JP2014233471A - 呼気圧測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】肺活量に相当する測定情報を容易に取得できるようにすると共に、被験者に対する呼気圧測定時の心理的抵抗を低減できるようにした呼気圧測定装置を提供する。【解決手段】一端に呼気が吹き込まれる吹き付け部21を有し、他端に呼気が吹き出される調整孔部26を有し、中途に呼気を連通させる呼気取込み口23を有し、調整孔部26と呼気取込み口23との間に設けられ、初期状態で塞がれた調整孔部26における呼気の吹き出しを遅延させる遅延機構24を有した管路部材20と、呼気取込み口23に連結されて管路部材20内の圧力を検出する圧力検出部30と、圧力検出部30に接続され、当該圧力検出部30から得られる呼気検出データを時間積分して積算呼気圧情報を演算する演算部40とを備えるものである。【選択図】図2

Description

本発明は、吹き付け部、専管部及び袋状部からなる吹き戻しを利用して被験者の呼気圧を測定する簡易呼吸機能評価測定器に適用して好適な呼気圧測定装置に関するものである。
従来から、高齢者の安全な摂食・嚥下のために、呼吸機能の維持・改善が必須条件であることが知られ、加齢と共にその機能が低下することも知られている。安全な摂食・嚥下を継続するという点で、誤嚥も課題の1つである。誤嚥は、呼吸・循環機能の低下、疾病の特性、食事介助法などの様々な問題要因が複雑に絡んで起こる現象である。誤嚥を予防する方法としては、日常的に呼吸機能の評価と訓練をすることが重要である。
そのため、高齢者には日常的に呼吸機能を評価・訓練できるツールが必要となる。通常、先行技術として呼吸機能検査に使用される肺活量計によれば、肺活量や残気量、一秒量(最初の1秒間に吐き出された空気の量)などを測定することができる。しかし、高齢者においては、計測手段の不慣れや理解不足等といった理由から、得られたデータは、その信頼性が低いと言われている。
また、肺活量計を使った測定では、努力性の呼気に対する負荷抵抗がなく、さらにその努力性呼気に対する成果が目に見えないため、訓練機器として使用することができないのが実状である。まして、認知症は不慣れや理解不足等の範疇を超えて、マウスピースを口に入れることへの拒否や拒絶、マウスピースに息を吹き込むなどの実行障害など、多くの認知及び非認知障害が認められている。
また、呼吸機能の検査は、被験者の努力に依存する検査であるため、いかに努力させられるかが重要で、検者の力量や被験者の努力度の評価などに関する問題について検討する必要があるという報告がなされている。
そこで、喘息や口蓋裂患児の呼気訓練や鼻咽腔閉鎖訓練として、臨床場面においては、昔からの玩具で吹き戻しが広く使用されており、当該吹き戻しを利用した訓練で高齢者の呼吸機能維持、改善に効果があったとの報告もなされている。
例えば、昔からの玩具で呼吸機能の訓練等に適用可能な吹き戻しによれば、複数の吹き戻し部を備え、1つの吹き戻し部は、袋状の本体及び弾性材を有して、空気が本体に吹き込まれると伸長し、吹き込みが停止されると、弾性材の復元力によって渦巻き状に巻き戻されて収縮するようになされる(特許文献1参照)。
また、気管、気管支、肺あるいは声帯などの気道系の検査に用いる気道系検査装置によれば、筒状体のマウスピース、圧力センサ、圧力可変機及び解析機を備え、マウスピースの基端側を被験者が口にくわえ、圧力センサがマウスピース内の圧力を検出して電気信号を解析機に出力する。圧力可変機は、被験者がくわえたマウスピース内の圧力を外的に高めたり、低めたりするように動作し、解析機が圧力可変機によって、マウスピース内の圧力を高めた際、または低めた際に、圧力センサから出力された電気信号を解析するようになされる(特許文献2参照)。
特開平 08−024444号公報 特開2009−195615号公報
ところで、従来例に係る呼吸機能の評価及びその訓練可能な装置(ツール)によれば、次のような問題がある。
i.特許文献1に見られるような昔からの玩具として知られている吹き戻しによれば、呼吸機能の訓練等に用いられ、その有用性が認められているが、肺活量などを定量的に測定することができない。
ii.また、嚥下等に問題のある患者は肺活量が低下する傾向があり、検者は、予兆を早めに察知する、あるいは訓練による改善効果を確かめるため、定期的な肺活量評価を行うことが重要となる。しかし、市販の肺活量計は高価であることや簡便に使用できない等により、医療施設や、介護施設、在宅サービス機関等での使用は事実上困難であるという問題がある。
iii.また、肺活量計は、呼気を開放された管路に吹き出すため多量の呼気量が必要で、肺活量の低下した人にとっては測定行為自体が苦痛であることが多い。健常高齢者でも現存する肺活量計では正確なデータが得られず、認知症に至っては呼吸機能検査そのものの実施が困難となるという問題がある。
