JP2014211791A - データ取得システムならびにデータ取得システム用送信ユニットおよびデータ取得システム用受信ユニット - Google Patents

データ取得システムならびにデータ取得システム用送信ユニットおよびデータ取得システム用受信ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】 電磁ノイズの影響を受けにくくしたデータ取得システムならびにデータ取得システム用送信ユニットおよびデータ取得システム用受信ユニットを提供する。【解決手段】 送信ユニット2と受信ユニット3とを接続するケーブル4は、電源線と信号線とを兼ねている。送信ユニット2に必要な電力は、受信ユニット3からケーブル4を通じて送られている。送信ユニット2側で得られたアナログ信号が、送信ユニット2においてディジタル信号に変換されて、ケーブル4を通じて受信ユニット3に送られる。【選択図】 図1

Description

この発明は、データ取得システムならびにデータ取得システム用送信ユニットおよびデータ取得システム用受信ユニットに関し、特に、送信用ユニットに異常を検知するためのセンサが設けられている場合において、センサからのデータを好適に取得することができるデータ取得システムならびにデータ取得システム用送信ユニットおよびデータ取得システム用受信ユニットに関する。
送信用ユニットに異常を検知するためのセンサが設けられていて、センサからのデータを取得する必要があるシステムとしては、例えば、漏水音の検出装置があり、特許文献1には、水配管の漏水音を検出する接触式の振動センサを有する振動検出装置(送信ユニット)と、振動検出装置に接続されて振動センサの出力を処理する漏洩探知装置本体(受信ユニット)とを備えている漏水音の検出装置が開示されている。
特開2009−2873号公報
上記の漏水音の検出装置において、送信ユニットと受信ユニットとが短く結線されている場合には、問題がないが、互いに離れた複数箇所のデータを1カ所に集める場合には、送信ユニットと受信ユニットとを離さざるを得ないことがあり、この場合には、ケーブルからの電磁ノイズが問題となる。
漏水音の検出に限らず、ケーブルの先に配されたセンサから、音声、圧力、加速度、電場や磁場の強度、画像等の物理データを取得して利用するデータ取得システムにおいては、同様の問題が存在している。
この発明の目的は、電磁ノイズの影響を受けにくくしたデータ取得システムならびにデータ取得システム用送信ユニットおよびデータ取得システム用受信ユニットを提供することにある。
この発明によるデータ取得システムは、送信ユニットと、送信ユニットからのデータを取得する受信ユニットと、送信ユニットと受信ユニットとを接続するケーブルとを備えているデータ取得システムにおいて、ケーブルは、電源線と信号線とを兼ねるものであり、送信ユニットに必要な電力は、受信ユニットからケーブルを通じて送られており、送信ユニット側で得られたアナログ信号が、送信ユニットにおいてディジタル信号に変換されて、ケーブルを通じて受信ユニットに送られることを特徴とするものである。
データ取得システムは、各種センサを使用して、音声、圧力、加速度、電場や磁場の強度、画像等の物理データを取得する際に適している。ここで、「データの取得」とは、環境評価、品質・性能・特性評価のための計測に留まらず、録音、録画、放送、干渉に資するデータを取得する場合を含む。
従来、送信ユニット側で得られるアナログ信号は、アナログ信号のまま、ケーブルを通じて受信ユニットに送られる。アナログ信号は、ディジタル信号に比べて、電磁ノイズの影響を受けやすく、ディジタル信号に変換して送信することで、電磁ノイズの影響を低減することができる。
送信ユニットに必要な電力が受信ユニットから送られることで、送信ユニットの構成を簡素化することができ、例えば、送信ユニットに漏水音等の検出に適したセンサを設置し、センサで検知した信号を受信ユニットに送信することで、互いに離れた複数箇所の異常検知を1カ所に集めて管理することができる。
送信ユニットに必要な電力が受信ユニットから送られるようにするには、2本の電源線(電源線および接地線)が必要であり、これに、ディジタル信号の送信用の信号線が必要となるが、ケーブルが電源線と信号線とを兼ねるようにすることで、送信ユニットと受信ユニットとを接続するのに必要な線の数を2本だけとすることができ、複数箇所の異常検知を1カ所に集めて管理するためのデータ取得システムを簡素化することができる。
ケーブルは、芯線としての内部導体、内部導体に被覆された絶縁体、絶縁体に被覆されたシールド層としての外部導体および外部導体に被覆された被覆層からなるシールド線であることが好ましい。
シールド線は、細い導線を編んだ網状の編組線と呼ばれるシールド層を有していて、編組線が外界からの電磁波を遮断するため、シールド線を使用することで、電磁ノイズの影響を低減することができる。シールド層は、導体からなるので、電源線用の外部導体として使用することができ、芯線を電源線用の内部導体として使用することで、シールド線を使用して電力を供給することができる。シールド線の芯線(内部導体)は、ディジタル信号の送信用に適しており、芯線を電源線と信号線との共用線として使用することで、単芯のシールド線だけを使用して、送信ユニットと受信ユニットとを接続することができ、多芯のシールド線を使用する必要がなく、コストを低減することができる。
ケーブルは、例えば同軸ケーブルとされる。同軸ケーブルは、単芯のシールド線の1例で、汎用性が高くしかも安価であり、コストを低減した上で、優れた電磁ノイズ低減効果を得ることができる。同軸テーブルは、また、耐水性や耐圧性に優れており、水配管の漏水音を検出する場合にも、好適に使用される。
送信ユニットと受信ユニットとのそれぞれにおいて、ケーブルの外部導体は、各ユニットの接地線および電源線のいずれか一方に接続され、ケーブルの内部導体は、各ユニットの接地線および電源線の他方に、インダクタを介して接続されており、ケーブルの内部導体は、さらに、送信ユニットにおいて、ディジタル信号系の出力と接続され、受信ユニットにおいて、ディジタル信号系の入力と接続されていることが好ましい。
