JP2014226027A - 集光型太陽光発電システム、追尾ずれの検出方法及び追尾ずれの補正方法、制御装置、並びに、追尾ずれの検出プログラム及び追尾ずれの補正プログラム - Google Patents

集光型太陽光発電システム、追尾ずれの検出方法及び追尾ずれの補正方法、制御装置、並びに、追尾ずれの検出プログラム及び追尾ずれの補正プログラム Download PDF

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孝 岩崎
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Kenichi Hirotsu
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英章 中幡
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Abstract

【課題】集光型太陽光発電における太陽の追尾のずれを発見する技術を提供する。
【解決手段】集光型太陽光発電パネル1と、この集光型太陽光発電パネル1に、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置200と、集光型太陽光発電パネル1における発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する制御装置400とを備える。
【選択図】図13

Description

本発明は、太陽光を発電素子に集光させて発電する集光型太陽光発電(CPV:Concentrator Photovoltaic)に関する。
集光型太陽光発電では、発電効率の高い小型化合物半導体からなる発電素子(太陽電池)に、レンズで集光させた太陽光を入射させる構成を基本としている。具体的には、例えば、配線付きのセラミック等の絶縁基板に1つの発電素子を実装したものを複数個、集光位置に配置し、電線により各絶縁基板上の発電電力を集電するよう構成される(例えば、非特許文献1参照。)。
このような基本構成を集光型太陽光発電モジュールとすると、当該モジュールをさらに複数枚並べて、集光型太陽光発電パネルが構成される。そして、集光型太陽光発電パネル全体を、駆動装置によって常に太陽に向けるように追尾動作させることにより、所望の発電電力を得ることができる。基本的に、追尾動作は、追尾センサと、設置場所の緯度、経度、時刻とに基づく太陽の位置の推定とが頼りである。設備の設置誤差に関しては、これを、ソフトウェアによって吸収する提案もなされている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−186094号公報
"Failure Modes of CPV Modules and How to Test for Them"、[online]、2010年2月19日、Emcore Corporation、[平成25年3月7日検索]、インターネット〈URL: http://www1.eere.energy.gov/solar/pdfs/pvrw2010_aeby.pdf#search='emcore Pointfocus Fresnel Lens HCPV System'〉
しかしながら、追尾センサは、誤差が全く無いとは言えず、追尾ずれが生じる可能性がある。また、長期間の使用により、集光型太陽光発電パネル又はこれを支える架台側に発生する歪みが原因となって追尾ずれが生じることもある。
ところが、多少の追尾ずれが生じていても、集光された太陽光が発電素子を完全に外れるほど大きくずれない限りは、発電電力は得られる。そのため、追尾ずれを生じていること自体が発見されにくい。また、どのようなずれ方をしているかについては、そのような判断をする術は、未だ提案されていない。
かかる課題に鑑み、本発明は、少なくとも集光型太陽光発電における太陽の追尾のずれを発見する技術を提供することを目的とする。
本発明の集光型太陽光発電システムは、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置と、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する制御装置とを備えている。
上記の集光型太陽光発電システムでは、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出することができる。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見することができる。
また、本発明は、集光型太陽光発電パネルに太陽の追尾動作をさせる駆動装置を備えた集光型太陽光発電装置における追尾ずれの検出方法であって、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の経時変化に含まれる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する、追尾ずれの検出方法である。
上記の追尾ずれの検出方法では、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出することができる。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見することができる。
また、本発明は、集光型太陽光発電パネルに太陽の追尾動作をさせる駆動装置を備えた集光型太陽光発電装置において、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の検知及び前記駆動装置に対する制御を行う制御装置によって実行される追尾ずれの補正方法であって、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の経時変化に含まれる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出し、ずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する、追尾ずれの補正方法である。
上記の追尾ずれの補正方法では、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較する。比較の結果、変動パターンに追尾ずれの兆候が無ければ追尾は正常に行われている。また、比較の結果、ずれがある場合には、変動パターンの形態の類似性から方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を駆動装置に指示する。これにより、ずれが的確に補正される。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見し、このずれを解消させる技術を提供することができる。
また、その他、本発明は、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる制御装置であって、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能を搭載したものである。
また、本発明は、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる追尾ずれの検出プログラムであって、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能を、コンピュータによって実現させるためのプログラムである。