iv.特許文献2に見られるような気道系検査装置によれば、マウスピースの基端側を被験者が口にくわえ、圧力センサがマウスピース内の圧力(呼気圧)を検出して電気信号を解析機に出力するという構成が採られるが、ここで測定される呼気圧は、前記の肺活量計によって測定される肺活量との相関が不明であるため、定期的な肺活量評価のための装置としては使用されない。また、被験者にとって呼気圧測定時の心理的抵抗が大きいという問題が懸念される。
本発明は以上の点に鑑み創作されたもので、呼気圧の取り込み構造を工夫して、肺活量に相当する測定情報を容易に取得できるようにすると共に、被験者に対する呼気圧測定時の心理的抵抗を低減できるようにした呼気圧測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の呼気圧測定装置は、請求項1に記載のように一端に呼気が吹き込まれる第1開口部を有し、他端に呼気が吹き出される第2開口部を有し、中途に呼気を連通させる第3開口部を有した管路部材と、前記第3開口部に連結されて前記管路部材内の圧力を検出する圧力検出部と、前記圧力検出部に接続され、当該圧力検出部から得られる圧力情報を時間積分して積算呼気圧情報を演算する演算部とを備えるものである。
請求項2に記載の呼気圧測定装置は、請求項1において、前記管路部材は、前記第2開口部と第3開口部との間に設けられ、初期状態で前記第2開口部を閉塞し、前記第1開口部から吹き込まれた呼気の当該第2開口部における吹き出しを遅延させる遅延機構を備えるものである。
請求項3に記載の呼気圧測定装置は、請求項2において、前記管路部材は、呼気を吹き込まれる吹き付け部と、所定の長さを有しかつ前記第3開口部を有して前記吹き付け部に接続された専管部と、前記専管部に接続され所定の長さを有して伸展自在な巻き取り体からなる袋状部とを有するものである。
請求項4に記載の呼気圧測定装置は、請求項2において、前記管路部材には、吹き戻しが使用されるものである。
請求項5に記載の呼気圧測定装置は、請求項1において、片手で保持可能な形状を有して前記圧力検出部及び演算部を内蔵する装置本体部を備え、前記装置本体部には、所定の内径及び長さを有し、かつ内部の2つの所定の位置にOリングを有して、当該Oリングに前記管路部材を貫通した状態で保持可能な貫通孔部材が設けられ、前記貫通孔部材は、前記2つのOリングの間の位置であって、当該部材の長さ方向と直交する方向に連通路を有し、当該連通路の一端には前記第3開口部が接続され、前記連通路の他端には前記圧力検出部が接続され、前記管路部材を所定の方向から脱着自在に取り付け可能な気密構造を有するものである。
請求項6に記載の呼気圧測定装置は、請求項5において、前記装置本体部には、前記演算部より得られた積算呼気圧情報を記憶する記憶部が設けられるものである。
請求項7に記載の呼気圧測定装置は、請求項6において、前記装置本体部には、前記記憶部に記憶された積算呼気圧情報を取り出す端子が設けられ、前記端子に情報処理装置が接続され、当該情報処理装置で積算呼気圧情報が管理されるものである。
請求項1に係る呼気圧測定装置によれば、管路部材内の圧力を検出する圧力検出部に接続された演算部を備え、当該演算部は第1開口部に呼気が吹き込まれたときから、第1開口部における呼気の吹き込みが止まるまで間、圧力検出部から得られた圧力情報を時間積分して積算呼気圧情報を演算するものである。
この構成によって、肺活量に相当する測定情報を容易に取得できるようになる。しかも、第1開口部、第2開口部および管路部材の内径によって定まる管路抵抗によって上昇する管路部材内の圧力を測定するため、肺活量計のように解放された管路に吹き出される流量を測定するよりも、被験者にとって使い易く、呼気圧測定時の心理的抵抗を低減できるようになる。
請求項2に係る呼気圧測定装置によれば、第1開口部から吹き込まれた呼気の当該第2開口部における吹き出しを遅延させる遅延機構を備えるので、遅延機構の機械的抵抗によって吹き込みに対する管路抵抗を制御することが可能となる。
請求項3及び4に係る呼気圧測定装置によれば、管路部材には吹き付け部、専管部及び袋状部からなる吹き戻しが使用されるので、呼吸機能障害、発声障害、嚥下障害者への呼吸機能強化訓練に使用する吹き戻しと同等な感覚で呼気圧測定を行うことができ、呼気圧測定に対する心理的抵抗を更に低減できると共に、使用者の努力目標の指標にもなりえるようになる。しかも、昔からある吹き戻しを使用した遊び感覚で楽しく呼気圧を測定できるようになる。吹き戻しは安価なので、疾患者に一人に付き一本(マイ・吹き戻し)を割り当てたり、一人の測定毎に吹き戻しのみを消耗品扱いして交換するといった単回使用器具(ディスポーザル)として取り扱うことができる。
請求項5に係る呼気圧測定装置によれば、装置本体部に設けられた貫通孔部材が気密構造を有するので、管路部材が所定の方向から脱着自在に取り付け可能な構造でありながら、呼気圧測定時、管路部材内の圧力を漏れなく取り込むことができる。これにより、高い精度で積算呼気圧情報を演算できるようになる。
請求項6及び7に係る呼気圧測定装置によれば、記憶部や端子等が設けられるので、装置本体部で取得された積算呼気圧情報を外部の情報処理装置に読み出すことができる。従って、病院や介護施設、在宅サービス機関等において、個々の疾患者から収集した積算呼気圧情報を集中して管理できるようになる。
