JP2014236491A - 送信装置および半導体装置 - Google Patents

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Zenichi Furuta
善一 古田
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Abstract

【課題】低消費電力で送信雑音を低減できる送信装置を提供する。【解決手段】このRFIC20では、C−IM3が問題となる場合は、直交変調器21で周波数fRBのベースバンド信号と周波数fIFのIF信号を混合した後、直交変調器10で周波数fRB−fIFのベースバンド信号と周波数fCH+fIFの局所発振信号を混合し、インジェクションロックが問題となる場合は、直交変調器21で周波数fRBのベースバンド信号と周波数fIFのIF信号を混合した後、直交変調器10で周波数fRB+fIFのベースバンド信号と周波数fCH−fIFの局所発振信号を混合する。したがって、低消費電力でC−IM3問題とインジェクションロックを回避できる。【選択図】図9

Description

本発明は送信装置および半導体装置に関し、たとえばLTE(Long Term Evolution)方式の送信装置に好適に利用できるものである。
携帯電話向けRFIC(Radio-Frequency Integrated Circuit)は、高速通信規格への対応や世界各地でのローミング対応などにより、様々な通信方式に対応する必要がある。従来規格の通信方式としては、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)方式やWCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)方式がある。また他の通信方式としては、高付加価値化のために、より高速なデータ通信を可能にする3.9世代移動通信システムに採用されるLTE方式がある。
無線インターフェースとしてGSM(登録商標)方式は、複信方式としてFDD(Frequency Division Duplex)を用い、多元接続方式としてTDMA(Time Division Multiple Access)を用いる。また、WCDMA(登録商標)方式では、複信方式としてFDDを用い、多元接続方式としてCDMA(Code Division Multiple Access)を用いる。
一方、LTE方式では、復信方式としてFDDもしくはTDD(Time Division Duplex)を用い、多元接続方式として端末の受信側はOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を用いる。また、多元接続方式として端末の送信側は消費電力低減を目的として、OFDMAよりPAPR(Peak-to-Average Power Ratio)が低いSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)を用いている。GSM(登録商標)方式およびWCDMA(登録商標)方式がシングル・キャリア変調であるのに対して、LTE方式はマルチ・キャリア変調方式を用いている点が特徴である。
LTE方式では前述のようにFDD方式を採用しており、FDD方式では送信部と受信部が同時に動作する。そのため、送信出力の受信帯雑音がデュプレクサを介して受信側に漏れこむことで受信感度を悪化させる問題を生じる。通常はSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを送信機出力に挿入して受信帯雑音を抑圧するが、SAWフィルタのコストが高いため、送信雑音を低減することでSAWフィルタレスを目指した検討が最近盛んに行なわれている。LTE方式のRFICにおいてSAWフィルタを設けない場合、C(Counter)−IM3(third order intermodulation distortion)問題とインジェクションロック問題が発生する。
すなわち、RFICで発生したC−IM3成分と希望波信号が後段のHP(High power)アンプに入力されると、HPアンプの3次歪みによる相互変調歪みによって、希望波から+4fRB離れた周波数と、C−IM3信号から−4fRB離れた周波数に歪み成分PA−folded C−IM3が発生する。ここで、fRBは、リソースブロック(RB:Resource Block)の中心周波数とキャリア周波数との差である。
発生したPA−folded C−IM3成分は、送信帯域内放射やACLR(Adjacent Channel Leakage power Ratio)等の帯域外放射の性能を悪化させるのみならず、受信周波数帯に重なる場合には受信感度劣化も引き起こす(非特許文献1,2参照)。PA−folded C−IM3が受信帯域に漏れ込む場合は、C−IM3を改善するために送信パスの線形性を良くする必要があり、消費電力の増大を招くため望ましくない。
非特許文献3には、C−IM3への対策をとったダイレクトアップコンバージョン送信機が開示されている。この送信機は、WCDMA(登録商標)/LTE用としてDSP(Digital Signal Processor)、ディジタル/アナログ変換器、バタワースフィルタ、チェビシェフフィルタ、局部発振信号生成器、アクティブ直交変調器で構成されている。DSPにより供給されたディジタルベースバンド信号はディジタル/アナログ変換器によりアナログベースバンド信号に変換され、その後のローパスフィルタにより不要高調波は除去された後、アクティブ直交変調器において局部発振信号生成器により生成された局部発振信号によりRF帯にアップコンバートされて出力される。送信機はRF段に増幅器を設けないことを特徴とし、アクティブ直交変調器は電圧−電流変換器を有して、電流モードで周波数変換を行なうことで線形性を改善している。WCDMA(登録商標)/LTE規格で必要な出力パワー制御に必要なPGA(Programmable Gain Amplifier)機能は、アナログ回路としてはアクティブ直交変調器に内蔵された電圧−電流変換器に30dB、アクティブ直交変調器の負荷に42dBのPGAレンジを確保している。
また、PGA出力には素子のミスマッチ等に起因した2次歪みにより希望波信号周波数の2倍の周波数に2次高調波歪み(HD2:2nd harmonic distortion)が生じる。VCO(Voltage Controlled Oscillator)が送信周波数の2倍の周波数で発振している場合、PGA出力に発生した2次高調波歪みが、インダクタ間の電磁気的な結合を介してVCOに干渉することで、局部発振信号の位相雑音を劣化させるインジェクションロック現象が発生する。VCOのインジェクションロックにより近傍位相雑音が劣化すると、EVM(Error Vector Magnitude)が劣化する。
また、非特許文献4および特許文献1には、インジェクションロックを回避する有力な候補として、小数分周器を用いたダイレクトアップコンバージョン送信機が開示されている。この送信機は、IQ補正回路、ディジタル/アナログ変換器、ローパスフィルタ、直交変調器、VGA(Variable gain amplifier:可変利得増幅器)から構成されている。送信ディジタルベースバンド信号はIQ補正回路で位相・振幅補正を行なった後、ディジタル/アナログ変換器でアナログベースバンド信号に変換されて、ローパスフィルタを介して直交変調器に供給される。このアナログベースバンド信号は直交変調器で2.5分周器から生成した局部発振信号を用いてRF帯にアップコンバードされてVGAにて出力パワー調整されて出力される。局部発振信号は2.5分周器から生成されるので、VGA出力に現れるHD2の周波数と、VCOの発振周波数は異なり、インジェクションロックは起りにくい。
特開2008−311988号公報
3GPP TS 36.101 V8.12.0, "User Equipment (UE) radio transmission and reception" 3GPP R4-093705 "Band 20 RF Requirements" O. Ollael, et al. "A Multiband Multimode Transmitter without Driver Amplifier", ISSCC Dig. Tech. Papers, pp.164-167, Feb. 2012. H. Kamizuma, et al. "A quad-band WCDMA(登録商標)Transceiver IC-Direct conversion Architecture with Fractional Frequency Divider", IEEJ Trans 2013, vol.8, pp.49-55.
