図1は、本発明の一の実施例に係る遊技機1の外観を示す図である。図1を参照して、遊技機1について説明する。
遊技機1は、前面ドア1aを有している。前面ドア1aの正面の略中央には、略水平面の台座部2が形成されている。他方、前面ドア1aの背後の略中央には、3個のメインリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各メインリール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(本実施例では、80回転/分)。なお、各メインリール3L,3C,3Rの外周面には、複数の種類の図柄(特別図柄)が描かれている。
台座部2の上側には、メインリール3L,3C,3Rが視認可能に構成された3個のメイン表示窓4L,4C,4Rが設けられている。そして、各メイン表示窓4L,4C,4Rは、メインリール3L,3C,3Rの各々に対応して設けられている。
台座部2の右側には、遊技に係る価値の情報を具現した媒体としてのメダルを遊技機1の筐体の内部に受入れる開口部として、メダル投入口5が設けられている。
台座部2の左側には、一のゲーム(単位遊技)の用に供されるメダルの枚数(以下「投入枚数」という)を、押圧することにより選択可能に構成された1−BETボタン8a、2−BETボタン8b、及び最大BETボタン8cが設けられている。なお、一のゲームは、基本的に、メインリール3L,3C,3Rの回転を開始するために遊技者が行う後述のスタートレバー6の操作(以下「開始操作」という)が行われることにより開始し、その後、全てのメインリール3L,3C,3Rの回転が停止したときに終了する。
1−BETボタン8aが押圧されると、投入枚数として「1」が選択され、2−BETボタン8bが押圧されると、投入枚数として「2」が選択される。最大BETボタン8cが押圧されると、投入枚数として「3」が選択される。そして、投入枚数に応じて、前面ドア1aの正面の左側に設けられた1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、又は最大BETランプ9cが点灯する。具体的には、1−BETランプ9aは、投入枚数が1枚のときに点灯し、2−BETランプ9bは、投入枚数が2枚のときに点灯する。最大BETランプ9cは、投入枚数が3枚のときに点灯する。BETボタン8a,8b,8cを押圧する操作と、一のゲームの用に供されるメダルをメダル投入口5につぎ込む操作と、を以下「投入操作」という。
台座部2の前面部の左寄りには、スタートレバー6が所定の角度の範囲で回動自在に取り付けられている。遊技者がスタートレバー6を操作することにより、メインリール3L,3C,3Rが同時に回転する。言い換えるならば、遊技者によるスタートレバー6の操作を契機として、メイン表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動が開始する。
台座部2の前面部の中央で、スタートレバー6の右側には、3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。3個の停止ボタン7L,7C,7Rの各々は、3個のメインリール3L,3C,3Rの各々に対応して設けられている。遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを押すことにより、対応するメインリール3L,3C,3Rの回転が停止する。これらのことは、基本的に、後述のサブリール21L,21C,21Rについても同様にあてはまる。
ここで、メインリール3L,3C,3R(又は、後述のサブリール21L,21C,21R)の回転を停止するために遊技者が行う停止ボタン7L,7C,7Rを押す操作を、以下「停止操作」という。
本実施例では、全てのメインリール3L,3C,3Rが回転しているときに行われる停止操作を第1停止操作という。第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作という。第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。なお、各停止ボタン7L,7C,7Rの裏側には、後述のストップスイッチ7LS,7CS,7RSが配置されている。これらのストップスイッチ7LS,7CS,7RSの各々は、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作を検知する。
台座部2の前面部の右寄りには、有効化されたライン(以下「有効ライン」という)に沿って内部当籤役に係る図柄の組合せが表示されることなどにより払出されるメダルのクレジット/払出しを押すことにより切り換えるC/Pボタン13が設けられている。このC/Pボタン13の切り換えにより、正面の下部のメダル払出口14からメダルが払出される。払出されたメダルはメダル受け部15に溜められる。
前面ドア1aの正面の左側で、最大BETランプ9cの下部には、ボーナス遊技情報表示部16及びクレジット表示部17が設けられている。ボーナス遊技情報表示部16は、7セグメントLEDを含んで構成される。例えば、ボーナス遊技情報表示部16は、ボーナスゲームにおいて、当該ボーナスゲームにおいて許容されているゲームの回数を表示する。クレジット表示部17は、7セグメントLEDを含んで構成され、クレジットされているメダルの枚数を表示する。
前面ドア1aの背後に設けられたメインリール3L,3C,3Rの上方には、3個のサブリール21L,21C,21Rが回転自在に横一列に設けられている。サブリール21L,21C,21Rは、大型のリールであり、メインリール3L,3C,3Rよりも大きい。なお、各サブリール21L,21C,21Rの外周面には、複数の種類の図柄(装飾図柄)が描かれている。
サブリール21L,21C,21Rは、メインリール3L,3C,3Rと同様に、スタートレバー6が操作されることにより、その回転を同時に開始する。その後、サブリール21L,21C,21Rは、一定の速度で回転する(本実施例では、メインリール3L,3C,3Rが回転する速度と同様に、80回転/分)。そして、サブリール21L,21C,21Rは、停止ボタン7L,7C,7Rが押されることにより、その回転を停止する。このように、本実施例では、遊技機1は、サブリール21L,21C,21Rの回転とメインリール3L,3C,3Rの回転との同期をとっている。
ただし、後述のRB遊技状態においては、サブリール21L,21C,21Rは、スタートレバー6が操作されると、その回転を夫々異なるタイミングで開始する。そして、停止ボタン7L,7C,7Rが押されることにより、その回転を停止する。
また、後述の4thリール23は、後述のRB遊技状態においては、スタートレバー6が操作されると、サブリール21L,21C,21Rの夫々とは異なるタイミングでその回転を開始する。そして、停止ボタン7L,7C,7Rのいずれかが操作されると、その回転を停止する。
そして、3個のサブリール21L,21C,21Rに対応して3個のサブ表示窓22L,22C,22Rが設けられている。サブ表示窓22L,22C,22Rは、サブリール21L,21C,21Rが視認可能に構成されている。
前面ドア1aの背後に設けられたサブリール21L,21C,21Rの上方には、4thリール23が回転自在に設けられている。なお、メインリール3L,3C,3R及びサブリール21L,21C,21Rは、縦方向、すなわち垂直方向に回転するが、4thリール23は、横方向、すなわち水平方向に回転する。また、4thリール23に対応して4th表示窓24が設けられている。4th表示窓24は、4thリール23が視認可能に構成されている。
前面ドア1aの上部の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ25L,25Rが設けられている。さらに、前面ドア1aの下部の右側には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ26が設けられている。
図2は、各メインリール3L,3C,3Rの外周面に描かれた複数の種類の図柄が18個配列された図柄列を示している。各図柄列の左側には、説明の便宜上、各図柄に対応してコードナンバー「0」〜「17」が付されている。
各メインリール3L,3C,3Rには、「赤7(図柄201)」、「青7(図柄202)」、「チェリー(図柄203)」、「ベル(図柄204)」、「赤スイカ(図柄205)」、「黄スイカ(図柄206)」、「赤プラム(図柄207)」、「白プラム(図柄208)」、及び「ブランク(図柄209)」のうちの複数の図柄(特別図柄)で構成される図柄列が表わされている。各メインリール3L,3C,3Rは、図柄列が図2に示す矢印方向に移動するように回転する。
図3の(1)は、メインリール3L,3C,3Rとメイン表示窓4L,4C,4Rとの関係を示す。
図3の(1)に示すように、各メイン表示窓4L,4C,4Rには、各メインリール3L,3C,3Rに配置された図柄が表示される。より詳細には、メインリール3L,3C,3Rの回転が停止したときには、左メイン表示窓4Lの上段、左メイン表示窓4Lの中段、左メイン表示窓4Lの下段、中メイン表示窓4Cの上段、中メイン表示窓4Cの中段、中メイン表示窓4Cの下段、右メイン表示窓4Rの上段、右メイン表示窓4Rの中段、及び右メイン表示窓4Rの下段の各位置に、各メインリール3L,3C,3Rに配置された連続する3個の図柄が表示される。すなわち、メインリール3L,3C,3Rの回転が停止したときには、メイン表示窓4L,4C,4Rには、合計9個の図柄が表示される。
図3の(2)は、メインリール3L,3C,3Rとメイン表示窓4L,4C,4Rとメイン表示窓4L,4C,4Rの有効ラインとの関係を示す。
本実施例では、メイン表示窓4L,4C,4Rの有効ラインとして、有効ライン1〜有効ライン8を設けている。例えば、有効ライン1は、左メイン表示窓4Lの上段、中メイン表示窓4Cの上段、及び右メイン表示窓4Rの上段の各位置を結ぶラインである。なお、各有効ラインは、投入操作が行われることを条件に有効化されるが、有効ラインは、視認されるように構成されてもよいし、視認されないように構成されてもよい。
図4〜図31を参照して、遊技機1に設けられた主制御回路71の回路構成、この主制御回路71に格納されるテーブル群、及び主制御回路71による遊技処理動作について説明する。
図4は、遊技機1の動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続されるアクチュエータである周辺装置と、主制御回路71から送信される信号に基づいて各種の装置(例えば、スピーカ25L,25R,26及び演出リール(サブリール21L,21C,21R及び4thリール23))を制御する副制御回路72と、主制御回路71から副制御回路72に送信される信号を中継する主中継回路71aと、副制御回路72と各種の装置とで通信される信号を中継する副中継回路72aと、を含む回路構成を示す。
主制御回路71は、基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成とする。さらに、主制御回路71は、乱数値の抽出を行う回路を備えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、メインCPU31、メインROM32、及びメインRAM33を含んで構成される。
メインCPU31は、メインROM32に記憶されたプログラムを実行して、各アクチュエータの動作を直接的又は間接的に制御する。メインCPU31には、時刻を示し又は時間を測定するためにパルスを発生するクロックパルス発生回路34と、分周器35と、乱数を発生する乱数発生器36と、発生した乱数から乱数値を抽出するサンプリング回路37と、が接続されている。なお、メインCPU31により乱数の発生及び乱数値の抽出を実行するように構成してもよい。
メインROM32は、後述の図20〜図31に示すフローチャートの内容をメインCPU31が実行するためのプログラム、後述の図5〜図12に示す各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。また、メインROM32には、主制御回路71から副制御回路72に送信される各種の信号に関する情報などが格納されている。なお、副制御回路72から主制御回路71にコマンドや情報などが送信されることはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
