JP2014215042A - 磁化器 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱いが容易で一台で様々な箇所の探傷に対応できると共に、低消費電流にもかかわらず磁化力が大きい磁化器が求められている。【解決手段】磁化器1は、握り部2と、握り部2にそれぞれ接続されて握り部2と検査対象の間に閉じた磁気回路を形成し、電流が供給されて検査対象を磁化する磁束を発生し、少なくとも一方が握り部2に揺動自在に接続される第1および第2コイル部3,3と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、磁化器に関し、特に、探傷前に検査対象を磁化する磁化器、中でも、磁粉探傷において探傷範囲を電磁石の極間において磁化する極間法に用いられる可搬型磁化器に関する。
最近、機械又は構造物に生じた傷や欠陥に対する関心が高まり、探傷検査の要望が増加している。磁粉探傷は、検査対象を磁化させた後、磁粉を散布し、傷の周辺に集まる磁粉から傷の位置等を検出する探傷方法である。磁粉探傷のうち、磁化器を用いて検査対象の検査範囲を外部から磁化する方法を極間法という。
非特許文献1は、磁粉探傷試験に用いられる装置に関し、磁粉を検査対象に散布する前に、検査対象を磁化する可搬形電磁石(「交流極間式磁化器」又は「ヨーク式磁化器」ともいう。)の規格を制定している。非特許文献1を参照すると、可搬形電磁石(磁化器)は、「適切に磁極間隔にセットされた状態で、最小4.5kgの質量を持ち上げられるものとする。」と規定され、又、磁化器使用時、「握り部の表面温度」は「50℃以下」でなければいけないと規定されている。
極間法に関する特許文献1は、コイルを貫通する鉄芯の先端に、すなわち、鉄芯においてコイルが巻回された部分よりも検査対象側に、交換自在なアタッチメント(鉄芯延長部)が取り付けられた磁化器を開示している。
特許文献2は、握り部にいずれも固定された一対のコイル部を備え、特に、平面を磁化して該平面上の傷を探傷する磁化器を開示している。この磁化器において、コイル部(鉄芯)は単純な棒状であって、検査対象に接触する面は一つしかない。
特許文献3は、一対のコイル部同士が直角を成すよう直結され、特に、隅肉溶接部周辺を磁化して隅肉周辺の欠陥を探傷する磁化器を開示している。この磁化器において、一対のコイル部は、継鉄ないし握り部を介さずに互いに直結され、一対のコイル部のうち、一方のコイル部が延長され、この延長された部分が握り部とされている。この磁化器においても、コイル部(鉄芯)は単純な棒状であって、検査対象に接触する面は一つしかない。
JIS Z2320−3:2007「非破壊試験−磁粉探傷試験−第3部:装置」、日本工業標準調査会審議、財団法人日本規格協会発行、平成19年1月20日制定
特開昭60−88359号公報(第2図および請求項1参照) 実用新案登録第3151202号公報(図1、段落0016および0020参照) 実用新案登録第3151201号公報(図1および段落0015参照)
狭隘部の探傷に極間法すなわち磁化器を用いる場合、磁化器の狭隘部への挿入並びに狭隘部内での保持および操作に手間がかかるという問題がある。また、磁化器のコイルに供給する電流量に対して発生する磁化力が小さい場合には、例えば、磁気回路の途中で磁気漏れがあって検査対象に流れる磁束量が想定より減少する場合には、検査範囲を少しずつずらしながら検査対象をくまなく検査していく途中で、磁化器が過熱し、たびたび検査の中断を余儀なくされるという問題が発生する。
特許文献1の磁化器によれば、検査対象に近い箇所で且つ両方のコイルに近い箇所で、磁気回路の形状ないし断面積が大きく変化しているため、磁束の漏れや短絡が発生して、検査対象を磁化する磁化力が低下するおそれがある。
