JP2014209044A - 給水素子とそれを用いた加湿機 - Google Patents

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唯 松本
稲垣 純
Jun Inagaki
純 稲垣
由浩 辻
Yoshihiro Tsuji
由浩 辻
美緒 織部
Mio Oribe
美緒 織部
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Abstract

【課題】本発明は、給水素子とそれを用いた加湿機に関するもので、長期間にわたって吸水性能が維持できるようにすることを目的とする。
【解決手段】そして、この目的を達成するために、吸込口2と吹出口3を有する本体ケース1と、この本体ケース1内において、吸込口2と吹出口3間に形成した通風路4と、この通風路4に介在させた給水素子5と、この給水素子5の吸水体7下部が浸漬される水が収納される給水皿13と、前記通風路4の給水素子5と吹出口3間に配置した送風機6とを備えている。 また、給水素子5は上下方向に配置される吸水体7と、この吸水体7の上部に結合され、この吸水体7を介して供給された水を蒸発させる蒸発体8とを備え、前記吸水体7の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体9で覆った。
【選択図】図1

Description

本発明は、給水素子とそれを用いた加湿機に関するものである。
例えば、加湿機に用いられる給水素子は、編物や不織布によって形成され、その下部を給水皿内の水に浸漬させることで、水を上方に吸い上げ、そこに送風機からの風を通過させることで、水を蒸発させ、これを加湿に供する構成となっている(例えば、これに類似する先行文献としては下記特許文献1が存在する)。
特開2005−156006号公報
上記従来例で問題となるのは、長期使用によって給水性能が低下してしまうということであった。
すなわち、加湿水は、通常、水道水が使用され、水道水中にはCaなどのスケール成分が含まれているので、この給水素子に空気を通過させる構造では、長期使用にともない、給水素子に水中のスケールが析出し、その結果として、給水性能が低下してしまうのであった。
そこで、本発明は、長期間にわたって吸水性能が維持できるようにすることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明の給水素子は、上下方向に配置される吸水体と、この吸水体の上部に結合され、この吸水体を介して供給された水を蒸発させる蒸発体とを備え、前記吸水体の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆い、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明の給水素子は、上下方向に配置される吸水体と、この吸水体の上部に結合され、この吸水体を介して供給された水を蒸発させる蒸発体とを備え、前記吸水体の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆ったので、長期間にわたって吸水性能が維持できるようになる。
すなわち、本発明においては、吸水体の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆ったので、吸水体を送風機からの送風が通過することはなく、その結果としてこの部分に水中のスケールが析出することもなく、これにより長期間にわたって吸水性能が維持できるようになるのである。
本発明の実施の形態1の加湿機を示す縦断面図 同加湿機の平面断面図 同加湿機の要部分解斜視図 同加湿機の給水素子を示す正面図 図4のA部分の拡大正面図 同加湿機の給水素子を示す一部拡大図 同加湿機の制御ブロック図 同動作フローチャート
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1、図2において、1は箱形状の本体ケースで、その側面下部には吸込口2、その上面には吹出口3が形成されている。
つまり、この本体ケース1内には、前記吸込口2と吹出口3を結ぶ通風路4が形成され、この通風路4に給水素子5が配置され、前記通風路4の給水素子5と吹出口3間に送風機6が配置されている。
