JP2014234832A - トルクコンバータ用ステータホイール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】同心円からなるブレード内径部とブレード外径部との間を複数のブレードで連結してあり、前記複数のブレードは隣り合うブレード間に軸方向平面視で重なり部が形成されるように周廻り方向に離間配置してあることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
ステータホイールは、ブレードの一部を図2に示したようにポンプインペラとタービンランナの回転数差が大きい低速度比域では、タービンランナからポンプインペラに戻る流体の流れをブレードのプレッシャ面にて矢印で示すように偏向させ、ポンプインペラの回転を阻害しない方向に導くものである。
一方、ポンプインペラとタービンランナの回転数差が小さい高速度比域では、ブレードの上記プレッシャ面とは反対側の面(サクション面)に流れが当たるようになると、このステータホイールが同方向に空転し、流体の流れを妨げないようにするものである。
このようなトルクコンバータは、車両の軽量化,省エネ化のニーズに伴い、よりコンパクトでコンバータ性能の向上が求められている。
このようなニーズに応えるには、ステータホイールのさらなる偏平化及びブレードの流体伝達の効率化が要求される。
しかし、従来のステータホイールは、図3にブレード部を示すように周廻りに複数配置したブレードは隣り合うブレード111aとブレード111bとの間に軸方向平面視(図3では上下方向)で隙間dを有していた。
これは、ステータホイールを鋳造で製造する場合に固定型と可動型との型身切り寸法を確保するためである。
特許文献1には、この型身切り寸法を確保しつつ、ブレードの尾部の内輪側に平面部を形成することで、金型の強度向上を図った技術を開示する。
しかし、これではやはり図3に示した隙間dの部分で流体性能が低下する問題が残る。
また、特許文献2には、外径部と内径部との間を連結した第1ステータブレードとこの第1ステータブレードの間に外径部のみ連結させた第2ステータブレードを分けて設けたステータホイールを開示する。
この場合には、第2ステータブレードの内径部側に隙間ができるのみならず、同公報図2〜5に示すように軸方向の平面視で隣り合うブレード間にも隙間が存在するので、同様の問題がある。
ここで、軸方向平面視で重なり部が形成されるとは、図1にて説明すると略ドーナツ円盤状のステータホイール10は、トーラスの軸方向に沿って軸孔部23が形成されており、この軸方向にステータホイールのブレード部を見た状態で図1(c)に示すように隣り合うブレード11aと11bとの間に重なり部L0が形成されることを意味し、ブレード11aと11bとの間に流体の流れ空間を形成しつつ、平面視で見ると一部が重なって見えることをいう。
従来のブレード間には、図3に示すように軸方向に平面視で隙間dが見えることに対して表現したものであって、ブレード同士が直接重なっているものではない。
この点において、隣り合うブレード同士を寸法L0だけオフセット配置したと表現することができる。
また、ブレードは断面形状が翼状の流線形であり、軸廻り水平方向に対して所定の傾斜角を形成するように等間隔に配置してあり、隣り合うブレードのうち一方のブレードの頭部と他方のブレードの尾部とに軸方向平面視で重なり部が形成されているのが好ましい。
また、ステータホイールの性能が向上したことにより、トーラスの省スペース化が可能になり、トルクコンバータの軽量化にも寄与できる。
隣り合うブレードは軸方向平面視で重なり部が形成されるように、それぞれのブレードを斜めに傾斜させて配置したので、ブレードの水平方向の幅寸法を大きくとることができ、その厚み,弦長も大きくとることができる。
よって、ブレードの断面設計の自由度が高くなる。
図1に示したステータホイール10は、アルミダイカスト鋳造に用いる金型において、ブレード11a,11b,11c,・・・・の形成部に回転型の中子を用いて製造した例を示す。
なお、ステータホイールの成形にはダイカスト鋳造に限定するものではなく、また隣り合うブレードをオフセット配置できれば回転型中子に限定されるものでもない。
ステータホイール10は、略円盤形状の周廻りに沿って同心円状にブレード外径部21とブレード内径部22とを形成し、このブレード外径部21とブレード内径部22との間を連結するように複数のブレード11a,11b,11c,・・・・を配置してある。
なお、ステータホイールの中心部はトーラス内に配置するための軸孔部23を有する。
ブレードは、断面が図1(b),(c)に示すように翼形状になっている。
ブレードの頭部12は、尾部13よりも肉厚になっていて凹面状のプレッシャ面14と凸面状のサクション面15とからなる。
隣り合うブレード同士は、図1(b)に示すように頭部12の高さと尾部13の高さが同じであり、内径部22と外径部21との間における頭部12,尾部13が放射状に水平になっている。
それぞれのブレードは、軸廻りの水平方向に対して所定の傾斜角θとなるように捩りながら等間隔に配置されている。
図1(c)に示すように各ブレードは、厚みT,弦長L及び幅Wからなる翼状の流線形になっている。
また、隣り合うブレード11a,11bでは、軸方向の平面視で一方のブレードの頭部12と他方のブレードの尾部13に重なり合うL0が形成されるようにオフセット配置され、周廻りに等間隔に離間して配置されている。
重なり部L0の寸法は0〜37.4mm,好ましくは1.3〜10.9mmの範囲である。
このように隣り合うブレードをオフセット配置したので、流体の流れ性能を考慮して厚みT,弦長L,プレッシャー面14,サクション面15の形状を設計する自由度が向上する。
12 頭部
13 尾部
14 プレッシャー面
21 ブレード外径部
22 ブレード内径部
23 軸孔部
Claims (2)
- 同心円からなるブレード内径部とブレード外径部との間を複数のブレードで連結してあり、
前記複数のブレードは隣り合うブレード間に軸方向平面視で重なり部が形成されるように周廻り方向に離間配置してあることを特徴とするトルクコンバータ用ステータホイール。 - 前記ブレードは断面形状が翼状の流線形であり、軸廻り水平方向に対して所定の傾斜角を形成するように等間隔に配置してあり、隣り合うブレードのうち一方のブレードの頭部と他方のブレードの尾部とに軸方向平面視で重なり部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のトルクコンバータ用ステータホイール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013114740A JP2014234832A (ja) | 2013-05-31 | 2013-05-31 | トルクコンバータ用ステータホイール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013114740A JP2014234832A (ja) | 2013-05-31 | 2013-05-31 | トルクコンバータ用ステータホイール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014234832A true JP2014234832A (ja) | 2014-12-15 |
Family
ID=52137701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013114740A Pending JP2014234832A (ja) | 2013-05-31 | 2013-05-31 | トルクコンバータ用ステータホイール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014234832A (ja) |
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2013
- 2013-05-31 JP JP2013114740A patent/JP2014234832A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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