JP2014209683A - 音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】聴覚上、音質へ影響を及ぼすことなく、安定した省電力化を実現可能な音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】本発明の音声信号処理部12は、音声信号の振幅エンベロープを解析する解析部21と、解析部21の解析結果に基づき、音声信号の振幅値を低減する低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する選択部22と、選択部22により選択された1以上の低減処理を実行する低減処理部23と、を備えた。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の音声信号処理部12は、音声信号の振幅エンベロープを解析する解析部21と、解析部21の解析結果に基づき、音声信号の振幅値を低減する低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する選択部22と、選択部22により選択された1以上の低減処理を実行する低減処理部23と、を備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、スピーカーアンプの消費電力を低減するための音声信号処理を行う音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラムに関する。
近年、国内外を問わず、音響装置をワイヤレスで使用する要望が高い。しかしながら、その反面バッテリーの駆動時間において満足を得るものがないという現状がある。そこで、バッテリーの駆動時間の延長を図るべく、スピーカーアンプの消費電力を低減するための技術が各種提案されている。例えば、特許文献1では、オーディオ信号を増幅するスピーカー駆動用アンプと、スピーカー駆動用アンプの出力により駆動されるスピーカーと、を備え、オーディオ信号からスピーカーが再生可能な周波数帯域外のオーディオ信号をカットし、スピーカーの再生可能な周波数帯域に制限されたオーディオ信号をスピーカー駆動用アンプへ入力するように構成したスピーカシステムが提案されている。特許文献1では、このようにスピーカーの再生可能周波数帯域に合わせてオーディオ信号を帯域制限することで、スピーカーの無駄な駆動を抑え、消費電力を低減している。
ところが、昨今の電池駆動されるアクティブ・スピーカシステムでは、スピーカーの再生可能周波数帯域に合わせ、元々オーディオ信号を帯域制限してからアンプに入力している場合が多い。このような場合、上記特許文献1の技術では、効果を発揮することができない。また、特許文献1以外にも、消費電力の低減を図る技術が各種提案されているが、音質を犠牲にしてしまうなどの課題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑み、聴覚上、音質へ影響を及ぼすことなく、安定した省電力化を実現可能な音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラムを提供することを課題とする。
本発明の音声信号処理装置は、音声信号の振幅エンベロープを解析する解析部と、解析部の解析結果に基づき、音声信号の振幅値を低減する低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する選択部と、選択部により選択された1以上の低減処理を実行する低減処理部と、を備えたことを特徴とする。
上記の音声信号処理装置において、低減処理部の低減処理による省電力効果を監視する監視部をさらに備え、低減処理部は、監視部の監視結果に基づき、1以上の低減処理における振幅低減量を決定することを特徴とする。
上記の音声信号処理装置において、低減処理部は、選択部により複数の低減処理が選択された場合であって、各低減区間の少なくとも一部が時間軸上で重複する場合、当該重複区間については、振幅低減量が最も大きい1の低減処理を実行することを特徴とする。
上記の音声信号処理装置において、音声信号を周波数帯域分割する帯域分割部をさらに備え、解析部、選択部、低減処理部および監視部は、帯域分割部により分割された周波数帯域ごとに機能することを特徴とする。
上記の音声信号処理装置において、複数の低減処理は、振幅エンベロープの極大点に基づいて低減区間を決定する第1低減処理と、振幅エンベロープの変曲点に基づいて低減区間を決定する第2低減処理と、を含むことを特徴とする。
上記の音声信号処理装置において、選択部は、解析部の解析結果に基づいて、極大点および変曲点の有無を判別し、極大点が存在する場合、第1低減処理を選択し、変曲点が存在する場合、第2低減処理を選択することを特徴とする。
本発明の音響装置は、上記の音声信号処理装置における各部と、低減処理部による低減処理実行後の音声信号を増幅する増幅部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の音声信号処理装置の制御方法は、音声信号の振幅エンベロープを解析する解析ステップと、解析ステップの解析結果に基づき、音声信号の振幅値を低減する低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する選択ステップと、選択ステップで選択された1以上の低減処理を実行する低減処理ステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の音声信号処理装置の制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る音響装置1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、音響装置1は、入力端子11、音声信号処理部12、パワーアンプ部13(増幅部)、電源部14およびスピーカー15を備えている。
