JP2014225350A - 銀ペースト組成物 - Google Patents

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Masaru Ishikawa
大 石川
松本 博
Hiroshi Matsumoto
博 松本
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美智子 名取
偉夫 中子
Takeo Nakako
偉夫 中子
田中 俊明
Toshiaki Tanaka
俊明 田中
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Abstract

【課題】低温で焼結でき、接着後の銀焼結体の接着強度や熱伝導性も優れたものになる銀ペースト組成物を提供すること。
【解決手段】銀粒子及び溶剤、あるいは、銀粒子、溶剤及び添加剤からなる銀ペースト組成物であって、銀粒子の少なくとも1つが、下記の粉末X線回折法のWilliamson−Hall法の式(1)により決定される格子歪みηが5.5×10−3以上の値となる銀粒子であることを特徴とする、銀ペースト組成物。
βcosθ=λ/D+2ηsinθ (1)
(ここで、β:回折線幅[rad]、θ:回折角[°]、λ:X線(CuKα線)の波長[1.54Å]、D:結晶子径[Å]、η:格子歪み[−]である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、銀ペースト組成物及びそれを用いた半導体装置に関する。さらに詳しくはパワー半導体、LSI、発光ダイオード(LED)等の半導体素子をリードフレーム、セラミック配線板、ガラスエポキシ配線板、ポリイミド配線板等の基板に接着するのに使用される銀ペースト組成物及びこれを用いた半導体装置に関する。
半導体装置を製造する際、半導体素子とリードフレームとを接着させる方法としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のバインダ樹脂、銀粉等の充てん剤、溶剤組成物などを混合し、ペースト状として、これを接着剤として使用する方法がある。この方法ではディスペンサー、印刷機、スタンピングマシン等を用いて、ペースト状接着剤をリードフレームのダイパッドに塗布した後、半導体素子をダイボンディングし、加熱硬化により接着させ半導体装置とする。
接着時の温度としては、部材(半導体素子やリードフレーム等)へのダメージを防ぐために、より低温であることが求められる。また、接着の時間は、スループット向上の観点から、短時間であることが求められる。
接着後の硬化物には、高接着性(高いダイシェア強度)、高緻密化(硬化物の密度が高いこと)等の特性が要求される。また、近年、半導体素子の高集積化が進むに伴い、半導体装置の動作安定性を確保するために、硬化物の高放熱特性(高熱伝導性)も求められている。
従来の導電性接着剤として、特許文献1〜3に開示されるようなバインダ樹脂に熱伝導率の高い銀粒子を高充填した組成物(従来技術1)、特許文献4に開示されるようなはんだ粒子を用いた組成物(従来技術2)、特許文献5に開示されるような焼結性に優れる金属ナノ粒子を用いる組成物(従来技術3)、特許文献6に開示されるような特殊な表面処理を施したマイクロサイズの銀粒子を用いることで100℃以上400℃以下での加熱により銀粒子同士が焼結するような接着剤組成物(従来技術4)等が提案されている。
従来技術1にかかる問題点は、接着剤硬化後の熱伝導性及び耐熱性が必ずしも十分でないことである。接着剤硬化後の熱伝導性は、樹脂成分中の銀粒子どうしの物理的接触により発現する。近年のパワー半導体やLEDで必要とされる20W/m・K以上の熱伝導率を確保するためには、接着剤組成物中の銀粒子の充填量を95重量%以上の高濃度にする必要がある。しかし、銀粒子充填量が高くなると、銀粒子間を満たすバインダ樹脂が不足して硬化物中や被着面に空孔が発生するため接着力が低下し、結果として熱伝導性と接着力がトレードオフになる問題がある。また、樹脂の耐熱性が低いために、高温での半導体装置の接続信頼性が得られない問題がある。
従来技術2にかかる問題点は接着剤硬化物の耐熱性が低いことである。ダイボンディング工程を経て作られたパワー半導体やLED等のパッケージを基板に実装する場合、260℃のリフロー工程で処理される。その際に、低融点金属からなるはんだ硬化物は再溶融し、接続信頼性が得られない。
