JP2014232464A - データ変換システム、データ変換装置、データ変換方法 - Google Patents

データ変換システム、データ変換装置、データ変換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動物に関わるデータの取得単位を、低処理負荷で変換する方法を提供する。【解決手段】サービスを提供するアプリシステムが要求する要求データ条件を受信する通信部と要求データ条件に対応する業務データ名とその業務データを記憶している業務システム名を予め記憶する業務データ記憶部と業務データ記憶部に記憶された要求データ条件に対応する業務システム名を取得する業務データ参照部と要求データ条件と移動データ作成装置から取得する移動データに基づいて業務システム用要求データ条件を作成するデータ変換部とを備え、通信部は作成された業務システム用要求データ条件を前記業務システムに送信し、業務システムから業務データを受信し、データ変換部は、業務システムから受信した業務データを、アプリシステムの要求データ条件に基づいて変換して要求データを作成し、通信部は、要求データを応答としてアプリシステムに送信するデータ変換装置。【選択図】図1

Description

本発明は、移動物に関するデータを変換するためのデータ変換システム、データ変換装置、データ変換方法に関する。
企業活動で扱われるデータ、SNSやショッピングなどヒトの活動から発生するデータ、センサが取り付けられた機器・設備などのモノから発生するデータなどの活用による、新たなビジネスやサービスの創生が求められている。これら既存のデータは、従来の業務やサービスで使用される形態で生成され、活用される。ここで、既存のデータは、各業務やサービスで扱うリソースやリソースの集まりを単位として、それぞれ異なる取得単位で生成されるのが一般的である。したがって、既存のデータを新たなビジネスやサービスで活用するためには、データの取得単位を、データを使用する業務やサービスに応じて、変換する必要がある。
しかしながら、運輸業に関わる業務やサービスで扱うデータには、移動物に関するデータと、その移動物が通過する移動空間に関するデータが存在し、移動物と移動空間の位置対応が時間経過に応じて変化するため、それらに関わる既存データの取得単位の変換方式を一意に定義することは困難である。
特許文献1に記載の技術では、車両に搭載したデータ測定装置が測定する等距離サンプリングデータについて、サンプリング間のデータを補間し、車両と地上地点の位置対応を算出して等時間サンプリングに変換する技術が記載されている。
特開2007−50805号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、車両と地上地点の位置対応を算出するうえで、データ測定時の車両速度と測定位置を変数とした積分計算を行うが、関数の積分は、その関数と変数軸の間の図形の面積とみなし、曲線で囲まれた領域を薄い短冊に分解して領域の面積を近似する計算手法であるため、短冊の幅を小さくするほど計算量が増加し、装置への処理負荷が大きい。
そのため、移動物に関わるデータのサンプリング単位を、低処理負荷で変換することが望まれている。
上記課題を解決するために、本発明に記載のデータ変換装置は、サービスを提供するアプリシステムが要求する要求データ条件を受信する通信部と、アプリシステムの要求データ条件に対応する業務データ名とその業務データを記憶している業務システム名を予め記憶する業務データ記憶部と、業務データ記憶部に記憶された要求データ条件に対応する業務システム名を取得する業務データ参照部と、要求データ条件と移動データ作成装置から取得する移動データに基づいて、業務システム用要求データ条件を作成するデータ変換部とを備え、通信部は、作成された業務システム用要求データ条件を前記業務システムに送信し、業務システムから業務データを受信し、データ変換部は、業務システムから受信した業務データを、アプリシステムの要求データ条件に基づいて変換して要求データを作成し、通信部は、要求データを応答としてアプリシステムに送信する。
本発明によれば、移動物に関わるデータの取得単位を、業務やサービスに依存せずに変換することができる。さらに、本発明によれば、移動物に関わるデータの取得単位を変換するにあたり、移動物が移動空間上の各停止位置に到着、出発する時刻の計画や履歴を利用し、移動情報をグラフ上に直線で図示することで、データの変換計算を単純化し、変換装置の処理負荷を軽減できる。
本実施の形態に係るデータ変換装置100およびデータ変換システム10の構成例を示す図である。 データ変換装置100のハードウェア構成例を示す図である。 データ変換装置100が実行するデータ変換の全体処理手順例を示すフローチャートである。 要求データ条件145、業務データ条件147のメッセージフォーマット例を示す図である。 要求データ条件145、業務データ条件147のメッセージフォーマット例を示す図である。 業務データ152、要求データ149のメッセージフォーマット例を示す図である。 業務データ152、要求データ149のメッセージフォーマット例を示す図である。 図3のStep3である、業務データ条件147の作成の処理手順の詳細を示す図である。 移動データ120と要求データ条件145と業務データ152を図示したグラフの表示例を示す図である。 時空間領域412が面領域である場合のグラフの表示例を示す図である。 図6のStep52である、要求データと業務データの寄与率定義の処理手順の詳細を示す図である。 時空間領域412が線領域である場合のグラフの表示例を示す図である。 時空間領域412が点領域である場合のグラフの表示例を示す図である。 データ変換装置100が、環境情報と過去の要求データの情報を含めて実行するデータ変換の全体処理手順例を示すフローチャートである。 アプリシステム140が送信する要求データ条件の入力画面例を示す図である。 業務データライブラリ125、環境業務データライブラリ127のデータフォーマット例を示す図である。 位置標準化ライブラリ122のデータフォーマット例を示す図である。 環境影響度ライブラリ126のデータフォーマット例を示す図である。 取得単位条件の修正処理におけるグラフの表示例を示す図である。
以下、本発明における実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態では、例として、鉄道列車単位の消費電力量を輸送指令員に可視化して省エネ指令を支援するサービスを実現するために、き電区間単位の変電所受電電力量を列車単位に変換するデータ変換装置100の例を説明する。一般に、交流き電におけるき電区間は数十kmの距離があるため、一つのき電区間を走行する列車は複数台存在する場合がある。また、一つの列車が単位時間内に複数のき電区間を跨いで移動する場合もある。データ変換装置100は、本実施形態における列車とき電区間のように、取得単位となる移動物と移動空間の対応関係を一意に決定できない場合に、データの値を業務やサービスに適用しやすい取得単位に変換する装置である。
<構成例:図1:データ変換システム10:全体処理>
図1は、データ変換装置100およびデータ変換装置100に接続される装置で構成されるデータ変換システム10の構成例を示す図である。データ変換システム10は、データ変換装置100と、それに接続されるアプリシステム140、業務システム150、移動データ作成装置190を有する。アプリシステム140は、サービスを提供するアプリを備えるシステムである。業務システム150は、従来業務に用いるシステムのことであり、鉄道会社が保有する鉄道業務システムである場合と、鉄道会社以外の企業が保有し鉄道会社とデータや機能をやり取りする業務システムである場合がある。移動データ作成装置190は、移動物が移動空間上の各停止位置に到着、出発する時刻の未来の計画および過去の履歴を作成する装置である。なお、図1では1台の業務システム150がデータ変換装置100に接続されているが、接続される業務システムは1台以上の任意の数である。アプリシステム140と移動データ作成装置190は、業務システム150の一種であり、業務システム150と同一のシステム、装置であっても良い。
データ変換装置100は、機能部品として、通信部102と、業務データ参照部103と、データ変換部115を備える。データ変換部115は、グラフ図示部106と、グラフ領域判断部108と、変換関数作成部110と、変換計算部112と、位置標準化部104を備える。通信部102は、アプリシステム140、業務システム150、移動データ作成装置190と通信し、データを送受信する。業務データ参照部103は、データ変換の入力とする既存の業務データと、その業務データを保有する業務システム150の名称あるいは識別コードを決定する。データ変換部115は、業務システム150から受信した業務データの値を変換する。これら機能部品の詳細は、図3、図6、図12に示すフローチャートを用いて後述する。
また、データ変換装置100は、データベース群として、入出力バッファ160と、データ変換ライブラリ123と、精度向上ライブラリ129を備える。入出力バッファ160は、要求データ条件145と、業務データ条件147と、業務データ152と、要求データ149を備える。データ変換ライブラリ123は、移動データ120と位置標準化ライブラリ122と、業務データライブラリ125を備える。精度向上ライブラリ129は、環境業務データライブラリ127と、環境影響度ライブラリ126と、過去要求データライブラリ128を備える。入出力バッファ160は、通信部102が送受信するデータを一時的に格納するデータベース群である。入出力バッファ160が有するデータベースの詳細は、後述する図3に示すフローチャートの説明の中で記述する。データ変換ライブラリ123は、データ変換部115が、データの値を変換するために用いるデータベース群である。データ変換ライブラリ123が有するデータベースの詳細は、後述する図6に示すフローチャートの説明の中で記述する。精度向上ライブラリ129は、データ変換部115が行うデータ変換の精度を向上するために用いるデータベース群である。精度向上ライブラリ129が有するデータベースの詳細は、後述する図12に示すフローチャートの説明の中で記述する。