非特許文献3では、周波数を2分の1に分周する分周器を用いているので、LTE方式の送信変調信号、特に1RBがローカルキャリア周波数のみに配置された際に発生するインジェクションロックを回避することはできない。そのために、送信機が高パワーで出力している際に送信EVMは劣化する。
EVMの劣化を抑制するには、送信パワーの出力を下げるか、VCOの出力振幅を大きくすることが有効である。しかしながら、送信パワーの出力を下げると、送信システム全体の雑音特性を示した信号対雑音比CNR(Carrier-to-Noise power Ratio)の悪化を引き起こし、受信感度の劣化を引き起こすので好ましくない。また、VCOの出力振幅を大きくすることはPLL回路の消費電流の増大を招く。
また、非特許文献4および特許文献1では、C−IM3への対策が取られておらず、PA−folded C−IM3が受信帯域に重畳する場合には受信感度劣化が避けられない。受信感度の劣化を防ぐためには、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを送信機出力などに設けることによって、雑音の抑制が可能であるが、コストの増加と、SAWフィルタの挿入損失を補うために、送信パワーを大きくする必要があり、消費電力の問題を生じる。送信機出力のC−IM3を改善するためには、送信パスにおける線形性を向上させる必要があり、動作電流を増加させる必要がある。
携帯電話機などの携帯型の無線通信装置では、電源はバッテリから供給される。装置の連続動作時間を長くするためには、低消費電力化は重要な課題であるが、消費電力の増大はこれに反するので大きな問題である。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、第1のベースバンド信号と中間周波信号を混合して第2のベースバンド信号を生成し、第2のベースバンド信号と局部発振信号を混合して高周波信号を生成し、局部発振信号の周波数は、高周波信号のキャリア周波数と中間周波信号の周波数との和または差の周波数である。
一実施の形態によれば、ベースバンド信号の周波数を中間周波数だけずらすとともに局部発振信号の周波数を中間周波数だけずらすので、低消費電力で送信雑音を低減することができる。
WCDMA(登録商標)方式の送信変調信号を示す図である。 LTE方式の送信変調信号を示す図である。 LTE方式の送信信号に対するタイミングマスクを示す図である。 本願の比較例となる無線通信システムの要部を示す回路ブロック図である。 図4で示した送信部で発生するC−IM3問題を説明するための図である。 図5で説明したC−IM3の発生メカニズムを説明するための図である。 図5で説明したC−IM3の他の発生メカニズムを説明するための図である。 図4で示した送信部で発生するインジェクションロック問題を説明するための図である。 本願の実施の形態1による無線通信システムの要部を示す回路図である。 実施の形態1の変更例を示す回路図である。 実施の形態1の他の変更例を示す回路図である。 本願の実施の形態2による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図12に示した送信部の構成を示す回路ブロック図である。 インジェクションロックが問題になる場合のRB配置を例示する図である。 C−IM3が問題になる場合のRB配置を例示する図である。 図13に示したディジタル直交変調器の構成を示す回路ブロック図である。 図13に示したディジタルIF信号発生器の構成を示す回路ブロック図である。 図13に示したPLL回路の構成を示す回路ブロック図である。 本願の実施の形態3による無線通信システムの送信部の構成を示す回路ブロック図である。
[変調方式]
本願の理解を容易にするため、実施の形態について説明する前に、まずWCDMA(登録商標)方式とLTE方式について説明する。図1は、WCDMA(登録商標)方式の送信変調信号を示す図である。図1において、WCDMA(登録商標)方式はシングル・キャリア変調方式を利用している。WCDMA(登録商標)方式では、キャリア周波数を中心に送信信号が変調される。
図2は、LTE方式の送信変調信号を示す図である。図2において、LTE方式はマルチ・キャリア変調方式を用いている。LTE方式の変調信号は15kHz間隔の12個のサブキャリアを1つの信号単位として定義しており、これをRB(Resource Block)と呼んでいる。サブキャリアはQPSK、16QAM、64QAM(送信はオプション)で変調された信号を搬送しており、RB当たりの変調帯域幅は180kHzである。LTE送信機ではRBは連続して割り当てられる。RBの配置位置には周波数の低い側から番号が割り振られており、図2に示すようなチャネルバンド幅が5MHzの場合は#0,#1,…,#24のように25個のRBからなる伝送帯域幅が構成される。送信信号はチャネルバンド幅のなかの選択されたRBの伝送帯域幅で変調されている。図2では例えば#3から#11が伝送帯域幅を示す。伝送帯域幅のRBの数は1個から25個までの数がそれぞれ選択可能である。
図3は、送信信号に対するタイミングマスクを示す図である。図3において、FDD方式における無線フレームは10msec間隔で構成されており、このフレーム内は0.5msec毎に定義された20個のスロットで構成されている。2つの隣接したスロットをサブフレームと呼び、1msecの間隔を有する。各スロット境界においては、送信パワー制御の過渡応答時間を確保するために−20〜+20μsecの過渡期間を設けている。マルチ・キャリア変調方式であるSC−FDMA方式を用いたLTE送信システムでは、送信信号はRB配置に応じて信号が配置されるため、キャリア周波数を中心に変調されないことがある。RBの配置に特徴づけられたLTE送信信号はC−IM3問題とインジェクションロック問題を引き起こす。
[比較例]
次に、実施の形態の比較例について説明する。図4は、実施の形態の比較例となる無線通信システムの要部を示すブロック図である。図4において、この無線通信システムは、LTE方式の送信部1を備える。この送信部1は、RFICに内蔵されており、受信した送信ディジタルベースバンド信号をダイレクトコンバージョン方式で周波数変換してRF(Radio-Frequency)信号を生成する。
送信部1は、700MHz〜2.7GHzの範囲にある複数の周波数帯におけるRF信号の生成を可能とする。その周波数帯は規格により定められており、代表的には“Band1”、“Band2”、および“Band7”が用いられる。“Band1”は1920MHz〜1980MHz、“Band2”は1850MHz〜1910MHz、“Band7”は2500MHz〜2570MHzの周波数帯を用いて送信を行なう。
すなわち、送信部1は、ディジタルフィルタ2、DPG(Digital Programmable Gain)アンプ3a,3b、およびアナログベースバンド回路4を含む。アナログベースバンド回路4は、ディジタル/アナログ変換器(DAC)5a,5bおよびローパスフィルタ6a,6bを含む。また、送信部1は、さらに、ロジック制御部7、PLL(phase locked loop)回路8、分周器9、アナログ直交変調器10、RFPG(Radio Frequency Programmable Gain)アンプ12、および複数(図では3個)の出力端子Ta1〜Ta3を含む。アナログ直交変調器10は、乗算器11a,11bを含む。
ディジタルフィルタ2には、送信ディジタルベースバンド信号を構成するディジタル同相成分信号(I信号)I_d0とディジタル直交成分信号(Q信号)Q_d0が入力される。ディジタルフィルタ2は、アナログベースバンド回路4による折り返し雑音などの不要波除去のためにサンプリングレート変換を実施し、必要に応じてアナログ直交変調器10の出力におけるイメージ信号を抑制するためにディジタルI信号I_d0とディジタルQ信号Q_d0に対して振幅補正と位相補正を行なう。
DPGアンプ3a,3bは、それぞれディジタルI信号I_d0およびディジタルQ信号Q_d0にディジタル処理を施して増幅する。ディジタル/アナログ変換器5a,5bは、それぞれDPGアンプ3a,3bの出力信号をアナログ信号に変換する。ディジタル/アナログ変換器5aの出力信号は、ローパスフィルタ6aにより、遮断周波数より高い帯域の周波数成分を抑圧されてベースバンドアナログI信号I_aとなる。ディジタル/アナログ変換器5bの出力信号は、ローパスフィルタ6bにより、遮断周波数より高い帯域の周波数成分を抑圧されてベースバンドアナログQ信号Q_aとなる。
また、ロジック制御部7は、LTE送信ディジタルベースバンド信号の送信キャリア周波数を含む制御信号CS1を受け、周波数制御ワードFcwを出力する。PLL回路8、分周器9、アナログ直交変調器10、およびRFPGアンプ12は、原則的には、各送信モードの周波数帯(バンド)に対応して設けられるが、近接した周波数帯の場合は異なる周波数帯で共用される場合もある。図4では、各要素が代表として1個ずつ示されているが実際には1個に限られない。
PLL回路8は、基準クロック信号REFとロジック制御部7からの周波数制御ワードFcwとに基づいて、所定周波数の差動の局部発振信号LOPを生成する。差動の局部発振信号LOPは、周波数は同じで位相差が互いに180度のクロック信号を含む。分周器9は、局部発振信号LOPの周波数を1/2に分周した局部発振信号LOI,LOQを生成する。局部発振信号LOIは元の信号LOPの立上がりエッジに同期し、局部発振信号LOQは元の信号LOPの立下がりエッジに同期する。これにより、局部発振信号LOQは、局部発振信号LOIを90度移相した信号になる。
