに、変換効率の高い太陽電池素子及び太陽電池モジュールを得ること。
【解決手段】光電変換部を構成する半導体層を挟むように集電電極a,bが設けられ、太陽電池素子10を構成する。これら集電電極6a,6bのうちの太陽電池素子10の基板に対して反対の表面に位置するグリッド電極などに、太陽電池素子の分光感度の低い波長の光を、太陽電池素子10の分光感度の高い波長の光に変換する、波長変換層6Rを設けることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池素子及び太陽電池モジュールに関する。
従来、太陽電池に代表される光電変換装置としては、例えば基板の一面側に裏面電極、他面の受光面側には光が入射する半導体層からなる光電変換層と光電変換層上の透光性電極と、透光性電極上の集電電極と表面保護層が順次形成されたものがある。この光電変換装置は、光入射により光電変換層内に拡散電位を生じさせ、生成された電子・正孔対を収集することで光起電力を発生するものである。
このような光電変換装置においては、その光電変換効率を向上させるために、光起電力装置に入射してきた光を散乱させて半導体層中の光路長を増大させ、半導体層中で吸収される光量を増大させて、短絡電流を増大させる方法がある。例えば、光電変換層の表面に施した、テクスチャと呼ばれる微小な凹凸構造により、入射光が光電変換層内部で散乱され光路長が伸び、光を閉じ込めることができることが知られている。
例えば特許文献1では、これらの課題を解決するために、表面保護層内に光散乱を引き起こす微粒子を設けることで、光電変換層内の光路長を延ばして光の吸収を高め、短絡電流を増大させて光電変換効率を高めている。
ところで近年、光電変換装置はそのままで、太陽光のスペクトルのなかの特定の波長のフォトンを、使用する光電変換装置に最適な波長のフォトンに変換し、光電変換装置に吸収させる方法(以下、波長変換という)が提案されている。波長変換は、現在有効利用されていない高エネルギーフォトンに関しては、1フォトンを複数の低エネルギーフォトンに変換するダウンコンバージョンや、1フォトンを1つの低エネルギーフォトンに変換するダウンシフトがあり、現在有効利用されていないエネルギーフォトンに関しては、複数の低エネルギーフォトンのエネルギーを用いて光電変換に有効なエネルギーフォトンに変換するアップコンバージョンに、分類できる。
例えば、特許文献2には光電変換層よりも光入射側の位置に、光電変換効率の低い高エネルギーフォトンを光電変換においてより適した複数の低エネルギーフォトンに波長変換する波長変換層を配置し、かつ光電変換層よりも光入射の反対側の位置に、光電変換効率の低い、複数の低エネルギーフォトンを光電変換においてより適した高エネルギーフォトンに波長変換する技術が開示されている。
さらに、太陽電池モジュールに関しても、波長変換層を配置する方法が示されている。例えば、特許文献3には、太陽電池素子の受光面とは反対側の面に、太陽電池素子側から順に波長変換層及び光反射層を設けた太陽電池モジュールを構成し、太陽電池素子で発電に利用されずに裏面に漏れた短波長の光を、波長変換層で発電に利用される長波長の光に変換し、光反射層で太陽電池素子に向かって反射させることにより、太陽電池モジュールの発電量を増加させる技術が開示されている。
特開平5−335610号公報 特開2011−151068号公報 特開2012−129391号公報
上記特許文献1では、光散乱を引き起こす微粒子を設けることで、光電変換層内の光路長を延ばすことにより光の吸収を高める効果があるとしている。しかし、分光感度の低い波長領域の光においては、光路長を延ばすことによる光電変換層での光の吸収においては、大きな効果は期待できない。
また、特許文献2では、光電変換層に対して光入射側と、光電変換層に対して光入射の反対側とに、それぞれ波長変換ユニットを配置するとあり、光電変換層を構成する層と垂直な面方向全体に、波長変換層を設けることを特徴としている。このような構造においては、光電変換層に対して光入射側又は光入射の反対側に配置した波長変換層は、光電変換層に吸収されることで発電に寄与する波長の光の一部を吸収してしまうために、波長変換による発電利得が小さくなるという問題がある。さらに光電変換層を構成する層と垂直な面方向全体に、波長変換層を設けることによる材料コストが大きくなるという問題もあった。同様の問題が特許文献3においても存在する。
