JP2014210357A - 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドの駆動方法及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドの駆動方法及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動信号の周波数を変化させても液滴の吐出速度のばらつきが少ない液体噴射ヘッド1を提供する。
【解決手段】駆動信号として与える単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させたときに、液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とし、更にパルス幅を増加させたときに液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2(>W1)として、一周期の最後に与える駆動パルスPzのパルス幅Wzが次式(1)を満たし、一周期に含まれる複数の駆動パルスのオフ間隔W0が次式(2)を満たす。
(W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
【選択図】図3

Description

本発明は、被記録媒体に液滴を噴射して記録する液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドの駆動方法及び液体噴射装置に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料などの液体を液体タンクから供給管を介して圧力室に導き、圧力室に充填される液体に圧力を印加して圧力室に連通するノズルから液体を吐出する。液体の吐出の際には、液体噴射ヘッドや被記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜を形成する。
特許文献1には、被記録媒体に階調表現を記録する液体噴射装置が記載される。階調表現は、1ドット(画素)の記録を複数の液滴を吐出して合体させ、液量を変化させて行う。例えば1ドットを3から4滴の液体を合体させて構成する大玉、2滴の液体を合体させて構成する中玉、1滴の液体から構成する標準、等のサイズの異なるドットを形成する。そして、1滴の液体は1駆動周期に1つのメインパルスPmを圧力室に印加して吐出させ、2滴の液体は、1駆動周期にメインパルスPmと同じでパルス間隔がTwの2つのパルスを圧力室に印加して吐出させる。大玉を構成する際の複数滴の液体は、1駆動周期にメインパルスPmと同じパルス幅Tpを有し、同じパルス間隔Twの複数のパルスを圧力室に印加して吐出させる。なお、メインパルスPmのパルス幅Tp及び複数パルスのパルス間隔Twは圧力波が圧力室を片道伝搬する時間ALにより決められ、例えば、1.1AL≦Tp≦1.5AL、3.5AL≦Tw≦4.5ALとしている。この片道伝搬時間ALは、液体流路の長さだけでなく、液体の粘性や流路を構成する各プレートの剛性などの影響を受ける。
特許文献2には、被記録媒体に階調表現を記録する他の液体噴射装置が記載される。図11(特許文献2の図6)は駆動波形を表し、図11(a)が1滴の液体を吐出する駆動波形であり、図11(b)が2滴の液体を吐出する駆動波形であり、図11(c)が3滴の液体を吐出する駆動波形を表し、図11(d)が3滴の液体を吐出する他の駆動波形を表す。図の横軸が時間を表し縦軸が駆動電圧を表す。圧力室は溝からなり、溝の側壁は圧電体からなる。この圧電体に駆動波形を印加することにより側壁が変形し圧力室の容積が増減する。パルス幅T1は、液滴の吐出速度を最大にする時間幅を表し、圧力室に充填される液体の共振周期により定まる。圧力室の側壁に電圧を印加して圧力室の容積を急激に増加させると、圧力室内の液体は負圧となって外部から液体が圧力室に取り込まれる。液体の圧力は共振周期により所定期間の経過後に反転し最大に達する。この圧力が最大になると同時に印加電圧を0ボルトに変化させて圧力室を収縮させる。この駆動方法により液滴を最大速度で吐出させることができる。従って、パルス幅T1は圧力室に充填される液体の共振周期の1/2に一致させている。
図11に示されるすべての駆動波形において、最終駆動パルスをパルス幅T1と共通にし、最終駆動パルスとその前の初期駆動パルスの開始の時間間隔を2T1とし、同様にその前の初期駆動パルスの開始の時間間隔を等しく2T1とする。特許文献2においては、最終駆動パルスの前の初期駆動パルスのパルス幅T2、或いはその前の初期駆動パルスのパルス幅T3を最終駆動パルスと同じ時間幅T1とすると、1滴噴射する場合よりも2滴噴射するほうが吐出速度が大きく、2滴噴射するよりも3滴噴射するほうがさらに吐出速度が大きくなる。液体噴射ヘッドから液滴を吐出している間に被記録媒体は相対的に移動するので、液滴の吐出速度の相違は液滴が被記録媒体に着弾する位置が変動することを意味する。従って、液滴の数、即ち階調が変化しても液滴の速度は一定とする必要がある。
そこで、最終駆動パルスの前の初期駆動パルス或いはその前の初期駆動パルスのパルス幅T2、T3を最終駆動パルスのパルス幅T1よりも狭くして、1滴の吐出速度と2滴或いは3滴の吐出速度が等しくなるようにする。なお、図11(d)においては、最終駆動パルスの前の初期駆動パルス及びその前の初期駆動パルスのパルス幅T2a、T3aをT1よりも長くして、吐出速度が等しくなる効果が得られることが記載されている。
特開2007−7955号公報 特開2008−272952号公報