<ハードウェア構成例:図2:データ変換装置100>
図2は、データ変換装置100のハードウェア構成例を示す図である。
データ変換装置100は、CPU201、HDD202、メモリ203、入力部204、表示部205、通信部206を備える。
CPU201は、データの入出力、読み込み、格納および各種処理を実行する。HDD202は、データを記憶する装置である。メモリ203は、プログラムおよびデータを一時的に記憶する装置である。入力部204は、ユーザからの操作入力を受け付ける装置である。表示部205は、利用者にデータを表示する装置である。通信部206は、アプリシステム140、業務システム150、移動データ作成装置190との通信し、データを送受信する装置である。
<処理手順例:図3:データ変換処理:全体像>
データ変換装置100は、業務システム150が保有し従来業務で使用される業務データの値を、サービスを提供するアプリシステム140が要求する取得単位に変換する。このデータ変換の全体処理を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
<処理手順例:図3:Step1>
通信部102は、アプリシステム140からの要求として、要求データ条件を受信し、要求データ条件145に一時的に格納する(Step1)。
要求データとは、アプリシステム140が要求してデータ変換装置が応答する業務データのことであり、要求データ条件は、要求データの名称あるいは識別コードと、要求データの取得単位条件を格納する。業務システム150が保有する業務データをアプリシステム140でそのまま使用できるのであればデータ変換は必要ないが、本実施例ではそのような場合は考慮しない。
要求データ条件145のメッセージフォーマット例を、図4a、bに示す。要求データ条件145は、要求データ名フィールド1450、取得単位条件フィールド1451を有し、取得単位条件フィールド1451は、移動物名フィールド1452、移動空間フィールド1454、時間フィールド1456から構成される。要求データ名フィールド1450は、要求データの名称あるいは識別コードを格納する。取得単位条件フィールド1451は、要求データの取得単位条件として、移動物名フィールド1452に、要求データを取得する移動物の名称あるいは識別コードを、移動空間フィールド1454に、要求データを取得する移動空間上の位置の名称あるいは識別コードを、時間フィールド1456に、要求データを取得する時間を格納する。移動空間フィールド1454と時間フィールド1456は、範囲指定でも一点指定でも良い。データ変換は、取得単位を移動物と移動空間の間で変換するため、要求データの取得単位は、移動物あるいは移動空間のいずれかになる。要求データの取得単位が移動物の場合には、移動物名フィールド1452のデータは必須、移動空間フィールド1454と時間フィールド1456のデータは任意である。要求データの取得単位が移動空間の場合には、移動物名フィールド1452は空、移動空間フィールド1454と時間フィールド1456のデータは必須である。いずれの場合も、要求データ名フィールド1450のデータは必須である。移動物名フィールド1452にデータが格納されている場合は、要求データの取得単位が移動物であることを、移動物名フィールド1452が空の場合は、要求データの取得単位が移動空間であることを示す。
例えば、図4aに示す通り、要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が、移動物名フィールド1452に「列車B」が格納されていた場合、アプリシステム140からの要求データの名称あるいは識別コードは「列車消費電力量」、その取得単位は「列車B」となる。
アプリシステム140が送信する要求データ条件の作成処理手順は、図13を用いて後述する。
<処理手順例:図3:Step2>
業務データ参照部103は、Step1で受信した要求データ条件145と業務データライブラリ125を比較し、データ変換の入力とする業務データとその業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードを決定する(Step2)。
業務データとその業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードの決定は、図14に示す業務データライブラリ125を参照する。業務データライブラリ125は、要求データ名、データ変換の入力とする業務データ名、業務データを保有する業務システム名の対応関係を格納するライブラリである。業務データライブラリ125は、要求データ名フィールド1250、業務データ名フィールド1252、業務システム名フィールド1256を有する。要求データ名フィールド1250は、要求データの名称あるいは識別コードを格納する。業務データ名フィールド1252は、データ変換の入力とする業務データの名称あるいは識別コードを格納する。業務システム名フィールド1256は、業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードを格納する。業務データライブラリ125は、データ変換装置100の管理者が登録・更新する。
この業務データライブラリ125の要求データ名フィールド1250とStep1で受信した要求データ条件145の要求データ名フィールド1450とを比較し、一致するデータセットを参照することで、データ変換の入力とする業務データとその業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードを決定する。
例えば、要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が格納されており、業務データライブラリ125の要求データ名フィールド1250に「列車消費電力量」が、業務データ名フィールド1252に「変電所受電電力量」が、業務システム名フィールド1256に「電力管理システム」が格納されるデータセットが存在した場合、データ変換の入力とする業務データの名称を「変電所受電電力量」と、その業務データを保有する業務システムの名称を「電力管理システム」と決定する。
なお、要求データと業務データは1対1で対応しているものとし、Step1で受信した要求データ条件145と業務データライブラリ125との比較から、データ変換の入力とする業務データとその業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードは一意に決定されるものとする。
<処理手順例:図3:Step3>
データ変換部115は、Step1で受信した要求データ条件145と、Step2で決定したデータ変換の入力とする業務データの名称あるいは識別コードから、業務データ条件を作成し、業務データ条件147に一時的に格納する(Step3)。
業務データ条件147は、業務システム150から受信したい業務データの名称あるいは識別コードと、その業務データの取得単位条件を格納する。業務データ条件147のメッセージフォーマットは、要求データ条件145と同様である。業務データと要求データの取得単位は、一方が移動物、他方が移動空間となるため、業務データ条件を作成するには、要求データの取得単位が移動物である場合には移動空間の条件に、あるいはその逆に変更する。例えば、図4aに示す通り、要求データ条件145の移動物名フィールド1452に「列車B」が格納されていた場合は、要求データの取得単位は列車である。この要求データ条件145から作成する業務データ条件147は、図4bに示す通り、移動空間フィールド1454に「き電区間A」を、時間フィールド1456に「7:30から8:00」を格納するような、取得単位が移動空間であることを示すデータとなる。
Step3の手順の詳細は、図6を用いて後述する。
<処理手順例:図3:Step4>
通信部102は、Step2で決定したデータ変換の入力とする業務データを保有する業務システム150に、Step3で作成した業務データ条件147を送信し、業務データを受信する(Step4)。受信した業務データは、業務データ152に一時的に格納する。