また、本発明は、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる追尾ずれの補正プログラムであって、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能と、前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する機能とを、コンピュータによって実現させるためのプログラムである。
本発明によれば、集光型太陽光発電における発電電力の変動パターンから太陽の追尾のずれを発見することができる。
集光型太陽光発電装置の一例を示す斜視図である。 集光型太陽光発電モジュールの一例を拡大して示す斜視図(一部破断)である。 図2におけるIII部の拡大図である。 概ね正方形のモジュールを64個(縦8×横8)並べて構成した集光型太陽光発電装置「1基」として、これを、敷地内で15基並べた状態を示す斜視図である。 ある日の太陽の南中時刻付近の時間帯(11時〜12時)における15基の集光型太陽光発電装置の発電電力の実測値を示すグラフである。 波形の特徴的な変動パターンを取り出した4つのグラフである。 パターン(a)のグラフと、発電素子上に集光スポットが形成される位置を示す投射図である。 パターン(b)のグラフと、発電素子上に集光スポットが形成される位置を示す投射図である。 パターン(c)のグラフと、発電素子上に集光スポットが形成される位置を示す投射図である。 パターン(d)のグラフと、発電素子上に集光スポットが形成される位置を示す投射図である。 仰角がほとんど変化しない南中時刻付近で追尾を停止してから追尾を再開するまでの期間に、どのように発電電力が低下するかを、例えば1モジュールについて調べたグラフである。 仰角の補正例を示す図である。 追尾動作の点から見た集光型太陽光発電システムの一例を示す図である。 制御装置によって実行される、追尾ずれの検出及び補正に関する処理を示すフローチャート(1/2)である。 制御装置によって実行される、追尾ずれの検出及び補正に関する処理を示すフローチャート(2/2)である。 追尾動作の点から見た集光型太陽光発電システムの他の例を示す図である。 集光型太陽光発電システムの他の例を示す図である。 集光型太陽光発電システムのさらに他の例を示す図である。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)この集光型太陽光発電システムは、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置と、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する制御装置とを備えている。
上記の集光型太陽光発電システムでは、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角(Azimuth)のずれに特有の形態及び仰角(Elevation)のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出することができる。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見することができる。
(2)また、前記(1)の集光型太陽光発電システムにおいて、前記制御装置は、前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示するようにしてもよい。
この場合、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を駆動装置に指示することにより、ずれが的確に補正される。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見し、このずれを解消させる技術を提供することができる。
(3)また、前記(2)の集光型太陽光発電システムにおいて、前記制御装置は、前記変動パターンに含まれる鋸歯状の変動パターンが、
(a)徐々に増加してステップ変化時に減少するパターン、及び、
(b)徐々に減少してステップ変化時に増加するパターン、のいずれであるかに基づいて、補正すべき角度の符号を決定するようにしてもよい。
この場合、角度をプラス方向に補正するのか、マイナス方向に補正するのかを、適切に判断することができる。
(4)また、前記(2)又は(3)の集光型太陽光発電システムにおいて、前記制御装置は、予め記憶した、ずれが無い場合の前記発電電力から見て低下した発電電力に基づいて、補正すべき角度の絶対値を決定するようにしてもよい。
この場合、例えば故意にずれを生じさせて、ずれと発電電力の低下との関係を予め正確に把握することができる。また、この手法は、方位角ずれ又は仰角ずれのいずれの変動パターンにも適用できる。
(5)また、前記(2)又は(3)の集光型太陽光発電システムにおいて、前記制御装置は、追尾動作に対する発電電力の変化比に基づいて、補正すべき角度の絶対値を決定するようにしてもよい。
この場合、ずれと発電電力の変化比との関係を予め正確に把握することができる。また、方位角ずれ又は仰角ずれのいずれの変動パターンにも適用できる。さらに、方位角ずれと仰角ずれが混在している変動パターンにも好適に適用できる。
(6)また、前記(2)〜(5)のいずれかの集光型太陽光発電システムにおいて、前記集光型太陽光発電パネルは直達日射計を有し、前記制御装置は、前記直達日射計が検知した直達日射強度が所定値以上である場合にのみ、前記補正を行うようにしてもよい。
この場合、日射が安定した晴天時に補正を行うことになるので、雲による直達日射強度への影響を排除することができる。
(7)また、前記(2)〜(6)のいずれかの集光型太陽光発電システムにおいて、前記制御装置は、太陽が南中する時間帯に、前記補正を行うようにしてもよい。
この場合、仰角が安定し、ほぼ一定値となるので、方位角のずれに基づく変動パターンが検出しやすい。
(8)また、前記(2)〜(7)のいずれかの集光型太陽光発電システムにおいて、前記発電電力を測定する電力計の計測信号を送信するとともに前記駆動装置への補正信号を受信する通信装置を備え、前記制御装置は、前記集光型太陽光発電パネル及び前記駆動装置とは離れた場所に設置され、通信回線を介して前記通信装置と通信を行うことにより、前記計測信号の受信及び前記補正信号の送信を行うようにしてもよい。
この場合、通信回線を介した遠隔制御により追尾のずれを補正することができるので、遠方からの集中管理に好適な構成となる。
(9)一方、追尾ずれの検出方法として見た場合には、集光型太陽光発電パネルに太陽の追尾動作をさせる駆動装置を備えた集光型太陽光発電装置における追尾ずれの検出方法であって、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の経時変化に含まれる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する追尾ずれの検出方法である。
上記の追尾ずれの検出方法では、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出することができる。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見することができる。
(10)また、追尾ずれの補正方法として見た場合は、集光型太陽光発電パネルに太陽の追尾動作をさせる駆動装置を備えた集光型太陽光発電装置において、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の検知及び前記駆動装置に対する制御を行う制御装置によって実行される追尾ずれの補正方法であって、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の経時変化に含まれる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出し、ずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する追尾ずれの補正方法である。
