JP2014211025A - ジオシンセティックス - Google Patents

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Abstract

【目的】厚みの厚いスパンボンド不織布に比べて軽量かつ高剛性で、スパンボンド不織布とワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱圧着(熱融着)したジオシンセティックスに比べて通水性の優れたジオシンセティックスを提供する。
【構成】本発明の一態様のジオシンセティックスは、網状構造を有する強化材層と、ニードルパンチ加工された不織布と、強化材層と不織布との間に並んで配置され、強化材層と不織布とを接合する、それぞれ長手方向が実質的に同じ一方向に向かって配置される線状もしくは破線状の複数の接合体と、を備えたことを特徴する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジオシンセティックス(ジオテキスタイルともいう。)に関する。例えば、ブロック舗装においてクッション層の下に敷設されるジオシンセティックスに関する。
インターロッキングブロック舗装は、施工が容易であり、かつ意匠性に優れるといった観点から、歩道や広場等の舗装、さらには一般車道の舗装にも用いられている。インターロッキングブロック舗装では、排水性および表面の平坦性を保つために、砂利または排水性アスファルト(以下、「路盤材」という)とブロックとの間に、クッション層として砂(珪砂)を敷き詰めることが一般的に行われている。しかし、クッション層として砂を敷き詰めても、雨や車両等の荷重により、路盤材の間から砂が流出し、ブロックが沈下してしまうことがある。このような場合には、一旦ブロックを取り除き、砂を再度入れ直すといった工事が必要となる。
そこで、砂の流出を防止するために、「ジオシンセティックス」と呼ばれる不織布を砂と路盤材との間に敷設する工事が行われるようになってきている。現在では、ジオシンセティックスを敷設する工事は、インターロッキングブロック舗装工事全体の10%程度行われている。
従来、インターロッキングブロック舗装に用いられるジオシンセティックスとしては、ポリエステルからなるスパンボンド不織布が主流であり、路盤材との馴染みを良くするために、伸度の大きいものが使用されている。スパンボンド不織布をジオシンセティックスとして用いた場合、耐久性の観点からも、スパンボンド不織布がある程度以上の強度を有している必要があり、そのために、厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布が用いられている。また、ジオシンセティックスには表面に直交する方向の排水性(透水性)も要求されるが、厚みが厚くなることに伴って低下する透水性を向上させるために、スパンボンド不織布にはニードルパンチ加工が施されている。
しかしながら、かかる厚みの厚いスパンボンド不織布は重量が重くなってしまうといった問題があった。さらに、剛性が低い(腰が弱い)といった問題があった。
また、スパンボンド不織布にニードルパンチ加工を施すことによって、上方から加えられる荷重により繊維間が広がり、繊維間からクッション層の砂が流出してしまうことを回避すべく、ニードルパンチ加工が成されていないポリオレフィン樹脂のスパンボンド不織布と、ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)と呼ばれる強化材とを熱圧着(熱融着)したジオシンセティックスも提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、ジオシンセティックスには、上述した透水性の他にも、表面と平行な方向の排水性(通水性)も要求される。しかし、かかる製品では、ポリオレフィン不織布とワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)との界面が熱融着されているため、通水性が悪い或いは無いといった問題があった。
特許第4002428号公報
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、厚みの厚いスパンボンド不織布に比べて軽量かつ高剛性で、スパンボンド不織布とワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱圧着(熱融着)したジオシンセティックスに比べて通水性の優れたジオシンセティックスを提供することを目的とする。
本発明の一態様のジオシンセティックスは、
網状構造を有する強化材層と、
ニードルパンチ加工された不織布と、
強化材層と不織布との間に並んで配置され、強化材層と不織布とを接合する、それぞれ長手方向が実質的に同じ一方向に向かって配置される線状もしくは破線状の複数の接合体と、
を備えたことを特徴する。
かかる構成により、複数の接合体間の隙間を通って排水される。また、強化材層の接合によりジオシンセティックス全体として剛性を高くし、かつ不織布を軽量化できる。
また、複数の接合体は、それぞれ隣り合う2つの接合体間のすきまの方が、各接合体の幅寸法よりも大きいように構成すると好適である。
