JP2014236894A - 磁気共鳴イメージング装置及びプリサチュレーション法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及びプリサチュレーション法 Download PDF

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Abstract

【課題】 撮像条件を殆ど変更することなくプリサチを行えるようにする。【解決手段】 被検体のプリサチュレーション領域の位置と幅に応じて非対称プリサチュレーションRFパルスを生成し、被検体の撮像領域の位置と幅に応じて非対称撮像RFパルスを生成する。そして、生成した非対称プリサチュレーションRFパルスと非対称撮像RFパルスとを合成して合成RFパルスを生成する。さらに、スライス選択傾斜磁場パルスと共に印加された合成RFパルスによって励起された、撮像領域のスピンの位相が収束し、プリサチュレーション領域のスピンの位相が分散して飽和するように、リフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定する。【選択図】 図2

Description

本発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(以下、「NMR」という)信号を測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を画像化する核磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」という)装置に関し、特にプリサチュレーション用のRFパルスの印加技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。撮影においては、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
上記MRI装置を用いた撮像において、撮像領域の外部の影響により画像に偽像が発生する場合がある。たとえば、被検体の呼吸動や血流の影響などで、これらが関心領域の外側にあっても、関心領域に流入したり偽像として関心領域の画像に写り込んだりする場合がある。このような場合には、画像に悪影響を与える関心領域外のスピンを予め飽和させる手法であるプリサチュレーション(以下、プリサチと略記する)が頻繁に使われている。
このプリサチを実行するには、一般的には、撮像用のパルスシーケンス(以下撮像シーケンスと略記する)の前にプリサチ用のRFパルス(以下、プリサチRFパルスと略記する)をスライス傾斜磁場パルスと共に印加してプリサチを行う領域(以下、プリサチ領域と略記する)のスピンを励起し、その直後にスポイル傾斜磁場パルスなどを追加して励起したスピンの位相を分散させる。これにより、撮像シーケンスの前にプリサチ領域のスピンを飽和させて画像に悪影響を与えないようにしている。
しかしながら、一般的に、マルチスライス撮像などの為に、撮像シーケンスにおいてRFパルスや傾斜磁場パルスを印加しない空き時間は非常に僅かであるため、このような撮像シーケンスに付加的な各種パルスを追加するためには、撮像条件を変更しなければならないことが多い。上述のようにプリサチを行うためには、撮像シーケンスにプリサチRFパルスやスポイル傾斜磁場パルスを追加する必要があることから、空き時間の少ない撮像シーケンスで各種パルスによるプリサチを行おうとすると、例えば撮像シーケンスの繰り返し時間(TR)の延長及びその結果としての撮像時間の延長、マルチスライス数の減少などの撮像条件の変更が必要となり、撮像条件に制約を受ける場合がある。
そこで、特許文献1では、撮像シーケンスに複数の先行パルスを追加する場合に、これら複数の先行パルスを合成して、一つの合成先行パルスとして印加することで、繰り返し時間(TR)の延長を低減している。
特開2012-147920号公報 米国特許第5280245号明細書
しかしながら、特許文献1に開示の技術であっても、一つの合成先行パルスが撮像シーケンスに追加されることには変わりなく、合成先行パルスの追加に伴う撮像条件の変更が必要となり、撮像条件に制約を受ける場合がある。
そこで本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、撮像条件を殆ど変更することなくプリサチを行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のMRI装置及びプリサチュレーション法は以下のように構成される。即ち、プリサチRFパルスと撮像RFパルスとを合成して印加することにより、これら2つのRFパルスを略同時に印加する。その際、スライス選択傾斜磁場を印加し終えたときのスライス方向のスピンの位相分散がスライス領域とプリサチ領域で異なるように各RFパルスの波形および相対的な印加タイミングを調整して2つのRFパルスを合成する。そこで、スライス選択傾斜磁場後のリフェーズ傾斜磁場の印加量を、撮像領域のスピンの位相が収束し、プリサチ領域のスピンの位相が分散するように調整する。
