JP2014226124A - 中骨刻の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

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尚 大高
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Abstract

【課題】安定した品質の引裂中骨原料ひいては中骨刻を製造することができる中骨刻の製造方法及びその製造装置を提供する。【解決手段】葉たばこの棒状の棒中骨原料(100)から中骨刻(106)を製造する製造方法であって、前記棒中骨原料を圧潰して圧潰中骨原料(102)を形成する圧潰工程(S1)と、前記圧潰工程で形成した圧潰中骨原料の圧潰度合いを評価する評価工程(S4)と、前記評価工程で評価した前記圧潰中骨原料の前記圧潰度合いに基づいて前記圧潰工程における前記棒中骨原料の圧潰力を調整する調整工程(S5)とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は中骨刻の製造方法及びその製造装置に関する。
葉たばこからは棒状の棒中骨原料が分離される。棒中骨原料は内部組織とこの内部組織表面に存在する外皮とを有し、葉たばこの20〜30質量%程度を占める。また、棒中骨原料の刻(中骨刻)は、たばこ原料としてシガレットに5〜30質量%程度配合されている。中骨刻は、一般に棒中骨原料を圧展、裁刻して得られる。中骨刻は、先落ちや巻き硬さといったシガレットの巻物性に影響を与えることから、安定した品質が要求される。
そして、例えば特許文献1には、棒中骨原料を圧展して単に潰して圧展中骨原料を形成するのではなく、棒中骨原料を圧展しながら引裂して引裂中骨原料を形成する引裂工程を裁刻工程前に行う中骨刻の製造方法が開示されている。引裂工程において引裂中骨原料を形成することにより、裁刻後の中骨刻の刻粒度を引裂中骨原料の段階で調整可能であり、また、中骨刻の裁刻切損生出量を効果的に低減することができるため、前述したシガレットの巻物性が向上する。
WO2012/131919A1号公報
従来においては、前述した圧展中骨原料や引裂中骨原料、総じて謂わば圧潰中骨原料自体を直接に評価し、この評価結果を引裂や圧展が行われる圧潰工程にフィードバックし、圧潰工程のばらつき要素を含む形で圧潰工程を制御する手法が確立していない。したがって、圧潰中骨原料の圧潰度合いを適切に評価することができず、圧潰中骨原料ひいては中骨刻の品質にばらつきが生じるおそれがあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、安定した品質の圧潰中骨原料ひいては中骨刻を製造することができる中骨刻の製造方法及びその製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の中骨刻の製造方法は、葉たばこの棒状の棒中骨原料から中骨刻を製造する製造方法であって、前記棒中骨原料を圧潰して圧潰中骨原料を形成する圧潰工程と、前記圧潰工程で形成した圧潰中骨原料の圧潰度合いを評価する評価工程と、前記評価工程で評価した前記圧潰度合いに基づいて前記圧潰工程における前記棒中骨原料の圧潰力を調整する調整工程とを含む。
また、本発明の中骨刻の製造装置は、葉たばこの棒状の棒中骨原料から中骨刻を製造する製造装置であって、前記棒中骨原料を圧潰して圧潰中骨原料を形成する圧潰機と、前記圧潰機で形成した前記圧潰中骨原料の圧潰度合いを評価する評価装置と、前記評価装置で評価した前記圧潰中骨原料の前記圧潰度合いに基づいて前記圧潰機における前記棒中骨原料の前記圧潰力を調整する制御装置とを含む。
本発明によれば、安定した品質の圧潰中骨原料ひいては中骨刻を製造することができる中骨刻の製造方法及びその製造装置を提供することができる。
本発明の他の特徴及び利点は、図面を参照して説明される後述の最良の形態から明らかになる。
