JP2014234938A - データセンター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子装置12への気流をそれぞれ送出する複数の気流送出部21と、前記複数の気流送出部21に対応してそれぞれ設けられ、対応する気流送出部21をそれぞれ遮蔽する複数の遮蔽部22と、前記電子装置12から前記電子装置の状態に関する状態情報を取得し、取得した状態情報に応じて、前記複数の気流送出部21の各々が送出する気流の流量をそれぞれ制御し、前記複数の気流送出部21のうち、気流の流量が所定値以下である気流送出部21を、前記複数の遮蔽部22のうち、前記気流の流量が所定値以下である気流送出部21に対応する遮蔽部22に遮蔽させる制御部13と、を有する。
【選択図】図1
Description
図23は、コンテナ型データセンター100の構成例を示す図である。
近年、図23に例示するような、サーバ112が搭載される1以上のラック111を収容するコンテナ110と空調装置120とをユニットとした、コンテナ型のデータセンター100が知られている。
ラック111は、コールドアイル及びホットアイルの境界に設置され、1以上のサーバ112を搭載する。サーバ112は、吸気を行なう前面をコールドアイル側に、排気を行なう背面をホットアイル側にそれぞれ向けてラック111に搭載され、コールドアイルから冷却風(冷気)を吸入して、ホットアイル側の背面からサーバ112内部を通過した冷却風(熱気)を排出する。
ファン121は、コンテナ110の壁部に形成された開口部121aに配置され、ラック111に搭載される1以上のサーバ112を通過(冷却)する気流を生成して開口部121aから送出するファシリティファンである。なお、図23に示す例では、複数のファン121(開口部121a)は、コンテナ110において、ラック111内のサーバ112の前面に対向する位置に設けられる。
なお、関連する技術として、床下にファンダンパーをそなえたユニットファンを設け、ユニットファンのオンオフ運転制御及びファンダンパーの開口率制御との組み合わせにより、風量調節を行なう空調装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
空調装置120による過度な冷却を防ぐために、例えば空調装置120を制御する制御装置(図23において図示省略)が、ファン121の回転数を低下させる制御を行なうこともできる。
さらに、図24に示すように、一部のファン121を停止させた場合、停止したファン121に対応する開口部121aを通じて、稼働するファン121からの冷気が空調装置120へ戻ってしまうこともある。なお、図24は、図23に示す一部のファン121を停止させた場合の冷却風の流れを説明する図である。図24に示すように、停止したファン121に対応する開口部121aにおいて空気の逆流が起こると、稼働するファン121によりサーバ112等を含む電子装置へ十分な冷却風が送られず、サーバ112等を含む電子装置の冷却効果が低下してしまう。
ここまで、データセンターとして、図23に示すコンテナ型データセンター100を例に挙げて説明したが、上述した課題は、1以上のサーバ112が搭載されるラック111を収容する種々のデータセンターにおいても、同様に生じ得る。例えば、データセンターには、コンテナ型データセンター100のほか、建物や空調装置等の要素単位で柔軟な構築が可能なモジュラー型データセンター、冷却装置をそなえたサーバラック等も含まれる。また、データセンターには、IDC(Internet Data Center)等の施設型の種々のデータセンターも含まれる。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
〔1〕一実施形態
〔1−1〕データセンターの構成
以下、図1を参照して、一実施形態の一例としてのデータセンター1の構成について説明する。
図1に示すように、一実施形態に係るデータセンター1の一例としてのコンテナ型データセンター1は、コンテナ10及び空調装置20をそなえる。なお、以下の説明において、コンテナ型データセンター1を単にデータセンター1ともいう。
コンテナ10は、例えば貨物輸送用のコンテナ等をベースとしており、1以上のラック11を収容する。コンテナ10の内部は、図1に示すように、ラック11を境に、コールドアイル及びホットアイルの2つの領域に区画される。