業務データ152のメッセージフォーマット例を、図5a、bに示す。業務データ152は、業務データ名フィールド1520、取得単位条件フィールド1521、値フィールド1528を有し、取得単位条件フィールド1521は、移動物名フィールド1522、移動空間フィールド1524、時間フィールド1526、値フィールド1528から構成される。業務データ名フィールド1520は、業務データの名称あるいは識別コードを格納する。取得単位条件フィールド1451は、業務データの取得単位条件として、移動物名フィールド1522に、業務データを取得する移動物の名称あるいは識別コードを、移動空間フィールド1524に、業務データを取得する移動空間上の位置の名称あるいは識別コードを、時間フィールド1526に、業務データを取得する時間を格納する。値フィールド1528は、業務データ条件147に該当する業務データの値を格納する。移動空間フィールド1454と時間フィールド1456は、範囲指定でも一点指定でも良い。業務データ条件147を満たす業務データを決定する処理は、業務システム150に備える。要求データ条件145と同様、業務データの取得単位は移動物あるいは移動空間のいずれかになり、業務データの取得単位が移動物の場合には、移動物名フィールド1522のデータは必須、移動空間フィールド1524と時間フィールド1526のデータは任意である。要求データの取得単位が移動空間の場合には、移動物名フィールド1522は空、移動空間フィールド1524と時間フィールド1526のデータは必須である。いずれの場合も、業務データ名フィールド1520、値フィールド1528のデータは必須である。移動物名フィールド1522にデータが格納されている場合は、業務データの取得単位が移動物であることを、移動物名フィールド1522が空の場合は、業務データの取得単位が移動空間であることを意味する。
例えば、Step2で決定したデータ変換の入力とする業務データを保有する業務システム150が「電力管理システム」であった場合、電力管理システムに業務データ条件147を送信すると、電力管理システムから業務データ条件147を満たす業務データが送信される。図4bに示す通り、その業務データ条件147の業務データ名フィールド1450に「変電所受電電力量」が、移動空間フィールド1454に「き電区間A」が、時間フィールド1456に「7:30から8:00」が格納されており、電力管理システムから業務データ条件147を満たす業務データとして、「き電区間Aの7:30から8:00における変電所電力量が100kWh」であることを示す業務データを送信された場合には、図5aに示す通り、業務データ152の業務データ名フィールド1520に「変電所受電電力量」を、移動空間フィールド1524に「き電区間A」を、時間フィールド1526に「7:30から8:00」を、値フィールド1528に「100kWh」を格納する。なお、業務データ条件147が示す取得単位条件を完全に満たす業務データを業務管理システム150が保有しない場合は、業務データ条件147と業務システム150から送信される業務データ152の取得単位条件が一致しない場合もある。
<処理手順例:図3:Step5>
データ変換部115は、Step1で受信した要求データ条件145と、Step4で受信した業務データ152から要求データの値を算出して、要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に格納されたデータと、算出した要求データの取得単位条件と値を、要求データ149に一時的に格納する(Step5)。要求データ149のメッセージフォーマットは、業務データ152と同様である。
例えば、図4aに示す通り、要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が格納されており、要求データの値が「40kWh」と算出された場合、図5bに示す通り、要求データ149の要求データ名フィールド1520に「列車消費電力量」を、取得条件フィールド1521に各取得単位条件を、値フィールド1528を「40kWh」に格納する。
Step5の手順の詳細は、図6を用いて後述する。
<処理手順例:図3:Step6>
通信部102は、アプリシステム140への応答として、Step5で作成した要求データ149を、アプリシステム140に送信する(Step6)。
<処理手順例:図3:全体処理まとめ>
以上のStep1からStep6が、データ変換装置100が実行するデータ変換の全体処理フローである。すなわち、業務データライブラリ125(業務データ記憶部)がアプリシステム140の要求データ条件に対応する業務データ名とその業務データを記憶している業務システム名を予め記憶し、通信部102が、サービスを提供するアプリシステムが要求する要求データ条件を受信し、業務データ参照部103が、業務データ記憶部に記憶された要求データ条件に対応する業務システム名を取得し、データ変換部115が、要求データ条件と移動データ作成装置から取得する移動データに基づいて、業務システム用要求データ条件を作成し、通信部102は、作成された業務システム用要求データ条件を業務システム150に送信し、業務システム150から業務データを受信し、データ変換部115は、業務システム150から受信した業務データを、アプリシステム140の要求データ条件に基づいて変換して要求データを作成し、通信部102は、要求データを応答としてアプリシステム140に送信する。
<処理手順例:図6:データ変換部115>
次に、図3におけるデータ変換部115の処理手順(Step3:業務データ条件作成、Step5:要求データ算出)の詳細を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
<処理手順例:図6:Step3:Step30、32、34>
図6のStep30、32、34は、図3のStep3である業務データ条件作成の処理手順の詳細を示すフローチャートである。
<処理手順例:図6:Step30>
グラフ図示部106は、移動空間と時間を軸とするグラフに、移動物の移動データ120を、移動空間情報を標準化して図示する(Step30)。移動データとは、移動物が移動空間上の各停止位置に到着、出発する時刻の未来の計画や過去の履歴を示すデータであり、鉄道列車の運行計画では一般にダイヤと呼ばれる。移動データをグラフに図示するとは、移動物がいつどこに存在するかを可視化することである。移動データ120は、移動データ作成装置190で作成され、移動データ作成装置190で定義されたスケジュールに従って通信部102が受信したデータであり、グラフ図示に用いる移動データ120に、いつ受信したデータを用いるかは、データ変換装置100の管理者が要求データに応じて事前に登録しておく。
移動データ120を図示するグラフの表示例を、図7を用いて説明する。グラフ400は、移動空間と時間を軸とし(402、404)、移動データ120は、移動空間軸402が移動物の停止位置、時間軸404が移動物の着発時刻となる点をプロットして、同一移動物に関するプロットを直線で結ぶことで図示する(線406)。一本で結ばれた移動物の移動を表す線を、以下ではスジと呼ぶ。スジ406の傍には、該当する移動物名408(移動物の名称あるいは識別コード)を記載する。スジ406のうち、傾きのある領域は移動物が移動していることを、傾きのない領域は移動物が停止していることを示す。スジ406が図示されたグラフ400は、鉄道においては一般にダイヤ図と呼ばれる。
グラフ400における移動空間軸402の値は、移動空間上のある起点からの移動距離とし、以下では、この移動距離で表される位置を標準位置と呼ぶ。鉄道においては、ある起点(多くは当該線区の始発駅)からの輸送距離をキロ程と呼び、標準位置として運賃計算などに使用される。業務やサービスで使用される業務データの取得単位となる移動空間は一般的に、駅名、き電区間名、緯度経度といったように、標準位置では表されないため、グラフ400にデータを図示するには、位置標準化部104が、図15に示す位置標準化ライブラリ122を参照し、移動空間データを標準位置に標準化する。
位置標準化ライブラリ122は、移動空間上の位置と標準位置の対応関係を格納するライブラリである。位置標準化ライブラリ122は、移動空間フィールド1222、標準位置フィールド1224を有する。移動空間フィールド1222は、移動データあるいは業務データあるいは要求データの取得単位となる移動空間上の位置の名称あるいは識別コードを格納する。標準位置フィールド1224は、標準位置を格納する。
移動データ120をグラフ400に図示する場合には、移動データ120が有する移動物の停止位置の名称あるいは識別コードと位置標準化ライブラリ122の移動空間フィールド1222を比較し、一致するデータセットの標準位置フィールド1224を参照することで、移動物の停止位置の名称を標準位置に標準化する。例えば、移動データ120が有する移動物の停止位置に「駅A」が格納されていたとして、位置標準化ライブラリ122の移動空間フィールド1222に「駅A」が、標準位置フィールド1224に「15.550km」が格納されていた場合、駅Aは標準位置15.550kmに標準化する。グラフ400に駅Aを取得単位とするデータを図示する場合には、移動空間軸402の値が15.550kmである領域を図示する。
位置標準化ライブラリ122を参照することで、標準位置を移動空間上の位置の名称で表すことも可能になる(これを逆標準化と呼ぶ)。ただし、移動空間上の位置の名称から標準位置を一意に決定することは可能だが、標準位置から移動空間上の位置を一意に決定することは不可能である場合もある(駅Bがき電区間Aに含まれる場合など)。
位置標準化ライブラリ122は、データ変換装置100の管理者が登録・更新する。
<処理手順例:図6:Step32>
グラフ図示部106は、図3のStep1にてアプリシステム140から受信した要求データ条件145を、スジを図示したグラフに図示する(Step32)。要求データ条件をグラフに図示するとは、要求データの取得単位条件を可視化することである。
要求データ条件145を図示するグラフ400の表示例を、図7を用いて説明する。
(要求データの取得単位が移動物である場合)
要求データの取得単位が移動物である場合、要求データ条件145の移動物名フィールド1452と、グラフ400のスジ406に記載された移動物名408が一致するスジを、強調図示する(領域410a)。さらに要求データ条件145の移動空間フィールド1454および時間フィールド1456にデータが格納されている場合には、該当するスジの領域を強調図示する(領域410c)。