本発明の一実施形態に係る中骨刻の製造装置の概略を示す構成図である。 図1の評価装置の概略を示す構成図である。 図1の中骨刻の製造工程を示すフローチャートである。 図3の評価工程の詳細を示すフローチャートである。 本発明の実験1〜4で得られた各充填層の差圧ΔPを示すグラフである。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、実施形態に係る中骨刻の製造装置1は、振動フィーダ2、引裂機(圧潰機)4、第1コンベア6、裁刻機8、第2コンベア10、気流型乾燥機12、評価装置14、及び制御装置16から概略構成されている。
葉たばこからは棒状の棒中骨原料100が分離される。棒中骨原料100は内部組織と、この内部組織表面に存在する外皮とを有し、葉たばこの20〜30質量%を占める。本実施形態に係る棒中骨原料100の水分量は36〜40質量%である。
振動フィーダ2は、棒中骨原料100を引裂機4に供給する原料供給器であり、引裂機4の上方に配置されている。振動フィーダ2における棒中骨原料100の送出方向の先端の底部には、棒中骨原料100を引裂機4に上方から供給するための排出口17が形成されている。
引裂機4は、第1ローラ18と第2ローラ20とを備え、第1及び第2ローラ18、20は、互いに隙間Gを存して配置されている。第1及び第2ローラ18、20は、それぞれ径方向中央に駆動軸22、24を有し、これら駆動軸22、24はそれぞれ図示しない異なるモータの回転軸に連結されている。
各モータはそれぞれ制御装置16に電気的に接続され、この制御装置16を操作することにより、各モータの回転軸の回転速度を独立して変更することができ、第1及び第2ローラ18、20を異なる回転速度で、異なる回転方向に回転させることができる。
第1及び第2ローラ18、20の外周面は同径をなして形成されている。また、第1及び第2ローラ18、20は、駆動軸22、24の軸線方向が同長さに形成され、駆動軸22、24の軸心は同一水平方向に位置付けられている。
第1及び第2ローラ18、20の下方近傍には、それぞれスクレッパ30、32が配置されている。各スクレッパ30、32は、第1及び第2ローラ18、20の回転に伴ってそれぞれの外周面に当接し、第1及び第2ローラ18、20に付着した棒中骨原料100の切削屑やたばこ成分を除去する。なお、第1及び第2ローラ18、20に水を噴射して各スクレッパ30、32とともに第1及び第2ローラ18、20を洗浄するようにしても良い。
第1ローラ18は矢印で示す時計回り方向に回転され、第2ローラ20は矢印で示す反時計回り方向に第1ローラ18とは異なる回転速度で回転されると、棒中骨原料100が第1及び第2ローラ18、20の隙間Gを通過する際に圧展されながら引裂され、第1及び第2ローラ18、20の下方に棒中骨原料100よりも小さい引裂中骨原料(圧潰中骨原料)102が送り出される。なお、第1及び第2ローラ18、20は、隙間Gよりも大きな実圧展厚さTとなる棒中骨原料100の通過を許容する。
引裂中骨原料102は、棒中骨原料100の水分量と棒中骨原料100に作用する引裂力(圧潰力)とが相俟って、棒中骨原料100を単に圧展処理をするだけの場合、換言すると第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を1:1にした場合に比して、棒中骨原料100の厚さをより薄くし、ひいては棒中骨原料100の比表面積を増大させることができる。また、棒中骨原料100を引裂することにより、棒中骨原料100の内部組織表面の外皮が破断され、棒中骨原料100の破断外皮から内部組織が毛羽立って突出する。この毛羽立ちは内部組織の繊維である。
特に、棒中骨原料100の水分量を前述した36〜40質量%の範囲に調整することにより、棒中骨原料100の引裂性が増大し、その内部組織表面の外皮破断によって内部組織の毛羽立ちが助長される。