なお、PLL回路8に内蔵されたVCO(Voltage controlled oscillator)8aは、RFPGアンプ12の出力信号との干渉を防ぐために送信周波数と異なった周波数で発振させ、その発振周波数は分周器9の構成の容易化から、送信周波数の偶数倍の周波数が選ばれることが多い。この比較例では、VCO8aは送信周波数の2倍の周波数で発振させ、VCO8aの出力信号を分周器9で1/2に分周して局部発振信号LOI,LOQを生成している。
アナログ直交変調器10には、分周器9から出力された局部発振信号LOI,LOQと、ローパスフィルタ6a,6bを通過したベースバンドアナログI信号I_aおよびベースバンドアナログQ信号Q_aが入力される。アナログ直交変調器10は、ベースバンドアナログI信号I_aおよびベースバンドアナログQ信号Q_aにそれぞれ局部発振信号LOI,LOQを乗算し、乗算結果を加算することにより、所望の周波数にアップコンバートされた送信RF信号を生成する。
より詳細には、アナログ直交変調器10は、局部発振信号LOIとベースバンドアナログI信号I_aとを乗算する乗算器10aと、局部発振信号LOQとアナログベースバンドQ信号Q_aとを乗算する乗算する乗算器10bとを含む。これらの乗算器10a,10bの出力は加算され、送信RF信号として次段のRFPGアンプ12に出力される。
RFPGアンプ12は、アナログ直交変調器10から出力された送信RF信号を増幅する増幅器であり、そのゲインはゲイン調整信号に基づいて調整される。増幅された送信RF信号は、対応する周波数帯に応じて割り当てられた出力端子Ta1〜Ta3を介して排他的に出力される。すなわち、送信機が使用する周波数帯に対応する出力端子TaにRFPGアンプ12が送信RF信号を出力する間は、他の出力端子Taには送信RF信号は出力されない。
次に、この送信部1の動作について説明する。制御信号CS1がロジック制御部7に与えられ、キャリア周波数fCHの2倍の周波数2fCHを示す周波数制御ワードFcwがロジック制御部7で生成される。周波数制御ワードFcwに従ってPLL回路8では、周波数が2fCHの局所発振信号LOPが生成される。局所発振信号LOPは、分周器9で分周されて周波数がfCHの局所発振信号LOI,LOQとなる。
また、LTE送信ディジタルベースバンド信号I_d0,Q_d0がディジタルフィルタ2で処理されてディジタルベースバンド信号I_d1,Q_d1となる。ディジタルベースバンド信号I_d1,Q_d1は、DPGアンプ3a,3bで増幅され、ディジタル/アナログ変換器5a,5bでアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ6a,6bを通過してアナログベースバンド信号I_a,Q_aとなる。
アナログベースバンド信号I_a,Q_aと局所発振信号LOI,LOQは、アナログ直交変調器10で混合されて、周波数がfCH+fRBのRF信号となる。RF信号は、RFPアンプ12で増幅され、フロントエンドモジュール36を介してアンテナ37に供給される。
[C−IM3問題]
次に、比較例の送信部1で発生するC−IM3問題について説明する。図5は、C−IM3問題を模式的に示す図である。図5において、RFIC15には、アンテナ端での送信電力規格まで送信信号を増幅するHPアンプ16が接続されている。RFIC15は、DPGアンプ3、ディジタル/アナログ変換器5、ローパスフィルタ6、アナログ直交変調器10、およびRFPGアンプ12を含む。図5では、送信部1のディジタルフィルタ2、ロジック制御部7、PLL回路8、および分周器9の図示は省略されている。また、DPGアンプ3、ディジタル/アナログ変換器5、およびローパスフィルタ6は、それぞれDPGアンプ3a,3b、ディジタル/アナログ変換器5a,5b、およびローパスフィルタ6a,6bを含む。
LTE方式では、単一もしくは少数のRBが局部発振信号LOから離れた周波数に配置される場合がある。局部発振信号LOは、局部発振信号LOI,LOQを含む。割り当てられたRBの中心周波数とキャリア周波数fCHとの差をfRBとすると、RFIC15の出力信号には、キャリア周波数fCHから−3fRBの周波数にRFIC15の送信パスにおける3次歪みに起因した歪み成分C−IM3が生じる。
このC−IM3成分と希望波信号(Wanted)がHPアンプ16に入力されると、HPアンプ16の3次歪みによる相互変調歪みによって、それぞれ希望波信号から+4fRB離れた周波数に歪み成分PA−folded C−IM3信号が発生するとともに、C−IM3信号から−4fRB離れた周波数に歪み成分PA−folded C−IM3が発生する。
発生したPA−folded C−IM3成分は、送信帯域内放射やACLR(Adjacent Channel Leakage power Ratio)等の帯域外放射の性能を悪化させるのみならず、受信周波数帯(RX band)に重なる場合には受信感度劣化も引き起こす。
[C−IM3の発生メカニズム]
次に、C−IM3の発生メカニズムの検討結果について説明する。C−IM3の発生メカニズムとして、次の2つのケースを挙げることができる。第1のケースは、アナログベースバンド回路4の3次歪みに起因してC−IM3が発生するケースである。図6は、第1のケースを模式的に示す図である。図6では、RFIC15は、アナログベースバンド回路4、アナログ直交変調器10、およびRFPGアンプ12を含む。
ベースバンド信号の周波数をfBBとすると、アナログベースバンド回路4の3次歪みにより周波数が3fBBの3次高調波歪み成分(BB HD3)が生成される。この3次高調波歪みがアナログ直交変調器10で周波数fCHの局部発振信号LOとミキシングされることでC−IM3成分(fCH−3fBB)が生成される。
また第2のケースは、アナログ直交変調器10で生成されたRF信号と3次高調波がRFPGアンプ12で相互変調されることに起因してC−IM3が発生するケースである。図7は、第2のケースを模式的に示す図である。図7では、RFIC15は、アナログベースバンド回路4、アナログ直交変調器10、およびRFPGアンプ12を含む。
MOSトランジスタで構成したアナログ直交変調器10は線形性を確保するために局部発振信号入力端子に大きな振幅の信号を必要とする。近年のRFICではI信号パスとQ信号パスの間の干渉を防ぐためにデューティ比が25%以下の矩形波信号を局部発振信号LOとして用いる場合が多い。その際には差動の局部発振信号LOには、周波数成分としてキャリア周波数fCHのみならず、その奇数次の高調波も含まれる。
そのため、周波数fBBのベースバンド信号を矩形波の局部発振信号LOを用いてアナログ直交変調器10でアップコンバートすると、周波数がfCH+fBBの希望波信号成分と、周波数がm・fCH−fBBのRF高調波成分と、周波数がn・fCH+fBBのRF高調波信号とが生成される。ただし、m=4N−1、n=6N−1、N=1,2,3,…である。
これらのRF信号が非線形性を持つRFPGアンプ12に入力されると、代表的には希望波信号(fCH+fBB)とRF3次高調波成分(3fCH−fBB)の相互変調歪みにより、周波数が(3fCH−fBB)−2(fCH+fBB)=fCH−3fBBであるC−IM3が発生する。
PA−folded C−IM3が受信帯域に重畳する場合には受信感度劣化が避けられない。受信感度の劣化を防ぐためには、SAWフィルタを送信機出力などに設けることによって、雑音の抑制が可能であるが、コストの増加と、SAWフィルタの挿入損失を補うために、送信パワーを大きくする必要があり、消費電力の問題を生じる。上記第1および第2のC−IM3発生メカニズムで発生した送信機出力のC−IM3を改善するためには、送信パスにおける線形性を向上させる必要があり、動作電流を増加させる必要がある。なお、図5〜図7において“IMG”は希望波(wanted)に対するイメージ周波数を示す。
[インジェクションロック]
次に、比較例の送信部1で発生するVCO8aのインジェクションロックについて説明する。VCO8aのインジェクションロックは、送信品質の指標であるEVM劣化問題を引き起こす。高周波での利得を確保するためや信号伝送の差動−単相変換を行なうために、RFPGアンプ12の負荷にはインダクタやトランスフォーマを用いることが多い。また、良好な位相雑音を確保するためにVCO8aの負荷には通常、インダクタを用いる。これらのインダクタは電磁気的に結合している。
RFPGアンプ12の出力信号には、素子のミスマッチ等に起因した2次歪みにより希望波信号の周波数の2倍の周波数の2次高調波歪みが生じる。VCO8aが送信周波数の2倍の周波数で発振している場合、RFPGアンプ12の出力信号に発生した2次高調波歪みが、インダクタ間の電磁気的な結合を介してVCO8aに干渉し、局部発振信号LOの位相雑音を劣化させるインジェクションロック現象が発生する。VCO8aのインジェクションロックにより近傍位相雑音が劣化すると、EVMが劣化する。
図8(a)はRBの配置数が25の場合におけるRBの周波数と出力パワー密度との関係を示す図であり、図8(b)はRBの配置数が1の場合におけるRBの周波数と出力パワー密度との関係を示す図である。図8(a)(b)に示すように、マルチ・キャリア変調方式を用いているLTE方式では、同じ出力パワーで比較すると、RBの配置数に応じて希望波信号の出力パワー密度が異なるため、その2次高調波歪みの出力パワー密度も異なる。希望波信号のキャリア周波数はfCHであり、その2次高調波歪み成分の周波数は2fCHである。
VCO8aがインジェクションロックする強度は、VCO8aの発振周波数近くのPLL回路8の帯域内のパワー密度に依存する。図8(a)(b)ではRB配置数(NRB)が25の場合と1の場合を比較しているが、NRB=1の場合では、ほぼすべての2次高調波歪み成分がVCO8aと干渉するため、インジェクションロックの最悪ケースとなり、大きくEVMが劣化する。