液体噴射ヘッドは搭載する液体噴射装置の機種に応じて駆動周波数が異なる。そのため、階調表現を記録する液体噴射ヘッドに求められる性能として、駆動周波数が異なっても液滴の吐出速度が一定となることである。即ち、吐出速度の周波数依存性を全階調表現の記録において少なくすることである。
図12は、従来公知の液体噴射ヘッドの駆動周波数と液滴の吐出速度との関係を表す図である。図12(a)は駆動波形(イ)〜(ホ)の形状を表し、図12(b)は、駆動波形(イ)〜(ホ)について、駆動周波数を変化させたときの液滴の吐出速度の変化を表す。例えば、波形(イ)は、最終駆動パルスのパルス幅Wzが7.6μsであり、最終駆動パルスの前の初期駆動パルスのパルス幅Wyが3.8μs(Wy=Wz/2)であり、最終駆動パルスと初期駆動パルスのオフ期間の間隔W0(以下、オフ期間W0という。)が11.4μsである。なお、液体噴射ヘッドの共振周期は2Wz=15.2μsであり、1滴の液体を吐出させるときに吐出速度が最大となる駆動パルスのパルス幅は7.6μsであり、このパルス幅を最終駆動パルスのパルス幅Wzとしている。
駆動波形(イ)〜(ホ)において、初期駆動パルスのパルス幅Wyと、最終駆動パルスと初期駆動パルスの間のオフ期間W0とを加えた(Wy+W0)=15.2μsであり共振周期である2Wzに固定され、最終駆動パルスはパルス幅Wz=7.6μsに固定されている。また、駆動電圧Vは、基準速度を5.0m/sとしたときに、その吐出速度を得るための電圧である。波形(イ)から(ホ)では初期駆動パルスのパルス幅を次第に増加させている。なお、ここで示す基準速度5.0m/sは連続的に吐出した際に、前周期パルスの最終パルス吐出の影響が次周期パルスでの吐出に影響がないほど時間経過した時に得られる吐出速度である。
図12(b)から容易に理解できるように、駆動周波数が5kHz近傍ではどの駆動波形もねらい値である5.0m/sのほぼ一定の吐出速度となっているが、駆動周波数10kHz〜15kHzでは吐出速度が4.0m/sを下回るようになり、駆動周波数15kHzではどの駆動波形でも吐出速度が約4.0m/sと低下し、駆動周波数15kHz〜20kHzでもねらい値である5.0m/sの吐出速度から離れている。
すなわち、最終駆動パルスのパルス幅Wzを吐出速度が最大となるパルス幅に設定すると、初期駆動パルスのパルス幅Wyを変化させても、駆動周波数に対する吐出速度のばらつきが改善されないことが理解できる。
本発明の液体噴射ヘッドは、駆動壁を含む壁により囲まれ液体が充填される圧力室と、前記圧力室に連通するノズルと、前記駆動壁に駆動信号を供給する駆動部とを備え、前記駆動信号の一周期に含まれる駆動パルスの数に応じて前記ノズルから吐出される液滴の吐出量が制御され、前記駆動信号として与える単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させたときに、前記液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とし、更にパルス幅を増加させたときに前記液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2(>W1)として、前記一周期の最後に与える駆動パルスPzのパルス幅Wzが次式(1)を満たし、前記一周期に含まれ、前記駆動パルスPzの前に与える駆動パルスPyとの間のオフ期間の間隔W0が次式(2)を満たすこととした。
(W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
また、前記駆動パルスPyのパルス幅をWyとして次式(3)を満たすこととした。
Wz=Wy・・・・・(3)
また、前記駆動パルスPyの前に与える駆動パルスPxのパルス幅をWxとして次式(3’)を満たすこととした。
Wz=Wy=Wx・・(3’)
また、前記駆動パルスPyの前に与えるパルスを駆動パルスPxとして、前記一周期に前記駆動パルスPzのみが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅Wz1と、前記一周期に前記駆動パルスPz及び前記駆動パルスPyのみが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅Wz2と、前記一周期に、少なくとも前記駆動パルスPz、前記駆動パルスPy及び前記駆動パルスPxが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅Wz3として、Wz1、Wz2及びWz3はいずれも式(1)を満たし、かつ、次式(4)を満たすこととした。
Wz1<Wz2<Wz3・・・(4)
また、前記駆動パルスPyの前に与える駆動パルスPxのパルス幅をWxとして、前記一周期に前記駆動パルスPzのみが含まれるときのパルス幅をWz1とし、前記一周期に前記駆動パルスPz及び前記駆動パルスPyのみが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅をWz2とし、前記一周期に、少なくとも前記駆動パルスPz、前記駆動パルスPy及び前記駆動パルスPxが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅をWz3として、Wz1、Wz2及びWz3はいずれも式(1)を満たし、かつ、次式(5)、(6)及び(7)を満たすこととした。
Wx=Wy・・・・・・・(5)
Wz1<Wz2・・・・・・(6)
Wz1<Wz3・・・・・・(7)