さらに、コンテナ10は、ホットアイルにおいて、サーバ12等の電子装置からの排気(熱気)をコンテナ10の外部に排出する開口(図1中、ホットアイルの破線部分参照)をそなえる。なお、ホットアイル側の開口は、サーバ12からの排気をデータセンター1の外部に排出してもよいし、サーバ12からの排気を空調装置20に冷却させて冷却風として再利用させるために、図示しない通風管等を通じて空調装置20へ導入してもよい。
サーバ12は、吸気を行なう前面をコールドアイル側に、排気を行なう背面をホットアイル側にそれぞれ向けてラック11に搭載される。サーバ12は、コールドアイルから冷却風(冷気)を吸入して、ホットアイル側の背面からサーバ12内部を通過した冷却風(熱気)を排出する。
空調装置20は、コンテナ10内のラック11に搭載されたサーバ12等の電子装置を冷却する冷却風を生成する装置であり、例えばデータセンター1の外部から外気を導入して、コンテナ1のコールドアイルへ導く。なお、空調装置20は、熱交換器をそなえ、外気又はホットアイルからの空気を熱交換器により冷却して、冷却風を生成してもよい。
複数のファン(気流送出部)21は、各々がコンテナ10の壁部に形成された開口部21aに配置され、電子装置への気流(電子装置を通過(冷却)する気流)を生成して開口部21aから送出するファシリティファンである。ファン21は、制御線1aを介して、管理サーバ13によって回転数(風量)が制御される。なお、開口部21aは、コンテナ10にそなえられるコールドアイル側の開口に対応する位置に設けられる。また、ファン21は、ラック11外に設置される電子装置を冷却できる位置にさらに設けられてもよい。
ここまで、コンテナ10は、種々の電子装置をそなえ得るものとして説明したが、説明の簡略化のため、以下、コンテナ10は、電子装置として、複数のサーバ12をラック11内にそなえるものとして説明する。なお、複数のファン21(開口部21a)は、図1に示すように、コンテナ10において、ラック11内のサーバ12の前面に対向する位置に設けられるものとする。
そこで、本実施形態に係るデータセンター1は、図1に示すように、ファン21(コンテナ10の開口部21a)を塞ぐシャッター(遮蔽部22)を設ける。
図2は、図1に示す一部のファン21を停止させて遮蔽部22を閉じた場合の冷却風の流れを説明する図である。
例えば、図3(b)に示すように、遮蔽部22は、1以上(図3(b)の例では3つ)の平板上のルーバ22a、ルーバ22aに固定された回転軸22b、及び回転軸22bの回転機構であるモータ22cをそなえる。
また、遮蔽部22の他の例としては、図4に示すシャッタースライド型であってもよい。遮蔽部22をシャッタースライド型とした場合、図4(a)に示すように、遮蔽部22は、開口部21aを横断するように開口部21aに取り付けられる1以上(図4(a)の例では2つ)の平板上の固定遮蔽板22dをそなえる。なお、固定遮蔽板22dは、複数そなえられる場合、他の固定遮蔽板22dとの間に所定の間隔が設けられて開口部21aに取り付けられる。
〔1−2〕サーバの構成
次に、図5及び図6を参照して、サーバ12(管理サーバ13)の詳細について説明する。
図5は、図1に示すサーバ12のハードウェア構成例を示す図である。
管理サーバ13を含むサーバ12は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)12a、メモリ12b、記憶部12c、インタフェース部12d、入出力部12e、記録媒体12f、及び読取部12gをそなえる。なお、図1に示す複数のサーバ12は、互いに同様のハードウェアをそなえることができるため、以下、代表して、管理サーバ13がそなえるハードウェアについて説明する。
記憶部12cは、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)等の半導体ドライブ装置、又はフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等の、種々のデータやプログラム等を格納する1以上のハードウェアである。記憶部12cが有する記憶領域は、サーバ12のユーザ等により用いられる。
記録媒体12fは、フラッシュメモリやROM等の記憶装置であり、種々のデータやプログラムを記録する。読取部12gは、光ディスクやUSB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータ読取可能な記録媒体12hに記録されたデータやプログラムを読み出す装置である。
