[1.ゲームシステムの全体構成]
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1について説明する。図1は、ゲームシステム1の外観図である。図1において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器等に代表される据置型のディスプレイ装置(以下、「テレビ」と記載する)2、据置型のゲーム装置3、光ディスク4、コントローラ5、マーカ装置6、および、端末装置7を含む。ゲームシステム1は、コントローラ5および/または端末装置7を用いたゲーム操作に基づいてゲーム装置3においてゲーム処理を実行し、ゲーム処理によって得られるゲーム画像をテレビ2および/または端末装置7に表示するものである。
ゲーム装置3には、当該ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着可能に挿入される。光ディスク4には、ゲーム装置3において実行されるための情報処理プログラム(典型的にはゲームプログラム)が記憶されている。ゲーム装置3の前面には光ディスク4の挿入口が設けられている。ゲーム装置3は、挿入口に挿入された光ディスク4に記憶されている情報処理プログラムを読み出して実行することによってゲーム処理を実行する。
ゲーム装置3には、テレビ2が接続コードを介して接続される。テレビ2は、ゲーム装置3において実行されるゲーム処理によって得られるゲーム画像を表示する。テレビ2はスピーカ2a(図2)を有しており、スピーカ2aは、上記ゲーム処理の結果得られるゲーム音声を出力する。なお、他の実施形態においては、ゲーム装置3と据置型の表示装置とは一体となっていてもよい。また、ゲーム装置3とテレビ2との通信は無線通信であってもよい。
テレビ2の画面の周辺(図1では画面の上側)には、マーカ装置6が設置される。詳細は後述するが、ユーザ(プレイヤ)はコントローラ5を動かすゲーム操作を行うことができ、マーカ装置6は、コントローラ5の動きや位置や姿勢等をゲーム装置3が算出するために用いられる。マーカ装置6は、その両端に2つのマーカ6Rおよび6Lを備えている。マーカ6R(マーカ6Lも同様)は、具体的には1以上の赤外LED(Light Emitting Diode)であり、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する。マーカ装置6はゲーム装置3に接続されており、ゲーム装置3はマーカ装置6が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。なお、マーカ装置6は可搬型であり、ユーザはマーカ装置6を自由な位置に設置することができる。図1ではマーカ装置6がテレビ2の上に設置された態様を表しているが、マーカ装置6を設置する位置および向きは任意である。
コントローラ5は、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データをゲーム装置3に与えるものである。コントローラ5とゲーム装置3とは無線通信によって通信可能である。本実施形態では、コントローラ5とゲーム装置3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ5とゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。また、本実施形態では、ゲームシステム1に含まれるコントローラ5は1つとするが、ゲーム装置3は複数のコントローラと通信可能であり、所定台数のコントローラを同時に使用することによって複数人でゲームをプレイすることが可能である。コントローラ5の詳細な構成については後述する。
端末装置7は、ユーザが把持可能な程度の大きさであり、ユーザは端末装置7を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置7を自由な位置に配置したりして使用することが可能である。詳細な構成は後述するが、端末装置7は、表示手段であるLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)51、および、入力手段(後述するタッチパネル52やジャイロセンサ64等)を備える。端末装置7とゲーム装置3とは無線(有線であってもよい)によって通信可能である。端末装置7は、ゲーム装置3で生成された画像(例えばゲーム画像)のデータをゲーム装置3から受信し、画像をLCD51に表示する。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、端末装置7は、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を有していてもよい。また、端末装置7は、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データをゲーム装置3に送信する。
[2.ゲーム装置3の内部構成]
次に、図2を参照して、ゲーム装置3の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置3の内部構成を示すブロック図である。ゲーム装置3は、CPU(Central Processing Unit)10、システムLSI11、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15等を有する。
CPU10は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行するものであり、ゲームプロセッサとして機能する。CPU10は、システムLSI11に接続される。システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14およびAV−IC15が接続される。システムLSI11は、それに接続される各構成要素間におけるデータ転送の制御、表示すべき画像の生成、外部装置からのデータの取得等の処理を行う。なお、システムLSI11の内部構成については後述する。揮発性の外部メインメモリ12は、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや、フラッシュメモリ17から読み出されたゲームプログラム等のプログラムを記憶したり、各種データを記憶したりするものであり、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置3の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC:Real Time Clock)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
システムLSI11には、入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)11a、GPU(Graphics Processor Unit)11b、DSP(Digital Signal Processor)11c、VRAM(Video RAM)11d、および内部メインメモリ11eが設けられる。図示は省略するが、これらの構成要素11a〜11eは内部バスによって互いに接続される。
GPU11bは、描画手段の一部を形成し、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。VRAM11dは、GPU11bがグラフィクスコマンドを実行するために必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ等のデータ)を記憶する。画像が生成される際には、GPU11bは、VRAM11dに記憶されたデータを用いて画像データを作成する。なお、ゲーム装置3は、テレビ2に表示する画像と、端末装置7に表示する画像との両方を生成する。以下では、テレビ2に表示される画像を「テレビ用画像」と呼び、端末装置7に表示される画像を「端末用画像」と呼ぶことがある。
DSP11cは、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ11eや外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム音声についてもゲーム画像と同様、テレビ2のスピーカから出力するゲーム音声と、端末装置7のスピーカから出力するゲーム音声との両方が生成される。以下では、テレビ2から出力される音声を「テレビ用音声」と呼び、端末装置7から出力される音声を「端末用音声」と呼ぶことがある。
上記のようにゲーム装置3において生成される画像および音声のうちで、テレビ2において出力される画像および音声のデータは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、読み出した画像データをAVコネクタ16を介してテレビ2に出力するとともに、読み出した音声データを、テレビ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、テレビ2に画像が表示されるとともにスピーカ2aから音が出力される。なお、ゲーム装置3とテレビ2との接続は、どのような方式で行われてもよいが、ゲーム装置3は、テレビ2を制御する制御指令を有線または無線でテレビ2へ送信するようにしてもよい。例えばHDMI(High−Definition Multimedia Interface)(登録商標)規格に則ったHDMIケーブルが用いられてもよい。HDMI規格では、CEC(Consumer Electronics Control)と呼ばれる機能によって、接続相手の機器を制御することが可能である。したがって、HDMIケーブルが用いられる場合のように、ゲーム装置3がテレビ2に対する制御が可能である場合には、ゲーム装置3は、適宜のタイミングでテレビ2の電源をオンにしたり、テレビ2の入力を切り替えたりすることができる。
また、ゲーム装置3において生成される画像および音声のうちで、端末装置7において出力される画像および音声のデータは、入出力プロセッサ11a等によって端末装置7へ送信される。入出力プロセッサ11a等による端末装置7へのデータの送信については後述する。
入出力プロセッサ11aは、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ11aは、フラッシュメモリ17、ネットワーク通信モジュール18、コントローラ通信モジュール19、拡張コネクタ20、メモリカード用コネクタ21、コーデックLSI27に接続される。また、ネットワーク通信モジュール18にはアンテナ22が接続される。コントローラ通信モジュール19にはアンテナ23が接続される。コーデックLSI27は端末通信モジュール28に接続され、端末通信モジュール28にはアンテナ29が接続される。
