JP2014238459A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電潜像を用い、かつ、精度の高い色ずれ補正制御を行う画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、回転駆動される感光体と、感光体を光で走査することで感光体に静電潜像を形成する走査手段と、画像形成のために感光体に作用するプロセス手段と、を含む画像形成手段と、色ずれ補正のための補正用静電潜像を感光体に形成する形成手段と、プロセス手段に対応する電源手段と、感光体に形成された補正用静電潜像がプロセス手段の対向位置を通過するときの電源手段の出力を検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づき、色ずれ補正制御を行う制御手段と、を備えており、制御手段は、検出手段による検出結果に基づき、走査手段に供給される電流を制御する。【選択図】図12
Description
本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特に静電潜像を形成可能な画像形成装置に関する。
電子写真方式のカラー画像形成装置では、高速に印刷するために、各色の画像形成部を独立して有する所謂タンデム方式が知られている。タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色の画像形成部から順次中間転写ベルトに画像を転写し、更に中間転写ベルトから記録媒体に一括して画像を転写する構成がとられている。
この様な画像形成装置では、各色の画像形成部における機械的要因により、画像を重ね合わせたときに色ずれ(位置ずれ)が生じ得る。このため、特許文献1は、色ずれ検出用の各色のトナー像を中間転写ベルトに形成し、光学センサにより各色のトナー像の相対的な位置ずれを検出して補正を行うことを開示している。しかしながら、特許文献1に記載の構成では、色ずれ検出用のトナー像を感光体及び中間転写ベルトに形成し、さらに、形成したトナー像のクリーニングを行わなければならず、これは、画像形成装置のユーザビリティーを低下させることになる。
このため、特許文献2は、感光体に形成した静電潜像により色ずれの補正を行う構成を開示している。
画像形成装置が印刷する画像には所定の品質が要求される。したがって、静電潜像による色ずれ補正制御についても色ずれ量の検出精度を高めることが必要である。
本発明は、静電潜像を用い、かつ、精度の高い色ずれ補正制御を行う画像形成装置を提供するものである。
本発明の一側面によると、画像形成装置は、回転駆動される感光体と、前記感光体を光で走査することで前記感光体に静電潜像を形成する走査手段と、画像形成のために前記感光体に作用するプロセス手段と、を含む画像形成手段と、色ずれ補正のための補正用静電潜像を前記感光体に形成する形成手段と、前記プロセス手段に対応する電源手段と、前記感光体に形成された補正用静電潜像が前記プロセス手段の対向位置を通過するときの前記電源手段の出力を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づき、色ずれ補正制御を行う制御手段と、を備えており、前記制御手段は、前記検出手段による検出結果に基づき、前記走査手段に供給される電流を制御することを特徴とする。
静電潜像を用いた色ずれ補正制御の精度を高めることができる。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態における画像形成装置の画像形成部の構成図である。なお、参照符号の末尾の英文字a、b、c及びdは、それぞれ、当該部材がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の現像剤像を形成するためのものであることを示している。また、色を区別する必要が無い場合には、末尾の英文字a、b、c及びdを除いた参照符号を使用する。感光体22は、像担持体であり回転駆動される。帯電ローラ23は、対応する色の感光体22の表面を一様な電位に帯電させる。一例として、帯電ローラ23が出力する帯電バイアスは−1200Vであり、これにより、感光体22の表面は−700V(暗電位)の電位に帯電される。スキャナユニット20は、形成する画像の画像データに応じたレーザ光で感光体22の表面を走査して露光することで、感光体22に静電潜像を形成する。一例として、レーザ光での露光により、静電潜像が形成されている箇所の電位は−100V(明電位)となる。現像器25は、それぞれ、対応する色の現像剤を有し、現像スリーブ24により、感光体22の静電潜像に現像剤を供給することで、感光体22の静電潜像を現像する。一例として、現像スリーブ24が出力する現像バイアスは−350Vであり、この電位により現像器25は現像剤を静電潜像に付着させる。1次転写ローラ26は、感光体22に形成された現像剤像を、像担持体であり、ローラ31、32及び33により周回駆動される中間転写ベルト30に転写する。一例として、1次転写ローラ26が出力する転写バイアスは+1000Vであり、この電位により1次転写ローラ26は現像剤を中間転写ベルト30に転写する。なお、このとき、各感光体22の現像剤像を重ね合わせて中間転写ベルト30に転写することでカラー画像が形成される。
図1は、本実施形態における画像形成装置の画像形成部の構成図である。なお、参照符号の末尾の英文字a、b、c及びdは、それぞれ、当該部材がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の現像剤像を形成するためのものであることを示している。また、色を区別する必要が無い場合には、末尾の英文字a、b、c及びdを除いた参照符号を使用する。感光体22は、像担持体であり回転駆動される。帯電ローラ23は、対応する色の感光体22の表面を一様な電位に帯電させる。一例として、帯電ローラ23が出力する帯電バイアスは−1200Vであり、これにより、感光体22の表面は−700V(暗電位)の電位に帯電される。スキャナユニット20は、形成する画像の画像データに応じたレーザ光で感光体22の表面を走査して露光することで、感光体22に静電潜像を形成する。一例として、レーザ光での露光により、静電潜像が形成されている箇所の電位は−100V(明電位)となる。現像器25は、それぞれ、対応する色の現像剤を有し、現像スリーブ24により、感光体22の静電潜像に現像剤を供給することで、感光体22の静電潜像を現像する。一例として、現像スリーブ24が出力する現像バイアスは−350Vであり、この電位により現像器25は現像剤を静電潜像に付着させる。1次転写ローラ26は、感光体22に形成された現像剤像を、像担持体であり、ローラ31、32及び33により周回駆動される中間転写ベルト30に転写する。一例として、1次転写ローラ26が出力する転写バイアスは+1000Vであり、この電位により1次転写ローラ26は現像剤を中間転写ベルト30に転写する。なお、このとき、各感光体22の現像剤像を重ね合わせて中間転写ベルト30に転写することでカラー画像が形成される。
