JP2014237118A - 太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置 - Google Patents

太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽による加熱エネルギ−と発電エネルギ−を用いて、海水や井戸の鹹水などを淡水化する、太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置が要求されている。
【解決手段】15℃前後の海水で過熱水蒸気凝縮装置内部の鎧型凝縮板を冷却しながら太陽熱温水器で60℃前後に加熱された温海水を過熱水蒸気発生ボイラ−に供給し、太陽光発電パネルで発電した直流をパルスと極性変換しながら高周波振動機により前後に振動する複合電極に給電して電気分解によりHHOガスを効率良く発生させる。HHOガスを気水分離サイクロンと逆火防止装置を介して加熱水蒸気発生ボイラ−のHHOバ−ナ−で燃焼させ過熱水蒸気発生体を加熱して100℃以上の過熱水蒸気を発生させる。過熱水蒸気を過熱水蒸気凝縮装置内の下側から旋回噴射しながら蒸発させることで塩類を分離し、蒸発した気体を鎧型凝縮板で凝縮させることで、効率良く淡水を造水することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽エネルギ−を利用し、海水、塩分を含んだ地下水(鹹水)、塩分を含んだ河川水を太陽熱で加熱し、更に太陽光発電で発生させた電力で海水を電気分解して発生したHHOガス(水素2対酸素1の混合ガス)の燃焼で再加熱して発生した過熱水蒸気を冷却する、蒸留法により淡水を得る淡水化装置及びその操作方法に関するものである。
近年地球環境の悪化が問題となっており、電気や化石燃料を使用しない再生可能エネルギ−による淡水化の研究が模索されている中、無尽蔵な太陽エネルギ−を如何に効率よく利用するかは今後ますます重要となる課題である。地球規模での環境悪化や化石燃料の枯渇さらに人口の爆発的増加で、特に飲料水となる太陽エネルギ−を利用した淡水の確保は最も実現の急がれる緊急事項であり、それを解決するため様々な発明がなされていた。
太陽エネルギ−を利用した方法として、温室の内部の遠心力噴霧装置で海水を霧化して網に向けて噴射して蒸発させ、温室の天井や壁部に付着させ凝縮し淡水を造水する海水淡水化装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。然し乍らこの海水淡水化装置は、大きな温室が必要で熱損失も多く、効率の良い海水の造水方法が要求されていた。
太陽熱で加熱した熱媒により原水蒸発缶を加熱して水蒸気を発生させて、海水タンク内で加熱して蒸発させ凝縮して淡水を造水する海水淡水化装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。然し乍らこの方法では、太陽エネルギ−による熱媒体の加熱だけであり熱損失も多く装置も大型なため、効率の良い海水の造水方法が要求されていた。
類似した方法として、太陽光の透過する蒸発室内に設置した蒸発用水槽の上方に設けた集光レンズで海水を蒸発させ、除湿機により結露させて淡水を造水する海水淡水化装置が知られている(例えば、特許文献3参照。)。然し乍らこの方法も、太陽エネルギ−による加熱だけであり熱損失も多く効率の良い海水の造水方法が要求されていた。
また、太陽光発電の電力により海水の汲み上げポンプと高圧ロ−タリ−ピストンポンプを駆動し、高圧の海水を逆浸透膜を通過させて淡水を造水する海水淡水化装置が知られている(例えば、特許文献4参照。)。然し乍らこの方法も、太陽エネルギ−の利用は発電だけであり、造水するため海水が逆浸透膜を通過させるには超高圧にすることが必要で、太陽エネルギ−だけで作動する海水淡水化装置として造水することが困難であった。
さらにまた、太陽光の運動に合わせて追尾集光した太陽光をレンズを介して熱媒体を加熱するタンクの開口部から加熱し、海水を蒸発させて淡水を造水する海水淡水化装置が知られている(例えば、特許文献5参照。)。然し乍らこの方法は、太陽を追尾集光して得たエネルギ−による加熱だけであり、太陽光をレンズと加熱タンクが連動して移動するため装置も大型となるため、小型で効率の良い海水の造水方法が要求されていた。
特許3250738号公報 再公特許WO97/48646号公報 特開2003−126841号公報 特許3991121号公報 特開2011−27268公報
以上に述べた如く、無尽蔵の太陽エネルギ−を利用した、従来公知の海水から淡水の造水方法では、太陽熱で海水を加熱して蒸発させ冷却することで凝縮して淡水を造水するため構造は甚だ簡単であるが、造水効率が悪い。更に太陽光発電による電力で海水を濾過し、更に超高圧に加圧して逆浸透膜で塩類を分離して淡水を造水する方法も数々提案されているが、いずれも簡易な小型プラントの構成が困難で、大型プラントとなり広大な設置場所が必要で、小型で造水効率の改善とランニングコストの削減が要求されていた。