ケーブルが電源線と信号線とを兼ねるようにすると、信号線を兼ねている電源線に信号の電圧が加えられて、電源電圧が変動する。信号は、通常、高周波であるので、電源線と信号線とを兼ねる内部導体と各ユニットの電源線(または接地線)との間にインダクタを介在させることで、高周波の電圧がそのまま各ユニットの電源に印加されることが防止され、各ユニットに設けられている各種電子機器の性能維持および故障防止が可能となる。
送信ユニットと受信ユニットとの間の送信および受信は、調歩同期によって行われることが好ましい。
調歩同期は、1本の信号線で1ビットずつ送受信を行うシリアル通信の1種であり、1単位のデータの前と後とに情報の最初と最後とを表すスタートビットおよびストップビットと呼ばれる情報が付加されることで、ビット情報をもとに、送受信されるディジタル信号を1単位ごとに送信側と受信側とでタイミングを合わすことができ、距離が長い場合であっても、送受信の信頼性を高いものとできる。
送信ユニットに、音を検知するためのマイクロフォンが設けられていることがある。また、送信ユニットに、水中に設置されて水中音を検知する水中マイクロフォンが設けられていることがある。さらにまた、送信ユニットに、水配管の漏水音を検出するマイクロフォンもしくは接触式の振動センサが設けられていることがある。
送信ユニットには、適宜目的に応じたセンサを設けることができ、センサは、計測すべき物理量を計測可能な電気的信号に変えるものであればどんなものでもよいが、センサとして、マイクロフォン、水中マイクロフォン、接触式の振動センサなどを使用することで、データ取得システムを漏水音の検出に適したものとできる。
単一の受信ユニットに対し、複数の送信ユニットをそれぞれ同軸ケーブルを介して接続することが好ましい。
このようにすると、互いに離れた複数箇所のデータを1カ所に集めることができ、水道の配管網などのように広範囲にわたって異常を検出する必要がある設備におけるデータ取得システムとして適したものとなる。
複数のセンサが同一の送信ユニットに設けられ、これら複数のセンサに対応する多チャンネルのデータが、単一の同軸ケーブルを通じて受信ユニットに伝達されることがある。
このようにすると、例えば漏水音の検出に2つ以上のセンサを使用して精度を上げることができ、また、漏水音以外の検出も可能なデータ取得システムを得ることができる。
送信ユニットは、マイクロコントローラを有しており、送信ユニットからの出力は、マイクロコントローラの複数のピンが並列に用いられて送出されることが好ましい。
このようにすると、マイクロコントローラが有している構成を利用して、送信ユニットからの出力レベルを上げることができるので、送信ユニットの構成を簡素化することができる。
送信ユニットおよび受信ユニットは、同一の電源電圧で駆動され、受信ユニットは、マイクロコントローラを有し、送信ユニットからの出力は、受信ユニットにおいて、キャパシタを介してマイクロコントローラのピンで受けられ、該キャパシタを通過した後、ピンに送られる信号の電圧範囲は、論理入力の閾値を挟むが、マイクロコントローラへの供給電圧よりは狭い範囲になるように、2個の整流器によって、その上限および下限を規定されることが好ましい。
送信ユニットからの出力として、センサからの出力をそのまま使用すると、変動が激しく、適正な電圧範囲を超える可能性がある。そこで、送信ユニットからの出力がキャパシタ(カップリング用キャパシタ)を介して受けられるようにすることで、キャパシタによって得られる基準電圧が確保されるようにするとともに、波形の山と谷とをそれぞれ整流器(ショットキーダイオードなどの高速の整流器)によってカットすることで、送信ユニットからの出力を上限電圧と下限電圧とが一定に保たれたパルス状とすることができる。
送信ユニットおよび受信ユニットは、同一の電源電圧で駆動され、送信ユニットと受信ユニットとの両方において、送受信端子はトライステートであり、送信ユニットから受信ユニットへの情報伝達のみでなく、受信ユニットから送信ユニットへの情報伝達も行われることがある。
受信ユニットから送信ユニットへの送信(逆方向の送信)は、必ずしも必要ではないが、送受信端子をトライステートのもの(送受信の両方が動作していない状態を取ることが可能)として、逆方向の送信を可能とすることで、受信ユニットが設置されている中央処理室などから各送信ユニットに適宜指示を出すことができ、データ取得システムの利便性を高めることができる。
送信ユニットの駆動電圧は、受信ユニットの駆動電圧よりも高い電圧とされ、受信ユニットは、マイクロコントローラを有し、受信ユニットにおいて、送信ユニットからの信号は、キャパシタを介して該マイクロコントローラのピンに送られることがある。
送信ユニットに必要な電力が受信ユニットからケーブルを通じて送られる構成では、送信ユニットおよび受信ユニットは、同一の電源電圧で駆動される方が部品数は少なくできるが、送信ユニットの駆動電圧が受信ユニットの駆動電圧よりも高い電圧とすることによって、出力レベルを大きくすることができる。ここで、送信ユニットからの信号がキャパシタ(カップリング用キャパシタ)を介してマイクロコントローラのピンに送られるようにすることで、簡単な構成で、送信ユニットと受信ユニットとで駆動電圧を異なるものとすることができる。
送信および受信は、調歩同期によって行われ、送信ユニットおよび受信ユニッのディジタル信号系は、どちらも同じクロック周波数で駆動されるマイクロコントローラによって管理され、送信ユニットが送信するデータパケットは、同期に寄与すべく、ケーブルの線間電圧を一定期間短絡した後開放するスタート信号およびこれに続くビット列から成り、受信ユニットにおけるマイクロコントローラは、スタート信号における短絡期間の開始時点をもって、概略のタイミングを得、さらに短絡期間の終了時点をもって、より正確なタイミングを得るべくプログラムされることが好ましい。