また、複数の接合体は、幅寸法の方が厚さよりも大きいように構成すると好適である。
また、かかる強化材層と複数の接合体と不織布とによる構造体が、さらに、積層され、
各構造体間は、上述した複数の接合体によって接合されるように構成すると好適である。
また、強化材層は、平滑度が異なる2表面を有し、平滑度が低い面を不織布側に配置すると好適である。
本発明の他の態様のジオシンセティックスは、
網状構造を有する強化材層と、
ニードルパンチ加工された不織布と、
強化材層と不織布との間に2次元方向に配列され、強化材層と不織布とを接合する、ドット状の複数の接合体と、
を備えたことを特徴する。
本発明の一態様によれば、厚みの厚いスパンボンド不織布に比べて軽量かつ高剛性にでき、スパンボンド不織布とワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱圧着(熱融着)したジオシンセティックスに比べて通水性及び透水性を高めることができる。
実施の形態1におけるジオシンセティックスの構成を示す断面図である。 実施の形態1におけるジオシンセティックスの構成を示す内部上面図である。 実施の形態1における割繊維不織布の一例の平面図である。 実施の形態1における割繊維不織布の一例の断面図である。 実施の形態1における縦方向に一軸配向しスプリット(割繊)した一軸延伸配割繊維フィルムの一例の斜視図である。 実施の形態1における横方向に一軸配向しスプリット(割繊)した一軸延伸配割繊維フィルムの一例の斜視図である。 実施の形態1におけるスプリット処理を行った多層フィルムの一例を示す図である。 実施の形態1における縦一軸配向網状フィルムを2枚経緯積層した割繊維不織布の製造方法を示す概略図である。 実施の形態1における縦一軸配向網状フィルムと横一軸配向網状フィルムを積層した割繊維不織布の製造方法を示す概略図である。 実施の形態1における評価対象を示す図である。 実施の形態1における載荷試験条件を示す図である。 実施の形態1における破損率評価のための評価条件を示す図である。 実施の形態1における通水性試験のための試験条件を示す図である。 実施の形態1における残存率と載荷回数との試験結果を示す図である。 実施の形態1における破損率と載荷回数との試験結果を示す図である。 実施の形態1における上載圧毎の面内通水係数を示す図である。 実施の形態1における網状構造の強化材層の他の一例を示す図である。 実施の形態1における網状構造の強化材層の他の一例を示す図である。 実施の形態2におけるジオシンセティックスの構成を示す内部上面図である。 各実施の形態におけるジオシンセティックスの構成を示す断面図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるジオシンセティックスの構成を示す断面図である。図1において、ジオシンセティックス10は、不織布1と、割繊維不織布2(強化材層の一例)と、線状の複数の線ラミネート材3(接合体の一例)とを備えている。
図2は、実施の形態1におけるジオシンセティックスの構成を示す内部上面図である。図2では、上層の不織布1を省略している。割繊維不織布2の片面上に線状(筋状)の複数の線ラミネート材3が、それぞれ長手方向が実質的に同じ一方向に向かって並んで配置される。そして、複数の線ラミネート材3上に不織布1が配置される。実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、複数の線ラミネート材3が、不織布1と割繊維不織布2との間に並んで配置され、不織布1と割繊維不織布2とを接合する。このように、実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、不織布1による不織布層と割繊維不織布2による強化材層とを、これらを接合する複数の線ラミネート材3によるラミネート層が構成される。実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、不織布1と割繊維不織布2との間に位置する線ラミネート材3間の隙間を通って排水される。よって、かかる隙間の長手方向が通水方向になる。よって、複数の線ラミネート材3は、互いに完全に平行である必要はないが、交差しないように配置される。
線ラミネート材3は、材料として、熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、およびこれらの重合体等を用いることができる。複数の線ラミネート材3は、厚みが例えば10〜100μmに調整されると好適である。また、複数の線ラミネート材3は、ピッチPが例えば2〜100mmで、幅Wが例えば1〜5mmに調整されると好適である。そして、隣り合う線ラミネート材3同士間には、隙間幅Sが形成される。ここでは、例えば、厚みが25μm、ピッチPが5mm、幅Wが2mm、及び隙間幅Sが3mmに設定される。このように、複数の線ラミネート材3は、それぞれ隣り合う2つの線ラミネート材3間の隙間幅Wの方が、各線ラミネート材3の幅W寸法よりも大きくなるように配置されると好適である。また、複数の線ラミネート材3は、幅W寸法の方が厚さよりも大きくなるように配置されると好適である。