本発明の液体噴射ヘッドの駆動方法は、駆動壁を含む壁により囲まれ液体が充填される圧力室と、前記圧力室に連通するノズルと、前記駆動壁に駆動信号を供給する駆動部とを備え、前記駆動信号の一周期に含まれる駆動パルスの数に応じて前記ノズルから吐出される液滴の吐出量が制御され、前記駆動信号として与える単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させたときに、前記液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とし、更にパルス幅を増加させたときに前記液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2(>W1)として、前記駆動部は、前記駆動壁に、前記一周期の最後に与える駆動パルスPzのパルス幅Wzが次式(1)を満たし、前記一周期に前記駆動パルスPzの前に与える駆動パルスPyとの間のオフ期間の間隔W0が次式(2)を満たす駆動信号を供給することとした。
(W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
本発明の液体噴射装置は、上記の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
本発明の液体噴射ヘッドは、駆動壁を含む壁により囲まれ液体が充填される圧力室と、圧力室に連通するノズルと、駆動壁に駆動信号を供給する駆動部とを備え、駆動信号の一周期に含まれる駆動パルスの数に応じてノズルから吐出される液滴の吐出量が制御され、駆動信号として与える単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させたときに、液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とし、更にパルス幅を増加させたときに液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2(>W1)として、一周期の最後に与える駆動パルスPzのパルス幅Wzが次式(1)を満たし、一周期に含まれる複数の駆動パルスのオフ期間W0が次式(2)を満たす。
(W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
これにより、駆動周波数を変化させたときに液滴の吐出速度のばらつきを低減させることができる。
本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの構成を表す模式図である。 本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドのヘッド部の駆動を説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの駆動波形の説明図である。 本発明に係る液体噴射ヘッドの特徴を説明するための図である。 本発明に係る液体噴射ヘッドの特徴を説明するための図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの一周期の駆動波形の説明図である。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドの一周期の駆動波形を表す図である。 本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッドの一周期の駆動波形を表す図である。 本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドのヘッド部の分解模式図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。 従来公知の液体噴射装置に使用される駆動波形を表す図である。 従来公知の液体噴射ヘッドの駆動周波数と液滴の吐出速度との関係を表す図である。
(第一実施形態)
図1〜図5は本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッド1を説明するための図である。図1は液体噴射ヘッド1の構成を表す模式図である。図2はヘッド部2の駆動を説明するための模式図である。図1に示すように、液体噴射ヘッド1は、液体を吐出するヘッド部2と、ヘッド部2の駆動壁5に駆動信号を供給する駆動部7とを備える。ヘッド部2は、駆動壁5を含む壁4により囲まれ液体が充填される圧力室3と、圧力室3に連通するノズル6を備える。
ヘッド部2の動作について、図2を用いて説明する。例えば、駆動壁5をPZTセラミックス等からなる圧電体材料により形成し、電界方向に直交する方向に分極処理を施しておく。駆動壁5にはその上半分に駆動壁5を挟むように駆動電極8が形成される。駆動壁5を挟む2つの駆動電極8にスイッチSをon側に倒して電圧を印加する。駆動壁5は圧力室3の容積を増加させる方向に厚みすべり変形し、圧力室3に液体が引き込まれる。次に、スイッチSをoff側に倒して駆動壁5を挟む2つの駆動電極8を短絡する。すると、駆動壁5は元の形状に戻り、圧力室3の液体が圧縮され、ノズル6から液滴が吐出される。
図3は本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの駆動波形の説明図である。図3(a)は、駆動信号として単一の駆動パルスを与えたときのパルス幅と液滴の吐出速度との間の関係を表す。横軸がパルス幅を表し、縦軸がノズル6から吐出される液滴の吐出速度を表す。図3(a)に示すように、単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させると液滴の吐出速度が次第に大きくなり、吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とする。更にパルス幅を増加させたときに液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2とする。パルス幅W1は圧力室3に充填される液体の固有振動に基づく共振周期の1/2の期間と考えられ、パルス幅W2は共振周期であると考えられる。従って、一般的にはW2=2W1の関係を有する。固有周期は圧力室3の形状、液体の粘性、温度等により変化する。