具体的には、本発明のMRI装置及びプリサチュレーション法は、被検体のプリサチュレーション領域の位置と幅に応じて非対称プリサチュレーションRFパルスを生成し、被検体の撮像領域の位置と幅に応じて非対称撮像RFパルスを生成する。そして、生成した非対称プリサチュレーションRFパルスと非対称撮像RFパルスとを合成して合成RFパルスを生成する。さらに、スライス選択傾斜磁場パルスと共に印加された合成RFパルスによって励起された、撮像領域のスピンの位相が収束し、プリサチュレーション領域のスピンの位相が分散して飽和するように、リフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定する。最後に、生成された合成RFパルスと調整されたリフェーズ傾斜磁場パルスとを用いて撮像を行う。
本発明の MRI装置及びプリサチュレーション法によれば、撮像条件を殆ど変更することなくプリサチを行えるようになる。
本発明に係るMRI装置の一実施例における全体基本構成の斜視図。 実施例1に係る左右非対称なRFパルス波形について説明する図である。(a)は、一般的な左右対称なSINC波形のRFパルスを示し、(b)は、抽出ウィンドウを右側(正側)に移動させて、波形ピーク位置から右側部分の時間幅を左側部分の時間幅よりも長くしたRFパルスの例を示し、(c)は、抽出ウィンドウを左側(負側)に移動させて、波形ピーク位置から左側部分の時間幅を右側部分の時間幅よりも長くしたRFパルスの例を示す。 実施例1の合成RFパルスを用いた撮像シーケンスの一例を示すシーケンスチャートである。 (a)は実施例1の機能ブロック図を示し、(b)は実施例1の処理フローを表すフローチャートを示す。 実施例2に係るRFパルス波形について説明する図である。(a)は、通常のSINC型RFパルスの一例を示し、(b)は、自己収束型RFパルスの一例を示す。 実施例3に係るRFパルスのシーケンスチャートと撮像領域及びプリサチ領域との関係を示す図。
以下、添付図面に従って本発明のMRI装置の好ましい実施例について詳説する。なお、発明の実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明に係るMRI装置を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係るMRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。
このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体101の断層画像を得るもので、図1に示すように、静磁場発生磁石102と、傾斜磁場コイル103及び傾斜磁場電源109と、RF送信コイル104及びRF送信部110と、RF受信コイル105及び信号処理部107と、計測制御部111と、全体制御部112と、表示・操作部118と、被検体101を搭載する天板を静磁場発生磁石102の内部に出し入れするベッド106と、を備えて構成される。
静磁場発生磁石102は、垂直磁場方式であれば被検体101の体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば体軸方向に、それぞれ均一な静磁場を発生させるもので、被検体101の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場コイル103は、MRI装置の実空間座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に巻かれたコイルであり、それぞれの傾斜磁場コイルは、それを駆動する傾斜磁場電源109に接続され電流が供給される。具体的には、各傾斜磁場コイルの傾斜磁場電源109は、それぞれ後述の計測制御部111からの命令に従って駆動されて、それぞれの傾斜磁場コイルに電流を供給する。これにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzが発生する。この傾斜磁場コイル103と傾斜磁場電源109とを含めて傾斜磁場発生部となる。
2次元スライス面の撮像時には、スライス面(撮像断面)に直交する方向にスライス傾斜磁場パルス(Gs)が印加されて被検体101に対するスライス面が設定され、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード(読み出し)傾斜磁場パルス(Gf)が印加されて、核磁気共鳴信号(エコー信号)にそれぞれの方向の位置情報がエンコードされる。
RF送信コイル104は、被検体101にRFパルスを照射するコイルであり、RF送信部110に接続され高周波パルス電流が供給される。これにより、被検体101の生体組織を構成する原子のスピンにNMR現象が誘起される。具体的には、RF送信部110が、後述の計測制御部111からの命令に従って駆動されて、高周波パルスを振幅変調し、増幅した後に被検体101に近接して配置されたRF送信コイル104に供給することにより、RFパルスが被検体101に照射される。このRF送信コイル104とRF送信部110とを含めてRFパルス発生部となる。