第1コンベア6は、引裂機4の下方に配置され、引裂機4で形成された引裂中骨原料102を裁刻機8に搬送する。また、第1及び第2ローラ18、20から送り出された引裂中骨原料102の一部は、後で詳述する評価装置14にサンプルとして適宜抽出される。
裁刻機8は、例えばロータリ式ドラムカッターであって、引裂中骨原料102を裁刻することにより中骨刻原料104を形成する。引裂中骨原料102の厚さは引裂により既に薄くなっており、且つ内部組織に由来する海綿状繊維組織が露出しているため、裁刻時において、たとえ引裂中骨原料102の軸方向と直角に裁断されても、周囲を外皮で覆った状態の刻(通称:ハト目)および切損品の発生を抑制することができる。
ハト目または切損品は、紙巻たばこを製造する際、図示しない巻上機の安定稼動を妨げると共に、紙巻たばこの硬さが不安定になったり、吸煙時の通気抵抗が増大したりするなどの不具合をもたらすため、ハト目または切損品の発生は極力避けることが望まれる。
裁刻後の中骨刻原料104は細長く、たばこ刻に用いられる除骨刻に近い形状を有する。その上、裁刻後の中骨刻原料104は、外皮が表面の一部に存在するとともに内部組織に由来した海綿状繊維組織と、前記外皮を除く海綿状繊維組織の表面の少なくとも一部に形成された毛羽立った繊維とを有する。なお、裁刻に先立って、中骨刻原料104を前述した36〜40質量%の水分量に再調湿しても良い。
第2コンベア10は裁刻機8で形成された中骨刻原料104を気流型乾燥機12に搬送する。
気流型乾燥機12は、中骨刻原料104を例えば過熱水蒸気で乾燥して膨化処理し、最終製品である中骨刻106を形成する。このとき、中骨刻原料104は前述した海綿状繊維組織と毛羽立った繊維とを有する。すなわち、中骨刻原料104は表面全体を外皮で覆われず、表面の一部に外皮が存在し、内部組織に由来する繊維組織が露出している。このため、中骨刻原料104は過熱水蒸気による乾燥で迅速かつ容易に膨張される。
また、毛羽立った繊維と過熱水蒸気とにより中骨刻原料104の膨張が促進され、その結果、膨嵩性を増大した中骨刻106を製造することができる。なお、中骨刻原料104の乾燥は過熱水蒸気流の代わりに加熱空気流を用いて行っても良い。
また、中骨刻原料104には、膨化処理に先立って飽和水蒸気を用いる調湿、湿潤、または膨潤の処理を施しても良い。中骨刻原料104は内部組織に由来する海綿状繊維組織が露出し、且つ繊維組織の表面の少なくとも一部に毛羽立った繊維が形成しているため、この調湿、湿潤、または膨潤の処理において、飽和水蒸気の浸透性が高く、均一に調湿、湿潤、または膨潤される。その結果、中骨刻原料104は前述した過熱水蒸気による乾燥において、良好かつ均一に膨張するため、より膨嵩性を増大した中骨刻106を製造することができる。調湿、湿潤、または膨潤の処理は、中骨刻原料104の水分量が前述した36〜40質量%になるように行うことが好ましい。
このようにして形成された中骨刻106は、前述した海綿状繊維組織と毛羽立った繊維とを有し、たばこ原料としてシガレットに5〜30質量%配合される。中骨刻106は先落ちや巻き硬さといったシガレットの巻物性に影響を与えることから、安定した品質が要求されている。
ここで、評価装置14には、前述したように、引裂機4において第1及び第2ローラ18、20から送り出された引裂中骨原料102の一部がサンプルとして手動または自動で供給され、評価装置14では引裂中骨原料102の引裂度合い(圧潰度合い)の評価が行われる。
図2に示すように、評価装置14は引裂中骨原料102の充填容器34を備えている。充填容器34の上部は外径Dを有する筒状に形成され、高さHを有して形成されている。充填容器34の上端には引裂中骨原料102の投入口36が開口され、充填容器34内には、破線矢印で示すように、投入口36において大気開放された空気流路38が形成されている。