本発明に係る実施の形態としての呼気圧測定装置100の構成例(その1)を示す斜視図である。 (A)及び(B)は呼気圧測定装置100の構成例(その2)を示す部分断面図及び、貫通孔部材の構成例を示す斜視図である。 呼気圧測定装置100の操作面Iの構成例を示す上面図である。 呼気圧測定装置100の制御系の構成例を示すブロック図である。 (A)〜(D)は、呼気圧測定装置100の動作例を示す説明図である。 健常者の呼気圧測定例を示すグラフ図である。 疾患者の呼気圧測定例を示すグラフ図である。 呼気圧測定装置100による積算呼気圧量と肺活量計によるFVC(努力性肺活量)との相関検証例を示すグラフ図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態としての呼気圧測定装置について説明をする。まず、図1及び図2を参照して、呼気圧測定装置100の構成例について説明する。図1に示す呼気圧測定装置100は、昔から有る吹き戻しを利用して被験者の呼気圧を測定する簡易呼吸機能評価測定器に適用可能なものであり、装置本体部10、管路部材20、圧力検出部30及び演算部40を備えている。圧力検出部30及び演算部40の実際の配置については、図2の(A)及び(B)を参照されたい。
装置本体部10は片手で保持可能な形状、例えば、上部が操作面を成し、下部が片手に収まる大きさの把持(ハンディ)構造を有している。装置本体部10は、例えば、縦方向(z方向:図2の(B)参照)で左右に2つに分割可能な容器本体11,11を有している。容器本体11は樹脂を射出金型成形したものであり、その片側の容器本体11内には、図2の(A)に示すように圧力検出部30や、演算部40等の他に回路基板41が設けられる。回路基板41には表示部42、押しボタン46及びLED47が実装されている。装置本体部10内には更に電源部45や、端子48を内蔵するスペースも確保されている。
この例では、図示しない2つの半割状の容器本体11,11を位置合わせした後、2つの容器本体11,11を対向させて組み合わせたとき、装置本体部10の左右に開口部12,13が形成される。
管路部材20は、吹き付け部21、専管部22及び袋状部25から構成される。吹き付け部21は第1開口部の一例を構成し、専管部22の一端に着脱自在に取り付けられ、当該装置を使用する者の呼気が吹き込まれる部分である。吹き付け部21は樹脂を円錐状に細長く射出成形したものが使用される。
吹き付け部21には専管部22の一端が接続される。専管部22は所定の長さを有し、その中途には第3開口部の一例を構成する呼気取込み口23が設けられる。呼気取込み口23は、呼気を圧力検出部30に取り込むためのものである。専管部22には、厚紙を筒状に加工したものが使用される。
専管部22内にはオリフィス27(図4参照)が設けられ、オリフィス27の孔部の直径は例えば、2.8[mm]程度である。オリフィス27は、しぼり機構の一種で、図示しない孔部を設けた薄板(オリフィス板)を専管部22内において、その管断面に平行するように設け、オリフィス板の上流と下流との間で生ずる圧力差を利用して流量を測定するようになされる。なお、吹き付け部21の口径φ1(図4参照)は、4.7[mm]程度であり、専管部22の口径φ2(図4参照)は、12.0[mm]程度である。
専管部22の他端には袋状部25が接続される。袋状部25は所定の長さを有して伸展自在な巻き取り体からなる。袋状部25は長尺状の筒紙袋又は筒ビニール袋から形成される。袋状部25は遅延機構24を有しており、例えば、当該袋状部25の他端には、第2開口部の一例を構成する調整孔部26が設けられている。遅延機構24は、調整孔部26と呼気取込み口23との間、この例では、専管部22の他端から調整孔部26に至る部位に設けられ、初期状態で調整孔部26を閉塞し、吹き付け部21から吹き込まれた呼気の当該調整孔部26における吹き出しを遅延させるように動作する。調整孔部26は、遅延解除と共に呼気を吹き出すようになる。調整孔部26の口径φ3(図4参照)は、2.0〜6.0[mm]程度である。
遅延機構24は図4に示すように発条線28を有している。発条線28は所定の線径を有して、袋状部25の長さ方向に沿って取り付け(貼り付け)られ、予め螺旋状に巻き癖が付けられ、元に戻るように付勢されて巻き取り体を構成している。発条線28には例えば、線径0.2[mm]〜0.4[mm]程度のピアノ線を使用するとよい。管路部材20には、例えば、袋状部25の伸展に必要な口腔内圧が3[kPa]−4.5[kPa]程度に対処可能な吹き戻し(玩具)が使用される。
呼気圧測定装置100で、吹き戻しを使用するようにしたのは、呼吸機能障害、発声障害、嚥下障害者への呼吸機能強化訓練に吹き戻しが使用される場合が多く、このような訓練と同等な感覚で呼気圧の測定を行うことができるためである。また、呼気圧測定に対する心理的抵抗を低減できると共に、使用者の努力目標の指標にもなりえるようになる。しかも、昔からの吹き戻しを使用した遊び感覚で楽しく呼気圧を測定できるようになる。これらの理由による。