一般に光電変換装置においては、発電したキャリアを外部に取り出すための集電電極が受光面と裏面とにそれぞれ存在する。かかる光電変換装置においては、受光側から光電変換装置に入射した光のうち、集電電極に照射した光は、この集電電極により遮られ、発電に寄与しない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、集電電極に照射する光を、発電に有効に利用することで発電電流を増加させ、光電変換効率の高い太陽電池素子及び太陽電池モジュールを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光電変換部を構成する半導体層と、前記半導体層を挟む第1及び第2の集電電極と、前記第1及び第2の集電電極の少なくとも一方の表面に波長変換層を有することを特徴とする。
本発明によれば、受光面側から太陽電池素子に入射した光のうち、集電電極に照射されて、この集電電極により遮られ、発電に寄与しない光を、集電電極に設けられた波長変換材料により、太陽電池素子の分光感度の高い波長光に波長変換し、散乱させる。散乱される光の一部は光電変換層内に入射し、太陽電池素子の分光感度の高い波長光ゆえに効率よく光電変換されることで、発電電流を増加させることができ、発電効率を上昇させるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1の太陽電池モジュールの構造を示す上面図である。 図2は、実施の形態1の太陽電池モジュールの構造を示す断面図である。 図3は、実施の形態1の太陽電池モジュールの太陽電池素子の構造を示す断面図である。 図4は、本発明の実施の形態1の太陽電池モジュールにおけるダウンシフト波長変換層の構造を示す断面図である。 図5−1は、実施の形態1の太陽電池素子の製造方法を説明する部分断面図である。 図5−2は、実施の形態1の太陽電池素子の製造方法を説明する部分断面図である。 図5−3は、実施の形態1の太陽電池素子の製造方法を説明する部分断面図である。 図5−4は、実施の形態1の太陽電池素子の製造方法を説明する部分断面図である。 図5−5は、実施の形態1の太陽電池素子の製造方法を説明する部分断面図である。 図5−6は、実施の形態1の太陽電池素子の製造方法を説明する部分断面図である。 図6は、実施の形態1の太陽電池モジュールの構成の一部を示した断面図である。 図7は、実施の形態1の太陽電池モジュールにおける入射光の軌跡を示した図である。 図8は、典型的なシリコンモジュールの量子効率を示す図である。 図9は、実施の形態2の太陽電池モジュールと入射光の軌跡を示した図である。 図10は、実施の形態3の太陽電池モジュールと入射光の軌跡を示した図である。
以下に、本発明にかかる光電変換装置として、太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1の太陽電池モジュールの構造の例を示す上面図である。図1は、太陽光の受光面側から見た図である。図2は、本実施の形態1の太陽電池モジュール100の太陽電池素子の構造を示す断面図であり、図1の点線A−B間の断面である。この太陽電池モジュール100は、複数の太陽電池素子10が、インターコネクタ30によって相互接続され、受光面側保護部材(透光性基板)としてのガラス板8と裏面側保護部材としてのバックフィルム9との間に、封止樹脂7により封止されている。太陽電池素子10は受光面(第1の面)10A側の表面と裏面(第2の面)10B側の表面とに集電電極を備え、配列されて隣り合う太陽電池素子10の電極間はインターコネクタ30で直列接続されている。20は外部取出し用のリードである。
図3は本発明の実施の形態1の太陽電池モジュール100で用いられている太陽電池素子10の概略構成を示す断面図である。この太陽電池素子10の受光面10A側に形成される集電電極6aの表面に、波長変換層6Rを設け、太陽電池素子の分光感度の低い波長の光を、太陽電池素子の分光感度の高い波長の光に変換するようにしたことを特徴とするものである。
なお、図4は集電電極6a及び波長変換層6Rについて模式的に示したものである。図6では、ダウンシフト型の波長変換層6Rが集電電極6a上に、熱可塑性樹脂からなるベース樹脂6Bと波長変換材料の粒子Rとの混合物で構成されている。波長変換材料は波長300〜400nm程度の光を、波長400〜900nm程度の光に変換するダウンシフト材料である。
これらのダウンシフト材料は、アクリル樹脂やシリコーン樹脂などの透光性ポリマー材料中に分散してもよい。適当な溶媒を用いて溶液とし、スパッタ法、印刷法、スプレー塗布法等によって形成することができる。波長変換材料は波長300〜400nm程度の光を、波長400〜900nm程度の光に変換するもので、例えば、励起波長が紫外光に近い300〜500nm程度にあり、発光波長が可視光の500〜700nm程度にあるCaAlSiN3:Eu2+ を用いる。また、これ以外の無機蛍光剤として酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化カドミウム(CdS);Er3+ 、Yb3+ 、Ho3+、Pr3+ 、Eu3+ などの希土類元素を含む希土類含有YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)などの無機蛍光剤を用いる。また、有機蛍光体などを用いても良い。太陽電池素子10は受光面側10Aの表面と裏面側10Bの表面とに集電電極6a,6bを備え、配列されて隣り合う太陽電池素子10の電極間はインターコネクタ30で直列接続されている。