メインRAM33は、メインCPU31がプログラムを実行する際に一時的にデータを記憶するために使用される。例えば、メインRAM33には、後述の図13〜図15、図17〜図19に示す各種領域が設けられている。すなわち、メインRAM33は、各種の情報を記憶する情報記憶手段である。
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、ボーナス遊技情報表示部16、クレジット表示部17、ホッパー駆動回路41の命令により所定の枚数のメダルを払出すホッパー40、及びメインリール3L,3C,3Rを回転させるステッピングモータ49L,49C,49Rがある。
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rによる回転の動作を所定のパルス(以下「駆動パルス」という)を出力することにより制御するモータ駆動回路39、ホッパー40の動作を制御するホッパー駆動回路41、1−BETランプ9aなどの点灯及び消灯を管理するランプ駆動回路45、及びボーナス遊技情報表示部16などによる表示を管理する表示部駆動回路48がメインCPU31に接続されている。これらの回路は、夫々メインCPU31から出力される信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が信号を発生するためにマイクロコンピュータ30へ送信される信号を発生する手段として、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ8aS、2−BETスイッチ8bS、最大BETスイッチ8cS、C/Pスイッチ13S、設定スイッチ61S、リセットスイッチ62S、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、及び払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、所定の信号を出力する。この信号に基づいて、メインリール3L,3C,3Rの回転が開始する。すなわち、スタートスイッチ6Sにより行われるスタートレバー6の操作の検出に基づいて、メインリール3L,3C,3Rの回転が開始する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口5から受入れたメダルを検出する。
ストップスイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作に応じて所定の信号を発生する。この信号に基づいて、メインリール3L,3C,3Rの回転が停止する。すなわち、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSにより行われる停止操作の検出に基づいて、メインリール3L,3C,3Rの回転が停止する。言い換えるならば、ストップスイッチ7LS,7CS,7RSにより行われる停止操作の検出に基づいて、図柄の変動を停止する制御が行われる。
設定スイッチ61Sは、遊技店側が管理する設定キーが設定用の鍵穴に差し込まれて右方向、すなわち「ON」の方向に回動された状態で、遊技機1の電源が投入される操作(以下「設定値変更操作」という)を検出する。リセットスイッチ62Sは、設定スイッチ61Sにより設定値変更操作の検出が行われると、遊技者にとっての有利さの度合いを区別するための指標である設定値を決定するために設けられたリセットボタン(図示せず)が押される操作を検出する。この操作がリセットスイッチ62Sにより検出されると、ボーナス遊技情報表示部16に表示される設定値が「1」、「4」、「6」、「H」の4段階で移行する。
本実施例では、設定値変更操作及びリセットボタンの操作が行われ、ボーナス遊技情報表示部16に表示される設定値が所望の設定値となったときにスタートレバー6の操作が行われることにより、所望の設定値を設定することができる。すなわち、これらの操作により、設定値「1」、「4」、「6」、「H」の4つの段階のうちからいずれかの段階を設定値として決定することができる。言い換えるならば、メインCPU31は、遊技者にとっての有利さの度合いを示す複数の設定値のうちの一の設定値をメインRAM33に格納する。その後、左方向、すなわち「OFF」の方向に回動された状態で設定キーを引き抜く操作が行われると、設定した設定値で、遊技者が操作を行うことが可能な状態となる。これらの操作が行われることにより、メインCPU31により内部当籤役が決定される確率が調整され、遊技者に払出されたメダルの総数である総払出数と遊技機1に投入されたメダルの総数である総投入枚数とから算出される所謂ペイアウト率、機械割などの値が調整される。
リール位置検出回路50は、メインリール3L,3C,3Rに設けられたセンサからのパルスを受けて信号をメインCPU31へ供給する。メインCPU31は、この信号に基づいて、各メインリール3L,3C,3Rが回転しているときの図柄の位置を管理する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sにより計数されたホッパー40から払出されたメダルの枚数が指定された所定の枚数に達すると、メダルの払出が完了したことを示す信号を発生する。
図4の回路において、乱数発生器36は、一定の数値の範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで、乱数発生器36が発生する乱数から1個の乱数値を抽出する。こうして抽出された乱数値は、メインRAM33に設けられた所定の領域(以下「乱数値格納領域」という)に格納される。
メインリール3L,3C,3Rは、ステッピングモータ49L,49C,49Rに幾らかの駆動パルスが与えられることにより1回転する。ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に与えられた駆動パルスの数は、駆動パルスの計数値としてメインRAM33の所定の領域に書き込まれる。他方、メインリール3L,3C,3Rが一回転するごとにこの所定の領域をリセットする信号(以下「リセットパルス」という)が得られる構成を採用している。このリセットパルスがリール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力されると、メインRAM33に格納される駆動パルスの計数値が「0」に更新される。
本実施例では、ステッピングモータ49L,49C,49Rに駆動パルスが所定の回数与えられることで、メインリール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄1つ分だけメインリール3L,3C,3Rが回転する。また、本実施例では、図柄1つ分だけメインリール3L,3C,3Rが回転した回数をメインCPU31が計数するためにカウンタ(以下「図柄カウンタ」という)が設けられている。
そして、リール位置検出回路50は、コードナンバー「0」が付された図柄が左メイン表示窓4Lの中段、中メイン表示窓4Cの中段、及び右メイン表示窓4Rの中段の各位置を結ぶライン(以下「センターライン」という)に沿って表示される位置(後述の図柄位置「0」)でリセットパルスが得られるように構成されている。言い換えるならば、コードナンバー「0」が付された図柄がセンターラインに沿って表示されるタイミングでリセットパルスが得られるように構成されている。ここで、図柄位置は、メインCPU31がメインリール3L,3C,3Rの外周面に描かれた図柄の位置を特定するときに用いる位置の情報である。
したがって、図柄1つ分のメインリール3L,3C,3Rの回転に対応して図柄カウンタの値が「1」加算されることから、例えば、図柄カウンタの値が「1」である場合には、メインCPU31は、コードナンバー「1」に対応する図柄がセンターラインに沿って表示されていると特定できる。すなわち、メインCPU31は、図柄カウンタの値に基づいて、センターラインに沿って表示される図柄を特定することができる。なお、メインCPU31は、センターラインに沿って表示される図柄を特定することで、有効ライン1〜有効ライン8に沿って表示される図柄を特定することができる。
上述の乱数値の抽出に基づく内部抽籤処理(後述の図25〜図27参照)により内部当籤役を決定すると、メインCPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでストップスイッチ7LS,7CS,7RSから送られる信号に基づいて、メインリール3L,3C,3Rの回転の停止を指示する信号をモータ駆動回路39に送る。
そして、入賞が成立すれば、メインCPU31によりメダルの払出しを開始することを指示する信号がホッパー駆動回路41に供給されてホッパー40から所定の枚数のメダルが払出される。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダルの払出しを終了することを指示する信号がメインCPU31に入力される。これにより、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動が停止され、メダルの払出しが終了する。
図5を参照して、メインリールの図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、メインリール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。メインリールの図柄配置テーブルと、後述するメインリールの図柄組合せテーブルと、に基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄(特別図柄)の組合せを把握することができる。
図6を参照して、メインCPU31が、後述の内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定するときに用いる内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応して、内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を規定している。本実施例では、遊技状態として、一般遊技状態及びRB遊技状態が設けられている。
遊技状態は、内部抽籤処理(後述の図25〜図27参照)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑りコマ数、及びボーナスゲームの作動が行われているか否かなどにより区別される状態である。滑りコマ数は、停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作後に、この押圧操作に対応するメインリール3L,3C,3Rの回転が停止するまでに、メインリール3L,3C,3Rが回転する量(言い換えるならば、図柄が変動する量)を図柄の数で示したものである。なお、本実施例では、一般遊技状態では、1回の単位遊技につき3枚のメダルを必要とし、RB遊技状態では、1回の単位遊技につき2枚のメダルを必要とする。また、最大の滑りコマ数は、遊技状態によらず、メインリール3L,3C,3Rのいずれでも3コマである。
抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値(所謂、判定用乱数値)から後述の抽籤値をメインCPU31が減算する最大の回数である。図6を参照すると、抽籤回数は、一般遊技状態では、後述する持越役格納領域(後述の図14参照)の値が0である場合には「11」であり、後述する持越役格納領域の値が0でない場合には「10」である。また、RB遊技状態では、抽籤回数は「5」である。
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動するゲームにより構成される遊技状態であり、一般遊技状態に比べ有利な遊技状態である。「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。RB遊技状態は、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するために設けられたRB作動中フラグのオン又はオフにより識別でき、このRB作動中フラグがオンである場合には、遊技状態がRB遊技状態であり、オフである場合には、遊技状態がRB遊技状態とは別の遊技状態である。
RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであること(後述の図22のステップS31でYESと判別されること)である。この場合、RB作動時処理が行われ(後述の図22のステップS33参照)、遊技可能回数カウンタには、「12」がセットされ、入賞可能回数カウンタには、「8」がセットされる。遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態において行うことが可能な残りのゲームの回数を計数する目的でメインRAM33の所定領域に設けられたカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態において入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数を計数する目的でメインRAM33の所定領域に設けられたカウンタである。
RB作動中フラグがオフに更新される条件は、基本的に、RB作動中フラグがオンに更新されてから12回の単位遊技が行われ、「12」にセットされた遊技可能回数カウンタの値が「0」になること(後述の図29のステップS110でYESと判別されること)、又はRB作動中フラグがオンに更新されてから8回の単位遊技で入賞に係る図柄の組合せが表示され、「8」にセットされた入賞可能回数カウンタの値が「0」になること(後述の図29のステップS108でYESと判別されること)である。また、BB作動中フラグがオフに更新された場合にもオフに更新される。
BB作動中フラグは、ビッグボーナス(BB)が作動しているか否かを識別するための情報である。BBは、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し、予め定められた場合に作動を終了するものをいう。ビッグボーナスが作動する状態では、遊技を行うために用いた単位遊技価値(一のゲームに投入したメダルの枚数)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値が全ての遊技状態の中で最も高い。
BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが表示役として成立すること(後述の図30のステップS121でYESと判別されること)である。この場合、BB作動時処理が行われ(後述の図30のステップS122参照)、ボーナス終了枚数カウンタには、「345」がセットされる。ボーナス終了枚数カウンタは、遊技者に対してボーナスの作動中に払出したメダルの枚数を計数する目的でメインRAM33の所定領域に設けられたカウンタである。
BB作動中フラグがオフに更新される条件は、BB作動中フラグがオンに更新され、BBの作動が行われてから345枚のメダルが払出され、「345」にセットされたボーナス終了枚数カウンタの値が「0」になること(後述の図29のステップS104でYESと判別されること)である。
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数カウンタが「0」になるか、又は入賞可能回数カウンタが「0」になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまで、RB遊技状態となる。
一般遊技状態は、ボーナスを持越役とするフラグ間と、持越役としない非フラグ間と、で構成される。「持越役」とは、ボーナスに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される役をいい、フラグ間では、ボーナスに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが、一又は複数のゲームにわたり許容される。また、フラグ間では、ボーナスに内部当籤することがなく、非フラグ間では、ボーナスに内部当籤することがあるため、同じ一般遊技状態であっても、フラグ間と非フラグ間とは、夫々異なる遊技状態である。
以上より、ボーナスの作動が終了すると、一般遊技状態となる。そして、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役としてボーナスが成立すると、ボーナスが作動し、RB遊技状態に切り換えられる。そして、ボーナスの作動が終了すると、再び一般遊技状態に切り換えられる。
なお、遊技機1の電源メインスイッチをオンにして、ゲーム開始時の初期化が行われた場合も、RT非作動中の一般遊技状態となる。
図7及び図8を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。この内部抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けられたデータポインタをメインCPU31が決定するときに用いられる。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応して、抽籤値の情報とデータポインタの情報とを規定している。「当籤番号」とは、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値に基づいて抽籤を行ったときの結果をメインCPU31が識別するための番号をいう。「抽籤値」とは、抽出した乱数値から減算する値をいい、各抽籤値をとり得る乱数値の数(本実施例では「65536」)で除することにより、各当籤番号に当籤する確率(所謂、当籤確率)を算出できる。
本実施例では、乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する数値を当籤番号として決定する。例えば、一般遊技状態において抽出した乱数値が“663”である場合、初めに、この“663”から当籤番号「1」に対応する抽籤値“660”を減算する。減算した値は、“3”である(正の値である)。次に、この“3”から当籤番号「2」に対応する抽籤値“5”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、この抽籤値に対応する「2」が当籤番号として決定される。
「データポインタ」とは、当籤番号に対応する役がどの役であるかをメインCPU31が識別するための番号をいう。本実施例では、予め定められた複数種類の役が、入賞に係る役及び再遊技に係る役とボーナスゲームに係る役とに区分され、夫々の区分に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施例の役には、BB、角チェリー1〜4、中チェリー1〜2、ベル1〜4、スイカ1〜2、及びリプレイ1が設けられている。BBを、以下「ボーナス」といい、角チェリー1〜4、中チェリー1〜2、ベル1〜4、及びスイカ1〜2を総称して、以下「小役」という。
さらに、本実施例では、内部抽籤テーブルとして、図7に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルと、図8に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルと、を設けている。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態で参照され、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態で参照される。
図9及び図10を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。この内部当籤役決定テーブルは、図7及び図8に示した内部抽籤テーブルを参照して決定した当籤番号に対応するデータポインタに基づいて、メインCPU31が内部当籤役を決定するときに用いられる。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに対応して、内部当籤役に応じた当たり要求フラグの情報を規定している。「当たり要求フラグ」とは、各ビットに固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータをいう。本実施例では、内部当籤役決定テーブルとして、図9の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルと、図10のボーナス用内部当籤役決定テーブルと、が設けられている。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタに基づいて入賞に係る役又は再遊技に係る役が内部当籤役であるか否かを決定するためのテーブルである。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタに基づいてボーナスゲームに係る役が内部当籤役であるか否かを決定するためのテーブルである。
例えば、上述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図7参照)を参照して決定した当籤番号が「6」である場合、この当籤番号「6」に対応する小役・リプレイ用データポインタは「6」であり、ボーナス用データポインタは「1」である。図9に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「6」に対応する当たり要求フラグは「00001111」(ベル1〜4)である。また、図10に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照すると、ボーナス用データポインタ「1」に対応する当たり要求フラグは「10000000」(BB)である。したがって、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図7参照)を参照して決定した当籤番号が「6」である場合、ベル1〜4及びBBが内部当籤役として決定される。
上述の図7及び図8によると、当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタが「1」、「2」、「6」〜「8」である場合、ボーナス用データポインタの値が「1」の場合がある。これらの小役・リプレイ用データポインタに対応する当たり要求フラグは、角チェリー1〜4、中チェリー1〜2、ベル1〜4、スイカ1〜2、リプレイであり、ボーナス用データポインタに対応する当たり要求フラグは、BBである。したがって、角チェリー1〜4、中チェリー1〜2、ベル1〜4、スイカ1〜2又はリプレイが内部当籤役として決定された場合、同時にBBが内部当籤役として決定されている場合がある。
図11を参照して、メインリールの図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄組合せに対応する表示役のデータ(情報)と、この表示役のデータが格納される表示役格納領域1〜3のうちどの表示役格納領域にセットするか決定するための格納領域加算データの情報と、表示役のデータに対応する払出枚数の情報と、を備えている。
本実施例では、格納領域加算データのとり得る値は、「0」〜「2」の3種類である。格納領域加算データが「0」である場合、表示役のデータは、表示役格納領域1〜3のうち表示役格納領域1にセットされ、格納領域加算データが「1」である場合、表示役のデータは、表示役格納領域2にセットされる。また、格納領域加算データが「2」である場合、表示役のデータは、表示役格納領域3にセットされる。
例えば、有効ラインに沿って「チェリー−赤スイカ−ANY」の図柄の組合せが表示されると、図柄組合せテーブルを参照し、表示役のデータとして「00000001」が決定される。このデータに対応する表示役は、角チェリー1である。表示役のデータ「00000001」に対応する格納領域加算データは「0」であるため、この表示役のデータは、表示役格納領域1〜3のうち表示役格納領域1にセットされる。また、表示役のデータ「00000001」に対応する払出枚数は、遊技状態が一般遊技状態であって、投入枚数が3(3BET)の場合には「1」であり、遊技状態がRB遊技状態であって、投入枚数が2(2BET)の場合には「1」である。なお、「ANY」は、任意の図柄を示す。