図3(b)は、本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッド1の一周期の駆動波形の説明図である。図3(b)の上段は、一周期の期間に駆動部7から駆動壁5に与える最後の駆動パルスを表し、下段は一周期の期間に駆動部7から駆動壁5に与える最後の駆動パルスとその前に与える駆動パルスの形状を表す。駆動パルスのパルス数を選択することにより、液体の吐出量を変化させ、階調表現を記録することができる。従って、一周期の期間に3以上のパルス数により諧調表現を記録することができる。図3(b)では、これら複数パルスの内の最後に与える駆動パルスと、その前に与える駆動パルスを表している。
ここで、一周期の最後に与える駆動パルスをPzとし(以下、最終駆動パルスPzという。)、最終駆動パルスPzの前に与える駆動パルスをPyとする(以下、単に駆動パルスPyという。)。そして、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzは式(1)を満たし、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのオフ期間W0は式(2)を満たす。
(W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
なお、式(1)及び式(2)は最終駆動パルスPzと駆動パルスPyの関係を規定し、一周期に2以上の複数パルスが存在する駆動波形の場合にも適用される。
式(1)の領域を図3(a)の斜線により表す。従って、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzは、圧力室3の共振周期の1/2と共振周期との間であり、最大吐出速度よりも遅くなるように設定されている。W2=2W1とすれば、パルス幅WzはW1の1.25倍〜1.75倍の期間となる。駆動波形をこのように設定することにより、駆動信号の周波数を変化させたときに液滴の吐出速度のばらつきを低減させることができ、汎用性のある液体噴射ヘッド1を提供することができる。
図4及び図5を用いて本発明に係る液体噴射ヘッド1の特徴を説明する。図4(a)は駆動波形[1]〜[6]の形状を表す。図4(b)は、駆動波形[1]〜[6]を用いたときの駆動周波数と液滴の吐出速度の関係を表し、実測値である。駆動波形[1]〜[5]は上記式(1)及び式(2)を満たし本発明の範囲に含まれ、駆動波形[6]はパルス幅Wzが式(1)の上限を超えて本発明の範囲に含まれない。本実施形態において、ヘッド部2は、パルス幅を漸次増大させたときに液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅W1が7.6μsであり、液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅W2は15.2μsである。
駆動波形[1]〜[5]は、最終駆動パルスPzのパルス幅をWz=11.4μsに固定し、駆動パルスPyのパルス幅Wyと、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyの間のオフ期間W0との合計(Wy+W0)をW2=15.2μsに固定する。そして、駆動波形[1]から[5]に従い、駆動パルスPyのパルス幅Wyを次第に広くしている。また、各駆動波形[1]〜[6]のパルス電圧Vは、液滴の吐出速度が5.0m/sとなる電圧である。なお、最終駆動パルスPzのパルス幅Wz=11.4μsは、図3においてW2とW1の中間の値である。
複数の液滴を吐出して階調表現の記録を行うためには、駆動パルスPyにより吐出される液滴と最終駆動パルスPzにより吐出される液滴とが結合する必要がある。駆動波形[1]〜[3]は、駆動パルスPyにより吐出される液滴に最終駆動パルスPzにより吐出される液滴が追い付かず、2つの液滴が結合することなく飛翔し、階調表現には適さない。これに対して、駆動波形[4]〜[6]により吐出される液滴は結合し、かつ、図4(b)に示されるように、吐出速度のばらつきが全体として少なく、周波数依存による速度低下が顕著に改善される。駆動波形[6]は、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzが、吐出速度が最初に最小となるパルス幅W2に近く、吐出速度が遅くなる。そのため、駆動電圧を高くして吐出速度を早くするので駆動電圧が高くなり、駆動効率が低下する。
従来例においては、図12(b)に示されるように、駆動周波数が10kHz〜15kHzで吐出速度が4.0m/s以下と低く、駆動周波数15kHz〜20kHzでは吐出速度の駆動波形でもねらい値の5.0m/sに達しない。これに対して本発明の範囲に含まれる駆動波形[4]及び[5]では、図4(b)に示すように、駆動周波数10kHz〜15kHzで吐出速度が4.0m/s以上となり、更に、駆動周波数15kHz〜20kHzでは吐出速度が平均して5.0m/sとなり、従来例よりも顕著に改善されることが理解できる。