以下、本発明の一実施形態に係る音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る音響装置1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、音響装置1は、入力端子11、音声信号処理部12、パワーアンプ部13(増幅部)、電源部14およびスピーカー15を備えている。
入力端子11は、プレーヤーまたはパーソナルコンピューター等の外部機器から、音声信号を入力する。なお、USBメモリーまたはSDメモリーカード等の外部記憶媒体から、音声信号を取得可能としても良い。
音声信号処理部12は、入力された音声信号に対し、解析処理および信号処理を行う。請求項における「音声信号処理装置」は、当該音声信号処理部12に相当する。
パワーアンプ部13は、信号処理された音声信号を増幅する。本実施形態では、当該パワーアンプ部13における電力消費量を低減(抑制)することを課題としている。そのため、上記の音声信号処理部12は、音声信号の振幅値(信号レベル)を低減するための振幅低減処理(以下、単に「低減処理」とも称する)を行う。詳細については、後述する。
電源部14は、音声信号処理部12およびパワーアンプ部13に対し、電力供給を行う。なお、電源部14は、電池(バッテリー)であっても良いし、商用電源からの電力を供給するものであっても良い。また、音声信号処理部12およびパワーアンプ部13のみならず、スピーカー15に対しても電力供給を行う構成としても良い。
スピーカー15は、増幅された音声信号を出力する。なお、スピーカー15としては、アンプ内蔵型のアクティブ・スピーカーを用いても良い。また、スピーカー15に代えて、ヘッドフォンまたはイヤフォンを用いても良い。
次に、図2を参照し、音声信号処理部12の構成について説明する。音声信号処理部12は、解析部21と、選択部22と、低減処理部23と、から成る。また、以下の説明において、解析部21、選択部22および低減処理部23を、振幅低減部20と総称する。
解析部21は、音声信号処理部12に入力された音声信号の振幅エンベロープを解析する。ここで、「振幅エンベロープ」とは、振幅波形W(図4等参照)の絶対値を指す。つまり、振幅のマイナス値について反転させて、振幅のプラス値と合わせ、その最大値を結んだ曲線を指す。また、解析部21は、振幅エンベロープの解析により、極大点および変曲点を検出する。
選択部22は、解析部21の解析結果に基づき、低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する。ここで、「低減区間」とは、音声信号の振幅値を低減する時間軸上の区間を指す。また、本実施形態では、「複数の低減処理」として、「A低減処理」(図4参照)、「B低減処理」(図5参照)および「C低減処理」(図6参照)を例示する。「A低減処理」および「C低減処理」は、振幅エンベロープの極大点(ポイントP11,P31)に基づいて低減区間を決定する処理(第1低減処理)であり、「B低減処理」は、振幅エンベロープの変曲点(ポイントP22)に基づいて低減区間を決定する処理(第2低減処理)である。
なお、「極大点」とは、振幅エンベロープの、時間軸上における極大位置を指す。例えば、図4に示す振幅エンベロープ(図示、実線太線)の場合、ポイントP11が極大点となる。また、「変曲点」とは、振幅エンベロープの2次微分値(2階微分値)が負から正に変化した時点、言い換えれば、振幅エンベロープが極大点から徐々に下降していき、極大点以降でその勾配が最初に緩んだ時点を指す。例えば、図5に示す振幅エンベロープ(図示、実線太線)の場合、ポイントP22が変曲点となる。
低減処理部23は、選択部22により選択された1以上の低減処理を実行する。このように、入力された音声信号の振幅エンベロープの解析結果に基づいて、1以上の低減処理を選択的に実行することにより、音声信号の波形構成(曲調)に応じた、聴覚上の音質への影響を抑えながらの効果的な省電力効果を得ることができる。
なお、特に図示しないが、解析部21による振幅エンベロープの解析等に要する時間分だけ、入力された音声信号を遅延させるディレイ部を別途設け、低減処理部23により、遅延後の音声信号に対して低減処理を行っても良い。
次に、図3を参照し、上記の音声信号処理部12(選択部22)による低減処理選択の手順について説明する。なお、同図に示すフローチャートは、音声信号をブロック単位で入力し、各ブロックに適用する低減処理を選択するものとする。また、その選択結果は、一旦一時記憶領域(図示省略)に格納され、再生タイミングに合わせて一時記憶領域から読み出され、対応する低減処理を実行するものとする。なお、「ブロック」とは、所定時間分の音声信号を指すものであっても良いし、所定データ量の音声信号を指すものであっても良い。