充填容器34内には、多数の通気孔40を有する円板状のメッシュ板42が空気流路38に配置されている。メッシュ板42から投入口36に至るまでの距離は引裂中骨原料102の充填可能高さH1として確保され、メッシュ板42と投入口36との間には引裂中骨原料層(圧潰中骨原料層)108が形成される。引裂中骨原料層108は一定重量Wの引裂中骨原料102から構成されている。
充填容器34内のメッシュ板42の下方には整流部材44が配置され、整流部材44は空気流路38の空気流方向に沿った多数の整流板46から構成されている。
充填容器34は、整流部材44の下方が漏斗状に形成され、この漏斗状の小口部48には可撓性のある例えばホース50を介して水平に延びる配管52が気密に接続されている。ホース50内及び配管52内は充填容器34内と連通され、空気流路38の一部を構成する。
配管52には流量計54が配設されている。流量計54は、例えば熱式質量流量計などであって、配管52を流れる空気流量を高精度に検出することができる。また、流量計54よりも下流の配管52の端部には空気を吸引する、例えば真空ポンプ(気体吸引機)56が接続され、この真空ポンプ56を作動することにより、ホース50内、配管52内、及び充填容器34が真空引きされ、空気流路38に投入口36から真空ポンプ56に向けた一定流量Fの空気流を発生させることができる。
また、充填容器34には差圧計58が取り付けられている。差圧計58は、差圧の検出部60と、検出部60から延びる2本の導圧管62、62とから構成されている。各導圧管62、62は、充填容器34内の引裂中骨原料層108と投入口36との間の空間A1と、充填容器34内のメッシュ板42と整流部材44との間の空間A2とにそれぞれ挿入されている。各導圧管62、62から導圧された圧力を検出部60で検出することにより、空気流方向で見たときの引裂中骨原料層108の前後の差圧(圧力損失)ΔPを測定することができる。
充填容器34の外周面には振とう機64が取り付けられている。振とう機64は、充填容器34内に充填された引裂中骨原料層108を充填容器34ごと所定振幅で振とうし、引裂中骨原料層108における引裂中骨原料102の分布を均一にすることができる。このとき、充填容器34は可撓性のあるホース50を介して配管52に接続されているため、充填容器34の振とうは配管52に伝達されない。
充填容器34の上方にはプレス機66が配置されている。プレス機66は昇降部68を備え、プレス機66の作動に伴い、昇降部68が引裂中骨原料層108の充填高さH2まで矢印方向に降下して引裂中骨原料層108を一定条件で押圧する。こうして、引裂中骨原料層108を充填高さH2に一定にし、一定重量W、一定体積Vの引裂中骨原料層108を形成することにより、引裂中骨原料層108における空気の分布(空隙率)を均一にすることができる。
このように構成された評価装置14は、前述した、引裂中骨原料層108の重量W及び体積V、並びに、引裂中骨原料層108における引裂中骨原料102の分布及び空隙率を一定とした条件下において、真空ポンプ56を作動して空気流路38に一定流量Fの空気流を発生し、引裂中骨原料層108に空気を透過することにより、差圧計58において前述した差圧ΔPを測定することができる。そして、この差圧ΔPに基づいて、図1に示す制御装置16を操作することにより、引裂機4における第1及び第2ローラ18、20の回転速度比を調整し、ひいては棒中骨原料100の引裂力が調整される。
以下、図3のフローチャートを参照して、前述した製造装置1を用いた中骨刻106の製造方法を説明する。
<引裂工程:S1>
中骨刻106の製造が開始されると、振動フィーダ2から棒中骨原料100が引裂機4に供給され、第1及び第2ローラ18、20が棒中骨原料100を圧展しながら引裂して引裂中骨原料102を形成し、ステップS2に移行する。
<裁刻工程:S2>
次に、引裂機4から第1コンベア6により搬送された引裂中骨原料102を裁刻処理して中骨刻原料104を形成し、ステップS3に移行する。
<膨化工程:S3>
