JP2014219632A - 偏光解消フィルム及びそれを用いた視認性改善方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明では、位相差を有する延伸フィルムを、液晶表示装置の表側偏光板の吸収軸に対して、位相差フィルムの遅相軸(高屈折率)を約45度に傾けて配置することで偏光解消を行い、透過光の波長分散に伴う着色や着色ムラを、該位相差フィルムに積層した偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層で解消するものである。
【解決手段】 本発明の偏光解消フィルムは、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層と、位相差を有する延伸フィルムとを積層したフィルムであって、ヘイズが10〜50%の範囲にあることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示装置に装着することにより、それから発する直線偏光を非偏光に変換することができる偏光解消フィルムと、それを使うことによる視認性改善方法に関するものである。
現在、大型テレビからパソコン、携帯電話やスマートフォン、カーナビ、家電器具等の表示装置として液晶表示装置が多く使用されているが、これらの液晶表示装置では少なくとも表面に偏光板が配置されているため、これから発する光は直線偏光となっている。強い光から目を保護するためにサングラスを着用することがあるが、このサングラスとして偏光サングラスを選定した場合、見る角度や首の傾け方によっては、液晶表示装置の画面が暗くなって文字や画像を認識できなくなる場合がある。特にカーナビ等を見る場合には、安全上重大な問題を引き起こす可能性があるため、これまでに多くの解決策が提案されてきた。最も一般的なものとしては、液晶表示装置の前面にλ/4波長板を配置して直線偏光を円偏光に返還する方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。λ/4波長板とは明示されていないが、それに近い位相差を有するフィルムを配置する特許も出願されている(例えば、特許文献3、4参照)。一方、位相差が4000nm以上、もしくは3000〜30000と極端に大きいフィルムを使用するという提案もなされている(例えば、特許文献5、6参照)。また、複数の複屈折微粒子を分散状態で含む透光性樹脂層により偏光解消を図るという方法(例えば、特許文献7参照)や、特定の方法で作製された偏光解消性を有するポリアミド微粒子を用いた光学フィルムも提案されている(例えば、特許文献8、9参照)。
特公昭56−36406号公報 特許第2940031号公報 再表2009/139200号公報 特開2010−44200号公報 特許第3105374号公報 特開2012−230390号公報 特開2010−91655号公報 特許第5146313号公報 WO 2011/132680A1
特許文献1、2に示されるλ/4波長板というのは、ある波長の1/4の位相差を有する板(フィルム)を意味するものである。ここで位相差というのは、フィルムの面内方向の屈折率をn、n(n>n)、フィルムの厚さをdとした時に、屈折率差(Δn=n−n)と厚さdとの積(Re=Δn×d)で表される量であり、通常nmで表示される。λ/4波長板の位相差は、λを視感度曲線のピークである555nmとすると、約140nmとなる。この位相差を有するフィルムのx軸方向を偏光板の偏光軸に対して45度傾けて配置すると、偏光板を透過した直線偏光がλ/4波長板を透過することで円偏光に変換される。但し、これはある特定の波長の光に対してだけであって、その他の波長の光は長軸の向きがそれぞれ異なる楕円偏光となる。従って、λ/4波長板を透過した様々な波長の楕円偏光を含む光を偏光サングラスを通して観察すると、最も透過率の高い波長の光を感じるため画面が着色して見えることになる。また、液晶表示装置を斜めから見る場合には、面内方向の屈折率だけでなく厚さ方向の屈折率nによる位相差も発生することになり、特に画面サイズが大きい場合には虹色の縞模様(着色ムラ)が見えたりすることもある。
特許文献5、6では、可視光のそれぞれの色を示す波長の光が、極めて大きな位相差を有するフィルムを通過することで、楕円偏光の長軸の向きも様々な方位に分散されるために、着色を防ぐことが出来るとしている。しかし、この方法でもバックライトの光源の種類を問わず、あらゆる角度から見ても着色や着色ムラを完全になくすことは出来ない。また、このような大きな位相差を発現するフィルムを作ろうとすると、製造方法が特殊で困難であると共に、高価なものになる。
一方、特許文献7では、複屈折を有する微粒子が色々な方向に分散されているため、着色の少ない偏光解消性を示すことが出来るものと思われる。更に、特許文献8、9に記載されている微粒子は、複屈折を示すヒダが様々な方向に成長した構造になっているため、特に着色の少ない偏光解消性能が高いものである。しかしながら、これらの複屈折を示す微粒子を、光学的に等方な透光性樹脂中に分散した場合、両者の屈折率を完全に一致させることが原理的に出来ないため、どうしてもヘイズが高くなってしまう。このため、これを液晶表示装置前面に配置した場合には、画像がぼけて見えるという問題があった。