従来技術3にかかる問題点は、ナノ粒子がマイクロ粒子よりも高価なことである。ナノ粒子は気相法あるいは液相法で作製される。気相法の反応では、真空中において金属塊を気化させ、ナノ粒子を作製する。真空系に加え、加熱源としてプラズマや電子ビーム、レーザー、誘導加熱といった高価な装置が必要となる。このため、ナノ粒子の製造コストが高価となる。気相法と比べて液相法では安価な製造装置を使用できるものの、合成後のナノ粒子を精製する工程が新たに必要となる。そのため、液相法においてもナノ粒子の製造コストはマイクロ粒子よりも高価となる。
従来技術4では、焼結する温度によって生じる問題が異なる。100℃〜300℃程度の温度で焼結した場合、表面処理剤の効果によって銀粒子の焼結はある程度進行する。しかし、銀焼結体の中には表面処理剤が残存しており、その結果、銀焼結体の特性(ダイシェア強度、緻密性、熱伝導率等)が不十分なものとなる。他方、300℃以上の温度で焼結すると、表面処理剤の大部分が除去され純度の高い銀焼結体を得ることができる。その結果、銀焼結体の特性も良好なものとなる。しかし、300℃以上では接続する部材へのダメージが生じる懸念がある。具体的には、半導体素子に蒸着されている金属の拡散やCuリードフレームの酸化等の現象が顕著となり、実用上適さない。
特開2006−73811号公報 特開2006−302834号公報 特開平11−66953号公報 特開2005−93996号公報 特開2006−83377号公報 特許第4353380号公報
従来技術のかかる問題を鑑みて、本発明は、低温で焼結でき、接着後の銀焼結体の接着強度や熱伝導性も優れたものになる銀ペースト組成物を提供することを目的とする。
発明者らは、格子歪みの大きい銀粒子と沸点が100℃以上である溶剤からなる銀ペースト組成物が、従来の銀ペースト組成物と比較して、低温で焼結でき、接着後の銀焼結体の接着強度、熱伝導率、体積抵抗率等の特性が優れたものになる新規な事実を見出し、鋭意研究を進捗し、本発明を完成させた。
より詳細には、金属に圧縮や引張り、溶融状態からの冷却等の物理的な力が加わると、結晶格子内に転位や原子空孔が生じ、歪みが発生する。この歪みの程度は、格子定数の理論値からのずれ、即ち、格子歪みにより評価できる。本発明者らは、格子歪みを有する金属粒子は、通常の金属粒子よりも歪み分だけ高エネルギー状態にあるため、焼結が進行しやすいという着想に至り、本発明を完成させた。本発明によれば、格子歪みを導入した銀粒子を用いることで、銀粒子どうしの粒成長を促進し、結果得られる銀焼結体もバルクの物性に近いものとなる銀ペースト組成物が得られる。
本発明は、銀粒子及び溶剤、あるいは、銀粒子、溶剤及び添加剤からなる銀ペースト組成物であって、銀粒子の少なくとも1つが、下記の粉末X線回折法のWilliamson−Hall法の式(1)により決定される格子歪みηが5.5×10−3以上となる銀粒子であることを特徴とする、銀ペースト組成物を提供する。
βcosθ=λ/D+2ηsinθ (1)
(ここで、β:回折線幅[rad]、θ:回折角[°]、λ:X線(CuKα線)の波長[1.54Å]、D:結晶子径[Å]、η:格子歪み[−]である。)
ダイシェア強度や熱伝導率が高くなる傾向があることから、上記格子歪みηが6.0×10−3以上の値であることが望ましい。
上記銀粒子の結晶子径Dが100Å以上、10000Å以下であることが望ましい。
また、300℃未満の加熱により上記銀粒子どうしが焼結することで銀焼結体を形成し、該銀焼結体の体積抵抗率、熱伝導率及び接着強度が、それぞれ1×10−5Ω・cm以下、30W/m・K以上及び10MPa以上であることが望ましい。
さらに、本発明は、上記銀ペースト組成物を介して、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材が接着された構造を有する半導体装置を提供する。
本発明によれば、低温で焼結でき、接着後の銀焼結体の接着強度や熱伝導性も優れたものになる銀ペースト組成物を提供することができる。
実施例1の銀粒子のX線回折パターンである。 実施例1のWilliamson−Hallプロットである。 実施例1の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 実施例2の銀粒子のX線回折パターンである。 実施例2のWilliamson−Hallプロットである。 実施例2の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 実施例3の銀粒子のX線回折パターンである。 実施例3のWilliamson−Hallプロットである。 