なお、図1は12個の太陽電池素子10を直列接続した太陽電池モジュール100を示す図であるが、個数及び配置は任意に変更可能であり、並列接続を組み合わせてもよい。また、図には示さないが、太陽電池モジュール100の裏面側に電力を取り出すためのリード線が、太陽電池モジュール100の両端に接続される。
ガラス板8は例えば、ソーダ石灰ガラスなどの材料を用いることができる。屋外で使用する太陽電池モジュールでは、受光面側保護材として熱強化又は化学強化したガラス板8を用いるとよい。ガラス板8のサイズは太陽電池素子10の数により種々に変更可能であるが、典型的な厚みは0.5〜3mmなどである。バックフィルム9は水分の侵入などにより太陽電池素子10が劣化しないように透湿性の低いフィルム、又は表側と同様なガラス板8を用いる。太陽電池素子10及びそれらの隙間を通過した光を太陽電池素子10側に反射させるために、バックフィルム9として白色や金属色の光反射性の材料を用いてもよい。封止樹脂7としては透光性のEVA、又はシリコーン樹脂などを用いることができる。インターコネクタ30は、たとえば、はんだで被覆した銅線などを用いることができる。
図3は本発明の実施の形態1による太陽電池素子10の概略構成を示す断面図である。n型半導体基板は、単結晶シリコン、多結晶シリコンなどの結晶シリコン、化合物半導体等からなる薄い半導体基板である。本実施の形態では、n型単結晶シリコン基板1を用いている。結晶シリコンの場合、典型的な基板サイズは10〜15cm角の略正方形、厚みは0.1〜0.3mmなどである。
n型単結晶シリコン基板1の両側の表面にi型非晶質シリコン層2a,2bが形成されている。i型非晶質シリコン層2a上にはn型単結晶シリコン基板1と逆導電型の不純物を含むp型非晶質シリコン層3が形成されている。p型非晶質シリコン層3が形成されている側と反対側の基板表面に形成されたi型非晶質シリコン層2b上にはn型単結晶シリコン基板1と同じ導電型の不純物を含むn型非晶質シリコン層4が形成されている。p型非晶質シリコン層3、n型非晶質シリコン層4上に透光性電極5a,5bが形成されている。透光性電極5a上には集電電極6aが、また透光性電極5b上には集電電極6bが形成されている。集電電極6aは太陽電池素子10の受光面の表面に形成された細線状の電極であり、集電電極6bは太陽電池素子10の裏面の表面全面に形成された電極である。集電電極6a,6bはn型単結晶シリコン基板1の両面に銀又は銅などの金属微粒子と樹脂を混合した金属ペーストの印刷等で形成することができ、蒸着法、スパッタ法などの成膜技術、めっき法などで形成され、n型単結晶シリコン基板1面内で発生した電流を収集する。集電電極6aは、図のように直線状に伸びた細線が間隔をあけて平行に並んだグリッド状のパターンとすると良いが、網の目状又は樹枝状としてもよい。集電電極6aは、その形状からグリッド電極、フィンガー電極とも呼ばれることがある。
n型単結晶シリコン基板1は図3に示すように両面に反射防止用の微細な凹凸が形成されている。図ではn型単結晶シリコン基板1の両面を凹凸としたが、裏側に平坦層を形成してもよく、また両側を平坦としてもよい。
次に本実施の形態1の太陽電池素子10の製造方法について説明する。図5−1〜5−6は本発明の実施の形態1の製造方法の手順を説明する断面図である。まず図5−1に示すようにn型単結晶シリコン基板1を用意し、図5−2に示すようにこのn型単結晶シリコン基板1の表面にテクスチャ1Tと呼ばれる凹凸構造を形成する。凹凸形成には、酸性或いはアルカリ性のエッチング溶液を用いる。凹凸形成は光入射側だけでも良い。また凹凸形成前に、基板表面のダメージ層を除去する工程を実施しても良い。加えてダメージ層除去工程後に、基板内不純物のゲッタリング処理を施すと性能向上に望ましい。ゲッタリング処理としては、リン拡散処理などを用いる。受光面側の表面のみに凹凸を形成して裏面側の表面を平坦に保つには、受光面側の表面のみにエッチング液を接触させる処理、又は裏面側に保護膜を形成した状態でn型単結晶シリコン基板1をエッチングする処理を行う。