このように、予め定められた図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、基本的に、メダルが払出される。ただし、BBに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、メダルが払出されることなく、BB作動中フラグがオンになることによりRB作動中フラグがオンになるため、遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態となる。また、リプレイに係る図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されると、今回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルの自動投入が行われる。
以上のことから、図柄組合せテーブルには、基本的に、遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出し、ボーナスゲームの作動の開始、メダルの自動投入)に対応付けられた情報が規定されている。
図12を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。このボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動に係る各種カウンタなどをメインCPU31がセットするときに用いられる。
ボーナス作動時テーブルは、作動している遊技状態をメインCPU31が識別するために設けられた作動中フラグ格納領域に格納される作動中フラグの情報と、ボーナス終了枚数カウンタに格納される値の情報と、遊技可能回数カウンタに格納される値の情報と、入賞可能回数カウンタに格納される値の情報と、を規定している。
作動中フラグは、作動しているボーナスゲームをメインCPU31が識別するために設けられた情報である。言い換えるならば、メインCPU31は、複数種類のボーナスゲームのうちいずれかのボーナスゲームが作動しているか否かを作動中フラグに基づいて識別することができる。ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中フラグ又はMB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するカウンタである。
遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態において行うことが可能な残りのゲームの回数(すなわち、遊技可能回数)をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態において入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数(すなわち、入賞可能回数)をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
図13〜図15を参照して、各種の格納領域について説明する。これら各種の格納領域は、主制御回路71ではメインRAM33に、副制御回路72では後述のサブRAM83に設けられている。
図13は、内部当籤役格納領域を示す。内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1と、内部当籤役格納領域2と、内部当籤役格納領域3と、により構成され、内部当籤役格納領域1及び内部当籤役格納領域2には、小役に対応するデータが格納される。また、内部当籤役格納領域3には、リプレイ及びボーナスに対応するデータが格納される。
内部当籤役1格納領域のビット0は、角チェリー1に対応する格納領域である。ビット1は、角チェリー2に対応する格納領域である。ビット2は、角チェリー3に対応する格納領域である。ビット3は、角チェリー4に対応する格納領域である。ビット4は、中チェリー1に対応する格納領域である。ビット5は、中チェリー2に対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
内部当籤役2格納領域のビット0は、ベル1に対応する格納領域である。ビット1は、ベル2に対応する格納領域である。ビット2は、ベル3に対応する格納領域である。ビット3は、ベル4に対応する格納領域である。ビット4は、スイカ1に対応する格納領域である。ビット5は、スイカ2に対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
内部当籤役3格納領域のビット0は、リプレイに対応する格納領域である。ビット1〜ビット6は、未使用の格納領域である。ビット7は、BBに対応する格納領域である。
例えば、上述の図7を参照すると、内部抽籤処理(後述の図25〜図27参照)において当籤番号「4」が決定された場合、この当籤番号「4」に対応する小役・リプレイ用データポインタは「2」であり、ボーナス用データポインタは「1」である。上述の図9を参照すると、小役・リプレイ用データポインタ「2」に対応する当たり要求フラグは「00110000」(中チェリー1〜2)であり、上述の図10を参照すると、ボーナス用データポインタ「1」に対応する当たり要求フラグは「10000000」(BB)である。したがって、内部当籤役格納領域1〜3のうち、内部当籤役格納領域1には、中チェリー1〜2に対応するビット4及びビット5に「1」が格納され、内部当籤役格納領域3には、BBに対応するビット7に「1」が格納される。
なお、図示は省略するが、メインRAM33には表示役格納領域も設けられている。表示役格納領域は、表示役格納領域1、表示役格納領域2、及び表示役格納領域3により構成され、表示役格納領域1は、内部当籤役格納領域1と同様の構造を有し、表示役格納領域2は、内部当籤役格納領域2と同様の構造を有し、表示役格納領域3は、内部当籤役格納領域3と同様の構造を有する。
図14は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。ビット0〜ビット6は、未使用の格納領域である。ビット7は、BBに対応する格納領域である。本実施例では、持越役がある場合、持越役格納領域のビット7に「1」が格納される。
図15は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0〜ビット5は、未使用の格納領域である。ビット6は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット7は、BB作動中フラグに対応する格納領域である。
図16を参照して、メインCPU31からサブCPU81に送信する各種のコマンドについて説明する。
コマンド種別が「01H」である場合のコマンドは、初期化コマンドである。この初期化コマンドは、サブRAM83などを初期化することを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、設定値の変更が行われたときに送信される。
コマンド種別が「02H」である場合のコマンドは、デモ表示コマンドである。このデモ表示コマンドは、遊技機が客待ちの状況であることを報知することを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、単位遊技が終了してから10秒経過してもメダルの投入が行われなかったときに送信される。
コマンド種別が「03H」である場合のコマンドは、メダル投入コマンドである。このメダル投入コマンドは、メダルの投入枚数に関する情報をサブRAM83の所定領域に格納することを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、メダルの投入又はBET操作が行われたときに送信される。
コマンド種別が「04H」である場合のコマンドは、スタートコマンドである。このスタートコマンドは、内部当籤役の情報や遊技状態の情報などをサブRAM83の所定領域に格納することを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、スタートレバー6が操作され、内部抽籤が行われた後に送信される。
コマンド種別が「05H」である場合のコマンドは、リール回転開始コマンドである。このリール回転開始コマンドは、サブリール21L,21C,21Rの回転を開始するとともに、他の装置の動作を開始することを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、メインリール3L,3C,3Rの回転が開始したときに送信される。
コマンド種別が「06H」である場合のコマンドは、リール停止コマンドである。このリール停止開始コマンドは、停止したメインリール3L,3C,3Rに対応するサブリール21L,21C,21Rの回転を停止することを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、メインリール3L,3C,3Rの回転が停止したときに送信される。
コマンド種別が「07H」である場合のコマンドは、表示役コマンドである。この表示役コマンドは、表示役に基づいて種々の装置の動作を行うことを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、表示役が決定したときに送信される。
コマンド種別が「08H」である場合のコマンドは、払出終了コマンドである。この払出終了コマンドは、メダルの払出終了に応じて種々の装置の動作を行うことを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、メダルの払出しが終了したときに送信される。
コマンド種別が「09H」である場合のコマンドは、ボーナス終了コマンドである。このボーナス終了コマンドは、ボーナス終了に応じて種々の装置の動作を行うことを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、ボーナスの作動が終了したときに送信される。
コマンド種別が「0AH」である場合のコマンドは、ボーナス開始コマンドである。このボーナス開始コマンドは、ボーナス開始に応じて種々の装置の動作を行うことを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、ボーナスの作動が開始したときに送信される。
コマンド種別が「0BH」である場合のコマンドは、入力状態コマンドである。この入力状態コマンドは、スタートレバー6や停止ボタン7L,7C,7Rの入力状態に応じて種々の装置の動作を行うことを主制御回路71側から副制御回路72側に指令するためのコマンドであり、スタートレバー6や停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたときに送信される。
図17〜図19を参照して、図16で説明した各種のコマンドのうち、メダル投入コマンド、スタートコマンド、及び入力状態コマンドが有するパラメータについて説明する。
図17は、メダル投入コマンドが有するパラメータを示す。メダル投入コマンドは、パラメータ1及びパラメータ2により構成され、パラメータ1には、メダルの投入枚数に対応するデータが格納され、パラメータ2には、設定値に対応するデータが格納される。
パラメータ1のビット0〜ビット5は、クレジットカウンタに対応する格納領域である。この格納領域には、クレジットカウンタの数値が2進数で格納される。例えば、クレジットカウンタの数値が「25」である場合、この「25」を2進数で示すと「011001」である。そのため、パラメータ1のビット0には「1」が格納され、ビット1には「0」が格納される。また、ビット2には「0」が格納され、ビット3には「1」が格納され、ビット4には「1」が格納され、ビット5には「0」が格納される。
パラメータ1のビット6及びビット7は、メダルの投入枚数に対応する格納領域である。この格納領域には、メダルの投入枚数の数値が2進数で格納される。例えば、メダルの投入枚数が「3」である場合、この「3」を2進数で示すと「11」である。そのため、パラメータ1のビット6には「1」が格納され、ビット7には「1」が格納される。
図18は、スタートコマンドが有するパラメータを示す。スタートコマンドは、パラメータ1〜パラメータ5により構成され、パラメータ1には、遊技状態に対応するデータが格納され、パラメータ3〜パラメータ5には、内部当籤役に対応するデータが格納される。なお、パラメータ2のビット0〜ビット7は、未使用の格納領域である。
具体的には、パラメータ1のビット0〜ビット6は、未使用の格納領域である。ビット7は、BBが持越役であることを示す格納領域である。