装置本体部10には、図2の(B)に示すように、管路部材20を貫通した状態で保持可能な貫通孔部材31が設けられる。貫通孔部材31は所定の内径φ0及び所定の長さL0の貫通孔32を有しており、内部にOリング34,35が取り付けられている。内径φ0は管路部材20の外径よりも大きく、前記Oリングの内径は管路部材20の外径よりも小さい。貫通孔部材31には、管路部材20が貫通し易くなるように、貫通孔32の内縁部の内側に面取り加工が施されている。貫通孔部材31は、Oリング34とOリング35の中間の位置に、長さ方向xと直交する方向(呼気取り込み方向y)に連通孔33を有し、当該連通孔33には連通管36が接続され、連通管36の他端には圧力検出部30が接続されている。連通孔33の直径は2[mm]程度である。
管路部材20を所定の方向から貫通孔32に装着すると、その内部でOリング34とOリング35の間に管路部材20が貫通し、当該Oリング34とOリング35の間が気密構造となり、管路部材20の側壁に開口した呼気取込み口23から流出する呼気が前記機密構造の内部及び連通管36の内部を満たし、圧力検出部30での圧力検出が可能となる。呼気取込み口23の開口方向は、呼気取り込み方向yと概略一致しているが、長さ方向xの回りに回転して装着されても、Oリング34とOリング35の間にある限りは、機密構造が維持され、圧力検出が可能である。
呼気圧測定装置100で、貫通孔部材31を気密構造としたのは、管路部材20が所定の方向から脱着自在に取り付け可能な構造でありながら、呼気圧測定時、管路部材20内の圧力を漏れなく取り込めるようにするためである。管路部材20内の圧力を漏れなく取り込めれば、使用者の積算呼気圧情報を高い精度で演算できるようになる。
ここで、図3を参照して、呼気圧測定装置100の操作面Iの構成例について説明する。図3に示す呼気圧測定装置100によれば、装置本体部10の上部には操作面Iが設けられ、操作面Iには表示部42、押しボタン46及び3つの発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下でLED1〜LED3という)が備えられている。
操作面Iのほぼ中央部分には表示部42が設けられ、表示部42には呼気力[hPa]、呼気長[s]、呼気量[kPa-s]を示す数値が表示される。呼気力は、図6、図7の呼気圧測定例において、呼気圧が最大となったときの値を表すものであり、造語である。呼気長は、おなじく図6、図7の呼気圧測定例において、呼気圧が観測されている時間を表す。呼気量は、呼気圧を時間積分した積算呼気圧量のことであり、表示の便のために短縮して表現してある。表示部42には、例えば、7セグメントの4桁表示器が使用される。表示部42の上部の操作面Iの領域には3つのLED1〜LED3が配置されている。LED1は、例えば、呼気力の測定を示すときに点灯される。LED2は呼気長の測定を示すときに点灯される。LED3は呼気量の測定を示すときに点灯される。LED1〜LED3は、”電源ON”も兼ねて例えば赤色で点灯される。表示色は赤色に限られることはなく、橙色、緑色であってもよい。なお、3つのLED1〜LED3を総称してLED47と表示する。
表示部42の下部の操作面Iの領域には押しボタン46が配置されている。押しボタン46は電源及び表示切り替えを兼ねたスイッチである。押しボタン46は例えば、呼気量、呼気長、呼気力の順に表示を切り替えるように操作される。表示切替えを行う場合は、図中の操作面Iで上向き黒三角印の部位を押下する。また、押しボタン46は長押し操作で電源がオン/オフされる。電源をオン/オフする場合は図中の下向き黒三角印の部位を押下する。押しボタン46にはトグル方式のスイッチが使用される。これらにより、呼気圧測定装置100の操作面Iを構成する。
続いて、図4を参照して、呼気圧測定装置100の制御系及び操作面の構成例について説明する。図4に示す呼気圧測定装置100の制御系によれば、表示部42、電源監視部43、マイクロコンピュータユニット(以下マイコンユニット44という)、電源部45、押しボタン46、LED47及び端子48を有している。
マイコンユニット44は演算部40の一例を構成し、アナログ/デジタル変換器(以下A/D変換器51という)、フラッシュメモリ(登録商標)52、マイクロSDカード53、マイクロUSB接続ポート54及び、中央処理装置(Central Processing Unit:以下CPU55という)を有している。
マイコンユニット44には押しボタン46が接続され、押しボタン46は呼気量、呼気長、呼気力の順に表示を切り替えるように操作される。また、押しボタン46は長押し操作で電源がオン/オフされる。押しボタン46の操作によって発生するスイッチデータD1はCPU55へ出力される。