凹凸を形成した後、図5−3に示すように基板の片面にi型非晶質シリコン層2a、p型非晶質シリコン層3をこの順番で化学気相成長(CVD)法を用いて形成する。i型非晶質シリコン層2aの層厚は数nm程度、p型非晶質シリコン層3の層厚は数〜20nm程度とするとよい。CVDとしてはプラズマCVD、熱CVD法などを用いるのが望ましい。光電変換層であるn型単結晶シリコン基板1に対して十分な内蔵電界を発生する太陽電池素子を得るためには、p型非晶質シリコン層3のバンドギャップ、活性化エネルギーはそれぞれ1.7eV以上、0.4eV以下であることが必要である。なおi型非晶質シリコン層2aの代わりに、i型非晶質炭化シリコン層、i型非晶質酸化シリコン層或いはそれらを積層した多層膜を用いても良い。またp型非晶質シリコン層3の代わりにp型非晶質炭化シリコン層、p型非晶質酸化シリコン層、p型微結晶シリコン層或いはそれらを積層した多層膜などを用いても良い。
n型結晶シリコン基板1の片面にi型非晶質シリコン層2a、p型非晶質シリコン層3を形成した後、図5−4に示すように基板の反対側にi型非晶質シリコン層2b、n型非晶質シリコン層4をこの順番で化学気相成長法を用いて形成する。i型非晶質シリコン層2bの層厚は数nm程度、n型非晶質シリコン層4の層厚は数〜20nm程度とするとよい。CVDとしてはプラズマCVD、熱CVD法などを用いることが望ましい。光電変換層であるn型単結晶シリコン基板1に対して十分な内蔵電界を発生させるためには、n型非晶質シリコン層4のバンドギャップ、活性化エネルギーはそれぞれ1.7eV以上、0.3eV以下であることが必要である。なおi型非晶質シリコン層2bの代わりに、i型非晶質炭化シリコン層、i型非晶質酸化シリコン層或いはそれらを積層した多層膜を用いても良い。またn型非晶質シリコン層4の代わりにn型非晶質炭化シリコン層、n型非晶質酸化シリコン層、n型微結晶シリコン層或いはそれらを積層した多層膜などを用いても良い。
n型単結晶シリコン基板1の片面にi型非晶質シリコン層2b、n型非晶質シリコン層4を形成した後、i型非晶質シリコン層2a,2bとn型単結晶シリコン基板1の界面欠陥低減のため、不活性ガス或いは不活性ガスで希釈した水素ガス中で熱アニール処理を施しても良い。アニール温度は200℃以下が望ましい。
熱アニール処理の後、図5−5に示すようにp型非晶質シリコン層3、n型非晶質シリコン層4の上にそれぞれ、透光性電極5a,5bをスパッタ法或いは蒸着法などで形成する。透光性電極5a,5bの膜厚は干渉効果により太陽光スペクトルのピーク波長で反射率が低下する膜厚とすることが望ましい。透光性電極材料としてはITOあるいは酸化インジウム(In23:Indium Oxide)、SnO2、ZnOなどを用いるとよい。また透光性電極の抵抗率は低いことが望ましいが、導電性を担うキャリア密度が高いと光吸収率が増加してしまう。そのため透光性電極として用いた材料は高移動度である必要がある。
p型非晶質シリコン層3、n型非晶質シリコン層4の上に透光性電極5a,5bを形成した後、図5−6に示すように透光性電極5a,5b上に金属ペーストで構成される集電電極6a,6bをスクリーン印刷法で形成する。受光面側の集電電極6aの幅は遮光を抑えるためには狭いほどよいが、抵抗が増加してしまう。したがって受光面側の集電電極6aは層厚が大きいことが望ましく、同じパターンで繰り返して重ねるようにスクリーン印刷する方法を用いてもよい。本実施の形態では幅を70μm、層厚を40μmとした。なおスクリーン印刷の他に、めっき法などで集電電極を形成してもよい。裏面側の集電電極6bは透光性電極5b上に全面印刷で形成する。受光面側の集電電極6a,裏面側の集電電極6bの印刷後、焼成をおこなう。高温熱処理では、i型非晶質シリコン層2a,2bが結晶化するため、スクリーン印刷後の焼成温度は200℃以下とすることが望ましい。
透光性電極5a,5b上に集電電極6a,6bを形成した後、図5−6に示すように集電電極6a上に波長変換層6Rをスクリーン印刷法などで形成する。層形成には、複数回のスクリーン印刷を重ねて厚みを確保してもよい。あるいは、波長変換材を所望の厚さのシート状に整形し、所望の幅に切断し、これを貼着するようにしてもよい。本実施の形態では集電電極6a上の波長変換層6Rの幅は集電電極6aの幅と同じであれば良いが、プロセスマージンを考慮すると集電電極6aより細いことが望ましく、50μm程度とし、層厚は20μmとした。波長変換層6Rはシリコンの分光感度の低い波長300〜400nm程度の光を、シリコンの分光感度の高い波長400〜900nm程度の光に変換するもので、例えば、励起波長が紫外光に近い300〜500nm程度にあり、発光波長が可視光領域500〜700nm程度に存在するCaAlSiN3:Eu2+を用い、ポリマーなどの材料中に分散し、適当な溶媒を用いて溶液とした後に、スクリーン印刷法などで形成する。また、これ以外の無機蛍光剤として酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化カドミウム(CdS);Er3+ 、Yb3+、Ho3+、Pr3+、Eu3+などの希土類元素を含む希土類含有YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)などの無機蛍光剤を用いる。また、有機蛍光体などを用いても良い。これらのダウンシフト材料は、アクリル樹脂やシリコーン樹脂などの透光性のポリマーなどの材料中に分散し、適当な溶媒を用いて溶液とした後に、スクリーン印刷法などにより形成してもよい。以上の工程を実施することにより、図3に示した太陽電池素子10が得られる。