まず、音声信号処理部12は、1ブロック目の音声信号を入力し(S01)、解析部21の解析結果に基づいて、振幅エンベロープの極大点から6dB降下したポイントが存在するか否かを判別する(S02)。極大点から6dB降下したポイントが存在する場合(S02:Yes)、「A低減処理」および「C低減処理」を選択する(S03)。一方、極大点から6dB降下したポイントが存在しない場合(S02:No)、S03〜S06を省略する。
続いて、音声信号処理部12は、解析対象となるブロック内に、負から正へ変化する変曲点が存在するか否かを判別する(S04)。負から正へ変化する変曲点が存在する場合(S04:Yes)、「B低減処理」を選択する(S05)。一方、負から正へ変化する変曲点が存在しない場合(S04:No)、S05を省略する。以降、次ブロックの音声信号を入力し(S06)、S02〜S06を繰り返す。このように、音声信号処理部12は、極大点および変曲点の有無に応じ、各ブロックについて、「A低減処理+C低減処理」、「A低減処理+B低減処理+C低減処理」、「低減処理なし」のいずれかを選択する。
次に、図4ないし図6を参照し、各低減処理について説明する。図4は、「A低減処理」の説明図である。同図に示すように、「A低減処理」では、振幅エンベロープの極大点(ポイントP11)における振幅値である極大値から6dB降下した時点(ポイントP12)を低減区間の開始点とし、振幅エンベロープの極小点を経て、前記極大値から3dB以下の値まで上昇した時点(ポイントP13)を低減区間の終了点とする。低減区間では、予め定められた振幅低減量(アッテネーション係数)で、振幅値を低減する。これにより、振幅低減処理前の振幅エンベロープ(図示、実線太線)が、振幅低減処理後の振幅エンベロープ(図示、点線太線)に補正され、図示斜線部分の消費電力(パワーアンプ部13における消費電力)を削減することができる。なお、本実施形態において、低減区間は、徐々に振幅低減量を下げていく減衰時定数を含み、徐々に振幅低減量を上げていく復帰時定数を含まない区間とする(「B低減処理」および「C低減処理」についても同様)。
なお、特に図示しないが、「A低減処理」では、上記のとおり振幅エンベロープの振幅値が極大値から3dB以下の値まで上がった時点を低減区間の終了点とするため、振幅エンベロープのN番目(但し、NはN≧2となる整数)の極大点の極大値が、(N−1)番目の極大点の極大値より3dBを下回る場合、N番目の極大点も、(N−1)番目の極大点に基づく低減区間に含まれることになる。また、(N+1)番目の極大点の極大値についても、(N−1)番目の極大点の極大値より3dBを下回る場合は、低減区間に含まれる。したがって、先に発生した極大点の極大値から−3dB以上となる極大値を持つ極大点が発生しない限り、低減区間は続くことになる。このため、図3のS02で判別するのは、「先に発生した極大点の極大値から−3dB以上となる極大値を持つ極大点」となる。
また、低減区間の開始点を決定するための閾値、および低減区間の終了点を決定するための閾値は、それぞれ上記の6dB、3dBに限らず、任意に設定可能である。但し、「A低減処理」では、開始点を決定するための閾値が、終了点を決定するための閾値より大きいことが好ましい。これにより、聴覚上、音質や音量感に影響を与えることがない、より適切な低減処理を実現できる。
図5は、「B低減処理」の説明図である。同図に示すように、「B低減処理」では、振幅エンベロープの極大点(ポイントP21)検出後に検出された、負から正へ変化する変曲点(ポイントP22)を低減区間の開始点とし、当該開始点から所定時間(例えば、200ms)経過後の時点(ポイントP23)を低減区間の終了点とする。このように、低減区間を200ms以下に制限するのは、一般的に順向マスキングの効果時間の限度が200ms程度であるからである。これにより、振幅低減処理前の振幅エンベロープ(図示、実線太線)が、振幅低減処理後の振幅エンベロープ(図示、点線太線)に補正され、図示斜線部分の消費電力を削減することができる。なお、低減区間における振幅低減量は、「B低減処理」用に予め定められた量とする(「A低減処理」や「C低減処理」と同じ量でなくても良い)。
図6は、「C低減処理」の説明図である。同図に示すように、「C低減処理」では、振幅エンベロープの極大点(ポイントP31)から0.5dB降下した時点(ポイントP32)を低減区間の開始点とし、さらに前記極大点(ポイントP31)から6dB降下した時点(ポイントP33)、または開始点から所定時間(例えば、200ms)経過後のいずれか早い方を低減区間の終了点とする。これにより、振幅低減処理前の振幅エンベロープ(図示、実線太線)が、振幅低減処理後の振幅エンベロープ(図示、点線太線)に補正され、図示斜線部分の消費電力を削減することができる。なお、低減区間における振幅低減量は、「C低減処理」用に予め定められた量とする。