例えば、領域410aは、図4aに示したような、要求データ条件145の移動物フィールド1452に「列車B」が格納されていた場合の図示例である。また、例えば、領域410cは、要求データ条件145の移動物名フィールド1452に「列車A」、時間フィールド1456に「7:00から7:30」が格納されていた場合の図示例である。以下では、移動データ120を表すスジと、そのスジ上に強調図示した領域を区別するため、スジ上に強調図示した領域をスジ領域と呼ぶ。スジ領域の強調図示は、スジを太くする、スジの色を変更するといった手段を採用する。
(要求データの取得単位が移動空間である場合)
要求データの取得単位が移動空間である場合、要求データ条件145の移動空間フィールド1454を標準化した標準位置とグラフ400の移動空間軸402、時間フィールド1456と時間軸404がそれぞれ一致する領域を図示する(領域412)。このように移動空間と時間に基づいてグラフ400上に図示された領域を時空間領域と呼ぶ。
例えば、領域412は、図4bに示したような、要求データ条件145の移動空間フィールド1454に「き電区間A」が、時間フィールド1456に「7:30から8:00」が格納されていた場合の図示例である。時空間領域の図示は、領域全体を塗り潰す、領域の外枠を囲むといった手段を採用する。
<処理手順例:図6:Step34>
グラフ領域判断部108は、Step32にて要求データ条件145を図示した領域と、グラフの軸あるいはスジとの位置関係を比較し、図3のStep2で決定した業務データの名称あるいは識別コードと合わせて業務データ条件を作成し、業務データ条件147に一時的に格納する(Step34)。
(要求データの取得単位が移動物である場合)
要求データの取得単位が移動物である場合、要求データ条件145が図示されたスジ領域の端点から端点までの移動空間軸と時間軸の値を、業務データ条件147の移動空間名フィールド1454と時間フィールド1456にそれぞれ格納し、図3のStep2で決定した業務データの名称あるいは識別コードを業務データ条件147の業務データ名フィールド1450に格納することで、業務データ条件147を作成する。
例えば、図3のStep2で決定した業務データの名称あるいは識別コードが「変電所受電電力量」であった場合には、業務データ条件147の業務データ名フィールド1450に「変電所受電電力量」を格納する。そして、要求データ条件145が図7の例で示したスジ領域410aとして図示され、スジ領域410aの端点P1と端点P2に該当する軸の値が「(移動空間軸402,時間軸404)=(110.000km,6:45),(0.000km,8:05)」であったとする。この場合には、業務データ条件147の移動空間名フィールド1454に0.000kmから110.000kmの移動空間をき電区間単位に逆標準化した値(例えば「き電区間AAからき電区間E」)を、時間フィールド1456に「6:45から8:05」を格納する。(ただし本実施例においては、説明の簡易化のため、業務データ条件147の移動空間フィールド1454に「き電区間A」を、時間フィールド1456に「7:30から8:00」を格納したと仮定して説明する。)
逆標準化する際の移動空間の種類(き電区間、駅など)として何を採用するかは、データ変換装置100の管理者が要求データに応じて事前に登録しておく。
(要求データの取得単位が移動空間である場合)
要求データの取得単位が移動空間である場合、要求データ条件145が図示された時空間領域と重複するスジに記載された移動物名を、業務データ条件147の移動物名フィールド1452に格納し、図3のStep2で決定した業務データの名称あるいは識別コードを業務データ条件147の業務データ名フィールド1450に格納することで、業務データ条件147を作成する。
例えば、図3のStep2で決定した業務データの名称あるいは識別コードが「列車消費電力量」であった場合には、業務データ条件147の業務データ名フィールド1450に「列車消費電力量」を格納する。そして、要求データ条件145が図7の例で示した時空間領域412として図示され、時空間領域412と重複するスジ406が列車B、列車Dであった場合には、業務データ条件147の移動物名フィールド1452に「列車B、列車D」を格納する。
<処理手順例:図6:Step3まとめ>
以上のStep30、32、34が、図3のStep3である業務データ条件作成の処理手順である。
<処理手順例:図6:Step5:Step50、52、54、56>
図6のStep50、52、54、56は、図3のStep5である要求データ算出の処理手順の詳細を示すフローチャートである。Step50、52、54、56の処理手順の詳細について、図8に示す表示例と合わせて説明する。
例えば、Step1で受信した要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が、移動物名フィールド1452に「列車B」が格納されていたとする。このとき、Step30にて、列車の移動データ120が移動空間と時間を軸とするグラフ400にスジ41002、41004、41006、41008として図示され、Step32にて、要求データ条件145がスジ領域4102として図示されたとする。そしてStep4にて業務システム150から受信した業務データ152の業務データ名フィールド1520に「変電所受電電力量」が、移動空間フィールド1524に「き電区間A」が、時間フィールド1526に「7:30から8:00」が、値フィールド1528に「100kWh」が格納されていたとする。
<処理手順例:図6:Step50>
グラフ図示部106は、Step4で受信した業務データ152を、Step3の処理にて移動データ120、要求データ条件145を図示したグラフに図示する(Step50)。業務データをグラフに図示するとは、業務データの取得単位条件を可視化することである。
業務データ152の取得単位が移動物であった場合、業務データ152に格納される移動物名フィールド1520と、グラフ400のスジに記載された移動物名408が一致するスジ領域を強調図示する。業務データ152の取得単位が移動空間であった場合、移動空間フィールド1524とグラフ400の移動空間軸402、時間フィールド1526と時間軸404がそれぞれ一致する時空間領域を図示する。Step50の処理は、Step32と同様の手順である。
例えば、業務データ152の移動空間フィールド1524に「き電区間A」、時間フィールド1526に「7:30から8:00」が格納されていた場合、移動空間軸402が「き電区間Aを標準化した標準位置」、時間軸404が「7:30から8:00」となる時空間領域4122を図示する。
<処理手順例:図6:Step52>
グラフ領域判断部108は、Step3とStep50にて移動データ120、要求データ条件145、業務データ152を図示したグラフにおいて、スジと時空間領域の形状と位置関係を判断し、スジと時空間領域として図示されたデータの値の比率を、寄与率として定義する(Step52)。寄与率は、例えば、業務データの値Xを、YA、YBという値に分割する変換を行う場合、X:YA:YB=100%:50%:50%のように定義する。
Step52の処理の詳細を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
<処理手順例:図9:Step520>
グラフ領域判断部108は、まず、時空間領域の形状パターンを判断する(Step520)。なぜならば、時空間領域の形状は、領域が対応する移動空間軸と時間軸に幅があるか否かで異なるためである。移動空間軸と時間軸に共に幅がある場合は、時空間領域の形状は「面」になる。どちらか一方の軸に幅が無い場合は、時空間領域の形状は「線」になる。どちらの軸にも幅が無い場合には、時空間領域の形状は「点」になる。時空間領域が対応する軸に幅があるか否かは、時空間領域が要求データ条件145を図示したものであればその移動空間フィールド1454と時間フィールド1456に格納される値を、時空間領域が業務データ152を図示したものであればその移動空間フィールド1524と時間フィールド1526に格納される値を参照し、それらが範囲指定か一点指定を判断することで決定する。
<処理手順例:図9:Step522>
グラフ領域判断部108は、次に、時空間領域の形状パターンに応じて、スジと時空間領域の位置関係を数値として算出し、寄与率を定義する。ここでは、図8に示した時空間領域が面領域であるパターンを例として、寄与率定義の処理の詳細を説明する。時空間領域が線領域および点領域の場合における処理の詳細は、図9、10、11を用いて後述する。
グラフ領域判断部108は、時空間領域が面領域である場合、時空間領域と重複するスジ(スジ領域を含む)を抽出してその重複する線の長さを算出し、寄与率を定義する(Step522)。例えば、ある時空間領域に対して2本のスジが重複しているとし、時空間領域に図示された業務データの値Xを、各スジとして図示されるデータの値であるYA、YBという値に分割する変換を行うとする。この場合、Xの値とYA、YBの合計値が一致するならば、寄与率は以下の式で定義できる。
X:YA:YB=(a+b):a:b (式1)