ダウンシフト材料を用いる際は、封止樹脂7はEVAのような短波長光を吸収する材料は適切でなく、シリコーンのように300〜350nm付近の光の透過性の高い部材を使用することで、変換効率の向上を図ることが出来る。
次に本実施の形態1の太陽電池モジュールの製造方法について説明する。太陽電池素子としては、本実施の形態1の太陽電池素子を用いる。図6は図2の太陽電池モジュールのうち、隣接する2つの太陽電池素子を含む部分を取り出して示した部分断面図である。次に、太陽電池素子10どうしをインターコネクタ30で接続する。インターコネクタ30の接続には、低融点のはんだなどを用いる。なお、図6において隣接する2つの太陽電池素子10を接続するインターコネクタ30は、図6の右側の太陽電池素子とグリッド状の集電電極(グリッド電極)上に配置された波長変換層6Rで接続しているわけではない。実際には、太陽電池素子上で集電電極6と垂直に配置されたバス電極とインターコネクタ30とを接続することによって電気的導通を確保している。図6は、インターコネクタ30の集電電極6aに対する位置関係を示すものである。次に、ガラス板8、封止樹脂7、インターコネクタ30で相互に接続した太陽電池素子10、封止樹脂7、バックフィルム9を順に積み重ねて、真空中で加熱するとともに押圧する封止処理を行う。封止樹脂7は溶融して受光面側のガラス板8と裏面側のバックフィルム9との間の隙間を埋めて、太陽電池素子10を固定する。このようにして図2のような太陽電池モジュール100が完成する。
次に、太陽電池モジュール100に入射した光の軌跡に関して説明する。図7は図2の太陽電池モジュール100のうち、インターコネクタ30を省略して1つの太陽電池素子を含む部分を取り出して示した部分断面図であり、受光面側からの入射光とその軌跡を示したものである。太陽電池モジュールの受光面に入射する光L01は、受光面側のグリッド電極に形成された波長変換層6Rにて、太陽電池素子の分光感度の高い400〜900nm程度の光に変換され、散乱される。かかる散乱光の一部の光L02は光電変換層内に入射し、太陽電池素子10の光吸収が多い400〜900nm程度の波長光ゆえに、効率よく光電変換され、残りの一部の光L03は、一度光入射側に反射され、空気と受光面保護材部材との境界で反射して、再度光電変換層へ、太陽電池素子10の光吸収が多い400〜900nm程度の波長光として入射し、光電変換層にて効率よく光電変換されることになる。これにより従来構造よりも発電電流を増加させることができ、発電効率を上昇させるという効果が得られる。
なお、上記のように、受光面側のグリッド電極に印刷などで形成された波長変換層には微粒子が多く含まれるため、太陽電池モジュール100の受光面に入射する光L01で、前記の受光面側のグリッド電極に形成された波長変換層にて正反射される成分は少なく、多くが散乱反射されるため、前記の光L03のように一度光入射側に反射された光の多くが、空気と受光面保護材部材との境界で全反射を起こして、再度光変換層に入射されると考えられる。ここで、太陽電池素子10の受光面側に反射した光L03の太陽電池素子10への再入射量を増加させるためにも、太陽電池素子10の受光面側に配置した封止樹脂7については耐衝撃性が失われない程度に、受光面側の集電電極6aあるいはインターコネクタ30よりも厚い範囲で可能な限り薄くするとなお良い。
なお、図8に典型的なシリコンモジュールの量子効率を示す。紫外光を中心とする波長300〜400nm程度と赤外域の波長1000〜1200nm程度の分光感度が低く、可視光を中心とする波長400〜900nm程度の分光感度が高いことがわかる。
以上のように、本実施の形態1では、波長変換層を太陽電池素子の受光面側に設置した。この場合の効果について説明する。受光面に入射する光は、受光面側のグリッド電極(集電電極6a)に形成された波長変換層にて、太陽電池素子の光吸収の多い400〜900nm程度の光に変換され、散乱される。この散乱される光の一部は光電変換層内に入射し、太陽電池素子の分光感度の高い波長光ゆえに、効率よく光電変換され、残りの光は、一度光入射側に反射され、空気と受光面側保護部材との境界で反射して、再び光電変換層へ、太陽電池素子の分光感度の高い波長光として入射し、光電変換層にて効率よく光電変換されることになる。これにより従来構造よりも発電電流を増加させることができ、発電効率を上昇させるという効果が得られる。なお、ここでは集電電極のうち、グリッド状の集電電極6aに直交するバス電極は、インターコネクタ30との電気的接続に用いられ、波長変換層6Rは形成されないが、インターコネクタ30との電気的接続が不要な部分では、形成してもよい。また波長変換層6Rが導電性の高い材料である場合にはこの限りではない。