マイコンユニット44には押しボタン46の他にLED47が接続されている。LED47は、3つのLED1〜LED3から構成され、LED1が、例えば、CPU55から4ビットのLED点灯用のデータD4を入力し、当該データD4に基づいて呼気量[kPa-s]の測定値を示すときに赤色点灯される。LED2も同様にしてデータD4に基づいて呼気長[s]の測定値を示すときに赤色点灯される。LED3は同様にしてデータD4に基づいて呼気力[hPa]の測定値を示すときに赤色点灯される。
CPU55には表示部42が接続され、表示部42は、CPU55から出力される表示制御データD2に基づいて呼気量、呼気長、呼気力を示す数値を表示する。表示制御信号S2は、例えば、表示部42に数値を表示する際のセグメントを制御する信号である。
マイコンユニット44には表示部42、押しボタン46の他に圧力検出部30が接続され、圧力検出部30は、専管部22の呼気取込み口23に連結されて管路部材20内の圧力を検出し、呼気検出信号S3をA/D変換器51へ出力する。呼気検出信号S3は、管路部材20内の圧力情報を示す信号である。圧力検出部30には、例えば、測定範囲が0〜10kPaの圧力センサが使用される。
圧力検出部30にはA/D変換器51が接続され、A/D変換器51は呼気検出信号S3をアナログ/デジタル変換して二値化し、デジタルの呼気検出データD3をCPU55に出力する。呼気検出データD3は管路部材20内の圧力情報を示す所定のビットのデジタルのデータである。
CPU55には、表示部42や、押しボタン46、LED47、A/D変換器51等の他に、電源監視部43、フラッシュメモリ(登録商標)52、マイクロSDカード53及び、マイクロUSB接続ポート54が接続される。CPU55はスイッチデータD1及び呼気検出データD3を入力し、表示部42の表示出力制御、フラッシュメモリ(登録商標)52やマイクロSDカード53等のデータ書き込み/読み出し制御及び、マイクロUSB接続ポート54の入力/出力を制御する。
例えば、CPU55は、A/D変換器51から呼気検出データD3を入力し、吹き付け部21に呼気が吹き込まれたときから、吹き付け部21における呼気の吹き込みが止まるまでの間、もしくは所定時間(現状では設定値=20秒)経過するまで、時間軸に沿って、記憶する。当該呼気検出データD3を時間積分して積算呼気圧情報(以下積算呼気圧データD5という)を演算する。積算呼気圧データD5の演算は、呼気圧に所定の閾値を設定して行う。例えば、圧力検出部30から出力される呼気検出信号S3すなわち呼気圧が所定の閾値(現状では0.5hpa)を最初に上回った時刻を演算開始とし、呼気圧が所定の閾値(現状では0.5hpa)を下回った時刻で終了とする。この積分を行った時間を呼気長情報(以下呼気長データD6)とし、また呼気圧が最大の値を呼気力情報(以下呼気力データD7)とする。
測定時間は健常者でも所定時間が20秒以下であったことが確認されたことから、そのように設定値を決めたもので、所定時間については、疾患者を意識して上記より短い10秒としてもよく、また、疾患者が吹き戻しを長く吹き続ける訓練も兼ねようとする場合は、設定値を1分とすることも可能である。
また、フラッシュメモリ(登録商標)52及び、マイクロSDカード53は記憶部の一例を構成し、呼気圧測定装置100において、CPU55より得られた呼気検出データD3および積算呼気圧データD5、呼気長データD6、呼気力データD7を一時記憶するようになされる。フラッシュメモリ(登録商標)52には、当該呼気圧測定装置100の動作に必要なプログラムデータ(図示せず)も格納される。
マイクロUSB接続ポート54は一方がCPU55に接続され、他方が端子48に接続される。マイクロUSB接続ポート54には双方向インターフェース用の半導体集積回路装置(Integrated Circuit:以下でIC装置という)が使用される。USB通信規格の通信ケーブルが接続されてデータを転送するようになされる。
また、装置本体部10には端子48が設けられ、フラッシュメモリ(登録商標)52又はマイクロSDカード53に記憶された呼気検出データD3および積算呼気圧データD5、呼気長データD6、呼気力データD7を外部へ取り出せるようになっている。当該端子48には、情報処理装置の一例となるパーソナルコンピュータ(以下で単にパソコン200という)が接続され、当該パソコン200に呼気検出データD3および積算呼気圧データD5、呼気長データD6、呼気力データD7が転送され、呼気検出データD3および積算呼気圧データD5、呼気長データD6、呼気力データD7が集中管理できるようになされる。
マイクロSDカード53はマイコンユニット44へ実装されて固定されるタイプのものでもよいし、外部から取り外しが可能な装着自在なタイプのものであってもよい。装着自在なタイプのものであると、マイクロUSB接続ポート54を省略することができ、当該装置を簡素化できる共に、コストダウンを図ることができる。
呼気圧測定装置100において、フラッシュメモリ(登録商標)52又はマイクロSDカード53や端子48等を設けるようにしたのは、装置本体部10で取得された呼気検出データD3および積算呼気圧データD5、呼気長データD6、呼気力データD7を外部のパソコン200に読み出すことで、病院や介護施設、在宅看護等において、個々の疾患者から収集した呼気検出データD3および積算呼気圧データD5、呼気長データD6、呼気力データD7を集中して管理できるようにするためである。