Step50にて示した例においては、図8に示す通り、移動データ120がスジ41002、41004、41006、41008として、要求データ条件145がスジ領域4102として、業務データ152が時空間領域4122として図示され、時空間領域4122と重複するスジは、スジ41002、41004、41006であったとする。この場合におけるデータ変換は、時空間領域4122として図示された業務データ152の値から、スジ41002、41004、41006として図示されるデータの値への変換である。このとき、時空間領域4122として図示した業務データ「き電区間Aの7:30から8:00における変電所受電電力量」の値をXとし、スジ41002、41004、41006として図示される「列車Aの列車消費電力量」、「列車Bの列車消費電力量」、「列車Cの列車消費電力量」の値をそれぞれYA、YB、YCとする。このスジ41002、41004、41006が時空間領域4122と重複する移動空間軸402の長さが、それぞれ15km、20km、15kmであったとし、Xの値とYA、YB、YCの合計値が一致するならば、寄与率は以下の式で定義できる。
X:YA:YB:YC=(15+20+15):15:20:15 (式1’)
重複長さは、移動空間軸の長さだけではなく、時間軸の長さ、座標上の距離でも表すことが可能である。重複する線の長さとしてどのパターンを用いるかは、データ変換装置100の管理者が要求データに応じて事前に登録しておく。
<処理手順例:図6:Step54>
変換関数作成部110は、Step52にて定義した寄与率を変形して、入力値を業務データ152の値、出力値を要求データ条件145を満たす値とする変換関数を作成する(Step54)。例えば、ある時空間領域に対して2本のスジが重複しているとし、時空間領域に図示された業務データの値Xを、各スジとして図示されるデータの値であるYA、YBという値に分割する変換を行うときに、寄与率が式1で表されている場合、式1を変形して変換関数を以下の式のように作成する。
YA=a/(a+b)×X, YB=b/(a+b)×X (式2)
Step50、52に示した例の通り、時空間領域に図示された業務データの値がX、要求データ条件145を満たす値がYB(列車Bの列車消費電力量)である場合には、式1’を変形して、変換関数を以下の式のように作成する。
YB=20/(15+20+15)×X (式2’)
<処理手順例:図6:Step56>
変換計算部112は、Step54にて作成した変換関数の入力値Xに、業務データ152の値フィールド1528に格納された値を代入して変換計算し、要求データの値を算出して要求データを作成し、要求データ149に一時的に格納する(Step56)。要求データ149のメッセージフォーマットは、業務データ152と同様であり、要求データ149の業務データ名フィールド1520に要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に格納されたデータを、要求データ149の移動物名フィールド1522に、スジ領域を強調図示したスジに記載された移動物名408を、移動空間フィールド1524と時間フィールド1526に、スジ領域と時空間領域が重複する線の端点から端点までの移動空間軸402と時間軸404の値を、要求データ149の値フィールド1528に、Step56にて算出する要求データの値を格納する。
例えば、Step50、52、54に示した例では、入力値であるXが100kWhであったとすると、その値を式2’に代入し、要求データの値をYB=20/(15+20+15)×100kWh=40kWhと算出する。そして、スジと時空間領域が重複する線の範囲に基づき、要求データ149の業務データ名フィールド1520に、要求データ条件145の要求データ名フィールドに格納された「列車消費電力量」を、移動物名フィールド1522に、スジ41004の傍に記載された移動物名である「列車B」を、移動空間フィールド1524と時間フィールド1526に、スジ領域と時空間領域が重複する線の端点P3から端点P4までの移動空間軸402と時間軸404の値(「き電区間A」、「7:45から7:50」とする)を、値フィールド1528に計算結果として算出した「40kWh」を格納する。
<処理手順例:図6:Step5まとめ>
以上のStep50、52、54、56が、図3のStep5である要求データ算出の処理手順である。
<処理手順例:図9:Step52の詳細>
Step52に示した寄与率定義処理における、時空間領域が線領域および点領域の場合の処理について、上記とは異なるサービスを例として、寄与率定義処理の詳細を、図9に示すフローチャートを用いて、図10、11に示す表示例と合わせて説明する。
<処理手順例:図9:Step524>
Step524は、乗車予定人数によって特急列車の停止/通過を判断するサービスを実現するために、駅単位に取得する改札入場人数を列車単位に変換する場合を例として、図10に示す表示例を用いて説明する。
グラフ領域判断部108は、Step520にて、時空間領域の形状パターンが線領域であると判断した場合、時空間領域とスジが交差する交点の数をカウントし、寄与率を定義する(Step524)。例えば、ある時空間領域に対してn本のスジが重複しているとし、時空間領域に図示された業務データの値Xを、各スジとして図示されるデータの値であるYA、YB、・・・、Ynに分割する変換を行うとする。この場合、Xの値とYA、YB、・・・、Ynの合計値が一致するならば、寄与率は以下の式で定義できる。
X:YA:YB:・・・:Yn=n:1:1:・・・:1 (式3)
Step1で受信した要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に「乗車予定人数」が、移動物名フィールド1452に「列車B」が格納され、グラフ400に列車の移動データ120をスジ41022、41024、41026、41028として、要求データ条件145をスジ領域4104として図示したとする(Step30、32)。そして、Step4にて業務システム150から受信した業務データ152の業務データ名フィールド1520に「駅改札入場人数」が、移動空間フィールド1524に「駅B」が、時間フィールド1526に「7:30から8:00」が格納され、業務データ152を時空間領域4124として図示したとする(Step50)。時空間領域4124と交差するスジは、スジ41022、41024、41026であったとする。
この場合におけるデータ変換は、時空間領域4124として図示された業務データの値から、スジ41022、41024、41026として図示されるデータの値への変換である。このとき、時空間領域4124として図示した業務データ「駅Bにおける駅改札入場人数」の値をXとし、スジ41022、41024、41026として図示される「列車Aの乗車予定人数」、「列車Bの乗車予定人数」、「列車Cの乗車予定人数」の値をそれぞれYA、YB、YCとする。この場合時空間領域4124に対して3本のスジが交差しているため、Xの値とYA、YB、YCの合計値が一致するならば、寄与率は以下の式で定義できる。
X:YA:YB:YC=3:1:1:1 (式3’)
<処理手順例:図9:Step526、528>
Step526、528は、駅イベント開催時に乗車予定人数によって臨時列車の要否を判断するサービスを実現するために、駅単位に取得するイベント参加人数を、列車単位に変換する場合を例として、図11に示す表示例を用いて説明する。
グラフ領域判断部108は、Step520にて、時空間領域の形状パターンが点領域であると判断した場合、時空間領域からの近接範囲(データ変換装置100の管理者が要求データに応じて事前に登録)を図示して近接範囲と重複あるいは交差するスジを抽出し(Step526)、その距離を算出して寄与率を定義する(Step528)。この近接範囲も、時空間領域として図示される。例えば、ある時空間領域からの近接範囲に対して2本のスジが交差しているとし、時空間領域に図示された業務データの値Xを、各スジとして図示されるデータの値であるYA、YBという値に分割する変換を行うとする。この場合、Xの値とYA、YBの合計値が一致するならば、寄与率は以下の式で定義できる。
X:YA:YB=(a+b):a:b (式4)
例えば、Step1で受信した要求データ条件145の要求データ名フィールド1450に「乗車予定人数」が、移動物名フィールド1452に「列車B」が格納され、グラフ400に列車の移動データ120をスジ41042、41044、41046、41048として、要求データ条件145をスジ領域4106として図示したとする(Step30、32)。そして、Step4にて業務システム150から受信した業務データ152の業務データ名フィールド1520に「イベント参加人数」が、移動空間フィールド1524に「駅B」が、時間フィールド1526に「7:30(イベント終了時刻)」が格納され、業務データ152を時空間領域4126として図示したとする(Step50)。時空間領域からの近接範囲がイベント終了時刻から後30分以内と登録されていたとすると、近接範囲は駅Bにおける時間軸404の値が7:30から8:00を示す線領域4127として図示でき、この線領域4127にスジ41042、41044、41046が交差していたとする。この場合におけるデータ変換は、時空間領域4126として図示された業務データの値から、スジ41042、41044、41046として図示されるデータの値への変換である。このとき、時空間領域4126として図示した業務データ「駅Bにおけるイベント参加人数」の値をXとし、スジ41042、41044、410246として図示される「列車Aの乗車予定人数」、「列車Bの乗車予定人数」、「列車Cの乗車予定人数」の値をそれぞれYA、YB、YCとする。この場合、スジ41042、41044、41046と時空間領域4126の時間軸の距離が、それぞれ5分、15分、25分であったとし、Xの値とYA、YB、YCの合計値が一致するならば、寄与率は以下の式で定義できる。
X:YA:YB:YC=(5+15+25):5:15:25 (式4’)