なお、上記のとおり、極大点および変曲点の有無に応じて、「A低減処理+C低減処理」、「A低減処理+B低減処理+C低減処理」、「低減処理なし」のいずれかを選択的に実行すると、「A低減処理」と「B低減処理」の低減区間、また「B低減処理」と「C低減処理」の低減区間が、時間軸上で重複する可能性がある。このように、選択部22により複数の低減処理が選択された場合であって、各低減区間の少なくとも一部が時間軸上で重複する場合、低減処理部23は、当該重複区間の対象となる複数の低減処理のうち振幅低減量が最も大きい1の低減処理を実行する。例えば、「A低減処理」の振幅低減量が2dB、「B低減処理」の振幅低減量が3dB、「C低減処理」の振幅低減量が4dBと設定されている場合、「A低減処理」と「B低減処理」の低減区間が重複する重複区間については、「B低減処理」を実行する。また「B低減処理」と「C低減処理」が重複する重複区間については、「C低減処理」を実行する。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、振幅エンベロープの解析結果に基づいて、複数の低減処理の中から1以上の低減処理を選択するため、いずれか1の低減処理のみを実行する場合と比較して、より省電力効果を高めることができる。また、いずれの低減処理も、極大点を除く区間を低減区間として決定し、低減区間以外の区間は振幅値を可変しないため、聴覚上、音質や音量感に影響を与えることなく、消費電力の低減を図ることができる。また、昨今の電池駆動されるアクティブ・スピーカシステムのように、スピーカー15の再生可能周波数帯域に帯域制限した音声信号をパワーアンプ部13に入力している場合でも、省電力効果を発揮することができる。
また、このように消費電力の低減を図ることで、商用電源を使用する音響装置1の場合、電気料金の低減効果が期待できる。一方、電池(バッテリー)で駆動する音響装置1の場合は、その駆動時間を延長することができるため、より効果的である。
なお、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1]
上記の実施形態において、「A低減処理」は、低減区間の開始点を決定するための閾値、および低減区間の終了点を決定するための閾値を、それぞれ固定値(6dBと3dB)としたが、可変値としても良い。例えば、低減区間を決定するための基準となる極大点の振幅値(極大値)に応じて、各閾値を可変しても良い。この場合、極大値が小さい場合は、振幅低減による音量感低下を感じやすいため、低減区間を短くするべく、開始点の閾値および/または終了点の閾値を大きくすることが好ましい。逆に、極大値が大きい場合は、振幅低減による音量感低下を感じにくいため、低減区間を長くするべく、開始点の閾値および/または終了点の閾値を小さくすることが好ましい。
[変形例1]
上記の実施形態において、「A低減処理」は、低減区間の開始点を決定するための閾値、および低減区間の終了点を決定するための閾値を、それぞれ固定値(6dBと3dB)としたが、可変値としても良い。例えば、低減区間を決定するための基準となる極大点の振幅値(極大値)に応じて、各閾値を可変しても良い。この場合、極大値が小さい場合は、振幅低減による音量感低下を感じやすいため、低減区間を短くするべく、開始点の閾値および/または終了点の閾値を大きくすることが好ましい。逆に、極大値が大きい場合は、振幅低減による音量感低下を感じにくいため、低減区間を長くするべく、開始点の閾値および/または終了点の閾値を小さくすることが好ましい。
[変形例2]
また、「A低減処理」では、低減区間の振幅低減量を固定値としたが、可変値としても良い。例えば、低減区間を決定するための基準となる極大点の振幅値(極大値)に応じて、振幅低減量を可変しても良い。この場合、極大値が小さい場合は、振幅低減による音量感低下を感じやすいため、振幅低減量を小さくし、極大値が大きい場合は、振幅低減による音量感低下を感じにくいため、振幅低減量を大きくすることが好ましい。
また、「A低減処理」では、低減区間の振幅低減量を固定値としたが、可変値としても良い。例えば、低減区間を決定するための基準となる極大点の振幅値(極大値)に応じて、振幅低減量を可変しても良い。この場合、極大値が小さい場合は、振幅低減による音量感低下を感じやすいため、振幅低減量を小さくし、極大値が大きい場合は、振幅低減による音量感低下を感じにくいため、振幅低減量を大きくすることが好ましい。
[変形例3]
また、上記の実施形態において、「B低減処理」は、変曲点から所定時間経過後までの区間を低減区間としたが、これを可変長としても良い。この場合、極大点と変曲点(低減区間の開始点)のレベル差に応じて、区間長を決定することが好ましい。また、極大点と開始点との振幅レベルのレベル差が大きければ大きい程、低減区間を長くし、レベル差が小さければ小さい程、低減区間を短くするなど、レベル差に比例するように区間長を決定することが好ましい。但し、算出した低減区間の区間長が、200ms(所定時間)を超える場合、開始点から200ms経過後の時点を終了点として決定する(低減区間の区間長を200msに制限する)ことが好ましい。これは、人の聴覚特性として一般的に順向マスキングの効果時間の限度が200ms程度であるからである。
また、上記の実施形態において、「B低減処理」は、変曲点から所定時間経過後までの区間を低減区間としたが、これを可変長としても良い。この場合、極大点と変曲点(低減区間の開始点)のレベル差に応じて、区間長を決定することが好ましい。また、極大点と開始点との振幅レベルのレベル差が大きければ大きい程、低減区間を長くし、レベル差が小さければ小さい程、低減区間を短くするなど、レベル差に比例するように区間長を決定することが好ましい。但し、算出した低減区間の区間長が、200ms(所定時間)を超える場合、開始点から200ms経過後の時点を終了点として決定する(低減区間の区間長を200msに制限する)ことが好ましい。これは、人の聴覚特性として一般的に順向マスキングの効果時間の限度が200ms程度であるからである。