上記の追尾ずれの補正方法では、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較する。比較の結果、変動パターンに追尾ずれの兆候が無ければ追尾は正常に行われている。また、比較の結果、ずれがある場合には、変動パターンの形態の類似性から方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を駆動装置に指示する。これにより、ずれが的確に補正される。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見し、このずれを解消させる技術を提供することができる。
(11)また、前記(10)の追尾ずれの補正方法において、予め、方位角及び仰角の一方を固定した状態で発電電力の経時変化を測定することにより、ずれが無い場合の発電電力から見て低下した発電電力に対応する他方の角度のずれを調べておくようにしてもよい。
この場合、追尾ずれを強制的に作り出して、低下した発電電力に対応する角度のずれを容易に調べることができる。
(12)また、本発明は、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる制御装置であって、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能を搭載したものである。
上記の制御装置では、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出することができる。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見することができる。
(13)また、前記(12)の制御装置は、前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する機能を搭載したものであってもよい。
この場合、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を駆動装置に指示することにより、ずれが的確に補正される。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見し、このずれを解消させる技術を提供することができる。
(14)また、前記(12)又は(13)の制御装置において、前記機能は、半導体集積回路によって実現されてもよい。
この場合、必要な機能を半導体集積回路として例えばワンチップICに搭載することができるので、集光型太陽光発電システムの製造が容易になる。また、半導体集積回路は安価に製造することができる。
(15)また、本発明は、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる追尾ずれの検出プログラムであって、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能を、コンピュータによって実現させるためのプログラムである。
上記の追尾ずれの検出プログラムでは、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出することができる。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見することができる。さらには、必要な機能がプログラム化されるので、集光型太陽光発電システムの製造が容易であり、既存の集光型太陽光発電システムへの追加も容易であり、また、システムのバージョンアップも容易である。
(16)また、本発明は、集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる追尾ずれの補正プログラムであって、前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能と、前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する機能とを、コンピュータによって実現させるためのプログラムである。
上記の追尾ずれの補正プログラムでは、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見に基づき、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較する。比較の結果、変動パターンに追尾ずれの兆候が無ければ追尾は正常に行われている。また、比較の結果、ずれがある場合には、変動パターンの形態の類似性から方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を駆動装置に指示する。これにより、ずれが的確に補正される。従って、発電電力の経時変化から太陽の追尾のずれを発見し、このずれを解消させる技術を提供することができる。さらには、必要な機能がプログラム化されるので、集光型太陽光発電システムの製造が容易であり、既存の集光型太陽光発電システムへの追加も容易であり、また、システムのバージョンアップも容易である。
なお、上記(15)、(16)のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することができる。
この場合、プログラムは記録媒体に記録され、記録媒体として流通に供することができる。
[実施形態の詳細]
《集光型太陽光発電装置の一例》
以下、本発明の実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。まず、集光型太陽光発電装置の構成から説明する。
図1は、集光型太陽光発電装置の一例を示す斜視図である。図において、集光型太陽光発電装置100は、集光型太陽光発電パネル1と、これを背面側で支持する支柱3a及びその基礎3bを備える架台3とを備えている。集光型太陽光発電パネル1は、多数の集光型太陽光発電モジュール1Mを縦横に集合させて成る。この例では、中央部を除く、62個(縦7×横9−1)の集光型太陽光発電モジュール1Mが縦横に集合している。1個の集光型太陽光発電モジュール1Mの定格出力が例えば約100Wであるとすると、集光型太陽光発電パネル1全体としては、約6kWの定格出力となる。
集光型太陽光発電パネル1の背面側には、駆動装置(図示せず。)が設けられており、この駆動装置を動作させることにより、集光型太陽光発電パネル1を方位角及び仰角の2軸に駆動することができる。これにより、集光型太陽光発電パネル1は、常に、方位角及び仰角の双方において太陽の方向へ向くようステッピングモータ(図示せず。)を用いて駆動される。集光型太陽光発電パネル1のいずれかの場所(この例では中央部)又は当該パネル1の近傍には追尾センサ4及び直達日射計5が設けられている。太陽の追尾動作は、追尾センサ4と、設置場所の緯度、経度、時刻から算出される太陽の位置とを頼りにして行われる。
すなわち、上記の駆動装置は、太陽が所定角度動くごとに、その所定角度だけ集光型太陽光発電パネル1を駆動する。所定角度動いたという事象は、追尾センサ4によって判定してもよいし、緯度・経度・時刻によって判定することもできる。従って、追尾センサ4は省略される場合もある。所定角度とは、例えば一定値であるが、太陽の高度や時刻によって値を変えることも可能である。また、ステッピングモータを用いるのは一例であり、その他、精密な動作が可能な駆動源を用いることも可能である。
《集光型太陽光発電モジュールの一例》