スジと時空間領域の距離は、移動空間軸の長さだけではなく、時間軸の長さ、座標上の距離でも表すことが可能である。スジと時空間領域の距離としてどのパターンを用いるかは、データ変換装置100の管理者が要求データに応じて事前に登録しておく。
<処理手順例:図9:Step52まとめ>
以上のStep520、522、524、546、528が、図6のStep52である寄与率定義の処理手順の詳細である。
本実施例では、データ変換の入力と出力が1対Nとなるサービス例について説明したが、1対1、N対1、N対Mの場合でも、同様の処理手順により寄与率を定義して変換、あるいは変換した結果算出した値を加算、といった処理を繰り返すことで、業務やサービスに適用可能な取得単位にデータを変換することができる。
なお、グラフ図示部106は、移動空間と時間を軸とするグラフに移動データや要求データ条件を含む業務データを図示すると説明したが、システム処理における図示とは、領域を位置xと時刻tの不等式で表すことを意味する。さらに、グラフ図示部106が図示した領域について、グラフ領域判断部108が形状と位置関係を判断すると説明したが、システムとしての処理における形状と位置関係の判断とは、不等式で表した式から重複部分や近接距離を算出することを意味する。従って、データ変換においては、実際に画面表示を行わなくても良い。
<処理手順例:図12:データ変換処理:全体処理(サブ処理追加)>
以上で、図3に示したデータ変換の処理手順の全体処理を説明した。しかしながら、図3に示したデータ変換では、変換関数作成のために定義する寄与率を移動物の移動情報のみで定義しているため、現実では移動情報以外の情報を含めた精度の高いデータ変換が求められる。
以下では、図12を用いて、データ変換装置100が、環境情報と過去の要求データの情報を含めてデータの値を変換する場合の処理手順の全体像を説明する。環境情報とは、移動物の性質や周囲の環境のことであり、例えば、車両形式(新型、旧型など)や気象情報(晴れ、雨など)が列車消費電力量に与える影響度を用いることで、精度の高いデータ変換を可能とする。過去の要求データとは、過去にデータ変換を実行した結果作成された要求データのことであり、過去の実績や傾向(前時刻のデータ、前日の同時刻のデータなど)を参照することで、精度の高いデータ変換を可能とする。
<処理手順例:図12:Step1b>
Step1にて、通信部102は、アプリシステム140から要求データ条件を受信し、要求データ条件145に一時的に格納する。このとき、アプリシステム140から受信する要求データ条件は、「主要求(アプリシステム140で使用する業務データの取得単位条件)」と「環境要求(環境情報としてデータ変換に使用する業務データの取得単位条件)」と「過去要求(過去の要求データの取得単位条件)」の3つの条件を含み、それぞれの要求において図4に示したメッセージフォーマットに従って要求データ条件145に格納する。通信部102は、アプリシステム140から受信する要求データ条件を、「主要求」「環境要求」「過去要求」の3つの要求パターンに分解し、その後の処理を分岐する(Step1b)。以下では、主要求を示す要求データ条件を主要求データ条件145a、環境要求を示す要求データ条件を環境要求データ条件145b、過去要求を示す要求データ条件を過去要求データ条件145cとして説明する。
ここで、アプリシステム140が送信する要求データ条件の作成処理手順を、図13を用いて説明する。
アプリシステム140は、図13に示す要求データ条件の入力画面340を備え、ユーザが手動によりデータ要求条件を入力する。あるいは、アプリシステム140が自動で、図13に示す項目を指定し、データ要求条件を作成する。
要求データ条件の作成画面340は、主要求フィールド3040、環境要求フィールド3042、過去要求フィールド3044を有する。
主要求フィールド3040は、要求データ名フィールド30402、移動物名フィールド30404、移動空間フィールド30406、時間フィールド30408を有し、アプリシステム140で使用する業務データの取得単位条件を格納するフィールドである。
環境要求フィールド3042は、環境業務データ名フィールド30423、移動物名フィールド30424、移動空間フィールド30426、時間フィールド30428を有する。環境業務データとは、環境情報としてデータ変換に用いる業務データのことであり、環境業務データフィールド30423は、環境業務データの名称あるいは識別コードを代入する。環境要求フィールド3042は、データ変換の精度を向上するために用いる環境業務データの取得単位条件を格納するフィールドである。
過去要求フィールド3044は、要求データ名フィールド30442、移動物名フィールド30444、移動空間フィールド30446、時間フィールド30448を有し、データ変換の精度を向上するために用いる過去の要求データの取得単位条件を格納するフィールドである。
環境要求フィールド3042と過去要求フィールド3044は、要求追加ボタン30429を有する。データ変換の精度を向上するために環境業務データおよび過去の要求データを用いる場合に、これらのボタンを押下し入力画面を追加する。
<処理手順例:図12:Step2b>
Step1にて環境要求データ条件145bを受信した場合、業務データ参照部103は、まず、環境業務データと環境業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードを決定する(Step2b)。
環境業務データと環境業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードの決定は、環境業務データライブラリ127を参照する。環境業務データライブラリ127は、要求データ名、環境業務データ名、環境業務データを保有する業務システム名の対応関係を格納するライブラリである。環境業務データライブラリ127のデータフォーマットは、業務データライブラリ125と同様であり、要求データ名フィールド1250は、主要求における要求データの名称あるいは識別コードを格納する。業務データ名フィールド1252は、環境業務データの名称あるいは識別コードを格納する。業務システム名フィールド1256は、環境業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードを格納する。環境業務データライブラリ127は、データ変換装置100の管理者が登録・更新する。
この環境業務データライブラリ127の要求データ名フィールド1250と主要求データ条件145aの要求データ名フィールド1450、環境業務データライブラリ127の業務データ名フィールド1252と環境要求データ条件145bの要求データ名フィールド1450(図13に示す入力画面において、環境業務データ名フィールド30423に入力されたデータ)を比較し、一致するデータセットを参照することで、環境業務データとその環境業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードを決定する。
例えば、主要求データ条件145aの要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が、環境要求データ条件145bの要求データ名フィールド1450に「車両形式」が格納されており、環境業務データライブラリ127の要求データ名フィールド1250に「列車消費電力量」が、業務データ名フィールド1252に「車両形式」が、業務システム名フィールド1256に「運用管理システム」が格納されているデータセットが存在した場合、環境業務データの名称を「車両形式」と、その業務データを保有する業務システムの名称を「運用管理システム」と決定する。
なお、主要求における要求データと環境業務データは1対1で対応しているものとし、Step1で受信した環境要求データ条件145bと環境業務データライブラリ127との比較から、環境業務データとその環境業務データを保有する業務システムの名称あるいは識別コードは一意に決定されるものとする。
<処理手順例:図12:Step4b>
業務データ参照部103は、次に、Step1で受信した環境要求データ条件145bと、Step2bで決定した環境業務データの名称あるいは識別コードから業務データ条件を作成し(Step3)、通信部102が、環境業務データを受信し、環境業務データ152bに一時的に格納する(Step4)。この業務データ152bは、例えば、業務データ名フィールド1520に「列車消費電力量」を、移動物名フィールド1522に「列車B」を、値フィールド1528に「新型」を格納したデータとなる。Step4で受信した環境業務データ152bの値に基づき、その値が要求データの値に対して与える影響を数値化した環境影響度を決定する(Step4b)。
業務データ参照部103は、環境影響度を決定するために、図16に示す環境影響度ライブラリ126を参照する。環境影響度ライブラリ126は、要求データ名、環境業務データ名、環境業務データの値、環境影響度の対応関係を格納するライブラリである。環境情報ライブラリ126は、要求データ名フィールド1260、業務データ名フィールド1262、業務データ値フィールド1264、環境影響度フィールド1266を有する。要求データ名フィールド1260は、要求データの名称あるいは識別コードを格納する。業務データ名フィールド1262は、環境業務データの名称あるいは識別コードを格納する。業務データ値フィールド1264は、環境業務データの値のパターンを格納する。業務データの値のパターンとは、例えば、「車両形式」という業務データにおける「新型」、「旧型」といった値である。環境影響度フィールド1266は、環境影響度を格納する。環境影響度は、業務データの値のパターン間で比較したときの影響度の比率で表す。環境影響度ライブラリ126は、データ変換装置100の管理者が登録・更新する。