[変形例4]
また、上記の実施形態では、「B低減処理」の振幅低減量を固定値としたが、これを可変値としても良い。この場合、極大点と開始点のレベル差に応じて、振幅低減量を決定することが好ましい。また、極大点と開始点との振幅レベルのレベル差が大きければ大きい程、振幅低減量を大きくし、レベル差が小さければ小さい程、振幅低減量を小さくするなど、レベル差に比例するように振幅低減量を決定することが好ましい。
また、上記の実施形態では、「B低減処理」の振幅低減量を固定値としたが、これを可変値としても良い。この場合、極大点と開始点のレベル差に応じて、振幅低減量を決定することが好ましい。また、極大点と開始点との振幅レベルのレベル差が大きければ大きい程、振幅低減量を大きくし、レベル差が小さければ小さい程、振幅低減量を小さくするなど、レベル差に比例するように振幅低減量を決定することが好ましい。
[変形例5]
また、上記の実施形態では、「C低減処理」の振幅低減量を固定値としたが、これを可変値としても良い。この場合、振幅エンベロープにおける極大点と、極大値から6dB降下した時点とを結んだ直線の傾き(すなわち、極大点から極大値より6dB下がった時点までの時間)に応じて、振幅低減量を決定することが好ましい。また、直線の傾きが大きければ大きい程、振幅低減量を大きくし、傾きが小さければ小さい程、振幅低減量を小さくするなど、直線の傾きに比例するように振幅低減量を決定することが好ましい。
また、上記の実施形態では、「C低減処理」の振幅低減量を固定値としたが、これを可変値としても良い。この場合、振幅エンベロープにおける極大点と、極大値から6dB降下した時点とを結んだ直線の傾き(すなわち、極大点から極大値より6dB下がった時点までの時間)に応じて、振幅低減量を決定することが好ましい。また、直線の傾きが大きければ大きい程、振幅低減量を大きくし、傾きが小さければ小さい程、振幅低減量を小さくするなど、直線の傾きに比例するように振幅低減量を決定することが好ましい。
[変形例6]
また、上記の各閾値(6dB、3dB、0.5dBなど)、および各低減処理の振幅低減量(固定値)を、ユーザーが設定・変更可能としても良い。この場合、音響装置1に、操作パネルやリモコン等の操作手段(図示省略)が設けられていることが前提となる。
また、上記の各閾値(6dB、3dB、0.5dBなど)、および各低減処理の振幅低減量(固定値)を、ユーザーが設定・変更可能としても良い。この場合、音響装置1に、操作パネルやリモコン等の操作手段(図示省略)が設けられていることが前提となる。
[変形例7]
また、上記の実施形態では、音声信号処理部12により、入力された音声信号に対して解析処理を行い、その解析結果に基づいてリアルタイムに信号処理を行い、スピーカー出力するものとしたが、事前解析を行っても良い。例えば、楽曲単位で解析を行い、その結果選択された低減処理、並びに低減処理によって決定された低減区間および振幅低減量を示す省電力化情報を、楽曲識別情報に関連付けて不図示の不揮発性メモリーに記憶しておく。そして、楽曲を再生する際に、再生対象となる楽曲の楽曲識別情報に関連付けられた省電力化情報を読み出して、振幅低減処理を行う、といった構成でも良い。
また、上記の実施形態では、音声信号処理部12により、入力された音声信号に対して解析処理を行い、その解析結果に基づいてリアルタイムに信号処理を行い、スピーカー出力するものとしたが、事前解析を行っても良い。例えば、楽曲単位で解析を行い、その結果選択された低減処理、並びに低減処理によって決定された低減区間および振幅低減量を示す省電力化情報を、楽曲識別情報に関連付けて不図示の不揮発性メモリーに記憶しておく。そして、楽曲を再生する際に、再生対象となる楽曲の楽曲識別情報に関連付けられた省電力化情報を読み出して、振幅低減処理を行う、といった構成でも良い。
[変形例8]
また、上記の実施形態では、解析部21により振幅エンベロープを解析し、極大値および変曲点を検出したが、楽曲解析を行って、楽曲ジャンル、楽曲のテンポ(BPM)、楽曲の調(KEY)などの楽曲特徴量を検出しても良い。すなわち、これらの楽曲特徴量に応じて、複数の低減処理のうち1以上の低減処理を選択的に実行しても良い。また、これらの楽曲特徴量に応じて、上記の各閾値および振幅低減量を一義的に決定しても良い。
また、上記の実施形態では、解析部21により振幅エンベロープを解析し、極大値および変曲点を検出したが、楽曲解析を行って、楽曲ジャンル、楽曲のテンポ(BPM)、楽曲の調(KEY)などの楽曲特徴量を検出しても良い。すなわち、これらの楽曲特徴量に応じて、複数の低減処理のうち1以上の低減処理を選択的に実行しても良い。また、これらの楽曲特徴量に応じて、上記の各閾値および振幅低減量を一義的に決定しても良い。
[第2実施形態]
次に、図7および図8を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、省電力効果(低減処理部23による低減処理の効果)を監視し、その監視結果を振幅低減量に反映することを特徴とする。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