図2は、集光型太陽光発電モジュール(以下、単にモジュールとも言う。)1Mの一例を拡大して示す斜視図(一部破断)である。図において、モジュール1Mは、底面11aを有する器状(バット状)の筐体11と、底面11aに接して設けられたフレキシブルプリント配線板12と、筐体11の鍔部11bに、蓋のように取り付けられた1次集光部13とを、主要な構成要素として備えている。筐体11は、金属製である。
1次集光部13は、フレネルレンズアレイであり、太陽光を集光するレンズ要素としてのフレネルレンズ13fがマトリックス状に複数個(例えば縦16×横12で、192個)並んで形成されている。このような1次集光部13は、例えば、ガラス板を基材として、その裏面(内側)にシリコーン樹脂膜を形成したものとすることができる。フレネルレンズは、この樹脂膜に形成される。筐体11の外面には、モジュール1Mの出力を取り出すためのコネクタ14が設けられている。
図3は、図2におけるIII部の拡大図である。図3において、フレキシブルプリント配線板12は、リボン状のフレキシブル基板121と、その上に発電素子(太陽電池)122と、この発電素子122に被せるように設けられた2次集光部123とを備えている。発電素子122及び2次集光部123のセットは、1次集光部13の各フレネルレンズ13fに対応した位置に、同一の個数だけ設けられている。2次集光部123は、各フレネルレンズ13fから入射された太陽光を発電素子122上に集める。2次集光部123は、例えばレンズである。但し、光を反射しながら下方へ導く反射鏡であってもよい。また、2次集光部は用いない場合もある。各発電素子122はフレキシブルプリント配線板12によって電気的に直並列に接続され、束ねられた発電電力は、コネクタ14(図2)から取り出される。
なお、図2,図3に示したモジュール1Mはあくまで一例として示したに過ぎず、モジュールの構成は、他にも、種々あり得る。例えば、上記のようなフレキシブルプリント基板ではなく、平板状(長方形状等)の樹脂基板やセラミック基板を多数用いる構成でもよい。
《複数基の集光型太陽光発電装置の設置例》
上記のように構成される集光型太陽光発電装置100は、パネル構成(モジュール1Mの数や配列)を必要に応じて自在に変更することができる。また、モジュールの形状も、長方形、正方形、その他の形状に構成することができる。例えば、図4は、概ね正方形のモジュールを64個(縦8×横8)並べて構成した集光型太陽光発電装置100を「1基」として、これを、敷地内で15基並べた状態を示す斜視図である。各基は、それぞれの駆動装置(図示せず。)によって太陽を追尾するように駆動される。ここで、15基の集光型太陽光発電装置100を、便宜上、以下の符号(図4にも記載)で表す。
最前列の4基:1A,1B,1C,1D
二列目の4基:2A,2B,2C,2D
三列目の5基:3A,3B,3C,3D,3E
四列目の2基:4D,4E
《発電電力の経時変化の例》
図5は、ある日の太陽の南中時刻付近の時間帯(11時〜12時)における15基の集光型太陽光発電装置100(1A〜4E)の発電電力の実測値を示すグラフである。各グラフの横軸は時間を表し、縦軸は電力を表している。ここで注目すべきは、発電電力の各基間での差ではなく、各波形に含まれている変動の特徴である。
すなわち、多くの波形にはメカニカルな変動を示す鋸歯状の段差(ギザギザ)があり、短い周期で繰り返される変動と、比較的長い周期で繰り返される変動との2種類が観測される点である。変動の原因は、追尾にずれがあるからである。すなわち、追尾にずれがない場合は、ステッピングモータの動作(追尾動作)の前後で発電電力に大きな変動が生じないが、追尾にずれが生じている場合はステッピングモータの動作の前後で発電電力に大きな変動が生じる。そのため、ステッピングモータが動作した痕跡が発電電力の比較的大きな変動として現れている、と解される。南中時刻付近のグラフであることから、仰角の変化は日中で最も少ない。従って、長い方の周期(2〜5分周期)は仰角の追尾のずれによるものである。また、短い方の周期(20秒〜60秒周期)は方位角の追尾のずれによるものである。
《特徴的な変動パターンの例》
図6は、波形の特徴的な変動パターンを取り出した4つのグラフである。各グラフの横軸は時刻、縦軸は発電電力を表す。左上のパターン(a)は、発電電力の変動幅が最大でも300W程度(全体の4%程度)と小さく、追尾のずれが許容できるほど小さく、良好な追尾動作が行われている安定状態である。図7は、パターン(a)のグラフと、発電素子122上に集光スポットSPが形成される位置を示す投射図である。また、破線にて、グラフ上の位置と、投射図との関係を示している。図示のように、左端の投射図では、集光スポットSPが僅かに発電素子122を外れるが、全体として概ね良好な状態である。すなわち、このような場合には追尾のずれは無く、補正の必要は無い。
図6に戻り、右上のパターン(b)は、11時56分と57分との間、及び、12時0分と1分との間に、大きな変動が生じており、約4分という長い周期で繰り返されている。これは、仰角の追尾にずれが生じている状態でステッピングモータが動作した痕跡である。図8は、パターン(b)のグラフと、発電素子122上に集光スポットSPが形成される位置を示す投射図である。また、破線にて、グラフ上の位置と、投射図との関係を示している。図示のように、左端の投射図では、集光スポットSPが大きく発電素子122を外れている。その後、徐々に集光スポットSPが発電素子122のエリアに入っていくが、ステッピングモータが動作すると、また大きく外れる、という繰り返しになる。従って、このような場合には、仰角の追尾のずれを補正する必要がある。また、この場合、大きな変動の繰り返しと、その間にある小さな変動とから変動パターンが構成されている。大きな変動と、次の大きな変動との間では発電電力は増加傾向にあり、ステッピングモータ動作の際には、発電電力の変動は減少の動きを示している。このような変動パターンは、角度ずれが進み方向にずれていることを示している。なお、小さい方の変動幅は最大でも200W程度(全体の10%以下)と小さく、ゆらぎ成分と見なせるので補正の対象外である。
図6に戻り、左下のパターン(c)は、20〜30秒周期で、大きな変動が生じている。これは、方位角の追尾にずれが生じている状態でステッピングモータが動作した痕跡である。図9は、パターン(c)のグラフと、発電素子122上に集光スポットSPが形成される位置を示す投射図である。また、破線にて、グラフ上の位置と、投射図との関係を示している。左側の投射図は、ステッピングモータが動作した直後の状態であり、集光スポットSPが比較的良く発電素子122のエリアに入っている。ここから太陽の方位角の移動により徐々に発電電力が下がり、右側の投射図の状態に至る。そしてまた、ステッピングモータが動作する、という繰り返しになる。従って、このような場合には、方位角の追尾のずれを補正する必要がある。また、この場合、大きな変動の間にある、ほぼ一定勾配の変動は減少傾向を示しており、ステッピングモータ動作の際には発電電力の変動は増加の動きを示している。このような変動パターンは、角度ずれが遅れ方向にずれていることを示している。
図6に戻り、右下のパターン(d)は、パターン(b)及び(c)の複合型である。すなわちここでは、方位角の追尾及び仰角の追尾の双方にずれが生じている。図10は、パターン(d)のグラフと、発電素子122上に集光スポットSPが形成される位置を示す投射図である。また、破線にて、グラフ上の位置と、投射図との関係を示している。図示のように、左側の投射図及び右側の投射図ともに、集光スポットSPが比較的大きく、発電素子122のエリアを外れている(但し、右側の方が、若干、外れ方が小さい。)。従って、このような場合には、方位角の追尾のずれ及び仰角の追尾のずれを補正する必要がある。11時57分頃の大きな変動と、次の12時10秒頃の大きな変動との間は全体として発電電力は増加傾向で、大きな変動に対応したステッピングモータ動作時の変化は減少の方向を示している。これは約3分という長い周期で起こっている。また、11時56分15秒頃、11時57分02秒頃、11時57分48秒頃、11時58分34秒頃、11時59分20秒頃に発生している中くらいの大きさの各変動と変動の間は、発電電力は減少傾向で、中くらいの変動に対応したステッピングモータ動作時の変化は増加の方向を示している。この中くらいの変動は約46秒の周期で発生している。前者は、仰角のずれに対応したものであり、後者は、方位角のずれに対応したものである。このようなケースでは、まず、一方のずれ角を補正してから手順のスタート点まで戻る方法も可能であるし、スタート点に戻す前に続けてもう一方の軸のずれ角を補正する方法も可能である。なお、変動量100W未満の小さな変動(全体の10%以下)はゆらぎ成分と見なせるので補正の対象外である。