電源部45は電源監視部43を介して表示部42やマイコンユニット44等へ電源を供給するものである。電源監視部43は電源部45の端子電圧を監視し、表示部42やマイコンユニット44等へ安定した直流電圧を供給する。電源監視部43には電源監視用のIC装置が使用される。電源部45には、マンガン乾電池や、アルカリ電池等の一次電池や、Liイオン電池、Ni−Cd電池等の充電式の二次電池が使用される。二次電池が使用される場合には電源監視部43に充電監視回路が設けられ、外部から供給される電圧を監視して充電を行う。これらにより、呼気圧測定装置100の制御系を構成する。
続いて、図5の(A)〜(D)を参照して、呼気圧測定装置100の動作例について説明する。この例では、まず、呼気圧測定装置100の操作面Iで押しボタン46の上部を長押し操作して電源をオンする。次に、押しボタン46の下部をトグル操作して、「呼気力」、「呼気長」又は「呼気量」のいずれかの測定種目を選択する。その際にLED47の点灯を確認する。呼気圧の測定条件については、被験者が大きく息を吸って肺に空気を溜め込み、その後、吹き付け部21をくわえて呼気を一気に吹き出す場合を前提とする。これらを測定条件にして、例えば、「呼気量」を測定する場合を例に挙げる。操作面Iでは、「呼気量」の測定を示すLED3が赤色点灯される。
図5の(A)は、呼気圧測定装置100の初期状態であり、吹き付け部21からの呼気の吹き込みがなされていない状態である。初期状態では、管路部材20の袋状部25が巻き取られた状態であり、袋状部25の先端の調整孔部26が塞がれた状態である。図4に示した制御系によれば、圧力検出部30からA/D変換器51への呼気検出信号S3がS3=0の状態である。このとき、被験者は測定に先立って大きく息を吸って肺に空気を溜め込んで準備(待機)する(最大吸気位)。最大吸気位とは、これ以上息を吸うことができない程、息を吸い込み肺が膨張している状態をいう。
図5の(B)は、吹き付け部21からの呼気を吹き込み始めた状態である。このとき、被験者は吹き付け部21をくわえ、最大吸気位から一気に呼気を吹き出すようになされる。管路部材20では、吹き付け部21から呼気が吹き込まれると、当該管路部材20の内圧が上昇する。これと共に、遅延機構24は、発条線28の付勢力に打ち勝って袋状部25を伸展させて行き、調整孔部26における呼気の吹き出しを遅延させている状態となる。このとき、図中、白抜き矢印に示す呼気が袋状部25に入って行くと共に、呼気取込み口23に呼気が取り込まれる。
この間に、呼気取込み口23に連結された圧力検出部30は、管路部材20内の圧力を検出し、呼気検出信号S3をA/D変換器51に出力する。圧力検出部30の被検出圧力は、管路部材20の内圧の上昇と共に上昇し、その内圧の降下と共に降下する。A/D変換器51は、呼気検出信号S3をアナログ/デジタル変換して二値化し、所定のビットのデジタルの呼気検出データD3をCPU55に出力する。呼気検出データD3は逐次、フラッシュメモリ52(登録商標)に一時記憶される。
図5の(C)は、吹き付け部21からの呼気を半ば吹き込んだ状態である。被験者は図5の(B)に示した吹き付け部21を引き続きくわえて呼気を吹き出している状態である。遅延機構24は、調整孔部26における呼気の吹き出しを遅延させている状態である。図中、白抜き矢印に示す呼気が袋状部25に入って行くと共に、呼気取込み口23にも呼気が取り込まれる。この間も、呼気取込み口23に連結された圧力検出部30では、管路部材20内の圧力を検出して、呼気検出信号S3をマイコンユニット44へ出力している。
図5の(D)は、袋状部25の巻き取りがなく全部が伸展した状態である。この状態は、調整孔部26から呼気が吹き出されている場合である。この場合、調整孔部26の口径が専管部22の口径より小さいことによって管路抵抗となり、前記遅延機構の抵抗と等価の負荷を被験者に与えることになる。したがって従来の肺活量計のような解放された管路では吹き込みに対する手ごたえがなく、呼気を吹き込むのが苦痛の被験者にとっても、吹き込みに対応する手ごたえを感じることができ、肺に溜めた呼気を充分に吹き出すことが容易となる。
被験者が吹き込みを止めると、管路部材20は、図5の(A)に示したような初期状態に戻るようになる。管路部材20では発条線28の付勢力により袋状部25が巻き取られる。袋状部25の先端の調整孔部26が塞がれた状態となり、遅延機構24も元の状態に戻るようになる。制御系は呼気検出信号S3=0の状態に戻るので、先に取得した呼気検出データD3に基づいて積算呼気圧データD5を演算できるようになる。
積算呼気圧データD5は、個々の被験者(疾患者)から収集され、後日、当該積算呼気圧データD5を集中管理するためにマイクロSDカード53等に一時格納される。積算呼気圧データD5は、例えば、CSV(Comma Separated Value format)形式のファイルで保存される。CSV形式によれば、表計算ソフトなどで開くことを前提にして、データをカンマ「,」や改行等で区切って並べたテキスト形式のファイルである。CSV形式は、計算ソフトやデータベースソフト等の異なるアプリケーション間でデータを交換する場合に利用される。カンマ「,」は、セル間やフィールド間を表し、改行で1レコードを表すようになされる。