環境影響度ライブラリ126の要求データ名フィールド1260と主要求データ条件145aの要求データ名フィールド1450、環境影響度ライブラリ126の環境業務データ名1262と環境業務データ条件145bの要求データ名フィールド1450(図13に示す入力画面において、環境業務データ名フィールド30423に入力されたデータ)を比較し、一致するデータセットを参照することで、環境業務データ152bが有する値が要求データの値に対して与える環境影響度を決定する。環境業務データ152bは、環境影響度フィールド1529を追加し、環境業務データ152bの値フィールド1528に格納されたそれぞれの値に応じて、環境影響度を格納する。
例えば、主要求データ条件145aの要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が、環境業務データ条件145bの要求データ名フィールド1450に「車両形式」が格納されていたとする。このとき、環境影響度ライブラリ126の要求データ名フィールド1260に「列車消費電力量」が、業務データ名フィールド1262に「車両形式」が、業務データ値フィールド1262に「新型」が、環境影響度フィールド1266に「1」が格納されているデータと、要求データ名フィールド1260に「列車消費電力量」が、業務データ名フィールド1262に「車両形式」が、業務データ値フィールド1262に「旧型」が、環境影響度フィールド1266に「1.5」が格納されているデータが存在した場合、列車消費電力量は車両形式が新型と旧型の場合で値が1:1.5となることを示し、環境影響度フィールド1529を追加した業務データ152bは、例えば、業務データ名フィールド1520に「列車消費電力量」が、移動物名フィールド1522に「列車B」が、値フィールド1528に「新型」が、環境影響度フィールドに「1」が格納されたデータとなる。
<処理手順例:図12:Step4c>
Step1にて過去要求データ条件145cを受信した場合、業務データ参照部103は、過去にデータ変換を実行した結果作成された要求データの値を参照する(Step4c)。過去の要求データの値を参照するには、図3のStep5にて作成した要求データを、過去要求データライブラリ128に格納しておく。過去要求データライブラリ128は、図5に示した要求データ149のメッセージフォーマットを一つのデータセットとして、ライブラリ化したものである。
業務データ参照部103は、過去要求データ条件145cの要求データ名フィールド1450と過去要求データライブラリ128の業務データ名フィールド1520を、過去要求データ条件145cの移動物名フィールド1452と過去要求データライブラリ128の移動物名フィールド1522を、過去要求データ条件145cの移動空間フィールド1454と過去要求データライブラリ128の移動空間フィールド1524を、過去要求データ条件145cの時間フィールド1456と過去要求データライブラリ128の時間フィールド1528を比較し、一致するデータセットに格納された過去の要求データの値を参照する。
例えば、要求データ条件145cの要求データ名フィールド1450に「列車消費電力量」が、移動物名フィールド1452に「列車B」が、移動空間フィールド1454に「き電区間A」が、時間フィールド1456に「7:00から7:30」が格納されていた場合、過去要求データライブラリ128のうち条件を満たすデータセットに格納された要求データの値を参照する。
<処理手順例:図12:Step54abc>
主要求に基づいてStep52にて定義した寄与率と、環境要求に基づいてStep4bにて決定した環境影響度と、過去要求に基づいてStep4cにて参照した過去要求データの値を用いて、変換関数作成部110は、変換関数を作成する(Step54abc)。
まず、環境影響度を用いて変換関数を作成する処理例を説明する。例えば、業務データのXを、YA、YBという値に分割するデータ変換において、主要求に基づいてStep52にて定義した寄与率が以下の式で定義されていたとする。
X:YA:YB=x:a:b (式1)
このとき、データ変換の結果算出される要求データの値に対して環境影響度を積算し、寄与率を書き換える。例えば、出力値YA、YBに与える環境影響度がWA、WBであったとすると、式1で定義した寄与率を以下の式で書き換えられる。
X:YA:YB=x:a×α×WA:b×α×WB (式5)
ここで、αは出力値と環境影響度の比率であり、データ変換装置100の管理者が事前に登録しておく。
環境影響度を用いた出力値YAに関する変換関数は、入力値と出力の合計値が一致するならば、式5を変形して、以下の式で表される。
YA=(a×α×WA)/(a×α×WA+b×α×WB)×X (式6)
次に、過去の要求データを用いて変換関数を作成する処理を説明する。過去の要求データの値は、出力値に対して積算あるいは加算し、変換関数を書き換える。例えば、過去要求データの値がZであったとき、出力値Xは式7あるいは8で表される。
X=βZ (式7)
X=Z+γ (式8)
ここで、βは出力値と過去要求データの値の比率、γは出力値と過去要求データの値の差であり、これらの値および式7、式8のどちらを採用するかは、データ変換装置100の管理者が事前に登録しておく。
式7および式8を式6に代入すると、出力値YAに関する変換関数は、式10および式11に書き換えられる。
YA=(a×α×WA)/(a×α×WA+b×α×WB)×βZ (式9)
YA=(a×α×WA)/(a×α×WA+b×α×WB)×(Z+γ) (式10)
<処理手順例:図12:全体像(サブ処理追加)まとめ>
Step54abcにて作成した変換関数の各変数に業務データの値、環境影響度、過去の要求データの値を代入して変換計算して要求データを作成し、アプリシステム140に応答として要求データを送信して、データ変換の全体の処理を終了する。以上の図12に示した処理が、環境情報と過去の要求データの情報を含めて実行するデータ変換の全体処理フローである。
<その他のサービス例>
また、本実施例では、取得データの値の変換に関する処理について説明したが、移動空間と時間を軸とするグラフに移動データ、業務データ、要求データを図示し、それらの形状と位置関係を判断することで、取得単位条件の調整(列車の運行時刻変更、業務システムの稼働時間変更など)を支援するサービスも実現可能である。
例えば、災害などにより特急列車の運行に乱れが発生したときに、最新の運行計画を移動データ作成装置190から受信し、各駅の券売機から列車乗車位置までの移動時間に応じて券売機の販売終了時刻を調整することで、異常時においても、より多くの旅客に特急券を販売できるサービスを実現する場合を例として、図17を用いて説明する。
例えば、移動空間と時間を軸とするグラフ400に対し、列車の移動データ120をスジ領域4108として図示し、駅Cにおける券売機の販売終了時刻を調整する場合について説明する。駅Cにおける券売機の発売終了時刻が決定していれば、移動空間軸402と時間軸404と比較し、券売機販売終了イベントを時空間領域4128として図示できる。このとき、スジ領域4108と時空間領域4128の時間軸の距離4129は、券売機が販売を終了してから列車出発時刻までの時間を示し、券売機から列車乗車位置までの移動時間がM分とすれば、スジ領域4108と時空間領域4128の時間軸の距離4129がM分になるように券売機の販売終了時刻を調整することで、列車の出発時刻直前に列車乗車位置に到着する旅客にもチケットを販売できるようになる。
以上のように、データ変換装置100は、移動空間と時間を軸とするグラフに移動データ、業務データ、要求データを図示し、それらの形状と位置関係を判断することで、取得単位条件を調整することも可能である。
<効果>
以上のように、本発明によれば、移動物に関わるデータの取得単位を、業務やサービスに依存せずに変換することができる。さらに、本発明によれば、移動物に関わるデータの取得単位を変換するにあたり、移動物が移動空間上の各停止位置に到着、出発する時刻の計画や履歴を利用し、移動情報をグラフ上に直線で図示することで、データの変換計算を単純化し、変換装置の処理負荷を軽減できる。
<まとめ>
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形形態が含まれる。上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、前記実施形態においては、適用先を鉄道事業者に限定したが、移動物を扱う路線バス・航空といった公共交通、スクールバス・福祉バスといった非公共交通、観光バス・観光船といった環境交通、貨物列車・トラック輸送・郵便配達といった貨物輸送、あるいはライン生産・ベルトコンベアによる搬送といった製造事業への適用により、移動物に関わるデータの取得単位を変換して活用することで、新たなビジネスやサービスを創生することが可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。
10 データ変換システム
100 データ変換装置
102 通信部
103 業務データ参照部
104 位置標準化部
106 グラフ図示部
108 グラフ領域判断部
110 変換関数作成部
112 変換計算部
115 データ変換部
120 移動データ
122 位置標準化ライブラリ
123 データ変換ライブラリ
125 業務データライブラリ
126 環境影響度ライブラリ