次に、裁刻機8から第2コンベア10により搬送された中骨刻原料104を膨化処理して中骨刻106を形成し、中骨刻106の製造が終了する。
<評価工程:S4>
ステップS1の引裂工程において形成された引裂中骨原料102の一部を前述した評価装置14に供給し、引裂中骨原料102の引裂度合いを評価した後、ステップS5に移行する。
<調整工程:S5>
次に、ステップS4で評価した引裂中骨原料102の評価結果に基づいて、制御装置16を操作することにより第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を調整し、その調整結果は、引裂機4における棒中骨原料100の引裂力の調整として、ステップS1の引裂工程にフィードバックされる。
以下、図4のフローチャートを参照して、ステップS4の評価工程を詳しく説明する。
<層形成工程:S11>
引裂工程で形成した引裂中骨原料102を準備し、投入口36から充填容器34に投入して一定重量Wの引裂中骨原料層108を形成し、ステップS12に移行する。
<振とう工程:S12>
次に、振とう機64を作動することにより、充填容器34ごと引裂中骨原料層108を振とうし、引裂中骨原料層108における引裂中骨原料102の分布を均一にし、ステップS13に移行する。
<押圧工程:S13>
次に、プレス機66を作動することにより、昇降部68が降下して引裂中骨原料層108を目標高さH2まで押圧し、一定体積Vの引裂中骨原料層108を形成し、引裂中骨原料層108における空気の分布を均一にし、ステップS14に移行する。なお、ステップS13の実行後、昇降部68は上昇して定位置に戻される。
<空気透過工程:S14>
次に、真空ポンプ56を作動することにより、流量計54に示される一定流量Fに保持しながら引裂中骨原料層108に空気を透過し、ステップS15に移行する。
<差圧検出工程:S15>
次に、空気流路38における空気の流れ方向で見て引裂中骨原料層108の前後、すなわち空間A1と空間A2との差圧ΔPを差圧計58により測定し、ステップS16に移行する。
<最終評価工程:S16>
次に、測定された引裂中骨原料層108の前後の差圧ΔPと、引裂中骨原料層108の目標となる引裂状態に対応した目標差圧ΔPtとを比較し、これらの値の差に基づいて引裂中骨原料102の引裂度合いを最終評価し、評価工程を終了する。
以下、図5のグラフを参照して、実験1〜4で得られた各充填層の差圧ΔPを比較して説明する。なお、各実験の共通条件を以下に示す。
棒中骨原料100としてブラジル産黄色棒中骨(水分量13質量%)を準備した。
第1及び第2ローラ18、20は以下の仕様である。
・ローラ幅;400mm、
・ローラ径;300mm、
・ローラ間隙G(第1ローラの外周面と第2ローラの外周面との間隙);0.5mm、
・ローラ間を通過可能な棒中骨原料100の実圧展厚さT;1.4mm、
充填容器34は以下の仕様である。
・外径D;300mm、
・高さH;1300mm、
・充填可能高さH1;580mm。
流量計54は以下の仕様である。
・メーカー;アズビル 株式会社(azbil)、
・型式;MCF025、
差圧計58は以下の仕様である。
・メーカー;株式会社 岡野製作所(OKANO WORKS,LTD.)、
・型式;DMP202N。
評価工程の評価指標である差圧ΔPの測定条件は以下の設定である。
・重量W;7kg(水分量;13質量%)、
・流量F;0.2m/分、
・充填高さH2;490mm。
差圧ΔPが引裂中骨原料102の形状(比表面積)のみに基づいて変化するように、一定重量Wの棒中骨原料100または引裂中骨原料102を一定高さH2(すなわち一定体積V)にした棒中骨原料層または引裂中骨原料層108を形成した。
(実験1)
実験1では、引裂処理も圧展処理も行わない棒中骨原料100のみから構成された棒中骨原料層を形成した。この圧展引裂未処理の棒中骨原料層は空気透過流路が広い(原料間隙が大きい)ため、本測定条件では差圧ΔPは0Paとなり、充填層に圧力損失は認められなかった。