NRB=1の場合に、送信機が高パワーで出力している際に送信EVMは劣化することが推測される。EVMの劣化を抑制するには、送信パワーの出力を下げるか、VCO8aの出力振幅を大きくすることが有効である。しかしながら、送信パワーの出力を下げると、送信システム全体の雑音特性を示した信号対雑音比CNR(Carrier-to-Noise power Ratio)の悪化を引き起こし、受信感度の劣化を引き起こすので好ましくない。また、VCO8aの出力振幅を大きくすることはPLL回路8の消費電流の増大を招く。
上述のように、比較例においてC−IM3問題とインジェクションロックを抑制するためには、消費電力を増大させる必要がある。しかし、携帯電話機などの携帯型の無線通信装置では、電源はバッテリから供給される。装置の連続動作時間を長くするためには、低消費電力化は重要な課題であるが、消費電力の増大はこれに反するので大きな問題である。
[実施の形態1]
本実施の形態1の目的は、消費電力の増大を招くこと無く、C−IM3とインジェクションロックの問題を解決することにある。
LTE方式では、送信変調信号のRB配置は周波数的に連続して配置されることを特徴とする。LTE方式の送信変調信号において、送信機にC−IM3およびインジェクションロックの問題が発生するのは、RBの配置数が1もしくは少数配置された場合である。C−IM3に起因したPA−folded C−IM3が受信帯域に重なり、受信感度が劣化するのは、ベースバンド信号において、RBが伝送帯域幅構成の上端もしくは下端付近に配置されたときであり、その他の配置では問題とならない。また、インジェクションロックの問題は、代表的には局所発振信号LOの生成に周波数を2分の1にする分周器9を用いたときにアナログ直交変調器10の出力においてRBがキャリア周波数近傍に存在するときに発生する。
以上を鑑みると、RBが1もしくは少数配置される場合において、送信信号位置が伝送帯域幅構成の上端もしくは下端付近、またはキャリア周波数近傍に存在することを回避できれば、C−IM3とインジェクションロックの双方を回避できることが理解できる。これは、混合機能とショート機能を有するディジタル直交変調器21をディジタル部に設けることで実現できる。
図9は、本実施の形態1による無線通信システムの要部を示す図であって、図5と対比される図である。図9において、この無線通信システムが図5の通信システムと異なる点は、RFIC15がRFIC20で置換されている点である。RFIC20は、ディジタル直交変調器21、DPGアンプ3、ディジタル/アナログ変換器5、ローパスフィルタ6、アナログ直交変調器10、およびRFPGアンプ12を含む。
RFIC20に入力されたLTE送信ディジタルベースバンド信号は、選択された数および位置のRBの伝送帯域幅で変調される。伝送帯域幅構成の中心周波数(#12のRBの中心周波数)は0MHzであり、また横軸の右方向が周波数の高くなる方向を示す。
(1)の場合、すなわちLTE送信ディジタルベースバンド信号の伝送帯域幅が1から所定数N1までの個数のRBであり、かつその伝送帯域幅のすべてが伝送帯域幅構成の上端の領域(以下、上端領域)に配置される場合、ディジタル直交変調器21は、LTE送信ディジタルベースバンド信号をダウンコンバートし、C−IM3に起因したPA−folded C−IM3が受信帯域に重なることを回避する。
(2)の場合、すなわちLTE送信ディジタルベースバンド信号の伝送帯域幅が1から所定数N2までの個数のRBであり、かつその伝送帯域幅のすべてが伝送帯域幅構成の下端の領域(以下、下端領域)に配置される場合、ディジタル直交変調器21は、LTE送信ディジタルベースバンド信号をアップコンバートし、C−IM3に起因したPA−folded C−IM3が受信帯域に重なることを回避する。
(3)の場合、すなわちRFIC20に入力されたLTEディジタルベースバンド信号の伝送帯域幅が1から所定数N3までの個数のRBであり、かつその伝送帯域幅の少なくとも一部が伝送帯域幅構成の中央付近(以下、中央領域)に配置される場合、ディジタル直交変調器21は、アップコンバートしてインジェクションロックを回避する。
チャネルバンド幅が5MHzの場合を代表して動作説明を行なう。上記(1)の場合、たとえば上端領域が#19〜#24の領域(図2)であり、所定数N1が4個の場合、C−IM3に起因したPA−folded C−IM3が受信帯域に重なり受信感度劣化が顕著となるため、ディジタル直交変調器21でのダウンコンバーションを要する。
ディジタル直交変調器21は、周波数fRBのLTE送信ディジタルベースバンド信号と中間周波数fIFのディジタルIF(Intermediate Frequency)信号とを混合する。ディジタル直交変調器21の出力信号の周波数は、fRB−fIFとなる(0<fIF<fRB)。ローパスフィルタ6の出力信号には、周波数がfRB−fIFの希望波と、キャリア周波数から−3(fRB−fIF)の周波数にC−IM3が現われる。中間周波数fIFは、ディジタル直交変調器21によって変換された中心周波数fRB−fIFの送信信号帯域がローパスフィルタ6の通過帯域内に収まるように決められる。
また、LTE送信ディジタルベースバンド信号の周波数は上端領域外に変換されることが望ましい。しかし、LTE送信ディジタルベースバンド信号をダウンコンバートすること自体でC−IM3の問題は抑制されるため、ダウンコンバート後のLTE送信ディジタルベースバンド信号は上端領域内に配置されてもよい。たとえば#24に配置されたLTE送信ディジタルベースバンド信号は、#19または#20のRBの周波数にダウンコンバートされてもよい。なお、ダウンコンバート後のLTE送信ディジタルベースバンド信号が中間領域内に配置されることを避ける必要があるため、以上を考慮すると中間周波数fIFは、0.72〜1.08MHzが望ましい。
ローパスフィルタ6は、チャネルバンド幅の最大周波数(5MHz)を遮断周波数とし、5MHzより大きい周波数成分(および−5MHzより小さい周波数成分)を減衰させる。アナログ直交変調器10は、ローパスフィルタ6を通過した希望波およびC−IM3と、周波数がfLOA=fCH+fIFの局所発振信号とを混合する。アナログ直交変調器10の出力信号には、希望波と、前述したようにベースバンドブロックの3次高調波歪みに起因したC−IM3と、希望波信号およびRF3次高調波成分の相互変調歪みによるC−IM3とが、それぞれfCH+fRB、fCH−(3fRB−2fIF)、fCH−(3fRB−4fIF)の周波数に現われる。
HAアンプ16の出力信号には、希望波およびC−IM3との相互変調歪みにより、周波数がfCH−(7fRB−4fIF)、fCH−(7fRB−8fIF)、fCH+(5fRB−4fIF)のPA folded C−IM3が現われる。これらのPA folded C−IM3は、受信帯域に重畳しない、もしくは受信帯域に重畳されるパワーが大幅に小さくなる。したがって、PA−folded C−IM3が受信帯域に重畳することで、受信感度劣化させるC−IM3問題を回避することができる。
上記(2)の場合、たとえば下端領域が#0〜#5の領域(図2)であり、所定数N2が4個の場合に、C−IM3に起因したPA−folded C−IM3が受信帯域に重なり受信感度劣化が顕著となるため、ディジタル直交変調器21でのアップコンバーションを要する。ディジタル直交変調器21は、周波数−fRBのLTE送信ディジタルベースバンド信号と中間周波数fIFのディジタルIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号とを混合する。ディジタル直交変調器21の出力信号の周波数は、−fRB+fIFとなる(0<fIF<fRB)。ローパスフィルタ6の出力信号には、周波数が−fRB+fIFの希望波が現われる。中間周波数fIFは、ディジタル直交変調器21によって変換された中心周波数−fRB+fIFの送信信号帯域がローパスフィルタ6の通過帯域内に収まるように決められる。
また、LTE送信ディジタルベースバンド信号の周波数は、下端領域外に変換されることが望ましい。しかし、LTE送信ディジタルベースバンド信号をアップコンバートすること自体でC−IM3の問題は抑制されるため、アップコンバート後のLTE送信ディジタルベースバンド信号は下端領域内に配置されてもよい。たとえば#0に配置されたLTE送信ディジタルベースバンド信号は、#4または#5のRBの周波数にダウンコンバートされてもよい。なお、ダウンコンバート後のLTE送信ディジタルベースバンド信号が中間領域内に配置されることを避ける必要があるため、以上を考慮すると、中間周波数fIFは、0.72〜1.08MHzが望ましい。
アナログ直交変調器10は、ローパスフィルタ6を通過した希望波と、周波数がfLOA=fCH−fIFの局所発振信号とを混合する。アナログ直交変調器10の出力信号には、
希望波と、前述したようにベースバンドブロックの3次高調波歪みに起因したC−IM3と、希望波信号及びRF3次高調波成分の相互変調歪みによるC−IM3とが、それぞれfCH−fRB、fCH+(3fRB−4fIF)、fCH+(3fRB−4fIF)の周波数に現われる。
HAアンプ16の出力信号には、希望波およびC−IM3との相互変調歪みにより、周波数がfCH−(5fRB−4fIF)、fCH+(7fRB−8fIF)のPA folded C−IM3が現われる。これらのPA folded C−IM3は、受信帯域に重畳しない、もしくは受信帯域に重畳されるパワーが大幅に小さくなる。したがって、PA−folded C−IM3が受信帯域に重畳することで、受信感度劣化させるC−IM3問題を回避することができる。