太陽エネルギ−による淡水の造水装置で、熱帯地域・亜熱帯地域の乾燥地帯や砂漠地帯の海岸線、離島や僻地の他に、災害により水道や電気などインフラ設備が崩壊した地域、天災による地震や津波の被災地に搬送して設置するだけで、直ちに淡水が造水できる装置が存在しないため、その場所で海水及び地下水の鹹水、塩分を含んだ河川水などから太陽エネルギ−だけで効率良く淡水や飲料水が確保できる造水装置が要望されていた。
又、スプレ−フラッシュによる淡水化方法では、蒸発と凝縮による相反する作用に多大のエネルギ−を必要とする他に、真空蒸発部と凝縮器を別個に設けた複雑な構造のものが多く、接続する管路も複雑なため淡水化装置の製造価格も高額となることと、熱損失も多く発生し、メンテナンス及び稼働に専門の技術者が必要なため、造水コストがアップすることにより、大幅な技術改善が必要とされていた。
現在主流とされている逆浸透膜法による淡水化は、淡水化コストを削減するため一日の淡水化能力が一万トン前後の大型の装置であり、海水を加圧して浸透膜の反対側から淡水を回収する方法のため、海水を浸透圧以上の圧力まで加圧する動力費、目詰まりで交換する逆浸透膜の交換費用、逆浸透膜の洗浄に用いた塩酸や逆浸透膜などの廃棄処理費用、メンテナンス費用、保守管理費用も必要なため、造水コストも高額であった。
その上に、植物性・動物性プランクトン、その他環境ホルモン物質、有機物、無機物、窒素・燐などの化学肥料、カドミウム、水銀、鉛、セレン、クロム、マンガンなどの重金属類、PCB、ダイオキシンなどの化学物質を逆浸透膜で完全に除去するためには、逆浸透膜に目詰まりが発生する他、長期間継続して逆浸透膜で濾過した飲料水として飲用するには、潜水艦や掃海艇などの特殊船舶等の他小型装置の設置例はなく、小型で簡単に海水から淡水が造水できる装置が要望されていた。
以上の課題を解決するため本発明はなされたもので、環境に負荷を掛けない無限の自然エネルギ−である太陽による太陽熱と太陽光発電と、海水と過熱水蒸気との温度差発電を利用して、海水や鹹水の他、汚染された河川や地下水などから淡水や飲用水が確保でき、コンパクトでパッケ−ジ化され、設置や移動運搬が簡単で、運転操作に特別な操作や専任の技術者が必要で無く、ランニングコストの安価な、無限の資源である太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置を低価格で提供することを目的とするものである。
そして、本発明は上記の目的を達成するために、淡水化する15℃前後の海水又は地下水の鹹水を海水送水管の途中に設けた揚水ポンプを介して、断熱材で周囲を囲み外気と遮断された過熱水蒸気凝縮装置の外側を囲んだ冷却タンクの中に流入させて、凝縮室内の上側で冷却タンクに接合された鎧型凝縮板を冷却させながら、冷却タンクの上側から温水供給管により2方弁を介して太陽熱温水器の中に送水する。太陽熱温水器の内部で太陽熱エネルギ−の吸収により60℃前後に加熱された温海水を、断熱材で周囲を囲み外気と遮断された過熱水蒸気発生ボイラ−の外側を囲んだ加熱タンクの中に流入させる。
そして、太陽光発電パネルにより発電された直流電流は一度蓄電池に蓄えられる。蓄電池の直流電流を主電源とし、非常用又は蓄電池の電力不足を補うため外部より供給される交流電流を補助電源として直流制御装置に給電し、直流制御装置により極性変換とパルス変換された直流電流をHHOガス発生装置の複合電極に給電し、電解液が充たされたHHOガス発生装置による電気分解により発生したHHOガスを気水分離サイクロンで清浄化させ逆火防止弁を介して、過熱水蒸気発生ボイラ−内の下側に設けたHHOガスバ−ナ−により燃焼させることで加熱タンク内の海水を加熱して100℃以上の過熱水蒸気を発生させ未蒸発の濃塩水をドレンとして排出し、海水により20℃前後に冷却された過熱水蒸気凝縮装置の凝縮室内の下側に設けた過熱水蒸気噴射ノズルから塩類を含んだ過熱水蒸気を噴射しながら凝縮させることで、淡水と濃塩水とに分離するよう構成されている。
また、第2の課題解決手段は、太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置に設けた直流制御装置により極性変換とパルス変換された12Vの直流電流を、HHOガス発生装置の電極収納容器内には設定された液面まで電解液が充たされ、その液中には陰電極と陽電極とを複数交互に配列させた複合電極が浸されており、電極収納容器の外側面に設置した高周波振動機の励起により200Hz〜1000Hzの振動周波数で複合電極を前後に振動させることにより電気分解を大幅に促進させて、HHOガスを効率良く発生させる構成としたものである。