RF受信コイル105は、被検体101の生体組織を構成するスピンのNMR現象により放出されるエコー信号を受信するコイルであり、信号処理部107に接続されて受信したエコー信号が信号処理部107に送られる。
信号処理部107は、RF受信コイル105で受信されたエコー信号の検出処理を行う。具体的には、後述の計測制御部111からの命令に従って、信号処理部107が、受信されたエコー信号を増幅し、直交位相検波により直交する二系統の信号に分割し、それぞれを所定数(例えば128、256、512等)サンプリングし、各サンプリング信号をA/D変換してディジタル量に変換する。従って、エコー信号は所定数のサンプリングデータからなる時系列のデジタルデータ(以下、エコーデータという)として得られる。そして、信号処理部107は、エコーデータに対して各種処理を行い、処理したエコーデータを計測制御部111に送る。
計測制御部111は、被検体101の断層画像の再構成に必要なエコーデータ収集のための種々の命令を、主に、傾斜磁場電源109と、RF送信部110と、信号処理部107に送信してこれらを制御する制御部である。
具体的には、計測制御部111は、後述する全体制御部112の制御で動作し、ある所定のパルスシーケンスの制御データに基づいて、傾斜磁場電源109、RF送信部110及び信号処理部107を制御して、被検体101へのRFパルスの照射及び傾斜磁場パルスの印加と、被検体101からのエコー信号の検出と、を繰り返し実行し、被検体101の撮像領域についての画像の再構成に必要なエコーデータの収集を制御する。繰り返しの際には、2次元撮像の場合には位相エンコード傾斜磁場の印加量を、3次元撮像の場合には更にスライスエンコード傾斜磁場の印加量も、変えて行なう。位相エンコードの数は通常1枚の画像あたり128、256、512等の値が選ばれ、スライスエンコードの数は、通常16、32、64等の値が選ばれる。これらの制御により信号処理部107からのエコーデータを全体制御部112に出力する。
全体制御部112は、計測制御部111の制御、及び、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等の制御を行うものであって、演算処理部(CPU)114と、メモリ113と、磁気ディスク等の内部記憶部115と、外部ネットワークとのインターフェースを行うネットワークIF116と、を有して成る。また、全体制御部112には、光ディスク等の外部記憶部117が接続されていても良い。
具体的には、計測制御部111に撮像シーケンスの実行によりエコーデータを収集させ、計測制御部111からのエコーデータが入力されると、演算処理部114がそのエコーデータに印加されたエンコード情報に基づいて、メモリ113内のk空間に相当する領域に記憶させる。以下、エコーデータをk空間に配置する旨の記載は、エコーデータをメモリ113内のk空間に相当する領域に記憶させることを意味する。また、メモリ113内のk空間に相当する領域に記憶されたエコーデータ群をk空間データともいう。
そして演算処理部114は、このk空間データに対して信号処理やフーリエ変換による画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体101の画像を、後述の表示・操作部118に表示させ、内部記憶部115や外部記憶部117に記録させたり、ネットワークIF116を介して外部装置に転送したりする。
表示・操作部118は、再構成された被検体101の画像を表示する表示部と、MRI装置の各種制御情報や上記全体制御部112で行う処理の制御情報を入力するトラックボール又はマウス及びキーボード等の操作部と、から成る。この操作部は表示部に近接して配置され、操作者が表示部を見ながら操作部を介してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
現在MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。
<本発明のプリサチュレーション法の概要>
本発明のプリサチュレーション法は、プリサチRFパルスを撮像用のRFパルス(以下、撮像RFパルスと略記する)に合成(重畳加算)して照射することで、プリサチRFパルスの無い元の撮像シーケンスをほとんど変更することなく、プリサチを行う。
異なる周波数のRFパルスは異なる位置のスライスを励起する。そこで、各々が異なる周波数の複数のRFパルスを合成した合成RFパルスを用いて複数のスライスを略同時に励起することが可能であり、この手法の一例としてデュアルスライス法が知られている。本発明では、プリサチ領域を励起する周波数のプリサチRFパルスと、撮像領域を励起する周波数の撮像RFパルスとを合成して一つの合成RFパルスとする。そして、一つの合成RFパルスを用いてプリサチ領域と撮像領域とを略同時に励起する。混合させる異なる周波数のRFパルスは3つ以上でも可能で、一つの撮像領域と複数のプリサチ領域を略同時に励起するために、周波数の異なる一つの撮像RFパルスと複数のプリサチRFパルスとを合成してもよいし、複数の撮像領域と一つのプリサチ領域を略同時に励起するために周波数の異なる複数の撮像RFパルスと一つのプリサチRFパルスとを合成してもよい。