調歩同期において適切な同期を確保するには、送信ユニットおよび受信ユニットのディジタル信号系をどちらも同じクロック周波数で駆動されるマイクロコントローラによって管理されるようにしておくことが好ましい。そして、スタート信号をケーブルの線間電圧を一定期間ほぼ短絡した後開放することで形成することにより、スタート信号における短絡期間の開始時点および短絡期間の終了時点の両方を利用しての同期が可能となり、より正確なタイミングを得ることができる。
この発明によるデータ取得システム用送信ユニットは、上記のデータ取得システムで使用される受信ユニットであって、電源と、送信ユニットから出力されたディジタル信号を処理するディジタル信号系とを有していることを特徴とするものである。
この発明によるデータ取得システム用受信ユニットは、上記のデータ取得システムで使用される受信ユニットであって、電源と、送信ユニットから出力されたディジタル信号を処理するディジタル信号系とを有していることを特徴とするものである。
この発明のデータ取得システムによると、上記のように、電磁ノイズの影響を受けにくくすることができる。
図1は、この発明によるデータ取得システムの第1実施形態の送信ユニットを示す図である。 図2は、この発明によるデータ取得システムの第1実施形態の受信ユニットを示す図である。 図3は、この発明によるデータ取得システムの第2実施形態の送信ユニットを示す図である。 図4は、この発明によるデータ取得システムの第2実施形態の受信ユニットを示す図である。 図5は、この発明によるデータ取得システムの第3実施形態の送信ユニットを示す図である。 図6は、この発明によるデータ取得システムの第3実施形態の受信ユニットを示す図である。 図7は、この発明によるデータ取得システムの第4実施形態の送信ユニットを示す図である。 図8は、この発明によるデータ取得システムの第1実施形態における信号波形を示す図で、横軸は時刻、縦軸は電圧となっている。(a)は、同軸ケーブルの送信ユニットに接続する線間で観測される電圧波形を示し、(b)は、同軸ケーブルの受信ユニットに接続する線間で観測される電圧波形を示し、(c)は、マイクロコントローラの信号入口のピン上で観測される電圧波形を示している。 図9は、方式1の調歩同期によって送信されるデータパケットの例を模式的電圧波形で示す図である。 図10は、方式2の調歩同期によって送信されるデータパケットの例を模式的電圧波形で示す図である。 図11Aは、方式3の調歩同期によって送信されるデータパケットの例を模式的電圧波形で示す図で、スタート信号の前後のものを示している。 図11Bは、方式3の調歩同期によって送信されるデータパケットの例を模式的電圧波形で示す図で、区切り信号の前後のものを示している。 図12は、方式3の調歩同期によって信号を受信するためのマイクロコントローラのプログラム例を示す図である。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1および図2は、この発明によるデータ取得システムの第1実施形態を示している。
データ取得システム(1)は、送信ユニット(2)と、送信ユニット(2)からのデータを取得する受信ユニット(3)と、送信ユニット(2)と受信ユニット(3)とを接続する同軸ケーブル(4)とを備えている。
図1に示すように、送信ユニット(2)は、アナログ信号を出力するマイクロフォンなどのセンサ(11)と、センサ(11)からのアナログ信号をディジタル化して受信ユニット(3)に出力するディジタル信号系(12)と、送信ユニット(2)内に電力を供給する電力供給回路(13)とを備えている。
図2に示すように、受信ユニット(3)は、電灯線などの電源コード(31a)に接続された5Vの直流電源(31)と、送信ユニット(2)からの入力信号の波形を整形する波形整形回路(32)と、波形整形回路(32)からの出力信号を処理して外部に出力するディジタル信号系(33)と、受信ユニット(3)内に電力を供給する電力供給回路(34)と、外部との接続手段(35)とを備えている。
接続手段(35)は、状態、画像、音響等を直接に出力し、あるいは、外部の装置に連絡するための適宜な構成を有している。
電源(31)は、受信ユニット(3)にのみ設けられており、送信ユニット(2)では、同軸ケーブル(4)を介して、受信ユニット(3)の電源(31)から電力供給を受けている。
同軸ケーブル(4)は、市販されているものと同じ構造であり、芯線としての内部導体、内部導体に被覆された絶縁体、絶縁体に被覆されたシールド層としての外部導体および外部導体に被覆された被覆層からなる。図1および図2では、内部導体(4a)および外部導体(4b)をそれぞれ実線で示している。
送信ユニット(2)のディジタル信号系(12)は、アナログ信号をディジタル化するA/D変換器(14)と、A/D変換器(14)からのディジタル信号を処理して受信ユニット(3)に出力するマイクロコントローラ(15)と、水晶振動子を有しクロックを生成するクロック生成手段(16)とを備えている。
センサ(11)から出力されたアナログ信号(電圧変化)は、演算増幅器(17)によって増幅された後、A/D変換器(14)に入力される。
送信ユニット(2)の電力供給回路(13)は、電源線(18)と、接地線(他方の電源線)(19)と、電源線(18)の同軸ケーブル(4)との接続側端部に設けられたインダクタ(20)と、電源線(18)および接地線(19)の同軸ケーブル(4)との接続側端部とは反対側の端部間に設けられた平滑用キャパシタ(21)とを備えている。
A/D変換器(14)、マイクロコントローラ(15)、クロック生成手段(16)および演算増幅器(17)は、電源線(18)と接地線(19)との間に互いに並列に接続されている。マイクロコントローラ(15)の信号出口(Dout)は、電源線(18)の同軸ケーブル(4)との接続側端部に、インダクタ(20)よりも同軸ケーブル(4)に近い位置で、カップリング用キャパシタ(22)を介して接続されている。