本発明は、液晶表示装置を偏光サングラスを掛けて見る場合に発生する不具合を解消するために、液晶表示装置に装着することにより、それから発する直線偏光を非偏光に変換することができる偏光解消フィルムと、それを使うことによる視認性改善方法を提供する。特に、簡易な方法で安価に製造することが出来る、着色ムラの少ない偏光解消フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、位相差を有する延伸フィルムを、液晶表示装置の表側偏光板の吸収軸に対して、位相差フィルムの遅相軸(高屈折率)を約45度に傾けて配置することで偏光解消を行い、透過光の波長分散に伴う着色や着色ムラを、該位相差フィルムに積層した偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層で解消する。
具体的に本発明の第1の発明は、位相差を有する延伸フィルムと、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層とを積層したフィルムであって、ヘイズが10〜50%の範囲にあることを特徴とする偏光解消フィルムである。
第2の発明は、上記の偏光解消性微粒子が、ポリアミドからなる球晶構造の多孔質微粒子であることを特徴とするものである。
更に、第3の発明は、バックライト光源と、液晶セルと、液晶セルの視認側に配した偏光板とを少なくとも有する液晶表示装置において、前記偏光板の視認側に、位相差を有する延伸フィルムを、前記偏光板の吸収軸と前記延伸フィルムの遅相軸とのなす角が約45度となるように配してあり、前記延伸フィルムの視認側に偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層を積層していることを特徴とする液晶表示装置の視認性改善方法を与えるものである。
本発明では、位相差を有する延伸フィルムを、液晶表示装置の表側偏光板の吸収軸に対して、位相差フィルムの遅相軸(高屈折率)を約45度に傾けて配置することで偏光解消を行い、透過光の波長分散に伴う着色や着色ムラを、該位相差フィルムに積層した偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層で解消するものである。位相差フィルムと偏光解消性微粒子とは既に公知の材料であるが、本発明者はこれを組み合わせることにより、低ヘイズで着色や着色ムラのない偏光解消を実現できることを見出したものである。
図1はカラー輝度計を使ってサンプルフィルムにおける偏光解消の性能を評価するための説明図である。 図2は比較例1で得たサンプルフィルムにおける色ムラ発生状況の観察写真である。 図3は実施例2で得たサンプルフィルムにおける色ムラ発生状況の観察写真である。
本発明で使用する延伸フィルムの位相差としては、586.5nmの波長で測定した位相差が2000〜30000nmの範囲が好ましく、3000〜10000nmがより好ましい。位相差が2000nmより小さい場合は強い着色が避けられず、また30000nmを超えるフィルムは製造するのに困難を生じるので好ましくない。また、延伸フィルムの厚さとしては10〜200μm程度が好ましく、これよりも薄いとハンドリング性が悪く、厚すぎると重くて高価になるばかりでなく液晶表示装置への装着が不自由になるので好ましくない。
本発明で使用する位相差を有する延伸フィルムの材質としては、ポリエステル樹脂(PET、PEN)、ポリカーボネート樹脂(PC)、シクロオレフィン樹脂(COP)、ポリオレフィン樹脂(PE、PP)などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
延伸フィルムは通常のフィルム延伸法で作製されるが、広幅で均一な位相差を持たせることは難しく、幅方向の端部と中央部分とではどうしても位相差に違いを生じるものである。特に端部には光学歪みが発生し易く、上述の着色ムラが強まる傾向があるが、本発明では偏光解消性微粒子によりこれを解消することが出来る。
本発明の偏光解消性微粒子としては、特許文献7に記載されている複屈折微粒子も使用できるが、特許文献8,9に記載されているポリアミドからなる球晶構造の多孔質微粒子が好適である。この微粒子は、複屈折を示すヒダが様々な方向に成長した構造になっており、光拡散性も有するため、可視光の広い波長の光に対して偏光解消性を示し、且つ着色や着色ムラを大きく低減することが出来るものである。
このポリアミドからなる偏光解消性微粒子は、ポリアミドを良溶媒に溶解した後、溶液のポリアミドに対する溶解度を下げ、ポリアミドを析出させることによって製造することができる。好ましい方法としては、低温ではポリアミドの非溶媒であるが、高温にてポリアミドを溶解する溶媒を用い、高温のポリアミド溶液の温度を降下させることでポリアミドを析出させることができる。より好ましい方法として、室温付近でポリアミドを良溶媒中に溶解させ、これに非溶媒を混合することでポリアミドを析出させて製造することができる。