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2による太陽電池モジュール200の構成の一部を示した断面図である。本実施の形態2の太陽電池モジュール200は実施の形態1と類似するが、実施の形態1における裏面側の集電電極6bを受光面側の集電電極6aと同様にグリッド電極にした点と、裏面側の集電電極6b上にアップコンバージョン型の波長変換層6R2を設けている点が異なる。受光面側の集電電極6a上には前記実施の形態1の場合と同様、波長変換層6R1が設けられている。波長変換層6R2についても実施の形態1で説明した受光面側の集電電極6aと同様、スクリーン印刷法などで形成する。波長変換層6R2は900nm程度より長い波長の光を、400〜900nm程度の光に変換するアップコンバージョン材料で、2光子吸収の特性を有する色素としてポルフィリンやフタロシアニンなどの化合物、及びフルオレン系などの発光ポリマーなどからなる。一例として、Tm3+とYb3+を含有する蛍光体では、1000nm程度の近赤外波長の光を吸収して400〜500nm程度の青色の波長の光を発することが知られている。また、Erなどの希土類元素をY23、YAO3、YF3などに添加して得られる焼結粒子であってもよい。シリコン系の太陽電池素子では裏面側に1000nm以上の波長光が比較的多く透過するので、これらの波長域にある光をシリコンが吸収しやすい400〜700nm程度の光に変換するものであることが望ましい。これらのアップコンバージョン材料は、アクリル樹脂やシリコーン樹脂などの透光性のポリマーなどの材料中に分散し、適当な溶媒を用いて溶液とした後に、スクリーン印刷法などにより形成してもよい。他の部分については前記実施の形態1と同様であり、説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
本実施の形態2の太陽電池モジュール200においては、受光面側からの入射光L1は太陽電池素子10では完全には吸収されず、太陽電池素子10の外部に放出される透過光L2が存在する。この透過光L2の一部はバックフィルム9で反射される。このような反射光L3は、前記太陽電池素子10の裏面より再入射する。このとき、再入射したこの反射光L3は透光性電極5a上で、集電電極6bが形成されていない領域から入射するが、このようにして入射したこの反射光L3のうちの一部の光は集電電極6b上に形成された波長変換層6R2にてアップコンバージョン変換された後、一部は光L4となって太陽電池素子10の裏面より再入射し、また一部は光L5のように前記バックフィルム9に向けて反射された後に、光L6のように太陽電池素子10の裏面より再入射する。反射光L3は近赤外光、特に1000nmより長波長の光を多く含む。太陽電池素子10において発電に寄与するシリコンにおいては、1000nmより長波長の光の分光感度は可視光と比較して低いため、光L3の波長の光は発電への寄与が小さいが、光L3が波長変換層6R2にてシリコンの分光感度の高い可視波長の光L4に変換されることで、発電電流が向上するという効果がある。
以上のように、本実施の形態では、実施の形態1の構成に加えて、波長変換層を太陽電池素子の裏面側に設置している。このように波長変換層を太陽電池素子の裏面側に設置した場合の効果について説明する。受光面に入射する光のうち、光電変換層内で吸収されない光は、太陽電池素子の裏面から太陽電池モジュールの裏面側の封止樹脂あるいはバックフィルムに出射して、一部が反射して太陽電池素子の裏面から入射する。この入射光のうち一部は、太陽電池素子の裏面側に形成された波長変換層にて、太陽電池素子の分光感度の高い400〜900nm程度の光に変換され、散乱される。この散乱される光の一部は光電変換層内に入射し、太陽電池素子の分光感度の高い波長光ゆえに効率よく光電変換されることで、従来構造よりも発電電流を増加させることができ、発電効率を上昇させるという効果を得ることができる。
なお、ここではバックフィルムが反射性あるいは散乱性を有するように構成しているが裏面側保護部材であるバックフィルムと太陽電池素子(セル)との間に散乱面を形成していれば、太陽電池素子の裏面側まで透過した光を散乱により再び太陽電池素子に導くことができる。
実施の形態3.