受信ユニット(3)のディジタル信号系(33)は、波形整形回路(32)で得られた信号を処理して外部との接続手段(35)に出力するマイクロコントローラ(36)と、水晶振動子を有しクロックを生成するクロック生成手段(37)とを備えている。
受信ユニット(3)の電力供給回路(34)は、電源線(38)と、接地線(他方の電源線)(39)と、電源線(38)の同軸ケーブル(4)との接続側端部に設けられたインダクタ(40)と、電源線(38)および接地線(39)の電源側端部間に設けられた平滑用キャパシタ(41)とを備えている。
波形整形回路(32)、マイクロコントローラ(36)およびクロック生成手段(37)は、電源線(38)と接地線(39)との間に互いに並列に接続されている。
受信ユニット(3)の波形整形回路(32)は、マイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)と電源線(38)の同軸ケーブル(4)との接続側端部(インダクタ(40)よりも同軸ケーブル(4)に近い位置)とを接続する線の途中に設けられたカップリング用キャパシタ(42)と、電源線(38)と接地線(39)との間に直列に電源線(38)から設けられた抵抗(43)、ツェナーダイオード(44)および一般整流ダイオード(45)と、ツェナーダイオード(44)の平滑用キャパシタ(46)と、一般整流ダイオード(45)の平滑用キャパシタ(47)と、抵抗(43)とツェナーダイオード(44)との接続部とマイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)との間に設けられた第1ショットキーダイオード(48)と、ツェナーダイオード(44)と一般整流ダイオード(45)との接続部とマイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)との間に設けられた第2ショットキーダイオード(49)とからなる。
電源線(38)から接地線(39)に向かう方向を順方向として、ツェナーダイオード(44)は逆方向に、一般整流ダイオード(45)は順方向に配置されている。また、マイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)に向かう方向を順方向として、第1ショットキーダイオード(48)は、逆方向に、第2ショットキーダイオード(49)は、順方向に配置されている。
第1ショットキーダイオード(48)および第2ショットキーダイオード(49)は、高速の整流器であり、逆回復時間が短い、すなわち、スイッチング速度が早い(スイッチング時間が短い)。したがって、これを使用することで、電流の方向が順方向から逆方向に変化した場合に電流が流れる時間を一般のダイオードに比べて短くすることができる。ツェナ―ダイオード(44)は 3Vのもの、一般整流用ダイオード(45)はピーク順方向電圧 1.5V のものを使用している。
同軸ケーブル(4)の内部導体(4a)は、一端が受信ユニット(3)の電源線(38)を介して電源(31)に接続され、他端が送信ユニット(2)の電源線(18)に接続されている。外部導体(4b)は、一端が受信ユニット(3)の接地線(39)に接続され、他端が送信ユニット(2)の接地線(19)に接続されている。これにより、受信ユニット(3)に設けられた電源(31)によって、送信ユニット(2)および受信ユニット(3)の両方に電力が供給されている。すなわち、内部導体(4a)および外部導体(4b)は、電源線の機能を果たしている。
内部導体(4a)は、さらに、送信ユニット(2)内において、キャパシタ(22)を介してマイクロコントローラ(15)の信号出口(Dout)に接続され、受信ユニット(3)内において、キャパシタ(42)を介してマイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)に接続されている。この接続において、内部導体(4a)は、ディジタル信号の送受信に使用される信号線の機能を果たしており、こうして、同軸ケーブル(4)は、電源線と信号線とを兼ねるものとされている。
同軸ケーブル(4)が電源線と信号線とを兼ねるものとされていることにより、同軸ケーブル(4)を流れる電流には、電力を担う直流成分と、信号を担うパルス成分とが含まれている。
送信ユニット(2)および受信ユニット(3)の各電力供給回路(13)(34)におけるインダクタ(20)(40)は、直流に対しては、導線として機能し、交流に対しては、抵抗として機能する。したがって、電源(31)から供給される直流電力は、低減されることなく、各ユニット(2)(3)を構成する機器(14)(15)(16)(17)(32)(36)(37)に印加され、信号を担うパルス成分が各機器(14)(15)(16)(17)(32)(36)(37)に印加されることは抑制される。また、インダクタ(20)(40)により、マイクロコントローラ(15)の信号出口(Dout)のピン(15a)に余分な電流が流れないようになる。
マイクロコントローラ(15)の複数のピン(15a)は並列に用いられており、送信ユニット(2)からの出力は、マイクロコントローラ(15)の複数のピン(15a)が並列に用いられて送出される。これにより、出力アップが図られている。マイクロコントローラ(15)の複数のピン(15a)は、通常、それぞれが異なる用途で使用されるが、複数のピン(15a)を並列にして、同じ信号を送出するようにすることで、マイクロコントローラ(15)が有している構成を利用して、送信ユニット(2)からの出力レベルを上げることができ、送信ユニット(2)の構成を簡素化することができる。
インダクタ(20)(40)のインダクタンスは、マイクロコントローラ(15)の信号出口(Dout)のピン(15a)自体の能力および送信ユニット(2)として活用可能な電力から決まる電流の両方を配慮して設定される。
インダクタ(20)(40)のインダクタンスをL、電源(31)の電圧をV、時間をt、電流(ピン(15a)に流せる最大値等)をIとして、妥当な条件は、L>Vt/Iとできる。