線ラミネート材3の厚みを抑えることでジオシンセティックス10全体での厚み薄くできる。また、隙間幅Wを大きくすることで、通水性を向上させることができる。また、不織布1と割繊維不織布2を直接的に熱融着すると、不織布1或いは/及び割繊維不織布2が溶けるので、繊維間に目詰まりを生じる。これに対して、実施の形態1では、不織布1と割繊維不織布2の間に加熱された複数の線ラミネート材3を挟んで、加熱された線ラミネート材3によって接合している。そのため、不織布1及び割繊維不織布2が溶けるのを防止できる。そのため、不織布1及び割繊維不織布2のそれぞれの繊維間の目詰まりを防止、或いは低減できる。よって、不織布1及び割繊維不織布2の透水性を高めることができる。その結果、ジオシンセティックス10全体での透水性を向上させることができる。なお、線ラミネート材3は、線状に限らず、破線状に形成されてもよい。
不織布1は、一般的に繊維を織らずに絡み合わせた布状体のものであり、例えば、羊毛や木綿といった天然素材、ポリプロピレンやポリエステルといった合成繊維等の繊維を用いることができる。合成繊維を構成する樹脂として、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、およびこれらの重合体等を用いることができる。合成繊維を構成する樹脂として、例えば、ポリエチレンやポリエステルなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアミド、およびこれらの重合体等を用いることができる。例えば、紡糸性の高いポリプロピレン、ポリプロピレンとα−オレフィンとの共重合体、ポリエチレンレテフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6、或いはナイロン66等を用いると好適である。不織布1は、ウェブ(繊維を重ね合わせた状態)を製作し、繊維同士を物理的・化学的に布状に絡ませて製作される。製作方法としては、例えば、原料ペレットから溶融紡糸を行い製作した長繊維を使用するスパンボンド法、或いは、短繊維をカード機等で一定方向に並べてウェブを形成する乾式法等を用いることができる。また、実施の形態1では、不織布1として、ニードルパンチ法によってニードルパンチ加工されたものを用いる。例えば、バーブと呼ばれる突起のついた針を数10回/cm以上突き刺したものを用いると好適である。ニードルパンチ加工によって、表面に直交する方向の排水性(透水性)を向上させることができる。不織布1の目付量は、ジオシンセティックス10全体での重量が従来の厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布に比べて軽量にするため、30〜150g/mの範囲に設定される。望ましくは、40〜100g/mの範囲であると良い。また、より望ましくは、70〜100g/mの範囲であると良い。また、軽量化した分、ランダムに絡み合う繊維層を減らすことができ、繊維間の隙間を確保できる。よって、従来の厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布に比べて透水性を向上させることができる。
割繊維不織布2は、網状構造を有する。割繊維不織布2として、例えば、ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を用いることができる。或いは、クラフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を用いることができる。
図3は、実施の形態1における割繊維不織布の一例の平面図である。図4は、実施の形態1における割繊維不織布の一例の断面図である。割繊維不織布2は、図3及び図4に示すように、2枚の一軸延伸配割繊維フィルム21,22を経緯積層(延伸方向を直交させた方向に積層)したものである。割繊維不織布2は、後述するように、縦一軸配向網状フィルム21,22の経緯積層であってもよいし、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層であってもよい。
図5は、実施の形態1における縦方向に一軸配向しスプリット(割繊)した一軸延伸配割繊維フィルムの一例の斜視図である。図5において、縦一軸配向網状フィルム21,22は、フィルムの長さ方向に一軸配向した熱可塑性樹脂層12の両面に、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む接着層13が積層されており、幹繊維14と枝繊維15から構成される。
図6は、実施の形態1における横方向に一軸配向しスプリット(割繊)した一軸延伸配割繊維フィルムの一例の斜視図である。図6において、横一軸配向網状フィルム22は、フィルムの長さ方向に対して直角(横方向)に一軸配向した熱可塑性樹脂層12の両面に、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体を含む接着層13が積層されている。
図5に示した縦一軸配向網状フィルムの製造方法について説明する。縦一軸配向網状フィルム21,22は、主として(1)多層フィルムの製膜工程、(2)多層フィルムの配向工程、(3)配向多層フィルムを配向軸と平行にスプリットするスプリット工程および(4)スプリットしたフィルムを巻取る巻取工程等を経て製造される。