図10は本発明の実施の形態3による太陽電池モジュール300の構成の一部を示した断面図である。本実施の形態3の太陽電池モジュール300は実施の形態2と類似するが、実施の形態2において、太陽電池素子10の基板に対して鉛直方向に形成した、受光面側に位置するグリッド状の集電電極6aと前記集電電極6a上に形成した波長変換層6R1と、裏面側に位置するグリッド状の集電電極6bと集電電極6b上に形成した波長変換層6R2とで、基板方向に対する座標を同じくしてある点が異なる。他の部分については前記実施の形態1と同様であり、説明を省略するが、同一部位には同一符号を付した。
なお、一般に、裏面側の集電電極6bの本数は受光面側の集電電極6aの本数よりも多い。これは、集電電極6aは受光面に存在するために入射光を遮るいわゆるシャドウロスとなるが、集電電極6bは受光面からの入射光に対する直接的なシャドウロスとはならないため、集電の際に生じる抵抗による出力損失を抑制するためにもある程度本数を増やすことが望ましいからである。このように、集電電極6bの本数が集電電極6aの本数よりも多い場合には、集電電極6bのうち、集電電極6aと同じ本数の電極においては、太陽電池素子10の基板に対し、集電電極6aと対向する位置には集電電極6bが存在するように配置する。
太陽電池素子10において裏面から封止樹脂7の裏面側に放出される透過光L2はそのほとんどが近赤外光、特に1000nmより長波長の光を多く含むが、かかる長波長の光はシリコンの分光感度が可視光と比較して低い。
実施の形態3の効果を説明するために実施の形態2で示したような図9の構造では、太陽電池素子10の受光側の集電電極6aに遮られることなく、太陽電池素子10に入射した光L1と、太陽電池素子10の受光面側の集電電極6aに遮られる光Lb1とが存在する。入射した光Lb1のうち、太陽電池素子10の内部で散乱などして、太陽電池素子10の集電電極6bのうち太陽電池素子10と接する部分に到達する光Lb2は、裏面側の集電電極6bで光電変換層側へ反射され、光Lb3として光電変換層を通過するが、分光感度の低い1000nmより長波長の光を多く含むため、発電への寄与が小さい。すなわち、集電電極7のうち太陽電池素子10と同じ側にある領域で光電変換層の方向へ反射する光の発電への寄与は小さい。
また、実施の形態2で示したような図9の構造において、前記太陽電池素子10の受光側の集電電極6aに遮られることなく、前記太陽電池素子10に入射した光のうち、太陽電池素子10の集電電極6bのうち太陽電池素子10と接する部分を除く領域に到達する光は集電電極6bのうち太陽電池素子と接する部分で反射されることなく太陽電池素子10の外部に光L2として放出される。このような外部に放出される光の多くは近赤外光、特に1000nmより長波長の光を多く含み、太陽電池素子10の裏面側に位置する封止樹脂7やバックフィルム9などで反射し、裏面側から前記太陽電池素子10に入射する。この入射光のうち一部は波長変換層6R2にてアップコンバージョンによって薄膜シリコンの分光感度の高い可視光の波長に変換される。
一方で、本実施形態の図10に示すような構造にすることで、前記太陽電池素子10の裏面に到達する光のうち、裏面側の集電電極6bのうち太陽電池素子10と接する部分で反射されることなく太陽電池素子10の外部に放出される光L2の量は実施の形態2に比べて増加する。太陽電池素子10の外部に放出される光L2は前述したように、太陽電池素子10の裏面側に位置する封止樹脂7やバックフィルム9などで反射し、裏面側から前記太陽電池素子10に入射し、かかる入射光のうち一部は波長変換層6R2にてアップコンバージョンによって薄膜シリコンの分光感度の高い可視光の波長に変換されるので、太陽電池素子10の外部に一度目に放出される光が多いほど発電電流の増加が見込める。
したがって、受光面側からの照射光の多くが太陽電池モジュールに対して鉛直方向から入射するような構造であり、裏面の集電電極の基板に対して反対側の直上に波長変換材料が存在するような構造においては、基板に対して、少なくとも受光面側の集電電極の正反対側には裏面側の集電電極の全部あるいは一部が存在するような構造であることが、発電において望ましく、本実施の形態3の構造はこれを満足させるような構造になっているので、実施の形態2に比べて発電電流の増加が見込まれる。
なお、前記実施の形態1〜3においては、ダウンシフトの波長変換層を形成する例について説明した。また、前記実施の形態2,3においては、裏面側にアップコンバージョンの波長変換層を形成する例について説明した。このような場合、ダウンシフトの波長変換層に代えて、ダウンコンバージョンの波長変換層を配してもよい。すなわち、例えば、複数の高エネルギーフォトンのエネルギーを用いて光電変換に有効なエネルギーフォトンに変換する、ダウンコンバージョンの波長変換層に代えて、1つの高エネルギーフォトンのエネルギーを用いて光電変換に有効なエネルギーフォトンに変換する、ダウンシフトの波長変換層を配するなどの変更も可能である。