2次転写ローラ27は、搬送路18を搬送される記録媒体12に、中間転写ベルト30の現像剤像を転写する。定着ローラ対16及び17は、記録媒体12に転写された現像剤像を加熱定着する。ここで、2次転写ローラ27によって、中間転写ベルト30から記録媒体12に転写されなかった現像剤は、クリーニングブレード35によって容器36に回収される。また、従来の現像剤像を形成しての色ずれの補正制御を行うため、検出センサ40が中間転写ベルト30に対向して設けられている。
なお、スキャナユニット20は、レーザではなく、LEDアレイ等により感光体22を露光する形態とすることができる。また、中間転写ベルト30を設けるのではなく、各感光体22の現像剤像を記録媒体12に直接転写する画像形成装置であっても良い。
図2(A)は、画像形成部の各プロセス部への高圧電源の供給系統を示す図である。ここで、プロセス部とは、帯電ローラ23、現像器25及び1次転写ローラ26のいずれかを含む、画像形成のために感光体22に作用する部材である。帯電電源回路43は、対応する帯電ローラ23に電圧を印加する。また、現像電源回路44は、対応する現像器25の現像スリーブ24に電圧を印加する。さらに、1次転写電源回路46は、対応する1次転写ローラ26に電圧を印加する。この様に、帯電電源回路43、現像電源回路44、1次転写電源回路46は、プロセス部に対する電圧印加部として機能する。
続いて、図2(B)を用いて本実施形態における帯電電源回路43について説明する。変圧器62は、駆動回路61によって生成される交流信号の電圧を数十倍の振幅に昇圧する。ダイオード1601及び1602とコンデンサ63及び66によって構成される整流回路51は、昇圧された交流信号を整流・平滑する。そして整流・平滑化された信号は、出力端子53から、帯電ローラ23に直流電圧として出力される。オペアンプ60は、出力端子53の電圧が検出抵抗67、68によって分圧された電圧と、エンジン制御部54によって設定された電圧設定値55とが等しくなるよう、駆動回路61の出力電圧を制御する。そして、出力端子53の電圧に従い、帯電ローラ23、感光体22及びグランドを経由して電流が流れる。
電流検出回路50は、この電流に応じた検出電圧56を出力するために設けられる。検出電圧56は、コンパレータ74の負極入力端子に入力される。コンパレータ74の正極入力端子には、エンジン制御部54の制御により生成された基準電圧75(Vref)が入力されている。コンパレータ74は、検出電圧56と基準電圧75の大小に応じた二値化電圧561をエンジン制御部54に出力する。具体的には、コンパレータ74は、検出電圧56が基準電圧75を下回ると"ハイ"になり、それ以外の場合には"ロー"となる。
後述する様に、本実施形態では、感光体22に形成する色ずれ補正用の静電潜像である潜像マークにより色ずれの補正を行う。これも後述する様に、潜像マークが、帯電ローラ23の対向位置を通過する間、帯電ローラ23、感光体22及びグランドを経由して流れる電流が増加し、検出電圧56はそれ以外のときより減少する。閾値である基準電圧75は、潜像マークの通過を検出できる様に、潜像マークがないときの検出電圧56の値と、潜像マークが帯電ローラ23の対向位置を通過するときの検出電圧56の最小値との間の値に設定される。この構成により、潜像マークが、帯電ローラ23の対向位置を通過すると、コンパレータ74は、1つの立ち上がりと、その後の1つの立下りを有する二値化電圧561をエンジン制御部54に出力する。エンジン制御部54は、例えば、二値化電圧561の立ち上がり及び立下がりの中点を、潜像マークの検出位置とする。なお、エンジン制御部54は、二値化電圧561の立ち上がり及び立下がりの何れか一方のみを検出して、潜像マークの検出位置とすることもできる。
続いて、図2(B)の電流検出回路50について説明する。電流検出回路50は、変圧器62の2次側回路500と接地点57との間に挿入されている。出力端子53に所望の電圧を出力することで、感光体22、帯電ローラ23及び接地点57を経由し、電流検出回路50に電流が流れる。オペアンプ70の反転入力端子は、抵抗71を介して出力端子と接続されている。従って、オペアンプ70の出力端子には、出力端子53に流れる電流量に比例した出力値である検出電圧56が現れる。尚、コンデンサ72は、オペアンプ70の反転入力端子を安定させるためのものである。
エンジン制御部54は、画像形成装置の動作を統括的に制御する。CPU321は、RAM323を主メモリ、ワークエリアとして利用し、EEPROM324に格納される各種制御プログラムに従い画像形成を制御する。また、ASIC322は、CPU321の指示のもと、画像形成において、例えば、各モータの制御、現像バイアスの高圧電源制御等を行う。さらに、エンジン制御部54は、PWMポートから基準電圧75を設定するための信号を出力する。具体的には、エンジン制御部54は、パルス幅変調信号をフィルタ76に出力し、フィルタ76は、このパルス幅変調信号を直流電圧に変換し、基準電圧75として出力する。なお、エンジン制御部54は、パルス幅変調信号のデューティ比を変更することで基準電圧75を調整する。尚、CPU321の機能の一部或いは全てをASIC322に行わせても良く、また、逆にASIC322の機能の一部或いは全てをCPU321に代わりに行わせても良い。またエンジン制御部54の機能の一部を他の制御部相当のハードウェアに担わせても良い。なお、ここで説明した機能を実現するうえで、ハードウェアがどのような形態かは限定されるものではなく、CPU321や、ASIC322や、その他のハードウェアなど、どれを動作させても良く、また任意の分配で各ハードウェアに処理を分担させても良い。
続いて、本実施形態のスキャナユニット20について図3(A)を用いて説明する。レーザ駆動回路130は、ビデオ信号に基づき光源107を駆動する。光源107が照射した光は、回転するポリゴンミラー103で反射され、これにより感光体22は、図の白抜き矢印の方向に走査される。また、ビーム検出センサ121は、ポリゴンミラー103の反射光を検出することで走査のための同期信号を生成する。なお、本実施形態においては、ポリゴンミラー103と感光体22の間に、ポリゴンミラーの反射光をさらに反射するミラー104が設けられている。なお、光源107が照射した光は、感光体22に到達するまでに図示しない各種レンズも経由する。