前記給水素子5は、図3〜図5に示すように、上下方向に配置される吸水体7と、この吸水体7の上部に結合され、この吸水体7を介して供給された水を蒸発させる蒸発体8とを備え、前記吸水体7の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体9で覆っている。
次に、これらの吸水体7、蒸発体8、非通風体9について、詳細に説明する。
先ず、吸水体7は、図3のごとく、編物にて形成した布状となっており、この吸水体7の両側に、編物にて形成した布状の蒸発体8を結合することにより形成している。
なお、吸水体7の編目は、蒸発体8の編目よりも小さくし、水の吸い上げ性能を高めている。また、蒸発体8の編目は、吸水体7の編目よりも大きくして、通気性を高めている。なお、吸水体7および蒸発体8は、不織布や、織物であっても良く、目の粗密構造を変化させることのできるものであれば、編物に限定されない。
さらに、吸水体7は図3の状態では複数枚を重ねた状態とし、図5のごとく、蒸発体8の表裏面を挟んだ状態で、両者を縫い合わせ、結合されている。
そして、この図3の吸水体7と蒸発体8は、図4のごとく、吸水体7の中央部を下方に押し下げ、押し下げられた中央部から両側が上方に立ち上げられ、この立ち上げられた吸水体7の上部に、蒸発体8が結合された状態へと変形され、使用される。
つまり、この状態では、上下方向に配置される吸水体7と、この吸水体7の上部に結合され、この吸水体7を介して供給された水を蒸発させる蒸発体8とを備え、前記吸水体7の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体9で覆った状態となっているのである。
次に、非通風体9は、図3の状態から、図4の状態に変形される吸水体7の中央両側の上方への折り曲げ部分を覆う被覆部10と、この被覆部10の上部から下方に向けて吸水体7から離れる方向に折り曲げた蒸発体載置部11とを有し、前記蒸発体載置部11には複数の通気孔12を設けている。
そして、このような構成の非通風体9に、図3の吸水体7の中央部が図4の状態で押し込まれ、その結果として、吸水体7の蒸発体8結合部分よりも下方は、非通風体9の被覆部10で覆われた状態となっている。
また、この状態においては、図4、図5から理解されるように、吸水体7の蒸発体8結合部分は非通風体9の被覆部10よりも上方となっている。さらに、詳しく説明すると、吸水体7の上部は、給水素子5として最も高い位置にまで持ち上げられ、その後下方に折り曲げられ、その後、図5のごとく、蒸発体8が結合された状態となっている。
また、蒸発体8はその後、蒸発体載置部11に載せられた状態となっており、この状態では、この蒸発体8も蒸発体載置部11と同じように、上部から下方に向けて吸水体7から離れる方向に折り曲げた状態となっている。
そして、この状態では、蒸発体8の下部と、吸水体7の下部が給水皿13内の水内に浸漬されるようになっている。
なお、給水皿13内には、非通風体9を固定する固定部14と、蒸発体8の下部を固定する固定部15が設けられている。
すなわち、給水皿13内に、非通風体9の下部と、蒸発体8の下部を確実に固定することにより、給水素子5の機能安定化を図るようにしている。
以上の構成において、送風機6を駆動すると、吸込口2から本体ケース1内に空気が吸い込まれ、次に図1に示す非通風体9の蒸発体載置部11の通気孔12を通過し、その後、給水素子5の蒸発体8を通過し、ここで、蒸発体8から水分を蒸発させ、それを、吹出口3から本体ケース1外へと吹き出し、加湿に供する。
この時、給水素子5の吸水体7は、非通風体9の被覆部10で覆われているので、この部分を空気が通過することは無く、よって吸水体7に水中のスケール成分が析出されることは無く、その結果として、吸水体7は長期において安定して水の吸い上げを行うことが出来る。
また、この吸水体7の上部は、給水素子5として最も高い位置にまで持ち上げられているので、水は高位置まで吸い上げられ、ここから下方へと重力も手伝って蒸発体8へと供給されるので、十分な水供給力を有するものとなる。
さらに、吸水体7は、上述のごとく、複数枚を重ねた状態とし、図5のごとく、蒸発体8の表裏面を挟んだ状態で、両者を縫い合わせ、結合されているので、蒸発体8の表裏面から水を供給することが出来、この点からも水供給力の高いものとなる。