《変動パターンに関してのまとめ》
以上のように、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンに、追尾のずれに関する情報が含まれているという知見が得られた。変動パターンに追尾ずれの兆候が無ければ(パターン(a))追尾は正常に行われている。また、検出した変動パターンを、仰角のずれに特有の形態(パターン(b))及び方位角のずれに特有の形態(パターン(c))と比較することにより、追尾ずれの有無を検出することができる。
また、比較により、変動パターンの形態の類似性から方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定することができる。そして、特定した軸における角度の補正を行い、追尾ずれを解消することが可能である。なお、具体的な比較の手法としては、例えば、閾値を超える大きな変動幅を生じている変動の周期を検出して、この周期と、太陽がその時刻において仰角方向又は方位角方向に、一定角度動くのに要する時間とを比較することで判定が可能である。
上述のように、発電電力の変動パターンに基づいて、追尾ずれの有無の検出、追尾ずれが生じている軸(方位角/仰角)の特定、変動の方向性すなわち、変動パターンに含まれる鋸歯状の変動パターンが、(a)徐々に増加してステップ変化時に減少するパターン、及び、(b)徐々に減少してステップ変化時に増加するパターン、のいずれであるかに基づいて、補正すべき角度の符号がわかるが、適切な補正を行うには、さらに、補正すべき角度の絶対値(補正量)を知ることが好ましい。
《補正量の決め方1》
ここで、上記のパターン(b)又は(c)の場合についての、補正量の決め方1について説明する。パターン(b)又は(c)すなわち、追尾のずれが仰角又は方位角のいずれか一方の場合は、予め、仰角及び方位角の一方を固定した状態で発電電力の経時変化を測定することにより、ずれが無い場合の発電電力から見て低下した発電電力に対応する他方の角度のずれを調べておくことができる。これにより、追尾ずれを強制的に作り出して、低下した発電電力に対応する角度のずれを容易に調べることができる。
例えば図11は、仰角がほとんど変化しない南中時刻付近で追尾を停止してから追尾を再開するまでの期間(OFF-AXIS期間)に、どのように発電電力が低下するかを、例えば1モジュールについて調べたグラフである。追尾停止(時刻12:05)により、徐々に方位角の追尾ずれが大きくなり、これに伴って、発電電力が低下する。従って、予めこのような実験をしておくことで、発電電力の低下と、方位角のずれ量との、対応関係を示すバックデータ(補正量導出用データ)が得られる。
下記の表1は、角度のずれ量Dと発電電力比RAとの関係を示すバックデータの一例である。
上記の発電電力比は、日射強度による正規化を行った後のものである。RAは、(ずれ量がある場合の発電電力)/(ずれ量が0の場合の発電量)である。フレネルレンズ及び発電素子が共に正方形である場合は、仰角・方位角ともに、ずれ量Dに対する発電電力比RAの関係は同一となり、補正量の決定に関して、同一のデータを使用可能である。関係が同一で無い場合は、仰角・方位角のそれぞれについて、このようなデータを用意すればよい。
また、追尾架台がステップ駆動(ステッピングモータによる駆動)した場合におけるずれ量と駆動前後の発電電力比は、例えば、以下の表2のようになる。
上記の発電電力比は、日射強度による正規化を行った後のものである。この例では、ステップ駆動角は約0.35度である。ステップ駆動により発電が減少する場合は、
RB=(ステップ駆動後の発電量)/(ステップ駆動前の発電量)である。また、ステップ駆動により発電が増加する場合は、
RB=(ステップ駆動前の発電量)/(ステップ駆動後の発電量)、である。
フレネルレンズ及び発電素子が共に正方形である場合は、仰角・方位角ともに、ずれ量Dに対する発電電力比RBの関係は同一となり、補正量の決定に関して、同一のデータを使用可能である。関係が同一で無い場合は、仰角・方位角のそれぞれについて、このようなデータを用意すればよい。
このようなデータを活用して、ずれが無い場合の発電電力から見て低下した発電電力に基づいて、追尾ずれが生じた場合に、補正すべき角度の絶対値を決定することができる。なお、図11の例では、厳密には仰角のずれによる発電電力の低下も含まれているが、方位角のずれに比してかなり小さいとして無視している。但し、さらに精度を高めるには、例えば、方位角の追尾のみを停止し、仰角の追尾は続けるようにすれば、方位角のずれのみによる発電電力の低下を予め調べることができる。
また、逆に、仰角の追尾のみを停止し、方位角の追尾は続けるようにすれば、仰角のずれのみによる発電電力の低下を調べることができる。この方法は、パターン(d)のケースに適用してもよいが、方位角ずれ及び仰角ずれの複合の程度の大きいときは誤差が大きくなるため、次に述べる方法を適用してもよい。
《補正量の決め方2》
次に、パターン(b)、(c)、(d)のいずれの場合でも適用可能な補正量の決め方2について説明する。すなわち、この方法は、方位角/仰角のいずれか一方のみの追尾のずれが生じている場合の他、両方の追尾のずれが混在している場合にも適用可能である。まず、方位角・仰角のいずれにもずれがない状態から、ステッピングモータによる最小回転角度である例えば0.1度の方位角の回動動作をさせ、当該動作の前後での発電電力の変化比を記録する。次に、例えば方位角がΔθずれた状態からステッピングモータにより0.1度の方位角の回動動作をさせ、当該動作の前後での発電電力の変化比を記録する。このような記録を、所定角度(予想される最大ずれ角度)までとったバックデータ(補正量導出用データ)を予め用意しておく。これは、言い換えれば、追尾のずれに応じた、ステッピングモータによる単位回転角度に対する発電電力の変化比(勾配)を調べることである。追尾のずれが大きくなるほど、変化比も大きくなるので、変化比を検出すれば、ずれ角度の絶対値がわかる。仰角方向にも同様の要領で、バックデータ(補正量導出用データ)を予め用意しておく。
上記のバックデータ(補正量導出用データ)に基づいて、例えば方位角0.1度の回動動作に対する実際の発電電力の変動を方位角のバックデータ(補正量導出用データ)と照合すれば、方位角が何度ずれているか判明する。同様に、仰角0.1度の回動動作に対する実際の発電電力の変動を仰角のバックデータ(補正量導出用データ)と照合すれば、仰角が何度ずれているか判明する。追尾にずれがなければ、発電電力の変動は極めて小さな範囲に収まる。このような補正量の決め方2によれば、パターン(b)、(c)、(d)のいずれにも適用可能であるという利点がある。
《補正結果の一例》
図12は、例えばパターン(b)の状態から、仰角を補正した場合を一例として示す図である。図の下側のグラフは、上側のグラフを部分的に拡大している。また、図8と同様に、発電素子122上に集光スポットSPが形成される位置を示している。