続いて、レーザ駆動回路130の回路構成について図3(B)を用いて説明する。光源107のアノードは電源Vccに接続され、カソードは、スイッチング回路106(SW1)及び116(SW2)に接続されている。スイッチング回路106は、OR回路124の出力によりオン・オフ制御され、オン状態においては値Idrvの電流を光源107に生じさせる。ここで、OR回路124には、エンジン制御部54が出力するSW1_ON信号と、ビデオコントローラ123が出力するビデオ信号が入力される。なお、値Idrvは、光量制御回路325により制御される。同様に、スイッチング回路116は、エンジン制御部54が出力するSW2_ON信号によりオン・オフ制御され、オン状態においては値Ibの電流を光源107に生じさせる。なお、値Ibは、光量制御回路326により制御される。また、光源107の光量を監視するためのフォトダイオード108のカソードは電源Vccに接続されており、フォトダイオード108は光源107の発光量に比例した監視電流を出力する。監視電流は、電流電圧変換回路(IV)109において電圧に変換され、光量制御回路325及び326に出力される。
光量制御回路325は、電流電圧変換回路(IV)109の出力に基づき、電流Idrvが、エンジン制御部54が出力する目標値Target1となる様にスイッチング回路106を制御する。同様に、光量制御回路326は、電流電圧変換回路(IV)109の出力に基づき、電流Ibが、エンジン制御部54が出力する目標値Target2となる様にスイッチング回路116を制御する。なお、エンジン制御部54が出力するSH1信号及びSH2信号は、それぞれ、光量制御回路325及び光量制御回路326による光量調整を実行させるための信号である。
光量制御回路325により光量制御を実行する場合、エンジン制御部54は、SW1_ON信号を"ハイ"状態に固定し、これにより光源107をオン状態に固定する。また、このときエンジン制御部54は、SH1信号も光量制御回路325による光量調整を実行させる値に設定する。なお、SH1信号が、光量調整を実行させない値に設定されると、光量制御回路325は、最後に行った光量調整で決定した値をスイッチング回路106に固定的に出力する様になる。また、光量制御回路326により、光量制御を実行する場合、エンジン制御部54は、SW2_ON信号を"ハイ"状態に固定し、これにより光源107をオン状態に固定する。また、このときエンジン制御部54は、SH2信号も光量制御回路326による光量調整を実行させる値に設定する。なお、SH2信号が、光量調整を実行させない値に設定されると、光量制御回路326は、最後に行った光量調整で決定した値をスイッチング回路116に固定的に出力する様になる。
本実施形態では、画像形成時にはスイッチング回路106のみを使用する。具体的には、画像形成時、エンジン制御部54は、ビーム検出センサ121からの同期信号に基づき感光体22の画像領域を走査しているのか非画像領域を走査しているのかを判定する。そして、画像領域を走査している間、エンジン制御部54は、SH1信号により光量制御回路325がスイッチング回路106に出力する値を固定させ、SW1_ON信号及びSW2_ON信号を"ロー"状態にする。したがって、光源107は、ビデオコントローラ123が出力するビデオ信号に応じてオン・オフする。一方、感光体22の非画像領域を走査している間、SH1信号により光量制御回路325による光量制御を活性化させ、SW1_ON信号を"ハイ"状態にして光量調整を行う。
これに対し、色ずれ補正制御時には、光量制御回路325及び326の両方を使用して光量制御を行い、さらに、スイッチング回路106及び116を使用して潜像マークを形成する。なお、色ずれ補正制御時の光量制御と、潜像マークの形成についての詳細は後述する。
本実施形態においては、図4に示す様に、位置ずれ補正用静電潜像である潜像マーク80を複数個、感光体22に形成する。潜像マーク80は、主走査方向においては、最大限の幅で形成し、搬送方向においては、所定の走査線数、例えば、30ライン程度の幅とすることができる。さらに、隣接する潜像マーク80間の間隔についても、潜像マーク80の副走査方向の幅と同程度、つまり、例えば、30ラインとし、感光体22の一周に渡り形成することができる。なお、主走査方向の幅については、良好な検出結果を得るために、最大幅の半分以上の幅で形成することができる。また、主走査方向については、画像領域の幅以上とすることもできる。なお、各色の感光体22に潜像マーク80を形成するに当たり、各感光体22の位相を検出して、各感光体22の位相を所定の状態に合わせる。これは、各感光体22の回転速度(周面速度)に変動がある場合の影響を抑制するためである。
図5(A)は、潜像マーク80が、帯電ローラ23の対向位置に到達した時の、検出電圧56を示している。潜像マーク80が帯電ローラ23の対向位置に到達すると、検出電圧56は、一旦減少し、その後、復帰する。ここで、検出電圧56が減少する理由について説明する。図5(B)は、複数の潜像マーク80を形成したときの感光体22の表面電位と副走査方向の位置との関係を示す図である。なお、感光体22の暗電位をVD(例えば−700V)とし、明電位をVL(例えば−100V)とし、帯電ローラ23の帯電バイアス電位をVC(例えば−1000V)としている。
潜像マーク80が形成されている領域93では、帯電ローラ23と感光体22との電位差96が、それ以外の領域における電位差95と比べ大きくなる。このため、潜像マーク80が帯電ローラ23の対向位置に到達すると、帯電ローラ23に流れる電流値は増加する。そして、この電流増加に伴い、オペアンプ70が出力する検出電圧56の電圧値が下がることになる。このように検出電圧56は、感光体22の表面電位を反映したものとなっている。なお、潜像マーク80にトナーが乗ったとしても、暗電位VDと差がある限り、潜像マーク80の検出は可能である。つまり、潜像マーク80は、トナーが付着した状態であっても良く、本実施形態における潜像マーク80は、トナーが付着した状態も含むものである。