なお、この吸水体7と蒸発体8の結合部分も含め、そこから非通風体9の上端部分までは、非通風体9の被覆部10で覆われていない部分となるが、この部分は、蒸発体8に比べて通気抵抗がはるかに高いので、この部分を空気が通過することは無く、しかも水分も豊富に存在するので、乾燥によるスケール分の析出も起きない。
次に、本実施形態の他の特徴点について説明する。
本実施形態においては、上述のごとく、蒸発体8の下部も給水皿13内の水内に浸漬されるようにしている。
このため、蒸発体8には上述した上方の吸水体7からと、この蒸発体8の下部からの両方から水が供給されるようになる。
このことによる効果は、蒸発体8への水供給は安定するということである。
勿論、本実施形態では、上述のごとく吸水体7による水分供給が十分に行える構成であるので、通常状態(給水皿13内に十分な水が存在する状態)では、あえてこのように蒸発体8の下部から水分を供給する必要はないが、給水皿13内の水が少なくなったときには、このように蒸発体8に上方の吸水体7からと、この蒸発体8の下部からの両方から水が供給されるようにすることが好ましい。
つまり、給水皿13内の水が少なくなったときには、蒸発体8部分への水分供給が十分に行えず、その結果として、蒸発体8部分が生乾きの状態となって、いわゆる生乾き臭が発生する虞がある。
そこで、本実施形態では、上述ごとく蒸発体8の下部も給水皿13内の水内に浸漬させ、蒸発体8に、上方の吸水体7からと、この蒸発体8の下部からの両方から水が供給されるようにした。
その結果、給水皿13内の水が少なくなったときでも、蒸発体8部分への水分供給が十分に行え、蒸発体8部分から、いわゆる生乾き臭が発生することもなくなる。
また、蒸発体8の下部から水分が吸い上げられやすくするために、本実施形態では、図6に示すように、蒸発体8の下部においては、縫い糸位置16を蒸発体8の下端よりも上方にしている。
具体的には、蒸発体8自身もこの図6に示すように、複数枚の不織布や、織物を、縫い糸位置16(一体化手段の一例)により一体化しているが、縫い糸位置16を蒸発体8の下端よりも上方にすると、その下方の蒸発体8部分は、この図6に示すように、いわゆる広がった状態となるので、この部分の、腰が弱くなる。
このため、蒸発体8の下端を、給水皿13内のより下方にまで引き下ろすことができ、それによって水分の吸い上げ性能を高めることが出来る。
また、本実施形態では、給水皿13内の水位が低下すると、加湿を停止する構成ともしており、この点について説明する。
先ず、上記送風機6は図7に示すように制御部17に接続され、この制御部17には、水位センサ18、ランプ19(警報手段の一例)、操作部20が接続されている。
水位センサ18は給水皿13内の水位検出するもので、また、ランプ19(警報手段の一例)は水位状態を知らしめるもので、操作部20は運転操作を行うものである。
つまり、図1、図2に示す加湿機の電源プラグ(図示せず)を電源コンセント(図示せず)に接続すると(図8のS1)、制御部17は水位センサ18によって給水皿13内の水位検出を行う(図8のS2)。
給水皿13内に十分な水があるときには、ランプ19を消灯させるので(図8のS3)、使用者は、これを確認し、操作部20で運転スイッチONの状態とする(図8のS4)。
すると、送風機6が駆動され、上述した加湿動作が実行される(図8のS5)。
制御部17は、この加湿状態でも水位センサ18によって給水皿13内の水位検出を行っており(図8のS6)、給水皿13内の水位が低下すると、送風機6を停止し(図8のS7)、続いてランプ19を点灯させる(図8のS8)。
この状態では、給水皿13内に水を補給し、再び操作部20で運転スイッチONの状態とする(図8のS9)。
すると、上記制御部17は水位センサ18によって給水皿13内の水位検出を行う(図8のS2)。
給水皿13内に十分な水があるときには、ランプ19を消灯させるので(図8のS3)、使用者は、これを確認し、操作部20で運転スイッチONの状態とする(図8のS4)。
以上のように本発明は、上下方向に配置される吸水体と、この吸水体の上部に結合され、この吸水体を介して供給された水を蒸発させる蒸発体とを備え、前記吸水体の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆ったので、長期間にわたって吸水性能が維持できるようになる。