パラメータ2のビット0〜ビット7は、上述のように、未使用の格納領域である。
パラメータ3のビット0は、リプレイに対応する格納領域である。ビット1〜ビット6は、未使用の格納領域である。ビット7は、BBに対応する格納領域である。
パラメータ4のビット0は、ベル1に対応する格納領域である。ビット1は、ベル2に対応する格納領域である。ビット2は、ベル3に対応する格納領域である。ビット3は、ベル4に対応する格納領域である。ビット4は、スイカ1に対応する格納領域である。ビット5は、スイカ2に対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
パラメータ5のビット0は、角チェリー1に対応する格納領域である。ビット1は、角チェリー2に対応する格納領域である。ビット2は、角チェリー3に対応する格納領域である。ビット3は、角チェリー4に対応する格納領域である。ビット4は、中チェリー1に対応する格納領域である。ビット5は、中チェリー2に対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
図19は、入力状態コマンドが有するパラメータを示す。入力状態コマンドは、パラメータ1により構成され、スタートレバー6、左の停止ボタン7L、中央の停止ボタン7C、及び右の停止ボタン7Rのうち、実際に操作された装置に対応するデータが格納される。
パラメータ1のビット0は、左の停止ボタン7Lの入力操作に対応する格納領域である。ビット1は、中央の停止ボタン7Cの入力操作に対応する格納領域である。ビット2は、右の停止ボタン7Rの入力操作に対応する格納領域である。ビット3は、スタートレバー6の入力操作に対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
図20〜図31に示すフローチャートを参照して、主制御回路71の動作について説明する。
図20及び図21を参照して、メインCPU31が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
電源が投入されると、メインCPU31は、初期化処理を行い(ステップS1)、ステップS2に移る。この処理では、メインCPU31は、メインRAM33の記憶内容の初期化、入出力ポートの初期化などを行う。
ステップS2では、メインCPU31は、指定されたアドレス以下の格納領域のクリアし、ステップS3に移る。具体的には、メインCPU31は、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去・移動、メインRAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
ステップS3では、後に図22を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合、メインCPU31は、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理を行う。
ステップS4では、後に図23及び図24を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ8aS,8bS,8cSからの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。また、メインCPU31は、更新したBET数に基づいて開始操作が可能であるか否かを判別する処理を行う。
ステップS5では、乱数を抽出し、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS6に移る。このステップS5の処理で抽出された乱数値は、内部抽籤処理(後述の図25〜図27参照)において使用される。ステップS6では、後に図25〜図27を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS7に移る。ステップS7では、スタートコマンドをレジスタにセットし、ステップS8に移る。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役などの情報を含む。
ステップS8では、遊技時間管理タイマが「0」であるか否かを判別することで、前回の単位遊技から4.1秒が経過したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS10に移り、NOのときは、ステップS9に移る。ステップS9では、ウェイト時間を消化する処理を行い、ステップS10に移る。この処理では、前回のゲームが開始してから4.1秒経過するまでの間、遊技者によるスタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sの入力を無効にする処理を行う。ステップS10では、遊技時間管理タイマに4.1秒をセットし、図21のステップS11に移る。
図21のステップS11では、リール回転開始コマンドをレジスタにセットし、ステップS12に移る。ステップS12では、メインリール3L,3C,3Rの回転開始を要求し、ステップS13に移る。ステップS13では、後に図28を参照して説明するメインリール停止制御処理を行い、ステップS14に移る。この処理では、メインCPU31は、メインリール3L,3C,3Rの回転の停止に係る命令を実行する。ステップS14では、図柄組合せテーブル(図11参照)を参照し、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せに基づいて表示役やメダルの払出枚数などを決定し、ステップS15に移る。
ステップS15では、表示役成立コマンドをレジスタにセットし、ステップS16に移る。表示役コマンドは、ステップS14で決定された表示役のデータを含む。ステップS16では、メダル払出処理を行い、ステップS17に移る。この処理では、メインCPU31は、ステップS14の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
ステップS17では、ステップS14の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS18に移る。この処理では、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する処理を行う。ステップS18では、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS19に移り、NOのときはステップS20に移る。
ステップS19では、後に図29を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS20に移る。ステップS20では、後に図30を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS2に移る。
図22を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図20のステップS4に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図20のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
ステップS33では、ボーナス作動時テーブルに基づいて、RB作動時処理を行い、図20のステップS4に移る。RB作動時処理では、メインCPU31は、ボーナス作動時テーブル(図12参照)を参照して、RB作動中フラグをオンに更新するとともに、遊技可能回数カウンタに「12」を格納し、入賞可能回数カウンタに「8」を格納する。
これらステップS31〜ステップS33の処理が行われることにより、RB作動中フラグをオフに更新する条件が満たされRB作動中フラグがオフに更新された場合であっても、BB作動中フラグがオンである場合には、RB作動中フラグを再びオンに更新し、RB遊技状態を連続して作動させることができる。
図23及び図24を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。この処理では、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かがメインCPU31によって判別される。
初めに、メインCPU31は、デモ表示タイマに待ち時間として10秒をセットし(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、自動投入カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。「自動投入カウンタ」は、自動的に投入するメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。この判別がYESのときは、ステップS43に移り、NOのときは、ステップS44に移る。
ステップS43では、メダル通過許可の処理を行い、ステップS45に移る。ステップS44では、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写し、その後、自動投入カウンタをクリアする処理を行い、ステップS45に移る。「投入枚数カウンタ」は、投入されたメダルの枚数をメインCPU31が計数するために設けられたカウンタである。
ステップS45では、メダルの通過が検出されたか否かを判別する。この処理では、例えば、メダルセンサ10Sからの入力のチェックを行い、メダルセンサ10Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS46に移り、NOのときは、図24のステップS52に移る。
ステップS46では、作動中フラグ格納領域に格納されているデータに応じて投入最大値をセットし、ステップS47に移る。この処理では、作動中フラグ格納領域に格納されているデータに基づいて遊技状態を判別し、その判別結果が一般遊技状態である場合には、投入最大値として「3」をセットする。また、判別結果がRB遊技状態である場合には、投入最大値として「2」をセットする。
ステップS47では、投入枚数カウンタの値が投入最大値であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS48に移る。ステップS48では、投入枚数カウンタの値に「1」を加算し、ステップS49に移る。ステップS49では、有効ラインカウンタに「8」を格納し、ステップS50に移る。
ステップS50では、メダル投入コマンドをレジスタにセットし、ステップS51に移る。ステップS51では、クレジットカウンタの値に「1」を加算し、図24のステップS52に移る。
図24のステップS52では、投入枚数カウンタの値が投入最大値であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS55に移り、NOのときは、ステップS53に移る。ステップS53では、デモ表示タイマが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、図23のステップS45に移る。
ステップS54では、デモ表示コマンドをレジスタにセットし、図23のステップS45に移る。
ステップS55では、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判別する。具体的には、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS56に移り、NOのときは、図23のステップS45に移る。ステップS56では、メダル通過禁止の処理を行い、図20のステップS5に移る。
図25〜図27を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて内部抽籤テーブルの種別及び抽籤回数を決定し(ステップS61)、ステップS62に移る。
ステップS62では、乱数値格納領域に格納された乱数値を判定用乱数値としてレジスタにセットし、当籤番号の初期値として「1」をセットし、ステップS63に移る。ステップS63では、複数種類設けられた内部抽籤テーブル(図7及び図8参照)のうち、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得し、ステップS64に移る。