ゲーム装置3は、インターネット等のネットワークに接続して外部の情報処理装置(例えば他のゲーム装置や、各種サーバ等)と通信を行うことが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aは、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してインターネット等のネットワークに接続可能であり、ネットワークに接続される他の装置と通信を行うことができる。入出力プロセッサ11aは、定期的にフラッシュメモリ17にアクセスし、ネットワークへ送信する必要があるデータの有無を検出し、当該データが有る場合には、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに送信する。また、入出力プロセッサ11aは、外部情報処理装置から送信されてくるデータやダウンロードサーバからダウンロードしたデータを、ネットワーク、アンテナ22およびネットワーク通信モジュール18を介して受信し、受信したデータをフラッシュメモリ17に記憶する。CPU10はゲームプログラムを実行することにより、フラッシュメモリ17に記憶されたデータを読み出してゲームプログラムで利用する。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置3と外部情報処理装置との間で送受信されるデータの他、ゲーム装置3を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(ゲームの結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。また、フラッシュメモリ17にはゲームプログラムが記憶されてもよい。
また、ゲーム装置3は、コントローラ5からの操作データを受信することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aは、コントローラ5から送信される操作データをアンテナ23およびコントローラ通信モジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
また、ゲーム装置3は、端末装置7との間で画像や音声等のデータを送受信することが可能である。入出力プロセッサ11aは、端末装置7へゲーム画像(端末用ゲーム画像)を送信する場合、GPU11bが生成したゲーム画像のデータをコーデックLSI27へ出力する。コーデックLSI27は、入出力プロセッサ11aからの画像データに対して所定の圧縮処理を行う。端末通信モジュール28は、端末装置7との間で無線通信を行う。したがって、コーデックLSI27によって圧縮された画像データは、端末通信モジュール28によってアンテナ29を介して端末装置7へ送信される。なお、本実施形態では、ゲーム装置3から端末装置7へ送信される画像データはゲームに用いるものであり、ゲームにおいては表示される画像に遅延が生じるとゲームの操作性に悪影響が出る。そのため、ゲーム装置3から端末装置7への画像データの送信に関しては、できるだけ遅延が生じないようにすることが好ましい。したがって、本実施形態では、コーデックLSI27は、例えばH.264規格といった高効率の圧縮技術を用いて画像データを圧縮する。なお、それ以外の圧縮技術を用いてもよいし、通信速度が十分である場合には無圧縮で画像データを送信する構成であってもよい。また、端末通信モジュール28は、例えばWi−Fiの認証を受けた通信モジュールであり、例えばIEEE802.11n規格で採用されるMIMO(Multiple Input Multiple Output)の技術を用いて端末装置7との間の無線通信を高速に行うようにしてもよいし、他の通信方式を用いてもよい。
また、ゲーム装置3は、画像データの他、音声データを端末装置7へ送信する。すなわち、入出力プロセッサ11aは、DSP11cが生成した音声データを、コーデックLSI27を介して端末通信モジュール28へ出力する。コーデックLSI27は、音声データに対しても画像データと同様に圧縮処理を行う。音声データに対する圧縮の方式は、どのような方式であってもよいが、圧縮率が高く、音声の劣化が少ない方式が好ましい。また、他の実施形態においては、音声データは圧縮されずに送信されてもよい。端末通信モジュール28は、圧縮された画像データおよび音声データを、アンテナ29を介して端末装置7へ送信する。
さらに、ゲーム装置3は、上記画像データおよび音声データの他に、必要に応じて各種の制御データを端末装置7へ送信する。制御データは、端末装置7が備える構成要素に対する制御指示を表すデータであり、例えばマーカ部(図10に示すマーカ部55)の点灯を制御する指示や、カメラ(図10に示すカメラ56)の撮像を制御する指示等を表す。入出力プロセッサ11aは、CPU10の指示に応じて制御データを端末装置7へ送信する。なお、この制御データに関して、本実施形態ではコーデックLSI27はデータの圧縮処理を行わないが、他の実施形態においては圧縮処理を行うようにしてもよい。なお、ゲーム装置3から端末装置7へ送信される上述のデータは、必要に応じて暗号化がされていてもよいし、されていなくともよい。
また、ゲーム装置3は、端末装置7から各種データを受信可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、端末装置7は、操作データ、画像データ、および音声データを送信する。端末装置7から送信される各データはアンテナ29を介して端末通信モジュール28によって受信される。ここで、端末装置7からの画像データおよび音声データは、ゲーム装置3から端末装置7への画像データおよび音声データと同様の圧縮処理が施されている。したがって、これら画像データおよび音声データについては、端末通信モジュール28からコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって伸張処理が施されて入出力プロセッサ11aに出力される。一方、端末装置7からの操作データに関しては、画像や音声に比べてデータ量が少ないので、圧縮処理が施されていなくともよい。また、必要に応じて暗号化がされていてもよいし、されていなくともよい。したがって、操作データは、端末通信モジュール28で受信された後、コーデックLSI27を介して入出力プロセッサ11aに出力される。入出力プロセッサ11aは、端末装置7から受信したデータを、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
また、ゲーム装置3は、他の機器や外部記憶媒体に接続することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aには、拡張コネクタ20およびメモリカード用コネクタ21が接続される。拡張コネクタ20は、USBやSCSIのようなインターフェースのためのコネクタである。拡張コネクタ20に対しては、外部記憶媒体のようなメディアを接続したり、他のコントローラ等の周辺機器を接続したり、有線の通信用コネクタを接続することによってネットワーク通信モジュール18に替えてネットワークとの通信を行ったりすることができる。メモリカード用コネクタ21は、メモリカードのような外部記憶媒体を接続するためのコネクタである。例えば、入出力プロセッサ11aは、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して外部記憶媒体にアクセスし、外部記憶媒体にデータを保存したり、外部記憶媒体からデータを読み出したりすることができる。
ゲーム装置3には、電源ボタン24、リセットボタン25、およびイジェクトボタン26が設けられる。電源ボタン24およびリセットボタン25は、システムLSI11に接続される。電源ボタン24がオンされると、図示しないACアダプタによって外部の電源からゲーム装置3の各構成要素に対して電力が供給される。リセットボタン25が押されると、システムLSI11は、ゲーム装置3の起動プログラムを再起動する。イジェクトボタン26は、ディスクドライブ14に接続される。イジェクトボタン26が押されると、ディスクドライブ14から光ディスク4が排出される。
なお、他の実施形態においては、ゲーム装置3が備える各構成要素のうちでいくつかの構成要素は、ゲーム装置3とは別体の拡張機器として構成されてもよい。このとき、拡張機器は、例えば上記拡張コネクタ20を介してゲーム装置3と接続されるようにしてもよい。具体的には、拡張機器は、例えば上記コーデックLSI27、端末通信モジュール28およびアンテナ29の各構成要素を備えており、拡張コネクタ20に対して着脱可能であってもよい。これによれば、上記各構成要素を備えていないゲーム装置に対して上記拡張機器を接続することによって、当該ゲーム装置を端末装置7と通信可能な構成とすることができる。
[3.コントローラ5の構成]
次に、図3〜図7を参照して、コントローラ5について説明する。図3は、コントローラ5の外観構成を示す斜視図である。図4は、コントローラ5の外観構成を示す斜視図である。図3は、コントローラ5の上側後方から見た斜視図であり、図4は、コントローラ5を下側前方から見た斜視図である。
図3および図4において、コントローラ5は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング31を有している。ハウジング31は、その前後方向(図3に示すZ軸方向)を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。ユーザは、コントローラ5に設けられたボタンを押下すること、および、コントローラ5自体を動かしてその位置や姿勢(傾き)を変えることによってゲーム操作を行うことができる。
ハウジング31には、複数の操作ボタンが設けられる。図3に示すように、ハウジング31の上面には、十字ボタン32a、1番ボタン32b、2番ボタン32c、Aボタン32d、マイナスボタン32e、ホームボタン32f、プラスボタン32g、および電源ボタン32hが設けられる。本明細書では、これらのボタン32a〜32hが設けられるハウジング31の上面を「ボタン面」と呼ぶことがある。一方、図4に示すように、ハウジング31の下面には凹部が形成されており、当該凹部の後面側傾斜面にはBボタン32iが設けられる。これらの各操作ボタン32a〜32iには、ゲーム装置3が実行する情報処理プログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。また、電源ボタン32hは遠隔からゲーム装置3本体の電源をオン/オフするためのものである。ホームボタン32fおよび電源ボタン32hは、その上面がハウジング31の上面に埋没している。これによって、ユーザがホームボタン32fまたは電源ボタン32hを誤って押下することを防止することができる。
ハウジング31の後面にはコネクタ33が設けられている。コネクタ33は、コントローラ5に他の機器(例えば、他のセンサユニットやコントローラ)を接続するために利用される。また、ハウジング31の後面におけるコネクタ33の両側には、上記他の機器が容易に離脱することを防止するために係止穴33aが設けられている。
ハウジング31上面の後方には複数(図3では4つ)のLED34a〜34dが設けられる。ここで、コントローラ5には、他のコントローラと区別するためにコントローラ種別(番号)が付与される。各LED34a〜34dは、コントローラ5に現在設定されている上記コントローラ種別をユーザに通知したり、コントローラ5の電池残量をユーザに通知したりする等の目的で用いられる。具体的には、コントローラ5を用いてゲーム操作が行われる際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED34a〜34dのいずれか1つが点灯する。
また、コントローラ5は撮像情報演算部35(図6)を有しており、図4に示すように、ハウジング31前面には撮像情報演算部35の光入射面35aが設けられる。光入射面35aは、マーカ6Rおよび6Lからの赤外光を少なくとも透過する材質で構成される。