さらに、一般的な2つの対称RFパルス波形のピーク位置を合わせて合成すると、各RFパルスでスライス選択励起されたスピンの位相分散量は同程度となるので、撮像RFパルスによるエコー信号取得のための信号励起とプリサチRFパルスによる信号抑制のための飽和とを分離することができなくなってしまう。そこで、本発明は、撮像RFパルスによる信号励起とプリサチRFパルスによる飽和とを分離できるように、撮像RFパルスとプリサチRFパルスとをそれぞれ生成し、生成した各RFパルスを合成して合成RFパルスを生成する。さらに、合成RFパルスの印加に伴うリフォーカス傾斜磁場パルスの印加量を制御する。以下、これらの各RFパルスの生成と合成、及びリフォーカス傾斜磁場パルスの印加制御に関する各実施例を詳細に説明する。
なお、本発明では、SINC関数又はSINC関数に変形を施した波形を纏めてSINCとして、各実施例を以下に説明する。
本発明のMRI装置及びプリサチュレーション法の実施例1を説明する。本実施例1は、撮像RFパルスとプリサチRFパルスのピーク位置を離して(一致させずに)合成する。もしくは、撮像RFパルスとプリサチRFパルスをそれぞれ波形ピーク位置に関して左右非対称な波形にするとともに左右対称率を互いに異ならせ、これら左右対称率が互いに異なる非対称撮像RFパルスと非対称プリサチRFパルスとを合成する。これにより、撮像領域でのスピンの位相分散量が最小で信号励起されたときには、プリサチ領域でのスピンの位相分散量を十分大きく飽和状態にすることができ、撮像RFパルスによる信号励起とプリサチRFパルスによる飽和とを分離できるようになる。以下、本実施例1を図2〜4に基づいて詳細に説明する。
最初に、左右非対称なRFパルス波形について説明する。図2(a)に示すように、選択励起を行うための一般的なRFパルスは、SINC関数又はSINC関数に基づいて最適化処理を施した波形のピーク位置に関して左右対称に抽出ウィンドウ部分を抜き出した波形を有し、抽出ウィンドウにおける波形ピーク位置から右側部分と左側部分とは、波形ピーク位置に関して波形と時間幅が対称となっている。この抽出ウィンドウ部分の波形が実際にRFパルスとして被検体に照射される。
これに対して、本実施例1では、図2(b)(c)に示すように、抽出ウィンドウをSINC関数のピーク位置に関して右側(正側)或いは左側(負側)に移動させることで、抽出ウィンドウにおける波形ピーク位置から右側部分と左側部分とが、SINC関数を変えずに時間幅のみが異なる非対称なRFパルスを用いる。即ち、抽出ウィンドウにおける波形ピーク位置から右側部分と左側部分の内のいずれか一方の時間幅が他方の時間幅より長いか或いは短いRFパルスとする。
図2(b)は、抽出ウィンドウを右側(正側)に移動させて、波形ピーク位置から右側部分の時間幅を左側部分の時間幅よりも長くしたRFパルスであり、図2(c)は、抽出ウィンドウを左側(負側)に移動させて、波形ピーク位置から左側部分の時間幅を右側部分の時間幅よりも長くしたRFパルスである。ここで、抽出ウィンドウの時間幅(T)に対する、抽出ウィンドウの中心とSINC関数のピーク位置との時間間隔(ΔT)の比をRFパルスの非左右対称率(R;−0.5≦R≦0.5)とすると、図2(a)の対称波形のRFパルスは、R=0となるが、図2(b)の非対称波形のRFパルスではR>0となり、図2(c)の非対称波形のRFパルスではR<0となる。この様に、本発明では、波形ピーク位置に関して左右部分の時間幅が異なることを「非対称」と称し、そのような波形を非対称波形と称することにする。
具体的には、非対称撮像RFパルスは、撮像領域のスライス位置に対応した中心周波数(fi)のSIN波を、撮像領域のスライス幅に対応した周波数帯域となるSINC関数から非左右対称率Riの抽出ウィンドウ部分を抜き出した波形で振幅変調した非対称RFパルスとする。一方、非対称プリサチRFパルスは、プリサチ領域のスライス位置に対応した中心周波数(fp)のSIN波を、プリサチ領域のスライス幅に対応した周波数帯域となるSINC関数から非左右対称率Rp(≠Ri)の抽出ウィンドウ部分を抜き出した波形で振幅変調した非対称RFパルスとする。ここで、撮像RFパルスの周波数帯域とスライス選択傾斜磁場パルスの印加強度は撮像領域のスライス厚により決定される。
従って、撮像領域のスライス厚に応じて決定されたスライス選択傾斜磁場パルスの印加強度の下で、プリサチ領域のスライス厚に応じた周波数帯域のSINC関数を設定して、その内から抽出ウィンドウ部分を抜き出して非対称プリサチRFパルスを設定することになる。つまり、設定順序(計算順序)は、