ここで、オフセット値として+1.0度を追加する補正をした場合、−1.0度であった仰角は0度となる。これにより、補正後は仰角のずれによる変動パターンが消えて、発電電力は増大する。
《集光型太陽光発電システムとしての例》
次に、追尾動作の点から見た集光型太陽光発電システム(追尾ずれの検出方法又は補正方法の説明も含む。)の実施例について説明する。なお、ここでは、あくまで「追尾動作の点から見た集光型太陽光発電システム」について説明するので、発電システムとしての本来の出力制御部(例えばMPPT制御部、インバータ回路部等)の図示や説明は省略する。
図13は、かかる追尾動作の点から見た集光型太陽光発電システムの一例を示す図である。図において、集光型太陽光発電装置100は、前述のように、例えば背面側に太陽の追尾動作のための駆動装置200を備えている。駆動装置200は、仰角方向への駆動用のステッピングモータ201e、方位角方向への駆動用のステッピングモータ201aと、これらを駆動する駆動回路202とを備えている。なお、ステッピングモータは一例に過ぎず、他の動力源でもよい。
集光型太陽光発電装置100には、集光型太陽光発電パネル1の空きスペース等を利用するか又はその近傍に、追尾センサ4及び直達日射計5が設けられている。直達日射計5の出力信号(直達日射強度)は、駆動回路202及び制御装置400に入力される。また、集光型太陽光発電パネル1の発電電力は、電力計300で検知することができ、制御装置400には検知した電力を示す信号が入力される。駆動装置200は、集光型太陽光発電パネル1の設置場所の緯度、経度を記憶し、また、時計機能を有している。駆動装置200は、追尾センサ4の出力信号と、緯度・経度・時刻から演算される太陽の位置とに基づいて、集光型太陽光発電パネル1が常に太陽に向くよう、追尾動作を行う。但し、前述のように、追尾センサ4は設けない場合もある。その場合には、緯度・経度・時刻から演算される太陽の位置にのみ基づいて追尾動作が行われる。
《ソフトウェアによる補正処理の一例》
図14及び図15は、制御装置400によって実行される、追尾ずれの検出及び補正に関する処理を示すフローチャートである。図14の下端のA,Bは、それぞれ、図15のA,Bに繋がる。なお、以下のフローチャートで挙げる数値はいずれも一例に過ぎず、これらに限定されるものではない。
まず、図14において、処理の開始とともに、制御装置400は、5秒間隔でデータを蓄積する(ステップS1)。このデータとは、直達日射強度、発電電力、時刻である。
次に、制御装置400は、所定の日射条件が満たされているか否かを判定する(ステップS2)。所定の日射条件とは、過去10分間の直達日射強度が600W/m以上であること、及び、その変動が10%以内であること、の2つを共に満たすか否かを判定する。すなわち、2つの条件は、安定した晴天(快晴)であることを意味する。所定の条件が満たされない場合は、制御装置400の処理はデータの蓄積(ステップS1)に戻り、所定の条件が満たされるのを待つ。
ステップS2で所定の条件が満たされると、制御装置400は、発電電力の変動パターンをチェックする(ステップS3B)。すなわち、過去10分間の発電電力のうち、測定が連続する発電電力の差分が、直達日射強度の変動に対する正規化を行った後も発電電力の10%以上の差異となるような(すなわち正常な揺らぎの範囲ではない。)発電電力の変動の有無をチェックする。
もし、このようなステップ状の変動が存在しない場合(例えば、図6のパターン(a)のようなケース)、制御装置400は補正不要として扱い、ステップS1に処理を戻す。なお、ステップS2とステップS3Bの間に、発電電力の値が直達日射強度の変動に対する正規化を行った後に正常状態の95%以上の値があれば異常無しと判定してステップS1に処理を戻すようなステップ(ステップS3A(図示せず。))を入れることも可能である。また、前記の何れかのステップS1に処理を戻す動作の際に、ステップS1へ処理を戻す代わりに、異常無しとして、この制御処理を一旦止めるようにすることも可能であるが、常に良好な状態を保持すべく監視作業を続ける目的からは、ステップS1に処理を戻すことが好ましい。
次に、過去10分間の発電電力のうち、測定が連続する発電電力の差分において、直達日射強度の変動に対する正規化を行った後も10%以上の差異があるような、発電電力のステップ状の変動が存在する場合、そのステップ状変動の発生周期(S_j)と時刻の中間点(U_j)を求め、さらに変動の方向性をチェックする(ステップS3C)。すなわち、変動パターンに含まれる鋸歯状の変動パターンが、(a)徐々に増加してステップ変化時に減少するパターン、及び、(b)徐々に減少してステップ変化時に増加するパターン、のいずれであるかに基づいて、補正すべき角度の符号がわかる。
例えば、過去10分間の発電電力のうち、測定が連続する発電電力の差分において、直達日射強度の変動に対する正規化を行った後も10%以上の差異がある点の発電電力のステップ状変動量をdP1,dP2,・・・,dPnとし、対応するステップ変動の前後の時刻を、T1A,T1B,T2A,T2B,・・・,TnA,TnBとする。ここで、1〜(n−1)までの任意の整数をmとして、これらの変動発生時刻の差分を、Sm=T(m+1)A−TmAとする。また、時刻の中間点として、Um=(T(m+1)A+TmA)/2とする。そして、代表的な発生周期(S_j)と時刻の中間点(U_j)としては、これらSmとUmのセットの中から選択すればよい。mを選択する方法としては、(イ)dPmが最大の時のm、(ロ)最も直近のUmのm、(ハ)dPmがその分布において中心値のときのm、などが考えられ、いずれでもよい。演算処理の負荷を減らして回路を低コストにするには、(ロ)が好ましい。そして、さらに変動の方向性については、TmAとTmBでの発電電力の大小関係より判定する。
ここで、図6のパターン(d)のように、方位角ずれと仰角ずれが混在しているようなケースにおいては、2種類のdPm群が現れることになり、それぞれに対応したS_jとU_jを求めることも可能である。ソフトウェアで処理する方法としては、例えば、次の方法がある。但し、これは一例に過ぎず数値も一例に過ぎない。例えば一定時間の間に、測定が連続する発電電力の差分が発電電力の10%以上の差異となり、かつ各差分量が±10%の範囲内にあり、これらが周期的に現れるようなdPm群、言い換えれば、似たような値のdPm集合を探して、それらのdPmに対応する時刻Tmの周期Smを読み取る。また対応する時刻の中間点Umを読み取る。さらに変動の方向性についても判定する。これにより、例えば方位角のずれに起因する変動の周期S_jと時刻の中間点U_jを求められ、変動の方向性についてもわかる。
このようなdPm群が2種類ある時(すなわち、前記のdPm群とは変動幅が20%以上異なるような別の群が存在する時)は、2種類目すなわち例えば仰角のずれに起因する変動についても同様の処理をする。そして、これはパターン(d)のような混在パターンであると判定する。仮に3種類出現したときは、3種類目については処理をしないか、又は、処理のスタートに戻る。2種類のdPm群が存在し、それぞれに対応した2種類のS_j、U_j、及び変動の方向性を得たときは、どちらか一種類を選択して、まず片方の角度ずれを補正すべく次のステップへ進めばよい。
そして、制御装置400は、続くステップS4において、上記時刻の中間点U_jにおいて、方位角方向のステッピングモータ201aによる最小移動角に相当する分を、その時刻において太陽が方位角方向に移動するのに要する時間S_A、及び、仰角方向のステッピングモータ201eの最小移動角に相当する分を、その時刻において太陽が仰角方向に移動するのに要する時間S_Eを、集光型太陽光発電パネル1及び駆動装置200の設置場所の緯度・経度及び時刻U_jから、それぞれ算出する。なお、これらの時間は、追尾センサによって検知される場合もある。