特許文献3の磁化器によれば、一対のコイル部同士が握り部を介さずに直結されているため、他方のコイル部を内側に揺動させると一方のコイル部と干渉し、反対に、他方のコイル部を外側に揺動させると一方のコイル部との距離が遠くなりすぎて、検査対象を磁化する力が低下するという問題がある。
また、特許文献3の磁化器によれば、一対のコイル部同士が直結され、すなわち、一対のコイルを貫通する一対の鉄芯同士が、継鉄を介さずに直結されていることにより、一対のコイルおよび一対の鉄芯同士が近づきすぎて、一対のコイルから発生した磁束が検査対象に流れずに短絡するおそれがある。また、一方の鉄芯の延長部外周が握り部とされ、この一方の鉄芯の中間部に他方の鉄芯部が接続されることにより、一方又は他方のコイルが発生した磁束が一方の鉄芯延長部に漏れ、検査対象に流れる磁束が減少するおそれがある。
さらに、特許文献2又は3の磁化器は、検査対象が限定されるという問題がある。すなわち、特許文献2の磁化器は、隅肉溶接部を磁化することが困難である。さらに、特許文献2の磁化器は、一対のコイル部間距離、すなわち、極間距離を変えることができないため、検査環境に応じて適切な極間距離を設定することができないという問題がある。一方、特許文献3の磁化器は、平面を磁化することが困難であり、又、コイル部が一つの接触面しか有していないため、二つの平板が直角をなして溶接された箇所しか検査できないという問題がある。
かくして、取り扱いが容易で一台で様々な箇所の探傷に対応できると共に、低消費電流にもかかわらず磁化力が大きい磁化器が求められている。
第1の視点において、磁化器は下記の要素を備えている。
握り部。
握り部にそれぞれ接続され、特に、少なくとも一方が揺動自在に接続され、電流が供給されて検査対象を磁化する磁束を発生する第1および第2のコイル部。
握り部と検査対象の間に、第1および第2のコイル部によって形成される閉じた磁気回路。
第1の視点の磁化器は、下記の効果に貢献する。
(a)磁化器において一方又は両方のコイル部が揺動自在であることによって、同じ磁化器で、平面も隅肉部も磁化することができる。すなわち、一台の磁化器を、様々な箇所の磁化ないし探傷に用いることができる。
(b)第1および第2のコイル部が握り部を介して接続されていることによって、磁化器の取り扱いが容易であると共に、コイル部を内側に揺動させる場合もコイル部同士の干渉が防止され、又、コイル部間の距離(極間距離)も適切に保たれる。
(c)両方のコイル部が握り部の両端にそれぞれ接続されていることによって、コイル部間における磁束の短絡の発生が防止され、又、握り部の端部からの磁束の漏れが防止される。
(d)コイル部が握り部に対して揺動自在であることによって、コイル部の先端に揺動自在なアタッチメントを取り付ける必要がなくなり、アタッチメント取付部分からの磁気漏れがなくなる。
(e)磁気漏れが少ないことによって、磁化器は、低消費電流にもかかわらず、大きな磁化力を発生できる。これによって、磁化器の小型化および軽量化が可能となり、又、コイル部および握り部の過熱が防止される。その結果、長時間の連続的又は断続的な探傷作業が可能となる。
(f)以上より、この磁化器は、狭隘部の探傷に適している。
実施形態1に係る磁化器の正面図であって、磁化器の一部を破断して磁化器内部を示している。 図1に示した磁化器の部分組立図であって、特に、ボビンと鉄芯の組立てを示す図である。 図1に示した磁化器の部分組立図であって、特に、ヒンジ部の組立てを示す図である。 図3に示したヒンジ部の組立ての変形例を示す図である。 図1に示した磁化器の部分斜視図であって、特に、握り部を示す図である。 実施形態2に係る磁化器の正面図である。 (A)〜(E)は、実施形態1の磁化器が取り得る様々な状態ないし姿勢をそれぞれ示す説明図である。 (A)〜(E)は、種々の磁化性能確認試験の様子を示す模式図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、他の形態でも実施可能であり、又、様々な実施形態を組み合わせて実施することができる。