127 環境業務データライブラリ
128 過去変換データライブラリ
129 精度向上ライブラリ
140 アプリシステム
145 要求データ条件
147 業務データ条件
149 要求データ
150 業務システム
152 業務データ
160 入出力バッファ
190 移動データ作成装置

Claims (15)

  1. 移動物に関するデータの取得単位を変換するためのデータ変換装置であって、
    サービスを提供するアプリシステムが要求する要求データ条件を受信する通信部と、
    前記アプリシステムの前記要求データ条件に対応する業務データ名とその業務データを記憶している業務システム名を予め記憶する業務データ記憶部と、
    前記業務データ記憶部に記憶された前記要求データ条件に対応する前記業務システム名を取得する業務データ参照部と、
    前記要求データ条件と移動データ作成装置から取得する移動データに基づいて、業務システム用要求データ条件を作成するデータ変換部とを備え、
    前記通信部は、作成された前記業務システム用要求データ条件を前記業務システムに送信し、前記業務システムから業務データを受信し、
    前記データ変換部は、前記業務システムから受信した前記業務データを、前記アプリシステムの前記要求データ条件に基づいて変換して要求データを作成し、
    前記通信部は、前記要求データを応答として前記アプリシステムに送信する
    ことを特徴とするデータ変換装置。
  2. 前記移動データとは、移動物が移動空間上の各停止位置に着発する時刻を示すデータであって、
    前記移動データと、前記要求データと、前記業務データは、移動物あるいは移動空間を取得単位とし、
    前記移動空間と、移動空間上のある基点からの移動距離で表される標準位置の対応関係を格納する位置標準化記憶部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ変換装置。
  3. 前記データ変換部は、
    前記移動データと、前記要求データと、前記業務データの取得単位である移動空間を、前記標準位置に標準化する位置標準化部と、
    前記移動データと、前記要求データ条件と、前記業務データを、取得単位条件に基づき移動空間と時間を軸とするグラフに図示するグラフ図示部と、
    前記移動データと、前記要求データ条件と、前記業務データを図示した前記グラフ上の領域の形状を判断し、位置関係を比較し、前記業務データの値に対する前記要求データの値の寄与率を定義するグラフ領域判断部と、
    前記寄与率を変形して、入力を前記業務データの値、出力を前記要求データの値とする変換関数を作成する変換関数作成部と、
    前記変換関数の変数に前記業務データの値を代入して前記要求データの値を算出する変換計算部とを備え、
    前記要求データ条件に基づいて前記業務データの値を変換し、前記要求データの値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載のデータ変換装置。
  4. 前記グラフ図示部は、
    前記移動データを、離散点を結ぶ直線として図示し、
    前記要求データと前記業務データを、前記取得単位条件に基づき、前記直線上の領域および移動空間と時間で表される時空間領域のいずれかに図示する
    ことを特徴とする請求項3に記載のデータ変換装置。
  5. 前記グラフ領域判断部は、
    前記時空間領域が対応する移動空間軸と時間軸の幅の有無に応じて、時空間領域の形状を判断し、
    前記移動空間軸と前記時間軸に共に幅がある場合は、時空間領域の形状を面領域として決定し、
    前記移動空間軸と前記時間軸のどちらか一方に幅がない場合は、時空間領域の形状を線領域として決定し、
    前記移動空間軸と前記時間軸の双方に幅がない場合は、時空間領域の形状を点領域として決定し、
    前記時空間領域の形状に応じて、寄与率の定義方法を変更する
    ことを特徴とする請求項4に記載のデータ変換装置。
  6. 前記グラフ領域判断部は、
    前記時空間領域の形状が面領域の場合には、前記時空間領域と前記移動データを図示した直線上の領域が重複する線の長さに基づき寄与率を定義し、
    前記時空間領域の形状が線領域の場合には、前記時空間領域と前記移動データを図示した直線上の領域が交差する交点の数に基づき寄与率を定義し、
    前記時空間領域の形状が点領域の場合には、前記時空間領域からの近接範囲を図示して、前記近接範囲と前記移動データが重複する線あるいは点と、時空間領域との距離に基づき寄与率を定義する
    ことを特徴とする請求項5に記載のデータ変換装置。
  7. 前記グラフ領域判断部は、
    前記時空間領域と前記移動データを図示した直線上の領域が重複する線の長さ、あるいは前記近接範囲と前記移動データを図示した直線上の領域が重複する線あるいは点と時空間領域との距離を、移動空間軸の長さ、あるいは時間軸の長さ、あるいは座標上の距離で表す
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ変換装置。
  8. 前記業務データ参照部は、
    移動物の性質や周囲の環境の情報を格納する環境業務データが前記要求データの値に与える影響度と、過去にデータ変換を実行した結果作成された要求データを参照し、
    データ変換の精度を向上する
    ことを特徴とする請求項7に記載のデータ変換装置。
  9. 前記通信部は、
    前記アプリシステムから、前記要求データの取得単位条件と、前記環境業務データの取得単位条件と、前記過去にデータ変換を実行した結果作成された要求データの取得単位条件を受信し、
    前記変換関数の作成方法を変更する
    ことを特徴とする請求項8に記載のデータ変換装置。
  10. 前記データ変換部は、
    前記参照した環境業務データと前記環境影響度に基づき、前記寄与率を書き換える
    ことを特徴とする請求項9に記載のデータ変換装置。
  11. 前記データ変換部は、
    前記参照した過去にデータ変換を実行した結果作成された要求データに基づき、前記変換関数を書き換える
    ことを特徴とする請求項10に記載のデータ変換装置。
  12. 前記データ変換装置は、データ変換の精度を向上するために利用するライブラリとして、
    前記要求データと、前記環境業務データと、業務システムの対応関係を格納する環境業務データ記憶部と、
    前記環境業務データが前記要求データに与える影響度を格納する環境影響度記憶部と、 前記過去にデータ変換を実行した結果作成された要求データを格納する過去要求データ記憶部と
    を備える請求項11に記載のデータ変換装置。
  13. 前記データ変換装置は、
    移動空間と時間を軸とするグラフに複数の業務データや要求データを図示し、
    それらの形状と位置関係を判断し、
    データの取得単位条件を変更する
    ことを特徴とする請求項12に記載のデータ変換装置。
  14. 移動物に関わるデータの取得単位を変換するためのデータ変換方法であって、
    データ変換装置が、アプリシステムの要求データ条件に対応する業務データ名とその業務データを記憶している業務システム名を予め記憶し、
    サービスを提供するアプリシステムが要求する要求データ条件を受信し、
    前記業務データ記憶部に記憶された前記要求データ条件に対応する前記業務システム名を取得し、
    前記要求データ条件と移動データ作成装置から取得する移動データに基づいて、業務システム用要求データ条件を作成し、
    作成された前記業務システム用要求データ条件を前記業務システムに送信し、前記業務システムから業務データを受信し、
    前記業務システムから受信した前記業務データを、前記アプリシステムの前記要求データ条件に基づいて変換して要求データを作成し、
    前記要求データを応答として前記アプリシステムに送信する
    ことを特徴とするデータ変換方法。
  15. 移動物に関わるデータの取得単位を変換するためのデータ変換システムであって、
    アプリシステムが要求データ条件をデータ変換装置に送信し、
    データ変換装置の業務データ記憶部が、アプリシステムの要求データ条件に対応する業務データ名とその業務データを記憶している業務システム名を予め記憶し、
    前記データ変換装置の通信部が、サービスを提供するアプリシステムが要求する要求データ条件を受信し、
    前記データ変換装置の業務データ参照部が、前記業務データ記憶部に記憶された前記要求データ条件に対応する前記業務システム名を取得し、
    前記データ変換装置のデータ変換部が、前記要求データ条件と移動データ作成装置から取得する移動データに基づいて、業務システム用要求データ条件を作成し、
    前記データ変換装置の前記通信部は、作成された前記業務システム用要求データ条件を前記業務システムに送信し、
    前記業務システムは前記業務システム用要求データ条件に対応した業務データを前記データ変換装置に送信し、
    前記データ変換装置の前記通信部は、前記業務システムから前記業務データを受信し、 前記データ変換装置の前記データ変換部は、前記業務システムから受信した前記業務データを、前記アプリシステムの前記要求データ条件に基づいて変換して要求データを作成し、
    前記データ変換装置の前記通信部は、前記要求データを応答として前記アプリシステムに送信する
    ことを特徴とするデータ変換システム。
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