また、第3の課題解決手段は、過熱水蒸気発生ボイラ−の外側を取り囲んだ加熱タンクの中に流入させた温海水を、燃焼室の下側に設けたHHOガスバ−ナ−の燃焼炎で加熱される過熱水蒸気発生体は、中心部に円錐台形状の貫通炎道を穿孔した周囲に、螺旋チタンパイプをアルミナ・チタン・ジルコニウム・バナジウム・クロム・銅・カ−ボンなどと炭素繊維を混入して泥漿鋳込んだ耐火セラミック製の過熱水蒸気発生体を設置し、加熱された過熱水蒸気発生体の放射熱で周囲の加熱タンクに流入した温海水を80℃前後に昇温させ、加熱タンクの上側から熱海水導入管を介して螺旋のチタンパイプ内を流下時の加熱で100℃以上の過熱水蒸気を蒸発させ、蒸発しない塩類は流下しながら濃縮されて過熱水蒸気供給管に設けたスチ−ムトラップにより外部に排除させる構成としたものである。
また、第4の課題解決手段は、過熱水蒸気凝縮装置の外側を取り囲んだ冷却タンクの中に流入させた海水で冷却された逆円錐台形状の凝縮室の内壁面に多段に接合された鎧型凝縮板と凝縮液受皿を内装し、凝縮室内の下側央部に設置した過熱水蒸気噴射ノズルから凝縮室内に旋回するよう噴射された100℃以上の塩類を含んだ過熱水蒸気は、旋回し塩類と分離しながら蒸発上昇する過程で、冷やされた多段の鎧型凝縮板に水蒸気が触れることで凝縮されて淡水となり流れ落ちて凝縮液受皿から淡水排出管を介して外部に排出される。蒸発することが出来ず分離された塩類は、凝縮室の下部に溜まり濃塩水となり濃塩水排出管を介して外部に排出される。過熱水蒸気凝縮装置に流入する海水15℃と過熱水蒸気100℃との85℃前後の温度差を利用し直流電力を発電させる温度差発電装置を設けて電力を発生させる構成としたものである。
上記課題解決手段による作用は次の通りである、海底に埋設した海水取水パイプ又は海岸に掘削した井戸から15℃前後の海水又は地下水の鹹水を海水送水管の途中に設けた揚水ポンプを介して、真空断熱材又はガラス繊維断熱材で周囲を囲み外気と遮断された過熱水蒸気凝縮装置の外側を囲んだ冷却タンクの中に流入させて、凝縮室内の上側で冷却タンクに接合された鎧型凝縮板を伝導熱により20℃前後に冷却させながら25℃前後昇温した海水を、冷却タンクの上側から温水供給管により2方弁を介して太陽熱温水器の中に送水する。太陽熱温水器の内部で太陽熱エネルギ−の吸収により60℃前後に加熱された温海水は、断熱材で周囲を囲み外気と遮断された過熱水蒸気発生ボイラ−の外側を囲んだ加熱タンクの中に流入させる。
そして、太陽光発電パネルにより発電し一度蓄電池に蓄えらた直流電流を主電源とし、非常用又は蓄電池の電力不足を補うため外部供給の交流電流とを補助電源とし直流制御装置に給電し、直流制御装置により極性変換とパルス変換された直流電流をHHOガス発生装置の複合電極に給電する。電解液が充たされたHHOガス発生装置による電気分解により発生したHHOガスを気水分離サイクロンで清浄化させ逆火防止弁を介して過熱水蒸気発生ボイラ−内の下側に設けたHHOガスバ−ナ−により燃焼させることで加熱タンク内の海水を加熱し100℃以上の過熱水蒸気を発生させ未蒸発の濃塩水をドレンとして排出し、海水により20℃前後に冷却された過熱水蒸気凝縮装置の凝縮室内の下側に設けた過熱水蒸気噴射ノズルから塩類を含んだ過熱水蒸気を噴射させながら蒸発させ、鎧型凝縮板で冷却して凝縮することで、淡水と濃塩水とに効率良く分離することができる。
また、第2の課題解決手段による作用は、太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置に設けられた、直流制御装置により極性変換およびパルス変換された12Vの直流電流を、HHOガス発生装置の電極収納容器内の設定された液面まで電解液が充たされた液中に浸着された複合電極(陰電極と陽電極とを交互に複数個配置した。)に給電し、電極収納容器の外側面から高周波振動機の励起により200Hz〜1000Hzの振動周波数で複合電極を前後に振動させることで複合電極による電気分解を大幅に促進させるため、HHOガスを効率良く発生させることができる。
また、第3の課題解決手段による作用は、燃焼室の下側に設けたHHOガスバ−ナ−の燃焼炎で加熱される過熱水蒸気発生体は、中心部に円錐台形状の貫通炎道を穿孔した周囲に、螺旋チタンパイプをアルミナ・チタン・ジルコニウム・バナジウム・クロム・銅・カ−ボンなどと炭素繊維を混入して泥漿鋳込んだ耐火セラミック製の過熱水蒸気発生体を設置し、加熱された過熱水蒸気発生体の放射熱で周囲の加熱タンクに流入した温海水を80℃前後に昇温させ、加熱タンクの上側から熱海水導入管を介して螺旋のチタンパイプ内を流下時の加熱で100℃以上で加圧状態の過熱水蒸気を蒸発させ、蒸発しない塩類は流下しながら濃縮されて過熱水蒸気供給管の途中に設けたドレンセパレ−レ−に溜められ、接続したスチ−ムトラップより濃い塩水をドレンとして外部に排除させることができる。