図5(a)は各駆動波形[7]〜[15]の形状を表す。図5(b)は、駆動波形[7]〜[15]を用いたときの駆動周波数と液滴の吐出速度の関係を表し、実測値である。駆動波形[7]〜[15]はいずれも最終駆動パルスPzのパルス幅Wzと駆動パルスPyのパルス幅Wyが等しい。また、駆動波形[7]〜[11]は、最終駆動パルスPzのパルス幅がW1以下であり、本発明の範囲に含まれない。駆動波形[12]〜[14]は上記式(1)及び式(2)を満たし、本発明の範囲に含まれる。駆動波形[15]は上記式(1)の上限を超えて本発明の範囲に含まれない。その他、ヘッド部2の特性や、駆動パルスPyのパルス幅Wyと、駆動パルスPyと最終駆動パルスPzの間のオフ期間の間隔W0との合計(Wy+W0)をW2=15.2μsとすることは図4の場合と同様である。
駆動波形[7]〜[11]は、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzの幅を2μs〜7.6μsに変化させた場合である。図5(b)に示すように、駆動波形[7]は吐出速度のばらつきが著しく大きく、駆動電圧も高いので採用できない。駆動波形[8]〜[11]は、駆動周波数10kHz〜15kHzで吐出速度が約4.0m/s又はそれ以下となり、駆動周波数15kHz〜20kHzの間でも吐出速度が5.0m/sに達しない。つまり、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzを吐出速度が最大となるパルス幅W1と同じ、又はパルス幅W1よりも狭くすると、駆動周波数を変化させたときの吐出速度のばらつきが大きくなり、駆動周波数による速度低下が顕著に現れる。
これに対して、本発明の範囲に含まれる駆動波形[12]〜[15]は、駆動周波数5kHz〜20kHzの範囲においていずれも吐出速度が約5.0m/sであり、駆動波形[7]〜[11]よりもばらつきが少ない。また、駆動波形[15]は、駆動周波数に対する吐出速度のばらつきが最も少ないが、上記駆動波形[6]と同様に、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzが、吐出速度が最初に最小となるパルス幅W2に近く、吐出速度が遅くなる。そのため、駆動電圧を高くして吐出速度を早くするので駆動電圧が高くなる。なお、図4(a)及び図5(a)に示す駆動電圧Vは、前周期の駆動パルスの影響を受けない状態で、基準速度5.0m/sを得るための電圧である。
以上のとおり、上記式(1)及び(2)を満たす駆動波形は、駆動部7からヘッド部2に与える駆動信号の周波数を変化させても吐出速度のばらつきが少なく、汎用性のある液体噴射ヘッド1を構成することができる。
(第二実施形態)
図6は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の一周期の駆動波形の説明図である。横軸が時間であり、縦軸が電圧である。すでに第一実施形態において説明したように、駆動パルスのパルス数を選択することにより、液体の吐出量を変化させ、諧調表現を記録することができる。従って、一周期の期間に2以上のパルス数により諧調表現を記録することができ、図6では、これら複数パルスの内の最後に与える3つのパルスを表している。即ち、パルス幅Wzの最終駆動パルスPzの前に、パルス幅Wyの駆動パルスPyが与えられる。更に、駆動パルスPyの前にパルス幅Wxの駆動パルスPxが与えられる。そして、最終駆動パルスPzのパルス幅Wzは式(1)を満たし、かつ、各駆動パルスは次式(3)又は(3’)を満たす。
Wz=Wy・・・・・・(3)
Wz=Wy=Wx・・・(3’)
なお、式(3)は2以上のパルスの内の最終駆動パルスPzと駆動パルスPyの関係を表し、一周期に3以上の複数パルスが存在する駆動波形の場合も含まれる。同様に、式(3’)は3以上のパルスの内の最終駆動パルスPzと駆動パルスPyと駆動パルスPxの関係を表し、一周期に4以上の複数パルスが存在する駆動波形の場合も含まれる。
図6に示す駆動波形においては、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyの間のオフ期間W0、及び駆動パルスPyと駆動パルスPxの間のオフ期間W0を、W0=(W2−Wy)=(W2−Wx)とし、式(2)を満たす。つまり、各駆動パルスPz、Py、Pxの開始のタイミングをヘッド部2の固有周期に一致させている。
図4及び図5に示すように、駆動波形[4]、[12]〜[14]はいずれも上式(3)を満たし、駆動周波数を変化させても液滴の吐出速度のばらつきが少ないことが明らかである。このように、式(1)〜(3)を満たす駆動波形は、駆動周波数が変化しても液滴の吐出速度のばらつきが極めて少なく、汎用性のある液体噴射ヘッド1を構成することができる。
(第三実施形態)
図7は、本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1の一周期の駆動波形を表す図である。図7(a)は、一周期に最終駆動パルスPzのみが含まれる駆動波形を表す。図7(b)は、一周期に、最終駆動パルスPzと、最終駆動パルスPzの前の駆動パルスPyのみが含まれる駆動波形を表す。図7(c)は、一周期に、少なくとも最終駆動パルスPzと、最終駆動パルスPzの前の駆動パルスPyと、駆動パルスPyの前の駆動パルスPxとの3つのパルスが含まれる駆動波形を表す。各図において横軸が時間であり縦軸が電圧である。図7(a)が1滴の吐出に、(b)が2滴の吐出に、(c)が3滴又は3滴以上の吐出にそれぞれ対応する。