握り部は、継鉄を含んでいる。第1および第2のコイル部はそれぞれ、電流が供給されて磁束を発生するコイルと、コイルを貫通すると共に一端が握り部の継鉄の端部に揺動自在又は固定に接続される鉄芯と、を含んでいる。第1および第2のコイル部がそれぞれ備える鉄芯のうち、少なくとも一方の鉄芯の一端が継鉄の端部に揺動自在に接続される。これによって、少なくとも一方のコイル部は、鉄芯と握り部が備える継鉄との接続を介して、握り部の端部に揺動自在に接続される。
第1および第2のコイル部は、握り部の両端にそれぞれ揺動自在に接続される。これによって、極間距離の選択範囲が拡大される。
第1および第2のコイル部はそれぞれ、鉄芯の他端面に形成され検査対象に当接又は近接可能な複数の磁極面を備える。複数の磁極面は、互いに所定の角度をもって形成され、二以上、好ましくは三以上の磁極面が形成される。この実施形態によれば、磁化時、磁化器ないしコイル部の姿勢に応じて、一方および他方のコイル部がそれぞれ有する複数の字曲面(平面)のなかから、適切な一つの磁極面をそれぞれ選択し、磁化器の姿勢が安定した状態で、且つ、磁束の漏れが可及的に少ない状態で、検査対象を磁化することができる。
第1および第2のコイル部はそれぞれ、コイルが巻回されるボビンを含む。ボビンは、鉄芯が貫通する貫通孔を有する。鉄芯の他端は、貫通孔から突出して検査対象に当接又は近接する。鉄芯の他端が貫通孔から突出していることによって、同他端に複数の磁極面を形成する余裕が生じる。さらに好ましくは、鉄芯の他端は、ボビンの貫通孔から突出してボビンの端面を覆い、ボビン端面と検査対象の間において、鉄芯の他端面には、検査対象に当接又は近接可能な複数の磁極面(平面)が形成される。
握り部は、継鉄を覆うモールドを有する。さらに好ましくは、このモールドは、接続部ないしヒンジ部を収容する開口と、一方および他方のコイルに電流を供給するケーブルを収容する溝を有する。このように、一方と他方のコイル部の間に設けられた握り部を、磁化器の構成要素の収容口又はケーブルガイドとして利用することができる。また、握り部には、スイッチおよび指示模様を照らすためのライトを取り付けたり、治具取付用のネジ孔を形成したりすることができる。なお、握り部を操作者が把持することもでき、握り部に治具を取り付け、操作者が治具を介して磁化器を探傷箇所に位置させることもできる。なお、スイッチは、コイル通電を行うために有用である。なおまた、磁極面を検査対象の所定面にセットした後、ライトを検査対象(磁極面)に向けて照射可能な角度位置に取り付けることにより、必要に応じて、検査対象を照射することができる。ライトのONOFFは、コイル通電と同期させてもよく、独立して行ってもよい。
磁化器は、継鉄を含む握り部と、電流が供給されて磁束を発生するコイルと、前記継鉄の端部に磁気的および機械的に接続された鉄芯と、をそれぞれ含む、第1および第2のコイル部と、を有し、前記第1および第2のコイル部のうち少なくとも一方の該コイル部が備える前記鉄芯が、前記握り部の端部に揺動自在に接続され、該鉄芯と該継鉄の揺動自在な接続を介して、該一方のコイル部が該握り部に取付角度可変に支持される。好ましくは、両方の前記コイル部がそれぞれ、前記鉄芯と前記継鉄の揺動自在な接続を介して、前記握り部の両端に取付角度可変に支持される。
鉄芯は、継鉄に接続される一側から、検査対象に当接又は近接する他側まで、継ぎ目のない連続体である。また、鉄芯は、継鉄に接続される一側と、検査対象に当接又は近接する他側(磁極面)との間で、断面積が一定である。