例えば、V=5V、t=10μsec、I=20mAとすると、L>2.5mHとなる。例えば、3.3mHのインダクタ(20)(40)を使用することで、必要な性能を確保することができる。
また、送信ユニット(2)および受信ユニット(3)の各電力供給回路(13)(34)におけるキャパシタ(21(41)は、電源(31)から供給される直流電力によって、電源(31)と同じ電圧とされ、電源線(18)(38)と接地線(19)(39)との間の電圧が下がった場合には、キャパシタ(21)(41)から電源線(18)(38)と接地線(19)(39)との間に電圧が印加される。すなわち、これらのキャパシタ(21)(41)は、各ユニット(2)(3)の電源電圧変動を抑えて、短期的に必要な電力を送信ユニット(2)および受信ユニット(3)内で確保する平滑機能を有している。
キャパシタ(21)(41)のキャパシタンスをC、電源(31)の電圧をV、時間をt、電流(ピン(15a)に流せる最大値等)をIとして、妥当な条件は、C≫It/Vとできる。
例えば、V=5V、t=10μsec、I=20mAとすると、C≫40nFとなる。したがって、リップルを0.01%以下に抑えたいのであれば、キャパシタ(21)(41)のキャパシタンスを400μF以上とすればよい。
受信ユニット(3)における電源電圧は、電源(31)によって印加される5Vである。100メートルの同軸ケーブル(4)を経由させると、送信ユニット(2)において印加される電圧は、4V程度に低下する。したがって、同軸ケーブル(4)の送信ユニット(2)に接続する線間で観測される電圧波形(横軸は時刻、縦軸は電圧)は、図8(a)に示すようなものとなり、送信ユニット(2)から送り出されるパルスの波高は、4V程度となる。さらに、このパルスが受信ユニット(3)に入力されるまでにも劣化があり、同軸ケーブル(4)の受信ユニット(3)に接続する線間で観測される電圧波形は、図8(b)に示すようなものとなり、受信ユニット(3)側では、せいぜい3V程度の波高になる。図8(b)の電圧波形において、上端は電源電圧とほぼ一緒であり、下端は2V前後である。さて、同軸ケーブル(4)の線間に電圧がかかった状態かかかっていない状態かを判定する論理入力の閾値は、電源電圧の半分よりも低い2.2V前後なので、図8(b)の波形では正常な読み取りができない可能性が高い。
波形整形回路(32)によると、カップリング用キャパシタ(42)、抵抗(43)、ツェナ―ダイオード(44)、一般整流用ダイオード(45)、平滑用キャパシタ(46)(47)およびショットキーダイオード(48)(49)の作用によって、マイクロコントローラ(36)の信号入力(Din)に入力する電圧波形が整形される。具体的には、カップリング用キャパシタ(42)を通過した後、ピン(36a)に送られる信号の電圧範囲は、論理入力の閾値を挟むが、マイクロコントローラ(36)への供給電圧よりは狭い範囲になるように、2個のショットキーダイオード(48)(49)によって、その上限および下限を規定される。これにより、マイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)のピン(36a)上で観測される電圧波形は、図8(c)に示すようなものとなり、これによって、正常な読み取りが可能になる。
図3および図4は、この発明によるデータ取得システム(1)の第2実施形態を示している。以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態のデータ取得システム(1)は、第1実施形態のデータ取得システム(1)では、論理レベルの電圧だけが供給されているのに対し、論理レベルより高い電圧が供給される場合の1例を示す。
受信ユニット(3)において、電灯線などの電源コード(51a)に接続された電源(51)は、24Vおよび5Vの2電圧を有しており、受信ユニット(3)の電力供給回路(34)の電源線として、24V用の電源線(52)と5V用の電源線(53)とが使用されている。受信ユニット(3)には、5Vの電圧が印加されている。カップリング用キャパシタ(41)は、5V用の電源線(53)と接地線(39)との間に設けられている。送信ユニット(2)に通じている同軸ケーブル(4)の内部導体(4a)は、24Vの電源線(52)と接続されている。
送信ユニット(2)において、DC/DC変換器(26)が24Vを5Vにするために追加されている。送信ユニット(2)の各機器(14)(15)(16)(17)は、DC/DC変換器(26)によって5VにされたDC/DC変換器(26)の出力側の電源線(27)と接地線(19)との間に並列に配されている。
送信ユニット(2)のキャパシタ(22)は、第1実施形態においては、無くすことが可能であったが、この実施形態では、マイクロコントローラ(15)の保護のために、必須とされる。
この実施形態によると、図8(b)に示す波形の上限および下限がいずれも高くなるので、マイクロコントローラ(36)の信号入口(Din)に入力する信号のレベル(ピン(36a)上で観測される波高)を大きくすることができる。
図5および図6は、この発明によるデータ取得システム(1)の第3実施形態を示している。以下の説明において、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
第3実施形態のデータ取得システム(1)では、第1および第2実施形態のデータ取得システム(1)では、送信ユニット(2)が送信専用、受信ユニット(3)が受信専用とされているのに対し、受信ユニット(3)から送信ユニット(2)への送信も可能とされている。