そして、一周期に最終駆動パルスPzのみが含まれるときの最終駆動パルスPzのパルス幅をパルス幅Wz1、一周期に最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのみが含まれるときの最終駆動パルスPzのパルス幅をパルス幅Wz2、一周期に、少なくとも最終駆動パルスPz、駆動パルスPy及び駆動パルスPxが含まれるときの最終駆動パルスPzのパルス幅をパルス幅Wz3として、式(4)を満たす。
Wz1<Wz2<Wz3・・・(4)
一般に、圧力室3に充填される液体に圧力波を発生させると、その圧力波により圧力室3内の液体に固有振動が誘起され、その共振周期で振動が残存する。上記第一及び第二実施形態においては、パルス幅W2が共振周期に相当するものと考えられる。従って、特にパルス幅Wyとオフ期間の間隔W0との合計(Wy+W0)が共振周期となる設定の場合には、駆動パルスPyを印加した後に最終駆動パルスPzを印加すると、最終駆動パルスPzのみを印加して液滴を吐出する場合よりも液滴の吐出速度が大きくなる。更に、最終駆動パルスPzの前に駆動パルスPyを印加し、駆動パルスPyの前に駆動パルスPxを印加すると、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのみ印加する場合よりも、液滴の吐出速度が大きくなる。
そこで、最終駆動パルスPzのみを印加する場合のパルス幅Wz1よりも、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのみを印加する場合のパルス幅Wz2を広く設定して液滴の吐出速度を低下させる。同様に、少なくとも最終駆動パルスPz、駆動パルスPy及び駆動パルスPxを印加する場合のパルス幅Wz3をパルス幅Wz2よりも広く設定して液滴の吐出速度を低下させる。これにより、一周期内のパルス数を変化させても液滴の吐出速度が一定となるように設定することができる。なお、パルス幅Wz1、Wz2、Wz3はいずれも式(1)を満たす範囲であり、オフ期間の間隔W0は式(2)を満たす範囲である。一周期内のパルス数により最終駆動パルスPzによる液滴の吐出速度が最も大きく影響されるのは、(Wy+W0)や(Wx+W0)が共振周期に設定される場合であり、オフ期間の間隔W0が式(1)の範囲内となる。
なお、図7(a)〜(c)においては、理解を容易にするために、最終駆動パルスPzの始端のタイミングを一致させ、終端のタイミングをずらして記載したが、本発明は式(1)、式(2)、及び式(4)を満たす駆動波形であればよい。従って、各駆動波形において最終駆動パルスPzの始端のタイミングをずらしてもよいし、任意のタイミングとしてもよい。
(第四実施形態)
図8は、本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッド1の一周期の駆動波形を表す図である。図8(a)は、一周期に最終駆動パルスPzのみが含まれる駆動波形を表す。図8(b)は、一周期に、最終駆動パルスPzと、最終駆動パルスPzの前の駆動パルスPyのみが含まれる駆動波形を表す。図8(c)は、一周期に、少なくとも最終駆動パルスPzと、最終駆動パルスPzの前の駆動パルスPyと、駆動パルスPyの前の駆動パルスPxとの3つのパルスが含まれる駆動波形を表す。各図において横軸が時間であり縦軸が電圧である。図8(a)が1滴の吐出に、(b)が2滴の吐出に、(c)が3滴又は3滴以上の吐出にそれぞれ対応する。
一周期に最終駆動パルスPzのみが含まれるときの最終駆動パルスPzのパルス幅をパルス幅Wz1、一周期に最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのみが含まれるときの最終駆動パルスPzのパルス幅をパルス幅Wz2、一周期に、少なくとも最終駆動パルスPz、駆動パルスPy及び駆動パルスPxが含まれるときの最終駆動パルスPzのパルス幅をパルス幅Wz3として、式(5)、(6)及び(7)を満たす。
Wx=Wy・・・・・・・(5)
Wz1<Wz2・・・・・・(6)
Wz1<Wz3・・・・・・(7)
第三実施形態において既に説明したように、圧力室3に充填される液体に圧力波を発生させると液体に共振周期の振動が誘起されて残存し、共振周期で複数のパルスを印加するとパルス数が増加するにつれて液滴の吐出速度が大きくなる。本実施形態では、最終駆動パルスPzのみを印加する場合のパルス幅Wz1よりも、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのみを印加する場合のパルス幅Wz2を広く設定して液滴の吐出速度を低下させる。同様に、少なくとも最終駆動パルスPz、駆動パルスPy及び駆動パルスPxを印加する場合のパルス幅Wz3をパルス幅Wz1よりも広く設定して液滴の吐出速度を低下させる。
駆動パルスPxは最終駆動パルスPzとの間の時間間隔が駆動パルスPyよりも広いので、最終駆動パルスPzの吐出速度に与える影響が駆動パルスPyよりも少ない。そこで、最終駆動パルスPzと駆動パルスPyのみが存在するときのWz1に対するWz2の条件と、少なくとも最終駆動パルスPz、駆動パルスPy及び駆動パルスPxが存在するときのWz1に対するWz3の条件とを等しくした。更に、駆動パルスPyのパルス幅Wyと駆動パルスPxのパルス幅Wxを等しくする。これにより、一周期内のパルス数を変化させても液滴の吐出速度が一定となるように設定することができる。なお、パルス幅Wz1、Wz2、Wz3はいずれも式(1)を満たす範囲であり、オフ期間の間隔W0は式(2)を満たす範囲である。
このように、パルス幅Wz2とパルス幅Wz3との間に大小の制約を設けず、駆動パルスPy及び駆動パルスPxのパルス幅を等しく設定することにより、第三実施形態よりも駆動波形の条件が簡素化され、駆動部7の負荷が緩和される。
(第五実施形態)