ハウジング31上面における1番ボタン32bとホームボタン32fとの間には、コントローラ5に内蔵されるスピーカ47(図5)からの音を外部に放出するための音抜き孔31aが形成されている。
次に、図5および図6を参照して、コントローラ5の内部構造について説明する。図5および図6は、コントローラ5の内部構造を示す図である。なお、図5は、コントローラ5の上筐体(ハウジング31の一部)を外した状態を示す斜視図である。図6は、コントローラ5の下筐体(ハウジング31の一部)を外した状態を示す斜視図である。図6に示す斜視図は、図5に示す基板30を裏面から見た斜視図となっている。
図5において、ハウジング31の内部には基板30が固設されており、当該基板30の上主面上に各操作ボタン32a〜32h、各LED34a〜34d、加速度センサ37、アンテナ45、およびスピーカ47等が設けられる。これらは、基板30等に形成された配線(図示せず)によってマイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)42(図6参照)に接続される。本実施形態では、加速度センサ37は、X軸方向に関してコントローラ5の中心からずれた位置に配置されている。これによって、コントローラ5をZ軸回りに回転させたときのコントローラ5の動きが算出しやすくなる。また、加速度センサ37は、長手方向(Z軸方向)に関してコントローラ5の中心よりも前方に配置されている。また、無線モジュール44(図6)およびアンテナ45によって、コントローラ5がワイヤレスコントローラとして機能する。
一方、図6において、基板30の下主面上の前端縁に撮像情報演算部35が設けられる。撮像情報演算部35は、コントローラ5の前方から順に赤外線フィルタ38、レンズ39、撮像素子40、および画像処理回路41を備えている。これらの部材38〜41はそれぞれ基板30の下主面に取り付けられる。
さらに、基板30の下主面上には、上記マイコン42およびバイブレータ46が設けられている。バイブレータ46は、例えば振動モータやソレノイドであり、基板30等に形成された配線によってマイコン42と接続される。マイコン42の指示によりバイブレータ46が作動することによってコントローラ5に振動が発生する。これによって、コントローラ5を把持しているユーザの手にその振動が伝達される、いわゆる振動対応ゲームを実現することができる。本実施形態では、バイブレータ46は、ハウジング31のやや前方寄りに配置される。つまり、バイブレータ46がコントローラ5の中心よりも端側に配置することによって、バイブレータ46の振動によりコントローラ5全体を大きく振動させることができる。また、コネクタ33は、基板30の下主面上の後端縁に取り付けられる。なお、図5および図6に示す他、コントローラ5は、マイコン42の基本クロックを生成する水晶振動子、スピーカ47に音声信号を出力するアンプ等を備えている。
なお、図3〜図6に示したコントローラ5の形状や、各操作ボタンの形状、加速度センサやバイブレータの数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。また、本実施形態では、撮像手段による撮像方向はZ軸正方向であるが、撮像方向はいずれの方向であってもよい。すなわち、コントローラ5における撮像情報演算部35の位置(撮像情報演算部35の光入射面35a)は、ハウジング31の前面でなくてもよく、ハウジング31の外部から光を取り入れることができれば他の面に設けられてもかまわない。
図7は、コントローラ5の構成を示すブロック図である。コントローラ5は、操作部32(各操作ボタン32a〜32i)、撮像情報演算部35、通信部36、加速度センサ37、およびジャイロセンサ48を備えている。コントローラ5は、自機に対して行われた操作内容を表すデータを操作データとしてゲーム装置3へ送信するものである。なお、以下では、コントローラ5が送信する操作データを「コントローラ操作データ」と呼び、端末装置7が送信する操作データを「端末操作データ」と呼ぶことがある。
操作部32は、上述した各操作ボタン32a〜32iを含み、各操作ボタン32a〜32iに対する入力状態(各操作ボタン32a〜32iが押下されたか否か)を表す操作ボタンデータを通信部36のマイコン42へ出力する。
撮像情報演算部35は、撮像手段が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い領域を判別してその領域の重心位置やサイズなどを算出するためのシステムである。撮像情報演算部35は、例えば最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期を有するので、比較的高速なコントローラ5の動きでも追跡して解析することができる。
撮像情報演算部35は、赤外線フィルタ38、レンズ39、撮像素子40、および画像処理回路41を含んでいる。赤外線フィルタ38は、コントローラ5の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ39は、赤外線フィルタ38を透過した赤外線を集光して撮像素子40へ入射させる。撮像素子40は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDセンサのような固体撮像素子であり、レンズ39が集光した赤外線を受光して画像信号を出力する。ここで、撮像対象となる端末装置7のマーカ部55およびマーカ装置6は、赤外光を出力するマーカで構成される。したがって、赤外線フィルタ38を設けることによって、撮像素子40は、赤外線フィルタ38を通過した赤外線だけを受光して画像データを生成するので、撮像対象(マーカ部55および/またはマーカ装置6)の画像をより正確に撮像することができる。以下では、撮像素子40によって撮像された画像を撮像画像と呼ぶ。撮像素子40によって生成された画像データは、画像処理回路41で処理される。画像処理回路41は、撮像画像内における撮像対象の位置を算出する。画像処理回路41は、算出された位置を示す座標を通信部36のマイコン42へ出力する。この座標のデータは、マイコン42によって操作データとしてゲーム装置3に送信される。以下では、上記座標を「マーカ座標」と呼ぶ。マーカ座標はコントローラ5自体の向き(傾斜角度)や位置に対応して変化するので、ゲーム装置3はこのマーカ座標を用いてコントローラ5の向きや位置を算出することができる。
なお、他の実施形態においては、コントローラ5は画像処理回路41を備えていない構成であってもよく、撮像画像自体がコントローラ5からゲーム装置3へ送信されてもよい。このとき、ゲーム装置3は、画像処理回路41と同様の機能を有する回路あるいはプログラムを有しており、上記マーカ座標を算出するようにしてもよい。
加速度センサ37は、コントローラ5の加速度(重力加速度を含む)を検出する、すなわち、コントローラ5に加わる力(重力を含む)を検出する。加速度センサ37は、当該加速度センサ37の検出部に加わっている加速度のうち、センシング軸方向に沿った直線方向の加速度(直線加速度)の値を検出する。例えば、2軸以上の多軸加速度センサの場合には、加速度センサの検出部に加わっている加速度として、各軸に沿った成分の加速度をそれぞれ検出する。なお、加速度センサ37は、例えば静電容量式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)型加速度センサであるとするが、他の方式の加速度センサを用いるようにしてもよい。
本実施形態では、加速度センサ37は、コントローラ5を基準とした上下方向(図3に示すY軸方向)、左右方向(図3に示すX軸方向)および前後方向(図3に示すZ軸方向)の3軸方向に関してそれぞれ直線加速度を検出する。加速度センサ37は、各軸に沿った直線方向に関する加速度を検出するものであるため、加速度センサ37からの出力は3軸それぞれの直線加速度の値を表すものとなる。すなわち、検出された加速度は、コントローラ5を基準に設定されるXYZ座標系(コントローラ座標系)における3次元のベクトルとして表される。
加速度センサ37が検出した加速度を表すデータ(加速度データ)は、通信部36へ出力される。なお、加速度センサ37が検出した加速度は、コントローラ5自体の向き(傾斜角度)や動きに対応して変化するので、ゲーム装置3は取得された加速度データを用いてコントローラ5の向きや動きを算出することができる。本実施形態では、ゲーム装置3は、取得された加速度データに基づいてコントローラ5の姿勢や傾斜角度等を算出する。
なお、加速度センサ37(後述する加速度センサ63についても同様)から出力される加速度の信号に基づいて、ゲーム装置3のプロセッサ(例えばCPU10)またはコントローラ5のプロセッサ(例えばマイコン42)等のコンピュータが処理を行うことによって、コントローラ5に関するさらなる情報を推測または算出(判定)することができることは、当業者であれば本明細書の説明から容易に理解できるであろう。例えば、加速度センサ37を搭載するコントローラ5が静止状態であることを前提としてコンピュータ側の処理が実行される場合(すなわち、加速度センサによって検出される加速度が重力加速度のみであるとして処理が実行される場合)、コントローラ5が現実に静止状態であれば、検出された加速度に基づいてコントローラ5の姿勢が重力方向に対して傾いているか否かまたはどの程度傾いているかを知ることができる。具体的には、加速度センサ37の検出軸が鉛直下方向を向いている状態を基準としたとき、1G(重力加速度)がかかっているか否かによって、コントローラ5が基準に対して傾いているか否かを知ることができるし、その大きさによって基準に対してどの程度傾いているかも知ることができる。また、多軸の加速度センサ37の場合には、さらに各軸の加速度の信号に対して処理を施すことによって、重力方向に対してコントローラ5がどの程度傾いているかをより詳細に知ることができる。この場合において、プロセッサは、加速度センサ37からの出力に基づいてコントローラ5の傾斜角度を算出してもよいし、当該傾斜角度を算出せずに、コントローラ5の傾斜方向を算出するようにしてもよい。このように、加速度センサ37をプロセッサと組み合わせて用いることによって、コントローラ5の傾斜角度または姿勢を判定することができる。
一方、コントローラ5が動的な状態(コントローラ5が動かされている状態)であることを前提とする場合には、加速度センサ37は重力加速度に加えてコントローラ5の動きに応じた加速度を検出するので、検出された加速度から重力加速度の成分を所定の処理により除去することによってコントローラ5の動き方向を知ることができる。また、コントローラ5が動的な状態であることを前提とする場合であっても、検出された加速度から、加速度センサの動きに応じた加速度の成分を所定の処理により除去することによって、重力方向に対するコントローラ5の傾きを知ることが可能である。なお、他の実施例では、加速度センサ37は、内蔵の加速度検出手段で検出された加速度信号をマイコン42に出力する前に当該加速度信号に対して所定の処理を行うための、組込み式の処理装置または他の種類の専用の処理装置を備えていてもよい。組込み式または専用の処理装置は、例えば、加速度センサ37が静的な加速度(例えば、重力加速度)を検出するために用いられる場合、加速度信号を傾斜角(あるいは、他の好ましいパラメータ)に変換するものであってもよい。