実施例3の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 実施例4の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例1の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例1のWilliamson−Hallプロットである。 比較例1の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例2の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例2のWilliamson−Hallプロットである。 比較例2の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例3の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例3のWilliamson−Hallプロットである。 比較例3の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例4の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例4のWilliamson−Hallプロットである。 比較例4の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例5の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例5のWilliamson−Hallプロットである。 比較例5の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例6の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例6のWilliamson−Hallプロットである。 比較例6の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例7の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例7のWilliamson−Hallプロットである。 比較例7の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例8の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例8のWilliamson−Hallプロットである。 比較例8の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例9の銀粒子のX線回折パターンである。 比較例9のWilliamson−Hallプロットである。 比較例9の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。 比較例10の半導体素子と銀焼結体の接続部の断面SEM写真である。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態に用いられる銀粒子の格子歪みは、粉末X線回折法(XRD:X−ray Diffraction)のWilliamson−Hall法によって測定されるものである。Williamson−Hallの関係式は、下記式(1)のように定義される。
βcosθ=λ/D+2ηsinθ (1)
ここで、β:回折線幅[rad]、θ:回折角[°]、λ:X線(CuKα線)の波長[1.54Å]、D:結晶子径[Å]、η:格子歪み[−]である。
粉末X線回折法により銀粒子を測定した際の各回折線の実測値から得たβcosθ(縦軸)の値を、sinθ(横軸)に対してプロットし、各プロットを最小二乗法により近似すると、近似直線が得られる。この近似直線の勾配(2η)が正の値をとるとき、格子歪みがあることを意味し、その値は格子歪みの大きさを示している。勾配が0あるいは負の値となるときは、格子歪みが無いことを意味する。また、sinθ=0における切片の値はX線の波長/結晶子径(λ/D)に対応する。以上の方法で本実施形態に用いた銀粒子を測定し、格子歪みと結晶子径を算出した。
格子歪みと結晶子径の具体的な算出方法を、後述する実施例1の銀粒子を例にとり、以下説明する。約100mgの銀粒子をXRD測定用のガラスセルに乗せ、これを粉末X線回折装置(Rigaku CN4036)の試料ホルダーにセットする。加速電圧40kV、電流20mAでCuKα線を発生させ、グラファイトモノクロメータにより単色光化し、測定線源とする。2θ=35°〜85°の範囲で銀粒子の回折パターンを測定し、図1に示すような回折パターンを得る。この回折パターンの半値幅Bは、銀粒子に起因する回折線幅βとX線回折装置の光学系に起因する広がりbを含んだ値であり、β=(B−b1/2の関係(Warren法の関係式)がある。