次に制御装置400は、次の1)、2)の関係の成否を判定する(ステップS5)。
1) |(S_j−S_E)/S_j| ≦ 30%
2) |(S_j−S_A)/S_j| ≦ 30%
上記1)は、仰角のずれがある場合の発電電力の反応(図6のパターン(b))と似た状態を捉える条件である。また、2)は、方位角のずれがある場合の発電電力の反応(図6のパターン(c))と似た状態を捉える条件である。
そして、1)のみが成立する場合は、仰角のずれがあると判定することができる。2)のみが成立する場合は、方位角のずれがあると判定することができる。また、1)、2)の両方が成立する場合(時間帯によりS_Eと、S_Aの値が互いに近い場合等)、及び、両方とも成立しない場合には、制御装置400は、判定困難か又は補正不要として扱い、ステップS1に処理を戻す。
上記2)のみが成立する場合、制御装置400は、図15のステップS6に進み、発電電力のステップ状変動のところでの変動が増加方向に変動しているか、減少方向に変動しているかにより、補正の方向を判定する。増加方向に変動している場合、制御装置400は、方位角のオフセットをプラス側に補正して、発電電力の変動の原因となっている追尾ずれの補正を行う(ステップS7)。また、減少方向に変動している場合、制御装置400は、方位角のオフセットをマイナス側に補正して、発電電力の変動の原因となっている追尾ずれの補正を行う(ステップS8)。
一方、上記1)のみが成立する場合、制御装置400は、図15のステップS10に進み、発電電力のステップ状変動のところでの変動が増加方向に変動しているか、減少方向に変動しているかを判定する。増加方向に変動している場合、制御装置400はさらに、南中時刻よりも前か後かの判定を行う(ステップS11)。南中時刻よりも前の場合は、制御装置400は、仰角のオフセットをプラス側に補正して、発電電力の変動の原因となっている追尾ずれの補正を行う(ステップS12)。また、南中時刻よりも後の場合は、制御装置400は、仰角のオフセットをマイナス側に補正して、発電電力の変動の原因となっている追尾ずれの補正を行う(ステップS13)。
また、ステップS10において発電電力のステップ状変動のところでの変動が減少方向に変動している場合、制御装置400はさらに、南中時刻よりも前か後かの判定を行う(ステップS14)。南中時刻よりも前の場合は、制御装置400は、仰角のオフセットをマイナス側に補正して、発電電力の変動の原因となっている追尾ずれの補正を行う(ステップS15)。また、南中時刻よりも後の場合は、制御装置400は、仰角のオフセットをプラス側に補正して、発電電力の変動の原因となっている追尾ずれの補正を行う(ステップS16)。補正量の導出方法としては、前述の《補正量の決め方1》、《補正量の決め方2》で述べた方法のいずれかを利用すればよい。あるいは、補正量としては適当な固定値としておいて、この補正ルーチンを繰り返す中でずれが無い状態へ収束させてもよい。
ステップS7,S8,S12,S13,S15,S16のいずれかの補正が終わると、制御装置400は、過去10分間の蓄積データをリセットして一連の処理を終えて(ステップS9)、再びステップS1へ処理を戻す。
なお、上記の説明では、ステップS4以下では、1種類のS_j、U_j、変動の方向性の組のみを扱う場合について説明したが、ステップS3Cのところで、混在パターンと判定されたときは、まず、片方のS_j、U_j、変動の方向性について処理を進めた後、ステップS1へ処理を戻す前に、続けて他方についてもステップS4以下の処理を行うことも可能である。
このような、図14,図15に示す処理を定期的(例えば毎日)実行することにより、常に追尾のずれが生じない状態で集光型太陽光発電装置100を使用すれば、当該装置100は、与えられた環境下で得られる最大の電力を得ることができる。
《その他》
なお、上記実施形態では、例えば太陽の南中時刻付近において、発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することで、追尾のずれの有無を検出できることを示したが、時刻によっては、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態も変わるので、南中時刻付近ではない時刻であれば、その時刻を考慮した上での、検出及び補正が必要である。
また、図16は、追尾動作の点から見た集光型太陽光発電システムの他の例を示す図である。図13との違いは、集光型太陽光発電装置100の設置される現場に通信装置500を設け、制御装置400は、インターネット等の通信回線を介して、遠隔地に設置した点である。通信装置500は、電力計300の計測信号を制御装置400に送信するとともに、制御装置400からは、駆動装置200への補正信号を受信する。
この場合、通信回線を介した遠隔制御により追尾のずれを補正することができるので、遠方からの集中管理に好適な構成となる。
なお、上記制御装置400(図13,図16)は、コンピュータ及びソフトウェアを含むものであってもよいし、ハードウェア主体で構成されるものであってもよい。
機能をコンピュータによって実現させるプログラムとしての観点で簡潔に言えば、集光型太陽光発電装置システムに用いられるプログラムであって、(i)集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能と、(ii)追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する機能とを、コンピュータによって実現させるためのプログラムである。
上記(i)をコンピュータによって実現させるのは、追尾ずれの検出プログラムであり、(i)及び(ii)をコンピュータによって実現させるのは、追尾ずれの補正プログラムである。必要な機能がプログラム化されることにより、集光型太陽光発電システムの製造が容易であり、既存の集光型太陽光発電システムへの追加も容易であり、また、システムのバージョンアップも容易である。
同様に、ハードウェア主体で構成される場合の制御装置400は、少なくとも上記(i)又は、(i)及び(ii)の機能をハードウェアで搭載する制御装置400である。この場合の制御装置400は、その一部又は全部を、半導体集積回路、例えばワンチップICとすることができる。この場合、必要な機能がワンチップICに搭載されるので、集光型太陽光発電システムの製造が容易になる。また、半導体集積回路は安価に製造することができる。
図17は、集光型太陽光発電システムの他の例を示す図である。図13との違いは、制御装置400として例えば市販のコンピュータを利用している点である。この場合、制御装置400の機能は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)501に記録されたプログラムとして提供され、コンピュータである制御装置400にインストールされる。これにより、制御装置400は、必要な機能を発揮することができる。記録媒体としては、例えば、光ディスク、磁気ディスク、コンパクトメモリ等が好適である。プログラムは、記録媒体501に記録され、記録媒体501として流通に供することができる。
また、インターネット等の通信回線502を介したプログラムのダウンロードや、サーバ503からASP(Application Service Provider)でのプログラムの利用形態も可能である。
図18は、集光型太陽光発電システムのさらに他の例を示す図である。図16との違いは、制御装置400として例えば市販のコンピュータを利用している点である。この場合、制御装置400の機能は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)501に記録されたプログラムとして提供され、コンピュータである制御装置400にインストールされる。これにより、制御装置400は、必要な機能を発揮することができる。記録媒体としては、例えば、光ディスク、磁気ディスク、コンパクトメモリ等が好適である。