また、CPU55は表示部42へ表示制御データD2を出力して表示制御を実行する。表示制御データD2は、積算呼気圧データD5により得られる「呼気量」を数値で表示するためのデータである。表示部42は、CPU55から出力される表示制御データD2に基づいて呼気量を示す数値、例えば、「18.7[kPa・s]」を表示するようになる。
当該積算呼気圧データD5を集中管理する場合には、USBケーブルの一端が装置本体部10の端子48に接続され、その他端がパソコン200に接続され、マイクロUSB接続ポート54を介してマイクロSDカード53等から積算呼気圧データD5が読み出され、当該積算呼気圧データD5がパソコン200へ転送するようになされる。パソコン200では、例えば、CSV形式のファイルに記述された積算呼気圧データD5に基づく表計算が可能な管理ソフトが立ち上げられ、個々の疾患者から収集した当該積算呼気圧データD5を集中して管理するようになされる。
ここで、図6及び図7を参照して、健常者及び疾患者の呼気圧測定例について説明する。図6及び図7において、縦軸は本発明に係る呼気圧測定装置100を使用した健常者又は疾患者の呼気に基づく呼気圧[kPa]であり、横軸は時間[sec]である。図6に示す実線は健常者の呼気圧測定特性IIに係る波形例である。
健常者の呼気圧測定特性IIによれば、吹き出し開始と共に一気に最も高い呼気圧(6.2kPa)が測定され、時間の経過と共に呼気圧が1直線状に徐々に降下する呼気圧測定特性が得られている。例えば、開始から5秒後には、呼気圧が半値(3.1kPa)に降下している状態が測定されている。その後も、時間の経過と共に呼気圧が1直線状に緩やかに降下している。
これに対して、図7に示す実線は、疾患者の呼気圧測定特性IIIに係る波形例である。疾患者の呼気圧測定特性IIIによれば、疾患者が一気に呼気を吹き出すも、吹き出し開始と共にゆっくり立ち上がった呼気圧(第1ピーク=3.6kPa)が測定され、時間の経過と共に呼気圧が湾曲線状に徐々に降下し、その後、再度、ゆるやかに湾曲線状に上昇推移し、終了間際に急激に立ち下がった呼気圧測定特性IIIが得られている。例えば、測定開始から4秒後に、呼気圧が略半値(2.3kPa)に減少し、開始から都合6.5秒後には、被験者の努力もあって、第2ピーク=3.0kPaが測定されている。
この測定結果から、健常者の呼気圧測定特性IIと疾患者の呼気圧測定特性IIIとを比較したとき、明らかに疾患者の呼気圧測定特性IIIが健常者のものと異なることが明確となった。この特性の相違から、疾患者の呼気圧測定特性IIIが健常者の呼気圧測定特性IIに近づくように、当該呼気圧測定装置100を疾患者に適用し、呼吸機能訓練による成果を確認するといった評価方法として利用することもできる。
ここで、図8を参照して、呼気圧測定装置100による積算呼気圧量と肺活量計によるFVC(努力性肺活量)との相関の検証例について説明する。この検証例では積算呼気圧量が疾患者・健常者を含めて従来の肺活量と相関があるか否かを検証したものである。
図8において、縦軸は被験者の積算呼気圧量[kPa・s]であり、本発明に係る呼気圧測定装置100により測定した呼気圧を時間積分して得たものである。横軸はFVC(努力性肺活量)[L]であり、肺活量計により測定した同一被験者の努力性肺活量である。FVC(努力肺活量)は、最大吸気位から呼気を努力呼出して最後まで吐ききったときに、吐き出すことのできた呼気(息)の総量のことをいう。FVCの測定では、測定の練習のために複数回の測定を行うが、ここでは、FEV1(一秒量。最大吸気位から、できるだけ速く呼気を吐き出(努力性呼出)したときの、最初の一秒間に吐き出すことができた呼気量のこと)が最大のときのFVCを用いている。
図8に示す直線(一次関数Y=0.01X+0.6489、R2=0.7208)は、呼気圧測定装置100による積算呼気圧量の測定と、肺活量計によるFVC(努力性肺活量)の測定との相関を示すものである。この検証例では、被験者の数Nは、健常者が33名で、疾患者が22名である場合である。図中、黒色菱形印がN=55(健常者=33名、疾患者=22名)の点で、呼気圧測定装置100による積算呼気圧量の測定時と、肺活量計によるFVC(努力性肺活量)の測定時に得られた測定値の交点であり、その相関係数R2として0.72を得たものである。
この検証の結果、「吹き戻し」を利用した呼気圧測定装置100が肺活量計の測定機能に十分に匹敵することが立証された。また被験者へのアンケートから、疾患者及び健常者ともに、従来の肺活量計よりも呼気圧測定装置100のほうが使い易いという感想を得ている。
本発明によって、疾患者及び健常者を含めて誰もが簡便に使用できて、日常的に肺活量および最大呼気流量の測定や訓練ができる簡易呼吸機能評価・訓練装置を提供できるようになった。