また、第4の課題解決手段による作用は、過熱水蒸気凝縮装置の外側を取り囲んだ冷却タンクの中に流入させた海水で冷却された逆円錐台形状の凝縮室の内壁面に多段に接合された鎧型凝縮板と凝縮液受皿と、凝縮室内の下側央部に設置した過熱海水蒸気噴射ノズルから凝縮室内に旋回するように噴射された100℃以上の塩類を含んだ過熱水蒸気は、旋回し塩類と分離しながら蒸発上昇する過程で、冷やされた多段の鎧型凝縮板に水蒸気が触れることで凝縮されて淡水となり流れ落ちて凝縮液受皿から淡水排出管を介して外部に排出される。分離された塩類は凝縮室下部の濃塩水排出管を介し外部に排出される。また、過熱水蒸気凝縮装置に流入する海水15℃と過熱水蒸気100℃との85℃前後ある温度差を利用して温度差発電装置に設けたゼ−ベック素子の片側に海水供給管を反対側に過熱水蒸気供給管とを配管することによる熱発電により電力を発生させることができる。
前述したように本発明による太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置は、太陽エネルギ−による熱と太陽光で発電した電気を一度蓄電池に蓄えて動力源とする。その電力を海水揚水ポンプの駆動、直流制御装置の電源HHOガス発生装置の電源などに使用し、太陽熱で60℃前後に加熱された海水を更にHHOガスによる過熱水蒸気発生体内での燃焼により100℃以上の過熱水蒸気を発生させ凝縮して淡水を得るための全ての電力をまかなえる。地震や津波により電力や水道施設の破壊された被災地に、コンパクトにパッケ−ジ化された太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置を、搬送して設置するだけで海水や地下水の鹹水から淡水を造水して飲料水や生活用水として供給することができる。
水は生命の維持に不可欠であるだけでなく、豊かな暮らしと健全な生態系の維持に欠かせず水が不足すれば人々の健康を損ない、農業生産や工業生産を社会的に低下させる。安定した水の確保は、持続的な社会には必須なことであるが、世界人口の5分の1は安全な飲料水が確保されていないことである。水は太陽エネルギ−によって常に再生される循環型の資源であり、提供する装置はそれを技術的に実現させたものである。
また、従来の淡水化装置では、海水や地下水に混入した化学物質や重金属類などを除去して飮料水を造水することが困難であったが、本発明の太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置によれば、触媒を内装した濾過フイルタ−とHHOガスの燃焼による過熱水蒸気の発生と、過熱水蒸気を噴射し蒸発させて凝縮して淡水を造水する複合作用により、植物性・動物性プランクトン、環境ホルモン物質、化学物質や重金属類などを除去し、淡水や飲料水が造水できる。又、HHOガスを過熱水蒸気発生ボイラ−の燃料として燃焼させるため、爆縮による水以外の排出物が発生せず地下室や密閉された室内に設置しても淡水が造水できる他、従来造水に伴って発生していた逆浸透膜やイオン交換膜の廃棄物、及び洗浄に用いる塩酸などの薬品廃棄物が一切発生しないことと、二酸化炭素を一切排出しないため地球温暖化防止に貢献することができる。
さらにまた、過熱水蒸気凝縮装置に導入される、原水となる海水の保有する水温15℃前後と過熱水蒸気の持つ蒸気温度100℃以上との85℃前後ある温度差を利用して直流電力を発生させる温度差発電装置を設け、温度差発電装置の中央部に設置したゼ−ベック素子の両側に海水供給管と過熱水蒸気供給管とを平行に配管して熱電変換により発電させることができるため、外部電力や特別な発電操作技術を一切必要とせず、無限の太陽エネルギ−を最大限に利用して海水の淡水化装置に必要な電力を賄うことができる。
そして、海水や地下鹹水などの水源を淡水化するために必要なエネルギ−は、全て太陽に依存するためエネルギ−コストは全くゼロであり、熱帯地域や亜熱帯地域などの乾燥地帯や砂漠地帯に於いて、生きるため必要な飲料水や生活用水の確保の他に、農業用水が確保され、農作物が育成でき食料が確保されることと、その造水コストが根本的に安価で設置や移動運搬が簡単であり、造水の運転操作に特別な技術者を必要とせず、ランニングコストの安価な、海水や鹹水などを淡水化する造水装置を低価格で提供できる。
本発明の太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置の概略図 同発明に用いるHHOガス発生装置の断面図 同発明に用いる過熱水蒸気発生ボイラ−の断面図 同発明に用いる過熱海水凝縮装置の断面
以下本発明の太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置の実施例を図1〜図4に基づいて説明する。尚、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置は、淡水の造水に用いるエネルギ−源としては図1参照のように、従来公知の太陽熱温水器5と汎用製品である太陽光発電パネル6および蓄電池9を使用する。この太陽光発電パネル6で発電した直流電流60を一端蓄電池9に蓄えて海水の淡水化装置1の主動力源として利用するため外部からの電力供給は一切必要とせず、太陽光発電パネル6で発電した直流電流60だけで海水から淡水を造水できる装置である。災害などの非常時または太陽発電パネルで発電出来ない時は、外部から供給される100Vの交流電流61でも造水できる装置である。