続いて、感光体22の使用による検出電圧56の変化とその影響について図6を用いて説明する。図6(A)は、使用期間の短い感光体22に複数の潜像マーク80を形成したときの検出電圧56の時間変化を示し、図6(C)は、そのときの二値化電圧561を示している。図6(A)に示す様に、潜像マーク80の非形成領域における出力は一定値で安定している。一方、図6(B)は、印刷数が増大して劣化した感光体22に複数の潜像マーク80を形成したときの検出電圧56の時間変化を示し、図6(D)は、そのときの二値化電圧561を示している。感光体22が劣化すると、図6(B)に示す様に、潜像マーク80の非形成領域における出力が全体的に低くなり、また、正弦波状に変動する。これは、感光体22の表層の感光層の膜厚が、感光体22の回転によって徐々に摩耗し薄くなることに起因する。感光層が薄くなることで感光体22のインピーダンスが低くなり、その結果、帯電ローラ23経由で流れる電流量が多くなる。さらに感光体22は、軸の偏心があると、その周方向における感光層の摩耗量が異なることになる。そのため、印刷枚数が増えて感光体22の回転時間が長くなるにつれ、帯電ローラ23に流れる電流が増大し、また感光体22の回転周期の正弦波状の変動が発生するようになる。この場合、図6(D)に示す様に、パルス信号である二値化電圧561のデューティ比は50%ではなくなり、位置ずれの検出精度が劣化する。本実施形態においては、劣化した感光体22においても、デューティ比の変動を抑える様に、コンパレータ74に入力する基準電圧75と、潜像マーク80を形成する際の光源107の発光量を調整する。以下、詳細について説明する。
[基準電圧75(Vref)の補正]
まず、図7及び図8を用いて基準電圧75の補正処理について説明する。図7のS10で、エンジン制御部54は、図8に示すデューティ比検出処理を実行する。エンジン制御部54は、図8のS20で、20個の潜像マーク80を形成し検出する。なお、以下では、デューティ比検出処理において、20個の潜像マーク80を形成するものとして説明を行うが、形成する潜像マーク80の数は、20個に限定されず、任意の数とすることができる。なお、このとき、エンジン制御部54は、コンパレータ74が出力するパルス信号(二値化電圧561)の立ち上がりエッジ及び立下りエッジを計40個検出するが、その検出時刻を検出順にt(1)〜t(40)とする。この場合、j=1〜20とすると、立ち上がりエッジの検出時刻はt(2j−1)となり、立下りエッジの検出時刻はt(2j)となる。
まず、図7及び図8を用いて基準電圧75の補正処理について説明する。図7のS10で、エンジン制御部54は、図8に示すデューティ比検出処理を実行する。エンジン制御部54は、図8のS20で、20個の潜像マーク80を形成し検出する。なお、以下では、デューティ比検出処理において、20個の潜像マーク80を形成するものとして説明を行うが、形成する潜像マーク80の数は、20個に限定されず、任意の数とすることができる。なお、このとき、エンジン制御部54は、コンパレータ74が出力するパルス信号(二値化電圧561)の立ち上がりエッジ及び立下りエッジを計40個検出するが、その検出時刻を検出順にt(1)〜t(40)とする。この場合、j=1〜20とすると、立ち上がりエッジの検出時刻はt(2j−1)となり、立下りエッジの検出時刻はt(2j)となる。
続いて、エンジン制御部54は、S21でカウンタjを1に初期化する。続いて、エンジン制御部54は、S22でj番目のハイ幅HW(j)をt(2j)−t(2j−1)で計算し、j番目のロー幅LW(j)をt(2j+1)−t(2j)で計算する。その後、エンジン制御部54は、S23でj番目のデューティ比D(j)を、HW(j)とLW(j)の合計に対するHW(j)の比として求める。エンジン制御部54は、S24でjが19であるかを判定し、19ではない場合には、S25でjを1だけ増やしてS22からの処理を繰り返す。S24でjが19であると、デューティ比検出処理を終了する。
図7に戻り、S11で、エンジン制御部54は、デューティ比検出処理で求めたデューティ比D(j)(j=1〜19)の平均値を求める。エンジン制御部54は、S11で求めたデューティ比の平均値が許容範囲であるかを判定する。例えば、許容範囲を0.45〜0.55とする。この場合、S11で求めたデューティ比が0.51であると、許容範囲内と判定する。許容範囲内であると、エンジン制御部54は、基準電圧75の補正は必要が無いと判定して処理を終了する。一方、エンジン制御部54は、S11で求めたデューティ比の平均値が許容範囲内ではないと、S13において、デューティ比の平均値に基づき、基準電圧の補正値を算出する。なお、補正値は、例えば、図9(A)に示す、デューティ比の平均値と補正値の関係を示すテーブルにより決定する。図9(A)に示すテーブルは、例えば、予めEEPROM324に保存しておく。なお、デューティ比の平均値が、図9(A)のテーブルに示す値の間の値である場合には、その前後の値の線形補間により補正値を求める。なお、補正値は図9(A)に示すテーブルを用いる以外にも、デューティ比の平均値と補正値の関係を示す計算式により求めることもできる。エンジン制御部54は、S14において、現在の基準電圧75に、補正値を加算することで補正後の基準電圧75を求める。
図10(A)は、検出電圧56と、補正前の基準電圧75(Vref1)を示し、図10(B)は、そのときの二値化電圧561を示している。図10(B)に示す様に、二値化電圧561のデューティ比は時間と共に変動している。図10(C)は、図10(A)と同じ検出電圧と、図8で示す処理により求めた基準電圧75(Vref2)を示し、図10(D)は、更新後の基準電圧(Vref2)で二値化したときの二値化電圧を示している。図10(D)では、デューティ比の変動が抑えられているのが分かる。
[正弦波状の変動に対する補正]
続いて、感光体22に発生する検出電圧56の正弦波状の変動の補正について説明する。図11(A)は、検出電圧56に正弦波状の変動が発生している状態を示している。本実施形態においては、正弦波の振幅及び周期に応じてスイッチング回路116に流れる電流Ibを変化させる。具体的には、二値化電圧のデューティ比が小さい場合には、帯電ローラ23との間で流れる電流が少ないと判定して、電流Ibを多くする。なお、スイッチング回路106に流れる電流Idrvは一定とする。なお、潜像マーク80は、電流Ibと電流Idrvの和を駆動電流として光源107に流すことで形成される。図11(B)に、図11(A)に示す正弦波状の変動が発生している場合において、潜像マーク80を形成する際に光源107に流す駆動電流を示す。また、図11(C)に、図11(B)に示す駆動電流で形成した潜像マーク80を検出した際の検出電圧56を示す。図11(C)においては、検出電圧56の正弦波状の変動が抑圧されていることが分かる。
続いて、感光体22に発生する検出電圧56の正弦波状の変動の補正について説明する。図11(A)は、検出電圧56に正弦波状の変動が発生している状態を示している。本実施形態においては、正弦波の振幅及び周期に応じてスイッチング回路116に流れる電流Ibを変化させる。具体的には、二値化電圧のデューティ比が小さい場合には、帯電ローラ23との間で流れる電流が少ないと判定して、電流Ibを多くする。なお、スイッチング回路106に流れる電流Idrvは一定とする。なお、潜像マーク80は、電流Ibと電流Idrvの和を駆動電流として光源107に流すことで形成される。図11(B)に、図11(A)に示す正弦波状の変動が発生している場合において、潜像マーク80を形成する際に光源107に流す駆動電流を示す。また、図11(C)に、図11(B)に示す駆動電流で形成した潜像マーク80を検出した際の検出電圧56を示す。図11(C)においては、検出電圧56の正弦波状の変動が抑圧されていることが分かる。