上記(3)の場合、たとえば中央領域が#11〜#13の領域(図2)であり、所定数N3が7個の場合にインジェクションロックの問題が顕著となり、ディジタル直交変調器21でのダウンコンバーションを要する。
すなわち、ディジタル直交変調器21は、周波数fRBのLTE送信ディジタルベースバンド信号と中間周波数fIFのディジタルIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号とを混合する。ディジタル直交変調器21の出力信号の周波数は、fRB+fIFとなる。ローパスフィルタ6の出力信号には、周波数がfRB+fIFの希望波が現われる(fIF>fRBかつfIF>0)。
中間周波数fIFは、後述するPLL回路のループ帯域外であり、かつ、ディジタル直交変調器21によって変換された中心周波数fRB+fIFの送信信号帯域がローパスフィルタ6の通過帯域内に収まるように決める必要がある。また、LTE送信ディジタルベースバンド信号の周波数は中央領域の外に変換する必要がある。加えて、LTE送信ディジタルベースバンド信号が上端領域までアップコンバートされることは極力さけ、特に上位側のRB(#21〜#24)へのコンバートは回避しなけれならない。以上を考慮すると、中間周波数fIFは0.72MHz〜1.08MHzが望ましい。
アナログ直交変調器10は、ローパスフィルタ6を通過した希望波と、周波数がfLOA=fCH−fIFの局所発振信号とを混合する。アナログ直交変調器10の出力信号には、周波数がfCH+fRBの希望波が現われる。
HAアンプ16の出力信号には、周波数がfCH+fRBの希望波と、その2倍の周波数2(fCH+fRB)の高調波が現われる。この高調波の周波数2(fCH+fRB)は局所発振信号の周波数fCH−fIFの整数倍になっていないので、インジェクションロックを回避することができる。なお、この場合はfRBが十分に小さいので、PA−folded C−IM3が受信帯域に重畳するC−IM3問題が発生することはない。
上記(3)の場合、ディジタル直交変調器21はLTE送信ディジタルベースバンド信号をダウンコンバートさせてもよい。ディジタル直交変調器21の出力する信号は周波数(fRB−fIF)となり、アナログ直交変調器21は、ローパスフィルタ6を通過した希望波と、周波数がfLOA=fCH+fIFの局所発振信号とを混合することとなり、周波数fCH+fRBの希望波を出力する。
上記(1)〜(3)以外の場合には、PA−folded C−IM3による受信感度劣化、もしくはインジェクションロックは顕著化しないため、ディジタル直交変調器11は、ショート機能により、LTE送信ディジタルベースバンド信号をそのまま次段のDPGアンプ3に伝達させる。ディジタル直交変調器21は、周波数fRBのLTE送信ディジタルベースバンド信号を出力する。アナログ直交変調器10は、ローパスフィルタ6を通過した希望波と、周波数がfLOA=fCHの局所発振信号とを混合する。アナログ直交変調器10の出力信号には、周波数がfCH+fRBの希望波が現われる。
この実施の形態1では、ディジタル直交変調器21においてベースバンド信号の周波数fRBを中間周波数fIFだけ減少(または増加)させた後に、アナログ直交変調器10において周波数がfCH+fIF(またはfCH−fIF)の局所発振信号LOを混合して周波数がfCH+fRBのRF信号を生成する。したがって、低消費電力で送信雑音を低減することができる。
なお、この実施の形態1では、ディジタルベースバンド信号のRBの数および位置に応じて直交変調器10,21の動作を切換えたが、C−IM3が発生しても受信感度劣化が問題とならない周波数帯を無線通信に用いる場合、およびインジェクションロックを発生させない分周比構成を用いる場合には、ディジタルベースバンド信号のRBの数および位置に拘らず直交変調器21はディジタルベースバンド信号の周波数をコンバートさせず、直交変調器10はローパスフィルタ6を通過した希望波と周波数がfLOA=fCHの局所発振信号とを混合するように固定してもよい。
また、図10は、実施の形態1の変更例を示す回路図であって、図9と対比される図である。図10において、この変更例では、RFIC20がRFIC25で置換される。RFIC25では、ディジタル直交変調器21の代わりにアナログ直交変調器26が使用される。アナログ直交変調器26は、ディジタル/アナログ変換器5とローパスフィルタ6の間に設けられ、ディジタル直交変調器21と同じ機能を有する。アナログ直交変調器26は、ディジタル/アナログ変換器5の出力信号に周波数がfIFの中間周波信号を混合するか、ディジタル/アナログ変換器5の出力信号をそのままローパスフィルタ6に通過させる。他の構成および動作は実施の形態1と同じであるので、その説明は繰り返さない。この変更例でも、実施の形態1と同じ効果が得られる。
また、図11は、実施の形態1の他の変更例を示す回路図であって、図10と対比される図である。図11において、この変更例では、RFIC20がRFIC27で置換される。RFIC27では、アナログ直交変調器26がローパスフィルタ6とアナログ直交変調器10の間に設けられる。この変更例でも、実施の形態1と同じ効果が得られる。
[実施の形態2]
図12は、本願の実施の形態2による無線通信システムの構成を示すブロック図である。この無線通信システムは、携帯電話機や通信モジュールに内蔵される。この無線通信システムは、クロック発生回路30、RFIC31、BBIC(Baseband Integrated Circuit)35、HPアンプA1〜An、フロントエンドモジュール(FEM)36、およびアンテナ37を備える。クロック発生回路30は、所定周波数の基準クロック信号REFを生成する。
RFIC31は、単一の半導体チップで構成された半導体装置であり、大きく分けてGSM(登録商標)/EDGE、WCDMA(登録商標)/HSPA、LTEの3個の送受信方式の規格に準拠して、アンテナ37を介して基地局との間でRF信号の送受信を行なうことが可能な通信用送受信機である。RFIC31は、ディジタルRFインターフェース(IF)32、受信部33、および送信部34を備えており、クロック発生回路30からの基準クロック信号REFに同期して動作する。
ディジタルRFインターフェース32は、RFIC31とBBIC35との間の通信インターフェースであり、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)規格に従って送受信データや制御信号のデータ通信を行なう。
受信部33は、アンテナ37で受信した基地局からの受信RF信号を、局部発振信号を使って受信アナログベースバンド信号にダウンコンバートする。受信部33は、さらに、受信アナログベースバンド信号をアナログ/ディジタル変換して受信ディジタルベースバンド信号を生成する。
送信部34は、送信ディジタルベースバンド信号をディジタル/アナログ変換して送信アナログベースバンド信号を生成し、局部発振信号を使ってその送信アナログベースバンド信号を送信RF信号にアップコンバートする。そして、送信部34は、アンテナ37を介して基地局に送信RF信号を無線送信する。
RFIC31は、さらに、各々がRF信号を出力する複数の出力端子Ta1〜Tanと、各々がRF信号を受信する複数の入力端子Tb1〜Tbnを備えている。ここで、Ta1とTb1、Ta2とTb2、…、TanとTbnはそれぞれ対を構成しており、RFIC31が送受信する周波数帯に応じて使用される出力端子Taと入力端子Tbの対が決められている。
BBIC35は、単一の半導体チップで構成された半導体装置であり、受信部33からディジタルRFインターフェース32を介して受け取った受信ディジタルベースバンド信号に対して、通信規格に応じた復調を行ない、復調ディジタル信号に対してさらに信号処理を行ない、受信データ(音声、画像またはその他のデータ)を生成する。
BBIC35は、さらに、送信データ(音声、画像又はその他データ)に通信規格に応じたディジタル変調その他の信号処理を行なって送信ディジタルベースバンド信号を生成し、ディジタルRFインターフェース32を介して送信部34に送信する。無線通信システムが搭載される携帯電話機もしくは通信モジュールは、アプリケーションプロセッサ、メモリ、スピーカ、マイクロホン、入力キー、液晶モニタなどを有し、それぞれがBBIC35との間で信号の授受を行なう。
HPアンプA1〜Anは、それぞれ出力端子Ta1〜Tanに対応して設けられている。各HPアンプAは、対応の出力端子Taから受けとった送信RF信号を増幅する。各HPアンプAは、半導体集積回路と表面実装素子とモジュール基板で構成されており、パッケージ内にモジュール化されている。
フロントエンドモジュール36は、アンテナスイッチと、入力・出力端子ペア(Ta1,Tb1)〜(Tan,Tbn)にそれぞれ対応する複数のデュプレクサもしくはスイッチとを含む。フロントエンドモジュール36は、RFIC31が送受信する周波数帯に応じて、入力・出力端子ペア(Ta1,Tb1)〜(Tan,Tbn)のうちの1組を選択し、選択した入力・出力端子ペア(TXi,RXi)(iは1以上n以下の整数である)と、アンテナ37とを接続する。
図13は、送信部34の構成を示す回路ブロック図であって、図4と対比される図である。図13を参照して、この送信部34が図4の送信部1と異なる点は、ロジック制御部7がロジック制御部40で置換され、ディジタル直交変調器(IF_QMOD)41およびディジタルIF(Intermediate frequency)信号発生器(IF_GEN)42が追加され、PLL回路8がPLL回路43で置換されている点である。