このように実施の形態としての呼気圧測定装置100によれば、管路部材20内の圧力を検出する圧力検出部30に接続されたマイコンユニット44を備え、当該マイコンユニット44は圧力検出部30から得られた呼気検出データD3を時間積分して積算呼気圧データD5を演算するものである。
この構成によって、肺活量に相当する測定情報を容易に取得できるようになった。しかも、管路部材20に吹き戻しを使用できるので、被験者に対する呼気圧測定時の心理的抵抗を低減できるようになる。これにより、容易に使用が可能で安価な簡易呼吸機能評価測定器を提供できるようになる。
呼気圧測定装置100によれば、管路部材20には、吹き付け部21、専管部22及び袋状部25からなる吹き戻しが使用されるので、呼吸機能障害、発声障害、嚥下障害者への呼吸機能強化訓練に使用する吹き戻しと同等な感覚で呼気圧測定を行うことができ、呼気圧測定に対する心理的抵抗を低減できると共に、使用者の努力目標の指標にもなりえるようになる。しかも、昔からある吹き戻しを使用した遊び感覚で楽しく呼気圧を測定できるようになる。吹き戻しは安価なので、疾患者に一人に付き一本(マイ・吹き戻し)を割り当てたり、一人の測定毎に吹き戻しのみを消耗品扱いして交換するといった単回使用器具(ディスポーザル)として取り扱うことができる。
呼気圧測定装置100によれば、装置本体部10に設けられた貫通孔32が気密構造を有しているので、管路部材20が所定の方向から脱着自在に取り付け可能な構造でありながら、呼気圧測定時、管路部材20内の圧力を漏れなく取り込むことができる。これにより、高い精度で積算呼気圧データD5を演算できるようになる。
呼気圧測定装置100によれば、フラッシュメモリ(登録商標)52又はマイクロSDカード53や端子48等が設けられるので、装置本体部10で取得された積算呼気圧データD5を外部のパソコン200に読み出すことができる。従って、病院や介護施設、在宅サービス機関等において、個々の疾患者から収集した積算呼気圧情報を集中して管理できるようになる。
本発明は、吹き付け部、専管部及び袋状部からなる吹き戻しを利用して被験者の呼気圧を測定する簡易呼吸機能評価測定器に適用して極めて好適なものである。
10 装置本体部
11 容器本体
20 管路部材
21 吹き込み部
22 専管部
23 呼気取り込み口
24 遅延機構
25 袋状部
26 調整孔部
28 発条線
30 圧力検出部
31 貫通孔部材
34,35 Oリング
36 連通管
40 演算部
41 回路基板
42 表示器
43 電源監視部
44 マイコンユニット
45 電源部
46 押しボタン
47 LED
48 端子
100 呼気圧測定装置

Claims (7)

  1. 一端に呼気が吹き込まれる第1開口部を有し、他端に呼気が吹き出される第2開口部を有し、中途に呼気を連通させる第3開口部を有した管路部材と、
    前記第3開口部に連結されて前記管路部材内の圧力を検出する圧力検出部と、
    前記圧力検出部に接続され、当該圧力検出部から得られる圧力情報を時間積分して積算呼気圧情報を演算する演算部とを備える呼気圧測定装置。
  2. 前記管路部材は、
    前記第2開口部と第3開口部との間に設けられ、初期状態で前記第2開口部を閉塞し、前記第1開口部から吹き込まれた呼気の当該第2開口部における吹き出しを遅延させる遅延機構を備える請求項1に記載の呼気圧測定装置。
  3. 前記管路部材は、
    呼気を吹き込まれる吹き付け部と、
    所定の長さを有しかつ前記第3開口部を有して前記吹き付け部に接続された専管部と、
    前記専管部に接続され所定の長さを有して伸展自在な巻き取り体からなる袋状部とを有する請求項2に記載の呼気圧測定装置。
  4. 前記管路部材には、吹き戻しが使用される請求項2および請求項3に記載の呼気圧測定装置。
  5. 片手で保持可能な形状を有して前記圧力検出部及び演算部を内蔵する装置本体部を備え、
    前記装置本体部には、所定の内径及び長さを有し、かつ内部の2つの所定の位置にOリングを有して、当該Oリングに前記管路部材を貫通した状態で保持可能な貫通孔部材が設けられ、
    前記貫通孔部材は、前記2つのOリングの間の位置であって、当該部材の長さ方向と直交する方向に連通路を有し、当該連通路の一端には前記第3開口部が接続され、前記連通路の他端には前記圧力検出部が接続され、
    前記管路部材を所定の方向から脱着自在に取り付け可能な気密構造を有する請求項1から請求項4のいずれかに記載の呼気圧測定装置。
  6. 前記装置本体部には、前記演算部より得られた積算呼気圧情報を記憶する記憶部が設けられる請求項5に記載の呼気圧測定装置。
  7. 前記装置本体部には、前記記憶部に記憶された積算呼気圧情報を取り出す端子が設けられ、
    前記端子に情報処理装置が接続され、当該情報処理装置で積算呼気圧情報が管理される請求項6に記載の呼気圧測定装置。
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