(1)多層フィルムの製膜工程では、図示しない主押出機に高密度ポリエチレン、ポリプロピレン
等の高配向性の樹脂層に用いる熱可塑性樹脂を供給し、2台の副押出機に接着層樹脂として特定のエチレン・α−オレフィン共重合体またはその混合物を供給する。そして、主押出機から押出される熱可塑性樹脂を中心層(配向層)とし、2台の副押出機から押出される接着層樹脂を内層および外層として、インフレーション成形により多層フィルムを作製する。ここでは、例えば、3台の押出機を用いて多層環状ダイを通して下吹出し水冷インフレーションにより製膜する。但し、多層フィルムの製造方法としては、多層インフレーション法、或いは多層Tダイ法などを用いることができ、特に限定されるものではない。これらの成形法の中では、厚手のフィルムを急冷し、透明性を保持することができるなどの長所を有する点で、水冷インフレーション法が好ましい。
(2)配向工程では、上記製膜した環状多層フィルムを2枚のフィルムに切り裂き、赤外線ヒーター、熱風送入機等を備えたオーブン内を通過させ、所定温度に加熱しながら、初期寸法に対し配向倍率1.1〜15、好ましくは5〜12、さらに好ましくは6〜10でロール配向を行う。上記配向温度は、中心層の熱可塑性樹脂の融点以下であり、通常20〜160℃、好ましくは60〜150℃、さらに好ましくは90〜140℃の範囲であり、多段で行うことが好ましい。
(3)スプリット(割繊)工程では、配向した多層フィルムを高速で回転するスプリッター(回転刃)に摺動接触させて、フィルムにスプリット処理(割繊化)を行う。
図7は、実施の形態1におけるスプリット処理を行った多層フィルムの一例を示す図である。図7に示すように、多層フィルム23に、多層フィルム23の長手方向(縦方向:図7では矢印L方向)に千鳥掛けに、スプリッターを用いて割繊(スプリット処理)するか、または熱刃によりスリット処理を施して多数の平行なスリット30を形成する。スプリット処理の方法としては、上記のほか、多層一軸配向フィルムを叩打する方法、捻転する方法、摺動擦過(摩擦)する方法、ブラッシュする方法等の機械的方法、あるいはエアージェット法、超音波法、レーザー法等により無数の微細な切れ目を形成してもよい。これらの中でも特に回転式機械的方法が好ましい。このような回転式機械的方法としては、タップネジ式スプリッター、ヤスリ状粗面体スプリッター、針ロール状スプリッター等の各種形状のスプリッターが挙げられる。例えば、タップネジ式スプリッターとしては、通常、5角あるいは6角の角形であって、1インチあたり10〜40、好ましくは15〜35のネジ山を有するものが用いられる。ヤスリ状粗面体スプリッターは、円形断面軸の表面を鉄工用丸ヤスリ目またはこれに類似の粗面体に加工し、その面に2条の螺旋溝を等ピッチに付与したものである。
図8は、実施の形態1における縦一軸配向網状フィルムを2枚経緯積層した割繊維不織布の製造方法を示す概略図である。図8において、上述したようにして製造した縦一軸配向網状フィルム(以下、「縦ウエブ110」という)を、原反繰出しロールから繰出し、所定の供給速度で走行させて拡幅工程111に送り、図示しない拡幅機により数倍に拡幅し、必要により熱処理を行う。別の縦一軸配向網状フィルム(以下、「横ウエブ210」という)を、縦ウェブ110と同様に原反繰出しロールから繰出し、所定の供給速度で走行させて拡幅工程211に送り、拡幅機(縦ウエブ110の場合と同じ)により数倍に拡幅し、必要により熱処理する。その後、縦ウェブ110の幅に等しい長さに切断し、縦ウェブ110の走行フィルムに対し直角の方向から供給して、積層工程112において接着層を介して配向軸が直交するように経緯積層して搬送する。熱圧着工程113において、熱シリンダにより、配向した中心層の熱可塑性樹脂層12の融点以下、接着層13の融点以上の温度で熱融着し、巻取工程114において製品の経緯積層不織布として巻取る。
以上により、縦一軸配向網状フィルム21,22の経緯積層による割繊維不織布2が製造される。割繊維不織布2は、縦一軸配向網状フィルム21,22の経緯積層の場合の他、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層であってもよい。以下、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層による割繊維不織布2の製造方法について説明する。
図9は、実施の形態1における縦一軸配向網状フィルムと横一軸配向網状フィルムを積層した割繊維不織布の製造方法を示す概略図である。図9において、割繊維不織布の製造方法は、主として(1)多層フィルムの製膜工程、(2)多層フィルムの長手方向に対して直角にスリット処理を行うスリット工程、(3)多層スリットフィルムの横一軸配向工程および(4)横一軸配向スリットフィルムに縦ウェブを重層して熱圧着する圧着工程を含むものである。