握り部と揺動自在なコイル部の間のヒンジ部は、継鉄の端部、鉄芯の端部、および両者を揺動自在に接続すると共に両者の回転軸となるヒンジピンを含む。例えば、継鉄および鉄芯の一側のいずれか一方が二又状に形成され、いずれか他方が該二又状の部分に挿入され、両者がヒンジピンを介して接続される。
握り部の継鉄は、電磁鋼板を積層して形成することができる。この継鉄の両端は、上記ヒンジ部の構成要素となり得る。
コイル部は、コイル、鉄芯およびボビン、さらに、それらを覆うモールドを含む。両方のコイル部が、握り部に対して揺動自在であることが好ましい。場合によっては、一方のコイル部のみが揺動自在とされ、他方のコイル部は握り部に揺動不能に固定ないしロックされる。
鉄芯は、電磁鋼板を積層して形成することができる。鉄芯の一端は、ヒンジ部の構成要素となり、鉄芯の他端には検査対象に当接又は近接する磁極面(平面)、より好ましくは、複数の磁極面が形成される。角度が異なる複数の磁極面から適切な面を選択することによって、磁化時、磁化器の姿勢が安定する。
ヒンジピン、ヒンジナット、積層鋼板を固定するためのボルトないしナット、モールドを固定するためのボルトないしナットは、埋め込みタイプとすることが、磁気漏れを減少させる上で好ましい。
実施形態1
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は、実施形態1に係る磁化器の正面図であって、磁化器の一部を破断して磁化器内部を示している。
[全体構成]
図1を参照すると、磁化器1は、握り部2と、握り部2の両端にそれぞれ揺動自在に接続された第1のコイル部3(図中左側)および第2のコイル部3(図中右側)と、を有している。握り部2と検査対象の間には、第1および第2のコイル部3,3を介して、閉じた磁気回路が形成される。第1および第2のコイル部3,3は、電流が供給されて検査対象を磁化する磁束を発生する。なお、第1および第2のコイル部3,3は同様の部品から組み立てられ且つ対称な構成を有しているから、第1および第2のコイル部3,3には同じ参照符号を付与している。
[握り部2の構成]
握り部2は、継鉄21を含み、さらに、継鉄21を覆うモールド22を有している。握り部の正面および背面には、治具取付用のネジ孔21c,21cが形成されている。
[第1および第2のコイル部3,3の構成]
第1のコイル部3は、電流が供給されて磁束を発生するコイル31と、コイル31内を貫通する鉄芯33と、を含み、さらに、コイル31が巻回されるボビン32と、コイル31等を覆うモールド34(図中右側の第2のコイル部3参照)と、を有している。コイル部3の一端は、鉄芯33と継鉄21の接続を利用して、握り部2の一端に揺動自在に支持され、コイル部3の他端すなわち鉄芯33の他端は、検査対象を磁化する際、検査対象に当接又は近接する。第2のコイル部3も同様の構成を有している。
[第1および第2のヒンジ部(接続部)4,4の構成]
第1のヒンジ部4は、握り部2の一端と第1のコイル部3の一端との間に形成されている。第1のヒンジ部4は、第1のコイル部3の一端を、相対回転自在な鉄芯33および継鉄21を介して、握り部2の一端に取付角度αを可変に接続している。第2のヒンジ部4は、握り部2の他端と第2のコイル部3の一端との間に形成されている。第2のヒンジ部4は、第2のコイル部3の一端を、相対回転自在な鉄芯33および継鉄21を介して、握り部2の他端に取付角度αを可変に接続している。
[磁化器1の構成および動作]