続いて、図12を用いて電流値Ibの決定方法について説明する。エンジン制御部54は、S30において、図8に示すデューティ比検出処理を行い、デューティ比D(1)〜D(19)を求める。続いて、エンジン制御部54は、S31において、デューティ比D(1)〜D(19)の最大値を判定し、判定した最大値とデューティ比D(1)〜D(19)との差分を、S32でそれぞれ求める。エンジン制御部54は、各差分に基づき、各時刻における電流値Ibを求める。なお、電流値Ibは、例えば、図9(B)に示す、差分と電流値Ibとの関係を示すテーブルにより決定する。図9(B)に示すテーブルは、例えば、予めEEPROM324に保存しておく。なお、差分が、図9(B)のテーブルに示す値の間の値である場合には、その前後の値の線形補間により電流値Ibを求める。なお、電流値Ibは図9(B)に示すテーブルを用いる以外にも、デューティ比の平均値と補正値の関係を示す計算式により求めることもできる。なお、上記説明では、簡単のため、電流値Ibを求めるものとしたが、正確には、電流値Ibを決定する、図3(B)のTarget2の値を決定する。
続いて、エンジン制御部54が、図12の処理で求めたTarget2の値を使用して潜像マーク80を形成する処理について図13を用いて説明する。なお、以下の説明においては、SH1信号及びSH2信号がロー状態のときに光量制御回路325及び326は光量制御を行い、ハイ状態のときには行わないものとする。エンジン制御部54は、S40で感光体22の位相を検出し、所定の位相となるまで待機する。感光体22が所定の位相となると、エンジン制御部54は、S41からS43で、光量制御回路325に光量制御を行わせて電流値Idrvを決定する。具体的には、S41でTarget1を設定し、SW1_ON信号をハイ状態とし、SH1信号をロー状態とする。エンジン制御部54は、S42で光源107の発光量が目標値となるのに必要な所定時間だけ待機し、その後、S43で、SH1信号をハイ状態とし、SW1_ON信号をロー状態とする。続いて、エンジン制御部54は、S44以降の処理で所定数の潜像マーク80、本例では、20個の潜像マーク80を形成する。
具体的には、S44において、エンジン制御部54はカウンタiを1に初期化する。続いて、エンジン制御部54は、S45で、図12の処理で求めた最初のTarget2を設定し、SW2_ON信号をハイ状態とし、SH2信号をロー状態として、電流値Ibの制御を光量制御回路326に行わせる。続いて、エンジン制御部54は、S46において、潜像マーク間の間隔に相当する幅だけラインを形成する。図13の処理のS45とS52の間の繰り返しの2回目以降においては、S46の処理は、潜像マーク80間の領域を形成することに相当する。しかしながら、1回目の処理では、最初の潜像マーク80の前の領域の形成に対応する。続いて、エンジン制御部54は、S47で、SH2信号をハイ状態にして電流値Ibを固定し、さらに、SW1_ON信号をハイ状態として電流値Idrvも光源107を流れる様にする。よって、光源107には電流値Idrvと電流値Ibの和に相当する電流が流れることになる。その後、エンジン制御部54は、S48で副走査方向に所定の幅を有する潜像マーク80を形成し、形成後、S49でSW1_ON信号をロー状態として電流Idrvを流すことを停止する。エンジン制御部54は、S50で所定数、本例では20個の潜像マーク80を形成したかを判定し、形成していない場合には、S52でカウンタiを1だけ増加させて、S45からの処理を繰り返す。一方、S50で所定数の潜像マーク80を形成したと判定すると、S51でSW2_ON信号ロー状態として光源107の発光を停止して処理を終了する。
以下、本実施形態における色ずれ補正制御の概略について説明する。まず、エンジン制御部54は、中間転写ベルト30に現像剤像による色ずれの検出パターンを形成し、検出センサ40により基準色に対する、他の色の相対位置を測定して色ずれ量を判断する。そして、エンジン制御部54は、判断した色ずれ量を小さくするように画像形成条件、例えば、スキャナユニット20が感光体22にレーザ光を照射するタイミングを調整する。
現像剤像を使用しての色ずれ補正後の色ずれが少ない状態において、感光体22は、潜像マーク80による色ずれ補正のための基準値を取得する。具体的には、複数の潜像マークを各感光体22に形成し、形成した潜像マークが帯電ローラ23の対向位置に到達する時刻を検出電圧56により判定して基準値を求める。その後、連続印刷などで装置内温度が変化した際等に行う色ずれ補正制御においては、形成する潜像マークと上記基準値に基づき色ずれ量を判断して色ずれの補正を行う。なお、以下では、色ずれの補正については、レーザ光の照射タイミングを制御することで行うものとするが、例えば、感光体22の速度を制御しても、スキャナユニット20に含まれる反射ミラーのメカ的な位置を制御しても良い。
以下、色ずれ補正制御の詳細について図14を用いて説明する。図14のS60において、エンジン制御部54は、中間転写ベルト30に色ずれ検出用の現像剤像である検出パターンを形成する。図15は、検出パターンの例である。図15において、マーク400及び401は、中間転写ベルト30の移動方向(副走査方向)の色ずれ量を検出するためのパターンである。また、マーク402及び403は、中間転写ベルト30の移動方向と直交する主走査方向の色ずれ量を検出するためのパターンである。なお、図15の矢印は、中間転写ベルト30の移動方向であり、副走査方向に対応する。図15の例において、マーク402及び403は、主走査方向に対して45度だけ傾いている。なお、マーク400から403の参照符号の末尾の文字、Y、M、C、Bkは、それぞれ、対応するマークがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの現像剤で形成されていることを示している。また、各マークのtsf1〜4、tmf1〜4、tsr1〜4、tmr1〜4は、検出センサ40が検出した対応するマークの検出タイミングを示している。なお、検出センサ40によるこれらマークの検出は、例えば、マークに光を照射したときの反射光により行う等、周知の技術を使用することができる。