つまり、Williamson−Hall法に用いるβ(銀粒子のみに起因する回折線幅)を求めるには、装置の光学系に起因する広がりbを知る必要がある。
そこでbを次のような測定により求める。銀板を約400℃で長時間加熱することで、銀板の結晶子径を十分に粒成長させ、同時に銀板内の格子歪みを取り除く。つまり、この銀板はβ≒0となっている。この銀板を粉末X線回折法により測定し、回折線幅Bを得る。この回折線幅Bは、β≒0よりB=bと見なすことができる。よって、このBを装置光学系のb値として採用する。
ここで得られたb値とB値から、実施例1の銀粒子の回折線幅βを算出する。また、各回折ピークのうち最も高強度となる回折ピークに対応する角度を回折角θ[°]とする。以上より、実施例1の銀粒子の各面指数に対応する回折角θ、回折線幅βは表1に示す結果となる。
得られたsinθを横軸とし、βcosθ[rad]を縦軸にプロットすると、図2に示す結果となる。このプロットの近似直線を最小二乗法により算出すると、
y=0.0115709x+0.0009215
となる。
上記式より、勾配0.0115709=2ηであるから、格子歪みηは5.785×10−3となる。また、切片0.0009215=λ/Dであるから、本実施形態のX線回折法で使用したCuKα線の波長λ(=1.54Å)を代入して、結晶子径Dは1671Åとなる。
なお、単結晶粒子で、かつ粒子径が100nmを超える粒子に関しては、Williamnson−Hall法による結晶子径Dの算出の適用範囲外となるため、これらの銀粒子は、電子顕微鏡で観察された粒子径をそのまま結晶子径Dとした。
本実施形態では、格子歪みηが5.5×10−3以上となる銀粒子を使用する。ダイシェア強度と熱伝導率が高くなる傾向があることから、格子歪みηが6.0×10−3以上であると望ましい。格子歪みηが大きいことは、銀の結晶内に転位や原子空孔のような格子欠陥が過剰濃度で導入されていることを意味し、その結果、銀結晶内部の自由エネルギーが格子歪みの分だけ増大する。この蓄積された格子歪みの自由エネルギーは粒子成長の駆動力となる。そのため、格子歪みの無い銀粒子よりも格子歪みのある銀粒子の方が接続部材の金属に接触した場合に、接続界面が緻密化する。また、結晶子径Dは、100Å以上であることが望ましく、100Å以上10000Å以下であることがより望ましい。
銀粒子に格子歪みを導入する方法としては、冷間加工法や溶融状態からの急冷、合金化等の手法を適用できる。
冷間加工の加工装置としては、金型、ハンマー、冶具、ローラー、スリッター、遊星式ボールミル等を用いることができる。格子歪みηは熱によって緩和するため、加工は格子歪みの緩和が生じる温度以下で行う必要がある。金属の格子歪みが緩和する現象は、低温度で起こる順序から、回復、再結晶及び粒成長の3段階に分けられるが、加工は少なくとも再結晶温度以下(銀の場合は200℃以下)で行うことが望ましい。効率よく格子歪みを導入するには、室温以下で加工を行うことがより望ましい。
溶融状態からの急冷手法としては、アトマイズ、プラズマ炎法、物理蒸発法等を用いることができる。
合金化により異種金属を固溶させることでも銀粒子に格子歪みを導入できる。固溶量は、焼結阻害や焼結後の銀焼結体の物性低下を起こさない範囲で適宜決めればよい。
本実施形態に好適に使用できる銀粒子の粒子径は、0.1〜20μmである。粒子径が0.1μm未満の粒子になると、製造コストが高くなる傾向がある。他方、20μmを超える粒子径になると、粒子を再密充填した場合の空隙も大きくなり、銀焼結体の密度低下を招く。その結果、体積抵抗率、熱伝導率、接着強度も低下するため望ましくない。
銀粒子の形状としては、特に限定されず、球状粒子、フレーク状粒子、板状粒子、柱状粒子等を適宜使用できる。特に、半導体素子や支持部材に対する接着強度を高めるためには、半導体素子や支持部材との接着面積が大きくなるような、フレーク状粒子や板状粒子を使用することが望ましい。さらに粒子どうしの充填密度が高くなるよう、粒子径や形状の異なる2種類以上の粒子を混合して使用することも可能である。
銀ペースト組成物中の銀粒子の量としては、目的とする銀ペースト組成物の粘度やチキソ性に合わせて、適宜決めることができる。銀焼結体の十分な接着強度や熱伝導性を発現するには、銀ペースト組成物100質量部中、銀粒子は80質量部以上であることが望ましい。