図9において、(1)多層フィルムの製膜工程では、主押出機311に樹脂層に用いる熱可塑性樹脂を供給し、副押出機312に接着層樹脂として特定のエチレン・α−オレフィン共重合体またはその混合物を供給する。そして、主押出機311から押出される熱可塑性樹脂を内層とし、副押出機312から押出される接着層樹脂を外層として、インフレーション成形により2層フィルムを作製する。ここでは、2台の押出機を用いて多層環状ダイ313を通して下吹出し水冷インフレーション314により製膜する場合の例を示す。多層フィルムの製造方法としては、上述したように、多層インフレーション法、多層Tダイ法などを用いることができ、特に限定されない。これらの成形法の中では、厚手のフィルムを急冷し、透明性等を保持することができるなどの長所を有する点で、水冷インフレーション法が好ましい。また、インフレーション成形したフィルムは、そのままロール間で、所望により微配向した後、押し潰すことにより接着層13/熱可塑性樹脂層12/接着層13の3層構造のシートが得られ、縦フィルム用の3台の押出機を2台に省略することができるため経済的効果が大きい。
(2)スリット工程では、上記製膜した環状多層フィルムをピンチして偏平化し、次いで圧延により微配向し、3層構造としたフィルムに、走行方向に対して直角に、千鳥掛けに横スリット315を入れる。上記スリット方法としては、カミソリ刃または高速回転刃のような鋭利な刃先で切り裂く方法、スコアーカッター、シアーカッター等でスリットを形成する方法などが挙げられるが、特に熱刃(ヒートカッター)によるスリット方法が最も好ましい。熱刃によるスリット方法は、前段で圧延により微配向されたフィルムの切口の縁を盛り上げる効果を有し、後続の横配向工程において配向の際に切口が裂けて伝播することを防止することができる。
(3)配向工程では、上記スリット処理を行ったフィルムに横配向316を施す。横配向方法としては、テンター法、プーリー法等が挙げられるが、装置が小型であり経済的であることからプーリー法が好ましい。
以上のようにして得られた横一軸配向網状フィルム(横ウェブ420)は、(4)熱圧着工程317に搬送される。一方、図8で説明した縦ウェブ110と同様の縦ウェブ410を原反繰出しロールから繰出して、所定の供給速度で走行させて拡幅工程411に送り、前述の拡幅機により数倍に拡幅し、必要により熱処理を行う。この縦ウェブ410を、上記の横ウェブ420に重層して熱圧着工程317に送り、ここで縦ウェブ410と横ウェブ420を配向軸が交差するように積層して熱圧着する。そして、目飛びなどの不良検査を経た後、巻取工程318に搬送して経緯積層不織布の製品とする。
以上により、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層による割繊維不織布2が製造される。
ここで、一軸配向網状フィルム21,22を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂およびその重合体を用いると好適である。その他、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、アクリル樹脂等から成形されたフィルムであってもよい。また、第1の熱可塑性樹脂と第2の熱可塑性樹脂との融点の差は、製造上の理由から、5℃以上であることが必要であり、より好ましくは10〜50℃に設定されるとよい。
ここで、一軸配向網状フィルム21,22の延伸倍率(配向倍率)は、1.1〜15倍が好ましい。延伸倍率が1.1倍未満では、不織布としたときの機械的強度が十分でなくなる。一方、延伸倍率が15倍を超えると、通常の方法で延伸することが難しく、高価な装置を必要とするなどの問題が生ずる。
なお、縦一軸配向網状フィルム21,22の経緯積層による割繊維不織布2では、縦ウェブ110と横ウェブ210の熱融着には直交積層機が用いられる。この直交積層機による熱融着の際、縦ウェブ110はそのまま直交積層機に供給されるが、横ウェブ210は、縦ウェブ110の幅と同じ長さに切断されて、縦ウェブ110と直角な方向から供給される。したがって、一定の間隔ごとに、横ウェブ210の継ぎ目が存在することになる。かかる継ぎ目の存在が好ましくない場合には、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層による割繊維不織布2を用いればよい。縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層では、縦方向に延伸した縦ウェブ410と横方向に延伸した横ウェブ420とを積層することで、継ぎ目のない割繊維不織布とすることができる。
以上のように一軸配向網状フィルム21,22を経緯積層したことにより、強度が高い割繊維不織布2を製造できる。また、剛性の高い(腰がつよい)割繊維不織布2を製造できる。よって、不織布1の厚みを薄くしても、ジオシンセティックス10全体での強度を向上できる。また、ジオシンセティックス10全体での剛性を向上できる。