図6は、図1に示す管理サーバ13Aの機能構成例を示す図である。図7及び図8は、それぞれ、図6に示す管理サーバ13Aが保持するサーバ管理テーブル134a及び風量管理テーブル134bの一例を示す図である。
本実施形態に係る管理サーバ(制御部)13Aは、電子装置の内部の温度(例えばCPU(プロセッサ)温度)、搭載数、搭載状況、及び稼働率(例えばCPU(プロセッサ)稼働率)の少なくとも1つを含む状態に関する状態情報に従って、ファン21及び遮蔽部22の制御を行なう。
保持部134Aは、図7に示すサーバ管理テーブル134aを保持する記憶領域であり、例えば上述したメモリ12bにより実現される。なお、保持部134Aは、風量管理テーブル134bをさらに保持してもよい。
一例として、ラック搭載位置“40”には、サーバID“server39”、対応ファンID“fan06”が対応付けられる。また、サーバ12が搭載されていないラック搭載位置“38”には、サーバID“-”、対応ファンID“fan06,fan05”が対応付けられる。
管理サーバ13Aは、サーバ管理テーブル134aを参照することで、サーバ12の冷却風の風量を調整する際に、どのファン21の回転数を制御すればよいかを判定することができる。
風量管理テーブル134bは、複数のファン21の各々の回転数(風量)と遮蔽部22の開閉状態とを管理するための情報である。
一例として、ファンID“fan00”には、回転数“90”%、遮蔽部開閉状態“0”が対応付けられる。なお、図8に示す例では、遮蔽部開閉状態“0”は、遮蔽部22が開いている状態、“1”は、遮蔽部22が閉じている状態を示す。
なお、風量管理テーブル134bは、ファン21の回転数及び/又は遮蔽部22の開閉状態が変更されたときに、風量制御部133により作成/更新される。
状態取得部131は、通信線1cを介して各サーバ12の状態情報を取得する。以下、状態取得部131が状態情報として、各サーバ12の内部の温度(CPU温度)を取得するものとして説明する。
判断部132Aは、状態取得部131から通知される各サーバ12の状態情報(CPU温度)とサーバ管理テーブル134aとに基づいて、風量制御部133にファン21及び/又は遮蔽部22の制御を実行させるか否かを判断する。
ここで、第1所定値とは、サーバ12へ給気する風量を増加させるための基準値である。状態取得部131から通知される状態情報がCPU温度又はCPU稼働率の場合、第1所定値は、CPU12aが過熱の状態であるとみなすための閾値である。また、第2所定値とは、サーバ12へ給気する風量を減少させるための基準値である。状態取得部131から通知される状態情報がCPU温度又はCPU稼働率の場合、第2所定値は、CPU12aが過冷却の状態であるとみなすための閾値である。
風量制御部133は、判断部132Aからの指示に応じて、指定されたファン21からの風量の増加制御又は減少制御を行なう。
以上のように、管理サーバ13Aは、サーバ12から過冷却であるという信号(状態情報の取得応答)を受けると、対応するファン21の回転数を低下させるとともに、回転数が所定値以下になると、対応する遮蔽部22によりファン21(コンテナ10の開口部21a)を遮蔽させる。
なお、図2では、複数のファン21のうちの下部のファン21を停止させた場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ12の稼働率やラック11へのサーバ12の搭載状況によって、下部ではなく中央部又は上部に設けられた一部のファン21を停止させてもよい。つまり、管理サーバ13Aは、稼働するサーバ12には十分な冷却風を送り、負荷の低い若しくは稼働していないサーバ12、又はブランク領域には冷却風を抑えて、冷却風に分布を持たせるようにファン21及び遮蔽部22の制御を行なうことができる。
なお、上述した管理サーバ13Aによる制御は、ラック11の外部に設置された電子装置、並びに、当該電子装置に対応するファン21及び遮蔽部22に対しても同様に行なうことができる。
次に、図9〜図11を参照して、シミュレーションモデルを用いた計算結果を説明する。
図9は、図1に示す遮蔽部22による開口部21aの遮蔽の効果を説明するためのシミュレーションモデルを示す図である。図10及び図11は、それぞれ、図9に示すシミュレーションモデルを用いた計算により得られた各サーバ12に入る風速分布及び各サーバ12の排気温度分布を示す図である。