次に、図7および図8を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、省電力効果(低減処理部23による低減処理の効果)を監視し、その監視結果を振幅低減量に反映することを特徴とする。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図7は、本実施形態に係る音声信号処理部12の構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態の音声信号処理部12は、第1実施形態と比較して、監視部24が追加された構成となっている。監視部24は、低減処理部23の低減処理による省電力効果を監視する。そして、低減処理部23は、監視部24の監視結果に基づき、選択部22で選択された1以上の低減処理における振幅低減量を決定する。
つまり、監視部24は、低減処理部23による低減処理前の消費電力積算値と、低減処理部23による低減処理後の消費電力積算値との比率を「省電力率」として算出し、低減処理部23にフィードバックする。低減処理部23は、フィードバックされた「省電力率」と、予め設定された目標値とを比較し、「省電力率」が一定の値となるように、次ブロックの演算に用いる振幅低減量を決定する。
ここで、図8を参照し、音声信号処理部12(低減処理部23)による振幅低減量決定の手順について、さらに詳細に説明する。なお、同図に示すフローチャートは、音声信号をブロック単位で入力し、省電力効果を判定するものとする。
まず、音声信号処理部12は、デフォルト値の振幅低減量を適用し(S11)、1ブロック目の音声信号を入力する(S12)。そして、この1ブロック目の音声信号について、振幅低減処理前のパワー積分値を算出する(S13)。ここで、「振幅低減処理前のパワー積分値」とは、低減処理部23による振幅低減処理を実行する前の、パワーアンプ部13で消費されると考えられる消費電力積算値である。
続いて、音声信号処理部12は、低減処理部23により振幅低減処理を実行し(S14)、振幅低減処理後のパワー積分値(消費電力積分値)を算出する(S15)。ここで、「振幅低減処理後のパワー積分値」とは、デフォルト値の振幅低減量に基づいて振幅低減処理を行った場合に、パワーアンプ部13で消費されると考えられる消費電力積算値である。なお、2ブロック目以降の処理については、「デフォルト値の振幅低減量」を「前ブロックの演算時に決定された振幅低減量」と読み替えれば良い。
その後、振幅低減処理前後のパワー積分値から省電力率(省電力効果)を算出する(S16)。つまり、「振幅低減処理後のパワー積算値」/「振幅低減処理前のパワー積算値」により、省電力率を算出する。ここで、算出した省電力率と、予め定められている目標値が等しい場合(S17)、今回演算時に利用した振幅低減量を維持する(S18)。例えば、「A低減処理」の振幅低減量が2dB、「B低減処理」の振幅低減量が3dB、「C低減処理」の振幅低減量が4dBと設定されている場合、それらを維持する。
また、省電力率が目標値より大きい場合(S19:Yes)、各低減処理の振幅低減量を小さくする(S20)。例えば、「A低減処理」の振幅低減量を1.5dB、「B低減処理」の振幅低減量を2.5dB、「C低減処理」の振幅低減量を3.5dBとする。また、省電力率が目標値より小さい場合(S19:No)、各低減処理の振幅低減量を大きくする(S21)。例えば、「A低減処理」の振幅低減量を2.5dB、「B低減処理」の振幅低減量を3.5dB、「C低減処理」の振幅低減量を4.5dBとする。その後(S18,S20,S21の後)、次ブロックの音声信号を入力し(S22)、S13〜S22を繰り返す。
以上説明したとおり、第2実施形態によれば、監視部24の監視結果に基づいて算出した「省電力率」を、低減処理部23にフィードバックさせて振幅低減処理を行う。つまり、低減処理部23の前段から監視部24に振幅低減処理前の音声信号が伝えられ、低減処理部23の後段から監視部24に振幅低減処理後の音声信号が伝えられ、これら振幅低減処理前後の音声信号から「省電力率」を算出し、算出された「省電力率」を低減処理部23にフィードバックさせる。そして、低減処理部23は、フィードバックされた「省電力率」に応じて、更新用の振幅低減量を算出し、次回の振幅低減処理を行う。このように「省電力率」を低減処理部23にフィードバックさせることで、音響装置1の省電力率を徐々に一定の値に収束させることができ、ひいては、常に一定の消費電力効果を達成することができる。また、省電力効果を過剰にすることがないようにも働くので、振幅低減量を過剰に大きくすることがなく、結果、音質への影響を抑えることができる。
なお、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1]
上記の実施形態では、算出された省電力率に基づいて、各低減処理の振幅低減量を、同量ずつ変更するものとしたが、必ずしも同量でなくても良い。また、変更する量を、ユーザーが設定・変更可能としても良い。
[変形例1]
上記の実施形態では、算出された省電力率に基づいて、各低減処理の振幅低減量を、同量ずつ変更するものとしたが、必ずしも同量でなくても良い。また、変更する量を、ユーザーが設定・変更可能としても良い。
[変形例2]
また、全ての低減処理について振幅低減量を増減させるのではなく、選択部22により選択された1以上の低減処理のみを対象として振幅低減量を増減させても良い。例えば、1ブロック目について、「A低減処理」および「C低減処理」が選択された場合は、1ブロック目の省電力率に基づいて、次回の「A低減処理」および「C低減処理」で用いる振幅低減量を変更し、「B低減処理」で用いる振幅低減量を変更しない構成としても良い。