ジャイロセンサ48は、3軸(本実施形態では、XYZ軸)回りの角速度を検出する。本明細書では、コントローラ5の撮像方向(Z軸正方向)を基準として、X軸回りの回転方向をピッチ方向、Y軸回りの回転方向をヨー方向、Z軸回りの回転方向をロール方向と呼ぶ。ジャイロセンサ48は、3軸回りの角速度を検出することができればよく、用いるジャイロセンサの数および組み合わせはどのようなものであってもよい。例えば、ジャイロセンサ48は、3軸ジャイロセンサであってもよいし、2軸ジャイロセンサと1軸ジャイロセンサとを組み合わせて3軸周りの角速度を検出するものであってもよい。ジャイロセンサ48で検出された角速度を表すデータは、通信部36へ出力される。また、ジャイロセンサ48は1軸または2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
通信部36は、マイコン42、メモリ43、無線モジュール44、およびアンテナ45を含んでいる。マイコン42は、処理を行う際にメモリ43を記憶領域として用いながら、マイコン42が取得したデータをゲーム装置3へ無線送信する無線モジュール44を制御する。
操作部32、撮像情報演算部35、加速度センサ37、およびジャイロセンサ48からマイコン42へ出力されたデータは、一時的にメモリ43に格納される。これらのデータは、操作データ(コントローラ操作データ)としてゲーム装置3へ送信される。すなわち、マイコン42は、ゲーム装置3のコントローラ通信モジュール19への送信タイミングが到来すると、メモリ43に格納されている操作データを無線モジュール44へ出力する。無線モジュール44は、例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術を用いて、所定周波数の搬送波を操作データで変調し、その微弱電波信号をアンテナ45から放射する。つまり、操作データは、無線モジュール44で微弱電波信号に変調されてコントローラ5から送信される。微弱電波信号はゲーム装置3側のコントローラ通信モジュール19で受信される。受信された微弱電波信号について復調や復号を行うことによって、ゲーム装置3は操作データを取得することができる。そして、ゲーム装置3のCPU10は、コントローラ5から取得した操作データを用いてゲーム処理を行う。なお、通信部36からコントローラ通信モジュール19への無線送信は所定の周期毎に逐次行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として(1フレーム時間として)行われることが一般的であるので、この時間以下の周期で送信を行うことが好ましい。コントローラ5の通信部36は、例えば1/200秒に1回の割合で操作データをゲーム装置3のコントローラ通信モジュール19へ出力する。
以上のように、コントローラ5は、自機に対する操作を表す操作データとして、マーカ座標データ、加速度データ、角速度データ、および操作ボタンデータを送信可能である。また、ゲーム装置3は、上記操作データをゲーム入力として用いてゲーム処理を実行する。したがって、上記コントローラ5を用いることによって、ユーザは、各操作ボタンを押下する従来の一般的なゲーム操作に加えて、コントローラ5自体を動かすゲーム操作を行うことができる。例えば、コントローラ5を任意の姿勢に傾ける操作、コントローラ5によって画面上の任意の位置を指示する操作、および、コントローラ5自体を動かす操作等を行うことが可能となる。
また、本実施形態において、コントローラ5は、ゲーム画像を表示する表示手段を有しないが、例えば電池残量を表す画像等を表示するための表示手段を有していてもよい。
[4.端末装置7の構成]
次に、図8〜図10を参照して、端末装置7の構成について説明する。図8は、端末装置7の外観構成を示す図である。図8における(a)図は端末装置7の正面図であり、(b)図は上面図であり、(c)図は右側面図であり、(d)図は下面図である。また、図9は、ユーザが端末装置7を把持した様子を示す図である。
図8に示されるように、端末装置7は、大略的には横長の長方形の板状形状であるハウジング50を備える。ハウジング50は、ユーザが把持することができる程度の大きさである。したがって、ユーザは、端末装置7を持って動かしたり、端末装置7の配置位置を変更したりすることができる。
端末装置7は、ハウジング50の表面にLCD51を有する。LCD51は、ハウジング50の表面の中央付近に設けられる。したがって、ユーザは、図9に示すようにLCD51の両側部分のハウジング50を持つことによって、LCD51の画面を見ながら端末装置を持って動かすことができる。なお、図9ではユーザがLCD51の左右両側の部分のハウジング50を持つことで端末装置7を横持ちで(横に長い向きにして)持つ例を示しているが、端末装置7を縦持ちで(縦に長い向きにして)持つことも可能である。
図8の(a)図に示すように、端末装置7は、操作手段として、LCD51の画面上にタッチパネル52を有する。本実施形態では、タッチパネル52は抵抗膜方式のタッチパネルである。ただし、タッチパネルは抵抗膜方式に限らず、例えば静電容量方式等、任意の方式のタッチパネルを用いることができる。また、タッチパネル52はシングルタッチ方式でもよいし、マルチタッチ方式であってもよい。本実施形態では、タッチパネル52として、LCD51の解像度と同解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル52の解像度とLCD51の解像度が一致している必要はない。タッチパネル52に対する入力は通常タッチペンを用いて行われるが、タッチペンに限らずユーザの指でタッチパネル52に対する入力をすることも可能である。なお、ハウジング50には、タッチパネル52に対する操作を行うために用いられるタッチペンを収納するための収納穴が設けられていてもよい。このように、端末装置7はタッチパネル52を備えるので、ユーザは、端末装置7を動かしながらタッチパネル52を操作することができる。つまりユーザは、LCD51の画面を動かしつつ、その画面に対して直接(タッチパネル52によって)入力を行うことができる。
図8に示すように、端末装置7は、操作手段として、2つのアナログスティック53Aおよび53Bと、複数のボタン54A〜54Lとを備えている。各アナログスティック53Aおよび53Bは、方向を指示するデバイスである。各アナログスティック53Aおよび53Bは、ユーザの指で操作されるスティック部がハウジング50の表面に対して任意の方向(上下左右および斜め方向の任意の角度)にスライド(または傾倒)することができるように構成されている。また、左アナログスティック53AはLCD51の画面の左側に、右アナログスティック53BはLCD51の画面の右側にそれぞれ設けられる。したがって、ユーザは、左右いずれの手でもアナログスティックを用いて方向を指示する入力を行うことができる。また、図9に示すように、各アナログスティック53Aおよび53Bは、ユーザが端末装置7の左右部分を把持した状態で操作可能な位置に設けられるので、ユーザは、端末装置7を持って動かす場合においても各アナログスティック53Aおよび53Bを容易に操作することができる。
各ボタン54A〜54Lは、所定の入力を行うための操作手段である。以下に示すように、各ボタン54A〜54Lは、ユーザが端末装置7の左右部分を把持した状態で操作可能な位置に設けられる(図9参照)。したがって、ユーザは、端末装置7を持って動かす場合においてもこれらの操作手段を容易に操作することができる。
図8の(a)図に示すように、ハウジング50の表面には、各操作ボタン54A〜54Lのうち、十字ボタン(方向入力ボタン)54Aと、ボタン54B〜54Hとが設けられる。つまり、これらのボタン54A〜54Gは、ユーザの親指で操作可能な位置に配置されている(図9参照)。
十字ボタン54Aは、LCD51の左側であって、左アナログスティック53Aの下側に設けられる。つまり、十字ボタン54Aはユーザの左手で操作可能な位置に配置されている。十字ボタン54Aは、十字の形状を有しており、上下左右の方向を指示することが可能なボタンである。また、ボタン54B〜54Dは、LCD51の下側に設けられる。これら3つのボタン54B〜54Dは、左右両方の手で操作可能な位置に配置されている。また、4つのボタン54E〜54Hは、LCD51の右側であって、右アナログスティック53Bの下側に設けられる。つまり、4つのボタン54E〜54Hはユーザの右手で操作可能な位置に配置されている。さらに、4つのボタン54E〜54Hは、(4つのボタン54E〜54Hの中心位置に対して)上下左右の位置関係となるように配置されている。したがって、端末装置7は、ユーザに上下左右の方向を指示させるためのボタンとして4つのボタン54E〜54Hを機能させることも可能である。
また、図8の(a)図、(b)図、および(c)図に示すように、第1Lボタン54Iおよび第1Rボタン54Jは、ハウジング50の斜め上部分(左上部分および右上部分)に設けられる。具体的には、第1Lボタン54Iは、板状のハウジング50における上側の側面の左端に設けられ、上側および左側の側面から露出している。また、第1Rボタン54Jは、ハウジング50における上側の側面の右端に設けられ、上側および右側の側面から露出している。このように、第1Lボタン54Iは、ユーザの左手人差し指で操作可能な位置に配置され、第1Rボタン54Jは、ユーザの右手人差し指で操作可能な位置に配置される(図9参照)。
また、図8の(b)図および(c)図に示すように、第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lは、板状のハウジング50の裏面(すなわちLCD51が設けられる表面の反対側の面)に突起して設けられる足部59Aおよび59Bに配置される。具体的には、第2Lボタン54Kは、ハウジング50の裏面の左側(表面側から見たときの左側)のやや上方に設けられ、第2Rボタン54Lは、ハウジング50の裏面の右側(表面側から見たときの右側)のやや上方に設けられる。換言すれば、第2Lボタン54Kは、表面に設けられる左アナログスティック53Aの概ね反対側の位置に設けられ、第2Rボタン54Lは、表面に設けられる右アナログスティック53Bの概ね反対側の位置に設けられる。このように、第2Lボタン54Kは、ユーザの左手中指で操作可能な位置に配置され、第2Rボタン54Lは、ユーザの右手中指で操作可能な位置に配置される(図9参照)。また、第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lは、図8の(c)図に示すように、上記足部59Aおよび59Bの斜め上方を向く面に設けられ、斜め上方を向くボタン面を有する。ユーザが端末装置7を把持した場合には中指は上下方向に動くと考えられるので、ボタン面を上方に向けることで、ユーザは第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lを押下しやすくなる。また、ハウジング50の裏面に足部が設けられることにより、ユーザはハウジング50を把持しやすくなり、かつ、足部にボタンが設けられることで、ハウジング50を把持したまま操作しやすくなる。
なお、図8に示す端末装置7に関しては、第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lが裏面に設けられるので、LCD51の画面(ハウジング50の表面)が上を向いた状態で端末装置7を載置させる場合、画面が完全に水平にはならない場合がある。そのため、他の実施形態においては、ハウジング50の裏面に3つ以上の足部が形成されてもよい。これによれば、LCD51の画面が上を向いた状態では足部が床面に接することで床面に載置できるので、画面が水平になるように端末装置7を載置することができる。また、着脱可能な足部を追加することで端末装置7を水平に載置するようにしてもよい。