また、図9のシミュレーションモデルは、以下の(i)〜(iv)の条件のコンテナ型データセンター1を想定した。
(i)40台のラックマウントサーバを搭載するラック11を3台使用(サーバ12の合計120台)。
(ii)空調装置20を3台使用(ラック1台に対して、対向する位置に1台ずつ配置)。
(iii)コールドアイル及びホットアイル間は壁で仕切られている。
(iv)ファン21は1台の空調装置20につき7個使用。
(a)1台のラック11あたり7台のファン21が稼働する場合。
(b)1台のラック11あたり4台のファン21を停止させた状態で、停止したファン21の開口部21aを遮蔽部22により遮蔽する場合(開口無)。
(c)1台のラック11あたり4台のファン21を停止させた状態で、停止したファン21の開口部21aを遮蔽しない場合(開口有)。
また、上記(b)の条件では、図10及び図11の(B)に示すように、各サーバ12で吸気される風速は、多少の分布があり平均して0.9m/sec程度、各サーバ12の排気温度も、多少の分布があり平均して16℃程度である。
このように、一実施形態に係る管理サーバ13Aは、遮蔽部22によって停止したファン21(開口部21a)を遮蔽することにより、停止したファン21の開口部21aへの冷却風の逆流が生じず、全サーバ12に冷却風が流れる。従って、サーバ12全体として、排気温度の分布を小さく抑えることができるため、各サーバ12のCPU温度の分布も抑制することができる。
〔1−3〕動作例
次に、図12を参照して、上述の如く構成された一実施形態の一例としてのデータセンター1における空調装置20の風量制御処理を説明する。図12は、図1に示すデータセンター1における空調装置20の風量制御処理の一例を説明するフローチャートである。
判断部132Aでは、サーバ管理テーブル134aが参照され、状態取得部131から通知されたサーバIDに対応するファンIDが取得されて、当該サーバIDに対応するファン21が制御対象のファン21として特定される(ステップS2)。
風量制御部133では、判断部132Aから指示された制御対象のファン21が停止状態であるか否かが判定され(ステップS4)、停止状態ではない場合(ステップS4のNoルート)、処理がステップS6に移行する。なお、保持部134Aが風量管理テーブル134bを保持する場合、風量制御部133は、ステップS4において風量管理テーブル134bを参照することで、制御対象のファン21が停止状態であるか否かを判断する。
そして、風量制御部133により、制御線1aを介して、制御対象のファン21が制御され、当該ファン21の回転数が所定量増加し(ステップS6)、処理が終了する。
当該状態情報が第2所定値よりも低い場合(ステップS7のYesルート)、判断部132Aにより、風量制御部133へ、特定したファン21からの風量の減少制御が指示される。
なお、管理サーバ13Aは、図12に示す風量制御処理を、各サーバ12から状態情報を取得する都度、サーバ12ごとに実行することができる。
なお、図12において、ステップS3の判断(ステップS3〜S6の処理)とステップS7の判断(ステップS7〜S10の処理)とを入れ替えてもよい。
〔2〕第1変形例
次に、一実施形態の第1変形例について説明する。
以下、第1変形例に係る複数のサーバ12の各々が、上述したVMを実行するものとして説明する。
図13に示すように、一実施形態の第1変形例に係る管理サーバ(制御部)13Bは、図6に示す管理サーバ13Aの機能に加えて、VM管理部135をそなえる。また、管理サーバ13Bは、図6に示す判断部132Aに加えて、第1変形例に係る処理を行なう判断部132Bをそなえる。さらに、保持部134Bは、グループ管理テーブル134cをさらにそなえる。
はじめに、グループ管理テーブル134cについて説明する。
グループ管理テーブル134cは、複数のファン21を複数(例えば3つ)のグループ(区分)に分割して管理するための情報である。
一例として、グループID“group00”には、ファンID“fan00,fan01”、ラック搭載位置“40,39, ... ,26”が対応付けられる。
なお、サーバ管理テーブル134aにグループIDの項目を設けて、グループ管理テーブル134cを省略してもよい。