ステップS64では、桁かりが行われたか否かを判別する。この処理では、メインCPU31は、レジスタにセットされた判定用乱数値から抽籤値を減算し、その結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS69に移り、NOのときは、ステップS65に移る。
ステップS65では、ステップS64の処理で減算した値を新たな判定用乱数値としてレジスタにセットし、ステップS66に移る。ステップS66では、当籤番号を「1」加算し、抽籤回数を「1」減算し、ステップS67に移る。ステップS67では、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS68に移り、NOのときは、ステップS63に移る。ステップS68では、小役・リプレイ用データポインタとして「0」をセットし、ボーナス用データポインタとして「0」をセットし図26のステップS70に移る。ステップS69では、参照している内部抽籤テーブルの当籤番号に対応する小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得し、図26のステップS70に移る。
図26のステップS70では、小役・リプレイ用データポインタの値が「6」未満であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、ステップS72に移る。ステップS71では、内部当籤役格納領域1〜3のうち、当たり要求フラグを格納する内部当籤役格納領域として内部当籤役格納領域1を指定し、ステップS75に移る。
ステップS72では、小役・リプレイ用データポインタの値が「8」未満であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS73に移り、NOのときは、ステップS74に移る。ステップS73では、内部当籤役格納領域1〜3のうち、当たり要求フラグを格納する内部当籤役格納領域として内部当籤役格納領域2を指定し、ステップS75に移る。ステップS74では、内部当籤役格納領域1〜3のうち、当たり要求フラグを格納する内部当籤役格納領域として内部当籤役格納領域3を指定し、ステップS75に移る。
ステップS75では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図9参照)を参照し、ステップS69の処理で取得した小役・リプレイ用データポインタに対応する当たり要求フラグを取得し、ステップS76に移る。ステップS76では、ステップS75の処理で取得した当たり要求フラグを、ステップS70〜ステップS74の処理を通じて指定した内部当籤役格納領域に格納し、図27のステップS77に移る。
図27のステップS77では、持越役格納領域の値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS78に移り、NOのときは、ステップS80に移る。ステップS78では、ボーナス用データポインタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS80に移り、NOのときは、ステップS79に移る。
ステップS79では、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図10参照)を参照し、ステップS69の処理で取得したボーナス用データポインタに対応する当たり要求フラグを取得し、この取得した当たり要求フラグを持越役格納領域に格納し、ステップS80に移る。
ステップS80では、持越役格納領域に格納されている値と内部当籤役格納領域3に格納されている値との論理和を内部当籤役格納領域3に格納し、図20のステップS7に移る。このステップS80の処理により、いったんBBが内部当籤役として決定されると、決定した役が表示役として成立するまでの間、その決定した役が常に内部当籤役として持ち越される。
図28を参照して、メインリール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効な停止ボタン7L,7C,7R、言い換えると、無効化されていない停止ボタン7L,7C,7Rが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときはステップS91を繰り返す。ステップS92では、押圧操作されたストップボタンが再び押圧操作されることを無効化し、ステップS93に移る。ステップS93では、後述のチェック回数として「5」をセットし、ステップS94に移る。
ステップS94では、図柄カウンタに対応する図柄位置から移動できる図柄位置のうち最も優先順位の高い図柄位置を検索し、ステップS95に移る。「図柄カウンタ」は、メインリール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するメインリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタであり、図柄カウンタの値は、メイン表示窓4L,4C,4Rの中段の図柄停止位置に位置している図柄のコードナンバーに対応している。
最も優先順位の高い図柄位置の検索は、次のようにして行う。まず、チェック回数として「5」がセットされている場合、図柄カウンタの値+0に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+1に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+2に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+3に対応する図柄位置、図柄カウンタの値+4に対応する図柄位置の5通りの図柄位置について、内部当籤役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置であるか否かを検索する。そして、有効ラインに沿って停止可能な図柄位置が1つである場合、この停止可能な図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
有効ラインに沿って停止可能な図柄位置が複数である場合、順位付けは次のようにして行う。リプレイに対して最も高い優先順位、BBに対して次に高い優先順位、他の役に対して最も低い優先順位が規定されている。このように優先順位が規定されているのは、遊技者の射幸心をあおらないようにしつつ、ボーナスに対応する図柄組合せを構成する図柄を優先して停止させるためである。そこで、有効ラインに沿って停止可能な複数の図柄位置のうち、最も順位が高い役に対応する図柄組合せを構成する構成図柄が有効ラインに沿って停止可能な図柄位置を、最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
また、有効ラインに沿って停止可能な図柄位置がない場合、いずれの役も成立しない図柄位置を最も優先順位の高い図柄位置として決定する。
ステップS95では、ステップS94の処理で検索した結果に基づいて滑りコマ数を決定し、ステップS96に移る。この処理では、メインCPU31は、回転するメインリール3L,3C,3RがステップS94の処理で決定した図柄位置で停止するような滑りコマ数を決定する処理を行う。ステップS96では、停止制御位置待ちへ移行し、ステップS97に移る。この処理では、メインCPU31は、メインリール3L,3C,3Rの図柄位置がステップS94の処理で決定した図柄位置になるまでメインリール3L,3C,3Rの停止を待つ処理を行う。
ステップS97では、リール停止コマンドをレジスタにセットし、ステップS98に移る。このリール停止コマンドは、停止したリールの種別、停止した図柄の位置などの情報を含む。ステップS98では、停止ボタン7L,7C,7Rのうち、押圧操作が可能な停止ボタンがあるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS91に移り、NOのときは、図21のステップS14に移る。
図29を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS101)。この判別がYESのときは、ステップS103に移り、NOのときは、ステップS102に移る。ステップS102では、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS105に移り、NOのときは、ステップS103に移る。
ステップS103では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS104に移り、NOのときは、ステップS109に移る。ステップS104では、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときはステップS105に移り、NOのときは、ステップS107に移る。
ステップS105では、BB終了時処理を行い、ステップS106に移る。BB終了時処理では、まず、メインCPU31は、BB作動中フラグをオフにセットする処理を行う。この処理では、作動中フラグ格納領域のビット7を「0」に更新する。また、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタを「0」にセットする処理を行う。
ステップS106では、ボーナス終了コマンドをレジスタにセットし、図21のステップS20に移る。ステップS107では、入賞可能回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS108に移る。ステップS108では、入賞可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS111に移り、NOのときは、ステップS109に移る。
ステップS109では、遊技可能回数カウンタの値を「1」減算し、ステップS110に移る。ステップS110では、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS111に移り、NOのときは、図21のステップS20に移る。ステップS111では、RB終了時処理を行い、図21のステップS20に移る。RB終了時処理では、まず、メインCPU31は、RB作動中フラグをオフにセットする処理を行う。この処理では、作動中フラグ格納領域のビット6を「0」に更新する。また、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを「0」にセットする処理を行う。この処理が行われることで、レギュラーボーナスゲーム(RB遊技状態)の作動が終了する。
図30を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役がBBであるか否かを判別する(ステップS121)。この判別がYESのときは、ステップS122に移り、NOのときは、ステップS125に移る。ステップS122では、ボーナス作動時テーブル(図12参照)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS123に移る。BB作動時処理では、作動中フラグ格納領域のビット7を「1」に更新することでBB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタに「345」をセットする。
ステップS123では、持越役格納領域をクリアし、ステップS124に移る。この処理では、メインCPU31は、持越役格納領域を「00000000」にセットする。ステップS124では、ボーナス開始コマンドをレジスタにセットし、図20のステップS2に移る。
ステップS125では、表示役がリプレイであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS126に移り、NOのときは、図20のステップS2に移る。ステップS126では、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタの値に複写し、図20のステップS2に移る。
図31を参照して、主制御回路71のメインCPU31の制御による定期割込処理について説明する。定期割込処理は、1.1173msごとに行われる。