図9は、本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッド1のヘッド部2の分解模式図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。図9に示すように、ヘッド部2は、圧電プレート9と、圧電プレート9の上面USに接合されるカバープレート10と、圧電プレート9の側面SSに接合されるノズルプレート11と、圧電プレート9のノズルプレート11とは反対側の後方側の上面USに接着されるフレキシブル基板12とを備える。圧電プレート9は、その上面USに交互に配列する吐出溝9aとダミー溝9bを備える。吐出溝9aとダミー溝9bは、一方側が側面SSに開口し他方側は上面USにおいて終端する。吐出溝9aとダミー溝9bは側壁9eにより分離される。側壁9eの両側面には上面USから溝の深さの略1/2まで駆動電極8が設置される。吐出溝9a側の側面に形成される駆動電極8は、圧電プレート9の後方側の上面USに形成されるコモン端子9cに電気的に接続する。ダミー溝9b側の側面に形成される駆動電極8は、圧電プレート9の後方側の上面USに形成されるアクティブ端子9dに電気的に接続される。カバープレート10は、スリット10bを介して吐出溝9aに液体を供給する液体供給室10aを備える。カバープレート10は圧電プレート9の上面USに接合されて吐出溝9a及びダミー溝9bの上部開口を覆う。ノズルプレート11は、複数のノズル6を備え、各ノズル6が各吐出溝9aに連通して圧電プレート9の側面SSに接合される。吐出溝9aは、上部開口がカバープレート10により覆われ、側面SSの開口がノズルプレート11により塞がれて、圧力室3を構成する。
圧電プレート9は圧電体セラミックス、例えばPZTセラミックスが使用される。圧電プレート9は、上面USの垂直方向に予め分極処理が施される。液体は液体供給室10aに供給され、スリット10bを介して各吐出溝9aに供給される。図示しない駆動部7から第一〜第四実施形態において説明した駆動波形がフレキシブル基板12を介してコモン端子9cとアクティブ端子9dに与えられる。すると、吐出溝9aの両側壁9eが厚みすべり変形して内部に充填される液体に圧力波を誘起し、ノズル6から液滴が吐出される。なお、本発明において、ヘッド部2は図9に示す構造に限定されない。
(第六実施形態)
図10は本発明の第六実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。液体噴射装置30は、液体噴射ヘッド1、1’を往復移動させる移動機構40と、液体噴射ヘッド1、1’に液体を供給し、液体噴射ヘッド1、1’から液体を排出する流路部35、35’と、流路部35、35’に連通する液体ポンプ33、33’及び液体タンク34、34’とを備えている。各液体噴射ヘッド1、1’は、液体噴射ヘッド1と、圧電プレートと、ノズルプレートと、流路部材とを備える。液体ポンプ33、33’として、流路部35、35’に液体を供給する供給ポンプとそれ以外に液体を排出する排出ポンプのいずれかもしくは両方を設置し、液体を循環させる。また、図示しない圧力センサーや流量センサーを設置し、液体の流量を制御することもある。液体噴射ヘッド1、1’は、第一〜第四実施形態において説明した駆動波形により駆動され、例えば第五実施形態において説明したヘッド部2を使用することができる。
液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体44を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42と、被記録媒体44に液体を吐出する液体噴射ヘッド1、1’と、液体噴射ヘッド1、1’を載置するキャリッジユニット43と、液体タンク34、34’に貯留した液体を流路部35、35’に押圧して供給する液体ポンプ33、33’と、液体噴射ヘッド1、1’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構40とを備えている。図示しない制御部は液体噴射ヘッド1、1’、移動機構40、搬送手段41、42を制御して駆動する。
一対の搬送手段41、42は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体44を主走査方向に搬送する。移動機構40は、副走査方向に延びた一対のガイドレール36、37と、一対のガイドレール36、37に沿って摺動可能なキャリッジユニット43と、キャリッジユニット43を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト38と、この無端ベルト38を図示しないプーリを介して周回させるモータ39とを備えている。
キャリッジユニット43は、複数の液体噴射ヘッド1、1’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を吐出する。液体タンク34、34’は対応する色の液体を貯留し、液体ポンプ33、33’、流路部35、35’を介して液体噴射ヘッド1、1’に供給する。各液体噴射ヘッド1、1’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。液体噴射ヘッド1、1’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット43を駆動するモータ39の回転及び被記録媒体44の搬送速度を制御することにより、被記録媒体44上に任意のパターンを記録することできる。