VM管理部135は、サーバ12で実行されるVMを他のサーバ12へ移動させる負荷移動機能をそなえる。
例えば、管理サーバ13Bは、図15に示すように、サーバ12の負荷を上部に片寄せし、負荷が高いサーバ12(例えばCPU温度又は稼働率が高いサーバ12)が稼働している上部の領域に対向するファン21を稼働させる。また、管理サーバ13Bは、サーバ12の負荷が少ない(無い)領域に対向するファン21を停止させ、且つ、停止させたファン21の開口部21aを遮蔽部22に遮蔽させる。
また、管理サーバ13Bによれば、負荷を特定のサーバ12に集中させることで、複数のファン21の稼働率を効率的に制御することができ、最低限の冷却風を負荷の高い稼働サーバ12に給気することができる。
例えば、VM管理部135は、複数のサーバ12(電子装置)の各々に実行させる処理を、上記テーブル134a及び134cに基づき、複数のグループのうち、所定のグループに属するファン21に対応するサーバ12(電子装置)に実行させることができる。
判断部132Bは、VM管理部135によりグループ管理テーブル134cに基づく負荷移動が行なわれると、複数のファン21の各々が送出する気流の流量の制御を、ファン21ごとの制御からグループ単位の制御に切り替える。すなわち、判断部132Bは、電子装置の状態情報とサーバ管理テーブル134a(対応関係情報)とに基づいて、複数のファン21の各々が送出する気流の流量を、グループごとに制御する。
なお、上述した管理サーバ13Bによる制御は、ラック11の外部に設置された電子装置、並びに、当該電子装置に対応するファン21及び遮蔽部22に対しても同様に行なうことができる。
図16に示すように、状態取得部131により、通信線1cを介して、サーバ12の状態情報(例えばCPU温度)が取得され(ステップS11)、取得した状態情報がサーバIDとともに判断部132Bへ通知される。
また、判断部132Bにより、一のサーバ群の状態情報(例えばCPU温度の平均)が第1所定値よりも高いか否かが判定される(ステップS13)。一のサーバ群の状態情報が第1所定値よりも高い場合(ステップS13のYesルート)、風量制御部133へ、当該一のサーバ群に対応する、ステップS12において特定されたグループ内のファン21について、風量の増加制御が指示される。
一方、グループ内のファン21が停止状態である場合(ステップS14のYesルート)、風量制御部133により、制御線1bを介して、停止状態のファン21に対応する遮蔽部22が制御され、当該ファン21の開口部21aが開かれる(ステップS15)。
一方、ステップS13において、一のサーバ群の状態情報が第1所定値以下である場合(ステップS13のNoルート)、判断部132Bにより、当該一のサーバ群の状態情報が第2所定値よりも低いか否かが判定される(ステップS17)。
風量制御部133では、制御線1aを介して、判断部132Bから指示されたグループ内のファン21が制御され、当該ファン21の回転数が所定量減少する(ステップS18)。また、風量制御部133により、グループ内のファン21が停止したか否かが判定される(ステップS19)。グループ内のファン21が停止した場合(ステップS19のYesルート)、風量制御部133により、制御線1bを介して、停止したファン21に対応する遮蔽部22が制御され、当該ファン21の開口部21aが閉じられ(ステップS20)、処理が終了する。
なお、管理サーバ13Bは、図16に示す風量制御処理を、各サーバ12から状態情報を取得する都度実行することができる。
なお、図16において、ステップS13の判断(ステップS13〜S16の処理)とステップS17の判断(ステップS17〜S20の処理)とを入れ替えてもよい。
さらに、ステップS11の前に、VM管理部135により、VMが特定のサーバ群に片寄せされてもよい。
次に、一実施形態の第2変形例について説明する。
図17は、図6に示す管理サーバ13Aの機能構成の第2変形例を示す図である。図18は、第2変形例に係るファン21が属するグループを説明する図であり、図19は、図17に示す管理サーバ13Cが保持する風量設定テーブル134dの一例を示す図である。
以下、第2変形例においては、図18に示すように、複数(例えば9つ)のファン21を第1〜第3グループ(F1〜F3)の3つのグループに分けるものとして説明する。なお、VM管理部135は、VMを特定の領域に片寄せする場合、対象とする領域を、図18に示す3つのグループに対応する領域のサーバ群のいずれかから選択する。