初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行い(ステップS131)、ステップS132に移る。ステップS132では、入力ポートチェック処理を行い、ステップS133に移る。ステップS133では、入力状態コマンドの設定処理を行い、ステップS134に移る。このステップS133では、スタートレバー6や、停止ボタン7L,7C,7Rの入力状態のチェックを行い、入力状態に対応する入力状態コマンドをレジスタにセットする。
ステップS134では、通信データ送信処理を行い、ステップS135に移る。この処理により、レジスタにセットされていた各種コマンドが副制御回路72に送信される。ステップS135では、メインリール制御処理を行い、ステップS136に移る。この処理により、メインCPU31は、図21のステップS12で行われた全メインリール3L,3C,3Rの回転開始の要求に応じてメインリール3L,3C,3Rの回転が開始する制御を行う。また、メインCPU31は、有効な停止ボタン7L,7C,7Rの押圧操作に応じて、押圧操作した停止ボタン7L,7C,7Rに対応するメインリール3L,3C,3Rをメインリール停止制御処理(図28参照)によって決定した停止制御位置で停止する制御を行う。
ステップS136では、ランプ・7SEG駆動処理を行い、ステップS137に移る。ステップS137では、タイマ管理処理を行い、ステップS138に移る。ステップS138では、レジスタを復帰し、定期割込処理を終了する。
図32は、各サブリール21L,21C,21Rの外周面に描かれた複数の種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄列の左側には、説明の便宜上、各図柄に対応してコードナンバー「00」〜「20」が付されている。
各サブリール21L,21C,21Rには、「タコ(図柄211)」、「白7(図柄212)」、「BAR(図柄213)」、「チェリー(図柄214)」、「プラム(図柄215)」、「スイカ(図柄216)」、及び「壷(図柄217)」のうちの複数の図柄(装飾図柄)で構成される図柄列が表わされている。各サブリール21L,21C,21Rは、基本的に、図柄列が図32に示す矢印方向に移動するように回転する。
図33の(1)は、サブリール21L,21C,21Rとサブ表示窓22L,22C,22Rとの関係を示す。
図33の(1)に示すように、各サブ表示窓22L,22C,22Rには、各サブリール21L,21C,21Rに配置された図柄が表示される。より詳細には、サブリール21L,21C,21Rの回転が停止したときには、左サブ表示窓22Lの上段、左サブ表示窓22Lの中段、左サブ表示窓22Lの下段、中サブ表示窓22Cの上段、中サブ表示窓22Cの中段、中サブ表示窓22Cの下段、右サブ表示窓22Rの上段、右サブ表示窓22Rの中段、及び右サブ表示窓22Rの下段の各位置に各サブリール21L,21C,21Rに配置された連続する3個の図柄が表示される。すなわち、サブリール21L,21C,21Rの回転が停止したときには、サブ表示窓22L,22C,22Rには、合計9個の図柄が表示される。
図33の(2)は、サブリール21L,21C,21Rとサブ表示窓22L,22C,22Rとサブ表示窓22L,22C,22Rの有効ラインとの関係を示す。
本実施例では、サブ表示窓22L,22C,22Rの有効ラインとして、有効ライン1〜有効ライン5を設けている。例えば、有効ライン1は、左サブ表示窓22Lの上段、中サブ表示窓22Cの上段、及び右サブ表示窓22Rの上段の各位置を結ぶラインである。なお、各有効ラインは、投入操作が行われることを条件に有効化されるが、有効ラインは、視認されるように構成されてもよいし、視認されないように構成されてもよい。
このように、サブ表示窓22L,22C,22Rでは、メイン表示窓4L,4C,4Rでの有効ラインとは異なり、有効ラインを全て直線で構成するようにした。遊技者にとってみれば、メイン表示窓4L,4C,4Rを通じて図柄を視認する場合に比べ、サブ表示窓22L,22C,22Rを通じて図柄を視認する方が、有効ラインに沿って表示される図柄組合せが内部当籤役に対応するか否かの判別を行いやすい。したがって、遊技者は、サブ表示窓22L,22C,22Rで表示される図柄を見ながら単位遊技を進めていくことになる。
さらに、サブ表示窓22L,22C,22Rでの有効ラインの本数を5本とし、メイン表示窓4L,4C,4Rでの有効ラインの本数である8本よりも少なくしているので、サブ表示窓22L,22C,22Rを通じて図柄を視認する場合、有効ラインに沿って表示される図柄組合せが内部当籤役に対応するか否かの判別がさらに容易になる。
図34を参照して、サブリールの図柄組合せテーブルについて説明する。
このテーブルによると、内部当籤役に対応する図柄組合せがメイン表示窓4L,4C,4Rの有効ライン上に並んだときに、サブ表示窓22L,22C,22Rの有効ライン上に並ぶ図柄組合せは、内部当籤役の総称ごとに定められている。
例えば、内部当籤役が角チェリー1〜4、中チェリー1、2のいずれかである場合、これらの総称はチェリーであり、このチェリーに対応してサブ表示窓22L,22C,22Rの有効ライン上に並ぶ図柄組合せとして、「チェリー−ANY−ANY」が定められている。したがって、内部当籤役が角チェリー1〜4、中チェリー1、2のいずれかであって、その内部当籤役に対応する図柄組合せがメイン表示窓4L,4C,4Rの有効ライン上に並ぶと、サブ表示窓22L,22C,22Rの有効ライン上には、「チェリー−ANY−ANY」が並ぶ。
また、例えば、内部当籤役がベル1〜4のいずれかである場合、これらの総称はベルであり、このベルに対応してサブ表示窓22L,22C,22Rの有効ライン上に並ぶ図柄組合せとして、「プラム−プラム−プラム」が定められている。したがって、内部当籤役がベル1〜4のいずれかであって、その内部当籤役に対応する図柄組合せがメイン表示窓4L,4C,4Rの有効ライン上に並ぶと、サブ表示窓22L,22C,22Rの有効ライン上には、「プラム−プラム−プラム」が並ぶ。
図35は、4thリール23の外周面に描かれた複数の種類の絵柄が6個配列された絵柄列を示している。各絵柄列の上側には、説明の便宜上、各絵柄に対応してコードナンバー「00」〜「05」が付されている。
4thリール23には、「ハズレ(絵柄221)」、「チャンス(図柄222)」、「ナビゲーション(図柄223)」、「ボーナス(図柄224)」、「チャンスゾーン(図柄225)」、の「END(図柄226)」の絵柄で構成される絵柄列が表されている。なお、4thリール23は、絵柄列が図35に示す矢印のいずれかの方向に移動するように回転する。
図36は、副制御回路72の構成と、副制御回路72に電気的に接続するアクチュエータである周辺装置と、主制御回路71と、主中継回路71aと、副中継回路72aと、サブリール制御回路110と、4thリール制御回路120と、を含む回路構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71を構成する基板とは異なる基板上に構成されている。なお、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から主中継回路71a及び副中継回路72aを介して副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72から主制御回路71へコマンド、情報などが送信されることはない。
副制御回路72は、基板上に配置されたマイクロコンピュータ80を主たる構成とする。マイクロコンピュータ80は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83で構成される。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、サブROM82に記憶されたプログラムを実行して、各アクチュエータの動作を直接的又は間接的に制御する。サブCPU81には、時刻を示し又は時間を測定するためにパルスを発生するクロックパルス発生回路84と分周器85とが接続されている。なお、乱数を発生する乱数発生器と発生した乱数から乱数値を抽出するサンプリング回路とがサブCPU81に接続される構成を採用してもよいし、サブCPU81により乱数の発生及び乱数値の抽出が実行される構成を採用してもよい。
サブROM82は、後述の図38〜図41に示すフローチャートの内容をサブCPU81が実行するためのプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。サブROM82は、データバス切離回路95及びアドレスバス切離回路96を介してサブCPU81に接続されている。そして、サブCPU81は、サブROM82に格納されているデータを読み出すときには、サブROM82のセレクト端子Sに信号を出力するとともに、データバス切離回路95の出力イネーブル端子E及びアドレスバス切離回路96の出力イネーブル端子Eに信号を出力する。なお、データバス切離回路95の出力イネーブル端子E又はアドレスバス切離回路96の出力イネーブル端子Eにハイレベルの信号が入力されているときには、サブCPU81とサブROM82との間は電気的に絶縁された状態となり、サブCPU81は、サブROM82に格納されているデータを読み出すことができない。
他方、サブROM82には、音源IC92が接続されている。音源IC92は、マイクロコンピュータ80から送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ93に出力する。パワーアンプ93は増幅器であり、このパワーアンプ93にはスピーカ25L,25R,26が接続されている。パワーアンプ93は、音源IC92から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ25L,25R,26から出力させる。なお、サブROM82には、音源を生成するための音データなどが格納されている。また、図示は省略するが、マイクロコンピュータ80には、音量調節部が接続されている。マイクロコンピュータ80は、音量調節部が送信する信号に基づいて、スピーカ25L,25Rから出力される音の音量を調節する制御を行う。
より詳細には、音源IC92は、コントロール端子C、バス制御端子Z、及びリセット端子Rを備えている。音源IC92は、コントロール端子Cを介して入力される信号に基づいて、スピーカ25L,25R,26から音を出力させる制御を行う。音源IC92は、バス制御端子Zに入力される信号がロウレベルの信号であるときには、音源IC92とサブROM82との間の接続が有効化され、サブROM82に格納されているデータを読み出すことができる。他方、音源IC92は、バス制御端子Zに入力される信号がハイレベルの信号であるときには、音源IC92とサブROM82との間の接続が電気的に絶縁された状態にされ、サブROM82に格納されているデータを読み出すことができない。なお、音源IC92は、リセット端子Rにハイレベルの信号が入力されると、動作を開始する。
つまり、サブCPU81がサブROM82に格納されているデータを読み出すことが許容される場合には、データバス切離回路95の出力イネーブル端子E及びアドレスバス切離回路96の出力イネーブル端子Eにロウレベルの信号が入力され、サブCPU81とサブROM82とが電気的に接続された状態にされ、音源IC92のバス制御端子Zにハイレベルの信号が入力され、音源IC92とサブROM82との電気的な接続が絶たれる。他方、音源IC92がサブROM82に格納されているデータを読み出すことが許容される場合には、データバス切離回路95の出力イネーブル端子E及びアドレスバス切離回路96の出力イネーブル端子Eにハイレベルの信号が入力され、サブCPU81とサブROM82とが電気的な接続が絶たれた状態にされ、音源IC92のバス制御端子Zにロウレベルの信号が入力され、音源IC92とサブROM82との電気的に接続される。すなわち、実施例では、サブCPU81及び音源IC92の両方が同時にサブROM82に格納されているデータを読み出すことができない構成を採用している。
なお、セレクト端子S及びバス制御端子Zは、分断回路94に接続されている。分断回路94は、セレクト端子Sに入力される信号がロウレベルの信号であり、かつバス制御端子Zに入力される信号もロウレベルの信号であるならば、サブCPU81が不能な状態にあると判別し、データバス切離回路95及びアドレスバス切離回路96に対してハイレベルの信号を出力する。これにより、サブCPU81とサブROM82との間は電気的に絶縁された状態となる。すなわち、分断回路94は、サブCPU81がサブROM82に格納されているデータを読み出すことをできなくする機能を有している。