なお、図13,図16,図17,図18の制御装置400は、相互に組み合わせる(併用する)ことも可能である。
また、上記実施形態では、直達日射計5(図13,図16,図17,図18)を使用した例を示したが、直達日射計に代えて全天日射計を使用することも可能である。全天日射計には例えば水平面全天日射計と、法線面全天日射計とがある。水平面全天日射計は、集光型太陽光発電パネル1と一体的に設置されることは無く、例えば集光型太陽光発電パネル1の近傍に固定的に設置される。水平面全天日射計は、太陽の追尾動作をしない。一方、法線面全天日射計は、法線面で受ける全天光(直達光及び散乱光)を測定するものであり、集光型太陽光発電パネル1と同様に、太陽の追尾動作をする。法線面全天日射計は、集光型太陽光発電パネル1上に設置され一緒に追尾動作をするか、または、集光型太陽光発電パネル1の近傍に設置され単独で追尾動作をする。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 集光型太陽光発電パネル
1M 集光型太陽光発電モジュール
3 架台
3a 支柱
3b 基礎
4 追尾センサ
5 直達日射計
11 筐体
11a 底面
11b 鍔部
12 フレキシブルプリント配線板
13 1次集光部
13f フレネルレンズ
14 コネクタ
100 集光型太陽光発電装置
121 フレキシブル基板
122 発電素子
123 2次集光部
200 駆動装置
201a ステッピングモータ
201e ステッピングモータ
202 駆動回路
300 電力計
400 制御装置
500 通信装置
501 記録媒体
502 通信回線
503 サーバ
SP 集光スポット

Claims (16)

  1. 集光型太陽光発電パネルと、
    前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置と、
    前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する制御装置と
    を備えている集光型太陽光発電システム。
  2. 前記制御装置は、前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する請求項1に記載の集光型太陽光発電システム。
  3. 前記制御装置は、前記変動パターンに含まれる鋸歯状の変動パターンが、
    (a)徐々に増加してステップ変化時に減少するパターン、及び、
    (b)徐々に減少してステップ変化時に増加するパターン、のいずれであるかに基づいて、補正すべき角度の符号を決定する請求項2に記載の集光型太陽光発電システム。
  4. 前記制御装置は、予め記憶した、ずれが無い場合の前記発電電力から見て低下した発電電力に基づいて、補正すべき角度の絶対値を決定する請求項2又は請求項3に記載の集光型太陽光発電システム。
  5. 前記制御装置は、追尾動作に対する発電電力の変化比に基づいて、補正すべき角度の絶対値を決定する請求項2又は請求項3に記載の集光型太陽光発電システム。
  6. 前記集光型太陽光発電パネルは直達日射計を有し、
    前記制御装置は、前記直達日射計が検知した直達日射強度が所定値以上である場合にのみ、前記補正を行う、請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の集光型太陽光発電システム。
  7. 前記制御装置は、太陽が南中する時間帯に、前記補正を行う請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の集光型太陽光発電システム。
  8. 前記発電電力を測定する電力計の計測信号を送信するとともに前記駆動装置への補正信号を受信する通信装置を備え、
    前記制御装置は、前記集光型太陽光発電パネル及び前記駆動装置とは離れた場所に設置され、通信回線を介して前記通信装置と通信を行うことにより、前記計測信号の受信及び前記補正信号の送信を行う請求項2〜請求項7のいずれか1項に記載の集光型太陽光発電システム。
  9. 集光型太陽光発電パネルに太陽の追尾動作をさせる駆動装置を備えた集光型太陽光発電装置における追尾ずれの検出方法であって、
    前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の経時変化に含まれる変動パターンを検出し、
    検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する、
    追尾ずれの検出方法。
  10. 集光型太陽光発電パネルに太陽の追尾動作をさせる駆動装置を備えた集光型太陽光発電装置において、前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の検知及び前記駆動装置に対する制御を行う制御装置によって実行される追尾ずれの補正方法であって、
    前記集光型太陽光発電パネルの発電電力の経時変化に含まれる変動パターンを検出し、
    検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出し、
    ずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、
    特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する、
    追尾ずれの補正方法。
  11. 予め、方位角及び仰角の一方を固定した状態で発電電力の経時変化を測定することにより、ずれが無い場合の発電電力から見て低下した発電電力に対応する他方の角度のずれを調べておく請求項10に記載の追尾ずれの補正方法。
  12. 集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる制御装置であって、
    前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能を搭載した制御装置。
  13. 前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する機能を搭載した請求項12に記載の制御装置。
  14. 前記機能は、半導体集積回路によって実現される請求項12又は請求項13に記載の制御装置。
  15. 集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる追尾ずれの検出プログラムであって、
    前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能を、コンピュータによって実現させるための追尾ずれの検出プログラム。
  16. 集光型太陽光発電パネルと、前記集光型太陽光発電パネルに、太陽に対する追尾動作をさせる駆動装置とを備えた集光型太陽光発電装置システムに用いられる追尾ずれの補正プログラムであって、
    前記集光型太陽光発電パネルにおける発電電力の経時変化に繰り返し生じる変動パターンを検出し、検出した変動パターンを、方位角のずれに特有の形態及び仰角のずれに特有の形態と比較することにより、追尾のずれの有無を検出する機能と、
    前記追尾のずれがある場合には、方位角及び仰角の2軸のうち、ずれを生じている軸を特定し、特定した軸における角度の補正を前記駆動装置に指示する機能とを、
    コンピュータによって実現させるための追尾ずれの補正プログラム。
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