各ボタン54A〜54Lには、ゲームプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン54Aおよびボタン54E〜54Hは方向指示操作や選択操作等に用いられてもよいし、各ボタン54B〜54Eは決定操作やキャンセル操作等に用いられてもよい。
なお、図示しないが、端末装置7は、端末装置7の電源をオン/オフするための電源ボタンを有している。また、端末装置7は、LCD51の画面表示をオン/オフするためのボタンや、ゲーム装置3との接続設定(ペアリング)を行うためのボタンや、スピーカ(図10に示すスピーカ67)の音量を調節するためのボタンを有していてもよい。
図8の(a)図に示すように、端末装置7は、マーカ55Aおよびマーカ55Bからなるマーカ部(図10に示すマーカ部55)をハウジング50の表面に備えている。マーカ部55は、LCD51の上側に設けられる。各マーカ55Aおよびマーカ55Bは、マーカ装置6の各マーカ6Rおよび6Lと同様、1以上の赤外LEDで構成される。マーカ部55は、上述のマーカ装置6と同様、コントローラ5の動き等をゲーム装置3が算出するために用いられる。また、ゲーム装置3はマーカ部55が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
端末装置7は、撮像手段であるカメラ56を備えている。カメラ56は、所定の解像度を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等)と、レンズとを含む。図8に示すように、本実施形態では、カメラ56はハウジング50の表面に設けられる。したがって、カメラ56は、端末装置7を持っているユーザの顔を撮像することができ、例えばLCD51を見ながらゲームを行っている時のユーザを撮像することができる。
なお、端末装置7は、音声入力手段であるマイク(図10に示すマイク69)を備えている。ハウジング50の表面には、マイクロフォン用孔60が設けられる。マイク69はこのマイクロフォン用孔60の奥のハウジング50内部に設けられる。マイクは、ユーザの音声等、端末装置7の周囲の音を検出する。
端末装置7は、音声出力手段であるスピーカ(図10に示すスピーカ67)を備えている。図8の(d)図に示すように、ハウジング50の下側側面にはスピーカ孔57が設けられる。スピーカ67の出力音はこのスピーカ孔57から出力される。本実施形態では、端末装置7は2つのスピーカを備えており、左スピーカおよび右スピーカのそれぞれの位置にスピーカ孔57が設けられる。
また、端末装置7は、他の装置を端末装置7に接続するための拡張コネクタ58を備えている。本実施形態においては、図8の(d)図に示すように、拡張コネクタ58は、ハウジング50の下側側面に設けられる。なお、拡張コネクタ58に接続される他の装置はどのようなものであってもよく、例えば、特定のゲームに用いるコントローラ(銃型のコントローラ等)やキーボード等の入力装置であってもよい。他の装置を接続する必要がなければ、拡張コネクタ58は設けられていなくともよい。
なお、図8に示した端末装置7に関して、各操作ボタンやハウジング50の形状や、各構成要素の数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。
次に、図10を参照して、端末装置7の内部構成について説明する。図10は、端末装置7の内部構成を示すブロック図である。図10に示すように、端末装置7は、図8に示した構成の他、タッチパネルコントローラ61、磁気センサ62、加速度センサ63、ジャイロセンサ64、ユーザインタフェースコントローラ(UIコントローラ)65、コーデックLSI66、スピーカ67、サウンドIC68、マイク69、無線モジュール70、アンテナ71、赤外線通信モジュール72、フラッシュメモリ73、電源IC74、電池75、および、バイブレータ79を備える。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されてハウジング50内に収納される。
UIコントローラ65は、各種の入出力部に対するデータの入出力を制御するための回路である。UIコントローラ65は、タッチパネルコントローラ61、アナログスティック53(アナログスティック53Aおよび53B)、操作ボタン54(各操作ボタン54A〜54L)、マーカ部55、磁気センサ62、加速度センサ63、ジャイロセンサ64、およびバイブレータ79に接続される。また、UIコントローラ65は、コーデックLSI66と拡張コネクタ58に接続される。また、UIコントローラ65には電源IC74が接続され、UIコントローラ65を介して各部に電力が供給される。電源IC74には内蔵の電池75が接続され、電力が供給される。また、電源IC74には、コネクタ等を介して外部電源から電力を取得可能な充電器76またはケーブルを接続することが可能であり、端末装置7は、当該充電器76またはケーブルを用いて外部電源からの電力供給と充電を行うことができる。なお、端末装置7は、図示しない充電機能を有するクレイドルに端末装置7を装着することで充電を行うようにしてもよい。
タッチパネルコントローラ61は、タッチパネル52に接続され、タッチパネル52の制御を行う回路である。タッチパネルコントローラ61は、タッチパネル52からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成してUIコントローラ65へ出力する。タッチ位置データは、タッチパネル52の入力面において入力が行われた位置の座標を表す。なお、タッチパネルコントローラ61は、タッチパネル52からの信号の読み込み、および、タッチ位置データの生成を所定時間に1回の割合で行う。また、UIコントローラ65からタッチパネルコントローラ61へは、タッチパネル52に対する各種の制御指示が出力される。
アナログスティック53は、ユーザの指で操作されるスティック部がスライドした(または傾倒した)方向および量を表すスティックデータをUIコントローラ65へ出力する。また、操作ボタン54は、各操作ボタン54A〜54Lに対する入力状況(押下されたか否か)を表す操作ボタンデータをUIコントローラ65へ出力する。
磁気センサ62は、磁界の大きさおよび方向を検知することで方位を検出する。検出された方位を示す方位データは、UIコントローラ65へ出力される。また、UIコントローラ65から磁気センサ62へは、磁気センサ62に対する制御指示が出力される。磁気センサ62に関しては、MI(磁気インピーダンス)素子、フラックスゲートセンサ、ホール素子、GMR(巨大磁気抵抗)素子、TMR(トンネル磁気抵抗)素子、あるいはAMR(異方性磁気抵抗)素子等を用いたセンサがあるが、方位を検出することができればどのようなものが用いられてもよい。なお、厳密には、地磁気以外に磁界が発生している場所においては、得られた方位データは方位を示さないことになるが、そのような場合であっても、端末装置7が動いた場合には方位データが変化するため、端末装置7の姿勢の変化を算出することができる。
加速度センサ63は、ハウジング50の内部に設けられ、3軸(図8の(a)図に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。具体的には、加速度センサ63は、ハウジング50の長辺方向をx軸、ハウジング50の短辺方向をy軸、ハウジング50の表面に対して垂直な方向をz軸として、各軸の直線加速度の大きさを検出する。検出された加速度を表す加速度データはUIコントローラ65へ出力される。また、UIコントローラ65から加速度センサ63へは、加速度センサ63に対する制御指示が出力される。加速度センサ63は、本実施形態では例えば静電容量式のMEMS型加速度センサであるとするが、他の実施形態においては他の方式の加速度センサを用いるようにしてもよい。また、加速度センサ63は1軸または2軸方向を検出する加速度センサであってもよい。
ジャイロセンサ64は、ハウジング50の内部に設けられ、上記x軸、y軸およびz軸の3軸周りの角速度を検出する。検出された角速度を表す角速度データは、UIコントローラ65へ出力される。また、UIコントローラ65からジャイロセンサ64へは、ジャイロセンサ64に対する制御指示が出力される。なお、3軸の角速度を検出するために用いられるジャイロセンサの数および組み合わせはどのようなものであってもよく、ジャイロセンサ64はジャイロセンサ48と同様、2軸ジャイロセンサと1軸ジャイロセンサとで構成されてもよい。また、ジャイロセンサ64は1軸または2軸方向を検出するジャイロセンサであってもよい。
バイブレータ79は、例えば振動モータやソレノイドであり、UIコントローラ65に接続される。UIコントローラ65の指示によりバイブレータ79が作動することによって端末装置7に振動が発生する。これによって、端末装置7を把持しているユーザの手にその振動が伝達される、いわゆる振動対応ゲームを実現することができる。
UIコントローラ65は、上記の各構成要素から受け取ったタッチ位置データ、スティックデータ、操作ボタンデータ、方位データ、加速度データ、および角速度データを含む操作データをコーデックLSI66に出力する。なお、拡張コネクタ58を介して端末装置7に他の装置が接続される場合には、当該他の装置に対する操作を表すデータが上記操作データにさらに含まれていてもよい。
コーデックLSI66は、ゲーム装置3へ送信するデータに対する圧縮処理、および、ゲーム装置3から送信されたデータに対する伸張処理を行う回路である。コーデックLSI66には、LCD51、カメラ56、サウンドIC68、無線モジュール70、フラッシュメモリ73、および赤外線通信モジュール72が接続される。また、コーデックLSI66はCPU77と内部メモリ78を含む。端末装置7はゲーム処理自体を行なわない構成であるが、端末装置7の管理や通信のための最小限のプログラムを実行する必要がある。電源投入時にフラッシュメモリ73に格納されたプログラムを内部メモリ78に読み出してCPU77が実行することで、端末装置7が起動する。また、内部メモリ78の一部の領域はLCD51のためのVRAMとして使用される。
カメラ56は、ゲーム装置3からの指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データをコーデックLSI66へ出力する。また、コーデックLSI66からカメラ56へは、画像の撮像指示等、カメラ56に対する制御指示が出力される。なお、カメラ56は動画の撮影も可能である。すなわち、カメラ56は、繰り返し撮像を行って画像データをコーデックLSI66へ繰り返し出力することも可能である。
サウンドIC68は、スピーカ67およびマイク69に接続され、スピーカ67およびマイク69への音声データの入出力を制御する回路である。すなわち、コーデックLSI66から音声データを受け取った場合、サウンドIC68は当該音声データに対してD/A変換を行って得られる音声信号をスピーカ67へ出力し、スピーカ67から音を出力させる。また、マイク69は、端末装置7に伝わる音(ユーザの音声等)を検知して、当該音を示す音声信号をサウンドIC68へ出力する。サウンドIC68は、マイク69からの音声信号に対してA/D変換を行い、所定の形式の音声データをコーデックLSI66へ出力する。