なお、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22とを経緯積層すると、割繊維不織布2の2表面の平滑度が異なる。縦一軸配向網状フィルム21側の表面の平滑度と横一軸配向網状フィルム22側の表面の平滑度が異なる。横一軸配向網状フィルム22表面の方が、凹凸が大きくなる。縦一軸配向網状フィルム21の繊維表面は平面状、横一軸配向網状フィルム22の繊維表面は若干円弧状になっている。そこで、実施の形態1では、縦一軸配向網状フィルム21と横一軸配向網状フィルム22の経緯積層による割繊維不織布2を用いる場合には、平滑度が低い面を不織布1側に配置する。かかる構成により、不織布1と割繊維不織布2間のラミネート層の隙間を大きくでき、通水性を向上させることができる。
次に、実施の形態1におけるジオシンセティックス10と、従来例とを比較する。まず、従来のニードルパンチ加工された厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布と比較する。従来の厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布として、ニードルパンチ加工された目付量で200g/mのポリエステル製のスパンボンド不織布を比較例1とした。実施の形態1のジオシンセティックス10として、不織布1に、例えば、ニードルパンチ加工された目付量で100g/mのスパンボンド不織布を、複数の線ラミネート材3に、例えば、ラミネート層として5g/mのポリエステル製の複数の線ラミネート材を、割繊維不織布2に、クラフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)35g/mの割繊維不織布を用いた。比較例1のスパンボンド不織布では、重量が200g/mとなる。これに対して、実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、重量が140g/mとなる。よって、従来の厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布に比べて軽量化できる。また、かかる比較例1のスパンボンド不織布の剛性(ヤング率:縦弾性係数)を測定した結果、9N/mmであったのに対して、実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、32N/mmであった。よって、従来の厚みの厚い(目付量で200g/m程度)スパンボンド不織布に比べて剛性を高める(腰を強くする)ことができる。
次に、ニードルパンチ加工が成されていないポリオレフィン樹脂のスパンボンド不織布と、ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱融着したジオシンセティックスを比較例2とした。比較例2のジオシンセティックスでは、透水性が、3.45×10−2cm/secであったのに対して、実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、5.76×10−2cm/secであった。よって、従来のニードルパンチ加工が成されていないポリオレフィン樹脂のスパンボンド不織布と、ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱融着したジオシンセティックスに比べて透水性を向上させることができる。
次に、実施の形態1におけるジオシンセティックス10について、目視による評価、珪砂を用いた残存率評価、スキャナを用いた破損率評価をおこない、耐久性について評価した。また、通水性について評価した。
図10は、実施の形態1における評価対象を示す図である。図10において、試料番号1で示す試料1は、ニードルパンチ加工されたスパンボンド不織布(目付量で40g/m)/線ラミネートPE25(ポリエチレン製で厚み25μm)/HS(T)(製品番号)ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)により構成されるジオシンセティックスを用いる。試料番号2で示す試料2は、ニードルパンチ加工されたスパンボンド不織布(目付量で70g/m)/線ラミネートPE25/HS(T)ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)により構成されるジオシンセティックスを用いる。試料番号3で示す試料3は、ニードルパンチ加工されたスパンボンド不織布(目付量で100g/m)/線ラミネートPE25/HS(T)ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)により構成されるジオシンセティックスを用いる。試料番号4で示す試料4は、ニードルパンチ加工されたスパンボンド不織布(目付量で100g/m)を用いる。
まず、実施の形態1におけるジオシンセティックス10の耐久性試験として、載荷試験を行った。試験では、300×300×100mmの鉄製の型枠内に軟弱地盤を想定したゴム版(厚さ10mm)、試験対象のジオシンセティックス、路盤層として6号砕石、荷重を路盤に均等に伝搬させるためのゴム版(厚さ10mm)の順に設置した。
図11は、実施の形態1における載荷試験条件を示す図である。ここでは、ローラコンパクタ試験機を用いて、図11に示す条件で載荷試験をおこなった。
a)目視による評価
載荷試験後の試料に6号砕石を透過する破損(概ね13mm以上の穴)が目視で多数確認できる場合をジオシンセティックスの分離機能が水準以下になったとし、かかる状態を破壊状態と評価した。