銀粒子の表面状態としては、銀酸化物由来の酸素の状態比率が15%未満であることが望ましい。溶剤との組合せにもよるが、表面に酸化銀が存在すると、焼結を阻害するおそれがある。表面の酸化銀を取り除くために、適宜、酸処理等を行い、銀粒子の表面を被覆する別の表面保護剤を吸着させてもよい。表面保護剤としては、カルボン酸やアルコール等が好適に使用できる。
本実施形態における溶剤は、特に限定されず、公知の溶剤を使用できる。アルコール類、アルデヒド類、エーテル類、エステル類、アミン類、単糖類、多糖類、直鎖の炭化水素類、脂肪酸類、芳香族類等の群から選択することが可能であり、複数の溶剤を組み合わせて使用することも可能である。上記の群の中から、銀粒子の分散に適した溶剤を選択することが望ましい。焼結後の銀焼結体の熱伝導性や導電性、接着強度が良好になることから、アルコール構造、エーテル構造、エステル構造を有する溶剤が特に望ましい。本実施形態における溶剤としては、例えば、ブチルセロソルブ、カルビトール、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸カルビトール、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−メチルエーテル、イソボニルシクロヘキサノール、トリブチリン、ステアリン酸ブチル、テルピネオールが挙げられる。
溶剤の沸点は特に限定されないが、100℃〜350℃であることが望ましい。半導体素子と支持部材を接続する温度範囲において、蒸発し、銀焼結体に残存しないことが必要である。沸点が100℃未満の溶剤は、銀ペースト組成物の使用時に室温でも溶剤成分が揮発するおそれがあり、その結果、銀ペースト組成物の粘度安定性や塗布性等を損なうおそれがある。また、沸点350℃を超える溶剤は、通常、半導体素子の接続する温度で十分に蒸発せず、銀焼結体に残存し、銀焼結体の特性を低下させるおそれがある。
本実施形態における添加剤は、特に限定されないが、沸点が400℃以下のカルボン酸であることが望ましく、また、常温で固体のものが望ましい。本実施形態における添加剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、ドコサン酸、セバシン酸、1,16−オクタデカン二酸が挙げられる。
銀ペースト組成物中の溶剤の量としては、銀ペースト組成物100質量部中、溶剤は20質量部未満であることが望ましい。溶剤が20質量部以上となると、銀ペースト組成物を焼結した際の溶剤の揮発に伴う体積収縮の程度が大きくなり、形成される銀焼結体の緻密性を低下させるおそれがある。
本実施形態の銀ペースト組成物を製造するには、銀粒子及び溶剤、あるいは、銀粒子、溶剤及び添加剤を、一括又は分割して撹拌器、らいかい器、3本ロール、プラネタリーミキサー等の分散・溶解装置を適宜組み合わせ、必要に応じて加熱して混合、溶解、解粒混練又は分散して均一なペースト状とすればよい。
本実施形態の銀ペースト組成物を加熱する方法としては、公知の方法に従えばよい。ヒーターによる外部加熱以外にも、紫外線ランプ、レーザー、マイクロ波等を好適に用いることができる。加熱温度は、特に制限されないが、一般的な半導体部材を接続する場合は部材へのダメージを回避するために、300℃未満とすることが望ましく、150℃以上300℃未満とすることがより望ましく、150℃以上250℃以下とすることがさらに望ましい。銀粒子に導入された格子歪み量、銀粒子の粒子径、表面処理剤等の種類にもよるが、加熱温度が150℃未満であると、銀粒子の再結晶の温度領域であり、粒成長の温度としては不足している。そのため、十分な粒成長が起こりにくい、あるいは起こったとしても非常に長い加熱時間を要するおそれがある。
また、銀ペースト組成物を加熱する際の工程は適宜決めることができる。特に、溶剤の沸点を超える温度で焼結を行う場合には、溶剤の沸点以下の温度で予熱を行い、溶剤を予めある程度揮発させた上で焼結を行うと、より緻密な銀焼結体を得やすい。
銀ペースト組成物を加熱する際の昇温速度は、加熱温度が溶剤の沸点未満であれば特に制限されない。加熱温度が溶剤の沸点を超える場合には、昇温速度を1℃/秒以下とするか、予熱工程を行うことが望ましい。
上記のように、銀ペースト組成物を望ましくは300℃未満で加熱し、銀粒子どうしが焼結することで銀焼結体を形成する。この銀焼結体の体積抵抗率は1×10−4Ω・cm以下であることが望ましく、熱伝導率は30W/m・K以上であることが望ましく、接着強度は10MPa以上であることが望ましい。