結局、図中左側の第1のコイル部3が有する鉄芯33の一端は、第1のヒンジ部4を介して、継鉄21の一端に揺動自在に接続され、図中右側の第2のコイル部3が有する鉄芯33の一端は、第2のヒンジ部4を介して、継鉄21の他端に揺動自在に接続されている。これによって、第1および第2のコイル部3,3はいずれも、握り部2に対して取付角度αを可変に接続されている。以下、磁化器1の組立ておよび細部について詳細に説明する。なお、第1と第2のコイル部3,3は、基本的に対称で同様な構成を有しているから、以下、第1のコイル部3について主として説明し、第2のコイル部3については第1のコイル部3に関する説明を参照するものとする。
[鉄芯33の他端面に形成された複数の磁極面(平面)33a,33b,33c]
鉄芯33の他端面には、検査対象に当接又は近接可能な複数の磁極面33a,33b,33cが形成されている。磁化時、検査者は、要求される極間距離、磁化器1および第1および第2のコイル部3,3に要求される姿勢に応じて、複数の磁極面33a,33b,33cのなかから適切な磁極面を選択することができる。内側および外側磁極面33a,33cの中間磁極面33bに対する角度は、例えば、30度又は45度に設定する。
[ボビン32と鉄芯33の組立て]
図2は、図1に示した磁化器の部分組立図であって、特に、ボビンと鉄芯の組立てを示す図である。図2を参照すると、ボビン32は、鉄芯33が挿入されて貫通する貫通孔32aを有している。鉄芯33の他端は、貫通孔32aから突出して、ボビン32の端面を覆い、鉄芯33のみが検査対象に接触するように拡開している。鉄芯33のボビン32から突出した他端面には、上述した複数の磁極面33a,33b,33cが形成されている。
また、鉄芯33は、積層鋼板330a,330b,・・・330zから構成されている。積層鋼板330a等には、市販ないし公知の電磁鋼板を用いることができ、例えば、パーマロイ、パーメンジュール又はオリエントなどを用いることができる。後述の試験結果より、市販の電磁鋼板を用いて、十分な性能を得られることが確認された。なお、積層鋼板330a等がばらけないよう、鉄芯33の他端面上の稜線33d,33dを溶接等によって固着することが好ましい。
[継鉄21と鉄芯33の組立て、ヒンジ部4の構成]
図3は、図1に示した磁化器の部分組立図であって、特に、ヒンジ部の組立てを示す図である。図3を参照すると、継鉄21も、鉄芯33と同様に、積層鋼板210a,210b,・・・210zから構成されている。継鉄21は、積層鋼板210a等からそれぞれ形成された複数のブロック211a,211b,211cから構成され、長い外側のブロック211a,211bの端部間に鉄芯33の一端が挿入される。短い中側のブロック211cは、挿入された鉄芯33の一端と対向している。継鉄21の端部にはヒンジ孔21fが形成され、鉄芯33の一端にもヒンジ孔33fが形成されている。ヒンジピン41がヒンジ孔21f,ヒンジ孔33fおよびヒンジ孔21fに挿通され、ヒンジピン41の先端にナット42が螺合されることによって、鉄芯33は、継鉄21に揺動自在に接続される。
図4は、図3に示したヒンジ部の組立ての変形例を示す図である。図4を参照すると、鉄芯33と継鉄21の機械的および磁気的接続は、積層鋼板330a等と積層鋼板210a等を順に一枚ずつ積層することによって達成してもよい。
図5は、図1に示した磁化器の部分斜視図であって、特に、握り部を示す図である。図5を参照すると、握り部2ないしモールド22には、第1および第2のヒンジ部4,4を収容する開口22a,22aと、両方のコイル31,31に電流を供給する給電ケーブル5を収容する溝22bが形成されている。このように、握り部2を磁化器1の構成要素の収容又はケーブルガイドに利用することができる。
実施形態2
図6は、実施形態2に係る磁化器の正面図である。前記実施形態1では、両方のコイル部3,3が揺動自在である例を説明したが、一方の、例えば、第1のコイル部3のみを揺動自在とすることも可能である。図6を参照すると、実施形態2の磁化器1では、図中左側の第1のヒンジ部4のみが可動とされ、図中右側の第2のヒンジ部4は固定ないしロックされている。実施形態2の磁化器1も、平面の磁化と、隅肉部すなわち直交する平面周辺の磁化との両方に使用することができる。