風量設定テーブル134dは、複数のグループの各々が送出する気流の流量を管理するための設定情報の一例である。
図19に示すように、風量設定テーブル134dは、VM管理部135により負荷が集中させられるグループのグループID、及び、当該グループに負荷が集中した場合の、各グループに属するファン21に設定する回転数(風量)の割合(%)を含む。また、風量設定テーブル134dは、さらに、当該グループに負荷が集中した場合の、各グループに属する遮蔽部22に設定する開閉状態を含む。
管理サーバ13Cは、保持した風量設定テーブル134dに基づいて、複数のグループの各々が送出する気流の流量を制御することができる。
判断部132Cは、判断部132Bと同様に、VM管理部135によりグループ管理テーブル134cに基づく負荷移動が行なわれると、複数のファン21の各々が送出する気流の流量の制御を、グループごとで行なう。
また、判断部132Cは、風量設定テーブル134dを参照して、特定したグループのグループIDに対応するファン21の回転数及びサーバ12の開閉の設定情報を取得する。
このように、第2変形例に係る管理サーバ13Cによれば、一実施形態又は第1変形例と同様の効果を奏することができる。
また、管理サーバ13Cは、予め求められた風量設定テーブル134dに基づき、ファン21及び遮蔽部22の制御を容易に行なうことができる。従って、管理サーバ13Cの負荷を低減させることができるとともに、高速に処理を行なうことができる。
次に、図18〜図21を参照して、風量設定テーブル134dの設定値の計算について説明する。
なお、図20では、簡単のため、コンテナ10の外壁、空調装置20、遮蔽部22、及びサーバ12(ラック11)の奥行方向の図示を省略する。
(I)40台のラックマウントサーバを搭載するラック11を3台使用(サーバ12の合計120台)。
(II)空調装置20を3台使用(ラック1台に対して、対向する位置に1台ずつ配置)。
(III)コールドアイル及びホットアイル間は壁で仕切られている。
(IV)ファン21は1台の空調装置20につき9個使用。
(V)VMの負荷は全サーバ12の最大値の1/3とし、VM管理部135による負荷移動を行なって、第1グループ(F1)に対応するラック11の上部1/3に負荷を片寄せし、下部2/3のサーバ12はアイドリング状態とする。
(VI)ファン21を停止させた場合、その開口部21aは遮蔽する。
図21に示すように、稼働サーバ12に十分な冷却風が給気され、且つ、消費電力が低い組み合わせは、図19の風量設定テーブル134dに示すものとなる。つまり、F1に対応するサーバ群に負荷を集中させる場合、第1グループのファン21の回転数90%、第2グループのファン21の回転数75%、第3グループのファン21を停止且つ開口部21aを遮蔽とする組み合わせが最適であることがわかる。
次に、図22を参照して、上述の如く構成された一実施形態の第2変形例に係るデータセンター1における空調装置20の風量制御処理を説明する。図22は、図1に示すデータセンター1における空調装置20の風量制御処理の第2変形例を説明するフローチャートである。
ついで、状態取得部131により、通信線1cを介して、サーバ12の状態情報(例えばCPU温度)が取得され(ステップS22)、取得した状態情報がサーバIDとともに判断部132Cへ通知される。
そして、判断部132Cにより、風量制御部133へ、グループ単位で、取得した設定値に基づくファン21の回転数及び遮蔽部22の開閉の制御が指示される。
以上により、第2変形例に係るデータセンター1における空調装置20の風量制御処理が終了する。
なお、管理サーバ13Cは、図22に示す風量制御処理を、各サーバ12から状態情報を取得する都度実行することができる。
〔4〕その他
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。
また、一実施形態、並びに、第1及び第2変形例に係る管理サーバ13として、サーバ12の少なくとも1つが用いられるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ12とは別に、管理サーバ13の機能をそなえる制御装置(制御部)をコンテナ10内に設置してもよい。この場合においても、制御装置は、制御線1a及び1b、並びに、通信線1cを介して、ファン21、遮蔽部22、及びサーバ12を含む電子装置と接続される。なお、この制御装置は、CPU等のプロセッサをそなえ、プロセッサが制御プログラムを実行することにより、管理サーバ13としての機能を実現する。