本実施形態の半導体装置は、本実施形態の銀ペースト組成物を用いて半導体素子と半導体素子搭載用支持部材とを接着することにより得られる。半導体素子を支持部材に接着した後、必要に応じ、ワイヤボンド工程、封止工程を行う。支持部材としては、例えば、42アロイリードフレーム、銅リードフレーム、パラジウムPPFリードフレーム等のリードフレーム、ガラスエポキシ基板(ガラス繊維強化エポキシ樹脂からなる基板)、BT基板(シアネートモノマー及びそのオリゴマーとビスマレイミドからなるBTレジン使用基板)等の有機基板が挙げられる。
本実施形態の銀ペースト組成物を用いて半導体素子をリードフレーム等の支持部材に接着させるには、まず支持部材上に接着剤組成物をディスペンス法、スクリーン印刷法、スタンピング法等により塗布した後、半導体素子を搭載し、加熱装置を用いて焼結を行う。焼結後、ワイヤボンド工程を行い、封止することにより半導体装置が完成する。
以下に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。これらの実施例は、本発明にかかる実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれらの実施例により限定を受けるものではない。
各実施例における各特性の測定は、次のようにして実施した。
(1)銀粒子の格子歪みηおよび結晶子径D
約100mgの銀粒子をXRD測定用のガラスセルに乗せ、これを粉末X線回折装置(Rigaku CN4036)の試料ホルダーにセットした。加速電圧40kV、電流20mAでCuKα線を発生させ、グラファイトモノクロメータにより単色光化し、測定線源とした。2θ=35°〜85°の範囲で銀粒子の回折パターンを測定した。得られた回折パターンをWilliamson−Hall法により解析することで、銀粒子の格子歪みηと結晶子径Dを算出した。
なお、実施例3および実施例6の銀粒子の結晶子径Dに関しては、Williamson−Hall法の適用範囲外となる。そこで、これらの銀粒子を卓上走査電子顕微鏡(日本電子株式会社 NeoScope JCM−5000)により観察し、観察された粒子径を結晶子径Dとした。
(2)銀焼結体の密度および緻密度
銀ペースト組成物をホットプレート(井内盛栄堂 SHAMAL HOTPLATE HHP−401)により110℃で10分間予熱し、さらに250℃で1時間加熱することで銀焼結体(約10mm×10mm×1mm)を得た。比重計(アルファーミラージュ株式会社 SD−200L)により銀焼結体の密度を測定した。
また、銀焼結体の緻密度[%]を、
緻密度[%]=銀焼結体の密度[g/cm]×100%/銀の理論密度[g/cm
として算出した。
(3)ダイシェア強度
銀ペースト組成物をAgめっきCuリードフレーム(ランド部:10×5mm)上に0.1mg塗布し、この上に1mm×1mmのAuめっきSiチップ(Auめっき厚:0.1μm、チップ厚:400μm)を接着した。これをホットプレート(井内盛栄堂 SHAMAL HOTPLATE HHP−401)で、200℃で1時間加熱した。
銀焼結体の接着強度は、ダイシェア強度[MPa]により評価した。万能型ボンドテスタ(デイジ社製 4000シリーズ)を用い、測定スピード500μm/s、測定高さ100μmでAuめっきSiチップを水平方向に押し、銀焼結体のダイシェア強度[MPa]を測定した。
(4)熱伝導率
銀ペースト組成物をホットプレート(井内盛栄堂 SHAMAL HOTPLATE HHP−401)により110℃で10分間予熱し、さらに250℃で1時間加熱することで銀焼結体(約10mm×10mm×1mm)を得た。この銀焼結体の熱拡散率をレーザーフラッシュ法(ネッチ社 LFA 447、25℃)で測定し、さらにこの熱拡散率と、示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社 Pyris1)で得られた比熱容量と、アルキメデス法で得られた比重の積より、25℃における銀焼結体の熱伝導率[W/m・K]を算出した。
(5)体積抵抗率
銀ペースト組成物をガラス板上に塗布し、ホットプレート(井内盛栄堂 SHAMAL HOTPLATE HHP−401)により110℃で10分間予熱し、さらに250℃で1時間加熱することで、ガラス板上に1×50×0.03mmの銀焼結体を得た。この銀焼結体を4端子法(アドバンテスト(株) R687E DIGTAL MULTIMETER)にて体積抵抗率[μΩ・cm]を測定した。
(6)銀焼結体の断面
銀ペースト組成物をAgめっきCuリードフレーム(ランド部:10×5mm)上に0.1mg塗布し、この上に1mm×1mmのAuめっきSiチップ(Auめっき厚:0.1μm、チップ厚:400μm)を接着した。これをホットプレート(井内盛栄堂 SHAMAL HOTPLATE HHP−401)で、200℃で1時間加熱した。接続したサンプルをエポキシ樹脂中に埋め込み、AuめっきSiチップ/銀焼結体/AgめっきCuリードフレームの断面が確認できるまで研磨した。研磨後のサンプルにイオンスパッター装置(日立ハイテクノロジーズ株式会社 E1045)で白金を蒸着し、これを卓上走査電子顕微鏡(日本電子株式会社 NeoScope JCM−5000)により、電子加速電圧10kV、5000倍率で観察した。