実施形態3
図7(A)〜図7(E)は、実施形態1の磁化器が取り得る様々な状態ないし姿勢をそれぞれ示す説明図である。図7(A)および図7(B)は、長さの異なる握り部2を用いた場合の磁化器1を示している。図7(C)は、両方のコイル部3,3の取付角度(α、図1参照)を変えた場合の磁化器1を示している。図7(D)は、第1のコイル部3の取付角度αを変えた場合の磁化器1を示している。図7(E)は、第1のコイル部3と第2のコイル部3がそれぞれ有する磁極面の角度が相違する場合を示し、図中左側の第1のコイル部3は“45度”の外側および内側磁極面33a,33cを有し、図中右側の第2のコイル部3は“30度”の外側および内側磁極面33a,33c平面を有している。
磁化器の性能確認試験
実施形態1で説明したような磁化器1を用いて、磁化性能および探傷性能の確認試験を行った。
[リフティング・パワーの測定]
JIS Z2320−3に準じて、磁化器1のリフティング・パワーを測定したところ、4.5kgの鋼板を持ち上げることができ、さらに、5.5kgの鋼板を持ち上げることもできた。また、握り部2も過熱しなかった。
[磁化性能および探傷性能の確認]
検査対象が平面と隅肉の二つの場合で、磁化器1の姿勢、コイル部3の取付角度、又は、握り部2の長さ(図7(A)および図7(B)参照)を変えて、磁化器1の探傷性能を確認した。詳細には、検査対象とみなす鋼板上の所定箇所に、所定の傷が形成されているJIS A−1に準拠する試験片S(30/100又は15/100)を貼り付け、試験片Sを跨ぐように、第1および第2のコイル部3,3がそれぞれ備える複数の磁極面のなかから選択した二面を鋼板上に置き、通電および磁粉散布を行い、試験片S上に形成された指示模様を確認した。試験環境は、温度が21℃、湿度が50%であった。磁化電圧は、常用の交流100V、周波数50Hzを用いた。
[有効な磁化範囲(探傷範囲)]
握り部2の長さに対応する範囲で、試験片S上の傷が検出でき、さらに、両方のコイル部3,3を外側に揺動して極間距離を長くすることによって、握り部2の長さの約2倍の範囲で、試験片S上の傷が検出できた。磁化器1の有効探傷範囲は、握り部2の長さによって変更できるが、少なくとも、60〜150mmの範囲に設定できることが確認された。
[通電による温度上昇]
磁化器1に対する通電を継続して、握り部2の温度がJIS Z2320−3が規定する50℃に到達する時間を調べたところ、60分以上も要した。したがって、磁化器1においては、磁束の漏れが少なく、低消費電流で検査対象を磁化できることが確認された。
[磁化器1の姿勢又はコイル部3の取付角度を変えた探傷]
図8(A)〜図8(E)に示すように、磁化器1の姿勢又はコイル部3の取付角度を変えて、磁化器1の磁化ないし探傷性能を確認した。
[平面探傷]
図8(A)は、コイル部3,3同士が平行の場合を示しており、中間磁極面33b,33bが鋼板に接触している。図8(B)は、両方のコイル部3,3を外側に開いた場合を示しており、内側磁極面33c,33cが鋼板にそれぞれ接触している。
[隅肉探傷]
図8(C)は、隅肉探傷において、コイル部3,3同士が平行の状態で磁化器1を傾けた場合を示しており、外側磁極面33a,33aが鋼板に接触している。図8(D)は、隅肉探傷において、磁化器1を傾けると共に、第1のコイル部3(図中左側)を外側に開き、第2のコイル部3(図中右側)の取付角度α(図1参照)は0度のままとした場合を示しており、中間磁極面33bと外側磁極面33aが鋼板に接触している。図8(E)は、隅肉探傷において、第1のコイル部3の取付角度αを180度とし、他方のコイル部3の取付角度αは0度のままとした場合を示しており、中間磁極面33b,33bが鋼板にそれぞれ接触している。図8(A)〜図8(E)に示したいずれの試験においても、試験片S上に明確な指示模様が形成された。