b)珪砂を用いた残存率評価
載荷試験後のジオシンセティックスを手芸用のパッチワーク枠195mmに固定し、破損部に珪砂1000gを15秒間透過させる。そして、その透過量を計測し、珪砂の残存率を求める。珪砂の残存率によって耐久性を評価した。また、破壊状態の閾値として、過去の経験等から、残存率60%を用いた。よって、残存率60%以下を破壊状態とした。
c)スキャナを用いた破損率評価
載荷試験の前後のジオシンセティックスをそれぞれスキャナで読み込み、得られた画像を2値化し、黒或いは白のピクセル(画素)数を計測する。そして、載荷試験の前後の画像の面積比を求める。かかる面積比を破損率として耐久性を評価した。また、破壊状態の閾値として、過去の経験等から、破損率20%を用いた。よって、破損率20%以上を破壊状態とした。
図12は、実施の形態1における破損率評価のための評価条件を示す図である。図12に示すように解像度600dpiの画像を用いてピクセル(画素)数を計測して、載荷試験の前後の画像の面積比を求めた。
d)通水性評価
一定の上載圧をかけたジオシンセティックス内に水頭差によって水を透過させ、通過した水量を測定することによって通水性能を評価した。
図13は、実施の形態1における通水性試験のための試験条件を示す図である。図13に示すように、上載圧を20,50,100kPaに設定し、水頭差を50cm、試験時間を10minとした。
a)目視による評価結果
試料1,4では、5000回で破壊状態となり、試料2,3では5000回を経ても破壊状態には至らなかった。また、試料4の5000回が一番摩耗による損傷が大きかった。
b)珪砂を用いた残存率評価結果
図14は、実施の形態1における残存率と載荷回数との試験結果を示す図である。図14に示すように、載荷回数が増加すると残存率は低下する傾向を示した。図14に示すように、特に、試料2,3については耐久性が優れていることがわかった。試料1では、他の試料に比べて残存率が低い傾向があるものの5000回で破壊状態に至った。また、試料4は、4000回までは試料2,3と同様の傾向を示したが5000回で大きな開きが見られた。
c)スキャナを用いた破損率評価結果
図15は、実施の形態1における破損率と載荷回数との試験結果を示す図である。図15に示すように、載荷回数が増加すると残存率は低下する傾向を示した。図15に示すように、5000回を経てもいずれの試料も閾値を上回るには至らなかった。また、図14,図15から不織布の目付量が増えることで耐久性も向上することがわかった。
以上の結果、特に、試料2,3については耐久性が優れていることがわかった。また、試料3,4を比較するに、ワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を設けることで、補強効果が大幅に増加することがわかった。
d)通水性評価結果
図16は、実施の形態1における上載圧毎の面内通水係数を示す図である。試料1,4については、通水量を測定できなかった。試料2,3については、図16に示すように、上載圧が低い場合には差が見られたが、上載圧が高くなるにつれて、試料2,3間の差異が見られなくなった。
以上の試験結果から、特に、試料2,3については耐久性および通水性に優れていることがわかる。よって、載荷重が大きく、かつ回数が多い、交通量の多い道路(舗装)に使用すると好適である。また、評価試験では、試料1について通水量を測定できていなかったが、構造上、スパンボンド不織布とワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱圧着(熱融着)したジオシンセティックスに比べて通水性を高めることができる。
ここで、上述した例では、網状構造の強化材層の例として、一軸配向網状フィルム21,22を経緯積層した割繊維不織布2を用いたが、網状構造の強化材層の強化材は、これに限るものではない。
図17は、実施の形態1における網状構造の強化材層の他の一例を示す図である。図17に示すように、複数の一軸延伸多層テープ7を一定の間隔をあけて平行に並べ、それを一軸延伸多層テープ7の長手方向が直交するように2層に積層した不織布および織布なども用いることができる。
図18は、実施の形態1における網状構造の強化材層の他の一例を示す図である。図18に示すように、図17において説明した縦横に並ぶ複数の一軸延伸多層テープ7を縦横に織成した不織布および織布等を用いてもよい。
以上のように、実施の形態1における網状構造の強化材層は、第1の熱可塑性樹脂からなる層の両面に、第1の熱可塑性樹脂よりも低い融点を有する第2の熱可塑性樹脂からなる層を積層した原フィルムから作られた、(1)一軸延伸網状フィルムを延伸方向が直交するように積層してなる不織布を用いることができる。或いは、(2)一軸延伸テープまたは延伸ヤーンを延伸方向が直交するように織成してなる織布を用いることができる。或いは、(3)一軸延伸テープまたは延伸ヤーンを延伸方向が直交するように積層してなる不織布を用いることができる。或いは、(4)一軸延伸網状フィルムと一軸延伸テープまたは延伸ヤーンとを延伸方向が直交するように積層した積層体を用いることができる。