(実施例1)
銀粒子(合成品A)を次の手順で合成した。銀源としてAgO(和光純薬株式会社)を10g、溶媒としてジエチレングリコール(沸点244℃、和光純薬株式会社)を50g、添加剤としてドデカン酸(沸点298℃、和光純薬株式会社)を1g、それぞれナスフラスコに加えた。反応溶液をマグネチックスターラーで約700rpmで攪拌しながら、110℃で3時間、加熱還流した。反応後の溶液にアセトンを約300mL加え、上澄み液を取り除き、沈殿した銀粒子を回収した。この銀粒子を40℃で3時間加熱し、乾燥した。この銀粒子約10gと直径5mmのジルコニアボール10個とを混合し、ボールミル装置(FRITSC社)を用いて、回転数400rpmで10分間粉砕した。この銀粒子について、X線回折パターンを図1に、Williamson−Hallプロットを図2に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。
続いて、溶剤としてジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点209℃、ダイセル化学工業株式会社、以下「DPMA」と略す)及びイソボニルシクロヘキサノール(沸点308℃、以下「MTPH」と略す)、添加剤としてステアリン酸(沸点376℃、新日本理化株式会社)を使用し、表2に示す配合割合で、銀粒子、溶剤及び添加剤をらいかい機にて15分間混練して銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図3に示す。
(実施例2)
銀粒子(合成品B)を次の手順で合成した。銀源としてAgO(和光純薬株式会社)を10g、溶媒としてジエチレングリコール(沸点244℃、和光純薬株式会社)を50g、添加剤としてドデシルアミン(沸点298℃、和光純薬株式会社)を1g、それぞれナスフラスコに加えた。反応溶液をマグネチックスターラーで約700rpmで攪拌しながら、110℃で3時間、加熱還流した。反応後の溶液にアセトンを約300mL加え、上澄み液を取り除き、沈殿した銀粒子を回収した。この銀粒子を40℃で3時間加熱し、乾燥した。この銀粒子約10gと直径5mmのジルコニアボール10個とを混合し、ボールミル装置(FRITSC社)を用いて、回転数400rpmで10分間粉砕した。この銀粒子について、X線回折パターンを図4に、Williamson−Hallプロットを図5に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図6に示す。
(実施例3)
銀粒子としてK−0082P(METALOR)を以下のように粉砕したものを使用した。K−0082P約10gと直径5mmのジルコニアボール10個とを混合し、ボールミル装置(FRITSC社)を用いて、回転数400rpmで10分間粉砕した。この銀粒子について、X線回折パターンを図7に、Williamson−Hallプロットを図8に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図9に示す。
(実施例4)
実施例2の銀粒子と実施例3の銀粒子とを、表2に示す割合で混合して使用した。この銀粒子について、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図10に示す。
(比較例1)
銀粒子としてTC−20E−L(株式会社徳力化学研究所)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図11に、Williamson−Hallプロットを図12に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図13に示す。
(比較例2)
銀粒子としてTCG−1(株式会社徳力化学研究所)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図14に、Williamson−Hallプロットを図15に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図16に示す。
(比較例3)