つまり、管理サーバ13B及び13Cは、VM管理部135により負荷が所定のグループに移動されると、所定のグループに属するファン21が送出する気流の流量を増加させることができる。また、管理サーバ13B及び13Cは、所定のグループとは異なる他のグループに属するファン21が送出する気流の流量を、グループごとに、所定のグループから設置位置が離れるほど減少させることができる。さらに、管理サーバ13B及び13Cは、他のグループの各々が送出する気流の流量が所定値以下(例えば0)である場合、当該他のグループに属するファン21(開口部21a)を、当該他のグループに属するファン21に対応する遮蔽部22に遮蔽させることができる。
また、第1及び第2変形例に係る管理サーバ13B及び13Cは、ファン21及び遮蔽部22の制御をグループ単位で実行する場合、状態取得部131が取得する各サーバ12の状態情報に基づき、ファン21及び遮蔽部22を個別に制御してもよい。
また、一実施形態、並びに、第1及び第2変形例に係る管理サーバ13A〜13Cの各種機能の全部もしくは一部は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
以上の実施形態及び各変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
電子装置を収容するデータセンターにおいて、
前記電子装置への気流をそれぞれ送出する複数の気流送出部と、
前記複数の気流送出部に対応してそれぞれ設けられ、対応する気流送出部をそれぞれ遮蔽する複数の遮蔽部と、
前記電子装置から前記電子装置の状態に関する状態情報を取得し、取得した状態情報に応じて、前記複数の気流送出部の各々が送出する気流の流量をそれぞれ制御し、前記複数の気流送出部のうち、気流の流量が所定値以下である気流送出部を、前記複数の遮蔽部のうち、前記気流の流量が所定値以下である気流送出部に対応する遮蔽部に遮蔽させる制御部と、
を有することを特徴とするデータセンター。
前記制御部は、
前記電子装置の搭載位置と、前記複数の気流送出部の各々との対応関係情報に基づいて、前記複数の気流送出部の各々が送出する気流の流量を制御することを特徴とする付記1記載のデータセンター。
前記制御部は、
前記複数の気流送出部のうち、前記状態情報に含まれる電子装置の内部の温度又は稼働率が第1所定値よりも高い電子装置に対応する気流送出部が送出する気流の流量を増加させ、
前記複数の気流送出部のうち、前記内部の温度又は稼働率が第2所定値よりも低い電子装置に対応する気流送出部が送出する気流の流量を減少させることを特徴とする付記1又は付記2記載のデータセンター。
前記データセンターはさらに、
複数の前記電子装置が搭載され、
前記制御部は、
前記複数の気流送出部を複数のグループに分割して管理し、
前記複数の電子装置に実行させる処理を、前記対応関係情報に基づき、前記複数のグループのうち、所定のグループに属する気流送出部に対応する電子装置に実行させ、
前記電子装置の状態情報と前記対応関係情報とに基づいて、前記複数の気流送出部の各々が送出する気流の流量を、グループ毎に制御することを特徴とする付記2記載のデータセンター。
前記制御部は、
前記所定のグループに属する気流送出部が送出する気流の流量を増加させ、
前記所定のグループとは異なる他のグループに属する気流送出部が送出する気流の流量を、グループ毎に前記所定のグループから設置位置が離れるほど減少させ、
前記他のグループの各々が送出する気流の流量が前記所定値以下である場合、前記他のグループに属する気流送出部を、前記他のグループに属する気流送出部に対応する遮蔽部に遮蔽させることを特徴とする付記4記載のデータセンター。
前記制御部は、
前記複数のグループの各々が送出する気流の流量を管理する設定情報を設定情報記憶部に保持し、
保持した前記設定情報に基づいて、前記複数のグループの各々が送出する気流の流量を制御することを特徴とする付記4又は付記5記載のデータセンター。
前記電子装置のうちの所定の電子装置が、他の電子装置、前記複数の気流送出部、及び、前記複数の遮蔽部とそれぞれ接続され、
前記制御部の処理は、前記所定の情報処理装置が所定のプログラムを実行することにより実現される、
ことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項記載のデータセンター。
前記電子装置、前記複数の気流送出部、及び、前記複数の遮蔽部とそれぞれ接続される制御装置、をさらに有し、
前記制御部の処理は、前記制御装置が所定のプログラムを実行することにより実現される、
ことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項記載のデータセンター。
1a,1b 制御線
1c 通信線
10,110 コンテナ
11,111 ラック
12 サーバ(装置,電子装置)
12a CPU(プロセッサ)
12b メモリ
12c 記憶部
12d インタフェース部
12e 入出力部
12f,12h 記録媒体
12g 読取部
13,13A〜13C 管理サーバ(制御部)
131 状態取得部
132A〜132C 判断部
133 風量制御部
134A,134B 保持部
134C 保持部(設定情報記憶部)
134a サーバ管理テーブル(対応関係情報)
134b 風量管理テーブル
134c グループ管理テーブル
134d 風量設定テーブル(設定情報)
135 VM管理部
20,120 空調装置
21 ファン(気流送出部)
21a,121a 開口部
22 遮蔽部
22a ルーバ
22b 回転軸
22c モータ
22d 固定遮蔽板
22e 可動遮蔽板
22f プランジャ
22g ソレノイド
100 コンテナ型データセンター
112 サーバ
121 ファン
Claims (6)
- 電子装置を収容するデータセンターにおいて、
前記電子装置への気流をそれぞれ送出する複数の気流送出部と、
前記複数の気流送出部に対応してそれぞれ設けられ、対応する気流送出部をそれぞれ遮蔽する複数の遮蔽部と、
前記電子装置から前記電子装置の状態に関する状態情報を取得し、取得した状態情報に応じて、前記複数の気流送出部の各々が送出する気流の流量をそれぞれ制御し、前記複数の気流送出部のうち、気流の流量が所定値以下である気流送出部を、前記複数の遮蔽部のうち、前記気流の流量が所定値以下である気流送出部に対応する遮蔽部に遮蔽させる制御部と、
を有することを特徴とするデータセンター。 - 前記制御部は、
前記電子装置の搭載位置と、前記複数の気流送出部の各々との対応関係情報に基づいて、前記複数の気流送出部の各々が送出する気流の流量を制御することを特徴とする請求項1記載のデータセンター。 - 前記制御部は、
前記複数の気流送出部のうち、前記状態情報に含まれる電子装置の内部の温度又は稼働率が第1所定値よりも高い電子装置に対応する気流送出部が送出する気流の流量を増加させ、
前記複数の気流送出部のうち、前記内部の温度又は稼働率が第2所定値よりも低い電子装置に対応する気流送出部が送出する気流の流量を減少させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のデータセンター。 - 前記データセンターはさらに、
複数の前記電子装置が搭載され、
前記制御部は、
前記複数の気流送出部を複数のグループに分割して管理し、
前記複数の電子装置に実行させる処理を、前記対応関係情報に基づき、前記複数のグループのうち、所定のグループに属する気流送出部に対応する電子装置に実行させ、
前記電子装置の状態情報と前記対応関係情報とに基づいて、前記複数の気流送出部の各々が送出する気流の流量を、グループ毎に制御することを特徴とする請求項2記載のデータセンター。 - 前記制御部は、
前記所定のグループに属する気流送出部が送出する気流の流量を増加させ、
前記所定のグループとは異なる他のグループに属する気流送出部が送出する気流の流量を、グループ毎に前記所定のグループから設置位置が離れるほど減少させ、
前記他のグループの各々が送出する気流の流量が前記所定値以下である場合、前記他のグループに属する気流送出部を、前記他のグループに属する気流送出部に対応する遮蔽部に遮蔽させることを特徴とする請求項4記載のデータセンター。 - 前記制御部は、
前記複数のグループの各々が送出する気流の流量を管理する設定情報を設定情報記憶部に保持し、
保持した前記設定情報に基づいて、前記複数のグループの各々が送出する気流の流量を制御することを特徴とする請求項4又は請求項5記載のデータセンター。
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