撮像領域のスライス厚
→ 撮像RFパルスのSINC関数、スライス選択傾斜磁場パルスの印加強度
→ プリサチRFパルスのSINC関数
となる。従って、各スライス厚が異なると撮像RFパルス用のSINC関数とプリサチRFパルス用のSINC関数の形状は異なることになる。
なお、非対称撮像RFパルスと非対称プリサチRFパルスの非左右対称率はそれぞれ所定の値を用いてよいし、操作者により設定されてもよい。
さらに、本実施例1では、図2(b)(c)に示すような、非左右対称率が異なる複数のRFパルスのいずれいか一つのRFパルスを上記のように生成した撮像RFパルスとし、他のRFパルスを上記の様に生成したプリサチRFパルスとして合成して、図2(d)に示すような合成RFパルスとする。この合成RFパルスは、その時間幅が抽出ウィンドウの時間幅と同じであるが、この抽出ウィンドウの時間幅内に複数のピーク位置を有する波形となる。それ故、非左右対称率が異なる波形を有する各RFパルスの合成は、各RFパルスの波形ピーク位置を離して合成することにもなる。
撮像シーケンスにおいては、図3に示すように、上記のようにして生成した合成RFパルス301をスライス選択傾斜磁場パルス302と共に印加することで、プリサチ領域と撮像領域を一つの合成RFパルスで略同時に励起する。そして、スライス選択傾斜磁場302の後で、撮像領域でのスピンの位相分散量を最小にし、プリサチ領域でのスピンの位相分散量を十分大きく飽和状態にするための、リフェーズ傾斜磁場パルス303を印加する。なお、図3は、RFパルス(RF)とスライス選択傾斜磁場(Gs)のみのシーケンスチャートを示し、他の傾斜磁場等の表示は省略してある。
リフェーズ傾斜磁場パルス303の印加量は、合成RFパルス301の元となった非対称撮像RFパルスの非左右対称率に応じて制御する。例えば、リフェーズ傾斜磁場パルス303の印加量は、合成RFパルス301の元となった非対称撮像RFパルスと非対称プリサチRFパルスの非左右対称率に基づいて計算により求めてもよい。或いは、撮像シーケンスによる撮像前のプリスキャンにおいて、非対称撮像RFパルスと非対称プリサチパルスをそれぞれ独立に印加して、撮像領域のからの信号(FID信号又はエコー信号のいずれでもよい)が最大となり、プリサチ領域からの信号が最小となるようにリフェーズ傾斜磁場パルス303の印加量を調整して、その調整により求めた印加量を撮像シーケンスで用いてもよい。
<実施例1に係る各機能>
次に、本実施例1のプリサチュレーション法を実現するための演算処理部114の各機能を、図4(a)に示す機能ブロック図に基づいて説明する。本実施例1に係る演算処理部114は、撮像条件設定部401と、RFパルス波形設定部402と、RFパルス合成部403と、リフェーズ量設定部404と、撮像シーケンス生成部405と、を有して成る。
撮像条件設定部401は、表示部に撮像条件の設定入力を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示し、各種撮像条件の設定入力を受け付ける。特に、事前に取得した位置決め画像に基づいて、プリサチ領域と撮像領域についての位置とスライス幅との設定入力を受け付ける。また、操作者による各非対称RFパルスの非左右対称率の設定を受け付ける場合には、そのためのGUIを表示して操作者による各非左右対称率の設定入力を受け付ける。そして、入力設定されたプリサチ領域と撮像領域についての位置とスライス幅の各値(及び、非左右対称率の設定入力を受け付ける場合にはその入力設定された非左右対称率の値)をRFパルス波形設定部402に通知する。
RFパルス波形設定部402は、撮像条件設定部401から通知されたプリサチ領域と撮像領域についての位置とスライス幅の各値、及び各非対称RFパルスの非左右対称率に基づいて、前述したように、非対称プリサチRFパルスと非対称撮像RFパルスの制御データをそれぞれ生成する。非左右対称率については、操作者の設定入力を受け付ける場合には撮像条件設定部401から通知された値を用い、所定の非左右対称率を用いる場合には、内部記憶部115から読み出して用いる。そして、生成した各非対称RFパルスの制御データをRFパルス合成部403とリフェーズ量設定部404とに通知する。
RFパルス合成部403は、RFパルス波形設定部402から通知された非対称プリサチRFパルスと非対称撮像RFパルスの制御データに基づいて、これらを合成(加算)した合成RFパルスの制御データを生成する。生成した合成RFパルスの制御データは撮像シーケンス生成部405に通知する。
リフェーズ量設定部404は、RFパルス波形設定部402から通知された非対称プリサチRFパルスと非対称撮像RFパルスの非左右対称率を含む制御データに基づいて、撮像領域でのスピンの位相分散量を最小とし、プリサチ領域でのスピンの位相分散量を十分大きく飽和状態にするためのリフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定する。設定の仕方は前述したように、リフェーズ量設定部404が計算により求めてもよいし、撮像シーケンス生成部405にプリスキャンを実行させて得られた信号強度に基づいて設定してもよい。そして、炉フェーズ量設定部404は、設定したリフェーズ傾斜磁場パルスの印加量データを撮像シーケンス生成部405に通知する。