(実験2)
実験2では第1及び第2ローラ18、20を以下の回転速度及び周速度に設定した。
・第1ローラ;回転速度60rpm、周速度56.5m/分、
・第2ローラ;回転速度60rpm、周速度56.5m/分。
第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を1:1にし、棒中骨原料100に引裂処理を行わないで圧展処理のみを行った圧展中骨原料(圧潰中骨原料)からなる圧展中骨原料層(圧潰中骨原料層)を形成した。この場合には、実験1の棒中骨原料層に比して充填層が密になり、空気透過流路が狭くなるため、圧力損失が増大し、本測定条件では差圧ΔPは28Pa程度となった。
(実験3)
実験3では第1及び第2ローラ18、20を以下の回転速度及び周速度に設定した。
・第1ローラ;回転速度60rpm、周速度56.5m/分、
・第2ローラ;回転速度120rpm、周速度113m/分。
第1ローラと第2ローラとの回転速度比を1:2にし、引裂処理を行って引裂中骨原料層108を形成した。この場合には、差圧ΔPは48Pa程度となり、実験2の圧展処理のみを行った圧展中骨原料層に比して圧力損失が増大した。これは、棒中骨原料100を引裂することによって、剪断力で棒中骨原料100の内部が露出され、圧展処理のみの場合に比して中骨原料の比表面積が増大するためである。
(実験4)
実験4では第1及び第2ローラ18、20を以下の回転速度及び周速度に設定した。
・第1ローラ;回転速度60rpm、周速度56.5m/分、
・第2ローラ;回転速度180rpm、周速度169.5m/分。
第1ローラと第2ローラとの回転速度比を1:3にし、引裂処理を行って引裂中骨原料層108を形成した。この場合には、差圧ΔPは61Pa程度となり、実験3の引裂中骨原料層108に比して圧力損失が増大した。第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を大きくすると圧力損失が増大するのは、第1及び第2ローラ18、20の回転速度比(回転速度差)が大きいと棒中骨原料100の引裂度合いが増大し、引裂中骨原料102の比表面積がさらに増大するためである。
このように、引裂中骨原料102の形状(厚み、引裂状態、粒度などを総合した比表面積)は引裂中骨原料層108に対する空気透過に影響するため、評価装置14において測定される差圧ΔPは、引裂中骨原料102の比表面積と相関があり、引裂中骨原料102の引裂度合いの好ましい評価指標となる。
詳しくは、差圧ΔPが大きくなるにつれて、引裂中骨原料層108の通風抵抗が大きく、換言すると引裂中骨原料層108に空気透過し難い状態となり、引裂中骨原料102の比表面積が大きくなるという関係が成立する。
一方、差圧ΔPが小さくなるにつれて、引裂中骨原料層108の通風抵抗が小さく、換言すると引裂中骨原料層108に空気透過し易い状態となり、引裂中骨原料102の比表面積が小さくなるという関係が成立する。こうした差圧ΔPと引裂中骨原料102の比表面積との相関に基づいて、評価装置14において引裂中骨原料102の比表面積が小さ過ぎる、或いは大き過ぎると評価された場合には、制御装置16を操作し、第1及び第2ローラ18、20の回転速度比を調整することにより、棒中骨原料100の引裂力を調整し、引裂中骨原料102の比表面積を適正範囲にするべく引裂中骨原料層108の差圧ΔPを目標差圧ΔPtに近づける制御が行われる。
以上説明したように、本実施形態によれば、評価装置14で行われる評価工程で評価した引裂中骨原料102の引裂度合いに基づいて、引裂機4で行われる引裂工程における棒中骨原料100の引裂力を調整することにより、引裂工程を一定の条件下で行った場合であっても生じる引裂中骨原料102の引裂度合いのばらつき要素を含む形で引裂工程を制御することができる。