送信部34は、各送信モードに応じて、BBIC35によって生成された送信ディジタルベースバンド信号を、ディジタルRFインターフェース32を介して受信する。送信部34は、受信した送信ディジタルベースバンド信号を基本的にはダイレクトコンバージョン方式で周波数変換してRF信号を生成する。また送信部34は、LTEモードにおけるC−IM3もしくはインジェクションロックが問題になるRB配置の際には、受信した送信ディジタルベースバンド信号をLow−IF方式で周波数変換してRF信号を生成する。
ロジック制御部40には、LTE送信ディジタルベースバンド信号に含まれるRB数とRB位置情報、送信キャリア周波数を含む制御信号CS1が入力される。ロジック制御部40は、制御信号CS1に基づいて、Low IFモード制御信号LIF_EN、トリガ信号LIF_TRG、周波数制御ワードFcw、および周波数補正信号Fshiftを生成する。
具体的にはロジック制御部40は、LTE送信ディジタルベースバンド信号が上述した(1)〜(3)以外の場合、Low IFモード制御信号LIF_ENを「L」レベルに設定する。ロジック制御部40は、さらに、送信キャリア周波数fCHに基づいて、局部発振信号LOPの周波数が2fCHになるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftを設定する。ロジック制御部40は、その後、送信スロット間の遷移時間の間にトリガ信号LIF_TRGを発行する。
ロジック制御部40は、LTE送信ディジタルベースバンド信号が上記(3)の場合、すなわちインジェクションロックが問題になる場合は、Low IFモード制御信号LIF_ENを「H」レベルに設定する。ロジック制御部40は、さらに、ディジタルIF信号の周波数fIFと送信キャリア周波数fCHに基づいて、局部発振信号LOPの周波数が2(fCH−fIF)になるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftを設定する。ロジック制御部40は、その後、送信スロット間の遷移時間の間にトリガ信号LIF_TRGを発行する。
図14は、チャネルバンド幅が1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz、および20MHzのそれぞれの場合に、インジェクションロックが問題となるRB配置を例示する図である。図14において、たとえば、チャネルバンド幅(BW)が1.4MHzである場合を説明すると、伝送帯域幅構成の全RB数7個に対しRB番号が#0〜#6が割り付けられる(#0が周波数の低い側)。このとき、送信するベースバンド信号の伝送帯域幅のRB数が1個から7個であって、伝送帯域幅のRBの配置が中央領域(#2,#3,#4)を少なくとも含む場合にインジェクションロックが問題となる。チャネルバンド幅が大きくなると中間周波数fIFも必要に応じて高く設定する。チャネルバンド幅に応じて中間周波数fIFは最大で5MHzに設定される。
またロジック制御部40は、LTE送信ディジタルベースバンド信号が(1)(2)の場合、すなわちC−IM3が問題になる場合、Low IFモード制御信号LIF_ENを「H」レベルに設定する。(1)の場合にはロジック制御部40は、局部発振信号LOPの周波数が2(fCH+fIF)になるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftを設定する。その後、送信スロット間の遷移時間の間にトリガ信号LIF_TRGを発行する。(2)の場合にはロジック制御部40は、局部発振信号LOPの周波数が2(fCH−fIF)になるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftを設定する。その後、送信スロット間の遷移時間の間にトリガ信号LIF_TRGを発行する。
図15は、C−IM3が問題となるRB配置を例示する図である。図15において、たとえば、チャネルバンド幅(BW)が20MHzである場合で説明すると、伝送帯域幅構成の全RB数100個に対しRB番号が#0〜#99が割り付けられる(#0が周波数の低い側)。このとき、送信するベースバンド信号の伝送帯域幅のRB数が1個から16個であって、伝送帯域幅のRBすべてが下端領域(#0〜#24)に含まれる、または上端領域(#75〜#99)に含まれる場合に、C−IM3が問題となる。チャネルバンド幅が大きくなると中間周波数fIFも必要に応じて高く設定する。チャネルバンド幅に応じて中間周波数fIFは最大で5MHzに設定される。
なお、チャネルバンド幅が1.4MHzまたは3MHzである場合は、C−IM3は問題とならないため、ロジック制御部40は、Low IFモード制御信号LIF_ENを「L」レベルに設定するとともに、局部発振信号LOPの周波数が2fCHになるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftを設定する。
図16は、ディジタル直交変調器41の構成を示すブロック図である。図16において、ディジタル直交変調器41は、ディジタルミキサ51〜54、加算器55,56、乗算器57、フリップフロップ58、およびセレクタ59,60を含む。ディジタルミキサ51は、ディジタルIF信号LIF_COSとディジタルベースバンド信号I_d1を乗算する。ディジタルミキサ52は、ディジタルIF信号LIF_SINとディジタルベースバンド信号Q_d1を乗算する。ディジタルミキサ53は、ディジタルIF信号LIF_SINとディジタルベースバンド信号I_d1を乗算する。ディジタルミキサ54は、ディジタルIF信号LIF_COSとディジタルベースバンド信号Q_d1とを乗算する。
加算器55は、ディジタルミキサ51,52の出力信号を加算してディジタルベースバンド信号I_d2を生成する。乗算器57は、ディジタルミキサ53の出力信号に−1を乗算する。加算器56は、乗算器57の出力信号とディジタルミキサ54の出力信号を加算してディジタルベースバンド信号Q_d2を生成する。フリップフロップ58は、トリガ信号LIF_TRGに応答して、Low IFモード制御信号LIF_ENを保持および出力する。
セレクタ59は、フリップフロップ58の出力信号が「L」レベルである場合は、ディジタルフィルタ2からのディジタルベースバンドI信号I_d1をディジタルベースバンドI信号I_d3として出力する。また、セレクタ59は、フリップフロップ58の出力信号が「H」レベルである場合は、加算器55からのディジタルベースバンドI信号I_d2をディジタルベースバンドI信号I_d3として出力する。
セレクタ60は、フリップフロップ58の出力信号が「L」レベルである場合は、ディジタルフィルタ2からのディジタルベースバンドQ信号Q_d1をディジタルベースバンドQ信号Q_d3として出力する。また、セレクタ60は、フリップフロップ58の出力信号が「H」レベルである場合は、加算器56からのディジタルベースバンドQ信号Q_d2をディジタルベースバンドQ信号Q_d3として出力する。
したがって、インジェクションロックおよびC−IM3が問題にならない場合、すなわちLow IFモード制御信号LIF_ENが「L」レベルである場合は、ディジタルベースバンド信号I_d1,Q_d1がそのままディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3となってDPGアンプ3a,3bに与えられる。
また、インジェクションロックおよびC−IM3が問題になる場合、すなわちLow IFモード制御信号LIF_ENが「H」レベルである場合は、ディジタルベースバンド信号I_d1,Q_d1とディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINの直交変調の結果がディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3となってDPGアンプ3a,3bに与えられる。
(1)の場合には、周波数(fRB+fIF)および周波数(fRB−fIF)のそれぞれディジタルベースバンド信号がディジタル直交変調器41から出力されるが、前者の信号は不要波としてローパスフィルタ6a,6bにより遮断される。(2)の場合には、周波数(−fRB−fIF)および周波数(−fRB+fIF)のそれぞれディジタルベースバンド信号がディジタル直交変調器41から出力されるが、前者の信号は不要波としてローパスフィルタ6a,6bにより遮断される。またディジタル直交変調器41とDPGアンプ3a,3bとの間にさらにディジタルフィルタを設けて、このディジタルフィルタで不要波を遮断してもよい。(3)の場合には周波数(fRB+fIF)のディジタルベースバンド信号がディジタル直交変調器41から出力される。
また、図17は、ディジタルIF信号発生器42の構成を示すブロック図である。図17において、ディジタルIF信号発生器42は、フリップフロップ61、ディジタルコサイン波生成回路(COS GEN)62、ディジタルサイン波生成回路(SIN GEN)63を含む。フリップフロップ61は、トリガ信号LIF_TRGに応答して、Low IFモード制御信号LIF_ENを保持および出力する。
ディジタルコサイン波生成回路62は、フリップフロップ61の出力信号が「L」レベルである場合は、ディジタルIF信号LIF_COSを「L」レベルにし、フリップフロップ61の出力信号が「H」レベルである場合は、ディジタルコサイン波をディジタルIF信号LIF_COSとして出力する。ディジタルサイン波生成回路63は、フリップフロップ61の出力信号が「L」レベルである場合は、信号LIF_SINを「L」レベルにし、フリップフロップ61の出力信号が「H」レベルである場合は、ディジタルサイン波をディジタルIF信号LIF_SINとして出力する。
したがって、インジェクションロックおよびC−IM3が問題にならない場合、すなわちLow IFモード制御信号LIF_ENが「L」レベルである場合は、ディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINはともに「L」レベルにされる。