淡水化する15℃前後の海水46または地下水などの鹹水を海水供給管31の先端に接続したフイルタ−(図示せず。)で濾過し、直流電流60で駆動する揚水ポンプ13で汲みあげる、その汲みあげた海水46を過熱水蒸気凝縮装置4は図4参照のように、外側を断熱材11で囲まれた冷却タンク19に注水して、過熱水蒸気凝縮装置4内部の凝縮室17を冷却する。冷却することで20℃前後まで昇温した海水46を上側面に接続した温海水供給管32から二方弁26を介し、汎用製品である太陽熱温水器5に導入して太陽光による加熱で60℃前後まで加熱させる。過熱水蒸気凝縮装置4と太陽熱温水器5との間に二方弁26を設けたことは冬季または夜間に外気温が15℃以下になり太陽熱温水器5による過冷却を防ぐため設けたもので、15℃以下の場合は外気温センサ−(図示せず。)による信号入力により直流制御装置8に内装された温度調節装置の指示により二方弁26を閉弁することで、太陽熱温水器5を介さず過熱水蒸気発生ボイラ−3の加熱タンク20に注水することで、海水の淡水化装置1のエネルギ−損失を防いでいる。
昼間の日照時には、市販の太陽光発電パネル6(例えば、単結晶シリコン、多単結晶シリコン、薄膜シリコンなど。)で発電した12Vの直流電流60は、現在市販されている蓄電池9(例えば、鉛蓄電池、ポリマ−蓄電池、リチュウム蓄電池など。)に一旦蓄えられることで、太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置1の動力源として用いられる。更に、非常時または天候不順時の太陽光発電パネル6の補助電力として、直流制御装置8内部には交流電流61を直流電流60に変換するインバ−タ−装置(図示せず。)が内装されており、商用電力である100Vの交流電流61が直流制御装置8に受電できる構成であり、太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置1の補助電源として直流制御装置8に供給することでも稼働できる構成としてある。
また、過熱水蒸気凝縮装置4に導入される、原水となる海水の保有する水温15℃前後と過熱水蒸気の蒸気温度100℃以上との85℃前後ある温度差を利用して熱発電させるための温度差発電装置12は、温度差発電装置12の中央部に設けたゼ−ベック素子16の片側に螺旋スクリュ−板14を内接して冷却効率を高めた海水供給管31、反対側に螺旋スクリュ−板14を内接して加熱効率を高めた過熱水蒸気供給管35を平行に配管することでゼ−ベック素子16に効率良く温度差を与えるをことによって、特別操作技術を必要とせず温度差によるエネルギ−を最大限利用して熱発電することができる。
従来公知の技術であるHHOガス発生装置2は図2参照のように、電極収納容器40の内部には電解液(例えば、3%前後の塩化カリウム水溶液または3%前後の硫酸ナトリウム水溶液など。)が液面54の位置まで貯留されている、その電解液52の中に陰電極56と陽電極57とを複数個交互に組み合わせて短冊状に配列した複合電極55が浸され、直流制御装置8から12Vの直流電流60が陰電極56と陽電極57とに供給される。本発明でHHOガスの電気分解に用いる直流電流60は、パルス変換されて交互に極性の変換された直流電流60が給電されるため、HHOガス発生装置2からのHHOガス発生量を大幅に促進させることができること、併せて電極(例えば、炭素電極、チタン電極、ステンレス板にニッケルメッキを施した電極など。)の消耗を防ぐ構成である。
電極収納容器40の中で電解液52の液面54下に設置される複合電極55は、平行に配列された陰電極56と陽電極57との間に電気を通さない材質の厚さ2mm前後の絶縁リング43(例えば、セラミックなど。)を挟んで、電気を通さない材質の絶縁ボルト41(例えば、セラミックなど。)を用いて短冊状に連結することで複合電極55が構成される。複合電極55の側面に振動支持体42を接合してスプリング24を挿入し電極収納容器40の片側に挿入し、反対側はスプリング24を挿入し電極収納容器40を貫通して外部に突出させ、電極収納容器40と高周波振動機21との間にもスプリング24を介在させて高周波振動機21を設置することで複合電極を前後に振動させることができる。
電極収納容器40の外側面に設けた高周波振動機21を励起することにより200Hz〜1000Hzの振動周波数で複合電極を前後に振動させると、陰電極56の表面から発生する水素の気泡離脱が促進され、陽電極57の表面から発生する酸素の気泡離脱が促進される。それぞれの電極表面に付着した気泡離脱して電気抵抗とならないため電気分解が促進されることでHHOガスの発生量が大幅に増加した。大量に発生したHHOガス51は浮力により電解液52中を上昇し、液面54より蒸発することで水素2対酸素1の割合で混合されたHHOガス51となり、電極収納容器40の上端に接続されたHHOガス供給管38を介して気水分離サイクロン7に導入される。