詳しくは、引裂機4の作動条件を同一にした場合であっても、第1及び第2ローラ18、20への葉たばこのヤニの付着、第1及び第2ローラ18、20の外周面の摩耗などの経年劣化、第1及び第2ローラ18、20の間隙Gを通過する棒中骨原料100の量(質量、体積)や状態の変化など、引裂機4の作動条件以外のばらつき要因が多々存在する。また、裁刻工程及び膨化工程を経た中骨刻106から、その前工程である引裂工程の引裂中骨原料102の引裂度合いを推定して評価し、この評価結果に基づいて引裂機4を調整するのは困難であった。
しかしながら、本実施形態では、中骨刻106ではなく引裂中骨原料層108として引裂中骨原料102自体を直接に評価し、この評価結果を引裂工程のばらつき要素を含む形で引裂工程にフィードバックし、引裂工程を制御する手法を確立した。これにより、引裂中骨原料102の引裂度合いを適切に評価することができるため、安定した品質の引裂中骨原料102ひいては中骨刻106を製造することができる。
また、個々が多様な形状を有する引裂中骨原料102を引裂中骨原料層108として評価することにより、引裂中骨原料102を個々に抽出して高価な高性能センサや高性能カメラを用いて形状評価する場合に比して、測定点及び測定時間を低減した簡易且つ迅速な方法で引裂中骨原料102の比表面積を推定し、引裂中骨原料102の引裂度合いを評価することができる。
また、引裂中骨原料層108に対する空気透過前後の圧力損失を測定することにより、引裂中骨原料102の引裂度合いには、空気透過に影響する引裂中骨原料102の形状を司る種々の要素(厚み、裂かれ状態、粒度など)が含まれるため、引裂中骨原料102の引裂度合いを総合的に且つ的確に評価することができる。
また、調整工程では、制御装置16において第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を調整することにより、引裂工程において引裂機4の棒中骨原料100の引裂力を調整する。したがって、第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を1:1とする圧展機を使用していた場合、この既存設備を利用して、第1及び第2ローラ18、20の回転速度を変更するだけの簡易な構成で引裂機4に変更し、棒中骨原料100の引裂力を制御することができる。
また、裁刻工程前の引裂中骨原料102の物性を把握することができるため、裁刻工程後の中骨刻原料104、及び膨化工程後の中骨刻106のそれぞれの刻物性及び折損品生出量をより一層的確に予測することができるという利点もある。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
上記実施形態では、評価装置14を構成する場合について説明したが、より小規模の実験設備などで引裂中骨原料102をサンプリングして評価する場合には、振とう機64及びプレス機66はなくても良く、これらの作業を手動で行うようにしても良い。いずれにせよ、引裂中骨原料層108に対する振とう工程は、引裂中骨原料層108における引裂中骨原料102の分布を均一にし、また、引裂中骨原料層108に対する押圧工程は、引裂中骨原料層108における空気の分布を均一にすることができるため、引裂中骨原料102の評価をより一層正確に行うことができる。
また、評価工程を自動化しても良く、例えば、評価装置14を製造装置1の製造ライン上に設置し、引裂中骨原料102の評価後は充填容器34からバッチ処理により裁刻機8に送り出しても良い。
また、本発明は、前述した実験2で示したように、第1ローラ18と第2ローラ20との回転速度比を1:1にし、棒中骨原料100に引裂処理を行わないで圧展処理のみを行い、圧展中骨原料(圧潰中骨原料)、ひいては圧展中骨原料層(圧潰中骨原料層)を形成する場合にも適用可能である。詳しくは、評価工程において差圧ΔPにより圧展中骨原料の圧展度合い(圧潰度合い)を評価し、調整工程において評価結果に基づき第1及び第2ローラ18、20の間隙Gを調整することにより、棒中骨原料100の圧展力(圧潰力)を調整するようにしても良い。