すなわち、本発明においては、吸水体の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆ったので、吸水体を送風機からの送風が通過することはなく、その結果としてこの部分に水中のスケールが析出することもなく、これにより長期間にわたって吸水性能が維持できるようになるのである。
したがって、加湿機に活用することが期待される。
1 本体ケース
2 吸込口
3 吹出口
4 通風路
5 給水素子
6 送風機
7 吸水体
8 蒸発体
9 非通風体
10 被覆部
11 蒸発体載置部
12 通気孔
13 給水皿
14 固定部
15 固定部
16 縫い糸位置
17 制御部
18 水位センサ
19 ランプ
20 操作部

Claims (16)

  1. 上下方向に配置される吸水体と、この吸水体の上部に結合され、この吸水体を介して供給された水を蒸発させる蒸発体とを備え、前記吸水体の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆った給水素子。
  2. 吸水体は平板状とし、この吸水体の表裏面を非通風体で覆った請求項1に記載の給水素子。
  3. 吸水体の上部を下方に折り曲げ、この折り曲げ部分に、蒸発体を結合した請求項1または2に記載の給水素子。
  4. 吸水体の蒸発体結合部分よりも下方を、非通風体で覆った請求項1から3のいずれか一つに記載の給水素子。
  5. 複数の吸水体の上部で、蒸発体の表裏面を挟んで、吸水体と蒸発体を結合した請求項1から4のいずれか一つに記載の給水素子。
  6. 吸水体と蒸発体を、それぞれ編物にて形成し、吸水体の編目を、蒸発体の編目よりも小さくした請求項1から5のいずれか一つに記載の給水素子。
  7. 中央部の両側を、それぞれ上方に折り曲げた状態とした吸水体と、この吸水体の両側上部に結合され、この吸水体を介して供給された水を蒸発させる蒸発体とを備え、前記吸水体の、中央部から上方への折り曲げ部分の、少なくとも下部は、その外周部分を、非通風体で覆った給水素子。
  8. 吸水体の両側上部に結合された蒸発体は、その上方から下方に向けて、吸水体から離れる方向に折り曲げた請求項7に記載の給水素子。
  9. 非通風体は、吸水体の中央両側の上方への折り曲げ部分を覆う被覆部と、この被覆部の上部から下方に向けて吸水体から離れる方向に折り曲げた蒸発体載置部とを有し、前記蒸発体載置部には通気孔を設けた請求項8に記載の給水素子。
  10. 吸水体の蒸発体結合部分よりも下方を、非通風体の被覆部で覆った請求項9に記載の給水素子。
  11. 複数の吸水体の上部で、蒸発体の表裏面を挟んで、吸水体と蒸発体を結合した請求項7から10のいずれか一つに記載の給水素子。
  12. 吸水体と蒸発体を、それぞれ編物にて形成し、吸水体の編目を、蒸発体の編目よりも小さくした請求項7から11のいずれか一つに記載の給水素子。
  13. 編物にて形成した吸水体と、この吸水体の両側に結合した、編物にて形成した蒸発体とを備え、前記吸水体の編目を、蒸発体の編目よりも小さくした請求項7から11のいずれか一つに記載の給水素子。
  14. 蒸発体は、複数枚の不織布または、織物を、縫い糸で一体化した構成とし、この縫い糸位置は、蒸発体の下端よりも上方とした請求項7から13のいずれか一つに記載の給水素子。
  15. 吸込口と吹出口を有する本体ケースと、この本体ケース内において前記吸込口と吹出口間に形成した通風路と、この通風路に介在させた請求項1から6、または請求項7から14に記載の給水素子と、この給水素子の吸水体下部が浸漬される水が収納される給水皿と、前記通風路の給水素子と吹出口間に配置した送風機とを備えた加湿機。
  16. 吸込口と吹出口を有する本体ケースと、この本体ケース内において前記吸込口と吹出口間に形成した通風路と、この通風路に介在させた請求項1から6、または請求項7から14に記載の給水素子と、この給水素子の吸水体下部と、蒸発体の下部が浸漬される水が収納される給水皿と、前記通風路の給水素子と吹出口間に配置した送風機とを備えた加湿機。
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