気水分離サイクロン7に導入された湿潤状態のHHOガス51は、内部で旋回するサイクロン作用による遠心力で、HHOガス51中の水分が飛ばされて気水分離サイクロン7の内壁面に付着して流れ落ち下部に接続した分離水排出管39を介して電極収納容器40の中に復水される。気水分離サイクロン7により水分を除去し乾燥されたHHOガス51は、HHOガス供給管38とHHOガスバ−ナ−22の間に設けた逆火防止弁15を介して過熱水蒸気発生ボイラ−3の下部に設けたHHOガスバ−ナ−22に供給される。逆火防止弁15の構造は逆火防止弁の中に網目状態のステンレス繊維が密に充填された構造で、引火性の高いHHOガス51がHHOガスバ−ナ−22から逆火して気水分離サイクロン7やHHOガス発生装置2などが、ガス爆縮事故による破損を防ぐことができる。
過熱水蒸気発生ボイラ−3は図3参照のように、HHOガスバ−ナ−22と逆火防止弁15とを連結したHHOガス供給管38の間に設けたHHOガス開閉弁25は、淡水化を開始するための海水の淡水化装置1の外部から操作できる起動スイッチ(図示せず。)のON操作により、直流制御装置8から複合電極55への直流電流60の供給と連動してHHOガス開閉弁25は開弁されHHOガス51がHHOガスバ−ナ−22に供給される。起動スイッチのOFF操作によりHHOガス発生装置2の複合電極55への直流電流60の遮断と連動してHHOガス開閉弁25は閉弁される構造である。燃焼室18下側の央部に設置するHHOガスバ−ナ−22の先端部に設けられた点火電極58は、直流の高圧電流の放電スパ−クによる点火でHHOガス51に着火されるが、HHOガス51の燃焼時には燃焼火炎が透明で市販の火炎検出センサ−では検出が不可能なために、燃焼室18内の下部に設置した炉内温度センサ−30により燃焼室18内の温度が約50℃前後になるまで連続して放電スパ−クする保持回路が直流制御装置8に内装されている。
過熱水蒸気発生ボイラ−3の外側を断熱材11で取り囲んだ加熱タンク20の中に、太陽熱温水器5から60℃前後に加熱された温海水47が流入し、遠赤外線の加熱と燃焼炎28による加熱との複合加熱で、加熱タンク20内の温海水47を80℃前後まで昇温される、燃焼室18の下側に設けたHHOガスバ−ナ−22の燃焼炎28で加熱される過熱水蒸気発生体10の構造は、材質がアルミナ・チタン・ジルコニウム・バナジウム・銅・カ−ボンなどに炭素繊維を混入し円柱形状の中央部に円錐台形状の貫通炎道59を穿孔、その周囲に螺旋チタンパイプ34を挿入して泥漿鋳込みすることで成形し、乾燥させた後に焼成して製造された耐火セラミック製の過熱水蒸気発生体10である。
HHOガスバ−ナ−22によるHHOガス51の燃焼炎28が貫通炎道59の中を上昇する過程で燃焼炎28からの放射熱により過熱水蒸気発生体10の貫通炎道59の内壁面が加熱されることで遠赤外線を発生する同時に、過熱水蒸気発生体10の熱伝導により、内部に鋳込まれた螺旋チタンパイプ34の中に流入した80℃前後の温海水47も加熱され、温海水47から100℃以上で加圧状態の過熱水蒸気49が発生することでHHOガス51による燃焼エネルギ−は熱吸収される。HHOガス51自体が酸素を含んでいるため燃焼時に酸素は不要であり、燃焼生成物として水(H2O)が生成され淡水排出管36を介して過熱水蒸気発生ボイラ−3の外側に排出される。
加熱タンク20の上部に安全弁27を設置して、加熱タンク20内部が設定圧力以上になると安全弁27が開弁されて加熱タンク20の内部を減圧させて破損を防ぐ構造とし、HHOガス51の燃焼炎28が円錐台形状の貫通炎道59を通過するときの放射熱により過熱水蒸気発生体10を構成する吸熱セラミックが300℃前後まで加熱され発生した遠赤外線により周囲の加熱タンク20を放射加熱すると同時に、吸熱セラミックからの熱伝導で加熱された螺旋チタンパイプ34内では過熱水蒸気49を発生させながら貫通炎道59上端から全周方向に排出され、加熱タンク20内壁の上隅面から下向きに方向変換された燃焼炎28は内壁面を下降して加熱タンク20内の温海水47を複合加熱することで、HHOガス51の水素2モルと酸素1モルは完全燃焼して2モルの水が生成される。
過熱水蒸気発生体10の周囲を取り囲んだ円筒形状の加熱タンク20内で80℃前後まで加熱された温海水47は、加熱タンク20内の上部から横方向に設置された熱海水導入管33に接続した螺旋チタンパイプ34の内部を流下する時、燃焼炎28の放射熱による吸熱セラミックからの熱伝導により温海水47は100℃以上で加圧状態の過熱水蒸気を蒸発させ、蒸発することが出来なかった温海水47中の塩類は螺旋チタンパイプの内部を流れ下りながら濃縮されて濃塩水50となり、外部に接続した過熱水蒸気供給管35に流入して途中に設けられたドレンセパレ−タ−62の中に溜められ、ドレンセパレ−タ−62接続したスチ−ムトラップ53(例えば、フリ−フロ−ト型・レバ−フロ−ト型のメカニカルトラップなど。)により、ドレンセパレ−タ−62に溜められた濃塩水50が濃塩水排出管37から自動的に排出することで効率良く過熱水蒸気49を発生させる。