なお、本実施形態は、移動機構40がキャリッジユニット43と被記録媒体44を移動させて記録する液体噴射装置30であるが、これに代えて、キャリッジユニットを固定し、移動機構が被記録媒体を2次元的に移動させて記録する液体噴射装置であってもよい。つまり、移動機構は液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させるものであればよい。
1 液体噴射ヘッド
2 ヘッド部
3 圧力室
4 壁
5 駆動壁
6 ノズル
7 駆動部
8 駆動電極
Pz 最終駆動パルス、Py、Px 駆動パルス
1 吐出速度が最初に最大となるパルス幅
2 吐出速度が最初に最小となるパルス幅
0 オフ期間

Claims (7)

  1. 駆動壁を含む壁により囲まれ液体が充填される圧力室と、前記圧力室に連通するノズルと、前記駆動壁に駆動信号を供給する駆動部とを備え、前記駆動信号の一周期に含まれる駆動パルスの数に応じて前記ノズルから吐出される液滴の吐出量が制御され、
    前記駆動信号として与える単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させたときに、前記液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とし、更にパルス幅を増加させたときに前記液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2(>W1)として、
    前記一周期の最後に与える駆動パルスPzのパルス幅Wzが次式(1)を満たし、前記一周期に含まれ、前記駆動パルスPzの前に与える駆動パルスPyとの間のオフ期間の間隔W0が次式(2)を満たす液体噴射ヘッド。
    (W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
    0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
  2. 前記駆動パルスPyのパルス幅をWyとして次式(3)を満たす請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
    Wz=Wy・・・・・(3)
  3. 前記駆動パルスPyの前に与える駆動パルスPxのパルス幅をWxとして次式(3’)を満たす請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
    Wz=Wy=Wx・・(3’)
  4. 前記駆動パルスPyの前に与えるパルスを駆動パルスPxとして、
    前記一周期に前記駆動パルスPzのみが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅Wz1と、
    前記一周期に前記駆動パルスPz及び前記駆動パルスPyのみが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅Wz2と、
    前記一周期に、少なくとも前記駆動パルスPz、前記駆動パルスPy及び前記駆動パルスPxが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅Wz3として、Wz1、Wz2及びWz3はいずれも式(1)を満たし、かつ、次式(4)を満たす請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
    Wz1<Wz2<Wz3・・・(4)
  5. 前記駆動パルスPyの前に与える駆動パルスPxのパルス幅をWxとして、
    前記一周期に前記駆動パルスPzのみが含まれるときのパルス幅をWz1とし、
    前記一周期に前記駆動パルスPz及び前記駆動パルスPyのみが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅をWz2とし、
    前記一周期に、少なくとも前記駆動パルスPz、前記駆動パルスPy及び前記駆動パルスPxが含まれるときの前記駆動パルスPzのパルス幅をWz3として、Wz1、Wz2及びWz3はいずれも式(1)を満たし、かつ、次式(5)、(6)及び(7)を満たす請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
    Wx=Wy・・・・・・・(5)
    Wz1<Wz2・・・・・・(6)
    Wz1<Wz3・・・・・・(7)
  6. 駆動壁を含む壁により囲まれ液体が充填される圧力室と、前記圧力室に連通するノズルと、前記駆動壁に駆動信号を供給する駆動部とを備え、前記駆動信号の一周期に含まれる駆動パルスの数に応じて前記ノズルから吐出される液滴の吐出量が制御され、
    前記駆動信号として与える単一の駆動パルスのパルス幅を漸次増加させたときに、前記液滴の吐出速度が最初に最大となるパルス幅をW1とし、更にパルス幅を増加させたときに前記液滴の吐出速度が最初に最小となるパルス幅をW2(>W1)として、
    前記駆動部は、前記駆動壁に、前記一周期の最後に与える駆動パルスPzのパルス幅Wzが次式(1)を満たし、前記一周期に前記駆動パルスPzの前に与える駆動パルスPyとの間のオフ期間の間隔W0が次式(2)を満たす駆動信号を供給する液体噴射ヘッドの駆動方法。
    (W2+3W1)/4≦Wz≦(3W2+W1)/4・・・(1)
    0<W0<W2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
  7. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
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