また、全ての低減処理について振幅低減量を増減させるのではなく、選択部22により選択された1以上の低減処理のみを対象として振幅低減量を増減させても良い。例えば、1ブロック目について、「A低減処理」および「C低減処理」が選択された場合は、1ブロック目の省電力率に基づいて、次回の「A低減処理」および「C低減処理」で用いる振幅低減量を変更し、「B低減処理」で用いる振幅低減量を変更しない構成としても良い。
[変形例3]
また、監視部24の監視結果を、低減処理部23だけではなく、選択部22に反映させても良い。例えば、省電力率が目標値より大きい場合、次のブロックで選択される低減処理を制限しても良い。つまり、通常であれば、「A低減処理+C低減処理」、「A低減処理+B低減処理+C低減処理」、「低減処理なし」のいずれかを選択的に実行するが、省電力率が目標値より大きい場合、次のブロックに対しては、例えば「B低減処理」を選択対象から除外し、「A低減処理+C低減処理」と「低減処理なし」のいずれかを実行するようにしても良い。
また、監視部24の監視結果を、低減処理部23だけではなく、選択部22に反映させても良い。例えば、省電力率が目標値より大きい場合、次のブロックで選択される低減処理を制限しても良い。つまり、通常であれば、「A低減処理+C低減処理」、「A低減処理+B低減処理+C低減処理」、「低減処理なし」のいずれかを選択的に実行するが、省電力率が目標値より大きい場合、次のブロックに対しては、例えば「B低減処理」を選択対象から除外し、「A低減処理+C低減処理」と「低減処理なし」のいずれかを実行するようにしても良い。
[変形例4]
また、監視部24の監視結果を低減処理部23に反映させる構成は、「A低減処理」、「B低減処理」および「C低減処理」のうちいずれか1の低減処理を固定的に実行する場合にも適用可能である。
また、監視部24の監視結果を低減処理部23に反映させる構成は、「A低減処理」、「B低減処理」および「C低減処理」のうちいずれか1の低減処理を固定的に実行する場合にも適用可能である。
[第3実施形態]
次に、図9を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、音声信号の周波数帯域を複数個に分割した分割帯域ごとに、低減処理の選択および低減処理を行うことを特徴とする。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
次に、図9を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、音声信号の周波数帯域を複数個に分割した分割帯域ごとに、低減処理の選択および低減処理を行うことを特徴とする。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図9は、第3実施形態に係る音声信号処理部12の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る音声信号処理部12は、周波数帯域を、低域、中域、高域に分割する帯域分割部50と、各分割帯域に対する低減処理を実行する振幅低減部20a,20b,20cと、振幅低減処理後における各分割帯域の音声信号を加算する加算部60と、から成る。
帯域分割部50は、周波数帯域分割するために、カットオフ周波数が3dB減衰するButterworthフィルタを2つ縦続接続したLinkwitz-Rileyフィルタを用いる。具体的には、低域分割用フィルタとしてfc=200Hz,2次のLPF(Low pass filter)を2段縦続接続した第1のLinkwitz-Rileyフィルタ51を用いる。また、中域分割用フィルタとして、fc=200Hz,2次のHPF(High pass filter)を2段縦続接続した第2のLinkwitz-Rileyフィルタ52と、fc=2kHz,2次のLPFを2段縦続接続した第3のLinkwitz-Rileyフィルタ53を用いる。さらに、高域分割用フィルタとして、fc=2kHz,2次のHPFを2段縦続接続した第4のLinkwitz-Rileyフィルタ54を用いる。
このように、Linkwitz-Rileyフィルタを用いることで、周波数帯域分割後、加算部60により合成した場合に、周波数振幅特性がフラットになる。つまり、加算部60で合成された出力信号の周波数振幅特性は、音声信号処理部12に入力された入力信号の周波数振幅特性と一致する。
また、各振幅低減部20a,20b,20cは、第1実施形態の振幅低減部20(図2参照)と同様に機能し、各分割帯域において選択された低減処理を実行する。また、加算部60は、各振幅低減部20a,20b,20cによる振幅低減処理後の音声信号を合成する。
以上説明したとおり、本実施形態の音響装置1は、周波数帯域分割後、低減処理の選択、低減区間の決定および振幅低減処理を行う。これにより、分割帯域ごとに低減区間が異なり、時間軸上で振幅低減効果が分散されるため、低減処理による聴覚上の音質への影響を、より少なくすることができる。
なお、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1]
上記の実施形態では、低域、中域、高域の3つに帯域分割したが、さらにそれぞれの分割帯域を複数個の帯域に分割するなど、分割数および分割周波数は任意に設定可能である。また、分割数および分割周波数をユーザーが設定・変更可能としても良いし、音声信号の解析結果に応じて、これらを可変設定しても良い。