また、インジェクションロックおよびC−IM3が問題になる場合、すなわちLow IFモード制御信号LIF_ENが「H」レベルである場合は、ディジタルコサイン波がディジタルIF信号LIF_COSとして出力されるとともに、ディジタルサイン波がディジタルIF信号LIF_SINとして出力される。
なお、ディジタルサイン波とディジタルコサイン波の周波数は、典型的にはディジタルフィルタ2のサンプリング周波数から分周した、0.5MHzから5MHzの間の周波数に可変に設定される。よって中心周波数fIFも変更可能である。
図18は、PLL回路43の構成を示すブロック図である。図18において、PLL回路御43は、ディジタル制御発振器43a、分周器(DIV)70、ディジタル位相比較器(DPFD)71、ディジタルループフィルタ(DLF)72、加算器73、フリップフロップ74,76、およびテーブル75を含む。
ディジタル制御発振器43aは、ディジタルループフィルタ72からのディジタル制御信号と、フリップフロップ76からのディジタル補正信号とに基づいて、局所発振信号LOPを出力する。局所発振信号LOPの周波数は、ディジタルループフィルタ72からのディジタル制御信号によって設定され、フリップフロップ76からのディジタル補正信号によって補正される。
分周器70は、フリップフロップ74の出力信号に応じた分周比で局所発振信号LOPを分周する。ディジタル位相比較器71は、基準クロック信号REFと分周器70の出力信号との位相を比較し、比較結果を示すディジタル信号を出力する。ディジタルループフィルタ72は、ディジタル位相比較器71の出力信号から高周波成分を取り除いたディジタル制御信号をディジタル制御発振器43aに出力する。ディジタルループフィルタ72の出力信号は、フリップフロップ76からのディジタル補正信号によって補正される。
加算器73は、周波数制御ワードFcwと周波数補正信号Fshiftを加算する。フリップフロップ74は、トリガ信号LIF_TRGに応答して、加算器73の出力信号を保持および出力する。フリップフロップ74の出力信号は分周器70に与えられる。
テーブル75は、周波数補正信号Fshiftに基づいて、ディジタル補正信号を出力する。フリップフロップ76は、トリガ信号LIF_TRGに応答して、ディジタル補正信号を保持および出力する。ディジタル補正信号は、ディジタル制御発振器43aおよびディジタルループフィルタ72に与えられる。
したがって、インジェクションロックおよびC−IM3が問題にならない場合、すなわち周波数補正信号Fshiftの値が0である場合は、局所発振信号LOPの周波数は周波数制御ワードFcwに基づいてfCHに設定される。
また、インジェクションロックが問題になる(3)の場合、すなわち周波数補正信号Fshiftの値が−fIFである場合は、局所発振信号LOPの周波数は周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftに基づいてfCH−fIFに設定される。
また、C−IM3が問題になる(1)の場合、すなわち周波数補正信号Fshiftの値が+fIFである場合は、局所発振信号LOPの周波数は周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftに基づいてfCH+fIFに設定される。
また、C−IM3が問題になる(2)の場合、すなわち周波数補正信号Fshiftの値が−fIFである場合は、局所発振信号LOPの周波数は周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftに基づいてfCH−fIFに設定される。
なお、ディジタル制御発振器43aでは周波数が離散的に制御されるので、量子化雑音が発生し、出力の位相雑音特性が劣化する。ディジタル制御発振器43aの前段にΣΔ変調器を挿入すれば、ΣΔ変調器のノイズシェーピング効果により、発振周波数近傍の雑音特性を抑圧することができる。
次に、この送信部34の動作について説明する。LTE送信ディジタルベースバンド信号のRBの数と配置が(1)〜(3)のいずれの条件にも該当しない場合、ロジック制御部40によってLow IFモード制御信号LIF_ENが「L」レベルに設定されるとともに、周波数補正信号Fshiftの値が0に設定される。
この場合は、ディジタルフィルタ2の出力信号I_d1,Q_d1がディジタル直交変調器41を通過してそのまま信号I_d3,Q_d3となる。また、ディジタルIF信号発生器42によって、ディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINはともに「L」レベルにされる。また、PLL回路43では、キャリア周波数fCHの2倍の周波数2fCHの局所発振信号LOPが生成される。したがって、送信部34は、図4の送信部1と同様に動作する。
また、LTE送信ディジタルベースバンド信号のRBの数と配置が(3)の場合すなわちインジェクションロックが問題になる場合、あるいはLTE送信ディジタルベースバンド信号のRBの数と配置が上記(2)の場合すなわちC−IM3が問題となる場合は、ロジック制御部40によってLow IFモード制御信号LIF_ENが「H」レベルに設定される。また、局部発振信号LOPの周波数が2(fCH−fIF)になるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftが設定される。
この場合は、ディジタルIF信号発生器42によって、ディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINが生成される。また、ディジタル直交変調器41では、ディジタルベースバンド信号I_d1,Q_d1とディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINの直交変調が行なわれ、その結果がディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3となる。したがって、ディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3の周波数は、fRB+fIFとなる。
ディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3は、DPGアンプ3a,3bで増幅され、ディジタル/アナログ変換器5a,5bでアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ6a,6bを通過してアナログベースバンド信号I_a,Q_aとなる。
また、PLL回路43では、周波数が2(fCH−fIF)の局所発振信号LOPが生成される。局所発振信号LOPは、分周器9で分周されて周波数が(fCH−fIF)の局所発振信号LOI,LOQとなる。
アナログベースバンド信号I_a,Q_aと局所発振信号LOI,LOQは、アナログ直交変調器10で混合されて、周波数がfCH+fRBのRF信号となる。RF信号は、RFPGアンプ12で増幅され、フロントエンドモジュール36を介してアンテナ37に供給される。
したがって、RF信号の2倍高調波の周波数2(fCH+fRB)とディジタル制御発振器43aの発振周波数2(fCH−fIF)とは異なるので、インジェクションロックの発生を回避することができる。
また、LTE送信ディジタルベースバンド信号のRBの数と配置が(1)の場合、すなわちC−IM3が問題になる場合は、ロジック制御部40によってLow IFモード制御信号LIF_ENが「H」レベルに設定される。また、局部発振信号LOPの周波数が2(fCH+fIF)になるように周波数制御ワードFcwおよび周波数補正信号Fshiftが設定される。
この場合は、ディジタルIF信号発生器42によって、ディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINが生成される。また、ディジタル直交変調器41では、ディジタルベースバンド信号I_d1,Q_d1とディジタルIF信号LIF_COS,LIF_SINの直交変調が行なわれ、その結果がディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3となる。したがって、ディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3の周波数は、fRB−fIFとなる。
ディジタルベースバンド信号I_d3,Q_d3は、DPGアンプ3a,3bで増幅され、ディジタル/アナログ変換器5a,5bでアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ6a,6bを通過してアナログベースバンド信号I_a,Q_aとなる。
また、PLL回路43では、周波数が2(fCH+fIF)の局所発振信号LOPが生成される。局所発振信号LOPは、分周器9で分周されて周波数が(fCH+fIF)の局所発振信号LOI,LOQとなる。
アナログベースバンド信号I_a,Q_aと局所発振信号LOI,LOQは、アナログ直交変調器10で混合されて、周波数がfCH+fRBのRF信号となる。RF信号は、RFPアンプ12で増幅され、フロントエンドモジュール36を介してアンテナ37に供給される。
したがって、ベースバンド信号の周波数をfIFだけ小さくできるので、C−IM3問題を回避することができる。