送信ユニット(2)は、図5に示すように、波形整形回路(61)を有している。波形整形回路(61)は、第1実施形態の受信ユニット(3)の波形整形回路(32)と同じ構成であり、波形整形回路(61)は、マイクロコントローラ(15)の信号入口(Din)と電源線(18)の同軸ケーブル(4)との接続側端部(インダクタ(20)よりも同軸ケーブル(4)に近い位置)とを接続する線の途中に設けられたカップリング用キャパシタ(62)と、電源線(18)と接地線(19)との間に直列に電源線(18)から設けられた抵抗(63)、ツェナーダイオード(64)および一般整流ダイオード(65)と、ツェナーダイオード(64)の平滑用キャパシタ(66)と、一般整流ダイオード(65)の平滑用キャパシタ(67)と、抵抗(63)とツェナーダイオード(64)との接続部とマイクロコントローラ(15)の信号入口(Din)との間に設けられた第1ショットキーダイオード(68)と、ツェナーダイオード(64)と一般整流ダイオード(65)との接続部とマイクロコントローラ(15)の信号入口(Din)との間に設けられた第2ショットキーダイオード(69)とからなる。
電源線(18)から接地線(19)に向かう方向を順方向として、ツェナーダイオード(64)は逆方向に、一般整流ダイオード(65)は順方向に配置されている。また、マイクロコントローラ(15)の信号入口(Din)に向かう方向を順方向として、第1ショットキーダイオード(68)は、逆方向に、第2ショットキーダイオード(69)は、順方向に配置されている。
送信ユニット(2)および受信ユニット(3)の各マイクロコントローラ(15)(36)の信号入口(Din)および信号出口(Dout)の送受信端子は、トライステートされている。トライステートは、受信側が動作している状態(入力状態)、送信側が動作している状態(出力状態)およびも送受信の両方が動作していない状態(ハイ・インピーダンス状態)の3つの状態を持っていることをいう。
受信ユニット(3)は、図6に示すように、図2に示した受信ユニット(3)を基準にして、マイクロコントローラ(36)の信号出口(Dout)と、電源線(18)の同軸ケーブル(4)との接続側端部(インダクタ(20)よりも同軸ケーブル(4)に近い位置)との間がカップリング用キャパシタ(50)を介して接続されている構成が付加されたものとなっている。
こうして、送信ユニット(2)および受信ユニット(3)のいずれにおいても、送受信の両方が動作していない状態を取ることを可能とするとともに、送信ユニット(2)に波形整形回路(61)が、受信ユニット(3)にカップリング用キャパシタ(50)がそれぞれ付加されることで、送信ユニット(2)から受信ユニット(3)への情報伝達のみでなく、受信ユニット(3)から送信ユニット(2)への情報伝達も可能となっている。
図7は、この発明によるデータ取得システム(1)の第4実施形態を示している。第4実施形態のデータ取得システム(1)は、第2実施形態のデータ取得システム(1)の送信ユニット(2)を異なる実施形態としたもので、受信ユニット(3)については、第2実施形態のものと同一のものが使用される。
以下の説明において、第2実施形態と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態の送信ユニット(2)では、図7に示すように、大きな出力電流を確保するためのドライバー(23)が追加されている。これにより、1つのピン(15a)を使用するだけであっても、送信ユニット(2)から出力される信号の出力レベルが大きいものとなる。ドライバー(23)としては、バッファやインバータのような汎用ロジックを複数並列に用いても良い。
ドライバー(23)と同じ効果は、マイクロコントローラ(15)の複数のピン(15a)を並列に用いることにより、出力アップを図ることでも果たすことができる。すなわち、第1から第3までの実施形態では、マイクロコントローラ(15)の複数のピン(15a)を並列に用いることにより、第4実施形態のものに対して、送信ユニット(2)におけるドライバー(23)を省略して簡素化したものとなっている。
上記の第1から第4までの実施形態のデータ取得システム(1)におけるデータ伝送には、調歩同期が用いられている。調歩同期においては、一定のデータ量で、時間的にも定められた時間内に送信されるデータパケットを、一定もしくは不定期の休止状態を間に挟み、反復して送出する。データパケットはスタート信号から始まり、予め長さを約束した数ビットないし数十ビットのデータが送信される。送信後は休止状態となり、この期間には、同軸ケーブル(4)の線間には電圧のかかった状態(開放状態)が選択される。スタート信号は、逆に電圧のかからない状態(短絡状態)の一定期間の継続後、開放状態に遷移することによって表現される。休止状態も含め、開放状態においては、送信ユニット(2)において、受信ユニット(3)から供給される電力を受け取ることができる。
適切な調歩同期を行うための最も平明で合理的な解決は、送受信のタイミングを合わせることである。マイクロコントローラ(15)(36)でこれを実現するためには、クロック生成手段(16)(37)として、同じ振動数のものが送信ユニット(2)と受信ユニット(3)とのそれぞれにおいて利用される。クロック生成手段(16)(37)は、その両方がほとんど同じ周期を持つように調整されるが、直接に連絡のない手段相互のタイミングを正確に合わせることは難しい。また、送受信の間にかなりの時間差が生じるので、これを合わせたところで意味がないとも言える。
調歩同期において、電圧のかかった状態を「1」、かからない状態を「0」と表現するとして、調歩同期のタイミングを規定するなら、最も単純には、例えば、送信ユニット(2)の保有するクロックに対応して方式1のような列が利用できる。 方式1:
スタート信号 :パルス列の「0」
データ上のビット「0」:パルス列の「0」
データ上のビット「1」:パルス列の「1」
休止状態(パケット間の切れ目):パルス列の「1」……「1」
この方式に対応する、電圧の経時的推移のパターン(8ビットの場合)を図9に示す。これは、スタート時点を同じにして、色々な内容によるパターンを重ね書きしたものである。