撮像シーケンス生成部405は、RFパルス合成部403から通知された合成RFパルスの制御データと、リフェーズ量設定部404から通知されたリフェーズ傾斜磁場パルスの印加量データに基づいて、撮像シーケンスの制御データを生成し、計測制御部111に通知して、計測制御部111に撮像シーケンスを実行させる。
<実施例1に係る処理フロー>
次に、前述の各機能部が連携して行なう本実施例1の処理フローを図4(b)に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして内部記憶部115に記憶されており、演算処理部114が内部記憶部115からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。以下、各処理ステップの処理内容を詳細に説明する。なお、以下に説明する処理フローは、所定の非左右対称率を用いる場合の例を説明する。
ステップ451で、撮像条件設定部401は、表示部に撮像条件の設定入力を受け付けるためのGUIを表示し、操作者による各種撮像条件の設定入力を受け付ける。特に、事前に取得した位置決め画像を表示して、撮像領域とプリサチ領域の位置とスライス幅の設定入力を受け付ける。操作者は、各種撮像条件の値を設定入力するとともに、マウス等を操作して位置決め画像上で撮像領域とプリサチ領域の位置とスライス幅を設定入力する。そして、撮像条件設定部401は、撮像領域とプリサチ領域の位置とスライス幅をRFパルス波形設定部402に通知する。
ステップ452で、RFパルス波形設定部402は、ステップ451で設定された撮像領域とプリサチ領域の位置とスライス幅と、内部記憶部115から読み出した各非対称RFパルスの非左右対称率に基づいて、非対称撮像RFパルスと非対称プリサチRFパルスの制御データを生成する。そして、RFパルス波形設定部402は、生成した各非対称RFパルスの制御データをRFパルス合成部403とリフェーズ量設定部404とに通知する。
ステップ453で、RFパルス合成部403は、ステップ452で生成された各非対称RFパルスの制御データに基づいて、前述したように各非対称RFパルスを合成(加算)した合成RFパルスの制御データを生成する。そして、RFパルス合成部403は、生成した合成RFパルスの制御データを撮像シーケンス生成部405に通知する。
ステップ454で、リフェーズ量設定部404は、ステップ452で生成された非対称RFパルスの制御データに基づいて、前述したようにリフェーズ傾斜磁場パルスのリフェーズ量を設定する。そして、リフェーズ量設定部404は設定したリフェーズ量を撮像シーケンス生成部405に通知する。
ステップ455で、撮像シーケンス生成部405は、ステップ453で生成された合成RFパルスの制御データと、ステップ454で設定されたリフェーズ傾斜磁場パルスのリフェーズ量に基づいて、前述した撮像シーケンスの制御データを生成し、計測制御部111に通知して撮像シーケンスを実行させる。
以上説明したように、本実施例1のMRI装置及びプリサチュレーション法は、撮像RFパルスとプリサチRFパルスのピーク位置を離して合成する。もしくは、撮像RFパルスとプリサチRFパルスをそれぞれ波形ピーク位置に関して非対称波形にするとともに左右対称率を互いに異ならせる。そして、これら左右対称率が互いに異なる非対称撮像RFパルスと非対称プリサチRFパルスとを合成する。さらに、撮像領域でのスピンの位相分散量を最小とし、プリサチ領域でのスピンの位相分散量を十分大きく飽和状態にするためのリフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定する。その結果、撮像条件を殆ど変更することなくプリサチを行えるようになる。
次に、本発明のMRI装置及びプリサチュレーション法の実施例2を説明する。本実施例2は、プリサチRFパルスと撮像RFパルスの内のいずれか一方を自己再収束(Self Refocus)型のRFパルスとし、他方を通常のSINC波形のRFパルスとして、これらのRFパルスを合成して合成RFパルスとする。
撮像RFパルスを自己再収束型のRFパルスとし、プリサチRFパルスを通常のSINC波形のRFパルス(以下SINC型RFパルスと略記する)とすると、スライス選択傾斜磁場パルスの後のリフェーズ傾斜磁場パルスは必要なく、その印加量をゼロにすることができる。これにより、撮像領域のスピンの位相分散量は最小の自己収束状態となるが、プリサチ領域のスピンの位相が収束されることなく位相分散量が十分大きい飽和状態とすることができる。逆に、撮像RFパルスを通常のSINC型RFパルスとし、プリサチRFパルスを自己再収束型RFパルスとして、スライス選択傾斜磁場パルスの後にリフェーズ傾斜磁場パルスを印加してもよい。これにより、撮像RFパルスにより励起されたスピンの位相を収束させ、プリサチRFパルスにより励起され自己収束されたスピンの位相を分散させて位相分散量が十分大きい飽和状態とすることができる。