ポリアミドの種類としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド610、ポリアミド66/6Tなどが使用可能である。低温ではポリアミドの非溶媒であるが、高温にてポリアミドを溶解する溶媒の例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール等の多価アルコール及びそれらの混合物が挙げられる。ポリアミドの室温付近における良溶媒としては、フェノール、0−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、クロロフェノール等が挙げられる。一方、ポリアミドの非溶媒としては、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチルー2−プロパノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物を挙げることができる。
本発明で使用する偏光解消性のポリアミド微粒子としては、数平均粒子径1〜30μm、BET比表面積0.1〜80m/g、DSCで測定された結晶化度が40%以上であることが好ましい。ここで、結晶化度が低いと、直線偏光を非偏光に変換する能力が落ちるので好ましくない。
上記の偏光解消性微粒子は、ポリマーマトリックス中に分散された層として偏光解消フィルムの構成要素となる。ここで使用されるポリマーマトリックスとしては、無色で透明性の高い材料から選択されるが、具体的にはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、及びこれらの混合物や、各樹脂のモノマーを共重合したものが挙げられるが、これに限定するものではない。また、紫外線や電子線を照射することにより重合・硬化する紫外線硬化樹脂や、常温でもタックを有する粘着剤組成物、加熱時に接着力を有するホットメルト樹脂材料、過酸化物により硬化する不飽和ポリエステル類なども使用することが出来る。
本発明の偏光解消フィルムではヘイズを低減させるために、このポリマーマトリックス材料の屈折率としては、その中に分散する偏光解消性微粒子の屈折率と近いものが好ましい。偏光解消性微粒子とポリマーマトリックス材料との屈折率差は±0.1以内が好ましく、±0.05以内がより好ましく、±0.01以内が更に好ましい。なお、偏光解消性微粒子としてポリアミド6(6−ナイロン)を使用する場合、そのバルクの屈折率が1.55であるため、出来るだけそれに近い屈折率のポリマーマトリックス材料を選定することが好ましい。なお、ポリマーマトリックスの屈折率を調整するためには、ポリマー自体に芳香環や硫黄原子を導入する方法もあるが、チタニアやジルコニア等の金属酸化物の超微粒子を添加する方法も有効である。
本発明の偏光解消フィルムは、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層に主に着色や着色ムラ防止の機能を期待するものであるが、その効果は単位面積に存在する偏光解消性微粒子の総量と、偏光解消性微粒子の偏光解消性能の積に比例する。この単位面積に存在する偏光解消性微粒子の総量は、ポリマーマトリックス中の偏光解消性微粒子の配合量と、その層の厚さにより調整することが出来る。従って、ポリマーマトリックス中の偏光解消性微粒子の配合量を一義的に決めるのは難しいが、概ねこの層中の偏光解消性微粒子の含有率は5〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましい。これよりも含有率が少ないと着色や着色ムラ防止を発揮するために層を厚くする必要があるため、コスト的にも製造効率の点からも好ましくない。また、含有量がこれよりも多いと、偏光解消性能は問題ないが、層の表面の凹凸が大きくなり過ぎることによるヘイズ上昇で、視認性の低下を生じるため好ましくない。一方、この層の膜厚は、含有する偏光解消性微粒子のサイズよりも大きい必要があるが、概ね5〜30μmが好ましく、10〜25μmがより好ましい。
本発明の偏光解消フィルムは、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層を含むため、どうしてもヘイズを持ってしまう。しかし、液晶表示装置の前面に配置することを前提とする偏光解消フィルムでは、視認性の点からヘイズは低いほうが良い。従って、本発明の偏光解消フィルムでは、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層に起因するヘイズとしては、10〜50%が好ましく、20〜40%がより好ましい。これよりもヘイズが低い場合には、着色や着色ムラ防止の性能が発揮出来ず、またこれよりもヘイズが高い場合は、画面が曇って見え視認性が低下するので好ましくない。
偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層は、偏光解消性微粒子を適当な方法でポリマーマトリックス(を適切な有機溶剤で溶解した溶液)中に分散させ、この分散液を印刷や塗工などの方法で適当な基材上に一定の厚さで設け、必要に応じて加熱乾燥や紫外線照射等を行うことにより得られる。この際に、位相差フィルム上に直接印刷や塗工を行うことも可能であるが、一旦別の離型フィルム上に印刷や塗工を行って層を形成し、これを位相差フィルムに直接熱圧転写を行ったり、粘着剤や接着剤を介して貼り合わせることも可能である。
従って、本発明の偏光解消フィルムとしては、(A)位相差を有する延伸フィルムと、(B)偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層とを必須構成要件とするが、それ以外に粘着層やハードコート層、アンチグレア層、防汚層等を組み合わせた多くの積層形態が含まれる。以下にその例を列挙するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)A/B、
(2)A/粘着層若しくは接着層/B、
(3)離型フィルム/粘着層/A/B、
(4)離型フィルム/粘着層/A/B/ハードコート層、
(5)離型フィルム/粘着層/A/B/アンチグレア層、
(6)離型フィルム/粘着層/A/B/反射防止。
本発明の偏光解消フィルムは、液晶表示装置の表面に貼ってある偏光板の吸収軸に対して、先ず延伸フィルムの遅相軸が約45度の角度になるよう配置される。この角度は必ずしも正確な必要はなく、35〜55度の範囲であれば構わない。液晶表示装置の前面に偏光板をクロス(最低透過率)に配置して、その間に置いた偏光解消フィルムを回転させながら最も明るく見える位置を探すことで、この約45度の角度を得ることが出来る。液晶表示装置から発する偏光の向きは装置により異なるため、上記の方法で角度を調整した上で、装置のサイズに切り出し貼り付けることが望ましい。
本発明の偏光解消フィルムは、これまで説明したように位相差を有する延伸フィルムで偏光を解消し、そこで発生する着色や着色ムラを解消するために、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層を積層している。従って、液晶セルの偏光板には延伸フィルムを対向させ、視認側に偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層が向くように配置する必要がある。これを逆にした場合は本発明の効果が得られなくなる。
以下に実施例を持って本発明の実施態様とその効果について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(塗料調製)
下記表1に示す組成で、紫外線硬化樹脂に偏光解消性微粒子を分散した塗料−1〜塗料−4を調製した。ここで、偏光解消性微粒子は超音波分散機(ヨウカイくんUSS−1、日本精機製作所製)を使い分散した。
(塗工・サンプル作製)
上記塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡 コスモシャインA4300 100μm厚、以下PETフィルムという)、及びトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム フジタックTD80UL 80μm厚、以下TACフィルムという)に、16番のワイヤーバーを使って塗工し、100℃で2分間乾燥した後、コンベア型の紫外線照射装置(アイグラフィックス製)で468mJ/cmの紫外線光を照射して塗膜を硬化することで実施例1、2及び比較例2、3、5〜8のフィルムサンプルを作製した。
(評価方法)
まず、塗工したフィルムサンプルの基本特性を評価するために、塗膜厚さ、ヘイズ、全光線透過率、透過画像鮮明性、偏光度を測定し、その結果を表2に示した。膜厚はニコン製DIGIMICRO STAND MS-31Gを、ヘイズと全光線透過率は日本電色製 HazeMeter NDH2000を、透過画像鮮明性はスガ試験機 写像性測定器 ICM-1Tを使用して測定した。偏光度は、バックライト上に1枚の偏光板を配置し、その上に塗工サンプルを載せ、更にもう一枚の偏光板を下の偏光板に対してパラとクロスの角度で固定してそれぞれカラー輝度計(トプコンテクノハウス 色彩輝度計 BM-7)で輝度を測定して、下記(1)の計算式で求めたものである。
偏光度(%)=(I‖−I⊥)/(I‖+I⊥)×100 (1)
ここで、I‖は偏光板をパラに、I⊥は偏光板をクロスの状態にして測定した輝度を示す。また、PETフィルムを塗工基材として使用したフィルムサンプルは、1枚目の偏光板の偏光軸に対してPETフィルムの遅相軸を45°傾けて配置している。なお、2枚の偏光板だけで測定した場合の偏光度は97.3%であった。更に、ここで使用した未塗工のPETフィルムの位相差は、王子計測機器製のKOBURA-WRで測定したところ3140.3nm(測定波長:586.5nm)であった。