HHOガス51の燃焼は、HHOガスが炭素や窒素を含まない水素と酸素の混合ガスのため、地下室などの密閉された室内に設置しても石油燃焼やガス燃焼と違い、廃棄ガスを排出する煙突や燃焼に必要な吸気口は必要無く、二酸化炭素中毒などの人災は発生せず、安全で全く無害な、太陽エネルギ−を最大限有効利用した海水の淡水化装置である。
過熱水蒸気凝縮装置4は図4参照のように、淡水化する15℃前後の海水46または地下水などの鹹水を揚水ポンプ13で揚げて海水供給管31を介して温度差発電装置12を冷却しながら過熱水蒸気凝縮装置4の外側を断熱材11で囲まれた円筒形状の冷却タンク19の中に流入させる。海水46で冷却された冷却タンク19内部には逆円錐台形状の断面空間をした凝縮室17が設けられている。この冷却タンク19の内壁面に接続して熱伝導により冷却される多段に設置された鎧型凝縮板44により、過熱水蒸気噴射ノズル23から上方向に噴射した旋回水蒸気29は上昇する過程で蒸発しながら塩類と分離され、蒸発した水蒸気は鎧型凝縮板44の側壁の表面に触れることで冷却されて凝縮することで淡水化された水滴となり、鎧型凝縮板44の表面で水滴と水滴が表面張力による作用により結合し、大きな水滴になると重力により凝縮液受皿45の中に流れ落ちる。凝縮液受皿45から冷却たンク19を貫通した淡水排出管36を介して過熱水蒸気凝縮装置4から外部に排出する。旋回過程で蒸発せず分離された塩類は凝縮室17の下部に流れ落ちて濃塩水50となり過熱水蒸気凝縮装置4下部の濃塩水排出管37を介して外部に排出される。
また、過熱水蒸気凝縮装置4の外部では、HHOガス51の燃焼による過熱水蒸気発生ボイラ−3の発する過熱水蒸気49の熱エネルギ−を有効利用して発電するため、過熱水蒸気凝縮装置4に導入される、原水となる海水46の保有する水温15℃前後と過熱水蒸気49の蒸気温度100℃以上との85℃前後ある温度差を利用して熱発電させるための温度差発電装置12は、温度差発電装置12の中央部に設けたゼ−ベック素子16の片側に螺旋スクリュ−板14を内接して冷却効率を高めた海水供給管31、反対側に螺旋スクリュ−板14を内接して加熱効率を高めた過熱水蒸気供給管35を平行に配管することでゼ−ベック素子16に効率良く温度差を与えることによって、特別な装置を必要とせず簡単に温度差によるエネルギ−を最大限有効利用して熱発電することができる。
従来の温度差発電装置12は、ゼ−ベック効果を利用した半導体素子への熱伝達効率が悪いために経済性が乏しく実用化されている事例が少ないことである。ゼ−ベック素子13片側の海水供給管31の内壁に内接して螺旋スクリュ−板14を装着することで、水温15℃前後の海水は螺旋スクリュ−板14で邪魔されて管内を渦巻きながら通過することで、管内壁接触と螺旋スクリュ−板14との乱流接触により約3倍の熱伝導効率による冷却熱をゼ−ベック素子16に伝えることができる。反対側の過熱水蒸気供給管35の内壁に内接して螺旋スクリュ−板14を装着することで、温度100℃以上の過熱水蒸気は螺旋スクリュ−板14で邪魔され管内を渦巻きながら通過することで、管内壁接触と螺旋スクリュ−板14との乱流接触により乱流となるため熱伝達が、螺旋スクリュ−板14の未装着に比べ、約3倍の熱伝達による加熱エネルギ−をゼ−ベック素子16に伝えることができるため温度差発電装置12による熱発電量を大幅に向上させたものである。
HHOガス発生装置2、気水分離サイクロン7、過熱水蒸気発生ボイラ−3、過熱水蒸気凝縮装置4、温度差発電装置12、揚水ポンプ13、海水供給管31、温海水供給管32、熱海水供給管33、過熱水蒸気供給管35などが直接外気に触れて冷却されることによるエネルギ−の熱損失を防ぐために、真空断熱材またはセラミック断熱材で保温されたものである。本考案により、太陽エネルギ−の変換効率を向上させたことで海水の淡水化装置に於ける省エネ効果は絶大である。尚、CO2の排出や廃棄物の発生も無く環境に優しく淡水化能力を最大限発揮させることができる。
また、海水や鹹水から淡水を得る全ての電力を太陽光発電パネル6で賄えるため、一例として両側の側面が撥ね上げられるコンテナ(図示せず。)を用いて、屋根面に太陽熱温水器5、側面に太陽光発電パネル6、コンテナ内部にHHOガス発生装置2、過熱水蒸気発生ボイラ−3、過熱水蒸気凝縮装置4、蓄電池9、温度差発電装置12、気水分離サイクロン7、揚水ポンプ13などをコンパクトにパッケ−ジ化された、太陽エネルギ−を利用した海水の淡水化装置のコンテナを、地震や津波により電力や水道施設などが破壊された被災地に、車両・船舶・ヘリコプタ−などにより緊急搬送して設置し、側面の太陽光発電パネル6を水平に撥ね上げ固定し発電させるだけで、直ちに海水や地下水の鹹水から、淡水を造水して飲料水や生活用水として被災者に給水することができる。