赤外線通信モジュール72は、赤外線信号を発光し、他の装置との間で赤外線通信を行う。ここでは、赤外線通信モジュール72は、例えばIrDAの規格に従った赤外線通信を行う機能と、テレビ2を制御するための赤外線信号を出力する機能とを備える。
コーデックLSI66は、カメラ56からの画像データと、マイク69からの音声データと、UIコントローラ65からの端末操作データとを無線モジュール70を介してゲーム装置3へ送信する。本実施形態では、コーデックLSI66は、画像データおよび音声データに対して、コーデックLSI27と同様の圧縮処理を行う。上記端末操作データ、ならびに、圧縮された画像データおよび音声データは、送信データとして無線モジュール70に出力される。無線モジュール70にはアンテナ71が接続されており、無線モジュール70はアンテナ71を介してゲーム装置3へ上記送信データを送信する。無線モジュール70は、ゲーム装置3の端末通信モジュール28と同様の機能を有している。すなわち、無線モジュール70は、例えばIEEE802.11nの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。送信されるデータは必要に応じて暗号化されていてもよいし、されていなくともよい。
以上のように、端末装置7からゲーム装置3へ送信される送信データには、操作データ(端末操作データ)、画像データ、および音声データが含まれる。なお、拡張コネクタ58を介して端末装置7に他の装置が接続される場合には、当該他の装置から受け取ったデータが上記送信データにさらに含まれていてもよい。コーデックLSI66は、赤外線通信モジュール72による赤外線通信によって受信したデータを、必要に応じて上記送信データに含めてゲーム装置3へ送信してもよい。
また、上述のように、ゲーム装置3から端末装置7へは、圧縮された画像データおよび音声データが送信される。これらのデータはアンテナ71および無線モジュール70を介してコーデックLSI66に受信される。コーデックLSI66は、受信した画像データおよび音声データを伸張する。伸張された画像データはLCD51へ出力され、画像がLCD51に表示される。また、伸張された音声データはサウンドIC68へ出力され、サウンドIC68はスピーカ67から音を出力させる。
また、ゲーム装置3から受信されるデータに制御データが含まれる場合、コーデックLSI66およびUIコントローラ65は、制御データに従った制御指示を各部に行う。上述のように、制御データは、端末装置7が備える各構成要素(本実施形態では、カメラ56、タッチパネルコントローラ61、マーカ部55、各センサ62〜64、赤外線通信モジュール72、およびバイブレータ79)に対する制御指示を表すデータである。本実施形態では、制御データが表す制御指示としては、上記各構成要素を動作させたり、動作を休止(停止)させたりする指示が考えられる。すなわち、ゲームで使用しない構成要素については電力消費を抑えるために休止させてもよく、その場合、端末装置7からゲーム装置3へ送信される送信データには、休止した構成要素からのデータが含まれないようにする。なお、マーカ部55は赤外LEDであるので、制御は単に電力の供給のON/OFFでよい。
また、ゲーム装置3は、上記赤外線通信モジュール72の出力を制御することによって、テレビ2の動作を制御することが可能である。すなわち、ゲーム装置3は、テレビ2を制御するための制御指令に対応する赤外線信号を赤外線通信モジュール72に出力させるための指示(上記制御データ)を端末装置7に出力する。この指示に応じて、コーデックLSI66は、上記制御指令に対応する赤外線信号を赤外線通信モジュール72に出力させる。ここで、テレビ2は赤外線信号を受光可能な赤外線受光部を備えている。赤外線通信モジュール72から出力された赤外線信号が赤外線受光部によって受光されることで、テレビ2は当該赤外線信号に応じた動作を行う。なお、ゲーム装置3からの上記指示は、赤外線信号のパターンを示すものであってもよいし、端末装置7が赤外線信号のパターンを記憶している場合には、当該パターンを示す指示であってもよい。
以上のように、端末装置7は、タッチパネル52、アナログスティック53、および操作ボタン54といった操作手段を備えるが、他の実施形態においては、これらの操作手段に代えて、または、これらの操作手段とともに、他の操作手段を備える構成であってもよい。
また、端末装置7は、端末装置7の動き(位置や姿勢、あるいは、位置や姿勢の変化を含む)を算出するためのセンサとして、磁気センサ62、加速度センサ63、およびジャイロセンサ64を備えるが、他の実施形態においては、これらのセンサのうち1つまたは2つのみを備える構成であってもよい。また、他の実施形態においては、これらのセンサに代えて、または、これらのセンサとともに、他のセンサを備える構成であってもよい。
また、端末装置7は、カメラ56およびマイク69を備える構成であるが、他の実施形態においては、カメラ56およびマイク69を備えていなくてもよく、また、いずれか一方のみを備えていてもよい。
また、端末装置7は、端末装置7とコントローラ5との位置関係(コントローラ5から見た端末装置7の位置および/または姿勢等)を算出するための構成としてマーカ部55を備える構成であるが、他の実施形態ではマーカ部55を備えていない構成としてもよい。また、他の実施形態では、端末装置7は、上記位置関係を算出するための構成として他の手段を備えていてもよい。例えば、他の実施形態においては、コントローラ5がマーカ部を備え、端末装置7が撮像素子を備える構成としてもよい。さらにこの場合、マーカ装置6は赤外LEDに代えて、撮像素子を備える構成としてもよい。
[5.コンテンツの再生]
次に、ゲームシステム1において実行されるコンテンツ再生の動作について説明する。ゲームシステム1は、テレビ2と端末装置7という2つの表示装置を用いることによって、インターネット等のネットワークから取得されるコンテンツ等を、見やすく、操作しやすいようにユーザに提供するものである。
図11は、ゲームシステム1と外部装置との接続関係と示すブロック図である。図11に示すように、ゲームシステム1におけるゲーム装置3は、ネットワーク90を介して外部装置91と通信可能である。ネットワーク90は、インターネット等の任意の通信ネットワークである。外部装置91は、典型的には、コンテンツ(動画や静止画等)の提供サイトまたはコンテンツ検索サイト(例えば、動画が蓄積されたサイト、または、動画を検索するためのサイト)である。ゲーム装置3は、ネットワーク90を介して外部装置91から取得した情報に基づいて、再生するコンテンツを指定するためのユーザインターフェースを構築する。より具体的には、当該情報に基づいて、ユーザインターフェース用画像(以下、UI用画像と呼ぶ)を生成する。より具体的には、ゲーム装置3は、外部装置9からWebページ情報を取得して、このUI用画像を生成する。UI用画像は、具体的には、以下を例として挙げることができる。
・再生候補となるコンテンツの一覧の画像
・コンテンツを検索する条件(キーワードなど)の入力のための画像
検索結果の一覧の画像の画像
UI用画像は端末装置7に表示される。なお、後述のように、UI画像はテレビ2に表示されることもある。
また、ゲーム装置3は、外部装置9から取得したWebページ情報に基づいて、UI用画像を生成するだけでなく、タッチパネルやそのほかの入力部からの入力を受け付けてそれに応じた処理を実行するなどして再生するコンテンツを指定するための入出力制御をおこなう。
端末装置7においてUI用画像を表示しつつユーザが再生すべきコンテンツを指定すると、ゲーム装置3は、外部装置91または他のサーバから、指定されたコンテンツを取得する。そして、取得したコンテンツが再生処理され、再生画像がテレビ2に表示される。
このように、端末装置7は、再生するコンテンツを指定するための端末として使うことができるが、コンテンツを視聴するための端末として使うこともできる。前者を検索モードと呼び、後者を再生モードと呼ぶ。なお、本明細書において検索とは、キーワードなどを入力して検索結果を得ることだけでなく、単にコンテンツの一覧から希望のものを探すことを含む。
上記再生モードは、端末装置7の画面上にテレビ2と同じコンテンツを表示するモードである。一方、上記検索モードは端末装置7の画面上に上述のようなWebページを表示して、次に再生するコンテンツを指定するモードである。後述の実施例では、再生モード時にはWebページを表示せずにコンテンツの再生画像を表示し、検索モード時にはWebページを表示してコンテンツの再生画像を表示しないようにしたが、変形例としては、再生モード時にWebページを小さく表示してもよい。より具体的には、再生モード時には、Webページはコンテンツの再生画像よりも小さく表示する、または、再生モード時のWebページを検索モード時のWebページの表示サイズよりも小さく表示するようにしてもよい。また、検索モード時にコンテンツ再生画像を小さく表示してもよい。より具体的には、検索モード時にコンテンツ再生画像をWebページ画像よりも小さく表示する、または、検索モード時のコンテンツ再生画像を再生モード時の再生画像の表示サイズよりも小さく表示するようにしてもよい。すなわち、再生モード時には、現在再生中のコンテンツを見るのに適した表示とし、検索モード時には、次に再生すべきコンテンツを指定するのに適した表示としてもよい。
端末装置7は、コンテンツの再生中において、再生モードと検索モードとを任意のタイミングで何度も切り替えることができる。それゆえ、コンテンツの再生中において端末装置7を検索モードにすることにより、他の人がテレビ2でコンテンツを楽しんでいる最中に、端末装置7を用いて次に再生するコンテンツを指定することができる。また、そのようにして検索モードにおいて次に再生するコンテンツを指定した後、コンテンツの再生が継続していれば、再度、再生モードに変更して、端末装置7にコンテンツの再生画像を表示して他の人がテレビ2で楽しんでいるコンテンツを一緒に楽しむことができる。なお、端末装置7が検索モードに移行した後も、テレビ2ではコンテンツの再生が継続される。また、端末装置7が一旦検索モードに移行した後再度再生モードに復帰したときには、端末装置7に表示される再生画像はテレビ2の再生画像と同期した内容が表示される(すなわち、同じ場面、同じフレームが表示される)。すなわち、端末装置7を再生モードで用いる場合、テレビ2および端末装置7の動画再生は同期する。すなわち、テレビ2上の動画と端末装置7上の動画は同じ場面、同じフレームが表示される。
上述のような構成により、端末装置7の操作者は、他の人がテレビ2で視聴するコンテンツを決める裏方的な役割と、他の人と一緒にコンテンツを楽しむ立場とを任意のタイミングで自由に切り替えることができる。
より具体的には、本実施例において、テレビ2および端末装置7には、図12から図18に示すような画像が表示される。
図12は、コンテンツが再生されていない状態において、テレビ2および端末装置7(の画面51)に表示される画像である。コンテンツが再生されていない状態のとき、端末装置7は検索モードに設定される。ゲーム装置3は動画サイトからWebページデータを取得し、Webページ画像100を生成して、テレビ2と端末装置7に表示する。このとき、本実施例では、Webページ画像が全画面表示される。このWebページ画像101には、再生するコンテンツを指定するためのUI用画像が含まれる。具体的には、本実施例においては、Webページ画像100には動画サイトから取得可能なコンテンツのサムネイル101の一覧が含まれる。なお、ゲーム装置3は、動画サイトから取得したWebページデータに基づいて、入力制御もおこなう。