銀粒子としてM13(トクセン工業株式会社)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図17に、Williamson−Hallプロットを図18に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図19に示す。
(比較例4)
銀粒子としてAgC237(福田金属箔株式会社)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図20に、Williamson−Hallプロットを図21に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図22に示す。
(比較例5)
銀粒子としてAgC242(福田金属箔株式会社)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図23に、Williamson−Hallプロットを図24に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図25に示す。
(比較例6)
銀粒子としてM27(トクセン工業株式会社)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図26に、Williamson−Hallプロットを図27に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図28に示す。
(比較例7)
銀粒子としてAgC2011(福田金属箔株式会社)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図29に、Williamson−Hallプロットを図30に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図31に示す。
(比較例8)
銀粒子としてAgC239(福田金属箔株式会社)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図32に、Williamson−Hallプロットを図33に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図34に示す。
(比較例9)
銀粒子としてK−0082P(METALOR)を使用した。この銀粒子について、X線回折パターンを図35に、Williamson−Hallプロットを図36に、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図37に示す。
(比較例10)
銀粒子としてAgC239(福田金属箔株式会社)とK−0082P(METALOR)とを、表2に示す割合で混合して使用した。この銀粒子について、結晶子径及び格子歪みを表3にそれぞれ示した。それ以外は、実施例1と同様の手順で、銀ペースト組成物を作製した。この銀ペースト組成物の特性を測定したところ、表3の結果になった。また、AuめっきSiチップと銀焼結体の接続部を観察した結果を図38に示す。

Claims (5)

  1. 銀粒子及び溶剤、あるいは、銀粒子、溶剤及び添加剤からなる銀ペースト組成物であって、
    前記銀粒子の少なくとも1つが、下記の粉末X線回折法のWilliamson−Hall法の式(1)により決定される格子歪みηが5.5×10−3以上の値となる銀粒子である、銀ペースト組成物。
    βcosθ=λ/D+2ηsinθ (1)
    (ここで、β:回折線幅[rad]、θ:回折角[°]、λ:X線(CuKα線)の波長[1.54Å]、D:結晶子径[Å]、η:格子歪み[−]である。)
  2. 前記格子歪みηが6.0×10−3以上の値である、請求項1に記載の銀ペースト組成物。
  3. 前記銀粒子の結晶子径Dが100Å以上、10000Å以下である、請求項1又は2に記載の銀ペースト組成物。
  4. 300℃未満の加熱により前記銀粒子どうしが焼結することで銀焼結体を形成し、前記銀焼結体の体積抵抗率、熱伝導率及び接着強度が、それぞれ1×10−5Ω・cm以下、30W/m・K以上及び10MPa以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の銀ペースト組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の銀ペースト組成物を介して、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材が接着された構造を有する半導体装置。
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