2 HHOガス発生装置
3 過熱水蒸気発生ボイラ−
4 過熱水蒸気凝縮装置
6 太陽光発電パネル
8 直流制御装置
10 過熱水蒸気発生体
12 温度差発電装置
14 螺旋スクリュ−板
16 ゼ−ベック素子
18 燃焼室
21 高周波振動機
22 HHOガスバ−ナ−
23 過熱水蒸気噴射ノズル
34 螺旋チタンパイプ
44 鎧型凝縮板
45 凝縮液受皿
53 スチ−ムトラップ
55 複合電極

Claims (4)

  1. 淡水化する15℃前後の海水や鹹水を揚水ポンプを介して過熱水蒸気凝縮装置の外側を囲んだ冷却タンクに流入させて、凝縮室内の鎧型凝縮板を冷却させながら太陽熱温水器に送水し、太陽熱エネルギ−の吸収により60℃前後に加熱された温海水を過熱水蒸気発生ボイラ−の外側を囲んだ加熱タンクの中に流入させて、太陽光発電パネルで発電させて蓄電池に蓄えられた直流電流を主電源とし、直流制御装置により電解液が充たされたHHOガス発生装置の複合電極に給電し、電気分解により発生したHHOガス(水素2対酸素1の混合ガス)を気水分離サイクロンと逆火防止弁を介して過熱水蒸気発生ボイラ−内の下側に設けたHHOガスバ−ナ−で燃焼させて加熱タンク内の温海水を加熱して100℃以上の過熱水蒸気を発生させ未蒸発の濃塩水をドレンとして排出し、海水で20℃前後冷却された過熱水蒸気凝縮装置内の凝縮室下側に設けた過熱水蒸気噴射ノズルから塩類を含んだ過熱水蒸気を旋回噴射し、蒸発させながら鎧型凝縮板により凝縮させて淡水と塩水とに分離することで、淡水を効率良く造水させたことを特徴とする太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置。
  2. HHOガス発生装置の電極収納容器には設定した液面まで電解液が充たされ、その液中に陰電極と陽電極とを絶縁リングを介して複数交互に配列して絶縁ボルトで短冊状に連結された複合電極が浸されており、電極収納容器の外側面に設置した高周波振動機の励起により200Hz〜1000Hzの振動周波数で複合電極を前後に振動させながら、直流制御装置によりパルス変換されて極性変換ができる12Vの直流電流を複合電極に給電することで、電気分解を大幅に促進させてHHOガスを効率良く発生させたことを特徴とする請求項1記載の太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置。
  3. 過熱水蒸気発生ボイラ−の外側を取り囲んだ加熱タンクに流入させた温海水を、燃焼室下側に設けたHHOガスバ−ナ−で燃焼させたHHOガスの燃焼炎で加熱させる、熱伝導の良い円筒形状で中心部に円錐台形状の貫通炎道を穿孔し、その周囲にコイル状の螺旋チタンパイプを配管して、アルミナ・チタン・ジルコニウム・バナジウム・クロム・銅・カ−ボンなどに炭素繊維を混入し泥漿鋳込して乾燥した後に焼成した耐火セラミック製で熱変換効率の良い過熱水蒸気発生体を設置し、貫通炎道を通過する燃焼炎で加熱された過熱水蒸気発生体からの放射熱で周囲の加熱タンク内の温海水を80℃前後に昇温させ、加熱タンク内の上側部から温海水熱海水導入管を介して螺旋チタンパイプ内部を温海水が流下する時、貫通炎道からの熱伝導により100℃以上で加圧状態の過熱水蒸気として蒸発させながら、蒸発出来ない塩類は流下しながら濃縮されてドレン水となり過熱水蒸気供給管の途中に設けたドレンセパレ−タ−に溜められ、接続したスチ−ムトラップにより未蒸発の濃い塩水をドレンとして排除することで効率良く過熱水蒸気を発生させたことを特徴とする請求項1記載の太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置。
  4. 過熱水蒸気凝縮装置の外側を取り囲んだ冷却タンク中の海水で冷却された逆円錐形状台形状の凝縮室の内壁面に、多段に接合された鎧型凝縮板と凝縮液受皿を内接し、凝縮室の下側央部に設置した過熱水蒸気噴射ノズルから旋回噴射された100℃以上の塩類を含んだ過熱水蒸気は、旋回しながら蒸発上昇する過程で塩類と分離されながら冷やされた鎧型凝縮板の表面に蒸発した水蒸気が触れ凝縮されて淡水となり、凝縮液受皿に流れ落ちて淡水排出管を介して外部に排出し、蒸発できず分離された塩類は凝縮室下部に溜まり濃塩水となり濃塩水排出管を介して外部に排出し、過熱水蒸気凝縮装置の下側には海水15℃と過熱水蒸気100℃以上との85℃前後ある温度差を利用して発電させるため、温度差発電装置の中央部に設けたゼ−ベック素子の片側に螺旋スクリュ−板を内接した過熱水蒸気供給管を配管し、反対側に螺旋スクリュ−板を内接した海水供給管を平行に配管し熱伝導効率を良くしてゼ−ベック素子に温度差を与えて熱発電させたことを特徴とする請求項1記載の太陽エネルギ−を有効利用した海水の淡水化装置。
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