なお、自己再収束型RFパルスは、例えば、特許文献2に記載されているものを用いればよく、ここでの詳細な説明は省略する。
自己収束型RFパルス及びSINC型RFパルスとの合成の例を図5に示す。図5(a)は、通常のSINC型RFパルスの一例であり、そのピーク位置に関して左右対称な波形を有する。このようなSINC型RFパルス501をスライス選択傾斜磁場と共に被検体に印加すると、印加終了直後における励起領域のスピンは、その位相が分散されたままとなるので、リフェーズ傾斜磁場パルスを印加することにより、スピンの位相を収束させる。これに対して図5(b)にその一例を示すように、自己収束型RFパルス502は左右非対称な波形を有している。このような自己収束型RFパルスをスライス選択傾斜磁場と共に被検体に印加すると、印加終了直後における励起領域のスピンは、その位相が収束された状態となるので、リフェーズ傾斜磁場パルスを印加する必要がない。なお、SINC型RFパルスと自己収束型RFパルスの中心周波数及び帯域は、対応する励起領域の位置及びスライス幅に応じて設定されることは前述の実施例1と同様である。
そして、SINC型RFパルス501と自己収束型RFパルス502とを合成(加算)した合成RFパルス551の例を図5(c)に示す。図5(c)は、RFとスライス選択傾斜磁場のシーケンスチャートを示し、他の傾斜磁場等の表示は省略してある。この合成RFパルス551は、撮像シーケンスにおいてスライス選択傾斜磁場パルス552と共に印加されるが、上述したように、合成RFパルス551の基となった撮像RFパルスがSINC型RFパルス501なのか自己収束型RFパルス502なのかに対応して、リフェーズ傾斜磁場パルス553が要・不要となる。
<実施例2に係る各機能と処理フロー>
前述の実施例1における左右対称率の異なる2つの非対称RFパルスが、本実施例2のSINC型RFパルスと自己収束型RFパルスに置き換わるのみで、他は前述の実施例1と同様なので、本実施例2の演算処理部114の各機能ブロック及び処理フローの詳細な説明を省略する。
以上説明したように、本実施例2のMRI装置及びプリサチュレーション法は、プリサチRFパルスと撮像RFパルスの内のいずれか一方を自己再収束(Self Refocus)型のRFパルスとし、他方を通常のSINC波形のRFパルスとして、これらのRFパルスを合成して合成RFパルスとする。その結果、撮像条件を殆ど変更することなくプリサチを行えるようになる。さらに、リフェーズ傾斜磁場パルスの印加量も低減することができる。
次に、本発明のMRI装置及びプリサチュレーション法の実施例3を説明する。本実施例3は、マルチスライス撮像における各スライスの励起に前述の実施例1又は実施例2で説明した合成RFパルスを用いる。
一般的には、プリサチRFパルスは、撮像RFパルスより前に印加されて、本撮像時に撮像領域に流入等するスピンを予め飽和することに意味がある。
一方、本発明の合成RFパルスをマルチスライス撮像のスライス励起に用いると、プリサチRFパルスと撮像RFパルスが略同時に印加されることになるため、プリサチRFパルスの印加がプリサチではないように見えてしまう。しかしながら、一般的なマルチスライス撮像では、あるスライスを励起するRFパルスの前に他のスライスを励起するRFパルスが存在する場合が非常に多い。従って、前のスライス撮像の際の合成RFパルスのプリサチRFパルス成分によるプリサチ領域の励起は、次のスライス撮像におけるプリサチと見なすことも可能になる。このことを利用して本実施例3では、マルチスライス撮像のスライス励起に前述の実施例1又は実施例2の合成RFパルスを用いて、各スライスの撮像において、撮像領域の励起とプリサチ領域の励起とを略同時に行うとともに、撮像スライス位置の変更と共にこの合成RFパルスによる撮像領域とプリサチ領域の略同時励起を繰り返す。
なお、マルチスライス撮像における各スライスの励起タイミングを利用するために、通常のプリサチと比べてプリサチRFパルスと撮像RFパルスの印加間隔が長くなる場合がある。この場合には、この印加間隔を見積もり、組織のT1値を考慮して、各スライスの励起時にプリサチ領域のスピンの縦磁化がヌルポイントなるように、プリサチRFパルスのフリップ角を調整することも有効である。例えば、時間間隔に比例させてフリップ角を大きくすることができる。
本実施例3の一例を図6に示す。図6は、RFパルスのシーケンスチャートと撮像領域及びプリサチ領域との関係のみを示し、他の傾斜磁場等の表示は省略してある。なお、被検体の同一範囲を撮像領域とプリサチ領域に分けて上下に表示してある。