また、以上説明した実施の形態1〜3の構成に加えて、波長変換層を太陽電池素子の裏面側の集電電極6bの光電変換層側あるいは、集電電極の形成されていない透光性電極表面にも配置してもよい。このように波長変換層を太陽電池素子の裏面側に設置した場合、受光面に入射する光のうち、光電変換層内で吸収されず、裏面側に集電電極6bの受光面側に到達した光は、ここで散乱され、波長変換され、太陽電池素子の分光感度の高い400〜900nm程度の光に変換される。この散乱される光の一部は光電変換層内に入射し、太陽電池素子の分光感度の高い波長光ゆえに効率よく光電変換される。この場合は波長変換層として導電性に優れた材料を用いる必要がある。あるいは、集電部を残して集電電極6bの一部あるいは周縁領域に波長変換層を形成してもよい。また、太陽電池素子の裏面の集電電極6bとして、裏面を全域にわたって覆わないグリッド電極を使用する場合には、集電電極を形成していない領域にのみ、透光性電極5bの裏面側に波長変換層を形成してもよい。この場合、太陽電池素子の裏面から太陽電池モジュールの裏面側の封止樹脂あるいはバックフィルムに出射して、一部が反射して太陽電池素子の裏面から入射する。この入射光のうち一部は、太陽電池素子の裏面側に形成された波長変換層にて、太陽電池素子の分光感度の高い400〜900nm程度の光に変換され、散乱される。この散乱される光の一部は光電変換層内に入射し、太陽電池素子の分光感度の高い波長光ゆえに効率よく光電変換されることで、従来構造よりも発電電流を増加させることができ、発電効率を上昇させるという効果を得ることができる。
また、太陽電池の構成については前記実施の形態で用いたヘテロ接合型太陽電池に限定されることなく、拡散型太陽電池など、適宜選択可能である。
以上のように、本発明にかかる太陽電池素子及び太陽電池モジュールは、変換効率の向上に有用であり、特に、薄型の太陽電池モジュールの高効率化に適している。
1 n型単結晶シリコン基板、2a,2b i型非晶質シリコン層、3 p型非晶質シリコン層、4 n型非晶質シリコン層、5a,5b 透光性電極、6a 受光面側の集電電極、6b 裏面側の集電電極、6R,6R1,6R2 波長変換層、7 封止樹脂、8 受光面側保護部材(ガラス板)、9 裏面側保護部材(バックフィルム)、L1 受光面の集電電極で遮られず、光電変換層内に入射する光、Lb1 受光面の集電電極で遮られて、光電変換層内に入射しない光、Lb2 (受光面の波長変換層を経て光電変換層を透過した)光、Lb3 (受光面の波長変換層を経て光電変換層を透過し裏面側の集電電極で反射された)光、L2 透過光、L3 反射光、L4,L5,(L6) 波長変換された光(入射光)、L6 バックフィルムにて反射されて太陽電池素子の裏面より再入射する光、Lb2 集電電極のうち太陽電池素子と接する部分に到達する光、Lb3 集電電極で光変換層側へ反射する光、10 太陽電池素子、20 リード、30 インターコネクタ、100 太陽電池モジュール。

Claims (7)

  1. 光電変換部を構成する半導体層と、
    前記半導体層を挟む第1及び第2の集電電極と、
    前記第1及び第2の集電電極の少なくとも一方の表面に形成された波長変換層とを有することを特徴とする太陽電池素子。
  2. 前記第1及び第2の集電電極は、前記半導体層の相対向する第1及び第2の面に設けられており、
    前記波長変換層は、前記第1及び第2の集電電極の両方に、それぞれ表面を覆うように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  3. 前記集電電極のうち、受光面側に形成された前記集電電極の表面を覆う前記波長変換層が、ダウンシフト型の波長変換層又はダウンコンバージョン型の波長変換層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池素子。
  4. 前記集電電極のうち、裏面側に形成された前記集電電極の表面を覆う前記波長変換層がアップコンバージョン型の波長変換層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池素子。
  5. 前記集電電極のうち受光面側に形成された集電電極は、対向する位置に裏面側の集電電極が存在するように配置されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の太陽電池素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子の受光面を被う受光面側保護部材と、
    前記太陽電池素子の受光面とは反対面を被う裏面側保護部材との間に封止樹脂により固定したことを特徴とする太陽電池モジュール。
  7. 前記複数の太陽電池素子は、
    隣接する太陽電池素子の集電電極を電気的に接続するインターコネクタを具備し、
    前記裏面側保護部材と前記太陽電池素子との間に散乱面を形成したことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュール。
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