[変形例1]
上記の実施形態では、低域、中域、高域の3つに帯域分割したが、さらにそれぞれの分割帯域を複数個の帯域に分割するなど、分割数および分割周波数は任意に設定可能である。また、分割数および分割周波数をユーザーが設定・変更可能としても良いし、音声信号の解析結果に応じて、これらを可変設定しても良い。
[変形例2]
また、第3実施形態と第2実施形態を組み合わせても良い。この場合、各周波数帯域における監視部24の監視結果に応じて、各周波数帯域の選択部22が、各周波数帯域に適用する低減処理を選択することとなる。
また、第3実施形態と第2実施形態を組み合わせても良い。この場合、各周波数帯域における監視部24の監視結果に応じて、各周波数帯域の選択部22が、各周波数帯域に適用する低減処理を選択することとなる。
以上、3つの実施形態および各変形例を示したが、各実施形態および各変形例に示した音響装置1の各構成要素をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリー等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターを音響装置1の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。
また、上記の各実施形態では、音声信号処理部12を音響装置1に適用した場合を例示したが、各種電子楽器、コンピューター(PCアプリケーション)、クラウドコンピューティングなどに適用しても良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
1…音響装置 11…入力端子 12…音声信号処理部 13…パワーアンプ部 14…電源部 15…スピーカー 20…振幅低減部 21…解析部 22…選択部 23…低減処理部 24…監視部 50…帯域分割部 51〜54…Linkwitz-Rileyフィルタ 60…加算部 W…振幅波形
Claims (9)
- 音声信号の振幅エンベロープを解析する解析部と、
前記解析部の解析結果に基づき、前記音声信号の振幅値を低減する低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記1以上の低減処理を実行する低減処理部と、を備えたことを特徴とする音声信号処理装置。 - 前記低減処理部の低減処理による省電力効果を監視する監視部をさらに備え、
前記低減処理部は、
前記監視部の監視結果に基づき、前記1以上の低減処理における振幅低減量を決定することを特徴とする請求項1に記載の音声信号処理装置。 - 前記低減処理部は、
前記選択部により複数の低減処理が選択された場合であって、各低減区間の少なくとも一部が時間軸上で重複する場合、当該重複区間については、前記振幅低減量が最も大きい1の低減処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の音声信号処理装置。 - 前記音声信号を周波数帯域分割する帯域分割部をさらに備え、
前記解析部、前記選択部、前記低減処理部および前記監視部は、前記帯域分割部により分割された周波数帯域ごとに機能することを特徴とする請求項2または3に記載の音声信号処理装置。 - 前記複数の低減処理は、
前記振幅エンベロープの極大点に基づいて前記低減区間を決定する第1低減処理と、前記振幅エンベロープの変曲点に基づいて低減区間を決定する第2低減処理と、を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の音声信号処理装置。 - 前記選択部は、
前記解析部の解析結果に基づいて、前記極大点および前記変曲点の有無を判別し、前記極大点が存在する場合、前記第1低減処理を選択し、前記変曲点が存在する場合、前記第2低減処理を選択することを特徴とする請求項5に記載の音声信号処理装置。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の音声信号処理装置における各部と、
前記低減処理部による低減処理実行後の音声信号を増幅する増幅部と、を備えたことを特徴とする音響装置。 - 音声信号の振幅エンベロープを解析する解析ステップと、
前記解析ステップの解析結果に基づき、前記音声信号の振幅値を低減する低減区間の決定手法が異なる複数の低減処理の中から、1以上の低減処理を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択された前記1以上の低減処理を実行する低減処理ステップと、を実行することを特徴とする音声信号処理装置の制御方法。 - コンピューターに、請求項8に記載の音声信号処理装置の制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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---|---|---|---|
JP2013085946A JP2014209683A (ja) | 2013-04-16 | 2013-04-16 | 音声信号処理装置、音響装置、音声信号処理装置の制御方法、プログラム |
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