以下、イエローを基準色とし、代表してマゼンタの位置の補正について説明する。しかしながら、他のシアン及びブラックの位置の補正についても同様である。中間転写ベルト30の移動速度をv(mm/s)とし、イエローのマーク400及び401と、マゼンタのマーク400及び401との理論距離をdsMとする。この場合、マゼンタの副走査方向の色ずれ量δesMは、
δesM=v×{(tsf2−tsf1)+(tsr2−tsr1)}/2−dsM
で表される。
δesM=v×{(tsf2−tsf1)+(tsr2−tsr1)}/2−dsM
で表される。
また、主走査方向に関して、例えば、左側のマゼンタの色ずれ量δemfMは、
δemfM=v×(tmf2−tsf2)−v×(tmf1−tsf1)
で表される。右側のマゼンタの色ずれ量δemrMについても同様である。なお、δemfM及びδemrMの正負は、主走査方向におけるずれの方向を表している。エンジン制御部54は、δemfMからマゼンタの色の書き出し位置を補正し、δemrM−δemfMから主走査方向の幅、つまり、主走査倍率を補正する。なお、主走査倍率に誤差がある場合、書き出し位置はδemfMのみでなく、主走査倍率を補正することに伴い変化した画像周波数(画像クロック)の変化量を加味して算出する。エンジン制御部54は、演算した色ずれ量を解消するように、例えば、スキャナユニット20によるレーザ光の出射タイミングを変更する。例えば、副走査方向の色ずれ量が4ライン分であれば、エンジン制御部54は、マゼンタの静電潜像を形成するレーザ光の出射タイミングを4ライン分調整する。この様に、S60の処理により、後続する基準値の取得処理を、色ずれ量を小さくした状態で行うことができる。
δemfM=v×(tmf2−tsf2)−v×(tmf1−tsf1)
で表される。右側のマゼンタの色ずれ量δemrMについても同様である。なお、δemfM及びδemrMの正負は、主走査方向におけるずれの方向を表している。エンジン制御部54は、δemfMからマゼンタの色の書き出し位置を補正し、δemrM−δemfMから主走査方向の幅、つまり、主走査倍率を補正する。なお、主走査倍率に誤差がある場合、書き出し位置はδemfMのみでなく、主走査倍率を補正することに伴い変化した画像周波数(画像クロック)の変化量を加味して算出する。エンジン制御部54は、演算した色ずれ量を解消するように、例えば、スキャナユニット20によるレーザ光の出射タイミングを変更する。例えば、副走査方向の色ずれ量が4ライン分であれば、エンジン制御部54は、マゼンタの静電潜像を形成するレーザ光の出射タイミングを4ライン分調整する。この様に、S60の処理により、後続する基準値の取得処理を、色ずれ量を小さくした状態で行うことができる。
図14に戻り、S61で、エンジン制御部54は、図7を用いて説明した基準電圧75の補正処理を実行する。その後、S62で、エンジン制御部54は、図12を用いて説明した電流Ibの決定処理、つまり、検出電圧56に生じる正弦波状の変動の補正処理を実行する。その後、S63で、エンジン制御部54は、図7を用いて説明した基準電圧75の補正処理を再度実行する。なお、S62の後に、S63で閾値を再度補正するのは、図11に示す様に、正弦波状の変動の補正処理により、検出電圧56の振幅が変動し、よって、デューティ比も変動するからである。
その後、S64で、エンジン制御部54は、各感光体22にそれぞれ複数の潜像マークを形成する。潜像マークの形成数は、任意であるが、本例では20とする。なお、潜像マーク80の形成は、図13で説明した様に行う。なお、潜像マークの形成時、現像スリーブ24は感光体22から離隔させ、潜像マークが現像されない様にし、1次転写ローラ26も感光体22から離隔させる。なお、1次転写ローラ26については、印加電圧をオフ(ゼロ)に設定し、通常の画像形成時よりも感光体22への作用が小さくなるようしても良い。また、現像スリーブ24については、通常とは逆極性のバイアス電圧を印加することで、現像剤を付着させないようにしても良い。さらに、感光体22と現像スリーブ24とを非接触状態にし、直流バイアスに交流バイアスを重畳させて電圧印加を行うジャンピング現像方式を使用している場合には、現像スリーブ24への電圧印加をオフにするのみで良い。
次に、エンジン制御部54は、S65において、各感光体22に形成した各潜像マーク80の各エッジを、検出電圧56に基づき検出する。なお、このときの基準電圧75は、S63で決定した値を使用する。検出電圧56は、1つの潜像マーク80により、一旦減少して元の値に戻るので、図2(B)のコンパレータ74は、1つの潜像マーク80の通過により、立ち上がりと立下りの2つのエッジを出力する。よって、例えば、各色について20個の潜像マーク80を形成すると、エンジン制御部54は、各色について、それぞれ、40個のエッジを検出する。なお、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックそれぞれのエッジの検出時刻ty(k)、tm(k)、tc(k)tbk(k)を、エンジン制御部54はRAM323に保存する。
エンジン制御部54は、S66においてイエローを基準とする、マゼンタ、シアン、ブラックそれぞれの基準値esYM、esYC、esYBkをそれぞれ以下の式で計算する。なお、基準とする色をここではイエローとするが、基準とする色はイエローに限定されない。
各基準値は、対応する色の各潜像マーク80で検出する2つのエッジの中心の平均値と、基準色であるイエローの各潜像マーク80で検出する2つのエッジの中心の平均値との差分である。なお、基準値は、CPU321がプログラムに基づき演算を行っても良いし、ハードウェア回路やテーブルを用いて行っても良い。エンジン制御部54は、計算した各基準値を、感光体22の回転周期の成分をキャンセルした色ずれ量を示すデータとしてEEPROM324に保存する。
続いて、図16を用いて本実施形態における色ずれ補正制御を説明する。エンジン制御部54は、S70において、図14のS61からS64の処理を実行して複数の潜像マーク80を各感光体22にそれぞれ形成する。エンジン制御部54は、S71で各感光体22の潜像マーク80を検出してその時刻をRAM323に保存する。その後、エンジン制御部54は、S72において、ΔesYM、ΔesYC及びΔesYBkを、それぞれ、以下の式により計算し、RAM323に保存する。