端末装置7には動画サイトから取得されるWebページ画像100の他に、インターネットブラウザとしての各種機能を実行するための種々のボタン群102が表示される。ボタン群102に含まれる各ボタンは、タッチ入力されたときに、たとえば以下のような機能を有する。
戻るボタン:閲覧履歴の一つ前にサイトを表示
進むボタン:閲覧履歴の一つ先のサイトを表示
拡大/縮小ボタン :表示中サイトの拡大/縮小表示する
お気に入りボタン:お気に入り一覧の表示/編集/追加
リロードボタン :表示中サイトの再読み込み
タブボタン :開いているタブ一覧画面を表示
テレビ表示ストップボタン:Webページ画像のテレビ2への表示を一時的に非表示にする
メニューボタン :各種メニュー一覧を表示
なお、ボタン群102はテレビ2には表示されない。
上述の通り、テレビ2と端末装置7には同じWebページが表示されるが、上述のテレビ表示ストップボタンは、端末装置7を用いてパスワードを入力するときなどテレビ2を見ている人に見られたくないシーンや、コンテンツを指定している過程を見られたくない時に使う機能である。このボタンを選択することにより(より具体的にはタッチ操作することにより)、テレビ2上のWebページ画像100は非表示となり、代わりに、所定のメッセージや演出画像が表示される。テレビ表示ストップボタンを操作する毎に、テレビ2にWebページ画像100を表示するモード(テレビ表示モード)と、テレビ2にWebページ画像100を表示しないモード(テレビ非表示モード)との間で切替を繰り返す。なお、テレビ表示モードに設定されているときであっても、コンテンツの再生中は、テレビ2には、コンテンツの再生画像が表示され、Webページ画像100は表示されない。
また、端末装置7の画面上でスライドタッチをするとWebページ画像100をスクロールさせることが可能である。このときテレビ側のWebページ画像100も同様にスクロールする。
また、端末装置7は、上記ボタン群102による機能に加えて、タッチパネル、十字キー、スライドスティック、ジャイロ機能を用いて、Webページ内のテキストや画像などのデータを選択したり、Webページ画像100を縦横スクロール、拡大縮小することができる。また、テレビ2の表示内容も変更できる。さらに、URLなどのテキスト入力を行うことができる。
なお、ボタン群102やスライドタッチによるWebページ画像のスクロール機能などは、(動画サイトから取得されるWebページ情報ではなく)ゲーム装置内に記憶されるブラウザプログラムにより実現される。
端末装置7に表示されたWebページ画像100上でコンテンツのサムネイルをタッチすることにより再生するコンテンツが指定される。例えば、図12においては、コンテンツAのサムネイルがタッチされた状態を示す。コンテンツのサムネイルがタッチされると、図13に示すように、指定されたコンテンツの静止画108(例えば、サムネイルの拡大画像や動画の先頭フレームの画像)が端末装置7に表示される。この状態において、端末装置7の画面上で(または当該静止画上で)上方向にスライドタッチをすると(またはスライドタッチした後タッチオフすると)、コンテンツの再生が開始され、図14に示すように、テレビ2および端末装置7の両方でコンテンツの再生画像107が表示される。このとき、端末装置7は自動的に再生モードに移行する。なお、このとき、本実施例では、テレビ2では、再生画像107が全画面表示される。また、本実施例では、テレビ2には、後述の再生制御UI103は表示されない。
このように端末装置7上にコンテンツを静止状態で表示しておき、上方向へのスライドタッチをきっかけにして、テレビ2上で再生開始することにより、端末装置7に存在するコンテンツがテレビ2に飛んで行って再生されるかのようなユーザ体験を提供できる。なお、単に、コンテンツのサムネイルをタッチすることによりコンテンツの再生を開始してもよい。
図13に示すように、再生モードにおいて、端末装置7の画面の下端(コンテンツの再生画像107の下方)には再生制御UI103(早送り/巻き戻し/スキップ/一時停止)が表示される。再生制御UI103は、本実施例においては、バー状のUIであり、バーの色の変化により、コンテンツ全体のうちの再生済の部分と未再生の部分との割合が示される。また、バーの任意の箇所や再生済と未再生の境界のマーカーをタッチ操作することにより早送りなどの制御が可能である。再生制御UI103は再生中の動画のうちどの程度再生が終了しているかを示す機能も有する。さらに、再生モードにおいて、端末装置7には、コンテンツの再生を終了するためのボタン104、および、端末装置7を再生モードから検索モードにするためのボタン105が表示され、これらのUIやボタンをタッチすることにより対応する処理が実行される。
再生制御UI103や、ボタン104、105の機能は、(動画サイトから取得されるWebページ情報ではなく)ゲーム装置内に記憶されるブラウザプログラムにより実現される。
図15は、コンテンツの再生中における、再生モードから検索モードへの移行、または、検索モードから再生モードへの移行を示す図である。再生モードから検索モードへの移行は、上述したように、ボタン105へのタッチによっても実行されるが、それに加えて、端末装置7の画面上で(またはコンテンツの再生画像上で)上方向にスライドタッチする(またはスライドタッチした後タッチオフする)ことによっても、端末装置7は再生モードから検索モードに移行する。また、コンテンツ再生中の検索モード時には、図15に示すようにボタン106が表示され、検索モードから再生モードへの移行は、ボタン106をタッチすることによって実行される。
図15に示すように、再生モードから検索モードへの移行が指示されたとき、端末装置7の画面では、コンテンツの再生画像107が徐々に上方向にスライドアウトして消失し、Webページ画像100が徐々に出現する。また、検索モードから再生モードへの移行が指示されたときには、コンテンツの再生画像107が徐々に上方向からスライドインして出現する。
コンテンツ再生中において、検索モードに移行すると、図16に示すように、端末装置7にはWebページ画像100に加えて、再生制御UI103が表示される。再生制御UI103は、再生モード時には、図14で示したように、画面の下端、または、コンテンツ再生画像の下方に表示されるが、検索モード時には、図16で示すように、画面の上端、または、Webページの上方に表示される。
コンテンツ再生中の検索モードにおいても、コンテンツ非再生時の検索モード(図12)と同様、Webページ中のサムネイルなどを指定することによって再生するコンテンツを指定することができる。図16では、映像コンテンツKのサムネイルをタッチした状態を示している。コンテンツのサムネイルをタッチすると(または、図13を用いて前述したような上方向へのスライドタッチをすると)、図14で示したものと同様、テレビ2および端末装置7の両方において、タッチしたコンテンツ(映像コンテンツK)の再生が開始される。このとき、端末装置7は自動的に再生モードに移行する。
図17ないし19は、ゲーム装置3の処理動作を示すフローチャートである。このフローチャートで示される各ステップの処理は、ゲーム装置3内の不揮発メモリ、または、光ディスク4に記憶されるプログラム(ブラウザプログラム)をCPU10が実行することにより実現される。
まず、図17を参照して、ステップS11において、ゲーム装置3は、デフォルトのサイトに接続し、ステップS12において、Webページ情報を取得して、Webページ画像100を生成する。
そして、前述の図12で示されるように、ステップS13において、Webページ画像100をテレビ2に表示し、ステップS14において、Webページ画像100とボタン画像102を端末装置7に表示する(ゲーム装置3が生成したWebページ画像データを前述の無線機能により端末装置7に送信し、端末装置7は当該データを受信して画面に表示する。なお、本フローチャートにおいて端末装置7の画面は同様の方法により表示される)。さらに、ステップS12で取得したWebページ情報に基づいて、入力制御を構築する。これにより、Webページに対する入力制御が行われる(後述のステップS18)。
ステップS15の後、ステップS16において、サイト指定入力を受け付ける。より具体的には、動画サイトのアドレス入力を受け付ける。お気に入りなどの機能によりサイトを選択するようにしてもよい。ステップS16でサイト指定入力があると、ステップS17において、指定されたサイトからWebページ情報を取得し、Webページ画像100を生成する。
ステップS17の後、ステップS21において、ステップS17で生成したWebページ画像100を端末装置7に表示する。そして、ステップS22において、コンテンツ再生中か否かを判断し、かつ、ステップS23においてテレビ非表示モードか否かを判断し、コンテンツ再生中でなくて、テレビ非表示モードでもないときには、ステップS24において、ステップS17で生成したWebページ画像100をテレビ2に表示する。
ステップS16において、サイト指定入力がなかったときには、ステップS18において、Webページに対する入力があったか否かが判断される。これは、前述のステップS15において構築された入力制御設定により判断される。例えば、Webページ内のリンク先、ボタン、サムネイル画像などをタッチなどで指定したか否かが判断される。
ステップS18において、Webページに対する入力があったと判断されたときには、ステップS19において、コンテンツ指定入力があったか否かが判断される。より具体的には、たとえば、コンテンツ一覧中のサムネイル画像がタッチなどで指定されたか否かが判断される。コンテンツが指定されたときには、ステップS39に移行するが、これは後述する。
ステップS19において、Webページに対する入力がコンテンツ指定入力でなかったときには、ステップS20において、サイト内の各種Webページ情報を取得したり、コンテンツの一覧を取得したり、検索結果を取得するなどして、Webページ画像100を生成する。ステップS20において、Webページ画像100が生成された後、ステップS21からステップS24を参照して前述したとおり、端末装置7に、生成されたWebページ画像100を表示し、かつ、コンテンツ再生中でなくかつテレビ非表示モードでもないときには、テレビ2にも表示する。
次に、図18を参照して、ステップS25において、ボタン群102に対する入力があったか否かが判断される。前述したようにボタン群102には、各種ボタンが含まれており、ステップS26において、テレビ表示ストップボタンがタッチなどで指定されたか否かが判断され、テレビ表示ストップボタンが指定されたときには、ステップS27において、現在、テレビ非表示モードであるか否かが判断される。テレビ非表示モードでないときには、テレビ非表示モードに設定して、コンテンツ再生中でないときには、ステップS30において、テレビ2に表示されているWebページ画像100を非表示にし、メッセージや演出画像などの代わりの画像をテレビ2に表示する。また、現在、テレビ非表示モードであるときには、テレビ非表示モードを解除して、コンテンツ再生中でないときには、ステップS33において、テレビ2にWebページ画像100を表示する。ステップS26においてその他のボタンであることが判断されたときには、ステップS34においてそれぞれ対応する処理を実行する。