以上のように実施の形態1によれば、所望の耐久性を保ちながら、厚みの厚いスパンボンド不織布に比べて軽量かつ高剛性にでき、スパンボンド不織布とワリフ(登録商標:JX日鉱日石エネルギー株式会社)を熱圧着(熱融着)したジオシンセティックスに比べて通水性及び透水性を高めることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ラミネート層として、線ラミネート材を用いたが、これに限るものではない。実施の形態2では、その他の場合について説明する。ジオシンセティックスの断面構成は図1と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は、実施の形態1と同様である。
図19は、実施の形態2におけるジオシンセティックスの構成を示す内部上面図である。図19では、上層の不織布1を省略している。割繊維不織布2の片面上にドット状(点状)の複数の点ラミネート材4が、縦横(x、y方向)に所定のピッチで規則的に配列される。そして、複数の点ラミネート材4上に不織布1が配置される。実施の形態2におけるジオシンセティックス10では、複数の点ラミネート材4が、不織布1と割繊維不織布2との間に2次元方向に配列され、不織布1と割繊維不織布2とを接合する。このように、実施の形態2におけるジオシンセティックス10では、不織布1による不織布層と割繊維不織布2による強化材層とを、これらを接合する複数の点ラミネート材4によるラミネート層が構成される。実施の形態1におけるジオシンセティックス10では、不織布1と割繊維不織布2との間に位置する点ラミネート材4間の隙間を通って排水される。点ラミネート材4にすることによって、縦横両方向に排水できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した各実施の形態において、ジオシンセティックス10は、不織布1による不織布層と割繊維不織布2による強化材層とこれらを接合する複数の線ラミネート材3によるラミネート層との3層で構成された例を示したがこれに限るものではない。
図20は、各実施の形態におけるジオシンセティックスの構成を示す断面図である。図20では、不織布1aによる不織布層と複数の線ラミネート材3aによるラミネート層と割繊維不織布2aによる強化材層とによる第1の構造体の上に、不織布1bによる不織布層と複数の線ラミネート材3bによるラミネート層と割繊維不織布2bによる強化材層とによる第2の構造体が、さらに、積層されている。また、構造体間は、複数の線ラミネート材3cによって接合される。図20の例では、ジオシンセティックス10が、2段に重ねられ、その間を複数の線ラミネート材3cによって接合した場合を示しているが、3段以上に重ねられてもよい。また、線ラミネート材3の代わりに、点ラミネート材4を用いても良いことは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのジオシンセティックス、及びその製造方法は、本発明の範囲に包含される。
1 不織布
2 割繊維不織布
3 線ラミネート材
4 点ラミネート材
7 一軸延伸多層テープ
10 ジオシンセティックス
12 熱可塑性樹脂層
13 接着層
14 幹繊維
15 枝繊維
21,22 一軸配向網状フィルム
110 縦ウェブ
111 拡幅工程
112 積層工程
113,317 熱圧着工程
114,318 巻取工程
210 横ウェブ
211,411 拡幅工程
311 主押出機
312 副押出機
313 多層環状ダイ
314 水冷インフレーション
315 横スリット
316 横配向
317 熱圧着工程
410 縦ウェブ
420 横ウェブ

Claims (6)

  1. 網状構造を有する強化材層と、
    ニードルパンチ加工された不織布と、
    前記強化材層と前記不織布との間に並んで配置され、前記強化材層と前記不織布とを接合する、それぞれ長手方向が実質的に同じ一方向に向かって配置される線状もしくは破線状の複数の接合体と、
    を備えたことを特徴するジオシンセティックス。
  2. 前記複数の接合体は、それぞれ隣り合う2つの接合体間のすきまの方が、各接合体の幅寸法よりも大きいことを特徴する請求項1記載のジオシンセティックス。
  3. 前記複数の接合体は、幅寸法の方が厚さよりも大きいことを特徴する請求項1又は2記載のジオシンセティックス。
  4. 前記強化材層と前記複数の接合体と前記不織布とによる構造体が、さらに、積層され、
    各構造体間は、前記複数の接合体によって接合されることを特徴する請求項1〜3いずれか記載のジオシンセティックス。
  5. 前記強化材層は、平滑度が異なる2表面を有し、前記平滑度が低い面を前記不織布側に配置することを特徴する請求項1〜4いずれか記載のジオシンセティックス。
  6. 網状構造を有する強化材層と、
    ニードルパンチ加工された不織布と、
    前記強化材層と前記不織布との間に2次元方向に配列され、前記強化材層と前記不織布とを接合する、ドット状の複数の接合体と、
    を備えたことを特徴するジオシンセティックス。
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