1 製造装置
4 引裂機(圧潰機)
8 裁刻機
12 気流型乾燥機(乾燥機)
14 評価装置
16 制御装置
18 第1ローラ
20 第2ローラ
34 充填容器
56 真空ポンプ(気体吸引機)
58 差圧計
64 振とう機
66 プレス機
100 棒中骨原料
102 引裂中骨原料(圧潰中骨原料)
104 中骨刻原料
106 中骨刻
108 引裂中骨原料層(圧潰中骨原料層)

Claims (8)

  1. 葉たばこの棒状の棒中骨原料から中骨刻を製造する製造方法であって、
    前記棒中骨原料を圧潰して圧潰中骨原料を形成する圧潰工程と、
    前記圧潰工程で形成した前記圧潰中骨原料の圧潰度合いを評価する評価工程と、
    前記評価工程で評価した前記圧潰中骨原料の前記圧潰度合いに基づいて前記圧潰工程における前記棒中骨原料の圧潰力を調整する調整工程と
    を含むことを特徴とする中骨刻の製造方法。
  2. 前記評価工程では、前記圧潰中骨原料を積層して圧潰中骨原料層を形成し、該圧潰中骨原料層に気体を透過したときの該圧潰中骨原料層の前後の差圧に基づいて、前記圧潰中骨原料の比表面積を推定し、前記圧潰度合いを評価することを特徴とする請求項1に記載の中骨刻の製造方法。
  3. 前記圧潰工程では、互いに隙間を存して配置され、前記圧潰中骨原料の送り方向に回転する第1及び第2ローラによって前記棒中骨原料を引裂し、
    前記調整工程では、前記第1ローラと前記第2ローラとの回転速度比を調整することにより、前記圧潰工程における前記棒中骨原料の引裂力を調整することを特徴とする請求項2に記載の中骨刻の製造方法。
  4. 前記圧潰工程で形成した前記圧潰中骨原料を裁刻して中骨刻原料を形成する裁刻工程と、
    前記裁刻工程で形成した前記中骨刻原料を膨化処理する膨化工程と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の中骨刻の製造方法。
  5. 葉たばこの棒状の棒中骨原料から中骨刻を製造する製造装置であって、
    前記棒中骨原料を圧潰して圧潰中骨原料を形成する圧潰機と、
    前記圧潰機で形成した前記圧潰中骨原料の圧潰度合いを評価する評価装置と、
    前記評価装置で評価した前記圧潰中骨原料の前記圧潰度合いに基づいて前記圧潰機における前記棒中骨原料の前記圧潰力を調整する制御装置と
    を含むことを特徴とする中骨刻の製造装置。
  6. 前記圧潰機は、互いに隙間を存して配置され、前記圧潰中骨原料の送り方向に回転する第1及び第2ローラによって前記棒中骨原料を引裂し、
    前記制御装置は、前記第1ローラと前記第2ローラとの回転速度比を調整することにより、前記圧潰機における前記棒中骨原料の引裂力を調整することを特徴とする請求項5に記載の中骨刻の製造装置。
  7. 前記評価装置は、
    前記圧潰中骨原料を充填して前記圧潰中骨原料層が形成される充填容器と、
    前記圧潰中骨原料層を振とうする振とう機と、
    前記振とう機で振とうされた前記圧潰中骨原料層を押圧するプレス機と、
    前記プレス機で押圧された前記圧潰中骨原料層に気体を透過する気体吸引機と、
    前記気体吸引機で気体が透過されている前記圧潰中骨原料層の前後の差圧を測定する差圧計と
    を備え、
    前記差圧に基づいて、前記圧潰中骨原料の比表面積を推定し、前記圧潰度合いを評価することを特徴とする請求項6に記載の中骨刻の製造装置。
  8. 前記圧潰機で形成した前記圧潰中骨原料を裁刻して中骨刻原料を形成する裁刻機と、
    前記裁刻機で形成した前記中骨刻原料を膨化処理する乾燥機と
    をさらに含むことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の中骨刻の製造装置。
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