方式1の場合、特にビット「0」あるいはビット「1」のどちらかが連続して送信される場合においては、直流成分を遮断するような回路の効果としてパルス波形の質が低下したり、送信ユニット(2)への有効な電力供給が断たれることの影響が出る。さらに、データ上で「1」状態が長く連続することが続くような場合、受信ユニット(3)が解読するにあたってこれを休止と認識し、それらの直後の「0」をスタート信号と誤認してしまう問題もある。
そこで、以下に示す方式2または方式3が推奨される。
方式2:
スタート信号:パルス列の「00001111」
データ上のビット「0」:パルス列の「00011」
データ上のビット「1」:パルス列の「11100」
休止状態(パケット間の切れ目):パルス列の「1」……「1」
方式2に対応する電圧の経時的推移のパターン(4ビットの場合)を図10に示す。これも、スタート時点を同じにして、色々な内容によるパターンを重ね書きしたものである。方式2で、例えばパルス列の「00001111」とは、電圧「0」状態が4クロック分続いた後、電圧「1」状態が4クロック分続くことを意味する。スタート信号の後に送出されるビットの数は一定とされ、即ち、送信に必要な期間も一定である。
方式2のようなルールであれば、一定期間ごとに電圧レベルが交替することでパルス波形が劣化せず、より長いデータパケットでも使用できる。また、方式2で、たとえば休止状態を8クロック以上の期間連続させるルールに決めると、(休止状態以外では「1」が8クロック続くことはあり得ないので)スタート信号の判断を正確にできる。受信ユニット(3)の動作においては、同軸ケーブル(4)からのデータ取り込みに続いて一定のデータ処理を行うため、実際にはこの受信側のデータ処理が十分に終了するよう、休止状態の期間が設定される。方式2では、各ビットを構成する(5クロック中の)2クロック目の状態をサンプリングするのが好都合である。この方式によれば、サンプリングのタイミングが前後に1クロック分までずれたとしても誤認にならないため、信頼性を高くできる。このように、方式2は信頼性が高いが、やや冗長ではあり、もう少しデータの密度を高めたのが次の方式3である。
方式3:
スタート信号:パルス列の「00001111」
データ上のビット「0」:パルス列の「000」
データ上のビット「1」:パルス列の「111」
区切信号(パケット間の切れ目):パルス列の「000111」
休止状態(パケット間の切れ目):パルス列の「1」……「1」
方式3のスタート信号は方式2と全く同じである。この方式では、個々のデータビットは方式2より単純化される代りに、規定のビット(例えば8ビット)毎に区切信号を入れる。方式3によるケーブル線間波形を図11Aおよび、図11B に示す。
方式3の信号をマイクロコントローラ(36)で解読する場合のアセンブラプログラムは例えば図12のように記述できる。これは、Atmel 社 AVR マイクロコントローラ用のニーモニックコードであるが、4バイトから成るMSB(最上位のビット)先行のデータ列を復元できる。
このプログラムは、スタート信号の線間短絡を検出するループで始まる(第19行〜第21行)。このループからは、ピンに入力される電圧の降下を検出した場合に脱出する。この例では、この一巡に3クロックかかるため、ループから脱出した時点では、電圧が降下した時刻の判定につき、3クロック以内の曖昧さがある。即ち、実際に読み取りを行ったのは、電圧が降下した最初の1クロック分かも知れないし、次の1クロック分かも知れないし、3番目の1クロック分かも知れない。この3通りの場合は次のようにして検出され、調整される。
ループを脱出して早々に、2クロック分続けて読み取りを行い(第22行、第23行)、短絡からの復帰を検出する。ここで、場合は、2時点とも復帰していない場合、後の1時点のみ復帰していた場合、最初から復帰していた場合の3通りに分かれ、これが、上の3通りの場合の判定となる。これを特定することで、1クロック以内の正確さでタイミングを合わせ(第24行〜第27行)、結果、データ信号の最初の読み取りは、電圧が実際に既に降下した場所を第1クロックと見て、第10クロックをまずデータとして読み、そこから3クロック毎に読むように図られる。データとして読まれるのは、3クロック分連なる信号の中心部分に該当するはずである。
なお、方式1、方式2および方式3の全てに関し、「0」ビットと「1」ビットのコードは逆に対応させるようにしてもよく、MSB(最上位のビット)先行ではなく、LSB(最下位のビット)先行として送るようにしてもよい。
また、方式2については、ビット内で交替する開閉を前半2クロック、後半3クロックとし、その後半で認識させる、などの変形もあり得る。
一般に、スタート信号における立ち下がり検知のループにnクロック必要なら、短絡期間、続く開放期間共に、nクロック以上置くことで、多少の誤差(クロック周波数の誤差、伝達時の波形劣化)に影響されない読み取りができる。ただし、読み取りのプログラムの都合もあって、上記実施形態では、短絡、開放共に4クロック置くことにしている。このように、実際に何クロック置くのが実際的かは、用いるマイクロコントローラの仕様にもよる。方式3は、方式2よりも効率的に信号を送れるという利点を有しており、方式2は、方式3よりも信頼性をおけるという利点を有している。方式3を採用できるかどうかは、回路の電気的性能にも依存し、最終的には試験によって採用可否を判断しなければならない場合もある。
上記の第1から第4までの実施形態のデータ取得システム(1)において、送信ユニット(2)を複数設けて、単一の受信ユニット(3)に対し、複数の送信ユニット(2)をそれぞれ同軸ケーブル(4)を介して接続するようにしてもよい。
また、送信ユニット(2)に設けられるセンサ(11)としては、種々のものが適宜使用されるが、例えば、音を検知するためのマイクロフォン、水中に設置されて水中音を検知する水中マイクロフォン、水配管の漏水音を検出するマイクロフォンもしくは接触式の振動センサなどとされる。
センサ(11)は、1つに限定されるものではなく、複数(同じのセンサであってもよいし、異なる種類のセンサであってもよい)のセンサが同一の送信ユニット(2)に設けられ、これら複数のセンサ(11)に対応する多チャンネルのデータが、単一の同軸ケーブル(4)を通じて受信ユニット(3)に伝達されるようにしてもよい。