エンジン制御部54は、S73で、ΔesYMと、マゼンタの基準値であるesYMとの大小を比較する。具体的には、ΔesYMからesYMを引いた値が0以上であるか否かを判定する。差分が0以上である場合、これは、イエローを基準にしたときのマゼンタの検出タイミングが遅れていることを示すので、エンジン制御部54は、S74において、マゼンタに対応するレーザ光の照射タイミングを早める。なお、早める量は、差分値により特定できる。他方、差分が0未満である場合、これは、イエローを基準にしたときのマゼンタの検出タイミングが早いことを示すので、エンジン制御部54は、S75において、マゼンタに対応するレーザ光の照射タイミングを遅らせる。これによりイエローとマゼンタとの色ずれ量を抑制することができる。このとき、レーザの発光は1ライン単位で行われるので、差分を1ライン単位に換算して、最も色ずれ量が小さくなるようにレーザ光の発光タイミングを制御する。エンジン制御部54はシアンに対し上記と同様の処理をS76からS78において行い、ブラックに対し上記と同様の処理をS79からS81おいて行う。このようにして、その時の色ずれ状態を、基準とした色ずれ状態(基準状態)に戻すことができる。
以上、本実施形態では、基準電圧75と、潜像マーク80を形成する際の光源107の発光量を制御して、感光体22が磨耗により劣化しても検出電圧のデューティ比の変動を抑える。この構成により、潜像マーク80の位置の検出精度を高めることができる。なお、本実施形態においては、帯電ローラ23a〜23dにそれぞれ対応する帯電電源回路43a〜43dを設け、各帯電電源回路43a〜43dに対応する電流検出回路50をそれぞれ設けるものであった。しかしながら、帯電ローラ23a〜23dに対して共通した1つの電流検出回路50を設ける構成とすることもできる。
<第二実施形態>
第一実施形態では、検出電圧56のデューティ比に応じて、基準電圧75と、光源107の駆動電流を調整していた。本実施形態では、検出電圧56のパルス幅に応じて、基準電圧75と、光源107の駆動電流を調整する。以下、本実施形態について、第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一実施形態にて既に説明した内容については説明を省略する。
第一実施形態では、検出電圧56のデューティ比に応じて、基準電圧75と、光源107の駆動電流を調整していた。本実施形態では、検出電圧56のパルス幅に応じて、基準電圧75と、光源107の駆動電流を調整する。以下、本実施形態について、第一実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第一実施形態にて既に説明した内容については説明を省略する。
[基準電圧75(Vref)の補正]
まず、図17及び図18を用いて基準電圧75の補正処理について説明する。図17のS90で、エンジン制御部54は、図18に示すハイ幅検出処理を実行する。エンジン制御部54は、図18のS100で、20個の潜像マーク80を形成し検出する。なお、以下では、ハイ幅検出処理において、20個の潜像マーク80を形成するものとして説明を行うが、形成する潜像マーク80の数は、20個に限定されず、任意の数とすることができる。なお、このとき、エンジン制御部54は、コンパレータ74が出力するパルス信号(二値化電圧561)の立ち上がりエッジ及び立下りエッジを計40個検出するが、その検出時刻を検出順にt(1)〜t(40)とする。この場合、j=1〜20とすると、立ち上がりエッジの検出時刻はt(2j−1)となり、立下りエッジの検出時刻はt(2j)となる。
まず、図17及び図18を用いて基準電圧75の補正処理について説明する。図17のS90で、エンジン制御部54は、図18に示すハイ幅検出処理を実行する。エンジン制御部54は、図18のS100で、20個の潜像マーク80を形成し検出する。なお、以下では、ハイ幅検出処理において、20個の潜像マーク80を形成するものとして説明を行うが、形成する潜像マーク80の数は、20個に限定されず、任意の数とすることができる。なお、このとき、エンジン制御部54は、コンパレータ74が出力するパルス信号(二値化電圧561)の立ち上がりエッジ及び立下りエッジを計40個検出するが、その検出時刻を検出順にt(1)〜t(40)とする。この場合、j=1〜20とすると、立ち上がりエッジの検出時刻はt(2j−1)となり、立下りエッジの検出時刻はt(2j)となる。
続いて、エンジン制御部54は、S101でカウンタjを1に初期化する。続いて、エンジン制御部54は、S102でj番目のハイ幅HW(j)をt(2j)−t(2j−1)で計算する。その後、エンジン制御部54は、S103でjが20であるかを判定し、20ではない場合には、S104でjを1だけ増やしてS102からの処理を繰り返す。S103でjが20であると、ハイ幅検出処理を終了する。
図17に戻り、S91で、エンジン制御部54は、ハイ幅検出処理で求めたハイ幅HW(j)(j=1〜20)の平均値を求める。エンジン制御部54は、S91で求めたハイ幅の平均値が許容範囲であるかをS92で判定する。許容範囲内であると、エンジン制御部54は、基準電圧75の補正は必要が無いと判定して処理を終了する。一方、許容範囲内ではないと、エンジン制御部54は、S93において、ハイ幅の平均値に基づき、基準電圧の補正値を算出する。なお、補正値の算出は、第一実施形態と同様に、ハイ幅と補正値の関係を示すテーブルや、計算式により決定する。エンジン制御部54は、S94において、現在の基準電圧75に、補正値を加算することで補正後の基準電圧75を求める。
[正弦波状の変動に対する補正]
続いて、感光体22に発生する検出電圧56の正弦波状の変動の補正について図19を用いて説明する。エンジン制御部54は、S110において、図18に示すハイ幅検出処理を行い、ハイ幅HW(1)〜D(20)を求める。続いて、エンジン制御部54は、S111において、ハイ幅HW(1)〜D(20)の最大値を判定し、判定した最大値とハイ幅HW(1)〜D(20)との差分を、S112でそれぞれ求める。エンジン制御部54は、S113で各差分に基づき、各時刻における電流値Ibを求める。なお、電流値Ibの算出には、第一実施形態と同様に、差分と電流値Ibとの関係を示すテーブルや計算式を使用する。
続いて、感光体22に発生する検出電圧56の正弦波状の変動の補正について図19を用いて説明する。エンジン制御部54は、S110において、図18に示すハイ幅検出処理を行い、ハイ幅HW(1)〜D(20)を求める。続いて、エンジン制御部54は、S111において、ハイ幅HW(1)〜D(20)の最大値を判定し、判定した最大値とハイ幅HW(1)〜D(20)との差分を、S112でそれぞれ求める。エンジン制御部54は、S113で各差分に基づき、各時刻における電流値Ibを求める。なお、電流値Ibの算出には、第一実施形態と同様に、差分と電流値Ibとの関係を示すテーブルや計算式を使用する。
なお、本実施形態では、パルス幅であるハイ幅を使用するものとしたが、パルス間の幅であるロー幅を使用することも同様に可能である。また、上記各実施形態では、電流検出回路50を、帯電電源回路43に設けて潜像マーク80を検出していた。しかしながら、同様の原理により、電流検出回路50を、現像電源回路44や、1次転写電源回路46に設け、現像スリーブ24や、1次転写ローラ26を経由して流れる電流により潜像マーク80を検出する構成とすることもできる。