サブRAM83は、サブCPU81がプログラムを実行する場合に、一時的に情報を記憶するための手段として設けられる。サブRAM83には、後述の演出データなど、種々の情報が格納される。
本実施例では、周辺装置として、メインリール3L,3C,3Rの各々に対応して設けられたメインリールバックランプ102L,102C,102Rなどを設けている。例えば、メインリールバックランプ102L,102C,102Rの点灯及び消灯は、ランプ駆動回路101により管理される。このランプ駆動回路101は、副中継回路72aを介してサブCPU81に接続されている。
サブリール制御回路110において、マイクロコンピュータ80からの信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、サブリール21L,21C,21Rの各々に対応して設けられたサブリールバックランプ112L,112C,112Rと、サブリール21L,21C,21Rを回転させるステッピングモータ114L,114C,114Rと、がある。
さらに、サブリール制御回路110には、サブリールバックランプ112L,112C,112Rの点灯及び消灯を管理するランプ駆動回路111と、ステッピングモータ114L,114C,114Rによるサブリール21L,21C,21Rの回転の動作を所定のパルスを出力することにより制御するモータ駆動回路113と、が副中継回路72aを介してサブCPU81に接続されている。また、マイクロコンピュータ80が信号を発生するためにマイクロコンピュータ80へ送信される信号を発生する手段として、リール位置検出回路115がある。
4thリール制御回路120において、マイクロコンピュータ80からの信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、4thリール23に対応して設けられた4thリールバックランプ122と、4thリール23を回転させるステッピングモータ124と、がある。
さらに、4thリール制御回路120には、4thリールバックランプ122の点灯及び消灯を管理するランプ駆動回路121と、ステッピングモータ124による4thリール23の回転の動作を所定のパルスを出力することにより制御するモータ駆動回路123と、が副中継回路72aを介してサブCPU81に接続されている。また、マイクロコンピュータ80が信号を発生するためにマイクロコンピュータ80へ送信される信号を発生する手段として、リール位置検出回路125がある。
図37を参照して、リール回転順序決定テーブルについて説明する。
リール回転順序決定テーブルは、内部当籤役に応じて、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々の回転を開始する順序を規定した情報を備えている。
例えば、内部当籤役として角チェリー1〜4のいずれかが決定された場合には、まず、左サブリール21Lが回転を開始する。次に、中サブリール21Cが回転を開始し、次に、右サブリール21Rが回転を開始し、次に、4thリール23が回転を開始する。すなわち、角チェリー1〜4のいずれかが内部当籤役の場合には、左サブリール21L、中サブリール21C、右サブリール21R、4thリール23の順番に、回転が開始される。
これに対して、ベル1〜4のいずれかが内部当籤役の場合には、中サブリール21C、右サブリール21R、左サブリール21L、4thリール23の順番に、回転が開始される。
図38を参照して、主基板通信タスクについて説明する。この主基板通信タスクは、主制御回路71に設けられたメインCPU31から送信される各種のコマンドに基づいて、副制御回路72のサブCPU81が行う処理である。
初めに、サブCPU81は、送信メッセンジャーキューの初期化を行い(ステップS201)、ステップS202に移る。ステップS202では、コマンド受信のチェックを行い、ステップS203に移る。ステップS203では、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS204に移り、NOのときは、ステップS202に移る。
ステップS204では、受信したコマンドのパラメータから内部当籤役、遊技状態、設定値、RTゲーム数カウンタの値などの遊技情報を作成し、ステップS205に移る。ステップS205では、作成した遊技情報をメッセージキューに格納し、ステップS206に移る。ステップS206では、後に図39を参照して説明する受信コマンド解析処理を行い、ステップS202に移る。
図39を参照して、受信コマンド解析処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、メインCPU31からリール回転開始コマンドを受信した時であるか否かを判別する(ステップS211)。この判別がYESのときは、ステップS212に移り、NOのときは、ステップS213に移る。ステップS212では、後に図40を参照して説明するリール回転開始コマンド受信時処理を行い、図38のステップS202に移る。
ステップS213では、メインCPU31からリール停止コマンドを受信した時であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS214に移り、NOのときは、ステップS215に移る。ステップS214では、後に図41を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行い、図38のステップS202に移る。
ステップS215では、受信したコマンドに対応する処理を実行し、図38のステップS202に移る。
図40を参照して、リール回転開始コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、RB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS221)。この判別がYESのときは、ステップS222に移り、NOのときは、ステップS230に移る。
ステップS222では、リール回転順序決定テーブル(図37参照)を参照して、内部当籤役に応じて、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々の回転を開始する順序を決定し、ステップS223に移る。
ステップS223では、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23のうち回転順序が1番目のものの回転を開始させ、ステップS224に移る。ステップS224では、0.5秒間のウェイト処理を行い、ステップS225に移る。
ステップS225では、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23のうち回転順序が2番目のものの回転を開始させ、ステップS226に移る。ステップS226では、0.5秒間のウェイト処理を行い、ステップS227に移る。
ステップS227では、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23のうち回転順序が3番目のものの回転を開始させ、ステップS228に移る。ステップS228では、0.5秒間のウェイト処理を行い、ステップS229に移る。
ステップS229では、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23のうち回転順序が4番目のものの回転を開始させ、図38のステップS202に移る。
ステップS230では、サブリール21L,21C,21Rの全ての回転を同時に開始させ、図38のステップS202に移る。
以上のリール回転開始コマンド処理よれば、例えばRB遊技状態であって内部当籤役がスイカ1の場合には、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23は、以下のように夫々の回転を開始する。まず、ステップS223において、4thリール23が回転を開始する。次に、4thリール23が回転を開始してから0.5秒が経過した後、ステップS225において、左サブリール21Lが回転を開始する。次に、左サブリール21Lが回転を開始してから0.5秒が経過した後、ステップS227において、中サブリール21Cが回転を開始する。次に、中サブリール21Cが回転を開始してから0.5秒が経過した後、ステップS229において、右サブリール21Rが回転を開始する。以上によれば、RB遊技状態において、内部当籤役は、4thリール23、左サブリール21L、中サブリール21C、右サブリール21Rの順番に回転を開始するスイカ1又はスイカ2のいずれかであることを報知できる。
図41を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、サブリール21L,21C,21Rのうち回転中のものがあるか否かを判別する(ステップS241)。この判別がYESのときは、ステップS242に移り、NOのときは、図38のステップS202に移る。ステップS242では、リール停止コマンドを受信したのは第1停止操作が行われたことによるものか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS243に移り、NOのときは、ステップS244に移る。ステップS243では、4thリール23の回転を停止し、ステップS244に移る。ステップS244では、サブリール21L,21C,21Rのうち押圧操作された停止ボタンに対応するものの回転を停止し、ステップS241に移る。ここで、上述のように、本実施例では、遊技機1は、サブリール21L,21C,21Rの回転とメインリール3L,3C,3Rの回転との同期をとっている。このため、サブリール21L,21C,21Rの夫々の回転の停止は、メインリール3L,3C,3Rの夫々の回転の停止と同期を取って行われる。
以上、遊技機1によれば、RB遊技状態において、遊技者によりスタートレバー6が操作されると、内部当籤役に応じた順序で、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々が回転を開始する。このため、RB遊技状態において、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々が回転を開始する順序により、内部当籤役を報知できる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
上述の実施例では、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々が回転するタイミングを異ならせる条件として、RB遊技状態であることを採用したが、これに限らない。例えば、BB作動中フラグがオフに更新されてから所定回数の単位遊技が終了するまでの期間や、BB作動中フラグがオフに更新されてからオンに更新されるまでの間に行われた単位遊技の回数が所定回数に達してから所定回数の単位遊技が終了するまでの期間であることを採用してもよい。また、遊技者によりメダル投入口5に投入されたメダルの総数と、メダル払出口14から払出したメダルの総数と、の差である差枚数が所定の枚数になってから所定回数の単位遊技が終了するまでの期間であることを採用してもよい。
なお、上述の実施例において、RB遊技状態において、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々が回転を開始するタイミングは、遊技者によりスタートレバー6が操作されることによりメインリール3L,3C,3Rが同時に回転を開始してから、これらメインリール3L,3C,3Rが一定の速度で回転するまでの期間であることが好ましい。
具体的には、RB遊技状態において、メインリール3L,3C,3Rが同時に回転を開始してから1.5秒が経過した後、これらメインリール3L,3C,3Rが一定の速度で回転することが好ましい。これによれば、RB遊技状態において、メインリール3L,3C,3Rが同時に回転を開始してから、これらメインリール3L,3C,3Rが一定の速度で回転するまでの期間に、サブリール21L,21C,21R及び4thリール23の夫々の回転を開始させることができる。
また、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。