次に、上述のカラー輝度計を使って、偏光解消の性能を評価した。
図1は、フィルムサンプルをカラー輝度計により測定する方法を示した図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。図1に示すように、バックライト上に偏光板/フィルムサンプル/偏光板の構成で貼り付け、図1の配置で正面と斜め方向からカラー輝度でL,x,y値を測定した。カラー輝度計とフィルムサンプルは、特定の距離Aを隔てて配置した。ここで、2枚の偏光板はクロスとし、フィルムサンプルは偏光板の偏光軸に対してPETフィルムの遅相軸を45°傾けて配置している。サンプルNo.(比較例1)の未塗工PETフィルムで緑色がはっきりと観察される角度は、図1の角度Bが23°、角度Cが30°の方向であり、赤色が観察される角度Bは25°、角度Cは25°であった。
(評価結果)
フィルムサンプルの基本特性を表2に示す。
上記の表2から、位相差がないTACフィルムを使用したものよりも、位相差のあるPETフィルムを使ったサンプルでは、偏光度が大きく低下している、すなわち偏光解消の程度が大きいことが分かる。また、偏光度は塗工層中の偏光解消性微粒子の量が増えると共に低下するが、この微粒子量が増えるに従いヘイズも高くなる。一方、ヘイズが上昇するに連れて透過画像鮮明性が低下し、比較例3や比較例8のようにヘイズが50%を超えるものでは液晶表示装置の上に配置した場合、画像がボケて視認性が大きく低下することが分かる。
次に、角度を変えて偏光解消性と色ムラ解消性を評価した結果を表3に示す。
上記の表3から明らかなように、正面測定では、PETフィルムを使用した実施例1,2、比較例1〜3のサンプルは高いL値を示しているのに対して、TACフィルムを使用した比較例4〜8ではL値がかなり低く、実際の液晶表示装置に配置すると暗くて見難い画面になることが分かる。また、いずれのサンプルも正面からはほとんど着色が見られないことは、x,y値からも確認される。一方、斜め方向からの観察で比較例1が緑色や赤色に見える方向の角度を決定し、その同じ角度でフィルムサンプルを差し替えてL,x,yを測定した場合は、比較例1のx,y値が偏光板だけの色度からかなり外れているが、その上に塗工層を設けたサンプル実施例1,2と比較例2,3ではほぼ白色域に戻っていることが分かる。但し、この角度では比較例2のL値がかなり低くなっており、好ましくない。
(色ムラ解消の観察)
上述と同様に、バックライト上に偏光板/フィルムサンプル/偏光板の構成で貼り付け、フィルムサンプルとして比較例1を使って斜め方向から大きな色ムラが見えるところで、写真を撮影した。更に、フィルムサンプルを実施例2に差し替えて同じ方向からも写真を撮った。比較例1の写真を図2に示し、実施例2の写真を図3に示した。図2のように比較例1の写真は、色ムラが縞模様になっているが、図3の実施例2の写真は、全く色ムラが見られなくなっていることが分かる。
(比較例9)
基材フィルムとして、PETフィルム(東洋紡 コスモシャインA4300 38μm厚)を使い、塗料−3を上記と同様に塗工して、比較例9のサンプルを作製した。
このPETフィルム自体は、1399.2nm(測定波長:586.5nm)の位相差を有しており、バックライト上に偏光板/フィルムサンプル/偏光板の構成で貼り付け、図1の配置で正面と斜め方向から観察したところ、非常に強い着色が見られた。この強い着色は、フィルム上に塗料−3を塗工した比較例9においても十分には解消することが出来なかった。
以上の結果から、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層と、位相差フィルムとを積層した構成の偏光解消フィルムが、着色のない優れた偏光解消性を示すことが確認された。

Claims (3)

  1. 位相差を有する延伸フィルムと、偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層とを積層したフィルムであって、ヘイズが10〜50%の範囲にあることを特徴とする偏光解消フィルム。
  2. 前記偏光解消性微粒子が、ポリアミドからなる球晶構造の多孔質微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の偏光解消フィルム。
  3. バックライト光源と、液晶セルと、液晶セルの視認側に配した偏光板とを少なくとも有する液晶表示装置において、前記偏光板の視認側に、位相差を有する延伸フィルムを、前記偏光板の吸収軸と前記延伸フィルムの遅相軸とのなす角が約45度となるように配してあり、前記延伸フィルムの視認側に偏光解消性微粒子をポリマーマトリックス中に分散した層を積層していることを特徴とする液晶表示装置の視認性改善方法。
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