(1) データ取得システム
(2) 送信ユニット
(3) 受信ユニット
(4) 同軸ケーブル(ケーブル)
(4a) 内部導体
(4b) 外部導体
(11) センサ
(15)(36) マイクロコントローラ
(15a)(36a) ピン
(18)(38)(52)(53)電源線
(19)(39) 接地線
(31)(51) 電源
(32) 波形整形回路
(42) キャパシタ
(48)(49) ショットキーダイオード(整流器)

Claims (17)

  1. 送信ユニットと、送信ユニットからのデータを取得する受信ユニットと、送信ユニットと受信ユニットとを接続するケーブルとを備えているデータ取得システムにおいて、
    ケーブルは、電源線と信号線とを兼ねるものであり、送信ユニットに必要な電力は、受信ユニットからケーブルを通じて送られており、送信ユニット側で得られたアナログ信号が、送信ユニットにおいてディジタル信号に変換されて、ケーブルを通じて受信ユニットに送られることを特徴とする、データ取得システム。
  2. ケーブルは、芯線としての内部導体、内部導体に被覆された絶縁体、絶縁体に被覆されたシールド層としての外部導体および外部導体に被覆された被覆層からなるシールド線であることを特徴とする、請求項1記載のデータ取得システム。
  3. ケーブルは、同軸ケーブルであることを特徴とする、請求項2記載のデータ取得システム。
  4. 送信ユニットと受信ユニットとのそれぞれにおいて、ケーブルの外部導体は、各ユニットの接地線および電源線のいずれか一方に接続され、ケーブルの内部導体は、各ユニットの接地線および電源線の他方に、インダクタを介して接続されており、ケーブルの内部導体は、さらに、送信ユニットにおいて、ディジタル信号系の出力と接続され、受信ユニットにおいて、ディジタル信号系の入力と接続されていることを特徴とする、請求項2〜3記載のデータ取得システム。
  5. 送信ユニットと受信ユニットとの間の送信および受信は、調歩同期によって行われることを特徴とする、請求項1〜4記載のデータ取得システム。
  6. 送信ユニットに、音を検知するためのマイクロフォンが設けられていることを特徴とする、請求項1〜5記載のデータ取得システム。
  7. 送信ユニットに、水中に設置されて水中音を検知する水中マイクロフォンが設けられていることを特徴とする、請求項1〜5記載のデータ取得システム。
  8. 送信ユニットに、水配管の漏水音を検出するマイクロフォンもしくは接触式の振動センサが設けられていることを特徴とする、請求項1〜5記載のデータ取得システム。
  9. 単一の受信ユニットに対し、複数の送信ユニットをそれぞれ同軸ケーブルを介して接続することを特徴とする、請求項1〜8記載のデータ取得システム。
  10. 複数のセンサが同一の送信ユニットに設けられ、これら複数のセンサに対応する多チャンネルのデータが、単一の同軸ケーブルを通じて受信ユニットに伝達されることを特徴とする、請求項1〜9記載のデータ取得システム。
  11. 送信ユニットは、マイクロコントローラを有しており、送信ユニットからの出力は、マイクロコントローラの複数のピンが並列に用いられて送出されることを特徴とする、請求項1〜10記載のデータ取得システム。
  12. 送信ユニットおよび受信ユニットは、同一の電源電圧で駆動され、受信ユニットは、マイクロコントローラを有し、送信ユニットからの出力は、受信ユニットにおいて、キャパシタを介してマイクロコントローラのピンで受けられ、該キャパシタを通過した後、ピンに送られる信号の電圧範囲は、論理入力の閾値を挟むが、マイクロコントローラへの供給電圧よりは狭い範囲になるように、2個の整流器によって、その上限および下限を規定されることを特徴とする、請求項1〜11記載のデータ取得システム。
  13. 送信ユニットおよび受信ユニットは、同一の電源電圧で駆動され、送信ユニットと受信ユニットとの両方において、送受信端子はトライステートであり、送信ユニットから受信ユニットへの情報伝達のみでなく、受信ユニットから送信ユニットへの情報伝達も行われることを特徴とする、請求項1〜12記載のデータ取得システム。
  14. 送信ユニットの駆動電圧は、受信ユニットの駆動電圧よりも高い電圧とされ、受信ユニットは、マイクロコントローラを有し、受信ユニットにおいて、送信ユニットからの信号は、キャパシタを介して該マイクロコントローラのピンに送られることを特徴とする、請求項1〜11記載のデータ取得システム。
  15. 送信および受信は、調歩同期によって行われ、送信ユニットおよび受信ユニッのディジタル信号系は、どちらも同じクロック周波数で駆動されるマイクロコントローラによって管理され、送信ユニットが送信するデータパケットは、同期に寄与すべく、ケーブルの線間電圧を一定期間短絡した後開放するスタート信号およびこれに続くビット列から成り、受信ユニットにおけるマイクロコントローラは、スタート信号における短絡期間の開始時点をもって、概略のタイミングを得、さらに短絡期間の終了時点をもって、より正確なタイミングを得るべくプログラムされることを特徴とする、請求項1〜14記載のデータ取得システム。
  16. 請求項1〜15記載のデータ取得システムで使用される送信ユニットであって、少なくとも1つのセンサと、センサから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換して出力するディジタル信号系とを有していることを特徴とする、データ取得システム用送信ユニット。
  17. 請求項1〜15記載のデータ取得システムで使用される受信ユニットであって、電源と、送信ユニットから出力されたディジタル信号を処理するディジタル信号系とを有していることを特徴とする、データ取得システム用受信ユニット。
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