[狭隘部の探傷]
さらに、磁化器1を用いて実地試験を行った。検査対象は圧縮機である。圧縮機の回転軸には、多数のタービンロータがロータ軸方向に並んで溶接により固定されている。上述した試験片を、二枚のタービンロータに挟まれたロータ軸の外周面に貼り付け、磁化器1を、この狭隘部に挿入し、磁化および磁粉探傷を軸回りに繰り返し行ったところ、試験片S上の指示模様がいずれも確認でき、握り部2の過熱も発生しなかった。
本発明の磁化器は、探傷試験において検査対象の磁化、特に、磁粉探傷における検査対象の磁化に好適に利用され、特に、狭隘部の探傷に有効である。
1 磁化器(磁粉探傷用磁化器、極間式磁化器)
2 握り部
21 継鉄
210a,210b,210c,・・・,210z 積層鋼板
211a,211b,211c 複数のブロック
21c 治具取付用のねじ孔
21f ヒンジ孔
22 モールド
22a,22a 一対の開口
22b 溝
3 コイル部(第1および第2のコイル部)
31 コイル
32 ボビン
32a 貫通孔
33 鉄芯
330a,330b,330c,・・・,330z 積層鋼板
33a,33b,33c 複数の磁極面(平面)
33a 外側磁極面
33b 中間磁極面
33c 内側磁極面
33d 稜線
33f ヒンジ孔
34 モールド
4 ヒンジ部(第1および第2のヒンジ部(接続部))
41 ヒンジピン
42 ナット
5 給電ケーブル
α コイル部の取付角度
S 試験片

Claims (7)

  1. 握り部と、
    前記握り部にそれぞれ接続されて該握り部と検査対象の間に閉じた磁気回路を形成し、電流が供給されて前記検査対象を磁化する磁束を発生し、少なくとも一方が該握り部に揺動自在に接続される第1および第2のコイル部と、
    を備える、ことを特徴とする磁化器。
  2. 前記握り部は、継鉄を含み、
    前記第1および第2のコイル部はそれぞれ、電流が供給されて磁束を発生するコイルと、該コイルを貫通すると共に一端が前記握り部の前記継鉄の端部に揺動自在又は固定に接続される鉄芯と、を含み、該第1および第2のコイル部がそれぞれ備える該鉄芯のうち、少なくとも一方の該鉄芯の一端が前記継鉄の端部に揺動自在に接続される、
    ことを特徴とする請求項1記載の磁化器。
  3. 前記第1および第2のコイル部が、前記握り部の両端にそれぞれ揺動自在に接続される、ことを特徴とする請求項1記載の磁化器。
  4. 前記第1および第2のコイル部はそれぞれ、前記鉄芯の他端面に形成され前記検査対象に当接又は近接可能な複数の磁極面を備えることを特徴とする請求項2記載の磁化器。
  5. 前記第1および第2のコイル部はそれぞれ、前記コイルが巻回されるボビンを含み、
    前記ボビンは、前記鉄芯が貫通する貫通孔を有し、
    前記鉄芯の他端は、前記貫通孔から突出して検査対象に当接又は近接する、
    ことを特徴とする請求項2記載の磁化器。
  6. 前記鉄芯の他端は、前記貫通孔から突出して前記ボビンの端面を覆うこと、
    前記ボビン端面と前記検査対象の間において、前記鉄芯の他端面には、該検査対象に当接又は近接可能な複数の磁極面が形成されること、
    を特徴とする請求項5記載の磁化器。
  7. 前記握り部は、前記継鉄を覆うモールドを有し、
    前記モールドは、前記継鉄と前記鉄芯の接続部を収容する開口と、前記第1および第2のコイル部に電流を供給するケーブルを収容する溝と、を有することを特徴とする請求項2記載の磁化器。
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