この実施の形態2では、LTE方式における最もインジェクションロックの影響が大きいRB配置において、Low−IF方式を用いるので、送信RF信号の高調波による局部発振信号への干渉を低減することができる。また、C−IM3により受信感度が劣化するRB配置においても、同様にLow−IF方式を用いることで、PA−folded C−IM3による受信感度劣化を低減することができる。その結果、送信EVMの劣化を回避、もしくは受信感度の劣化を回避することができる。また、それらの劣化を回避するための消費電力の増大を防ぐことができる。
[実施の形態3]
図19は、本願の実施の形態3による無線通信システムの送信部80の構成を示すブロック図であって、図13と対比される図である。図19において、送信部80が図13の送信部34と異なる点は、アナログベースバンド回路4、アナログ直交変調器10、およびRFPGアンプ12がダイレクトディジタルRF直交変調器(DDRM)81で置換されている点である。直交変調器81は、たとえば文献(P. Eloranta, et al. “A WCDMA(登録商標)Transmitter in 0.13um CMOS Using Direct-Digital RF Modulator”, ISSCC Dig. Tech. Papers, pp.340-342, Feb. 2007.)に開示されている。
この実施の形態3でも、実施の形態2と同じ効果が得られる。
また、直交変調器81は電力効率は良いが、直交変調器81の出力を直接RFICの出力とするので、直交変調器81の高調波成分が大きい。そのため、HPアンプAにおいて図7で説明したC−IM3発生メカニズムによるC−IM3成分が増大する問題がある。しかし、本実施の形態3によれば、C−IM3により受信感度が劣化するRB配置において、Low−IF方式を用いるので、PA−folded C−IM3による受信感度劣化を回避することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1,34,80 送信部、2 ディジタルフィルタ、3,3a,3b DPGアンプ、4 アナログベースバンド回路、5,5a,5b ディジタル/アナログ変換器、6,6a,6b ローパスフィルタ、7,40 ロジック制御部、8,43 PLL回路、8a VCO、9,70 分周器、10,26 アナログ直交変調器、11a,11b,57 乗算器、12 RFPGアンプ、Ta1〜Tan 出力端子、Tb1〜Tbn 入力端子、16,A1〜An HPアンプ、20,25,27,31 RFIC、21,41 ディジタル直交変調器、30 クロック発生回路、35 BBIC、36 フロントエンドモジュール、37 アンテナ、42 ディジタルIF信号発生器、43a ディジタル制御発振器、51〜54 ディジタルミキサ、55,56,73 加算器、58,61,74,76 フリップフロップ、59,60 セレクタ、62 ディジタルコサイン波生成回路、63 ディジタルサイン波生成回路、71 ディジタル位相比較器、72 ディジタルループフィルタ、75 テーブル、81 ダイレクトディジタルRF直交変調器。

Claims (17)

  1. 第1のベースバンド信号と中間周波信号を混合して第2のベースバンド信号を生成する第1の変調部と、
    前記第2のベースバンド信号と局部発振信号を混合して高周波信号を生成する第2の変調部とを備え、
    前記局部発振信号の周波数は、前記高周波信号のキャリア周波数と前記中間周波信号の周波数との和または差の周波数である、送信装置。
  2. さらに、前記第1のベースバンド信号の周波数に関する情報に基づいて、前記高周波信号のキャリア周波数と前記中間周波信号の周波数との和または差の周波数の前記局部発振信号を生成する信号発生部を備える、請求項1に記載の送信装置。
  3. さらに、前記第1のベースバンド信号の周波数に関する情報に基づいて、前記局部発振信号の周波数を前記高周波信号のキャリア周波数と前記中間周波信号の周波数との和の第1の周波数に設定する第1の制御信号と、前記局部発振信号の周波数を前記高周波信号のキャリア周波数と前記中間周波信号の周波数との差の第2の周波数に設定する第2の制御信号とのうちのいずれかの制御信号を出力する制御部と、
    前記第1の制御信号に応答して前記第1の周波数の前記局部発振信号を生成し、前記第2の制御信号に応答して前記第2の周波数の前記局部発振信号を生成する信号発生部とを備える、請求項1に記載の送信装置。
  4. 前記制御部は、前記第1のベースバンド信号の周波数に関する情報に基づいて、前記第1の制御信号と、前記第2の制御信号と、前記局部発振信号の周波数を前記高周波信号のキャリア周波数に設定する第3の制御信号とのうちのいずれかの制御信号を生成し、
    前記信号発生部は、前記第3の制御信号に応答して前記高周波信号のキャリア周波数の前記局部発振信号を生成し、
    前記第1の変調部は、前記第1および第2の制御信号の各々に応答して前記第1のベースバンド信号と前記中間周波信号を混合して前記第2のベースバンド信号を生成し、前記第3の制御信号に応答して前記第1のベースバンド信号を前記第2のベースバンド信号として出力する、請求項3に記載の送信装置。
  5. 前記第1のベースバンド信号の周波数に関する情報は、前記第1のベースバンド信号に含まれるリソースブロックの数および位置を含む、請求項4に記載の送信装置。
  6. 前記制御部は、
    前記リソースブロックの数が予め定められた数よりも小さく、かつ前記リソースブロックの位置が伝送帯域幅構成の上端部または下端部である第1の場合は前記第1の制御信号を生成し、
    前記リソースブロックの数が前記予め定められた数よりも小さく、かつ前記リソースブロックの位置が前記伝送帯域幅構成の中央部である第2の場合は前記第2の制御信号を生成し、
    前記第1および第2の場合以外の第3の場合は前記第3の制御信号を生成する、請求項5に記載の送信装置。
  7. 前記第1の変調部はディジタル回路であり、
    前記第2の変調部はアナログ回路であり、
    前記第1のベースバンド信号、前記中間周波信号、および前記第2のベースバンド信号の各々はディジタル信号であり、
    さらに、前記第2のベースバンド信号をアナログ信号に変換して前記第2の変調部に与えるディジタル/アナログ変換器を備える、請求項1に記載の送信装置。
  8. さらに、前記ディジタル/アナログ変換器の出力信号から不要波を除去して前記第2の変調部に与えるフィルタ回路を備える、請求項7に記載の送信装置。
  9. さらに、前記第2の変調部で生成された前記高周波信号を増幅してアンテナに供給する増幅器を備える、請求項1に記載の送信装置。
  10. 送信する信号を変調する送信部を備えた半導体装置であって、
    前記送信部は、
    第1のベースバンド信号および中間周波数信号を入力し、前記第1のベースバンド信号を前記中間周波信号と混合して前記第1のベースバンド信号の周波数を変換した第2のベースバンド信号を出力する第1の変調部と、
    前記第2のベースバンド信号を、ディジタル信号からアナログ信号に変換するディジタル/アナログ変換器と、
    前記ディジタル/アナログ変換器の出力する前記第2のベースバンド信号の所定の周波数の成分を減衰させるフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路から前記第2のベースバンド信号を入力し、前記第2のベースバンド信号を局部発振信号と混合して前記第2のベースバンド信号の周波数を変換して高周波信号を生成する第2の変調部と、
    前記局部発振信号を生成する発振回路とを含む、半導体装置。
  11. 前記第1の変調部は、前記第2のベースバンド信号として、前記第1のベースバンド信号の周波数を変換させた信号と周波数を変換させない信号とのうちのいずれかの信号を選択的に出力する、請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記送信部は、さらに、前記第2の変調部の出力する前記高周波信号を増幅する第1の増幅器を含む、請求項10または請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記送信部は、さらに、前記第1の変調部の出力する前記第2のベースバンド信号を増幅して前記ディジタル/アナログ変換器に供給する第2の増幅器を含む、請求項12に記載の半導体装置。
  14. 送信する信号を変調する送信部を備えた半導体装置であって、
    前記送信部は、
    第1のベースバンド信号を入力し、第2のベースバンド信号を出力するものであって、制御信号に基づき前記第1のベースバンド信号を前記中間周波信号と混合して前記第1のベースバンド信号の周波数を変換した信号を前記第2のベースバンド信号として出力するか、前記第1のベースバンド信号の周波数を変換させない信号を前記第2のベースバンド信号として出力するかを選択する第1の変調部と、
    局部発振信号を生成する発振回路と、
    前記第2のベースバンドを入力し、前記第2のベースバンド信号を前記発振回路から入力される前記局部発振信号と混合して前記第2のベースバンド信号の周波数を変換して高周波信号を生成する第2の変調部とを含む、半導体装置。
  15. 前記第1の変調部は、前記第1のベースバンド信号の周波数に関する情報に基づき、前記第1のベースバンド信号の周波数を変換させるか否かを決定する、請求項14に記載の半導体装置。
  16. 前記第1のベースバンド信号の周波数に関する情報は、前記第1のベースバンド信号に含まれるリソースブロックの数および位置を含む、請求項15に記載の半導体装置。
  17. 前記発振回路は、前記制御信号に基づき前記局部発振信号の周波数を変更する、請求項14に記載の半導体装置。
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