次に、ステップS35において、コンテンツ再生中であるか否かが判断され、コンテンツ再生中でないときには、ステップS16に戻って同様の処理を繰り返す。
前述したステップS19において、コンテンツ指定入力があったことが判断されたときには、図19を参照して、ステップS39に移行する。ステップS39において、端末装置7にコンテンツの静止画108を表示する。そして、ステップS40において、当該静止画上で上方向へのスライド操作があったことが判断されると、ステップS41において、動画サイトからコンテンツデータを取得し、ステップS42において、コンテンツの再生を開始して、再生画像の生成を開始する。なお、コンテンツが再生中の場合には、現在再生中のコンテンツの再生を中止して、新たに指定されたコンテンツを再生開始してもよいし、現在再生中のコンテンツの再生が終了した後に、新たに指定されたコンテンツの再生を開始してもよい。
なお、ステップS42の後も、コンテンツを再生して再生画像を生成する処理は、再生終了まで継続的に実行される。
ステップS42の後、ステップS43において、テレビ2に再生画像107の表示が開始される。なお、ステップS43の後も、コンテンツの再生画像107をテレビ2に表示する処理は、再生終了まで継続的に実行される。
ステップS43の後、ステップS44において、端末装置7上に表示について、Webページ画像100を消去して、再生画像107の表示を開始する。また、端末装置7には、再生制御UI103および再生終了ボタン104が合成表示される(図14参照)。なお、再生制御UI103は端末装置7の画面の下端、または、再生画像107の下方に位置するように表示される。
ステップS44の後、ステップS45において、再生制御操作があったか否かが判断される。具体的には、再生制御UI103や再生終了ボタン104に対するタッチ操作があったか否かが判断される。そのような操作があったときには、ステップS48において、対応する再生制御が実行される。
ステップS45の後、ステップS47において、再生モードから検索モードへの切替操作があったか否かが判断される。より具体的には、本実施例においては、前述したように、ボタン105へのタッチがあったか、または、端末装置7の画面上で(またはコンテンツの再生画像上で)上方向にスライド操作があったか、が判断される。
ステップS47において、再生モードから検索モードへの切替操作があったことが判断されると、ステップS48において、端末装置7の画面上で、再生画像107を上方向にスライドアウトし、代わりに、Webページ画像100(直近に生成され保存されていたWebページ画像)、ボタン群102、および、再生制御UIを表示する。なお、再生制御UIは、画面上端、または、コンテンツの再生画像の上方に位置するように表示される。これにより、端末装置7の操作者は、コンテンツ一覧から新たに再生したいコンテンツを指定したり、新たなコンテンツ一覧を取得したりすることができる。ステップS48の後、ステップS16に戻って処理を繰り返す。
コンテンツの再生中に検索モードに切り替えた後、コンテンツの再生が継続している間は、再度再生モードに切り替えることができる。具体的には、ステップS35において、コンテンツ再生中であることが判断され、ステップS36において、検索モードから再生モードへの切替操作があったことが、そして、ステップS37およびS38において、端末装置7に直近に生成された再生画像107(テレビ2に表示中の再生画像)が表示される。なお、切替操作があった時、再生画像107は端末装置7の画面の上方向から徐々にスライドインするように表示される。そして、端末装置7のWebページ画像100が非表示となり、端末装置7には、再生画像107と、再生制御UI103と、+再生終了ボタン104とが表示される。なお、再生制御UI103は、画面下端、または、再生画像107の下方に位置するように表示される。
ステップS47の後、ステップS49において、コンテンツの再生が終了したか(最後のフレームまで再生がされたか)が判断される。終了した場合には、ステップS16に戻って処理を繰り返す。なお、このとき、端末装置7が再生モードであったときには、直近に生成され保存されていたWebページ画像を表示してもよい。また、テレビ2には、コンテンツの最後のシーンを表示したままとしてもよいし、端末装置7と同様のWebページ画像を表示してもよい。
[6.変形例]
上記実施形態は本発明を実施する一例であり、他の実施形態においては例えば以下に説明する構成で本発明を実施することも可能である。
上記実施形態においては、コンテンツデータをネットワークを介して取得するようにしたが、ゲーム装置内に多数のコンテンツデータを記憶しておいて、それらから再生するコンテンツを指定して再生するようにしてもかまわない。
上記実施形態においては、端末装置7が操作装置として用いられ、コントローラ5は用いられない。したがって、ゲームシステム1はコントローラ5を含まない構成であってもよい。ただし、他の実施形態においては、端末装置7とともにコントローラ5が操作装置として用いられてもよい。すなわち、CPU10は、コントローラ5に対する操作を表す操作データ(コントローラ操作データ)を取得し、当該操作データに基づいて、テレビ2に表示される動画に関する情報処理を実行してもよい。例えば、テレビ2に動画が表示される場合において、コントローラ5を用いて動画の再生や一時停止の操作を行うことができるようにしてもよい。これによれば、端末装置7を把持するユーザだけでなく、他のユーザもコントローラ5を用いて、テレビ2に表示される動画に関する操作を行うことができ、操作性を向上することができる。
上記実施形態においては、ゲームシステム1は端末装置7を1つのみ有する構成であったが、ゲームシステム1は複数の端末装置を有する構成であってもよい。すなわち、ゲーム装置3は、複数の端末装置とそれぞれ無線通信可能であり、画像のデータを各端末装置へ送信し、操作データとカメラ画像データとマイク音データとを各端末装置から受信するものであってもよい。また、各端末装置に表示される操作画像はそれぞれ異なっていてもよく、テレビ2に画像を表示させる操作も各端末装置で個別に行われてもよい。なお、ゲーム装置3は、複数の端末装置のそれぞれと無線通信を行うが、このとき、ゲーム装置3は、各端末装置との無線通信を時分割で行ってもよいし、周波数帯域を分割して行ってもよい。
また、端末装置は、操作データをゲーム装置へ出力し、ゲーム装置からの画像を受信して表示する機能を有していればよい。つまり、他の実施形態においては、端末装置は、例えば携帯ゲーム機のように、所定のプログラム(ゲームプログラム)によって所定の情報処理(ゲーム処理)を実行する機能を有する装置であってもよい。
上記実施形態においては、テレビ2に画像(動画および/または静止画)を出力する実施例を説明したが、ゲームシステム1は、画像に代えて、テレビ2(テレビ2のスピーカ2a)に音声を出力するために用いることも可能である。すなわち、ゲーム装置3は、外部装置91からネットワーク90を介して音声(音楽等)のデータを受信し、当該音声をスピーカ2aに出力してもよい。このとき、端末装置7には、上記音声に関する操作を行うための操作画像が表示される。また、CPU10は、上記音声に関する情報処理を端末操作データに基づいて実行する。なお、一般的には、可搬型である端末装置7よりも大きいテレビ2の方がより高音質の音声を出力することができるので、上記によれば、ユーザは、外部装置91から取得した音声を、テレビ2によってより良い音質で聴くことができる。
上記実施形態においては、ゲームシステム1において実行される一連の情報処理をゲーム装置3が実行したが、当該情報処理の一部は他の装置によって実行されてもよい。例えば、他の実施形態においては、情報処理の一部(例えば、端末用画像の生成処理)を端末装置7が実行するようにしてもよい。また、他の実施形態では、互いに通信可能な複数の情報処理装置を有するゲームシステムにおいて、当該複数の情報処理装置が情報処理を分担して実行するようにしてもよい。なお、複数の情報処理装置において情報処理が実行される場合には、各情報処理装置で実行される処理を同期させる必要があり、処理が複雑になってしまう。これに対して、上記実施形態のように、情報処理が1つのゲーム装置3によって実行され、端末装置7が画像を受信して表示する場合(つまり、端末装置7がシンクライアント端末である場合)には、複数の情報処理装置間で処理の同期をとる必要がなく、処理を簡易化することができる。
また、上記実施形態においては、ゲーム処理を実行することが可能なゲーム装置3を含むゲームシステム1を例として説明したが、上記実施形態で記載した各処理動作は、ゲームシステムおよびゲーム装置に限らず、任意の情報処理システムおよび情報処理装置によって実行可能である。情報処理システムは、情報処理装置と、ユーザによる操作入力が可能な可搬型の表示装置(例えば端末装置7)とを含むものであればよく、情報処理装置は、可搬型の表示装置と、当該可搬型の表示装置とは異なる表示装置(例えばテレビ2)とにそれぞれ画像を出力して表示させることができるものであればよい。
上記のように、本明細書で説明した種々のシステム、方法、および技術は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれら要素の組み合わせによって提供されてもよい。上記の技術を実現するための装置は、プログラム可能なプロセッサによる実行のためのコンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶装置において実体的に具体化されるコンピュータプログラムプロダクト、入出力装置、およびコンピュータプロセッサを含んでもよい。上記技術を実現するための処理は、入力データを処理して所望の出力を生成することによって、要求される機能を実行するためのプログラムを実行する、プログラム可能なプロセッサによって実行されてもよい。上記の技術は、入力装置、出力装置、および情報記憶装置といったハードウェア資源との間でデータや指示のやり取りを行うプログラム可能なプロセッサを含むコンピュータシステム上で実行可能な1以上のコンピュータプログラムによって実現されてもよい。また、各コンピュータプログラムは、手続型やオブジェクト指向型の高水準プログラミング言語、アセンブリ言語、または、機械語によって実現されてもよく、必要に応じてコンパイルまたはインタプリタされて実行されてもよい。また、上記のプロセッサは、汎用または専用のマイクロプロセッサであってもよい。プロセッサは、一般的に、ROMまたはRAMからデータおよび指示を受け取る。また、上記の記憶装置は、(a)EPROM、EEPROM、フラッシュメモリのような半導体メモリ装置を含む不揮発性のメモリ、(b)内部ハードディスクあるいは着脱可能な外部ディスクのような磁気ディスク、(c)光磁気ディスク、(d)CDROM、に限定されず、あらゆる種類のコンピュータメモリを含む。上記のプロセッサや記憶装置は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって補充される、あるいは、ASICに組み込まれる形で実現されてもよい。
また、本明細書に記載の処理システム(回路)は、本明細書において記載された内容に応じたゲーム処理のような制御処理のためにプログラムされる。上記の内容に応じた指示を実行する少なくとも1つのCPUを含む処理システムが、上記の内容によって定義される処理動作を実行するための「プログラムされた論理回路」として作用するものであってもよい。