マルチスライス撮像における各スライス611,612,613を励起する励起パルスをそれぞれ601,602,603とすると、本実施例3では、これら励起パルス601,602,603に、前述の実施例1又は実施例2で説明した合成RFパルスを用いる。このような合成RFパルスを励起パルスとして用いると、例えば、励起パルス601で撮像領域611とプリサチ領域621とを略同時に励起し、次の励起パルス602で撮像領域612とプリサチ領域622とを略同時に励起し、次の励起パルス603で撮像領域613とプリサチ領域623とを略同時に励起する。
このような場合では、励起パルス602で撮像領域612の励起時には、直前の励起パルス601によりプリサチ領域621の励起がプリサチになり、励起パルス603で撮像領域613の励起時には、直前の励起パルス602によりプリサチ領域622の励起がプリサチになる。図6は、3枚のスライスのマルチスライス撮像の場合を示したが、2枚又は4枚以上のマルチスライス撮像の場合も同様である。
以上説明したように、本実施例3のMRI装置及びプリサチュレーション法は、マルチスライス撮像における各スライスの励起に前述の実施例1又は実施例2で説明した合成RFパルスを用いる。その結果、マルチスライス撮像においても、撮像条件を殆ど変更することなくプリサチを行えるようになる。
101 被検体、102 静磁場発生磁石、103 傾斜磁場コイル、104 送信RFコイル、105 RF受信コイル、106 寝台、107 信号処理部、108 全体制御部、109 傾斜磁場電源、110 RF送信部、111 計測制御部、112 全体制御部、113 メモリ、114 演算処理部(CPU)、115 内部記憶部、116 ネットワークIF、117 外部記憶部、118 表示・操作部

Claims (5)

  1. 被検体のプリサチュレーション領域の位置と幅と、撮像領域の位置と幅との設定入力を受け付ける撮像条件設定部と、
    前記プリサチュレーション領域の位置と幅に応じて非対称プリサチュレーションRFパルスを生成し、前記撮像領域の位置と幅に応じて非対称撮像RFパルスを生成するRFパルス設定部と、
    前記RFパルス設定部で生成された前記非対称プリサチュレーションRFパルスと前記非対称撮像RFパルスとを合成して合成RFパルスを生成するRFパルス合成部と、
    スライス選択傾斜磁場パルスと共に印加された前記合成RFパルスによって励起された、前記撮像領域のスピンの位相が収束し、前記プリサチュレーション領域のスピンの位相が分散して飽和するように、リフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定するリフェーズ量設定部と、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記RFパルス設定部は、前記非対称プリサチュレーションRFパルスと前記非対称撮像RFパルスとを、互いに左右対称率が異なるように生成し、
    前記RFパルス合成部は、前記非対称プリサチュレーションRFパルスと前記非対称撮像RFパルスのピーク位置を離して前記合成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記RFパルス設定部は、前記非対称プリサチュレーションRFパルスと前記非対称撮像RFパルスの一方をSINC型RFパルスとし、他方を自己収束型RFパルスとして生成し、
    前記リフェーズ量設定部は、前記非対称撮像RFパルスがいずれの型かに応じて前記リフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項2又は3のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記合成RFパルスを各スライスの励起用RFパルスとして用いるマルチスライス撮像を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 被検体のプリサチュレーション領域の位置と幅と、撮像領域の位置と幅との設定入力を受け付ける撮像条件設定ステップと、
    前記プリサチュレーション領域の位置と幅に応じて非対称プリサチュレーションRFパルスを生成し、前記撮像領域の位置と幅に応じて非対称撮像RFパルスを生成するRFパルス設定ステップと、
    前記RFパルス設定ステップで生成された前記非対称プリサチュレーションRFパルスと前記非対称撮像RFパルスとを合成して合成RFパルスを生成するRFパルス合成ステップと、
    スライス選択傾斜磁場パルスと共に印加された前記合成RFパルスによって励起された、前記撮像領域のスピンの位相が収束し、前記プリサチュレーション領域のスピンの位相が分散して飽和するように、リフェーズ傾斜磁場パルスの印加量を設定するリフェーズ量設定ステップと、
    前記合成RFパルスと前記リフェーズ傾斜磁場パルスとを用いて撮像を行う撮像ステップと、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置におけるプリサチュレーション法。
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