さらに、上述した各実施形態では、感光体22に形成した静電潜像を、プロセス部と感光体22との間で流れる電流の変化により検出していた。言い換えると、感光体22の表面の電位の変化を、プロセス部と感光体22との間で流れる電流の変化により検出していた。しかしながら、例えば、中間転写ベルト30への一次転写として定電流制御を使用する場合には、感光体22の表面の電位の変化は、一次転写電源回路46が出力する電圧の変化として検出される。つまり、プロセス部に対する電源回路の出力電流のみならず、出力電圧により潜像マーク80を検出する構成とすることもできる。
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (17)
- 回転駆動される感光体と、前記感光体を光で走査することで前記感光体に静電潜像を形成する走査手段と、画像形成のために前記感光体に作用するプロセス手段と、を含む画像形成手段と、
色ずれ補正のための補正用静電潜像を前記感光体に形成する形成手段と、
前記プロセス手段に対応する電源手段と、
前記感光体に形成された補正用静電潜像が前記プロセス手段の対向位置を通過するときの前記電源手段の出力を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づき、色ずれ補正制御を行う制御手段と、
を備えており、
前記制御手段は、前記検出手段による検出結果に基づき、前記走査手段に供給される電流を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記感光体の磨耗に応じて、前記走査手段に供給される電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記走査手段に供給される電流を制御することで、前記補正用静電潜像を形成する際の前記走査手段の発光量を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を閾値により二値化したパルス信号のデューティ比により、前記補正用静電潜像を形成する際の発光量を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を閾値により二値化したパルス信号のパルス幅又はパルス間の幅により、前記補正用静電潜像を形成する際の発光量を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出結果と閾値を比較することで色ずれ補正制御を行う際に、前記感光体の磨耗に応じて、前記閾値を補正することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を前記閾値により二値化したパルス信号のデューティ比により、前記閾値を補正することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を前記閾値により二値化したパルス信号のパルス幅又はパルス間の幅により、前記閾値を補正することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記閾値を補正し、補正後の閾値を使用して前記補正用静電潜像を形成する際の発光量を決定し、前記決定した発光量で前記補正用静電潜像を形成し、前記補正後の閾値で前記検出手段の検出結果を二値化したパルス信号により前記補正後の閾値を再度補正することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
- 回転駆動される感光体と、前記感光体を光で走査することで前記感光体に静電潜像を形成する走査手段と、画像形成のために前記感光体に作用するプロセス手段と、を含む画像形成手段と、
色ずれ補正のための補正用静電潜像を前記感光体に形成する形成手段と、
前記プロセス手段に対応する電源手段と、
前記感光体に形成された補正用静電潜像が前記プロセス手段の対向位置を通過するときの前記電源手段の出力を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果と閾値とを比較して色ずれ補正制御を行う際に、前記検出結果に基づき前記閾値を補正する制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記感光体の磨耗により生じる前記感光体のインピーダンスの変化に応じて、前記閾値を補正することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を前記閾値により二値化したパルス信号のデューティ比により、前記閾値を補正することを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果を前記閾値により二値化したパルス信号のパルス幅又はパルス間の幅により、前記閾値を補正することを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記感光体の磨耗に応じて、前記走査手段に供給される電流を制御することにより、前記補正用静電潜像を形成する際の前記走査手段の発光量を制御することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、補正後の前記閾値により前記検出手段の検出結果を二値化したパルス信号のデューティ比により、前記補正用静電潜像を形成する際の発光量を決定することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、補正後の前記閾値により前記検出手段の検出結果を二値化したパルス信号のパルス幅又はパルス間の幅により、前記補正用静電潜像を形成する際の発光量を決定することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記補正用静電潜像を形成する際の前記走査手段の発光量を変更した後、再度、前記閾値を補正することを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013120099A JP2014238459A (ja) | 2013-06-06 | 2013-06-06 | 画像形成装置 |
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2013
- 2013-06-06 JP JP2013120099A patent/JP2014238459A/ja active Pending
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